JP6862971B2 - ポリマ粒子を製造する方法 - Google Patents
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Description
(乳化装置)
コーティング膜を形成する両性ポリマは、カチオン性基及びアニオン性基を含むベタイン基を有するポリマである。両性ポリマは、加水分解性シリル基(アルコキシシリル基等)を更に有していてもよい。係る両性ポリマは、例えば、ベタイン基を有するベタインモノマに由来するモノマ単位及びアルコキシシシリル基を有するモノマ単位を有する共重合体であることができる。
で表わされ、式中、R1が、炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリロイルアミノアルキル基、又は炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリロイルオキシアルキル基を示し、R2及びR3が、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基、又は炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリロイルオキシアルキル基を示し、R4は炭素数1〜4のアルキレン基又は炭素数1〜4のオキシアルキレン基を示す、スルホキシベタインモノマが挙げられる。式(I)で表わされるスルホキシベタインモノマは、両性ポリマの保持性を向上させる観点から好ましい。
で表され、式中、R5が炭素数1〜4のアルキレン基又は炭素数1〜4のオキシアルキレン基を示し、R6が酸素原子又は−NH−を示し、R7が水素原子又はメチル基を示す、基であることが、親水性、防曇性及び防曇効果の保持性、並びに耐水性が総合的に優れたコーティング膜を形成できる観点から好ましい。
N−アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシメメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシメトキシメトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシエトキシエトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシプロポキシプロポキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N−アクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N−メタクリロイルオキシブトキシブトキシ−N,N−ジメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタインなどのN−(メタ)アクリロイルオキシアルコキシアネルコキシ−N,N−ジメチルアンモニウムアルキル−α−スルホベタイン;
N,N−ジアクリロイルオキシメチル−N−メチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシメチル−N−メチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシメチル−N−メチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシメチル−N−メチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシメチル−N−メチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシメチル−N−メチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシメチル−N−メチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシメチル−N−メチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシエチル−N−メチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシエチル−N−メチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシエチル−N−メチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシエチル−N−メチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシエチル−N−メチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシエチル−N−メチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシエチル−N−メチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシエチル−N−メチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシプロピル−N−メチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシプロピル−N−メチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシプロピル−N−メチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシプロピル−N−メチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキプロピル−N−メチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシプロピル−N−メチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシプロピル−N−メチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシプロピル−N−メチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシブチル−N−メチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシブチル−N−メチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシブチル−N−メチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシブチル−N−メチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシブチル−N−メチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシブチル−N−メチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N−ジアクリロイルオキシブチル−N−メチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N,N−ジメタクリロイルオキシブチル−N−メチルアンモニウムブチル−α−スルホベタインなどのN,N−ジ(メタ)アクリロイルオキシアルキル−N−メチルアンモニウムアルキル−α−スルホベタイン;
N,N,N−トリアクリロイルオキシメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリメタクリロイルオキシメチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリアクリロイルオキシメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリメタクリロイルオキシメチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリアクリロイルオキシメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリメタクリロイルオキシメチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリアクリロイルオキシメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリメタクリロイルオキシメチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリアクリロイルオキシエチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリメタクリロイルオキシエチルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリアクリロイルオキシエチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリメタクリロイルオキシエチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリアクリロイルオキシエチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリタクリロイルオキシエチルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリアクリロイルオキシエチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリメタクリロイルオキシエチルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリアクリロイルオキシプロピルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリメタクリロイルオキシプロピルアンモニウムメチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリアクリロイルオキシプロピルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリメタクリロイルオキシエチルアンモニウムエチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリアクリロイルオキプロピルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリメタクリロイルオキシプロピルアンモニウムプロピル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリアクリロイルオキシプロピルアンモニウムブチル−α−スルホベタイン、N,N,N−トリメタクリロイルオキシプロピルアンモニウムブチル−α−スルホベタインなどのN,N,N−トリ(メタ)アクリロイルオキシアルキルアンモニウムアルキル−α−スルホベタインなどが挙げられる。ただし、スルホキシベタインモノマは、これら例示された化合物のみに限定されない。これらのスルホキシベタインモノマは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
で表され、式中、R8及びR9が、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R10が炭素数が1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリロイルオキシアルキル基を示し、R11が炭素数1〜4のアルキレン基を示す、カルボキシベタインモノマが挙げられる。
で表され、式中、R12が炭素数が1〜4アルキル基を有する(メタ)アクリロイルオキシアルキル基を示し、R13が炭素数1〜4のアルキレン基を示し、R14、R15及びR16が、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す、ホスホリルベタインモノマが挙げられる。
で表され、式中、R17、R18及びR19が、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、R17、R18及びR19のうちの少なくとも1つの基が炭素数1〜4のアルコキシ基であり、R20が炭素数1〜12のアルキレン基を示す、化合物、式(V):
で表され、式中、R22、R23、R24、R25、R26及びR27が、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、R22、R23、R24、R25、R26及びR27のうちの少なくとも1つの基が炭素数1〜4のアルコキシ基であり、R28及びR29が、それぞれ独立して、炭素数1〜12のアルキレン基、又は、炭素数1〜12のアルキレン基の1個又は2個のメチレン基が−O−、−C(O)O−、−O(O)C−、−NH−、−CO−、アリーレン基、ウレタン基又は1,2−イミダゾリン基に置き換えられた基を示す、アゾビス(トリアルコキシシリル)化合物、2,2’−アゾビス[2−(1−(トリエトキシシリルプロピルカルバモイル)−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、及び、2,2’−アゾビス[N−[2−(トリエトキシシリルプロピルカルバモイル)エチル]イソブチルアミド]が挙げられる。アルコキシシリル基含有化合物は、これら例示された化合物のみに限定されるものではない。これらのアルコキシシリル基含有化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
乳化装置の流路の表面を覆うコーティング膜は、両性ポリマのみで構成されていてもよいし、両性ポリマ以外のポリマを、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で含んでいてもよい。コーティング膜における両性ポリマの含有量は、コーティング膜の質量を基準として、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上、又は95質量%以上であってもよい。コーティング膜は、両性ポリマをフィルム状に成形することによって得ることができる。
乳化装置によって形成された乳化液中でモノマを重合させることにより、モノマの重合体を含む球状のポリマ粒子が形成される。モノマは、特に限定されないが、例えば、スチレン系のビニルモノマを含むことができる。モノマとしては、以下のような多官能性モノマ、単官能性モノマ等が挙げられる。
ポリマ粒子の合成において、粒子の分散安定性を向上させるために、高分子分散安定剤を用いてもよい。
1)粒子を、超音波分散装置を使用して水(界面活性剤等の分散剤を含む)に分散させ、1質量%のポリマ粒子を含む分散液を調製する。
2)粒度分布計(シスメックスフロー、シスメックス株式会社製)を用いて、上記分散液中の粒子約1万個の画像により平均粒径及び粒径のC.V.(変動係数)を測定する。
(両性ポリマの合成)
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた500mL容のコルベンに、N−アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホキシベタイン(シグマ アルドリッチ ジャパン合同会社製、品番:473160−5G)49g、シランカップリング剤として3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名:KBM−803)0.35gおよび純水115.15gを入れた。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻し、コルベン内の酸素ガスをできるだけ排除した。
ポリマ溶液に、幅130μmのマイクロ流路を有する乳化装置(株式会社化繊ノズル製作所製)を5分間浸漬し、取り出した乳化装置を自然乾燥させた。その後、乳化装置を80℃で1時間かけてエージングさせ、さらに純水で洗浄して、乳化装置のマイクロ流路を覆う両性ポリマのコーティング膜を形成した。
形成されたコーティング膜の表面の大気中における水の接触角を測定した。さらに、乳化装置をアセトンに浸漬し、その後、コーティング膜の大気中における水の接触角を測定した。接触角は、水をコーティング膜の表面に滴下した後、接触角測定装置を用いた画像解析においてθ/2法により算出した。接触角が小さ過ぎて測定できない場合は「−」とした。
両性ポリマのコーティング膜を有する乳化装置を用いて、連続相としてのラウリル硫酸ナトリウムの濃度50ppmの水溶液と、分散相としてのジビニルベンゼン(含有量96%)及びこれに濃度0.05質量%で溶解した過酸化ベンゾイル(25%含水)を含むモノマ液とからなる乳化液を調製した。乳化装置のマイクロ流路に連続相を流速70mL/hで供給しながら、そこに、分散相としてのモノマ液を流路入口近傍に設けられたノズルから流速30mL/hで注入することでマイクロ流路内で乳化を行い、マイクロ流路出口から乳化液を回収した。得られた乳化液中に分散しているモノマ液の液滴200個を光学顕微鏡で観察し、平均粒径と粒径の変動係数(C.V.)を算出した。
乳化装置で、15%以下の粒径の変動係数を維持しながら、均一かつ安定に乳化液を形成できる時間を計測した。計測された時間が3時間以上を「A」、3時間未満を「C」と判定した。
乳化装置の流路内を洗浄せず、同様の乳化液の形成を繰り返して行い、乳化装置で、15%以下の粒径の変動係数を維持しながら、均一かつ安定に乳化液を何回繰り返して形成できるか評価した。均一かつ安定な乳化液を形成できた繰返しの回数が10回以上を「A」、10回未満を「C」と判定した。
回収した乳化液中で窒素バブリングを1時間行った。その後、乳化液を80℃に昇温し、その温度を6時間保つことで、ジビニルベンゼンの重合反応を進行させた。生成したポリマ粒子を、超純水、及びアセトンで洗浄してから、アセトン中に分散させた。得られた分散液を200μmメッシュ及び60μmメッシュの篩で濾過し、60μmメッシュの篩上に残ったポリマ粒子を減圧乾燥して、ポリマ粒子の粉末を得た。
両性ポリマの合成において、N−アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホキシベタインの代りに、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(東京化成工業株式会社製、品番:M2005)を使用して、ホスホリルベタイン基及びアルコキシシリル基を有する両性ポリマを得たこと以外は同様にして実施例1と同様にして、コーティング膜で覆われたマイクロ流路を有する乳化装置を準備した。この乳化装置を用いて、実施例1と同様に、乳化の継続性及び繰返し性を評価し、さらに重合反応も行った。
両性ポリマの合成において、N−アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホキシベタインの代りに、N−アクリロイルアミノエチル−N,N−ジメチルアンモニウムメチル−α−カルボキシベタイン(大阪有機化学工業株式会社製、品番:CMBAm)を使用して、カルボキシベタイン基及びアルコキシシリル基を有する両性ポリマを得たこと以外は同様にして実施例1と同様にして、コーティング膜で覆われたマイクロ流路を有する乳化装置を準備した。この乳化装置を用いて、実施例1と同様に、乳化の継続性及び繰返し性を評価し、さらに重合反応も行った。
(両性ポリマの合成)
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた500mL容のコルベンに、N−アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホキシベタイン49g、シランカップリング剤としての3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン0.35gおよび純水197.40gを入れた。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻し、コルベン内の酸素ガスをできるだけ排除した。
窒素ガス導入管、コンデンサーおよび撹拌機を備えた500mL容のコルベンに、N−アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホキシベタイン49g、シランカップリング剤として3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン0.35gおよび純水49.35gを入れた。コルベン内を減圧することによって脱気した後、窒素ガスをコルベン内に導入して常圧に戻し、コルベン内の酸素ガスをできるだけ排除した。
両性ポリマのコーティング膜を形成することなく、ステンレス鋼(SUS)製のマイクロ流路を有する乳化装置を使用し、実施例1と同様に乳化の継続性及び繰返し性を評価した。
両性ポリマのコーティング膜を形成することなく、ガラス製のマイクロ流路を有する乳化装置を使用し、実施例1と同様に乳化の継続性及び繰返し性を評価した。
N−アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホキシベタインの代りに、ジメチルアミノエチルアクリレート塩化メチル4級塩(大阪有機化学工業株式会社製、品番:DMAMC)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、アンモニウム基及びアルコキシシリル基を有するカチオン性ポリマを得た。
N−アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホキシベタインの代りに、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(和光純薬工業株式会社製、品番:017-15722)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、スルホ基及びアルコキシシリル基を有する濃度5質量%のアニオン性のポリマを得た。
N−アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピル−α−スルホキシベタインの代りに、メトキシトリエチレングリコールアクリレート(大阪有機化学工業株式会社製、品番:V♯MTG)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、オキシエチレン基及びアルコキシシリル基を有する非イオン性のポリマを得た。
Claims (12)
- 乳化装置の流路内で、モノマを含むモノマ液を水を含む水性液と混合して、分散相としての前記モノマ液の液滴と連続相としての前記水性液とを含有する乳化液を形成させる工程と、
前記乳化液中で前記モノマを重合させて、前記モノマの重合体を含むポリマ粒子を形成させる工程と、
を含み、
前記流路の表面が、両性ポリマを含むコーティング膜で覆われている、
ポリマ粒子を製造する方法。 - 前記両性ポリマが、ホスホベタイン基、スルホキシベタイン基、及びカルボキシベタイン基からなる群より選ばれる少なくとも一種のベタイン基を有する、請求項1に記載の方法。
- 前記流路に前記水性液を流し込みながら、前記水性液の内部で前記モノマ液を供給することにより、前記モノマ液を前記水性液に分散させる、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記コーティング膜の表面における水の接触角が0〜10°である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記モノマが、芳香族基と前記芳香族基に結合した2以上のビニル基とを有する架橋性モノマを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記流路の表面が金属又はガラスによって形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記コーティング膜の表面における水の接触角が、アセトンに24時間接触した後に0〜20°である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記両性ポリマが加水分解性シリル基を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記モノマ液の液滴の平均粒径が1〜300μmであり、前記ポリマ粒子の平均粒径が1〜300μmである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記モノマ液の液滴の粒径の変動係数が15%以下であり、前記ポリマ粒子の粒径の変動係数が15%以下である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記両性ポリマの重量平均分子量が5,000〜1,000,000である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ポリマ粒子が多孔質粒子である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
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