次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るトラクタ1の構成を示す側面図である。図2は、ボンネット7の内部の構成を示す前方斜視図である。なお、以下の説明において「左」、「右」等と記載する場合は、トラクタ1が前進する方向に向かって左及び右を意味するものとする。
図1に示すトラクタ1は、プラウ、ハロー、ローダ等の各種作業機を必要に応じて装着し、様々な種類の作業を行うことが可能に構成されている。トラクタ1の前部には前車輪4が配置され、後部には後車輪5が配置されている。
トラクタ1の前部にはボンネット7が配置され、このボンネット7の内部にはエンジンルームが構成されている。ボンネット7は、内部に配置されたロック部60によって開放がロックされている。ボンネット7の前部の下方には、ロック解除部40が配置されている。ロック解除部40を操作することで、ロック部60のロックを解除することができる(詳細は後述)。ロック部60のロックを解除することで、ボンネット7は、後ろ上方の端部を回動支点として回動することにより開閉可能である(図1の鎖線を参照)。ボンネット7を開放させることより、オペレータがエンジンルームにアクセスして、メンテナンス等を行うことができる。
図1に示すように、ボンネット7の後方にはオペレータが搭乗するためのキャビン6が配置されており、このキャビン6の内部には、各種の操作を行うための操作部25及び座席26が備えられている。トラクタ1のオペレータは、操作部25を介して、トラクタ1の走行操作等を行うことができる。
トラクタ1の機体は、図2に示すように左右一対で配置されるエンジンフレーム2と、エンジンフレーム2の後部に固定されるミッションケース21と、を備えて構成されている。エンジンフレーム2は、長手方向が前後方向と一致するように配置されている。また、左右一対のエンジンフレーム2の前部は連結されている。エンジンフレーム2は、直接又は防振部材等を介してエンジン3を支持している。エンジン3は、複数のシリンダを有するコモンレール式のディーゼルエンジンである。
また、エンジンフレーム2は、上方を向くように(厚み方向が上下方向となるように)配置された板状の取付板支持部2aを左右一対で備えている。また、取付板支持部2aには、図略の取付孔が形成されている。取付板支持部2aの上面には、この取付孔及びボルト及びナット等の固定具を用いて、取付板10が取り付けられる。このようにして、エンジンフレーム2(取付板支持部2a)は、取付板10を支持している。また、取付板10は、エンジン3を支持している部分の前方に取り付けられている。取付板10には、直接又は別の部材を介して、ファンシュラウド12と、ラジエータ13と、バッテリー14と、エンジンコントローラ15と、エアクリーナ16と、ロック部60と、が配置されている。
エンジンフレーム2の下側には、前車軸ケース22が取り付けられている。前車軸ケース22には、前車軸4aを介して前車輪4が取り付けられている。ミッションケース21には、後車軸5aを介して後車輪5が取り付けられている。左右の後車輪5の上方は、左右のリアフェンダー23によって覆われている。
このミッションケース21は、エンジン3からの動力を減速して前車軸ケース22や後車軸5aに伝達する。オペレータが図略の変速操作装置のシフトレバーを操作することにより、当該ミッションケース21における変速比を変更し、トラクタ1の走行速度を調整することができる。
また、エンジン3の駆動力の一部は、ミッションケース21の後端から突出したPTO軸(図略)に伝達される。トラクタ1は、その後端に上述の作業機を装着可能に構成されている。PTO軸は、作業機を、図略のユニバーサルジョイント等を介して駆動することができる。
このように構成されたトラクタ1は、圃場で走行しながら、耕耘、播種、収穫等様々な作業を行うことができる。
次に、図2から図5を参照して、ロック解除部40及びロック部60の構成について説明する。図3は、ロック解除部40及びロック部60の構成を示す斜視図である。図4は、ボンネット7及びボンネットフレーム7aを示す斜視図である。図5は、ロック解除部40及びロック部60の構成を示す正面図である。
図1及び図3に示すように、ボンネット7の内部かつ前部には、ボンネットフレーム7aが配置されている。ボンネットフレーム7aは、上下方向に延びる部材であり、上部に固定部7cが接続されている。ボンネットフレーム7aは、固定部7cに形成された図略の取付孔を用いてボルト等の固定具により、ボンネット7の前側の内壁面に固定されている。従って、ボンネットフレーム7aは、ボンネット7と一体的に回動する。ボンネットフレーム7aの下方には、ロックバー7bが形成されている。ロック部60は、ロックバー7bを保持することで、ボンネット7の開放をロックする。また、ロック部60は、ファンシュラウド12〜エンジンコントローラ15よりも前方に配置されているとともに、エアクリーナ16の下方に配置されている。
初めに、ロック部60の構成について説明する。図3及び図5に示すように、ロック部60は、ベース板61と、第1ロック板62と、第2ロック板63と、ストッパ64と、回動ピン65と、付勢バネ66と、を備える。
ベース板61は、ボルト及びナット等の固定具により取付板10の上側(ボンネット7の内部側)の面に取り付けられている。第1ロック板62は、ボルト及びナット等の固定具によりベース板61に取り付けられている。第1ロック板62には、上方向が開放された切欠き62aが形成されている。ロック部60がボンネット7の開放をロックしている状態では、切欠き62aにロックバー7bが入り込んでいる。第2ロック板63は、回動ピン65により、第1ロック板62に回動可能に取り付けられている。第2ロック板63には、切欠き62aの上部を閉鎖する閉鎖部63aが形成されている。また、第1ロック板62と第2ロック板63は、付勢バネ66により閉鎖部63aが切欠き62aの上部を閉鎖する方向に付勢されている。
この構成により、外力が掛かっていない状態においては、切欠き62a及び閉鎖部63aがロックバー7bを保持するため、ボンネット7の開放がロックされている。また、第2ロック板63には、取付孔が形成されており、この取付孔には、操作ワイヤ41(詳細には係合部41a)が係合されている。操作ワイヤ41が引っ張られることで、閉鎖部63aが切欠き62aから離れる方向に回動する(図5の鎖線を参照)。これにより、ロックバー7bの保持が外れるため、ロック部60のロックが解除される。なお、第2ロック板63は、所定以上回転するとストッパ64に接触する。これにより、第2ロック板63の過剰な回動を防止することができる。
ロック部60のロックが解除された状態では、オペレータは、手でボンネット7を持ち上げることができる。ここで、ボンネット7の内部には、ボンネット7の回動に伴って回動する部材と、ボンネット7が回動しても回動しない部材と、を連結する複数のガスダンパが配置されている。これにより、ロック部60のロックが外れた状態において、オペレータはボンネット7の開閉をスムーズに行うことができる。
次に、ロック解除部40の構成について説明する。図3及び図5に示すように、ロック解除部40は、操作ワイヤ(解除操作部)41と、カバー部材42と、を備える。
操作ワイヤ41は、棒状の部材であり、ロック解除部40をロック部60に連結している。操作ワイヤ41は、取付板10に形成された貫通孔である挿通孔10aを通るように配置されている。言い換えれば、操作ワイヤ41の一部はボンネット7の内部に配置され、操作ワイヤ41の残りの一部がボンネット7の外部に配置されている。また、操作ワイヤ41の長手方向、操作ワイヤ41の操作方向は、右斜め下方である。
操作ワイヤ41の一方の端部(ボンネット7の内部に位置する側の端部)には、折曲げによりフック状の係合部41aが形成されている。係合部41aは、上述のように、第2ロック板63に係合されている。操作ワイヤ41の他方の端部(ボンネット7の外部に位置する側の端部)には、折曲げにより環状の被操作箇所41bが形成されている。被操作箇所41bは、ロック部60のロックを解除するために操作する部分である。本実施形態では、被操作箇所41bを操作ワイヤ41の長手方向の一側(外側)に移動させることで、ロック部60のロックが解除される。以下、この操作を解除操作と称する。なお、操作ワイヤ41の長手方向と被操作箇所41bを移動させる方向は厳密に一致していなくても良い。また、以下では、解除操作時に被操作箇所41bを移動させる方向を解除方向と称する。
この解除操作は、手ではなく解除工具100を用いて行うことが想定されている。図3に示すように、この解除工具100は、操作ワイヤ41を操作するための細長状の円柱部分と、キーホルダ等に取り付けるための孔部と、を有している。オペレータは、解除工具100の円柱部分を被操作箇所41bに挿入して解除方向に移動させることで、ロック部60のロックを解除する。被操作箇所41bは、エンジンフレーム2の外側(具体的には右側のエンジンフレーム2の更に右方)であって、外部に露出する位置に配置されている。従って、オペレータは、被操作箇所41bの位置を確認し易いため、解除工具100を用いることで簡単にロック部60のロックを解除できる。また、オペレータは、ボンネット7の内部に解除工具100を挿入する必要がないため、無理のない姿勢でロック部60のロックを解除できる。
また、本実施形態では、解除工具100を紛失した際の手間を軽減しつつ、他人が簡単にボンネット7を開放することを防止する構成である。即ち、他人がボンネット7を開放することをより確実に防止するためには、専用の解除工具(シリンダキー等)を用いることが好ましい。しかし、この構成では、専用の解除工具を紛失したり別の場所に忘れた場合に、ボンネット7を開放することができなくなる。この点、本実施形態では、専用の解除工具ではなく、開口部42aに挿入可能であって、ある程度の強度を有している部材(例えばドライバー等)を用いてもボンネット7のロックを解除できる。これにより、解除工具100を紛失又は忘れた場合であっても、ボンネット7を開放することができる。
また、被操作箇所41bは環状であるため、解除方向側が閉じられていることとなり、解除方向に力が加え易い構成となっている。なお、解除方向に力を加え易くするためには、解除方向側が閉じられていれば十分である。また、操作ワイヤ41は、回動ピン65により解除方向の反対側に付勢されているため、ボンネット7のロック時においても、被操作箇所41bを解除方向の反対側に移動させる操作は不要である(ボンネット7を閉めることで自動的にロックが掛かる)。従って、被操作箇所41bは係合部41aと同様にU字状(詳細には、解除方向側である右斜め下方が閉じられたU字状)であっても良い。
カバー部材42は、取付板10の下側(ボンネット7の外側)の面に取り付けられている。従って、カバー部材42は、取付板10の下方(即ち、ボンネット7の外側)に配置されている。カバー部材42は、被操作箇所41bを覆うように構成されている。また、カバー部材42には、貫通孔である開口部42aが形成されている。開口部42aは、解除操作を行うために解除工具100を挿入するための部分である。開口部42aは、解除操作時の被操作箇所41bの移動軌跡に沿った形状である。具体的には、開口部42aは、長孔であり、その長手方向と、上記の解除方向とが略一致している。これにより、カバー部材42は、操作ワイヤ41を適切な方向へ移動させるためのガイドとしての機能も有する。
また、カバー部材42は、操作ワイヤ41が他人に簡単に操作されることを防止するための部材である。具体的には、他人がボンネット7を簡単に開放することを防止するための部材である。そのため、カバー部材42は、手で操作ワイヤ41が操作できないように、かつ、解除工具100で操作ワイヤ41が操作できるように構成されている。具体的には、解除工具100の円柱部分の径は一般的な指のサイズよりも小さい形状である。そして、カバー部材42の開口部42aは、指が入らない程度の間隔である。また、カバー部材42の解除方向の下端部には、間隙42bが形成されているが、この間隙42bも指が入らない程度の大きさである。つまり、カバー部材42に形成されている全ての全ての隙間(被操作箇所41bにアクセスできる隙間)は、全て一般的な指の大きさよりも小さい。更に、カバー部材42は、操作ワイヤ41(特に係合部41a)がカバー部材42から突出しない位置に配置されている。
次に、カバー部材42の製造方法及び具体的な構成、及び、カバー部材42の取付方法について説明する。図6は、カバー部材42の分解斜視図である。図7は、カバー部材42を操作ワイヤ41に被せる様子を示す斜視図である。図8は、カバー部材42を取付板10に取り付ける様子を示す斜視図である。
図6に示すように、カバー部材42は、第1板金部材70及び第2板金部材80を溶接により接合することで構成されている。
第1板金部材70には、本体部71と、取付部72と、接続部73と、が形成されている。本体部71は、操作ワイヤ41の長手方向に沿うように形成された細長状の部分である。本体部71には、長孔71aが形成されている。長孔71aは開口部42aの一部であり、長孔71aと長孔81a(後述)により開口部42aが構成される。取付部72は、取付板10と略平行となるように曲げ加工により形成された部分である。取付部72には、取付板10に取り付けるための取付孔72aが形成されている。取付部72の下側の面には、ボルト75が溶接により接合される。具体的には、図7に示すように、取付板10の下側の面(ボンネット7の外側の面)からボルト75がヘッド部が下となるように取付孔72aに挿入され、ヘッド部が取付板10の下側の面に溶接される。接続部73は、本体部71と略直角の部分であり、図6に示すように、第2板金部材80と接合するための部分である。
第2板金部材80には、本体部81と、接続部82と、が形成されている。本体部81は、操作ワイヤ41の長手方向に沿うように形成された細長状の部分である。本体部81には、長孔81aと突出部81bとが形成されている。上述のように、長孔71aと長孔81aにより、貫通孔である開口部42aが構成される。突出部81bは、本体部81から取付板10側へ突出している部分である。突出部81bは、操作ワイヤ41を挿通させるための挿通孔10aに挿入される。接続部82は、本体部81と略直角の部分であり、図6に示すように、第1板金部材70と接合するための部分である。
このように、第1板金部材70の接続部73を本体部81に溶接するとともに、第2板金部材80の接続部82を第1板金部材70に溶接することで、略箱状のカバー部材42が形成される。これにより、本体部71と本体部81は略平行かつ、長孔71aと長孔81aの位置が対応するように溶接される。
次に、カバー部材42が取付板10に取り付けられる。具体的には、図7に示すように、カバー部材42の内部空間に操作ワイヤ41が位置するようにカバー部材42をセットする。そして、図8に示すように、取付板10に形成された取付孔10bと、第1板金部材70の取付孔72aから上向きに突出するボルト75と、を一致させる。その後、取付孔10bから上向きに突出するボルト75がナット44によって締結される。これにより、カバー部材42が取付板10に取り付けられる。
このように、カバー部材42はボルト75及びナット44により取り付けられているため、ナット44を取り外すことでカバー部材42を取り外すことができる。従って、トラクタ1の出荷前の検査時及び修理時等において、カバー部材42を取り外すことで、ボンネット7を開放する毎に解除工具100を用いる必要がない(手を用いてロックを解除できる)。
また、ナット44はボンネット7の内部に配置されており、更にボルト75は溶接により接合されているため、ロック部60のロックを解除してボンネット7を開放させないと、ナット44を取り外すことはできない。つまり、カバー部材42を着脱可能にして検査時等の取扱い性を向上させつつ、他人がカバー部材42を取り外せないので防犯性の低下も抑えることができる。なお、ボルト75は低頭ボルトであるが、その他のボルトであっても良い。また、ボルト75を取付板10に溶接しない構成であっても良い。
ナット44の周りに配置される部材について具体的に説明すると、ナット44のうち、前側、上側、及び左右側にはボンネット7が配置されている。また、ナット44の下側には取付板10が配置されている。ナット44の後ろ側には、図2に示すように、ファンシュラウド12〜バッテリー14が配置されている。このように、ボンネット7を開放させない限り、ナット44にアクセスすることはできない。
以上に説明したように、本実施形態のトラクタ1は、ボンネット7と、エンジンフレーム2と、ロック部60と、操作ワイヤ41と、カバー部材42と、を備える。ボンネット7は、内部にエンジン3が配置される。エンジンフレーム2は、左右一対で設けられ、長手方向が前後方向に一致するように配置され、エンジン3を支持する。ロック部60は、ボンネット7の開放をロックする。操作ワイヤ41は、ロック部60と連結されており、被操作箇所41bを移動させる解除操作を行うことでロック部60のロックを解除可能である。被操作箇所41bは、エンジンフレーム2の左右方向の外側であって、外部に露出する位置に配置されている。カバー部材42は、操作ワイヤ41が手で操作できないように、かつ、少なくとも所定の解除工具100を用いて操作ができるように当該操作ワイヤ41を覆うとともに、操作ワイヤ41の被操作箇所41bの移動軌跡に沿った形状の開口部42aが形成されている。
これにより、操作ワイヤ41がカバー部材42で覆われているため、ボンネット7のロックが他人に簡単に解除されることを防止できる。また、操作ワイヤ41が外部かつエンジンフレーム2の外側に配置されているため、オペレータは無理のない姿勢で解除工具100を用いてボンネット7のロックを解除することができる。
また、本実施形態のトラクタ1において、カバー部材42は、間隔を空けて配置された第1板金部材70及び第2板金部材80を含んで構成されており、第1板金部材70及び第2板金部材80の間に操作ワイヤ41が配置されている。
これにより、板金部材を用いることで、カバー部材42を安価かつ軽量にすることができる。
また、本実施形態のトラクタ1において、第1板金部材70及び第2板金部材80には、互いに対応する位置に、それぞれ開口部42aとしての長孔71a,81aが形成されている。
これにより、第1板金部材70及び第2板金部材80の両方の長孔71a,81aを通るように解除工具100を貫通させることができるので、オペレータが力を掛け易くなる。従って、解除工具100を用いて一層簡単にボンネット7のロックを解除することができる。
また、本実施形態のトラクタ1において、解除操作は、操作ワイヤ41の被操作箇所41bを解除方向に移動させる操作である。操作ワイヤ41は、棒状の部材から構成されており、少なくとも解除方向側が閉じられるように折り曲げられることで被操作箇所41bが形成されている。
これにより、ロック部60のロックを解除する操作が単純な操作であるため、開口部42aに挿入可能であれば様々な工具を解除工具として使用できるため、利便性を向上させることができる。
また、本実施形態のトラクタ1は、カバー部材42がナット44を用いて着脱可能に取り付けられる取付板10を備える。取付板10の上方の空間は、ボンネット7によって覆われている。ナット44は、取付板10のうちボンネット7の内部側の面から操作することで取外し可能であるとともに、当該取付板10のうち外側の面からのみ操作しても取外し不能である。
これにより、カバー部材42を取り外すことで、ボンネット7のロックを手を用いて解除することが可能となる。従って、メンテナンス時において、ボンネット7を開放する作業が簡単になる。更に、カバー部材42を外側の面から取り外せないため、例えば屋外にトラクタ1を置いておく際に、ボンネット7のロックが簡単に解除されることを防止できる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記実施形態では、ロック解除部40は、ロック部60が取り付けられる取付板10の反対側の面に取り付けられているが、操作ワイヤ41等によって連結されていれば、別の部材(ロック部60の取付先と異なる部材)に取り付けられていても良い。
上記実施形態では、ロック解除部40は着脱可能に構成されているが、溶接等により取付板10等に接合することで、着脱不能であっても良い。
上記実施形態では、解除操作は被操作箇所41bをロック部60(ボンネット7)から離れる方向に移動させる(引っ張る)操作であるが、被操作箇所41bをロック部60に近づける方向に移動させる(押圧する)操作であっても良い。また、解除操作は、一方向に移動させる操作に限られず、第1方向に移動させた後に、第1方向と異なる第2方向に移動させる操作等であっても良い。この場合、カバー部材の開口部についても、第1方向に沿う部分と、第2方向に沿う部分と、を含んで構成される。
上記実施形態では、ロック部60はボンネット7の前側の端部近傍に配置されているが、別の位置(例えばボンネット7の上側の端部近傍)に配置されていても良い。
上記実施形態のトラクタ1は、操作部25及び座席26がキャビン6により覆われたタイプであるが、操作部及び座席がキャビンに覆われていない(外部に露出している)タイプのトラクタにも本発明を適用できる。