JP6859905B2 - 車両用シートベルト装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートベルト装置に関する。
特許文献1には、シートベルトのタングが装着されるバックル本体と、緊急時に該バックル本体を後退させるプリテンショナとを有するバックル装置が開示されている。このバックル装置は、バックル本体が後退した後、所定以上の前進力が該バックル本体に加えられたときに、該バックル本体が前進方向に移動することを許容する衝撃吸収機構(フォースリミッタ)を備えている。
また、特許文献2に記載の車両用シートベルト装置では、ウェビングの一端がプリテンショナ付きのシートベルトリトラクタに巻取り可能とされている。ウェビングの他端は、ラップアウタプリテンショナを介して車両用シートの外側面又は車体に固定されている。バックルの他端は、エネルギ吸収(EA)機能を有するフォースリミッタを介して、車体又は車両用シートに固定されている。
更に、特許文献3には、車両用シートベルトの固定側(バックル)に設けられた緩衝装置(フォースリミッタ)が開示されている。
特開2001−322531号公報 特開2013−18460号公報 特開平10−100860号公報
上記した特許文献1に記載の従来例では、フォースリミッタの作動により、バックルの位置が通常より高い位置に変化し、バックルに結合されるタングプレートの位置も高くなる。そうすると、ウェビングによる乗員拘束性に影響が出るため、バックルの位置が変化したままの状態で再びウェビングを装着して使用することは好ましくない。フォースリミッタが作動済である場合には、これを検知して乗員に異常を知らせることが好ましい。
上記した特許文献1に記載の従来例のように、バックルにプリテンショナとフォースリミッタが設けられている場合、プリテンショナの作動の際にガス発生器のイニシエータ部が火薬で断線することを利用して、その後のフォースリミッタの作動を電気的に検知できる。
しかしながら、上記した特許文献2及び特許文献3に記載の従来例のように、バックルにプリテンショナが設けられていない場合には、フォースリミッタの作動を検知することが難しかった。
本発明は、バックルにフォースリミッタが設けられ、プリテンショナが設けられていない構成において、フォースリミッタの作動後のウェビングの使用を未然に抑制することを目的とする。
第1の態様に係る車両用シートベルト装置は、一端が車両用シートにおけるシート幅方向の一方の側面又は車体部位に固定され、前記車両用シートに着座した乗員を拘束するウェビングと、前記ウェビングの他端が結合されて前記ウェビングを巻取り可能とされると共に、作動することにより前記ウェビングを引き込むプリテンショナが設けられたリトラクタと、前記車両用シートにおけるシート幅方向の他方の面又は車体部位に設けられ、前記ウェビングに取り付けられたタングプレートが結合可能とされたバックルと、前記プリテンショナの作動により前記ウェビングに作用した引張荷重を、前記バックルの移動を許容することで低減するフォースリミッタと、前記フォースリミッタによる前記バックルの移動を利用して、前記フォースリミッタが作動済であることの異常を前記乗員に知らせる警告手段と、を有する。
この車両用シートベルト装置では、車両用シートに着座した乗員が、ウェビングをリトラクタから引き出しつつ、該ウェビングに取り付けられたタングプレートをバックルに結合することで、ウェビング装着状態となる。車両の衝突時等には、リトラクタのプリテンショナが作動することで、ウェビングに引張荷重が作用し、乗員の拘束力が高められる。その後、フォースリミッタが作動するとバックルが移動し、ウェビングに作用した引張荷重が低減される。警告手段は、フォースリミッタによるバックルの移動を利用して、フォースリミッタが作動済であることの異常を乗員に知らせる。これにより、乗員に車両の整備の必要性を伝えることができる。
第2の態様は、第1の態様に係る車両用シートベルト装置において、前記警告手段が、前記バックルの移動を電気的に検知し、前記乗員に異常を電気的に知らせるようになっている。
この車両用シートベルト装置では、警告手段が、フォースリミッタによるバックルの移動を電気的に検知し、乗員に異常を電気的に知らせることで、車両における既存の警告用電気回路を活用することができる。
第3の態様は、第2の態様に係る車両用シートベルト装置において、前記警告手段が、電気回路を有すると共に、前記電気回路の一部が前記バックルの移動に伴い切断されることで、前記電気回路における電気抵抗が変化する構成を有し、前記電気抵抗に応じて前記フォースリミッタの作動の有無を判別するようになっている。
この車両用シートベルト装置では、警告手段の電気回路の一部が、バックルの移動に伴い切断されることで、電気回路における電気抵抗が変化する。警告手段は、この電気抵抗に応じて、フォースリミッタの作動の有無を判別し、フォースリミッタが作動済である場合に異常を乗員に知らせる。警告手段に電気回路を用いることで、車両における既存の警告用電気回路を活用することができる。
第4の態様は、第2の態様又は第3の態様に係る車両用シートベルト装置において、前記警告手段が、前記バックルと前記タングプレートとが非結合のときに前記乗員に異常を知らせると共に、前記フォースリミッタが作動済のときには前記バックルと前記タングプレートとの結合の有無にかかわらず前記乗員に異常を知らせるようになっている。
この車両用シートベルト装置では、バックルとタングプレートとが非結合のとき、警告手段が乗員にウェビング非装着であることの異常を知らせる。これにより、乗員にウェビング装着を促すことができる。また、フォースリミッタが作動済でバックルがフォースリミッタにより移動しているときには、バックルとタングプレートとの結合の有無、つまりウェビング装着の有無にかかわらず、警告手段が乗員に異常を知らせる。この際、ウェビング非装着の異常と、フォースリミッタ作動済の異常を、乗員に区別して知らせてもよいし、区別せずに知らせてもよい。
第5の態様は、第4の態様に係る車両用シートベルト装置において、前記警告手段が、前記バックルと前記タングプレートとが非結合のときの異常と、前記フォースリミッタが作動済のときの異常を、区別して前記乗員に知らせるようになっている。
この車両用シートベルト装置では、警告手段が、バックルとタングプレートとが非結合のときの異常と、フォースリミッタが作動済のときの異常を、区別して乗員に知らせる。フォースリミッタが未作動で、バックルとタングプレートとが非結合のとき、警告手段は、乗員がウェビング非装着であることの異常を乗員に知らせる。フォースリミッタが作動済のとき、警告手段は、フォースリミッタ作動済の異常を乗員に知らせる。なお、バックルとタングプレートとが非結合のとき、警告手段が、乗員がウェビング非装着であることの異常と、フォースリミッタ作動済の異常の双方を乗員に知らせてもよい。フォースリミッタが作動済で、バックルとタングプレートとが結合されているとき、警告手段が、フォースリミッタ作動済の異常のみを乗員に知らせてもよい。
第6の態様は、第5の態様(のうち第3の態様に係る態様)に係る車両用シートベルト装置において、前記電気回路が、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ回路と、前記回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無によりONとOFFとが切り替わるバックルスイッチと、前記回路に前記バックルスイッチと直列に設けられ前記バックルの移動に伴いONからOFFに切り替わる移動検知スイッチと、前記回路に前記バックルスイッチと並列に設けられた抵抗器と、を有する。
この車両用シートベルト装置では、フォースリミッタが未作動でバックルが移動していないとき、移動検知スイッチがONとなっている。この状態において、A点とB点の間の電気抵抗は、バックルスイッチがONのとき0となり、バックルスイッチがOFFのとき、抵抗器の抵抗値となる。この電気抵抗の違いにより、バックルに対するタングプレートの結合の有無を判別できる。バックルとタングプレートとが非結合のとき、警告手段は、乗員がウェビング非装着であることの異常を乗員に知らせる。なお、バックルとタングプレートとが結合状態のときにバックルスイッチをONの設定にするか、OFFの設定にするかは任意である。
フォースリミッタが作動済でバックルが移動しているときには、移動検知スイッチがOFFとなる。抵抗器はバックルスイッチと並列に設けられ、バックルスイッチは移動検知スイッチと直列に設けられているので、移動検知スイッチがOFFとなることで、A点とB点の間が導通しなくなり、A点とB点の間の電気抵抗が∞となる。つまり、A点とB点の間の電気抵抗が∞となっているかどうかにより、フォースリミッタの作動の有無を判別できる。フォースリミッタ作動済のとき、警告手段はその異常を乗員に知らせる。
第7の態様は、第5の態様(のうち第3の態様に係る態様)に係る車両用シートベルト装置において、前記電気回路が、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ回路と、前記回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無によりONとOFFとが切り替わるバックルスイッチと、前記回路に前記バックルスイッチと直列に設けられ、前記バックルの移動に伴いONからOFFに切り替わる移動検知スイッチと、前記回路に前記バックルスイッチと並列に設けられた第1抵抗器と、前記回路に前記バックルスイッチ及び前記移動検知スイッチと並列に設けられ、前記第1抵抗器とは抵抗値が異なる第2抵抗器と、を有する。
本開示において、「ON」とは導通状態を意味し、「OFF」とは非導通状態を意味する。この車両用シートベルト装置では、フォースリミッタが未作動でバックルが移動していないとき、移動検知スイッチがONとなっている。この状態において、A点とB点の間の電気抵抗は、バックルスイッチがONのとき0となり、バックルスイッチがOFFのとき、第1抵抗器の抵抗値と第2抵抗器の抵抗値を並列に合成した値となる。この電気抵抗の違いにより、バックルに対するタングプレートの結合の有無を判別できる。バックルとタングプレートとが非結合のとき、警告手段は、乗員がウェビング非装着であることの異常を乗員に知らせる。なお、バックルとタングプレートとが結合状態のときにバックルスイッチをONの設定にするか、OFFの設定にするかは任意である。
フォースリミッタが作動済でバックルが移動しているときには、移動検知スイッチがOFFとなる。このとき、A点とB点の間の導通経路には、バックルスイッチ及び移動検知スイッチと並列に設けられた第2抵抗器のみが含まれ、第1抵抗器は含まれなくなる。また、バックルスイッチは移動検知スイッチと直列に設けられているので、移動検知スイッチがOFFとなることで、A点とB点の間の導通経路にバックルスイッチが含まれなくなる。したがって、A点とB点の間の電気抵抗は、バックルスイッチの状態にかかわらず、第2抵抗器の抵抗値となる。つまり、A点とB点の間の電気抵抗が第2抵抗器の抵抗値となっているかどうかにより、フォースリミッタの作動の有無を判別できる。フォースリミッタ作動済のとき、警告手段はその異常を乗員に知らせる。
第8の態様は、第5の態様(のうち第3の態様に係る態様)に係る車両用シートベルト装置において、前記電気回路が、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ回路と、前記回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無により抵抗値が変化するホールスイッチと、前記回路に前記ホールスイッチと直列に設けられ前記バックルの移動に伴い切断される移動検知スイッチと、を有する。
この車両用シートベルト装置では、フォースリミッタが未作動でバックルが移動していないとき、移動検知スイッチがONとなっている。この状態において、A点とB点の間の電気抵抗は、ホールスイッチの抵抗値となる。ホールスイッチの抵抗値は、バックルに対するタングプレートの結合の有無により変化するので、その電気抵抗の違いにより、バックルに対するタングプレートの結合の有無を判別できる。バックルとタングプレートとが非結合のとき、警告手段は、ウェビング非装着であることの異常を乗員に知らせる。
フォースリミッタが作動済でバックルが移動しているときには、移動検知スイッチがOFFとなる。ホールスイッチは移動検知スイッチと直列に設けられているので、移動検知スイッチがOFFとなることで、A点とB点の間が導通しなくなり、A点とB点の間の電気抵抗が∞となる。つまり、A点とB点の間の電気抵抗が∞となっているかどうかにより、フォースリミッタの作動の有無を判別できる。フォースリミッタ作動済のとき、警告手段はその異常を乗員に知らせる。
第9の態様は、第5の態様(のうち第3の態様に係る態様)に係る車両用シートベルト装置において、前記電気回路が、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ回路と、前記回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無により抵抗値が変化するホールスイッチと、前記回路に前記ホールスイッチと直列に設けられ前記バックルの移動に伴い切断される移動検知スイッチと、前記回路に前記ホールスイッチ及び前記移動検知スイッチと並列に設けられ、前記ホールスイッチとは抵抗値が異なる抵抗器と、を有する。
この車両用シートベルト装置では、フォースリミッタが未作動でバックルが移動していないとき、移動検知スイッチがONとなっている。この状態において、A点とB点の間の電気抵抗は、ホールスイッチの抵抗値と、抵抗器の抵抗値を並列に合成した値となる。ホールスイッチの抵抗値は、バックルに対するタングプレートの結合の有無により変化するので、A点とB点の間の電気抵抗の違いにより、バックルに対するタングプレートの結合の有無を判別できる。バックルとタングプレートとが非結合のとき、警告手段は、ウェビング非装着であることの異常を乗員に知らせる。
フォースリミッタが作動済でバックルが移動しているときには、移動検知スイッチがOFFとなる。このとき、A点とB点の間の導通経路には、抵抗器のみが含まれる。ホールスイッチは移動検知スイッチと直列に設けられているので、移動検知スイッチがOFFとなることで、A点とB点の間の導通経路にホールスイッチが含まれなくなる。したがって、A点とB点の間の電気抵抗は、ホールスイッチの抵抗値にかかわらず、抵抗器の抵抗値となる。つまり、A点とB点の間の電気抵抗が抵抗器の抵抗値となっているかどうかにより、フォースリミッタの作動の有無を判別できる。フォースリミッタ作動済のとき、警告手段はその異常を乗員に知らせる。
第10の態様は、第5の態様(のうち第3の態様に係る態様)に係る車両用シートベルト装置において、前記電気回路が、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ第1回路と、前記第1回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無によりONとOFFとが切り替わるバックルスイッチと、前記第1回路とは別に設けられ、前記電気抵抗の測定点であるC点とD点を繋ぐ第2回路と、前記第2回路に設けられ前記バックルの移動に伴い切断される移動検知スイッチとを有する。
この車両用シートベルト装置では、第1回路でバックルに対するタングプレートの結合の有無を判別し、第2回路でフォースリミッタが作動済であるか否かを判別する。
A点とB点を繋ぐ第1回路にバックルスイッチが設けられており、A点とB点の間の電気抵抗は、バックルスイッチがONのとき0となり、バックルスイッチがOFFのとき∞となる。この電気抵抗の違いにより、バックルに対するタングプレートの結合の有無を判別できる。バックルとタングプレートとが非結合のとき、警告手段は、乗員がウェビング非装着であることの異常を乗員に知らせる。なお、バックルとタングプレートとが結合状態のときにバックルスイッチをONの設定にするか、OFFの設定にするかは任意である。
フォースリミッタが未作動のとき、C点とD点を繋ぐ第2回路に設けられた移動検知スイッチがONとなっており、C点とD点の間の電気抵抗は0となる。一方、フォースリミッタが作動済でバックルが移動しているときには、移動検知スイッチがOFFとなり、C点とD点の間の電気抵抗が∞となる。つまり、C点とD点の間の電気抵抗が0となっているか、∞となっているかにより、フォースリミッタの作動の有無を判別できる。フォースリミッタ作動済のとき、警告手段はその異常を乗員に知らせる。
第11の態様は、第5の態様(のうち第3の態様に係る態様)に係る車両用シートベルト装置において、前記電気回路が、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ第1回路と、前記第1回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無によりONとOFFとが切り替わるバックルスイッチと、前記第1回路とは別に前記電気抵抗を測定するC点とD点とを繋ぐ第2回路と、前記第2回路に設けられ前記バックルの移動に伴い切断される移動検知スイッチと、前記第2回路に前記移動検知スイッチと並列に設けられた抵抗器と、を有する。
この車両用シートベルト装置では、第1回路でバックルに対するタングプレートの結合の有無を判別し、第2回路でフォースリミッタが作動済であるか否かを判別する。
A点とB点を繋ぐ第1回路にバックルスイッチが設けられており、A点とB点の間の電気抵抗は、バックルスイッチがONのとき0となり、バックルスイッチがOFFのとき∞となる。この電気抵抗の違いにより、バックルに対するタングプレートの結合の有無を判別できる。バックルとタングプレートとが非結合のとき、警告手段は、乗員がウェビング非装着であることの異常を乗員に知らせる。なお、バックルとタングプレートとが結合状態のときにバックルスイッチをONの設定にするか、OFFの設定にするかは任意である。
フォースリミッタが未作動のとき、C点とD点を繋ぐ第2回路に設けられた移動検知スイッチがONとなっており、C点とD点の間の電気抵抗は0となる。一方、フォースリミッタが作動済でバックルが移動しているときには、移動検知スイッチがOFFとなる。このとき、C点とD点の間の導通経路には、抵抗器のみが含まれる。したがって、C点とD点の間の電気抵抗は、抵抗器の抵抗値となる。つまり、C点とD点の間の電気抵抗が0となっているか、抵抗器の抵抗値となっているかにより、フォースリミッタの作動の有無を判別できる。フォースリミッタ作動済のとき、警告手段はその異常を乗員に知らせる。
第12の態様は、第4の態様に係る車両用シートベルト装置において、前記バックルと前記タングプレートとが非結合のときの異常と、前記フォースリミッタが作動済のときの異常を、区別なく前記乗員に知らせる。
この車両用シートベルト装置では、警告手段が、バックルとタングプレートとが非結合のときの異常と、フォースリミッタが作動済のときの異常を、区別せずに乗員に知らせる。フォースリミッタが未作動で、バックルとタングプレートとが非結合のとき、警告手段は異常を乗員に知らせる。フォースリミッタが作動済のときにも、警告手段は同様に異常を乗員に知らせる。
第13の態様は、第12の態様に係る車両用シートベルト装置において、前記電気回路が、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ回路と、前記回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無を検知するバックルスイッチと、前記回路に前記バックルスイッチと直列に設けられ前記バックルの移動に伴い切断される移動検知スイッチとを有する。
この車両用シートベルト装置では、A点とB点の間に、バックルスイッチと移動検知スイッチが直列に設けられている。したがって、A点とB点の間の電気抵抗は、双方のスイッチがONのとき0となり、少なくとも一方のスイッチがOFFのとき∞となる。A点とB点の間の電気抵抗が∞のとき、警告手段が異常を乗員に知らせる。
第14の態様は、第3〜第13の態様の何れか一態様に係る車両用シートベルト装置において、前記電気回路が、前記バックルの移動を許容する余長部を有している。
この車両用シートベルト装置では、電気回路はバックルの移動を許容する余長部を有しているので、フォースリミッタによりバックルが移動する際に、回路の断線が抑制される。
第15の態様は、第1の態様に係る車両用シートベルト装置において、前記バックルの側部に重なるカバー部材を有し、前記警告手段として、前記側部に前記フォースリミッタが作動済であることを示す表示が設けられ、前記表示は、前記フォースリミッタの未作動時に前記カバー部材に隠れ、前記バックルの前記カバー部材に対する相対移動に伴い現れるようになっている。
この車両用シートベルト装置では、フォースリミッタが未作動のとき、フォースリミッタが作動済であることを示す表示は、バックルのカバー部材に隠れている。フォースリミッタの作動によりバックルがカバー部材に対して相対移動すると、フォースリミッタが作動済であることを示す表示が現れる。これにより、乗員に車両の整備の必要性を伝えることができる。
第16の態様は、第1の態様に係る車両用シートベルト装置において、前記バックルの側部に重なるカバー部材を有し、前記警告手段として、前記バックルの前記カバー部材に対する相対移動により破れ、前記乗員が感知可能なガスを生じさせるカプセルを有する。
この車両用シートベルト装置では、フォースリミッタの作動によりバックルがカバー部材に対して相対移動すると、カプセルが破れ、乗員が感知可能なガスが生じる。乗員がこのガスを感知することで異常を察知することができる。
第17の態様は、第1の態様に係る車両用シートベルト装置において、前記警告手段が、前記バックルの移動に伴い、前記タングプレートの前記バックルへの結合に必要な荷重を増加させる構成を有する。
この車両用シートベルト装置では、フォースリミッタによりバックルが移動すると、タングプレートのバックルへの結合に必要な荷重が増加する。したがって、その後に乗員がタングプレートをバックルに結合しようとしたときに、通常より強い抵抗を感じることとなる。乗員がその抵抗の変化を感じることで、異常を察知することができる。
第1の態様に係る車両用シートベルト装置によれば、バックルにフォースリミッタが設けられ、プリテンショナが設けられていない構成において、フォースリミッタの作動後のウェビングの使用を未然に抑制することができる。
第2の態様及び第3の態様に係る車両用シートベルト装置によれば、低コストでフォースリミッタの作動後のウェビングの使用を未然に抑制することができる。
第4の態様に係る車両用シートベルト装置によれば、フォースリミッタが未作動の通常時に乗員にウェビング装着を促すと共に、フォースリミッタの作動後のウェビングの使用を未然に抑制することができる。
第5〜第11の態様に係る車両用シートベルト装置によれば、乗員が、ウェビング非装着であることの異常と、フォースリミッタが作動済であることの異常を区別することができる。
第12の態様及び第13の態様に係る車両用シートベルト装置によれば、低コストで乗員に異常を知らせることができる。
第14の態様に係る車両用シートベルト装置によれば、フォースリミッタによるバックルの移動後にも電気回路の機能を維持できる。
第15の態様に係る車両用シートベルト装置によれば、簡易かつ乗員が目視できる構成で、フォースリミッタの作動後のウェビングの使用を未然に抑制することができる。
第16の態様に係る車両用シートベルト装置によれば、簡易かつ乗員が感知できる構成で、フォースリミッタの作動後のウェビングの使用を未然に抑制することができる。
第17の態様に係る車両用シートベルト装置によれば、乗員に違和感を与える構成で、フォースリミッタの作動後のウェビングの使用を未然に抑制することができる。
第1実施形態に係る車両用シートベルト装置において、車両用シートに着座した乗員のウェビング装着状態を示す正面図である。 第1実施形態に係る車両用シートベルト装置において、フォースリミッタ未作動時におけるバックルと電気回路の状態を示す拡大側面図である。 (A)は、第1実施形態における警告手段の電気回路において、バックルスイッチがOFF、移動検知スイッチがONの状態を示す回路図である。(B)は、第1実施形態における警告手段の電気回路において、バックルスイッチ及び移動検知スイッチがONの状態を示す回路図である。 第1実施形態に係る車両用シートベルト装置において、フォースリミッタ作動後におけるバックルと電気回路の状態を示す拡大側面図である。 (A)は、第1実施形態における警告手段の電気回路において、バックルスイッチがOFF、移動検知スイッチがOFFの状態を示す回路図である。(B)は、第1実施形態における警告手段の電気回路において、バックルスイッチがON、移動検知スイッチがOFFの状態を示す回路図である。 第2実施形態に係る車両用シートベルト装置において、警告手段の電気回路を示す回路図である。 第3実施形態に係る車両用シートベルト装置において、警告手段の電気回路を示す回路図である。 第4実施形態に係る車両用シートベルト装置において、警告手段の電気回路を示す回路図である。 第5実施形態に係る車両用シートベルト装置において、警告手段の電気回路を示す回路図である。 (A)は、第6実施形態に係る車両用シートベルト装置において、警告手段の電気回路の一例を示す回路図である。(B)は、第6実施形態に係る車両用シートベルト装置において、警告手段の電気回路の他の例を示す回路図である。 第7実施形態に係る車両用シートベルト装置において、警告手段の電気回路を示す回路図である。 (A)は、第8実施形態に係る車両用シートベルト装置において、フォースリミッタ作動前のバックルの状態を示す斜視図である。(B)は、フォースリミッタ作動後に、バックルの側面に警告の表示が現れた状態を示す斜視図である。 (A)は、第9実施形態に係る車両用シートベルト装置において、フォースリミッタ作動前のバックルの状態を示す斜視図である。(B)は、フォースリミッタ作動後に、カプセルが破れ警告用のガスが生じた状態を示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。図面において、矢印FRは車両前方を示し、矢印UPは車両上方を示し、矢印RHは車両右方向を示している。
[第1実施形態]
図1、図2において、本実施形態に係る車両用シートベルト装置10は、車両12に用いられる乗員拘束装置の一例であり、ウェビング14と、リトラクタ16と、バックル18と、フォースリミッタ22と、警告手段24とを有している。
ウェビング14は、可撓性を有する帯状部材であり、一端14Aが車両用シート26におけるシート幅方向の一方の側面又は車体部位に固定され、装着時に車両用シート26に着座した乗員27を拘束するようになっている。図示例では、ウェビング14の一端14Aは、アンカ28を用いて、車両用シート26の車幅方向外側のフロア32に固定されている。ウェビング14には、タングプレート34が取り付けられている。
図1において、リトラクタ16は、ウェビング14の他端(図示せず)が結合されてウェビング14を巻取り可能とされている。ウェビング14の他端は、リトラクタ16内のスプール(図示せず)に結合されている。リトラクタ16には、作動することによりウェビング14を引き込むプリテンショナ36が設けられている。リトラクタ16は、例えば車両12のセンターピラー38の下部に取り付けられている。センターピラー38の上部には、ショルダアンカ42が取り付けられており、ウェビング14は、リトラクタ16から車両上方に引き出され、ショルダアンカ42を通って車両用シート26側に引き出されている。
図1、図2において、バックル18は、車両用シート26におけるシート幅方向の他方の面又は車体部位に設けられ、ウェビング14に取り付けられたタングプレート34が結合可能とされている。図示の例では、バックル18のブラケット44が、車両用シート26の車幅方向内側のシートフレーム46に、支持軸48を介して車両前後方向に揺動可能に設けられている。ブラケット44とシートフレーム46との結合部分は、シートクッション52のサイドカバー54(図1)により覆われている。タングプレート34は、バックル18に挿し込まれることで、該バックル18に結合されるようになっている。また、バックル18の解除ボタン(図示せず)を操作することで、タングプレート34とバックル18との結合状態を解除できるようになっている。
図2において、フォースリミッタ22は、プリテンショナ36の作動によりウェビング14に作用した引張荷重を、バックル18の移動を許容することで低減する衝撃吸収装置である。フォースリミッタ22は、例えばブラケット44の車両前方に設けられている。フォースリミッタ22とバックル18とは、ワイヤ等の可撓性を有する荷重伝達部材56を介して連結されている。ブラケット44には、荷重伝達部材56を案内するガイドピン58が設けられている。フォースリミッタ22は、ウェビング14に所定以上の引張荷重が作用すると、バックル18の車両上方への移動を許容するようになっている。
警告手段24は、フォースリミッタ22によるバックル18の移動を利用して、フォースリミッタ22が作動済であることの異常を乗員27(図1)に知らせる装置である。警告手段24は、バックル18の移動を電気的に検知し、乗員27に異常を電気的に知らせるようになっている。乗員27に異常を電気的に知らせるために、既存の警告用電気回路、例えば警告ランプや警告音発生装置等の手段(何れも図示せず)を用いてもよい。
図2,図3に示されるように、警告手段24は電気回路62を有しており、電気回路62の一部がバックル18の移動に伴い切断されることで、電気回路62における電気抵抗が変化する構成を有している。この電気抵抗に応じて、フォースリミッタ22の作動の有無を判別する。
また、警告手段24は、バックル18とタングプレート34とが非結合のときに乗員27に異常を知らせると共に、フォースリミッタ22が作動済のときにはバックル18とタングプレート34との結合の有無にかかわらず乗員27に異常を知らせるようになっている。更に、警告手段24は、バックル18とタングプレート34とが非結合のときの異常と、フォースリミッタ22が作動済のときの異常を、区別して乗員27に知らせるようになっている。
図3において、電気回路62は、回路64と、バックルスイッチ66と、移動検知スイッチ68と、第1抵抗器R1と、第2抵抗器R2と、を有している。回路64は、電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋いでいる。A点とB点には、導線71A,71Bを介して、例えばECU72(電子制御ユニット)が接続されている。乗員27に異常を電気的に知らせる警告ランプ等の手段も、ECU72に接続されている。
バックルスイッチ66は、回路64に設けられ、バックル18に対するタングプレート34の結合の有無(図2,図4)により、ONとOFFとが切り替わるようになっている。本実施形態では、タングプレート34とバックル18とが非結合状態のとき、つまりウェビング非装着時に、バックルスイッチ66がONとなる。また、タングプレート34とバックル18とが結合状態のとき、つまりウェビング装着時、バックルスイッチ66がOFFとなる。本実施形態において、「ON」とは導通状態を意味し、「OFF」とは非導通状態を意味する。
図3に示されるように、移動検知スイッチ68は、回路64にバックルスイッチ66と直列に設けられ、バックル18の移動に伴いONからOFFに切り替わるようになっている。図2,図4に示されるように、移動検知スイッチ68は、例えばコネクタとして構成され、例えばオス側コネクタ74がブラケット44に取り付けられ、メス側コネクタ76がバックル18側に取り付けられている。図2に示されるように、フォースリミッタ22が未作動でバックル18が通常の位置にあるとき、オス側コネクタ74とメス側コネクタ76とは接続状態となっている。フォースリミッタ22の作動によりバックル18が移動すると、オス側コネクタ74とメス側コネクタ76との接続が解除されるようになっている。これにより、移動検知スイッチ68が、ONからOFFに切り替わるようになっている。なお、移動検知スイッチ68は、コネクタに限られず、バックル18の移動に伴い導線が切断される構成であってもよい。
電気回路62はバックル18の移動を許容する余長部78を有している。これは、バックル18の移動時に、A点とB点の間の回路64のうち、移動検知スイッチ68以外の部位が無用に断線しないようにするためである。余長部78は、伸縮可能な例えばコイル状に形成されている。なお、余長部78の構成はコイル状に限られず、例えば導線を弛ませたり折り曲げたりしたものであってもよい。また、バックル18の移動時に回路64に無用な断線が生じず、導通が維持される構成であれば、余長部78を設けなくてもよい。また、余長部78と異なる導通維持手段を設けてもよい。
図3において、第1抵抗器R1は、回路64にバックルスイッチ66と並列に設けられている。第2抵抗器R2は、回路64にバックルスイッチ66及び移動検知スイッチ68と並列に設けられ、第1抵抗器R1とは抵抗値が異なっている。本実施形態では、第1抵抗器R1の電気抵抗が1Ωであり、第2抵抗器R2の電気抵抗が2Ωである。図3において、バックルスイッチ66、第1抵抗器R1及び第2抵抗器R2を囲む二点鎖線は、バックル18を示している。これは、バックル18の内部に、バックルスイッチ66、第1抵抗器R1及び第2抵抗器R2が配置されることを示している。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1において、本実施形態に係る車両用シートベルト装置10では、車両用シート26に着座した乗員27が、ウェビング14をリトラクタ16から引き出しつつ、該ウェビング14に取り付けられたタングプレート34をバックル18に結合することで、ウェビング装着状態となる。車両の衝突時等には、リトラクタ16のプリテンショナ36が作動することで、ウェビング14に引張荷重が作用し、乗員27の拘束力が高められる。その後、図4に示されるように、フォースリミッタ22が作動すると、バックル18が車両上方に移動し、ウェビング14に作用した引張荷重が低減される。このとき、電気回路62はバックル18の移動を許容する余長部78を有しているので、フォースリミッタ22によりバックル18が移動する際に、回路64の断線が抑制される。このため、フォースリミッタ22によるバックル18の移動後にも電気回路62の機能を維持できる。
この車両用シートベルト装置10では、警告手段24が、フォースリミッタ22によるバックル18の移動を電気的に検知し、乗員27に異常を電気的に知らせることで、車両12における既存の警告用電気回路(図示せず)を活用し、コストを低減することができる。また、乗員27に異常を知らせることで、フォースリミッタ22の交換等、車両の整備の必要性を伝えることができる。
Figure 0006859905
表1、図2、図3(A)において、フォースリミッタ22が未作動でバックル18が移動していないとき、移動検知スイッチ68はONとなっている。この状態において、A点とB点の間の電気抵抗は、バックルスイッチ66がONのとき0となり(図3(B))、バックルスイッチ66がOFFのとき(図3(A))、第1抵抗器R1の抵抗値と第2抵抗器R2の抵抗値を並列に合成した値、つまり2/3Ωとなる。
この電気抵抗の違いにより、バックル18に対するタングプレート34の結合の有無を判別できる。バックル18とタングプレート34とが非結合のとき、警告手段24は、乗員27がウェビング非装着であることの異常を乗員27(図1)に知らせる。具体的には、例えばシートベルト警告灯(図示せず)を点灯させることで、異常を乗員27に知られることができる。シートベルト警告灯は、乗員27のウェビング装着時に消灯する。なお、表1は一例であり、バックル18とタングプレート34とが結合状態のとき(ベルト装着時)にバックルスイッチ66をONの設定にするか、OFFの設定にするかは任意である。
図4に示されるように、フォースリミッタ22が作動済でバックル18が移動しているときには、移動検知スイッチ68がOFFとなる。つまり、図5に示されるように、警告手段24の電気回路62の一部が、バックル18の移動に伴い切断された状態となる。このとき、A点とB点の間の導通経路には、バックルスイッチ66及び移動検知スイッチ68と並列に設けられた第2抵抗器R2のみが含まれ、第1抵抗器R1は含まれなくなる。また、バックルスイッチ66は移動検知スイッチ68と直列に設けられているので、移動検知スイッチ68がOFFとなることで、A点とB点の間の導通経路にバックルスイッチ66が含まれなくなる。したがって、A点とB点の間の電気抵抗は、バックルスイッチ66の状態にかかわらず、第2抵抗器R2の抵抗値である2Ωとなる。つまり、A点とB点の間の電気抵抗が第2抵抗器R2の抵抗値となっているかどうかにより、フォースリミッタ22の作動の有無を判別できる。フォースリミッタ作動済のとき、警告手段24はその異常(ウェビング使用不可)を乗員27に知らせる。乗員27に知らせる手段としては、バックル異常を示す警告ランプ等(図示せず)を用いることができる。
本実施形態では、警告手段24が、バックル18とタングプレート34とが非結合のときの異常と、フォースリミッタ22が作動済のときの異常を、区別して乗員27に知らせる。フォースリミッタ22が未作動で、バックル18とタングプレート34とが非結合のとき、警告手段24は、乗員27がウェビング非装着であることの異常を乗員27に知らせる。フォースリミッタ22が作動済で、バックル18とタングプレート34とが非結合のとき、警告手段24は、乗員27がウェビング非装着であることの異常と、フォースリミッタ作動済の異常を乗員27に知らせる。フォースリミッタ22が作動済で、バックル18とタングプレート34とが結合されているとき、警告手段24は、フォースリミッタ作動済の異常を乗員27に知らせる。このため、乗員27が、ウェビング非装着であることの異常と、フォースリミッタ22が作動済であることの異常を区別することができる。
この他、車両側の断線、具体的にはA点とECU72とを接続する導線71Aの断線や、B点とECU72とを接続する導線71Bの断線(車両側の断線)が生じている場合には、表1に示されるように、A点とB点の間の電気抵抗が∞となる。これに基づき、車両12の異常を乗員27に知らせることができる。
このように、本実施形態によれば、バックル18にフォースリミッタ22が設けられ、プリテンショナが設けられていない構成において、低コストでフォースリミッタ22の作動後のウェビング14の使用を未然に抑制することができる。詳細には、フォースリミッタ22が未作動の通常時に乗員27にウェビング装着を促すと共に、フォースリミッタ22の作動後のウェビング14の使用を未然に抑制することができる。また、乗員27は、ウェビング非装着であることの異常と、フォースリミッタ22が作動済であることの異常を区別することができる。
[第2実施形態]
図6において、本実施形態に係る車両用シートベルト装置20では、警告手段24における電気回路62の構成が、第1実施形態の場合と異なっている。第1実施形態と同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
電気回路62は、回路64と、バックルスイッチ66と、移動検知スイッチ68と、抵抗器R3とを有している。抵抗器R3は、回路64にバックルスイッチ66と並列に設けられている。抵抗器R3の電気抵抗は、例えば1Ωである。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1、図2、図6、表2において、フォースリミッタ22が未作動でバックル18が移動していないとき、移動検知スイッチ68はONとなる。
Figure 0006859905
この状態において、A点とB点の間の電気抵抗は、バックルスイッチ66がONのとき0となり、バックルスイッチ66がOFFのとき、抵抗器R3の抵抗値である1Ωとなる。この電気抵抗の違いにより、バックル18に対するタングプレート34の結合の有無を判別できる。バックル18とタングプレート34とが非結合のとき、警告手段24は、乗員27がウェビング非装着であることの異常を乗員27に知らせる。乗員27に異常を知らせる手段は、第1実施形態と同様である。なお、バックル18とタングプレート34とが結合状態のときにバックルスイッチ66をONの設定にするか、OFFの設定にするかは任意である。
フォースリミッタ22が作動済でバックル18が移動しているときには、移動検知スイッチ68がOFFとなる。抵抗器R3はバックルスイッチ66と並列に設けられ、バックルスイッチ66は移動検知スイッチ68と直列に設けられているので、移動検知スイッチ68がOFFとなることで、A点とB点の間が導通しなくなり、A点とB点の間の電気抵抗が∞となる。つまり、A点とB点の間の電気抵抗が∞となっているかどうかにより、フォースリミッタ22の作動の有無を判別できる。フォースリミッタ作動済のとき、警告手段24はその異常(ウェビング使用不可)を乗員27に知らせる。
この他、車両側の断線、具体的にはA点とECU72とを接続する導線71Aの断線や、B点とECU72とを接続する導線71Bの断線(車両側の断線)が生じている場合には、表2に示されるように、A点とB点の間の電気抵抗が∞となる。これに基づき、車両12の異常(ウェビング使用不可)を乗員27に知らせることができる。A点とB点の間の電気抵抗は、フォースリミッタ作動済の場合と、車両側の断線の場合とで、何れも∞となる。これらは区別されずに異常として乗員27に知らされるので、乗員27が異常の種類を判別することは難しい。それでも、警告により乗員27に異常を気付かせ、車両販売店等への車両12の持込みを促すことは可能である。
本実施形態は、ウェビング装着の有無によりエアバッグ(図示せず)の出力を制御する場合に好適である。
[第3実施形態]
図7において、本実施形態に係る車両用シートベルト装置30では、警告手段24における電気回路62の構成が、第1実施形態の場合と異なっている。第1実施形態と同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
電気回路62は、回路64と、ホールスイッチ82と、移動検知スイッチ68と、抵抗器R4と、を有している。ホールスイッチ82は、回路64に設けられバックル18に対するタングプレート34の結合の有無により抵抗値が変化する非接触式のセンサである。ホールスイッチ82の電気抵抗は、例えばウェビング装着時に10〜15Ω、ウェビング非装着時に2〜4Ωである。
抵抗器R4は、回路64にホールスイッチ82及び移動検知スイッチ68と並列に設けられている。抵抗器R4の電気抵抗は、ホールスイッチ82の抵抗値の範囲とは異なり、例えば100Ωである。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1、図2、図7、表3において、フォースリミッタ22が未作動でバックル18が移動していないとき、移動検知スイッチ68はONとなる。
Figure 0006859905
この状態において、A点とB点の間の電気抵抗は、ホールスイッチ82の抵抗値と、抵抗器の抵抗値を並列に合成した値となる。ホールスイッチ82の抵抗値は、バックル18に対するタングプレート34の結合の有無(ウェビング装着か非装着か)により変化する。したがって、合成された抵抗値は、ウェビング装着時に5.7〜9.1Ω、ウェビング非装着時に1.1〜1.5Ωとなる。このようなA点とB点の間の電気抵抗の違いにより、バックル18に対するタングプレート34の結合の有無を判別できる。バックル18とタングプレート34とが非結合のとき、警告手段24は、ウェビング非装着であることの異常を乗員27に知らせる。
フォースリミッタ22が作動済でバックル18が移動しているときには、移動検知スイッチ68がOFFとなる。このとき、A点とB点の間の導通経路には、抵抗器R4のみが含まれる。ホールスイッチ82は移動検知スイッチ68と直列に設けられているので、移動検知スイッチ68がOFFとなることで、A点とB点の間の導通経路にホールスイッチ82が含まれなくなる。したがって、A点とB点の間の電気抵抗は、ホールスイッチ82の抵抗値にかかわらず、抵抗器R4の抵抗値である100Ωとなる。つまり、A点とB点の間の電気抵抗が抵抗器R4の抵抗値となっているかどうかにより、フォースリミッタ22の作動の有無を判別できる。フォースリミッタ作動済のとき、警告手段24はその異常(ウェビング使用不可)を乗員27に知らせる。
この他、車両側の断線、具体的にはA点とECU72とを接続する導線71Aの断線や、B点とECU72とを接続する導線71Bの断線が生じている場合には、表3に示されるように、A点とB点の間の電気抵抗が∞となる。これに基づき、車両12の異常を乗員27に知らせることができる。
本実施形態は、ウェビング装着の有無によりエアバッグ(図示せず)の出力を制御する場合に好適である。
[第4実施形態]
図8において、本実施形態に係る車両用シートベルト装置40では、警告手段24における電気回路62の構成が、第1実施形態、第3実施形態の場合と異なっている。第1実施形態、第3実施形態と同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
電気回路62は、回路64と、第3実施形態と同様のホールスイッチ82と、移動検知スイッチ68とを有している。この電気回路62には、第3実施形態と異なり、抵抗器が用いられていない。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1、図2、図8、表4において、フォースリミッタ22が未作動でバックル18が移動していないとき、移動検知スイッチ68はONとなる。
Figure 0006859905
この状態において、A点とB点の間の電気抵抗は、ホールスイッチ82の抵抗値となる。ホールスイッチ82の抵抗値は、バックル18に対するタングプレート34の結合の有無(ウェビング装着か非装着か)により変化する。具体的には、ウェビング装着時に10〜15Ω、ウェビング非装着時に2〜4Ωである。したがって、その電気抵抗の違いにより、バックル18に対するタングプレート34の結合の有無を判別できる。バックル18とタングプレート34とが非結合のとき、警告手段24は、ウェビング非装着であることの異常を乗員27に知らせる。
フォースリミッタ22が作動済でバックル18が移動しているときには、移動検知スイッチ68がOFFとなる。ホールスイッチ82は移動検知スイッチ68と直列に設けられているので、移動検知スイッチ68がOFFとなることで、A点とB点の間が導通しなくなり、A点とB点の間の電気抵抗が∞となる。つまり、A点とB点の間の電気抵抗が∞となっているかどうかにより、フォースリミッタ22の作動の有無を判別できる。フォースリミッタ作動済のとき、警告手段24はその異常(ウェビング使用不可)を乗員27に知らせる。
この他、車両側の断線、具体的にはA点とECU72とを接続する導線71Aの断線や、B点とECU72とを接続する導線71Bの断線が生じている場合には、表4に示されるように、A点とB点の間の電気抵抗が∞となる。これに基づき、車両12の異常(ウェビング使用不可)を乗員27に知らせることができる。A点とB点の間の電気抵抗は、フォースリミッタ作動済の場合と、車両側の断線の場合とで、何れも∞となる。これらは区別されずに異常として乗員27に知らされるので、乗員27が異常の種類を判別することは難しい。それでも、警告により乗員27に異常を気付かせ、車両販売店等への車両12の持込みを促すことは可能である。
[第5実施形態]
図9において、本実施形態に係る車両用シートベルト装置50では、警告手段24における電気回路62の構成が、第1実施形態の場合と異なっている。第1実施形態と同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
電気回路62は、第1回路91と、バックルスイッチ66と、第2回路92と、移動検知スイッチ68と、抵抗器R5と、を有している。
第1回路91は、電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋いでいる。A点とB点には、導線71A,71Bを介して、ECU72(電子制御ユニット)が接続されている。バックルスイッチ66は、第1回路91に設けられている。A点とB点の間の電気抵抗は、バックルスイッチ66がONのとき0となり、バックルスイッチ66がOFFのとき∞となる。本実施形態では、バックルスイッチ66がONのとき、バックル18とタングプレート34とが結合状態にあると判定し、バックルスイッチ66がOFFのとき、バックル18とタングプレート34とが非結合状態にあると判定するようになっている。
第2回路92は、第1回路91とは別に電気抵抗を測定するC点とD点とを繋いでいる。C点とD点には、導線71C,71Dを介して、ECU72(電子制御ユニット)が接続されている。移動検知スイッチ68は、第2回路92に設けられている。抵抗器R5は、第2回路92に移動検知スイッチ68と並列に設けられている。抵抗器R5の電気抵抗は、例えば2Ωである。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1、図2、図9、表5において、本実施形態では、第1回路91でバックル18に対するタングプレート34の結合の有無を判別し、第2回路92でフォースリミッタ22が作動済であるか否かを判別する。
Figure 0006859905
A点とB点を繋ぐ第1回路91にはバックルスイッチ66が設けられており、A点とB点の間の電気抵抗は、バックルスイッチ66がONのとき0となり、バックルスイッチ66がOFFのとき∞となる。この電気抵抗の違いにより、バックル18に対するタングプレート34の結合の有無を判別できる。A点とB点の間の電気抵抗が∞で、バックル18とタングプレート34とが非結合のとき、警告手段24は、乗員27がウェビング非装着であることの異常を乗員27に知らせる。
フォースリミッタ22が未作動のとき、C点とD点を繋ぐ第2回路92に設けられた移動検知スイッチ68がONとなっており、C点とD点の間の電気抵抗は0となる。一方、フォースリミッタ22が作動済でバックル18が移動しているときには、移動検知スイッチ68がOFFとなる。このとき、C点とD点の間の導通経路には、抵抗器R5のみが含まれる。したがって、C点とD点の間の電気抵抗は、抵抗器R5の抵抗値となる。つまり、C点とD点の間の電気抵抗が0となっているか、抵抗器R5の抵抗値(2Ω)となっているかにより、フォースリミッタ22の作動の有無を判別できる。フォースリミッタ作動済のとき、警告手段24は異常(ウェビング使用不可)を乗員27に知らせる。
この他、車両側の断線、具体的にはC点とECU72とを接続する導線71Cの断線やD点とECU72とを接続する導線71Dの断線(車両側の断線)が生じている場合は、表5に示されるように、C点とD点の間の電気抵抗が∞となる。これに基づき、車両12の異常を乗員27に知らせることができる。
導線71A,71Bの少なくとも一方が断線していると、ウェビング装着の有無にかかわらず、A点とB点の間の電気抵抗が∞となる。つまり、ウェビング装着状態であっても、ウェビング非装着であるとの異常が知らされたままとなる。例えばシートベルト警告灯が点灯したままとなったり、シートベルト警告音が鳴ったままとなったりする。これにより、乗員27は異常の発生に気付くことができる。
[第6実施形態]
図10(A),(B)において、本実施形態に係る車両用シートベルト装置60では、警告手段24における電気回路62の構成が、第1実施形態、第5実施形態の場合と異なっている。第1実施形態又は第5実施形態と同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
電気回路62は、第1回路91と、バックルスイッチ66と、第2回路92と、移動検知スイッチ68とを有している。この電気回路62には、第5実施形態と異なり、抵抗器が用いられていない。
図10(A)に示される例では、第2回路92に1つの移動検知スイッチ68が設けられている。これは、フォースリミッタ22によりバックル18が移動した後でも、バックル18側とECU側とが導線で接続される構造である。これに対し、図10(B)に示される例では、第2回路92に2つの移動検知スイッチ68が設けられている。図10(A)の構造と図10(B)の構造とは、互いに電気的に等価の回路であるが、図10(B)の構造は、フォースリミッタ22によりバックル18が移動した後、バックル18側とECU72側とが導線で接続されることなく、完全に分断されるようになっている。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1、図2、図10、表6において、本実施形態に係る車両用シートベルト装置60では、第1回路91でバックル18に対するタングプレート34の結合の有無を判別し、第2回路92でフォースリミッタ22が作動済であるか否かを判別する。
Figure 0006859905
A点とB点を繋ぐ第1回路91にはバックルスイッチ66が設けられており、A点とB点の間の電気抵抗は、バックルスイッチ66がONのとき0となり、バックルスイッチ66がOFFのとき∞となる。この電気抵抗の違いにより、バックル18に対するタングプレート34の結合の有無を判別できる。A点とB点の間の電気抵抗が∞で、バックル18とタングプレート34とが非結合のとき、警告手段24は、乗員27がウェビング非装着であることの異常を乗員27に知らせる。
フォースリミッタ22が未作動のとき、C点とD点を繋ぐ第2回路92に設けられた移動検知スイッチ68がONとなっており、C点とD点の間の電気抵抗は0となる。一方、フォースリミッタ22が作動済でバックル18が移動しているときには、移動検知スイッチ68がOFFとなり、C点とD点の間の電気抵抗が∞となる。つまり、C点とD点の間の電気抵抗が0となっているか、∞となっているかにより、フォースリミッタ22の作動の有無を判別できる。フォースリミッタ作動済のとき、警告手段24はその異常を乗員27に知らせる。
この他、車両側の断線、具体的にはC点とECU72とを接続する導線71Cの断線やD点とECU72とを接続する導線71Dの断線(車両側の断線)が生じている場合は、表6に示されるように、C点とD点の間の電気抵抗が∞となる。これに基づき、車両12の異常を乗員27に知らせることができる。
導線71A,71Bの少なくとも一方が断線していると、ウェビング装着の有無にかかわらず、A点とB点の間の電気抵抗が∞となる。つまり、ウェビング装着状態であっても、ウェビング非装着であるとの異常が知らされたままとなる。例えばシートベルト警告灯が点灯したままとなったり、シートベルト警告音が鳴ったままとなったりする。これにより、乗員27は異常の発生に気付くことができる。
[第7実施形態]
図11において、本実施形態に係る車両用シートベルト装置70では、バックル18とタングプレート34とが非結合のときの異常と、フォースリミッタ22が作動済のときの異常を、区別なく乗員27に知らせるようになっている。
電気回路62は、回路64と、バックルスイッチ66と、移動検知スイッチ68とを有している。移動検知スイッチ68は、回路64にバックルスイッチ66と直列に設けられ、バックル18の移動に伴い切断されるようになっている。この電気回路62には、第1実施形態や第2実施形態と異なり、抵抗器が用いられていない。
なお、第1実施形態と同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1、図2、図11、表7において、本実施形態では、警告手段24が、バックル18とタングプレート34とが非結合のときの異常と、フォースリミッタ22が作動済のときの異常を、区別せずに乗員27に知らせる。フォースリミッタ22が作動済のときにも、警告手段24は同様に異常を乗員27に知らせる。したがって、低コストで乗員27に異常を知らせることができる。
Figure 0006859905
具体的には、電気回路62には、A点とB点の間に、バックルスイッチ66と移動検知スイッチ68が直列に設けられている。したがって、A点とB点の間の電気抵抗は、双方のスイッチがONのとき0となり、少なくとも一方のスイッチがOFFのとき∞となる。A点とB点の間の電気抵抗が∞のとき、警告手段24が異常を乗員27に知らせる。
この他、車両側の断線、具体的にはA点とECU72とを接続する導線71Aの断線や、B点とECU72とを接続する導線71Bの断線(車両側の断線)が生じている場合には、表7に示されるように、A点とB点の間の電気抵抗が∞となる。これに基づき、車両12の異常(ウェビング使用不可)を乗員27に知らせることができる。A点とB点の間の電気抵抗は、フォースリミッタ未作動かつウェビング非装着の場合と、フォースリミッタ作動済の場合と、車両側の断線の場合とで、何れも∞となる。これらは区別されずに異常として乗員27に知らされるので、乗員27が異常の種類を判別することは難しい。それでも、警告により乗員27に異常を気付かせ、車両販売店等への車両12の持込みを促すことは可能である。
[第8実施形態]
図12において、本実施形態に係る車両用シートベルト装置80は、バックル18の側部に重なるカバー部材86を有している。カバー部材86は、ブラケット44と共に、車両用シート26の車幅方向内側のシートフレーム46に、支持軸48を介して車両前後方向に揺動可能に設けられている。また、警告手段24として、バックル18の側部にフォースリミッタ22が作動済であることを示す表示88が設けられている。
表示88は、フォースリミッタ22の未作動時にカバー部材86に隠れ(図12(A))、バックル18のカバー部材86に対する相対移動に伴い現れる(図12(B))ようになっている。この表示88は、バックル18の側部の全周に帯状に設けられていてもよい。表示88の色や模様は任意であるが、警告の意味で赤色を使用してもよい。また、表示88として、「使用不可」等の文字を用いてもよい。
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図12(A)において、本実施形態に係る車両用シートベルト装置80では、フォースリミッタ22が未作動のとき、フォースリミッタ22が作動済であることを示す表示88は、バックル18のカバー部材86に隠れている。フォースリミッタ22の作動によりバックル18がカバー部材86に対して相対移動すると、図12に(B)に示すようにフォースリミッタ22が作動済であることを示す表示88が現れる。これにより、乗員27や車両12の同乗者等に異常を気付かせ、車両12の整備の必要性を伝えることができる。このように、簡易かつ乗員27等が目視できる構成で、フォースリミッタ22の作動後のウェビング14の使用を未然に抑制することができる。
[第9実施形態]
図13(A)において、本実施形態に係る車両用シートベルト装置90は、バックル18の側部に重なるカバー部材96を有している。カバー部材96は、バックル18の全長よりも短く形成されている。フォースリミッタ22(図2)の作動前においては、カバー部材96は、バックル18の長手方向の中央部に重なっている。
本実施形態では、警告手段24として、バックル18のカバー部材96に対する相対移動により破れ、乗員27が感知可能なガス98(図13(B))を生じさせるカプセル94が設けられている。このカプセル94は、例えばバックル18の車両前方側の下端部に固定され、カバー部材96より車両下側に位置している。ガス98は、目視可能なように煙状であってもよく、また乗員27(図1)が嗅覚で感知できるように臭気を含んでいてもよい。
他の部分については、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図13(B)において、本実施形態では、フォースリミッタ22(図2)の作動によりバックル18がカバー部材96に対して相対移動すると、カプセル94が破れ、乗員27が感知可能なガス98が生じる。乗員27がこのガス98を感知することで異常を察知することができる。このように、本実施形態によれば、簡易かつ乗員27が感知できる構成で、フォースリミッタ22の作動後のウェビング14の使用を未然に抑制することができる。
[第10実施形態]
図示は省略するが、本実施形態に係る車両用シートベルト装置では、警告手段24が、フォースリミッタ22によるバックル18の移動に伴い、タングプレート34のバックル18への結合に必要な荷重を増加させる構成を有している。一般的に、バックル18の内部では、タングプレート34と係合する部位がばね(図示せず)により付勢されている。そこで、バックル18の移動時に、このばねに対する予圧が高められるようにしてもよい。
本実施形態では、フォースリミッタ22によりバックル18が移動すると、タングプレート34のバックル18への結合に必要な荷重が増加する。したがって、その後に乗員27がタングプレート34をバックル18に結合しようとしたときに、通常より強い抵抗を感じることとなる。乗員27がその抵抗の変化を感じることで、異常を察知することができる。本実施形態によれば、乗員27に違和感を与える構成で、フォースリミッタ22の作動後のウェビング14の使用を未然に抑制することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態の一例について説明したが、本発明の実施形態は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
上記実施形態は、適宜組み合わせて使用することも可能である。
10 車両用シートベルト装置
12 車両
14 ウェビング
14A 一端
16 リトラクタ
18 バックル
20 車両用シートベルト装置
22 フォースリミッタ
24 警告手段
26 車両用シート
27 乗員
30 車両用シートベルト装置
32 フロア(車体部位)
34 タングプレート
36 プリテンショナ
40 車両用シートベルト装置
50 車両用シートベルト装置
60 車両用シートベルト装置
62 電気回路
64 回路
66 バックルスイッチ
68 移動検知スイッチ
70 車両用シートベルト装置
78 余長部
80 車両用シートベルト装置
82 ホールスイッチ
86 カバー部材
88 表示
90 車両用シートベルト装置
91 第1回路
92 第2回路
94 カプセル
96 カバー部材
98 ガス
R1 第1抵抗器
R2 第2抵抗器
R3 抵抗器
R4 抵抗器
R5 抵抗器

Claims (12)

  1. 一端が車両用シートにおけるシート幅方向の一方の側面又は車体部位に固定され、前記車両用シートに着座した乗員を拘束するウェビングと、
    前記ウェビングの他端が結合されて前記ウェビングを巻取り可能とされると共に、作動することにより前記ウェビングを引き込むプリテンショナが設けられたリトラクタと、
    前記車両用シートにおけるシート幅方向の他方の面又は車体部位に設けられ、前記ウェビングに取り付けられたタングプレートが結合可能とされたバックルと、
    前記プリテンショナの作動により前記ウェビングに作用した引張荷重を、前記バックルの移動を許容することで低減するフォースリミッタと、
    前記フォースリミッタによる前記バックルの移動を利用して、前記フォースリミッタが作動済であることの異常を前記乗員に知らせる警告手段と、を有し、
    前記警告手段は、前記バックルの移動を電気的に検知し、前記乗員に異常を電気的に知らせ、
    また前記警告手段は、前記バックルと前記タングプレートとが非結合のときに前記乗員に異常を知らせると共に、前記フォースリミッタが作動済のときには前記バックルと前記タングプレートとの結合の有無にかかわらず前記乗員に異常を知らせ、
    更に前記警告手段は、前記バックルと前記タングプレートとが非結合のときの異常と、前記フォースリミッタが作動済のときの異常を、区別して前記乗員に知らせる車両用シートベルト装置。
  2. 前記警告手段は、電気回路を有すると共に、前記電気回路の一部が前記バックルの移動に伴い切断されることで、前記電気回路における電気抵抗が変化する構成を有し、前記電気抵抗に応じて前記フォースリミッタの作動の有無を判別する請求項に記載の車両用シートベルト装置。
  3. 前記電気回路は、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ回路と、
    前記回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無によりONとOFFとが切り替わるバックルスイッチと、
    前記回路に前記バックルスイッチと直列に設けられ前記バックルの移動に伴いONからOFFに切り替わる移動検知スイッチと、
    前記回路に前記バックルスイッチと並列に設けられた抵抗器と、
    を有する請求項に記載の車両用シートベルト装置。
  4. 前記電気回路は、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ回路と、
    前記回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無によりONとOFFとが切り替わるバックルスイッチと、
    前記回路に前記バックルスイッチと直列に設けられ、前記バックルの移動に伴いONからOFFに切り替わる移動検知スイッチと、
    前記回路に前記バックルスイッチと並列に設けられた第1抵抗器と、
    前記回路に前記バックルスイッチ及び前記移動検知スイッチと並列に設けられ、前記第1抵抗器とは抵抗値が異なる第2抵抗器と、
    を有する請求項に記載の車両用シートベルト装置。
  5. 前記電気回路は、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ回路と、
    前記回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無により抵抗値が変化するホールスイッチと、
    前記回路に前記ホールスイッチと直列に設けられ前記バックルの移動に伴い切断される移動検知スイッチと、
    を有する請求項に記載の車両用シートベルト装置。
  6. 前記電気回路は、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ回路と、
    前記回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無により抵抗値が変化するホールスイッチと、
    前記回路に前記ホールスイッチと直列に設けられ前記バックルの移動に伴い切断される移動検知スイッチと、
    前記回路に前記ホールスイッチ及び前記移動検知スイッチと並列に設けられ、前記ホールスイッチとは抵抗値が異なる抵抗器と、
    を有する請求項に記載の車両用シートベルト装置。
  7. 前記電気回路は、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ第1回路と、
    前記第1回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無によりONとOFFとが切り替わるバックルスイッチと、
    前記第1回路とは別に設けられ、前記電気抵抗の測定点であるC点とD点を繋ぐ第2回路と、
    前記第2回路に設けられ前記バックルの移動に伴い切断される移動検知スイッチと
    を有する請求項に記載の車両用シートベルト装置。
  8. 前記電気回路は、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ第1回路と、
    前記第1回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無によりONとOFFとが切り替わるバックルスイッチと、
    前記第1回路とは別に前記電気抵抗を測定するC点とD点とを繋ぐ第2回路と、
    前記第2回路に設けられ前記バックルの移動に伴い切断される移動検知スイッチと、
    前記第2回路に前記移動検知スイッチと並列に設けられた抵抗器と、
    を有する請求項に記載の車両用シートベルト装置。
  9. 一端が車両用シートにおけるシート幅方向の一方の側面又は車体部位に固定され、前記車両用シートに着座した乗員を拘束するウェビングと、
    前記ウェビングの他端が結合されて前記ウェビングを巻取り可能とされると共に、作動することにより前記ウェビングを引き込むプリテンショナが設けられたリトラクタと、
    前記車両用シートにおけるシート幅方向の他方の面又は車体部位に設けられ、前記ウェビングに取り付けられたタングプレートが結合可能とされたバックルと、
    前記プリテンショナの作動により前記ウェビングに作用した引張荷重を、前記バックルの移動を許容することで低減するフォースリミッタと、
    前記フォースリミッタによる前記バックルの移動を利用して、前記フォースリミッタが作動済であることの異常を前記乗員に知らせる警告手段と、を有し、
    前記警告手段は、前記バックルの移動を電気的に検知し、前記乗員に異常を電気的に知らせ、
    また前記警告手段は、電気回路を有すると共に、前記電気回路の一部が前記バックルの移動に伴い切断されることで、前記電気回路における電気抵抗が変化する構成を有し、前記電気抵抗に応じて前記フォースリミッタの作動の有無を判別し、
    更に前記警告手段は、前記バックルと前記タングプレートとが非結合のときに前記乗員に異常を知らせると共に、前記フォースリミッタが作動済のときには前記バックルと前記タングプレートとの結合の有無にかかわらず前記乗員に異常を知らせ、
    また前記警告手段は、前記バックルと前記タングプレートとが非結合のときの異常と、前記フォースリミッタが作動済のときの異常を、区別なく前記乗員に知らせ、
    前記電気回路は、前記電気抵抗の測定点であるA点とB点を繋ぐ回路と、前記回路に設けられ前記バックルに対する前記タングプレートの結合の有無を検知するバックルスイッチと、前記回路に前記バックルスイッチと直列に設けられ前記バックルの移動に伴い切断される移動検知スイッチとを有す車両用シートベルト装置。
  10. 一端が車両用シートにおけるシート幅方向の一方の側面又は車体部位に固定され、前記車両用シートに着座した乗員を拘束するウェビングと、
    前記ウェビングの他端が結合されて前記ウェビングを巻取り可能とされると共に、作動することにより前記ウェビングを引き込むプリテンショナが設けられたリトラクタと、
    前記車両用シートにおけるシート幅方向の他方の面又は車体部位に設けられ、前記ウェビングに取り付けられたタングプレートが結合可能とされたバックルと、
    前記プリテンショナの作動により前記ウェビングに作用した引張荷重を、前記バックルの移動を許容することで低減するフォースリミッタと、
    前記フォースリミッタによる前記バックルの移動を利用して、前記フォースリミッタが作動済であることの異常を前記乗員に知らせる警告手段と、を有し、
    前記警告手段は、前記バックルの移動を電気的に検知し、前記乗員に異常を電気的に知らせ、
    また前記警告手段は、電気回路を有すると共に、前記電気回路の一部が前記バックルの移動に伴い切断されることで、前記電気回路における電気抵抗が変化する構成を有し、前記電気抵抗に応じて前記フォースリミッタの作動の有無を判別し、
    前記電気回路は、前記バックルの移動を許容する余長部を有してい車両用シートベルト装置。
  11. 一端が車両用シートにおけるシート幅方向の一方の側面又は車体部位に固定され、前記車両用シートに着座した乗員を拘束するウェビングと、
    前記ウェビングの他端が結合されて前記ウェビングを巻取り可能とされると共に、作動することにより前記ウェビングを引き込むプリテンショナが設けられたリトラクタと、
    前記車両用シートにおけるシート幅方向の他方の面又は車体部位に設けられ、前記ウェビングに取り付けられたタングプレートが結合可能とされたバックルと、
    前記プリテンショナの作動により前記ウェビングに作用した引張荷重を、前記バックルの移動を許容することで低減するフォースリミッタと、
    前記フォースリミッタによる前記バックルの移動を利用して、前記フォースリミッタが作動済であることの異常を前記乗員に知らせる警告手段と、
    前記バックルの側部に重なるカバー部材と、を有し、
    前記警告手段として、前記側部に前記フォースリミッタが作動済であることを示す表示が設けられ、
    前記表示は、前記フォースリミッタの未作動時に前記カバー部材に隠れ、前記バックルの前記カバー部材に対する相対移動に伴い現れ車両用シートベルト装置。
  12. 一端が車両用シートにおけるシート幅方向の一方の側面又は車体部位に固定され、前記車両用シートに着座した乗員を拘束するウェビングと、
    前記ウェビングの他端が結合されて前記ウェビングを巻取り可能とされると共に、作動することにより前記ウェビングを引き込むプリテンショナが設けられたリトラクタと、
    前記車両用シートにおけるシート幅方向の他方の面又は車体部位に設けられ、前記ウェビングに取り付けられたタングプレートが結合可能とされたバックルと、
    前記プリテンショナの作動により前記ウェビングに作用した引張荷重を、前記バックルの移動を許容することで低減するフォースリミッタと、
    前記フォースリミッタによる前記バックルの移動を利用して、前記フォースリミッタが作動済であることの異常を前記乗員に知らせる警告手段と、
    前記バックルの側部に重なるカバー部材と、を有し、
    前記警告手段として、前記バックルの前記カバー部材に対する相対移動により破れ、前記乗員が感知可能なガスを生じさせるカプセルを有す車両用シートベルト装置。
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