JP6859713B2 - 蒸気抜きパウチ - Google Patents

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Description

本発明は蒸気抜きパウチに関する。
加熱される内容物を収容する蒸気抜きパウチが知られている。蒸気抜きパウチは、内容物を収容可能な収容空間が形成されるようにシールされたシート、収容空間の圧力の上昇にともない開口するようにシートの一部がシールされた通蒸部、および、内容物を収容空間に充填できるように形成された開口部を含む。蒸気抜きパウチの収容空間に内容物が収容された状態では、開口部がシールされることにより収容空間が閉じられる。内容物を収容した蒸気抜きパウチが電子レンジ等の加熱手段により加熱された場合、内容物から水蒸気が発生し、収容空間の圧力が上昇し、シートの各部分に応力が生じる。収容空間の圧力がある程度の圧力まで上昇した場合、通蒸部を構成するシールが剥離し、収容空間と外部の空間とを連通する通路が通蒸部に形成される。このため、収容空間の水蒸気が通蒸部に形成された通路を通過して蒸気抜きパウチの外部に排出され、収容空間の圧力の上昇が抑えられる。特許文献1は従来の蒸気抜きパウチの一例を開示している。この蒸気抜きパウチは、特許文献1の図1等に示されるようにノッチ(13)および引裂き誘導部(20)を含む。特許文献1の段落0029は引裂き誘導部(20)の一例がミシン目であることを示している。ノッチ(13)および引裂き誘導部(20)が形成されているため、内容物の加熱が終了した後に内容物を収容空間から取り出す場合、開口部をシールしている閉鎖シール部を容易に切り取ることができる。
特開2009−23704号公報
特許文献1に記載の蒸気抜きパウチが加熱されたことにともない収容空間の圧力が上昇した場合に、シート(101a、101b)のうちの引裂き誘導部(20)に相対的に強い応力が生じると考えられる。蒸気を通蒸部から適切に排出させるためには、引裂き誘導部(20)に強い応力が生じた場合でも引裂き誘導部(20)が裂けないことが好ましい。特許文献1では、収容空間の圧力の上昇にともない引裂き誘導部(20)に生じる応力について特に検討していない。このため、パウチの開口部を容易に開封でき、蒸気を適切に排出できる蒸気抜きパウチが提供されることが望まれる。
(1)対向する第1シートおよび第2シートを含むシートと、内容物を収容可能な収容空間が前記第1シートと前記第2シートとの間に形成されるように前記シートをシールするシール部と、前記収容空間を開口する開口部と、前記開口部を閉鎖する閉鎖シール部の形成が予定されたシール予定部と、前記閉鎖シール部が形成された状態における前記収容空間の圧力の上昇により開口するように前記シートに形成された通蒸部と、前記閉鎖シール部が形成された状態における前記閉鎖シール部の切り取りをガイドする切取線とを含む蒸気抜きパウチであって、前記シートは、第1延伸フィルムにより構成される最外層、第2延伸フィルムにより構成される中間層、および、無延伸フィルムにより構成される最内層を含み、前記切取線は、前記最外層および前記中間層の両方に連続して切り込まれた部分が存在しないように前記最外層、前記中間層、および、前記最内層のうちの1層または2層に形成されている、蒸気抜きパウチ。
内容物が収容空間に収容され、閉鎖シール部が形成された状態の蒸気抜きパウチ(以下「閉鎖された蒸気抜きパウチ」という)が加熱された場合、収容空間の圧力の上昇にともない通蒸部を構成するシールが剥離し、収容空間と外部の空間とを連通する通路が通蒸部に形成される。このため、収容空間の水蒸気が通蒸部に形成された通路を通過して蒸気抜きパウチの外部に排出され、収容空間の圧力の上昇が抑えられる。また、切取線が最外層、中間層、および、最内層のうちの1層または2層に形成されているため、切取線に沿ってシートを引き裂く力がシートに加えられた場合、シートが切取線に沿って容易に引き裂かれる。また、切れ目から裂けやすい特性を有する最外層および中間層の両方に切取線が切り込まれた部分が存在しないため、閉鎖された蒸気抜きパウチが加熱された場合にシートのうちの切取線が形成されている部分が裂けにくい。このため、収容空間の水蒸気が通蒸部に形成された通路から外部の空間に適切に排出される。
(2)前記切取線は前記最外層、前記中間層、および、前記最内層のうちの前記最外層だけに形成されている、(1)に記載の蒸気抜きパウチ。
このため、切取線に沿って閉鎖シール部を切り取るための力以外の力がシートに加えられた場合に切取線が形成されている部分が破断しにくい。
(3)前記切取線は前記最外層、前記中間層、および、前記最内層のうちの前記中間層だけに形成されている、(1)に記載の蒸気抜きパウチ。
このため、切取線に沿って閉鎖シール部を切り取るための力以外の力がシートに加えられた場合に切取線が形成されている部分が破断しにくい。
(4)前記切取線は前記最外層、前記中間層、および、前記最内層のうちの前記最内層だけに形成されている、(1)に記載の蒸気抜きパウチ。
このため、切取線に沿って閉鎖シール部を切り取るための力以外の力がシートに加えられた場合に切取線が形成されている部分が破断しにくい。
(5)前記切取線は前記最外層および前記最内層に形成され、前記中間層に形成されていない、(1)に記載の蒸気抜きパウチ。
パウチの外部から切取線を視認できるため、ユーザーが切取線を視認しながら閉鎖シール部を切り取ることができる。また、最外層、中間層、および、最内層の3層のうちの2層に切取線が形成されているため、切取線に沿って閉鎖シール部を切り取るための力がシートに加えられた場合にシートの引き裂きが切取線に沿って進行しやすい。
(6)前記切取線は前記中間層および前記最内層に形成され、前記最外層に形成されていない、(1)に記載の蒸気抜きパウチ。
切取線が最外層に覆われているため、切取線に沿って閉鎖シール部を切り取るための力以外の力がシートに加えられた場合に切取線が形成されている部分が破断しにくい。また、最外層、中間層、および、最内層の3層のうちの2層に切取線が形成されているため、切取線に沿って閉鎖シール部を切り取るための力がシートに加えられた場合にシートの引き裂きが切取線に沿って進行しやすい。
(7)前記切取線は前記最内層を貫通しないように形成され、前記切取線を構成する切込の開口部が前記最内層における前記中間層側の面に形成されている、(4)〜(6)のいずれか一項に記載の蒸気抜きパウチ。
最内層に対する切込口が中間層に覆われるため、切取線の形成にともない生じた切屑が切取線内に存在する場合にその切屑が収容空間に移動しない。
(8)前記シートは前記最外層と前記中間層とを接着する第1接着層、および、前記中間層と前記最内層とを接着する第2接着層をさらに含む、(1)〜(7)のいずれか一項に記載の蒸気抜きパウチ。
このため、シートの強度が高められる。
(9)前記最外層を構成する材料はポリエチレンテレフタレートであり、前記中間層を構成する材料はナイロンであり、前記最内層を構成する材料は無延伸ポリプロピレンである、(1)〜(8)のいずれか一項に記載の蒸気抜きパウチ。
本発明に関する蒸気抜きパウチによれば、パウチの開口部を容易に開封でき、蒸気を適切に排出できる。
実施形態の蒸気抜きパウチの正面図。 シートの層構造を示す断面図。 開口部が閉じられる前の蒸気抜きパウチの正面図。 開口した状態の通蒸部およびその周辺の拡大図。 図1のX5の拡大図。 開封された状態の蒸気抜きパウチの正面図。 第1〜第3グループの切込の形態を示すシートの断面図。 第4グループの切込の形態を示すシートの断面図。 第5グループの切込の形態を示すシートの断面図。 ラミネーターの模式図。 第1〜第4試験の試験結果を示す表。 変形例の通蒸部およびその周辺の拡大図。
(実施形態)
図1は、加熱に適した内容物Cの収容、および、内容物Cから発生した蒸気の排出が可能な蒸気抜きパウチ10の一例を示している。内容物Cは加熱されることにより水蒸気を発生する被加熱物である。内容物Cの一例は食品である。食品の一例はシチューおよびスープ等のように流動性を有する食品である。蒸気抜きパウチ10は内容物Cの品質を保ちながら長期間保存できるように構成されている。蒸気抜きパウチ10は種々の形状を取り得る。蒸気抜きパウチ10が取り得る形状の例は、平袋タイプ、スタンディングタイプ、ガゼットタイプ、および、ピラータイプである。図1に例示される蒸気抜きパウチ10の形状はスタンディングタイプである。以下では、蒸気抜きパウチ10の正面視における蒸気抜きパウチ10の左右方向を標準幅方向と称し、標準幅方向と直交する方向を標準高さ方向と称する。
蒸気抜きパウチ10はシート20、シール部30、開口部40、ガイド部50、および、通蒸部60を含む。図1等のドットはシール部30を表している。シート20は第1シート21、第2シート22、および、底シート23を含む。第1シート21および第2シート22は内容物Cを収容する収容空間10Cが各シート21、22の間に形成されるように対向している。底シート23は第1シート21の底部21Aと第2シート22の底部22Aとの間を閉じるように各シート21、22の底部21A、22Aに配置されている。シート20の構成は任意に選択できる。第1例では、1枚のシートが折り曲げられることにより、対向する各シート21、22、および、各シート21、22の底部21A、22Aに配置された底シート23が形成される。第2例では、各シート21〜23は個別に形成された3枚のシートである。
シート20は複数の層が積層された層構造を備えている。シート20の層構造は任意に選択できる。第1例では、各シート21〜23は同じ層構造を備える。第2例では、第1シート21と第2シート22とが同じ層構造を備え、底シート23が各シート21、22と異なる層構造を備える。第3例では、各シート21〜23がそれぞれ異なる層構造を備える。図1では第1例の層構造を備える蒸気抜きパウチ10を示している。
図2は各シート21〜23の断面構造である。各シート21〜23は最外層20A、中間層20B、最内層20C、第1接着層20D、および、第2接着層20Eを含む。各シート21〜23の製造方法の一例はドライラミネートである。第1接着層20Dは最外層20Aと中間層20Bとを接着するように最外層20Aと中間層20Bとの間に形成されている。第2接着層20Eは中間層20Bと最内層20Cとを接着するように中間層20Bと最内層20Cとの間に形成されている。
最外層20Aは主に光沢、印刷適正、および、耐レトルト性に優れる。最外層20Aを構成する材料の一例はポリエチレンテレフタレートである。中間層20Bは主に耐レトルト性、防湿性、および、ガス遮断性に優れる。中間層20Bを構成する材料の一例はナイロンである。最内層20Cは耐レトルト性、ヒートシール性、および、耐衝撃性に優れる。最内層20Cを構成する材料の一例は直鎖状低密度ポリエチレンである。第1接着層20Dを構成する材料の一例はポリエステル系接着剤である。第2接着層20Eを構成する材料の一例はポリエステル系接着剤である。
図1に示されるシール部30は、各シート21〜23が分離しないように各シート21〜23を接合している。一例では、シール部30は第1シート21の最内層20C、第2シート22の最内層20C、および、底シート23の最内層20Cを接合している。シール部30を形成する方法の一例はヒートシールである。正面視における蒸気抜きパウチ10の外郭形状は任意に選択できる。図1に示される例では、蒸気抜きパウチ10の外郭形状は長方形である。シート20はシール部30に囲まれた部分(以下「内方部24」という)とシール部30とに区分できる。収容空間10Cは第1シート21の内方部24と第2シート22の内方部24と底シート23の内方部24とに囲まれた空間であり、蒸気抜きパウチ10の外部と連通しないようにシール部30により閉じられている。
シール部30は開口部40を閉鎖する閉鎖シール部31(以下では「第1シール部31」という)を含む。一例では、シール部30は第2シール部32、第3シール部33、および、第4シール部34をさらに含む。第1シール部31は標準高さ方向において内方部24の上側に設けられている。第2シール部32は標準高さ方向において内方部24の下側に設けられている。第3シール部33は標準幅方向において内方部24の右側または左側に設けられている。第4シール部34は標準幅方向において内方部24の左側または右側に設けられている。
第1シール部31における内方部24側の縁である内縁31A、第2シール部32における内方部24側の縁である内縁32A、第3シール部33における内方部24側の縁である内縁33A、および第4シール部34における内方部24側の縁である内縁34Aは、内方部24の外郭を規定している。第1シール部31における内縁31Aとは反対側の縁である外縁31B、第2シール部32における内縁32Aとは反対側の縁である外縁32B、第3シール部33における内縁33Aとは反対側の縁である外縁33B、および、第4シール部34における内縁34Aとは反対側の縁である外縁34Bは、蒸気抜きパウチ10の外郭を規定している。
各シール部31〜34の幅は任意に選択できる。各シール部31〜34の幅は各シール部31〜34の中心線の法線における内縁31A〜34Aと外縁31B〜34Bとの間の長さである。各シール部31〜34の中心線は内縁31A〜34Aと外縁31B〜34Bとの間を通過する仮想の線分である。各シール部31〜34の幅が部位毎に異なる場合、例えば最大の幅、または、各シール部31〜34のそれぞれにおける複数の部位の幅の平均がそのシール部の幅を代表する。
蒸気抜きパウチ10の幅および高さは、例えば収容される内容物Cの量および持ち運びやすさとの関係から決められることが好ましい。蒸気抜きパウチ10の幅は標準高さ方向に直交する線分における第3シール部33の外縁33Bと第4シール部34の外縁34Bとの間の長さである。蒸気抜きパウチ10の幅が部位毎に異なる場合、例えば最大の幅、または、複数の部位の幅の平均が蒸気抜きパウチ10の幅を代表する。蒸気抜きパウチ10の高さは標準幅方向に直交する線分における第1シール部31の外縁31Bと第2シール部32の外縁32Bとの間の長さである。蒸気抜きパウチ10の高さが部位毎に異なる場合、例えば最大の高さ、または、複数の部位の高さの平均が蒸気抜きパウチ10の高さを代表する。
開口部40は内容物Cを収容空間10Cから取り出すことができるように第1シート21の上部21Bと第2シート22の上部22Bとの間に形成されている。図1に示される蒸気抜きパウチ10では、開口部40が第1シール部31により閉鎖されている。開口部40が閉鎖された蒸気抜きパウチ10(以下「閉鎖後の蒸気抜きパウチ10」という場合がある)はパウチ本体10Aおよび分離予定部10Bを含む。パウチ本体10Aおよび分離予定部10Bはガイド部50を構成する切取線51により区分される。パウチ本体10Aは内容物Cを収容する部分である。分離予定部10Bは第1シール部31を含む各シート21、22の一部であり、開口部40を開封するためにユーザーがパウチ本体10Aから分離する部分である。
ガイド部50は分離予定部10Bをパウチ本体10Aから分離する場合に各シート21、22が容易に切断されるようにパウチ本体10Aと分離予定部10Bとの間に形成されている。ガイド部50は切取線51およびノッチ52を含む。切取線51は各シール部33、34および各シート21、22の内方部24に形成されたミシン目の集合であり、直線状に形成されている。ノッチ52は、ノッチ52の先端部が切取線51を延長した仮想線上に位置するように第3シール部33および第4シール部34の少なくとも一方に形成される。図1では、第3シール部33および第4シール部34のそれぞれにノッチ52が形成された例を示している。
蒸気抜きパウチ10は内容物Cを加熱するために加熱手段により加熱される。加熱手段の一例は電子レンジである。蒸気抜きパウチ10が加熱されることにともない内容物Cから水蒸気が発生する。閉鎖後の蒸気抜きパウチ10では収容空間10Cがシール部30により閉じられているため、水蒸気の発生にともない収容空間10Cの圧力が上昇する。通蒸部60は収容空間10Cの圧力の上昇にともない開口し、収容空間10Cの水蒸気を蒸気抜きパウチ10の外部に排出できるように構成されている。好ましい例では、通蒸部60は収容空間10Cの圧力が所定の圧力範囲内の圧力まで上昇した場合に開口するように構成される。通蒸部60は種々の形態を取り得る。第1例では、通蒸部60はシール部30の一部を構成する。第1例の具体例では、通蒸部60は第3シール部33および第4シール部34の少なくとも一方に設けられる。第2例では、通蒸部60はシール部30とは独立し、各シート21、22の内方部24に設けられる。第2例の具体例では、各シート21、22の内方部24に各シート21、22を貫通する孔(図示略)が形成される。収容空間10Cと孔とが連通しないように孔の周囲をシールする通蒸部60が各シート21、22の内方部24に形成される。
図1では、通蒸部60が第4シール部34だけに設けられた第1例を示している。通蒸部60の形状は標準幅方向の外側から内側に凹む形状である。通蒸部60における標準幅方向の最も内側の部分である先端部61は、各シート21、22のうちの収容空間10Cの圧力が上昇した場合に強い応力集中が生じる場所に設けられている。収容空間10Cの圧力が所定の圧力範囲内の圧力まで上昇した場合、通蒸部60が開口する。具体的には、収容空間10Cの上昇にともない通蒸部60の先端部61において接合されている第1シート21と第2シート22とが剥離し、図4に示されるように収容空間10Cと蒸気抜きパウチ10の外部とを連通する蒸気抜き通路62が通蒸部60に形成される。通蒸部60が剥離する範囲は収容空間10Cの圧力の大きさに応じて異なる。収容空間10Cの圧力が高い場合、通蒸部60の根元の部分まで剥離が進行することもある。蒸気抜き通路62の通路面積は通蒸部60の剥離が進行するにつれて広くなる。通蒸部60が開口した場合、収容空間10Cの水蒸気が蒸気抜き通路62を通過して蒸気抜きパウチ10の外部に排出される。水蒸気が排出されることにより、収容空間10Cの圧力の上昇が抑えられ、蒸気抜きパウチ10の破裂が回避される。
図3は開口部40が閉じられる前の蒸気抜きパウチ10(以下「閉鎖前の蒸気抜きパウチ10」という場合がある)である。閉鎖前の蒸気抜きパウチ10の開口部40から収容空間10Cに内容物Cが投入される。内容物Cが投入された後に第1シール部31の形成が予定されたシール予定部70にヒートシールが施されることにより、第1シール部31が形成され、図1に示される閉鎖後の蒸気抜きパウチ10が得られる。
図6は分離予定部10Bがパウチ本体10Aから分離され、開口部40が開封された蒸気抜きパウチ10(以下「開封後の蒸気抜きパウチ10」という場合がある)を示している。閉鎖後の蒸気抜きパウチ10(図1参照)の開口部40を開封する場合、ノッチ52の先端部から各シート21、22が引き裂かれ、各シート21、22の引き裂きが切取線51に沿って進行するように各シート21、22に力がかけられる。分離予定部10Bがパウチ本体10Aから分離された場合、開口部40の全体が開封される。
切取線51が形成されたガイド部50は、切取線51が形成されていない各シート21、22の他の部分よりも引裂強度が低い。このため、ガイド部50に対して切取線51に沿う方向に力が加えられた場合、各シート21、22が切取線51に沿って容易に引き裂かれる。切取線51は標準幅方向において不連続に形成された複数の切込51Aを含む。切取線51を形成する手段は例えばミシン目加工機である。
図5は図1のX5部分の拡大図であり、切取線51の具体的な形態の一例を示している。この例では、標準幅方向に並んだ複数の切込群51Gにより切取線51が構成されている。1つの切込群51Gは標準高さ方向に並んだ複数の切込51Aにより構成されている。1つの切込群51Gを構成する各切込51Aは、標準幅方向の一方から他方に向かうにつれて標準高さ方向の一方から他方に傾斜する第1種の切込51A、および、標準幅方向の一方から他方に向かうにつれて標準高さ方向の他方から一方に傾斜する第2種の切込51Aに分類される。標準高さ方向において交互に形成された複数の第1種の切込51Aおよび第2種の切込51Aが1つの切込群51Gを構成している。
好ましい例では、切込51Aは各シート21、22を構成する最外層20A、中間層20B、および、最内層20Cの3層の全部を貫通せず、かつ、3層のうちの1層または2層に形成される。切込51Aが各シート21、22の3層を貫通してないため、閉鎖後の蒸気抜きパウチ10(図1参照)において収容空間10Cに収容された内容物Cがガイド部50を収容空間10C側から蒸気抜きパウチ10の外側に通過しない。切込51Aが取り得る種々の形態は図7〜図9に示されるように第1〜第5グループに分類される。
第1グループは最外層20A、中間層20B、および、最内層20Cのうちの最外層20Aだけに切込51Aが形成される複数の形態を含む。図7(a)に示される第1グループの第1形態では、最外層20Aを貫通するように最外層20Aに切込51Aが形成される。図7(b)に示される第1グループの第2形態では、最外層20Aを貫通しないように、かつ、切込51Aの開口部51Bが最外層20Aにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に開口するように最外層20Aに切込51Aが形成される。図7(c)に示される第1グループの第3形態では、最外層20Aを貫通しないように、かつ、切込51Aの開口部51Bが最外層20Aにおける蒸気抜きパウチ10の収容空間10C側の面に開口するように最外層20Aに切込51Aが形成される。
第2グループは最外層20A、中間層20B、および、最内層20Cのうちの中間層20Bだけに切込51Aが形成される複数の形態を含む。図7(d)に示される第2グループの第1形態では、中間層20Bを貫通するように中間層20Bに切込51Aが形成される。図7(e)に示される第2グループの第2形態では、中間層20Bを貫通しないように、かつ、切込51Aの開口部51Bが中間層20Bにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に開口するように中間層20Bに切込51Aが形成される。図7(f)に示される第2グループの第3形態では、中間層20Bを貫通しないように、かつ、切込51Aの開口部51Bが中間層20Bにおける蒸気抜きパウチ10の収容空間10C側の面に開口するように中間層20Bに切込51Aが形成される。
第3グループは最外層20A、中間層20B、および、最内層20Cのうちの最内層20Cだけに切込51Aが形成される複数の形態を含む。図7(g)に示される第3グループの第1形態では、最内層20Cを貫通するように最内層20Cに切込51Aが形成される。図7(h)に示される第3グループの第2形態では、最内層20Cを貫通しないように、かつ、切込51Aの開口部51Bが最内層20Cにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に開口するように最内層20Cに切込51Aが形成される。図7(i)に示される第3グループの第3形態では、最内層20Cを貫通しないように、かつ、切込51Aの開口部51Bが最内層20Cにおける蒸気抜きパウチ10の収容空間10C側の面に開口するように最内層20Cに切込51Aが形成される。
第4グループは最外層20A、中間層20B、および、最内層20Cのうちの最外層20Aおよび最内層20Cに切込51Aが形成され、中間層20Bに切込51Aが形成されない複数の形態を含む。図8(a)に示される第4グループの第1形態では、最外層20Aを貫通するように最外層20Aに切込51Aが形成される。また、最内層20Cを貫通するように最内層20Cに切込51Aが形成される。
図8(b)に示される第4グループの第2形態では、第4グループの第1形態(図8(a))と同様に最外層20Aに切込51Aが形成される。また、最内層20Cを貫通しないように、かつ、切込51Aの開口部51Bが最内層20Cにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に開口するように最内層20Cに切込51Aが形成される。図8(c)に示される第4グループの第3形態では、第4グループの第1形態(図8(a))と同様に最外層20Aに切込51Aが形成される。また、最内層20Cを貫通しないように、かつ、切込51Aの開口部51Bが最内層20Cにおける蒸気抜きパウチ10の収容空間10C側の面に開口するように最内層20Cに切込51Aが形成される。
図8(d)に示される第4グループの第4形態では、最外層20Aを貫通しないように、かつ、切込51Aの開口部51Bが最外層20Aにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に開口するように最外層20Aに切込51Aが形成される。また、最内層20Cを貫通するように最内層20Cに切込51Aが形成される。図8(e)に示される第4グループの第5形態では、最外層20Aを貫通しないように、かつ、切込51Aの開口部51Bが最外層20Aにおける蒸気抜きパウチ10の収容空間10C側の面に開口するように最外層20Aに切込51Aが形成される。また、最内層20Cを貫通するように最内層20Cに切込51Aが形成される。
図8(f)に示される第4グループの第6形態では、第4グループの第4形態(図8(d))と同様に最外層20Aに切込51Aが形成される。また、第4グループの第2形態(図8(b))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。図8(g)に示される第4グループの第7形態では、第4グループの第4形態(図8(d))と同様に最外層20Aに切込51Aが形成される。また、第4グループの第3形態(図8(c))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。
図8(h)に示される第4グループの第8形態では、第4グループの第5形態(図8(e))と同様に最外層20Aに切込51Aが形成される。また、第4グループの第2形態(図8(b))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。図8(i)に示される第4グループの第9形態では、第4グループの第5形態(図8(e))と同様に最外層20Aに切込51Aが形成される。また、第4グループの第3形態(図8(c))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。
第5グループは最外層20A、中間層20B、および、最内層20Cのうちの中間層20Bおよび最内層20Cに切込51Aが形成され、最外層20Aに切込51Aが形成されない複数の形態を含む。図9(a)に示される第5グループの第1形態では、中間層20Bを貫通するように最外層20Aに切込51Aが形成される。また、第4グループの第1形態(図8(a))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。
図9(b)に示される第5グループの第2形態では、第5グループの第1形態(図9(a))と同様に中間層20Bに切込51Aが形成される。また、第4グループの第2形態(図8(b))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。図9(c)に示される第5グループの第3形態では、第5グループの第1形態(図9(a))と同様に中間層20Bに切込51Aが形成される。また、第4グループの第3形態(図8(c))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。
図9(d)に示される第5グループの第4形態では、中間層20Bを貫通しないように、かつ、切込51Aの開口部51Bが中間層20Bにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に開口するように中間層20Bに切込51Aが形成される。また、第5グループの第1形態(図9(a))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。図9(e)に示される第5グループの第5形態では、中間層20Bを貫通しないように、かつ、切込51Aの開口部51Bが中間層20Bにおける蒸気抜きパウチ10の収容空間10C側の面に開口するように中間層20Bに切込51Aが形成される。また、第5グループの第1形態(図9(a))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。
図9(f)に示される第5グループの第6形態では、第5グループの第4形態(図9(d))と同様に中間層20Bに切込51Aが形成される。また、第5グループの第2形態(図9(b))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。図9(g)に示される第5グループの第7形態では、第5グループの第4形態(図9(d))と同様に中間層20Bに切込51Aが形成される。また、第5グループの第3形態(図9(c))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。
図9(h)に示される第5グループの第8形態では、第5グループの第5形態(図9(e))と同様に中間層20Bに切込51Aが形成される。また、第5グループの第2形態(図9(b))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。図9(i)に示される第5グループの第9形態では、第5グループの第5形態(図9(e))と同様に中間層20Bに切込51Aが形成される。また、第5グループの第3形態(図9(c))と同様に最内層20Cに切込51Aが形成される。
図7(a)および図8(a)〜(c)の形態では、切込51Aが最外層20Aを貫通している。このため、各シート21、22の引裂性が向上する。また、切込51Aの開口部51Bが最外層20Aにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に開口しているため、ユーザーが切取線51を視認しながら分離予定部10Bをパウチ本体10Aから分離できる。なお、各シート21、22の引裂性は分離予定部10Bをパウチ本体10Aから分離するための力(以下「分離力」)が各シート21、22に加えられた場合に各シート21、22の引き裂きが切取線51に沿って進行しやすいか否かを表す蒸気抜きパウチ10の性質である。引裂性が高いほど各シート21、22の引き裂きが切取線51に沿って進行しやすい。
図7(b)、(c)および図8(d)〜(i)の形態では、最外層20Aを貫通しないように最外層20Aに切込51Aが形成される。このため、分離力とは異なる外力(以下「その他の外力」)が各シート21、22に加えられた場合に各シート21、22のガイド部50が破断しにくい。また、第1接着層20Dを構成する接着剤が最外層20Aにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に流れにくい。図7(b)および図8(d)、(f)、(g)の形態では、切込51Aの開口部51Bが最外層20Aにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に開口する。このため、ユーザーが切取線51を視認しながら分離予定部10Bをパウチ本体10Aから分離できる。図7(c)および図8(e)、(h)、(i)の形態では、切込51Aの開口部51Bが最外層20Aにおける収容空間10C側の面に開口する。最外層20Aにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に切込51Aの開口部51Bが開口していないため、その他の外力が各シート21、22に加えられた場合に各シート21、22のガイド部50がより破断しにくい。
図7(d)〜(i)および図9(a)〜(i)の形態では、最外層20Aに切込51Aが形成されていない。このため、その他の外力が各シート21、22に加えられた場合に各シート21、22のガイド部50が破断しにくい。また、第1接着層20Dを構成する接着剤が最外層20Aにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に流れにくい。図7(d)および図9(a)〜(c)の形態では、切込51Aが中間層20Bを貫通している。このため、各シート21、22の引裂性が向上する。図7(e)、(f)および図9(d)〜(i)の形態では、切込51Aが中間層20Bを貫通していない。このため、その他の外力が各シート21、22に加えられた場合に各シート21、22のガイド部50が破断しにくい。
図7(g)、図8(a)、(d)、(e)、および、図9(a)、(d)、(e)の形態では、切込51Aが最内層20Cを貫通している。このため、各シート21、22の引裂性が向上する。図7(h)、(i)、図8(b)、(c)、(f)〜(i)、および、図9(b)、(c)、(f)〜(i)の形態では、最内層20Cを貫通しないように最内層20Cに切込51Aが形成される。このため、その他の外力が各シート21、22に加えられた場合に各シート21、22のガイド部50が破断しにくい。また、第2接着層20Eを構成する接着剤が最内層20Cにおける蒸気抜きパウチ10の収容空間10C側の面に流れにくい。図7(h)、図8(b)、(f)、(h)、および、図9(b)、(f)、(h)の形態では、切込51Aの開口部51Bが最内層20Cにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に開口する。このため、切込51Aの形成にともない生じた切屑が切込51A内に存在する場合にその切屑が収容空間10Cに移動しない。
図7(a)〜(i)の形態では、最外層20A、中間層20B、および、最内層20Cのうちの1層だけに切込51Aが形成されている。このため、その他の外力が各シート21、22に加えられた場合に各シート21、22のガイド部50が破断しにくい。図8(a)〜(i)および図9(a)〜(i)の形態では、最外層20A、中間層20B、および、最内層20Cのうちの2層に切込51Aが形成されている。このため、各シート21、22の引裂性が向上する。図7(c)〜(i)、図8(e)、(h)、(i)、および、図9(a)〜(i)の形態では、蒸気抜きパウチ10の外部側の面に開口する切込51Aが最外層20Aに形成されていない。このため、その他の外力が各シート21、22に加えられた場合に各シート21、22のガイド部50が破断しにくい。
各層20A〜20Cの層厚さT(以下「層厚さT」という)は個別に選択できる。第1例では、各層20A〜20Cの層厚さTは同一である。第2例では、最外層20Aおよび中間層20Bの層厚さTは同一であり、最内層20Cの層厚さTは最外層20Aおよび中間層20Bの層厚さTよりも厚いまたは薄い。第3例では、各層20A〜20Cの層厚さTはそれぞれ異なる。層厚さTは平坦な状態のシート20に直交する断面上における各層20A〜20Cの一方の面と他方の面との距離である。最外層20Aおよび中間層20Bの層厚さTの最大値に関する好ましい一例は50μmである。最外層20Aおよび中間層20Bの層厚さTの最大値に関するより好ましい一例は25μmである。最外層20Aおよび中間層20Bの層厚さTの最小値に関する好ましい一例は6μmである。最外層20Aおよび中間層20Bの層厚さTの最小値に関するより好ましい一例は12μmである。最内層20Cの層厚さTの最大値に関する好ましい一例は120μmである。最内層20Cの層厚さTの最大値に関するより好ましい一例は80μmである。最内層20Cの層厚さTの最小値に関する好ましい一例は50μmである。最内層20Cの層厚さTの最小値に関するより好ましい一例は60μmである。
各層20A〜20Cの層厚さTに対する切込51Aの深さHの割合(以下「切込率P」)は、各シート21、22の引裂性、および、その他の外力に対する各シート21、22の強度との関係から決められることが好ましい。切込率Pを求める式は「P=(H/T)×100」である。各層20A〜20Cの切込率Pの最大値に関する好ましい一例は、100%である。各層20A〜20Cの切込率Pの最大値に関するより好ましい一例は、90%である。最外層20Aおよび最内層20Cの少なくとも一方の切込率P、または、中間層20Bおよび最内層20Cの少なくとも一方の切込率Pが100%以下である場合、その他の外力に対する各シート21、22の強度がより向上する。最外層20Aおよび最内層20Cの少なくとも一方の切込率P、または、中間層20Bおよび最内層20Cの少なくとも一方の切込率Pが90%以下である場合、その他の外力に対する各シート21、22の強度がさらに向上する。各層20A〜20Cの切込率Pの最小値に関する好ましい一例は、30%である。各層20A〜20Cの切込率Pの最小値に関するより好ましい一例は、60%である。最外層20Aおよび最内層20Cの少なくとも一方の切込率P、または、中間層20Bおよび最内層20Cの少なくとも一方の切込率Pが30%以上である場合、各シート21、22の引裂性がより向上する。最外層20Aおよび最内層20Cの少なくとも一方の切込率P、または、中間層20Bおよび最内層20Cの少なくとも一方の切込率Pが60%以上である場合、各シート21、22の引裂性がさらに向上する。
シート20は例えば図10に示されるラミネーター100により製造される。ラミネーター100は第1種シートと第2種シートとを接合することによりシート20を製造する。第1種シートは接着剤が塗布されるシートである。第1種シートの具体例は、各層20A〜20Cのうちのいずれか1層により構成されるシート、接着された最外層20Aおよび中間層20Bにより構成されるシート、および、接着された中間層20Bおよび最内層20Cにより構成されるシートである。第2種のシートは接着剤が塗布された第1種シートに接合されるシートである。第2種のシートの具体例は、各層20A〜20Cのうちのいずれか1層により構成されるシートである。
ラミネーター100は塗布部110、乾燥機120、および、接合部130を含む。塗布部110は第1種シートに接着剤を塗布する。一例では、塗布部110は第1保管ローラー101、複数の搬送ローラー111、塗布ローラー112、および、容器113を含む。第1保管ローラー101は第1種シートが巻かれたローラーである。複数の搬送ローラー111は第1保管ローラー101から乾燥機120に第1種シートを搬送するローラーである。塗布ローラー112は容器113に溜められた接着剤を第1種シートの一方の面に塗布するローラーである。第1シート21および第2シート22を製造する場合、予め切込51Aが形成された第1種シートである各層20A〜20Cのいずれか1層が第1保管ローラー101にセットされる。
乾燥機120は第1種シートに塗布された接着剤を乾燥し、第1シートに残留した溶剤を除去する。一例では、乾燥機120は第1ゾーン121、第2ゾーン122、および、第3ゾーン123を含む。第1ゾーン121は主に接着剤を乾燥するゾーンである。第2ゾーン122および第3ゾーン123は主に溶剤を除去するゾーンである。
接合部130は乾燥機120を通過した第1種シートと乾燥機120の下流側に用意された第2種シートとを接合する。一例では、接合部130は複数の搬送ローラー131、一対の接合ローラー132、第2保管ローラー102、および、第3保管ローラー103を含む。複数の搬送ローラー131は乾燥機120から接合ローラー132に第1種シートを搬送するローラー、および、第1種シートと第2種シートとが接合されたシート(以下「接合シート」という)を第3保管ローラー103に搬送するローラーを含む。一対の接合ローラー132は乾燥機120から搬送された第1種シートと第2保管ローラー102から供給される第2種シートとを接合する。
一例では、シート20の製造工程は第1工程〜第4工程を含む。第1工程では、各層20A〜20Cのうちのいずれか1層により構成される第1種シートが巻かれた第1保管ローラー101、および、第1種シートと接合される各層20A〜20Cのうちのいずれか1層により構成される第2種シートが巻かれた第2保管ローラー102がラミネーター100にセットされる。第2工程では、第1種シートと第2種シートとが接合され、接合シートが第3保管ローラー103に巻かれる。第3工程では、第2工程で製造された接合シートが巻かれた第3保管ローラー103が同一または別のラミネーター100の第1保管ローラー101または第2保管ローラー102としてラミネーター100にセットされる。第1保管ローラー101としてセットされた第3保管ローラー103に巻かれている接合シートは次の第4工程の第1種シートである。第2保管ローラー102としてセットされた第3保管ローラー103に巻かれている接合シートは次の第4工程の第2種シートである。第3工程ではさらに、各層20A〜20Cのうちの最後の1層により構成される第1種シートが巻かれた第1保管ローラー101、または、各層20A〜20Cのうちの最後の1層により構成される第2種シートが巻かれた第2保管ローラー102がラミネーター100にセットされる。第4工程では、第1種シートと第2種シートとが接合され、接合シートが第3保管ローラー103に巻かれる。第4工程で製造された接合シートはシート20である。切込51Aが形成された第1種シートおよび第2種シートを用いて接合シートが製造された場合、第1シート21、第2シート22、または、各シート21、22を含む1枚のシートが得られる。
好ましい製造方法の一例では、塗布部110の搬送ローラー111に接着剤が付着しないように第1種シートおよび第2種シートが選択される。接着剤が搬送ローラー111に付着した場合、搬送ローラー111により新たに搬送される第1種シートに搬送ローラー111の接着剤が付着するおそれがある。第1種シートに不要な接着剤が付着した場合、例えば、第1種シートが滑らかに搬送されないなどの問題が生じるおそれがある。このような点から、シート20を製造する場合に搬送ローラー111に接着剤が付着しないことが好ましい。
好ましい製造方法は第1製造方法および第2製造方法を含む。第1製造方法は最外層20Aを貫通する切込51A、および、最内層20Cを貫通する切込51Aの少なくとも一方を含むシート20の製造に適する。該当するシート20は図7(a)、図7(g)、図8(a)、図8(d)、図8(e)、図9(a)、図9(d)、および、図9(e)のいずれかの形態で形成された切取線51を含む。第2製造方法は中間層20Bを貫通する切込51Aを含むシート20の製造に適する。該当するシート20は図7(d)、図9(a)、図9(b)、図9(c)のいずれかの形態で形成された切取線51を含む。
第1製造方法では次のようにシート20が製造される。第1工程では、中間層20Bにより構成される第1種シートが巻かれた第1保管ローラー101、および、最外層20Aおよび最内層20Cの一方により構成される第2種シートが巻かれた第2保管ローラー102がラミネーター100にセットされる。第2工程では、第1種シートと第2種シートとが接合され、接合シートが第3保管ローラー103に巻かれる。第3工程では、第2工程で製造された接合シートが巻かれた第3保管ローラー103が同一または別のラミネーター100の第1保管ローラー101としてラミネーター100にセットされる。第3工程ではさらに、最外層20Aおよび最内層20Cの他方により構成される第2種シートが巻かれた第2保管ローラー102がラミネーター100にセットされる。第4工程では、第1種シートと第2種シートとが接合され、接合シートである第1シート21、第2シート22、または、各シート21、22を含む1枚のシートが第3保管ローラー103に巻かれる。第1製造方法に関する変形例の第3工程では、第2工程で製造された接合シートが巻かれた第3保管ローラー103が同一または別のラミネーター100の第2保管ローラー102としてラミネーター100にセットされる。第3工程ではさらに、最外層20Aおよび最内層20Cの他方により構成される第1種シートが巻かれた第1保管ローラー101がラミネーター100にセットされる。
第2製造方法では次のようにシート20が製造される。第1工程では、最外層20Aおよび最内層20Cの一方により構成される第1種シートが巻かれた第1保管ローラー101、および、中間層20Bにより構成される第2種シートが巻かれた第2保管ローラー102がラミネーター100にセットされる。第2工程では、第1種シートと第2種シートとが接合され、接合シートが第3保管ローラー103に巻かれる。第3工程では、第2工程で製造された接合シートが巻かれた第3保管ローラー103が同一または別のラミネーター100の第1保管ローラー101としてラミネーター100にセットされる。第3工程ではさらに、最外層20Aおよび最内層20Cの他方により構成される第2種シートが巻かれた第2保管ローラー102がラミネーター100にセットされる。第4工程では、第1種シートと第2種シートとが接合され、接合シートである第1シート21、第2シート22、または、各シート21、22を含む1枚のシートが第3保管ローラー103に巻かれる。第2製造方法に関する変形例の第3工程では、第2工程で製造された接合シートが巻かれた第3保管ローラー103が同一または別のラミネーター100の第2保管ローラー102としてラミネーター100にセットされる。第3工程ではさらに、最外層20Aおよび最内層20Cの他方により構成される第1種シートが巻かれた第1保管ローラー101がラミネーター100にセットされる。
(実施例)
本願発明者は実施例および比較例の試料を用いて、ガイド部50の構成と蒸気抜きパウチ10の各種性能との関係を確認する第1試験〜第3試験、および、ガイド部50の構成がシート20の製造に及ぼす影響を確認する第4試験を実施した。図11は第1試験〜第4試験の結果を示す。以下の説明では、説明の便宜上、比較例の試料における実施例の試料と共通する部分について同一の符号を付している。実施例の試料は実施形態に関する蒸気抜きパウチ10である。比較例の試料は実施例の蒸気抜きパウチ10とは異なる構成を備える蒸気抜きパウチ10である。
各比較例の蒸気抜きパウチ10は次の点において実施例の蒸気抜きパウチ10と相違し、その他の点において実施例の蒸気抜きパウチ10と同じ構成を備える。比較例1および比較例2の蒸気抜きパウチ10は最外層20A、中間層20B、および、最内層20Cのいずれの層にも切込51Aが形成されていない。比較例2の蒸気抜きパウチ10の各シート21、22の中間層20Bを構成する材料は直進カット性を有する二軸延伸ナイロンである。比較例3の蒸気抜きパウチ10の切取線51は最外層20Aおよび中間層20Bをそれぞれ貫通する切込51Aを含む。最内層20Cには切込51Aが形成されていない。比較例4の蒸気抜きパウチ10の切取線51は最外層20A、中間層20B、および、最内層20Cに形成された切込51Aを含む。最外層20Aおよび中間層20Bに形成された切込51Aは最外層20Aおよび中間層20Bをそれぞれ貫通する。最内層20Cに形成された切込51Aは最内層20Cを貫通しないように、かつ、開口部51Bが最内層20Cにおける蒸気抜きパウチ10の外部側の面に開口するように最内層20Cに形成されている。
実施例1の切込51Aの形態は図7(a)の形態である。実施例2の切込51Aの形態は図7(b)の形態である。実施例3の切込51Aの形態は図7(c)の形態である。実施例4の切込51Aの形態は図7(d)の形態である。実施例5の切込51Aの形態は図7(e)の形態である。実施例6の切込51Aの形態は図7(f)の形態である。実施例7の切込51Aの形態は図7(g)の形態である。実施例8の切込51Aの形態は図7(h)の形態である。実施例9の切込51Aの形態は図7(i)の形態である。実施例10の切込51Aの形態は図8(a)の形態である。実施例11の切込51Aの形態は図8(b)の形態である。実施例12の切込51Aの形態は図8(c)の形態である。実施例13の切込51Aの形態は図8(d)の形態である。実施例14の切込51Aの形態は図8(e)の形態である。実施例15の切込51Aの形態は図8(f)の形態である。実施例16の切込51Aの形態は図8(g)の形態である。実施例17の切込51Aの形態は図8(h)の形態である。実施例18の切込51Aの形態は図8(i)の形態である。実施例19の切込51Aの形態は図9(a)の形態である。実施例20の切込51Aの形態は図9(b)の形態である。実施例21の切込51Aの形態は図9(c)の形態である。実施例22の切込51Aの形態は図9(d)の形態である。実施例23の切込51Aの形態は図9(e)の形態である。実施例24の切込51Aの形態は図9(f)の形態である。実施例25の切込51Aの形態は図9(g)の形態である。実施例26の切込51Aの形態は図9(h)の形態である。実施例27の切込51Aの形態は図9(i)の形態である。
各実施例および各比較例の試料に関する諸元は次のとおりである。最外層20Aを構成する材料はポリエチレンテレフタレートである。最外層20Aの厚さは12μmである。中間層20Bを構成する材料はナイロンである。中間層20Bの厚さは15μmである。ただし、比較例2の試料だけは直進カット性を有する二軸延伸ナイロンにより中間層20Bが構成される。最内層20Cを構成する材料は直鎖状低密度ポリエチレンである。最内層20Cの厚さは60μmである。蒸気抜きパウチ10の幅は150mmである。蒸気抜きパウチ10の高さは150mmである。
第1試験では、閉鎖後の蒸気抜きパウチ10を加熱手段により加熱した場合にガイド部50が破断することなく水蒸気が収容空間10Cから蒸気抜きパウチ10の外部に適切に排出されたか否かを確認した。具体的には、閉鎖後の蒸気抜きパウチ10を電子レンジにより加熱し、加熱が終了するまでにガイド部50が破断した回数を測定した。ガイド部50が破断した回数が規定回数未満である場合に水蒸気が適切に排出されたと評価し、ガイド部50が破断した回数が規定回数以上である場合に水蒸気が適切に排出されていないと評価した。試行回数は50回である。規定回数は1回である。内容物Cは水200gである。電子レンジの出力は1800Wである。加熱時間は1.5分である。図11の第1試験に関する「○」の表記は50回の試行においてガイド部50が破断した回数が0回であることを示している。図11の第1試験に関する「×」の表記は50回の試行においてガイド部50が破断した回数が1回以上であることを示している。実施例の試料によれば、閉鎖後の蒸気抜きパウチ10が加熱された場合にガイド部50が破断しないことが確認された。
第2試験では、分離予定部10Bをパウチ本体10Aから分離した場合に各シート21、22が切取線51に沿って綺麗に引き裂かれたか否かを確認した。具体的には、標準高さ方向における第1シート21の切断縁と第2シート22の切断縁との間隔(以下「ずれ間隔」という)を測定した。ずれ間隔が規定間隔未満である場合に各シート21、22が綺麗に引き裂かれたと評価し、ずれ間隔が規定間隔以上である場合に各シート21、22が綺麗に引き裂かれていないと評価した。各シート21、22の切断縁は、分離予定部10Bがパウチ本体10Aから分離されたことによりパウチ本体10Aおよび分離予定部10Bのそれぞれに形成される各シート21、22の縁である。ずれ間隔はパウチ本体10Aにおける第1シート21の切断縁と第2シート22の切断縁との間隔、または、分離予定部10Bにおける第1シート21の切断縁と第2シート22の切断縁との間隔である。各実施例および比較例3、4の試料を用いた試験では、切取線51に沿って各シート21、22が引き裂かれるように各シート21、22に分離力を加えた。比較例1、2の試料を用いた試験では、各シート21、22のうちの切取線51に対応する部分が標準幅方向に沿って引き裂かれるように各シート21、22に分離力を加えた。試行回数は10回である。規定間隔は2mmである。図11の第2試験に関する「○」の表記は10回の試行におけるずれ間隔の平均値が2mm未満であることを示している。図11の第2試験に関する「×」の表記は10回の試行におけるずれ間隔の平均値が2mm以上であることを示している。実施例の試料によれば、各シート21、22が切取線51に沿って綺麗に引き裂かれることが確認された。比較例1の試料のずれ間隔は5mm以上の範囲に含まれた。比較例2の試料のずれ間隔は2mm以上かつ5mm未満の範囲に含まれた。
第3試験では、切取線51の形成にともない切屑が生じた場合にその切屑が内容物Cに混入したか否かを確認した。具体的には、閉鎖後の蒸気抜きパウチ10の開口部40を開封し、内容物Cにおける切屑の混入状態を目視により観測した。規定数の蒸気抜きパウチ10の全部において内容物C内に切屑を視認できない場合に切屑が内容物Cに混入していないと評価し、規定数の蒸気抜きパウチ10の少なくとも1つにおいて内容物C内に切屑を視認できた場合に切屑が内容物Cに混入していると評価した。試行回数は1回である。規定数は1000万個である。内容物Cは水200gである。図11の第3試験に関する「○」の表記は1000万個の蒸気抜きパウチ10の全部において切屑が内容物Cに混入していない場合を示している。図11の第3試験に関する「×」の表記は1000万個の蒸気抜きパウチ10の少なくとも1つにおいて切屑が内容物Cに混入している場合を示している。最内層20Cにおける蒸気抜きパウチ10の収容空間10C側の面に開口する切込51Aが最内層20Cに形成されていない実施例によれば、内容物Cに切屑が混入しないことが確認された。なお、最内層20Cを構成する材料は、その切屑が内容物Cに混入しても食品衛生上の問題を生じない性質を有する。
第4試験では、ラミネーター100を用いた第1製造方法または第2製造方法で各シート21、22を製造した場合に第1種シートに塗布された接着剤が搬送ローラー111に付着したか否かを確認した。具体的には、塗布ローラー112と対をなす搬送ローラー111の表面に接着剤が付着しているか否かを接着剤検出機により測定した。第4試験の試行回数は1回である。接着剤の塗布量は11g/mである。乾燥機120の第1ゾーン121の温度は40℃である。乾燥機120の第2ゾーン122の温度は50℃である。乾燥機120の第3ゾーン123の温度は60℃である。乾燥機120における第1種シートの搬送速度は100m/minである。図11の第4試験に関する「○」の表記は搬送ローラー111に接着剤が付着していないことを示している。図11の第4試験に関する「×」の表記は搬送ローラー111に接着剤が付着していたことを示している。実施例の試料によれば、搬送ローラー111に接着剤が付着しないことが確認された。
(変形例)
上記実施形態に関する説明は本発明に関する蒸気抜きパウチが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に関する蒸気抜きパウチは例えば以下に示される上記実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
・通蒸部60の構成は任意に変更可能である。図12は通蒸部60の変形例の一例である。この通蒸部60は第1部分60A、第2部分60B、第3部分60C、第1角部60D、および、第2角部60Eを含む。第1部分60Aおよび第2部分60Bは標準高さ方向において間隔を空けて形成され、第4シール部34から標準幅方向の内側に伸びる。第3部分60Cは第1部分60Aの内側の端部と第2部分60Bの内側の端部とを繋げるように標準高さ方向に伸びる。第1角部60Dは第1部分60Aの内側の端部と第3部分60Cの一方の端部とにより構成される。第2角部60Eは第2部分60Bの内側の端部と第3部分60Cの他方の端部とにより構成される。この通蒸部60を含む蒸気抜きパウチ10が加熱されることにより収容空間10Cの圧力が上昇した場合、例えば第2角部60Eから通蒸部60の剥離が進行し、通蒸部60が開口することにより収容空間10Cの水蒸気が蒸気抜きパウチ10の外部に排出される。
・ガイド部50の構成は任意に変更可能である。第1例では、ガイド部50はノッチ52に代えて第3シール部33および第4シール部34の少なくとも一方に形成された傷加工部を含む。傷加工部は分離力が各シート21、22に加えられた場合に各シート21、22が容易に引き裂かれるように傷が形成された部分である。第1例に関する好ましい例では、傷加工部の少なくとも一部が切取線51を延長した仮想線上に位置するように傷加工部が形成される。第2例では、ガイド部50はノッチ52を含まない。
・切取線51の形状は任意に変更可能である。第1例では、切取線51は標準幅方向に対して全体的に傾斜した直線である。第2例では、切取線51は標準幅方向に対して傾斜した部分を含む。第3例では、切取線51は全体的に湾曲した曲線である。第4例では、切取線51は湾曲した部分を含む。
10 :蒸気抜きパウチ
10C:収容空間
20 :シート
20A:最外層
20B:中間層
20C:最内層
20D:第1接着層
20E:第2接着層
21 :第1シート
22 :第2シート
30 :シール部
31 :第1シール部(閉鎖シール部)
40 :開口部
51 :切取線
60 :通蒸部
70 :シール予定部
C :内容物

Claims (5)

  1. 対向する第1シートおよび第2シートを含むシートと、内容物を収容可能な収容空間が前記第1シートと前記第2シートとの間に形成されるように前記シートをシールするシール部と、前記収容空間を開口する開口部と、前記開口部を閉鎖する閉鎖シール部の形成が予定されたシール予定部と、前記閉鎖シール部が形成された状態における前記収容空間の圧力の上昇により開口するように前記シートに形成された通蒸部と、前記閉鎖シール部が形成された状態における前記閉鎖シール部の切り取りをガイドする切取線とを含む蒸気抜きパウチであって、
    前記シートは、第1延伸フィルムにより構成される最外層、第2延伸フィルムにより構成される中間層、および、無延伸フィルムにより構成される最内層を含み、
    前記切取線は、前記最外層および前記中間層の両方に連続して切り込まれた部分が存在しないように前記最外層、前記中間層、および、前記最内層のうちの2層に形成され、
    前記切取線は前記最外層および前記最内層に形成され、前記中間層に形成されておらず、
    前記切取線は前記最外層および前記最内層を貫通しないように形成され、前記切取線を構成する切込の開口部が前記最内層における前記中間層側の面に形成されている
    蒸気抜きパウチ。
  2. 対向する第1シートおよび第2シートを含むシートと、内容物を収容可能な収容空間が前記第1シートと前記第2シートとの間に形成されるように前記シートをシールするシール部と、前記収容空間を開口する開口部と、前記開口部を閉鎖する閉鎖シール部の形成が予定されたシール予定部と、前記閉鎖シール部が形成された状態における前記収容空間の圧力の上昇により開口するように前記シートに形成された通蒸部と、前記閉鎖シール部が形成された状態における前記閉鎖シール部の切り取りをガイドする切取線とを含む蒸気抜きパウチであって、
    前記シートは、第1延伸フィルムにより構成される最外層、第2延伸フィルムにより構成される中間層、および、無延伸フィルムにより構成される最内層を含み、
    前記切取線は、前記最外層および前記中間層の両方に連続して切り込まれた部分が存在しないように前記最外層、前記中間層、および、前記最内層のうちの2層に形成され、
    前記切取線は前記中間層および前記最内層に形成され、前記最外層に形成されておらず、
    前記切取線は前記中間層および前記最内層を貫通しないように形成され、前記切取線を構成する切込の開口部が前記最内層における前記中間層側の面に形成されている
    蒸気抜きパウチ。
  3. 前記中間層の切取線の切込と前記最内層の切取線の切込との間に、切込が形成されていない部分が設けられる
    請求項2に記載の蒸気抜きパウチ。
  4. 前記シートは前記最外層と前記中間層とを接着する第1接着層、および、前記中間層と前記最内層とを接着する第2接着層をさらに含む
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の蒸気抜きパウチ。
  5. 前記最外層を構成する材料はポリエチレンテレフタレートであり、
    前記中間層を構成する材料はナイロンであり、
    前記最内層を構成する材料は無延伸ポリプロピレンである
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の蒸気抜きパウチ。
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