JP6858778B2 - レーダシステム、レーダ装置、及び気象観測方法 - Google Patents

レーダシステム、レーダ装置、及び気象観測方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数のレーダ装置で気象観測を行うレーダシステム、該レーダシステムに用いられるレーダ装置、及び気象観測方法に関する。
従来より、互いに異なる位置に配置された複数のレーダ装置を用いて気象観測を行うレーダシステムが知られている。例えば特許文献1には、複数のドップラーレーダを備えた気象レーダネットワークシステム(レーダシステム)が開示されている。このレーダシステムでは、気象情報として、風の速度ベクトルを観測することができる。また、特許文献2には、少なくとも3つのレーダからの信号に基づいて雨雲の位置と雨雲の3次元速度を検出する雨雲検出部を備えた気象情報処理装置が開示されている。
特許第3460586号公報 国際公開2015/005020号
ところで、特許文献1及び特許文献2に開示されるシステムでは、各レーダで観測された気象情報に関わらず、同じ観測領域に対して気象観測が行われる。そうすると、例えば重点的に観測を行いたい領域についても、他領域と同等の条件で(具体的には、他領域と同等の空間分解能、空間分解能等で)観測が行われるため、その領域の気象情報を細かく観測することができない。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、複数のレーダ装置での観測結果に応じて重点的に気象観測を行いたい領域をダイナミックに決定可能なレーダシステム、レーダ装置、及び気象観測方法を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明のある局面に係るレーダシステムは、互いに異なる位置に配置されていて、気象観測を行って観測データを取得する複数のレーダ装置と、前記観測データに基づいて、各前記レーダ装置の観測領域内における各地点の気象情報を算出する気象情報算出部と、前記気象情報に基づいて、複数の前記レーダ装置のそれぞれの観測領域を、各前記レーダ装置が有するアンテナを中心とした周囲の領域である第1領域、及び各前記レーダ装置が有するアンテナを基点とした当該レーダ装置に設定される角度範囲の領域である第2領域のいずれかにそれぞれ決定する観測領域決定部と、を備えている。
また、上記課題を解決するため、本発明のある局面に係るレーダ装置は、所定範囲を走査するアンテナと、前記アンテナによって気象観測が行われた観測領域内の観測データを取得する観測データ取得部と、を備え、前記アンテナは、前記観測データに基づいて算出された前記観測領域内における各地点の気象情報、及び他のレーダ装置で得られた観測データに基づいて算出された気象情報に基づいて、前記観測領域が、前記アンテナを中心とした周囲の領域である第1領域、及び前記アンテナを基点として設定される角度範囲の領域である第2領域のいずれかであると決定する観測領域決定部、の決定結果に基づいて走査される。
また、上記課題を解決するため、本発明のある局面に係る気象観測方法は、気象観測を行って観測データを取得する複数のレーダ装置を互いに異なる位置に配置し、前記観測データに基づいて各前記レーダ装置の観測領域内における各地点の気象情報を算出し、前記気象情報に基づいて、複数の前記レーダ装置のそれぞれの観測領域を、各前記レーダ装置が有するアンテナを中心とした周囲の領域である第1領域、及び各前記レーダ装置が有するアンテナを基点とした当該レーダ装置に設定される角度範囲の領域である第2領域のいずれかにそれぞれ決定する。
本発明によれば、複数のレーダ装置での観測結果に応じて重点的に気象観測を行いたい領域をダイナミックに決定可能なレーダシステム、レーダ装置、及び気象観測方法を提供できる。
本発明の実施形態に係るレーダシステムの模式図である。 図1に示す各レーダ装置の構成を示すブロック図である。 CAPPIモード時におけるアンテナのスキャン動作を説明するための模式図であって、図3(A)は上方から視た図、図3(B)は側方から視た図である。 セクタPPIモード時におけるアンテナのスキャン動作を説明するための模式図であって、図4(A)は上方から視た図、図4(B)は側方から視た図である。 各レーダ装置で気象情報を観測すべき領域が第1領域及び第2領域のいずれであるかを決定する際の決定手法を説明するための図である。 各レーダ装置がCAPPIモードで動作しているときの各地点の風向を太線矢印で示す模式図である。 レーダ装置10aがセクタPPIモードで動作し且つレーダ装置10b,10cがCAPPIモードで動作しているときの各地点の風向を太線矢印で示す模式図である。 本実施形態に係るレーダシステムを用いて行う気象観測方法を説明するためのフローチャートである。 変形例に係るレーダシステムの構成を示すブロック図である。 変形例に係るレーダシステムの構成を示すブロック図である。 図10に示す各レーダ装置の構成を示すブロック図である。 図10に示す気象情報算出部によって算出された各地点の降水強度を示す分布図である。 レーダ装置20bがセクタPPIモードで動作し且つレーダ装置20a,20cがCAPPIモードで動作しているときの各地点の降水強度を示す模式図である。 変形例に係るレーダシステムが有する各レーダ装置の互いに対する配置を説明するための模式図である。 変形例に係るレーダシステムの構成を示すブロック図である。 図15に示す各レーダ装置の構成を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しつつ説明する。本発明は、複数のレーダ装置で気象観測を行うレーダシステム、該レーダシステムに用いられるレーダ装置、及び気象観測方法として広く適用することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る気象レーダシステム1(以下では、単にレーダシステム1と記載する)の模式図である。また、図2は、図1に示す各レーダ装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係るレーダシステム1は、観測領域内の各地点における水平方向の風向及び風速を、互いに離れた位置に配置された3つのレーダ装置10a,10b,10cを用いて算出するように構成されている。本実施形態に係るレーダシステム1では、送信波の周波数と、大気中の降水粒子(雨、雪、あられ、ひょう)に反射して帰来する反射波の周波数との差異に基づいて算出されるドップラー速度を用いて、各地点における風速の向き及び大きさ(すなわち風速ベクトルV)が算出される。すなわち、レーダシステム1では、ドップラー速度が観測された地点における風速ベクトルが、気象情報として算出される。
レーダシステム1は、図1に示すように、3つのレーダ装置10a,10b,10cと、中央演算処理部2と、表示器3とを備えている。
3つのレーダ装置10a,10b,10cは、図1に示すように、互いに異なる位置に配置されている。図1に示す例では、各レーダ装置10a,10b,10cを正三角形状に配置する例を挙げているが、これに限らず、その他の形状に配置してもよい。各レーダ装置10a,10b,10c間の距離は、例えば一例として、10〜20km程度である。
各レーダ装置10a,10b,10cは、同じ構成要素を有している。以下では、各レーダ装置10a,10b,10cを区別して説明しない場合には、レーダ装置10a,10b,10cを、レーダ装置10と称する場合もある。
レーダ装置10は、図2を参照して、アンテナ11と、サーキュレータ12と、送信波形生成部13と、増幅部14と、送信機15と、受信機16と、バンドパスフィルタ17と、増幅部18と、信号処理部19と、駆動制御部21とを備えている。
アンテナ11は、指向性の狭い送信波を送波可能なレーダアンテナである。アンテナ11は、送信波としての電磁波を送波する送波部として設けられているとともに、送信波の反射波としての受信波を受波する受波部として設けられている。アンテナ11には、送信機15から出力された送信信号がサーキュレータ12を介して入力される。アンテナ11からは、当該送信信号から生成される送信波が送波される。また、アンテナ11は、受波した反射波から得られる受信信号を、サーキュレータ12を介して受信機16へ出力する。
アンテナ11は、回転駆動機構としての電動モータ(図示省略)を有している。アンテナ11は、この電動モータが回転駆動することにより水平面に沿って360°回転することができる。また、アンテナ11は、仰角φを0°〜180°の範囲で変更可能に構成されている。アンテナ11は、送信波及び受信波を送受信する方向(具体的には、方位θ、仰角φ)を変えながら、送信波及び受信波の送受波を繰り返し行うように構成されている。
以上の構成で、互いに異なる位置に配置された各レーダ装置10a,10b,10cは、該各レーダ装置10a,10b,10cの周囲を3次元スキャン(すなわち、CAPPIスキャン)することができるため、レーダシステム1では、上述のように、比較的広範囲に亘って降水を観測できる。
サーキュレータ12は、送波時には、送信機15からアンテナ11に送信信号が送られる接続に切り替える。また、サーキュレータ12は、受波時には、アンテナ11によって受波された受信波から得られた受信信号がアンテナ11から受信機16へ送られる接続に切り替える。
送信波形生成部13は、アンテナ11から送波される送信波の基となる波形を有する送信信号を生成する。送信波形生成部13で生成された送信信号は、増幅部14によって増幅された後、送信機15及びサーキュレータ12を介してアンテナ11へ出力される。
受信機16は、アンテナ11によって受波された受信波から得られた受信信号を、サーキュレータ12を介して受信する。受信機16で受信された受信信号は、バンドパスフィルタ17によってノイズ等の不要な信号が除去され、増幅部18によって増幅された後、信号処理部19に出力される。
信号処理部19は、アンテナ11によって気象観測が行われた観測領域内の観測データを取得する観測データ取得部として設けられている。信号処理部19は、ハードウェア・プロセッサ8(例えば、CPU、FPGA等)及び不揮発性メモリ等のデバイスで構成される。例えば、CPUが不揮発性メモリからプログラムを読み出して実行することにより、ハードウェア・プロセッサ8が、信号処理部19として機能する。信号処理部19は、風速を観測する各地点での風速ベクトルにおける、当該信号処理部19が設けられたレーダ装置10と風速を観測する各地点とを結ぶ直線に沿った方向の風速成分のうちの、水平面に沿った水平風速成分を、観測データとして取得する。
駆動制御部21は、アンテナ11が所定の規則性に従って駆動するように、該アンテナ11を制御する。本実施形態では、各レーダ装置10のアンテナ11は、CAPPIモード(第1観測手法)による風速測定と、セクタPPIモード(第2観測手法)による風速測定とを行う。駆動制御部21は、中央演算処理部2からの指令に応じて、アンテナ11の駆動を制御することにより、アンテナ11の走査範囲を制御する。
図3は、CAPPIモード時におけるアンテナ11のスキャン動作を説明するための模式図であって、図3(A)は上方から視た図、図3(B)は側方から視た図である。また、図4は、セクタPPIモード時におけるアンテナ11のスキャン動作を説明するための模式図であって、図4(A)は上方から視た図、図4(B)は側方から視た図である。
CAPPIモード時は、アンテナ11は、図3(A)を参照して、水平面に沿って所定方向に回転動作する。また、アンテナ11は、図3(B)を参照して、1回転する毎に仰角を角度幅Δθだけ変更し、同様の回転動作を続ける。これにより、CAPPIモード時には、レーダ装置10は、自身を中心とした3次元空間をスキャンする。すなわち、駆動制御部21は、CAPPIモード時、アンテナ11を水平面に沿った所定方向に回転させつつ、1回転する毎に仰角を角度幅Δθだけ変更するように、アンテナ11の駆動を制御する。なお、以下では、上述した角度幅を、仰角変更幅と称する場合もある。
一方、セクタPPIモード時は、アンテナ11は、図4(A)を参照して、水平面に沿って所定の角度範囲内において往復動作する。また、アンテナ11は、図4(B)を参照して、片道方向への走査を行う毎に、仰角を、仰角変更幅Δθ(Δθ<Δθ)だけ変更し、同様の走査を続ける。これにより、セクタPPIモード時は、細かい仰角変更幅Δθ毎に観測範囲内をスキャンできる。すなわち、駆動制御部21は、セクタPPIモード時、アンテナ11を水平面に沿った所定の角度範囲内で往復動作させつつ、片道方向への走査を行う毎に仰角を角度幅Δθだけ変更するように、アンテナ11の駆動を制御する。
中央演算処理部2は、各レーダ装置10とは別体の外部装置として設けられている。中央演算処理部2は、気象情報算出部4と、気象特徴算出部5と、観測領域決定部6とを有している。中央演算処理部2は、ハードウェア・プロセッサ7(例えば、CPU、FPGA等)及び不揮発性メモリ等のデバイスで構成される。例えば、CPUが不揮発性メモリからプログラムを読み出して実行することにより、ハードウェア・プロセッサ7が、気象情報算出部4、気象特徴算出部5、及び観測領域決定部6として機能する。
気象情報算出部4は、観測領域内に含まれる各地点の風速ベクトルのうち水平面に沿う方向の風速ベクトル(地点毎水平風速ベクトル)を、各地点での気象情報として算出する。具体的には、気象情報算出部4は、各レーダ装置10a,10b,10cの信号処理部19で算出された地点毎の風速成分を統合することにより、地点毎水平風速ベクトルを算出する。地点毎水平風速ベクトルには、各地点の風速及び風向が、情報として含まれる。気象情報算出部4で算出された、各地点での風速ベクトルに関する情報は、表示器3及び気象特徴算出部5に出力される。
表示器3には、観測領域内の風速分布図(具体的には、気象情報算出部4で算出された各地点の水平風速ベクトル)が表示される。各地点の風速ベクトルは、例えば一例として矢印で表され、各矢印の向きが風向を示し、各矢印の長さが風速を示す。
気象特徴算出部5は、各地点での地点毎水平風速ベクトルに基づき、観測領域内における気象情報の特徴である領域内気象特徴を算出する。本実施形態では、気象特徴算出部5は、領域内気象特徴として、観測領域内の各地点のある高度面における風向の平均である平均風向を算出する。具体的には、気象特徴算出部5は、例えば一例として、地点毎水平風速ベクトルを合成して得られた風速ベクトルが示す向きを、平均風向として算出する。なお、平均風向の算出方法はこれに限らず、その他の方法によって平均風向が算出されてもよい。
図5は、各レーダ装置10a,10b,10cで気象情報を観測すべき領域が第1領域及び第2領域のいずれであるかを決定する際の決定手法を説明するための図である。第1領域は、上方から視て、各レーダ装置10のアンテナ11を中心とした円形状の領域であり、第2領域は、上方から視て、各レーダ装置10のアンテナ11を中心とした扇形状の領域である。図5では、各レーダ装置10の位置を模式的にドットで示している。また、図5では、3つのレーダ装置10a,10b,10cの位置を頂点とする三角形Trの重心を符号Gで示し、各レーダ装置10a,10b,10c及び重心Gを通過する直線を、それぞれ、第1直線L1,第2直線L2,第3直線L3としている。また、図5では、気象特徴算出部5で算出された平均風向と同じ向きの速度ベクトル(平均風速ベクトル)を符号WAVEで示している。
観測領域決定部6は、3つのレーダ装置10a,10b,10cのうち、いずれのレーダ装置10a,10b,10cがセクタPPIモードで動作すべきかを決定する。具体的には、観測領域決定部6は、各レーダ装置10a,10b,10cの位置から重心Gへ向かって立ったと仮定した場合に、その平均風速ベクトルWAVEの向かい風成分又は追い風成分が最も大きくなるレーダ装置の観測領域を第2領域Z2と決定し(すなわち、そのレーダ装置をセクタPPIモードで動作すべきレーダ装置として決定し)、他のレーダ装置の観測領域を第1領域Z1と決定する(すなわち、他のレーダ装置をCAPPIモードで動作すべきレーダ装置として決定する)。
より詳しくは、観測領域決定部6は、平均風速ベクトルWAVEにおける第1直線L1方向の成分である第1直線成分WAVE1、平均風速ベクトルWAVEにおける第2直線L2方向の成分である第2直線成分WAVE2、及び平均風速ベクトルWAVEにおける第3直線L3方向の成分である第3直線成分WAVE3、を算出する。これらの直線成分は、レーダ装置毎に算出されるレーダ装置毎風速成分である。そして、観測領域決定部6は、その値が最も大きい直線成分が算出されたレーダ装置をセクタPPIモードで動作すべきレーダ装置として決定し、その他のレーダ装置をCAPPIモードで動作すべきレーダ装置として決定する。図5に示す例では、第1直線成分WAVE1が最も大きいため、観測領域決定部6は、レーダ装置10aの観測領域を第2領域Z2に設定し、レーダ装置10b,10cの観測領域を第1領域Z1に設定する。
観測領域決定部6は、第2領域Z2を、以下のようにして決定する。具体的には、観測領域決定部6は、レーダ装置10を中心として、3つのレーダ装置10a,10b,10cの位置を頂点とする三角形Trの重心Gへ向かって拡がる扇型の領域を、第2領域Z2として決定する。
図6は、各レーダ装置10a,10b,10cがCAPPIモードで動作しているときの各地点の風向を太線矢印で示す模式図である。また、図7は、レーダ装置10aがセクタPPIモードで動作し且つレーダ装置10b,10cがCAPPIモードで動作しているときの各地点の風向を太線矢印で示す模式図である。
レーダシステム1では、観測領域決定部6による決定結果が導出されるまでは、各レーダ装置10は、CAPPIモードで動作する。そして、レーダシステム1では、観測領域決定部6による決定結果が導出されると、その決定結果に基づいて各レーダ装置10が動作する。図7では、レーダ装置10aがセクタPPIモードで動作し且つレーダ装置10b,10cがCAPPIモードで動作している状態を示している。
[気象観測方法]
図8は、上述したレーダシステム1を用いて行う気象観測方法を説明するためのフローチャートである。以下では、図8を参照して、レーダシステム1を用いて実施される気象観測方法について説明する。
まず、ステップS1では、各レーダ装置10が互いに異なる位置に配置される。その際、各レーダ装置10は、例えば一例として、重点的に気象観測を行いたい領域が3つのレーダ装置10で囲まれるように、各レーダ装置10を配置する。
次に、ステップS2では、レーダシステム1が起動される。これにより、各レーダ装置10によって、観測領域内の各地点における水平風速成分が算出され、それらが統合されることにより、各地点の水平方向における風向が算出される。なお、レーダシステム1の起動直後は、各レーダ装置10は、第1領域Z1内の水平風速成分を算出する。言い換えれば、各レーダ装置10は、CAPPIモードによる風速測定を行う。そして、レーダシステム1は、各レーダ装置10の第1領域Z1内の水平風速成分を統合して得られた地点毎水平風速ベクトルを平均化して、平均風向を算出する。
次に、ステップS3では、ステップS2で算出された平均風向に基づき、各レーダ装置10の観測領域を決定する。具体的には、ステップS3では、図5を参照して、平均風速ベクトルWAVEの向かい風成分又は追い風成分(第1直線成分WAVE1、第2直線成分WAVE2、第3直線成分WAVE3)が最も大きくなるレーダ装置の観測領域を第2領域Z2と決定し、それ以外のレーダ装置の観測領域を第1領域Z1と決定する。
最後に、ステップS4では、ステップS3で決定された観測領域に基づいて、各レーダ装置10のアンテナ11の走査範囲が制御される。具体的には、観測領域が第1領域に決定されたレーダ装置10は、引き続き第1領域の気象観測をCAPPI観測によって行い、観測領域が第2領域に決定されたレーダ装置10は、第2領域の気象観測をセクタPPI観測によって行う。
そして、本実施形態に係るレーダシステム1を用いて行われる気象観測方法では、所定のタイミング毎に各レーダ装置の観測領域が決定され、観測領域が決定される毎に、その決定された観測領域に基づくアンテナの制御が行われる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係るレーダシステム1によれば、複数のレーダ装置10から得られた気象情報に基づいて、各レーダ装置10の観測領域が第1領域Z1及び第2領域Z2のいずれか一方に決定される。こうすると、重点的に気象情報を観測したい領域を最も適切に観測できるレーダ装置10の観測領域を、第1領域Z1よりも狭い第2領域Z2に切り替えることができる。そうすると、当該第2領域Z2を走査するアンテナ11の走査範囲が狭くなるため、その分、第2領域Z2内の気象情報の更新周期を短くすることが可能となる。或いは、図3及び図4を用いて説明したように、仰角変更幅をΔθからΔθへ小さくできるため、仰角方向における空間分解能を上げることができる。
従って、レーダシステム1によれば、複数のレーダ装置10での観測結果に応じて重点的に気象観測を行いたい領域をダイナミックに決定可能なレーダシステムを提供できる。
また、レーダシステム1によれば、第1領域Z1を観測するレーダ装置は、第1観測手法(本実施形態の場合、CAPPI観測)によって観測データを取得し、第2領域Z2を観測するレーダ装置は、第2観測手法(本実施形態の場合、セクタPPI観測)によって観測データを取得する。すなわち、レーダシステム1によれば、複数のレーダ装置10での観測結果に応じて、観測したい領域を観測する手法をダイナミックに決定することができる。
また、レーダシステム1によれば、第1領域Z1がCAPPI観測により観測され、第2領域Z2がセクタPPI観測によって観測される。これにより、各領域Z1,Z2に含まれる各地点の気象情報を得ることができる。
また、レーダシステム1によれば、観測領域内における各地点の風向を得ることができる。
また、レーダシステム1によれば、平均風向に基づいて、各レーダ装置の観測領域が決定される。このように、統計的な情報に基づいて各レーダ装置の観測領域を決定することにより、観測領域をより適切に決定することができる。
また、レーダシステム1によれば、レーダ装置毎風速成分(本実施形態の場合、第1直線成分WAVE1、第2直線成分WAVE2、及び第3直線成分WAVE3)の大きさに基づき、各レーダ装置の観測領域が決定される。これにより、観測領域をより一層適切に決定することができる。
また、レーダシステム1によれば、図5を参照して、各レーダ装置10a,10b,10cから三角形Trの重心Gに向かって立った場合において、平均風向の向かい風成分又は追い風成分が最も大きいレーダ装置(図5の場合、レーダ装置10a)の観測領域が、第2領域に決定される。レーダ装置は、その特性上、自身と観測地点とを結ぶ直線に沿う成分を多く有する風速を精度よく測定することができる。この点につき、レーダシステム1のようにして第2領域Z2を観測するレーダ装置を決定すると、重心G付近の領域の風向を、他のレーダ装置10b,10cよりも正確に算出可能なレーダ装置10aによって、時間分解能及び空間分解能を上げて測定できる。すなわち、この構成によれば、セクタPPIモードで動作すべきレーダ装置を適切に選択できる。
また、レーダ装置10によれば、重点的に気象観測を行いたい領域をダイナミックに決定可能なレーダシステム1に適したレーダ装置を提供できる。
また、気象観測方法によれば、重点的に気象観測を行いたい領域をダイナミックに決定することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
(1)上記実施形態では、第2領域Z2の気象観測を行うレーダ装置を1つ、決定したが、これに限らず、第2領域Z2の気象観測を行うレーダ装置が複数、決定されてもよい。
(2)上記実施形態では、各地点の水平風速ベクトルである地点毎水平風速ベクトルを、各地点に含まれる降水粒子のドップラー速度に基づいて算出したが、これに限らない。具体的には、例えば一例として、降水セル(降水粒子が観測されるセル)を時系列に追尾し、降水セルの変移量に基づいてその移流ベクトル(伝搬ベクトル)を算出してもよい。
(3)図9は、変形例に係るレーダシステム1aの構成を示すブロック図である。上述した実施形態では、各レーダ装置10の観測領域が、各レーダ装置10とは別に設けられた中央演算処理部2によって決定される例を挙げて説明したが、これに限らない。具体的には、複数のレーダ装置のいずれかに、上述した中央演算処理部2の機能を持たせてもよい。図9に示す変形例に係るレーダシステム1aは、レーダ装置10a及び中央演算処理部2が一体化されたマスター用レーダ装置9と、スレーブ用のレーダ装置10b,10cとを備えている。このような構成を有するレーダシステム1aであっても、上述した実施形態に係るレーダシステム1の場合と同様、複数のレーダ装置10での観測結果に応じて重点的に気象観測を行いたい領域をダイナミックに決定可能なレーダシステムを提供できる。なお、図9に示すレーダ装置10a,10b,10cが有する各構成要素は、上述した実施形態の各レーダ装置10a,10b,10cが有する各構成要素と同じであるため、その図示を省略している。
(4)上記実施形態では、第1観測手法としてCAPPI観測を採用し、第2観測手法としてセクタPPI観測を採用する例を挙げて説明したが、これに限らず、それら以外の観測手法を採用してもよい。例えば、第1観測手法として、PPI観測、RHI観測等を採用してもよい。また、第2観測手法として、RHI観測(セクタRHI観測であってもよい)を採用してもよい。
(5)図10は、変形例に係るレーダシステム1bの構成を示すブロック図である。また、図11は、図10に示す各レーダ装置20の構成を示すブロック図である。
上述した実施形態及び変形例では、レーダシステム1によって観測される気象情報が風向である例を挙げて説明したが、これに限らない。本変形例に係るレーダシステム1bによって観測される気象情報は、降水強度である。以下では、上記実施形態に係るレーダシステム1と異なる箇所について説明し、それ以外の箇所については説明を省略する。
各レーダ装置20は、図11に示すように、アンテナ11と、サーキュレータ12と、送信波形生成部13と、増幅部14と、送信機15と、受信機16と、バンドパスフィルタ17と、増幅部18と、信号処理部19aと、駆動制御部21とを備えている。各レーダ装置20の信号処理部19aは、アンテナ11から送波される送信波の反射波のエコー強度を、各レーダ装置20に対応して設定された観測領域内の各地点から取得する。
中央演算処理部2aは、気象情報算出部4aと、多降水領域抽出部22と、観測領域決定部6aとを有している。
気象情報算出部4aは、観測領域内の各地点から得られたエコー強度に基づき、各地点の降水強度を算出する。図12は、図10に示す気象情報算出部4aによって算出された各地点の降水強度を示す分布図である。図12では、降水強度が強い領域を、密度が濃いドットハッチングで示し、降水強度が弱い領域を、密度が薄いドットハッチングで示している。
多降水領域抽出部22は、気象情報算出部4aによって算出された各地点の降水強度を、所定の閾値と比較する。そして、多降水領域抽出部22は、降水強度が閾値を超える領域を、多降水領域Zr(図12参照)として抽出する。
観測領域決定部6aは、各レーダ装置20a,20b,20cが観測すべき観測領域を決定する。具体的には、観測領域決定部6aは、多降水領域抽出部22によって抽出された多降水領域Zrを含む観測領域を有するレーダ装置の観測領域を、第2領域に決定し、その他のレーダ装置の観測領域を、第1観測領域に決定する。図12に示す例では、レーダ装置20bの観測領域が、第2領域Z2に決定され、レーダ装置20a,20cの観測領域が、第1領域Z1に決定される。
本変形例の観測領域決定部6aは、第2領域Z2を、以下のようにして決定する。具体的には、観測領域決定部6aは、レーダ装置20を中心として、多降水領域Zr側へ向かって拡がって該多降水領域Zrを含む扇形の領域を、第2領域Z2として決定する。図13は、レーダ装置20bがセクタPPIモードで動作し且つレーダ装置20a,20cがCAPPIモードで動作しているときの各地点の降水強度を示す模式図である。
以上のように、本変形例に係るレーダシステム1bでは、気象情報としての降水強度に基づいて、各レーダ装置20の観測領域が第1領域Z1及び第2領域Z2のいずれか一方に決定される。これにより、降水強度が大きい領域(多降水領域Zr)をその観測領域内に含むレーダ装置の観測領域を、該多降水領域を含む第2領域に決定することができる。そうすると、その第2領域内における降水強度分布の取得更新周期を短くしたり、仰角方向における空間分解能を上げることができる。従って、レーダシステム1bによれば、複数のレーダ装置20での観測結果に応じて重点的に降水強度観測を行いたい領域をダイナミックに決定可能なレーダシステムを提供できる。
また、レーダシステム1bでは、多降水領域Zrが含まれるように第2領域Z2が決定されるため、降水強度が大きい領域において、降水強度分布の取得更新周期を短くしたり、或いは仰角方向における空間分解能を上げることができる。
(6)図14は、変形例に係るレーダシステム1cが有する各レーダ装置10a,10c,10dの互いに対する配置を説明するための模式図である。なお、図14では、中央演算処理部の図示を省略している。
本変形例に係るレーダシステム1cは、3つのレーダ装置のうちの1つが可動式のレーダ装置である点を除き、上述した実施形態に係るレーダシステム1と同じである。以下では、上記実施形態と異なる箇所について説明し、それ以外の箇所については説明を省略する。
本変形例に係るレーダシステム1cは、3つのレーダ装置10a,10c,10dを備えている。これら3つのレーダ装置10a,10c,10dのうち、レーダ装置10a,10cは、その地点に固定される固定式レーダ装置である。一方、レーダ装置10dは、設置位置を変更可能な、移動式レーダ装置である。
移動式レーダ装置10dは、卓越風の向きに応じて、その設置位置が変更される。卓越風とは、ある地方である特定期間に吹く、最も頻度が多い風向の風である。卓越風の一例としては、冬季に日本で発生する北西風及び夏季に日本で発生する南東風である季節風が挙げられる。図14(A)に示す白抜き矢印は、北西から吹く季節風WNWを示し、図14(B)に示す白抜き矢印は、南東から吹く季節風WSEを示している。
移動式レーダ装置10dは、主に北西からの季節風WNWが吹く期間には、図14(A)に示すように、2つの固定式レーダ装置10a,10cよりも当該季節風WNWの風上側(言い換えれば、2つの固定式レーダ装置10a,10cよりも北西側)に配置される。一方、移動式レーダ装置10dは、主に南東からの季節風WSEが吹く期間には、図14(B)に示すように、2つの固定式レーダ装置10a,10cよりも当該季節風WSEの風上側(言い換えれば、2つの固定式レーダ装置10a,10cよりも南東側)に配置される。
ところで、風向を正確に把握することは、より精度の高い降水予測を行うにあたり、非常に重要である。例えば、雨雲は、風上側から風下側へ向かって流れやすいため、降水予測を行いたい領域の風上側の風向を正確に算出することで、降水予測の精度を上げることができる。
この点につき、本変形例では、移動式レーダ装置10dは、固定式レーダ装置10a,10cよりも季節風の風上側に配置される。こうすると、重点的に降水予測を行いたい領域(具体的には、3つのレーダ装置10a,10c,10dによって囲まれた領域)よりも風上側から吹く風の風向を、移動式レーダ装置10dによって精度よく算出することができる。そうすると、その季節風に乗って移動する雨雲の進路を正確に予測しやすくなるため、正確な降水予測を行うことが可能となる。
以上のように、本変形例によれば、所望の領域において、正確な降水予測を行うことが可能となる。
なお、本変形例では、卓越風として季節風を挙げ、季節風が吹いてくる方向に応じて移動式レーダ装置10dの位置を移動する例を挙げて説明したが、これに限らず、その他の卓越風が吹いてくる方向に応じて移動式レーダ装置10dの位置が移動されてもよい。
また、本変形例では、卓越風に応じて移動式レーダ装置10dの位置を移動する例を挙げて説明したが、これに限らず、その他の周囲環境(例えば、レーダシステム1cが設置される地域特有の気象環境等)に応じて、移動式レーダ装置10dの位置が移動されてもよい。
(7)図15は、変形例に係るレーダシステム1dの構成を示すブロック図である。また、図16は、図15に示す各レーダ装置の構成を示すブロック図である。
上述した実施形態では、各アンテナ11の回転駆動を制御する駆動制御部21が、各レーダ装置10に設けられた例を挙げて説明したが、これに限らない。図15に示すレーダシステム1dでは、駆動制御部21が、中央演算処理部2bに設けてられている。この場合、各レーダ装置30a,30b,30cのアンテナ11を回転駆動させるための駆動制御信号が、中央演算処理部2bから、各レーダ装置30へ送信される。各アンテナ11は、その駆動制御信号に基づいて回転駆動されることにより、第1領域Z1又は第2領域を走査する。
1,1a〜1d レーダシステム
4,4a 気象情報算出部
6,6a 観測領域決定部
10,10a〜10c レーダ装置
10d 移動式レーダ装置
11 アンテナ
20,20a〜20c レーダ装置
21 駆動制御部
Z1 第1領域
Z2 第2領域

Claims (13)

  1. 互いに異なる位置に配置されており、気象の観測データを取得する複数のレーダ装置と、
    前記複数のレーダ装置のそれぞれが有するアンテナを中心とした周囲の領域である第1領域を観測領域として取得した前記観測データに基づいて、前記観測領域における各地点の風向を平均した平均風向と同じ向きの平均風速ベクトルのうち、前記複数のレーダ装置の位置を頂点とする多角形内の点と各前記レーダ装置とを結ぶ直線方向の成分であるレーダ装置毎の風速成分の大きさを含む気象情報を算出する気象情報算出部と、
    前記気象情報に基づいて、前記複数のレーダ装置のうち少なくとも一つのレーダ装置を選定し選定したレーダ装置の前記観測領域を、自装置のアンテナを基点とした特定の角度範囲の領域である第2領域に変更する観測領域決定部と、
    を備えていることを特徴とする、レーダシステム。
  2. 請求項1に記載のレーダシステムにおいて、
    前記観測領域決定部の変更に基づいて、各前記アンテナの走査範囲を制御する駆動制御部、を更に備えていることを特徴とする、レーダシステム。
  3. 請求項2に記載のレーダシステムにおいて、
    前記第1領域を観測するレーダ装置は、第1観測手法によって前記観測データを取得し、
    前記第2領域を観測するレーダ装置は、前記第1観測手法とは異なる第2観測手法によって前記観測データを取得することを特徴とする、レーダシステム。
  4. 請求項3に記載のレーダシステムにおいて、
    前記第1観測手法は、CAPPI観測であり、前記第2観測手法は、セクタPPI観測又はRHI観測であることを特徴とする、レーダシステム。
  5. 請求項1から請求項4のうちいずれかに記載のレーダシステムにおいて、
    前記多角形内の点は、多角形の重心であることを特徴とする、レーダシステム。
  6. 請求項に記載のレーダシステムにおいて、
    前記観測領域決定部は、前記レーダ装置毎の風速成分が最も大きいレーダ装置を選定するレーダシステム。
  7. 請求項から請求項のうちいずれか1項に記載のレーダシステムにおいて、
    前記複数のレーダ装置のうちの少なくとも1つのレーダ装置は、周囲環境に応じて移動される移動式レーダ装置であることを特徴とする、レーダシステム。
  8. 請求項に記載のレーダシステムにおいて、
    前記移動式レーダ装置は、前記周囲環境としての卓越風に応じて移動されることを特徴とする、レーダシステム。
  9. 請求項に記載のレーダシステムにおいて、
    前記移動式レーダ装置は、前記複数のレーダ装置のうちの該移動式レーダ装置以外のレーダ装置である固定式レーダ装置よりも、前記卓越風の風上側に移動されることを特徴とする、レーダシステム。
  10. レーダ装置において、
    所定範囲を走査するアンテナと、
    前記アンテナによって観測領域における気象の観測データを取得する観測データ取得部と、
    を備え、
    自装置を含む複数のレーダ装置のそれぞれが有するアンテナを中心とした周囲の領域である第1領域を観測領域として取得した観測データに基づいて、前記観測領域における各地点の風向を平均した平均風向と同じ向きの平均風速ベクトルのうち、前記複数のレーダ装置の位置を頂点とする多角形内の点と各前記レーダ装置とを結ぶ直線方向の成分であるレーダ装置毎の風速成分の大きさを含む気象情報が算出され、前記気象情報に基づいて、前記複数のレーダ装置のうち少なくとも一つのレーダ装置を選定し、選定したレーダ装置の前記観測領域を、自装置のアンテナを基点とした特定の角度範囲の領域である第2領域に変更する観測領域決定部の結果に基づいて、前記第1領域又は前記第2領域のいずれか一方の観測領域を走査することを特徴とする、レーダ装置。
  11. 請求項10に記載のレーダ装置において、
    該レーダ装置とは異なる外部装置が前記観測領域決定部を有していることを特徴とする、レーダ装置。
  12. 請求項10に記載のレーダ装置において、
    前記観測領域決定部を更に備えていることを特徴とする、レーダ装置。
  13. 気象の観測データを取得する複数のレーダ装置を互いに異なる位置に配置し、
    前記複数のレーダ装置のそれぞれが有するアンテナを中心とした周囲の領域である第1領域を観測領域として取得した前記観測データに基づいて、前記観測領域における各地点の風向を平均した平均風向と同じ向きの平均風速ベクトルのうち、前記複数のレーダ装置の位置を頂点とする多角形内の点と各前記レーダ装置とを結ぶ直線方向の成分であるレーダ装置毎の風速成分の大きさを含む気象情報を算出し、
    前記気象情報に基づいて、前記複数のレーダ装置のうち少なくとも一つのレーダ装置を選定し、選定したレーダ装置の前記観測領域を、自装置のアンテナを基点とした特定の角度範囲の領域である第2領域に変更する、気象観測方法。


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