JP6858497B2 - 紫外線硬化型アンチブロッキングハードコート樹脂組成物及びアンチブロッキングハードコートフィルム - Google Patents

紫外線硬化型アンチブロッキングハードコート樹脂組成物及びアンチブロッキングハードコートフィルム Download PDF

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Description

本発明は紫外線硬化型アンチブロッキングハードコート樹脂組成物及びアンチブロッキングハードコートフィルムに関する。
スマートフォンやタブレット端末で使用されるフィルムタッチセンサーは安価な2軸延伸PETフィルムが用いられてきた。しかし2軸延伸PETフィルムはヘイズが高く、複屈折率が高い上に面内バラツキもあり、特有の虹ムラが生じるという問題がある。また偏光サングラスを着用して画面を見ると、見えづらいといった課題もある。それに対しシクロオレフィン樹脂系フィルムはヘイズ、複屈折率ともに低く、面内均一性も高く、PETフィルムの虹ムラは解決される。しかしシクロオレフィン樹脂系フィルムは表面にアンチブロッキング層(凹凸層)を設けないとロール状に巻き取ることができないため、一般的に紫外線硬化型アンチブロッキングハードコーティングがされる。
特開平9−296152号公報 特開2007−46031号公報 特開2008−32763号公報
しかしながら、従来のアンチブロッキング樹脂組成物は、ヘイズが高く、上記光学特性に優れるシクロオレフィン樹脂系フィルムに塗工した際に、せっかくのフィルム特性を阻害してしまう。粒子を少なく、小さくしてヘイズを下げようとすると、表面粗さが低くなりアンチブロッキングとしての性能を維持しないという欠点があった。
本発明はかかる状況に鑑み検討されたもので、下記(A)〜(D)を含むことを特徴とする紫外線硬化型アンチブロッキングハードコート樹脂組成物である。
(A)重量平均分子量が1500以下である、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有するアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートモノマー100重量部、
(B)重量平均分子量が4200以上である、6個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを5〜60重量部、
(C)上記(A)、(B)の合計100重量部に対し、平均一次粒子径が5nm〜20nm、平均二次粒子径が100nm〜300nmのシリカ粒子を0.5〜20重量部、
(D)光重合開始剤
本発明の紫外線硬化型ハードコート樹脂組成物をプラスチックフィルムに適用したハードコートフィルムは硬度、耐擦傷性に優れ、ヘイズも低く、アンチブロッキング性にも優れたものとなる。
以下、本発明について詳細に説明する。明細書中、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基及びメタアクリロイル基のいずれかを意味し、(メタ)アクリレートも同様である。オリゴマーとは、分子量500以上60000以下の分子をいう。
(A)3個以上の(メタ)アクリロイル基を有するアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートモノマーとしては、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ブチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ブチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ブチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ブチレンオキサイド変性ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ブチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
特にグリセリン骨格、とりわけジグリセリン骨格を有するものを用いれば、硬度、耐擦傷性、可撓性に優れたものになる。重量平均分子量は1500以下が好ましい。1500を超えると架橋密度が下がり、耐擦傷性が劣りやすくなる。なお、重量平均分子量測定にはGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)を用い、スチレンジビニルベンゼン基材のカラムをTHF展開溶媒にて用い、ポリスチレン換算の分子量を測定し・算出したものである。ジグリセリン骨格を有しないと架橋性に乏しく、シクロオレフィン系樹脂フィルムに塗工した際に割れやすいといった欠点がある。
(B)(A)以外の分子内に6個以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物は、既知の合成方法により容易に得ることができる。具体的には、ポリイソシアネートとポリオールを先ず反応させ、次にヒドロキシ(メタ)アクリレートと反応させる方法や、ポリイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレートを先ず反応させ、次にポリオールと反応させる方法等が挙げられる。好ましい方法は、2官能ポリイソシアネートと2官能ポリオールを先ず反応させ、次にペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートと反応させる方法である。また反応触媒にはジブチル錫ジラウレート等の公知のウレタン化触媒を使用することができる。(B)成分は(A)成分100重量部に対して5〜60重量部配合する。配合割合が下限に満たないと、可撓性や塗工外観に悪影響が出る。上限を超えると架橋密度が疎になりやすく耐擦傷性が低下する。(メタ)アクリロイル基が6個未満であると、架橋密度が疎になりやすく耐擦傷性が低下する。
ヒドロキシ(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシドールジ(メタ)アリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート等が挙げられる。好ましいのは、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートである。これらヒドロキシ(メタ)アクリレートは単独で用いても又は2種類以上を混合して用いてもよい。
ポリイソシアネートとしては、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートが用いられる。具体例としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、トルイジンジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート等の芳香族系や、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
ポリオールとしては、分子内に2個以上の水酸基を有するポリオールが用いられる。具体例としては、ポリ(プロピレンオキサイド)ジオール、ポリ(プロピレンオキサイド)トリオール、コポリ(エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド)ジオール、ポリ(テトラメチレンオキサイド)ジオール、エトキシ化ビスフェノールA、エトキシ化ビスフェノールS、スピログリコール、カプロラクトン変性ジオール、カーボネートジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
市販品として、アートレジンUV−7630B、アートレジンUV−7640B、アートレジンUN−9000H、アートレジンUN−3320HA、アートレジンUN−3320HC、アートレジンUN−3320HS、アートレジンUN−901T(根上工業(株)製、商品名)、紫光UV−1400B、紫光UV−1700B、紫光UV−6300B、紫光UV−7600B、紫光UV−7605B、紫光UV−7610B、紫光UV−7620EA(日本合成化学(株)製、商品名)、NKオリゴU−6HA、NKオリゴU−6LPA、NKオリゴU−15HA、NKオリゴUA−32P、NKオリゴU−324A、NKオリゴU−6H(新中村化学工業(株)製、商品名)、Ebecryl1290、Ebecryl1290K、Ebecryl5129、Ebecryl220(ダイセル・サイテック(株)製、商品名)、ビームセット575(荒川化学工業(株)製、商品名)などが挙げられる。
(C)上記(A)、(B)の合計100重量部に対し、平均一次粒子径が5〜20nm、平均二次粒子径が100〜300nmのシリカ粒子を0.5〜20重量部配合する。配合割合下限に満たないと、ブロッキング防止効果が劣りやすく、上限を超えるとヘイズ値が大きくなり透明性が劣りやすくなる。シリカ粒子の平均一次粒子径を5〜20nmとすることでヘイズを低くでき、平均二次粒子径を100〜300nmとすることで良好なアンチブロッキング性を発現できる。本発明で用いるシリカ粒子は6個以上の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレート化合物を前記割合で配合することにより、シリカ粒子の浮上性が向上し良好なアンチブロッキング性を発現できると推察される。
一次粒子径とは、粉体状での分散がこれ以上小さくできない粒径であり、二次粒子径とは、一次粒子径が凝集し、一般的に有機溶剤や塗料に配合された状態で分散している粒子径をいう。尚、平均一次粒子径は硬化塗膜のTEM観察により50個の粒子を抽出し、粒子1個の長辺と短辺を測定し平均値を粒径とし、抽出した50個の平均粒径を求めたものである。平均二次粒子径はシリカ分散液をナノ粒子分布測定装置を用いて測定したメディアン径の値である。
(D)成分の光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2、2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、などのカルボニル化合物、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、テトラメチルチウラムジスルフィドなどの硫黄化合物などが挙げられる。光重合開始剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
市販の光開始剤としてはBASFジャパン株式会社製IRGACURE1173、IRGACURE127、IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE500、IRGACURE754、IRGACURE819、IRGACURE907、IRGACURE2959、IRGACURE TPO、UCB社製ユベクリルP36、などを用いることが出来る。
中でも硬化性樹脂組成物の硬化性、光安定性、相溶性、低揮発、低臭気という点から、アルキルフェノン系光重合開始剤を主として用いるのが好ましく、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられ、他に2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドを併用しても良い。併用することにより光の吸収波長が広く、また紫外線がより深部まで侵入し、塗膜の硬化を向上させることができる。(C)光重合開始剤の配合割合は(A)成分と(B)成分の合計固形分100重量部に対して0.5〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部であり、下限未満では硬化不足を生じやすく、上限を超えると、照射された紫外線が光重合開始剤に吸収され、硬化性が低下することがある。
上記成分は溶剤にて希釈され固形分が10〜80%に調整される。溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、n−プロピルセロソルブ等のセロソルブ系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系溶剤、ギ酸メチル、ギ酸ブチル、酢酸メチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒等が挙げられる。
紫外線硬化型樹脂組成物が塗布されるプラスチックフィルムとしては、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレンビニルアルコールフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッソ樹脂フィルム、ナイロンフィルム、アクリルフィルム等を挙げることができる。
なかでも、光の透過率が良く高透明性で、光学的等方性、波長分散性に優れるといった光学特性の点からシクロオレフィン系重合体からなるフィルムが好ましく用いられる。シクロオレフィン系樹脂としては、シクロオレフィンポリマー(COP)又はシクロオレフィンコポリマー(COC)などが挙げられる。フィルムの厚みは概ね15μm〜250μmであればよい。特に本発明の紫外線硬化型樹脂組成物をシクロオレフィン系フィルムに適用すると180°折り曲げ試験でハードコートフィルムの破断が生じることがない。
前記のフィルムには、紫外線硬化型樹脂組成物との密着性を向上させる目的で、プライマー処理、コロナ処理や、サンドブラスト法、溶剤処理法などによる表面の凹凸化処理、クロム酸処理、オゾン・紫外線照射処理などの表面の酸化処理などの表面処理を施すことができる。
紫外線硬化型樹脂組成物を塗布する方法は、特に制限はなく、公知のスプレーコート、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート、ワイヤーバーなどの塗工法またはグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などの印刷法により形成できる。乾燥膜厚は、0.5μm〜10μmが好ましい。
紫外線硬化型樹脂組成物を塗布した後は、60〜120℃で乾燥する。紫外線硬化型樹脂組成物は、紫外線照射機を用いて500mW/cm〜3000mW/cmの照射強度で、仕事量が50〜400mJ/cmの紫外線処理を行い硬化させる。紫外線発生源としては一般的に紫外線ランプが用いられており、具体的には、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプなどが挙げられ、照射する場合は空気中でもよいし、窒素、アルゴンなどの不活性ガス中でもよい。
以下、本発明を実施例、比較例に基づき詳細に説明するが、具体例を示すものであって特にこれらに限定するものではない。重量部は固形分重量を示す。
ウレタンアクリレート(b1)の合成
ポリエチレングリコール200(東邦化学工業製 商品名PEG200 固形分100%)200重量部とイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン株式会社製 商品名デスモジュールI NCO基37.5%)445重量部とをMEK溶剤中(固形分30%)30℃で30分攪拌・反応させ、赤外吸収分析でイソシアネート基のピークが2分の1になった時点で反応を終了させた。次に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート((商品名:KAYARAD DPHA、日本化薬株式会社製、固形分100%)1049重量部を添加し、10℃で30分攪拌・反応させた後、60℃で30分攪拌・反応させ、赤外吸収分析でイソシアネート基が消滅したことを確認し、官能基数10、重量平均分子量8000のウレタンアクリレートオリゴマー(b1)を得た。なお、重量平均分子量測定にはGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)を用い、スチレンジビニルベンゼン基材のカラムをTHF展開溶媒にて用い、ポリスチレン換算の分子量を測定・算出した。
紫外線硬化型アンチブロッキングハードコート樹脂組成物
(A)重量平均分子量が1300のエチレンオキサイド変性ジグリセリンテトラアクリレート100重量部、
(B)(b1)を10重量部、
(C)一次粒子径が15nm、二次粒子径が200nmのシリカ粒子を1.1重量部、
(D)光重合開始剤として、IRGACURE184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、BASFジャパン株式会社製)を5.5重量部、
希釈溶剤として、MEK(メチルエチルケトン)、酢酸エチルを配合して固形分40重量%の紫外線硬化型アンチブロッキングハードコート樹脂組成物を得た。
アンチブロッキングハードコートフィルム
コロナ処理された厚み100μmのCOPフィルム(ZeonorFilm(登録商標)、商品名ZF16、日本ゼオン株式会社製)に#5のバーコーターにて硬化後の樹脂膜厚が2.0μmとなるように塗工し、80℃で乾燥し、紫外線照射機(高圧水銀ランプ)を用いて1500mW/cmの照射強度で、仕事量が150mJ/cmの紫外線処理を行い、ハードコートフィルムを得た。
実施例1において、(C)シリカ粒子を5.5重量部とした以外は同様に実施した。
実施例1において、(C)シリカ粒子を16.5重量部とした以外は同様に実施した。
実施例1において、(B)(b1)を30重量部、(C)シリカ粒子を1.3重量部、IRGACURE184を6.5重量部とした以外は同様に実施した。
実施例1において、(B)(b1)を50重量部、(C)シリカ粒子を1.5重量部、IRGACURE184を7.5重量部とした以外は同様に実施した。
ウレタンアクリレート(b2)の合成
ポリエチレングリコール200(東邦化学工業製 商品名PEG200 固形分100%)200重量部とイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン株式会社製 商品名デスモジュールI NCO基37.5%)445重量部とをMEK溶剤中(固形分30%)30℃で30分攪拌・反応させ、赤外吸収分析でイソシアネート基のピークが2分の1になった時点で反応を終了させた。次に、ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬株式会社製 商品名PET30 固形分100%)597重量部を添加し、10℃で30分攪拌・反応させた後、60℃で30分攪拌・反応させ、赤外吸収分析でイソシアネート基が消滅したことを確認し、官能基数6、重量平均分子量4200のウレタンアクリレートオリゴマー(b2)を得た。なお、重量平均分子量測定にはGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)を用い、スチレンジビニルベンゼン基材のカラムをTHF展開溶媒にて用い、ポリスチレン換算の分子量を測定・算出した。
紫外線硬化型アンチブロッキングハードコート樹脂組成物
(A)重量平均分子量が1300のエチレンオキサイド変性ジグリセリンテトラアクリレート100重量部、
(B)(b2)を10重量部、
(C)一次粒子径が15nm、二次粒子径が200nmのシリカ粒子を1.1重量部、
(D)光重合開始剤として、IRGACURE184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、BASFジャパン株式会社製)を5.5重量部、
希釈溶剤として、MEK(メチルエチルケトン)、酢酸エチルを配合して固形分40重量%の紫外線硬化型アンチブロッキングハードコート樹脂組成物を得た。
アンチブロッキングハードコートフィルム
コロナ処理された厚み100μmのCOPフィルム(ZeonorFilm(登録商標)、商品名ZF16、日本ゼオン株式会社製)に#5のバーコーターにて硬化後の樹脂膜厚が2.0μmとなるように塗工し、80℃で乾燥し、紫外線照射機(高圧水銀ランプ)を用いて1500mW/cmの照射強度で、仕事量が150mJ/cmの紫外線処理を行い、ハードコートフィルムを得た。
[実験例1]
実施例1において、厚み100μmのCOPフィルムに代えて、厚み125μmのPETフィルム(東洋紡製 A4300)を用いた以外は同様に実施した。
[実験例2]
実施例1において、(A)成分をエチレンオキサイド変性ジグリセリンテトラアクリレートに代えて、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート((商品名:KAYARAD DPHA、日本化薬株式会社製、固形分100%)にした以外は同様に実施した。
[比較例1]
実施例1において、(b1)を用いず、(C)シリカ粒子を1重量部とした以外は同様に実施した。
[比較例2]
実施例1において、(b1)を用いず、(C)シリカ粒子を5重量部とした以外は同様に実施した。
[比較例3]
実施例1において、(b1)を用いず、(C)シリカ粒子を15重量部とした以外は同様に実施した。
[比較例4]
実施例1において、(C)シリカ粒子を0.2重量部とした以外は同様に実施した。
[比較例5]
実施例1において、(C)シリカ粒子を33重量部とした以外は同様に実施した。
[比較例6]
実施例1において、(C)一次粒子径が15nm、二次粒子径が200nmのシリカ粒子に代えて、一次粒子径が50nm、二次粒子径が250nmのシリカ粒子を用いた以外は同様に実施した。
[比較例7]
実施例1において、(C)一次粒子径が15nm、二次粒子径が200nmのシリカ粒子に代えて、一次粒子径が15nm、二次粒子径が80nmのシリカ粒子を用いた以外は同様に実施した。
[比較例8]
実施例1において、(B)成分を3重量部にした以外は同様に実施した。
[比較例9]
実施例1において、(B)成分を65重量部にした以外は同様に実施した。
評価結果を表1、表2に示す。尚、配合比は固形分換算値である。
Figure 0006858497
Figure 0006858497
評価方法は以下の通りとした。
(1)鉛筆硬度:JIS K 5600−5−4(1999年版)の規定に基づいて行った。測定装置としては、株式会社東洋精機製作所製の鉛筆引掻塗膜硬さ試験機(形式P)を用いた。
(2)耐摩耗性:スチールウール(日本スチールウール株式会社製、商品名ボンスター#0000)を用い、200g/cm荷重をかけ、塗膜を10往復擦った。試験後は入ったキズの有無を評価した。
○:傷なし、△:傷1〜9本、×:傷10本以上
(3)ヘイズ値(Hz)の測定
JIS K 7136(2000年版)の規定に基づきヘイズメータ(株式会社東洋精機製作所製、商品名ヘイズガードII)により測定した
(4)表面粗さRa
走査型プローブ顕微鏡(SPM : Scanning Probe Microscope)、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、型番 Nanocute/NanoNaviRealsで測定した。
(5)AB(アンチブロッキング)性:紫外線で硬化させたフィルム2枚の塗工面どうしを重ね合わせ、5cm角×厚さ1cmのガラス板に挟み込み、その上から10kgの重りを乗せ室温にて静置させた。フィルムの張り付き具合を目視にて確認し、下記の基準にて評価した。
○:3日間静置し、張り付きなし、
×:3日間静置し、張り付きあり。
(6)折り曲げ性
塗工面を外側にしてフィルムを指で折り曲げ、フィルムが割れるかどうかを観察した。
○:割れなし、×:割れあり

Claims (4)

  1. 下記(A)〜(D)を含むことを特徴とする紫外線硬化型アンチブロッキングハードコート樹脂組成物。
    (A)重量平均分子量が1500以下である、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有するアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートモノマー100重量部、
    (B)重量平均分子量が4200以上である、6個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを5〜60重量部、
    (C)上記(A)、(B)の合計100重量部に対し、平均一次粒子径が5nm〜20nm、平均二次粒子径が100nm〜300nmのシリカ粒子を0.5〜20重量部、
    (D)光重合開始剤。
  2. 前記(A)が3個以上の(メタ)アクリロイル基を有するジグリセリン骨格のアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1記載の紫外線硬化型アンチブロッキングハードコート樹脂組成物。
  3. シクロオレフィン系樹脂フィルムの上に、請求項1、2記載の樹脂組成物の硬化樹脂層が形成されていることを特徴とするアンチブロッキングハードコートフィルム。
  4. ヘーズが0.1%以下で、凹凸面の算術平均表面粗さRaが1nm〜10nmであることを特徴とする請求項3記載のアンチブロッキングハードコートフィルム。
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