JP6855792B2 - 直動案内装置の組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、直動案内装置の組立方法に関する。
直動案内装置は、案内レールと、スライダと、複数の転動体とを備えている。案内レール及びスライダは、互いに対向する位置に、転動体の転動通路を形成する軌道面をそれぞれ有している。また、直動案内装置は、転動体が循環する循環経路を備え、この循環経路内を循環する転動体を介して案内レール及びスライダの一方が他方に対して相対的に直線運動するようになっている。
スライダは、スライダ本体と、案内レールの長手方向においてスライダ本体の両端部にそれぞれ設けられたエンドキャップとを備えている。循環経路は、主に、転動通路と、戻し通路と、この転動通路及び戻し通路を連通する方向転換路とで構成されている。戻し通路は、スライダ本体に設けられている。方向転換路は、エンドキャップに設けられている。転動通路内の転動体は、転動通路内を転動しつつ案内レールに対してスライダと同方向に移動する。そして、転動体が転動通路の終点に達すると、エンドキャップに設けられたタング部によって転動通路から掬い上げられて方向転換路に送られる。方向転換路に入った転動体はUターンして戻し通路に導入され、戻し通路を通って反対側の方向転換路に至る。ここで再びUターンして転動通路の始点に戻り、循環経路内での循環を無限に繰り返す。
このような直動案内装置においては、エンドキャップのタング部の転動通路側の先端、すなわち、方向転換路に転動体が最初に接触する転動体最初接触箇所と案内レールの軌道面との間にタング部側が一段高い段差が存在する。そして、転動通路から方向転換路に送られる転動体は、タング部の転動体最初接触箇所に衝突することによって掬い上げられるため、スライダの走行時間の経過に伴ってタング部の転動体最初接触箇所が損傷する可能性が高くなる。
そこで、タング部の転動体最初接触箇所に厚みを持たせて剛性を高めることにより、転動体の衝突に起因してタング部の転動体最初接触箇所に生じる損傷を抑制する技術が特許文献1に開示されている。
特開2004−68880号公報
ところで、直動案内装置では、スライダ本体にエンドキャップを組み付ける構造になっているため、組み付けの際にスライダ本体の軌道面とエンドキャップのタング部との位置関係に位置ずれが生じることがある。この位置ずれは、エンドキャップのタング部と案内レールの軌道面との間の間隙に影響する。そして、この間隙が拡大すると、タング部の転動体最初接触箇所と転動体との接触角が大きくなり、転動通路から方向転換路に送られる転動体がタング部の転動体最初接触箇所に衝突する衝撃力が大きくなる。このため、タング部及び転動体が損傷する可能性が高くなる。特に、高速仕様の直動案内装置では、転動体としてセラミックボールを使用し、更に金属製のエンドキャップを使用する場合があり、このような場合ではタング部やセラミックボールの損傷が顕著となる。
このようなタング部や転動体の損傷は直動案内装置の耐衝撃性向上の妨げになるため、改良の余地がある。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、本発明の目的は、直動案内装置の耐衝撃性向上を図ることが可能な技術を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る直動案内装置の組立方法は、案内レールの軌道面とで転動体の転動通路を形成する軌道面を有し、案内レールの長手方向に沿って移動する移動方向の端面に取付ネジ穴が設けられたスライダ本体と、スライダ本体の移動方向の端面と対向する端面にスライダ本体の軌道面と連通される転動体最初接触箇所が設けられ、かつ取付ネジ穴と対向する位置に貫通孔が設けられたエンドキャップと、取付ネジ穴に取り付けられるネジ部及び貫通孔に挿通される挿通部を有する棒状の位置決め治具とを準備する工程と、スライダ本体の取付ネジ穴に位置決め治具のネジ部をネジ込んでスライダ本体に位置決め治具を取り付ける工程と、スライダ本体に位置決め治具が固定された状態で位置決め治具の挿通部をエンドキャップの貫通孔に挿通してスライダ本体の軌道面とエンドキャップの転動体最初接触箇所とを位置決めする工程と、スライダ本体の軌道面とエンドキャップの転動体最初接触箇所とを位置決めした状態でスライダ本体にエンドキャップを固定する工程とを備え、案内レールとエンドキャップとの位置決めが容易にできたことを特徴とする。
本願発明の一態様によれば、直動案内装置の耐衝撃性の向上を図ることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る直動案内装置の概略構成を示す斜視図である。 図1のスライダの概略構成を示す分解斜視図である。 図1の直動案内装置を案内レールの軸方向から見た正面図である。 図2のエンドキャップのスライダ本体側の構成を示す斜視図である。 図3のA−A線に沿った断面構造を示す断面図である。 図5のタング部の部分を拡大した拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る直動案内装置において、スライダ本体にエンドキャップを介してサイドシールをネジ部材で取り付けた状態を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る直動案内装置において、スライダ本体の嵌合凹部の部分及びエンドキャップの嵌合凸部の部分を示す図である。 本発明の一実施形態に係る直動案内装置において、スライダ本体にエンドキャップをネジ部材で取り付けた状態を示す要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る直動案内装置の組立方法で使用される位置決め治具の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る直動案内装置の組立方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る直動案内装置の組立方法を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態に係る直動案内装置及びその組立方法について図面を参照しながら説明する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
以下の詳細な説明では、本発明の実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の細部について記載される。しかしながら、かかる特定の細部がなくても1つ以上の実施形態が実施できることは明らかであろう。他にも、図面を簡潔にするために、周知の構造及び装置が略図で示されている。
図1乃至図3に示すように、本発明の一実施形態に係る直動案内装置10は、案内レール1と、この案内レール1のX方向の長手方向に沿って移動可能に取り付けられたスライダ2とを備えている。案内レール1は、外面11を有すると共にX方向に沿って延伸している。スライダ2は、図示していないが、案内レール1の外面11と対向する内面を有している。
また、この実施形態に係る直動案内装置10は、転動体としての複数のボール3と、この複数のボール3が循環する無端状の循環経路31(図5参照)とを備えている。ボール3としては例えばセラミックボールが用いられている。
スライダ2は、スライダ本体20と、このスライダ本体20の移動方向の両端部にそれぞれ設けられたエンドキャップ40と、この各々のエンドキャップ40のスライダ本体20側とは反対側にそれぞれ設けられたサイドシール50とを備えている。エンドキャップ40は、このエンドキャップ40に設けられた貫通孔45を貫通し、スライダ本体20の移動方向の端面に設けられた取付ネジ穴25に螺合するネジ部材8によってスライダ本体20の移動方向の端面に締結固定されている。また、サイドシール50は、このサイドシール50に設けられた貫通孔56及びエンドキャップ40に設けられた貫通孔46を貫通し、スライダ本体20の移動方向の端面に設けられた取付ネジ穴26に螺合するネジ部材9によってエンドキャップ40のスライダ本体20側の端面とは反対側の端面に締結固定されている。
案内レール1の外面11は、案内レール1の長手方向と直交するZ方向の高さ方向において互いに反対側に位置する主面部(おもて面部)11a及び裏面部11bと、案内レール1の軸方向及び高さ方向と直交するY方向の幅方向において互いに反対側に位置する2つの側面部11c,11dとを有している。そして、主面部11aと側面部と11c,11dとが交差する稜線部には、ボール3が転動する軌道面12aが設けられている。また、2つの側面部11c,11dの各々のZ方向の中間部には、ボール3が転動する軌道面12bが設けられている。軌道面12aは、案内レール1の長手方向と直交する断面が略1/4円弧の凹面形状になっている。軌道面12bは、案内レール1の長手方向と直交する断面が略1/2円弧の凹面形状になっている。軌道面12a,12bは、案内レール1の厚さ方向に2段配列で配置され、案内レール1の長手方向に沿って延伸している。
ここで、主面部11a、裏面部11b、側面部11c,11dとは、案内レール1の外面11の一部分を相対的に表現したものであって、「主面部」を「第1の面部」、「裏面部」を「第2の面部」、「側面部」を「第3の面部」として表現してもよい。
スライダ本体20は、図2及び図3に示すように、案内レール1の主面部11aと対向する胴部21aと、案内レール1の幅方向において互いに離間して胴部21aに連結された一対の脚部21c,21dとを有している。一方の脚部21cは案内レール1の一方の側面部11cと対向して配置され、他方の脚部21dは案内レール1の他方の側面部11dと対向して配置されている。そして、スライダ本体20の内面において、胴部21aと脚部21c,21dとが交差する角部には、ボール3が転動する軌道面22aが設けられている。また、スライダ本体20の内面において、2つの脚部21c,21dの各々のZ方向の中間部には、ボール3が転動する軌道面22bが設けられている。軌道面22aは、案内レール1の軌道面12aと同様に、スライダ2のX方向の移動方向と直交する断面が略1/4円弧の凹面形状になっている。軌道面22bは、案内レール1の軌道面12bと同様に、スライダ2の移動方向と直交する断面が略1/2円弧の凹面形状になっている。軌道面22a,22bは、スライダ2のZ方向の高さ方向において2段配列で配置され、スライダ2の移動方向に沿って延伸している。
案内レール1の軌道面12aとスライダ本体20の軌道面20aとは互いに対向し、ボール3が転動する転動通路32を形成している。また、案内レール1の軌道面12bとスライダ本体20の軌道面22bとは互いに対向し、ボール3が転動する転動通路32を形成している。すなわち、案内レール1及びスライダ本体20は、互いに対向する位置にボール3の転動通路32を形成する軌道面12a,12b、22a,22bをそれぞれ有している。
また、スライダ本体20は、ボール3の戻し通路33を有している。戻し通路33は、スライダ本体20の2つの脚部21c,21dの各々にZ方向において2段配列でそれぞれ2つ配置されている。この戻し通路33は、スライダ本体20の移動方向両端に亘って貫通し、軌道面22bに対して略平行に延伸する貫通孔で形成されている。
エンドキャップ40は、図2及び図4に示すように、スライダ本体20と同様に、案内レール1の主面部11aと対向する胴部41aと、案内レール1の幅方向において互いに離間して胴部41aに連結された一対の脚部41c,21dとを有している。そして、エンドキャップ40は、図4及び図5に示すように、スライダ本体20側の当接面に形成され、転動通路32と戻し通路33とを連通させる方向転換路34を有している。また、エンドキャップ40は、転動通路32の始点のボール3を掬い上げて方向転換路34に案内するタング部43を有している。エンドキャップ40としては例えば金属製のエンドキャップが用いられている。
図2に示すように、サイドシール50は、スライダ本体20と同様に、案内レール1の主面部11aと対向する胴部51aと、案内レール1の幅方向において互いに離間して胴部51aに連結された一対の脚部51c,51dとを有している。そして、サイドシール50は、案内レール1と対向する端部が案内レール1の外面11に摺動自在の状態で接触(摺接)してスライダ本体20と案内レール1との間隙を密閉している。
図5に示すように、循環経路31は、転動通路32、戻り通路33及び方向転換路34を含んで構成されている。この循環経路31において、転動通路32内のボール3は、転動通路32内を転動しつつ案内レール1に対してスライダ2と同方向に移動する。そして、ボール3が転動通路32の終点に達すると、エンドキャップ40に設けられたタング部43によって転動通路32から掬いあげられて方向転換路34に送られる。方向転換路34に入ったボール3はUターンして戻し通路33に導入され、戻し通路33を通って反対側の方向転換路に至る。そして、反対側の方向転換路に至ったボール3は再びUターンして転動通路32の始点に戻ることにより、循環経路31内での循環を無限に繰り返す。
なお、この実施形態に係る直動案内装置10は、図5に示す循環経路31の他に3つの循環経路を備えている。この3つの循環経路は、配置や転動通路31を形成する軌道面の形状が異なるだけで図5に示す循環経路31とほぼ同様の構成になっているので、図5に示す循環路3を例示的に説明し、他の3つの循環経路の説明は省略する。
この実施形態に係る直動案内装置10は、図6に示すように、タング部43の転動通路32側の先端、すなわち、方向転換路34にボール3が最初に接触するボール最初接触箇所(転動体最初接触箇所)43aに厚みを持たせて剛性を高めている。そして、タング部43と案内レール1の軌道面12bとの間に間隙が存在している。ここで、タング部43の転動通路32側のボール最初接触箇所43aの厚みをαとし、タング部43のボール最初接触箇所43aと案内レール1の軌道面12bとの間の間隙(離間距離)をtとすると、ボール3がタング部43のボール最初接触箇所43aに接する位置はα+tとなる。このα+tは、ボール3の直径の0.1倍以下になっている。
この実施形態に係る直動案内装置10は、図6に示すように、タング部43の転動通路32側のボール最初接触箇所43aと案内レール1の軌道面12bとの間にタング部43側が一段高い段差が存在する。このため、転動通路32から方向転換路34に送られるボール3は、タング部43のボール最初接触箇所43aに衝突することによって掬い上げられる。
ボール3がタング部43のボール最初接触箇所43aに接触する位置であるα+tが大きいと、タング部43のボール最初接触箇所43aにボール3が接触する接触角が大きくなり、転動通路32から方向転換路34に送られるボール3がタング部43のボール最初接触箇所43aに衝突する衝撃力が大きくなる。
一方、α+tが小さいと、タング部43のボール最初接触箇所43aにボール3が接触する接触角が小さくなり、転動通路32からボール3を滑らかに掬い上げることが可能となる。そして、転動通路32から方向転換路34に送られるボール3がタング部43のボール最初接触箇所43aに衝突する衝撃力が小さくなるため、スライダ2の走行時間の経過に伴ってタング部43のボール最初接触箇所43aやボール3に損傷が発生する可能性が小さくなる。
図2、図3及び図9に示すように、スライダ本体20の移動方向の端面には、エンドキャップ40に設けられた貫通孔45に対向する取付ネジ穴25が設けられている。そして、エンドキャップ40は、エンドキャップ40のスライダ本体20側の面とは反対側の面側から貫通孔45を通して取付ネジ穴25に螺合されたネジ部材8によってスライダ本体20の移動方向の端面に締結固定されている。取付ネジ穴25は、スライダ本体20の胴部21aにY方向に並んで2つ設けられている。取付ネジ穴25は、内周面に雌ネジが形成されている。ネジ部材8は外周面に雄ネジが形成されている。
図2、図3、図7及び図8に示すように、スライダ本体20の移動方向の端面には、嵌合凹部27が設けられている。この嵌合凹部27は、スライダ本体20の2つの脚部21c,21dの各々に設けられている。嵌合凹部27は、平面形状が例えば円形状で形成されている。
嵌合凹部27の底には、エンドキャップ40に設けられた貫通孔46及びサイドシール50に設けられた貫通孔56に対向する取付ネジ穴26が設けられている。そして、サイドシール50は、サイドシール50のエンドキャップ40側の面とは反対側の面側から貫通孔56及び貫通孔46を通して取付ネジ穴26に螺合されたネジ部材9によってスライダ本体20の移動方向の端面にエンドキャップ40を介して締結固定されている。
図4、図7及び図8に示すように、エンドキャップ40のスライダ本体20側の面には、嵌合凹部27に嵌合する嵌合凸部47が設けられている。従来は、この嵌合凸部47と嵌合凹部27との嵌合によってスライダ本体20の軌道面22bとエンドキャップ40のタング部43との位置決めを行っていた。しかしながら、この場合の位置決めは、以下の問題が生じる。
すなわち、耐衝撃の場合、速度によっては金属製のエンドキャップを使用する場合がある。この場合は、エンドキャップ40の嵌合凸部47の外径をスライダ本体20の嵌合凹部27の内径に対してφ0.1〜0.2mmのマイナスで作製している。これは、樹脂製のエンドキャップでは、スライダ本体20の嵌合凹部27の内径に対してエンドキャップ40の嵌合凸部47の外径が多少大きくても嵌合凸部47が変形し、スライダ本体20の嵌合凹部27に挿入することができるが、金属製のエンドキャップの場合は、エンドキャップ40の嵌合凸部47の外径がスライダ本体20の嵌合凹部27の内径に対して大きいと組み立てることが不可能になってしまうためである。そのため、位置決めとしての機能を失い、そのまま組んでしまうと、スライダ本体20の軌道面22bとエンドキャップ40のタング部43との位置関係に位置ずれが生じ、そして、エンドキャップ40のタング部43と案内レール1の軌道面12bとの位置関係にも位置ずれが生じる。この位置ずれは、エンドキャップ40のタング部43と案内レール1の軌道面12bとの間の間隙tに影響する。そして、この間隙tが大きくなると、上述したように、タング部43のボール最初接触箇所43aにボール3が接触する接触角が大きくなり、転動通路32から方向転換路34に送られるボール3がタング部43のボール最初接触箇所43aに衝突する衝撃力が大きくなる。そして、スライダ2の走行時間の経過に伴ってタング部43やボール3が早期に損傷する可能性が高くなる。
また、エンドキャップ40の嵌合凸部47はエンドキャップ40の側面から突出していることから破損し易く、破損してしまうとエンドキャップ40ごと交換する必要があった。
そこで、この実施形態に係る直動案内装置10は、図10に示す位置決め治具6を用いた組立方法によって組み立てられる。位置決め治具6は、スライダ本体20の取付ネジ穴26に取り付けられるネジ部6a及びエンドキャップ40の貫通孔46に挿通される挿通部6bを有する棒状で形成されている。そして、位置決め治具6は、長手方向と直交する断面が貫通孔46の平面形状に合わせて円形状になっている。以下、この実施形態に係る直動案内装置10の組立方法について、図10乃至図12を用いて説明する。
まず、図2に示すスライダ本体20、エンドキャップ40及びサイドシール50を準備すると共に、図10に示す位置決め治具6を準備する。
次に、図11(a)に示すように、スライダ本体20の取付ネジ穴26に位置決め治具6のネジ部6aをネジ込んでスライダ本体20に位置決め治具6を取り付ける。
次に、図11(b)に示すように、スライダ本体20に位置決め治具6が固定された状態で位置決め治具6の挿通部6bをエンドキャップ40の貫通孔46に挿通すると共に、図11(c)に示すように、スライダ本体20の嵌合凹部27にエンドキャップ40の嵌合凸部47を嵌め込んで、図5を参照すればスライダ本体20の軌道面22bとエンドキャップ40のタング部43とを位置決めする。
次に、スライダ本体20の軌道面22bとエンドキャップ40のタング部43とを位置決めした状態でスライダ本体20にエンドキャップ40を固定する。エンドキャップ40は、図12に示すように、エンドキャップ40のスライダ本体20側の面とは反対側の面側から貫通孔45にネジ部材8を挿通してネジ部材8を取付ネジ穴25に螺合することによってスライダ本体20の移動方向の端面に締結固定する。
次に、スライダ本体20にエンドキャップ40を固定した後、図11(d)に示すように、スライダ本体20及びエンドキャップ40から位置決め治具6を取り外す。
次に、位置決め治具6を取り外した後、エンドキャップ40を介してスライダ本体にサイドシール50を取り付ける。サイドシール50は、図7を参照すれば、サイドシール50のエンドキャップ40側の面とは反対側の面側から貫通孔56及び貫通孔46にネジ部材9を挿通してネジ部材9を取付ネジ穴26に螺合することによってスライダ本体20の移動方向の端面にエンドキャップ40を介して締結固定する。この工程により、スライダ本体20にエンドキャップ40及びサイドシール50が取り付けられたスライダ2がほぼ完成する。
この後、スライダ2の循環経路31に複数のボール3を充填し、その後、スライダ2を案内レール1に取り付けることにより、直動案内装置10がほぼ完成する。
このように、位置決め治具6を用いた直動案内装置10の組立方法によれば、スライダ本体20の嵌合凹部27とエンドキャップ40の嵌合凸部47との嵌合による位置決めを使用しなくとも、スライダ本体20の軌道面22bとエンドキャップ40のタング部42との位置決めを容易に行うことができる。
また、従来は、スライダ本体にエンドキャップを仮締め固定した状態でスライダ本体の循環経路にボールを充填し、そして、ボールが充填された状態のスライダ本体を案内レールに取り付けて案内レール上を2〜3往復させた後、本締めを行ってスライダ本体にエンドキャップを固定することにより、スライダ本体20の軌道面22bとエンドキャップ40のタング部43との位置決めを行っていた。
これに対し、この実施形態の直動案内装置10の組立方法では、スライダ2を案内レール1に取り付けることなく、スライダ本体20の軌道面22bとエンドキャップ40のタング部43との位置合わせを行うことができる。したがって、組立工程数及び時間を削減することができるので、直動案内装置10の低コスト化を実現することができる。
また、スライダ本体20の嵌合凹部27とエンドキャップ40の嵌合凸部47との嵌合による位置決めを使用しなくとも、スライダ本体20の軌道面22bとエンドキャップ40のタング部42との位置決めを容易に行うことができることから、高速対応で金属製のエンドキャップ及びセラミック製のボールを用いた場合においても、直動案内装置10の耐衝撃性の向上を図ることができる。
また、図8に示すスライダ本体20の嵌合凹部27の内径φD1とエンドキャップ40の嵌合凸部47の外径φD2との寸法差を大きくすることができるので、スライダ本体20にエンドキャップ40を取り付ける際、スライダ本体20の嵌合凹部27とエンドキャップ40の嵌合凸部47との衝突を回避することができる。また、スライダ本体20の嵌合凹部27及びエンドキャップ40の嵌合凸部47を廃止することもできる。これにより、直動案内装置10の組立において、スライダ本体20やエンドキャップ40の損傷を回避することができ、直動案内装置10の低コスト化を図ることができる。
以上のように、この実施形態に係る直動案内装置10の組立方法によれば、直動案内装置10の耐衝撃性の向上を図ることが可能となる。
なお、上述の実施形態では、案内レール1の軌道面12b及びスライダ本体20の軌道面22bを含む循環経路31を例示的に説明したが、案内レール1の軌道面12a及びスライダ本体20の軌道面22aを含む循環経路31においても同様の効果が得られる。
また、上述の実施形態では、スライダ本体20に嵌合凹部27を設け、エンドキャップ40に嵌合凸部47を設けた場合について説明したが、嵌合凹部27をエンドキャップ40に設け、嵌合凸部47をスライダ本体20に設けてもよい。
また、上述の実施形態では転動体としてセラミックからなるボール3を用いた直動案内装置10の組立方法について説明したが、本発明は転動体として金属製のボールを用いた直動案内装置の組立方法に適用することができる。また、本発明は転動体として円柱形状のコロを用いた直動案内装置の組立方法に適用することができる。
また、上述の実施形態ではエンドキャップ40として金属製のエンドキャップを用いた直動案内装置10の組立方法について説明したが、本発明は樹脂製のエンドキャップを用いた直動案内装置の組立方法に適用することができる。
以上、本発明を上記一実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記一実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
1…案内レール
10…直動案内装置
11…外面
11a…主面部
11b…裏面部
11c,11d…側面部
12a,12b…軌道面
2…スライダ
20…スライダ本体
21a…胴部
21b…脚部
22a,22b…軌道面
25…取付ネジ穴
26…取付ネジ穴
27…嵌合凹部
3…ボール(転動体)
31…循環経路
32…転動通路
33…戻し通路
34…方向転換路
40…エンドキャップ
41a…胴部
41c,41d…脚部
43…タング部
43a…ボール最初接触箇所(転動体最初接触箇所)
45…貫通孔
46…貫通孔
47…嵌合凸部
50…サイドシール
51a…胴部
51c,51d…脚部
57…貫通孔
6…位置決め治具
6a…ネジ部
6b…挿通部
8,9…ネジ部材

Claims (2)

  1. 案内レールの軌道面とで転動体の転動通路を形成する軌道面を有し、前記案内レールの長手方向に沿って移動する移動方向の端面に取付ネジ穴が設けられたスライダ本体と、前記スライダ本体の移動方向の前記端面と対向する端面に前記スライダ本体の前記軌道面と連通される転動体最初接触箇所が設けられ、かつ前記取付ネジ穴と対向する位置に貫通孔が設けられたエンドキャップと、前記取付ネジ穴に取り付けられるネジ部及び前記貫通孔に挿通される挿通部を有する棒状の位置決め治具とを準備する工程と、
    前記スライダ本体の前記取付ネジ穴に前記位置決め治具の前記ネジ部をネジ込んで前記スライダ本体に前記位置決め治具を取り付ける工程と、
    前記スライダ本体に前記位置決め治具が固定された状態で前記位置決め治具の前記挿通部を前記エンドキャップの前記貫通孔に挿通して前記スライダ本体の前記軌道面と前記エンドキャップの前記転動体最初接触箇所とを位置決めする工程と、
    前記スライダ本体の前記軌道面と前記エンドキャップの前記転動体最初接触箇所とを位置決めした状態で前記スライダ本体に前記エンドキャップを固定する工程とを備え、
    前記案内レールと前記エンドキャップとの位置決めが容易にできたことを特徴とする直動案内装置の組立方法。
  2. 前記スライダ本体に前記エンドキャップを固定した後、前記位置決め治具を取り外す工程と、
    前記位置決め治具を取り外した後、前記エンドキャップを介して前記スライダ本体にサイドシールを取り付ける工程とを更に備えた請求項1に記載の直動案内装置の組立方法。
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