JP6855715B2 - 円筒状部材、円筒状部材ユニット、及び画像形成装置 - Google Patents

円筒状部材、円筒状部材ユニット、及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6855715B2
JP6855715B2 JP2016178740A JP2016178740A JP6855715B2 JP 6855715 B2 JP6855715 B2 JP 6855715B2 JP 2016178740 A JP2016178740 A JP 2016178740A JP 2016178740 A JP2016178740 A JP 2016178740A JP 6855715 B2 JP6855715 B2 JP 6855715B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylindrical member
volume resistivity
environment
image
carbon black
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016178740A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018045043A (ja
Inventor
茂 福田
茂 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2016178740A priority Critical patent/JP6855715B2/ja
Publication of JP2018045043A publication Critical patent/JP2018045043A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6855715B2 publication Critical patent/JP6855715B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Description

本発明は、円筒状部材、円筒状部材ユニット、及び画像形成装置に関する。
静電複写方式を用いた画像形成装置は、電子写真感光体(像保持体の一例)上に電荷を形成し、画像信号を変調したレーザー光等で静電荷像を形成した後、帯電したトナーで前記静電荷像を現像して可視化したトナー像とする。その後、例えば上記トナー像を中間転写体(転写部材の一例)を介して静電的に転写することにより再生画像を得る。
ここで特許文献1には、ベルトを構成する材料中に、ポリアニリンが5重量%以上50重量%以下と、ポリアミドイミドが5重量%以上50重量%以下とを含有することを特徴とする半導電性ベルトが開示されている。
また特許文献2には、ポリイミド系樹脂100重量部、導電性ポリアニリン1〜15重量部及びカーボンブラック1〜10重量部を含んでなる導電性組成物が開示されている。
また特許文献3には、ポリピロールで表面処理されたカーボンブラックを含む、基材を備える中間転写部材が開示されている。
特開2004−277455号公報 特開2007−070409号公報 特開2010−176126号公報
本発明の課題は、樹脂と、導電性ポリマーと、酸性カーボンブラックと、を含有する円筒状部材において、体積抵抗率RV1と体積抵抗率RV2との差の絶対値が0.8以上の場合、又は、体積抵抗率RT1と体積抵抗率RT2との差の絶対値が0.6以上である場合に比べ、電圧の変化に伴う抵抗の変化(抵抗の電圧依存性)、並びに、温度及び湿度の変化に伴う抵抗の変化(抵抗の環境依存性)が共に抑制された円筒状部材を提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、

脂と、導電性ポリマーと、酸性カーボンブラックと、を含有し、
22℃55%RH環境下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RV1と、22℃55%RH環境下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧500Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RV2と、の差の絶対値が0.8未満であり、
10℃15%RH環境下に12時間放置した後に、10℃15%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RT1と、28℃85%RH環境下に12時間放置した後に、28℃85%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RT2と、の差の絶対値が0.6未満である画像形成装置用の円筒状部材である。

記導電性ポリマーが前記酸性カーボンブラックと複合体を形成しているに記載の円筒状部材である。

記酸性カーボンブラックのpHは5以下である又はに記載の円筒状部材である。

記導電性ポリマーはポリアニリンであるの何れか1項に記載の円筒状部材である。

記樹脂はポリアミドイミド樹脂であるの何れか1項に記載の円筒状部材である。

の何れか1項に記載の円筒状部材と、前記円筒状部材を張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、を備え、画像形成装置に脱着される円筒状部材ユニットである。

保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
に記載の円筒状部材ユニットを有し、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を前記円筒状部材を介して記録媒体の表面に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置である。
又は4に係る発明によれば、樹脂と、導電性ポリマーと、酸性カーボンブラックと、を含有する円筒状部材において、体積抵抗率RV1と体積抵抗率RV2との差の絶対値が0.8以上の場合、又は、体積抵抗率RT1と体積抵抗率RT2との差の絶対値が0.6以上である場合に比べ、抵抗の電圧依存性及び抵抗の環境依存性が共に抑制された円筒状部材が提供される。
に係る発明によれば、導電性ポリマー及び酸性カーボンブラックとして、複合体を形成していない導電性ポリマー及び酸性カーボンブラックのみを含有する場合に比べ、抵抗の電圧依存性が抑制された円筒状部材が提供される。
に係る発明によれば、カーボンブラックがアルカリ性(pH8.5)である場合に比べ、抵抗の電圧依存性が抑制された円筒状部材が提供される。
に係る発明によれば、樹脂がポリイミド樹脂である場合に比べ、抵抗の電圧依存性が抑制された円筒状部材が提供される。
又は7に係る発明によれば、樹脂と、導電性ポリマーと、酸性カーボンブラックと、を含有する円筒状部材において、体積抵抗率RV1と体積抵抗率RV2との差の絶対値が0.8以上である円筒状部材を適用する場合、又は、体積抵抗率RT1と体積抵抗率RT2との差の絶対値が0.6以上である円筒状部材を適用する場合に比べ、抵抗の電圧依存性及び抵抗の環境依存性が共に抑制された円筒状部材ユニット又は画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る円筒状部材ユニットの一例を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
[円筒状部材]
本実施形態に係る画像形成装置用の円筒状部材は、樹脂と、導電性ポリマーと、酸性カーボンブラックと、を含有し、22℃55%RH環境(以下、「常温常湿環境」とも称する)下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RV1と、22℃55%RH環境下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧500Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RV2と、の差の絶対値(以下、|体積抵抗率RV1−体積抵抗率RV2|とも称する)が0.8未満である。
さらに、10℃15%RH環境下に12時間放置した後に、10℃15%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RT1と、28℃85%RH環境下に12時間放置した後に、28℃85%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RT2と、の差の絶対値(以下、|体積抵抗率RT1−体積抵抗率RT2|とも称する)が0.6未満である。
ここで、従来から、画像形成装置に用いられる円筒状部材(例えば転写部材)の材料として樹脂が用いられている。例えば円筒状部材を転写部材として用いる場合には、静電的な転写を良好に行う観点から、樹脂に半導電性(例えば体積抵抗率で1×10Ω・cm以上1×1012Ω・cm以下)を付与することが望まれる。半導電性を付与するための導電剤(以下、「半導電性付与剤」とも称する)としては、カーボンブラック(電子導電剤の一例)が用いられることが多い。しかし、転写部材に求められる半導電性の抵抗領域に制御することは困難とされており、半導電性が付与された転写部材は、抵抗のバラツキが生じやすい。
また、カーボンブラックを用いた転写部材では、バーコレーション現象(カーボンブラックの濃度がある閾値に達すると導電率σ(S/cm)が上昇する現象)が生じることもある。この現象が生じたときには、上記抵抗のバラツキ(特に印加電圧を変えたときのバラツキ)はより大きくなる。
したがって、半導電性付与剤としてカーボンブラックを用いた転写部材は、電圧依存性が高くなる傾向がある。
一方、半導電性付与剤としてイオン導電剤を用いると、上記半導電性の抵抗領域が比較的容易に達成され、抵抗の電圧依存性を比較的低く抑えられる。しかし、イオン導電剤を用いた転写部材では、温度又は湿度によって抵抗が変化しやすい。例えば環境変動(温度又は湿度の変動)によって抵抗のバラツキが2桁以上生じることもある。これは、イオン導電剤の特性(イオンが動く)に起因するものと考えられる。
したがって、イオン導電剤を用いた転写部材は、抵抗の環境依存性が高くなる傾向がある。
ところで近年、半導電性付与剤として、導電性ポリマーを用いることがある。中でも、ポリアニリンを予めプロトン酸(ドデシルベンゼンスルホン酸等)によって導電化(ドープ)した導電性ポリアニリンが知られている。しかし、得られた転写部材では、抵抗の環境依存性が大きくなりやすい。これは、プロトン酸が空気中の湿気によりイオン化しやすいため、ドープに使用したプロトン酸のイオン化現象によるものと考えられる。
また、導電性ポリアニリンは、有機溶媒に溶解しにくいポリマーでもあるため、ポリアニリンの導電化は、例えば転写部材を作製した後に、例えばプロトン酸(メタンスルホン酸等)を用いて行われることがある。しかし、この方法は工程が煩雑になる上、得られた転写部材では、ドープに使用したプロトン酸のイオン化現象が生じやすいと考えられ、やはり抵抗の環境依存性が高くなりやすい。このように転写部材への導電性ポリマーの適用は、さらなる改善が望まれている。
そこで、電圧変化に伴う抵抗の変化(抵抗の電圧依存性)、並びに、温度及び湿度の変化に伴う抵抗の変化(抵抗の環境依存性)を共に抑制する観点で、導電剤として、カーボンブラックとプロトン酸によって導電化された導電性ポリマーとを併用することが考えられが、それでも抵抗の環境依存性を抑制することは容易でない。これは、プロトン酸の存在によって空気中の湿気によるイオン化が生じるためと考えられる。
これに対し本実施形態では、カーボンブラック表面の酸性基で導電性ポリマーをドープするため、ドーパント(プロトン酸)によるイオン化現象が生じず、|体積抵抗率RV1−体積抵抗率RV2|が0.8未満かつ、|体積抵抗率RT1−体積抵抗率RT2|が0.6未満と、抵抗の電圧依存性及び抵抗の環境依存性が共に抑制された円筒状部材となる。
次に、本実施形態に係る円筒状部材の好ましい体積抵抗率Rv1、体積抵抗率の電圧依存性|RV1−RV2|、体積抵抗率の環境依存性|RT1−RT2|及び表面抵抗率について説明する。
<体積抵抗率RV1
本実施形態に係る円筒状部材は、22℃55%RH環境下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RV1は、8(log(Ω・cm))以上13(log(Ω・cm))以下であることがよい。
特に、円筒状部材を中間転写ベルト(転写部材の一例)として適用する場合には8(log(Ω・cm))以上11(log(Ω・cm))以下であることがよく、円筒状部材を記録媒体搬送転写ベルト(転写部材の一例)として適用する場合には10(log(Ω・cm))以上13(log(Ω・cm))以下であることがよい。
<|体積抵抗率RV1−体積抵抗率RV2|>
本実施形態に係る円筒状部材は、22℃55%RH環境下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RV1と、22℃55%RH環境下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧500Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RV2と、の差の絶対値は、0.8未満であるが、画像濃度均一性の観点から、0.4未満が好ましい。
なお、体積抵抗率RV1及び体積抵抗率RV2の測定方法は、実施例の項に記載する。
<|体積抵抗率RT1−体積抵抗率RT2|>
本実施形態に係る円筒状部材は、10℃15%RH環境下に12時間放置した後に、10℃15%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RT1と、28℃85%RH環境下に12時間放置した後に、28℃85%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RT2と、の差の絶対値は、0.6未満であるが、画像濃度制御性の観点から、0.3未満が好ましい。
なお、体積抵抗率RT1及び体積抵抗率RT2の測定方法は、実施例の項に記載する。
<表面抵抗率>
本実施形態に係る円筒状部材は、22℃55%RH環境下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧100Vを印加して5秒後に測定したときの表面抵抗率は、9(log(Ω/□))以上13(log(Ω/□))以下であることがよい。
特に、円筒状部材を中間転写ベルト(転写部材の一例)として適用する場合には9(log(Ω/□))以上12(log(Ω/□))以下であることがよく、円筒状部材を記録媒体搬送転写ベルト(転写部材の一例)として適用する場合には10(log(Ω/□))以上13(log(Ω/□))以下あることがよい。
なお、表面抵抗率の測定方法は、実施例の項に記載する。
以下、本実施形態に係る円筒状部材の好ましい態様について説明する。
また、上述の|体積抵抗率RV1−体積抵抗率RV2|、及び、|体積抵抗率RT1−体積抵抗率RT2|が上記範囲に制御された円筒状部材の好ましい態様としては、樹脂と、導電性ポリマーと、酸性カーボンブラックと、を含有し、導電性ポリマーが酸性カーボンブラックと複合体を形成している態様が挙げられる。
ここで、「導電性ポリマーが酸性カーボンブラックと複合体を形成している」とは、導電性ポリマーのイオン性部分(例えば導電性ポリマーがポリアニリンである場合、そのエメラルジン塩の−NH=の部分)と、酸性カーボンブラックの酸性基(例えばカルボキシ基)とが互いに電気的に引き合わされ、導電性ポリマーのイオン性部分に酸性カーボンブラックの酸性基が配位していることを意味する。言い換えれば、「導電性ポリマーが酸性カーボンブラックで導電化(ドープ)されていること」を意味する。
上記好ましい態様の円筒状部材では、導電性ポリマーのイオン性部分に酸性カーボンブラックの酸性基が配位して上記複合体が形成されている。この複合体は、導電性ポリマーが酸性カーボンブラックの周りを取り囲むような構造を成していると考えられる。
上記好ましい態様の円筒状部材では、この複合体の形成が、抵抗の電圧依存性の抑制に寄与すると考えられる。酸性カーボンブラック表面に導電性ポリマーが存在するので、カーボンブラック粒子間で生じ得るバーコレーション現象を抑制する事ができる。これにより、円筒状部材への印加電圧を変化させた場合(例えば100V、500V)であっても、抵抗の電圧依存性が抑制される。
さらに、上記好ましい態様の円筒状部材では、導電性ポリマーが酸性カーボンブラックで導電化(ドープ)されているので、ドデシルベンゼンスルホン酸やメタンスルホン酸等の、空気中の湿気によりイオン化されやすいプロトン酸を用いずとも導電性ポリマーの導電化が実現される。つまり、導電剤としてカーボンブラック及び導電性ポリマーを併用しつつも、空気中の湿気でイオン化されやすいプロトン酸の存在を無くすか又は低減し得る。これにより、上述したようなプロトン酸のイオン化現象、つまり、空気中の湿気によりイオン化される現象が生じにくくなるので、環境を変化させた場合(例えば低温低湿、高温高湿)であっても、抵抗の環境依存性が抑制される。
以上のことから、上記好ましい態様の円筒状部材によれば、|体積抵抗率RV1−体積抵抗率RV2|、及び、|体積抵抗率RT1−体積抵抗率RT2|が上記範囲に制御されやすくなり、抵抗の電圧依存性及び環境依存性が共に抑制されやすくなる。
次に、本実施形態に係る円筒状部材を構成する材料について説明する。
本実施形態に係る円筒状部材は、樹脂と、導電性ポリマーと、酸性カーボンブラックと、必要に応じてその他の添加剤と、を含有する。
なお、本実施形態に係る円筒状部材は、複数の層が積層されてなる構造を有していてもよい。つまり、樹脂と、導電性ポリマーと、酸性カーボンブラックと、必要に応じてその他の成分と、を含有する層と、とその他の層と、を積層した積層体であってもよい。
尚、以下の説明においては、本実施形態に係る円筒状部材が単層からなる場合を例にしてその構成を説明する。
<樹脂>
本実施形態に係る円筒状部材は、樹脂を含有する。
樹脂としては、特に限定されるものではなく円筒状部材に用いられる一般的な樹脂を用い得る。例えば、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂が挙げられる。
樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併合してもよい。
本実施形態に係る円筒状部材では、導電性ポリマーが熱で分解しやすいため、溶剤の除去のみで円筒状部材を成型できる溶剤可溶型のポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂が好ましく、ポリアミドイミド樹脂がより好ましい。
また、導電性ポリマーとしてポリアニリンを用いた場合には、ポリアニリンの分解を抑制する観点から、塗膜を形成するときの温度が比較的低いポリアミドイミド樹脂を用いることが好ましい。
<導電性ポリマー>
本実施形態に係る円筒状部材は、導電性ポリマーを含有する。
導電性ポリマーとしては、例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセン、ポリパラフェニレン、及びこれらの誘導体が挙げられる。
導電性ポリマーは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併合してもよい。
ここで、本実施形態において、導電性ポリマーとしての「ポリアニリン」とは、ポリアニリンのエメラルジン塩(エメラルジン塩基をプロトン化した状態)を意味する。ポリアニリンのエメラルジン塩を下記式(1)に示す。
ポリアニリンの誘導体としては、例えば下記式(1)のエメラルジン塩の芳香環が置換基(例えば炭素数1以上6以下のアルキル基)により置換されているものが挙げられる。なお、式(1)中、nは2以上の整数である。
以下では、「ポリアニリン及び誘導体」を単に「ポリアニリン」と称して説明する。
Figure 0006855715
導電性ポリマーの重量平均分子量は、特に制限されることはないが、酸性カーボンブラック表面への付着性(配位性)を向上させる観点から、例えば2万以下が好ましく、1万以下がより好ましく、5000以下がさらに好ましい。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
導電性ポリマーと酸性カーボンブラックとの配合比は、酸性カーボンブラックの酸性基のモル数と、導電性ポリマーの導電化(ドープ)に必要なモル数とを等しくするように調整することがよい。
例えば、導電性ポリマーがポリアニリンであり、酸性カーボンブラックの酸性基がカルボキシ基の場合には、ポリアニリンと酸性カーボンブラックとの配合比は、ポリアニリンの構成単位とカルボキシ基とのモル比(ポリアニリンの構成単位/カルボキシ基)で、1/2が好ましい。すなわち、ポリアニリンの構成単位のモル数(モル量)は、酸性カーボンブラックのカルボキシ基のモル数(モル量)の半分が最適である。
上記モル比(導電性ポリマーの構成単位/酸性カーボンブラックの酸性基)が過度に少ないと、ドープされた導電性ポリマー量が少なくなるため、円筒状部材の抵抗の電圧依存性が高くなりやすい。また、抵抗のバラツキも生じやすくなる。
一方、上記モル比(導電性ポリマーの構成単位/酸性カーボンブラックの酸性基)が多いと、ドープされた導電性ポリマー量が過度に増えるため、円筒状部材が脆くなりやすく、耐曲げ性が低下しやすい。
<酸性カーボンブラック>
本実施形態に係る円筒状部材は、導電剤として酸性カーボンブラックを含有する。
酸性カーボンブラックとしては、ガスブラック法で作製したカーボンブラック、オイルファーネス法で作製したカーボンブラックを酸化処理したものを用いることができる。
具体的には、例えば、表面にカルボキシ基、キノン基、ラクトン基、水酸基等を有するカーボンブラックを用いることができる。
すなわち、酸性カーボンブラックの酸性基としては、例えば、カルボキシ基、キノン基、ラクトン基、水酸基が挙げられる。中でも、カルボキシ基が好ましい。
酸性カーボンブラックのpHは、抵抗の電圧依存性を抑制する観点から、5以下であることが好ましく、4.5以下であることがより好ましい。また、酸性カーボンブラックのpHを5以下とすることで、抵抗の電圧依存性も抑制される傾向がある。
なお、本実施形態において、酸性カーボンブラックのpHは、JIS Z8802(2011)規定のpH測定方法によって測定される値である。
酸性カーボンブラックは、市販されているのものとして、オリオンエンジニアドカーボンズ社製の「カラーブラックFW1」(pH4.5、揮発分5%)、同「NIPEX160IQ」(pH4.5、揮発分5%)、同SPECIAL BLACK4(pH3.0、揮発分14.0%)、同「プリンテックス150T」(pH4.5、揮発分10.0%)、同「スペシャルブラック350」(pH3.5、揮発分2.2%)、同「スペシャルブラック100」(pH3.3、揮発分2.2%)、同「スペシャルブラック250」(pH3.1、揮発分2.0%)、同「スペシャルブラック5」(pH3.0、揮発分15.0%)、同「スペシャルブラック4A」(pH3.0、揮発分14.0%)、同「スペシャルブラック550」(pH2.8、揮発分2.5%)、同「スペシャルブラック6」(pH2.5、揮発分18.0%)、同「カラーブラックFW200」(pH2.5、揮発分20.0%)、同「カラーブラックFW2」(pH2.5、揮発分16.5%)、同「カラーブラックFW2V」(pH2.5、揮発分16.5%)、キャボット社製「MONARCH1000」(pH2.5、揮発分9.5%)、キャボット社製「MONARCH1300」(pH2.5、揮発分9.5%)、キャボット社製「MONARCH1400」(pH2.5、揮発分9.0%)、同「MOGUL−L」(pH2.5、揮発分5.0%)、同「REGAL400R」(pH4.0、揮発分3.5%)などが挙げられる。
酸性カーボンブラックの一次粒子径は、目的とする抵抗を維持しやすくする観点から、小さいことが良く、25nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましい。
なお、酸性カーボンブラックは、導電性ポリマーと複合体を形成する際、酸性基が露出した状態であることが好ましい。これにより、導電性ポリマーのイオン性部分に酸性カーボンブラックの酸性基が配位しやすくなるので、導電性ポリマーの添加量に対し、ドープされない導電性ポリマーの量をより少なくすることができる。この結果、目的とする半導電性が付与されやすくなり、抵抗のバラツキが抑制された円筒状部材が得られやすくなる。
上記酸性基を露出した状態にする方法としては、例えば酸性カーボンブラックを含む分散液を公知の分散機(例えば高圧衝突型分散機)などを用いて機械的に分散させて、酸性カーボンブラックの凝集をほぐす方法が挙げられる。
酸性カーボンブラックの含有量は、円筒状部材を構成する全樹脂成分100質量部に対して、5質量部以上40質量部以下であることが好ましく、10質量部以上30質量部以下がより好ましく、15質量部以上25質量部以下がさらに好ましい。
<その他の添加剤>
その他の添加剤としては、例えば、酸性カーボンブラック以外の導電剤、樹脂の熱劣化を防止するための酸化防止剤、流動性を向上させるための界面活性剤等、画像形成装置の円筒状部材として用いられる周知の添加剤が挙げられる。
〔円筒状部材の製造方法〕
本実施形態に係る円筒状部材は、例えば、導電性ポリマーと、酸性カーボンブラックと、溶媒とを含有する分散液(以下、「複合体分散液」とも称する)を調製する工程(以下、「複合体分散液調製工程」とも称する)と、上記複合体分散液と、樹脂を含有する溶液(以下、「樹脂溶液」とも称する)と、を混合する工程(以下、「混合工程」とも称する)と、混合された複合体分散液と樹脂溶液との混合液(塗布液)を芯材の外周面に塗布して塗膜を形成する工程(以下、「塗膜形成工程」とも称する)と、を有する製造方法によって製造される。
複合体分散液調製工程では、例えば分散機(例えば高圧衝突型分散機)を用いて、複合体分散液中に酸性カーボンブラックを分散させることが好ましい。これにより、酸性カーボンブラックの表面近傍に未ドープ状態の導電性ポリマーが配位され、酸性カーボンブラックの酸性基によりドープされやすくなる。そして、複合体分散液と樹脂溶液との混合液(塗布液)、及び、この混合液から形成された塗膜(後に円筒状部材)中においても、導電性ポリマー及び酸性カーボンブラックは上記複合体を形成したまま存在すると考えられる。
これにより、上述と同様の理由により、|体積抵抗率RV1−体積抵抗率RV2|、及び、|体積抵抗率RT1−体積抵抗率RT2|が上記範囲に制御された円筒状部材が達成されやすくなると考えられる。
混合工程は、複合体分散液と樹脂溶液とを混合する工程である。混合方法としては特に限定されず、公知の分散機(例えば高圧衝突型分散機)を用いる方法により行なうことができる。
塗膜形成工程は、上記混合工程を経て混合された複合体分散液と樹脂溶液との混合液(塗布液)を芯材の外周面に塗布して塗膜を形成する工程である。塗布液の塗布方法としては、例えば浸漬塗布法、遠心成形、ディッピング法など公知の塗布法により行なうことができる。
塗膜の形成後、溶剤を乾燥させ、芯材の外周面に形成された上記塗膜を、芯材から取り外し、適当な幅に切断することで本実施形態の円筒状部材を得ることができる。
[円筒状部材ユニット]
図1は、本実施形態に係る円筒状部材ユニットを示す概略斜視図である。
本実施形態に係る円筒状部材ユニット130は、図1に示すように、上記本実施形態に係る円筒状部材10を備えており、例えば、円筒状部材10は対向して配置された駆動ロール131および従動ロール132により張力がかかった状態で掛け渡されている。
ここで、本実施形態に係る円筒状部材ユニット130は、円筒状部材10を中間転写体として適用させる場合、円筒状部材10を支持するロールとして、感光体(像保持体)表面のトナー像を円筒状部材10上に一次転写させるためのロールと、円筒状部材10上に転写されたトナー像をさらに記録媒体に二次転写させるためのロールが配置されていてもよい。
なお、円筒状部材10を支持するロールの数は限定されず、使用態様に応じて配置すればよい。上記構成の円筒状部材ユニット130は、装置に組み込まれて使用され、駆動ロール131、従動ロール132の回転に伴って円筒状部材10も支持した状態で回転する。
なお、本実施形態に係る円筒状部材は、例えば、画像形成装置用のベルト(具体的には、感光体(像保持体)表面に形成されたトナー画像を記録媒体へ転写する中間転写用の円筒状部材(中間転写ベルト)、記録媒体を搬送する円筒状部材(記録媒体搬送ベルト)、記録媒体を搬送し且つトナー画像を保持する他の部材から該記録媒体表面に前記トナー画像を転写させる円筒状部材(記録媒体搬送転写ベルト))等に適用され得る。
[画像形成装置、画像形成方法]
本実施形態に係る画像形成装置としては、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、トナーを含む現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、本実施形態に係る前述の円筒状部材ユニットを有し、像保持体の表面に形成されたトナー画像を円筒状部材を介して記録媒体の表面に転写する転写手段と、を備えるものが挙げられる。
具体的には、本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、転写手段が中間転写体と、像保持体に形成されたトナー像を中間転写体に一次転写する一次転写手段と、中間転写体に転写されたトナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段と、を備え、当該中間転写体として上記本実施形態に係る円筒状部材を備える構成が挙げられる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、転写手段が記録媒体を搬送するための記録媒体搬送体(記録媒体搬送ベルト)と、像保持体に形成されたトナー像を記録媒体搬送体により搬送された記録媒体に転写するための転写手段と、を備え、当該記録媒体搬送体として上記本実施形態に係る円筒状部材を備える構成であってもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラー画像形成装置、像保持体上に保持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色の現像器を備えた複数の像保持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置が挙げられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置を、図面を参照しつつ説明する。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図2に示す画像形成装置は、上記本実施形態に係る円筒状部材を中間転写体(中間転写ベルト)に適用した画像形成装置である。
本実施形態に係る画像形成装置100は、図2に示すように、例えば、いわゆるタンデム方式であり、電子写真感光体からなる4つの像保持体101a〜101dの周囲に、その回転方向に沿って順次、帯電装置102a〜102d、露光装置114a〜114d、現像装置103a〜103d、一次転写装置(一次転写ロール)105a〜105d、像保持体クリーニング装置104a〜104dが配置されている。尚、転写後の像保持体101a〜101dの表面に残留している残留電位を除去するために除電器を備えていてもよい。
中間転写ベルト107が、支持ロール106a〜106d、駆動ロール111および対向ロール108により張力を付与しつつ支持され、円筒状部材ユニット107bを形成している。これらの支持ロール106a〜106d、駆動ロール111および対向ロール108により、中間転写ベルト107は、各像保持体101a〜101dの表面に接触しながら各像保持体101a〜101dと一次転写ロール105a〜105dとを矢印Aの方向に移動し得る。一次転写ロール105a〜105dが中間転写ベルト107を介して像保持体101a〜101dに接触する部位が一次転写部となり、像保持体101a〜101dと一次転写ロール105a〜105dとの接触部には一次転写電圧が印加される。
二次転写装置として、中間転写ベルト107および二次転写ベルト116を介して対向ロール108と二次転写ロール109が対向配置されている。二次転写ベルト116は、二次転写ロール109と支持ロール106eとによって支持されている。紙等の記録媒体115が中間転写ベルト107の表面に接触しながら中間転写ベルト107と二次転写ロール109とで挟まれる領域を矢印Bの方向に移動し、その後、定着装置110を通過する。二次転写ロール109が中間転写ベルト107および二次転写ベルト116を介して対向ロール108に接触する部位が二次転写部となり、二次転写ロール109と対向ロール108との接触部には二次転写電圧が印加される。更に、転写後の中間転写ベルト107と接触するように、中間転写ベルトクリーニング装置112および113が配置されている。
この構成の多色画像形成装置100では、像保持体101aが矢印Cの方向に回転するとともに、その表面が帯電装置102aによって帯電された後、レーザ光等の露光装置114aにより第1色目の静電荷像が形成される。形成された静電荷像はその色に対応するトナーを収容した現像装置103aにより、トナーを含む現像剤で現像(顕像化)されてトナー像が形成される。なお、現像装置103a〜103dには、各色の静電荷像に対応するトナー(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)がそれぞれ収容されている。
像保持体101a上に形成されたトナー像は、一次転写部を通過する際に、一次転写ロール105aによって中間転写ベルト107上に静電的に転写(一次転写)される。以降、第1色目のトナー像を保持した中間転写ベルト107上に、一次転写ロール105b〜105dによって、第2色目、第3色目、第4色目のトナー像が順次重ね合わせられるよう一次転写され、最終的に多色の多重トナー像が得られる。
中間転写ベルト107上に形成された多重トナー像は、二次転写部を通過する際に、記録媒体115に静電的に一括転写される。トナー像が転写された記録媒体115は、定着装置110に搬送され、加熱および加圧、または加熱若しくは加圧により定着処理された後、機外に排出される。
一次転写後の像保持体101a〜101dは、像保持体クリーニング装置104a〜104dにより残留トナーが除去される。一方、二次転写後の中間転写ベルト107は、中間転写ベルトクリーニング装置112および113により残留トナーが除去され、次の画像形成プロセスに備える。
−像保持体−
像保持体101a〜101dとしては、公知の電子写真感光体が広く適用される。電子写真感光体としては、感光層が無機材料で構成される無機感光体や、感光層が有機材料で構成される有機感光体などが用いられる。有機感光体においては、露光により電荷を発生する電荷発生層と、電荷を輸送する電荷輸送層を積層する機能分離型有機感光体や、電荷を発生する機能と電荷を輸送する機能を果たす単層型有機感光体が好適に用いられる。また、無機感光体においては、感光層がアモルファスシリコンにより構成されているものが、好適に用いられる。
また、像保持体の形状には特に限定はなく、例えば、円筒ドラム状、シート状またはプレート状等、公知の形状が採用される。
−帯電装置−
帯電装置102a〜102dとしては、特に制限はなく、例えば、導電性(ここで、帯電装置における「導電性」とは例えば体積抵抗率が10Ω・cm未満を意味する。)または半導電性(ここで、帯電装置における「半導電性」とは例えば体積抵抗率が10乃至1013Ωcmを意味する。)のローラ、ブラシ、フィルム、またはゴムブレード等を用いた接触型帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器など、公知の帯電器が広く適用される。これらの中でも接触型帯電器が望ましい。
帯電装置102a〜102dは、像保持体101a〜101dに対し、通常、直流電流を印加するが、交流電流を更に重畳させて印加してもよい。
−露光装置−
露光装置114a〜114dとしては、特に制限はなく、例えば、像保持体101a〜101dの表面に、半導体レーザ光、LED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)光、または液晶シャッタ光等の光源、またはこれらの光源からポリゴンミラーを介して定められた像様に露光し得る光学系機器など、公知の露光装置が広く適用される。
−現像装置−
現像装置103a〜103dとしては、目的に応じて選択され。例えば、一成分系現像剤または二成分系現像剤をブラシ、またはローラ等を用い接触または非接触で現像する公知の現像器などが挙げられる。
−一次転写ロール−
一次転写ロール105a〜105dは単層または多層のいずれでもよい。例えば、単層構造の場合は、発泡または無発泡のシリコーンゴム、ウレタンゴム、またはEPDM等にカーボンブラック等の導電性粒子が適量配合されたロールで構成される。
−像保持体クリーニング装置−
像保持体クリーニング装置104a〜104dは、一次転写工程後の像保持体101a〜101dの表面に付着する残存トナーを除去するためのものであり、クリーニングブレードの他、ブラシクリーニング、またはロールクリーニング等が用いられる。これらの中でもクリーニングブレードを用いることが望ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、またはシリコーンゴム等が挙げられる。
−二次転写ロール−
二次転写ロール109の層構造は、特に限定されるものではないが、例えば、三層構造の場合、コア層と中間層とその表面を被覆する塗布層により構成される。コア層は導電性粒子を分散したシリコーンゴム、ウレタンゴム、またはEPDM等の発泡体で、中間層はこれらの無発泡体で構成される。塗布層の材料としては、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、またはパーフルオロアルコキシ樹脂などが挙げられる。二次転写ロール109の体積抵抗率は10Ωcm以下であることが望ましい。また、中間層を除いた2層構造としてもよい。
−対向ロール−
対向ロール108は、二次転写ロール109の対向電極を形成する。対向ロール108の層構造は、単層または多層のいずれでもよい。例えば単層構造の場合は、シリコーンゴム、ウレタンゴム、またはEPDM等にカーボンブラック等の導電性粒子が適量配合されたロールで構成される。二層構造の場合は、上記のゴム材料で構成される弾性層の外周面を高抵抗層で被覆したロールから構成される。
対向ロール108と二次転写ロール109の芯体とには、通常1kV以上6kV以下の電圧が印加される。対向ロール108の芯体への電圧印加に代えて、対向ロール108に接触させた電気良導性の電極部材と二次転写ロール109とに電圧を印加してもよい。上記電極部材としては、金属ロール、導電性ゴムロール、導電性ブラシ、金属プレート、または導電性樹脂プレート等が挙げられる。
−定着装置−
定着装置110としては、例えば、熱ローラ定着器、加圧ローラ定着器、またはフラッシュ定着器など公知の定着器が広く適用される。
−中間転写ベルトクリーニング装置−
中間転写ベルトクリーニング装置112および113としては、クリーニングブレードの他、ブラシクリーニング、またはロールクリーニング等が用いられる、これらの中でもクリーニングブレードを用いることが望ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、またはシリコーンゴム等が挙げられる。
次に、本実施形態の円筒状部材を、記録媒体搬送体として用いた画像形成装置について説明する。
図3は、本実施形態に係る画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。図3に示す画像形成装置は、上記本実施形態に係る円筒状部材を記録媒体搬送体(用紙搬送ベルト)に適用した画像形成装置である。
図3に示す画像形成装置において、ユニットY、M、C、BKは、矢印の時計方向に回転するように、それぞれ感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKが備えられる。感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKの周囲には、帯電器202Y、202M、202C、202BKと、露光器203Y、203M、203C、203BKと、各色現像装置(イエロー現像装置204Y、マゼンタ現像装置204M、シアン現像装置204C、ブラック現像装置204BK)と、感光体ドラム清掃部材205Y、205M、205C、205BKとがそれぞれ配置されている。
ユニットY、M、C、BKは、用紙搬送ベルト206に対して4つ並列に、ユニットBK、C、M、Yの順に配置されているが、ユニットBK、Y、C、Mの順等、画像形成方法に合わせて適当な順序が設定される。
用紙搬送ベルト206は、ベルト支持ロール210、211、212、213によって内面側から支持され、円筒状部材ユニット220を形成している。該用紙搬送ベルト206は、矢印の反時計方向に感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKと同じ周速度をもって回転するようになっており、ベルト支持ロール212、213の中間に位置するその一部が感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとそれぞれ接するように配置されている。用紙搬送ベルト206には、ベルト用清掃部材214が備えられている。
転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、用紙搬送ベルト206の内側であって、用紙搬送ベルト206と感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとが接している部分に対向する位置にそれぞれ配置され、感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKと、用紙搬送ベルト206を介してトナー画像を用紙(被転写体)216に転写する転写領域を形成している。転写ロール207Y、207M、207C、207BKは、図3に示すとおり、感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKの直下に配置していても、直下からずれた位置に配置してもよい。
定着装置209は、用紙搬送ベルト206と感光体ドラム201Y、201M、201C、201BKとのそれぞれの転写領域を通過した後に搬送されるように配置されている。
用紙搬送ロール208により、用紙216は用紙搬送ベルト206に搬送される。
図3に示す画像形成装置において、ユニットBKにおいては、感光体ドラム201BKを回転駆動させる。これと連動して帯電器202BKが駆動し、感光体ドラム201BKの表面を目的の極性・電位に帯電させる。表面が帯電された感光体ドラム201BKは、次に、露光器203BKによって像様に露光され、その表面に静電荷像が形成される。
続いて該静電荷像は、ブラック現像装置204BKによって現像される。すると、感光体ドラム201BKの表面にトナー画像が形成される。なお、このときの現像剤は一成分系のものでもよいし二成分系のものでもよい。
このトナー画像は、感光体ドラム201BKと用紙搬送ベルト206との転写領域を通過し、用紙216が静電的に用紙搬送ベルト206に吸着して転写領域まで搬送され、転写ロール207BKから印加される転写バイアスによって形成される電界により、用紙216の表面に順次転写される。
この後、感光体ドラム201BK上に残存するトナーは、感光体ドラム清掃部材205BKによって清掃・除去される。そして、感光体ドラム201BKは、次の画像転写に供される。
以上の画像転写は、ユニットC、MおよびYでも上記の方法によって行われる。
転写ロール207BK、207C、207Mおよび207Yによってトナー画像を転写された用紙216は、さらに定着装置209に搬送され、定着が行われる。
以上により用紙上に所望の画像が形成される。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[複合体分散液(1)〜(8)の調製]
表1に示した比率(量)に従い、エメラルジン塩基状態のポリアニリン(シグマ−アルドリッチ社製)をN−メチルピロリドン(NMP)に溶解させて溶液を作製した。この溶液中に表1に示した比率(量)の酸性カーボンブラックを添加したものを、高圧衝突型分散機(ジーナス社製)を用い200MPaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行い、上記溶液中に酸性カーボンブラック分散させた。これにより、複合体分散液(1)〜(8)を得た。
[分散液(1C)の調製]
表2に示した比率(量)に従い、酸性カーボンブラックとN−メチルピロリドン(NMP)とを混合した溶液を、高圧衝突型分散機(ジーナス社製)を用い200MPaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行い、NMP中に酸性カーボンブラックを分散させた。これにより、分散液(1C)を得た。
[分散液(2C)の調製]
表2に示した比率(量)に従い、エメラルジン塩基状態のポリアニリン(シグマ−アルドリッチ社製)をN−メチルピロリドン(NMP)に溶解させた溶液を作製した。この溶液中に表1に示した比率(量)のアルカリ性カーボンブラックを添加したものを、高圧衝突型分散機(ジーナス社製)を用い200MPaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行った。これにより、分散液(2C)を得た。
[分散液(3C)の調製]
表2に示した比率(量)に従い、エメラルジン塩基状態のポリアニリン(シグマ−アルドリッチ製)のNMP5%溶液を作製した。これを分散液(3C)とした。
[実施例1〜6、8]
表3に示した複合体分散液種及び比率(量)、樹脂溶液種及び比率(量)に従い、複合体分散液と、樹脂溶液と、を混合後、高圧衝突型分散機(ジーナス社製)を用い200MPaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行って分散を行い、塗布液を得た。この塗布液をディップコートにてφ253のアルミ製パイプの外周面に塗布し、150℃で30分回転乾燥後250℃のオーブンに1時間入れて塗膜を得た。その後、オーブンから塗膜が形成されたアルミ製パイプを取り出し、塗膜を抜き取ることで、φ253mm幅330mmの各例の円筒状部材を得た。
[実施例7]
表3に示した複合体分散液種及び比率(量)、樹脂溶液種及び比率(量)に従い、回転乾燥後に340℃のオーブンに入れたこと以外は実施例1と同様にしてφ253mm幅330mmの円筒状部材を得た。
[比較例1〜3]
表4に示した分散液種及び比率(量)、樹脂溶液種及び比率(量)に従い、分散液と、樹脂溶液と、を混合後、高圧衝突型分散機(ジーナス社製)を用い200MPaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行って分散を行い塗布液を得た。この塗布液をディップコートにてφ253のアルミ製パイプの外周面に塗布し、150℃で30分回転乾燥後250℃のオーブンに1時間入れて塗膜を得た。その後、オーブンから塗膜が形成されたアルミ製パイプを取り出し、塗膜を抜き取ることで、φ253mm幅330mmの各例の円筒状部材を得た。
[比較例4]
表4に示す分散液(1C)33質量部と、樹脂溶液100質量部と、さらにエメラルジン塩基状態のポリアニリン(シグマ−アルドリッチ製)9.2質量部と、を混合後、高圧衝突型分散機(ジーナス社製)を用いて200MPaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行って分散を行い塗布液を得た。その後は実施例1と同様の方法により円筒状部材を得た。
[比較例5]
樹脂溶液100質量部と、エメラルジン塩基状態のポリアニリン(シグマ−アルドリッチ製)9.2質量部と、を混合後、高圧衝突型分散機(ジーナス社製)を用いて200MPaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行って分散を行い塗布液を得た。その後は実施例1と同様の方法により円筒状部材を得た。
[比較例6]
表4に示した分散液種及び比率(量)、ドデシルベンゼンスルホン酸の比率(量)に従い、分散液と、ドデシルベンゼンスルホン酸と、を混合した溶液を作製した。この溶液に樹脂溶液を混合後、高圧衝突型分散機(ジーナス社製)を用い200MPaにてφ0.1mmのオリフィスを通過させるとともに2分割したスラリーを衝突させることを5回行って分散を行い塗布液を得た。その後は実施例1と同様の方法により円筒状部材を得た。
<各種測定及び評価>
上記で得られた円筒状部材について下記の方法にて、表面抵抗率、体積抵抗率RV1、体積抵抗率RV2、体積抵抗率RT1、及び体積抵抗率RT2を測定し、体積抵抗率のバラツキ、体積抵抗率の電圧依存性、及び体積抵抗率の環境依存性を評価した。また、円筒状部材の耐折れ性を評価した。結果をまとめて表3、4に示す。
(表面抵抗率)
表面抵抗率は、JIS−K−6911(1995年)に準じて、円形電極(三菱油化(株)製ハイレスターIPのURプローブ:円柱状電極の外径Φ16mm、リング状電極部の内径Φ30mm、外径Φ40mm)を用い、測定対象物(円筒状部材)を絶縁板の上に置き、22℃55%RH環境下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧100Vを印加して印加後5sec後の外径から内径に流れる電流値をアドバンテスト製、微小電流計 R8340Aを用いて測定し、その電流値より得た表面抵抗値から表面抵抗率を求めた。円筒状部材の表面抵抗率は、周方向8点、軸方向3点測定した平均値とした。
(体積抵抗率、体積抵抗率のバラツキ)
表面抵抗率の測定と同様の装置を用いて下記体積抵抗率RV1を測定した。
測定対象物(円筒状部材)を金属板の上に置き、22℃55%RH環境下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧100Vを印加して印加後30秒後の金属板から内円筒に流れる電流値を測定し、その電流値より得た体積抵抗値から体積抵抗率RV1を求めた。
円筒状部材の体積抵抗率RV1は、周方向8点、軸方向3点測定した平均値とした。
次いで、体積抵抗率RV1率の測定値のうち、体積抵抗率RV1の最大値RMAXと最小値RMINとの差を求め、その差(RMAX−RMIN)を、体積抵抗率のバラツキの評価の指標とした。評価基準を以下に示す。実用上、G2までが許容範囲である。
−評価基準−
G1(◎):0.2未満
G2(○):0.2以上0.3未満
G3(△):0.3以上0.8未満
G4(×):0.8以上
(体積抵抗率の電圧依存性)
表面抵抗率の測定と同様の装置を用いて下記体積抵抗率RV2を測定した。
測定対象物(円筒状部材)を金属板の上に置き、22℃55%RH環境下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧500Vを印加して印加後30秒後の金属板から内円筒に流れる電流値を測定し、その電流値より得た体積抵抗値から体積抵抗率RV2を求めた。
そして、上記で測定した体積抵抗率RV1と体積抵抗率RV2との差の絶対値(|体積抵抗率RV1−体積抵抗率RV2|)を求め、この絶対値を、体積抵抗率の電圧依存性(抵抗の電圧依存性)の評価の指標とした。
なお、円筒状部材の体積抵抗率RV2は、周方向8点、軸方向3点測定した平均値とした。評価基準を以下に示す。実用上、G2までが許容範囲である。
−評価基準−
G1(◎):0.4未満
G2(○):0.4以上0.8未満
G3(△):0.8以上1.2未満
G4(×):1.2以上
(体積抵抗率の環境依存性)
表面抵抗率の測定と同様の装置を用いて下記体積抵抗率RT1及び体積抵抗率RT2を測定した。
測定対象物(円筒状部材)を金属板の上に置き、10℃15%RH環境下に12時間放置した後に、10℃15%RH環境下で電圧100Vを印加して印加後30秒後の金属板から内円筒に流れる電流値を測定し、その電流値より得た体積抵抗値から体積抵抗率RT1を求めた。また、同様にして、28℃85%RH環境下に12時間放置した後に、28℃85%RH環境下で電圧100Vを印加して印加後30秒後の金属板から内円筒に流れる電流値を測定し、その電流値より得た体積抵抗値から体積抵抗率RT2を求めた。
そして、上記で測定した体積抵抗率RT1と体積抵抗率RT2との差の絶対値(|体積抵抗率RT1−体積抵抗率RT2|)を求め、この絶対値を、体積抵抗率の環境依存性(抵抗の環境依存性)の評価の指標とした。
なお、円筒状部材の体積抵抗率RT1及び体積抵抗率RT2は、周方向8点、軸方向3点測定した平均値とした。評価基準を以下に示す。実用上、G2までが許容範囲である。
−評価基準−
G1(◎):0.3未満
G2(○):0.3以上0.6未満
G3(△):0.6以上0.9未満
G4(×):0.9以上
(耐折れ性)
上記で得られた円筒状部材から、15mm×150mmの短冊状サンプルを切り出し、荷重は1KgfでMIT試験機装置(上島製作所製)を使用して、円筒状部材に破断が生じるまでの回数を測定した。実用上、G3までが許容範囲である。
−評価基準−
G1(◎):500回以上
G2(○):300回以上499回以下
G3(△):150回以上299回以下
G4(×):149以下
Figure 0006855715
Figure 0006855715
Figure 0006855715
Figure 0006855715

上記表1〜表4に示す材料の詳細は以下の通りである。
−導電性ポリマー(ポリアニリン)−
・ポリアニリンエメラルジン塩基、分子量5000:シグマ−アルドリッチ社製
・ポリアニリンエメラルジン塩基、分子量20000:シグマ−アルドリッチ社製
−カーボンブラック−
・スペシャルブラック4:オリオンエンジニアドカーボンズ社製
・カラーブラックFW1:オリオンエンジニアドカーボンズ社製
・NIPEX160IQ:オリオンエンジニアドカーボンズ社製
・Monarch880:キャボット社製
−樹脂溶液−
・ポリアミドイミド樹脂の21%NMP溶液:HPC−9000、日立化成社製
・ポリイミド樹脂の18%NMP溶液:UワニスA、宇部興産社製
本実施例は比較例に比べ、抵抗の電圧依存性及び抵抗の環境依存性が共に抑制されていることがわかる。また、本実施例は比較例に比べ、抵抗のバラツキも抑制されていることがわかる。なお、上記抵抗とは体積抵抗率とする。
これは、導電性ポリマーが酸性カーボンブラックで導電化(ドープ)されており、導電性ポリマーと酸性カーボンブラックとで複合体が形成されているからである。
実施例1と実施例7との比較により、ポリアミドイミドを含む樹脂溶液を用いて得られた実施例1の円筒状部材は、ポリイミドを含む樹脂溶液を用いて得られた実施例7の円筒状部材よりも、抵抗の電圧依存性及び抵抗のバラツキが良好であることがわかる。これは、ポリアミドイミド樹脂の方が膜形成時の温度が低いため導電性ポリマーの劣化が少なく、電圧依存性、抵抗バラツキが良化すると考えられる。
実施例1と実施例8との比較により、分子量が5,000の導電性ポリマーを含む複合体分散液を用いて得られた実施例1の円筒状部材は、分子量が20,000の導電性ポリマーを含む複合体分散液を用いて得られた実施例8の円筒状部材よりも、抵抗の電圧依存性及び抵抗の環境依存性が良好であることがわかる。また、抵抗のバラツキも良好であることがわかる。これは、導電性ポリマーの分子量が小さくなると、酸性カーボンブラックの表面の酸性基でドープされる量が多くなり、電圧依存性、抵抗バラツキが良化すると考えられる。
比較例3より、アルカリ性のカーボンブラック(pH8.5)を用いた場合には、抵抗の電圧依存性、抵抗バラツキが高いことがわかる。
比較例4より、樹脂と同時に導電性ポリマーを添加した場合には、抵抗の電圧依存性が高いことがわかる。
比較例5より、半導電性付与剤として導電性ポリマーのみを用いた場合には、表面抵抗率及び体積抵抗率が測定されなかったので、抵抗が下がらないことがわかる。
比較例6より、導電性ポリマーとして、プロトン酸(ドデシルベンゼンスルホン酸)によってドープされた導電性ポリマーを用いた場合には、抵抗の環境依存性が高いことがわかる。
10 円筒状部材
100 画像形成装置
101a、101b、101c、101d 像保持体
102a、102b、102c、102d 帯電装置(帯電手段の一例)
103a、103b、103c、103d、204Y、204M、204C、204BK 現像装置(現像手段の一例)
104a、104b、104c、104d 像保持体クリーニング装置
105a、105b、105c、105d 一次転写ロール
106a、106b、106c、106d、106e 支持ロール
107 中間転写ベルト
107b、130、220 円筒状部材ユニット
108 対向ロール
109 二次転写ロール
110、209 定着装置(定着手段の一例)
111 駆動ロール
112、113 中間転写ベルトクリーニング装置
114a、114b、114c、114d 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
115 記録媒体
116 二次転写ベルト
131 駆動ロール
132 従動ロール
201Y、201M、201C、201BK 感光体ドラム(像保持体の一例)
202Y、202M、202C、202BK 帯電器(帯電手段の一例)
203Y、203M、203C、203BK 露光器(静電荷像形成手段の一例)
205Y、205M、205C、205BK 感光体ドラム清掃部材
206 用紙搬送ベルト
207Y、207M、207C、207BK 転写ロール(転写手段の一例)
208 用紙搬送ロール
214 ベルト用清掃部材
216 用紙(記録媒体の一例)

Claims (4)

  1. 樹脂と、導電性ポリマーと、酸性カーボンブラックと、を含有し、
    22℃55%RH環境下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RV1と、22℃55%RH環境下に12時間放置した後に、22℃55%RH環境下で電圧500Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RV2と、の差の絶対値が0.8未満であり、
    10℃15%RH環境下に12時間放置した後に、10℃15%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RT1と、28℃85%RH環境下に12時間放置した後に、28℃85%RH環境下で電圧100Vを印加して30秒後に測定したときの体積抵抗率RT2と、の差の絶対値が0.6未満であって、
    前記樹脂はポリアミドイミド樹脂であり、
    前記導電性ポリマーはポリアニリンであり、
    前記導電性ポリマーが前記酸性カーボンブラックと複合体を形成している
    画像形成装置用の円筒状部材。
  2. 前記酸性カーボンブラックのpHは5以下である請求項1に記載の円筒状部材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の円筒状部材と、前記円筒状部材を張力がかかった状態で掛け渡す複数のロールと、を備え、画像形成装置に脱着される円筒状部材ユニット。
  4. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    トナーを含む現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
    請求項に記載の円筒状部材ユニットを有し、前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を前記円筒状部材を介して記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    を備える画像形成装置。
JP2016178740A 2016-09-13 2016-09-13 円筒状部材、円筒状部材ユニット、及び画像形成装置 Active JP6855715B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016178740A JP6855715B2 (ja) 2016-09-13 2016-09-13 円筒状部材、円筒状部材ユニット、及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016178740A JP6855715B2 (ja) 2016-09-13 2016-09-13 円筒状部材、円筒状部材ユニット、及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018045043A JP2018045043A (ja) 2018-03-22
JP6855715B2 true JP6855715B2 (ja) 2021-04-07

Family

ID=61693005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016178740A Active JP6855715B2 (ja) 2016-09-13 2016-09-13 円筒状部材、円筒状部材ユニット、及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6855715B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020194002A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 富士ゼロックス株式会社 ベルト、中間転写ベルト、及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018045043A (ja) 2018-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6489409B2 (ja) 画像形成装置
JP2014010383A (ja) 転写装置及び画像形成装置
US9733596B1 (en) Conductive member for image-forming apparatus, transfer unit for image-forming apparatus, and image-forming apparatus
JP2017207547A (ja) 画像形成装置
JP2016177044A (ja) 画像形成装置
JP6452041B2 (ja) 画像形成装置
US20140113782A1 (en) Semiconductive roller, method for manufacturing the same, and image forming apparatus
JP5257194B2 (ja) 樹脂成形体、管状体、転写ユニット、及び画像形成装置
JP6855715B2 (ja) 円筒状部材、円筒状部材ユニット、及び画像形成装置
JP5470771B2 (ja) 画像形成装置
US7039351B2 (en) Transfer member and image forming apparatus using the same
JP6056542B2 (ja) 管状体、管状体ユニット、中間転写体、及び画像形成装置
US9519244B2 (en) Intermediate transfer belt with elastic layer formed on base layer and image forming apparatus including same
JP2018136484A (ja) 画像形成装置用の円筒状部材、画像形成装置、及び円筒状部材ユニット
JP6555571B2 (ja) 画像形成装置
US20170242373A1 (en) Tubular member, transfer belt, transfer unit, and image forming apparatus
JP6922191B2 (ja) 画像形成装置用導電性部材、画像形成装置用転写ユニット及び画像形成装置
JP6021795B2 (ja) 現像ローラー、現像装置、画像形成装置、現像ローラーの製造方法
US20170277080A1 (en) Endless belt for image forming apparatus, belt unit for image forming apparatus, image forming apparatus, resin composition, manufacturing method of endless belt for image forming apparatus, and manufacturing method of resin composition
JP7035328B2 (ja) 無端ベルト、無端ベルトユニット、及び画像形成装置
JP2002162835A (ja) 画像形成装置
JP2016177252A (ja) 画像形成装置
JP2014219454A (ja) 管状体、管状体ユニット、中間転写体、及び、画像形成装置
JP6641617B2 (ja) 画像形成装置
JP2006154233A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190830

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6855715

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350