JP6855122B2 - コバルト錯体及びその製造方法、コバルト含有薄膜及びその製造方法 - Google Patents

コバルト錯体及びその製造方法、コバルト含有薄膜及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子の製造用原料として有用なコバルト錯体及びその製造方法、該コバルト錯体を材料として用いることにより製造したコバルト含有薄膜及びその製造方法に関する。
コバルトは、高い導電性を示すこと、仕事関数が大きいこと、導電性シリサイドを形成出来ること、銅との格子整合性に優れることなどの特長を持つため、トランジスタなどの半導体素子のゲート電極、ソース・ドレイン部の拡散層上のコンタクト、銅配線シード層/ライナー層などの材料として注目を集めている。次世代の半導体素子では、記憶容量や応答性をさらに向上させる目的のため、高度に細密化及び三次元化されたデザインが採用されている。したがって次世代の半導体素子を構成する材料としてコバルトを使用するためには、三次元化された基板上に数ナノ〜数十ナノメートル程度の厚みのコバルト含有薄膜を均一に形成する技術の確立が必要とされている。三次元化された基板上に金属薄膜を製造するための技術としては、原子層堆積法(ALD法)や化学気相蒸着法(CVD法)など、化学反応に基づく気相蒸着法の活用が有力視されている。半導体素子製造において、ALD法又はCVD法により薄膜を形成するための材料には、適度な蒸気圧と熱安定性を持ち、安定した供給量で気化させることが出来る材料が選択される。さらに供給時には液体であるほうが好ましい。
次世代半導体素子のゲート電極、ソース・ドレイン部の拡散層上のコンタクトとして、コバルト膜を成膜した後にケイ化して得たCoSiが検討されている。一方、銅配線シード層/ライナー層としてコバルトが使用される場合、下地にはバリア層として窒化チタンや窒化タンタルなどが採用される見込みである。さらに近年、コバルトを銅配線上にキャップ層として用いることが検討されている。コバルト含有薄膜を製造する際にシリコンやバリア層、銅配線が酸化されると、抵抗値の上昇に起因するトランジスタとの導通不良などの問題が生じる。これらの問題を回避するため、反応ガスとして酸素やオゾンなどの酸化性ガスを用いない条件下でコバルト含有薄膜の製造を可能とする材料が求められている。
非特許文献1には、η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル配位子を持つ点で本発明のコバルト錯体(1)に類似の構造を持つ化合物として、(η−シクロペンタジエニル)[η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル]コバルトが記載されているものの、これはη−シクロペンタジエニル配位子を持つ点で本発明のコバルト錯体とは異なる。また該文献にはこの錯体をコバルト含有薄膜の製造用材料として用いることに関する記述は一切ない。非特許文献2及び特許文献1には本発明のコバルト錯体(1)に類似の構造を持つ化合物として、(η−メチルシクロペンタジエニル)(η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルト及び(η−アセチルシクロペンタジエニル)(η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトが記載されているものの、これらはシクロペンタジエニル配位子上の置換基がシリルメチル基でない点で本発明のコバルト錯体とは異なる。(η−アセチルシクロペンタジエニル)(η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトはCVD法やALD法の材料として適した熱安定性と蒸気圧を併せ持っているが、更に優れた気化特性を備えた材料の開発が望まれている。
特開2016−166166号公報
Journal of Organometallic Chemistry,第346巻,403ページ(1988年)。
Inorganic Chemistry,第55巻,7141ページ(2016年)
本発明は、酸化性ガスを用いない条件下でコバルト含有薄膜の製造を可能とする材料として有用な、気化特性に優れたコバルト錯体を提供することを課題とする。
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、一般式(1)で示されるコバルト錯体が気化特性に優れ、さらに酸化性ガスを用いない条件下、特に還元性ガスを用いる条件下でコバルト含有薄膜を製造するための材料として有用なことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
一般式(1)
Figure 0006855122
(式中、R、R及びRは、各々独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Lは炭素数4〜10のジエンを表す。)で示されるコバルト錯体に関する。また本発明は、一般式(2)
Figure 0006855122
(式中、R、R及びRは各々独立にフェニル基、トリル基、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルキルオキシ基を表す。Xはハロゲン原子を表す。)で示されるリン配位錯体と、一般式(3)
Figure 0006855122
(式中、R、R及びRは一般式(1)のR、R及びRと同義を表す。)で示されるリチウムシクロペンタジエニドとを反応させ、次いで炭素数4〜10のジエンを反応させる、一般式(1)で示されるコバルト錯体の製造方法に関する。
また本発明は、一般式(1)で示されるコバルト錯体を化学反応に基づく気相蒸着法に用いることを特徴とする、コバルト含有薄膜の製造方法に関する。
また本発明は、一般式(1)で示されるコバルト錯体を化学反応に基づく気相蒸着法に用いることにより製造されるコバルト含有薄膜に関する。
さらに本発明は、一般式(1)で示されるコバルト錯体を化学反応に基づく気相蒸着法に用いることにより製造されるコバルト含有薄膜を、トランジスタのゲート電極、ソース・ドレイン部の拡散層上のコンタクト、銅配線シード層/ライナー層及びキャップ層の少なくともいずれか一つに使用する半導体デバイスに関する。
以下、本発明を更に詳細に説明する。まず、一般式(1)中のR、R及びRの定義について説明する。
一般式(1)のR、R及びRで表される炭素数1〜4のアルキル基は、直鎖状、分岐状及び環状のいずれでも良く、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、tert−ブチル基、シクロブチル基などを例示することが出来る。本発明のコバルト錯体(1)がCVD材料やALD材料として好適な蒸気圧及び熱安定性を持つ点で、水素原子又はメチル基が好ましく、メチル基が更に好ましい。
次にLで表される炭素数4〜10のジエンについて説明する。Lで表されるジエンは、鎖状ジエン又は環状ジエンのいずれであっても良い。
Lで表される炭素数4〜10のジエンのうち鎖状ジエンとしてはコバルトにs−cis型ηの結合様式で配位できるものであれば良く、例えばブタ−1,3−ジエン、2−メチルブタ−1,3−ジエン、2,3−ジメチルブタ−1,3−ジエン、2−メチルペンタ−1,3−ジエン、2,3−ジメチルペンタ−1,3−ジエン、ペンタ−1,3−ジエン、ヘキサ−2,4−ジエン、3−メチルペンタ−1,3−ジエン、3−メチレンペンタ−1−エン、ヘキサ−1,3−ジエン、ヘプタ−1,3−ジエン、オクタ−1,3−ジエン、ノナ−1,3−ジエン、デカ−1,3−ジエン、4−メチル−3−メチレンペンタ−1−エン、2−シクロヘキシル−1,3−ブタジエンなどを挙げることが出来る。
Lで表される炭素数4〜10のジエンのうち環状ジエンとしてはコバルトにs−cis型η又はη:ηの結合様式で配位できるものであれば良く、例えばシクロヘキサ−1,3−ジエン、メチルシクロヘキサ−1,3−ジエン、エチルシクロヘキサ−1,3−ジエン、プロピルシクロヘキサ−1,3−ジエン、イソプロピルシクロヘキサ−1,3−ジエン、ブチルシクロヘキサ−1,3−ジエン、イソブチルシクロヘキサ−1,3−ジエン、sec−ブチルシクロヘキサ−1,3−ジエン、tert−ブチルシクロヘキサ−1,3−ジエン、α−フェランドレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ノルボルナジエン、シクロオクタ−1,5−ジエン、ジメチルシクロオクタ−1,5−ジエンなどを挙げることが出来る。
本発明のコバルト錯体(1)がCVD材料やALD材料として好適な蒸気圧及び熱安定性を持つ点で、Lで表されるジエンは炭素数4〜6のジエンが好ましく、ブタ−1,3−ジエン、2−メチルブタ−1,3−ジエン、2,3−ジメチルブタ−1,3−ジエン、2−メチルペンタ−1,3−ジエン、シクロヘキサ−1,3−ジエンが更に好ましく、2−メチルブタ−1,3−ジエン、2,3−ジメチルブタ−1,3−ジエン、シクロヘキサ−1,3−ジエンが殊更好ましい。
本発明のコバルト錯体(1)の具体例としては、
Figure 0006855122
Figure 0006855122
Figure 0006855122
Figure 0006855122
Figure 0006855122
Figure 0006855122
Figure 0006855122
Figure 0006855122
などを挙げることが出来る。なお本明細書中では、Me、Et、Pr、Pr、Bu及びBuは、それぞれメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基及びtert−ブチル基を表す。CVD材料やALD材料として好適な蒸気圧及び熱安定性を持つ点で、(1−1)、(1−13)、(1−25)、(1−37)、(1−49)、(1−61)が好ましく、(1−13)、(1−37)、(1−61)が更に好ましい。
次に、本発明のコバルト錯体(1)の製造方法について説明する。製造方法1は、一般式(2)で示されるリン配位錯体と、一般式(3)で示されるリチウムシクロペンタジエニドとを反応させ、次いで炭素数4〜10のジエンを反応させ、コバルト錯体(1)を製造する方法である。
製造方法1
Figure 0006855122
(式中、R、R、R及びLは一般式(1)と同義である。R、R及びRは各々独立にフェニル基、トリル基、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルキルオキシ基を表す。Xはハロゲン原子を表す。)
一般式(2)のR、R、R及びXの定義について説明する。R、R及びRで表される炭素数1〜6のアルキル基としては、直鎖状、分岐状及び環状のいずれでも良く、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、tert−ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、1−エチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、シクロブチルメチル基、ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、1−シクロブチルエチル基、2−シクロブチルエチル基などを例示することが出来る。
、R及びRで表される炭素数1〜6のアルキルオキシ基としては、直鎖状、分岐状及び環状のいずれでも良く、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、ブトキシ基、2−メチルプロピルオキシ基、1−メチルプロピルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、シクロブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、1−エチルプロピルオキシ基、1−メチルブチルオキシ基、2−メチルブチルオキシ基、3−メチルブチルオキシ基、2,2−ジメチルプロピルオキシ基、1,1−ジメチルプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロブチルメチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、4−メチルペンチル基オキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ基、1,2−ジメチルブチルオキシ基、1,3−ジメチルブチルオキシ基、2,2−ジメチルブチルオキシ基、2,3−ジメチルブチルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロペンチルメチルオキシ基、1−シクロブチルエチルオキシ基、2−シクロブチルエチルオキシ基などを例示することが出来る。
、R及びRで表されるトリル基としては、オルトトリル基(2−メチルフェニル基)、メタトリル基(3−メチルフェニル基)及びパラトリル基(4−メチルフェニル基)を例示することが出来る。
、R及びRは、収率が良い点で、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基又はイソプロピルオキシ基が好ましく、フェニル基、メチル基、エチル基又はイソプロピルオキシ基が更に好ましく、フェニル基が殊更好ましい。
Xで表されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子を例示することが出来る。収率が良い点で、塩素原子が好ましい。
製造方法1で用いることができるリン配位錯体(2)の例としては、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)コバルト、ブロモトリス(トリフェニルホスフィン)コバルト、ヨードトリス(トリフェニルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン)コバルト、ブロモトリス(トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン)コバルト、ヨードトリス(トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリス(3−メチルフェニル)ホスフィン)コバルト、ブロモトリス(トリス(3−メチルフェニル)ホスフィン)コバルト、ヨードトリス(トリス(3−メチルフェニル)ホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン)コバルト、ブロモトリス(トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン)コバルト、ヨードトリス(トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン)コバルト、クロロトリス(メチルジフェニルホスフィン)コバルト、ブロモトリス(メチルジフェニルホスフィン)コバルト、ヨードトリス(メチルジフェニルホスフィン)コバルト、クロロトリス(ジメチルフェニルホスフィン)コバルト、ブロモトリス(ジメチルフェニルホスフィン)コバルト、ヨードトリス(ジメチルフェニルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリメチルホスフィン)コバルト、ブロモトリス(トリメチルホスフィン)コバルト、ヨードトリス(トリメチルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリエチルホスフィン)コバルト、ブロモトリス(トリエチルホスフィン)コバルト、ヨードトリス(トリエチルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリプロピルホスフィン)コバルト、ブロモトリス(トリプロピルホスフィン)コバルト、ヨードトリス(トリプロピルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリイソプロピルホスフィン)コバルト、ブロモトリス(トリイソプロピルホスフィン)コバルト、ヨードトリス(トリイソプロピルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリブチルホスフィン)コバルト、ブロモトリス(トリブチルホスフィン)コバルト、ヨードトリス(トリブチルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリス(2−メチルプロピル)ホスフィン)コバルト、ブロモトリス(トリス(2−メチルプロピル)ホスフィン)コバルト、ヨードトリス(トリス(2−メチルプロピル)ホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリメチルホスファイト)コバルト、ブロモトリス(トリメチルホスファイト)コバルト、ヨードトリス(トリメチルホスファイト)コバルト、クロロトリス(トリエチルホスファイト)コバルト、ブロモトリス(トリエチルホスファイト)コバルト、ヨードトリス(トリエチルホスファイト)コバルト、クロロトリス(トリプロピルホスファイト)コバルト、ブロモトリス(トリプロピルホスファイト)コバルト、ヨードトリス(トリプロピルホスファイト)コバルト、クロロトリス(トリイソプロピルホスファイト)コバルト、ブロモトリス(トリイソプロピルホスファイト)コバルト、ヨードトリス(トリイソプロピルホスファイト)コバルト、クロロトリス(トリブチルホスファイト)コバルト、ブロモトリス(トリブチルホスファイト)コバルト、ヨードトリス(トリブチルホスファイト)コバルト、クロロトリス(トリス(2−メチルプロピル)ホスファイト)コバルト、ブロモトリス(トリス(2−メチルプロピル)ホスファイト)コバルト、ヨードトリス(トリス(2−メチルプロピル)ホスファイト)コバルト、クロロトリス(トリス(1−メチルプロピル)ホスファイト)コバルト、ブロモトリス(トリス(1−メチルプロピル)ホスファイト)コバルト、ヨードトリス(トリス(1−メチルプロピル)ホスファイト)コバルトなどを例示することが出来る。安価である点で、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリメチルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリエチルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリプロピルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリブチルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリイソプロピルホスファイト)コバルトが好ましく、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリメチルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリエチルホスフィン)コバルト、クロロトリス(トリイソプロピルホスファイト)コバルトが更に好ましく、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)コバルトが殊更好ましい。
製造方法1で用いることが出来るリン配位錯体(2)は、Chemische Berichte、第108巻、944ページ(1975年)、Inorganic Syntheses、第26巻、190ページ(1989年)、Journal of the American Chemical Society、第99巻、739ページ(1977年)などに記載の方法に準じて入手することが出来る。
製造方法1で用いることが出来るリチウムシクロペンタジエニド(3)の例としては、
Figure 0006855122
などを例示することが出来る。CVD材料やALD材料として好適な蒸気圧及び熱安定性を持つコバルト錯体(1)が得られる点で、(3−1)が好ましい。
製造方法1で用いることが出来るリチウムシクロペンタジエニド(3)は、シリルメチルシクロペンタジエン(4)とリチオ化剤を反応させてリチオ化することによって得ることが出来る。
シリルメチルシクロペンタジエン(4)は、一般式(4)で示される構造を持つものだけでなく、一般式(4a)、(4b)、(4c)又は(4d)で示される異性体も含み、(4)及び(4a)〜(4d)のいずれか複数の混合物であってもよい。
Figure 0006855122
(式中、R、R及びRは一般式(1)のR、R及びRと同義を表す。)
なお、本明細書中では簡略のため(4)及び(4a)〜(4d)の全てを包括して一般式(4)で示すこととする。
シリルメチルシクロペンタジエン(4)は、Inorganica Chimica Acta、第409巻、137ページ(2014年)、IZVESTIYA VYSSHIKH UCHEBNYKH ZAVEDENII. KHIMIYA I KHIMICHESKAYA TEKHNOLOGIYA、第26巻、923ページ(1983年)などに記載の方法によって入手することが出来る。
シリルメチルシクロペンタジエン(4)の例としては、
Figure 0006855122
などを例示することが出来る。CVD材料やALD材料として好適な蒸気圧及び熱安定性を持つコバルト錯体(1)が得られる点で、(4−1)が好ましい。
用いることが出来るリチオ化剤としては、メチルリチウム、エチルリチウム、プロピルリチウム、ブチルリチウムなどのアルキルリチウム、フェニルリチウムやトリルリチウムなどのアリールリチウム、リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)などのリチウムジアルキルアミドなどを例示することが出来る。収率が良い点で、ブチルリチウム、リチウムジエチルアミド及びLDAが好ましく、LDAが更に好ましい。
シリルメチルシクロペンタジエン(4)とリチオ化剤の反応は、収率が良い点で有機溶媒中において実施するのが好ましい。用いることが出来る有機溶媒は、反応を阻害しないものであれば制限は無く、具体的にはペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、石油エーテルなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、シクロペンチルエチルエーテル(CPEE)、tert−ブチルメチルエーテル(MTBE)、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテルなどを例示することが出来る。これら有機溶媒のうち一種類を単独で用いることが出来、複数を任意の比率で混合して用いることも出来る。
シリルメチルシクロペンタジエン(4)とリチオ化剤の反応は、収率が良い点で、不活性ガス雰囲気中で実施するのが好ましい。該不活性ガスとして具体的には、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンなどを例示することが出来、窒素又はアルゴンが更に好ましい。反応温度及び反応時間には特に制限はなく、当業者が有機リチウム化合物を製造するときの一般的な条件を用いることが出来る。具体例としては、−80℃から120℃の温度範囲から適宜選択した反応温度において、10分間から120時間の範囲から適宜選択した反応時間を選択することによってリチウムシクロペンタジエニド(3)を収率良く得ることが出来る。
シリルメチルシクロペンタジエン(4)とリチオ化剤の反応によって得られたリチウムシクロペンタジエニド(3)は、精製して、又は精製せずに製造方法1の原料として用いることが出来る。リチウムシクロペンタジエニド(3)を精製する場合、当業者が有機リチウム化合物を精製するときの一般的な精製方法を適宜選択して用いることによって精製することが出来る。具体的な精製方法としては、ろ過、抽出、デカンテーション、結晶化などを挙げることが出来る。
製造方法1は、コバルト錯体(1)の収率が良い点で、不活性ガス雰囲気中で実施するのが好ましい。該不活性ガスとして具体的には、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、窒素ガスなどを例示することが出来る。安価な点で、窒素ガス又はアルゴンが好ましい。
製造方法1は、コバルト錯体(1)の収率が良い点で、有機溶媒中で実施することが好ましい。使用可能な有機溶媒の種類には、反応を阻害しない限り特に制限は無い。使用可能な溶媒の例としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、石油エーテルなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ブチルベンゼン、2−メチルプロピルベンゼン、1−メチルプロピルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン(メシチレン)などの芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、CPME、CPEE、MTBE、THF、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテルを挙げることが出来る。これら有機溶媒のうち一種類を単独で用いることが出来、複数を任意の比率で混合して用いることも出来る。コバルト錯体(1)の収率が良い点で、有機溶媒としてはヘキサン、ヘプタン、トルエン又はエーテルが好ましく、CPME、MTBE、ジエチルエーテル又はTHFが更に好ましい。
製造方法1では、反応温度及び反応時間には特に制限はなく、当業者が有機金属錯体を製造するときの一般的な条件を用いることが出来る。具体例としては、−80℃から120℃の温度範囲から適宜選択した反応温度において、10分間から120時間の範囲から適宜選択した反応時間を選択することによってコバルト錯体(1)を収率良く製造することが出来る。
製造方法1を実施するときのリン配位錯体(2)、リチウムシクロペンタジエニド(3)及びジエンのモル比には特に制限は無く、リン配位錯体(2)1モル当量に対してリチウムシクロペンタジエニド(3)を0.9〜1.5モル当量、及びジエンを1.0〜10.0モル当量用いるのが本発明のコバルト錯体(1)の収率が良い点で好ましく、リン配位錯体(2)1モル当量に対してリチウムシクロペンタジエニド(3)を1.0〜1.2モル当量、及びジエンを2.0〜5.0モル当量用いるのが更に好ましい。
製造方法1によって製造したコバルト錯体(1)は、当業者が有機金属錯体を精製するときの一般的な精製方法を適宜選択して用いることによって精製することが出来る。具体的な精製方法としては、ろ過、抽出、遠心分離、デカンテーション、蒸留、昇華、結晶化、カラムクロマトグラフィーなどを挙げることが出来る。
製造方法1の精製時には、副生するホスフィン化合物を除去する目的で、ハロゲン化アルキルを加えても良い。用いることが出来るハロゲン化アルキルとしては反応を阻害しないものであれば特に制限は無く、例えば塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル、塩化イソプロピル、塩化ブチル、塩化2−メチルプロピル、塩化tert−ブチル、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、臭化イソプロピル、臭化ブチル、臭化2−メチルプロピル、臭化tert−ブチル、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル、ヨウ化イソプロピル、ヨウ化ブチル、ヨウ化2−メチルプロピル、ヨウ化tert−ブチルなどを例示することができる。安価である点で、ヨウ化メチル、またはヨウ化エチルが好ましい。ハロゲン化アルキルの使用量には特に制限は無く、好ましくはリン配位錯体(2)1モル当量に対して1.0〜20.0モル当量、更に好ましくは1.0〜5.0モル当量のハロゲン化アルキルを用いることによって本発明のコバルト錯体(1)を収率良く得ることが出来る。
次に、本発明のコバルト錯体(1)を化学反応に基づく気相蒸着法に用いることを特徴とする、コバルト含有薄膜の製造方法について詳細に説明する。本明細書では、化学反応に基づく気相蒸着法とは、気化させたコバルト錯体(1)を基板上で分解することによりコバルト含有薄膜を製造する方法を意味する。具体的には、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法などのCVD法や、ALD法などを例示することが出来る。CVD法は成膜速度が良好な点でとりわけ好ましく、またALD法は段差被覆性が良好な点でとりわけ好ましい。例えばCVD法又はALD法によりコバルト含有薄膜を製造する場合、コバルト錯体(1)を気化させて反応チャンバーに供給し、反応チャンバー内に備え付けた基板上でコバルト錯体(1)を分解することにより、該基板上にコバルト含有薄膜を製造することが出来る。コバルト錯体(1)を分解する方法としては、当業者が金属含有薄膜を製造するのに用いる通常の技術手段を挙げることが出来る。具体的にはコバルト錯体(1)と反応ガスとを反応させる方法や、コバルト錯体(1)に熱、プラズマ、光などを作用させる方法などを例示することが出来る。
反応ガスを用いる場合、用いることが出来る反応ガスとしては、還元性ガスや酸化性ガスを例示することが出来る。該反応ガスとしては、金属や金属窒化物などの酸化されやすい材料からなる基板に成膜する場合に基板の劣化を防止できる点で、還元性ガスが好ましい。還元性ガスの具体例としては、アンモニア、水素、モノシラン、ヒドラジン、ギ酸や、ボラン−ジメチルアミン錯体、ボラン−トリメチルアミン錯体などのボラン−アミン錯体、1−ブテン、2−ブテン、2−メチルプロペン、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−2−ペンテン、4−メチル−2−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−2−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−2−ブテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、ブタ−1,3−ジエン、ペンタ−1,3−ジエン、ペンタ−1,4−ジエン、2−メチルブタ−1,3−ジエン、ヘキサ−1,3−ジエン、ヘキサ−2,4−ジエン、2−メチルペンタ−1,3−ジエン、3−メチルペンタ−1,3−ジエン、4−メチルペンタ−1,3−ジエン、2−エチルブタ−1,3−ジエン、3−メチルペンタ−1,4−ジエン、2,3−ジメチルブタ−1,3−ジエンなどの鎖状不飽和炭化水素、シクロヘキサ−1,3−ジエン、シクロヘキサ−1,4−ジエン、1−メチルシクロヘキサ−1,3−ジエン、2−メチルシクロヘキサ−1,3−ジエン、5−メチルシクロヘキサ−1,3−ジエン、3−メチルシクロヘキサ−1,4−ジエン、α−フェランドレン、β−フェランドレン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、リモネンなどの環状不飽和炭化水素などを例示することが出来る。成膜装置の仕様による制約が少なく取扱いが容易である点で、還元性ガスとしてはアンモニア、水素、ギ酸、シクロヘキサ−1,3−ジエン、シクロヘキサ−1,4−ジエン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、リモネンが好ましい。酸化性ガスを用いる場合、その具体例としては、酸素、オゾン、水蒸気、過酸化水素、笑気ガス、塩化水素、硝酸ガス、酢酸などを挙げることが出来、酸素、オゾン又は水蒸気が好ましい。反応ガスの流量は材料の反応性と反応チャンバーの容量に応じて適宜調節される。例えば反応チャンバーの容量が1〜10Lの場合、反応ガスの流量は特に制限は無く、経済的な理由から1〜10000sccmが好ましい。なお、本明細書中においてsccmとは気体の流量を表す単位であり、1sccmは理想気体に換算すると2.68mmol/hの速度で気体が移動していることを表す。
CVD法又はALD法によりコバルト含有薄膜を製造する場合、これらの分解方法を適宜選択して用いることにより、コバルト含有薄膜を製造することが出来る。複数の分解方法を組み合わせて用いることも出来る。反応チャンバーへのコバルト錯体(1)の供給方法としては、例えばバブリング、液体気化供給システムなど当業者が通常用いる方法が挙げられ、特に限定されるものではない。
CVD法又はALD法によりコバルト含有薄膜を製造する際のキャリアガス及び希釈ガスとしては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンなどの希ガス又は窒素ガスが好ましく、経済的な理由から窒素ガス又はアルゴンが更に好ましい。キャリアガス及び希釈ガスの流量は反応チャンバーの容量などに応じて適宜調節される。例えば反応チャンバーの容量が1〜10Lの場合、キャリアガスの流量は特に制限は無く、経済的な理由から1〜10000sccmが好ましい。
CVD法又はALD法によりコバルト含有薄膜を製造するときの基板温度は、熱、プラズマ、光などの使用の有無、反応ガスの種類などにより適宜選択される。例えば光やプラズマを併用することなく反応ガスとしてアンモニアを用いる場合には、基板温度に特に制限は無く、経済的な理由から200℃〜1000℃が好ましい。成膜速度が良好な点で250℃〜800℃が好ましく、250℃〜500℃が更に好ましい。また、光やプラズマ、オゾン、過酸化水素などを適宜使用することにより200℃以下の温度域でコバルト含有薄膜を製造することが出来る。
CVD法又はALD法によりコバルト含有薄膜を製造するときの成膜圧力は、膜厚の均一性やステップ・カバレッジ(被覆性)、膜質が良好な点で、減圧条件が好ましく、1〜100Torrが好ましく、1〜10Torrが更に好ましい。
本発明のコバルト含有薄膜の製造方法により得られるコバルト含有薄膜としては、例えば金属コバルト薄膜、酸化コバルト薄膜、窒化コバルト薄膜、酸窒化コバルト薄膜などが得られる。また金属コバルト薄膜を製造後、任意の温度で基板を加熱処理することによりコバルト含有複合膜を得ることができる。例えば、シリコン基板上に金属コバルト薄膜を製造後、300℃〜900℃の加熱処理によりCoSi、CoSi、CoSiなどのコバルトシリサイド薄膜を得ることができる。また他の金属材料と組み合わせて用いた場合にもコバルト含有複合薄膜を得ることができる。例えば、本発明のコバルト錯体(1)とケイ素材料と組み合わせて用いることによりコバルトシリサイド薄膜が得られる。該ケイ素材料としては、モノシラン、ジシラン、トリシラン、テトラエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ビス(tert−ブチルアミノ)シラン、ビス(ジエチルアミノ)シラン、トリス(ジメチルアミノ)シランなどを例示することができる。さらにアルミニウムやゲルマニウムなどの典型金属、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、タングステンなどの遷移金属、ランタンやネオジムなどの希土類金属を含有する金属材料と本発明のコバルト錯体(1)を組み合わせて用いることにより、これらの金属元素を含むコバルト含有複合膜を得ることも出来る。また、CVD法又はALD法によりコバルト含有複合薄膜を製造する場合、本発明のコバルト錯体(1)と他の金属材料とを別々に反応チャンバー内に供給しても、混合してから供給しても良い。
本発明のコバルト含有薄膜を構成部材として用いることにより、信頼性や応答性を向上させた高性能な半導体デバイスを製造することが出来る。半導体デバイスの例としてはDRAM、FeRAM、PRAM、MRAM、ReRAM、フラッシュメモリーなどの半導体記憶装置や電界効果トランジスタなどを挙げることが出来る。これらの構成部材としてはトランジスタのゲート電極、ソース・ドレイン部の拡散層上のコンタクトや、銅配線シード層/ライナー層などを例示することが出来る。
本発明のコバルト錯体(1)を材料として用いることにより、反応ガスとして還元性ガスを用いる条件下でコバルト含有薄膜を製造することが出来る。
実施例5及び6並びに比較例1で用いたCVD装置を示す図である。 [η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル](η−2,3−ジメチルブタ−1,3−ジエン)コバルトのTG及びDSCのチャートである。 [η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル](η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトのTG及びDSCのチャートである。 (η−アセチルシクロペンタジエニル)(η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトのTG及びDSCのチャートである。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例1〜4に記載の化合物の製造は全てアルゴン雰囲気下で実施した。用いたTHF及びヘキサンは関東化学社製の脱水品である。用いたトルエンは和光純薬工業製の脱水品である。
実施例1
Figure 0006855122
IZVESTIYA VYSSHIKH UCHEBNYKH ZAVEDENII. KHIMIYA I KHIMICHESKAYA TEKHNOLOGIYA、第26巻、923ページ(1983年)に記載の方法に従って合成した(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエン1.07g(7.03mmol)にTHF15mLを加えて得た溶液に、0℃下でLDAのTHF溶液5.0mL(1.5mol/L,7.50mmol)を加えた。この混合物を25℃で1時間撹拌した後、25℃下でクロロトリス(トリフェニルホスフィン)コバルト6.23g(7.07mmol)とトルエン60mLを混合することにより調製した懸濁液に加えた。この混合物を25℃で3時間撹拌した後、2,3−ジメチルブタ−1,3−ジエン1.74g(21.2mmol)を加えた。この混合物を25℃で2時間撹拌した後、ヨードメタン2.96g(20.9mmol)を加え、25℃で16時間撹拌した。生成した懸濁液をろ過した後、ろ液を減圧下で濃縮した。残った液体を減圧蒸留(留出温度73℃、背圧38Pa)することにより、[η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル](η−2,3−ジメチルブタ−1,3−ジエン)コバルト800mgを赤色液体として得た(収率39%)。
H−NMR(400MHz,C,δ):4.54(m,2H),4.34(m,2H),2.03(s,6H),1.68(brs,2H),1.34(s,2H),−0.05(s,9H),−0.32(brs,2H).
13C−NMR(100MHz,C,δ):96.9,90.3,80.6,79.3,36.4,19.9,17.9,−1.74.
[η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル](η−2,3−ジメチルブタ−1,3−ジエン)コバルトの熱分析
アルゴンを400mL/minにて流通させている雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTGの結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSCの結果を図2に示した。TGからCVD法またはALD法などの材料として良好な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
実施例2
Figure 0006855122
IZVESTIYA VYSSHIKH UCHEBNYKH ZAVEDENII. KHIMIYA I KHIMICHESKAYA TEKHNOLOGIYA、第26巻、923ページ(1983年)に記載の方法に従って合成した(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエン1.63g(10.7mmol)にTHF13mLを加えて得た溶液に、0℃下でLDAのTHF溶液7.2mL(1.5mol/L,10.8mmol)を加えた。この混合物を25℃で2時間撹拌した後、25℃下でクロロトリス(トリフェニルホスフィン)コバルト9.44g(10.7mmol)とトルエン60mLを混合することにより調製した懸濁液に加えた。この混合物を25℃で3時間撹拌した後、2−メチルブタ−1,3−ジエン2.25g(33.0mmol)を加えた。この混合物を25℃で1時間撹拌した後、ヨードメタン4.56g(32.1mmol)を加え、25℃で3時間撹拌した。生成した懸濁液をろ過した後、ろ液を減圧下で濃縮した。残った液体を減圧蒸留(留出温度73℃、背圧43Pa)することにより、[η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル](η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルト1.32gを赤色液体として得た(収率44%)。
H−NMR(400MHz,C,δ):4.82(m,1H),4.56(brs,1H),4.51(brs,1H),4.50(brs,1H),4.35(brs,1H),2.03(s,3H),1.70(brs,1H),1.65(m,1H),1.31(s,2H),−0.05(brs,9H),−0.18(brs,1H),−0.26(brs,1H).
13C−NMR(100MHz,C,δ):97.1,93.3,80.3,80.2,79.1,78.5,78.3,35.5,32.4,23.0,18.2,−1.75.
[η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル](η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトの熱分析
アルゴンを400mL/minにて流通させている雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTGの結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSCの結果を図3に示した。TGからCVD法またはALD法などの材料として良好な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
[η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル](η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトの蒸気圧測定
[η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル](η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトの蒸気圧を測定したところ、61℃において0.1Torrであった。
実施例3
Figure 0006855122
Inorganica Chimica Acta、第409巻、137ページ(2014年)に記載の方法に従って合成した(ジメチルシリルメチル)シクロペンタジエン6.85g(49.5mmol)にTHF50mLを加えて得た溶液に、0℃下でLDAのTHF溶液33.0mL(1.5mol/L,49.5mmol)を加えた。この混合物を25℃で2時間撹拌した後、25℃下でクロロトリス(トリフェニルホスフィン)コバルト45.4g(51.5mmol)とトルエン300mLを混合することにより調製した懸濁液に加えた。この混合物を25℃で2時間撹拌した後、2−メチルブタ−1,3−ジエン10.9g(160mmol)を加えた。この混合物を25℃で20時間撹拌した後、ヨードメタン22.8g(161mmol)を加え、25℃で1時間撹拌した。生成した懸濁液をろ過した後、ろ液を減圧下で濃縮した。残った液体を減圧蒸留(留出温度76℃、背圧67Pa)することにより、[η−(ジメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル](η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルト3.01gを赤色液体として得た(収率22%)。
H−NMR(400MHz,C,δ):4.81(m,1H),4.57(brs,1H),4.50(brs,1H),4.48(br,1H),4.37(br,1H),4.08(m,1H),2.01(s,3H),1.68(br,1H),1.63(m,1H),1.38(br,2H),−0.03(br,6H),−0.21(br,1H),−0.29(m,1H).
実施例4
Figure 0006855122
IZVESTIYA VYSSHIKH UCHEBNYKH ZAVEDENII. KHIMIYA I KHIMICHESKAYA TEKHNOLOGIYA、第26巻、923ページ(1983年)に記載の方法に従って合成した(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエン1.40g(9.19mmol)にTHF20mLを加えて得た溶液に、0℃下でLDAのTHF溶液6.7mL(1.5mol/L,10.1mmol)を加えた。この混合物を25℃で2時間撹拌した後、25℃下でクロロトリス(トリフェニルホスフィン)コバルト8.20g(9.31mmol)とトルエン80mLを混合することにより調製した懸濁液に加えた。この混合物を25℃で3時間撹拌した後、シクロヘキサ−1,3−ジエン2.20g(27.5mmol)を加えた。この混合物を25℃で2時間撹拌した後、ヨードメタン3.88g(27.3mmol)を加え、25℃で17時間撹拌した。生成した懸濁液をろ過した後、ろ液を減圧下で濃縮した。残った液体を減圧蒸留(留出温度92℃、背圧22Pa)することにより、[η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル](η−シクロヘキサ−1,3−ジエン)コバルト1.46gを赤色固体として得た(収率55%)。
H−NMR(400MHz,C,δ):4.85(m,2H),4.49(m,2H),4.41(m,2H),2.89(brs,2H),1.58−1.74(m,2H),1.50(s,2H),0.96−1.07(m,2H),−0.02(s,9H).
13C−NMR(100MHz,C,δ):97.9,79.4,78.0,77.6,55.0,26.1,18.8,−1.69.
実施例5
実施例2で合成した[η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル](η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトを材料に用いてコバルト含有薄膜を熱CVD法により製造した。薄膜製造のために使用した装置の概略を図1に示した。薄膜製造条件は以下の通りである。
キャリアガス流量:20sccm、アンモニア流量:120sccm、希釈ガス流量:60sccm、基板:Ru、成膜時間:1時間、反応チャンバー全圧:1.3kPa、材料容器温度:61℃、材料の蒸気圧:13.3Pa、材料容器内全圧:13.3kPa、材料供給速度:0.02sccm、基板温度:300℃。キャリアガス及び希釈ガスとしてアルゴンを用いた。製造した薄膜を蛍光X線分析で確認したところコバルトに基づく特性X線が検出された。
実施例6
実施例2で合成した[η−(トリメチルシリルメチル)シクロペンタジエニル](η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトを材料に用いてコバルト含有薄膜を熱CVD法により製造した。薄膜製造のために使用した装置の概略を図1に示した。薄膜製造条件は以下の通りである。
キャリアガス流量:20sccm、アンモニア流量:120sccm、希釈ガス流量:60sccm、基板:Ir、成膜時間:1時間、反応チャンバー全圧:1.3kPa、材料容器温度:61℃、材料の蒸気圧:13.3Pa、材料容器内全圧:13.3kPa、材料供給速度:0.02sccm、基板温度:300℃。キャリアガス及び希釈ガスとしてアルゴンを用いた。製造した薄膜を蛍光X線分析で確認したところコバルトに基づく特性X線が検出された。
比較例1
ビス(エチルシクロペンタジエニル)コバルト(Co(η−CCHCH)を材料に用いてコバルト含有薄膜を熱CVD法により製造した。薄膜製造のために使用した装置の概略を図1に示した。薄膜製造条件は以下の通りである。
キャリアガス流量:20sccm、アンモニア流量:120sccm、希釈ガス流量:60sccm、基板:Si、成膜時間:1時間、反応チャンバー全圧:1.3kPa、材料容器温度:48℃、材料の蒸気圧:13.3Pa、材料容器内全圧:13.3kPa、材料供給速度:0.020sccm、基板温度:300℃。キャリアガス及び希釈ガスとしてアルゴンを用いた。製造した薄膜を蛍光X線分析で確認したところコバルトに基づく特性X線は検出されなかった。
実施例5、6及び比較例1の結果から本発明のコバルト錯体(1)は、酸化性ガスを用いなくても、光やプラズマを併用することなく、300℃以下の低温でコバルト含有膜を製造可能な材料であり、薄膜形成用材料として適用範囲が広い有用な材料であることが分かる。
比較例2
(η−アセチルシクロペンタジエニル)(η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトの熱分析
アルゴンを400mL/minにて流通させている雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTGの結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSCの結果を図4に示した。TGとDSCの結果から、(η−アセチルシクロペンタジエニル)(η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトは100%気化する前に分解する材料であることが分かる。
(η−アセチルシクロペンタジエニル)(η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトの蒸気圧測定
(η−アセチルシクロペンタジエニル)(η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトの蒸気圧を測定したところ、97℃において0.1Torrであった。
実施例2と比較例2の結果から本発明のコバルト錯体(1)は、(η−アセチルシクロペンタジエニル)(η−2−メチルブタ−1,3−ジエン)コバルトよりも気化特性に優れた材料であることが分かる。
1 材料容器
2 恒温槽
3 反応チャンバー
4 基板
5 反応ガス導入口
6 希釈ガス導入口
7 キャリアガス導入口
8 マスフローコントローラー
9 マスフローコントローラー
10 マスフローコントローラー
11 油回転式ポンプ
12 排気

Claims (8)

  1. 一般式(1)
    Figure 0006855122
    (式中、R、R及びRは、各々独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Lは炭素数4〜10のジエンを表す。)で示されるコバルト錯体。
  2. 、R及びRがメチル基であり、Lが炭素数4〜6のジエンである請求項1に記載のコバルト錯体。
  3. 一般式(2)
    Figure 0006855122
    (式中、R、R及びRは各々独立にフェニル基、トリル基、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜6のアルキルオキシ基を表す。Xはハロゲン原子を表す。)で示されるリン配位錯体と、一般式(3)
    Figure 0006855122
    (式中、R、R及びRは一般式(1)のR、R及びRと同義を表す。)で示されるリチウムシクロペンタジエニドとを反応させ、次いで炭素数4〜10のジエンを反応させる、請求項1又は2に記載のコバルト錯体の製造方法。
  4. 一般式(1)
    Figure 0006855122
    (式中、R、R及びRは、各々独立に水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Lは炭素数4〜10のジエンを表す。)で示されるコバルト錯体を化学反応に基づく気相蒸着法に用いることを特徴とする、コバルト含有薄膜の製造方法。
  5. 化学反応に基づく気相蒸着法が化学気相蒸着法である、請求項4に記載のコバルト含有薄膜の製造方法。
  6. 化学反応に基づく気相蒸着法において反応ガスを用いることを特徴とする、請求項4又は5に記載のコバルト含有薄膜の製造方法。
  7. 反応ガスとして還元性ガスを用いる、請求項6に記載のコバルト含有薄膜の製造方法。
  8. コバルト含有薄膜が金属コバルト薄膜である請求項4〜7のいずれかに記載のコバルト含有薄膜の製造方法。
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