以下、本発明の実施形態に係る照明器具について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態1、2に係る照明器具は、天井に設けられる埋込孔に埋め込まれるようにして天井に配置される、埋込型の照明器具である。ただし、実施形態1、2に係る照明器具は天井埋込型の照明器具に限定されず、例えば、天井に直付けされる直付け型の照明器具、あるいは、壁に取り付けられる照明器具などであってもよい。なお、以下の実施形態で説明する構成は本発明の一例にすぎない。本発明は、以下の実施形態に限定されず、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施形態1)
本実施形態に係る照明器具1X(以下、照明器具1Xと略す)は、導光板39と、光源をそれぞれ有する4つの光源ユニット3と、器具本体2と、反射部材4とを備えている。照明器具1Xは、さらに、電源装置6、仮保持部材5、引掛具42及び引掛ばね12を備えることが好ましい。ただし、以下の説明では、特に断りのない限り、図1において、照明器具1Xの上下、左右及び前後の各方向を規定する。
器具本体2は、図1〜図5に示すように、底板20と、4つの側板21とで矩形の箱形に形成されることが好ましい。底板20は、鋼板などの金属板によって矩形(例えば、正方形)に形成されている。4つの側板21はそれぞれ、主部210と、連結部211と、外鍔部212とを有している(図2及び図6参照)。主部210は、長尺の矩形板状に形成されている。連結部211は、長尺の矩形板状に形成され、連結部211の下端と主部210の上端とが連結されている。ただし、連結部211の下端部分(主部210につながる部分)は、内向き(底板20に近付く向き)に傾斜するように曲げられている(図6参照)。外鍔部212は、長尺の矩形板状に形成されている。外鍔部212は、主部210の下端から外向き(底板20から離れる向き)に突出している。外鍔部212の先端部分が上向きに曲げ起こされている(図6参照)。なお、主部210、連結部211及び外鍔部212は、鋼板などの金属板が曲げ加工されることで一体に形成されることが好ましい。また、底板20と4つの側板21のうちの少なくとも1つの側板21とは、鋼板などの金属板が曲げ加工されることで一体に形成されることが好ましい。ただし、底板20と別体に形成される側板21は、溶接などの適宜の方法で底板20及び他の側板21と連結(接合)されることが好ましい。
底板20は、前後方向の中央に、2つの電線挿通孔24と、1つの引掛孔25とが設けられている(図1参照)。1つの電線挿通孔24は、底板20の右端に設けられている。残り1つの電線挿通孔24は、底板20の左右方向の中央近くに設けられている。2つの電線挿通孔24は、底板20を上下方向に貫通する丸孔であり、電線を保護するためにグロメットが嵌め込まれることが好ましい。中央寄りの電線挿通孔24に電灯線(電力系統からの給電用の電線)が挿通される。右端の電線挿通孔24に信号線(調光信号の伝送媒体となる電線)が挿通される。ここで、底板20の下面における2つの電線挿通孔24の近くに、第1端子台10及び第2端子台11が取り付けられている(図1参照)。第1端子台10は、中央寄りの電線挿通孔24に挿通される電灯線と電気的に接続される。第2端子台11は、右端の電線挿通孔24に挿通される信号線と電気的に接続される。引掛孔25は、底板20の前後方向の中央における左端において、底板20を上下方向に貫通するように形成されている。引掛孔25は、上下方向から見て正方形状の角孔と、この角孔の対角方向(前後方向)に沿って突出する長尺の矩形状の角孔とで構成されている(図1参照)。
さらに、底板20は、左右方向の中央に、4つの取付孔23が設けられている(図1参照)。これら4つの取付孔23は、底板20を貫通する長円形の孔である。また、底板20の下面における右前方の隅及び右後方の隅に、2つの引掛ばね12がそれぞれ1つずつ取り付けられている。これら2つの引掛ばね12は、ばね性を有する帯状の板材によって、略Ω形状に形成されることが好ましい(図1参照)。
ここで、器具本体2は、補強部材22を有することが好ましい(図2参照)。補強部材22は、第1補強部221と、一対の第2補強部222と、一対の第3補強部223とを有している。第1補強部221は、長尺の矩形板状に形成されている(図2及び図3B参照)。第1補強部221の長手方向の中央には、円形の電線挿通孔2210が貫通している。さらに、第1補強部221の長手方向における電線挿通孔2210の両側に、それぞれ円形のボルト挿通孔2211が2つずつ貫通している。一対の第2補強部222はそれぞれ、概ね矩形板状であって、上側の2つの角がC面取りされている(図3C参照)。一対の第2補強部222はそれぞれ、第1補強部221の前端及び後端から下向きに突出するように第1補強部221と一体に形成されることが好ましい。一対の第3補強部223はそれぞれ、概ね矩形板状であって、上側の2つの角がC面取りされている(図2及び図6参照)。一対の補強片323第3補強部223はそれぞれ、第1補強部221の左端及び右端から上向きに突出するように第1補強部221と一体に形成されることが好ましい。補強部材22は、底板20の上面における左右方向の中央に第1補強部221がねじ止めされる(図2参照)。
さらに、器具本体2には、仮保持部材5の構成要素である2つの係合部50が設けられている(図1参照)。係合部50は、図7に示すように、長尺の矩形板状に形成されている主片500と、主片500の長手方向X1の第1端に設けられている引掛片501とを有している。また、係合部50は、主片500の長手方向X1の第2端から厚み方向X2に突出する矩形板状の固定片502を有することが好ましい。さらに、主片500は、引掛片501につながる端部を、固定片502と反対向きの厚み方向X2に屈曲させた屈曲部503を有することが好ましい。引掛片501は矩形板状に形成されている。引掛片501の長手方向の幅寸法は、主片500の短手方向X3の幅寸法よりも大きい。固定片502には、円筒形のねじ挿通孔504が貫通している。これら2つの係合部50は、器具本体2の底板20の内底面(下面)において、引掛孔25を挟んで前後方向に並ぶ位置に取り付けられている(図1参照)。具体的には、固定片502のねじ挿通孔504に挿通されるねじが、底板20に設けられているねじ孔にねじ込まれることによって、係合部50が底板20にねじ止めされている。ただし、2つの係合部50は、引掛片501を距離の近い側(左側)の側板21に対向させる向きで底板20に取り付けられることが好ましい。
反射部材4は、反射板40、4つの反射側板41、仮保持部材5、2つの引掛具42及び1つの取付ばね43などを有することが好ましい(図1〜図5参照)。反射板40は、鋼板などの金属板によって、器具本体2の底板20に相似した形状(正方形)に形成されている。ただし、反射板40の縦横(前後左右)の長さは、器具本体2の内側の縦横の長さよりも僅かに(例えば、十数ミリメートル〜数十ミリメートルほど)短い(図5参照)。4つの反射側板41は、反射板40の4つの辺からそれぞれL字形に曲げ起こされて、反射板40と一体に形成されていることが好ましい(図2参照)。2つの引掛具42は、菱形の板状に形成されている(図2参照)。2つの引掛具42は、反射板40の上面における左前方の隅及び左後方の隅に、左側の反射側板41と平行して起立するように設けられている(図2参照)。
仮保持部材5は、2つの係合部50がそれぞれ離脱可能に係合する被係合部51を有している。つまり、被係合部51は、2つの係合部50とともに仮保持部材5の構成要素である。被係合部51は、2つの貫通孔が設けられているベース板52を有している(図2参照)。ベース板52は、鋼板などの金属板によって長尺の矩形板状に形成されている。ベース板52は、長手方向(前後方向)に沿った両端縁が厚み方向に沿ってほぼ直角に曲げ起こされ、曲げ起こされた両端縁の先端を反射板40に当てるようにして、反射部材4の上面に取り付けられている。つまり、ベース板52は、反射板40と厚み方向(上下方向)に距離を空けて対向しており、反射板40との間に空間を形成している(図5参照)。
2つの貫通孔はそれぞれ、第1貫通孔520と第2貫通孔521で構成されている(図8参照)。第2貫通孔521は、ベース板52の短手方向と平行になるように、長尺の矩形状にベース板52を貫通して形成されている。第1貫通孔520は、第2貫通孔521の長手方向Y1の一端(反射側板41に近い方の一端)寄りの端部において、第2貫通孔521の短手方向Y2の幅を拡げるように、矩形状にベース板52を貫通して形成されている。つまり、第1貫通孔520と第2貫通孔521とはつながっている。ここで、第1貫通孔520は、長手方向の幅寸法を係合部50の引掛片501の長手方向の幅寸法よりも長く、かつ、短手方向の幅寸法を第2貫通孔521の長手方向の幅寸法よりも短くするように形成されている。また、第2貫通孔521は、短手方向Y2の幅寸法を、係合部50の主片500の短手方向の幅寸法よりも長く、かつ、引掛片501の長手方向の幅寸法よりも短くするように形成されている。ただし、第1貫通孔520の一部分は、第2貫通孔521に近付くにつれて短手方向の幅寸法を徐々に大きくした三角形状に形成されていることが好ましい。第1貫通孔520の一部分が三角形状に形成されていれば、第1貫通孔520に挿通された主片500をスムーズに第2貫通孔521へ移動させることができる。これら2つの貫通孔はそれぞれ、ベース板52の長手方向の両端に配置されている(図8参照)。
取付ばね43は、コイル部430と、一対の腕部431とを有するねじりコイルばねである(図2及び図8参照)。また、取付ばね43は、一対の腕部431のそれぞれの先端部分が曲げられることで引掛部432が設けられている。取付ばね43は、ベース板52の長手方向の中央に、取付金具44によって取り付けられている(図8参照)。取付金具44は、帯状の金属板によってU字状に形成されている。取付金具44は、コイル部430に挿通された状態において、長手方向の一端部がベース板52にねじ止めされている。
電源装置6は、電力系統から供給される交流電力を直流電力に変換する電力変換回路、電源用の入力端子台62、信号用の入力端子台63、出力端子台64などが実装されたプリント配線板を金属製のケース60に収納して構成されている(図1及び図5参照)。電源用の入力端子台62は、第1端子台10と電線を介して電気的に接続される。信号用の入力端子台63は、信号変換装置65と電線を介して電気的に接続される。信号変換装置65は、第2端子台11を介して信号線に電気的に接続され、信号線によって伝送される、パルス幅変調(PWM)方式の調光信号を直流の電圧信号に信号変換する。電源装置6の電力変換回路は、信号変換装置65で信号変換された電圧信号の電圧レベル、すなわち、調光信号で指示された調光レベルに応じて、出力(出力電流)を増減するように構成されている。電源装置6並びに信号変換装置65は、器具本体2の底板20の下面における後端寄りの位置に取り付けられている。
4つの光源ユニット3はそれぞれ同一の構成を有している。ゆえに、以下では、図6及び図9を参照して1つの光源ユニット3の構成のみを説明する。光源ユニット3は、LEDモジュール30、第1支持部材31、第2支持部材32、反射シート34、弾性シート35、複数本の固定ピン36、複数本の結合ねじ37及び複数本の固定ねじ38などを有している。
LEDモジュール30は、光源である複数個(図示例では60個)のLED(発光ダイオード)300、これら複数個のLED300が実装されている基板301、2つのコネクタ302などを有している(図9参照)。基板301は、長尺の矩形板状に形成されている。複数個のLED300は、基板301の下面における短手方向の第1端側に、長手方向に沿ってほぼ等間隔かつ直線上に並ぶように実装されている。また、2つのコネクタ302は、基板301の下面における長手方向の両端近くにそれぞれ実装されている。なお、これら2つのコネクタ302は、基板301の下面に形成されている導体(プリント配線)を介して、複数個のLED300と電気的に接続されている。なお、基板301は、短手方向の第2端側における長手方向の両端近く及び中央に、3つのねじ挿通孔303が設けられている。
第1支持部材31は、天板310と、第1結合片311と、第1支持片312と、第1連結片313とを有することが好ましい。天板310は、長尺の平板状に形成されている。天板310の長手方向の両端及び中央に、それぞれ3つの第1ねじ孔316及び3つのボルト挿通孔が設けられている。第1結合片311は、長尺の矩形板状に形成されている。第1結合片311の長手方向の両端及び中央に、それぞれ3つのめねじ部314が設けられている。第1結合片311は、天板310の長手方向に沿った第1端から下向きに突出している。第1支持片312は、長尺の矩形板状に形成されている。第1支持片312の長手方向の両端及び中央に、それぞれ3つの第1ピン挿通孔315が設けられている。これら3つの第1ピン挿通孔315は長孔状に形成されている。ただし、第1支持片312の長手方向の両端に設けられている2つの第1ピン挿通孔315は、第1支持片312の長手方向に対して長軸の方向が平行している。一方、第1支持片312の長手方向の中央に設けられている1つの第1ピン挿通孔315は、第1支持片312の短手方向(上下方向)に対して長軸の方向が平行している(図9参照)。第1連結片313は、長尺の矩形板状であって、下端部分が斜めに曲げ起こされている(図6参照)。第1連結片313の上端に天板310の長手方向に沿った第2端が連結され、第1連結片313の下端に第1支持片312の上端が連結されている。なお、天板310、第1結合片311、第1支持片312及び第1連結片313は、金属板が加工されることで一体に形成されることが好ましい(図9参照)。
第2支持部材32は、底壁320と、第2結合片321と、第2支持片322と、補強片323とを有することが好ましい。底壁320は、長尺の平板状に形成されている。第2結合片321は、長尺の矩形板状に形成されている。なお、底壁320は、3つの窓孔326が底壁320の長手方向に沿って直線上に並ぶように設けられている。これら3つの窓孔326はそれぞれ、底壁320を厚み方向に貫通して矩形に形成されている。第2結合片321の長手方向の両端及び中央に、それぞれ3つのねじ挿通孔324が設けられている。第2結合片321は、底壁320の長手方向に沿った第1端から上向きに突出している。第2支持片322は、長尺の矩形板状に形成されている。第2支持片322の長手方向の両端及び中央に、それぞれ3つの第2ピン挿通孔325が設けられている。これら3つの第2ピン挿通孔325は長孔状に形成されている。ただし、第2支持片322の長手方向の両端に設けられている2つの第2ピン挿通孔325は、第2支持片322の長手方向に対して長軸の方向が平行している(図9参照)。一方、第2支持片322の長手方向の中央に設けられている1つの第2ピン挿通孔325は、第2支持片322の短手方向(上下方向)に対して長軸の方向が平行している(図6参照)。補強片323は、長尺の矩形板状に形成されている。補強片323は、第2支持片322の上端から底壁320に平行して突出している。
反射シート34は、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂製のシート材が白色に着色されることで表面が反射面(拡散面)となるように形成されている。また、反射シート34は、底部340と、固定部341とを有することが好ましい。底部340及び固定部341はそれぞれ、長尺の矩形板状に形成されている。固定部341は、底部340の長手方向に沿った第1端から下向きに突出している。固定部341の長手方向の両端及び中央に、それぞれ3つのピン孔342が設けられている。これら3つのピン孔342は長孔状に形成されている。ただし、固定部341の長手方向の両端に設けられている2つのピン孔342は、固定部341の長手方向に対して長軸の方向が平行している。一方、固定部341の長手方向の中央に設けられている1つのピン孔342は、固定部341の短手方向(上下方向)に対して長軸の方向が平行している(図9参照)。
弾性シート35は、例えば、シリコーンゴムなどの弾性を有する材料によって、長尺の矩形板状に形成されている。
固定ピン36は、円柱状のピン本体360と、ピン本体360の軸方向(長手方向)の中央に設けられる円板状のフランジ361とを有することが好ましい(図6参照)。ただし、ピン本体360の直径は、第1支持部材31の第1ピン挿通孔315、第2支持部材32の第2ピン挿通孔325、反射シート34のピン孔342のそれぞれの短軸の径よりも僅かに小さい。なお、以下の説明では、フランジ361の表面側に突出するピン本体360を第1ピン本体と呼び、フランジ361の裏面側に突出するピン本体360を第2ピン本体と呼ぶ場合がある。
導光板39は、図6及び図9に示すように、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料によって、長尺の矩形板状に形成されることが好ましい。導光板39は、上部の長手方向の中央と両端近くの3箇所に円形の挿通孔390がそれぞれ設けられている。これら3つの挿通孔390は、導光板39を厚み方向に貫通している。なお、導光板39は、厚み方向に対向する両面(第1表面及び第2表面)のうち、少なくとも反射部材4と対向する側の表面(第1表面)に細かな凹凸が形成されることが好ましい。また、導光板39の下端面は、第2支持部材32に近付く向きに傾斜する傾斜面であることが好ましい(図6及び図9参照)。
光源ユニット3は、以下のような手順で組み立てられることが好ましい。まず、第1支持部材31の内側に反射シート34及びLEDモジュール30が重ねて収められる。そして、LEDモジュール30の基板301の3つのねじ挿通孔303にそれぞれ3本の固定ねじ38が挿通される。これら3本の固定ねじ38が、第1支持部材31の天板310の3つの第1ねじ孔316にねじ込まれる。その結果、LEDモジュール30が第1支持部材31の天板310に固定される(図6参照)。
続いて、3本の固定ピン36のピン本体360(第1ピン本体)が、反射シート34の3つのピン孔342、導光板39の3つの挿通孔390、第1支持部材31の3つの第1ピン挿通孔315に、それぞれ順番に挿通される。そして、3本の固定ピン36のピン本体360(第2ピン本体)が、第2支持部材32の第2ピン挿通孔325に挿通される(図6参照)。さらに、第2支持部材32の第2結合片321が第1支持部材31の第1結合片311と重ねられ、第2結合片321のねじ挿通孔324に挿通される結合ねじ37が、第1結合片311のめねじ部314にねじ込まれる。ただし、第2結合片321と反射シート34の固定部341との間に弾性シート35が挟み込まれる(図6参照)。その結果、第1支持部材31の第1結合片311と第2支持部材32の第2結合片321とが3本の結合ねじ37で結合される。さらに、第1支持部材31(の第1支持片312)と第2支持部材32(の第2支持片322)とが、導光板39を挟んで3本の固定ピン36で連結される。その結果、導光板39は、3本の固定ピン36を介して、第1支持部材31の第1支持片312と第2支持部材32の第2支持片322に厚み方向から挟まれて支持される(図6参照)。ここで、導光板39の上面は、第1支持部材31の天板310に取り付けられているLEDモジュール30の複数個のLED300のそれぞれと上下方向に対向している(図6参照)。
上述のようにして組み立てられた4つの光源ユニット3は、以下のような手順で器具本体2にそれぞれ取り付けられる。まず、1つの光源ユニット3の第1支持部材31の天板310が、器具本体2の底板20の下面における1つの周縁部分に重ねられる。そして、第2支持部材32の底壁320の3つの窓孔326を通して、3本のボルト13が、第1支持部材31の天板310に設けられている3つのボルト挿通孔と、器具本体2の底板20に設けられている3つの孔にそれぞれ挿通される。そして、底板20の上面側に突出した3本のボルト13に、3つのナット14がそれぞれ締め付けられる(図5及び図6参照)。その結果、1つの光源ユニット3が器具本体2(の底板20)の周縁部分に取り付けられる。なお、残り3つの光源ユニット3も同様にして器具本体2(の底板20)の周縁部分に取り付けられる。このとき、4つの導光板39はそれぞれ、器具本体2の4つの側板21(の主部210)の内側面(底板20に臨む側面)との間に微小な隙間を空けて配置されることが好ましい。
また、反射部材4は、以下のような手順で器具本体2に取り付けられる。まず、一対の係合部50のそれぞれの引掛片501が、ベース板52の一対の第1貫通孔520に挿通された後、取付ばね43の一対の腕部431が、器具本体2の底板20の引掛孔25に挿通される。そして、一対の係合部50を支点として反射部材4が回転されながら器具本体2内に収容される。すると、取付ばね43の一対の腕部431が引掛孔25に挿入されながら外向きに広がり、一対の腕部431のそれぞれの根元部分(コイル部430に近い部分)が底板20の引掛孔25の周縁に引っ掛けられる。さらに、2つの引掛具42がそれぞれ、器具本体2の底板20に取り付けられている2つの引掛ばね12に引っ掛けられる。その結果、反射部材4は、器具本体2内に収容された状態で、取付ばね43と2つの引掛ばね12のばね力によって器具本体2に支持される(図5参照)。このとき、一対の係合部50のそれぞれの引掛片501は、ベース板52から離れて、ベース板52と反射板40との間に形成されている空間に退避している(図5参照)。
次に、照明器具1Xの施工手順を説明する。まず、施工作業を行う作業者は、反射部材4を取り外した器具本体2を、天井仕上げ材に設けられている埋込孔に埋め込む。このとき、作業者は、建物の躯体に下向きに埋め込まれている複数本の吊りボルトを、器具本体2の底板20の複数の取付孔23及び補強部材22の複数のボルト挿通孔2211にそれぞれ挿通する。そして、作業者は、複数の取付孔23及び複数のボルト挿通孔2211にそれぞれ挿通した複数本の吊りボルトにナットを締め付けることにより、器具本体2を複数本の吊りボルトに取り付ける。このとき、器具本体2の4つの側板21のそれぞれの外鍔部212により、4つの側板21と埋込孔との隙間が目隠しされる。
続いて、作業者は、底板20の電線挿通孔24から引き込んだ電灯線を第1端子台10に電気的に接続し、底板20の別の電線挿通孔24から引き込んだ信号線を第2端子台11に電気的に接続する。
次に、作業者は、器具本体2に反射部材4を取り付ける。まず、作業者は、一対の係合部50のそれぞれの引掛片501を、ベース板52の一対の第1貫通孔520に挿通した後、各係合部50の引掛片501を第1貫通孔520から第2貫通孔521に移動させる。つまり、作業者は、各係合部50の引掛片501を、ベース板52の第2貫通孔521の縁に引っ掛けることで反射部材4を器具本体2に仮保持させる。さらに、作業者は、取付ばね43の一対の腕部431のそれぞれの先端部分に設けられている引掛部432を、器具本体2の底板20の引掛孔25の周縁に引っ掛ける。このとき、反射部材4は、取付ばね43によって器具本体2に仮保持される。
最後に、作業者は、反射部材4を押し上げて器具本体2内(底板20と4つの側板21に囲まれた空間)に収容する。すると、取付ばね43の一対の腕部431が引掛孔25に挿入されながら外向きに広がり、一対の腕部431のそれぞれの根元部分(コイル部430に近い部分)が底板20の引掛孔25の周縁に引っ掛けられる。さらに、2つの引掛具42がそれぞれ、器具本体2の底板20に取り付けられている2つの引掛ばね12に引っ掛けられる。その結果、反射部材4は、器具本体2内に収容された状態で、取付ばね43と2つの引掛ばね12のばね力によって器具本体2に支持される(図5参照)。上述のようにして、照明器具1Xの施工作業が完了する。
ところで、照明器具1Xにおいては、器具本体2の底板20と4つの側板21と反射部材4に囲まれた空間に、導光板39の一部(反射部材4よりも下に突出する部分)を除いた光源ユニット3が収納されている。そのため、底板20と側板21を連結している部分(連結部211)は、水平方向(前後方向及び左右方向)に沿った導光板39との距離を大きくとる必要がある(図6参照)。しかしながら、側板21と導光板39との距離が大きくなるほど、側板21と導光板39の隙間から照明空間に漏れる光が増えてしまう。そして、側板21と導光板39の隙間から漏れる光は、照明器具1Xの配光特性を低下させてしまうおそれがある。
そこで、照明器具1Xは、器具本体2の側板21を、側板21の連結部211に対して主部210を導光板39に近付けきる向きに器具本体2の側板21を変位させるように構成されている(図6参照)。つまり、4つの側板21はそれぞれ、導光板39と連結部211の距離L1に比較して、導光板39と主部210の距離L0を短く(例えば、半分以下)とするように、主部210と連結部211の境界部分に曲げ加工が施されている。このように照明器具1Xは、器具本体2の内側面(側板21の内側の表面)と導光板39との間の隙間の狭小化を図ることができる。なお、側板21は、主部210と導光板39との距離L0をゼロとする、すなわち、主部210を導光板39に接触させるように構成されても構わない。ただし、側板21は、合成樹脂製の導光板39の熱膨張等を考慮すれば、主部210を導光板39に接触させないことが好ましい。
ところで、光源ユニット3は、LED300から放射される光のうち、導光板39に入射せずに側板21(の連結部211)に近付く向きに進行する光を、反射シート34に反射させて側板21から遠ざかる向きに進行させている。つまり、光源ユニット3が反射シート34を備えない場合、導光板39に入射せずに側板21(の連結部211)に近付く向きに進行する光が、側板21(の主部210)と導光板39の隙間から照明空間に漏れてしまう可能性がある。ゆえに、光源ユニット3は、反射シート34を備えていることにより、導光板39に入射せずに側板21に近付く向きに進行する光を、側板21と導光板39の隙間から照明空間に漏れ難くすることができる。
また、照明器具1Xの器具本体2は、底板20と側板21を補強する補強部材22を備えている。補強部材22は、底板20の外表面(上面)に接する第1補強部221と、第1補強部221の長手方向の両端から側板21に沿って突出する一対の第2補強部222とを有している。さらに、一対の第2補強部222はそれぞれ、側板21の連結部211の外表面に接している(図6参照)。つまり、器具本体2は、第1補強部221を底板20の外表面に接触させ、一対の第2補強部222のそれぞれを対応する側板21の外表面に接触させることにより、補強部材22によって底板20と側板21を確実に補強することができる。
照明器具X1は上述のように、1つ又は複数の導光板39と、1つ又は複数の光源(LED300)と、器具本体2と、反射部材4とを備えている。器具本体2は、底板20と、底板20の周囲に配置されている1つ又は複数の側板21とを有し、底板20と対向する前面(下面)が開放されている。1つ又は複数の導光板39は、1つ又は複数の側板21に沿うように器具本体2の内側に配置されている。1つ又は複数の光源(LED300)は、器具本体2内において1つ又は複数の導光板39の端面と対向し、端面から導光板39内に光を入射するように構成されている。反射部材4は、底板20と前面との間に配置されており、前面との対向面で1つ又は複数の導光板39から出射される光を前面に向けて反射するように構成されている。1つ又は複数の側板21は、導光板39と対向する部分のうちの少なくとも一部分(主部210)を、導光板39に近付ける向きに変位させるように構成されている。
照明器具1Xが上述のように構成されれば、器具本体2の内側面(側板21の内側の表面)と導光板39との間の隙間の狭小化を図ることができる。
また、照明器具1Xにおいて、側板21と光源(LED300)との間に配置される反射体(反射シート34)を備えていることが好ましい。反射シート34は、LED300から放射される光を側板21から遠ざかる向きに反射させることが好ましい。
照明器具1Xが上述のように構成されれば、導光板39に入射せずに側板21に近付く向きに進行する光を反射シート34に反射させ、側板21と導光板39の隙間から照明空間に漏れ難くすることができる。
さらに、照明器具1Xにおいて、器具本体2を補強する補強部材22を備えることが好ましい。補強部材22は、底板20の外表面に接する第1補強部221と、第1補強部221の両端から側板21に沿って突出する一対の第2補強部222とを有していることが好ましい。一対の第2補強部222はそれぞれ、側板21の外表面のうちで導光板39に近付く向きに変位していない部分(連結部211)の外表面に接することが好ましい。
照明器具1Xが上述のように構成されれば、補強部材22によって底板20と側板21を確実に補強することができる。
(実施形態2)
実施形態2に係る照明器具1Yは、図10に示すように、器具本体2及び反射部材4の形状が実施形態1に係る照明器具1Xと相違し、その他の構成については実施形態1に係る照明器具1Xとほぼ共通している。したがって、本実施形態に係る照明器具1Yの構成のうち、実施形態1に係る照明器具1Xの構成と共通する構成については、多少の形状や大きさ及び個数の違いがあっても機能的に共通している構成要素には同一の符号を付して、適宜図示並びに説明を省略する。ただし、以下の説明では、特に断りのない限り、図10において、照明器具1Yの上下、左右及び前後の各方向を規定する。
本実施形態に係る照明器具1Y(以下、照明器具1Yと略す)は、図10、図11A〜図11C及び図12に示すように、器具本体2と、2つの光源ユニット3と、反射部材4とを備えている。
器具本体2は、底板20と、一対の第1側板21Aと、一対の第2側板21Bと、一対の補強部材22とを備えることが好ましい。底板20は、長手方向を左右方向と平行させた長尺の矩形板状に形成されている。一対の第1側板21Aはそれぞれ、長手方向を左右方向と平行させた長尺の矩形板状に形成され、底板20の長手方向に沿った両端(前端及び後端)から下向きに突出している。一対の第2側板21Bはそれぞれ、正方形に近い矩形板状に形成され、底板20の短手方向に沿った両端(左端及び右端)から下向きに突出している。一対の補強部材22は、第1補強部221と、一対の第2補強部222と、一対の第3補強部223とを有している。第1補強部221は、矩形板状に形成されている(図11D参照)。一対の第2補強部222はそれぞれ、概ね矩形板状であって、上側の2つの角がC面取りされている(図11B参照)。なお、一対の第2補強部222はそれぞれ、第1補強部221の前端及び後端から下向きに突出するように第1補強部221と一体に形成されることが好ましい。一対の第3補強部223はそれぞれ、概ね矩形板状であって、上側の2つの角がC面取りされている(図11C参照)。なお、一対の第3補強部223はそれぞれ、第1補強部221の左端及び右端から上向きに突出するように第1補強部221と一体に形成されることが好ましい。一対の補強部材22はそれぞれ、底板20の上面における長手方向(左右方向)の両端近くに第1補強部221がねじ止めされる(図10及び図11D参照)。
2つの光源ユニット3はそれぞれ、実施形態1に係る照明器具1Xの光源ユニット3と同一の構成を有することが好ましい。これら2つの光源ユニット3はそれぞれ、一対の第1側板21Aのそれぞれの内側面に導光板39の第2表面が接するようにして器具本体2内に収容される。また、2つの光源ユニット3はそれぞれ、第1支持部材31が器具本体2の底板20にねじ止めされる(図12参照)。
反射部材4は、反射板40と、一対の第1反射側板41Aと、一対の第2反射側板41Bと、引掛具と、取付ばね43とを備えることが好ましい。反射板40は、長手方向を左右方向と平行させた長尺の矩形板状に形成されている。一対の第1反射側板41Aはそれぞれ、長手方向を左右方向と平行させた長尺の矩形板状に形成され、反射板40の長手方向に沿った両端(前端及び後端)から上向きに突出している。一対の第2反射側板41Bはそれぞれ、長手方向を前後方向と平行させた長尺の矩形板状に形成され、反射板40の短手方向に沿った両端(左端及び右端)から上向きに突出している。なお、電源ユニット、第1端子台10及び第2端子台は、器具本体2の底板20の下面に取り付けられ、反射部材4と底板20の間に形成される空間に収容される(図12参照)。
ねじりコイルばねからなる取付ばね43のコイル部430が、反射板40の上面における長手方向の中央近くに取り付けられる(図11D及び図12参照)。また、引掛具が反射板40の上面における長手方向の端に取り付けられる。
照明器具1Yは、実施形態1に係る照明器具1Xと同じく天井仕上げ材の埋込孔に埋め込まれた状態で施工される。そして、照明器具1Yは、電源装置から給電させることによって2つの光源ユニット3をそれぞれ点灯する。2つの光源ユニット3(の複数個のLED300)から放射される光は、導光板39の入射面(上面)から導光板39内に入射し、導光板39内を導光されながら導光板39の内側面及び下面から出射する。このとき、導光板39の第1表面から出射する光は、導光板39の第1表面に形成されている細かな凹凸によって拡散される。導光板39の第1表面から出射され、かつ、拡散された光の一部は、器具本体2内に向かって進行する。そして、器具本体2内に向かって進行した光は、器具本体2内に配置されている反射部材4の反射板40(の下面)で反射され、反射板40の下方に照射される。さらに、器具本体2内に向かって進行した光の一部並びに反射板40で反射された光の一部は、一対の第2側板21B(の内側面)で反射されて下方に照射される。
ここで、照明器具1Yは、実施形態1に係る照明器具1Xと同様に、器具本体2の2つの側板21A、21Bを、側板21A、21Bの連結部211に対して主部210を導光板39に近付けきる向きに変位させるように構成されている(図12参照)。このように照明器具1Yは、器具本体2の内側面(側板21A、21Bの内側の表面)と導光板39との間の隙間の狭小化を図ることができる。
ところで、導光板39は合成樹脂製であるので、成形時に長手方向に沿った反りが発生する可能性がある。したがって、上述した実施形態1、2の照明器具1X、1Yにおいて、導光板39の反りに起因して導光板39の長手方向の両端部分と側板21との間の隙間が広がるおそれがある。
そこで、照明器具1X、1Yは、図13及び図14に示すように、底板20に対する導光板39の傾きを調整する調整部材7及び調整ねじ8を、各光源ユニット3に対応して2つずつ備えることが好ましい。ただし、照明器具1X、1Yは、各光源ユニット3に対応して調整部材7及び調整ねじ8を1つずつ備えてもよいし、n個(nは3以上の自然数)ずつ備えてもよい。
調整部材7及び調整ねじ8は、器具本体2の底板20にねじ止めされている光源ユニット3を底板20に対して傾かせることにより、導光板39と側板21の間の隙間を狭めるように構成されている。以下、図面を参照して、調整部材7及び調整ねじ8について詳しく説明する。
調整部材7は、図15及び図16に示すように、矩形平板状の固定部70と、矩形平板状であって固定部70の端縁から固定部70の厚み方向に突出する突板部71とを有している。なお、固定部70と突板部71は、矩形の金属板がL字状に曲げ加工されることで一体に形成されている。固定部70は、その中央に円形のねじ挿通孔700が設けられている。突板部71は、その中央にめねじ部710が設けられている。固定部70は、第1結合片311と第2結合片321を結合している結合ねじ37がねじ挿通孔700に挿通されることにより、第2結合片321とともに第1結合片311にねじ止めされる(図16参照)。すなわち、固定部70は、ねじ挿通孔700に挿通される結合ねじ37が第1結合片311のめねじ部314にねじ込まれることで第1支持部材31及び第2支持部材32に固定されている。調整部材7の突板部71は、光源ユニット3が器具本体2の底板20に取り付けられた状態において、上下方向に沿って底板20とほぼ平行に対向している。ここで、調整部材7は、突板部71の下面から底板20の下面までの距離D1(上下方向に沿った距離)を調整ねじ8のねじ部80の長さL1よりも短くするように第1支持部材31及び第2支持部材32に固定されている(図16参照)。
調整ねじ8は、そのねじ部80を突板部71のめねじ部710に下から上に向かってねじ込むようにして調整部材7に取り付けられる(図16参照)。調整ねじ8は、正回転(右ねじの場合は右回り、左ねじの場合は左回り)させられると、ねじ部80の先端(上端)が底板20の下面に当たるまでは突板部71に対して底板20に近付く向き(上向き)に進行する。しかしながら、ねじ部80の先端が底板20の下面に当たった後に調整ねじ8が正回転すると、調整ねじ8に対して突板部71が調整ねじ8に沿って底板20から離れる向き(下向き)に移動する。突板部71が下向きに移動すると、突板部71との連結部分を軸として固定部70が回転する。このとき、固定部70の回転向きは、先端部分(下端部分)を光源ユニット3の導光板39に近付ける向きである。したがって、光源ユニット3の支持部材は、調整部材7(の固定部70)に押されて傾くので、支持部材(第1支持部材31及び第2支持部材32)に支持されている導光板39も側板21に近付く向きに変位(回転)する。その結果、照明器具1X、1Yは、導光板39の反りに起因した、導光板39と側板21の間の隙間の広がりの抑制を図ることかできる。
ここで、合成樹脂の成形体である導光板39は、長手方向に沿って弧状に反る傾向がある。そのため、導光板39と側板21との間の隙間は、導光板39の長手方向の両端に近いほど広がる可能性が高い。したがって、照明器具1X、1Yは、各光源ユニット3の第2支持部材32の長手方向の両端又は両端近傍に調整部材7が1つずつ取り付けられることが好ましい(図13及び図14参照)。
また、照明器具2の底板20は、図17に示すように、第1支持部材31が取り付けられる取付部200を有している。取付部200は、ボルト13が挿通される孔201を有している。そして、第1支持部材31のボルト挿通孔及び取付部200の孔201に挿通されたボルト13にナット14が締め付けられることによって、光源ユニット3の第1支持部材31が取付部200(底板20)に取り付けられる。さらに、取付部200は、底板20に片持ちされた板状に形成されている。具体的には、取付部200は、図17に示すように、底板20を貫通するU字形状の溝202の両端間で底板20と繋がった片持ち梁(カンチレバー:cantilever)のように構成されている。したがって、取付部200は、底板20の厚み方向(上下方向)に揺れ動くことができる。ゆえに、照明器具1X、1Yは、取付部200が底板20に片持ちされた板状に形成されているので、調整ねじ8を回すために必要な力が低減される。その結果、照明器具1X、1Yは、調整部材7及び調整ねじ8による調整作業の作業性の向上を図ることができる。ただし、取付部200は必ずしも底板20に片持ちされなくてもよい。例えば、取付部200は、器具本体2の底板20を形成している金属板の厚みが小さければ(例えば、0.5[mm]以下であれば)、底板20に対して底板20の厚み方向(上下方向)に沿って変位(撓み)可能となる。このように底板20に対して変位可能な取付部200に光源ユニット3が取り付けられれば、調整部材7の変位(回転)に合わせて取付部200が変位する(撓む)ため、調整ねじ8を回すために必要な力を低減することができる。つまり、照明器具1X、1Yは、調整ねじ8を回すために必要な力が低減されるので、調整部材7及び調整ねじ8による調整作業の作業性の向上を図ることができる。
上述のように照明器具1X、1Yは、光源(LED300)と導光板39を支持する少なくとも1つの支持部材(第1支持部材31及び第2支持部材32)と、少なくとも1つの調整部材7と、少なくとも1つの調整ねじ8とを、更に備えることが好ましい。第1支持部材31及び第2支持部材32は、導光板39の端面にLED300を対向させて支持することが好ましい。さらに、第1支持部材31及び第2支持部材32は、底板20に取り付けられることが好ましい。調整部材7は、第1支持部材31及び第2支持部材32に固定される固定部70と、固定部70から突出して底板20と対向する突板部71とを有することが好ましい。突板部71は、突板部71を貫通して調整ねじ8がねじ込まれるめねじ部710を有していることが好ましい。
照明器具1X、1Yが上述のように構成されれば、調整ねじ8の先端を底板20に当てた状態で調整ねじ8が回されると、調整ねじ8に沿って底板20から離れる向きに突板部71を移動させることができる。突板部71が底板20から離れる向きに移動することにより、調整部材7の固定部70に押された支持部材(第1支持部材31及び第2支持部材32)が傾くので、導光板39が側板21に近付く向きに変位する。その結果、照明器具1X、1Yは、導光板39の反りに起因した、導光板39と側板21の間の隙間の広がりの抑制を図ることかできる。
また、照明器具1X、1Yにおいて、底板20は、支持部材(第1支持部材31及び第2支持部材32)が取り付けられる少なくとも1つの取付部200を有することが好ましい。取付部200は、底板20に対して変位可能に構成されていることが好ましい。
照明器具1X、1Yが上述のように構成されれば、調整部材7の変位に合わせて取付部200が変位する(撓む)ため、調整ねじ8を回すために必要な力を低減することができる。つまり、照明器具1X、1Yは、調整ねじ8を回すために必要な力が低減されるので、調整部材7及び調整ねじ8による調整作業の作業性の向上を図ることができる。
さらに、照明器具1X、1Yにおいて、取付部200は、底板20に片持ちされた板状に形成されていることが好ましい。
照明器具1X、1Yが上述のように構成されれば、調整ねじ8を回すために必要な力が更に低減されるので、調整部材7及び調整ねじ8による調整作業の作業性の更なる向上を図ることができる。