以下、本発明の一実施形態に係る照明器具1について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施形態で説明する構成は本発明の一例にすぎない。本発明は、以下の実施形態に限定されず、本発明の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態に係る照明器具1(以下、照明器具1と略す)は、図1〜図7に示すように、器具本体2と、光源ユニット3とを有している。ただし、以下の説明では、特に断りのない限り、図1において、照明器具1の上下、左右及び前後の各方向を規定する。
器具本体2は、長尺の角樋状に形成されている本体部と、本体部の長手方向の両端にそれぞれ取り付けられる一対のエンド部材とで長尺の矩形箱状に形成されている。本体部は、底板20と、一対の側板21とを有している。底板20は、長尺の矩形板状に形成されている。一対の側板21はそれぞれ、長尺の矩形板状に形成され、底板20の前端及び後端から左右方向の全長に渡って下向きに突出するように形成されている。ただし、一対の側板21のそれぞれの下端部分は、外向きに曲げ起こされている。
底板20は、長手方向のほぼ中央に矩形の挿通孔200が設けられている。また、底板20は、複数(たとえば、3つ)のボルト挿通孔201が挿通孔200の左右両側に設けられている。さらに、底板20は、長手方向(左右方向)の両端近くに、一対のばね取付孔202がそれぞれ設けられている。これら一対のばね取付孔202は、長軸方向が底板20の幅方向(前後方向)に平行する長円形に形成されることが好ましい。また、底板20の上面に端子台24が取り付けられている(図1参照)。端子台24は、電力系統(商用の交流電源)からの給電路となる電源線が電気的に接続される。底板20と一対の側板21(本体部)は、鋼板などの金属板が曲げ加工されることで一体に形成されることが好ましい。
一対のエンド部材は、本体部の長手方向の第1端(右端)に取り付けられる第1エンド部材22と、本体部の長手方向の第2端(左端)に取り付けられる第2エンド部材23とを含む。第1エンド部材22は、矩形板状に形成されている。また、第1エンド部材22の下端部分が外向き(右向き)に曲げ起こされている。第1エンド部材22は、本体部の第1端に取り付けられて本体部の第1端を塞いでいる(図1及び図7参照)。第2エンド部材23は、本体部の第2端に取り付けられて本体部の第2端を部分的に塞いでいる。ただし、第2エンド部材23は、後述するように他の照明器具(照明器具1と同一の構造を有する照明器具)が連結可能となるように構成されている。第2エンド部材23の詳細な構成については、後述する。
光源ユニット3は、導光板4、支持部材5、光源部6、電源ブロック7及び一対の取付ばねブロック8を備えている(図1及び図6〜図9参照)。
導光板4は、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料によって、長尺の矩形板状に形成されることが好ましい。導光板4は、上部の長手方向(左右方向)の中央と両端近くの3箇所に円形の挿通孔40がそれぞれ設けられている(図1参照)。これら3つの挿通孔40は、導光板4を厚み方向(前後方向)に貫通している。導光板4は、前面及び後面のそれぞれの表面に細かな凹凸が形成されることが好ましい。
光源部6は、多数のLED(発光ダイオード)60と、長尺の矩形板状に形成されている基板61とを有している(図6参照)。基板61の下面に、多数のLED60が長手方向に沿って1列に並べられた状態で実装されている。基板61の下面には、これら多数のLED60同士を電気的に接続する導体(プリント配線)が形成され、かつ、導体を電源ブロック7の電源ユニット70に電気的に接続するためのコネクタが実装されている。
電源ブロック7は、電源ユニット70、ブロックケース71、端子台72を有している。電源ユニット70は、電力系統から端子台24を経由して供給される交流電力を直流電力に変換する。そして、電源ユニット70から出力される直流電力が光源部6に供給されてLED60が点灯する。
ブロックケース71は、矩形板状の取付板710と、取付板710の上端から左右方向に沿って前方へ突出する上板711と、取付板710の左端に沿って前方へ突出する側板712と、上板711の前端から下向きに突出する前板713とを有している。ただし、これらの取付板710、上板711、側板712及び前板713は、鋼板などの金属板が曲げ加工されて一体に形成されることが好ましい。取付板710の前面に電源ユニット70がねじ止めされて取り付けられる。また、取付板710の前面における右端に、信号線用の端子台72が取り付けられている。信号線は、外部のコントローラなどから調光信号が伝送される伝送媒体である。電源ユニット70は、端子台72を経由して調光信号を受け取り、受け取った調光信号に応じて直流電力を調整して光源部6を調光する。
一対の取付ばねブロック8は同一の構成を有している(図1及び図8参照)。取付ばねブロック8は、図9に示すように、取付ばね80、ばね保持具82及びばね取付金具81を有している。取付ばね80は、ねじりコイルばねで構成されている。取付ばね80は、ソレノイド状のコイル部800と、一対の長尺の腕801とを有する。ばね取付金具81は、主片810と、一対の側片811と、突部812と、引掛部813とを有している。主片810は、矩形板状に形成されている。一対の側片811は、矩形板状に形成され、主片810の短手方向(前後方向)の両端から下向きに突出している。突部812は、平板状に形成され、主片810の長手方向(左右方向)の第1端(図9においては左端)から上向きに突出している。さらに、突部812の先端部分(上端部分)8120は、上に突出する曲面形状(例えば、左右方向から見た輪郭が弧状)に形成されている。引掛部813は、U字形状に形成され、主片810の長手方向(左右方向)の第2端(図9においては右端)から上向きに突出している。引掛部813の長手方向(前後方向)の両端から、それぞれ爪8130が突出している(図9参照)。これら一対の爪8130はそれぞれ、取付ばね80の一対の腕801のうちの対応する腕801を着脱可能に引っ掛けることができる。ただし、主片810、一対の側片811、突部812及び引掛部813は、鋼板などの金属板が曲げ加工されて一体に形成されることが好ましい。
ばね保持具82は、半円環状の保持片820と、矩形板状の固定片821とを有している。固定片821は、保持片820の周方向の一端から保持片820の径方向に沿って外向きに突出している。保持片820と固定片821は、鋼板などの金属板が曲げ加工されて一体に形成されることが好ましい。さらに、保持片820と固定片821の短手方向(前後方向)の両端が上向きに曲げ起こされている。ばね保持具82は、主片810の第1端の近くに固定片821をねじ止めすることでばね取付金具81に固定されている。ばね保持具82は、保持片820を取付ばね80のコイル部800に挿通することでコイル部800を保持している。取付ばね80のコイル部800は、コイル部800の周方向に沿って回転可能に、ばね保持具82の保持片820に保持されている。ただし、主片810の第1端の近くには、コイル部800との接触を避けるために、矩形の貫通孔814が設けられている(図9参照)。
支持部材5は、第1部材5Aと、第2部材5Bと、第3部材5Cとで構成されている(図6、図8及び図9参照)。第1部材5Aは、矩形板状の第1支持板50Aと、同じく矩形板状の第1反射板51Aと、第1底板52Aと、第1側板53Aとを有している。第1反射板51Aは、第1支持板50Aの短手方向(上下方向)の第1端(下端)から全長に渡って斜め下向きに突出している。ただし、第1反射板51Aの先端(下端)は斜め上向きに折り返されている。第1底板52Aは、第1支持板50Aよりも長手方向(左右方向)の寸法が僅かに短い矩形板状に形成されている。第1底板52Aは、第1支持板50Aの上端から外向き(第1反射板51Aが突出する向き)に突出している。第1側板53Aは、矩形板状に形成されて第1底板52Aの先端(前端)から上向きに突出している。
第2部材5Bは、矩形板状の第2支持板50Bと、同じく矩形板状の第2反射板51Bと、第2底板52Bと、第2側板53Bとを有している。第2反射板51Bは、第2支持板50Bの短手方向(上下方向)の第1端(下端)から全長に渡って斜め下向きに突出している。ただし、第2反射板51Bの先端(下端)は斜め上向きに折り返されている。第2底板52Bは、第2支持板50Bよりも長手方向(左右方向)の寸法が僅かに短い矩形板状に形成されている。第2底板52Bは、第2支持板50Bの上端から外向き(第2反射板51Bが突出する向き)に突出している。第2側板53Bは、矩形板状に形成されて第2底板52Bの先端(後端)から上向きに突出している。ただし、第2部材5Bは、第1部材5Aと鏡像の関係にある。
第3部材5Cは、第3底板52Cと、一対の第3側板53Cとを有している。第3底板52Cは、第1部材5Aの第1底板52A及び第2部材5Bの第2底板52Bと長手方向の寸法が等しい矩形板状に形成されている。一対の第3側板53Cはそれぞれ矩形板状に形成され、第3底板52Cの前端及び後端から下向きに突出している。前側の第3側板53Cの前面に第1部材5Aの第1側板53Aがねじ止めされ、後側の第3側板53Cの後面に第2部材5Bの第2側板53Bがねじ止めされることにより、第1部材5Aと第2部材5Bと第3部材5Cが結合されて支持部材5が構成されている。ここで、第1底板52A、第2底板52B、第3部材5C、第1側板53A、第2側板53Bにより、角筒状の収容部54が形成されている。収容部54は、光源部6を内部に収容している。光源部6の基板61が収容部54の上側の壁(第3底板52C)にねじ止めされている(図6参照)。収容部54は、前後方向の中央に、長手方向に沿った直線状の溝540が形成されている。そして、収容部54に収容されている光源部6の全てのLED60が、上下方向に沿って溝540と対向している(図6参照)。
第1支持板50A及び第2支持板50Bはそれぞれ、長手方向の両端近くに2つの挿通孔(第1挿通孔という)が設けられ、長手方向の中央に1つの挿通孔(第2挿通孔という)が設けられている。2つの第1挿通孔はそれぞれ、第1支持板50A及び第2支持板50Bの長手方向に長軸方向を平行させた長円形に形成されることが好ましい。また、第2挿通孔は、第1支持板50A及び第2支持板50Bの短手方向(上下方向)に長軸方向を平行させた長円形に形成されることが好ましい。
支持部材5は、第1支持板50Aと第2支持板50Bの間に挟み込むようにして導光板4を支持する。より詳細には、収容部54の溝540に導光板4の上部(第1端部)が差し込まれた状態で、第1支持板50A及び第2支持板50Bと導光板4の第1端部とが3つの連結具55で連結される(図6〜図9参照)。これら3つの連結具55はそれぞれ、頭付きの鋲(スタッド)550と、ナット(押込み板ばねナット)551とで構成されている(図6参照)。3つの鋲550の軸5500がそれぞれ、第2支持板50Bの2つの第1挿通孔及び1つの第2挿通孔に挿通される。これらの軸5500の外周面に、周方向に沿って溝が形成されている。3つのナット551は、第1支持板50Aの第1挿通孔及び第2挿通孔から突出する3つの軸5500の溝にそれぞれ嵌め込まれる。つまり、3つの鋲550は、第1支持板50A及び第2支持板50Bの3つの挿通孔と導光板4の3つの挿通孔40とに軸5500が挿通された状態で3つのナット551によって抜け止めされる。その結果、導光板4は、第1支持板50Aと第2支持板50Bに、第1端部が厚み方向(前後方向)から挟み込まれた状態で支持される(図6〜図9参照)。
ここで、支持部材5(第1支持板50A及び第2支持板50B)に支持された導光板4の上面が光源部6の全てのLED60と正対している(図6参照)。したがって、光源部6のLED60から放射される光(光束)のほぼ全てが導光板4の上面(以下、入射面ともいう)から導光板4内に入射する。導光板4に入射した光は導光板4内を進行しながら、導光板4の表面から導光板4の外に出射する。なお、以下の説明では、導光板4の前面、後面、左側面、右側面及び下面を総称して、導光板4の表面と呼ぶ場合がある。
支持部材5の収容部54の左右両端に、2つの取付ばねブロック8がそれぞれ1つずつ取り付けられる(図1参照)。2つの取付ばねブロック8は、ばね取付金具81の一対の側片811が、収容部54の前後両側の壁(第1側板53A、第2側板53B及び一対の第3側板53C)にそれぞれねじ止めされることで支持部材5に取り付けられている(図1及び図6〜図9参照)。また、電源ブロック7は、ブロックケース71の取付板710及び前板713のそれぞれの下部が、収容部54の前後両側の壁にそれぞれねじ止めされることで収容部54に取り付けられている(図1及び図8参照)。
次に、照明器具1の施工作業の手順を説明する。まず、施工作業を行う作業者は、天井仕上げ材10に設けられている埋込孔11に器具本体2を挿入する(図6及び図7参照)。さらに、作業者は、建物の躯体に下向きに埋め込まれている複数本の吊りボルトを器具本体2の底板20の複数のボルト挿通孔201にそれぞれ挿通し、これら複数の吊りボルトにナットを締め付けることで器具本体2を複数本の吊りボルトに取り付ける。このとき、天井仕上げ材10の下面における器具本体2と埋込孔11との隙間は、外向きに曲げ起こされた側板21の下端部分及び第1エンド部材22の下端部分によってそれぞれ目隠しされる(図6及び図7参照)。また、作業者は、器具本体2の底板20に取り付けられている端子台24に、電力系統からの電源線を電気的に接続する。
続いて、作業者は、2つの取付ばね80の一対の腕801を器具本体2の底板20に設けられている2つのばね取付孔202(図5参照)にそれぞれ挿入する。このとき、2つの取付ばね80のそれぞれのコイル部800がねじられた状態となる。そして、2つの取付ばね80の一対の腕801のそれぞれの先端に設けられている引掛部802が、底板20の上面における2つのばね取付孔202の長手方向(前後方向)の両端の縁に引っ掛かる。その結果、光源ユニット3は、2つの取付ばね80により、底板20に吊り下げられた状態で器具本体2に仮保持される。作業者は、光源ユニット3を器具本体2に仮保持させた状態で、器具本体2の端子台24と電源ユニット70を電線(図示せず)で電気的に接続する。
最後に、作業者は、光源ユニット3を押し上げて器具本体2内に収容する。すると、底板20の2つのばね取付孔202のそれぞれに上向きに挿入された2つの取付ばね80の一対の腕801が前後方向に広がり、底板20の2つのばね取付孔202の前後両端の縁に各腕801が引っ掛かる(図2及び図5参照)。そして、支持部材5は、取付ばね80のばね力によって上向きに引っ張り上げられ、ばね取付金具81の突部812の先端部分8120を器具本体2の底板20(の下面)に当てた状態で器具本体2に支持される。つまり、光源ユニット3は、器具本体2内に収容された状態で、2つの取付ばね80のばね力によって器具本体2に支持される(図4〜図7参照)。ただし、光源ユニット3の電源ブロック7は、底板20に設けられている挿通孔200に挿通されて器具本体2の底板20の外に突出する(図2参照)。照明器具1は、上述のようにして、天井仕上げ材10の埋込孔11に埋め込まれた状態で施工される。
ここで、照明器具1は、電源ユニット70から給電させることによって光源部6を点灯する。光源部6(のLED60)から放射される光は、導光板4の入射面から導光板4内に入射し、導光板4内を導光されながら導光板4の表面から出射する。なお、導光板4の第1端部の前面及び後面は第1支持板50A及び第2支持板50Bにそれぞれ覆われている。したがって、導光板4の第1端部の前面及び後面から出射する光は、第1支持板50A及び第2支持板50Bのそれぞれの導光板4と接する面で反射されて導光板4内に戻る。ただし、第1支持板50A及び第2支持板50Bのそれぞれの導光板4と接する面は、凹凸の少ない滑らかな面(反射率の高い面)とされることが好ましい。
導光板4の表面から出射する光は、導光板4の表面に形成されている細かな凹凸によって拡散される。導光板4の表面のうち、導光板4の前面及び後面から出射され、かつ、拡散された光の一部は、器具本体2内に向かって進行する。そして、器具本体2内に向かって進行した光は、器具本体2内に配置されている第1反射板51A及び第2反射板51Bのそれぞれの反射面(下面)で反射される。これらの反射面で反射された光は、照明器具1の下方に照射される。つまり、照明器具1は、反射板(第1反射板51A及び第2反射板51B)を有しているので、反射板の寸法や傾斜角などに応じて、導光板4から出射される光(光束)の配光特性の制御のしやすさの向上を図ることができる。ただし、支持部材5は、反射板(第1反射板51A又は第2支持板50B)を1つだけ有していても構わない。
ところで、取付ばね80は、支持部材5(の第3底板52C)に対して、ばね取付金具81並びにばね保持具82を介してコイル部800の周方向に沿って回転可能に取り付けられている。さらに、器具本体2の底板20(の下面)に当たる突部812の先端部分8120が上(底板20に近付く向き)に突出する曲面形状に形成されている。そのため、取付ばね80に対して光源ユニット3が回転させられても、取付ばね80と底板20の位置関係は変わらず、突部812の先端部分8120が常にばね保持具82の鉛直上方の位置で底板20(の下面)に当たる(図6及び図10参照)。その結果、照明器具1は、器具本体2の底板20に対して光源ユニット3を回転可能に取り付けて、支持部材5の前面及び後面のいずれかが器具本体2の側板21に当たるまでの範囲内で光源ユニット3の取付角度(導光板4の傾き)を調整することができる。なお、第1反射板51A及び第2反射板51Bはそれぞれ、第1支持板50A及び第2支持板50Bに対して導光板4に近付く方向(前後方向)に撓むことができる。そのため、照明器具1は、器具本体2の側板21に当たって第1反射板51A及び第2反射板51Bのいずれか一方が撓められた状態でも、光源ユニット3の取付角度(導光板4の傾き)を調整することができる。一方、突部812の先端部分が平面形状であった場合、平坦面である底板20の下面と突部812の先端部分とが安定して当たる状態(角度)は一意に決まってしまう。ゆえに、この場合、器具本体2に対して光源ユニット3の取付角度(導光板4の傾き)を調整することができない。
ところで、図11に示すように、複数台の照明器具1が長手方向に一列に並べられて天井に設置される場合がある。この場合、隣合って設置される2台の照明器具1のそれぞれの導光板4が、器具本体2の取付状態のばらつきなどの原因により、導光板4の厚み方向(前後方向)にずれる可能性がある。
しかしながら、照明器具1は、上述のように器具本体2に対して光源ユニット3の取付角度(導光板4の傾き)を調整することができるので、隣合って設置される2台の照明器具1のそれぞれの導光板4の厚み方向のずれの発生を抑制することができる。
また、上述のように複数台の照明器具1が長手方向に一列に並べられて天井に設置される場合、隣合う複数台の照明器具1の導光板4及び反射板(第1反射板51A及び第2反射板51B)が直接繋がるように設置されることが好ましい。そのため、器具本体2の2つのエンド部材のうち、他の器具本体2と隣合う第2エンド部材23は、他の器具本体2と隣合わない第1エンド部材22と異なる構造を有することが好ましい。
第2エンド部材23は、本体部230、一対の側壁部231、突壁部232、引掛突部233、一対の嵌合突部234を有している(図5〜図7及び図12参照)。ただし、本体部230、一対の側壁部231、突壁部232、引掛突部233及び一対の嵌合突部234は、鋼板などの金属板が加工されることで一体に形成されている。
本体部230は、図7に示すように、概ね矩形板状の補強部2300と、補強部2300の下端から下向きに突出する一対の脚部2301とを有している。本体部230は、一対の脚部2301の間に、長手方向を上下方向に一致させた矩形の溝部2302を有している。また、一対の脚部2301の下端は、左右方向(図7においては紙面に垂直な方向)から見て第1反射板51A及び第2反射板51Bと平行するように斜めに傾斜している。さらに、一対の脚部2301のうちの一方の脚部(第1脚部2301A)に、雌ねじ部2303が形成されている(図6参照)。そして、一対の脚部2301のうちの他方の脚部(第2脚部2301B)に、挿通溝2304が形成されている。挿通溝2304は、長手方向を上下方向に一致させて下端を開放した長円形に形成されている(図7参照)。
一対の側壁部231はそれぞれ、本体部230の前後両側の端から同じ向きに、かつ、互いに平行に突出している(図6及び図12参照)。また、一対の嵌合突部234はそれぞれ、対応する側壁部231から矩形板状に切り起こされている(図7参照)。さらに、一対の側壁部231の外側面(本体部230と反対側の側面)に、円柱形状の突起が形成されている。
突壁部232は、図6に示すように、本体部230の上端から側壁部231と同じ向きに突出している。突壁部232は、上下方向から見て、本体部230から遠い方の先端部分の幅を、本体部230に近い方の後端部分の幅よりも狭くした形状に形成されている。引掛突部233は、矩形板状に形成され、突壁部232(の先端部分)の先端から下向きに突出している。
引掛突部233は、底板20に設けられている引掛孔203に引っ掛けられる(図12参照)。また、一対の嵌合突部234はそれぞれ、一対の側板21のそれぞれに設けられている嵌合凹部210のうちの対応する嵌合凹部210に嵌合される(図12参照)。さらに、一対の側壁部231に形成されている一対の突起のそれぞれは、一対の側板21のそれぞれに設けられている嵌合孔211のうちの対応する嵌合孔211に内側から嵌合される。第2エンド部材23は、引掛突部233を引掛孔203に引っ掛け、一対の嵌合突部234を嵌合凹部210に嵌合し、一対の突起を嵌合孔211に嵌合することで底板20及び一対の側板21に取り付けられる。ただし、第2エンド部材23は、底板20及び一対の側板21における長手方向の両端のそれぞれに取付可能である。
次に、2台の照明器具1を連結する場合の施工作業の手順を説明する。まず、施工作業を行う作業者は、1台目の器具本体2を複数本の吊りボルトに取り付ける。
続いて、作業者は、2台目の器具本体2の第2エンド部材23の雌ねじ部2303に雄ねじ25をねじ込んでおく(図12参照)。それから、作業者は、2台目の器具本体2を天井仕上げ材10の埋込孔11に挿入し、1台目の器具本体2の第2エンド部材23の溝部2302に、2台目の器具本体2の第2エンド部材23の雄ねじ25を挿通する(図13参照)。それから、作業者は、2台目の器具本体2を複数本の吊りボルトに取り付ける。その後、作業者は、2台目の器具本体2の第2エンド部材23の溝部2302に別の雄ねじ25を挿通し、その別の雄ねじ25を1台目の器具本体2の第2エンド部材23の雌ねじ部2303にねじ込む。作業者は、2本の雄ねじ25を締め込むことによって、2台の器具本体2のそれぞれの第2エンド部材23同士を固定する(図13参照)。最後に、作業者は、2台の器具本体2のそれぞれに光源ユニット3を取り付ける。このとき、作業者は、2台の光源ユニット3のそれぞれの導光板4及び反射板(第1反射板51A及び第2反射板51B)が真っ直ぐに連なるように、それぞれの器具本体2に対する光源ユニット3の取付角度を調整する。以上のようにして、2台の照明器具1が連結された状態で施工される(図11参照)。
ところで、本実施形態の変形例に係る照明器具1のように、導光板4の下端を第1反射板51A及び第2反射板51Bのそれぞれの先端(下端)よりも先(下)に突出させなくてもよい(図14参照)。変形例に係る照明器具1は、導光板4の下端を第1反射板51A及び第2反射板51Bの下端よりも下に突出させていない。言い換えると、変形例に係る照明器具1は、導光板4を器具本体2の内部に収容している。そのため、変形例に係る照明器具1は、導光板4から出射する光を導光板4の直下及びその周辺の比較的に狭い範囲に照射することができる。
照明器具1は上述のように、底板20を有する器具本体2と、器具本体2に対して着脱可能に取り付けられる光源ユニット3とを有している。光源ユニット3は、所定の方向に光を放射する光源部6と、光源部6から放射される光を導光する導光板4と、光源部6及び導光板4を支持する支持部材5とを備えている。また、光源ユニット3は、ばね力によって支持部材5を底板20に近付ける向きに引っ張る取付ばね80と、支持部材5から底板20に向かって突出し、取付ばね80のばね力によって先端部分8120が底板20に押し当てられる突部812とを備えている。取付ばね80は、支持部材5に対して、導光板4の厚み方向(前後方向)に沿って回転可能に取り付けられている。突部812の先端部分8120は、底板20に近付く向きに突出する曲面形状に形成されている。
照明器具1が上述のように構成されれば、器具本体2の底板20に対して光源ユニット3が回転可能に取り付けられ、光源ユニット3の取付角度(導光板4の傾き)を調整することができるので、導光板4のずれを目立ち難くすることができる。
また、照明器具1において、光源ユニット3は、取付ばね80を回転可能に保持する保持部(ばね保持具82)及び突部812を有して支持部材5に取り付けられる保持部材(ばね取付金具81)を備えていることが好ましい。
照明器具1が上述のように構成されれば、取付ばね80が支持部材5に直接取り付けられる場合と比較して、取付ばね80の設置場所の自由度を高めることができる。
さらに、照明器具1において、底板20は長尺の板状に形成されていることが好ましい。支持部材5は、底板20の長手方向(左右方向)と長手方向を一致させた長尺の形状に形成されていることが好ましい。複数の取付ばね80と、複数の保持部材(ばね取付金具81)とが支持部材5の長手方向に沿って配置されていることが好ましい。
照明器具1が上述のように構成されれば、光源ユニット3を器具本体2に対して安定して取り付けることができる。
またさらに、照明器具1において、取付ばね80は、コイル部800と、一対の腕801とを有するねじりコイルばねであることが好ましい。保持部(ばね保持具82)は、コイル部800をコイル部800の周方向に沿って回転可能に保持することが好ましい。底板20は、コイル部800がねじられた状態で一対の腕801が挿入されるばね取付孔202を有している。取付ばね80は、底板20におけるばね取付孔202の縁に一対の腕801を引っ掛けるようにして底板20に取り付けられていることが好ましい。
照明器具1が上述のように構成されれば、コイル部800のねじれにより、一対の腕801を互いに離れる向きに拡げるばね力が底板20のばね取付孔202の縁にはたらくので、支持部材5を底板20に近付ける向きに引っ張ることができる。