JP6854017B2 - 作業用衣服 - Google Patents

作業用衣服 Download PDF

Info

Publication number
JP6854017B2
JP6854017B2 JP2019151475A JP2019151475A JP6854017B2 JP 6854017 B2 JP6854017 B2 JP 6854017B2 JP 2019151475 A JP2019151475 A JP 2019151475A JP 2019151475 A JP2019151475 A JP 2019151475A JP 6854017 B2 JP6854017 B2 JP 6854017B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
inner cover
metal fitting
garment
work
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019151475A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021031791A (ja
Inventor
敏昌 武田
敏昌 武田
Original Assignee
日光物産株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日光物産株式会社 filed Critical 日光物産株式会社
Priority to JP2019151475A priority Critical patent/JP6854017B2/ja
Publication of JP2021031791A publication Critical patent/JP2021031791A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6854017B2 publication Critical patent/JP6854017B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Professional, Industrial, Or Sporting Protective Garments (AREA)

Description

本発明は、墜落静止用器具を装着した状態でその上から着用することができる作業用衣服に関する。
高所作業を行う場合、墜落や転落などの労働災害を防止するために墜落静止用器具(安全帯ともいう)を着用することが行われており、特に一定高さ以上での作業には、墜落制止時に身体にかかる荷重を肩、腰部及び腿もも等で分散して支持する、いわゆるフルハーネス型と称される墜落静止用器具の着用が義務づけられている。
フルハーネス型の墜落静止用器具(以下、単に墜落静止用器具と称す)には、着用者の背中に対応する位置に、親綱その他の取付設備等に係止するためのフックを末端に備えたランヤードと称するロープ状の部材が連結される。そのため、墜落静止用器具を着用した状態で、その上から通常の衣服(防寒着等)を着用することが困難である。
この点に鑑み、近年、特許文献1に開示されるような衣服が提案されている。この衣服には、背中部分に線状の開口部が設けられており、墜落静止用器具に設けられたランヤード連結用の連結金具を当該開口部から外部に導出できるようになっている。従って、墜落静止用器具を装着した状態でその上から衣服を着用することが可能となる。
特許第6474862号公報
しかし、特許文献1に開示される衣類を着用する場合には、次の手順が必要となる。1)墜落静止用器具を身体に装着する、2)墜落静止用器具の上から衣服を着る、3)開口部から連結金具を外部に導出してこれにランヤードを連結する、という手順が必要となる。従って、上記手順3)については、作業者自身が行うことが困難であり、不便である。
なお、開口部から連結金具が外部に露出するように墜落静止用器具に対して予め衣服を被せ、環状金具にランヤードを連結した状態で、上記手順1)、2)を行うことも考えられる。しかし、この場合には、手順1)の最中に、開口部と環状金具の位置がずれたり、墜落静止用器具から衣服がずれ落ちるなどして着用が煩雑である。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、墜落静止用器具を装着した状態で着用可能な作業用衣服に関し、より使い易い作業用衣服を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る作業用衣服は、身体の背中に対応する位置にランヤード連結用の連結金具を備えたフルハーネス型の墜落静止用器具を装着した作業者が、当該墜落静止用器具の上から着用することが可能な作業用衣服であって、前身ごろおよび後見ごろを備えた衣服本体と、前記後身ごろのうち、前記連結金具に対応する位置に形成されて、当該連結金具を外部に露出させる開口部と、前記開口部を、前記衣服本体の内側から覆う内カバーと、前記開口部を前記内カバーにより覆った状態で当該内カバーを前記後身ごろに対して係脱可能に係止することが可能な係止部材と、を備え、前記内カバーは、前記連結金具の位置で前記墜落静止用器具の一部と共に前記開口部を身体側から覆うことが可能に形成されているものである。
この作業用衣服によれば、墜落静止用器具を身体に装着しつつその上から作業用衣服を着ることが可能となる。具体的には、開口部から連結金具が外部に露出するように墜落静止用器具に対して予め衣服を被せ、墜落静止用器具の一部を身体側から覆うようにして開口部を内カバーで覆い、この状態で内カバーを係止部材により後身ごろに係止する。このようにすると、作業用衣服が内カバーを介して墜落静止用器具に保持される。そのため、この状態で、ランヤードの基端部を連結金具に連結し、その後、墜落静止用器具を身体に装着しつつその上から作業用衣服を羽織るようにして着れば、開口部と連結金具の位置とがずれたり、墜落静止用器具から衣服がずれ落ちるといった煩雑さを伴うことなく、作業者一人で、難なく墜落静止用器具の上から作業用衣服を着用することが可能となる。従って、作業用衣服がより使い易いものとなる。
上記の作業用衣服において、前記開口部は、外部設備に対して前記ランヤードを係止するために当該ランヤードの先端に備えられたフックを通過させることが可能な開口面積を有しているのが好適である。
この構成によれば、ランヤードの基端部が連結金具に連結されている場合には、開口部からランヤードを外部に引き出すことが可能となる。そのため、前記作業用衣服を着用するために、いちいち連結金具からランヤードを取り外す必要が無くなる。
上記各態様の作業用衣服において、前記内カバーは、その周縁部分の一部が前記後身ごろに一体に固定されており、前記係止部材は、前記内カバーの周縁部分のうち前記一部以外の部分の全部又は一部を前記後身ごろに対して係脱可能に係止することが可能であるのが好適である。
この構成によれば、内カバーが衣服本体(後身ごろ)に連結されているので、未使用時に内カバーを紛失するといった煩わしさが無くなる。
上記各態様の作業用衣服において、前記ランヤードの前記連結金具を第1連結金具、前記衣服本体の前記開口部を第1開口部、前記内カバーを第1内カバー、前記係止部材を第1係止部材と定義したときに、前記墜落静止用器具は、身体の左胸及び/又は右胸に対応する位置に、外部設備に対して前記ランヤードを係止するために当該ランヤードの先端に備えられたフックを係止可能な第2連結金具を備えるものであって、当該作業用衣服は、さらに、前記後身ごろのうち、前記第2連結金具に対応する位置に形成されて、当該第2連結金具を外部に露出させる第2開口部と、前記第2開口部を、前記衣服本体の内側から覆う第2内カバーと、前記第2開口部を前記第2内カバーにより覆った状態で当該第2内カバーを前記前身ごろに対して係脱可能に係止することが可能な第2係止部材と、を備え、前記第2内カバーは、前記第2連結金具の位置で前記墜落静止用器具の一部と共に前記第2開口部を身体側から覆うことが可能に形成されているものであってもよい。
未使用時のランヤードは、通常、先端のフックを第2連結金具に係止することによって、身体に沿わせた状態で保持しておくのであるが、上記態様の作業用衣服によれば、上記作業用衣服を着用したままで、ランヤードのフックを難なく第2連結金具に係止することが可能となる。
また、第2内カバーも第1内カバーと同様に、第2開口部を第2内カバーで塞ぎ、この状態で第2内カバーを第2係止部材により前身ごろに係止すれば、作業用衣服が当該第2内カバーを介して墜落静止用器具に保持されることとなる。つまり、作業用衣服の前後(前身ごろ及び後身ごろ)双方の位置で、当該作業用衣服が内カバー(第1、第2内カバー)を介して墜落静止用器具に保持される。そのため、より安定的に墜落静止用器具に対して作業用衣服を保持させることが可能となる。
上記各態様の作業用衣服において、前記係止部材は、面ファスナー、線ファスナー及びスナップボタンの何れかであるのが好適である。
この構成によれば、簡単な操作で内カバーを衣服本体に対して係脱可能に係止することが可能となり、より使い易いものとなる。
上記各態様の作業用衣服において、前記衣服本体は、袖部及びフード部をさらに備え、かつ、全体が不織布で形成されているものであってもよい。
この構成によれば、墜落静止用器具を装着した状態でその上から着用することができる作業用衣服として、特に、塗装作業などの際に使用されるいわゆる簡易型の防護服として有用なものとなる。
上記の各態様の作業用衣服によれば、墜落静止用器具を装着した状態でその上から着用可能な作業用衣服として、より使い易いものを提供することができる。
(a)は、本発明に係る作業用衣服である防護服の正面図、(b)は、前記防護服の背面図である。 (a)は、前記防護服を着用した作業者の正面図、(b)は、前記防護服を着用した作業者の背面図である。 (a)は、背面開口カバーを示す防護服内側の要部斜視図であり、(b)は、第1前開口カバーを示す防護服内側の要部斜視図である。 (a)は、墜落静止用器具を装着した状態の作業者の正面図、(b)は、墜落静止用器具を装着した状態の作業者の背面図である。 (a)は、変形例に係る背面開口カバーを示す防護服内側の要部平面図であり、(b)は、変形例に係る第1前開口カバーを示す防護服内側の要部平面図である。 (a)は、変形例に係る背面開口カバーを示す防護服内側の要部斜視図であり、(b)は、変形例に係る第1前開口カバーを示す防護服内側の要部斜視図である。 変形例に係る背面開口カバーを示す防護服内側の要部平面図である。 変形例に係る背面開口カバーを示す防護服内側の要部平面図である。 変形例に係る背面開口カバーを示す防護服内側の要部平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
[防護服(作業用衣服)の構成]
図1は、本発明に係る作業用衣服の一実施形態である防護服1を示しており、(a)は正面図で、(b)は背面図で防護服1を各々示している。
防護服1は、高所での塗装工事の際に塗料の付着等を避けるために作業者が着用するものであり、より詳しくは、フルハーネス型の墜落静止用器具を装着した作業者がその上から着用することにより、作業服及び墜落静止用器具への塗料等の付着を抑制するための防護服である。
ここで、防護服1の説明に先立ち、フルハーネス型の墜落静止用器具について図面を用いて簡単に説明する。図4は、フルハーネス型の墜落静止用器具50を装着した作業者Mを示しており、図4(a)は正面図で、図4(b)は背面図で各々作業者Mを示している。同図では、作業者Mはその作業服のみで示されおり、人体自体は省略されている。
フルハーネス型の墜落静止用器具50は、高所作業時の墜落や転落などの労働災害を防止するために労働安全衛生法に基づき規定された周知の墜落静止用器具のうち、特に、身体にかかる荷重を肩、腰部及び腿等において支持し得るように構成されたものである。
墜落静止用器具50は、左右一対の肩ベルト52、52と、これら肩ベルト52、52を作業者Mの胸元で連結する胸ベルト54と、各肩ベルト52、52の各々両端が連結された胴ベルト56と、両端が各々胴ベルト56に連結された環状の左右一対の腿ベルト58、58とを備えている。
左右の肩ベルト52、52は、作業者Mの背中部分で交差するように設けられている。肩ベルト52、52の交差部分には、背面バックル60が取り付けられており、これにより一対の肩ベルト52、52が一つに纏められている。
背面バックル60には、D環と称される環状金具からなる背面金具62(本発明の第1連結金具に相当する)が取り付けられている。背面金具62にはランヤード64が連結されている。ランヤード64は、先端部にフック66を備えたロープ状の部材であり、いわゆる命綱である。つまり、フック66を所定の取付設備等に係止して作業を行うことで、作業者Mは、墜落や転落を回避することが可能となる。
なお、ランヤード64の基端部(フック66側とは反対側の端部)には、フック66とは別に係止金具67が設けられており、ランヤード64は、この係止金具67を介して背面金具62に係脱可能に連結されている。
各肩ベルト52、52のうち、作業者Mの胸元部分には、ランヤード64の前記フック66を係止可能な、環状金具からなる前面金具68,70(各々本発明の第2連結金具に相当する)が各々設けられている。これらの前面金具68、70(第1前面金具68、第2前面金具70という)は、休止フック等と称されるもので、ランヤード64のフック66を係止することで、未使用時のランヤード64を身体に沿わせた状態で手ぶらで持ち運ぶことが可能となる。
なお、胸ベルト54及び胴ベルト56の各々途中部分には、脱着用バックル54a、56aが設けられており、作業者Mがこれらのバックル54a、56aを操作することにより、墜落静止用器具50の装着及び取り外しが可能となる。
図1に戻って、上記防護服1は、上記の通り、高所での塗装作業を行う場合に、墜落静止用器具50を装着した作業者Mがその上から着用するものである。
防護服1は、着用者の上半身を覆う衣服本体2を有する。この衣服本体2は、前身ごろ4a、後身ごろ4b、左右一対の袖部6及びフード8を備えている。衣服本体2は、例えばポリプロピレン(PP)等の化学繊維からなる不織布で形成されており、前面部、袖部及びフード部などの特定箇所には、例えばポリエチレン(PE)の表面コート処理が施されている。
なお、図示を省略しているが、前身ごろ4aの横方向(幅方向)中央には、線ファスナーが上下方向に亘って設けられており、防護服1を脱ぎ着する際には、この線ファスナーで衣服本体2の前面を開放するようになっている。
衣服本体2の背面、すなわち後身ごろ4bのうち、墜落静止用器具50の背面金具62に対応する位置には、当該背面金具62を外部に露出(導出)させるための背面開口部10(本発明の第1開口部に相当する)が設けられている。背面開口部10は、横方向に若干細長い長方形の開口部である。この背面開口部10は、ランヤード64の前記フック66(背面金具62よりも大きい)を通すことが可能な開口面積を有している。
一方、衣服本体2の前面、すなわち、前身ごろ4aのうち、墜落静止用器具50の前面金具68、70にそれぞれ対応する位置には、当該前面金具68、70をそれぞれ外部に露出(導出)させるための前面開口部20a、20b(各々本発明の第2開口部に相当する)が設けられている。各前面開口部20a、20b(第1前面開口部20a、第2前面開口部20bという)は、何れも上下方向に若干細長い長方形の開口部であり、各々前面金具68、70を通すことが可能な開口面積を有している。
衣服本体2には、その内側から前記各開口部10、20a、20bを覆う(塞ぐ)ための内カバーが設けられている。具体的には、背面開口部10を覆うための背面開口カバー12(本発明の第1内カバーに相当する)と、第1、第2の前面開口部20a、20bをそれぞれ覆うめの第1、第2の前開口カバー22a、22b(各々本発明の第2内カバーに相当する)とが設けられている。
図3(a)は、背面開口カバー12を示す防護服内側の要部斜視図である。背面開口カバー12は、衣服本体2と同様に例えばポリプロピレン(PP)等の化学繊維からなる不織布で形成されている。背面開口カバー12は、背面開口部10と略同形状の長方形の輪郭を有しかつ背面開口部10よりもひとまわり程大きく形成されている。
背面開口カバー12は、その各辺と背面開口カバー12の対応する各辺とが互いに平行となるように配置されている。背面開口カバー12の左端部は、背面開口部10の左辺に沿って後身ごろ4bに一体に固定(例えば縫着)されている。これにより、背面開口カバー12は、その左辺を支点として背面開口部10を開閉し得るにようになっている。
背面開口カバー12は、面ファスナー14(本発明の第1係止部材に相当する)によって後身ごろ4bに係止可能となっている。面ファスナー14は、後身ごろ4bに固定(例えば縫着)された雄型ファスナー14aと、背面開口カバー12に固定(例えば縫着)された雌型ファスナー14bとで構成されている。雄型ファスナー14aは、背面開口部10の上辺、右辺及び下辺に沿ってコ字状に連続して設けられており、雌型ファスナー14bは、雄型ファスナー14aに重なるように、背面開口カバー12の上辺、右辺及び下辺に沿ってコ字状に連続して設けられている。これにより、背面開口部10を覆うように背面開口カバー12を後身ごろ4bに重ねると、背面開口部10を覆った状態で、背面開口カバー12が後身ごろ4bに係止される。一方、この状態から、背面開口カバー12と共に雌型ファスナー14bを雄型ファスナー14aから引き剥がすと、背面開口部10を開放することが可能となる。
図3(b)は、第1前開口カバー22aを示す防護服内側の要部斜視図である。背面開口カバー12も、基本的には上述した背面開口カバー12と同等の構成を有している。すなわち、背面開口カバー12は、衣服本体2と同様に例えばポリプロピレン(PP)等の化学繊維からなる不織布で形成され、第1前開口カバー22aよりもひとまわり程大きい長方向の輪郭を有し、第1前開口カバー22aの左辺に沿って前身ごろ4aに一体に固定(例えば縫着)されている。
また、第1前開口カバー22aは、面ファスナー24(本発明の第2係止部材に相当する)によって前身ごろ4aに係止可能となっている。面ファスナー24は、第1前開口カバー22aに沿って前身ごろ4aに固定(例えば縫着)されたコ字状の雄型ファスナー24aと、背面開口カバー12に固定(例えば縫着)されたコ字状の雌型ファスナー24bとで構成されている。これにより、第1前面開口部20aを覆うように第1前開口カバー22aを後身ごろ4bに重ねると、第1前面開口部20aを覆った状態で、第1前開口カバー22aが前身ごろ4aに係止される。一方、この状態から、第1前開口カバー22aと共に雌型ファスナー24bを雄型ファスナー24aから引き剥がすと、第1前面開口部20aを開放することが可能となる。
なお、図示を省略しているが、第2前開口カバー22bは、第1前開口カバー22aと左右対称に構成されており、第1前開口カバー22aと同様に、面ファスナー24(本発明の第2係止部材に相当する)により前身ごろ4aに係脱可能に係止されるようになっている。
[作用効果等]
この防護服1は、上記の通り墜落静止用器具50の上から着用するものであり、例えば、以下の手順に従うことで、墜落静止用器具50の装着と併せて着用することが可能となる。
まず、墜落静止用器具50を準備してその上から防護服1を被せ、背面開口部10を通じてランヤード64及び背面金具62を衣服本体2の外部に導出する。この際、背面開口部10は、その開口面積がランヤード64のフック66より大きいため、難なくランヤード64を衣服本体2の外側に導出させることができる。
次に、墜落静止用器具50の一部、具体的には肩ベルト52及び背面バックル60と共に背面開口部10を背面開口カバー12により内側(身体側)から覆うようにして、当該背面開口カバー12を面ファスナー14で後身ごろ4bに係止する。このようにすると、墜落静止用器具50が衣服本体2と背面開口カバー12との間に挟み込まれ、衣服本体2の背中部分が、背面開口カバー12を介して墜落静止用器具50(肩ベルト52及び背面バックル60)に保持されることとなる。この場合、面ファスナー14のうち、肩ベルト52等と重複する部分以外の部分で雄型面ファスナー14aと雌型面ファスナー14bとが係合することにより、衣服本体2が墜落静止用器具50に保持される。
同様に、第1前面開口部20aを通じて第1前面金具68を外部に露出させ、肩ベルト52(正面視で左側の肩ベルト52)と共に第1前面開口部20aを内側から第1前開口カバー22aで覆うようにして第1前開口カバー22aを面ファスナー24で前身ごろ4aに係止する。また、第2前面開口部20bを通じて第2前面金具70を外部に露出させ、肩ベルト52(正面視で右側の肩ベルト52)と共に第2前面開口部20bを内側から第2前開口カバー22bで覆うようにして当該第2前開口カバー22bを面ファスナー24で前身ごろ4aに係止する。これにより、衣服本体2の左右の胸部分を、第1、第2の前開口カバー22a、22bを介して墜落静止用器具50(肩ベルト52)に保持させる。
この状態で、墜落静止用器具50を持ち上げて各腿ベルト58に脚を通し、各肩ベルト52を肩に掛けながら防護服1を羽織ってその各袖部6に腕を通す。この場合、防護服1(衣服本体2)は、上記の通り各開口カバー12、22a、22bによって墜落静止用器具50に保持されているので、各開口部10、20a、20bと各金具62、68,70の位置とがずれたり、防護服1が墜落静止用器具50からずれ落ちることがない。
その後、脱着用バックル54a、56aを操作して胸ベルト54及び胴ベルト56を留めるとともに、図外の線ファスナーを操作して防護服1(衣服本体2)の前面を閉じる。これにより、墜落静止用器具50の装着および防護服1の着用が完了する。
このように、上記の防護服1によれば、作業者一人で、墜落静止用器具50の装着と共に防護服1を難なく着用することが可能となる。よって、防護服1がより使い易いものとなる。
なお、上述した手順では、墜落静止用器具50の背面金具62に予めランヤード64が連結されているが、ランヤード64が背面金具62から取り外されている場合には、各開口カバー12、22a、22bを介して衣服本体2を墜落静止用器具50に保持させた後、ランヤード64を、係止金具67を介して背面金具62bに連結するようにすればよい。この場合、背面金具62に比べて背面開口部10の開口面積が大きいため(図2(b)参照)、防護服1と背面金具62との相対的な位置調整を行い易いという利点がある。
[変形例等]
上述した防護服1は、本発明に係る作業用衣服の好ましい実施形態の例示であって、その具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、以下のような構成を採用することも可能である。
(1)上記実施形態では、各開口カバー12、22a、22bを衣服本体2(前身ごろ4a、後身ごろ4b)に係脱可能に係止する「係止部材」として面ファスナー14、24が適用されている。しかし、「係止部材」は面ファスナーに限定されるものではなく、図5(a)、(b)に示すようなスナップボタン30、32であってもよいし、図6(a)、(b)に示すような線ファスナー34、36であってもよい。これらの構成によれば、衣服本体2(前身ごろ4a、後身ごろ4b)に対する各開口カバー12、22a、22bの係止強度を面ファスナー14、24に比べて強くすることができるため、防護服1をより安定的に墜落静止用器具50に保持させることが可能となる。
(2)上記実施形態では、各開口カバー12、22a、22bは、それらの一辺が衣服本体2(前身ごろ4a、後身ごろ4b)に固定(例えば縫着)されており、これにより、各開口カバー12、22a、22bと衣服本体2とが一体となっている。しかし、各開口カバー12、22a、22bは、それら単体で衣服本体2から分離できる構成であってもよい。具体的には、各開口カバー12、22a、22bの全周にわって面ファスナー14、24が設けられる構成であってもよい。この構成によれば、防護服1の使用環境に応じて、例えば各開口カバー12、22a、22bを、メッシュ生地等の通気性の良い素材で形成されたものに交換等することが可能となる。そのため、着用時の環境に応じた作業性の良い防護服1を提供することが可能となる。このような構成は、上記の通り「係止部材」としてスナップボタンや線ファスナーを適用した場合も同様である。
(3)上記実施形態では、背面開口部10及び各前面開口部20a、20bの形状や、各開口カバー12、22a、22bの形状は略長方形であるが、これらの形状は略長方形に限定されるものではない。また、各開口カバー12、22a、22bが衣服本体2(前身ごろ4a、後身ごろ4b)に固定(例えば縫着)される位置も左右の何れかの一辺に限定されるものではない。各開口部10、20a、20bの形状も、各金具62、68、70等を外部に露出させ得る形状であれば長方形以外の形状であってもよいし、各開口カバー12、22a、22bの形状は、墜落静止用器具50の一部(肩ベルト52等)と共に各開口部10、20a、20bの一部又は全部を身体側から覆うことが可能であれば、長方形以外の形状であってもよい。
例えば、背面開口カバー12は、図7に示すように、上半分が山型形状、すなわち左右に弧状の切欠き部分が形成された形状であって上端部分13が後身ごろ4bに固定(例えば縫着)された形状であってもよい。この場合には、同図に示すように、背面開口カバー12の下半分の外縁部に沿って面ファスナー14が設けられる。
この図7に示す防護服1は、肩ベルト52が背中部分で交差するタイプの墜落静止用器具50にも適用可能であるが、同図中に仮想線で示すように、肩ベルト52が背中部分で一つに統合されるタイプの墜落静止用器具に適する。この場合、上記「係止部材」として、図8に示すように、スナップボタン30を適用することも可能である。
また、背面開口カバー12としては、図9に示すように、各々が背面開口部10の一部を覆うように形成された複数のカバー片によって背面開口カバー12が構成されていてもよい。図9の例では、上下に並んで各々左右方向に延在する2本のカバー片12a、12bによって背面開口カバー12が構成されている。このような構成は、他の開口カバー22a、22bについても適用可能である。なお、この構成の場合も、上記「係止部材」として、面ファスナー14以外に、スナップボタン30等を適用することが可能である。
(4)上記実施形態では、本発明の作業用衣服の一例として防護服1について説明したが、本発明の作業用衣服は、防護服に限定されるものではなく、防風・防水服(ヤッケ)、耐熱服、防炎服、防寒服及び空調服等の各種衣服に適用可能である。
1 防護服(作業用衣服)
2 衣服本体
4a 前身ごろ
4b 後身ごろ
10 背面開口部(第1開口部)
12 背面開口カバー(第1内カバー)
14 面ファスナー(第1係合部材)
20a 第1前面開口部(第2開口部)
20b 第2前面開口部(第2開口部)
22a 第1前開口カバー(第2内カバー)
22b 第2前開口カバー(第2内カバー)
24 面ファスナー(第2係合部材)
50 墜落静止用器具
62 背面金具(第1連結金具)
68 第1前面金具(第2連結金具)
70 第2前面金具(第2連結金具)
M 作業者

Claims (6)

  1. 身体の背中に対応する位置にランヤード連結用の連結金具を備えたフルハーネス型の墜落静止用器具を装着した作業者が、当該墜落静止用器具の上から着用することが可能な作業用衣服であって、
    前身ごろおよび後見ごろを備えた衣服本体と、
    前記後身ごろのうち、前記連結金具に対応する位置に形成されて、当該連結金具を外部に露出させる開口部と、
    前記開口部を、前記衣服本体の内側から覆う内カバーと、
    前記開口部を前記内カバーにより覆った状態で当該内カバーを前記後身ごろに対して係脱可能に係止することが可能な係止部材と、を備え、
    前記内カバーは、前記連結金具の位置で前記墜落静止用器具の一部と共に前記開口部を身体側から覆うことが可能に形成されている、ことを特徴とする作業用衣服。
  2. 請求項1に記載の作業用衣服において、
    前記開口部は、外部設備に対して前記ランヤードを係止するために当該ランヤードの先端に備えられたフックを通過させることが可能な開口面積を有している、ことを特徴とする作業用衣服。
  3. 請求項1又は2に記載の作業用衣服において、
    前記内カバーは、その周縁部分の一部が前記後身ごろに一体に固定されており、
    前記係止部材は、前記内カバーの周縁部分のうち前記一部以外の部分の全部又は一部を前記後身ごろに対して係脱可能に係止することが可能である、ことを特徴とする作業用衣服。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の作業用衣服において、
    前記ランヤードの前記連結金具を第1連結金具、前記衣服本体の前記開口部を第1開口部、前記内カバーを第1内カバー、前記係止部材を第1係止部材と定義したときに、
    前記墜落静止用器具は、身体の左胸及び/又は右胸に対応する位置に、外部設備に対して前記ランヤードを係止するために当該ランヤードの先端に備えられたフックを係止可能な第2連結金具を備えるものであって、
    当該作業用衣服は、さらに、
    前記後身ごろのうち、前記第2連結金具に対応する位置に形成されて、当該第2連結金具を外部に露出させる第2開口部と、
    前記第2開口部を、前記衣服本体の内側から覆う第2内カバーと、
    前記第2開口部を前記第2内カバーにより覆った状態で当該第2内カバーを前記前身ごろに対して係脱可能に係止することが可能な第2係止部材と、を備え、
    前記第2内カバーは、前記第2連結金具の位置で前記墜落静止用器具の一部と共に前記第2開口部を身体側から覆うことが可能に形成されている、ことを特徴とする作業用衣服。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の作業用衣服において、
    前記係止部材は、面ファスナー、線ファスナー及びスナップボタンの何れかであることを特徴とする作業用衣服。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の作業用衣服において、
    前記衣服本体は、袖部及びフード部を備え、かつ、全体が不織布で形成されていることを特徴とする作業用衣服。
JP2019151475A 2019-08-21 2019-08-21 作業用衣服 Active JP6854017B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019151475A JP6854017B2 (ja) 2019-08-21 2019-08-21 作業用衣服

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019151475A JP6854017B2 (ja) 2019-08-21 2019-08-21 作業用衣服

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021031791A JP2021031791A (ja) 2021-03-01
JP6854017B2 true JP6854017B2 (ja) 2021-04-07

Family

ID=74677269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019151475A Active JP6854017B2 (ja) 2019-08-21 2019-08-21 作業用衣服

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6854017B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6826710B2 (ja) * 2016-11-15 2021-02-10 株式会社つくし工房 衣服
JP6877321B2 (ja) * 2017-11-21 2021-05-26 ミドリ安全株式会社 衣服
JP7055343B2 (ja) * 2018-01-12 2022-04-18 株式会社サンエス 衣服

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021031791A (ja) 2021-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9248322B2 (en) Disposable safety garment with improved doffing and neck closure
US8002082B2 (en) Drag rescue device
US5960480A (en) Fall protection safety suit
JP3952212B2 (ja) 安全装具
US5351340A (en) Work garment with lumbar support
USRE35028E (en) Safety harness with adjustable front D-ring
KR200438968Y1 (ko) 활동이 용이한 상하 일체형 작업복
US6374946B1 (en) Roping harness with an offset attachment strip
US20080282442A1 (en) Garment provided with a harness
JP6877321B2 (ja) 衣服
US20050278819A1 (en) Combined garment and safety harness
JP7388823B2 (ja) 衣服、安全帯及び衣服本体
US20080263755A1 (en) Protective garment having lower torso-covering and leg-covering portions and equipped with drag harness or drag harnesses
US20160151648A1 (en) Disposable safety garment with improved neck closure
US11974615B2 (en) Garment with openings for safety harness
KR102455766B1 (ko) 산업용 안전벨트 일체형 작업복
JP6854017B2 (ja) 作業用衣服
JP3218351U (ja) 工事作業用安全具
JP3226663U (ja) つなぎ作業服
KR20090011013U (ko) 상하 분리식 일체형 작업복
JP3224822U (ja) 作業服
JP6918061B2 (ja) 衣服
JP3216319U (ja) 上着
JP7511784B1 (ja) ハーネス一体型作業着
JP3125433U (ja) 使い捨て作業着

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6854017

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250