JP6853738B2 - ポリウレタン多層フィルム - Google Patents

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本発明はポリウレタン多層フィルムに関する。さらに詳しくは、表面を保護するために使用される多層膜、特に、乗り物(例えば、自動車、航空機、船舶、列車など)の表面(例えば、塗面)を保護するために使用される膜に関する。
塗装された製品は、保管、輸送、または加工時の損傷の防止や光、熱、または湿気などによる変質または褪色の防止を目的として、塗装された表面(塗装面、塗膜)に保護フィルムが貼着されることにより塗装面の保護が図られる。
ポリウレタンは、ポリウレタン特有の機械特性から、複雑な形状に追従することができ、これにより優れた衝撃吸収性を有することから、従来から保護フィルムの基材として利用されている。例えば、特許文献1〜3には、ポリウレタン層を含む多層膜からなる表面保護用のフィルムが複数開発されている。
近年では、さらなる高機能化を目指して、表面に自己修復性機能膜を積層させた塗装保護膜が提案されている。例えば、特許文献4は、熱可塑性ポリウレタンのような基材表面に塗布して硬化させることにより、自己修復性および防汚性に優れた表面層を形成可能なコーティング剤が提案されている。当該コーティング剤は、ウレタン(メタ)アクリレート系樹脂と、フッ素系化合物と、光重合開始剤とを含んで構成されている。
特開2008−539107号公報 特開2004−516958号公報 特開2002−529277号公報 国際公開第2016/159023号
表面硬度が小さいフィルム基材の表面に自己修復層を形成した場合、自己修復機能が発現しにくい、および/または、自己修復層の施工が困難である傾向がある。一方、フィルム基材表面の硬度を高めると保護フィルムの伸び性および柔軟性が低下し、塗装保護フィルムを施工する際のハンドリング性が低下するという課題があった。
依然として多層フィルム技術の改良が求められている。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、表面に高硬度のポリエステル系熱可塑性ポリウレタン層を配置し、かつ、内層に低硬度のポリエステル系熱可塑性ポリウレタン層を配置することにより、上記課題を解決しうることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、例えば次の通りである。
[1] ポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(A)を主成分として含む第1層と、
第1層の1つの主表面上に配置され、ポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(B)を主成分として含む第2層と、を有し、
第1層の表面はショアD硬度が50以上であり、
第2層の表面硬度は、第1層の表面硬度よりも小さい、多層フィルム。
[2] 第1層と第2層との層厚比(第1層/第2層)が0.05〜0.6であり、第1層および第2層の合計層厚が30〜300μmである、[1]に記載の多層フィルム。
[3] 第1層の表面はショアD硬度が50〜60である、[1]または[2]に記載の多層フィルム。
[4] 第2層の表面はショアA硬度が70〜95である、[1]〜[3]のいずれかに記載の多層フィルム。
[5] 第1層と第2層とが積層一体化されている、[1]〜[4]のいずれかに記載の多層フィルム。
[6] 第1層と第2層とが共押出成形により積層されてなる、[1]〜[5]のいずれかに記載の多層フィルム。
[7] 第2層の第1層が配置される面とは反対側の面に粘着層を有する、[1]〜[6]のいずれかに記載の多層フィルム。
[8] 粘着層は感圧接着剤を含む、[7]に記載の多層フィルム。
[9] 第1層の第2層が配置される面とは反対側の面に自己修復層を有する、[1]〜[8]のいずれかに記載の多層フィルム
[10] 自己修復層は透明であるかまたは着色されている、[9]に記載の多層フィルム。
[11] 自己修復層はポリウレタン系樹脂、アクリル系透明ゴム状樹脂、シリコーン系ゴム状樹脂、オレフィン系エラストマー、および、スチレン系エラストマーから選択される軟質合成樹脂で構成される、で構成される、[9]または[10]に記載の多層フィルム。
[12] 第1層の層厚が、10〜100μmである、[1]〜[11]のいずれかに記載の多層フィルム。
[12−1] 第2層の層厚が、20〜200μmである、[1]〜[12]のいずれかに記載の多層フィルム。
[13] 塗装の保護に用いられる、[1]〜[12]のいずれかに記載の多層フィルム。
[14] [1]〜[13]のいずれかに記載の多層フィルムにより保護された塗膜を有する乗り物車体部分。
[15] 第1層を構成するポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(A)を含む成形材料(A)と、第2層を構成するポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(B)を含む成形材料(B)とを共押出することを含む、[1]〜[13]のいずれかに記載の多層フィルムの製造方法。
本発明は、以下の一以上の効果を有する。
(1)十分な表面硬度と優れたハンドリング性を有するポリウレタン多層フィルムを得ることができる。
(2)優れた自己修復性を発現させ得る自己修復層を形成することが可能となる。
(3)ポリウレタン層間の界面不良が発生しにくく、良好な外観のポリウレタン多層フィルムを得ることができる。
本発明の一実施形態の多層フィルムの概略構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態の多層フィルムの概略構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態の多層フィルムの概略構成を示す断面図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
本発明の一形態は、多層フィルムに関する。実施形態に係る多層フィルムは、ポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(A)(以下単に「ポリウレタン(A)」とも称する)を主成分として含む第1層と、第1層の1つの主表面上に配置され、ポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(B)(以下単に「ポリウレタン(B)」とも称する)を主成分として含む第2層と、を有する。実施形態の多層フィルムにおいて、第1層の表面はショアD硬度が50以上であり、第2層の表面硬度は、第1層の表面硬度よりも小さい。第1層は外側(多層フィルムの外表面側)に設けられる層(外層)であり、第2層は第1層の内側に設けられる層(内層)である。
なお、「主成分として含む」とは、ポリエステル系熱可塑性ポリウレタンの含有量が層全質量に対して50質量%を超えることを意味する。好ましくは、第1層および第2層は、ポリエステル系熱可塑性ポリウレタンの含有量がそれぞれの層の全質量に対して、75質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましく、第1層および第2層が実質的にポリエステル系熱可塑性ポリウレタンからなるのが特に好ましい。
従来から使用されるポリウレタン製塗装保護フィルムはショアA硬度が90程度のものが主流であり、当硬度のポリウレタン上に自己修復層を有した物が開発されている。しかし、ショアA硬度が90程度の表面では自己修復層の自己修復機能が発現しにくい、および/または、自己修復層の施工が困難であるため、さらに自己修復性に優れた塗装保護フィルムを開発するためには、ポリウレタン製塗装保護フィルムの表面をより高硬度とする必要がある。しかし、ウレタン層をより高硬度とすると伸び性および柔軟性が低下する傾向にあるため、表面の高硬度化および柔軟性の両立は困難であった。
これに対し、本発明者らは、高硬度および低硬度の2種のポリエステル系熱可塑性ポリウレタン層を積層させることにより、表面の高硬度化および柔軟性を両立できることを見出した。また、硬度の異なる複数の熱可塑性樹脂層を積層させると層間の界面不良が生じやすく、筋状やかすれ等の外観不良が発生する傾向にある。本発明者らは、同種の材料であるポリエステル系熱可塑性ポリウレタンを用いることで層間の界面不良を抑制できることをも見出した。本発明によれば、外観を損なうことなく、ハンドリング性に優れ、高硬度の表面を有するポリウレタン多層フィルムを得ることができる。
多層フィルムのハンドリング性については、例えば引張弾性率で評価することができる。本発明の多層フィルムは、JIS K 7161−1:2014に準拠して測定される50%のひずみを与えた際の弾性率が好ましくは4N/mm以上14N以下、更に好ましくは7N/mm以上9N/mm以下である。
図1は一実施形態の多層フィルムの概略構成を示す断面図である。本実施形態の多層フィルム10は、少なくともポリウレタン(A)を主成分として含む第1層11およびポリウレタン(B)を主成分として含む第2層12を含む。第1層11の1つの主表面は、前記第2層12の1つの主表面に結合され、第1層と第2層とが積層一体化されていることが好ましい。
図2は他の一実施形態の多層フィルムの概略構成を示す断面図である。本実施形態に示すように、多層フィルム10は、少なくともポリウレタン(A)を主成分として含む第1層11およびポリウレタン(B)を主成分として含む第2層12に加えて、第2層の第1層が配置される面とは反対側の面に粘着層14とを含んでいてもよい。好ましくは、第1層の1つの主表面を、前記第2層の1つの主表面に結合させ、かつ、粘着層を第2層の反対側主表面に結合させて、第2層が第1層と粘着層との間に挟まれるようにする。
図3は他の一実施形態の多層フィルムの概略構成を示す断面図である。本実施形態に示すように、多層フィルム10は、少なくともポリウレタン(A)を主成分として含む第1層11、ポリウレタン(B)を主成分として含む第2層12、および粘着層14に加えて、第1層の第2層が配置される面とは反対側の面に自己修復層13を含んでいてもよい。本実施形態においても、第1層11の1つの主表面は、前記第2層12の1つの主表面に結合され、第1層11と第2層12とが積層一体化されていることが好ましい。
上記図1〜図3の実施形態において、自己修復層13、第1層11、第2層12、粘着層14の各層の間に他の層が介在していてもよい。
以下、各層の構成について具体的に説明する。
熱可塑性ポリウレタン(TPU)はポリイソシアネート、高分子量ポリオールおよび鎖延長剤の反応により得られるゴム弾性体である。ポリイソシアネート、高分子量ポリオールおよび鎖伸長剤の種類や配合割合を変更することにより、各種物性(例えば弾性率、耐摩耗性、機械強度(引張強度など)など)を調整することができ、重合度が低下すると表面硬度が増加する傾向があり、逆に増加すると表面硬度が低下する傾向がある。
(ポリエステル系熱可塑性ポリウレタン)
熱可塑性ポリウレタン(TPU)は、一般にポリオール(長鎖ジオール成分)、ポリイソシアネートと、鎖伸長剤(短鎖ジオール成分)とを、反応させることにより得られる熱可塑性樹脂である。ポリオールとポリイソシアネートとは熱を与えることにより、ポリオールの水酸基とポリイソシアネートのイソシアネート基とがウレタン結合を形成して熱可塑性ポリウレタンを生成する。鎖伸長剤とポリイソシアネートとが反応してハードセグメントを形成し、ポリオールとポリイソシアネートとが反応してソフトセグメントを形成する。
本発明では、熱可塑性ポリウレタンとして、ポリエステル系ポリウレタンを用いる。
ポリエステル系ポリウレタンの製造に用いられるポリオール(以下「ポリエステルポリオール」ともいう)は、エステル構造を有するポリオールである。ポリエステルポリオールとしては、縮合系ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオールが挙げられる。
縮合系ポリエステルポリオールとしては、例えば、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のポリカルボン酸とエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、グリセリン等のポリオールと反応させることによって得られる縮合反応生成物等が例示される。
ポリカプロラクトンポリオールは、カプロラクトンの開環重合によって得られるポリカプロラクトン構造を有するポリオールである。ポリカプロラクトンは、下記(i)で表される構造を含む。
Figure 0006853738
ポリカプロラクトンポリオールは少なくとも2以上の水酸基を含有するが、水酸基はポリカプロラクトンポリオールの末端にあることが好ましい。2以上の水酸基を有するポリカプロラクトンとしては、下記式(ii)で表されるポリカプロラクトンジオール類、下記式(iii)で表されるポリカプロラクトントリオール類、その他4官能のポリカプロラクトンポリオール類が挙げられる。
Figure 0006853738
(式中、m+nは4〜35の整数を表し、RはC1〜8アルキレン、C1〜4アルキレン−O−C1〜4アルキレンを表す。)
Figure 0006853738
(式中、l+m+nは3〜30の整数を表し、RはC1〜8アルキル鎖由来の3価の基を表す。)
この他、ポリオールとして、末端に水酸基を有する分子量400〜10000のポリエーテル類、ポリエステルアミド類、ポリエーテルエステル類、ポリカーボネート類などを併用してもよい。
ポリイソシアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどおよびこれらの異性体からなる芳香族ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネート、トリメチル−ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ノルボルナン−ジイソシアネートメチル、4,4’−メチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(H12MDI)などの脂環式ジイソシアネートなどを挙げることができる。また、これらの化合物と活性水素基含有化合物との反応によるイソシアネート基末端化合物、あるいは、これらの化合物の反応、例えばカルボジイミド化反応などによるポリイソシアネート変成体なども挙げることができる。また、メタノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、アセト酢酸エチル、ε−カプロラクタム、メチルエチルケトンオキシム、フェノール、クレゾールなどの活性水素を分子内に1個有するブロック剤で一部を安定化したポリイソシアネートも挙げることができる。
ポリオールに対するポリイソシアネートの量は、ほぼ化学量論的に当量となる量で選択されるが、その他の比率(例えば、過剰なポリイソシアネートまたは過剰なポリオール)を用いてもよい。
鎖伸長剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、ビスーβ-ヒドロキシエトキシベンゼン、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、N-フェニルジイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、1,4シクロヘキシルジメタノールなどの分子量400未満の化合物が挙げられる。
熱可塑性ポリウレタン(TPU)を製造する際には、必要に応じ触媒を添加することができる。触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルイミダゾール、N−エチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ−5,4,0−ウンデセン−7(DBU)などのアミン類、酢酸カリウム、スタナスオクトエート、ジブチルチンジラウレートなどの有機金属類、トリブチルホスフィン、ホスフォレン、ホスフォレンオキサイドなどのリン系化合物である。
熱可塑性ポリウレタン(TPU)の製造方法は特に制限されず、公知のTPUの製造方法、例えば、ワンショット法、プレポリマー法、バッチ反応法、連続反応法、ニーダーによる方法、押出機による方法などの方法が採用できる。例えば、ニーダーによる方法では、ニーダーに高分子ポリオールおよび鎖伸長剤を仕込み、加温後、ポリイソシアネートを投入し、特定時間反応させ、冷却することにより粉末状またはブロック状のTPUを製造することができる。必要に応じてジブチルスズジラウレートなどの触媒を用いてもよい。これらの粉末状またはブロック状の樹脂は、必要に応じ押出機などによりペレット状にすることができる。
(第1層)
第1層の表面は、ショアD硬度が50以上であり、好ましくは50〜60である。これにより、多層フィルムの表面硬度を高めることができる。このような高い表面硬度を有する第1層の表面には、自己修復層の形成が容易であり、しかも、自己修復機能を十分に発現させることが可能となる。
表面のショアD硬度は、JIS Z 2246の方法により測定することができる。
第1層はポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(A)を主成分として含む。ポリウレタン(A)としては所望の表面硬度が得られるものであれば特に制限されず、例えば、上記(ポリエステル系熱可塑性ポリウレタン)で説明したものを使用できる。
ポリウレタン(A)としては、上記のうち、ペレット状である形態のものが好ましい。
また、ポリウレタン(A)としては、例えば、ProGran(Huntman)、Elastollan(BASF)、Estane(Lubrizol)などの市販品を使用することができ、好ましくはProGran(Huntman)、Estane(Lubrizol)である。
ポリエステル系熱可塑性ポリウレタンの例は、例えば、特開2009−299026号公報等に開示されており、本発明においても当該開示されたポリエステル系熱可塑性ポリウレタンおよびこれを改変したものを使用することができる。
第1層は、必要に応じて他の成分を含んでもよい。他の成分としては、ABS樹脂、SAN樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエステル、ポリエステルエーテル、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などの樹脂成分が挙げられる。これらの樹脂成分は、第1層の全質量に対して50質量%未満であることが好ましく、25質量%以下であることがより好ましい。また、他の成分として、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐熱向上剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、導電付与剤、着色剤、無機および有機充填剤、繊維系補強材、加水分解防止剤、反応遅延剤などの添加剤も挙げられる。
第1層は熱硬化性ポリウレタンの含有量が好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、特に好ましくは熱硬化性ポリウレタンを実質的に含まない。かかる場合にはハンドリング性に関しての利点がある。
第1層の厚さは十分な表面硬度およびハンドリング性が確保される限り特に制限されない。一例をあげると、第1層の厚さは、表面硬度維持の点から、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。一方、第1層の厚さは、ハンドリング性の点から、100μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましい。
(第2層)
第2層は、第1層の1つの主表面上に配置される。
第2層は、第1層よりも小さい表面硬度を有する。これにより、多層フィルムの伸び性および/または柔軟性を損なうことなく、多層フィルムの表面(第1層の表面)を高硬度とすることができ、これにより、優れた自己修復性を発現しうる自己修復層の形成が可能となる。
例えば、第2層の表面は、ショアD硬度が50未満である。好ましくは、ショアA硬度が70〜95である。なお、ショアA硬度95は、ショアD硬度50よりも表面硬度が小さい関係にある。
表面のショアA硬度は、JIS Z 2246の方法により測定することができる。
第2層はポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(B)を主成分として含む。ポリウレタン(B)は所望の表面硬度が得られるものであれば特に制限されず、例えば、上記(ポリエステル系熱可塑性ポリウレタン)で説明したものを使用できる。一実施形態では、ポリウレタン(B)は第1層を構成するポリウレタン(A)とは重合度、分子量、ポリオール/イソシアネートの組成比の少なくとも一つが異なるものである。ポリウレタン(B)は第1層を構成するポリウレタン(A)と同一の反応物(ポリイソシアネート、高分子量ポリオールおよび鎖延長剤)を含むことが好ましい。
ポリウレタン(B)としては、例えば、ProGran(Huntman)、Elastollan(BASF)、Estane(Lubrizol)などの市販品を使用することができ、好ましくはProGran(Huntman)、Estane(Lubrizol)である。
できる。
第2層は、必要に応じて他の成分を含んでもよい。他の成分としては、ABS樹脂、SAN樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエステル、ポリエステルエーテル、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などの樹脂成分が挙げられる。これらの樹脂成分は、第2層の全質量に対して50質量%未満であることが好ましく、25質量%以下であることがより好ましい。また、他の成分として、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐熱向上剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、導電付与剤、着色剤、無機および有機充填剤、繊維系補強材、加水分解防止剤、反応遅延剤などの添加剤も挙げられる。
第2層は熱硬化性ポリウレタンの含有量が好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、特に好ましくは熱硬化性ポリウレタンを実質的に含まない。かかる場合にはコーティング工程を削減できる利点がある。
第2層の厚さは特に制限されない。一例をあげると、第2層の厚さは、20μm以上が好ましい。一方、第2層の厚さは、300μm以下が好ましい。
第1層および第2層の合計層厚は30〜300μmであることが好ましい。
第1層と第2層との層厚比(第1層/第2層)は、ハンドリング性の観点から、0.05〜0.6が好ましい。例えば、層厚比(第1層/第2層)は0.1〜0.5または0.2〜0.55でありうる。層厚比(第1層/第2層)は特に好ましくは0.2〜0.4である。
第1層と第2層とは共押出し成形により積層されてなることが好ましい。共押出し成形により、第1層と第2層とが直接結合した積層一体化多層フィルムが製造される。また、第1層および第2層として2種のポリエステル系熱可塑性ポリウレタン層を共押出しすることで、第1層と第2層との間の界面不良が少なく、筋状やかすれ等が低減され、外観に優れた多層フィルムを得ることができる。界面不良の程度は、例えば、閾値を設けた欠点検査装置(例えば(株)テクノス製ニューロセンサーK5000)により定量化することができ、閾値以下である場合に界面不良がないと判断できる。
(自己修復層)
多層フィルムは、第1層の第2層が配置される面とは反対側の面に自己修復層を有していてもよい。本明細書において、「自己修復層」とは、自己修復性(自己治癒性)を有する層を意味し、自己修復機能を発現させるために通常軟質樹脂で構成されている。「自己修復性」は、一度生じた傷が時間経過によって消失する性質を意味する。
自己修復性の程度はスクラッチテスター(例えば新東科学(株)のHEIDON)を用いた方法で測定できることが知られている。例えば、自己修復層は、23℃、50%(相対湿度)雰囲気下で、先端径15μmのダイヤモンドチップを加傷体としてスクラッチテスターで測定した自己修復性が10g以上であることが好ましい。さらに、上記の測定法にて自己修復層に付けられた傷が消失する時間は15秒以下が好ましい。傷の消失時間の下限は、目視で傷が消失していることが認識できる程度の時間であり、例えば0.2〜0.5秒程度である。
自己修復層の厚さは、特に制限されないが、10〜60μmの範囲が好ましく、15〜50μmの範囲がより好ましい。
自己修復層を形成するための材料としては、特に制限されない。例えば、軟質合成樹脂は自己修復性を有していることが知られている。このような樹脂としては、ポリウレタン系樹脂、アクリル系透明ゴム状樹脂、シリコーン系ゴム状樹脂、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の軟質合成樹脂が挙げられる。
自己修復層は透明であってもよいし、着色されていてもよい。
自己修復層の例は、例えば、特開2013−27998号公報等に開示されており、本発明においても当該開示された自己修復層およびこれを改変したものを使用することができる。
(粘着層)
多層フィルムは、第2層の第1層が配置される面とは反対側の面に粘着層を有していてもよい。粘着層を介して、多層フィルムを保護表面(例えば、塗面)に固定させることができる。
粘着層は感圧接着剤を含むことが好ましく、さらに好ましくは室温(例えば約10〜約35℃)で粘着性であるものを含む。
あるいは、粘着層は、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などの粘着剤を含んでいてもよい。粘着層の厚さは特に制限されない。
(他の層)
多層フィルムは上記以外の他の層を有していてもよい。
例えば、自己修復層または第1層上に、反射防止層、防眩層、防汚層、防指紋層等の機能層を積層することができる。他の機能層の厚みは0.15μm未満が好ましく、0.1μm未満がより好ましく、特に0.08μm未満が好ましい。
例えば、多層フィルムは、各層の間(例えば、自己修復層と第1層の間、第1層と第2層との間、第2層と粘着層との間)に、ポリエステル樹脂フィルム、セルロース樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリオレフィン樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、ポリエーテルイミド樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム等の他の樹脂フィルムを介在させてもよい。樹脂フィルムの厚みは、特に制限されないが10〜100μmの範囲が好ましい。
(製造方法)
本発明の他の一形態は、多層フィルムの製造方法に関する。例えば、多層フィルムは、第1層の原料および第2層の原料をそれぞれ別の押出機にて溶融混練し、それぞれの溶融体をフィードブロックもしくはマルチマニホールドダイに誘導し、いずれかの装置内にて積層し、ダイスにてフィルム状に押出し、冷却ロールにて冷却固化し製膜することにより形成される。
一実施形態の製造方法は、第1層を構成するポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(A)を含む成形材料(A)と、第2層を構成するポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(B)を含む成形材料(B)とを共押出することを含む。同種のポリエステル系熱可塑性ポリウレタンを用いることで、共押出成形による多層製膜時の界面不良が極めて少なく、外観に優れた多層ポリウレタンフィルムを得ることが可能である。
例えば、溶融状態のポリウレタン(A)を含む成形材料(A)とポリエステル系ポリウレタン(B)を含む成形材料(B)とをそれぞれ昇温し、ダイから共押出し、冷却ロールで冷却することにより、ポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(A)を含む第1層とポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(B)を含む第2層とが積層一体化した多層フィルムを得ることができる。
具体的には、まず、ポリウレタン(A)とポリウレタン(B)とをそれぞれ別の押出機で加熱溶融し、共押出成形用のダイから共押出して積層する。
押出機で加熱溶融する温度は、ポリウレタン(A)とポリウレタン(B)のそれぞれの樹脂温度のガラス転移温度(Tg)よりも80〜150℃高い温度であればよい。
2種類の溶融樹脂の共押出する方法としては、フィードブロック方式、マルチマニホールド方式などの公知の方法を採用することができる。
例えば、フィードブロック方式の場合であれば、フィードブロックで積層した溶融樹脂をTダイなどのシート成形ダイに導き、シート状に成形した後、表面が鏡面処理された成形ロール(ポリッシングロール)に流入されてバンクを形成し、該成形ロール通過中にロール面をフィルムに転写させ冷却を行うようにすればよい。
マルチマニホールド方式の場合にはマルチマニホールドダイ内で積層した溶融樹脂を、ダイ内部でシート状に成形した後、成形ロールにて表面仕上げおよび冷却を行うようにすればよい。
次いで、ダイから共押出されたシート状ないしフィルム状の積層体を、少なくとも1本の冷却ロールに巻き掛け、冷却固化することにより、第1層および第2層の積層体(多層フィルム)が得られる。
あるいは、上記ポリウレタン(A)を含む第1層とポリウレタン(B)を含む第2層とを押出成形、キャスティングまたはモールディング(例えば、射出成形)により別々にフィルム形状へと成形し、第1層および第2層をラミネーションにより多層化してもよいし、両層を粘着剤を介して積層させてもよい。
粘着剤としては、特に制限されないが、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが挙げられる。
第2層の表面に粘着層を配置する方法も特に制限されず、公知の方法により実施することができる。
好ましい態様では、第2層の第1層と反対側の主表面を事前にコロナ処理して、粘着層との結合を改善することができる。具体的には第2層の表面をコロナ処理等(例えば、空気または窒素コロナ処理)で表面処理し、かつ、粘着層に結合させる第2層主表面を熱ラミネート加工することが望ましい。具体的には、前記TPUフィルムの第2層主表面を露出させ且つ次にコロナ放電処理等によりフィルム表面のぬれ性を改質し、コーティング特性の向上を図る等である。
本発明の多層フィルムは、塗装の保護に用いられる塗装保護フィルムでありうる。塗料保護用途の場合、多層フィルムは、典型的には透明であるが、半透明であってもよい。また、本発明の多層フィルムは、他の表面保護または強化用途のために、透明、半透明、または不透明であってもよい。いくつかの用途のためには、本発明の多層フィルムが有色であることが望ましい場合がある。本発明のフィルムは、例えば1つ以上の当該フィルムが色素または他の着色剤を更に含むことで着色されている場合もある。
例えば、塗料保護膜として使用する場合、本発明の多層フィルムは保護される表面に沿う様なサイズと形状にするのが望ましい。予め寸法および形状が整えられた本発明の多層フィルム片は、例えば自動車、航空機、船等の乗り物の各種本体部分、特に飛んでくる破片(例えば、砂、石など)、昆虫類などの危険に晒される車体(例えば、前側フードの先端および他の先端表面、ロッカーパネル等)の塗面保護のために使用され得る。例えば、本発明の多層フィルムは乗り物の各種本体部分に貼着して使用される。一実施形態は、多層フィルムにより保護された塗膜を有する乗り物車体部分でありうる。
以下、本発明について実施例を参照して詳述するが、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではない。
また、実施例および比較例における各物性の測定は、以下の方法により行った。
<試験および評価>
(物性:弾性率の評価)
JIS K 7161−1:2014に準拠し5号ダンベル型片を用いて引張試験機にて引張試験を実施した。その際、50%ひずみ(ひずみ=変位量/標線間距離×100)をサンプルに与えた際の弾性率を計測した。
弾性率が6N/mm以上10N/mm以下のものがハンドリング性の面から好ましく、特に7N/mm〜9N/mmの範囲が非常に好ましい。
(ハンドリング性)
ペイントプロテクションフィルムとしての施工性に関する評価を実施した。評価に際して特に「手触り感」「べたつき感」等に重視した。非常に良好なものを「◎」、良好なものを「○」、悪いものを「×」とした。
(シート界面の評価)
界面に生じる外観不良について目視にて評価を実施した。その際、スジ等の界面不良に由来すると思われる外観不良がほぼ見られない場合は「◎」、若干発生しているが気にならない程度の場合は「○」、多数発生している場合は「×」とした。
(実施例1)
第1層としてショアD硬度52であるポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(TPU1)(製品名:PN343−200 Huntsman製、第2層としてショアA硬度90であるポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(TPU2)(製品名:PN3429−218 Huntsman製)が配置されるように別々の押出機にて溶融混練し、マルチマニホールドダイにて2種のTPU(TPU1およびTPU2)を2層に積層しフィルム状に共押出した。その後冷却ロールにて冷却固化し、総厚100μmのTPU1およびTPU2の2種から構成される2層フィルムを得た。
(実施例2〜4)
2層のTPU(TPU1およびTPU2)の厚みを変更したことを除き、実施例1と同製法にて2層フィルムを製造した。
(比較例1)
第1層として実施例1と同材料を用い、第2層にはショアA硬度88を有するポリエーテル系熱可塑性ポリウレタン(製品名:D91F88 Lubrizol製)を用いて実施例1と同製法にて100μm厚のフィルムを得た。その際層比は実施例1と同様とした。
(比較例2)
第1層としてショアA硬度88を有したポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(製品名:NY988 BASF製)を用い、第2層には比較例1と同材料を用いて、実施例1と同製法にて100μm厚のフィルムを得た。その際層比は実施例1と同様とした。
(比較例3)
実施例1の第1層に用いた材料と同材料を用いて単層150μm厚のフィルムを得た。
(比較例4)
実施例1の第2層に用いた材料と同材料を用いて単層150μm厚のフィルムを得た。
表1に上記実施例および比較例で得られたフィルムの構成および得られたフィルムの評価結果をまとめた。
Figure 0006853738
(考察)
実施例および比較例より以下のことが確認される。
(1)ポリエステル系熱可塑性ポリウレタンからなる高硬度層(第1層)とポリエステル系熱可塑性ポリウレタンからなる低硬度層(第2層)とを積層させた実施例1〜4の2層フィルムは、ハンドリング性が良好であることが確認される。また、第1層および第2層にポリエステル系熱可塑性ポリウレタンを用いることで界面に発生する不良が発生しにくく、良外観の多層熱可塑性ポリウレタンフィルムが取得できることが分かった。
(2)高硬度層(第1層)/低硬度層(第2層)の層厚比が0.2〜0.54の範囲にある実施例1,3,4の2層フィルムは外観が特に良好であった。
(3)高硬度層(第1層)/低硬度層(第2層)の層厚比が0.18〜0.33の範囲にある実施例〜3の2層フィルムはハンドリング性が特に良好であった。
(4)ポリエステル系以外の熱可塑性ポリウレタンを用いて構成した比較例1、2の2層フィルムは、ハンドリング性は良好であったものの、第1層と第2層との間で界面不良が発生し、外観不良であった。
(5)ポリエステル系熱可塑性ポリウレタンの単層で構成した比較例3,4は、弾性率が所望の範囲(6〜10N/mm)外にあり、ハンドリング性が劣っていた。
本発明のポリウレタン多層フィルムは、自動車、航空機、船、スノーモービル、トラック、または列車等の乗り物用保護フィルムをはじめとして、金属板、樹脂板、塗装板、化粧鋼板、ガラス、液晶パネル、各種液晶部材などの運搬や加工工程における保護用途として好適なものである。
10 多層フィルム
11 第1層
12 第2層
13 自己修復層
14 粘着層

Claims (15)

  1. ポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(A)を主成分として含む第1層と、
    第1層の1つの主表面上に配置され、ポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(B)を主成分として含む第2層と、を有し、
    第1層の表面はショアD硬度が50以上であり、
    第2層の表面硬度は、第1層の表面硬度よりも小さい、多層フィルム。
  2. 第1層と第2層との層厚比(第1層/第2層)が0.05〜0.6であり、第1層および第2層の合計層厚が30〜300μmである、請求項1に記載の多層フィルム。
  3. 第1層の表面はショアD硬度が50〜60である、請求項1または2に記載の多層フィルム。
  4. 第2層の表面はショアA硬度が70〜95である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  5. 第1層と第2層とが積層一体化されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  6. 第1層と第2層とが共押出成形により積層されてなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  7. 第2層の第1層が配置される面とは反対側の面に粘着層を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  8. 粘着層は感圧接着剤を含む、請求項7に記載の多層フィルム。
  9. 第1層の第2層が配置される面とは反対側の面に自己修復層を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の多層フィルム
  10. 自己修復層は透明であるかまたは着色されている、請求項9に記載の多層フィルム。
  11. 自己修復層は、ポリウレタン系樹脂、アクリル系透明ゴム状樹脂、シリコーン系ゴム状樹脂、オレフィン系エラストマー、およびスチレン系エラストマー、から選択される軟質合成樹脂で構成される、請求項10または11に記載の多層フィルム。
  12. 第1層の層厚が、10〜100μmである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  13. 塗装の保護に用いられる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の多層フィルムにより保護された塗膜を有する乗り物車体部分。
  15. 第1層を構成するポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(A)を含む成形材料(A)と、第2層を構成するポリエステル系熱可塑性ポリウレタン(B)を含む成形材料(B)とを共押出することを含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の多層フィルムの製造方法。
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