JP6852177B2 - インナーシール部材を有する波動歯車装置 - Google Patents

インナーシール部材を有する波動歯車装置 Download PDF

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Description

本発明は請求項1の上位概念に応じた波動歯車装置に関する。
この種の伝動装置は多くの技術分野において様々な態様で使用されており、とりわけロボット工学や義肢の分野においてますます多く使用されている。これに関する例として、本出願人のハーモニックドライブ(登録商標)伝動装置を挙示できるが、これは波動歯車装置のグループに属するものであり、その機能については例えばhttp://harmonicdrive.de/technologie/harmonic-drive-wellgetriebe/に掲載されている。ハーモニックドライブ(登録商標)はHarmonic Drive AG,Limburg an der Lahn の登録商標である。
波動歯車装置の従来の構造においては、該装置において楕円状の「ウェーブジェネレータ」と称される駆動部材(Antriebsbauteil)は、ボールベアリングを介して、外歯列形成フレクスプラインと称される伝達部材(Uebertragungsbauteil)を変形させ、該伝達部材は、楕円長軸の向い合う2つの領域において、サーキュラスプラインと称される内歯列形成ギア部材(Getriebebauteil)と噛合する。ウェーブジェネレータの回転によって、楕円長軸及びこれと共に歯噛合領域が移動する。波動歯車装置のフレクスプラインはサーキュラスプラインよりも歯が2枚少ないため、フレクスプラインとサーキュラスプラインとの間では、ウェーブジェネレータの半回転中に歯1枚分の、完全な一回転中には歯2枚分の相対運動が生じ、これによって、高伝達比(高減速比)を実現することができる。サーキュラスプラインが固定されている場合、フレクスプラインは被駆動(従動)要素として、駆動部材と反対方向に回転する。サーキュラスプラインは、この場合、ベアリングリングに固定可能に配置されることができる。
フラット(扁平)構造の場合、フレクスプラインは、ウェーブジェネレータによって楕円形状を取る肉薄の弾性変形可能なリングとして構成されている。フレクスプラインの外歯はサーキュラスプラインの内歯及び付加的に設けられるダイナミックスプラインの内歯と噛合する。ダイナミックスプラインとは、フレクスプラインと同じ歯数を有する内歯列形成中空歯車である。ダイナミックスプラインは、フレクスプラインと同じ回転方向かつ同じ回転数で回転し、減速装置では被駆動要素として使用される。
波動歯車装置は、従来の構造の他、いわゆるフラット(扁平)構造又はインバース構造においても、いわゆるアウターロータとして構成されることができる。
これに関し、フレクスプラインは、フレキシブルな(可撓性の)内歯列形成部材として構成されており、楕円状に形成されたウェーブジェネレータとボールベアリングとによって、歯列形成領域において包囲されている。この場合、フレクスプラインの内歯列は、歯車として構成されているサーキュラスプラインの外歯列と噛合する。従来の波動歯車装置とは反対に、この場合内歯列形成フレクスプラインとウェーブジェネレータとの間の相互の歯コンタクトは、その楕円形状のフラット化された(湾曲が緩やかにされた)側部において即ち半短軸の領域において形成される。
本出願の枠内において、ギア部材(Getriebebauteil)という概念は、サーキュラスプライン(Circular Spline)及び略語「CS」と同義に使用される。更に、駆動部材(Antriebsbauteil)という概念は、ウェーブジェネレータ(Wave Generator)、波動発生器(Wellgenerator)及び略語「WG」と同義に使用される。更に、伝達部材(Uebertragungsbauteil)という概念は、フレクスプライン(Flexspline)及び略語「FS」と同義に使用される。
波動歯車装置において特に有利であることは、該装置は、歯面間の遊び(バックラッシュ)の増大をその寿命全体にわたって実用上有しないこと、1分角(Winkelminute)より小さい顕著に優れた位置決め精度及び僅か数秒角(Winkelsekunde)の再現性(再現精度)を有することである。更に、波動歯車装置は、伝統的な伝動装置よりも遥かによりコンパクトかつより軽量であり、そのため、歯車波動装置は、ロボット工学、義肢及び極小空間において高精度の回転運動を実現する必要がある同様の技術分野における使用にとりわけ適合的である。伝動装置の2つの部材間の回転運動を実現するために、伝動装置は、回転軸受(Drehlager)に結合されるか又はそれ自身が回転軸受の少なくとも一部分を構成する。
力伝達が大きな歯噛合領域を介して行われるため、波動歯車装置は、同じような構造寸法の場合、一般的に、伝統的な伝動装置よりもより大きなトルクを伝達することができる。3つの本質的な部材即ちフレクスプライン、サーキュラスプライン及びウェーブジェネレータのみを有する最も単純な場合では、30:1〜320:1の減速が一段で達成される。公称(定格)運転では、85%までの効率が達成される。波動歯車装置は、一般的には、自己制動性(selbsthemmend)ではなく、通常は、スティックスリップ現象を全く又は殆ど生じない。この格別な利点を達成するために、この種の伝動装置は、しばしば、とりわけ歯列形成部及び駆動部材軸受の潤滑のために役立ち部分的に生涯(全寿命)潤滑として想定される(量の)潤滑剤量(Schmiermittelmenge)が配される。
このために、潤滑剤は、例えば、可撓性伝達部材の歯列形成部に向かい合う側に配される。運転時に伝達部材によって行われる「絞り出し運動(Walkbewegung)」によって支援されて、潤滑剤は歯列形成部及び駆動部材軸受の所望の潤滑部位に到達する。同様に歯列形成部に生じる絞り出し運動のために、「使用済み」潤滑剤が歯列形成部の領域から流出し、伝動装置の内部に滞留する。
DE 10 2013 222454 A1 US 2002/135241 A1 DE 11 2014 001512 T5 DE 197 41 227 A1
所定の応用例では、使用済み潤滑剤は伝動装置に内部において流動し、例えば伝動装置の回転軸受にまで到達し、そこに存在する軸受中間空間を貫通して通り抜けることが起こり得る。軸受中間空間は、必要に応じ、外側のラジアルシャフトシールリング(Radialwellendichtring)によって、不所望の材料の侵入又はボール軸受オイルの流出に対してシールされることができる。しかしながら、そのようなシールリングは、大量の伝動装置潤滑剤の作用にはしばしば耐えられず、その結果、不所望の潤滑剤漏出が起こり得る。そのような潤滑剤漏出の結果、伝動装置の内部において歯列形成部の向こう側では、使用済み潤滑剤の(逆流による)滞留が殆ど起こらないということが生じ得るが、これによって、撓み運動のために後から搬送される潤滑剤バルクの量が増大し、伝動装置は予定より早くドライ(無潤滑)運転(trockenlaufen)になることがあり得る。
上記の欠点から出発し、本発明の課題は、潤滑剤漏出の危険及び/又は予定より早期のドライ運転の危険を小さくすることが可能な改善された波動歯車装置を提供することである。
この課題は、請求項1に記載の波動歯車装置によって解決される。即ち、本発明の第1の視点により、ギア部材と、半径方向において少なくとも部分的に該ギア部材によってカバーされた状態にあり弾性的に変形可能な伝達部材とを備える波動歯車装置が提供される。該波動歯車装置において、
伝達部材は、伝達部材とギア部材を互いに対し相対的に回転させるために、ギア部材及び伝達部材に設けられた内歯形成部又は外歯形成部が楕円軸の互いに向かい合う領域において噛合状態にされているよう、伝達部材と協働する駆動部材によって楕円状に変形されており、
伝達部材とギア部材は、軸受外輪と軸受内輪との間に軸受中間空間を有する回転軸受によって互いに対し相対的に回転可能に支持されており、
伝達部材及び内歯列形成部又は外歯列形成部によって少なくとも部分的に包囲されておりかつ回転軸受に境を接している波動歯車装置の内部空間が、動的シール部材として構成されかつエラストマから実質的に形成されておりかつ当該内部空間に配されているインナーシール部材によって回転軸受の軸受中間空間に対しシールされるよう構成されており、
インナーシール部材は、シールディスクとして及び部分的に静的シール部材としても構成されており、及び、波動歯車装置の互いに対し回転固定的に結合された2つの部材間に配されている(形態1・第1基本構成)。
更に、本発明の第2の視点により、ギア部材と、半径方向において少なくとも部分的に該ギア部材によってカバーされた状態にあり弾性的に変形可能な伝達部材とを備える波動歯車装置が提供される。該波動歯車装置において、
伝達部材は、伝達部材とギア部材を互いに対し相対的に回転させるために、ギア部材及び伝達部材に設けられた内歯形成部又は外歯形成部が楕円軸の互いに向かい合う領域において噛合状態にされているよう、伝達部材と協働する駆動部材によって楕円状に変形されており、
伝達部材とギア部材は、軸受外輪と軸受内輪との間に軸受中間空間を有する回転軸受によって互いに対し相対的に回転可能に支持されており、
伝達部材及び内歯列形成部又は外歯列形成部によって少なくとも部分的に包囲されておりかつ回転軸受に境を接している波動歯車装置の内部空間が、動的シール部材として構成されておりかつ当該内部空間に配されているインナーシール部材によって回転軸受の軸受中間空間に対しシールされるよう構成されており、
インナーシール部材は、ベースボディと該ベースボディから突出形成されているシールリップとを有するアキシャルシャフトシール部材として構成されており、かつ、エラストマから実質的に形成されており、
シールリップは、本質的に曲げによって生成される自己付勢力の形成下で、当接領域においてシール面に当接しており、
インナーシール部材のベースボディは回転軸受の軸受外輪に自己支持的かつ摩擦結合的に保持されており、回転軸受の軸受内輪の端面はシール面を形成する(形態10・第2基本構成)。
本発明に応じ、波動歯車装置は、ギア部材と、半径方向において少なくとも部分的に該ギア部材によってカバーされた状態にあり弾性的に変形可能な伝達部材とを備える。伝達部材は、伝達部材とギア部材を互いに対し相対的に回転させるために、ギア部材及び伝達部材に設けられた内歯形成部又は外歯形成部が楕円軸の互いに向かい合う領域において噛合状態にされることができるよう、伝達部材と協働する駆動部材によって楕円状に変形可能である。伝達部材とギア部材は、軸受中間空間を有する回転軸受によって互いに対し相対的に回転可能に(軸受)支持されている。本発明は、伝達部材及び内歯列形成部又は外歯列形成部によって少なくとも部分的に包囲されておりかつ回転軸受に境を接している波動歯車装置の内部空間が、インナーシール部材によって回転軸受の軸受中間空間に対しシールされるよう構成されている。
この構成は、伝動装置内部空間に場合によっては存在しかつ回転軸受に対して場合によっては不都合な物質が内部空間において収集され、これらの物質の回転軸受内への侵入又は回転軸受の貫通通過が阻止されるか又は少なくとも大幅に抑制されるという利点を有する。かくして、伝動装置の内部空間に蓄積する潤滑油、歯の摩耗屑、削り屑又はその他の外来物質が場合により回転軸受内に侵入することを阻止することができる。更に、かくしてあり得る回転軸受を貫通通過する漏出(漏損)が阻止されるか又は少なくとも大幅に抑制される。インナーシール部材がこの場合その上とりわけ潤滑剤に対してある程度まで透過性(通過許容性)であり、そのため、潤滑剤が波動歯車装置の内部空間から制御された態様で漏出し、回転軸受の潤滑のために使用され得るようにも構成可能である。シールは、伝動装置潤滑剤が回転軸受に殆ど侵入しない態様でも行うことができる。この構成は、とりわけ、回転軸受が伝動装置歯列形成部とは異なりドライ運転するよう構成されている場合、例えば無潤滑すべり又は転がり軸受或いは磁気軸受として構成されている場合、有利である。回転軸受を貫通通過する伝動装置潤滑剤の漏出に対するシールは、伝動装置潤滑剤と回転軸受で使用される軸受潤滑剤とが化学的に又は他の理由から不適合(混合禁忌)である場合にも、格別に有利であり得る。
本発明の一形態では、インナーシール部材は動的(ダイナミック)シール部材として、有利にはシャフトシール部材(Wellendichtung)として、とりわけアキシャルシャフトシール部材又はラジアルシャフトシール部材又はシールディスクとして、構成されることが可能である。インナーシール部材としてのこれらの構成例は格別に長寿命かつ低摩耗性であることが判明した。更に、アキシャルシャフトシール部材とシールディスクは、必要な構造空間が小さくなると同時にシール作用も良好であるため、格別に良好に適合的である。
有利には、インナーシール部材はエラストマ又は潤滑剤含浸性フェルト材料から実質的に形成されることが可能である。エラストマの使用により、インナーシール部材をコスト的に有利に製造すること及び更には例えば潤滑剤のような伝動装置に使用される化学物質に対して抵抗性(耐性)にすることができる。これに対し、潤滑剤含浸性フェルト材料製のインナーシール部材は、シール領域において必要とされる製造公差を有することを可能にする。なぜなら、フェルト材料は、場合によって生じる製造精度を補償することが可能な柔軟性(可撓性)を有するからである。
本発明の一発展形態では、インナーシール部材は、部分的に(セグメント的に:abschnittsweise)静的(スタティック)シール部材としても構成されること、及び、波動歯車装置の互いに対し回転固定的に結合された2つの部材間に配されることが可能である。このようにして、インナーシール部材は、同時に複数のシール機能を達成することができ、かくして、組立困難性は軽減され、同時に組立寸法も縮小される。とりわけ、この場合、インナーシール部材は少なくとも1つのOリング(ないしOリング状部)を備えて構成されることが可能であり、かくして、インナーシール部材は、伝動装置の内部にOリング(ないしOリング状部)を固定(配設)することによって既に所望の組込位置に維持されることができる。
インナーシール部材は伝達部材と回転軸受の軸受リングとの間に配置されること、有利には、とりわけ少なくとも1つのシール突出部及び/又はシールリップ及び/又はシール面によって、軸受リングに密封的に当接することが、有利な態様で、可能である。かくして、シール部材を組立中に僅かな手間で波動歯車装置に組み込むことができる。
好ましくは、インナーシール部材は、付勢力(Vorspannung)下で、有利には弾性的付勢力下で、とりわけ自己付勢力下で、波動歯車装置のシール面に当接することができる。このようにして、シール作用の信頼性は、一層より大きくされること、及び、目標を定めて調節されることができる。
更に、インナーシール部材は、所定の領域において、波動歯車装置のシール面に対する当接部(ないし当接面:Ueberdeckung)を有することができる。プレスフィット(Presspassung)に類似する当接部は、格別に良好かつ高信頼性のシール作用を可能にする。なぜなら、それによって、シール面とインナーシール部材との間の相互作用(協働:Zusammenspiel)を正確に調節することができるからである。
更に、インナーシール部材は、組立状態では波動歯車装置の内部において固定されているベースボディ(基体部)を有し、ベースボディから突出するシールリップは、本質的に曲げ(撓み:Biegung)によって生成される自己付勢力の形成下でシール面に当接する。この構成は、インナーシール部材がシール作用のために必要とされる付勢力を自己付勢力としてそれ自身で形成するという利点を有する。インナーシール部材を、とりわけシールリップを相応の形状に形成することによって、当接部及びこれによって引き起こされる付勢力は目標を定めて(所定の値に)調節されることができる。
ここで、自己付勢力を生成するシールリップの曲げ(ないし撓み)は、凡そ0mm〜1.5mmの当接部に対応する。この値の範囲は特に有利なものであることが分かった。
代替的に、インナーシール部材は、少なくとも1つのシール突出部がシール面に付勢力下で接触するよう、該少なくとも1つのシール突出部の領域に超過寸法(オーバーサイズ:Uebermass)を以って、シール面と波動歯車装置の更なる部材との間に嵌め込まれるよう構成可能である。この場合、有利には、とりわけ、インナーシール部材の超過寸法によるシール面の付勢力は目標を定めて調節することができる。この方策は、小さな構造空間に対して特に適合的であり、主に圧力が印加されるのはシールエッジであるため、シール材料のクリープに対し大幅に不感受性である(耐性を有する)。
少なくとも1つのシール突出部の領域におけるインナーシール部材の(セット前の)超過寸法は、該超過寸法が凡そ0〜凡そ0.4mmの当接部(幅)に、有利には凡そ80μm〜凡そ240μmの当接部に対応するよう調節すると特に有利であることが分かった。この値の範囲は、シール作用及びシール材料におけるクリープ挙動に関し特に有利であることが分かった。
インナーシール部材は、代替的に、シール面のシール部分(Dichtabschnitt)に対向して配置されるシールディスクとして構成されることも可能である。本発明のこの変形形態は「ギャップシール(Spaltdichtung)」というシールコンセプトに応じて機能する。シール面の方向におけるインナーシール部材の付勢力は不可欠ではない。なぜなら、シール作用は、シールされるべきギャップを通る理論的流路の延長に基づくからである。かくして、例えば潤滑物質の通り抜けを阻害する流動抵抗は著しく大きくなる。この変形形態は、特に極めて小さい構造空間に適する。この場合、シール部分は、有利には、凡そ0mm〜凡そ0.2mmの間の距離をなしてシール面に対向配置される。
インナーシール部材が波動歯車装置の内部において自己支持的に、とりわけ摩擦結合的に(関連部材間の対応面間の摩擦力による結合形式:reibschluessig)支持されている波動歯車装置の形態も有利であることが分かった。インナーシール部材は、この場合、波動歯車装置の内部において自己付勢力をその支持体に及ぼすため、該自己付勢力がなければ波動歯車装置の更なる部材によって形成しなければならなくなる別途に生成されるべき付勢力を不要にすることができる。
波動歯車装置は、好ましくは、内部空間が該内部空間に入り込む材料とりわけ潤滑剤を収容するための貯留部を形成するよう構成されることも可能である。場合により歯列形成部を介して波動歯車装置の内部空間に入り込む材料は該内部空間において収集されることができる。場合により(断面図における形状としての)凹部(Ausnehmungen)、面取部(Fasen)、段差凹部(Absaetzen)又はポケット部(Taschen)を備えることによって、内部空間が十分な大きさのサイズにされている限り、大量に現れる材料、主として潤滑剤を、この材料がインナーシール部材に不必要に衝撃を与え、以って、シール作用を阻害することなしに、収容することができる。このようにして、波動歯車装置の寿命にわたって備えられるシール作用を一層より高い信頼性で実現することができる。
この場合、内歯列および外歯列形成部の及び/又は回転軸受の及び/又は波動発生器軸受の潤滑のための潤滑剤量(所定量の潤滑剤:Schmiermittelmenge)は波動歯車装置の内部及び/又は傍に(際(きわ)に)設けられ、潤滑剤量の体積は内部空間の体積より小さいか又は等しいか又は最大でも(高々)凡そ1.1倍だけより大きいように構成されることが可能である。このようにして、内部空間は使用済み又は未使用の潤滑油のための貯留部として役立つことができ、潤滑油によるインナーシール部材の過大な衝撃は高い信頼性で回避されるか又は少なくとも明確に低減されることができる。
インナーシール部材に発生する摩擦力に基づく波動歯車装置の効率の悪化を回避又は低減するために、インナーシール部材及び/又はインナーシール部材と協働するシール面を少なくとも領域的に(所定領域において:bereichsweise)摩擦低減的に処理すること(摩擦低減処理部を備えること)が可能である。インナーシール部材によって引き起こされる引きずりトルク(Schleppmoment)は、表面処理の使用によって少なくとも明確に低下されることができる。例えば、コーティングを施すこと又はインナーシール部材及び/又はインナーシール部材に対応するシール面に摩擦低減性潤滑被膜(Gleitlacke)を施すことも可能である。完全な部材としてのインナーシール部材のための摩擦に最適化された原材料、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)をシール材料として使用することも可能である。代替的に、摩擦に最適化された材料は、部分的に即ち例えばシールリップ領域又はシールエッジ領域のみに配されることも可能であり、その結果、インナーシール部材は2成分シール部材として構成される。この場合、例えば、ほぼシールリップ領域のみに付加的にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を備えることも可能である。代替的に、金属製ギア部材の表面も摩擦に対し最適化されるよう処理されることも可能である。例えば、その表面は、シール部材との協働時に発生する摩擦を最小化するために、窒素ガス処理、イオン注入又は窒化銀チタン処理(silbertitannitriert)されることができる。イオン注入の場合、例えば窒素又はアルゴンをイオンガスとして使用することができる。
インナーシール部材及び/又はシール面の摩擦を変化させる表面処理は、とりわけ、付着摩擦と滑り摩擦との間の移行、いわゆるスティクスリップ効果に対しポジティブに作用するが、そのため、まさにロボット工学の分野において有利である。
本発明の一変形形態によれば、インナーシール部材は、少なくとも1つの、有利には2つの、二重シール(部材)として機能するOリング状部及び/又はシール突出部及び/又はシールリップを有することができる。かくして、シールの信頼性を大きくすること、更にはその寿命を長くすることができる。更に、インナーシール部材のシールリップが、伝達部材における反復的な弾性的変形によって互いに対し相対的に運動可能な2つの部材の間に配置される場合、シール作用を明確に大きくすることも可能である。
ここに、本発明の好ましい実施の形態を示す。
(形態1)上記第1基本構成参照。
(形態2)上記形態1の波動歯車装置において、インナーシール部材は、少なくとも1つのOリング状部を備えた、部分的に静的シール部材として構成されていることが好ましい。
(形態3)上記形態1又は2の波動歯車装置において、インナーシール部材は伝達部材と回転軸受の軸受リングとの間に配置されており、少なくとも1つのシール突出部及び/又はシール面によって、軸受リングに密封的に当接することが好ましい。
(形態4)上記形態1〜3の何れかの波動歯車装置において、インナーシール部材は、付勢力下で又は弾性的付勢力下で又は自己付勢力下で、波動歯車装置のシール面に当接することが好ましい。
(形態5)上記形態1〜4の何れかの波動歯車装置において、インナーシール部材は、所定の領域において、波動歯車装置のシール面に対する当接部を有することが好ましい。
(形態6)上記形態4又は5に記載の波動歯車装置において、インナーシール部材は、少なくとも1つのシール突出部がシール面に付勢力下で接触するよう、少なくとも1つのシール突出部の領域に超過寸法を以って、シール面と波動歯車装置の更なる部材との間に嵌め込まれていることが好ましい。
(形態7)上記形態6の波動歯車装置において、少なくとも1つのシール突出部の領域におけるインナーシール部材の超過寸法は、凡そ0〜凡そ0.4mmの当接部に又は凡そ80μm〜凡そ240μmの当接部に対応することが好ましい。
(形態8)上記形態1又は2の波動歯車装置において、インナーシール部材は、シール面のシール部分に対向して配置されていることが好ましい。
(形態9)上記形態1〜8の波動歯車装置において、インナーシール部材は、少なくとも2つの、二重シールとして機能するOリング状部及び/又はシール突出部及び/又はシールリップを有することが好ましい。
(形態10)上記第2基本構成参照。
(形態11)上記形態10の波動歯車装置において、自己付勢力を生成するシールリップの曲げは、凡そ0mm〜1.5mmの当接部に対応することが好ましい。
(形態12)上記形態1〜11の何れかの波動歯車装置において、波動歯車装置内には、内歯列および外歯列形成部の及び/又は回転軸受の及び/又は波動発生器軸受の潤滑のために、伝達部材及び内歯列形成部又は外歯列形成部によって少なくとも部分的に包囲されておりかつ回転軸受に境を接している内部空間の体積より小さいか又は等しいか又は最大でも凡そ1.1倍だけより大きい体積を有する潤滑剤量が配設されていることが好ましい。
(形態13)上記形態1〜12の何れかの波動歯車装置において、インナーシール部材及び/又はインナーシール部材と協働するシール面は少なくとも領域的に摩擦低減処理部を有することが好ましい。
(形態14)上記形態8の波動歯車装置において、インナーシール部材と該インナーシール部材に対向して配置されているシール面のシール部分との間の距離は、凡そ0mm〜凡そ0.2mmであることが好ましい
(形態15)上記形態13の波動歯車装置において、インナーシール部材及び/又はインナーシール部材と協働するシール面は少なくとも領域的にコーティングされていることが好ましい。
本発明の更なる目的、利点、特徴及び適用可能性は図面を用いた実施例の以下の説明から明らかとなる。なお、説明される及び/又は図示されるすべての特徴は、各自自体が又は(技術的に)有意な任意の組み合わせが、特許請求の範囲におけるそれらの関係又はそれらの参照引用(Rueckbeziehung)とは独立に、本発明の対象を構成する。
なお、特許請求の範囲に付記した図面参照符号は専ら発明の理解を助けるためのものであり、本発明を図示の態様に限定することは意図していない。
第1実施形態に応じた波動歯車装置の一例の断面図。 図1の波動歯車装置の部分拡大図。 第2実施形態に応じた波動歯車装置の一例の断面図。 図3の波動歯車装置の部分拡大図。 第3実施形態に応じた波動歯車装置の一例の側面断面図。 図5の波動歯車装置の部分拡大図。 インナーシール部材の領域における図1の波動歯車装置の部分拡大図。 インナーシール部材の領域における図3の波動歯車装置の部分拡大図。 インナーシール部材の領域における図5の波動歯車装置の部分拡大図。
同じ又は同じ作用(機能)を有する部材ないし要素には、可読性を改善するために(理解の容易化のために)、図面の以下に説明する記載には図面参照符号が付記されている。
図1は、内歯車として構成されたギア部材CSを有する波動歯車装置1の第1実施例を示す。ギア部材CSは、その内歯列形成部8の領域において伝達部材FSの外歯列形成部9をカバーしかつ領域的に(所定領域において)噛合する。伝達部材FSは回転軸受30の軸受内輪6と回転固定的に(相対回転不能に)結合されており、回転軸受30は伝達部材FSとギア部材CSとを互いに対し回転可能に(軸受)支持する。回転軸受30の軸受外輪5はギア部材CSに回転固定的に結合している。同様に伝達部材FSと回転固定的に、ストッパ(Stopfen)41が設けられている。ストッパ41は、波動歯車装置1を図1の紙面右側に示された波動歯車装置1の被駆動(出力)側において終端する。
運転時に波動歯車装置1の部材(複数)がその周りで回転する伝動軸線26に沿って、ストッパ41に対し、駆動部材WGが外嵌されている伝動装置入力軸19が対向配置されている。外部の不図示の入力軸への取り付けのために、伝動装置入力軸19は、伝動装置入力軸19の貫通孔42の内部において軸端部を固定することが可能な1つ以上のネジボルト(無頭ネジ)18を有する。
伝動装置入力軸19に外嵌されている駆動部材WGは、伝動軸線26の方向に見ると、波動発生器のそれに対応して変形された軸受10内に嵌め込まれる楕円形状を有する。波動発生器軸受10は、伝達部材FSが楕円形状を取りかつ楕円長軸の領域においてギア部材CSの内歯列形成部8と噛合するよう、伝達部材FSに内側で当接している。
伝動軸線26の周りでの伝動装置入力軸19の運転時、伝達部材FSは、駆動部材WGによって周期的に変形され、その結果、シフトする噛合によって(噛合個所のシフトによって)、伝達部材FSとギア部材CSとの間の相対運動がもたらされる。
半径方向29において実質的にカバー状態にあるギア部材CSの内歯列形成部8と伝達部材FSの外歯列形成部9は、それらの歯数の2枚だけの相違により、伝動装置入力軸19の運動と、回転軸受30の被駆動(従動)部材として機能する軸受内輪6の回転運動との間の大きな減速を引き起こす。ギア部材CS及び軸受外輪5は、この場合、伝動装置の入力側及び出力側との関係において回転固定的に配設されている。伝動装置の出力側における回転運動は、この例では、入力側における回転運動とは方向が反対である。
図1に示した波動歯車装置1は図2において部分的に拡大されて示されている。ここで、回転軸受30は、その軸受外輪5及びその軸受内輪6に、軸受外内輪5、6間の軸受中間空間16に収容される転動体のための軸受軌道17を有することが見出される。回転軸受30は、転がり軸受の代わりに、滑り軸受又は磁気軸受として構成されることも可能である。滑り軸受又は転がり軸受として構成される場合、転がり軸受体(転動体)ないし軸受面の運動の際の摩擦低減のために使用される軸受潤滑剤が使用される。
軸受潤滑剤の外部への漏出を阻止するために、ここで示されるように、アウターシール部材11が、軸受外輪5と軸受内輪6との間の軸受中間空間16をシール(密封)する。この例では、アウターシール部材11は、半径方向外方では(断面図における)段差部43において軸受外輪5の内部で(緊張状態で)支持されかつその反対側ではシールエッジ45によってシール面44として構成されている軸受内輪6の外周面に密封的に当接するラジアルシャフトシール部材として構成されている。
軸受中間空間16の反対側では、軸受内輪6の端面がシール面2として構成されており、該シール面2に対して、波動歯車装置1の内部空間28に配されたインナーシール部材12がシール(密封)している。インナーシール部材12によって軸受中間空間16に対してシールされる内部空間28の残りの部分は、とりわけ歯列形成領域20を介して内部空間28に侵入し得る材料のための貯留部46を形成する。貯留部46は、図2、図4及び図6では、内部空間28内の小十字として記載されたハッチングによって表されている。
図7により詳細に記載されているように、このインナーシール部材12は、シールリップ31が突出形成されているベースボディ(基体部)32を有する。組み込まれた状態では、シールリップ31は、シール面2から離れるように曲げ方向(矢印;基体部の内周面に近付く方向)33に曲げられており、これによって、シール面2に指向される付勢力を自己付勢力の形で形成する。シールリップ31は、この場合、当接領域(Ueberdeckungsbereich)38においてシール面2に当接し、それによって、内部空間28を軸受中間空間16に対してシールする。
伝達部材FSの半径方向内周側には、潤滑剤量(Schmiermittelmenge)7が配されて(塗布されて)おり、該潤滑剤量7は、伝達部材FSの運動の際に伝動装置潤滑剤として輸送され、それによって、内歯列形成部8と外歯列形成部9の噛合部を潤滑する。噛合部が進行(シフト移動)することによって、潤滑剤は波動歯車装置1の内部空間28に輸送され、そこで、蓄積する。その際、潤滑剤は、歯面の摩耗屑も、損傷がある場合には発生する切り屑も一緒に連行するが、これらは軸受中間空間16に侵入すること又は該空間を貫通して入り込むことは望ましくない。
インナーシール部材12は、内部空間28に侵入する使用済み潤滑剤の漏出を阻止する。過剰な使用済み潤滑剤がインナーシール部材12を圧迫する(に作用する)ことを回避又は低減するために、軸受内輪6には付加的スペース27が(断面図における形状としての)面取部(Fase)の形で設けられており、かくして、内部空間28の体積は、増大されかつ潤滑剤量7に適合化されることができる。
図3、図4及び図8には、本発明の第2実施例が示されている。第2実施例は、インナーシール部材12が、この場合、内部空間28を軸受中間空間16に対してシール(密封)するシールディスク4として構成されている点において第1実施例と本質的に相違する。シールディスクは、この例では、ギャップシール(Spaltdichtung)の原理に基づいて機能し、シールディスク4のシール部分3の領域には、軸受内輪6のシール部分40とシールディスク4のシール部分3との間に形成される凡そ0〜0.2mmのリング状ギャップが存在する。シールディスクは、回転軸受30とギア部材CSとの間の付加的Oリング35によって保持され、同時に、ギア部材CSと回転軸受との間に存在するギャップを静的に(statisch)シールする。
軸受外輪は、この例では、2つの軸受輪半部15と25の2部分から構成されている。軸受輪半部15には、第1実施例と同様に、軸受外輪半部15を軸受内輪6に対してシールするアウターシール部材11が設けられている。
図5、図6及び図9には、本発明の第3実施例が示されている。
第3実施例は、インナーシール部材12が、この場合、伝達部材FSと軸受外輪5の間の、Oリング状部23及びOリング状部24として構成された互いに隣り合って位置する2つの部分の領域に嵌め込まれかつ保持されている点において、最初の2つの実施例と本質的に相違する。インナーシール部材12はOリング状部23、24と結合した部分を有し、該部分は、当接領域(複数)38において軸受内輪6のシール面2に当接する2つのシール突出部21、22を有する。Oリング状部23、24は、同様に、当接領域39において回転軸受30と、この場合は軸受外輪5と接触する。当接部を形成するために、Oリング状部23、24ないしシールエッジ21、22は伝動軸線26の方向において圧縮されている、即ち伝達部材FSと軸受外内輪5、6との間のギャップに超過寸法(オーバーサイズ:Uebermass)を以って嵌め込まれる。構造化シールディスク37のシールエッジ21、22を有する部分はOリング状部23、24を有する部分と曲げ容易(可撓)性に(biegeschlaff)結合している。シールエッジ21及び22の圧縮のために要する付勢力は、伝達部材FSによって伝動軸線26の方向に形成(印加)される。
尤も、構造化シールディスク37それ自体が曲げ容易性に構成されること及びシールエッジ21、22をシール面2に押し付けるための付勢力がシールディスク37の自己付勢力としてもたらされることも可能である。更に、自己付勢力と伝達部材による(緊張状態下での)支持との組み合わせも可能である。
図6において、伝動装置を通る潤滑剤の運動を詳細に示す。この運動はすべての実施例においても当て嵌まり得る。この例では、潤滑剤は、潤滑剤層7から流動方向(矢印)14に伝達部材FSの端面を回って、外歯列形成部9と内歯列形成部8との間の歯列形成領域20に貫入する。伝達部材FSの内周側からその外周側への潤滑剤の輸送は、伝達部材FS及びギア部材CSの端面側に不図示のハウジング部分を配設されることによっても促進される。このハウジング部分は潤滑剤流を流動方向の方向に関し反対向きに転換する。歯列形成領域20を貫通通過することによって、潤滑剤は流動方向13において波動歯車装置1の内部空間28へ侵入し、波動歯車装置の残りの寿命の間又は次の整備の時までそこに留まる。
第2及び第3実施例の場合も、潤滑剤を収容するための内部空間28の体積を拡大する付加的スペース27が設けられている。第2実施例では、スペース27は(断面図において)ポケットないし袋の形状(Taschenform)を有する。第3実施例では、スペース27は半径方向29における(断面図において)段差凹部(Absatz)として構成されている。
本書に記載した3つの実施形態(実施例)は従来の構造を有する波動歯車装置に関するものである。しかしながら、本発明は、既述の利点を有するフラット構造の又はアウターロータ型伝動装置における波動歯車装置にも適用可能である。
ここに、本発明の形態を付記する。
(付記1)ギア部材と、半径方向において少なくとも部分的に該ギア部材によってカバーされた状態にあり弾性的に変形可能な伝達部材とを備える波動歯車装置。
伝達部材は、伝達部材とギア部材を互いに対し相対的に回転させるために、ギア部材及び伝達部材に設けられた内歯形成部又は外歯形成部が楕円軸の互いに向かい合う領域において噛合状態にされることができるよう、伝達部材と協働する駆動部材によって楕円状に変形可能である。
伝達部材とギア部材は、軸受中間空間を有する回転軸受によって互いに対し相対的に回転可能に支持されている。
伝達部材及び内歯列形成部又は外歯列形成部によって少なくとも部分的に包囲されておりかつ回転軸受に境を接している波動歯車装置の内部空間が、インナーシール部材によって回転軸受の軸受中間空間に対しシールされるよう構成されている。
(付記2)上記の波動歯車装置において、インナーシール部材は動的シール部材として、有利にはシャフトシール部材として、とりわけアキシャルシャフトシール部材又はラジアルシャフトシール部材又はシールディスクとして、構成される。
(付記3)上記の波動歯車装置において、インナーシール部材は、エラストマ又は潤滑剤含浸性フェルト材料から実質的に形成されている。
(付記4)上記の波動歯車装置において、インナーシール部材は、とりわけ少なくとも1つのOリング状部を備えた、部分的に静的シール部材としても構成されており、及び、波動歯車装置の互いに対し回転固定的に結合された2つの部材間に配されている。
(付記5)上記の波動歯車装置において、インナーシール部材は伝達部材と回転軸受の軸受リングとの間に配置されており、有利には、とりわけ少なくとも1つのシール突出部及び/又はシールリップ及び/又はシール面によって、軸受リングに密封的に当接する。
(付記6)上記の波動歯車装置において、インナーシール部材は、付勢力下で、有利には弾性的付勢力下で、とりわけ自己付勢力下で、波動歯車装置のシール面に当接する。
(付記7)上記の波動歯車装置において、インナーシール部材は、所定の領域において、波動歯車装置のシール面に対する当接部を有する。
(付記8)上記の波動歯車装置において、インナーシール部材は、組立状態において波動歯車装置の内部に固定されているベースボディを有する。
ベースボディから突出するシールリップは、本質的に曲げによって生成される自己付勢力の形成下でシール面に当接する。
(付記9)上記の波動歯車装置において、自己付勢力を生成するシールリップの曲げは、凡そ0mm〜1.5mmの当接部に対応する。
(付記10)上記の波動歯車装置において、インナーシール部材は、少なくとも1つのシール突出部がシール面に付勢力下で接触するよう、少なくとも1つのシール突出部の領域に超過寸法を以って、シール面と波動歯車装置の更なる部材との間に嵌め込まれている。
(付記11)上記の波動歯車装置において、少なくとも1つのシール突出部の領域におけるインナーシール部材の超過寸法は、凡そ0〜凡そ0.4mmの当接部に、有利には凡そ80μm〜凡そ240μmの当接部に対応する。
(付記12)上記の波動歯車装置において、インナーシール部材は、シール面のシール部分に、有利には凡そ0mm〜凡そ0.2mmの間の距離をなして、対向して配置されるシールディスクとして構成される。
(付記13)上記の波動歯車装置において、インナーシール部材は、波動歯車装置の内部において自己支持的に、とりわけ摩擦結合的に保持されている。
(付記14)上記の波動歯車装置において、内部空間は、該内部空間に入り込む材料、とりわけ潤滑剤を収容するための貯留部を形成する。
(付記15)上記の波動歯車装置において、内歯列および外歯列形成部の及び/又は回転軸受の及び/又は波動発生器軸受の潤滑のための潤滑剤量が波動歯車装置の内部及び/又は傍に配設されている。
潤滑剤量の体積は、内部空間の体積より小さいか又は等しいか又は最大でも凡そ1.1倍だけより大きい。
(付記16)上記の波動歯車装置において、インナーシール部材及び/又はインナーシール部材と協働するシール面は少なくとも領域的に摩擦低減処理部を有する、有利にはコーティングされている。
(付記17)上記の波動歯車装置において、インナーシール部材は、少なくとも1つの、有利には2つの、二重シールとして機能するOリング状部及び/又はシール突出部及び/又はシールリップを有する。
1 波動歯車装置(HD伝動装置)
2 シール面
3 シール部分
4 シールディスク
5 軸受輪(外輪)
6 軸受輪(内輪)
7 潤滑剤量(Schmiermittelmenge)
8 内歯列形成部
9 外歯列形成部
10 波動発生器
11 アウターシール部材
12 インナーシール部材
13 流動方向(矢印)
14 流動方向(矢印)
15 軸受輪半部
16 軸受中間空間
17 軸受軌道
18 ネジボルト(無頭ネジ)
19 伝動装置入力軸
20 歯列形成領域
21 シール突出部
22 シール突出部
23 Oリング状部
24 Oリング状部
25 軸受輪半部
26 伝動軸線
27 付加的スペース
28 内部空間
29 半径方向(矢印)
30 回転軸受
31 シールリップ
32 ベースボディ(基体部)
33 曲げ方向(矢印)
34 シールディスク
35 Oリング
36 シール面
37 構造化シールディスク(曲げ柔軟性:biegeschlaff)
38 当接領域(Ueberdeckungsbereich)
39 当接領域
40 シール部分
41 ストッパ(Stopfen)
42 貫通孔
43 段差凹部(Absatz)
44 シール面
45 シールエッジ
46 貯留部

CS ギア部材(サーキュラスプライン)
FS 伝達部材(フレクスプライン)
WG 駆動部材(波動発生器、ウェーブジェネレータ)

Claims (15)

  1. ギア部材(CS)と、半径方向(29)において少なくとも部分的に該ギア部材によってカバーされた状態にあり弾性的に変形可能な伝達部材(FS)とを備える波動歯車装置(1)であって、
    伝達部材(FS)は、伝達部材(FS)とギア部材(CS)を互いに対し相対的に回転させるために、ギア部材(CS)及び伝達部材(FS)に設けられた内歯形成部又は外歯形成部が楕円軸の互いに向かい合う領域において噛合状態にされているよう、伝達部材(FS)と協働する駆動部材(WG)によって楕円状に変形されており、
    伝達部材(FS)とギア部材(CS)は、軸受外輪(5)と軸受内輪(6)との間に軸受中間空間(16)を有する回転軸受(30)によって互いに対し相対的に回転可能に支持されており、
    伝達部材(FS)及び内歯列形成部又は外歯列形成部(8,9)によって少なくとも部分的に包囲されておりかつ回転軸受(30)に境を接している波動歯車装置(1)の内部空間(28)が、動的シール部材として構成されかつエラストマから実質的に形成されておりかつ当該内部空間(28)に配されているインナーシール部材(12)によって回転軸受(30)の軸受中間空間(16)に対しシールされるよう構成されており、
    インナーシール部材(12)は、シールディスク(34、37)として及び部分的に静的シール部材としても構成されており、及び、波動歯車装置(1)の互いに対し回転固定的に結合された2つの部材間に配されていること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  2. 請求項に記載の波動歯車装置において、
    インナーシール部材は、少なくとも1つのOリング状部(23、24)を備えた、部分的に静的シール部材として構成されていること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  3. 請求項1又は2に記載の波動歯車装置において、
    インナーシール部材(12)は伝達部材(FS)と回転軸受(30)の軸受リング(5,6)との間に配置されており、少なくとも1つのシール突出部(21,22)及び/又はシール面(36)によって、軸受リング(5,6)に密封的に当接すること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  4. 請求項1〜の何れかに記載の波動歯車装置において、
    インナーシール部材(12)は、付勢力下で又は弾性的付勢力下で又は自己付勢力下で、波動歯車装置(1)のシール面(2)に当接すること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  5. 請求項1〜の何れかに記載の波動歯車装置において、
    インナーシール部材(12)は、所定の領域(38)において、波動歯車装置(1)のシール面(2)に対する当接部を有すること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  6. 請求項又はに記載の波動歯車装置において、
    インナーシール部材(12)は、少なくとも1つのシール突出部がシール面に付勢力下で接触するよう、少なくとも1つのシール突出部(21,22)の領域に超過寸法を以って、シール面(2)と波動歯車装置(1)の更なる部材との間に嵌め込まれていること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  7. 請求項に記載の波動歯車装置において、
    少なくとも1つのシール突出部(21,22)の領域におけるインナーシール部材(12)の超過寸法は、凡そ0〜凡そ0.4mmの当接部に又は凡そ80μm〜凡そ240μmの当接部に対応すること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  8. 請求項1又は2に記載の波動歯車装置において、
    インナーシール部材(12)は、シール面(2)のシール部分(40)に対向して配置されていること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  9. 請求項1〜の何れかに記載の波動歯車装置において、
    インナーシール部材(12)は、少なくとも2つの、二重シールとして機能するOリング状部(23,24)及び/又はシール突出部(21,22)及び/又はシールリップ(31)を有すること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  10. ギア部材(CS)と、半径方向(29)において少なくとも部分的に該ギア部材によってカバーされた状態にあり弾性的に変形可能な伝達部材(FS)とを備える波動歯車装置(1)であって、
    伝達部材(FS)は、伝達部材(FS)とギア部材(CS)を互いに対し相対的に回転させるために、ギア部材(CS)及び伝達部材(FS)に設けられた内歯形成部又は外歯形成部が楕円軸の互いに向かい合う領域において噛合状態にされているよう、伝達部材(FS)と協働する駆動部材(WG)によって楕円状に変形されており、
    伝達部材(FS)とギア部材(CS)は、軸受外輪(5)と軸受内輪(6)との間に軸受中間空間(16)を有する回転軸受(30)によって互いに対し相対的に回転可能に支持されており、
    伝達部材(FS)及び内歯列形成部又は外歯列形成部(8,9)によって少なくとも部分的に包囲されておりかつ回転軸受(30)に境を接している波動歯車装置(1)の内部空間(28)が、動的シール部材として構成されておりかつ当該内部空間(28)に配されているインナーシール部材(12)によって回転軸受(30)の軸受中間空間(16)に対しシールされるよう構成されており、
    インナーシール部材(12)は、ベースボディ(32)と該ベースボディ(32)から突出形成されているシールリップ(31)とを有するアキシャルシャフトシール部材として構成されており、かつ、エラストマから実質的に形成されており、
    シールリップ(31)は、本質的に曲げによって生成される自己付勢力の形成下で、当接領域(38)においてシール面(2)に当接しており、
    インナーシール部材(12)のベースボディ(32)は回転軸受(30)の軸受外輪(5)に自己支持的かつ摩擦結合的に保持されており、回転軸受(30)の軸受内輪(6)の端面はシール面(2)を形成すること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  11. 請求項10に記載の波動歯車装置において、
    自己付勢力を生成するシールリップ(31)の曲げは、凡そ0mm〜1.5mmの当接部に対応すること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  12. 請求項1〜11の何れかに記載の波動歯車装置において、
    波動歯車装置(1)内には、内歯列および外歯列形成部(8,9)の及び/又は回転軸受(30)の及び/又は波動発生器軸受(10)の潤滑のため伝達部材(FS)及び内歯列形成部又は外歯列形成部(8,9)によって少なくとも部分的に包囲されておりかつ回転軸受(30)に境を接している内部空間(28)の体積より小さいか又は等しいか又は最大でも凡そ1.1倍だけより大きい体積を有する潤滑剤量(7)が配設されていること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  13. 請求項1〜12の何れかに記載の波動歯車装置において、
    インナーシール部材(12)及び/又はインナーシール部材(12)と協働するシール面(2)は少なくとも領域的に摩擦低減処理部を有するこ
    を特徴とする、波動歯車装置。
  14. 請求項8に記載の波動歯車装置において、
    インナーシール部材(12)と該インナーシール部材(12)に対向して配置されているシール面(2)のシール部分(40)との間の距離は、凡そ0mm〜凡そ0.2mmであること
    を特徴とする、波動歯車装置。
  15. 請求項13に記載の波動歯車装置において、
    インナーシール部材(12)及び/又はインナーシール部材(12)と協働するシール面(2)は少なくとも領域的にコーティングされていること
    を特徴とする、波動歯車装置。
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