JP7323890B2 - 密封構造 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 平成30年7月25日~令和元年4月5日に、本発明の密封構造が採用された製品を出荷
本発明は、例えば、回動機構及び潤滑剤を含み、軸受によって回動機構の回動体が回動自在に支持される機械運動機構部に適用される密封構造に関する。
特許文献1には、ケーシング内に、歯車機構の回転駆動力が伝達されて回動する回動体を、転動体を介し回動自在に支持する機械運動機構部が記載されている。そして、特許文献1には、ケーシングの内周と回動体の外周との間の間隙を屈曲させることによって、歯車機構の噛合部に充填された潤滑剤が転動体の回動部に浸入することを抑制するシール構造が開示されている。
特開2006-250260号公報
ところで、特許文献1に開示されたシール構造は、ケーシングと回動体との間の間隙を屈曲させることによって、転動体に向かう潤滑剤の流動抵抗を大きくして潤滑剤が転動体の回動部に浸入することを抑制するものである。この間隙は、あくまでケーシングの内周と回動体の外周とは非接触であることを意味するから、潤滑剤が転動体の回動部に浸入することを完全に抑制することは難しいと考えられる。特許文献1では、万が一、潤滑剤が転動体の回動部を通過しても、歯車機構とは反対側から潤滑剤が流出しないように、歯車機構とは反対側のケーシング内周と回動体の外周との間に環状のシーリング部材が装着される例も示されている。しかし、この場合でも、転動体の回動部に、歯車機構に充填された潤滑剤が浸入する懸念は、なお残存すると考えられる。
本発明は、前記実情に鑑みなされたもので、回動機構及び潤滑剤を含む機械運動機構部から転動体に潤滑剤が浸入することを抑制することができる密封構造を提供することを目的としている。
本発明に係る密封構造は、転動体を介して相対回動可能な内輪及び外輪を有する軸受と、回動機構及び潤滑剤を収容するとともに前記外輪が取付けられる基体側ハウジングと、前記内輪に取付けられ、少なくとも前記基体側ハウジング及び前記内輪間に介在するよう配置される密封部材と、を備え、前記密封部材は、弾性材からなるとともに前記基体側ハウジング内の前記潤滑剤が前記内輪及び前記外輪の間に向かう経路を密封するシールリップと、前記シールリップよりも剛性が高く当該シールリップが一体に成型される芯体と、を有し、前記シールリップは、内径側に延出するリップ本体及び当該リップ本体から軸方向に延出して前記基体側ハウジングに接触する第1リップを備えており、前記リップ本体は、前記密封部材の前記内輪に対する取付部側から内径側に延びていることを特徴とする。
基体側ハウジング内の潤滑剤が機械運動機構部によってせん断作用を受けると潤滑剤のちょう度が下がり流動性が高くなる。そのためせん断作用を受けた潤滑剤は、基体側ハウジング内から軸受の内輪及び外輪の間に流れ込み、軸受の外部に漏出し易くなる。これに対し、本発明の密封構造によれば、基体側ハウジング内の潤滑剤が、密封部材のシールリップにより、軸受側に流れ込むことを抑制できる。したがって、密封部材によって、基体側ハウジング内の潤滑剤が内輪及び外輪の隙間を通過して、さらに軸受の外部に漏出することを抑制できる。また、シールリップが芯体と一体に形成されているため、シールリップ及びリップ本体の形状を容易に保持できるようになる。したがって、シールリップは所望の箇所に位置する状態で、密封部材が基体側ハウジング及び内輪間に介在するよう配置できる。さらに、リップ本体から軸方向に延出する第1リップが基体側ハウジングに接触するので、リップ本体が基体側ハウジングに非接触となり、密封部材の設計上の公差によって、基体側ハウジングに対して第1リップの締め代が変動しても、基体側ハウジングに対する第1リップの接触面積の変動を抑えることができる。したがって、シールリップのシール性能を安定的に発揮させることができる。
本発明の密封構造において、前記リップ本体は、前記内輪に対して軸方向に漸次離間するように内径側に延びているものとしてもよい。
これによれば、第1リップが基体側ハウジングに接触するが、リップ本体と内輪との間に間隙が存在するから、リップ本体と内輪との間には、リップ本体が変形可能な空間が存在する。したがって、第1リップが基体側ハウジングに接触した際、リップ本体が内輪に干渉することを抑制でき、所望のシール性能を発揮することができる。
本発明の密封構造において、前記密封部材は、前記内輪の外周面に取付けられ、当該外周面に対する取付部には、前記外輪の内周面と対向する箇所に、外径側に突出して前記外輪の内周面に近接又は接触する突出部が設けられているものとしてもよい。
これによれば、突出部と外輪の内周面とのシール機能によっても、潤滑剤が内輪と外輪との間の隙間に流入することが抑制される。
本発明の密封構造において、前記シールリップは、前記リップ本体から軸方向に延出するとともに前記第1リップよりも前記リップ本体からの軸方向の延出量が小さくなるように形成された第2リップをさらに備えているものとしてもよい。
これによれば、第2リップにより、軸受の回動トルクの増加を抑えつつ、シール性を向上させることができる。
本発明の密封構造において、前記密封部材は、接着剤を介して前記内輪に取付けられているものとしてもよい。
これによれば、密封部材を内輪に確実に取付けることができる。
本発明に係る密封構造は、ロボットの関節部に適用される前記いずれかに記載の密封構造であって、前記軸受は、クロスローラベアリングであり、前記密封部材は、前記クロスローラベアリングにおける内輪の軸方向端面と、前記基体側ハウジングにおける当該軸方向端面に対向する面との間を密封するよう配置されているものとしてもよい。
本発明によれば、ロボットの関節部に設けられるクロスローラベアリングと基体側ハウジングとの間を好適に密封することができる。
本発明の密封構造によれば、回動機構及び潤滑剤を含む機械運動機構部から転動体に潤滑剤が浸入することを効果的に抑制することができる。
(a)は本発明の密封構造が適用されるロボットにおけるアームの関節部を概略的に示す部分破断側面図であり、(b)は(a)におけるX部の要部を模式的に示す縦断面図である。 図1(b)におけるY部の拡大図であり、本発明に係る密封構造の第一の実施形態を示す図である。 同実施形態の第一の変形例を示す図2と同様図である。 同実施形態の第二の変形例を示す図2と同様図である。 同実施形態の第三の変形例を示す図2と同様図である。 同実施形態の第四の変形例を示す図2と同様図である。 同実施形態の第五の変形例を示す図2と同様図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。本発明に係る密封構造は、例えば、図1(a)(b)に示すような産業用等のロボットにおけるアームの関節部に適用される。図1に示すロボットのアーム(以下、ロボットアームと言う)1は、1次側アーム11と、2次側アーム12とを有し、1次側アーム11と2次側アーム12とは、関節部13を介して連接されている。2次側アーム12は、1次側アーム11に対して、軸L回りに相対回動可能な関係で連接されている。図1(b)では、1次側アーム11及び2次側アーム12の外形状の図示を省略している。関節部13は、図1(b)に示すように、転動体21を介して相対回動可能な内輪22及び外輪23を有する軸受2と、回動機構K及び潤滑剤(不図示)を収容するとともに外輪23が取付けられる基体側ハウジング3とを含む。さらに、関節部13は、少なくとも基体側ハウジング3及び内輪22間に介在するよう配置される環状の密封部材4を含む。そして、軸受2と、基体側ハウジング3と、密封部材4とによって、密封構造が構成される。内輪22は、基体側ハウジング3内に収容される回動機構の出力軸(不図示)に一体とされ、転動体21を介して外輪23に対して出力軸とともに軸L回りに相対回動可能に支持される。内輪22及び外輪23のそれぞれの対向面には、V溝状の軌道面220,230が形成され、転動体21は、この軌道面220,230に互いに直交関係で周方向に交互に配置された複数の円筒状コロからなる。この転動体21と内輪22及び外輪23とによりクロスローラベアリング(軸受)2が構成される。
図2は、本発明に係る密封構造の第一の実施形態を示す。本実施形態と本実施形態の変形例(図3~図7に示す例)とは、密封部材4が内輪22に取付けられることで共通する。本実施形態の密封構造における密封部材4は、金属材からなる芯体(以下、芯金と言う)5と、芯金5に一体とされたゴム等の弾性体からなるシール体6とから構成される。芯金5は、円筒部51と、円筒部51における基体側ハウジング3側の一端部から内径側に延びる円板部52とからなる。シール体6は、芯金5における、円筒部51の内周面51a、端面51b及び外周面51cからこれに連続する円板部52の片面52aを覆い、さらに円板部52の内径側端面52bを回り込んで他面52cの一部に至るように形成されている。密封部材4は、芯金5の円筒部51を、シール体6の一部を介して内輪22の外周面22aに嵌合することにより、内輪22に取付けられる。したがって、この嵌合部分が密封部材4の内輪22に対する取付部40とされる。この密封部材4の内輪22に対する取付状態では、密封部材4の一部が内輪22及び外輪23間に介在する。また、芯金5の円板部52は、シール体6の一部を介して、内輪22における基体側ハウジング3側に向く軸方向端面22bに沿うように位置付けられる。
密封部材4は、基体側ハウジング3内の前記潤滑剤が内輪22及び外輪23の間に向かう経路aを密封するシールリップ7を有する。シールリップ7は、弾性体からなるシール体6の一部として構成される。さらに、シールリップ7は、密封部材4の内輪22に対する取付部40側(本実施形態では、円板部52の内径側端面52b)から内径側に延びるリップ本体70と、リップ本体70から軸L方向に延出して基体側ハウジング3に接触する第1リップ71とを備えている。本実施形態では、リップ本体70の先端に第1リップ71が設けられ、第1リップ71は、基体側ハウジング3における内輪22の軸方向端面22bに対向する面(以下、対向面と言う)3aに接触するよう構成される。また、リップ本体70は、内輪22の軸方向端面22bから軸L方向に漸次離間するように内径側に延びた形状とされている。第1リップ71は、基体側ハウジング3における対向面3aに対して、単に当接するのみでもよいし、締め代をもって弾接してもよい。
前記のように構成される密封構造が適用されたロボットアーム1の関節部13において、基体側ハウジング3内の回動機構の機械運動により出力軸が軸L回りに回動すると、内輪22も軸L回りに回動する。内輪22は外輪23に対して転動体21を介して支持されているから、内輪22は円滑に回動する。また、基体側ハウジング3内には潤滑剤も収容されているから、回動機構も円滑に回動する。そして、回動機構の回動に伴い、基体側ハウジング3内の潤滑剤が、基体側ハウジング3と内輪22との間の経路aを経て内輪22と外輪23との間に向かおうとする。内輪22には、前記のように密封部材4が取付けられているから、密封部材4は内輪22とともに軸L回りに回動する。そして、密封部材4の軸L回りの回動に伴い、シールリップ7を構成する第1リップ71が基体側ハウジング3の対向面3aに摺接する。したがって、シールリップ7により、基体側ハウジング3の対向面3aと内輪22の軸方向端面22bとの間の前記経路aが密封され、基体側ハウジング3内の潤滑剤がクロスローラベアリング2の転動体21に浸入することを効果的に抑制することができる。さらに、基体側ハウジング3内の潤滑剤が内輪22及び外輪23の隙間を通過して、クロスローラベアリング2の外部に漏出することも抑制できる。
また、第1リップ71が基体側ハウジングの対向面3aに接触するので、弾性体からなるリップ本体70は、基体側ハウジング3の対向面3aに非接触となる。これにより、密封部材4の設計上の公差によって、第1リップ71の締め代が変動しても、第1リップ71の基体側ハウジング3の対向面3aに対する接触面積の変動を抑えることができる。したがって、シールリップ7のシール性能を安定的に発揮させることができる。さらに、リップ本体70は、内輪22の軸方向端面22bから軸L方向に漸次離間するように内径側に延びた構造に形成されている。そのため、第1リップ71は基体側ハウジング3の対向面3aに接触するが、リップ本体70と内輪22の軸方向端面22bとの間に間隙が存在するから、リップ本体70と内輪22の軸方向端面22bとの間には、リップ本体70が弾性変形可能な空間が存在する。したがって、第1リップ71が基体側ハウジング3の対向面3aに接触した際、リップ本体70が内輪22に干渉することを抑制でき、シールリップ7が所望のシール性能を発揮することができる。また、第1リップ71が、リップ本体70の先端に設けられているから、第1リップ71が締め代をもって基体側ハウジングの対向面3aに接触する際、リップ本体70が内輪22側に弾性変形し易くなる。これによって、第1リップ71を、基体側ハウジング3の対向面3aに対してより所望の締め代で接触させ易くなり、より容易に所望のシール性能に設定することができる。
図3は、第一の実施形態の第一の変形例を示す。この例では、リップ本体70及び第1リップ71を含むシールリップ7の形状が、図2の例と異なる。即ち、この例のシールリップ7は、リップ本体70が内径方向に向け厚みが増大する形状とされ、リップ本体70の先側部に、断面角度が図2の例より大きな第1リップ71が、基体側ハウジング3の対向面3aに接触するように形成されている。加えて、リップ本体70の第1リップ71とは反対側(内輪22側)には、内輪22の軸方向端面22bに近接するサブリップ71aが形成されている。
図3に示す密封構造では、リップ本体70の厚みが大きいので、図2に示す例に比べてリップ本体70の弾性変形は生じ難いが、基体側ハウジング3内から経路aを経た潤滑剤の流動圧に対して変位し難く、第1リップ71が基体側ハウジング3の対向面3aに対して安定した状態で接触する。また、サブリップ71aが、内輪22の軸方向端面22bに近接するよう形成されているから、内輪22の軸方向端面22bとの間にラビリンスが構成される。これによって、基体側ハウジング3から、芯金5の他面52cと内輪22の軸方向端面22bとの間及び取付部40の嵌合部分に、潤滑剤が浸入することが抑制される。
その他の構成は、図2に示す例と同様であるから、共通部分に同一の符号を付しその作用・効果等の説明は割愛する。
図4は、第一の実施形態の第二の変形例を示す。この例では、密封部材4を構成する芯金5が、前記のような円筒部51を有さず円板部52のみからなる。密封部材4を構成するシール体6は、円板部52の片面52aの全面と内径側端面52bの全面を覆うように形成されている。円板部52の他面52cは、接着剤8によって内輪22の軸方向端面22bに接着されている。これによって、密封部材4は、接着剤8を介して内輪(軸受)22に取付けられ、この接着剤8による芯金5の接着部分が密封部材4の内輪22に対する取付部40とされる。本例においても、シールリップ7を構成するリップ本体70は、密封部材4の内輪22に対する取付部(前記接着部分)40側から内径側に延びるように形成され、リップ本体70の先端に第1リップ71が設けられている。したがって、本例における密封部材4は、基体側ハウジング3と内輪22との間のみに介在することになる。リップ本体70及び第1リップ71は、図2に示す例と同様に構成されている。
図4に示す密封構造では、密封部材4が内輪22に対して接着剤8を介して取付けられるから、密封部材4を所定の部位に容易且つ確実に組付けることができる。
その他の構成は、図2に示す例と同様であるから、共通部分に同一の符号を付しその作用・効果等の説明は割愛する。
図5は、第一の実施形態の第三の変形例を示す。この例では、図2に示す例と同様に、リップ本体70の先端に第1リップ71が設けられている。これに加えて、リップ本体70は、その径方向の略中間部分に、リップ本体70から軸L方向に延出するとともに第1リップ71よりもリップ本体70からの軸L方向の延出量が小さくなるように形成された第2リップ72を備えている。この第2リップ72は、基体側ハウジング3の対向面3aに近接し、対向面3aとラビリンスを構成するように設定される。また、当該密封部材4は、図2に示す例と同様に、内輪22の外周面22aに取付けられ、外周面22aに対する取付部40には、外輪23の内周面23aと対向する箇所に、外径側に突出して外輪の内周面23aに接触する突出部61が設けられている。具体的には、シール体6における芯金5の円筒部51を覆う部分に、シール体6の一部として断面略直角三角形状の突出部61が形成されている。突出部61は、前記経路a方向におけるリップ本体70側に近い程、突出量が大きくなるように形成されている。
図5に示す密封構造では、第2リップ72により、クロスローラベアリング2の回動トルクの増加を抑えつつ、基体側ハウジング3の対向面3aとのラビリンス構造によってシール性を向上させることができる。また、突出部61と外輪23の内周面23aとのシール機能によっても、基体側ハウジング3内の潤滑剤が内輪22と外輪23との間の隙間に流入することが抑制される。
その他の構成は、図2に示す例と同様であるから、共通部分に同一の符号を付しその作用・効果等の説明は割愛する。
図6は、第一の実施形態の第四の変形例を示す。この例では、図5に示す例に加えて、リップ本体70が第1リップ71の形成部位よりさらに内径側に延び、その先端に第3リップ73が設けられている。この第3リップは、リップ本体70から軸L方向に延出するとともに第1リップ71よりもリップ本体70からの軸L方向の延出量が小さくなるように形成されている。さらに、第3リップ73も、基体側ハウジング3の対向面3aに近接し、対向面3aとラビリンスを構成するように設定される。
図6に示す密封構造では、基体側ハウジング3の対向面3aとラビリンスを構成する第3リップ73をさらに備えていることにより、シール機能がさらに増大する。また、リップ本体70が図5に示す例よりさらに内径側に延びていることにより、第1リップ71を基体側ハウジング3の対向面3aに接触させ易くなる。
その他の構成は、図5に示す例と同様であるから、共通部分に同一の符号を付しその作用・効果等の説明は割愛する。
図7は、第一の実施形態の第五の変形例を示す。この例は、図5に示す例における第1リップ71と第2リップ72の位置を逆転させたものである。即ち、本例における第1リップ71は、リップ本体70の径方向の略中間部分に形成されている。第2リップ72は、第1リップ71よりもリップ本体70の先端側、具体的にはリップ本体70の先端に形成されている。第1リップ71はリップ本体70から軸L方向に延出して基体側ハウジング3の対向面3aに接触するよう形成されている。第2リップ72はリップ本体70から軸L方向に延出して基体側ハウジング3の対向面3aに近接するよう形成されている。
図7に示す密封構造では、第1リップ71は、リップ本体70の径方向の略中間部分に形成されているので、第1リップ71が基体側ハウジング3の対向面3aに接触することによるリップ本体70の弾性変形が大きくなる。したがって、第1リップ71の基体側ハウジング3の対向面3aに対する締め代が設定し易くなる。また、第2リップ72は、リップ本体70の先端に形成されているので、基体側ハウジング3の対向面3aとの間にラビリンスを設けることができ、密封部材4のシール機能が増大する。
その他の構成は、図5に示す例と同様であるから、共通部分に同一の符号を付しその作用・効果等の説明は割愛する。
なお、前記各実施形態では、軸受としてクロスローラベアリングを例に採って説明したが、他の構造の転がり軸受であってもよい。また、実施形態では、内輪が回動側、外輪が固定側としたが、これらが逆の関係の機構にも本発明の密封構造の適用が可能である。さらに、図5~図7に示す例では、突出部61が外輪23の内周面23aに接触するものとしたが、突出部61が外輪23の内周面23aに近接して、当該内周面23aとラビリンスを構成するものとしてもよい。また、図1~図に示す例では、芯体5として芯金を例示したが、金属材からなるものに限らず、樹脂材からなる芯体でもよい。また、シールリップ7を構成するリップ本体70の形状や、各リップの形成態様は図示のものに限らず他の形状等のものに変更することも可能であり、或いは、例示のものを適宜組み合わせて構成することも可能である。加えて、本発明の密封構造は、ロボットアームの関節部に限らず、減速機構や遊星歯車機構等の回動体が回動自在に支持される他の機械運動機構部にも適用可能である。また、軸受2における転動体21の外部側(基体側ハウジング3とは反対側)部分の内輪22と外輪23との間には、特に言及しなかったが、公知のオイルシール等の密封部材を介在させることはもとより可能である。
1 ロボットアーム(ロボット)
13 関節部
2 クロスローラベアリング(軸受)
21 転動体
22 内輪
22a 外周面
22b 軸方向端面
23 外輪
23a 内周面
3 基体側ハウジング
3a 対向面(対向する面)
4 密封部材
5 芯金(芯体)
40 取付部
61 突出部
7 シールリップ
70 リップ本体
71 第1リップ
72 第2リップ
8 接着剤
L 軸
a 経路

Claims (6)

  1. 転動体を介して相対回動可能な内輪及び外輪を有する軸受と、
    回動機構及び潤滑剤を収容するとともに前記外輪が取付けられる基体側ハウジングと、
    前記内輪に取付けられ、少なくとも前記基体側ハウジング及び前記内輪間に介在するよう配置される密封部材と、を備え、
    前記密封部材は、弾性材からなるとともに前記基体側ハウジング内の前記潤滑剤が前記内輪及び前記外輪の間に向かう経路を密封するシールリップと、前記シールリップよりも剛性が高く当該シールリップが一体に成型される芯体と、を有し、
    前記シールリップは、内径側に延出するリップ本体及び当該リップ本体から軸方向に延出して前記基体側ハウジングに接触する第1リップを備えており、
    前記リップ本体は、前記密封部材の前記内輪に対する取付部側から内径側に延びていることを特徴とする密封構造。
  2. 請求項に記載の密封構造において、
    前記リップ本体は、前記内輪に対して軸方向に漸次離間するように内径側に延びていることを特徴とする密封構造。
  3. 請求項又はに記載の密封構造において、
    前記密封部材は、前記内輪の外周面に取付けられ、当該外周面に対する取付部には、前記外輪の内周面と対向する箇所に、外径側に突出して前記外輪の内周面に近接又は接触する突出部が設けられていることを特徴とする密封構造。
  4. 請求項1~のいずれか一項に記載の密封構造において、
    前記シールリップは、前記リップ本体から軸方向に延出するとともに前記第1リップよりも前記リップ本体からの軸方向の延出量が小さくなるように形成された第2リップをさらに備えていることを特徴とする密封構造。
  5. 請求項1~のいずれか一項に記載の密封構造において、
    前記密封部材は、接着剤を介して前記内輪に取付けられていることを特徴とする密封構造。
  6. ロボットの関節部に適用される請求項1~のいずれか一項に記載の密封構造であって、
    前記軸受は、クロスローラベアリングであり、
    前記密封部材は、前記クロスローラベアリングにおける内輪の軸方向端面と、前記基体側ハウジングにおける当該軸方向端面に対向する面との間を密封するよう配置されていることを特徴とする密封構造。
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