JP6851456B1 - クリーンルーム - Google Patents

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Abstract

【課題】既存室に清浄室を効率的に配置できるとともに、既存天井を撤去することなく清浄室の天井高を容易に確保できるクリーンルームを提供する。【解決手段】複数の清浄室25〜28と、前記清浄室に隣接配置されるとともに、既存室10との間で通気可能な少なくとも2つの前室23,24とを備え、前室23,24と清浄室25〜28とを仕切る仕切壁30〜33に、清浄室の空気を吸込み洗浄して前室に排気する排気側ファンフィルタユニット40〜43が設けられ、既存天井11の下方に天井21が設けられ、天井21に、少なくとも前室23,24から既存室10に流出した空気を吸込み洗浄して清浄室に給気する給気側ファンフィルタユニット45が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、クリーンルームに関する。
既存の工場等で部分的に清浄度の高い作業空間を簡易的に構築することができるクリーンブースの一例として特許文献1に記載のものが知られている。
このクリーンブースは、既存の床面上にブースを構築することによって清浄室を形成してなるクリーンブースであって、上記床面上に気密性を確保して設置される巾木に吸気口を設け、上記巾木及び清浄室の少なくとも四隅に設けられる柱あるいは上記清浄室を形成する周囲壁の内部に上記吸気口から吸い込んだ空気を天井部の空間に戻す戻り空気通路を形成し、この戻り空気を天井部の空間に設置された送風機によりフィルタを通して上記清浄室内に吹き出すよう構成すると共に、上記天井部の空間に対して外部からの空気取り入れ口を設け、この空気取り入れ口にフィルタを設置したことを特徴とする。
このようなクリーンブースによれば、クリーンブースに取り入れる空気をフィルタにより濾過して取り入れるようにしているため、空気の汚染防止とフィルタの目詰まりの原因となる塵埃を除去でき、また、清浄室に吹き出された清浄空気を外部に流出させることなく、巾木に設けられた吸気口から柱あるいは周囲壁の内部に形成した戻り空気通路を経由して天井部のチャンバー空間内に戻すクローズド方式を採用しているため、設置環境が清浄エリアに制約されることがなくなり、既設の工場施設内等の一般空調ゾーンにも設置可能となる。
特開2001−133001号公報
ところで、上述した従来のクリーンブースは、基本的に1つの清浄室を有しているため、工場等の既存室に複数の清浄室を設けたい場合、複数のクリーンブースを設置することになる。しかし、従来のクリーンブースを複数設ける場合、クリーンブースは清浄室の外側に設けられた戻りダクトカバーを有するとともに、隣り合うクリーンブース間に所定の間隔を設ける必要があるため、既存室に直接クリーンルームを設ける場合に比して、清浄室を効率的に配置し難いという問題がある。
また、上述したクリーンブースは、1つの清浄室に対して1つの前室を有しているため、既存室に複数のクリーンブースを設置すると、それに応じて前室の数も多くなり、この点においても、清浄室を効率的に配置し難いという問題がある。
さらに、上述した従来のクリーンブースでは、清浄室の上側に天井チャンバーを形成するための戻りダクトカバーが設けられ、この戻りダクトカバーが既存室の既存天井の下方に配置され、この戻りダクトカバーの下方に清浄室の天井が設けられているため、清浄室の天井高を確保し難いという問題がある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、既存室に清浄室を効率的に配置できるとともに、清浄室の天井高を容易に確保できるクリーンルームを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、既存室の内部に設置されるクリーンルームであって、
複数の清浄室と、前記清浄室に隣接配置されるとともに、前記既存室との間で通気可能な少なくとも1つの前室とを備え、
前記前室と前記清浄室とを仕切る仕切壁に、前記清浄室の空気を吸込み洗浄して前記前室に排気する排気側ファンフィルタユニットが設けられ、
前記既存室の既存天井の下方に天井が設けられ、
前記天井に、少なくとも前記前室から前記既存室に流出した空気を吸込み洗浄して前記清浄室に給気する給気側ファンフィルタユニットが設けられていることを特徴とする。
この場合、清浄室の数を前室の数より多く設定する。
ここで、「複数の清浄室に隣接配置される少なくとも1つの前室」とは、複数の清浄室に1つの前室が隣接配置されている場合および複数の清浄室に複数の前室が隣接配置されている場合を含む。また、「複数の清浄室に複数の前室が隣接配置されている場合」とは、複数の清浄室のうちの1つの清浄室に1または複数の前室が隣接配置されているとともに、残りの1以上の清浄室に1または複数の前室が隣接配置されている場合を含む。
本発明においては、少なくとも1つの前室に、複数の清浄室が隣接配置されているので、従来のクリーンブースと異なり、清浄室の数に応じた前室は必要なく、清浄室の外側にカバーを設ける必要もなく、既存天井の下方に直接天井を設けることができるので、既存室に清浄室を効率的に配置できるとともに、既存天井を撤去することなく、清浄室の天井高を容易に確保できる。
また、清浄室内の空気が排気側ファンフィルタユニットによって吸い込まれて洗浄されたうえで、前室に排気され、少なくとも前室から既存室に流出した空気が給気側ファンフィルタユニットによって吸い込まれて洗浄されたうえで、清浄室に給気される、クローズドタイプであるため、清浄室を高い清浄度に保持することができる。
さらに、前室と清浄室とを仕切る仕切壁に排気側ファンフィルタユニットが設けられているので、この排気側ファンフィルタユニットを一時的に蓋部材等によって閉塞することによって、清浄室を過酸化水素ガス等によって容易に除染できる。
また、本発明の前記構成において、前記前室に空調機が設けられていてもよい。
空調機は、例えば、温度・湿度を制御できるものであればよい。
このような構成によれば、前室に設けられた空調機によって前室の空気の温度・湿度等を制御できるので、この制御された空気の少なくとも一部が前室から既存室に流出し、この流出した空気の少なくとも一部が給気側ファンフィルタユニットによって清浄室に給気されるので、各清浄室に空調機を設ける必要がなく、前室で熱負荷をキャンセルできる。したがって、省エネ、省コストに寄与できる。
また、本発明の前記構成において、前記排気側ファンフィルタユニットは、前記仕切壁の下部に設けられていてもよい。
このような構成によれば、清浄室において、天井に設けられた給気側ファンフィルタユニットによって洗浄された空気が下方に向かって吹き出され、仕切壁の下部に設けられた排気側ファンフィルタユニットによって前室に排気されるので、清浄室において気流は上方から下方に向かうようになるので、清浄室での気流の乱れを抑制できる。
また、排気側ファンフィルタユニットが、仕切壁の下部に設けられているので、排気側ファンフィルタユニットを天井に設ける場合に比して、排気側ファンフィルタユニットの取付け取外し作業やメンテナンスが容易となる。
また、本発明の前記構成において、前記給気側ファンフィルタユニットおよび前記排気側ファンフィルタユニットの出力を制御することによって、前記清浄室の圧力を制御可能であってもよい。
このような構成によれば、給気側ファンフィルタユニットおよび排気側ファンフィルタユニットの出力を制御することによって、清浄室の圧力を制御可能であるので、圧力が異なる複数の清浄室を前室に仕切壁を介して容易に隣接配置できるとともに、複数の清浄室の差圧管理を容易に行える。
本発明によれば、既存室に清浄室を効率的に配置できるとともに、清浄室の天井高を容易に確保できる。
本発明の第1実施形態に係るクリーンルームを示す平面図である。 図1におけるA−A線視断面図である 本発明の第1実施形態に係るクリーンルームに設ける給気側ファンフィルタユニットの取付状態を示す要部の断面図である。 本発明の第2実施形態に係るクリーンルームを示す側断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1および図2は本発明に係るクリーンルームの第1実施形態を示すもので、図1は平面図、図2は図1におけるA−A線視断面図である。
本実施形態のクリーンルーム20は、既存室10の内部に設置されている。既存室10は、例えば工場や研究所等に設けられた平面視矩形状の室であり、この既存室10には扉10cを開いて廊下等から入室できるようになっている。図2に示すように、既存室10の上部には上階の床スラブ9の下方において既存天井11が設けられている。
クリーンルーム20は平面視略矩形状の室であり、既存室10の略中央部に配置されている。また、クリーンルーム20の外周壁を構成するとともに、互いに対向する長辺側の壁20a,20aは、既存室10の互いに対向する壁10a,10aに対して所定の間隔をもって設けられている。また、クリーンルーム20の外周壁を構成するとともに、互いに対向する短辺側の壁20b,20bのうち、一方の壁20bは既存室10の互いに対向する壁10b,10bのうちの、一方の壁10bに対して所定の間隔をもって設けられ、他方の壁20bは他方の壁10bに若干の隙間をもって近接して設けられている。
また、クリーンルーム20は、既存天井11の下方に設けられており、クリーンルーム20の天井21は既存天井11の下方に、当該既存天井11と上下に所定間隔をもって設けられている。
また、クリーンルーム20の外周壁を構成する壁20a,20bは気密構造となっている。例えば、壁20a,20bの上端部は天井21にシール部材を介して気密に固定され、壁20a,20bの下端部は床にシール部材を介して気密に固定されている。
このようなクリーンルーム20および後述する第2実施形態のクリーンルーム20Aを構成する壁(外周壁、内壁、仕切壁)や天井21は断熱パネルによって形成されるとともに気密構造となっており、これによってクリーンルーム20,20Aは高気密となっている。
クリーンルーム20は、複数の清浄室25〜29と、清浄室25〜28に隣接配置されるとともに、既存室10との間で通気可能な少なくとも1つ(本実施の形態では2つの)前室23,24とを備えている。
図1において、対向する壁20a,20aのうち、扉10c側に近い壁20aの内側に前室23が配置されている。この前室23は既存室10との間で通気可能となっている。すなわち、壁20aには扉20cが設けられ、この扉20cを開くことや、扉20cおよび/または壁20aに設けられた通気口によって、前室23は既存室10との間で通気可能となっている。また、壁20aに、前室23から既存室10に向かう一方向にのみ空気を通すダンパを設け、このダンパにより前室23を既存室10との間で通気可能としてもよい。
また、前室23の上方の天井21に開口を設けることで、前室23を既存室10との間で通気可能としてもよいし、さらに開口に、前室23の空気を天井21と既存天井11との間に給気するファンを設けてもよい。また、前室23は平面視において略L字形に形成されている。
また、対向する壁20b,20bのうち、壁20bと僅かな隙間を隔てて近接配置されている壁20b内側に前室24が配置され、さらに前室24は壁20aにも面している。この前室24は既存室10との間で通気可能となっている。すなわち、壁20aには扉20dが設けられ、この扉20dを開くことや、扉20dおよび/または壁20aに設けられた通気口によって、前室24は既存室10との間で通気可能となっている。また、壁20aに、前室24から既存室10に向かう一方向にのみ空気を通すダンパを設け、このダンパにより前室24を既存室10との間で通気可能としてもよい。
また、前室24の上方の天井21に開口を設けることで、前室24を既存室10との間で通気可能としてもよいし、さらに開口に、前室24の空気を天井21と既存天井11との間に給気するファンを設けてもよい。
また、前室24は前室23に隣接配置されるとともに、後述する清浄室25にも隣接されている。
なお、前室23は清浄室25に入る前の室であるのに対し、前室24は清浄室25に入る前の室ではなく、機械室等として利用される室であるが、ここでは前室とする。また、前室23と前室24とは壁を隔てた別室となっているが、当該壁を設けないで、一つの室(前室)としてもよい。
本実施の形態のクリーンルーム20では、清浄室25〜28に前室23が隣接配置されている。また、清浄室25に前室24が隣接配置されている。つまり、清浄室25に前室23および前室24が隣接配置されている。
清浄室25は、一次更衣室として使用される室であって、手洗乾燥機が設置されている。この清浄室25と前室24とを仕切る仕切壁30に、清浄室25の空気を吸込み洗浄して前室24に排気する排気側ファンフィルタユニット40が設けられている。仕切壁30は、互い平行離間して設けられた一対の壁30a,30aを有しており、これら壁30a,30aに排気側ファンフィルタユニット40が設けられている。また、清浄室25と前室23とを仕切る壁に扉25cが設けられているが、清浄室25と前室24とを仕切る壁には扉や通気口が設けられていない。
また、清浄室25は清浄度グレードC(ISO8相当)に保持されている。
清浄室26は準備室として使用される室であり、清浄室25に隣接配置され、これら清浄室25,26を仕切る壁には扉26cが設けられている。清浄室25,26は扉26cを開けることや扉26cに設けられた通気口を介して連通されているので、等しい清浄度に保持されている。例えば清浄室25,26は清浄度グレードC(ISO8相当)に保持されている。
また、清浄室26と前室23とを仕切る仕切壁31には、清浄室26の空気を吸込み洗浄して前室23に排気する排気側ファンフィルタユニット41が設けられている。仕切壁31は、互い平行離間して設けられた一対の壁31a,31aを有しており、これら壁31a,31aに排気側ファンフィルタユニット41が設けられている。
また、洗浄室25,26の圧力は前室23,24の圧力より高く設定されている。このような圧力設定は、排気側ファンフィルタユニット40〜43および後述する給気側ファンフィルタユニット45の出力を調整するとによって行うことができる。
清浄室27は二次着衣室として使用される室であり、前室23の他に清浄室26および清浄室29に隣接している。清浄室27と前室23とを仕切る仕切壁32には、清浄室27の空気を吸込み洗浄して前室23に排気する排気側ファンフィルタユニット42が設けられている。仕切壁32は、互い平行離間して設けられた一対の壁32a,32aを有しており、これら壁32a,32aに排気側ファンフィルタユニット42が設けられている。清浄室27と清浄室26とを仕切る壁に扉27cが設けられている。清浄室27は、清浄度がグレードB(ISO7相当)に保持されている。清浄室27はこれと隣接する清浄室26より清浄度が高く設定されている。清浄室27は扉27cを開くことや扉27cに設けられた通気口によって連通されているが、排気側ファンフィルタユニット42および後述する給気側ファンフィルタユニット45の出力を調整して、清浄室27の圧力を清浄室26の圧力より高くすることによって、清浄室27は、清浄度がグレードB(ISO7相当)に保持されている。
清浄室29は二次脱衣室として使用される室であり、この清浄室29と清浄室26とを仕切る壁に扉29cが設けられている。清浄室29,26は扉29cを開けることや扉29cや清浄室29と清浄室26とを仕切る壁に設けられた通気口を介して連通されているので、等しい清浄度に保持されている。したがって、清浄室29は清浄度グレードC(ISO8相当)に保持されている。また、清浄室29の圧力は清浄室25,26の圧力と等しく設定されている。このような圧力設定は、これらの清浄室を仕切る仕切り壁に設けられた通気口によって清浄室29,25,26を連通し、さらに、排気側ファンフィルタユニット40,41および後述する給気側ファンフィルタユニット45の出力を調整するとによって行うことができる。
清浄室28は細胞調整室として使用される室であり、前室23の他に清浄室27,29に隣接している。清浄室27と清浄室28とを仕切る壁には扉28dが設けられ、清浄室29と清浄室28とを仕切る壁には扉28cが設けられている。
清浄室28と前室23とを仕切る仕切壁33には、清浄室28の空気を吸込み洗浄して前室23に排気する排気側ファンフィルタユニット43が設けられている。仕切壁33は、互い平行離間して設けられた一対の壁33a,33aを有しており、これら壁33a,33aに排気側ファンフィルタユニット43が設けられている。
また、清浄室28は清浄度グレードB(ISO7相当)に保持されている。清浄室28の圧力は清浄室27の圧力と等しく、清浄室29の圧力より高く設定されている。このような圧力設定は、排気側ファンフィルタユニット42および給気側ファンフィルタユニット45の出力を調整するとによって行うことができる。
また、清浄室28には安全キャビネット50が設置されており、この安全キャビネット50内が清浄度グレードA(ISO5相当)に保持されている。なお、安全キャビネット50の側方には、機器設置スペース51が設けられている。
前記排気側ファンフィルタユニット40〜43は、送風機と高性能フィルタ(例えばHEPAフィルタ)とが一体的に設けられたものであり、出力すなわち送風機の回転速度を制御可能となっている。
また、清浄室25〜28の天井にはそれぞれ給気側ファンフィルタユニット45が設けられている。給気側ファンフィルタユニット45は、排気側ファンフィルタユニット40〜43と同様に、送風機と高性能フィルタ(HEPAフィルタ)とが一体的に設けられたものであり、出力すなわち送風機の回転速度を制御可能となっている。
また、給気側ファンフィルタユニット45は、天井21の下方側、つまり洗浄室25〜28側からメンテナンス可能となっている。例えば、図3に示すように、洗浄室25〜28の天井21には、当該天井21の上面から上方に筒状に立ち上がる立上り壁22が設けられ、この立上り壁22の下端は洗浄室25〜28に開口し、上端は天井21と既存天井11との間の空間に開口している。そして、立上り壁22の内部に給気側ファンフィルタユニット45が設けられている。給気側ファンフィルタユニット45は、HEPAフィルタ等のフィルタ45aとファン45bとを備えており、図3(a)に示すように、フィルタ45aの下面側にファン45bを配置してもよいし、図3(b)に示すように、ファン45bの下面側にフィルタ45aを配置してもよい。
このように、天井21に設けられた立上り壁22に給気側ファンフィルタユニット45を設けることによって、天井21の下方側、つまり洗浄室25〜28側から給気側ファンフィルタユニット45のメンテナンスを行える。
また、天井裏、つまり天井21の上方側から給気側ファンフィルタユニット45のメンテナンスを行う必要がないので、立上り壁22の上端と既存天井11との間に作業用のスペースを確保する必要がなく、空気が流通可能な所定の隙間を設けるだけよい。このため、天井裏からメンテナンスを行う場合に比して、洗浄室25〜28の天井高を高くすることができる。
また、給気側ファンフィルタユニット45は、少なくとも前室23,24から既存室10に流出し、既存天井11とクリーンルーム20の天井21との間に流入した空気を吸込み洗浄して清浄室25〜28に給気するようになっている。また、給気側ファンフィルタユニット45によって、既存室10内でかつクリーンルーム20の外側にある空気を既存天井11とクリーンルーム20の天井21との間に吸引して流入させるようになっている。
また、前室23,24にはそれぞれ空調機46が設けられている。空調機46は温度・湿度を制御する機能を有しており、前室23,24の壁面または床にそれぞれ固定されている。また、前室23の壁面にはモニタリング機器47が固定されており、このモニタリング機器47に、前室23,24および清浄室25〜29の空気の清浄度、温度、湿度、前室23,24および清浄室25〜29の圧力、排気側ファンフィルタユニット40〜43および給気側ファンフィルタユニット45の出力が表示されるようになっている。
また、モニタリング機器47は、排気側ファンフィルタユニット40〜43の出力、給気側ファンフィルタユニット45の出力および空調機46の出力を制御する機能を備えており、当該モニタリング機器47に温湿度や出力の設定値を入力することによって、排気側ファンフィルタユニット40〜41、給気側ファンフィルタユニット45および空調機46は自動的に制御され、これによって、前室23,24および清浄室25〜29の空気の清浄度、温度、湿度、前室23,24および清浄室25〜29の圧力を管理できるようになっている。
上述したように、クリーンルーム20は、清浄度が異なる複数の清浄室25〜28が前室23または前室24に仕切壁30〜33を介して隣接し、当該仕切壁30〜33および、隣接する清浄室どうしを仕切る仕切り壁は全て気密構造となっている。例えば、仕切壁30〜33および隣接する清浄室どうしを仕切る仕切り壁の上端部は天井21にシール部材を介して気密に固定され、仕切壁30〜33および隣接する清浄室どうしを仕切る仕切り壁の下端部は床にシール部材を介して気密に固定されている。
そして、清浄室25〜28の天井に設けられた給気側ファンフィルタユニット45および仕切壁30〜33に設けられた排気側ファンフィルタユニット40〜43の出力を制御することによって、清浄室25〜28の清浄度が保持されている。
本実施形態のクリーンルーム20では、2つの前室23,24に、複数の清浄室25〜28が隣接配置されているので、従来のクリーンブースと異なり、清浄室25〜28の数に応じた前室は必要なく、清浄室25〜28の外側にカバーを設ける必要もなく、既存室10の既存天井11に下方に直接クリーンルーム20の天井21を設けることができるので、既存室10に清浄室25〜29を効率的に配置できるとともに、既存天井11を撤去することなく、清浄室25〜29の天井高を容易に確保できる。
また、清浄室25〜28内の空気が排気側ファンフィルタユニット40〜43によって吸い込まれて洗浄されたうえで、前室23,24に排気され、少なくとも前室23,24から既存室10に流出した空気は給気側ファンフィルタユニット45によって吸い込まれて洗浄されたうえで、清浄室25〜28に給気される、クローズドタイプであるため、清浄室25〜28を高い清浄度に保持することができる。
また、給気側ファンフィルタユニット45および排気側ファンフィルタユニット40〜43の出力を制御することによって、清浄室25〜28の圧力を制御可能であるので、圧力が異なる複数の清浄室25〜28を前室23,24に仕切壁30〜33を介して容易に隣接配置できるとともに、複数の清浄室25〜28の差圧管理を容易に行え、さらに、清浄室25〜28の清浄度を確実に保持できる。
また、前室23,24と清浄室25〜28とを仕切る仕切壁30〜33に排気側ファンフィルタユニット40〜43が設けられているので、当該排気側ファンフィルタユニット40〜43を一時的に蓋部材等によって閉塞して養生することによって、清浄室25〜28を過酸化水素ガス等によって容易に除染できる。
また、前室23,24に温度・湿度を制御可能な空調機46が設けられているので、空調機46によって温度・湿度が制御された空気の少なくとも一部が前室23,24から既存室10に流出し、この流出した空気の少なくとも一部が給気側ファンフィルタユニット45によって清浄室25〜28に給気されるので、清浄室25〜28に空調機を設ける必要がなく、前室23,24で熱負荷をキャンセルできる。したがって、省エネ、省コストに寄与できる。
また、排気側ファンフィルタユニット40〜43が、仕切壁30〜33の下部に設けられているので、清浄室25〜28において、天井21に設けられた給気側ファンフィルタユニット45によって洗浄された空気が下方に向かって吹き出され、仕切壁30〜33の下部に設けられた排気側ファンフィルタユニット40〜43によって前室23,24に排気されるので、清浄室25〜28において、気流は上方から下方に向かうようになるので、気流の乱れを抑制できる。
また、排気側ファンフィルタユニット40〜43が、仕切壁30〜33の下部に設けられているので、排気側ファンフィルタユニットを天井に設ける場合に比して、排気側ファンフィルタユニット40〜43の取付け取外し作業やメンテナンスが容易となる。
(第2実施形態)
図4は本発明に係るクリーンルームの第2実施形態を示すもので、側断面図である。
なお、図4において、図2と同一構成には同一符号を付してその説明を省略する場合もある。
本実施形態のクリーンルーム20Aは、3つの清浄室55〜57と、清浄室55,56に隣接配置されるとともに、既存室10との間で通気可能な1つの前室53とを備えている。前室53を左右に挟んで清浄室55,56が仕切壁60,61を介して、前室53に対して隣接配置されている。また、清浄室56に清浄室57が仕切壁62を介して隣接配置されている。前室53には空調機46が設けられている。
清浄室55と前室53とを仕切る仕切壁60には、清浄室55の空気を吸込み洗浄して前室53に排気する排気側ファンフィルタユニット70が設けられている。仕切壁60は、互い平行離間して設けられた一対の壁60a,60aを有しており、これら壁60a,60aに排気側ファンフィルタユニット70が仕切壁60の下部に設けられている。また、清浄室55には熱源となる内部機器80が設けられている。
清浄室56と前室53とを仕切る仕切壁61には、清浄室56の空気を吸込み洗浄して前室53に排気する排気側ファンフィルタユニット71が設けられている。仕切壁61は、互い平行離間して設けられた一対の壁61a,61aを有しており、これら壁61a,61aに排気側ファンフィルタユニット71が仕切壁61の下部に設けられている。また、清浄室56には熱源となる内部機器80が設けられている。
清浄室57と清浄室56とを仕切る仕切壁62には、ダンパ75が設けられている。このダンパ75は清浄室57から清浄室56に向かう一方向のみに空気を通すものであり、仕切壁62の上部に設けられている。
また、清浄室55〜57の天井にはそれぞれ給気側ファンフィルタユニット45が設けられている。給気側ファンフィルタユニット45は、少なくとも前室53から既存室10に流出し、既存天井11とクリーンルーム20Aの天井21との間に流入した空気を吸込み洗浄して清浄室55〜57に給気するようになっている。また、給気側ファンフィルタユニット45によって、既存室10内でかつクリーンルーム20Aの外側にある空気を既存天井11とクリーンルーム20Aの天井21との間に吸引して流入させるようになっている。
清浄室55の清浄度はグレードB(ISO7相当)に保持され、清浄室56,57の清浄度はグレードC(ISO8相当)に保持されている。また、前室53の圧力指標を「±0」とすると、清浄室55の圧力指標が「+3」、清浄室56の圧力指標が「+1」、清浄室57の圧力指標が「+2」となるように、給気側ファンフィルタユニット45および排気側ファンフィルタユニット70,71の出力が制御されている。
第2実施形態のクリーンルーム20Aでは、清浄室55内の空気が排気側ファンフィルタユニット70によって吸い込まれて洗浄されたうえで前室53に排気されるとともに、清浄室56内の空気が排気側ファンフィルタユニット71によって吸い込まれて洗浄されたうえで前室53に排気される。
また、清浄室57内の空気は、ダンパ75を通って清浄室56に流入し、清浄室56内の空気とともに、排気側ファンフィルタユニット71によって吸い込まれて洗浄されたうえで前室53に排気される。このように本実施形態においても、クリーンルーム20Aはクローズドタイプであるため、清浄室55〜57を高い清浄度に保持することができる。
また、清浄室55〜57にそれぞれ熱源となる内部機器80が設けられているが、前室53に温度・湿度を制御可能な空調機46が設けられているので、空調機46によって温度・湿度が制御された空気の少なくとも一部が前室53から既存室10に流出し、この流出した空気の少なくとも一部が給気側ファンフィルタユニット45によって清浄室55〜57に給気されるので、清浄室55〜57に空調機を設けなくても、前室53で熱負荷をキャンセルできる。したがって、省エネ、省コストに寄与できる。
なお、本実施形態においても、第1実施の形態と同様の効果を得ることができる。
10 既存室
11 既存天井
20,20A クリーンルーム
21 天井
23,24,53 前室
25〜28、55〜57 清浄室
30〜33、60,61 仕切壁
40〜43、70,71 排気側ファンフィルタユニット
45 給気側ファンフィルタユニット
46 空調機

Claims (4)

  1. 既存室の内部に設置されるクリーンルームであって、
    複数の清浄室と、前記清浄室に隣接配置されるとともに、前記既存室との間で通気可能な少なくとも1つの前室とを備え、
    前記前室と前記清浄室とを仕切る仕切壁に、前記清浄室の空気を吸込み洗浄して前記前室に排気する排気側ファンフィルタユニットが設けられ、
    前記既存室の既存天井の下方に天井が設けられ、
    前記天井に、少なくとも前記前室から前記既存室に流出した空気を吸込み洗浄して前記清浄室に給気する給気側ファンフィルタユニットが設けられていることを特徴とするクリーンルーム。
  2. 前記前室に空調機が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のクリーンルーム。
  3. 前記排気側ファンフィルタユニットは、前記仕切壁の下部に設けられていることを特徴とする請求項1または2にクリーンルーム。
  4. 前記給気側ファンフィルタユニットおよび前記排気側ファンフィルタユニットの出力を制御することによって、前記清浄室の圧力を制御可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項のクリーンルーム。
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