JP6849034B1 - 水力発電システム及び発電機制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気配線の工事費を削減する。【解決手段】流体の流量又は圧力の指令値を出力する指令部(9)と、指令部(9)により出力された指令値に基づいて、開度目標値を算出する開度制御部(10)と、流体が流れる流路(2)に設けられ、かつ開度目標値に応じて開閉する電動弁(7)とを備えた流路制御システム(1)に設けられる水力発電システム(11)に、流路(2)に電動弁(7)と直列又は並列に配置された水車(15)と、水車(15)によって駆動される発電機(16)と、電動弁(7)の実際の開度の測定値を示す開度情報を参照して、発電機(16)のトルク又は回転数を制御する発電機コントローラ(17)とを設ける。【選択図】図1

Description

本発明は、水力発電システム及び発電機制御方法に関するものである。
流路を流れる水等の流体によって発電を行う水力発電システムがある。例えば、特許文献1に開示の水力発電システムは、水車と、水車に接続された発電機と、発電機に発生させるトルクを制御する発電機制御部とを備えている。この水力発電システムでは、流体によって水車が回転駆動されると、水車に接続される発電機が駆動される。また、発電機に発生させるトルクの制御によって流体の流量又は圧力が制御される。
特開2014−214710号公報
ところで、流体の流量又は圧力の指令値を出力する指令部と、上記指令部により出力された指令値に基づいて、開度目標値を算出する開度制御部と、流体が流れる流路に設けられ、かつ上記開度目標値に応じて開閉する電動弁とを備えた流路制御システムに、特許文献1のような水力発電システムを導入することが考えられる。すなわち、水力発電システムの水車を、上記電動弁と直列又は並列となるように上記流路に配置することが考えられる。ここで、水車の流量制御に上記指令値を反映させるために、指令部から発電機制御部に指令値が電気配線によって送信されるようにすることが考えられる。しかし、このようにするには、指令部と発電機制御部とを電気配線で接続する必要があるので、電気配線の工事費が嵩む。かかる問題は、指令部を地上に配置し、かつ発電機制御部を地下に配置した場合や、発電機制御部を指令部から遠くに配置した場合に、特に顕著になる。
本発明の目的は、電気配線の工事費を削減することにある。
第1の態様は、流体の流量又は圧力の指令値を出力する指令部(9)と、上記指令部(9)により出力された指令値に基づいて、開度目標値を算出する開度制御部(10)と、流体が流れる流路(2)に設けられ、かつ上記開度目標値に応じて開閉する電動弁(7)とを備えた流路制御システム(1)に設けられる水力発電システムであって、上記流路(2)に上記電動弁(7)と直列又は並列に配置された水車(15)と、上記水車(15)によって駆動される発電機(16)と、上記電動弁(7)の実際の開度の測定値、又は上記発電機(16)のトルク及び回転数のうちの少なくとも一方に基づいて推定された開度を示す開度情報を参照して、上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御する発電機制御部(17)とを備えていることを特徴とする水力発電システムである。
第1の態様では、発電機制御部(17)が、指令値が反映される開度情報を参照して、発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御するので、発電機制御部(17)に指令値を直接送信しなくても、指令値を反映した流路(2)の流量制御が可能になる。したがって、指令部(9)と発電機制御部(17)とを電気配線で接続しない構成を採用することにより、電気配線の工事費を削減できる。
第2の態様は、第1の態様において、上記流路(2)には、上記流路(2)を流れる流体の流量又は圧力を測定するセンサ(8)が上記電動弁(7)及び水車(15)と直列に配置され、上記指令部(9)は、上記センサ(8)の測定値に基づいて、当該センサ(8)の測定値が所望値となるように上記指令値を算出する。
第3の態様は、第1又は2の態様において、上記指令部(9)は、上記指令値を上記発電機制御部(17)に直接送信しない。
の態様は、第1〜3の態様の何れか1つにおいて、上記流路(2)には、上記流路(2)を流れる流体の流量又は圧力を測定するセンサ(8)が上記電動弁(7)及び水車(15)と直列に配置され、上記指令部(9)は、上記センサ(8)の測定値に基づいて、当該センサ(8)の測定値が所望値となるように上記指令値を算出し、上記発電機制御部(17)は、上記開度情報により示される開度が、0%を超える第1閾値以上であって、かつ100%未満の第2閾値以下となるように、上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御する。
の態様では、上記開度情報により示される開度が、0%を超える第1閾値以上となるように発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御するので、流路(2)を流れる流体の流量を電動弁(7)の制御によって減らす余裕がなくなるのを防止できる。
また、上記開度情報により示される開度が、100%未満の第2閾値以下となるように発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御するので、流路(2)を流れる流体の流量を電動弁(7)の制御によって増やす余裕がなくなるのを防止できる。
の態様は、第の態様において、上記センサ(8)は、上記流路(2)を流れる流体の流量を測定し、上記発電機制御部(17)は、上記開度情報により示される開度が、上記第1閾値未満である場合には、上記水車(15)の流量を減少させるようにする一方、上記開度情報により示される開度が、上記第2閾値を超える場合には、上記水車(15)の流量を増大させるように、上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御する。
の態様では、上記開度情報により示される開度が、上記第1閾値未満である場合、発電機制御部(17)が水車(15)の流量を減少させるので、センサ(8)による測定値が減少する。これに応じて、指令部(9)が、電動弁(7)の開度を増大させるように指令値を出力する。その結果、開度情報により示される開度が増大する。
一方、上記開度情報により示される開度が、上記第2閾値を超える場合、発電機制御部(17)が水車(15)の流量を増大させるので、センサ(8)による測定値が増大する。これに応じて、指令部(9)が、電動弁(7)の開度を低下させるように指令値を出力する。その結果、開度情報により示される開度が低下する。
の態様は、第の態様において、上記センサ(8)は、上記流路(2)を流れる流体の流量を測定し、上記発電機制御部(17)は、上記開度情報により示される開度が、上記第1閾値未満である場合には、上記水車(15)の有効落差を増大させるようにする一方、上記開度情報により示される開度が、上記第2閾値を超える場合には、上記水車(15)の有効落差を減少させるように、上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御する。
の態様では、上記開度情報により示される開度が、上記第1閾値未満である場合、発電機制御部(17)が水車(15)の有効落差を増大させるので、水車(15)の流量が減少し、センサ(8)による測定値が減少する。これに応じて、指令部(9)が、電動弁(7)の開度を増大させるように指令値を出力する。その結果、開度情報により示される開度が増大する。
一方、上記開度情報により示される開度が、上記第2閾値を超える場合、発電機制御部(17)が水車(15)の有効落差を減少させるので、水車(15)の流量が増大し、センサ(8)による測定値が増大する。これに応じて、指令部(9)が、電動弁(7)の開度を低下させるように指令値を出力する。その結果、開度情報により示される開度が低下する
7の態様は、第1〜6の態様の何れか1つにおいて、上記流路(2)には、上記流路(2)を流れる流体の流量を測定する流量センサ(8)が上記電動弁(7)及び水車(15)と直列に配置され、上記水車(15)は、上記電動弁(7)と並列に配置され、上記開度情報に示される開度は、上記発電機(16)のトルク及び回転数のうちの少なくとも一方と、上記流量センサ(8)の測定値とに基づいて推定される。
第7の態様では、電動弁(7)及び水車(15)を互いに並列に接続した場合でも、電動弁(7)の状態に基づかずに開度情報を取得できる。
第8の態様は、第1〜7の態様の何れか1つにおいて、上記流路(2)には、上記流路(2)を流れる流体の流量を測定する流量センサ(8)が上記電動弁(7)及び水車(15)と直列に配置され、上記指令部(9)は、上記流量センサ(8)の測定値に基づいて、当該流量センサ(8)の測定値が所望値となるように上記指令値を算出し、上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方の変化による流量変化の速度が、上記電動弁(7)の開閉による流量変化の速度よりも遅い。
第8の態様では、指令部(9)による流量制御が不安定になるのを抑制できる。
第9の態様は、上記流路(2)には、上記流路(2)を流れる流体の圧力を測定する圧力センサ(8)が上記電動弁(7)及び水車(15)と直列に配置され、上記指令部(9)は、上記圧力センサ(8)の測定値に基づいて、上記圧力センサ(8)の測定値が所望値となるように上記指令値を算出し、上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方の変化による流体の圧力変化の速度が、上記電動弁(7)の開閉による流体の圧力変化の速度よりも遅い。
第9の態様では、指令部(9)による圧力制御が不安定になるのを抑制できる。
第10の態様は、流体の流量又は圧力の指令値を出力する指令部(9)と、上記指令部(9)により出力された指令値に基づいて、開度目標値を算出する開度制御部(10)と、流体が流れる流路(2)に設けられ、かつ上記開度目標値に応じて開閉する電動弁(7)と、上記流路(2)に上記電動弁(7)と直列又は並列に配置された水車(15)と、上記水車(15)によって駆動される発電機(16)とを備えた流路制御システムにおいて、上記電動弁(7)の実際の開度の測定値、又は上記発電機(16)のトルク及び回転数のうちの少なくとも一方に基づいて推定された開度を示す開度情報を参照して、上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御する。
第10の態様では、指令値が反映される開度情報を参照して、発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御するので、発電機(16)の制御部に指令値を直接送信しなくても、指令値を反映した流路(2)の流量制御が可能になる。したがって、指令部(9)と発電機(16)の制御部とを電気配線で接続しない構成を採用することにより、電気配線の工事費を削減できる。
図1は、実施形態1の水力発電システムを含む流路制御システムの全体概略構成を示す。 図2は、実施形態1の水力発電システムの構成を示すブロック図である。 図3は、水力発電システムの特性マップを表したグラフである。 図4は、実施形態1の変形例2の図2相当図である。 図5は、水力発電システムにおける流量と圧力の関係を示すグラフである。 図6は、実施形態2の図2相当図である。 図7は、実施形態3の図2相当図である。 図8は、5種類の電動弁の流量及び開度の関係を示すグラフである。 図9は、リニア特性を有する電動弁の流量及び開度の関係を示すグラフである。 図10は、イコールパーセント特性を有する電動弁の流量及び開度の関係を示すグラフである。 図11は、実施形態4の図2相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
図1は、流路制御システム(1)を示す。この流路制御システム(1)は、上水道に適用される。流路制御システム(1)は、流路(2)を有し、流路(2)は、配水槽(3)と住宅などの水の供給対象(4)や配水池(5)との間の管路を構成している。流路(2)は、落差を有して水が流れる水路である。流路(2)の一部は、地下の配管室(6)内を通っている。
<流路制御システム>
流路制御システム(1)は、電動弁(7)、センサ(8)、指令部(9)、開度制御部(10)、及び本発明の実施形態1に係る水力発電システム(11)を含む。電動弁(7)及びセンサ(8)は、配管室(6)内に収容された状態で、流路(2)における配管室(6)内に収容された部分に下流側から順に互いに直列に配置されている。
電動弁(7)は、後述する開度目標値に応じて開閉する。電動弁(7)は、その実際の開度の測定値を示すアナログ信号を開度情報として出力する。アナログ信号は、電動弁(7)に設けられた開度センサ(図示せず)により測定され、0〜100%のいずれかの値を示す。
センサ(8)は、流路(2)を流れる流体の流量を測定する。センサ(8)の測定値は、第1電気配線(12)を介して指令部(9)に送られる。
指令部(9)は、地上の中央操作室(13)に収容されている。指令部(9)は、センサ(8)の測定値に基づいて、センサ(8)の測定値が所望値となるように流体の流量の指令値を算出する。指令部(9)は、算出した指令値を、開度制御部(10)に出力する。
開度制御部(10)は、指令部(9)により算出された指令値に基づいて、開度目標値を算出する。開度目標値は、第2電気配線(14)を介して地下の配管室(6)内の電動弁(7)に送られる。
<水力発電システム>
水力発電システム(11)は、図2にも示すように、水車(15)と、水車(15)によって駆動される発電機(16)と、発電機制御部としての発電機コントローラ(17)と、系統連系インバータ(18)とを備えている。水力発電システム(11)は、発電した電力を電力系統(19)に供給する。電力系統(19)は、いわゆる商用電力である。
−水車−
水車(15)は、上記流路(2)における配管室(6)内に収容された部分に上記センサ(8)及び電動弁(7)と直列に配置され、配管室(6)内に収容されている。水車(15)は、電動弁(7)よりも下流側に配置されている。水車(15)は、遠心ポンプを用いたポンプ逆転水車である。
−発電機−
発電機(16)は、配管室(6)内に収容され、回転軸(20)を介して水車(15)に連結されている。水車(15)が回転すると、水車(15)によって発電機(16)が駆動される。これにより、発電機(16)が回生運転を行う。回転運転中の発電機(16)は、電力を発生する。
また、発電機コントローラ(17)は、配管室(6)内に収容され、電力系統(19)の電力を発電機(16)に供給可能に構成されている。電力系統(19)の電力が発電機コントローラ(17)を介して発電機(16)に供給されると、発電機(16)は力行運転を行う。力行運転中の発電機(16)は、水車(15)を回転駆動するモータとして機能する。
−発電機コントローラ−
発電機コントローラ(17)は、AC/DCコンバータ(21)、発電電力制御部(22)、電動弁開度判定部(23)、発電機駆動制御部(24)、及びメモリディバイス(25)を有している。発電機コントローラ(17)は、目標発電電力と電動弁(7)によって出力された開度情報とを参照して、発電機(16)のトルクを制御する。目標発電電力は、図示しない制御装置から入力されるか、又は予め固定値に設定されている。
AC/DCコンバータ(21)は、複数のスイッチング素子を備え、発電機(16)によって発電された電力(交流電力)をスイッチングして直流電力に変換する。AC/DCコンバータ(21)の出力は、平滑コンデンサによって平滑化され、系統連系インバータ(18)に出力される。
発電電力制御部(22)は、目標発電電力に基づいて、発電機(16)の発電電力を当該目標発電電力とするようなトルクを、補正前トルクとして算出する。メモリディバイス(25)には、水車(15)の最高効率曲線における発電機(16)のトルク、回転数、及び発電電力の関係がマップとして記憶されている。発電電力制御部(22)は、メモリディバイス(25)に記憶された発電機(16)のトルク、回転数、及び発電電力の関係と、目標発電電力とに基づいて、補正前トルクを算出する。
電動弁開度判定部(23)は、電動弁(7)によって出力された開度情報によって示される開度が、第1閾値未満である場合には、水車(15)の流量を減少させ、かつ水車(15)の有効落差を増大させるように、発電電力制御部(22)によって算出された補正前トルクを補正し、補正後トルクとして出力する。具体的には、現在のトルクよりも補正後トルクが小さくなるように補正前トルクを補正する。一方、電動弁(7)によって出力された開度情報によって示される開度が、第2閾値を超える場合には、水車(15)の流量を増加させ、かつ水車(15)の有効落差を減少させるように、発電電力制御部(22)によって算出された補正前トルクを補正し、補正後トルクとして出力する。具体的には、現在のトルクよりも補正後トルクが大きくなるように補正前トルクを補正する。また、電動弁(7)によって出力された開度情報によって示される開度が、第1閾値以上であって、かつ第2閾値以下である場合には、発電電力制御部(22)によって算出された補正前トルクをそのまま補正後トルクとして出力する。第1閾値は、0%を超える値に設定され、第2閾値は、100%未満の値に設定される。
発電機駆動制御部(24)は、電動弁開度判定部(23)によって出力された補正後トルクに基づいて、電圧指令値を算出し、この電圧指令値に基づいてAC/DCコンバータ(21)のスイッチング素子を制御する。
上述のような電動弁開度判定部(23)による補正後トルクの算出動作は、所定の周期毎に行われる。上記周期は、発電機(16)のトルクの変化による流量変化の速度が所定の設定速度よりも遅くなるように設定される。所定の設定速度として、電動弁(7)の開閉による流量変化の最低速度以下の速度が予めメモリディバイス(25)等に記憶されている。
<水力発電システム及び流路の特性 >
図3は、水車(15)の特性を示すグラフ(特性マップ(M)と呼ぶ)である。図3の縦軸は、水車(15)の有効落差(H)、横軸は、水車(15)を流れる水の流量(Q)である。有効落差(H)は、配水槽(3)の液面から流路(2)の流出端までの間の落差から、配水槽(3)の水が管路を経て流路(2)の流出端に至るまでの管路抵抗に相当する落差を減じたものである。
水車(15)の有効落差(H)及び流量(Q)の関係は、図3に示すシステムロスカーブ(流動抵抗特性線)(S)で表すことができる。システムロスカーブ(S)は、流量(Q)の増大に伴って有効落差(H)が減少する特性を有する。水車(15)の流量(Q)と有効落差(H)に対応する点(水車動作点)は、常にシステムロスカーブ(S)上を移動する。
図3の特性マップ(M)では、水車(15)における流量(Q)と有効落差(H)とに相関する特性として、発電機(16)のトルク(T)、発電機(16)の回転数(回転速度)(N)、発電機(16)の発電電力(P)が表されている。
特性マップ(M)では、発電機(16)のトルク(T)が0の曲線(無拘束曲線(T=0))と、発電機(16)の回転数(N)が0又は所定の最低回転数となる曲線(動作限界曲線という)との間に、水車(15)が水流により回転可能な領域(水車領域ないし運転可能領域という)が形成される。図3において、無拘束曲線よりも左側の領域は、水車ブレーキ領域(力行領域)である。
水車領域において、複数の等トルク曲線は無拘束曲線に沿い、特性マップ(M)上、流量(Q)の増大に応じてトルク値(T)も増大する。また、複数の等回転速度曲線は動作限界曲線に沿い、有効落差(H)が大きくなるほど回転数(N)も上昇する。システムロスカーブ(S)上においては、流量(Q)の減少に応じてトルク値(T)が減少する。また、システムロスカーブ(S)上においては、流量(Q)の増大に応じて回転数(N)が減少する。破線で示した等発電電力曲線は下に凸な曲線であって、有効落差(H)及び流量(Q)の増大に応じて発電電力(P)も増大する。
以上のような特性マップ(M)の各パラメータの関係は、テーブル(数表)や、プログラム内の数式(関数)という形でメモリディバイス(25)に記憶される。従って、発電機コントローラ(40)は、特性マップ(M)で表される各パラメータの関係を利用することで、各種の演算や制御が可能である。
−運転動作−
流路制御システム(1)の運転動作について説明する。
<基本動作>
配水槽(3)の水は、流路(2)を流れる。流路(2)の水は、電動弁(7)を通過した後、水車(15)を流れる。水流によって水車(15)が回転すると発電機(16)から電力が発生する。この状態で発電機(16)は回生運転を行っている。
発電機(16)で発生した交流電力は、AC/DCコンバータ(21)で直流電力に変換される。AC/DCコンバータ(21)で変換された直流電力は、系統連系インバータ(18)で交流電力に変換され、電力系統(19)に供給される。
<発電機制御>
水力発電システム(11)の発電機制御について説明する。
まず、発電電力制御部(22)が、メモリディバイス(25)に記憶された発電機(16)のトルク、回転数、及び発電電力の関係と目標発電電力とに基づいて、発電機(16)の発電電力を当該目標発電電力とするようなトルクを、補正前トルクとして算出する。次いで、電動弁開度判定部(23)が、電動弁(7)によって出力された開度情報によって示される開度が、第1閾値未満の値と、第2閾値を超える値と、第1閾値以上であって、かつ第2閾値以下の値とのうちのいずれであるかを判定する。そして、電動弁開度判定部(23)は、電動弁(7)によって出力された開度情報によって示される開度が、第1閾値未満である場合には、水車(15)の流量を減少させ、かつ水車(15)の有効落差を増大させるように、発電電力制御部(22)によって算出された補正前トルクを補正し、補正後トルクとして出力する。具体的には、水車動作点をシステムロスカーブ(S)上を図3中矢印X1で示す方向に移動させるようにトルクが補正され、現在のトルクよりも補正後トルクが小さくなる。その後、発電機駆動制御部(24)が、電動弁開度判定部(23)によって出力された補正後トルクに基づいて、電圧指令値を算出し、この電圧指令値に基づいてAC/DCコンバータ(21)のスイッチング素子を制御する。これにより、水車(15)の流量が減少し、センサ(8)による測定値が減少する。また、水車(15)の有効落差が増大する。これに応じて、指令部(9)は、電動弁(7)の開度を増大させるように指令値を出力する。その結果、開度情報により示される開度も増大する。このように、開度情報により示される開度が、0%を超える第1閾値以上となるように発電機(16)のトルクを制御するので、流路(2)を流れる流体の流量を電動弁(7)の制御によって減らす余裕がなくなるのを防止できる。なお、発電機(16)が力行運転可能なので、発電機コントローラ(17)は、水車(15)の流量を0まで低減する制御が可能である。
一方、電動弁(7)によって出力された開度情報によって示される開度が、第2閾値を超える場合には、電動弁開度判定部(23)は、水車(15)の流量を増加させ、かつ水車(15)の有効落差を減少させるように、発電電力制御部(22)によって算出された補正前トルクを補正し、補正後トルクとして出力する。具体的には、水車動作点をシステムロスカーブ(S)上を図3中矢印X2で示す方向に移動させるようにトルクが補正され、現在のトルクよりも補正後トルクが大きくなる。その後、発電機駆動制御部(24)が、電動弁開度判定部(23)によって出力された補正後トルクに基づいて、電圧指令値を算出し、この電圧指令値に基づいてAC/DCコンバータ(21)のスイッチング素子を制御する。これにより、水車(15)の流量が増大し、センサ(8)による測定値が増大する。また、水車(15)の有効落差が減少する。これに応じて、指令部(9)は、電動弁(7)の開度を低下させるように指令値を出力する。その結果、開度情報により示される開度も低下する。このように、開度情報により示される開度が、100%未満の第2閾値以下となるように発電機(16)のトルクを制御するので、流路(2)を流れる流体の流量を電動弁(7)の制御によって増やす余裕がなくなるのを防止できる。
また、電動弁(7)によって出力された開度情報によって示される開度が、第1閾値以上であって、かつ第2閾値以下である場合には、発電電力制御部(22)によって算出された補正前トルクをそのまま補正後トルクとして出力する。その後、発電機駆動制御部(24)が、電動弁開度判定部(23)によって出力された補正後トルクに基づいて、電圧指令値を算出し、この電圧指令値に基づいてAC/DCコンバータ(21)のスイッチング素子を制御する。
発電機(16)のトルクの変化による流量変化の速度が、電動弁(7)の開閉による流量変化の速度よりも遅いので、指令部(9)による流量制御が不安定になるのを抑制できる。
−実施形態1の効果−
発電機コントローラ(17)が、電動弁(7)の実際の開度の測定値、すなわち電動弁(7)の状態に基づいて特定される電動弁(7)の開度に基づいて、発電機(16)のトルクを制御するので、発電機コントローラ(17)に指令値を直接送信しなくても、指令値を反映した流路(2)の流量制御が可能になる。したがって、指令部(9)と発電機コントローラ(17)とを接続する電気配線が不要となる。したがって、指令部(9)と発電機コントローラ(17)とを接続する電気配線を保護する保護管の埋設工事や当該保護管を配管室(6)に導入するための配管室(6)の穴開け工事が不要となり、電気配線の工事費を削減できる。
また、発電機コントローラ(17)が、電動弁(7)の実際の開度の測定値に基づいて、発電機(16)のトルクを制御するので、電動弁(7)の実際の開度と開度目標値とが異なる場合でも、電動弁(7)の実際の開度に基づいた発電機(16)の制御を行える。
また、発電機(16)の状態に基づいて開度情報を算出する場合に比べ、発電機コントローラ(17)が発電機(16)の状態に基づく開度情報の算出処理をしなくてよいので、安価な演算装置で発電機コントローラ(17)の機能を実現できる。
−実施形態1の変形例1−
本発明の実施形態1の変形例1では、発電電力制御部(22)が、トルクを一定の周期で一定値ずつ変化させ、発電電力を最大にするトルクを山登り法により特定する。フィードバックする発電電力として、発電機(16)の出力、AC/DCコンバータ(21)の出力、又は系統連系インバータ(18)の出力を使用できる。なお、発電機コントローラ(17)及びAC/DCコンバータ(21)に代えて、系統連系マトリクスコンバータを用いてもよい。かかる場合には、系統連系マトリクスコンバータの出力を発電電力として参照できる。発電電力制御部(22)は、この山登り法を実施する過程のトルクを補正前トルクとして出力する。
−実施形態1の変形例2−
図4は、本発明の実施形態1の変形例2に係る水力発電システム(11)を備えた流路制御システム(1)を示す。この変形例2では、水車(15)の下流側に圧力センサ(26)が設置されている。また、発電機コントローラ(17)に、発電電力制御部(22)に代えて二次圧力制御部(27)が設けられている。
二次圧力制御部(27)は、圧力センサ(26)の測定値に基づいて、圧力センサ(26)の測定値が所定の設定下限値を超えるように補正前トルクを算出する。設定下限値は、水車(15)の下流側の配水池(5)の最高水位時における圧力センサ(26)設置箇所の圧力に設定される。
電動弁開度判定部(23)の判定に用いる第1閾値及び第2閾値は、電動弁(7)による流量制御が可能となる範囲に設定され、例えば、第1閾値が10%、第2閾値が90%に設定される。
図5中、ΔP1は電動弁(7)による圧力低下の量、ΔP2は水車(15)による圧力低下の量を示す。
本変形例2によると、水車(15)の下流側の圧力(二次圧力)が所定の設定下限値を超えるように制御されるので、圧力センサ(26)よりも下流側からの水の逆流を防止できる。したがって、逆流防止のために設ける逆止弁の個数を削減できる。
《実施形態2》
図6は、本発明の実施形態2に係る水力発電システム(11)を備えた流路制御システム(1)を示す。本実施形態2では、流路(2)に水車(15)が電動弁(7)と並列に接続されている。
その他の構成は、実施形態1と同じであるので同じ構成箇所には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
《実施形態3》
図7は、本発明の実施形態3に係る水力発電システム(11)を備えた流路制御システム(1)を示す。本実施形態3では、発電機コントローラ(17)が、AC/DCコンバータ(21)、発電電力制御部(22)、電動弁開度判定部(23)、及び発電機駆動制御部(24)に加え、流量推定部(28)及び電動弁開度推定部(29)を有している。
また、図8は、5種類の電動弁(7)の流量及び開度の関係を例示するグラフである。このようなグラフで表される電動弁(7)の流量及び開度の関係が、メモリディバイス(25)に記憶される。
流量推定部(28)は、発電機(16)の現在のトルク及び回転数に基づいて、現在の水車(15)の流量を電動弁(7)の流量として推定する。かかる推定は、特性マップ(M)の各パラメータの関係に基づいて行われる。電動弁(7)と水車(15)とが、分岐箇所を介さずに直列に接続されているので、水車(15)の流量は電動弁(7)の流量とほぼ等しくなる。なお、トルク及び回転数のうちの一方が固定されている場合は、トルク及び回転数のうちの他方と、水車(15)の流量との関係を示す情報を予め記憶しておき、当該情報と、トルク及び回転数のうちの一方とに基づいて、水車(15)の流量を電動弁(7)の流量として推定してもよい。
電動弁開度推定部(29)は、流量推定部(28)によって推定された電動弁(7)の流量と、メモリディバイス(25)に記憶された電動弁(7)の流量及び開度の関係とに基づいて、電動弁(7)の開度を推定(特定)する。そして、推定した開度を示す情報を開度情報として出力する。
そして、電動弁開度判定部(23)は、電動弁開度推定部(29)によって出力された開度情報に基づいて、補正後トルクを出力する。
その他の構成は、実施形態1と同じであるので同じ構成箇所には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
−実施形態3の効果−
電動弁(7)の状態に基づかずに発電機(16)の状態に基づいて開度情報を取得できるので、電動弁(7)の状態を示す情報を電動弁(7)から発電機(16)に送信する電気配線を設けなくてもよい。したがって、電気配線のコストを削減できる。
−実施形態3の変形例−
実施形態3の変形例では、図7に仮想線で示すように、電動弁(7)の上流側に、流体の圧力を測定する上流側圧力センサ(30)が設置されている。電動弁(7)の下流側にも、流体の圧力を測定する下流側圧力センサ(31)が設置されている。メモリディバイス(25)には、例えば図9や図10のようなグラフで示されるように、電動弁(7)の流量及び開度の関係が、複数種類の圧損比率Pに対応して記憶されている。
電動弁開度推定部(29)は、上流側圧力センサ(30)の測定値と下流側圧力センサ(31)の測定値の差分に基づいて、電動弁(7)の圧損を算出する。この電動弁(7)の圧損と、電動弁(7)を含む系の全圧損とに基づいて、以下の圧損比率Pを算出する。
=(電動弁(7)の圧損)/(電動弁(7)を含む系の全圧損)
電動弁(7)を含む系の全圧損は、次の式によって表される。
全圧損=電動弁(7)の圧損+水車(15)の圧損+配管の圧損
配管の圧損は、摩擦損失係数、配管長、配管口径、流体の密度、及び流量を用いて、ダルシー・ワイスバッハの式あるいはへーゼン・ウィリアムスの式から算出できる。
水車(15)の圧損(有効落差)は、発電機(16)のトルクと回転数に基づいて推定できる。なお、水車(15)の上流側及び下流側に圧力センサを設け、両圧力センサの測定値の差分を圧損として算出してもよい。
そして、電動弁開度推定部(29)は、流量推定部(28)によって推定された電動弁(7)の流量と、圧損比率Pによって特定される電動弁(7)の流量及び開度の関係とに基づいて、電動弁(7)の開度を推定する。そして、推定した開度を示す情報を開度情報として出力する。
その他の構成は、実施形態3と同じであるのでその詳細な説明を省略する。
《実施形態4》
図11は、本発明の実施形態4に係る水力発電システム(11)を備えた流路制御システム(1)を示す。本実施形態4では、流路(2)に水車(15)が電動弁(7)と並列に接続されている。センサ(8)は、電動弁(7)及び水車(15)と直列に配置されている。
流量推定部(28)は、発電機(16)の状態と、センサ(8)の測定値とに基づいて、電動弁(7)の流量を推定する。具体的には、まず、発電機(16)の現在のトルク及び回転数に基づいて、現在の水車(15)の流量を推定する。そして、センサ(8)の測定値に示される流量から現在の水車(15)の流量を減算し、減算結果を電動弁(7)の流量として推定する。
その他の構成は、実施形態3と同じであるので同じ構成箇所には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態1〜4及び全ての変形例では、発電機コントローラ(17)が発電機(16)のトルクを制御したが、発電機(16)の回転数を制御するようにしてもよい。具体的には、発電機コントローラ(17)が、開度情報によって示される開度が、第1閾値未満である場合には、水車(15)の流量を減少させるようにする一方、開度情報によって示される開度が、第2閾値を超える場合には、水車(15)の流量を増加させるように、発電機(16)の回転数を制御するようにしてもよい。また、発電機コントローラ(17)が発電機(16)のトルク及び回転数の両方を制御するようにしてもよい。
また、実施形態1〜4及び全ての変形例において、センサ(8)が流量に代えて圧力を測定し、指令部(9)が、当該センサ(8)の測定値に基づいて、センサ(8)の測定値が所望値となるように流体の圧力の指令値を算出し、開度制御部(10)が、当該圧力の指令値に基づいて、開度目標値を算出するようにしてもよい。かかる場合、発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方の変化による流体の圧力変化の速度が、電動弁(7)の開閉による流体の圧力変化の速度よりも遅くなるように発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御することにより、指令部(9)による圧力制御が不安定になるのを抑制できる。
また、上記実施形態1,2及び実施形態1の変形例1,2では、開度情報をアナログ信号としたが、全開リミットスイッチ、全閉リミットスイッチ、中間リミットスイッチ等の状態を示すデジタル信号としてもよい。
また、上記実施形態1,2及び実施形態1の変形例1,2において、開度目標値を示す情報が、開度情報として開度制御部(10)から発電機コントローラ(17)に入力されるようにしてもよい。
上記実施形態1〜4及び全ての変形例では、電動弁開度判定部(23)による補正後トルクの算出動作の周期を予め設定したが、電動弁開度判定部(23)が算出するようにしてもよい。
周期を算出するには、まず、開度情報に示される開度(=x)と、図8のようなグラフで表される電動弁(7)の流量(=Q)及び開度の関係とに基づいて、dQ/dxを算出する。そして、このdQ/dxと、予め設定された電動弁(7)の開閉速度(=dx/dt)とに基づいて、電動弁(7)の開閉による流量変化の速度(=dQ/dt)を算出する。なお、電動弁(7)の開閉速度(=dx/dt)は、例えば電動弁(7)の仕様で規定された開閉時間に基づいて算出される。そして、発電機(16)のトルクの変化による流量変化の速度が、算出したdQ/dtよりも遅くなるように、補正後トルクの算出動作の周期を算出する。
なお、電動弁(7)の差圧が変化する場合には、メモリディバイス(25)に、例えば図9や図10のようなグラフで示されるように、電動弁(7)の流量及び開度の関係を、複数種類の圧損比率Pに対応して記憶しておいてもよい。そして、電動弁(7)の上流及び下流に圧力センサを設置し、両圧力センサの測定値の差分に基づいて、圧損比率Pを算出し、開度情報に示される開度(=x)と、圧損比率Pによって特定される電動弁(7)の流量及び開度の関係とに基づいて、dQ/dxを算出するようにしてもよい。
また、上記実施形態1〜4及び全ての変形例において、電動弁(7)とは別のバイパス用電動弁を、水車(15)と並列に接続し、バイパス用電動弁の開閉信号を、開度情報に基づいて制御してもよい。かかる場合、バイパス用電動弁の開閉による流量変化の速度が電動弁(7)の開閉による流量変化の速度よりも遅くなるようにバイパス用電動弁の開閉信号を制御することにより、指令部(9)による流量制御が不安定になるのを抑制できる。
また、実施形態3では、発電機コントローラ(17)が、電動弁(7)の開度を、発電機(16)の現在のトルク及び回転数に基づいて推定したが、電動弁(7)の落差とセンサ(8)の測定値とに基づいて推定してもよい。かかる推定は、電動弁(7)の落差、流量及び開度の関係を示す予め記憶した情報を参照することにより行える。電動弁(7)の落差は、上流側圧力センサ(30)の測定値と下流側圧力センサ(31)の測定値の差分に基づいて算出できる。
また、実施形態4では、発電機コントローラ(17)が、電動弁(7)の開度を、発電機(16)の現在のトルク及び回転数とセンサ(8)の測定値とに基づいて推定したが、電動弁(7)の落差及び流量に基づいて推定してもよい。電動弁(7)の流量は、センサ(8)とは別に設けた電動弁(7)の流量測定用の電動弁用センサにより取得してもよいし、センサ(8)の測定値から水車(15)の流量を減算することにより取得してもよい。水車(15)の流量は、発電機(16)の状態(トルク及び回転数)に基づいて推定できる。
また、上記実施形態1〜4及び全ての変形例では、AC/DCコンバータ(21)の出力を系統連系インバータ(18)に出力したが、直流バス又は二次電池に出力してもよい。また、AC/DCコンバータ(21)及び系統連系インバータ(18)に代えて、マトリクスコンバータ又はサイクロコンバータを用いてもよい。
以上説明したように、本発明は、水力発電システム及び発電機制御方法について有用である。
1 流路制御システム
2 流路
7 電動弁
8 センサ(流量センサ、圧力センサ)
9 指令部
10 開度制御部
11 水力発電システム
15 水車
16 発電機
17 発電機コントローラ(発電機制御部)

Claims (10)

  1. 流体の流量又は圧力の指令値を出力する指令部(9)と、上記指令部(9)により出力された指令値に基づいて、開度目標値を算出する開度制御部(10)と、流体が流れる流路(2)に設けられ、かつ上記開度目標値に応じて開閉する電動弁(7)とを備えた流路制御システム(1)に設けられる水力発電システムであって、
    上記流路(2)に上記電動弁(7)と直列又は並列に配置された水車(15)と、
    上記水車(15)によって駆動される発電機(16)と、
    上記電動弁(7)の実際の開度の測定値、又は上記発電機(16)のトルク及び回転数のうちの少なくとも一方に基づいて推定された開度を示す開度情報を参照して、上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御する発電機制御部(17)とを備えていることを特徴とする水力発電システム。
  2. 請求項1に記載の水力発電システムにおいて、
    上記流路(2)には、上記流路(2)を流れる流体の流量又は圧力を測定するセンサ(8)が上記電動弁(7)及び水車(15)と直列に配置され、
    上記指令部(9)は、上記センサ(8)の測定値に基づいて、当該センサ(8)の測定値が所望値となるように上記指令値を算出することを特徴とする水力発電システム。
  3. 請求項1又は2に記載の水力発電システムにおいて、
    上記指令部(9)は、上記指令値を上記発電機制御部(17)に直接送信しないことを特徴とする水力発電システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水力発電システムにおいて、
    上記流路(2)には、上記流路(2)を流れる流体の流量又は圧力を測定するセンサ(8)が上記電動弁(7)及び水車(15)と直列に配置され、
    上記指令部(9)は、上記センサ(8)の測定値に基づいて、当該センサ(8)の測定値が所望値となるように上記指令値を算出し、
    上記発電機制御部(17)は、上記開度情報により示される開度が、0%を超える第1閾値以上であって、かつ100%未満の第2閾値以下となるように、上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御することを特徴とする水力発電システム。
  5. 請求項に記載の水力発電システムにおいて、
    上記センサ(8)は、上記流路(2)を流れる流体の流量を測定し、
    上記発電機制御部(17)は、上記開度情報により示される開度が、上記第1閾値未満である場合には、上記水車(15)の流量を減少させるようにする一方、上記開度情報により示される開度が、上記第2閾値を超える場合には、上記水車(15)の流量を増大させるように、上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御することを特徴とする水力発電システム。
  6. 請求項に記載の水力発電システムにおいて、
    上記センサ(8)は、上記流路(2)を流れる流体の流量を測定し、
    上記発電機制御部(17)は、上記開度情報により示される開度が、上記第1閾値未満である場合には、上記水車(15)の有効落差を増大させるようにする一方、上記開度情報により示される開度が、上記第2閾値を超える場合には、上記水車(15)の有効落差を減少させるように、上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御することを特徴とする水力発電システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の水力発電システムにおいて、
    上記流路(2)には、上記流路(2)を流れる流体の流量を測定する流量センサ(8)が上記電動弁(7)及び水車(15)と直列に配置され、
    上記水車(15)は、上記電動弁(7)と並列に配置され、
    上記開度情報に示される開度は、上記発電機(16)のトルク及び回転数のうちの少なくとも一方と、上記流量センサ(8)の測定値とに基づいて推定されることを特徴とする水力発電システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の水力発電システムにおいて、
    上記流路(2)には、上記流路(2)を流れる流体の流量を測定する流量センサ(8)が上記電動弁(7)及び水車(15)と直列に配置され、
    上記指令部(9)は、上記流量センサ(8)の測定値に基づいて、当該流量センサ(8)の測定値が所望値となるように上記指令値を算出し、
    上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方の変化による流量変化の速度が、上記電動弁(7)の開閉による流量変化の速度よりも遅いことを特徴とする水力発電システム。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の水力発電システムにおいて、
    上記流路(2)には、上記流路(2)を流れる流体の圧力を測定する圧力センサ(8)が上記電動弁(7)及び水車(15)と直列に配置され、
    上記指令部(9)は、上記圧力センサ(8)の測定値に基づいて、上記圧力センサ(8)の測定値が所望値となるように上記指令値を算出し、
    上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方の変化による流体の圧力変化の速度が、上記電動弁(7)の開閉による流体の圧力変化の速度よりも遅いことを特徴とする水力発電システム。
  10. 流体の流量又は圧力の指令値を出力する指令部(9)と、
    上記指令部(9)により出力された指令値に基づいて、開度目標値を算出する開度制御部(10)と、
    流体が流れる流路(2)に設けられ、かつ上記開度目標値に応じて開閉する電動弁(7)と、
    上記流路(2)に上記電動弁(7)と直列又は並列に配置された水車(15)と、
    上記水車(15)によって駆動される発電機(16)とを備えた流路制御システムにおいて、
    上記電動弁(7)の実際の開度の測定値、又は上記発電機(16)のトルク及び回転数のうちの少なくとも一方に基づいて推定された開度を示す開度情報を参照して、上記発電機(16)のトルク及び回転数の少なくとも一方を制御することを特徴とする発電機制御方法。
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