JP7356073B1 - 水力発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】水力発電システムが設けられた流路における総流量を目標値に制御しつつ、突出音(後述)を抑制する。【解決手段】発電機(50)と、流体が流れる流路システム(1)に接続されて発電機(50)を駆動する水車(60)と、指令値(Q*)を目標にして流路システム(1)における総流量(QT)を制御しつつ、突出音を抑制する騒音防止機構(20)を設ける。突出音は、当該水力発電システムの運転時における音圧レベルの平均値よりも所定以上のレベルを有した音である。【選択図】図2

Description

本開示は、水力発電システムに関するものである。
水力発電システムにおいて、水車又はポンプ水車のランナの固有振動周波数範囲を回避する運転制御が検討されている(例えば特許文献1を参照)。特許文献1の例では、ポンプ水車のランナの共振範囲を予め記憶した共振範囲マップを設けている。特許文献1の例では、ポンプ水車の速度目標値がランナの共振範囲に入るときはその共振範囲を避けた速度目標値を出力する判別器を設けている。そして、ポンプ水車の速度が判別器からの速度目標値に一致するように制御を行なっている。
特開平09-327198号公報
特許文献1の例では、水力発電システムが設けられた流路における流量の制御については考慮されていない。
本開示の目的は、水力発電システムが設けられた流路における総流量を目標値に制御しつつ、突出音(後述)を抑制することにある。
本開示の第1の態様は、水力発電システムにおいて、
発電機(50)と、
流体が流れる流路システム(1)に接続されて前記発電機(50)を駆動する水車(60)と、
指令値(Q*)を目標にして前記流路システム(1)における流量を制御しつつ、突出音を抑制する騒音防止機構(20)と、
を備え、
前記突出音は、当該水力発電システムの運転時における音圧レベルの平均値よりも所定以上のレベルを有した音である
水力発電システムである。
第1の態様では、水力発電システムが設けられた流路システムにおける流量を目標値に制御しつつ、突出音(後述)を抑制することができる。
本開示の第2の態様は、第1の態様の水力発電システムにおいて、
前記突出音は、前記平均値よりも9dB以上の音圧レベルを有した音である
水力発電システムである。
第2の態様では、平均値よりも9dB以上の音圧レベルを有した騒音を抑制できる。
本開示の第3の態様は、第1または第2の態様の水力発電システムにおいて、
前記騒音防止機構(20)は、前記突出音が発生し得る前記水車(60)の回転数域と、前記回転数域の前後100rpmの範囲の回転数域とにおける前記水車(60)の運転を避ける
水力発電システムである。
第3の態様では、突出音が発生し得る水車(60)の回転数域と、前記回転数域の前後100rpmの範囲において騒音を抑制できる。
本開示の第4の態様は、第1の態様から第3の態様の何れかひとつの水力発電システムにおいて、
前記水車(60)に直列接続された電動弁(15)を備え、
前記騒音防止機構(20)は、前記電動弁(15)の開度調整と前記発電機(50)の制御とを行なうことによって、前記流路システム(1)における流量が前記指令値(Q*)に近づくように制御しつつ、前記突出音が発生する回転数域における前記水車(60)の運転を避ける
水力発電システムである。
第4の態様では、水車(60)に直列接続された電動弁(15)によって水車(60)の運転点が制御される。
本開示の第5の態様は、第1の態様から第3の態様の何れかひとつの水力発電システムにおいて、
前記水車(60)に直列接続された電動弁(15)を備え、
前記流路システム(1)は、
前記水車(60)と前記電動弁(15)が配置された第1流路(12)と、
前記第1流路(12)に並列接続された第2流路(13)と、
を備え、
前記騒音防止機構(20)は、
前記電動弁(15)の開度調整と、前記水車(60)の運転点の制御とを行なうことによって、前記第1流路(12)における流量(Q1)が前記指令値(Q*)よりも少なくなるように制御しつつ、前記突出音が発生する回転数域における前記水車(60)の運転を避け、
前記第2流路(13)の流量調整を行うことによって、前記流路システム(1)における総流量(QT)が前記指令値(Q*)に近づくように制御する
水力発電システムである。
第5の態様では、第2流路(13)の流量調整によって総流量(QT)が調整される。
本開示の第6の態様は、第1の態様から第3の態様の何れかひとつの水力発電システムにおいて、
前記流路システム(1)は、
前記水車(60)が配置された第1流路(12)と、
前記第1流路(12)に並列接続された第2流路(13)を備え、
前記流路システム(1)は、当該水力発電システムの管理外の流量調整機構(100)に接続され、
前記騒音防止機構(20)は、前記第2流路(13)の流量変更と、前記水車(60)の運転点の制御とを行なって前記流量調整機構(100)による調整量の変化を誘導する調整動作を繰り返すことによって、前記突出音が発生する回転数域における前記水車(60)の運転を避ける
水力発電システムである。
第6の態様では、第2流路(13)の流量変更と、水車(60)の運転点の制御とを行なって流量調整機構(100)による調整量の変化を誘導する。
本開示の第7の態様は、第1の態様から第6の態様の何れかひとつの水力発電システムにおいて、
前記騒音防止機構(20)は、前記発電機(50)による発電電力(P)が大きくなる方向に、前記水車(60)の運転点を制御する
水力発電システムである。
第7の態様では、発電の高効率化が可能になる。
本開示の第8の態様は、第1の態様から第3の態様の何れかひとつの水力発電システムにおいて、
前記騒音防止機構(20)は、
前記突出音が発生する、前記水車(60)の回転数域の上限値よりも高い回転数で前記水車(60)を運転する第1運転と、
前記突出音が発生する、前記水車(60)の回転数域の下限値よりも低い回転数で前記水車(60)を運転する第2運転と
を切り替えて行ないつつ、所定期間における積算流量(Qs)を制御する
水力発電システムである。
第8の態様では、突出音の抑制と所定期間における積算流量(Qs)の維持が両立する。
本開示の第9の態様は、第1の態様から第8の態様の何れかひとつの水力発電システムにおいて、
前記騒音防止機構(20)は、前記発電機(50)で生ずるコギングトルクの逆相となるトルクが発生するように前記発電機(50)を制御する
水力発電システムである。
第9の態様では、コギングトルクに起因する騒音(振動)が抑制される。
図1は、実施形態1の水力発電システムを含む流路システムの概略構成を示す図である。 図2は、水力発電システムの電力系統図である。 図3は、システムロスカーブの一例を示す図である。 図4は、第1電動弁を閉じた場合におけるシステムロスカーブの変化例を説明する図である。 図5は、第2制御における処理を示すフローチャートである。 図6は、第2制御における運転点制御を説明する図である。 図7は、第2制御における運転点制御を説明する図である。 図8は、実施形態3における流路システムを模式的に示す図である。 図9は、第3制御における処理を示すフローチャートである。 図10は、第3制御における運転点制御を説明する図である。 図11は、第1モードにおける運転点と第2モードにおける運転点を例示する図である。 図12は、運転点制御部による第1モード、第2モードの切替えの例を示す図である。 図13は、コギングトルクの抑制原理を説明する図である。
以下、水力発電システムの実施形態について図面を参照しながら説明する。
《実施形態1》
図1は、実施形態1の水力発電システム(10)を含む流路システム(1)の概略構成を示す図である。
流路システム(1)は、落差を有して流体が流れる流路である。本実施形態では、流路システム(1)は、上水道(4)の一部である。流路システム(1)を流れる流体は、水である。
流路システム(1)は、金属管(例えばダクタイル鋳鉄管)あるいは非金属管(例えば樹脂管)によって構成されている。流路システム(1)の上流には、貯留槽(2)が設けられ、流路システムの下流には受水槽(3)が設けられている。流路システム(1)は、流入管(11)、第1分岐管(12)、第2分岐管(13)、流出管(14)を備えている。
〈水力発電システム(10)〉
水力発電システム(10)は、発電機(50)、水車(60)(流体機械)、第1電動弁(15)、第2電動弁(16)、第1流量計(17)、および第2流量計(18)を備えている。
水車(60)は、流路システム(1)の途中に配置されている。水力発電システム(10)では、水車(60)として、軸流ポンプを用いている。水車(60)は、羽根車(図示は省略)を備えている。羽根車には、回転軸(19)が固定されている。
羽根車は、水車(60)のケーシングに形成された流体流入口(図示を省略)から流入する流体の流れを受けて回転して回転軸(19)を回転させる。水車(60)に流入した流体は、ケーシングに形成された流体排出口(図示を省略)から排出される。
発電機(50)は、永久磁石埋込型のロータと、コイルを有したステータを備えている(何れも図示は省略)。発電機(50)は、回転軸(19)に連結されて回転駆動される。発電機(50)は、その回転駆動に応じて発電を行う。
流入管(11)の流入端は、貯留槽(2)が繋がっている。流出管(14)の流出端は、受水槽(3)に繋がっている。流入管(11)の流出端は、第1分岐管(12)の流入端および第2分岐管(13)の流入端に繋がっている。流出管(14)の流入端は、第1分岐管(12)の流出端および第2分岐管(13)の流出端に繋がっている。第1分岐管(12)および第2分岐管(13)は、互いに並列に接続されている。言い換えると、流入管(11)と流出管(14)との間には、第1分岐管(12)および第2分岐管(13)が互いに並列に接続されている。
第1分岐管(12)は、水車(60)を駆動する流体が流れる流路を構成する。以下では、第1分岐管(12)を第1流路(12)と呼ぶ場合がある。第1流路(12)には、上流から下流に向かって順に、第1流量計(17)、第1電動弁(15)、および水車(60)(詳しくは水車(60)の流体流入口)が配置されている。水車(60)の流体排出口には、流出管(14)が接続されている。
第2分岐管(13)は、第1分岐管(12)に並列に接続された流路である。第2分岐管(13)は、流体を水車(60)から迂回させる迂回路(バイパス流路)を構成する。以下では、第2分岐管(13)を第2流路(13)と呼ぶ場合がある。第2流路(13)には、上流から下流に向かって順に、第2流量計(18)、第2電動弁(16)が配置されている。
第1流量計(17)は、水車(60)を流れる流体の流量を検出する。第2流量計(18)は、第2分岐管(13)を流れる流体の流量を検出する。第1流量計(17)で検出した流量(Q1)と、第2流量計(18)で検出した流量(Q2)との和が、流路システム(1)から流出する流体の総流量(QT)である。
第1電動弁(15)および第2電動弁(16)は、モータによって弁体を駆動することで流体の流量を制御する。第1電動弁(15)は、例えば、水車(60)のメンテナンス等において閉状態に制御され、水車(60)への流体の流入を禁止する。第1電動弁(15)は、水力発電システム(10)の運転中において、所定開度(後述)で開放される。
第2電動弁(16)は、第2分岐管(13)を流れる流体の流量を制御する。例えば、水力発電システム(10)の点検中の場合など、水車(60)に流体を流さない場合には、第2電動弁(16)は、所定開度(例えば全開)で開放される。
図2は、水力発電システム(10)の電力系統図である。水力発電システム(10)では、発電した電力を電力系統に供給している。この例では、電力系統は、商用電源(5)である。水力発電システム(10)では、商用電源(5)への電力供給(いわゆる逆潮流)によって売電を行っている。
図2に示すように、水力発電システム(10)は、制御ユニット(20)およびインバータ部(30)を備えている。
制御ユニット(20)は、水力発電システム(10)における所定の騒音(後述の突出音)を抑制する騒音防止機構として機能する。制御ユニット(20)は、総流量(QT)の制御も行なう。
総流量(QT)の制御において、水力発電システム(10)には、所定タイミングにおける総流量(QT)が指令値(Q*)となるように制御することが求められているものとする。換言すると、水力発電システム(10)では、流量(Q1)の瞬時値と流量(Q2)の瞬時値の和(総流量(QT))が指令値(Q*)となるように制御することが求められている。換言すると、制御ユニット(20)は、指令値(Q*)を目標にして前記流路システム(1)における流量を制御しつつ、突出音(後述)を抑制する。
制御ユニット(20)は、AC/DCコンバータ部(21)を備えている。AC/DCコンバータ部(21)は、複数のスイッチング素子を備えている。AC/DCコンバータ部(21)は、それらのスイッチング素子のスイッチング動作によって、発電機(50)によって発電された電力(発電電力(P))を直流電力に変換する。
この直流電力は、平滑コンデンサ(図示を省略)によって平滑化され、インバータ部(30)に供給される。インバータ部(30)は、商用電源(5)に電力供給を行なう。
制御ユニット(20)は、CPU(マイクロコンピュータ)および半導体メモリも備えている(何れも図示を省略)。半導体メモリには、CPUを動作させるためのプログラム(以下、制御プログラムという)、データなどが格納される。
制御ユニット(20)のCPUは、制御プログラムを実行することによって、運転点制御部(25)として機能する。運転点制御部(25)には、発電機(50)の回転数(以下、回転数(N))、第1流量計(17)の検出値(流量(Q1))、第2流量計(18)の検出値(流量(Q2))、および指令値(Q*)が入力されている。運転点制御部(25)は、これらの情報を適宜、用いて、AC/DCコンバータ部(21)、第1電動弁(15)、第2電動弁(16)の制御などを行なう。
具体的に、運転点制御部(25)は、総流量(QT)の制御と、水力発電システム(10)における騒音(後述)の対策を行なう。総流量(QT)の制御と騒音対策を実現するため、運転点制御部(25)は、水車(60)の運転点を制御する機能を有している。
-運転点制御の原理-
運転点制御の原理の説明に際して、システムロスカーブ(S)等について説明する。システムロスカーブ(S)は、流動抵抗特性線である。図3は、システムロスカーブ(S)の一例を示す図である。図3において、縦軸は有効落差(H)であり、横軸は流量(Q)である。
システムロスカーブ(S)では、流量(Q)=0のときの有効落差(H)が総落差(Ho)である。システムロスカーブ(S)は、流量(Q)の増大に応じて有効落差(H)が二次曲線的に減少する特性を持っている。
図3における無拘束曲線は、発電機(50)のトルク値が0となる運転点を結んで構成した曲線である。最大発電電力曲線(E)については、後述の実施形態で詳述する。
水車(60)の運転点は、システムロスカーブ(S)上に存在する。水力発電システム(10)では、AC/DCコンバータ部(21)におけるスイッチング動作を制御すると、水車(60)の運転点はシステムロスカーブ(S)上を移動する。換言すると、水力発電システム(10)では、AC/DCコンバータ部(21)を制御することによって、総流量(QT)と発電電力(P)(換言すると回転数(N)とトルク)が変化する。
水力発電システム(10)では、第1電動弁(15)の開度を変化させると、システムロスカーブ(S)が変化する。例えば、第1電動弁(15)を所定量閉じると、流量(Q)の増大に応じた有効落差(H)の減少量が大きくなる。水車(60)の運転点はシステムロスカーブ(S)上にあるので、システムロスカーブ(S)が変化すると、運転点も変化する。
以上のように、水力発電システム(10)では、第1電動弁(15)の開度調整と、AC/DCコンバータ部(21)のスイッチング動作の制御によって、水車(60)(発電機(50))の運転点(換言すると発電電力(P))を制御できる。
-本実施形態における運転点制御-
水力発電システム(10)では、水車(60)および発電機(50)の駆動にともなって騒音(振動)が発生する。この騒音は、発電機(50)の回転数(N)が所定の回転数域に入ると、音圧レベルが特に大きくなる。この回転数域では、水力発電システム(10)において共振が起こっていると考えられる。
水力発電システム(10)では、突出音が発生し得る水車(60)の回転数域に対して所定のマージンを加えた範囲において、突出音を対策する。ここで、突出音とは、水力発電システム(10)の運転時における音圧レベルの平均値よりも所定以上のレベルを有した音である。音圧レベルの平均値とは、運転中の回転数の範囲での回転数ごとの音圧レベルの平均値である。本実施形態では、突出音は、前記平均値よりも9dB以上の音圧レベルを有した音である。
本実施形態では、前記マージンとして、突出音が発生する回転数域の前後100rpmの範囲の回転数域を設定している。水力発電システム(10)では、突出音が発生し得る水車(60)の回転数域と、当該回転数域の前後100rpmの範囲の回転数域とに対して騒音対策が行なわれる。勿論、マージンとして説明した100rpmの回転数域は、例示にすぎない。マージンとして他の回転数域を設定してもよい。
図3には、突出音が生じる回転数範囲を模式的に例示してある。図3において、2つの直線(点線)で挟まれた範囲が突出音を生じる回転数範囲である。突出音が生じる回転数範囲の境界線は実際には曲線であるが、図3では境界線を模式的に直線で示している。図3の例では、水車(60)の運転点は、突出音が生じる回転数範囲に含まれている。
運転点制御部(25)は、回転数(N)が突出音を生じる回転数範囲外で、且つ総流量(QT)が指令値(Q*)に収束するまで、水車(60)の運転点を制御する。本実施形態においては、運転点制御部(25)による運転点制御を第1制御(OP1)と呼ぶ。第1制御(OP1)では、運転点制御部(25)は、以下のステップ(S1-1)~ステップ(S1-3)を含む運転点制御を繰り返す。
(ステップS1-1)流量制御の実施
ステップS1-1では、運転点制御部(25)は、流量(Q1)が指令値(Q*)の値に収束するまで、AC/DCコンバータ部(21)の動作の制御を行なう。このステップの実行過程において、発電機(50)の回転数(N)が変化する。
(ステップS1-2)回転数(N)が突出音を生じる回転数範囲に含まれるか否かの判定
ステップS1-2では、運転点制御部(25)は、回転数(N)が突出音を生じる回転数範囲に含まれるか否かを判定(以下、回転数判定と呼ぶ)する。回転数(N)が突出音を生じる回転数範囲に含まれていなければ、運転点制御部(25)は、所定期間経過後に再度、回転数判定を行なう。回転数(N)が突出音を生じる回転数範囲に含まれている場合には、運転点制御部(25)は、ステップS1-3の処理を行なう。
(ステップS1-3)第1電動弁(15)の開度制御
ステップS1-3では、運転点制御部(25)は、第1電動弁(15)の開度を所定量だけ変化させる。例えば、運転点制御部(25)は、第1電動弁(15)を所定量だけ閉じる。これにより、システムロスカーブ(S)の形が変化する。
図4は、第1電動弁(15)を閉じた場合におけるシステムロスカーブ(S)の変化例を説明する図である。図4に示すように、第1電動弁(15)を閉じると、システムロスカーブ(S)は、下方に下がっている。システムロスカーブ(S)の変化に応じて、運転点も変化する。運転点制御部(25)は、第1電動弁(15)の調整後、ステップS1-1の処理に戻る。
〈動作例〉
水力発電システム(10)が起動したら、運転点制御部(25)は、指令値(Q*)を受信する。指令値(Q*)は、例えば、上水道の事業者から与えられる。指令値(Q*)は、水力発電システム(10)のオペレータによって入力される場合もある。
運転点制御部(25)は、第1電動弁(15)の開度を初期値(例えば全開)に制御する。第1電動弁(15)が開いた状態では、水車(60)に流体が供給され、水車(60)が回転する。水車(60)の回転にともなって発電機(50)も回転する。
運転点制御部(25)は、第1制御(OP1)を実行する。これにより、発電機(50)の回転数(N)(運転点)が突出音を生じる回転数範囲外となる。総流量(QT)(=流量(Q1))は、指令値(Q*)に収束する。換言すると、運転点制御部(25)は、電動弁(15)の開度調整と発電機(50)の制御とを行なうことによって、流路システム(1)における流量が指令値(Q*)に近づくように制御しつつ、突出音が発生する回転数域における前記水車(60)の運転を避けている。
〈本実施形態における効果〉
本実施形態では、第1制御(OP1)の実行により、水力発電システム(10)が設けられた流路システム(1)における総流量(QT)を目標値(指令値(Q*))に制御しつつ、突出音を抑制することができる。
《実施形態2》
実施形態2の水力発電システム(10)は、ハードウェアの構成は実施形態1の水力発電システム(10)と同様である。本実施形態の水力発電システム(10)は、運転点制御部(25)の機能(実施する制御内容)が実施形態1とは異なっている。
本実施形態では、運転点制御部(25)は、運転点の制御の際に、第1電動弁(15)に加え、第2電動弁(16)も利用する。具体的には、以下の処理を行なう。
水力発電システム(10)が起動したら、運転点制御部(25)は、第1電動弁(15)および第2電動弁(16)の開度をそれぞれに対して規定された初期値に制御する。例えば、運転点制御部(25)は、第1電動弁(15)を全開に制御し、第2電動弁(16)を全閉に制御する。
その後、運転点制御部(25)は、水車(60)の運転点制御を繰り返して行なう。本実施形態においては、運転点制御部(25)による運転点制御を第2制御(OP2)と呼ぶ。図5は、第2制御(OP2)で行なわれる処理を示すフローチャートである。
ステップS2-1では、運転点制御部(25)は、総流量(QT)が目標流量(指令値(Q*))に到達しているか否かを判定する。総流量(QT)が目標流量に到達していない場合には、運転点制御部(25)は、ステップS2-2の処理を行なう。ステップS2-2では、運転点制御部(25)は、水車(60)の運転点を、総流量(QT)が目標流量に近づく側に移動させる。
ステップS2-1の判定において総流量(QT)が目標流量に到達していた場合には、運転点制御部(25)は、ステップS2-3の処理を行なう。ステップS2-3では、運転点制御部(25)は、回転数(N)が突出音を生じる回転数範囲に含まれるか否かの判定(回転数判定)を行なう。回転数(N)が突出音を生じる回転数範囲に含まれていなければ、運転点制御部(25)は、所定期間経過後に再度、回転数判定を行なう。回転数(N)が突出音を生じる回転数範囲に含まれている場合には、運転点制御部(25)は、ステップS2-4の処理を行なう。
ステップS2-4では、運転点制御部(25)は、現在の運転点が最高効率特性の運転点よりも流量が多い側か否かを確認する。最高効率特性の運転点とは、最大発電電力曲線(E)とシステムロスカーブ(S)との交点である。最大発電電力曲線(E)は、複数の等発電電力曲線の頂点を結んだ曲線である。等発電電力曲線とは、ある値の発電電力(P)を得ることができる運転点を結んだ曲線である。図6に等発電電力曲線を例示する。
図6に示すように、それぞれの等発電電力曲線は下に凸な曲線である。この最大発電電力曲線(E)とシステムロスカーブ(S)との交点が運転点である場合、発電電力(P)は最大となる。
運転点が最高効率特性の点よりも流量が多い側にある場合には、運転点制御部(25)は、図6に示すように、水車(60)の運転点を低流量側に移動させる(ステップS2-5)。具体的には、運転点制御部(25)は、流量(Q1)が減少するようにAC/DCコンバータ部(21)のスイッチング動作を制御して、最高効率特性の点まで運転点を移動させる。換言すると、運転点制御部(25)は、発電電力(P)が大きくなる方向に運転点を制御している。
一方、運転点が最高効率特性の点上の場合には、運転点制御部(25)は、最高効率特性を維持しつつ、水車(60)の運転点を低流量側に移動させる(ステップS2-6)。この場合、運転点制御部(25)は、第1電動弁(15)を制御して、システムロスカーブ(S)を変化させる(図7参照)。さらに、運転点制御部(25)は、AC/DCコンバータ部(21)のスイッチング動作を制御する。
ステップ2-5またはステップ2-6の処理を行なうと総流量(QT)は、指令値(Q*)よりも少なくなる(流量の不足が生じる)。運転点制御部(25)は、不足の流量を第2分岐管(13)に流体を流すことで補う(ステップS2-7)。具体的に運転点制御部(25)は、流量(Q2)=指令値(Q*)-流量(Q1)となるように第2電動弁(16)の開度を制御する。運転点制御部(25)は、ステップS2-7を終えたら、再度、ステップS2-3の処理を行なう。
〈本実施形態における効果〉
本実施形態では、第2制御(OP2)の実行により、水力発電システム(10)が設けられた流路システム(1)における総流量(QT)を目標値(指令値(Q*))に制御しつつ、突出音を抑制することができる。
本実施形態では、発電電力(P)が大きくなる方向に運転点を制御している。本実施形態では、発電電力(P)を最大化できる。
なお、突出音抑制の観点からは、必ずしも運転点を最高効率特性の点に制御する必要はない。
《実施形態3》
実施形態3の水力発電システム(10)は、ハードウェアの構成は実施形態1の水力発電システム(10)と同様である。本実施形態の水力発電システム(10)は、運転点制御部(25)の機能(実施する制御内容)が実施形態1とは異なっている。
図8は、実施形態3における流路システム(1)を模式的に示す図である。本実施形態では、上水道(4)には、開閉弁(100)が接続されている。開閉弁(100)は、水力発電システム(10)よりも下流に設けられている。
開閉弁(100)は、水道事業者が管理する弁(流量調整機構)である。換言すると、開閉弁(100)は、水力発電システム(10)の管理外の流量調整機構である。開閉弁(100)は、開閉弁(100)よりも下流における流量又は圧力が、水道事業者が希望する値になるように、その開度(調整量)が自動制御されている。
水力発電システム(10)が起動したら、運転点制御部(25)は、第1電動弁(15)および第2電動弁(16)の開度をそれぞれに対して規定された初期値に制御する。例えば、運転点制御部(25)は、第1電動弁(15)を全開に制御し、第2電動弁(16)を全閉に制御する。運転点制御部(25)は、発電電力(P)が最大発電電力となるように、AC/DCコンバータ部(21)を制御する。
その後、運転点制御部(25)は、以下の運転点制御を繰り返して行なう。本実施形態においては、運転点制御部(25)による運転点制御を第3制御(OP3)と呼ぶ。図9は、第3制御(OP3)における処理を示すフローチャートである。
ステップS3-1では、運転点制御部(25)は、回転数(N)が突出音を生じる回転数範囲に含まれるか否かの判定(回転数判定)を行なう。回転数(N)が突出音を生じる回転数範囲に含まれていなければ、運転点制御部(25)は、所定期間経過後に再度、回転数判定を行なう。回転数(N)が突出音を生じる回転数範囲に含まれている場合には、運転点制御部(25)は、ステップS3-2の処理を行なう。
ステップS3-2において、運転点制御部(25)は、所定量だけ第2電動弁(16)の開度を増加させる。そうすると、開閉弁(100)の下流では、流量が増加する。開閉弁(100)の下流で流量が増加すると、開閉弁(100)は、その開度が小さくなるように自動制御される。換言すると、運転点制御部(25)は、第2流路(13)の流量変更と、水車(60)の運転点の制御とを行なって流量調整機構(100)による調整量の変化を誘導している。
開閉弁(100)の開度が小さくなるということは、水車(60)の流量が減少することを意味し、発電機(50)(水車(60))の回転数(N)も変動する。開閉弁(100)の開度が小さくなると、システムロスカーブ(S)の形が変化する。図10は、第3制御(OP3)における運転点制御を説明する図である。
運転点制御部(25)は、ステップS3-3において、運転点が最大発電電力曲線上に維持されるように、AC/DCコンバータ部(21)を制御する(図10を参照)。換言すると、運転点制御部(25)は、発電電力(P)が大きくなる方向に運転点を制御している。運転点制御部(25)は、ステップS3-3を終えたら、再度、ステップS3-1の処理を行なう。
〈本実施形態における効果〉
以上のように、第3制御(OP3)を実行することで、水力発電システム(10)では、流路システム(1)における総流量(QT)を目標値(指令値(Q*))に制御しつつ、突出音を抑制することができる。
本実施形態では、発電電力(P)が大きくなる方向に運転点を制御している。本実施形態では、発電電力(P)を最大化できる。
なお、本実施形態は、突出音抑制の観点からは、必ずしも運転点を最高効率特性の点に制御する必要はない。
本実施形態では、第1電動弁(15)を、手動の開閉弁に置き換えることが可能である。第1電動弁(15)を手動の開閉弁に置き換えた場合には、オペレータが、水力発電システム(10)の運転開始前に開閉弁を所定の開度に設定する。
《実施形態4》
実施形態4の水力発電システム(10)は、ハードウェアの構成は実施形態1の水力発電システム(10)と同様である。本実施形態の水力発電システム(10)は、運転点制御部(25)の機能(実施する制御内容)が実施形態1とは異なっている。
本実施形態では、指令値(Q*)の意義が実施形態1とは異なる。本実施形態では、所定の期間(管理期間(T)と命名する)あたりに、水力発電システム(10)を流れる流体の積算流量(Qs)を、所定の指令値(Q*)に制御することが求められている。管理期間(T)は、例えば1日である。
運転点制御部(25)による運転点制御(本実施形態では第4制御(OP4)と呼ぶ)では、以下に説明する第1モード(M1)と第2モード(M2)を切替えて行なう。
第1モード(M1)は、突出音を生じる回転数範囲の上限値よりも高い回転数(N)で水車(60)を運転する第1運転を行なう制御モードである。第2モード(M2)は、突出音を生じる回転数範囲の上の下限値よりも低い回転数(N)で水車(60)を運転する第2運転を行なう制御モードである。
第1モード(M1)、第2モード(M2)のそれぞれにおける運転点は、突出音を生じる回転数範囲を避けていれば任意に定めてよい。図11は、第1モード(M1)における運転点と第2モード(M2)における運転点を例示する図である。図11の例では、第1モード(M1)における運転点と第2モード(M2)における運転点は、突出音を生じる回転数範囲の近傍、且つ突出音を生じる回転数範囲外に設定されている。
運転点制御部(25)は、第1モード(M1)と第2モード(M2)を適宜切り替えて、管理期間(T)における積算流量(Qs)が指令値(Q*)に収束するように制御する。具体的に、運転点制御部(25)は、管理期間(T)における第1モード(M1)と第2モード(M2)の各実行回数と、各実行における継続時間を割り付ける。
〈動作例〉
図12は、運転点制御部(25)による第1モード(M1)、第2モード(M2)の切替えの例を示す図である。図12は、モード切替にともなう流量変化(瞬時値)を模式的に示している。
図12では、説明の便宜のために、流量変化が矩形波状に示されているが、実際には所定の時間をかけて流量を変化させる必要がある。そのため、第1モード(M1)における流量(Q1)と、第2モード(M2)における流量(Q1)との差は、なるべく小さい方が望ましい。流量差が小さいほど、モードの切替え時間を短縮できる。
図12の例では、管理期間(T)において、第1モード(M1)と第2モード(M2)が交互に、それぞれ2回ずつ実行されている。第2モード(M2)の実行時間は、何れの回もT1である。第1モード(M1)の実行時間は1回目がT2であり、2回目はT2よりも短いT3(T3<T2)である。運転点制御部(25)は、T1、T2、T3を適宜、調整して、積算流量(Qs)を確保しつつ、突出音の抑制を図っている。
〈本実施形態における効果〉
本実施形態の水力発電システム(10)では、第4制御(OP4)の実行によって、管理期間(T)おける積算流量(Qs)を指令値(Q*)に制御しつつ、突出音を抑制することができる。
《実施形態5》
実施形態5の水力発電システム(10)は、ハードウェアの構成は実施形態1の水力発電システム(10)と同様である。本実施形態の水力発電システム(10)は、騒音の抑制手法が実施形態1とは異なっている。本実施形態における騒音抑制の手法は、実施形態1~4と併用が可能である。
本実施形態では、発電機(50)で発生するコギングトルクに起因する騒音を抑制する。本実施形態では、この騒音を抑制するため、運転点制御部(25)がコギングトルクの抑制を図る。
図13は、コギングトルクの抑制原理を説明する図である。図13において、横軸は発電機(50)のロータ(図示を省略)の回転角度であり、縦軸はトルク値である。図13において、実線は発電機(50)のコギングトルクの値を示している。
本実施形態では、運転点制御部(25)は、コギングトルクとは逆相のトルク(以下、補正トルクと呼ぶ)が発電機(50)に加わるように、発電機(50)に電流を流す。図13において、一点鎖線は補正トルクの値を示している。
〈本実施形態における効果〉
以上のように、コギングトルクとは逆相の補正トルクを発電機(50)において発生させることで、水力発電システム(10)においてコギングトルクが抑制される。その結果、水力発電システム(10)では、コギングトルクに起因する騒音(振動)が抑制される。
《その他の実施形態》
水車(60)には、軸流ポンプに代えて斜流ポンプ、あるいは遠心ポンプを用いてもよい。斜流ポンプを採用した場合には、軸流ポンプを備えた水力発電システム(10)と同様の制御を行なえばよい。遠心ポンプを採用した場合には、無拘束曲線と最大発電電力曲線との位置関係が、軸流ポンプの場合(図3等に示した例を参照)とは逆になる。遠心ポンプを採用する場合には、前記位置関係を考慮して運転点を制御する必要がある。
システムロスカーブ(S)を変える制御を行なう場合(実施形態1等)には、第1電動弁(15)を開くことによってシステムロスカーブ(S)を変えてもよい。
実施形態1~実施形態4の制御のうちの2つ以上を実行できるように、制御ユニット(20)(制御プログラム)を構成してもよい。例えば、ユーザによって、第1制御(OP1)、第2制御(OP2)、第3制御(OP3)、第4制御(OP4)の中から、運転点制御部(25)において実施すものを選択できるようにすることが考えられる。
突出音を生じる回転数範囲には、マージンは必須ではない。
水力発電システム(10)の設置場所は、工業用水道、中水道、下水道にも設置可能である。
流体機械(例えば水車(60))に供給する流体は、水には限定されない。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。以上の実施形態、変形例、その他の実施形態に係る要素を適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、水力発電システムについて有用である。
1 流路システム
10 水力発電システム
12 第1分岐管(第1流路)
13 第2分岐管(第2流路)
15 第1電動弁(電動弁)
20 制御ユニット(騒音防止機構)
50 発電機
60 水車
100 開閉弁(流量調整機構)
N 回転数
P 発電電力
Q* 指令値
Q1 流量
Q2 流量
Qs 積算流量
QT 総流量

Claims (8)

  1. 水力発電システムにおいて、
    発電機(50)と、
    流体が流れる流路システム(1)に接続されて前記発電機(50)を駆動する水車(60)と、
    指令値(Q*)を目標にして前記流路システム(1)における流量を制御しつつ、突出音を抑制する騒音防止機構(20)と、
    を備え、
    前記突出音は、当該水力発電システムの運転時における音圧レベルの平均値よりも所定以上のレベルを有した音であり、
    前記流路システム(1)は、
    前記水車(60)が配置された第1流路(12)と、
    前記第1流路(12)に並列接続された第2流路(13)を備え、
    前記流路システム(1)は、当該水力発電システムの管理外の流量調整機構(100)に接続され、
    前記騒音防止機構(20)は、前記第2流路(13)の流量変更と、前記水車(60)の運転点の制御とを行なって前記流量調整機構(100)による調整量の変化を誘導する調整動作を繰り返すことによって、前記突出音が発生する回転数域における前記水車(60)の運転を避け、
    前記流量調整機構(100)による調整量は、自動制御されている
    水力発電システム。
  2. 請求項1の水力発電システムにおいて、
    前記突出音は、前記平均値よりも9dB以上の音圧レベルを有した音である
    水力発電システム。
  3. 請求項1または請求項2の水力発電システムにおいて、
    前記騒音防止機構(20)は、前記突出音が発生し得る前記水車(60)の回転数域と、前記回転数域の前後100rpmの範囲の回転数域とにおける前記水車(60)の運転を避ける
    水力発電システム。
  4. 請求項1または請求項2の水力発電システムにおいて、
    前記水車(60)に直列接続された電動弁(15)を備え、
    前記騒音防止機構(20)は、前記電動弁(15)の開度調整と前記発電機(50)の制御とを行なうことによって、前記流路システム(1)における流量が前記指令値(Q*)に近づくように制御しつつ、前記突出音が発生する回転数域における前記水車(60)の運転を避ける
    水力発電システム。
  5. 請求項1または請求項2の水力発電システムにおいて、
    前記水車(60)に直列接続された電動弁(15)を備え、
    前記流路システム(1)は、
    前記水車(60)と前記電動弁(15)が配置された第1流路(12)と、
    前記第1流路(12)に並列接続された第2流路(13)と、
    を備え、
    前記騒音防止機構(20)は、
    前記電動弁(15)の開度調整と、前記水車(60)の運転点の制御とを行なうことによって、前記第1流路(12)における流量(Q1)が前記指令値(Q*)よりも少なくなるように制御しつつ、前記突出音が発生する回転数域における前記水車(60)の運転を避け、
    前記第2流路(13)の流量調整を行うことによって、前記流路システム(1)における総流量(QT)が前記指令値(Q*)に近づくように制御する
    水力発電システム。
  6. 請求項1または請求項2の水力発電システムにおいて、
    前記騒音防止機構(20)は、前記発電機(50)による発電電力(P)が大きくなる方向に、前記水車(60)の運転点を制御する
    水力発電システム。
  7. 水力発電システムにおいて、
    発電機(50)と、
    流体が流れる流路システム(1)に接続されて前記発電機(50)を駆動する水車(60)と、
    指令値(Q*)を目標にして前記流路システム(1)における流量を制御しつつ、突出音を抑制する騒音防止機構(20)と、
    を備え、
    前記突出音は、当該水力発電システムの運転時における音圧レベルの平均値よりも所定以上のレベルを有した音であり、
    前記騒音防止機構(20)は、
    前記突出音が発生する、前記水車(60)の回転数域の上限値よりも高い回転数で前記水車(60)を運転する第1運転と、
    前記突出音が発生する、前記水車(60)の回転数域の下限値よりも低い回転数で前記水車(60)を運転する第2運転と
    を切り替えて行ないつつ、所定期間における積算流量(Qs)を制御する
    水力発電システム。
  8. 請求項1または請求項2の水力発電システムにおいて、
    前記騒音防止機構(20)は、前記発電機(50)で生ずるコギングトルクの逆相となるトルクが発生するように前記発電機(50)を制御する
    水力発電システム。
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