JP2016086480A - 流体システム - Google Patents

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知己 阪本
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Abstract

【課題】管路系に配置された水車などの流体機械の上流側に分岐管路が接続された流体システムにおいて、分岐管路に流量センサなどのセンサ類を配置することなく、分岐管路に流れる流量を推定する。【解決手段】制御装置は、水車などの流体機械に連結された回転電気機械の運転状態を複数回変更して、管路系に固有の有効落差(H)及び流量(Q)の流動抵抗特性線(S1)を推定する。その推定後、制御装置は、回転電気機械を所定運転状態(L)に制御し、この回転電気機械の所定運転状態(L)と、上記推定した流動抵抗特性線(S1)と、分岐管路に流体が流れていない状態での流動抵抗特性線(So)とに基づいて、上記分岐管路に流れる流量を推定する.【選択図】図8

Description

本発明は流体システムに関し、特に、管路系に配置された水車などの流体機械と、この流体機械の回転軸に連結された回転電気機械とを有し、水などの流体により流体機械を回転駆動して回転電気機械を発電機として発電するものに関する。
従来、この種の流体システムとして、特許文献1に示す発電装置がある。この発電装置では、水車などの流体機械を流体で駆動して回転電気機械を発電機として発電させるに際し、該発電機の発電電力が最大になるように、該発電機の運転状態(回転数)を制御する技術が知られている。
特開2005−176496号公報
ところで、上記流体システムでは、水車などの流体機械の上流側において管路系から別管路が分岐し、この分岐管路に流れる流量を流体システムの管理者とは別の事業体が管理する場合がある。
このような分岐管路を有する管路系では、上記別の事業体が、必要に応じて分岐管路への流体流れの発生時刻やその分岐管路に流れる流量を独自に管理するため、流体システムの管理者は、それらの分岐管路への間欠的又は不定期な流体流れの発生時刻や、その流量などの情報をその都度把握しながら回転電気機械の発電状態を適切に制御することは困難である。従って、回転電気機械を計画的に運転することはできない。
特に、例えば水車などの流体機械に流れる流量を一定に制御した場合であっても、分岐管路に流れる流量が発生すると、管路系の流体流れに対する管路系固有の抵抗(配管ロス)に応じた落差損失が余分に発生するため、水車などの流体機械前後の有効落差は、分岐管路への流体流れがない場合よりも減少する。回転電気機械の発電量は、水車などの流体機械前後の有効落差と、その流体機械に流れる流量とに比例するため、この場合の回転電気機械の発電量は減少し、適切な発電制御とはならない。
また、分岐管路への流量が発生すると、管路系の総落差(管路系の上流端に貯留槽が配置される場合にはその貯留槽の液位)が減少する。この管路系の総落差(又は貯留槽の液位)が大きく減少した状況では、流体を水車などの流体機械に流して回転電気機械での発電を継続しても、長期間で見た場合の総発電電力量は少なくなる欠点が生じる。
そこで、例えば、分岐管路への流量を把握するように、分岐管路に流量センサを配置したり、管路系の上流端に貯留槽が配置される場合にはその貯留槽の液位を検出する液位センサを配置し、それ等の検出信号を流体システムに送信することが考えられる。
しかしながら、上記の考えでは、流量センサや液位センサなどのセンサ類が必要となり、またこれ等の検出信号を信号線を経て制御回路に通信する必要が生じ、高コストになる。また、それ等センサ類の保全も必要になるなどの欠点がある。
本発明は、かかる点に鑑み、その目的は、管路系に水車などの流体機械を配置する流体システムにおいて、その水車などの流体機械の上流側に分岐管路が管路系に接続された場合に、流量センサや液位センサなどのセンサ類を必要とすることなく、分岐管路への流量を把握することにある。
上記目的を達成するため、第1の発明の流体システムは、落差を有する管路系(1)に配置された流体機械(T)と、上記流体機械(T)の回転軸(9)に連結された回転電気機械(G)とを備え、上記管路系(1)に上記流体機械(T)の上流側から分岐した分岐管路(6)が接続された流体システムにおいて、上記流体機械(T)に流れる流量と流体機械(T)前後の有効落差との関係マップに上記回転電気機械(G)の運転状態が記録された特性マップ(M)を有する制御手段(20)を備え、上記制御手段(20)は、上記回転電気機械(G)の運転状態を複数回変更して上記管路系(1)に固有の有効落差(H)及び流量(Q)の流動抵抗特性線(S1)を推定すると共に、その推定後に、回転電気機械(G)を所定運転状態に制御し、上記回転電気機械(G)の所定運転状態と、上記推定した流動抵抗特性線(S1)と、上記分岐管路(6)に流体が流れていない状態での流動抵抗特性線(So)とに基づいて、上記分岐管路(6)に流れる流量(Q2)を推定することを特徴とする。
上記第1の発明では、推定された流動抵抗特性線(S1)と、その推定後に制御された回転電気機械の所定運転状態と、分岐管路に流体が流れていない状態での流動抵抗特性線(So)とに基づいて、分岐管路に流れる流量を推定するので、分岐管路に流量センサを配置するなど、センサ類を要することなく、分岐管路への流量を把握することが可能である。
第2の発明は、上記流体システムにおいて、上記制御手段(20)は、上記分岐管路(6)に流れる流量(Q2)の推定に際し、上記推定した管路系(1)の流動抵抗特性線(S1)に基づいて、管路系(1)の総落差(Ho’)及び配管抵抗(α’)を推定すると共に、回転電気機械(G)の上記所定運転状態に対応する上記特性マップ(M)上の流体機械(T)の流量(Q1’)及び有効落差(H1’)を推定することを特徴とする。
上記第2の発明では、推定した管路系の流動抵抗特性線(S1)から管路系の総落差(Ho’)及び配管抵抗(α’)を推定し、回転電気機械の所定運転状態から特性マップ上の流体機械の流量(Q1’)及び有効落差(H1’)を推定するので、これ等の情報を用いて、分岐管路に流れる流量(Q2)を、水車などの流体機械上流側の全流量から水車などの流体機械に流れる流量(Q1’)を減量した流量として、例えば、
Q2={(HO‘−H1’)/α‘}1/2−Q1’
として求めることが可能である。
第3の発明は、上記流体システムにおいて、上記制御手段(20)は、上記回転電気機械(G)の所定運転状態として、上記回転電気機械(G)の発電量が最大となる運転状態に制御することを特徴とする。

上記第3の発明では、回転電気機械が最大発電状態に制御されるので、本流体システムを発電装置として効率良く運転できる。
第4の発明は、上記流体システムにおいて、上記制御手段(20)は、上記管路系(1)に固有の流動抵抗特性線(S1)の推定を、上記回転電気機械(G)の複数回の運転状態と、上記特性マップ(M)と、上記管路系(1)の流量の2乗に比例して管路抵抗が増加する曲線で表現される予め定めた配管モデルとに基づいて行うことを特徴とする。
上記第4の発明では、管路系に固有の流動抵抗特性線の推定に際し、その特性線の実際の変化傾向(有効落差が管路系の流量の2乗に比例して減少する実特性)を良好に表現した配管モデルを用いるので、管路系固有の流動抵抗特性線を精度良く推定することが可能である。
第5の発明は、上記流体システムにおいて、上記制御手段(20)は、上記推定した流動抵抗特性線(S1)と上記分岐管路(6)に流体が流れていない状態での流動抵抗特性線(So)とから推定する管路系(1)の配管抵抗(α’,α)同士が一致しないとき、警報を発することを特徴とする。
上記第5の発明では、2つの流動抵抗特性線(S1,So) から推定する管路系の配管抵抗(α’,α)同士が一致しないときには、分岐管路への流体流れの発生ではなく、管路系の異常などの故障モード時と判断して、警報を発するので、本流体システムの管理者に警告できる。
以上説明したように、第1及び第2の発明の流体システムによれば、管路系に配置した水車などの流体機械の上流側から分岐する分岐管路への流量を、流量センサや液位センサなどのセンサ類を必要とすることなく、推定することが可能である。
第3の発明によれば、回転電気機械を最大発電状態に制御して、本流体システムを発電装置として効率良く運転できる。
第4の発明によれば、管路系固有の流動抵抗特性線を精度良く推定することが可能である。
第5の発明によれば、流動抵抗特性線から算出する管路系の配管抵抗に基づいて管路系の異常などの故障モード時を判断して、警報を発することができるので、管路系の異常などを本流体システムの管理者に警告できる。
図1は実施形態の流体システムを含む管路系の全体構成を示す概略図である。 図2は同流体システムの回転電気機械の制御系及び電源連系を示すブロック図である。 図3は同流体システムに備える制御装置に予め記憶する特性マップを示す図である。 図4は同制御装置に備える最適運転制御装置の内部構成を示すブロック図である。 図5は同制御装置による分岐管路への流量の推定及び管路系の総落差の目標総落差への制御を示すフローチャート図である。 図6は同制御装置によるシステムロスカーブの測定の詳細を示すフローチャート図である。 図7は同制御装置によるシステムロスカーブの測定の様子を示す図である。 図8は同制御装置による分岐管路への流量の推定の様子を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、又はその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態の流体システムを含む管路系の全体概略構成を示す。同図において、管路系(1)の上流端には水(流体)の貯留槽(2)が配置され、下流端には受水槽(3)が配置される。上記管路系(1)の途中には、本流体システム(A)の水車(流体機械)(T)が配置され、この水車(T)の回転軸(9)には回転電気機械(G)が接続されており、貯留槽(2)の水を管路系(1)の水車(T)に流すことにより、水車(T)及び回転電気機械(G)を回転駆動して、回転電気機械(G)を発電機として動作させて発電する構成である。
また、上記管路系(1)において、上記水車(T)の直上流側には、分岐管路(6)が接続されている。この分岐管路(6)は、本流体システムの管理者とは別の管理者がこの分岐管路(6)への流量を独自に管理するものである。本実施形態では、この機能を表現するため、分岐管路(6)に、この分岐管路(6)を開閉する電磁弁(7)と、この電磁弁(7)の下流側に流量を調整可能なブースターポンプなどのポンプ(P)とを配置している。このポンプ(P)の制御により、本流体システムの管理者とは別の管理者は、分岐管路(6)への流量を、水車(T)に流れる流量に依存せず、独自に定めた所定量とすることが可能である。
一方、上記管路系(1)において、上記水車(T)よりも下流側には、水車(T)を流れる流量を調整可能な電磁弁(8)が配置されている。
上記図1の管路系(1)では、貯留槽(2)の水面から受水槽(3)の水面までの落差が総落差(Ho)であり、貯留槽(2)の水が管路系(1)を経て受水槽(3)に至るまでの管路抵抗に相当する落差を上記総落差(Ho)から減じた落差が水車(T)での有効落差(H)である。
図2は、上記回転電気機械(G)の制御系及び電源連系を示す。同図において、回転電気機械(G)の発電出力はコンバータ部(13)により直流出力に変換された後、平滑コンデンサ(12)により平滑され、系統連系装置(11)に出力される。
更に、(20)は上記コンバータ部(13)を制御する制御装置(制御手段)であって、内部には、予め、図3に示す特性マップ(M)が記憶されている。この特性マップ(M)は、縦軸を水流の有効落差(H)、横軸を水車(T)に供給される流量(Q)としている。この特性マップ(M)において、回転電気機械(G)は、その負荷をかけずトルク零値(T=0)とした場合の無拘束速度曲線と回転数零値(N=0)の等速度曲線との間の領域を水車(T)が水流により回転する水車領域として、この水車領域において、回転電気機械(G)が水車(T)により回転駆動されて発電機として運転されるのを基本とする。上記無拘束速度曲線のマップ左側の領域は、回転電気機械(G)が電動機として水車(T)を回転駆動する力行領域である。
上記水車領域において、複数の等トルク曲線は上記無拘束速度曲線(T=0)に沿い、マップ上、流量(Q)の増大に応じてトルク値も増大する。また、複数の等速度曲線は回転数零値(N=0)の等速度曲線に沿い、有効落差(H)が大きくなるほど回転数も上昇する。更に、破線で示した等発電力曲線は下に凸な二次曲線であって、有効落差(H)及び流量(Q)の増大に応じて発電力も増大する。この複数の等発電力曲線の頂点を結ぶ曲線(E)は、回転電気機械(G)が発電機として最大発電力を得る最大発電力曲線である。このH−Q関係マップ上に回転電気機械(G)のトルク(T)、回転速度(N)、発電力(P)を記録した特性マップ(M)は、本流体システム(A)が接続される管路系(1)とは無関係であり、本流体システム(A)に固有の特性マップである。
そして、上記特性マップ(M)に、回転電気機械(G)の実際の運転で推定した管路系(1)のシステムロスカーブ(So)を記録する。このシステムロスカーブ(So)の推定動作の詳細は後述する。このシステムロスカーブ(So)は、図1に示した管路系(1)に固有の流動抵抗特性線であって、流量(Q)=0のとき有効落差(H)が総落差(Ho)であり、流量(Q)の増大に応じて有効落差(H)が二次曲線的に減少する特性を持ち、その曲率は図1の管路系(1)固有の値を持つ。
図2に戻って、上記制御装置(20)の内部には、速度検出器(21)と、最適運転制御装置(22)と、速度制御器(23)と、トルク制御器(24)と、電流制御器(25)と、選択器(26)とが備えられる。速度検出器(21)は、回転電気機械(G)の出力電流を検出する電流センサ(27)の出力と、電流制御器(25)の電流制御信号とを受けて、回転電気機械(G)の回転速度を検出する。最適運転制御装置(22)は、上記速度検出器(21)で検出した回転速度と、トルク制御器(24)からのトルク値とに基づいて、これ等の回転速度及びトルク値に対応する上記特性マップ(M)上の回転電気機械(G)の運転点(有効落差(H)及び流量(Q))を演算し、この回転電気機械(G)の運転点から、最大発電力となる最大発電力曲線(E)上の運転点に移行するように、トルク指令値又は回転速度指令値を演算する。また、最適運転制御装置(22)は、運転状態に応じて速度制御かトルク制御かを選択器(26)で切り替える。
上記制御装置(20)の最適運転制御装置(22)の内部構成を図4に示す。最適運転制御装置(22)は、流量演算部(30)と、有効落差演算部(31)と、最適運転指令演算器(32)とを有する。上記流量演算部(30)は、図2の速度検出器(21)からの回転速度(N)と、トルク制御器(24)からのトルク値(T)とを受けて、図3の特性マップ(M)上のこれ等の回転速度(N)及びトルク値(T)で決まる回転電気機械(G)の運転点での流量(Q)を演算する。また、有効落差演算部(31)は、上記流量演算部(30)の内部演算値と上記速度検出器(21)からの回転速度(N)とを受け、この流量(Q)及び回転速度(N)で決まる特性マップ(M)上の運転点での有効落差(H)を演算する。更に、最適運転指令演算器(32)は、上記流量演算部(30)で演算された流量(Q)と有効落差演算部(31)で演算された有効落差(H)とに基づいて、これ等の流量(Q)と有効落差(H)とで決まる特性マップ(M)上の回転電気機械(G)の運転点から最大発電力曲線(E)上の最大発電力となる運転点に移動するためのトルク指令値又は回転速度指令値を演算する。
<分岐管路(6)への流量の推定及び貯留槽(2)の液面高さ調整>
次に、制御装置(20)による分岐管路(6)への流量の推定、及び貯留槽(2)の液面高さの調整を図5のフローチャートに基づいて説明する。
図5において、ステップS1では、流動抵抗特性線として、管路系(1)に固有のシステムロスカーブを作成する。この作成は、具体的には、図6のフローチャートに基づいて行う。
[管路系(1)固有のシステムロスカーブの作成]
図6のフローチャートに基づくシステムロスカーブの作成に際し、その当初で、回転電気機械(G)が特性マップ(M)上の水車領域内の任意の運転点、例えば、図7の特性マップ(M)上の最大発電力曲線(E)上の運転点(Y)で運転されている場合を例示して説明する。この時、回転電気機械(G)は、最大発電力曲線(E)上の運転点(Y)になるように、その回転数(N)又はトルク(T)が逐次探索制御(MPPT制御、Maximum Power Point Track制御)されている。
そして、図6のフローチャートに示したように、ステップS1において、トルク制御器(24)へのトルク指令値(T)を、最初は、現在の繰り返し回数(Nr)(Nr=1〜3、初期値=1)・現在トルク値(To)の所定%値、例えば30%値(0.3・Nr・To)に設定して、回転電気機械(G)を運転する。その後、ステップS2で所定時間の間、運転状態が安定するまで待ち、ステップS3において速度検出器(21)で検出した回転電気機械(G)の回転速度(N)と、トルク制御器(24)からのトルク(T)をモニタすると共に、これ等の回転速度(N)及びトルク(T)から回転電気機械(G)の発電力(P)を演算し、これ等の情報で決まる特性マップ(M)上の運転点の流量(Q)及び有効落差(H)に変換する。
そして、ステップS4で繰り返し回数(Nr)の値を判断し、繰り返し回数(Nr)が設定値(例えば3)以下(Nr≦3)の場合には、ステップS5で繰り返し回数(Nr)に「1」値を加算(Nr=Nr+1)した後、ステップS1に戻って以上の運転点の変更を繰り返す。一方、上記複数回(Nr+1回)を越えた(Nr>3)場合には、ステップS6に進んで、上記複数回(Nr+1回)得られた運転点のデータを用いてシステムロスカーブを推定する。
尚、上記複数個の運転点のデータ取得については、特性マップ(M)上の水車領域で運転点を変更するので、トルク指令値(T)は無拘束速度曲線のT=0%以上の値に設定する。また、運転点の変更に際し、トルク指令値(T)は30%ずつ増大させたが、10%、15%又は20%ずつ変更しても良く、予め定めた所定%値を採用すれば良い。更に、回転電気機械(G)の運転状態の変更は、トルク指令値(T)を変更するのに代えて、回転速度(N)を変更したり、これ等を組み合わせて変更しても良い。加えて、運転状態の安定を待つ必要がない場合には、変更する制御値が目標値に至るまでの複数の運転データを逐次記録し、これ等の運転データをもシステムロスカーブの推定に活用しても良い。また、上記繰返し回数(Nr)は本実施形態では所定値(“3”値)に設定したが、“1”値に設定して、少なくとも2つの運転点のデータを取得すればシステムロスカーブの推定が可能である。繰返し回数(Nr)をNr≧2とすればシステムロスカーブの推定精度は向上する。
このようにして、図7に示したように、複数(上記説明では「4」)の運転点(Z1)〜(Z4)が得られたので、これ等の運転点のデータを用いて管路系(1)のシステムロスカーブ(So)を推定する。このシステムロスカーブ(So)の推定については、予め定めた配管モデルを使用して行うのが望ましい。この配管モデルは、図3に示したシステムロスカーブ(So)から判るように、流量(Q)の2乗に比例して有効落差(H)が減少する特性、すなわち、流量(Q)の2乗に比例して管路抵抗が増大する特性から、この特性曲線を持つ配管モデルがテーブル又は数式で表現されている。そして、上記取得した複数の運転点のデータと上記特性曲線の配管モデルとに基づいて、上記取得した複数の運転点間のデータを補間して、上記水車領域にて管路系(1)のシステムロスカーブ(So)を導出する。このシステムロスカーブ(So)は、更に、力行領域及び回転数零値(N=0)の等速度曲線のマップ右側の領域にも延びるように、上記水車領域での曲線を延長(外挿)して導出する。そして、このように導出、推定した管路系(1)のシステムロスカーブ(So)を図3の特性マップ(M)に記録する。尚、上記システムロスカーブ(So)の推定は、上記配管モデルを使用する場合には、回転電気機械(G)の少なくとも2つの運転点のデータを取得すれば可能である。一方、上記配管モデルを使用しない場合には、少なくとも3つの運転点のデータを取得するのが望ましい。
尚、システムロスカーブ(So)の最初の作成タイミングは、本流体システムを管路系(1)に設置するシステム構築時である。このシステム構築時には、分岐回路(6)に流体流れが発生していない状態において、上記の通りシステムロスカーブ(So)を測定、作成する。そして、このシステムロスカーブ(So)に基づいて図6のステップS6において管路系(1)の総落差を推定する。具体的には、図7に示したように、システムロスカーブ(So)の流量=0の点、すなわち、管路系(1)の配管抵抗ロスが「0」値での有効落差(Ho)を管路系(1)の総落差として把握する。この管路系(1)の総落差(Ho)は、図1に示したように貯留槽(2)の液面高さに相当する。また、上記図6のステップS6において、上記測定したシステムロスカーブ(So)に基づいて、管路系(1)に固有の配管抵抗係数(α)を算出する。この配管抵抗係数(α)の算出は、具体的には次のように行う。すなわち、先ず、図8に示した特性マップ(M)上において、上記推定したシステムロスカーブ(So)上で回転電気機械(G)を最大発電状態の運転点、すなわち、システムロスカーブ(So)と最大発電力曲線(E)との交点の運転点(K)で運転するように、回転電気機械(G)の回転数(N)又はトルク(T)を逐次探索制御(MPPT制御)して、この運転点(K)での水車(T)に流れる流量(Q1)と有効落差(H1)とを把握する。そして、推定したシステムロスカーブ(So)が流量(Q)の2乗に比例して管路抵抗が増大する特性を有することを考慮して、次式で示される総落差(Ho)、有効落差(H1)、流量(Q1)及び配管抵抗係数(α)との関係式
H1=Ho−α・Q1
に基づいて、配管抵抗係数(α)を算出する。
そして、本流体システムの構築後、本流体システムを稼働すると、管路系(1)のシステムロスカーブ(S1)を図5のフローチャートに従って随時再作成して行く。このシステムロスカーブ(S1)の再作成は、上記システムの構築時でのシステムロスカーブ(So)の作成手順と同一である。
[分岐管路(6)への流出量の推定]
上記図5のステップS1にて、システム構築時(分岐管路(6)に流体流れが発生していない状態)においてシステムロスカーブ(So)が作成されると共に、本流体システム稼働後にシステムロスカーブ(S1)が再作成されたので、図5のステップS2では、この2つのシステムロスカーブ(So)、(S1)に基づいて分岐管路(6)への流出量を推定する。尚、この分岐管路(6)への流出量の推定は、上記システムロスカーブ(S1)の再作成の時間中、水車(T)に流れる流量(Q1)の大小に拘わらず、分岐管路(6)への流量(Q2)が一定流量を保持していること、及び、分岐管路(6)の分岐点が管路系(1)の水車(T)の直上流側であることを条件とした場合の例示である。
具体的には、図8に示したように、最初に、本流体システム稼働後に推定、再作成したシステムロスカーブ(S1)において、流量(Q)=0のときの有効落差(Ho’)を総落差として把握すると共に、この再作成したシステムロスカーブ(S1)上で回転電気機械(G)を最大発電状態の運転点(L)で運転するように、回転電気機械(G)の回転数(N)又はトルク(T)を逐次探索制御(MPPT制御)して、この運転点(L)での水車(T)に流れる流量(Q1’)と有効落差(H1’)とを把握する。ここで、分岐管路(6)に流体流れが発生していない状態でのシステムロスカーブ(So)に基づく総落差(Ho)に対し、上記再作成したシステムロスカーブ(S1)に基づく総落差(Ho’)がある程度低い場合には、分岐管路(6)への流体流れが発生したと判断できる。一方、上記2つの総落差(Ho)、(Ho’)間にさほどの差異がない場合には、分岐管路(6)への流体流れなしと判断できる。
尚、上記分岐管路(6)への流体流れが発生した場合において、2つの総落差(Ho)、(Ho’)間の差異(Ho−Ho’)は、分岐管路(6)への流量(Q2)の2乗に比例し、再作成したシステムロスカーブ(S1)の傾きは、水車(T)への流量を流量(Q1’)、分岐管路(6)への流量を流量(Q2)として、Q1’+2・Q1’・Q2に比例する。また、上記分岐管路(6)に流体流れが発生していない場合のシステムロスカーブ(So)では、その傾きは、Q1に比例する。
更に、上記再作成したシステムロスカーブ(S1)に基づいて、管路系(1)に固有の配管抵抗係数(α’)を算出する。この配管抵抗係数(α’)の算出は、上記分岐管路(6)に流体流れが発生していない場合でのシステムロスカーブ(So)に基づく配管抵抗係数(α’)の算出と同様であるので、その詳細記述は省略する。
そして、水車(T)上流側を流れる流量(分岐管路(6)の管路系(1)への接続点よりも上流側の流量)(Q)は、水車(T)を流れる流量(Q1’)と、分岐管路(6)への流量(Q2)との合計値であり(Q=Q1’+Q2)、水車(T)上流側を流れる流量(Q)は、上記総落差(Ho’)、有効落差(H1’)、流量(Q)及び配管抵抗係数(α’)との関係式
H1‘=Ho’−α‘・Q
を満たす。従って、分岐管路(6)への流量(Q2)は、次式
Q2={(Ho‘−H1’)/α‘}1/2−Q1’
により算出される。尚、このとき、管路系(1)において貯留槽(2)から分岐管路(6)の接続箇所までの区間で、水車(T)上流側を流れる流量(Q)(Q=Q1’+Q2)によって配管抵抗ロスが主として発生するとし、また、水車(T)を流れる流量(Q1’)によって生じる水車(T)以降の管路系(1)の配管抵抗ロスは、無視できると仮定している。
以上のようにして分岐管路(6)への流量(Q2)を推定するが、この際、上記2つのシステムロスカーブ(So)、(S1)に基づいて算出した配管抵抗係数(α)、(α’)が同一値でない場合には、分岐管路(6)への流体流れの発生ではなく、管路系(1)の異常などの故障モード時であると判断して、警報を発する。従って、本流体システムの管理者は、その警告を受けて、管路系(1)の異常などに早急に対応できる。
[管路系(1)の総落差(Ho)の目標総落差への制御]
以上のように、分岐管路(6)への流体流れが発生した際には、その分岐管路(6)への流量に応じて管路系(1)の総落差(Ho)が低下するため、以下では、分岐管路(6)への流体流れの有無に拘わらず、管路系(1)の総落差(Ho)を目標総落差に制御する。具体的には次の通りである。
図5のステップS2では、上記分岐管路(6)への流出量(Q2)の推定の後、上記ステップS1で測定したシステムロスカーブ(S1)に基づいて流量(Q)=0の時点の管路系(1)の有効落差(Ho‘)を総落差、すなわち貯留槽(2)の液位として推定する。
その後は、ステップS3において、上記推定した分岐管路(6)への流出量(Q2)がその想定最大値を越えるか否かを判断し、越える場合には、上記推定した管路系(1)の総落差(Ho‘)が大きく低下する状況であるので、ステップS4において水車(T)を流れる流量が最少流量になるように回転電気機械(G)の運転を制御する。具体的には、図8に示した特性マップ(M)のシステムロスカーブ(S1)上において、無拘束速度曲線(T=0)近傍の水車領域の運転点(例えば同図に示すB点)で水車(T)を無負荷運転に近い状態で運転するように、回転電気機械(G)に最低トルク指令を出力する。尚、水車(T)の下流に配置した電磁弁(8)をほぼ全閉にして水車(T)を流れる流量を最少流量にしても良い
次いで、ステップS5及びS6において、上記推定した管路系(1)の総落差(貯留槽(2)の液位)(Ho‘)を、貯留槽(2)内で維持すべき液面範囲の上限値(HU)及び下限値(HL)と比較する。そして、Ho‘>HUの場合には、液面範囲の上限値を越えるため、ステップS7で液面範囲の上限値(HU)以下に抑えるよう、水車(T)を流れる流量が最大流量になるように回転電気機械(G)の運転を制御する。具体的には、図8に示した特性マップ(M)のシステムロスカーブ(S1)上において、水車(T)の回転数零値(N=0)の等速度曲線近傍の極低回転数での運転点(例えば同図に示すA点)で運転するように、回転電気機械(G)の運転を制御する。尚、この運転点(A)での運転に代えて、水車(T)にその回転軸(9)のロック機構(メカニカルブレーキ等)を備える場合には、このロック機構を作動させても良い。
一方、Ho‘<HLの場合には、液面範囲の下限値未満であるため、ステップS8で液面範囲の下限値(HL)以上に上げるよう、水車(T)を流れる流量が最少流量になるように回転電気機械(G)の運転を制御する。この制御は、上記ステップS4での回転電気機械(G)の制御と同様である。
尚、上記Ho‘>HUの場合及びHo‘<HLの場合、すなわち、貯留槽(2)の推定液面(推定した管路系(1)の総落差)(Ho‘)が液面範囲(HL≦Ho‘≦HU)にない場合、並びに推定した分岐管路(6)への流出量(Q2)が想定最大値を越える場合には、ステップS9でアラーム(警報)を発令した後、ステップS1及びS2に戻ってシステムロスカーブ(S1)を再作成して総落差(Ho‘)を再推定する。
そして、推定した管路系(1)の総落差(Ho‘)が液面範囲(HL≦Ho‘≦HU)内にある場合には、ステップS10において、回転電気機械(G)の運転状態(回転数、トルクや発電量)に対応する水車(T)の推定流量を、管路系(1)で維持すべき設定最少流量値と比較し、水車(T)の推定流量が上記維持すべき設定最少流量値以下の場合には、ステップS11において、水車(T)に流れる流量が管路系(1)として維持すべき上記設定最少流量値になるよう、回転電気機械(T)の回転数又はトルクを制御し、その後、ステップS1及びS2に戻ってシステムロスカーブ(S1)を再作成して総落差(Ho’)を再推定する。
一方、上記ステップS10で水車(T)の推定流量が上記維持すべき設定最少流量値を越えている場合には、ステップS12において、貯留槽(2)の推定液面(Ho’)を貯留槽(2)の液面目標値(HT)にするよう、水車(T)に流れる流量を制御する。具体的には、先ず、貯留槽(2)の推定液面(Ho’)を液面目標値(目標総落差)(HT)と比較し、Ho‘≧HTの場合には、水車(T)に流れる流量を増量制御して推定液面(Ho‘)を低下させるよう、回転電気機械(G)の回転数を低下制御するか、又は回転電気機械(G)のトルクを増大制御する。一方、逆に、Ho‘<HTの場合には、水車(T)に流れる流量を減少制御して推定液面(Ho‘)を上昇させるよう、回転電気機械(G)の回転数を上昇制御するか、又は回転電気機械(G)のトルクを低下制御する。尚、上記貯留槽(2)の液面目標値(HT)は、液面範囲の上限値(HU)を越えない範囲で、高く設定する方が、長期間で見た場合の総発電量を多く確保できる。また、この液面目標値(HT)は、液面範囲の上限値(HU)に対して所定のマージンをもって設定するのが望ましい。
そして、上記ステップS12で貯留槽(2)の推定液面(Ho‘)を貯留槽(2)の液面目標値(HT)にするよう制御した後は、ステップS1及びS2に戻ってシステムロスカーブ(S1)を再作成して総落差(Ho‘)を再推定する。
ここで、上記の液面目標値(HT)への液面制御によって、貯留槽(2)の推定液面(Ho‘)がその液面目標値(HT)に一定制御されている場合において、分岐管路(6)への流体流れがないときには、貯留槽(2)への流体の流入量と管路系(1)に流れる流量とが同量であるので、回転電気機械(G)の運転状態(回転数、トルクや発電量)に対応する水車(T)の推定流量から、貯留槽(2)への流体の流入量を推定することが可能である。
以上のようにして推定した管路系(1)の総落差(Ho‘)が液面目標値(HT)になるよう制御した後は、制御装置(20)は、例えば図8に示す特性マップ(M)においてシステムロスカーブ(S1)上で最大発電電力となる運転点(L)、すなわちシステムロスカーブ(S1)と最大発電力曲線(E)との交点の運転点で運転するように、回転電気機械(G)の回転数(N)又はトルク(T)を逐次探索制御(MPPT制御)する。尚、上記最大発電電力となる運転点(L)での運転に代えて、回転電気機械(G)が最大効率となる運転点など、所定の運転点で運転しても良いのは勿論である。
<実施形態の効果>
本実施形態では、図8に示したように、分岐管路(6)への流体流れがない場合のシステムロスカーブ(So)と、本流体システム稼働後に推定したシステムロスカーブ(S1)とに基づいて各々管路系(1)の総落差(Ho)、(Ho’) を推定し、この総落差間にある程度の差異がある(Ho>Ho‘)場合には、分岐管路(6)への流体流れがあると判断して、分岐管路(6)への流体量(Q2)を下記式
Q2={(Ho‘−H1’)/α‘}1/2−Q1’
(Ho‘:システムロスカーブ(S1)に基づく総落差、H1’、Q1‘:発電量が最大となる運転点(L)での水車(T)の有効落差及び流量、α‘配管抵抗係数)
に基づいて算出して推定した。従って、分岐管路(6)にその流量を検出する流量センサや、その検出信号を通信する通信線を設けることなく、分岐管路(6)の流体量を把握することが可能である。
また、システムロスカーブ(So)、(S1)の推定に用いる配管モデルは、管路系(1)に流れる流量(Q)の2乗に比例して管路抵抗が増加する二次曲線、すなわち、システムロスカーブの実際の変化傾向を良好に表現した配管モデルであるので、管路系(1)固有のシステムロスカーブ(So)、(S1)を精度良く推定することが可能である。
更に、2つのシステムロスカーブ(So)、(S1)に基づいて、各々、配管抵抗係数(α)、(α’)を算出し、これ等の配管抵抗係数(α)、(α’)同士が同一値でない場合には、分岐管路(6)への流体流れの発生ではなく、管路系(1)の異常などの故障モード時であると判断できるので、その際に発せられる警報により、本流体システムの管理者などは管路系(1)の異常などに早急に対応することが可能である。
加えて、本実施形態では、推定したシステムロスカーブ(S1)から管路系(1)の総落差(管路系の上流端に配置された貯留槽(2)の液位)(Ho’)を推定し、推定液位(Ho’)を液面目標値(HT)に制御している。従って、推定液位(Ho’)が例えば液面範囲下限値(HL)以下のときには、水車(T)の流量を絞って貯留槽(2)の液位(Ho’)を上昇させ、液面目標値(HT)になった後に、回転電気機械(G)の所期の発電制御を開始することが可能である。この場合には、長期間で見た場合の総発電量を多く確保できる。すなわち、発電量は落差×管路系の流量に比例するため、例えば推定した貯留槽(2)の液位(Ho’)が低い場合には、水車(T)への流体供給を続行しても、長期間で見た場合の総発電量は少なくなるが、本実施形態では、貯留槽(2)の液位(Ho’)をできる限り高く保持しながら連続的に発電できて、長期間で見た場合の総発電量を多く確保することができる。
更に、推定した貯留槽(2)の液位(Ho)が液面範囲下限値(HL)以下のときには、図8の水車領域において回転電気機械(G)は無拘束運転近傍の極低トルクの運転点(B)に制御されて、水車(T)を流れる流量が最少流量近傍に減少される。従って、貯留槽(2)の液位(管路系(1)の総落差)(Ho’)を上昇させつつ、水車(T)で回転電気機械(G)を発電機として運転して、その発電電力で自己の回転電気機械(G)の発電制御に要する電力を賄うことが可能である。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、回転電気機械(G)の特性マップ(M)上の運転点の把握は回転速度(N)とトルク値(T)との組合せにより行ったが、その他、回転速度(N)と発電力(P)との組合せや、トルク値(T)と発電力(P)との組合せであっても良い。
また、図3に示した特性マップ(M)は、テーブルや数式で表現しても良い。
以上説明したように、本発明は、管路系に配置した水車などの流体機械の上流側に分岐管路が配置されている場合に、その分岐管路への流量を、流量センサなどのセンサ類を配置することなく推定できるので、その分岐管路への流量が別管理者によって独自に管理される場合にも、水車などの流体機械を用いて回転電気機械の発電量を適切に制御する流体システムに適用して、有用である。
A 流体システム
1 管路系
2 貯留槽
3 受水槽
T 水車(流体機械)
G 回転電気機械
6 分岐管路
P ポンプ
7、8 電磁弁
9 回転軸
11 系統連系装置
12 平滑コンデンサ
13 コンバータ部
20 制御装置(制御手段)
21 速度検出器
22 最適運転制御装置
23 速度制御器
24 トルク制御器
25 電流制御器
27 電流センサ
30 流量演算部
31 落差演算部
32 最適運転指令演算部
So、S1 システムロスカーブ(流動抵抗特性線)

Claims (5)

  1. 落差を有する管路系(1)に配置された流体機械(T)と、上記流体機械(T)の回転軸(9)に連結された回転電気機械(G)とを備え、上記管路系(1)に上記流体機械(T)の上流側から分岐した分岐管路(6)が接続された流体システムにおいて、
    上記流体機械(T)に流れる流量と流体機械(T)前後の有効落差との関係マップに上記回転電気機械(G)の運転状態が記録された特性マップ(M)を有する制御手段(20)を備え、
    上記制御手段(20)は、
    上記回転電気機械(G)の運転状態を複数回変更して上記管路系(1)に固有の有効落差(H)及び流量(Q)の流動抵抗特性線(S1)を推定すると共に、その推定後に、回転電気機械(G)を所定運転状態に制御し、
    上記回転電気機械(G)の所定運転状態と、上記推定した流動抵抗特性線(S1)と、上記分岐管路(6)に流体が流れていない状態での流動抵抗特性線(So)とに基づいて、上記分岐管路(6)に流れる流量(Q2)を推定する
    ことを特徴とする流体システム。
  2. 上記請求項1記載の流体システムにおいて、
    上記制御手段(20)は、
    上記分岐管路(6)に流れる流量(Q2)の推定に際し、上記推定した管路系(1)の流動抵抗特性線(S1)に基づいて、管路系(1)の総落差(Ho’)及び配管抵抗(α’)を推定すると共に、回転電気機械(G)の上記所定運転状態に対応する上記特性マップ(M)上の流体機械(T)の流量(Q1’)及び有効落差(H1’)を推定する
    ことを特徴とする流体システム。
  3. 上記請求項1又は2載の流体システムにおいて、
    上記制御手段(20)は、
    上記回転電気機械(G)の所定運転状態として、上記回転電気機械(G)の発電量が最大となる運転状態に制御する
    ことを特徴とする流体システム。
  4. 上記請求項1〜3の何れか1項に記載の流体システムにおいて、
    上記制御手段(20)は、
    上記管路系(1)に固有の流動抵抗特性線(S1)の推定を、上記回転電気機械(G)の複数回の運転状態と、上記特性マップ(M)と、上記管路系(1)の流量の2乗に比例して管路抵抗が増加する曲線で表現される予め定めた配管モデルとに基づいて行う
    ことを特徴とする流体システム。
  5. 上記請求項1〜4の何れか1項に記載の流体システムにおいて、
    上記制御手段(20)は、
    上記推定した流動抵抗特性線(S1)と上記分岐管路(6)に流体が流れていない状態での流動抵抗特性線(So)とから推定する管路系(1)の配管抵抗(α’,α)同士が一致しないとき、警報を発する
    ことを特徴とする流体システム。
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