JP6993588B2 - 水力発電システム - Google Patents

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Description

本開示は、水力発電システムに関する。
特許文献1には、水力発電システムが開示されている。この水力発電システムは、流体が流れる流路に配置される水車と、水車によって駆動される発電機と、水車の有効落差を調節する落差調節手段と、制御部とを備える。制御部は、水車の流量が目標流量に近づくように発電機を制御する流量制御と、水車の有効落差を第1範囲内とするように落差調節手段によって水車の有効落差を調節する落差調節制御とを協調して行う。
特開2018-119547号公報
しかしながら、特許文献1のシステムでは、水車の流出側における流路の状態を管理することができるが、水車の流入側における流路の状態を管理することが困難である。
本開示の第1の態様は、水力発電システムに関し、この水力発電システムは、流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、前記水車(11)により駆動される発電機(12)と、第1制御を行う制御部(13)とを備え、前記流路(40)は、前記水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含み、前記第1流路(41)は、前記水車(11)に流入する前記流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、前記水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含み、前記分岐流路(46)の出口は、前記水車(11)の下流側ではなく分岐貯留槽(52)に接続され、前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)、前記第1流路(41)に前記流体を流出する第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。
第1の態様では、第1制御を行うことにより、水車(11)の流入側における流路である第1流路(41)の状態を管理することができる。
また、第1の態様では、第1制御を行うことにより、水車流路(45)または分岐流路(46)の状態を管理することができる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、前記制御部(13)は、前記発電機(12)のトルクまたは回転数を制御することで前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御することを特徴とする水力発電システムである。
本開示の第3の態様は、第1または第2の態様において、前記制御部(13)は、前記第1制御と、第2制御とを実行可能であり、前記流路(40)は、前記第1流路(41)と、前記水車(11)の流出側に位置する第2流路(42)とを含み、前記制御部(13)は、前記第2制御において、前記第2流路(42)における前記流体の圧力(Pb)、前記第2流路(42)における前記流体の流量(Qb)、前記第2流路(42)から前記流体が流入する第2貯留槽(51)における前記流体の液位(Hb)のいずれか1つが第2目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御することを特徴とする水力発電システムである。
第3の態様では、第2制御を行うことにより、水車(11)の流出側における流路である第2流路(42)の状態を管理することができる
本開示の第の態様は、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、前記制御部(13)は、前記分岐流路(46)における前記流体の積算流量が目標積算流量に近づくように、前記第1制御を行うことを特徴とする水力発電システムである。
の態様では、分岐流路(46)における流体の積算流量を管理することができる。
本開示の第の態様は、第1~第4の態様のいずれか1つにおいて、前記分岐流路(46)には、前記流体の流量または圧力を調節する調節機構(60)が設けられることを特徴とする水力発電システムである。
本開示の第の態様は、第6の態様において、前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記調節機構(60)の入口近傍における前記流体の圧力が前記第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御することを特徴とする水力発電システムである。
の態様では、第1制御を行うことにより、調節機構(60)の制御性を向上させることができる。
本開示の第の態様は、第1~第の態様のいずれか1つにおいて、前記制御部(13)は、前記流路(40)に含まれる任意地点における前記流体の圧力と、前記任意地点と前記任意地点とは異なる前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)を推定すべき推定対象地点との間の流路条件と、前記任意地点と前記推定対象地点の間の流路における前記流体の流量とに基づいて、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)を推定することを特徴とする水力発電システムである。
の態様では、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)を検出する圧力センサを設けなくてもよいので、設置コストを低減することができる。
本開示の第の態様は、第1~第の態様のいずれか1つにおいて、前記制御部(13)は、前記流路(40)において前記第1貯留槽(50)と前記水車(11)との間に位置する任意地点における前記流体の異なる流量に応じた圧力に基づいて、前記第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)を推定することを特徴とする水力発電システムである。
の態様では、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)を検出する液位センサを設けなくてもよいので、設置コストを低減することができる。
本開示の第の態様は、第~第の態様のいずれか1つにおいて、前記制御部(13)は、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)を推定すべき推定対象地点とは異なる任意地点における前記流体の流量に基づいて、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)を推定することを特徴とする水力発電システムである。
本開示の第10の態様は、第~第の態様のいずれか1つにおいて、前記制御部(13)は、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)を推定すべき推定対象地点における前記流体の圧力と、前記推定対象地点とは異なる任意地点における前記流体の圧力と、前記推定対象地点と前記任意地点との間の流路条件とに基づいて、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)を推定することを特徴とする水力発電システムである。
および第10の態様では、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を検出する流量センサを設けなくてもよいので、設置コストを低減することができる。
本開示の第11の態様は、第1~第10の態様のいずれか1つにおいて、前記制御部(13)は、前記発電機(12)により得られる電力を用いて動作可能であることを特徴とする水力発電システムである。
11の態様では、発電機(12)により得られる電力を用いて制御部(13)を動作させることにより、制御部(13)に電力を供給する電力系統の停電時においても第1制御を行うことができる。
本開示の第12の態様は、水力発電システムに関し、この水力発電システムは、流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、前記水車(11)により駆動される発電機(12)と、第1制御を行う制御部(13)とを備え、前記流路(40)は、前記水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含み、前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)、前記第1流路(41)に前記流体を流出する第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御し、前記第1流路(41)は、前記水車(11)に流入する前記流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、前記水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含み、前記制御部(13)は、前記分岐流路(46)における前記流体の積算流量が目標積算流量に近づくように、前記第1制御を行う。
本開示の第13の態様は、水力発電システムに関し、この水力発電システムは、流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、前記水車(11)により駆動される発電機(12)と、第1制御を行う制御部(13)とを備え、前記流路(40)は、前記水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含み、前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)、前記第1流路(41)に前記流体を流出する第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御し、前記第1流路(41)は、前記水車(11)に流入する前記流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、前記水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含み、前記分岐流路(46)には、前記流体の流量または圧力を調節する調節機構(60)が設けられ、前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記調節機構(60)の入口近傍における前記流体の圧力が第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。
図1は、実施形態1による水力発電システムが設けられる流路の構成を例示する図である。 図2は、制御部の構成を例示するブロック図である。 図3は、水力発電システムの特性マップを例示するグラフである。 図4は、実施形態1における第1制御(流量制御)を例示するフローチャートである。 図5は、実施形態1における第2制御(流量制御)を例示するフローチャートである。 図6は、実施形態1における第1制御(落差制御)を例示するフローチャートである。 図7は、実施形態1における第2制御(落差制御)を例示するフローチャートである。 図8は、実施形態1の変形例1による水力発電システムが設けられる流路の構成を例示する図である。 図9は、実施形態1の変形例2による水力発電システムが設けられる流路の構成を例示する図である。 図10は、実施形態1の変形例3による水力発電システムが設けられる流路の構成を例示する図である。 図11は、実施形態2による水力発電システムが設けられる流路の構成を例示する図である。 図12は、実施形態2における第1制御(流量制御)を例示するフローチャートである。 図13は、実施形態2における第2制御(流量制御)を例示するフローチャートである。 図14は、実施形態3による水力発電システムが設けられる流路の構成を例示する図である。 図15は、実施形態3における第1制御(流量制御)を例示するフローチャートである。 図16は、実施形態3における第2制御(流量制御)を例示するフローチャートである。 図17は、実施形態4による水力発電システムの積算流量制御を例示するグラフである。 図18は、調節機構の変形例を例示する図である。 図19は、圧力、流量、液位の推定について説明するための図である。 図20は、液位の推定について説明するためのグラフである。
以下、実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1による水力発電システム(10)が設けられる流路(40)の構成を例示する。この水力発電システム(10)は、水車(11)と、発電機(12)と、制御部(13)とを備える。水車(11)は、流路(40)に配置される。
〔流路〕
流路(40)は、落差を有する。流路(40)には、流体(例えば水)が流れる。流路(40)は、第1流路(41)と、第2流路(42)とを含む。例えば、流路(40)は、複数の金属管(例えばダクタイル鋳鉄管)により構成される。また、この例では、流路(40)には、第1貯留槽(50)と第2貯留槽(51)と分岐貯留槽(52)とが設けられる。第1貯留槽(50)は、第1流路(41)に流体を流出する。第2貯留槽(51)には、第2流路(42)から流体が流入する。
〈第1流路〉
第1流路(41)は、水車(11)の流入側に位置する流路である。この例では、第1流路(41)は、水車流路(45)と、分岐流路(46)とを含む。水車流路(45)は、第1貯留槽(50)と水車(11)とを繋ぐ流路である。水車流路(45)には、水車(11)に流入する流体の少なくとも一部が流れる。分岐流路(46)は、水車流路(45)から分岐する流路である。この例では、分岐流路(46)は、単一の流路により構成される。また、分岐流路(46)の出口には、分岐貯留槽(52)が接続される。
〈第2流路〉
第2流路(42)は、水車(11)の流出側に位置する流路である。この例では、第2流路(42)は、単一の流路により構成される。第2流路(42)の出口には、第2貯留槽(51)が接続される。
〔水車〕
水車(11)は、流路(40)に配置される。この例では、水車(11)は、羽根車と、羽根車を収容するケーシングとを備える。例えば、羽根車には、渦巻きポンプに備えるインペラが用いられる。羽根車の中心部には、回転軸が固定される。水車(11)では、ケーシングに形成された入口(流入口)からケーシング内に流入した流体の流れにより羽根車が圧力を受けて回転し、羽根車の回転とともに回転軸が回転する。ケーシング内の流体は、ケーシングに形成された出口(流出口)から排出される。
〔発電機〕
発電機(12)は、水車(11)により駆動される。具体的には、発電機(12)は、水車(11)の回転軸に連結されて回転駆動される。そして、発電機(12)は、回転駆動により発電を行う。例えば、発電機(12)は、永久磁石埋込型のローラと、コイルを有するステータとを備える。
〔流量計〕
この例では、水車流路(45)には、流量計(20)が設けられる。流量計(20)は、水車流路(45)において水車流路(45)と分岐流路(46)との接続点と水車(11)との間に配置される。流量計(20)は、水車(11)の流量(Qw)(具体的には水車(11)を流れる流体の流量(Qw))を検出する。そして、流量計(20)は、検出結果(流体の流量(Qw))を示す検出信号を制御部(13)に送信する。
〔圧力センサ〕
また、この例では、一次側圧力センサ(21)と、二次側圧力センサ(22)とが設けられる。この例では、一次側圧力センサ(21)は、水車(11)の入口に配置され、二次側圧力センサ(22)は、水車(11)の出口に配置される。
〈一次側圧力センサ〉
一次側圧力センサ(21)は、水車(11)の入口近傍における流体の圧力(Pw1)を検出する。言い換えると、一次側圧力センサ(21)は、水車(11)に流入する流体の圧力(Pw1)を検出する。そして、一次側圧力センサ(21)は、検出結果(流体の圧力(Pw1))を示す検出信号を制御部(13)に送信する。
〈二次側圧力センサ〉
二次側圧力センサ(22)は、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)を検出する。言い換えると、二次側圧力センサ(22)は、水車(11)から流出する流体の圧力(Pw2)を検出する。そして、二次側圧力センサ(22)は、検出結果(流体の圧力(Pw2))を示す検出信号を制御部(13)に送信する。
〔第1圧力センサ〕
また、この例では、第1流路(41)には、第1圧力センサ(31a)が設けられる。第1圧力センサ(31a)は、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)を検出する。そして、第1圧力センサ(31a)は、検出結果(第1流路(41)における流体の圧力(Pa))を示す検出信号を制御部(13)に送信する。この例では、第1圧力センサ(31a)は、第1流路(41)の一部である分岐流路(46)に設けられる。
〔第2圧力センサ〕
また、この例では、第2流路(42)には、第2圧力センサ(31b)が設けられる。第2圧力センサ(31b)は、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)を検出する。そして、第2圧力センサ(31b)は、検出結果(第2流路(42)における流体の圧力(Pb))を示す検出信号を制御部(13)に送信する。
〔調節機構〕
また、この例では、分岐流路(46)には、調節機構(60)が設けられる。調節機構(60)は、流体の流量または圧力を調節する。この例では、調節機構(60)は、手動弁(61)である。なお、手動弁(61)の開度は、固定であってもよいし、可変であってもよい。
〔制御部〕
制御部(13)は、水力発電システム(10)の各部と信号線により接続され、水力発電システム(10)の各部から送信された信号(例えば各種センサの検出信号)と外部からの指示(例えば目標値)などに基づいて、水力発電システム(10)の各部を制御する。
制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。具体的には、制御部(13)は、発電機(12)のトルクまたは回転数を制御することで水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。また、制御部(13)は、発電機(12)により得られる電力を用いて動作可能である。
また、この例では、制御部(13)は、第1制御と、第2制御とを実行可能である。例えば、制御部(13)は、外部からの指示に応答して第1制御と第2制御とを切り換える。
実施形態1では、制御部(13)は、第1制御において、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。また、制御部(13)は、第2制御において、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。第1制御および第2制御については、後で詳しく説明する。
〔制御部の構成〕
図2は、制御部(13)の構成を例示する。図2には、発電機(12)のトルクを制御することで水車(11)の流量(Qw)を制御する制御部(13)の構成が例示されている。制御部(13)は、AC/DCコンバータ(100)と、発電機制御部(101)と、蓄電部(102)とを有する。
〈AC/DCコンバータ〉
AC/DCコンバータ(100)は、複数のスイッチング素子を有し、発電機(12)の発電により得られた電力(交流電力)をスイッチング動作により直流電力に変換する。AC/DCコンバータ(100)の出力は、平滑コンデンサにより平滑化され、系統連系インバータ(201)に出力される。
〈系統連系インバータ〉
系統連系インバータ(201)は、インバータ部を構成する複数のスイッチング素子を有する。系統連系インバータ(201)には、AC/DCコンバータ(100)からの直流電力が入力される。系統連系インバータ(201)では、複数のスイッチング素子のスイッチング動作により直流電力が交流電力に変換される。系統連系インバータ(201)により生成された交流電力は、電力系統(200)に供給される。例えば、電力系統(200)は、いわゆる商用電力系統であり、水力発電システム(10)では、商用電力系統への電力供給(いわゆる逆潮流)により、いわゆる売電を行う。
〈発電機制御部〉
発電機制御部(101)は、例えば,プロセッサと、プロセッサを動作させるためのプログラムや情報を記憶するメモリとにより構成される。この例では、発電機制御部(101)は、目標導出部(110)と、トルク演算部(111)と、電圧演算部(112)と、コンバータ制御部(113)とを有する。
《目標導出部》
第1制御において、目標導出部(110)には、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)と、第1制御における圧力(Pa)の目標値に相当する第1目標圧力(Pa*)(第1目標値の一例)とが入力される。目標導出部(110)は、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)に近づくように、水車(11)の流量(Qw)の目標値に相当する流量指令値(Qw*)を導出する。
また、第2制御において、目標導出部(110)には、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)と、第2制御における圧力(Pb)の目標値に相当する第2目標圧力(Pb*)とが入力される。目標導出部(110)は、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)に近づくように、流量指令値(Qw*)を導出する。
《トルク演算部》
トルク演算部(111)には、水車(11)の流量(Qw)と、目標導出部(110)により導出された流量指令値(Qw*)とが入力される。トルク演算部(111)は、水車(11)の流量(Qw)が流量指令値(Qw*)に近づくように、発電機(12)のトルクの目標値に相当するトルク指令値(T*)を導出する。
《電圧演算部》
電圧演算部(112)には、トルク演算部(111)により導出されたトルク指令値(T*)が入力される。電圧演算部(112)は、トルク指令値(T*)に基づいて電圧指令値(V*)を導出する。
《コンバータ制御部》
コンバータ制御部(113)は、電圧演算部(112)により導出された電圧指令値(V*)に基づいて、AC/DCコンバータ(100)のスイッチング素子をPWM制御する。これにより、水車(11)の流量(Qw)を流量指令値(Qw*)に近づけることができる。
〈蓄電部〉
蓄電部(102)は、発電機(12)の発電により得られた電力を蓄える。この例では、蓄電部(102)には、AC/DCコンバータ(100)からの直流電力が入力される。発電機制御部(101)は、蓄電部(102)に蓄えられた電力を用いて動作可能である。
〔水力発電システムの運転パラメータ〕
次に、図3を参照しながら、水力発電システム(10)の運転パラメータとこれらの関係について詳細に説明する。図3に示すグラフ(特性マップ(M)ともいう)において、縦軸は、水車(11)の有効落差(H)を示し、横軸は、水車(11)を流れる流量(Q)を示す。ここで、水車(11)での有効落差(H)は、第1貯留槽(50)の液面から第2貯留槽(51)の液面までの間の総落差(Ho)から、第1貯留槽(50)の流体が流路(40)を経て第2貯留槽(51)に至るまでの管路抵抗に相当する落差を減じたものである。
有効落差(H)と流量(Q)との関係は、図3に示す流動抵抗特性線(システムロスカーブ(S)ともいう)で表すことができる。システムロスカーブ(S)は、流量(Q)=0のときの有効落差(H)が総落差(Ho)であり、流量(Q)の増大に応じて有効落差(H)が二次曲線的に減少する特性を持つ。システムロスカーブ(S)の曲率は、図1の流路(40)に固有の値を持つ。水力発電システム(10)を含む流路(40)における流量(Q)とその際の有効落差(H)とは、システムロスカーブ(S)上の点に対応する。すなわち、水車(11)の流量(Q)と有効落差(H)に対応する点(水車(11)の運転点)は、常にシステムロスカーブ(S)上にある。
図3の特性マップ(M)では、水車(11)における流量(Q)と有効落差(H)とに相関する特性として、発電機(12)のトルク値(T)、発電機(12)の回転数(回転速度)(N)、発電機(12)の発電電力(P)を表している。
特性マップ(M)では、発電機(12)のトルク値(T)が0の曲線(無拘束曲線(T=0)という)と、発電機(12)の回転数(N)が0または所定の最低回転数となる曲線(動作限界曲線という)との間に、水車(11)が運転可能な領域(水車領域ないし運転可能領域という)が形成される。図3において、無拘束曲線よりも左側の領域は、水車ブレーキ領域(力行領域)である。
水車領域において、複数の等トルク曲線は、無拘束曲線に沿い、特性マップ(M)上、流量(Q)の増大に応じてトルク値(T)も増大する。また、複数の等回転速度曲線は、動作限界曲線に沿い、有効落差(H)が大きくなるほど回転数(N)も上昇する。システムロスカーブ(S)上においては、流量(Q)の減少に応じてトルク値(T)が減少する。また、システムロスカーブ(S)上においては、流量(Q)の増大に応じて回転数(N)が減少する。破線で示した等発電電力曲線は、下に凸な曲線であり、有効落差(H)および流量(Q)の増大に応じて発電電力(P)も増大する。
以上のような特性マップ(M)の各パラメータの関係は、テーブル(数表)や、プログラム内の数式(関数)という形でメモリディバイスに格納可能である。したがって、制御部(13)は、特性マップ(M)で表される各パラメータの関係を利用することで、各種の演算や制御を行うことができる。
〔第1制御(流量制御)〕
次に、図4を参照しながら、実施形態1における制御部(13)の第1制御について説明する。以下では、第1制御において流量制御(水車(11)の流量(Qw)の制御)が行われる場合を例に挙げて説明する。
〈ステップ(ST11)〉
制御部(13)は、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)を上回るか否かを判定する。例えば、この判定は、目標導出部(110)で行われる。第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)を上回る場合にはステップ(ST13)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST12)の処理が行われる。
〈ステップ(ST12)〉
制御部(13)は、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)を下回るか否かを判定する。例えば、この判定は、目標導出部(110)で行われる。第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)を下回る場合にはステップ(ST14)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST15)の処理が行われる。
〈ステップ(ST13)〉
第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)を上回る場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を増加させる。例えば、目標導出部(110)は、流量指令値(Qw*)を増加させる。このように、水車(11)の流量(Qw)が増加することにより、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が減少し、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)に近づく。
〈ステップ(ST14)〉
第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)を下回る場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を減少させる。例えば、目標導出部(110)は、流量指令値(Qw*)を減少させる。このように、水車(11)の流量(Qw)が減少することにより、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が増加し、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)に近づく。
〈ステップ(ST15)〉
第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)と一致する場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を維持する。例えば、目標導出部(110)は、流量指令値(Qw*)を変更せずに維持する。このように、水車(11)の流量(Qw)が維持されることにより、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が維持される。
〔第2制御(流量制御)〕
次に、図5を参照しながら、実施形態12における制御部(13)の第2制御について説明する。以下では、第2制御において流量制御(水車(11)の流量(Qw)の制御)が行われる場合を例に挙げて説明する。
〈ステップ(ST21)〉
制御部(13)は、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)を上回るか否かを判定する。例えば、この判定は、目標導出部(110)で行われる。第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)を上回る場合にはステップ(ST23)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST22)の処理が行われる。
〈ステップ(ST22)〉
制御部(13)は、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)を下回るか否かを判定する。例えば、この判定は、目標導出部(110)で行われる。第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)を下回る場合にはステップ(ST24)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST25)の処理が行われる。
〈ステップ(ST23)〉
第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)を上回る場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を減少させる。例えば、目標導出部(110)は、流量指令値(Qw*)を減少させる。このように、水車(11)の流量(Qw)が減少することにより、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が減少し、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)に近づく。
〈ステップ(ST24)〉
第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)を下回る場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を増加させる。例えば、目標導出部(110)は、流量指令値(Qw*)を増加させる。このように、水車(11)の流量(Qw)が増加することにより、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が増加し、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)に近づく。
〈ステップ(ST25)〉
第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)と一致する場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を維持する。例えば、目標導出部(110)は、流量指令値(Qw*)を変更せずに維持する。このように、水車(11)の流量(Qw)が維持されることにより、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が維持される。
〔落差制御〕
なお、制御部(13)は、発電機(12)のトルクを制御することで水車(11)の落差(ΔPw)(具体的には水車(11)の入口と出口との間における流体の圧力差)を制御するように構成されてもよい。例えば、目標導出部(110)は、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)に近づくように、水車(11)の落差(ΔPw)の目標値に相当する落差指令値を導出してもよい。トルク演算部(111)は、水車(11)の落差(ΔPw)が落差指令値に近づくように、トルク指令値(T*)を導出してもよい。
〔第1制御(落差制御)〕
次に、図6を参照しながら、実施形態1の制御部(13)の第1制御において落差制御(水車(11)の落差(ΔPw)の制御)が行われる場合について説明する。以下では、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)を制御することで水車(11)の落差(ΔPw)を制御する場合を例に挙げて説明する。具体的には、目標導出部(110)は、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)に近づくように、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)の目標値である圧力指令値を導出する。トルク演算部(111)は、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)が圧力指令値に近づくように、トルク指令値(T*)を導出する。
〈ステップ(ST11)〉
図4に示した第1制御と同様に、ステップ(ST11)の処理が行われる。第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)を上回る場合にはステップ(ST16)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST12)の処理が行われる。
〈ステップ(ST12)〉
図4に示した第1制御と同様に、ステップ(ST12)の処理が行われる。第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)を下回る場合にはステップ(ST17)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST18)の処理が行われる。
〈ステップ(ST16)〉
第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)を上回る場合、制御部(13)は、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)を増加させる。例えば、目標導出部(110)は、圧力指令値を増加させる。このように、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)が増加する(水車(11)の落差(ΔPw)が減少する)ことにより、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が減少し、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)に近づく。
〈ステップ(ST17)〉
第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)を下回る場合、制御部(13)は、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)を減少させる。例えば、目標導出部(110)は、圧力指令値を減少させる。このように、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)が減少する(水車(11)の落差(ΔPw)が増加する)ことにより、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が増加し、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)に近づく。
〈ステップ(ST18)〉
第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標圧力(Pa*)と一致する場合、制御部(13)は、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)を維持する。例えば、目標導出部(110)は、圧力指令値を変更せずに維持する。このように、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)(水車(11)の落差(ΔPw))が維持されることにより、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が維持される。
〔第2制御(落差制御)〕
次に、図7を参照しながら、実施形態1の制御部(13)の第2制御において落差制御(水車(11)の落差(ΔPw)の制御)が行われる場合について説明する。以下では、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)を制御することで水車(11)の落差(ΔPw)を制御する場合を例に挙げて説明する。
〈ステップ(ST21)〉
図5に示した第2制御と同様に、ステップ(ST21)の処理が行われる。第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)を上回る場合にはステップ(ST26)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST22)の処理が行われる。
〈ステップ(ST22)〉
図5に示した第2制御と同様に、ステップ(ST22)の処理が行われる。第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)を下回る場合にはステップ(ST27)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST28)の処理が行われる。
〈ステップ(ST26)〉
第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)を上回る場合、制御部(13)は、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)を減少させる。例えば、目標導出部(110)は、圧力指令値を減少させる。このように、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)が減少する(水車(11)の落差(ΔPw)が増加する)ことにより、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が減少し、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)に近づく。
〈ステップ(ST27)〉
第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)を下回る場合、制御部(13)は、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)を増加させる。例えば、目標導出部(110)は、圧力指令値を増加させる。このように、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)が増加する(水車(11)の落差(ΔPw)が減少する)ことにより、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が増加し、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)に近づく。
〈ステップ(ST28)〉
第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標圧力(Pb*)と一致する場合、制御部(13)は、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)を維持する。例えば、目標導出部(110)は、圧力指令値を変更せずに維持する。このように、水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2)(水車(11)の落差(ΔPw))が維持されることにより、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が維持される。
〔回転数制御〕
なお、制御部(13)は、発電機(12)のトルクを制御する代わりに、発電機(12)の回転数を制御することで水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御するように構成されてもよい。具体的には、発電機制御部(101)は、トルク演算部(111)の代わりに、回転数演算部(図示を省略)を有してもよい。回転数演算部は、水車(11)の流量(Qw)が流量指令値(Qw*)に近づくように、発電機(12)の回転数の目標値に相当する回転数指令値を導出する。または、回転数演算部は、水車(11)の落差(ΔPw)(例えば水車(11)の出口近傍における流体の圧力(Pw2))が落差指令値(例えば圧力指令値)に近づくように、回転数指令値を導出する。電圧演算部(112)は、回転数演算部により導出された回転数指令値に基づいて電圧指令値(V*)を導出してもよい。
〔実施形態1の効果〕
以上のように、実施形態1の水力発電システム(10)は、流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、水車(11)により駆動される発電機(12)と、第1制御を行う制御部(13)とを備える。流路(40)は、水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含む。制御部(13)は、第1制御において、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)が第1目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。
実施形態1では、第1制御を行うことにより、水車(11)の流入側における流路である第1流路(41)における流体の圧力(Pa)(第1流路(41)の状態の一例)を管理することができる。例えば、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)を一定に制御することができるので、第1流路(41)を構成する配管にかかるストレスを軽減することができる。これにより、第1流路(41)における流体の漏れ(例えば水漏れ)の発生を抑制することができる。
また、実施形態1の水力発電システム(10)では、制御部(13)は、第1制御と、第2制御とを切り換えて実行可能である。流路(40)は、第1流路(41)と、水車(11)の流出側に位置する第2流路(42)とを含む。制御部(13)は、第2制御において、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)が第2目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。
実施形態1では、第2制御を行うことにより、水車(11)の流出側における流路である第2流路(42)における流体の圧力(Pb)(第2流路(42)の状態の一例)を管理することができる。
また、実施形態1の水力発電システム(10)では、第1流路(41)は、水車(11)に流入する流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含む。
実施形態1では、第1制御を行うことにより、水車流路(45)または分岐流路(46)における流体の圧力(Pb)(水車流路(45)または分岐流路(46)の状態の一例)を管理することができる。
また、実施形態1の水力発電システム(10)では、制御部(13)は、発電機(12)により得られる電力を用いて動作可能であることを特徴とする水力発電システムである。
実施形態1では、発電機(12)により得られる電力を用いて制御部(13)を動作させることにより、制御部(13)に電力を供給する電力系統の停電時においても第1制御を行うことができる。
(実施形態1の変形例1)
図8に示すように、分岐流路(46)は、複数の流路により構成されてもよい。図8の例では、分岐流路(46)は、第1分岐流路(46a)と、第2分岐流路(46b)とにより構成される。第1分岐流路(46a)および第2分岐流路(46b)の各々は、水車流路(45)から分岐する。図8の例では、第1分岐流路(46a)および第2分岐流路(46b)の各々には、調節機構(60)の一例である手動弁(61)が設けられる。第1分岐流路(46a)および第2分岐流路(46b)の各々の出口には、分岐貯留槽(52)が接続される。
(実施形態1の変形例2)
図9に示すように、分岐流路(46)は、複数の流路に分岐してもよい。図9の例では、分岐流路(46)は、主流路(46c)と、第1副流路(46d)と、第2副流路(46e)とにより構成される。主流路(46c)は、水車流路(45)から分岐する。第1副流路(46d)および第2副流路(46e)の各々は、主流路(46c)の出口に接続される。図9の例では、第1副流路(46d)および第2副流路(46e)の各々には、調節機構(60)の一例である手動弁(61)が設けられる。第1副流路(46d)および第2副流路(46e)の各々の出口には、分岐貯留槽(52)が接続される。
(実施形態1の変形例3)
図10に示すように、第1流路(41)は、分岐流路(46)を有さず、水車流路(45)のみを有するものであってもよい。言い換えると、第1流路(41)は、単一の流路により構成されてもよい。この例では、第1流路(41)は、第1貯留槽(50)と水車(11)とを繋ぐ。
(実施形態1の変形例4)
なお、制御部(13)は、第1制御において、調節機構(60)の入口近傍における流体の圧力が第1目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御するものであってもよい。言い換えると、第1制御において制御の対象となる第1流路(41)における流体の圧力(Pa)は、調節機構(60)の入口近傍における流体の圧力であってもよい。
以上のように、第1制御において、調節機構(60)の入口近傍における流体の圧力が第1目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御することにより、調節機構(60)の制御性を向上させることができる。例えば、調節機構(60)の入口近傍における流体の圧力が調節機構(60)の正規の性能に応じた範囲(調節機構(60)の正規の能力を引き出すことができる範囲)内になるように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御することにより、調節機構(60)の正規の能力を引き出すことができる。
(実施形態2)
図11は、実施形態2による水力発電システム(10)が設けられる流路(40)の構成を例示する。実施形態2による水力発電システム(10)では、制御部(13)による第1制御および第2制御が実施形態1による水力発電システム(10)と異なる。また、実施形態2による水力発電システム(10)では、第1圧力センサ(31a)および第2圧力センサ(31b)に代えて、第1流量センサ(32)が設けられる。実施形態2による水力発電システム(10)のその他の構成は、実施形態1による水力発電システム(10)の構成と同様である。
〔第1流量センサ〕
第1流量センサ(32)は、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を検出する。この例では、第1流量センサ(32)は、分岐流路(46)に設けられる。そして、第1流量センサ(32)は、検出結果(第1流路(41)における流体の流量(Qa))を示す検出信号を制御部(13)に送信する。
〔制御部〕
実施形態2では、制御部(13)は、第1制御において、第1流路(41)における流体の流量(Qa)が第1目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。具体的には、第1制御において、目標導出部(110)には、第1流路(41)における流体の流量(Qa)と、第1流路(41)における流体の流量(Qa)の目標値に相当する第1目標流量(Qa*)(第1目標値の一例)とが入力される。目標導出部(110)は、第1流路(41)における流体の流量(Qa)が第1目標流量(Qa*)に近づくように、流量指令値(Qw*)を導出する。
また、実施形態2では、制御部(13)は、第2制御において、第2流路(42)における流体の流量(Qb)が第2目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。具体的には、第2制御において、目標導出部(110)には、第2流路(42)における流体の流量(Qb)と、第2流路(42)における流体の流量(Qb)の目標値に相当する第2目標流量(Qb*)(第2目標値の一例)とが入力される。目標導出部(110)は、第2流路(42)における流体の流量(Qb)が第2目標流量(Qb*)に近づくように、流量指令値(Qw*)を導出する。なお、図11の例では、第2流路(42)における流体の流量(Qb)は、水車(11)の流量(Qw)と同一である。
〔第1制御(流量制御)〕
次に、図12を参照しながら、実施形態2における制御部(13)の第1制御について説明する。以下では、第1制御において流量制御(水車(11)の流量(Qw)の制御)が行われる場合を例に挙げて説明する。
〈ステップ(ST31)〉
制御部(13)は、第1流路(41)における流体の流量(Qa)が第1目標流量(Qa*)を上回るか否かを判定する。例えば、この判定は、目標導出部(110)で行われる。第1流路(41)における流体の流量(Qa)が第1目標流量(Qa*)を上回る場合にはステップ(ST13)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST32)の処理が行われる。
〈ステップ(ST32)〉
制御部(13)は、第1流路(41)における流体の流量(Qa)が第1目標流量(Qa*)を下回るか否かを判定する。例えば、この判定は、目標導出部(110)で行われる。第1流路(41)における流体の流量(Qa)が第1目標流量(Qa*)を下回る場合にはステップ(ST14)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST15)の処理が行われる。
〈ステップ(ST13)〉
第1流路(41)における流体の流量(Qa)が第1目標流量(Qa*)を上回る場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を増加させる。これにより、第1流路(41)における流体の流量(Qa)が減少し、第1流路(41)における流体の流量(Qa)が第1目標流量(Qa*)に近づく。
〈ステップ(ST14)〉
第1流路(41)における流体の流量(Qa)が第1目標流量(Qa*)を下回る場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を減少させる。これにより、第1流路(41)における流体の流量(Qa)が増加し、第1流路(41)における流体の流量(Qa)が第1目標流量(Qa*)に近づく。
〈ステップ(ST15)〉
第1流路(41)における流体の流量(Qa)が第1目標流量(Qa*)と一致する場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を維持する。これにより、第1流路(41)における流体の流量(Qa)が維持される。
〔第2制御(流量制御)〕
次に、図13を参照しながら、実施形態2における制御部(13)の第2制御について説明する。以下では、第2制御において流量制御(水車(11)の流量(Qw)の制御)が行われる場合を例に挙げて説明する。
〈ステップ(ST41)〉
制御部(13)は、第2流路(42)における流体の流量(Qb)が第2目標流量(Qb*)を上回るか否かを判定する。例えば、この判定は、目標導出部(110)で行われる。第2流路(42)における流体の流量(Qb)が第2目標流量(Qb*)を上回る場合にはステップ(ST23)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST42)の処理が行われる。
〈ステップ(ST42)〉
制御部(13)は、第2流路(42)における流体の流量(Qb)が第2目標流量(Qb*)を下回るか否かを判定する。例えば、この判定は、目標導出部(110)で行われる。第2流路(42)における流体の流量(Qb)が第2目標流量(Qb*)を下回る場合にはステップ(ST24)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST25)の処理が行われる。
〈ステップ(ST23)〉
第2流路(42)における流体の流量(Qb)が第2目標流量(Qb*)を上回る場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を減少させる。これにより、第2流路(42)における流体の流量(Qb)が減少し、第2流路(42)における流体の流量(Qb)が第2目標流量(Qb*)に近づく。
〈ステップ(ST24)〉
第2流路(42)における流体の流量(Qb)が第2目標流量(Qb*)を下回る場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を増加させる。これにより、第2流路(42)における流体の流量(Qb)が増加し、第2流路(42)における流体の流量(Qb)が第2目標流量(Qb*)に近づく。
〈ステップ(ST25)〉
第2流路(42)における流体の流量(Qb)が第2目標流量(Qb*)と一致する場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を維持する。これにより、第2流路(42)における流体の流量(Qb)が維持される。
〔落差制御〕
なお、実施形態1と同様に、実施形態2において、制御部(13)は、発電機(12)のトルクを制御することで水車(11)の落差(ΔPw)を制御するように構成されてもよい。
〔第1制御(落差制御)〕
実施形態2の制御部(13)の第1制御において落差制御(水車(11)の落差(ΔPw)の制御)が行われる場合、図12に示したステップ(ST13,ST14,ST15)に代えて、図6に示したステップ(ST16,ST17,ST18)が行われる。
〔第2制御(落差制御)〕
実施形態2の制御部(13)の第2制御において落差制御(水車(11)の落差(ΔPw)の制御)が行われる場合、図13に示したステップ(ST23,ST24,ST25)に代えて、図7に示したステップ(ST26,ST27,ST28)が行われる。
〔回転数制御〕
なお、実施形態1と同様に、実施形態2において、制御部(13)は、発電機(12)のトルクを制御する代わりに、発電機(12)の回転数を制御することで水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御するように構成されてもよい。
〔実施形態2の効果〕
以上のように、実施形態2の水力発電システム(10)は、流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、水車(11)により駆動される発電機(12)と、第1制御を行う制御部(13)とを備える。流路(40)は、水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含む。制御部(13)は、第1制御において、第1流路(41)における流体の流量(Qa)が第1目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。
実施形態2では、第1制御を行うことにより、水車(11)の流入側における流路である第1流路(41)における流体の流量(Qa)(第1流路(41)の状態の一例)を管理することができる。これにより、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を調節するための機構を第1流路(41)に設けなくてもよいので、設置コストを低減することができる。
また、実施形態2の水力発電システム(10)では、制御部(13)は、第1制御と、第2制御とを切り換えて実行可能である。流路(40)は、第1流路(41)と、水車(11)の流出側に位置する第2流路(42)とを含む。制御部(13)は、第2制御において、第2流路(42)における流体の流量(Qb)が第2目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。
実施形態2では、第2制御を行うことにより、水車(11)の流出側における流路である第2流路(42)における流体の流量(Qb)(第2流路(42)の状態の一例)を管理することができる。
また、実施形態2の水力発電システム(10)では、第1流路(41)は、水車(11)に流入する流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含む。
実施形態2では、第1制御を行うことにより、水車流路(45)または分岐流路(46)における流体の流量(Qb)(水車流路(45)または分岐流路(46)の状態の一例)を管理することができる。
また、実施形態2の水力発電システム(10)では、制御部(13)は、発電機(12)により得られる電力を用いて動作可能であることを特徴とする水力発電システムである。
実施形態2では、発電機(12)により得られる電力を用いて制御部(13)を動作させることにより、制御部(13)に電力を供給する電力系統の停電時においても第1制御を行うことができる。
なお、実施形態2において、流路(40)は、図8,図9,図10に示した構成を有してもよい。具体的には、分岐流路(46)は、複数の流路により構成されてもよいし、分岐流路(46)は、複数の流路に分岐してもよい。または、第1流路(41)は、単一の流路により構成されてもよい。
(実施形態3)
図14は、実施形態3による水力発電システム(10)が設けられる流路(40)の構成を例示する。実施形態3による水力発電システム(10)では、制御部(13)による第1制御および第2制御が実施形態1による水力発電システム(10)と異なる。また、実施形態3による水力発電システム(10)では、第1圧力センサ(31a)および第2圧力センサ(31b)に代えて、第1液位センサ(33a)および第2液位センサ(33b)が設けられる。実施形態3による水力発電システム(10)のその他の構成は、実施形態1による水力発電システム(10)の構成と同様である。
〔第1液位センサ〕
第1液位センサ(33a)は、第1貯留槽(50)における液体の液位(Ha)を検出する。そして、第1液位センサ(33a)は、検出結果(第1貯留槽(50)における液体の液位(Ha))を示す検出信号を制御部(13)に送信する。
〔第2液位センサ〕
第2液位センサ(33b)は、第2貯留槽(51)における液体の液位(Hb)を検出する。そして、第2液位センサ(33b)は、検出結果(第2貯留槽(51)における液体の液位(Hb))を示す検出信号を制御部(13)に送信する。
〔制御部〕
実施形態3では、制御部(13)は、第1制御において、第1流路(41)に流体を流出する第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)が第1目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。具体的には、第1制御において、目標導出部(110)には、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)と、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)の目標値に相当する第1目標液位(第1目標値の一例)とが入力される。目標導出部(110)は、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)が第1目標液位に近づくように、流量指令値(Qw*)を導出する。
また、実施形態3では、制御部(13)は、第2制御において、第2流路(42)から流体が流入する第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が第2目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。具体的には、第2制御において、目標導出部(110)には、第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)と、第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)の目標値に相当する第2目標液位(Hb*)(第2目標値の一例)とが入力される。目標導出部(110)は、第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が第2目標液位(Hb*)に近づくように、流量指令値(Qw*)を導出する。
〔第1制御(流量制御)〕
次に、図15を参照しながら、実施形態3における制御部(13)の第1制御について説明する。以下では、第1制御において流量制御(水車(11)の流量(Qw)の制御)が行われる場合を例に挙げて説明する。また、以下では、総落差(ΔPz)を制御することで第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)を制御する場合を例に挙げて説明する。具体的には、目標導出部(110)には、総落差(ΔPz)と、総落差(ΔPz)の目標値に相当する目標総落差(ΔPz*)(第1目標値の一例)とが入力される。目標導出部(110)は、総落差(ΔPz)が目標総落差(ΔPz*)に近づくように、流量指令値(Qw*)を導出する。なお、総落差(ΔPz)は、第1貯留槽(50)と水車(11)との間の落差(ΔP1)と、水車(11)の落差(ΔPw)と、水車(11)と第2貯留槽(51)との間の落差(ΔP2)との合計に相当する。ここで、第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)は、一定の値に保たれていると仮定する。
〈ステップ(ST51)〉
制御部(13)は、総落差(ΔPz)が目標総落差(ΔPz*)を上回るか否かを判定する。例えば、この判定は、目標導出部(110)で行われる。総落差(ΔPz)が目標総落差(ΔPz*)を上回る場合にはステップ(ST13)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST52)の処理が行われる。
〈ステップ(ST52)〉
制御部(13)は、総落差(ΔPz)が目標総落差(ΔPz*)を下回るか否かを判定する。例えば、この判定は、目標導出部(110)で行われる。総落差(ΔPz)が目標総落差(ΔPz*)を下回る場合にはステップ(ST14)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST15)の処理が行われる。
〈ステップ(ST13)〉
総落差(ΔPz)が目標総落差(ΔPz*)を上回る場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を増加させる。これにより、総落差(ΔPz)が減少し、総落差(ΔPz)が目標総落差(ΔPz*)に近づく。言い換えると、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)が減少し、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)が第1目標液位に近づく。
〈ステップ(ST14)〉
総落差(ΔPz)が目標総落差(ΔPz*)を下回る場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を減少させる。これにより、総落差(ΔPz)が増加し、総落差(ΔPz)が目標総落差(ΔPz*)に近づく。言い換えると、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)が増加し、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)が第1目標液位に近づく。
〈ステップ(ST15)〉
総落差(ΔPz)が目標総落差(ΔPz*)と一致する場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を維持する。これにより、総落差(ΔPz)が維持される。言い換えると、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)が維持される。
〔第2制御(流量制御)〕
次に、図16を参照しながら、実施形態3における制御部(13)の第2制御について説明する。以下では、第2制御において流量制御(水車(11)の流量(Qw)の制御)が行われる場合を例に挙げて説明する。
〈ステップ(ST61)〉
制御部(13)は、第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が第2目標液位(Hb*)を上回るか否かを判定する。例えば、この判定は、目標導出部(110)で行われる。第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が第2目標液位(Hb*)を上回る場合にはステップ(ST23)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST62)の処理が行われる。
〈ステップ(ST62)〉
制御部(13)は、第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が第2目標液位(Hb*)を下回るか否かを判定する。例えば、この判定は、目標導出部(110)で行われる。第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が第2目標液位(Hb*)を下回る場合にはステップ(ST24)の処理が行われ、そうでない場合にはステップ(ST25)の処理が行われる。
〈ステップ(ST23)〉
第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が第2目標液位(Hb*)を上回る場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を減少させる。これにより、第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が減少し、第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が第2目標液位(Hb*)に近づく。
〈ステップ(ST24)〉
第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が第2目標液位(Hb*)を下回る場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を増加させる。これにより、第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が増加し、第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が第2目標液位(Hb*)に近づく。
〈ステップ(ST25)〉
第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が第2目標液位(Hb*)と一致する場合、制御部(13)は、水車(11)の流量(Qw)を維持する。これにより、第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が維持される。
〔落差制御〕
なお、実施形態1と同様に、実施形態3において、制御部(13)は、発電機(12)のトルクを制御することで水車(11)の落差(ΔPw)を制御するように構成されてもよい。
〔第1制御(落差制御)〕
実施形態3の制御部(13)の第1制御において落差制御(水車(11)の落差(ΔPw)の制御)が行われる場合、図15に示したステップ(ST13,ST14,ST15)に代えて、図6に示したステップ(ST16,ST17,ST18)が行われる。
〔第2制御(落差制御)〕
実施形態3の制御部(13)の第2制御において落差制御(水車(11)の落差(ΔPw)の制御)が行われる場合、図16に示したステップ(ST23,ST24,ST25)に代えて、図7に示したステップ(ST26,ST27,ST28)が行われる。
〔回転数制御〕
なお、実施形態1と同様に、実施形態3において、制御部(13)は、発電機(12)のトルクを制御する代わりに、発電機(12)の回転数を制御することで水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御するように構成されてもよい。
〔実施形態3の効果〕
以上のように、実施形態3の水力発電システム(10)は、流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、水車(11)により駆動される発電機(12)と、第1制御を行う制御部(13)とを備える。流路(40)は、水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含む。制御部(13)は、第1制御において、第1流路(41)に流体を流出する第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)が第1目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。
また、実施形態3では、第1制御を行うことにより、水車(11)の流入側における流路である第1流路(41)に流体を流出する第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)(第1流路(41)の状態の一例)を管理することができる。例えば、第1貯留槽(50)が空にならないように第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)を管理することができる。
また、実施形態3の水力発電システム(10)では、制御部(13)は、第1制御と、第2制御とを切り換えて実行可能である。流路(40)は、第1流路(41)と、水車(11)の流出側に位置する第2流路(42)とを含む。制御部(13)は、第2制御において、第2流路(42)から流体が流入する第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)が第2目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。
実施形態3では、第2制御を行うことにより、水車(11)の流出側における流路である第2流路(42)から流体が流入する第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)(第2流路(42)の状態の一例)を管理することができる。例えば、第2貯留槽(51)が空になりそうな場合に、第1制御から第2制御に切り換えることにより、第2貯留槽(51)が空にならないように第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)を管理することができる。
また、実施形態3の水力発電システム(10)では、第1流路(41)は、水車(11)に流入する流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含む。
実施形態3では、第1制御を行うことにより水車流路(45)に流体を流出する第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)(水車流路(45)または分岐流路(46)の状態の一例)を管理することができる。
また、実施形態3の水力発電システム(10)では、制御部(13)は、発電機(12)により得られる電力を用いて動作可能であることを特徴とする水力発電システムである。
実施形態3では、発電機(12)により得られる電力を用いて制御部(13)を動作させることにより、制御部(13)に電力を供給する電力系統の停電時においても第1制御を行うことができる。
なお、実施形態3において、流路(40)は、図8,図9,図10に示した構成を有してもよい。具体的には、分岐流路(46)は、複数の流路により構成されてもよいし、分岐流路(46)は、複数の流路に分岐してもよい。または、第1流路(41)は、単一の流路により構成されてもよい。
(実施形態1~3の総括)
以上のように、実施形態1~3の水力発電システムは、流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、水車(11)により駆動される発電機(12)と、第1制御を行う制御部(13)とを備える。流路(40)は、水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含む。制御部(13)は、第1制御において、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)、第1流路(41)における流体の流量(Qa)、第1流路(41)に流体を流出する第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。
実施形態1~3では、第1制御を行うことにより、水車(11)の流入側における流路である第1流路(41)の状態を管理することができる。
また、実施形態1~3の水力発電システム(10)では、制御部(13)は、第1制御と、第2制御とを切り換えて実行可能である。流路(40)は、第1流路(41)と、水車(11)の流出側に位置する第2流路(42)とを含む。制御部(13)は、第2制御において、第2流路(42)における流体の圧力(Pb)、第2流路(42)における流体の流量(Qb)、第2流路(42)から流体が流入する第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)のいずれか1つが第2目標値に近づくように、水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。
実施形態1~3では、第2制御を行うことにより、水車(11)の流出側における流路である第2流路(42)の状態を管理することができる。
また、実施形態1~3の水力発電システム(10)では、第1流路(41)は、水車(11)に流入する流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含む。
実施形態1~3では、第1制御を行うことにより、水車流路(45)または分岐流路(46)の状態を管理することができる。
また、実施形態1~3の水力発電システム(10)では、制御部(13)は、発電機(12)のトルクまたは回転数を制御することで水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する。
また、実施形態1~3の水力発電システム(10)では、分岐流路(46)には、流体の流量または圧力を調節する調節機構(60)が設けられる。
また、第1目標値および第2目標値を設定するときには、所定値を設定してもよいし、目標とする範囲を設定してもよいし、上限または下限を設定してもよい。
(実施形態4)
実施形態4の水力発電システム(10)は、制御部(13)の動作が実施形態1~3の水力発電システム(10)と異なる。実施形態4では、制御部(13)は、分岐流路(46)における流体の積算流量が目標積算流量に近づくように、第1制御を行う。なお、実施形態4の水力発電システム(10)のその他の構成は、実施形態1~3の水力発電システム(10)の構成と同様である。
〔積算流量制御〕
次に、図17を参照して、実施形態4の制御部(13)による積算流量制御について説明する。この例では、制御期間(P0)毎に目標積算流量を確保することを目的としている。
図17において、第1分岐流量(Q1)と第2分岐流量(Q2)と第3分岐流量(Q3)は、分岐流路(46)における流体の流量である。第2分岐流量(Q2)は、第1分岐流量(Q1)よりも多い。第3分岐流量(Q3)は、第2分岐流量(Q2)よりも多い。第1水車流量(Qw1)と第2水車流量(Qw2)と第3水車流量(Qw3)は、水車(11)の流量(Qw)である。第2水車流量(Qw2)は、第1水車流量(Qw1)よりも多い。第3水車流量(Qw3)は、第2水車流量(Qw2)よりも多い。
図17の例では、第1水車流量(Qw1)は、第1分岐流量(Q1)と同一であり、第2水車流量(Qw2)は、第2分岐流量(Q2)と同一であり、第3水車流量(Qw3)は、第3分岐流量(Q3)と同一である。第1分岐流量(Q1)と第3分岐流量(Q3)との差は、第1流量差(ΔQ1)である。第2分岐流量(Q2)と第3分岐流量(Q3)との差は、第2流量差(ΔQ2)である。また、第1水車流量(Qw1)と第2水車流量(Qw2)との差も、第2流量差(ΔQ2)である。制御期間(P0)には、調節期間(P1)が含まれる。調節期間(P1)は、制御期間(P0)の終点を含む期間である。また、目標積算流量は、Q3×(P0-P1)+Q1×P1に設定される。
図17に示すように、第1番目の制御期間(P0)のうち時刻(t0)から時刻(t1)までの期間において、制御部(13)は、分岐流路(46)における流体の流量が第3分岐流量(Q3)となるように、第1制御を行う。時刻(t0)から時刻(t1)までの期間において、水車(11)の流量(Qw)は、第1水車流量(Qw1)となる。次に、時刻(t1)から時刻(t2)まで期間(調節期間(P1))において、制御部(13)は、分岐流路(46)における流体の流量が第1分岐流量(Q1)となるように、第1制御を行う。時刻(t1)から時刻(t2)まで期間において、水車(11)の流量(Qw)は、第3水車流量(Qw3)となる。このような制御により、第1番目の制御期間(P0)において、目標積算流量が確保される。
次に、第2番目の制御期間(P0)では、時刻(t11)から時刻(t12)までの期間において第1制御が中断されて第2制御が行われる。制御部(13)は、時刻(t11)から時刻(t12)までの期間において、水車(11)の流量(Qw)が第2水車流量(Qw2)になるように第2制御を行う。これにより、時刻(t11)から時刻(t12)までの期間において、分岐流路(46)における流体の流量は、第3分岐流量(Q3)よりも少ない第2分岐流量(Q2)となる。次に、時刻(t12)から時刻(t13)までの期間において、制御部(13)は、分岐流路(46)における流体の流量が第3分岐流量(Q3)となるように、第1制御を行う。これにより、時刻(t13)での分岐流路(46)における流体の積算流量は、目標積算流量“Q3×(P0-P1)+Q1×P1”よりも“ΔQ2×Δt1”だけ少ない積算流量となる。なお、時間(Δt1)は、時刻(t11)から時刻(t12)までの時間である。
第2番目の制御期間(P0)内の時刻(t13)において、制御部(13)は、以下の式1が成立するように、制御期間(P0)の調節期間(P1)の始点から分岐流路(46)における流体の流量を第3分岐流量(Q3)から第1分岐流量(Q1)に変更する時点までの時間(Δt2)を求める。
ΔQ2×Δt1=ΔQ1×Δt2 …式1
そして、制御部(13)は、時刻(t13)から時間(Δt2)が経過するまでの期間(時刻(t13)から時刻(t14)までの期間)において分岐流路(46)における流体の流量が第3分岐流量(Q3)に維持されるように、第1制御を行う。言い換えると、制御部(13)は、制御期間(P0)の調節期間(P1)において、目標積算流量の不足分に応じた時間だけ分岐流路(46)における流体の流量が第3分岐流量(Q3)に維持されるように、第1制御を行う。このような制御により、第2番目の制御期間(P0)において、目標積算流量が確保される。
例えば、朝、昼、夜において分岐流路(46)における流体の流量を増加させ、深夜において水車(11)の流量(Qw)を増加させる運用で成り立っている場所において、分岐流路(46)における流体の1日当たりの積算流量が一定となるように分岐流路(46)に流体を供給するという契約が締結されているとする。このような場所において、昼間に水車(11)の流出側に位置する第2貯留槽(51)における流体の液位が突発的に下がると、昼間であっても水車(11)の流量(Qw)を臨時的に増加させる必要がある。昼間に水車(11)の流量(Qw)を臨時的に増加させると、分岐流路(46)における流体の1日当たりの積算流量が不足する可能性がある。そこで、上記のような積算流量制御を行うことにより、昼間に水車(11)の流量(Qw)を臨時的に増加させた場合であっても、分岐流路(46)における流体の1日当たりの積算流量を確保することが可能となる。
〔実施形態4の効果〕
以上のように、実施形態4の水力発電システム(10)では、制御部(13)は、分岐流路(46)における流体の積算流量が目標積算流量に近づくように、第1制御を行う。
実施形態4では、分岐流路(46)における流体の積算流量を管理することができる。
(調節機構の変形例)
図18に示すように、調節機構(60)として電動弁(62)が設けられてもよいし、減圧弁が設けられてもよい。
調節機構(60)として電動弁(62)が設けられる場合に、第1制御を行う(具体的には電動弁(62)の入口近傍における流体の圧力が第1目標値に近づくように水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する)ことにより、電動弁(62)の制御性を向上させることができる。
また、電動弁(62)にキャビテーションが発生しそうになった場合に、第1制御により電動弁(62)の入口近傍における流体の圧力を低下させることで、電動弁(62)におけるキャビテーションの発生を回避することができる。これにより、電動弁(62)として低コスト(低性能)の電動弁を利用することができる。また、電動弁(62)の耐用年数を延ばすことができる。
なお、キャビテーションとは、水車(11)の内部で流体が加速されることに起因し、流体の圧力が飽和水蒸気圧近くまで低下し、多数の蒸気泡が発生する現象(空洞現象)である。キャビテーションの発生に伴い多数の蒸気泡が発生し、これらの蒸気泡が消滅する際には、局所的に数万気圧という極めて高い圧力が発生する。この結果、水車(11)の性能の低下、水車(11)の表面の壊食、振動や騒音の発生等の不具合を招いてしまう。
(制御部の変形例)
次に、図19および図20を参照しながら、制御部(13)の変形例について説明する。制御部(13)は、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)、第1流路(41)における流体の流量(Qa)、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)を推定するように構成されてもよい。
図19の例では、第1流路(41)は、水車流路(45)と第1分岐流路(46a)と第2分岐流路(46b)とにより構成される。以下では、第1分岐流路(46a)の出口に接続される分岐貯留槽(52)を「第1分岐貯留槽(52a)」と記載し、第2分岐流路(46b)の出口に接続される分岐貯留槽(52)を「第2分岐貯留槽(52b)」と記載する。
図19の例において、第1接続点(71)は、水車流路(45)と第1分岐流路(46a)との接続点である。第2接続点(72)は、水車流路(45)と第2分岐流路(46b)との接続点である。第1地点(X1)は、水車流路(45)の第1貯留槽(50)と第1接続点(71)との間に位置する地点である。第2地点(X2)は、第1分岐流路(46a)の途中に位置する地点である。第3地点(X3)は、第2分岐流路(46b)の途中に位置する地点である。
圧力(P50)は、第1貯留槽(50)における流体の圧力である。圧力(PX1)は、第1地点(X1)における流体の圧力である。圧力(P71)は、第1接続点(71)における流体の圧力である。圧力(P72)は、第2接続点(72)における流体の圧力である。圧力(P51)は、第2貯留槽(51)における流体の圧力である。
圧力差(ΔP70)は、水車流路(45)の第1貯留槽(50)と第1地点(X1)との間における流体の圧力差である。圧力差(ΔP71)は、水車流路(45)の第1地点(X1)と第1接続点(71)との間における流体の圧力差である。圧力差(ΔP72)は、水車流路(45)の第1接続点(71)と第2接続点(72)との間における流体の圧力差である。圧力差(ΔP73)は、水車流路(45)の第2接続点(72)と水車(11)との間における流体の圧力差である。圧力差(ΔP74)は、水車流路(45)の水車(11)と第2貯留槽(51)との間における流体の圧力差である。
圧力(PX2)は、第2地点(X2)における流体の圧力である。圧力(P52a)は、第1分岐貯留槽(52a)における流体の圧力である。圧力差(ΔP75)は、第1分岐流路(46a)の第1接続点(71)と第2地点(X2)との間における流体の圧力差である。圧力差(ΔP76)は、第1分岐流路(46a)の第2地点(X2)と第1分岐貯留槽(52a)との間における流体の圧力差である。液位(Hd)は、第1分岐貯留槽(52a)における流体の液位である。
圧力(PX3)は、第3地点(X3)における流体の圧力である。圧力(P52b)は、第2分岐貯留槽(52b)における流体の圧力である。圧力差(ΔP77)は、第2分岐流路(46b)の第2接続点(72)と第3地点(X3)との間における流体の圧力差である。圧力差(ΔP78)は、第2分岐流路(46b)の第3地点(X3)と第2分岐貯留槽(52b)との間における流体の圧力差である。液位(Hc)は、第2分岐貯留槽(52b)における流体の液位である。
流量(QX1)は、水車流路(45)の第1貯留槽(50)と第1接続点(71)との間における流体の流量であり、第1地点(X1)を流れる流体の流量である。流量(Q70)は、水車流路(45)の第1接続点(71)と第2接続点(72)との間における流体の流量である。流量(QX2)は、第1分岐流路(46a)における流体の流量であり、第2地点(X2)を流れる流体の流量である。流量(QX3)は、第2分岐流路(46b)における流体の流量であり、第3地点(X3)を流れる流体の流量である。流量(Q70)は、水車(11)の流量(Qw)と第2分岐流路(46b)における流体の流量(QX3)との合計に相当する。流量(QX1)は、流量(Q70)と第1分岐流路(46a)における流体の流量(QX2)との合計に相当する。
なお、水車(11)の特性マップ(図3参照)により、発電機(12)のトルクまたは回転数から、水車(11)の流量(Qw)および落差(ΔPw)を推定することができる。
また、ダルシー・ワイスバッハの式やヘーゼン・ウィリアムズの式により、2つの地点の間の流路を流れる流体の流量と、その2つの地点の間の流路条件(流路の長さや断面積など)とから、2つの地点の間における流体の圧力差(落差)を推定することができる。例えば、図19の例では、流量(QX1)と、第1地点(X1)と第1接続点(71)との間の流路条件とに基づいて、圧力差(Δ71)を推定することができる。
また、ダルシー・ワイスバッハの式、ヘーゼン・ウィリアムズの式、ベルヌーイの定理により、2つの地点の間における流体の圧力差(落差)と、その2つの地点の間の流路条件(流路の長さや断面積など)とから、2つの地点の間の流路を流れる流体の流量を推定することができる。例えば、図19の例では、圧力差(Δ71)と、第1地点(X1)と第1接続点(71)との間の流路条件とに基づいて、流量(QX1)を推定することができる。
また、図19の例において、第2貯留槽(51)が大気開放されている場合、第2貯留槽(51)における流体の圧力(P51)は、ゼロとなる。また、第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)と、水車(11)と第2貯留槽(51)との間の流路条件と、水車(11)の流量(Qw)から、水車(11)と第2貯留槽(51)との間における圧力差(ΔP74)を推定することができる。なお、液位(Hb)が固定される場合、水車(11)と第2貯留槽(51)との間の流路条件と、水車(11)の流量(Qw)から、圧力差(ΔP74)を推定することができる。このように、液位(Hb)が固定される場合、液位(Hb)を測定する液位センサを省略することができる。なお、第1分岐貯留槽(52a)および第2分岐貯留槽(52b)についても、第2貯留槽(51)と同様のことがいえる。また、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)から第1貯留槽(50)における流体の圧力(P50)を推定することができる。
なお、流体の圧力を計測する圧力センサを第1流路(41)の水車流路(45)または第2流路(42)に設ける場合、設置コスト低減の観点から、圧力センサは、水車(11)の入口近傍または出口近傍に設けられることが好ましい。また、設置コスト低減の観点から、圧力センサは、第1流路(41)よりも第2流路(42)に設けられることが好ましい。
(制御部の変形例1:流体の圧力の推定)
制御部(13)は、流路(40)に含まれる任意地点における流体の圧力と、任意地点と任意地点とは異なる第1流路(41)における流体の圧力(Pa)を推定すべき推定対象地点との間の流路条件と、任意地点と推定対象地点との間の流路における流体の流量とに基づいて、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)を推定するように構成されてもよい。
例えば、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)として推定すべき圧力が「第1地点(X1)の圧力(PX1)」であるとすると、水車(11)の入口近傍の圧力(Pw1)と、水車(11)の流量(Qw)と、第1接続点(71)と第2接続点(72)との間の流量(Q70)と、第1貯留槽(50)と第1接続点(71)との間の流量(QX1)とが計測(または推定)される場合、次の式2により、第1地点(X1)の圧力(PX1)を推定することができる。
PX1=Pw1+ΔP73+ΔP72+ΔP71 …式2
なお、圧力差(ΔP73)は、水車(11)の流量(Qw)と、第2接続点(72)と水車(11)との間の流路条件とから推定される。圧力差(ΔP72)は、流量(Q70)と、第1接続点(71)と第2接続点(72)との間の流路条件とから推定される。圧力差(ΔP71)は、流量(QX1)と、第1地点(X1)と第1接続点(71)との間の流路条件とから推定される。上記の例では、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)を推定すべき推定対象地点は「第1地点(X1)」であり、流路(40)に含まれる任意地点は「水車(11)の入口近傍の地点」である。
また、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)として推定すべき圧力が「第1地点(X1)の圧力(PX1)」であるとすると、第2貯留槽(51)が大気開放され、且つ、第2貯留槽(51)の液位(Hb)と、水車(11)の流量(Qw)および落差(ΔPw)と、第1接続点(71)と第2接続点(72)との間の流量(Q70)と、第1貯留槽(50)と第1接続点(71)との間の流量(QX1)が計測(または推定)される場合、次の式3より、第1地点(X1)の圧力(PX1)を推定することができる。
PX1=P51+ΔP74+ΔPw+ΔP73+ΔP72+ΔP71 …式3
なお、第2貯留槽(51)の圧力(P51)は、ゼロである。圧力差(ΔP74)は、第2貯留槽(51)の液位(Hb)と、水車(11)の流量(Qw)と、水車(11)と第2貯留槽(51)との間の流路条件とからを推定される。圧力差(ΔP73)は、水車(11)の流量(Qw)と、第2接続点(72)と水車(11)との間の流路条件とから推定される。圧力差(ΔP72)は、流量(Q70)と、第1接続点(71)と第2接続点(72)との間の流路条件とから推定される。圧力差(ΔP71)は、流量(QX1)と、第1地点(X1)と第1接続点(71)との間の流路条件とから推定される。上記の例では、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)を推定すべき推定対象地点は「第1地点(X1)」であり、流路(40)に含まれる任意地点は「第2貯留槽(51)の地点」である。
また、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)として推定すべき圧力が「第3地点(X3)の圧力(PX3)」であるとすると、水車(11)の出口近傍の圧力(Pw2)と、水車(11)の流量(Qw)および落差(ΔPw)と、第2分岐流路(46b)の流量(QX3)とが計測(または推定)される場合、次の式4により、第3地点(X3)の圧力(PX3)を推定することができる。
PX3=Pw2+ΔPw+ΔP73-ΔP77 …式4
なお、圧力差(ΔP73)は、水車(11)の流量(Qw)と、第2接続点(72)と水車(11)との間の流路条件とから推定される。圧力差(ΔP77)は、流量(QX3)と、第2接続点(72)と第3地点(X3)との間の流路条件とから推定される。上記の例では、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)を推定すべき推定対象地点は「第3地点(X3)」であり、流路(40)に含まれる任意地点は「水車(11)の出口近傍の地点」である。
なお、図1に示した流路(40)の構成および図10に示した流路(40)の構成においても、上記と同様の手順により、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)を推定することができる。
〔制御部の変形例1の効果〕
以上のように、この変形例1では、制御部(13)は、流路(40)に含まれる任意地点における流体の圧力と、任意地点と任意地点とは異なる第1流路(41)における流体の圧力(Pa)を推定すべき推定対象地点との間の流路条件と、任意地点と推定対象地点との間の流路における流体の流量とに基づいて、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)を推定する。
この変形例1では、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)を検出する圧力センサを設けなくてもよいので、設置コストを低減することができる。
(制御部の変形例2:流体の流量の推定)
また、制御部(13)は、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を推定すべき推定対象地点とは異なる任意地点における流体の流量に基づいて、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を推定するように構成されてもよい。または、制御部(13)は、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を推定すべき推定対象地点における流体の圧力と、推定対象地点とは異なる任意地点における流体の圧力と、推定対象地点と任意地点との間の流路条件とに基づいて、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を推定するように構成されてもよい。
例えば、第1流路(41)における流体の流量(Qa)として推定すべき流量が「第2地点(X2)の流量(QX2)」であるとすると、第1貯留槽(50)と第1接続点(71)との間の流量(QX1)と、水車(11)の流量(Qw)と、第2分岐流路(46b)の流量(QX3)とが計測(または推定)される場合、次の式5により、第2地点(X2)の流量(QX2)を推定することができる。
QX2=QX1-(Qw+QX3) …式5
上記の例では、第1流路(41)における流体の流量(Qa)として推定すべき推定対象地点は「第3地点(X3)」であり、推定対象地点とは異なる任意地点は「第1貯留槽(50)と第1接続点(71)との間の任意の地点」と「水車(11)が配置される地点」と「第2分岐流路(46b)の任意の地点」である。
また、第1流路(41)における流体の流量(Qa)として推定すべき流量が「第3地点(X3)の流量(QX3)」であるとすると、水車(11)の入口近傍の圧力(Pw1)と、水車(11)の流量(Qw)と、第3地点(X3)の圧力(PX3)とが計測(または推定)される場合、次の式6により、第2接続点(72)と第3地点(X3)との間の圧力差(ΔP77)が推定される。
ΔP77=(Pw1+ΔP73)-PX3 …式6
なお、圧力差(ΔP73)は、水車(11)の流量(Qw)と、第2接続点(72)と水車(11)との間の流路条件とから推定される。「Pw1+ΔP73」は、第2接続点(72)の圧力(P72)に相当する。そして、第2接続点(72)と第3地点(X3)との間の圧力差(ΔP77)と、第2接続点(72)と第3地点(X3)との間の流路条件とから、第3地点(X3)の流量(QX3)を推定することができる。上記の例では、第1流路(41)における流体の流量(Qa)として推定すべき推定対象地点は「第3地点(X3)」であり、推定対象地点とは異なる任意地点は「第2接続点(72)」である。
また、図1に示した流路(40)の構成および図10に示した流路(40)の構成においても、上記と同様の手順により、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を推定することができる。
〔制御部の変形例2の効果〕
以上のように、この変形例2では、制御部(13)は、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を推定すべき推定対象地点とは異なる任意地点における流体の流量に基づいて、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を推定する。または、制御部(13)は、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を推定すべき推定対象地点における流体の圧力と、推定対象地点とは異なる任意地点における流体の圧力と、推定対象地点と任意地点との間の流路条件とに基づいて、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を推定する。
この変形例2では、第1流路(41)における流体の流量(Qa)を検出する流量センサを設けなくてもよいので、設置コストを低減することができる。
(制御部の変形例3:第1貯留槽における流体の液位の推定)
また、制御部(13)は、流路(40)において第1貯留槽(50)と水車(11)との間に位置する任意地点における流体の異なる流量に応じた圧力に基づいて、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)を推定するように構成されてもよい。
図20に示すように、第1地点(X1)における流体の流量(QX1)の変化に応じた圧力(PX1)の変化に基づいて、損失曲線(Lz)を推定することができる。具体的には、第1地点(X1)における流体の流量(QX1)が第1流量(QX1a)であるときの流体の圧力(PX1)である第1圧力(PX1a)と、第1地点(X1)における流体の流量(QX1)が第2流量(QX1b)であるときの流体の圧力(PX1)である第2圧力(PX1b)とに基づいて、損失曲線(Lz)を描くことができる。ここで、第1流量(QX1a)と第2流量(QX1b)は、例えば、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)が変化することにより得られる流量でもよいし、任意に流量を変化させて得られる流量でもよい。また、損失曲線(Lz)において流量(QX1)がゼロであるときの圧力は、総落差(ΔPz)に相当する。ここで、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)および第2貯留槽(51)における流体の液位(Hb)に依存しない総落差を「基準総落差(ΔPz0)」とすると、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)は、下記の式7のように表される。
Ha=ΔPz-ΔPz0+Hb …式7
なお、第1貯留槽(50)と第2貯留槽(51)との間の流路条件から、基準総落差(ΔPz0)を推定することができる。
具体的には、第1地点(X1)の流量(QX1)の変化と、第1地点(X1)の圧力(PX1)の変化とから、損失曲線(Lz)を推定することができ、損失曲線(Lz)から、総落差(ΔPz)を推定することができる。そして、総落差(ΔPz)と、基準総落差(ΔPz0)と、第2貯留槽(51)の液位(Hb)とから、第1貯留槽(50)の液位(Ha)を推定することができる。上記の例では、流路(40)において第1貯留槽(50)と水車(11)との間に位置する任意地点は「第1地点(X1)」である。
なお、第1地点(X1)における流体の圧力(PX1)は、制御部の変形例1と同様の手順により推定されてもよい。第1地点(X1)における流体の流量(QX1)は、制御部の変形例2と同様の手順により推定されてもよい。
また、図1に示した流路(40)の構成および図10に示した流路(40)の構成においても、上記と同様の手順により、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)を推定することができる。
〔制御部の変形例3の効果〕
以上のように、この変形例3では、制御部(13)は、流路(40)において第1貯留槽(50)と水車(11)との間に位置する任意地点における流体の異なる流量に応じた圧力に基づいて、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)を推定する。
この変形例3では、第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha)を検出する液位センサを設けなくてもよいので、設置コストを低減することができる。
(その他の実施形態)
なお、水車(11)は、電動弁よりも応答性がよい。そのため、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)(または、第1流路(41)における流体の流量(Qa)、第1流路(41)に流体を流出する第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha))において急峻な変化が生じた場合に、その急峻な変化に対して水車(11)が素早く応答することができるので、電動弁を用いて制御する場合よりも、第1流路(41)における流体の圧力(Pa)(または、第1流路(41)における流体の流量(Qa)、第1流路(41)に流体を流出する第1貯留槽(50)における流体の液位(Ha))における急峻な変化を抑制することができる。
また、水車(11)を水車と電動弁の直列または並列の構成に置き換えても、同様の制御を行うことが可能である。
また、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり置換したりしてもよい。
以上説明したように、本開示は、水力発電システムとして有用である。
10 水力発電システム
11 水車
12 発電機
13 制御部
21 一次側圧力センサ
22 二次側圧力センサ
31a 第1圧力センサ
31b 第2圧力センサ
32 第1流量センサ
33a 第1液位センサ
33b 第2液位センサ
40 流路
41 第1流路
42 第2流路
45 水車流路
46 分岐流路
50 第1貯留槽
51 第2貯留槽
60 調節機構

Claims (9)

  1. 流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、
    前記水車(11)により駆動される発電機(12)と、
    第1制御を行う制御部(13)とを備え、
    前記流路(40)は、前記水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含み、
    前記第1流路(41)は、前記水車(11)に流入する前記流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、前記水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含み、
    前記分岐流路(46)の出口は、前記水車(11)の下流側ではなく分岐貯留槽(52)に接続され、
    前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)、前記第1流路(41)に前記流体を流出する第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御し、
    前記制御部(13)は、前記第1制御と、第2制御とを実行可能であり、
    前記流路(40)は、前記第1流路(41)と、前記水車(11)の流出側に位置する第2流路(42)とを含み、
    前記制御部(13)は、前記第2制御において、前記第2流路(42)における前記流体の圧力(Pb)、前記第2流路(42)における前記流体の流量(Qb)、前記第2流路(42)から前記流体が流入する第2貯留槽(51)における前記流体の液位(Hb)のいずれか1つが第2目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する
    ことを特徴とする水力発電システム。
  2. 流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、
    前記水車(11)により駆動される発電機(12)と、
    第1制御を行う制御部(13)とを備え、
    前記流路(40)は、前記水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含み、
    前記第1流路(41)は、前記水車(11)に流入する前記流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、前記水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含み、
    前記分岐流路(46)の出口は、前記水車(11)の下流側ではなく分岐貯留槽(52)に接続され、
    前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)、前記第1流路(41)に前記流体を流出する第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御し、
    前記制御部(13)は、前記分岐流路(46)における前記流体の積算流量が目標積算流量に近づくように、前記第1制御を行う
    ことを特徴とする水力発電システム。
  3. 流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、
    前記水車(11)により駆動される発電機(12)と、
    第1制御を行う制御部(13)とを備え、
    前記流路(40)は、前記水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含み、
    前記第1流路(41)は、前記水車(11)に流入する前記流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、前記水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含み、
    前記分岐流路(46)の出口は、前記水車(11)の下流側ではなく分岐貯留槽(52)に接続され、
    前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)、前記第1流路(41)に前記流体を流出する第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御し、
    前記分岐流路(46)には、前記流体の流量または圧力を調節する調節機構(60)が設けられ、
    前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記調節機構(60)の入口近傍における前記流体の圧力が前記第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する
    ことを特徴とする水力発電システム。
  4. 流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、
    前記水車(11)により駆動される発電機(12)と、
    第1制御を行う制御部(13)とを備え、
    前記流路(40)は、前記水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含み、
    前記第1流路(41)は、前記水車(11)に流入する前記流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、前記水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含み、
    前記分岐流路(46)の出口は、前記水車(11)の下流側ではなく分岐貯留槽(52)に接続され、
    前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)、前記第1流路(41)に前記流体を流出する第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御し、
    前記制御部(13)は、前記流路(40)に含まれる任意地点における前記流体の圧力と、前記任意地点と前記任意地点とは異なる前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)を推定すべき推定対象地点との間の流路条件と、前記任意地点と前記推定対象地点の間の流路における前記流体の流量とに基づいて、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)を推定する
    ことを特徴とする水力発電システム。
  5. 流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、
    前記水車(11)により駆動される発電機(12)と、
    第1制御を行う制御部(13)とを備え、
    前記流路(40)は、前記水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含み、
    前記第1流路(41)は、前記水車(11)に流入する前記流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、前記水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含み、
    前記分岐流路(46)の出口は、前記水車(11)の下流側ではなく分岐貯留槽(52)に接続され、
    前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)、前記第1流路(41)に前記流体を流出する第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御し、
    前記制御部(13)は、前記流路(40)において前記第1貯留槽(50)と前記水車(11)との間に位置する任意地点における前記流体の異なる流量に応じた圧力に基づいて、前記第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)を推定する
    ことを特徴とする水力発電システム。
  6. 流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、
    前記水車(11)により駆動される発電機(12)と、
    第1制御を行う制御部(13)とを備え、
    前記流路(40)は、前記水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含み、
    前記第1流路(41)は、前記水車(11)に流入する前記流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、前記水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含み、
    前記分岐流路(46)の出口は、前記水車(11)の下流側ではなく分岐貯留槽(52)に接続され、
    前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)、前記第1流路(41)に前記流体を流出する第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御し、
    前記制御部(13)は、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)を推定すべき推定対象地点とは異なる任意地点における前記流体の流量に基づいて、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)を推定する
    ことを特徴とする水力発電システム。
  7. 流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、
    前記水車(11)により駆動される発電機(12)と、
    第1制御を行う制御部(13)とを備え、
    前記流路(40)は、前記水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含み、
    前記第1流路(41)は、前記水車(11)に流入する前記流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、前記水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含み、
    前記分岐流路(46)の出口は、前記水車(11)の下流側ではなく分岐貯留槽(52)に接続され、
    前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)、前記第1流路(41)に前記流体を流出する第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御し、
    前記制御部(13)は、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)を推定すべき推定対象地点における前記流体の圧力と、前記推定対象地点とは異なる任意地点における前記流体の圧力と、前記推定対象地点と前記任意地点との間の流路条件とに基づいて、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)を推定する
    ことを特徴とする水力発電システム。
  8. 流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、
    前記水車(11)により駆動される発電機(12)と、
    第1制御を行う制御部(13)とを備え、
    前記流路(40)は、前記水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含み、
    前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)、前記第1流路(41)に前記流体を流出する第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御し、
    前記第1流路(41)は、前記水車(11)に流入する前記流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、前記水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含み、
    前記制御部(13)は、前記分岐流路(46)における前記流体の積算流量が目標積算流量に近づくように、前記第1制御を行う
    ことを特徴とする水力発電システム。
  9. 流体が流れる流路(40)に配置される水車(11)と、
    前記水車(11)により駆動される発電機(12)と、
    第1制御を行う制御部(13)とを備え、
    前記流路(40)は、前記水車(11)の流入側に位置する第1流路(41)を含み、
    前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記第1流路(41)における前記流体の圧力(Pa)、前記第1流路(41)における前記流体の流量(Qa)、前記第1流路(41)に前記流体を流出する第1貯留槽(50)における前記流体の液位(Ha)のいずれか1つが第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御し、
    前記第1流路(41)は、前記水車(11)に流入する前記流体の少なくとも一部が流れる水車流路(45)と、前記水車流路(45)から分岐する分岐流路(46)とを含み、
    前記分岐流路(46)には、前記流体の流量または圧力を調節する調節機構(60)が設けられ、
    前記制御部(13)は、前記第1制御において、前記調節機構(60)の入口近傍における前記流体の圧力が第1目標値に近づくように、前記水車(11)の流量(Qw)または落差(ΔPw)を制御する
    ことを特徴とする水力発電システム。
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