JP6848335B2 - 給湯装置および給湯装置の制御方法 - Google Patents
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Description
(給湯装置の構成)
図1は、本発明の実施の形態に従う給湯装置の概略構成図である。図1を参照して、給湯装置100は、加熱部20と、ガスバーナ30と、加熱部20を格納する燃焼缶体(以下、単に「缶体」とも称する)10と、送風ファン40と、入水管50と、バイパス管60と、出湯管70と、コントローラ300とを含む。加熱部20は、水を加熱して湯にする部分であり、一次熱交換器11および二次熱交換器21を含む。
図2は、コントローラ300の機能構成を概略的に示すブロック図である。図2の各部は、CPU301が実行するソフトウェアプログラム、または専用のハードウェア(電子回路)、またはソフトウェアプログラムと回路の組合せにより構成され得る。
なお、推定流量値の算出方法は、上記の方法に限定されない。
流量測定値算出部305により算出された測定値y[n]と、推定流量値算出部306により算出される推定流量値x[n]の関係を、ガスバーナ30の燃焼停止の動作と関連付けて説明する。図3は、缶体流量の応答遅れを補正した例を説明するための波形図である。流量センサ150は、図1に示すように缶体10の加熱部20を通過する流量を測定している。図3の縦軸は缶体流量が示され、横軸には時間が示されている。この例では、缶体流量9(L/min)、入水圧200(kPa)等とした場合の結果が例示されている。
図5は、縦軸に缶体流量を示し、横軸に給湯停止操作が開始されてからの時間の経過を示す。また、当該時間の経過に関連づけてガスバーナ30の状態(燃焼状態/燃焼停止)が模式的に示される。図5の経過時間は、説明のために、測定値y[n]と推定流量値x[n]とMOQの大小関係に従って条件1、条件2および条件3に区分されている。なお、図5の缶体流量は、上記に述べたトータル流量であってもよい。
予測号数W1=推定流量値x[n]×(出湯温度Th−入水温度Tw)
なお、実号数Wと予測号数W1の決定方法は、上記の算出式に従う方法に限定されず、テーブルを、流量値(測定値y[n]または推定流量値x[n])、出湯温度Thおよび入水温度Twで検索して、対応する号数(実号数Wまたは予測号数W1)をテーブルから読出す方法であってもよい。
条件1が成立すると判断された場合、熱量決定部309は、(W≧W1)のとき必要号数RW=W1と決定し、(W≦W1)のとき必要号数RW=Wと決定する。熱量決定部309は、決定された必要号数RWに基づきテーブル313からガスバーナ30に供給するべき電流値を読出し、読出された電流値を示す開度指令が、加熱指令部311を介してガス比例弁33に出力される。
条件2が成立すると判断された場合、熱量決定部309は、ガスバーナ30が燃焼停止することがないように、必要号数RWを所定値に決定する。このような「所定号数での燃焼継続」の詳細については、後述する。
条件3が成立すると判断された場合、加熱処理部310は、推定流量値x[n]の値にかかわらず、燃焼を停止させるために閉指令を、加熱指令部311を介して元ガス電磁弁32に出力する。これにより、元ガス電磁弁32は全閉となり、ガスバーナ30へのガス供給は遮断されて、燃焼状態から燃焼停止に移行する。
図7は、実施の形態1に係る給湯停止操作における燃焼制御の概略処理フローチャートである。図8は、実施の形態1に係る熱量決定の処理フローチャートである。これらフローチャートは、プログラムとして記憶部304に格納される。CPU301は、記憶部304からプログラムを読出し実行することにより、処理が実現される。図7のフローチャートのプログラムは、一定時間ごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。
条件2では、「所定号数での燃焼継続」の処理が実施される。この処理においては、熱量決定部309は、所定号数でガスバーナ30の燃焼を継続させる。この所定号数は、たとえば、条件2が成立したときの燃焼段数におけるガスバーナ30の燃焼により発生可能な最小熱量である最小号数に決定される。たとえば条件2が成立したときの燃焼段数が10本であるときは、熱量決定部309は、図6のテーブル313を検索し、燃焼段数10本に対応した号数M(j)〜M(max)のうち最小の号数(号数M(j))を読出し、号数M(j)を所定号数として決定する。そして、熱量決定部309は、テーブル313を号数M(j)に基づき検索して、号数M(j)に関連付けされた電流値C1をテーブル313から読出す。加熱指令部311からは、当該電流値C1に基づく開度指令がガス比例弁33に出力される。これにより、条件2においては、ガスバーナ30は、燃焼段数の最小号数の熱量で加熱部20を加熱するように、燃焼状態を継続することができる。なお、ここでは燃焼段数は10本としているが、他の段数であっても同様に所定号数を決定し、決定された所定号数に従いガスバーナ30の燃焼状態を継続させることができる。
実施の形態2は、実施の形態1の変形例を示す。実施の形態1では、条件2においては、「所定号数での燃焼継続」を実施したが、実施の形態2では、条件2において、所定基準に従い、「所定号数での燃焼継続」または燃焼停止の一方を実施するとの判断がなされる。
この例では、所定基準はガスバーナ30の燃焼段数が閾値以上であることを含む。加熱処理部310は、ガスバーナ30の燃焼段数が閾値以上であるか否かに基づき燃焼継続または燃焼停止を判断する。図10は、実施の形態2に係る条件2における燃焼継続/停止を判断する基準を説明する図である。図10では、一次熱交換器11内の複数の配管111と10本(10段)のガスバーナ30とが配置された状態が示される。図10の燃焼段数B2、燃焼段数B3、燃焼段数B5、燃焼段数B7および燃焼段数B10は、ガスバーナ30が2本、3本、5本、7本および10本が燃焼している状態をそれぞれ示す。
この例では、所定基準は分配弁80の開度が閾値以上であることを含む。加熱処理部310は、分配弁80の開度が閾値以上であるか否かに基づき、燃焼継続または燃焼停止のいずれを実施するかを判断する。分配弁80の開度は、全体給水量に対するバイパス管60への分流の割合を示す。分流の割合が大きい場合には、給湯開始操作時にバイパス管60からの多くの給水により給湯栓190からの出湯温度が低下(アンダーシュート)する可能性が高い。したがって、加熱処理部310は、ステップS68において、分配弁80の開度(分配割合)と閾値とを比較し、(分配弁80の開度≧閾値)であると判断したときは、燃焼継続と判断し、そうでないときは燃焼停止と判断する。
この例では、所定基準は給湯装置100の周囲温度が閾値以上であることを含む。加熱処理部310は、給湯装置100の周囲温度が閾値以上であるか否かに基づき燃焼継続または燃焼停止のいずれを実施するかを判断する。具体的には、周囲温度が低い場合には、温度が高い場合に比べて、その後の給湯開始操作時には出湯温度のアンダーシュートが発生する可能性が高くなる。この周囲温度として例えば水道等からの入水温度Tw等を用いることができる。したがって、加熱処理部310は、ステップS68において、入水温度Twと閾値を比較し、(入水温度Tw<閾値)であると判断したときは、燃焼継続と判断し、(入水温度Tw≧閾値)であるときは燃焼停止と判断する。
Claims (9)
- 給湯装置であって、
熱交換器と当該熱交換器を加熱するバーナを含む加熱部と、
前記加熱部を通過する流路における湯水の流量を測定する流量センサと、
前記給湯装置を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記流量センサによる測定流量値に基づき、前記流量センサの応答遅れを補正した推定流量値を算出する推定流量値算出部と、
前記バーナを制御するための燃焼処理部と、を備え、
前記燃焼処理部は、
前記バーナが燃焼する場合に、前記推定流量値が最低作動流量未満であり且つ前記測定流量値が最低作動流量以上であるときは、所定熱量を発生して燃焼を継続するように前記バーナを制御する手段を含む、給湯装置。 - 前記燃焼処理部は、
前記加熱部を加熱する熱量を決定する熱量決定部を含み、
前記熱量決定部は、
前記所定熱量として、前記バーナの燃焼により発生可能な最小熱量を決定する手段、および、最低作動流量および出湯温度と入水温度との差から前記所定熱量を決定する手段の少なくとも一方を含む、請求項1に記載の給湯装置。 - 前記燃焼処理部は、
前記加熱部を加熱する熱量を決定する熱量決定部を含み、
前記熱量決定部は、
最低作動流量および出湯温度と入水温度との差から取得される熱量、および、前記バーナの燃焼により発生可能な最小熱量の両方のうちの一方を、または、両方の平均値を、前記所定熱量として決定する手段を含む、請求項1に記載の給湯装置。 - 前記燃焼処理部は、さらに、
所定基準に従い、前記バーナの燃焼継続または燃焼停止のいずれを実施するかを判断する手段を有し、
前記制御する手段は、
前記バーナが燃焼する場合に、前記推定流量値が最低作動流量未満であり且つ前記測定流量値が最低作動流量以上であるときに、前記判断する手段によって前記バーナの燃焼継続を実施すると判断されたときは、前記所定熱量を発生して燃焼を継続するように前記バーナを制御する手段を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の給湯装置。 - 前記給湯装置は、
複数の前記バーナを含み、
前記所定基準は、前記推定流量値が最低作動流量未満であり且つ前記測定流量値が最低作動流量以上であるときに燃焼状態である前記バーナの数が閾値以上であるとの基準を含み、
前記判断する手段は、
前記バーナの数が閾値以上であるとき前記バーナを燃焼停止させ、前記バーナの数が閾値未満であるとき前記バーナを燃焼継続させると判断する、請求項4に記載の給湯装置。 - 前記給湯装置は、
給湯栓につながる配管と、
前記給湯装置への全体給水量の一部を前記配管へ分流させるための分配弁と、をさらに備え、
前記分配弁の開度は、前記全体給水量に対する前記配管への分流の割合を示し、
前記所定基準は、前記開度が閾値以上であるとの基準を含み、
前記判断する手段は、
前記開度が閾値以上であるとき前記バーナを燃焼継続させ、前記開度が閾値未満であるとき前記バーナを燃焼停止させると判断する、請求項4に記載の給湯装置。 - 前記所定基準は、前記給湯装置の周囲温度が閾値以上であるとの基準を含み、
前記判断する手段は、
前記周囲温度が閾値以上であるとき前記バーナを燃焼停止させ、前記周囲温度が閾値未満であるとき前記バーナを燃焼継続させると判断する、請求項4に記載の給湯装置。 - 前記燃焼処理部は、
前記加熱部を加熱する熱量を決定する熱量決定部を含み、
前記熱量決定部は、
前記バーナが燃焼する場合に、前記測定流量値が最低作動流量以上であり且つ前記推定流量値が最低作動流量以上であるとき、前記測定流量値に基づき取得される熱量および前記推定流量値に基づき取得される熱量のうちの一方を、前記加熱部を加熱する熱量として決定する手段を含み、
前記一方を、前記加熱部を加熱する熱量として決定する手段は、
前記測定流量値に基づき取得される熱量が前記推定流量値に基づき取得される熱量以上であるときは、前記推定流量値に基づき取得される熱量の方を、前記加熱部を加熱する熱量として決定する、請求項1から7のいずれか1項に記載の給湯装置。 - 給湯装置の制御方法であって、
前記給湯装置は、
熱交換器と当該熱交換器を加熱するバーナを含む加熱部と、
前記加熱部を通過する流路における湯水の流量を測定する流量センサと、を備え、
前記制御方法は、
前記流量センサによる測定流量値に基づき、前記流量センサの応答遅れを補正した推定流量値を算出するステップと、
前記バーナが燃焼する場合に、算出するステップにおいて算出された前記推定流量値が最低作動流量未満であり且つ前記測定流量値が最低作動流量以上であるときは、所定熱量を発生して燃焼を継続するように前記バーナを制御するステップと、を備える、給湯装置の制御方法。
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