JP6848185B2 - 光導波路、光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器 - Google Patents

光導波路、光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、光導波路、光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器に関するものである。
光導波路では、コア部の一端から導入された光が、クラッド部との境界で反射しながら他端に搬送される。光導波路の入射側には半導体レーザー等の発光素子が配置され、出射側にはフォトダイオード等の受光素子が配置される。発光素子から入射された光は光導波路を伝搬し、受光素子により受光され、受光した光の明滅パターンまたは強弱パターンに基づいて通信を行う。
また、このような光通信では、光スプリッター(分岐型光導波路)を介して光パワーを分配することにより、光信号を複数に分配することが行われる。
例えば、特許文献1には、入射光導波路を多数の出射光導波路に分岐させる光分岐光導波路が開示されている。この光分岐光導波路では、マルチモード干渉を利用して、光信号を2つに分配している。
国際公開第2005/116704号
しかしながら、従来の分岐型光導波路では、光信号の分配に伴って比較的大きい損失が発生していた。このため、分岐型光導波路を用いることによって、光通信の品質が低下するという問題があった。
本発明の目的は、分岐構造における損失が小さい光導波路、ならびに、かかる光導波路を備える光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(13)の本発明により達成される。
(1) 第1コア部と、
前記第1コア部が少なくとも2つに分岐されてなる第2コア部および第3コア部と、
前記第1コア部、前記第2コア部および前記第3コア部にそれぞれ隣接するクラッド部と、
が形成されているコア層を有し、
前記コア層が平面視されたとき、前記クラッド部は、前記第2コア部および前記第3コア部の分岐点から前記第1コア部とは反対側に向かうにつれて長さ[μm]に対する幅[μm]の拡大率が0超0.0005以下を満たすように幅が拡大している所定部位を含んでおり、
前記所定部位の長さが前記分岐点から50μm以上であることを特徴とする光導波路。
(2) 前記所定部位のうち、前記分岐点とは反対側の端部における幅[μm]は、1〜100μmである上記(1)に記載の光導波路。
(3) 前記所定部位とそれに隣接する前記第2コア部および前記第3コア部との境界線は、直線である上記(1)または(2)に記載の光導波路。
(4) 前記第2コア部と前記クラッド部との境界線および前記第3コア部と前記クラッド部との境界線は、それぞれ曲線を含んでいる上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の光導波路。
(5) 前記第2コア部のうち前記所定部位と隣接する部位の幅は、前記分岐点における前記第2コア部の幅より広く、かつ、前記第3コア部のうち前記所定部位と隣接する部位の幅は、前記分岐点における前記第3コア部の幅より広い上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の光導波路。
(6) 前記第1コア部は、前記分岐点において3つ以上に分岐されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の光導波路。
(7) 前記コア層は、前記分岐点を通過する直線を対称の軸にして線対称の関係を満たすように構成されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の光導波路。
(8) 前記クラッド部は、前記所定部位の前記分岐点とは反対側に設けられている部分を含み、
前記部分の長さ[μm]に対する幅[μm]の拡大率は、前記所定部位の前記拡大率よりも大きい上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の光導波路。
(9) 樹脂材料を主材料とする上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の光導波路。
(10) 可撓性を有する上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の光導波路。
(11) 上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の光導波路と、
電気回路を備える電気基板と、
を有することを特徴とする光電気混載基板。
(12) 上記(11)に記載の光電気混載基板と、
前記電気回路と電気的に接続されているとともに、前記光導波路と光学的に接続されている光素子と、
を有することを特徴とする光モジュール。
(13) 上記(12)に記載の光モジュールを備えることを特徴とする電子機器。
本発明によれば、分岐構造における損失が小さい光導波路が得られる。
また、本発明によれば、上記光導波路を備える光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器が得られる。
本発明の光導波路の第1実施形態を一部透過して示す斜視図である。 図1に示す光導波路を示す上面図である。 本発明の光導波路の第2実施形態を示す上面図である。 本発明の光導波路の第3実施形態を示す上面図である。 本発明の光導波路の第4実施形態を示す上面図である。 本発明の光電気混載基板の実施形態および本発明の光モジュールの実施形態を示す縦断面図である。 比較例1で製造した光導波路を示す上面図である。
以下、本発明の光導波路、光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<光導波路>
≪第1実施形態≫
まず、本発明の光導波路の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の光導波路の第1実施形態を一部透過して示す斜視図、図2は、図1に示す光導波路を示す上面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図1の上方を「上」といい、下方を「下」という。また、本願の各図は、光導波路の一部を図示している。
図1に示す分岐型光導波路1(本発明の光導波路の第1実施形態)は、帯状をなしており、その長手方向の一端部と他端部との間で光信号を伝送し、光通信を行うことができる。
図1に示す分岐型光導波路1は、下側からクラッド層11、コア層13およびクラッド層12を積層してなる導光部10を備えている。コア層13中には長尺状のコア部14とその側面に隣接して設けられた側面クラッド部15とが形成されている。
また、分岐型光導波路1は、導光部10の下面に積層された導光部保護層2と、導光部10の上面に積層された導光部保護層3と、を備えている。
以下、分岐型光導波路1の各部について詳述する。
(コア層)
図1に示すコア層13中に形成されているコア部14は、それよりも屈折率の小さいクラッド部(側面クラッド部15および各クラッド層11、12)で囲まれており、コア部14に光を閉じ込めて伝搬することができる。
また、コア層13における幅方向の屈折率分布は、いかなる形状の分布であってもよい。この屈折率分布は、屈折率が不連続的に変化したいわゆるステップインデックス(SI)型の分布であってもよく、屈折率が連続的に変化したいわゆるグレーデッドインデックス(GI)型の分布であってもよい。SI型の分布であれば屈折率分布の形成が容易であり、GI型の分布であれば屈折率の高い領域に信号光が集まる確率が高くなるため伝送効率が向上する。
また、コア部14の横断面形状は特に限定されず、例えば、真円、楕円形、長円形等の円形、三角形、四角形、五角形、六角形等の多角形であってもよいが、四角形(矩形状)であることにより、コア部14を形成し易い利点がある。
また、コア部14の幅および高さ(コア層13の厚さ)は、特に限定されないが、それぞれ1〜200μm程度であるのが好ましく、5〜100μm程度であるのがより好ましく、10〜70μm程度であるのがさらに好ましい。これにより、分岐型光導波路1の伝送効率の低下を抑えつつコア部14の高密度化を図ることができる。
上述したようなコア層13の構成材料(主材料)は、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ系樹脂やオキセタン系樹脂のような環状エーテル系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン系樹脂、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、PETやPBTのようなポリエステル、ポリエチレンサクシネート、ポリサルフォン、ポリエーテル、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂のような各種樹脂材料等を用いることができる。なお、樹脂材料は、異なる組成のものを組み合わせた複合材料であってもよい。また、コア層13の構成材料は、各種ガラス材料やシリコン材料等であってもよい。
ここで、コア部14は、その長手方向の途中に位置する分岐点140において2つに分岐している。具体的には、コア部14は、分岐させる前の第1コア部141と、第1コア部141を分岐点140において2つに分岐させてなる第2コア部142と第3コア部143と、を含んでいる。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図1、2における分岐点140よりも第1コア部141側を「入射側」といい、第2コア部142側および第3コア部143側を「出射側」という。
分岐点140では、図1、2に示すように、第1コア部141が第2コア部142と第3コア部143の2つに分岐し、出射側に向かうにつれて第2コア部142と第3コア部143との距離が徐々に大きくなっている。これに伴い、第2コア部142と第3コア部143との間には、分岐点140から出射側に向かうにつれて幅が徐々に拡大している側面クラッド部15の所定部位151が設けられている。
この所定部位151とは、側面クラッド部15の一部であり、分岐点140から出射側に延びる部分を指す。本実施形態における所定部位151は、分岐点140から出射側に向かうにつれて長さ[μm]に対する幅[μm]の拡大率が0.1以下を満たすように幅が拡大している部位である。そして、本実施形態では、このような拡大率を満たす所定部位151が、分岐点140から50μm以上の長さで延びている。
側面クラッド部15にこのような所定部位151が含まれていることにより、例えば光信号を2つに分配する場合、第1コア部141の入射部から入射し出射部に向かう信号光は、分配に伴う損失を抑えつつ2つに分配される。これにより、十分な光量を有する信号光を、第2コア部142および第3コア部143からそれぞれ出力することができる。その結果、高品質な光通信を行い得る分岐型光導波路1が得られる。
また、例えば2つの光信号を1つに合流させる場合、第2コア部142および第3コア部143の入射部からそれぞれ入射し出射部に向かう2つの信号光は、合流に伴う損失を抑えつつ1つに合流する。これにより、入射する信号光の光量が小さくても、十分な光量の合流光を第1コア部141から出力することができる。その結果、高品質な光通信を行い得る分岐型光導波路1が得られる。
さらに、分配や合流させる光信号は、互いに波長の異なる複数の光信号が多重化されていてもよい。例えば、多重化された互いに波長の異なる複数の光信号を波長ごとに第2コア部142と第3コア部143とに分波させるようになっていてもよい。また、反対に、第2コア部142および第3コア部143を伝送された互いに波長の異なる光信号を合波し多重化させた状態で第1コア部141を伝送させるようにしてもよい。
なお、所定部位151の長さとは、所定部位151の長手方向の長さのことをいう。すなわち、コア層13の互いに表裏の関係にある主面の法線方向からコア層13を見たとき、所定部位151の平面視形状は、幅よりも長さが長い形状をなしている。したがって、その長手方向に沿って幅方向の中心を通過する軸(長軸)の長さを「所定部位151の長さ」という。なお、所定部位151が途中で湾曲している場合でも、湾曲した長軸の長さをもって「所定部位151の長さ」とする。また、長軸に直交する方向の長さを「所定部位151の幅」という。
所定部位151の幅は、分岐点140においてゼロであり、出射側(第1コア部141側とは反対側)に向かうにつれて幅が拡大している。この幅の拡大率が前述した範囲にあるとともに、そのような拡大率を満たす部位が分岐点140から前述した長さで設けられていることにより、分配や合流に伴う損失が最小限に抑えることができる。
換言すれば、所定部位151と第2コア部142および第3コア部143との境界は、第1コア部141の光路に対してごくわずかな角度で傾斜している。このため、第1コア部141を伝搬する信号光は、境界と平行に近い方向へ伝搬するので、側面クラッド部15側に漏れ出すことが抑えられる。そして、そのような挙動をもたらす所定部位151についてある程度の長さが確保されていることで、所定部位151の幅が十分に広くなり、第2コア部142を伝搬する信号光と第3コア部143を伝搬する信号光とが互いに混信する確率が十分に低く抑えられる。その結果、分配や合流に伴う損失を最小限に抑えることができると考えられる。
なお、図1、2では、所定部位151の出射側(分岐点140とは反対側)の端部を「端部152」とする。したがって、端部152よりも出射側(図2の右側)では、側面クラッド部15の幅の拡大率が前記範囲を上回っているため、所定部位151には該当しない。
また、所定部位151の幅の拡大率は、好ましくは00.07以下とされ、より好ましくは0超0.04以下とされる。これにより、所定部位151の長さを抑えつつ、分配や合流に伴う損失を小さく抑えることができる。その結果、分岐型光導波路1の小型化を図ることができる。
また、所定部位151の長さは、分岐点140から連続して50μm以上であればよいが、好ましくは100μm以上とされ、より好ましくは300μm以上とされる。
一方、所定部位151のうち、端部152における幅[μm]は、コア部14の幅や出射端における第2コア部142と第3コア部143との距離に応じて適宜設定され、特に限定されないが、1〜100μmであるのが好ましく、1〜75μmであるのがより好ましく、3〜50μmであるのがさらに好ましい。端部152における幅を前記範囲内に設定することにより、それに伴って所定部位151の長さが設定される。その結果、分配や合流に伴う損失が最小限に抑えられているとともに、十分な小型化が図られた分岐型光導波路1が得られる。
なお、端部152における幅が前記下限値を下回ると、出射端において目的とする距離まで第2コア部142と第3コア部143とを引き離すために、第2コア部142および第3コア部143を急激に曲げる必要が生じるおそれがあり、その部分での損失が増大するおそれがある。一方、端部152における幅が前記上限値を上回ると、その幅まで第2コア部142と第3コア部143とを引き離すため、所定部位151の長さを長くする必要があり、分岐型光導波路1の大型化を招くおそれがある。
また、図1、2に示す所定部位151の平面視形状は、分岐点140を頂点とし、端部152を底辺とする二等辺三角形をなしている。すなわち、図1、2に示す所定部位151と第2コア部142との境界線および所定部位151と第3コア部143との境界線は、それぞれ直線である。このような所定部位151の幅は、拡大率が一定になっている。このため、第2コア部142および第3コア部143はそれぞれ伝送損失が小さくなり、所定部位151側に信号光が漏れ出し難くなる。その結果、分配や合流に伴う損失をより小さく抑えることができる。
なお、所定部位151と第2コア部142との境界線および所定部位151と第3コア部143との境界線は、その全てが直線であるのが好ましいが、一部が直線で他部が曲線であってもよい。後者の場合、境界線のうち分岐点140側が直線であり、端部152側が曲線であるのが好ましい。また、その場合、直線の割合は30%以上であるのが好ましく、50%以上であるのがより好ましく、70%以上であるのがさらに好ましい。これにより、第2コア部142および第3コア部143はそれぞれ伝送損失が特に小さくなり、所定部位151側に信号光が特に漏れ出し難くなる。
一方、図1、2に示す所定部位151の平面視形状は、分岐点140を通過する直線を対称の軸にしたとき線対称の関係を満たしているのが好ましい。これにより、第2コア部142と所定部位151との境界線の傾きと、第3コア部143と所定部位151との境界線の傾きとが、同程度になるため、結果として分配比をより等分配に近づけることができる。
なお、所定部位151の平面視形状は、分岐点140を通過する直線を対称の軸にしたとき線対称の関係を満たしていなくてもよい。例えば、第2コア部142と所定部位151との境界線が対称の軸に対して傾斜する角度と、第3コア部143と所定部位151との境界線が対称の軸に対して傾斜する角度とが、互いに異なっていてもよい。
さらには、図1、2に示すコア層13、すなわちコア部14のパターン全体の平面視形状も、分岐点140を通過する直線を対称の軸にしたとき線対称の関係を満たしているのが好ましい。これにより、第2コア部142が側面クラッド部15に漏れ出す信号光の量と、第3コア部143が側面クラッド部15に漏れ出す信号光の量とが同程度になり、信号光を等分配することができるため、結果として側面クラッド部15に漏れ出す信号光の量が小さく抑えられる。その結果、分配や合流に伴う損失をさらに小さく抑えることができる。
なお、コア層13は、必ずしも線対称の関係を満たしていなくてもよい。
また、第2コア部142と側面クラッド部15との境界線および第3コア部143と側面クラッド部15との境界線は、それぞれ直線のみで構成されていてもよいが、好ましくは曲線を含むように構成されており、より好ましくは所定部位151以外の側面クラッド部15との境界線のみが曲線を含むように構成されている。コア層13に前述した所定部位151が形成されていることによって、コア層13の長さや幅が抑えられていたとしても、分配や合流に伴う損失を小さく抑えることができる。したがって、コア部14と側面クラッド部15との境界線に曲線を含むコア層13は、分配や合流に伴う損失を抑制することができる。
なお、第2コア部142や第3コア部143には、それぞれ、さらに別の分岐部が設けられていてもよい。
また、コア層13には、第1コア部141、第2コア部142および第3コア部143以外のコア部が設けられていてもよい。例えば、第1コア部141、第2コア部142または第3コア部143には、別のコア部が交差していてもよい。
また、コア層13には、各コア部14の光路を変換する光路変換部が設けられていてもよい。この光路変換部としては、例えば反射ミラー、湾曲導波路等が挙げられる。
また、第1コア部141の幅方向における分岐点140の位置を変えることにより、第2コア部142と第3コア部143との分岐比を変更することができる。例えば、第1コア部141の幅の中間に分岐点140を配置することにより、分岐比を50:50にすることができる。また、分岐点140を第2コア部142側にずらすことにより、その変位量に応じて第2コア部142側の分配強度を小さくすることができ、反対に、分岐点140を第3コア部143側にずらすことにより、その変位量に応じて第3コア部143側の分配強度を小さくすることができる。
(クラッド層)
クラッド層11、12の平均厚さは、コア層13の平均厚さの0.05〜1.5倍程度であるのが好ましく、0.1〜1.25倍程度であるのがより好ましい。具体的には、クラッド層11、12の平均厚さは、それぞれ1〜200μm程度であるのが好ましく、3〜100μm程度であるのがより好ましく、5〜60μm程度であるのがさらに好ましい。これにより、分岐型光導波路1が必要以上に厚膜化するのを防止しつつ、クラッド部としての機能が確保される。
また、クラッド層11、12の構成材料としては、例えば、前述したコア層13の構成材料と同様の材料を用いることができるが、特に(メタ)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂、およびポリオレフィン系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種であるのが好ましく、(メタ)アクリル系樹脂またはエポキシ系樹脂がより好ましい。
また、分岐型光導波路1の厚さ方向の屈折率分布についても、特に限定されず、例えばSI型、GI型の分布が挙げられる。
分岐型光導波路1の長さは、光通信を必要とする距離に応じて適宜選択されるため、特に限定されないが、例えば1cm〜100m程度とされる。
一方、分岐型光導波路1の幅は、特に限定されないが、2〜100mm程度であるのが好ましく、5〜50mm程度であるのがより好ましい。
また、コア層13中には、互いに並列するように複数の第1コア部141が設けられ、各第1コア部141がそれぞれ2つに分岐していてもよい。この場合、1つの分岐型光導波路1中に形成される第1コア部141の数は、特に限定されないものの、1〜100本程度であるのが好ましい。
さらには、分岐型光導波路1中に複数のコア層13を積層して設けるようにしてもよい。この場合、コア層13とクラッド層とを交互に積み重ねて多層化するようにすればよい。
なお、クラッド層11、12は、必要に応じて設けられればよく、省略されてもよい。この場合、外気(空気)がクラッド層11、12と同等の機能を有する。
(導光部保護層)
図1に示す分岐型光導波路1は、導光部10の一方の面に設けられた導光部保護層2と、他方の面に設けられた導光部保護層3とを、それぞれ備えている。これにより、導光部10が外力や外部環境から保護され、導光部10の光伝送効率の低下を抑制することができる。
導光部保護層2、3の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド等の各種樹脂を含む材料が挙げられる。
導光部保護層2、3の平均厚さは、特に限定されないが、5〜500μm程度であるのが好ましく、10〜400μm程度であるのがより好ましい。これにより、導光部保護層2、3は、導光部10を保護するのに必要かつ十分な機械的特性を有するものとなる。また、分岐型光導波路1は、適度な可撓性を有するものとなり、湾曲または屈曲させた状態でも高い信頼性を示すものとなる。
なお、導光部保護層2と導光部保護層3とは、互いに同じ構成であっても互いに異なる構成であってもよい。例えば互いに異なる構成にすることで、分岐型光導波路1を特定の一方に曲げ易くなるといった効果が得られる。
また、導光部10と導光部保護層2との間、および、導光部10と導光部保護層3との間は、それぞれ双方またはいずれか一方の粘着力により接着されていてもよく、あるいは、接着剤、粘着剤、接着シート、粘着シート等の部材を介して、または熱圧着により接着されていてもよい。
なお、導光部保護層2、3は、それぞれ必要に応じて設けられればよく、省略されてもよい。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の光導波路の第2実施形態について説明する。
図3は、本発明の光導波路の第2実施形態を示す上面図である。
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第2実施形態は、コア部14のパターンが異なる以外、第1実施形態と同様である。
図3に示す分岐型光導波路1(本発明の光導波路の第2実施形態)では、第2コア部142および第3コア部143のうち、所定部位151と隣接する部位の幅は、所定部位151の幅が出射側(第1コア部141とは反対側)に向かうにつれて徐々に拡大しているのを補うように、出射側に向かうにつれて徐々に拡幅している。
すなわち、図3に示す第2コア部142では、所定部位151と隣接する部位の幅が、分岐点140における第2コア部142の幅よりも広くなっている。
同様に、図3に示す第3コア部143では、所定部位151と隣接する部位の幅が、分岐点140における第3コア部143の幅よりも広くなっている。
このような第2コア部142および第3コア部143では、所定部位151によって幅が減少しているのを補うように拡幅が図られているので、幅の減少に伴う伝送効率の低下が抑制される。
また、図3に示す分岐型光導波路1では、第2コア部142の幅および第3コア部143の幅が段階的に広くなっていてもよいが、好ましくは徐々に(連続的に)広くなるように構成される。これにより、伝送損失をより小さく抑えることができる。その結果、分岐型光導波路1において分岐に伴う損失をより小さく抑えることができる。
なお、このように第2コア部142の幅や第3コア部143の幅が漸増していることは、本発明において必須ではない。
このような第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
≪第3実施形態≫
次に、本発明の光導波路の第3実施形態について説明する。
図4は、本発明の光導波路の第3実施形態を示す上面図である。
以下、第3実施形態について説明するが、以下の説明では第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第3実施形態は、コア部14のパターンが異なる以外、第1実施形態と同様である。
図4(a)に示す分岐型光導波路1(本発明の光導波路の第3実施形態)では、コア部14が分岐点140において3つに分岐している。具体的には、コア部14は、第1コア部141と、第1コア部141が分岐点140において3つに分岐してなる第2コア部142、第3コア部143および第4コア部144と、を含んでいる。
図4(a)に示す分岐点140では、第1コア部141が第2コア部142と第3コア部143と第4コア部144の3つに分岐し、第2コア部142と第3コア部143との距離、および、第3コア部143と第4コア部144との距離が、それぞれ出射側に向かうにつれて徐々に大きくなっている。これに伴い、第2コア部142と第3コア部143との間、および、第3コア部143と第4コア部144との間には、それぞれ、分岐点140から出射側(第1コア部141とは反対側)に向かうにつれて幅が徐々に拡大している側面クラッド部15の所定部位151が設けられている。
また、図4(b)に示す分岐型光導波路1では、コア部14が分岐点140において4つに分岐している。具体的には、コア部14は、第1コア部141と、第1コア部141が分岐点140において4つに分岐してなる第2コア部142、第3コア部143、第4コア部144および第5コア部145と、を含んでいる。
図4(b)に示す分岐点140では、第1コア部141が第2コア部142と第3コア部143と第4コア部144と第5コア部145の4つに分岐し、第2コア部142と第3コア部143との距離、第3コア部143と第4コア部144との距離、および、第4コア部144と第5コア部145との距離が、それぞれ出射側に向かうにつれて徐々に大きくなっている。これに伴い、第2コア部142と第3コア部143との間、第3コア部143と第4コア部144との間、および、第4コア部144と第5コア部145との間には、それぞれ、分岐点140から出射側(第1コア部141とは反対側)に向かうにつれて幅が徐々に拡大している側面クラッド部15の所定部位151が設けられている。
以上のように分岐点140においてコア部14が3つ以上に分岐している第3実施形態においても、第1、第2実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態に含まれる複数の所定部位151は、その平面視形状が互いに異なっていても同じであってもよい。
また、分岐点140における分岐数は、分岐に伴う光量の減少を考慮すると、10以下であるのが好ましい。
≪第4実施形態≫
次に、本発明の光導波路の第4実施形態について説明する。
図5は、本発明の光導波路の第4実施形態を示す上面図である。
以下、第4実施形態について説明するが、以下の説明では第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第4実施形態は、コア部14のパターンが異なる以外、第1実施形態と同様である。
図5に示す分岐型光導波路1(本発明の光導波路の第4実施形態)では、コア部14が分岐点140において2つに分岐している。具体的には、コア部14は、第1コア部141と、第1コア部141が分岐点140において2つに分岐している第2コア部142および第3コア部143と、を含んでいる。
図5に示すコア層13、すなわちコア部14のパターン全体の平面視形状は、分岐点140を通過する直線を対称の軸にしたとき非対称になっている。したがって、第2コア部142は、側面クラッド部15との境界線が曲線を含み、第1コア部141の長手方向から徐々に逸れるように延びている。一方、第3コア部143は、側面クラッド部15との境界線が直線のみで構成され、第1コア部141の長手方向をそのまま延長させた方向に延びている。
このような第4実施形態においても、第1〜第3実施形態と同様の効果が得られる。
<光電気混載基板および光モジュール>
次に、本発明の光電気混載基板の実施形態および本発明の光モジュールの実施形態について説明する。
図6は、本発明の光電気混載基板の実施形態および本発明の光モジュールの実施形態を示す縦断面図である。
図6に示す光電気混載基板100(本発明の光電気混載基板の実施形態)は、分岐型光導波路1と、その上方に積層された電気配線基板5と、これらの間に介挿され両者を接着する接着層90と、を有している。以下、光電気混載基板100の各部の構成について順次説明する。
図6に示す電気配線基板5(電気基板)は、コア基板51とその両面に積層されたビルドアップ層52とを備えた多層基板50と、この多層基板50を貫通する貫通孔53と、を有している。
コア基板51の構成材料としては、例えば、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、各種ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂等の各種樹脂材料が挙げられる。この他、紙、ガラス布、樹脂フィルム等を基材とし、この基材に、フェノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂等の樹脂材料を含浸させたもの、具体的には、ガラス布・エポキシ銅張積層板、ガラス不織布・エポキシ銅張積層板等のコンポジット銅張積層板に使用される絶縁性基板の他、ポリエーテルイミド樹脂基板、ポリエーテルケトン樹脂基板、ポリサルフォン系樹脂基板等の耐熱・熱可塑性の有機系リジッド基板や、アルミナ基板、窒化アルミニウム基板、炭化ケイ素基板等のセラミックス系リジッド基板等であってもよい。
また、コア基板51には、その両面に積層されたビルドアップ層52同士を電気的に接続する貫通配線が形成されている。
一方、ビルドアップ層52は、絶縁層521と導体層522とを交互に積層することにより形成される。導体層522にはパターニングが施され、電気配線が形成されている。また、絶縁層521には、その両面に設けられた電気配線同士を接続する貫通配線が形成されている。
これらの導体層522および貫通配線は、それぞれ、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛、錫、金、銀のような金属単体、またはこれらの金属元素を含む合金等の導電性材料で構成される。
また、絶縁層521は、酸化ケイ素、窒化ケイ素のようなケイ素化合物、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂のような樹脂材料等により構成される。
このようにして、ビルドアップ層52内には、面方向のみでなく厚さ方向にも広がる電気回路を構築することができ、電気回路の高密度化を図ることができる。
なお、このような多層基板50は、いかなる工法で形成されたものであってもよいが、一例としてアディティブ法、セミアディティブ法、サブトラクティブ法等の各種ビルドアップ工法により形成される。
また、本発明の光電気混載基板が備える電気配線基板は、上述した電気配線基板5のような多層基板を含むものに限定されず、例えば多層基板を単層の電気配線基板(リジッド基板)で代替したものであってもよく、ポリイミド基板、ポリエステル基板、アラミドフィルム基板のような単層または多層の各種フレキシブル基板で代替したものであってもよい。また、多層基板50は、コア基板51を含まないコアレスの多層基板で代替することもできる。なお、フレキシブル基板の場合、それ自体が十分な光透過性を有しているので、光スルーホールとして機能する貫通孔53は形成されていなくてもよい。
また、図6に示す電気配線基板5は、多層基板50の上面に設けられたソルダーレジスト層54を有している。なお、ソルダーレジスト層54のうち、導体層522との接続部には開口が形成されている。
ソルダーレジスト層54は、各種樹脂材料で構成され、必要に応じて無機フィラーを含む。ソルダーレジスト層54の平均厚さは、特に限定されないが10〜100μm程度であるのが好ましく、20〜50μm程度であるのがより好ましい。
以上のような電気配線基板5と分岐型光導波路1とが接着層90を介して接着されることにより、光電気混載基板100が得られる。
また、この光電気混載基板100に光素子6を搭載することにより、光モジュール1000(本発明の光モジュールの実施形態)が得られる。図6に示す光素子6は、素子本体60と、素子本体60の下面に設けられた受発光部61および端子62と、端子62から下方に突出するよう設けられたバンプ63と、を有している。なお、受発光部とは、受光部または発光部、あるいはその双方の機能を有するものを指す。
また、図6に示す分岐型光導波路1は、コア部14に対して光の入出射を可能にするミラーを備えている。具体的には、図6に示す分岐型光導波路1は、導光部保護層3の下面に開口し、導光部保護層3および導光部10を貫通する凹部170を備えている。この凹部170は、コア部14の長手方向の途中に位置している。そして、凹部170の内面の一部は、コア部14の光路に対して傾斜する傾斜面171になっている。この傾斜面171は、コア部14の光路を変換するミラーとして機能する。このような傾斜面171を設けることにより、傾斜面171を介してコア部14と光素子6とを光学的に接続することができる。
光素子6は、受発光部61の光軸とコア部14の光軸とが傾斜面171を介して一致するように配置されている。これにより、分岐型光導波路1と光素子6とが光学的に接続され、分岐型光導波路1を伝搬する信号光を光素子6に受光させたり、光素子6から出射された信号光を分岐型光導波路1に入射したりすることができる。
また、バンプ63は、導体層522に接続されている。これにより、光素子6が機械的に固定されるとともに、光素子6の端子62と導体層522とが電気的に接続され、光素子6の動作を電気配線基板5側から制御し得るよう構成されている。
光素子6としては、例えば、面発光レーザー(VCSEL)、発光ダイオード(LED)、有機EL素子等の発光素子、フォトダイオード(PD、APD)等の受光素子が挙げられる。
また、図6に示す光電気混載基板100には、図示しない電気素子が搭載されていてもよい。電気素子としては、例えば、IC、LSI、RAM、ROM、コンデンサー、コイル、抵抗、ダイオード等が挙げられる。
なお、接着層90は、光路上にあるため、透光性を有しているものが好ましい。接着層90の構成材料としては、例えば、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂、ユリア系樹脂等の樹脂材料が挙げられる。
また、接着層90は、分岐型光導波路1のうち、長手方向の一端部に設けられた凹部170近傍を選択的に接着している。一方、分岐型光導波路1のうち、長手方向の他端部には光コネクター19が装着されている。
このような光電気混載基板100および光モジュール1000では、分岐型光導波路1において信号光を複数に分配させつつ伝送することができる。その際、分配に伴う損失を最小限に抑えることができる。また、光電気混載基板100および光モジュール1000では、分岐型光導波路1において複数の信号光を1つに合流させつつ伝送することができる。その際、合流に伴う損失を最小限に抑えることができる。これにより、光電気混載基板100および光モジュール1000における光通信の品質をより高めることができる。その結果、光電気混載基板100および光モジュール1000は、信頼性の高いものとなる。
<電子機器>
上述したような本発明の光モジュールは、高品質の光通信を行うことが可能である。したがって、本発明の光モジュールを備えることにより、高品質の光通信を行い得る信頼性の高い電子機器(本発明の電子機器)が得られる。
本発明の光モジュールを備える電子機器としては、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、ゲーム機、ルーター装置、WDM装置、パソコン、テレビ、ホーム・サーバー等の電子機器類が挙げられる。これらの電子機器では、いずれも、内部において大量のデータが高速で伝送される。したがって、このような電子機器が本発明の光モジュールを備えることにより、電気配線に特有なノイズ、信号劣化等の不具合が解消され、その性能の飛躍的な向上が期待できる。
また、光導波路部分では、電気配線に比べて発熱量が大幅に削減される。このため、冷却に要する電力を削減することができ、電子機器全体の消費電力を削減することができる。
以上、本発明の光導波路、光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の光導波路、光電気混載基板、光モジュールおよび電子機器は、前記各実施形態に対して任意の構造物が付加されたものであってもよく、前記実施形態のうちの2つ以上を組み合わせたものであってもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.分岐型光導波路の製造
(実施例1)
まず、クラッド層形成用の組成物としてノルボルネン系樹脂を含む組成物を調製した。次いで、この組成物を厚さ25μmのポリイミドフィルム(導光部保護層)上に塗布し、乾燥、硬化させて厚さ5μmのクラッド層を得た。
次いで、得られたクラッド層上に、コア層形成用の組成物としてノルボルネン系樹脂を含む組成物を塗布し、乾燥、硬化させて厚さ45μmのコア層形成層を得た。
続いて、コア層形成層に紫外線を露光し、図2に示す分岐パターンで、コア部と側面クラッド部とを含むコア層を形成した。なお、コア部の幅は45μm、側面クラッド部の所定部位の長さおよび幅の拡大率は表1に示す通りである。
一方、別のポリイミドフィルム(導光部保護層)上に組成物を塗布し、乾燥、硬化させて厚さ5μmのクラッド層を得た。
そして、コア層とクラッド層とが接するように重ねた。これにより、ポリイミドフィルム、導光部およびポリイミドフィルムがこの順で積層されてなる分岐型光導波路を得た。なお、分岐型光導波路の幅は5mm、長さは60mmであった。また、コア部と側面クラッド部との屈折率差は、最大で0.015であり、コア部とクラッド層との屈折率差は、最大で0.020であった。
(実施例2〜13)
コア部の分岐パターンを表1、2に示すように変更した以外は、それぞれ実施例1と同様にして分岐型光導波路を得た。
なお、実施例5〜7、12、13については、第2コア部および第3コア部の幅を漸増させるようにした。すなわち、これら以外の実施例については、第2コア部および第3コア部の幅が一定になるようにした。
(比較例1、2)
コア部の分岐パターンを図7に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして分岐型光導波路を得た。
なお、図7に示す分岐パターンは、側面クラッド部15に含まれる所定部位151を省略した以外、図2に示す分岐パターンと同様である。すなわち、図7に示す分岐型光導波路1’は、第1コア部141と第2コア部142と第3コア部143とを含むコア部14と、所定部位151を含まない側面クラッド部15’と、が形成されているコア層13’を有している以外、図2に示す分岐型光導波路1と同様である。
(参考例)
分岐パターンを含まない直線パターンのコア部のみを含むように変更した以外、実施例1と同様にして直線光導波路を得た。なお、コア部の幅は45μmであり、コア部と側面クラッド部との屈折率差もしくはコア部とクラッド層との屈折率差、またはその他の寸法等は、実施例1と同様である。
2.分岐型光導波路の評価
2.1 挿入損失の評価
各実施例および各比較例で得られた分岐型光導波路、ならびに参考例で得られた直線光導波路について、挿入損失を測定した。
具体的には、分岐型光導波路のうち、分岐前の第1コア部の端面に向けて入射用光ファイバーを配置するとともに、分岐後の第2コア部の端面および第3コア部の端面に向けてそれぞれ出射用光ファイバーを配置した。
また、同様に、直線光導波路のうち、コア部の一方の端面に向けて入射用光ファイバーを配置するとともに、他方の端面に向けて出射用光ファイバーを配置した。
そして、分岐型光導波路および直線光導波路の挿入損失を測定した。
なお、これらの挿入損失は、社団法人 日本電子回路工業会が規定した「高分子光導波路の試験方法(JPCA−PE02−05−01S−2008)」に規定された挿入損失の測定方法に準じて測定した。また、測定には、波長850nmの光を用いた。
以上の測定結果を表1、2に示す。
2.2 分配に伴う過剰損失の評価
次に、表1に示す各実施例および比較例1の分岐型光導波路について、分配に伴う過剰損失を評価した。
具体的には、2.1で測定した直線光導波路の挿入損失および各分岐型光導波路の分岐比に基づいて、分配に伴う過剰損失を算出した。なお、各分岐型光導波路の分岐比は、いずれも50:50であるので、分配に伴う光強度の減少を3.0dBとした。そして、分配に伴う過剰損失は、以下の計算式に基づいて算出した。なお、下記計算式の右辺の(測定した挿入損失)は、第2コア部について測定された挿入損失と第3コア部について測定された挿入損失の平均値とした。
(分配に伴う過剰損失)=(測定した挿入損失)−(分配に伴う光強度の減少)−(直線光導波路の挿入損失)
2.3 合流に伴う過剰損失の評価
次に、表2に示す各実施例および比較例2の分岐型光導波路について、合流に伴う過剰損失を評価した。
具体的には、2.1で測定した直線光導波路の挿入損失および各分岐型光導波路の分岐比に基づいて、合流に伴う過剰損失を算出した。なお、合流に伴う過剰損失は、以下の計算式に基づいて算出した。また、下記計算式の右辺の(測定した挿入損失)は、第2コア部について測定された挿入損失と第3コア部について測定された挿入損失の平均値とした。
(合流に伴う過剰損失)=(測定した挿入損失)−(直線光導波路の挿入損失)
以上の算出結果を表1、2に示す。
Figure 0006848185
Figure 0006848185
表1から明らかなように、各実施例で得られた分岐型光導波路では、いずれも、各比較例で得られた分岐型光導波路に比べて分配に伴う過剰損失が小さいことが認められた。特に、一部の実施例で得られた分岐型光導波路では、分岐による過剰損失がほぼゼロであった。
また、表2から明らかなように、各実施例で得られた分岐型光導波路では、いずれも、各比較例で得られた分岐型光導波路に比べて合流に伴う過剰損失が小さいことが認められた。
以上の結果から、本発明によれば、分配に伴う損失や合流に伴う損失を極めて小さく抑えることができ、高品質な光通信に寄与する分岐型光導波路を提供し得ることが認められた。
1 分岐型光導波路
1’ 分岐型光導波路
2 導光部保護層
3 導光部保護層
5 電気配線基板
6 光素子
10 導光部
11 クラッド層
12 クラッド層
13 コア層
13’ コア層
14 コア部
15 側面クラッド部
15’ 側面クラッド部
19 光コネクター
50 多層基板
51 コア基板
52 ビルドアップ層
53 貫通孔
54 ソルダーレジスト層
60 素子本体
61 受発光部
62 端子
63 バンプ
90 接着層
100 光電気混載基板
140 分岐点
141 第1コア部
142 第2コア部
143 第3コア部
144 第4コア部
145 第5コア部
151 所定部位
152 端部
170 凹部
171 傾斜面
521 絶縁層
522 導体層
1000 光モジュール

Claims (13)

  1. 第1コア部と、
    前記第1コア部が少なくとも2つに分岐されてなる第2コア部および第3コア部と、
    前記第1コア部、前記第2コア部および前記第3コア部にそれぞれ隣接するクラッド部と、
    が形成されているコア層を有し、
    前記コア層が平面視されたとき、前記クラッド部は、前記第2コア部および前記第3コア部の分岐点から前記第1コア部とは反対側に向かうにつれて長さ[μm]に対する幅[μm]の拡大率が0超0.0005以下を満たすように幅が拡大している所定部位を含んでおり、
    前記所定部位の長さが前記分岐点から50μm以上であることを特徴とする光導波路。
  2. 前記所定部位のうち、前記分岐点とは反対側の端部における幅[μm]は、1〜100μmである請求項1に記載の光導波路。
  3. 前記所定部位とそれに隣接する前記第2コア部および前記第3コア部との境界線は、直線である請求項1または2に記載の光導波路。
  4. 前記第2コア部と前記クラッド部との境界線および前記第3コア部と前記クラッド部との境界線は、それぞれ曲線を含んでいる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光導波路。
  5. 前記第2コア部のうち前記所定部位と隣接する部位の幅は、前記分岐点における前記第2コア部の幅より広く、かつ、前記第3コア部のうち前記所定部位と隣接する部位の幅は、前記分岐点における前記第3コア部の幅より広い請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光導波路。
  6. 前記第1コア部は、前記分岐点において3つ以上に分岐されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光導波路。
  7. 前記コア層は、前記分岐点を通過する直線を対称の軸にして線対称の関係を満たすように構成されている請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光導波路。
  8. 前記クラッド部は、前記所定部位の前記分岐点とは反対側に設けられている部分を含み、
    前記部分の長さ[μm]に対する幅[μm]の拡大率は、前記所定部位の前記拡大率よりも大きい請求項1ないし7のいずれか1項に記載の光導波路。
  9. 樹脂材料を主材料とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の光導波路。
  10. 可撓性を有する請求項1ないし9のいずれか1項に記載の光導波路。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の光導波路と、
    電気回路を備える電気基板と、
    を有することを特徴とする光電気混載基板。
  12. 請求項11に記載の光電気混載基板と、
    前記電気回路と電気的に接続されているとともに、前記光導波路と光学的に接続されている光素子と、
    を有することを特徴とする光モジュール。
  13. 請求項12に記載の光モジュールを備えることを特徴とする電子機器。
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