JP6846712B2 - 偽造防止印刷物 - Google Patents

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Description

本発明は、銀行券、旅券、株券、商品券、収入印紙、各種チケット、その他の有価証券等に適用する所定の観察角度で潜像が出現することで真偽判別が可能な偽造防止印刷物に関するものである。
近年のスキャナ、プリンタ、複写機等のデジタル機器の進展により、貴重印刷物の精巧な複製物を容易に作製することが可能となってきている。このため、銀行券、旅券、株券、商品券、収入印紙、各種チケット、その他の有価証券等は、金銭的価値を有するため、高度な偽造防止技術や真偽判別技術を付与することが求められている。また、貴重印刷物は、真正物か偽造物であるかを真偽判別するための技術も併せて要求される。
これらの偽造防止技術及び真偽判別技術の代表例としては、古くから貴重印刷物には、何らかの手段で潜像が出現する偽造防止技術が採用されている。
この潜像が出現する偽造防止技術は、凹版インキ等で盛り上がって印刷された画線を用いることで効果を奏するものである。例えば、図1の偽造防止印刷物1´に示されるように、基材2´上の印刷領域3´に形成される印刷画像は、潜像部4´を成す画線6´、非画線8´と、背景部5´を成す画線7´、非画線9´は、90°の2方向の差異を持った万線状の画線によって配置している。この偽造防止印刷物1´の印刷面を真正面から見て観察した場合、施されている潜像部4´から成る潜像画像「P」文字を容易に認識することができないが、図2に示されたように、図2に示すF1´方向(斜め)から観察すると、例えば、凹版インキのような盛り上がった画線では、画線群で隣り合う画線との視角によって重なり合うため、背景部5´の領域は潜像部4´の領域よりも高濃度となる。これにより、潜像部4´及び背景部5´から成る潜像画像「P」文字が顕像となって出現する。この技術の特徴は、別途判別具を用意せずとも簡単に真偽判別することができることである。
例えば、基材上に縦横の画線で構成される潜像部と背景部を含む印刷画像を凹版印刷することで印刷面を真上から観察した場合に潜像を確認し難いが、印刷面を傾けて観察した場合に潜像が確認できる印刷物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載されている印刷物は、異なる画線の配列方向によって背景部及び潜像部を形成しているために、真上から印刷物を観察した場合に潜像部が視認される問題があった。
そこで、本出願人は、基材上の印刷画像が背景部と潜像部に区分けされ、背景部は第1の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりのある第1の画線群と、第1の画線群に対してほぼ30〜60°又はほぼ120〜150°の異なった方向に配列された潜像部をカモフラージュするための第2の画線群を有し、潜像部は、背景部を構成する第1の画線群に対してほぼ90°の異なった第2の方向に沿って第2のピッチで配列された盛り上がりのある第3の画線群と、第3の画線群に対してほぼ30〜60°又はほぼ120〜150°の異なった方向に沿って配列された潜像部をカモフラージュするための第4の画線群を有する印刷物を出願している(例えば、特許文献2参照)。
特公昭56−19273号公報 特開2016−147393号公報
しかしながら、特許文献1の問題を解決した特許文献2は、潜像部をカモフラージュするための画線群を形成しているため、印刷物に対して真上から観察した場合に、印刷画像全体が濃い濃度になり、印刷物を傾けて観察した場合に潜像部と背景部に大きな濃度差が得られなくなり、潜像部の視認性を損なう問題があった。
そこで、本発明は、前述した問題点を解決することを目的としたものであり、印刷物に対して真上から観察した場合に潜像部の不可視性を維持するとともに、印刷物を傾けて観察した場合に潜像部の視認性を損なうことがない偽造防止印刷物を提供するものである。
本発明の偽造防止印刷物は、基材上に印刷画像が形成され、印刷画像は、Xの方向及びYの方向に配列された複数の画線ユニットによって形成され、印刷画像は背景部となる第1の領域と潜像部となる第2の領域を有し、第1の領域は複数の第1の画線ユニットによって形成され、第2の領域は複数の第2の画線ユニットによって形成され、第1の画線ユニットは、第1の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりのある基材と明度差を有する第1の画線群を有し、第2の画線ユニットは、第1の方向に対して第1の方向とは異なった第2の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりのある基材と明度差を有する第2の画線群を有し、画線ユニット間は、潜像部をカモフラージュするために所定の間隔を有して配置されたことで形成されたカモフラージュ非画線を有する印刷物であって、印刷物を傾けて観察した場合に、背景部と潜像部に濃度差が生じて潜像画像が視認されることを特徴とする。

本発明の偽造防止印刷物の画線ユニットは、直径が1mm以下の三角形、四角形又は六角形であることを特徴とする。
本発明の偽造防止印刷物は、Xの方向は基材の一辺に対して、30°又は45°の方向であり、Yの方向は、基材の一辺に対して、150°又は135°の方向であることを特徴とする。
本発明の偽造防止印刷物は、第1の画線群及び第2の画線群は、画線幅が50μm〜300μm、非画線幅が50μm〜300μm、カモフラージュ非画線の幅が50μm〜300μmであることを特徴とする。
本発明の偽造防止印刷物は、第1の画線群及び第2の画線群の画線高さが、同一又は異なることを特徴とする。
本発明の偽造防止印刷物は、第1の画線群及び第2の画線群の少なくとも一つの画線の画線幅を異ならせることによって印刷物を真上から観察した場合に視認される画像が形成されることを特徴とする。
本発明の偽造防止印刷物は、印刷物を真上から観察した場合に容易に潜像部が視認され難く、濃度が従来よりも低濃度であるため、印刷物を真上から観察した場合と傾けて観察した場合に潜像部と背景部に大きな濃度差が生じ、潜像部が明瞭に視認されるため、容易に本物か偽物か真偽判別することができる。
また、本発明の偽造防止印刷物は、印刷物を真上から観察した場合にカモフラージュ非画線があるため、カモフラージュ図柄を形成しなくとも潜像部にある潜像画像を視認され難く、偽造防止印刷物の印刷模様がない地紋等に潜像画像が目立たず、なじませる(周囲の地紋と同化)ことができ、偽造防止効果を高めるとともに、意匠性にも広がりを持たせることができる。
従来の偽造防止印刷物1´を示す図である。 従来の偽造防止印刷物1´の斜視図である。 ひし形(四角形)の画線ユニットの構成要件及び配列方向を示す図である。 ひし形(四角形)の画線ユニットの構成要件及び偽造防止印刷物1を示す図である。 潜像凹版の図4(c)に示された偽造防止印刷物1の斜視図である。 潜像凹版の図4(c)に示された偽造防止印刷物1にカモフラージュ図柄を施すことを示す模式図である。 ひし形(四角形)の画線ユニットの構成要件及び潜像凹版の図4(c)に示された偽造防止印刷物1にカモフラージュ図柄を施したことを示す図である。 潜像凹版の図7(c)に示された偽造防止印刷物1の斜視図である。 ひし形(四角形)の画線ユニットの構成要件及び偽造防止印刷物1を示す図である。 潜像凹版の図9(c)に示された偽造防止印刷物1の斜視図である。 六角形の画線ユニットの構成要件及び配列方向を示す図である。 六角形の画線ユニットの構成要件及び偽造防止印刷物1を示す図である。 潜像凹版の図12(c)に示された偽造防止印刷物1にカモフラージュ図柄を施すことを示す模式図である。 潜像凹版の図12(c)に示された偽造防止印刷物1にカモフラージュ図柄を施したことを示す図である。 潜像凹版の図14(c)に示された偽造防止印刷物1の斜視図である。 画線ユニットの一例を示す図である。
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。しかしながら、本発明は、以下に述べる実施するための形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他の様々な実施の形態が含まれる。
(実施の形態1)
図3は、ひし形(四角形)の画線ユニットの構成要件及び配列方向を示す図である。図3に示された偽造防止印刷物1は、基材上に印刷画像が形成され、印刷画像は、Xの方向(45°)及びYの方向(135°)に配列された複数の画線ユニットによって形成され、印刷画像は背景部となる第1の領域と、潜像部となる第2の領域を有し、第1の領域は第1の画線ユニットによって形成され、第2の領域は第2の画線ユニットによって形成される。
図3(a)に示された画線7a、画線7b、画線7c、非画線9a及び非画線9bに関し、第1の画線ユニットの大きさは、直径が1mm以下の大きさである。なお、画線ユニットは実施の印刷物には形成されるものではない。画線ユニット内には画線が配置される。各画線は、画線ユニット内に少なくとも二つ以上の画線を備えている。その画線ユニットの長さS1及び長さS2は同一又は異なる長さのひし形(四角形)内において、画線7aの幅W1と高さH1の比較は「W1<H1」であり左端付近に配置し、画線7bの幅W2と高さH2の比較は「W2<H2」であり中央付近に配置し、画線7cの幅W3と高さH3の比較は「W3<H3」であり右端付近に配置し、画線7a、画線7b及び画線7cのそれぞれの画線幅W1、W2及びW3と非画線9a及び非画線9bのそれぞれの非画線幅W4及びW5は同一又は異なる幅であり、画線7aと画線7bの間と画線7bと画線7cの間にそれぞれ非画線9a及び非画線9bが配置される盛り上がりを有する第1の画線ユニットである。しかし、本発明は、上記記載の条件に限定されるものではない。
図3(b)に示された画線6a、画線6b、画線6c、非画線8a及び非画線8bに関し、第2の画線ユニットの大きさは、直径が1mm以下の大きさである。なお、画線ユニットは実施の印刷物には形成されるものではない。画線ユニット内には画線が配置される。各画線は、画線ユニット内に少なくとも二つ以上の画線を備えている。その画線ユニットの長さS1及び長さS2は同一又は異なる長さのひし形(四角形)内において、画線6aの幅W6と高さH4の比較は「W6>H4」であり上端付近に配置し、画線6bの幅W7と高さH5の比較は「W7>H5」であり中央付近に配置し、画線6cの幅W8と高さH6の比較は「W8>H6」であり下端付近に配置し、画線6a、画線6b及び画線6cのそれぞれの画線高さH4、H5及びH6と非画線8a及び非画線8bのそれぞれの非画線高さH7及びH8は同一又は異なる高さであり画線6aと画線6bの間と画線6bと画線6cの間にそれぞれ非画線8a及び非画線8bが配置される盛り上がりを有する第2の画線ユニットである。しかし、本発明は、上記記載の条件に限定されるものではない。
また、背景部を成す第1の画線ユニットと潜像部を成す第2の画線ユニットは、画線面積率が同一であり、画線7a、画線7b及び画線7cの画線幅と非画線9a及び非画線9bの非画線幅の比率は画線幅:非画線幅=1:1〜3:1が望ましく、画線6a、画線6b及び画線6cの画線高さと非画線8a及び非画線8bの非画線高さの比率は画線高さ:非画線高さ=1:1〜3:1が望ましい。さらに、背景部を成す第1の画線ユニットと潜像部を成す第2の画線ユニットは、画線面積率が同一であれば、第1の画線ユニットと第2の画線ユニットの画線の本数は、図16に示すとおり何本でも構わないが、同一本数が望ましい。また、背景部を成す第1の画線ユニットの画線の配列方向及び潜像部を成す第2の画線ユニットの画線の配列方向は、90°又はほぼ90°の範囲で異なることが望ましい。
図3(c)に示すように、図3(a)で示した背景部を成す第1の画線ユニットと図3(b)で示した潜像部を成す第2の画線ユニットの配列方向は、Xの方向は基材の一辺に対して45°の方向であり、Yの方向は、基材の一辺に対して135°の方向である。また、第1、第2を成す画線ユニット間は潜像部をカモフラージュするために所定の間隔を有して配置されたことで形成されたカモフラージュ非画線K1、K2、K3及びK4を有する印刷物であって、カモフラージュ非画線K1、K2、K3及びK4は同一又は異なる間隔で配置されるが、同一が望ましい。これは、間隔が異なっても第1の画線ユニットと第2の画線ユニットの画線面積率が同一であれば潜像画像は視認され難いが、間隔が異なることにより背景部と潜像部を成す印刷画像は連続階調(グラデーション)若しくは任意の模様を表現でき、意匠性は高まるが、背景部と潜像部の境目(間隔)が異なることによる人の視線の注目になり潜像画像が視認しやすくなるためである。しかし、カモフラージュ非画線K1、K2、K3及びK4が同一の間隔で配置される場合や、背景部を成す第1の画線ユニット内の非画線9a及び9bが、潜像部を成す第2の画線ユニット内の非画線8a及び8b、カモフラージュ非画線K1、K2、K3及びK4の間隔と同一の場合、全ての間隔が均一であることから、人の視線は一点に注目せず散漫になることで潜像画像が視認し難くなる。
図3(c)は、背景部を成す第1の画線ユニット8個に囲まれた潜像部を成す第2の画線ユニット1個の形態を示しているが、これは、印刷画像の一部を拡大した一例であり、背景部と潜像部の関係の構成が分かるように簡易的に示した模式図である。この一例のように、潜像部を成す第2の画線ユニット1個では潜像画像を形成することはできないため、第2の画線ユニットは複数配列される必要がある。その例を図4に示す。
(実施の形態1の作用)
図4は、ひし形(四角形)の画線ユニットの構成要件及び偽造防止印刷物を示す図である。図4(a)に示された背景部5を成す第1の画線ユニットは、画線7a、画線7b、画線7c、非画線9a及び非画線9bによって形成され、図3(a)で説明した構成要件で成る。また、図4(b)に示された潜像部4を成す第2の画線ユニットは、画線6a、画線6b、画線6c、非画線8a及び非画線8bによって形成され、図3(b)で説明した構成要件で成る。
図4(c)の偽造防止印刷物1に示されたように、基材2上の印刷領域3に形成される印刷画像は、Xの方向(45°)及びYの方向(135°)に配列された複数の画線ユニットによって形成される。印刷画像は、背景部5となる第1の領域と潜像部4となる第2の領域を有し、第1の領域は第1の画線ユニットを成す画線7、非画線9によって形成され、第2の領域は第2の画線ユニットを成す画線6、非画線8によって形成される。第1の画線ユニットは、第1の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりを有する第1の画線群を有し、第2の画線ユニットは、第2の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりを有する第2の画線群を有している。第1の方向と第2の方向は、90°の異なった方向に配列され、潜像部4を成す第2の画線ユニットは潜像画像「P」が形成される。画線ユニット間は、潜像部4をカモフラージュするために所定の間隔を有して配置されたことで形成されたカモフラージュ非画線K1、K2、K3及びK4を有する。この印刷物を傾けて観察した場合に、背景部5と潜像部4に濃度差が生じて潜像画像が視認される。
また、第1の画線群及び第2の画線群は、画線幅が50μm〜300μm、非画線幅が50μm〜300μm、カモフラージュ非画線の幅が50μm〜300μmである。さらに、偽造防止印刷物1は、第1の画線群及び第2の画線群の画線高さが、同一又は異なる。
なお、本実施の形態1では、画線ユニットの長さS1及び長さS2が200μmで、印刷領域3がオフセット印刷によりコート紙に印刷されている。しかし、画線ユニットの長さS1及びS2、印刷物の基材、印刷方法、印刷材料、印刷装置等について何ら限定するものでない。
図5は、図4(c)に示された偽造防止印刷物の斜視図である。この偽造防止印刷物1における印刷領域3を正面(鉛直方向)から観察した場合、背景部5と潜像部4は、同一画線面積率で配置されているため、一様の濃度として観察されることから、施されている潜像画像「P」を容易に認識することができない。一方、図5に示すように、偽造防止印刷物1をF1方向(斜め)から傾けて観察すると、潜像部4を成す画線6は、偽造防止印刷物1を傾ける角度に対して直交する方向に配列されていることから、インキの盛り高さを有する画線によって各々の非画線部が隠蔽され、高濃度となるが、背景部5を成す画線7は、偽造防止印刷物1を傾ける方向に沿って配列されていることから、偽造防止印刷物1を傾けても各々の非画線部の濃度は変化しない。これにより、潜像画像「P」が顕像となって出現する。
(実施の形態2)
図6に示された偽造防止印刷物1は、図4(c)に示された偽造防止印刷物1にカモフラージュ図柄10を施すことを示す模式図である。本来、背景部5と潜像部4は、同一画線面積率で配置されているためと、潜像部4をカモフラージュするためのカモフラージュ非画線があるため、一様の濃度として観察されることから、潜像画像をカモフラージュするためのカモフラージュ図柄は必要とされないが、意匠性の観点から、意匠性とカモフラージュの関係は「意匠性>カモフラージュ」である。
(実施の形態2の作用)
図7は、図4(c)に示された偽造防止印刷物に、カモフラージュ図柄を施したことを示す図である。図7(a)に示された背景部5を成す第1の画線ユニットは、画線7a、画線7b、画線7c、非画線9a及び非画線9bによって形成され、図3(a)で説明した構成要件で成る。また、図7(b)に示された潜像部4を成す第2の画線ユニットは、画線6a、画線6b、画線6c、非画線8a及び非画線8bによって形成され、図3(b)で説明した構成要件で成る。
図7(c)の偽造防止印刷物1に示されたように、基材2上の印刷領域3に形成される印刷画像は、Xの方向(45°)及びYの方向(135°)に配列された複数の画線ユニットによって形成される。印刷画像は、背景部5となる第1の領域と潜像部4となる第2の領域を有し、第1の領域は第1の画線ユニットを成す画線7、非画線9によって形成され、第2の領域は第2の画線ユニットを成す画線6、非画線8によって形成される。第1の画線ユニットは、第1の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりを有する第1の画線群を有し、第2の画線ユニットは第2の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりを有する第2の画線群を有している。第1の方向と第2の方向は、90°の異なった方向に配列され、潜像部4を成す第2の画線ユニットは潜像画像「P」が形成される。背景部5と潜像部4にまたがったカモフラージュ図柄10の画線11は、カモフラージュ図柄10にまたがった第1の画線ユニットを成す画線7と、第2の画線ユニットを成す画線6の画線の画線幅及び画線高さを異ならせることによって印刷物を真上から観察した場合に視認される画像が形成される。画線ユニット間は、潜像部4をカモフラージュするために所定の間隔を有して配置されたことで形成されたカモフラージュ非画線K1、K2、K3及びK4を有する。この印刷物を傾けて観察した場合に、背景部5と潜像部4に濃度差が生じて潜像画像が視認される偽造防止印刷物である。
また、偽造防止印刷物1は、第1の画線群及び第2の画線群は、画線幅が50μm〜300μm、非画線幅が50μm〜300μm、カモフラージュ非画線の幅が50μm〜300μmである。さらに、偽造防止印刷物1は、第1の画線群及び第2の画線群の画線高さが、同一又は異なる。
なお、本実施の形態2では、画線ユニットの長さS1及び長さS2が200μmで、印刷領域3がオフセット印刷によりコート紙に印刷されている。しかし、画線ユニットの長さS1及びS2、印刷物の基材、印刷方法、印刷材料、印刷装置等について何ら限定するものでない。
図8は、図7(c)に示された偽造防止印刷物の斜視図である。この偽造防止印刷物1における印刷領域3を正面(鉛直方向)から観察した場合、背景部5と潜像部4は、同一画線面積率で配置されているため、一様の濃度として観察されることから、施されている潜像画像「P」を容易に認識することができない。一方、偽造防止印刷物1をF1方向(斜め)から傾けて観察すると、潜像部4を成す画線6は、偽造防止印刷物1を傾ける角度に対して直交する方向に配列されていることから、インキの盛り高さを有する画線によって各々の非画線部が隠蔽され、高濃度となるが、背景部5を成す画線7は、偽造防止印刷物1を傾ける方向に沿って配列されていることから、偽造防止印刷物1を傾けても各々の非画線部の濃度は変化しない。これにより、潜像画像「P」が顕像となって出現する。また、カモフラージュ図柄10が観察されないのは、背景部5を成す画線7と潜像部4を成す画線6の画線と画線方向が同一のためである。しかし、画線の画線幅及び画線高さを異ならせているのでF1方向(斜め)から傾けて観察したときでも若干、顕像化してしまう。
(実施の形態3)
図9は、ひし形(四角形)の画線ユニットの構成要件及び偽造防止印刷物を示す図である。図9に示された偽造防止印刷物1は、基材上に印刷画像が形成され、印刷画像は、Xの方向(45°)及びYの方向(135°)に配列された複数の画線ユニットによって形成され、印刷画像は背景部となる第1の領域と、潜像部となる第2の領域を有し、第1の領域は第1の画線ユニットによって形成され、第2の領域は第2の画線ユニットによって形成される。また、図9(c)に示された偽造防止印刷物1は、図4(c)に示された偽造防止印刷物1の背景部5の画線7と潜像部4の画線6の縦画線、横画線を入れ替えたものである。
図9(a)に示された画線7a、画線7b、画線7c、非画線9a及び非画線9bに関し、第1の画線ユニットの大きさは、直径が1mm以下の大きさである。なお、画線ユニットは実施の印刷物には形成されるものではない。画線ユニット内には画線が配置される。各画線は、画線ユニット内に少なくとも二つ以上の画線を備えている。その画線ユニットの長さS1及び長さS2は同一又は異なる長さのひし形(四角形)内において、画線7aの幅W6と高さH4の比較は「W6>H4」であり上端付近に配置し、画線7bの幅W7と高さH5の比較は「W7>H5」であり中央付近に配置し、画線7cの幅W8と高さH6の比較は「W8>H6」であり下端付近に配置し、画線7a、画線7b及び画線7cのそれぞれの画線高さH4、H5及びH6と、非画線9a及び非画線9bのそれぞれの非画線高さH7及びH8は同一又は異なる高さであり、画線7aと画線7bの間と画線7bと画線7cの間にそれぞれ非画線9a及び非画線9bが配置される盛り上がりを有する第1の画線ユニットである。しかし、本発明は、上記記載の条件に限定されるものではない。
図9(b)に示された画線6a、画線6b、画線6c、非画線8a及び非画線8bに関し、第2の画線ユニットの大きさは、直径が1mm以下の大きさである。なお、画線ユニットは実施の印刷物には形成されるものではない。画線ユニット内には画線が配置される。各画線は、画線ユニット内に少なくとも二つ以上の画線を備えている。その画線ユニットの長さS1及び長さS2は同一又は異なる長さのひし形(四角形)内において、画線6aの幅W1と高さH1の比較は「W1<H1」であり左端付近に配置し、画線6bの幅W2と高さH2の比較は「W2<H2」であり中央付近に配置し、画線6cの幅W3と高さH3の比較は「W3<H3」であり右端付近に配置し、画線6a、画線6b及び画線6cのそれぞれの画線幅W1、W2及びW3と非画線8a及び非画線8bのそれぞれの非画線幅W4及びW5は同一又は異なる幅であり画線6aと画線6bの間と画線6bと画線6cの間にそれぞれ非画線8a及び非画線8bが配置される盛り上がりを有する第2の画線ユニットである。しかし、本発明は、上記記載の条件に限定されるものではない。
また、背景部を成す第1の画線ユニットと潜像部を成す第2の画線ユニットは、画線面積率が同一であり、画線7a、画線7b及び画線7cの画線高さと非画線9a及び非画線9bの非画線高さの比率は画線高さ:非画線高さ=1:1〜3:1が望ましい。画線6a、画線6b及び画線6cの画線幅と非画線8a及び非画線8bの非画線幅の比率は画線幅:非画線幅=1:1〜3:1が望ましく、さらに、背景部を成す第1の画線ユニットと潜像部を成す第2の画線ユニットは、画線面積率が同一であれば、第1の画線ユニットと第2の画線ユニットの画線の本数は、図16に示すとおり何本でも構わないが、同一本数が望ましい。また、さらに、背景部を成す第1の画線ユニットの画線の配列方向及び潜像部を成す第2の画線ユニットの画線の配列方向は、90°又はほぼ90°の範囲で異なることが望ましい。
(実施の形態3の作用)
図9(c)の偽造防止印刷物1に示されたように、基材2上の印刷領域3に形成される印刷画像は、Xの方向(45°)及びYの方向(135°)に配列された複数の画線ユニットによって形成され、印刷画像は背景部5となる第1の領域と潜像部4となる第2の領域を有し、第1の領域は第1の画線ユニットを成す画線7、非画線9によって形成され、第2の領域は第2の画線ユニットを成す画線6、非画線8によって形成される。第1の画線ユニットは、第1の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりを有する第1の画線群を有し、第2の画線ユニットは第2の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりを有する第2の画線群を有している。第1の方向と第2の方向は、90°の異なった方向に配列され、潜像部4を成す第2の画線ユニットは潜像画像「P」が形成される。画線ユニット間は、潜像部4をカモフラージュするために所定の間隔を有して配置されたことで形成されたカモフラージュ非画線K1、K2、K3及びK4を有する。この印刷物を傾けて観察した場合に背景部5と潜像部4に濃度差が生じて潜像画像が視認される偽造防止印刷物である。
また、偽造防止印刷物1は、第1の画線群及び第2の画線群は、画線幅が50μm〜300μm、非画線幅が50μm〜300μm、カモフラージュ非画線の幅が50μm〜300μmである。さらに、偽造防止印刷物1は、第1の画線群及び第2の画線群の画線高さが、同一又は異なる。
なお、本実施の形態3では、画線ユニットの長さS1及び長さS2が200μmで、印刷領域3がオフセット印刷によりコート紙に印刷されている。しかし、画線ユニットの長さS1及びS2、印刷物の基材、印刷方法、印刷材料、印刷装置等について何ら限定するものでない。
図10は、図9(c)に示された偽造防止印刷物の斜視図である。この偽造防止印刷物1における印刷領域3を正面(鉛直方向)から観察した場合、背景部5と潜像部4は、同一画線面積率で配置されているため、一様の濃度として観察されることから、施されている潜像画像「P」を容易に認識することができない。一方、図10に示すように、偽造防止印刷物1をF1方向(斜め)から傾けて観察すると、潜像部4を成す画線6は、偽造防止印刷物1を傾ける方向に沿って配列されていることから、偽造防止印刷物1を傾けても各々の非画線部の濃度は変化しないが、背景部5を成す画線7は、偽造防止印刷物1を傾ける角度に対して直交する方向に配列されていることから、インキの盛り高さを有する画線によって各々の非画線部が隠蔽され、高濃度となる。これにより、潜像画像「P」が顕像となって出現する。つまり、実施の形態2における効果を示した図5と、実施の形態3における効果を示した図10の斜視図を比較すると、出現する潜像画像「P」の文字が低濃度と高濃度で入れ替わっていることが分かる。
上述した実施の形態1と実施の形態3の説明から分かるように、図4と図9に示した構成のように、背景部5を成す第1の画線ユニットと潜像部4を成す第2の画線ユニットの画線の構成要件を入れ替えれば(縦画線及び横画線を入れ替える。)、図5と図10に示した効果のように、出現する潜像画像「P」の文字を高濃度と低濃度に入れ替えることができる。したがって、画線の構成要件が同一でも背景部に配置するか、潜像部に配置するかによって顕像となって出現する潜像画像は異なってくる。これは意匠性としてはとても重要である。
(実施の形態4)
図11は、六角形の画線ユニットの構成要件及び配列方向を示す図である。図11に示された偽造防止印刷物1は、基材上に印刷画像が形成され、印刷画像は、Xの方向(30°)及びYの方向(150°)に配列された複数の画線ユニットによって形成され、印刷画像は背景部となる第1の領域と潜像部となる第2の領域を有し、第1の領域は第1の画線ユニットによって形成され、第2の領域は第2の画線ユニットによって形成される。
図11(a)に示された画線7a、画線7b、非画線9aに関し、第1の画線ユニットの大きさは、直径が1mm以下の大きさである。なお、画線ユニットは実施の印刷物には形成されるものではない。画線ユニット内には画線が配置される。各画線は、画線ユニット内に少なくとも二つ以上の画線を備えている。その画線ユニットの長さS1及び長さS2は同一又は異なる長さの六角形内において、画線7aの幅W1と高さH1の比較は「W1<H1」であり左端付近に配置し、画線7bの幅W2と高さH2の比較は「W2<H2」であり右端付近に配置し、画線7a及び画線7bのそれぞれの画線幅W1及びW2と非画線9aの非画線幅W3は同一又は異なる幅であり、画線7aと画線7bの間に非画線9aが配置される盛り上がりを有する第1の画線ユニットである。しかし、本発明は、上記記載の条件に限定されるものではない。
図11(b)に示された画線6a、画線6b、非画線8aに関し、第2の画線ユニットの大きさは、直径が1mm以下の大きさである。なお、画線ユニットは実施の印刷物には形成されるものではない。画線ユニット内には画線が配置される。各画線は、画線ユニット内に少なくとも二つ以上の画線を備えている。その画線ユニットの長さS1及び長さS2は同一又は異なる長さの六角形内において、画線6aの幅W4と高さH3の比較は「W4>H3」であり上端付近に配置し、画線6bの幅W5と高さH4の比較は「W5>H4」で下端付近に配置し、画線6a及び画線6bのそれぞれの画線高さH3及びH4と非画線8aの非画線高さH5は同一又は異なる高さであり画線6aと画線6bの間に非画線8aが配置される盛り上がりを有する第2の画線ユニットである。しかし、本発明は、上記記載の条件に限定されるものではない。
また、背景部を成す第1の画線ユニットと潜像部を成す第2の画線ユニットは、画線面積率が同一であり、画線7a及び画線7bの画線幅と非画線9aの非画線幅の比率は画線幅:非画線幅=1:1〜3:1が望ましく、画線6a及び画線6bの画線高さと非画線8aの非画線高さの比率は画線高さ:非画線高さ=1:1〜3:1が望ましい。さらに、背景部を成す第1の画線ユニットと潜像部を成す第2の画線ユニットは、画線面積率が同一であれば、第1の画線ユニットと第2の画線ユニットの画線の本数は、図16に示すとおり何本でも構わないが、同一本数が望ましい。また、さらに、背景部を成す第1の画線ユニットの画線の配列方向及び潜像部を成す第2の画線ユニットの画線の配列方向は、90°又はほぼ90°の範囲で異なることが望ましい。
図11(c)に示すように、図11(a)で示した背景部を成す第1の画線ユニットと図11(b)で示した潜像部を成す第2の画線ユニットの配列方向は、Xの方向は基材の一辺に対して、30°の方向であり、Yの方向は、基材の一辺に対して、150°の方向である。また、第1、第2を成す画線ユニット間は潜像部をカモフラージュするために所定の間隔を有して配置されたことで形成されたカモフラージュ非画線K5、K6、K7、K8、K9及びK10を有する印刷物であって、カモフラージュ非画線K5、K6、K7、K8、K9及びK10は同一又は異なる間隔で配置されるが、カモフラージュ非画線K5、K6、K7、K8、K9及びK10は同一が望ましい。それは、間隔が異なっても第1の画線ユニットと第2の画線ユニットの画線面積率が同一であれば潜像画像は視認され難いが、間隔が異なることにより背景部と潜像部を成す印刷画像は連続階調(グラデーション)若しくは任意の模様を表現でき、意匠性は高まるが、背景部と潜像部の境目(間隔)が異なることによる人の視線の注目になり潜像画像が視認しやすくなるためである。しかし、カモフラージュ非画線K5、K6、K7、K8、K9及びK10が同一の間隔で配置される場合や、背景部を成す第1の画線ユニット内の非画線9aが、潜像部を成す第2の画線ユニット内の非画線8a、カモフラージュ非画線K5、K6、K7、K8、K9及びK10の間隔と同一の場合、全ての間隔が均一であることから、人の視線は一点に注目せず散漫になることで潜像画像が視認し難くなる。
図11(c)は、背景部を成す第1の画線ユニット6個に囲まれた潜像部を成す第2の画線ユニット1個の形態を示しているが、これは、印刷画像の一部を拡大した一例であり、背景部と潜像部の関係の構成が分かるように簡易的に示した模式図である。この一例のように、潜像部を成す第2の画線ユニット1個では潜像画像を形成することはできないため、第2の画線ユニットは複数配列される必要がある。その例を図12に示す。
(実施の形態4の作用)
図12は、六角形の画線ユニットの構成要件及び偽造防止印刷物を示す図である。図12(a)に示された背景部5を成す第1の画線ユニットは、画線7a、画線7b及び非画線9aによって形成され、図11(a)で説明した構成要件で成る。また、図12(b)に示された潜像部4を成す第2の画線ユニットは、画線6a、画線6b及び非画線8aによって形成され、図11(b)で説明した構成要件で成る。
図12(c)の偽造防止印刷物1に示されたように、基材2上の印刷領域3に形成される印刷画像は、Xの方向(30°)及びYの方向(150°)に配列された複数の画線ユニットによって形成される。印刷画像は、背景部5となる第1の領域と潜像部4となる第2の領域を有し、第1の領域は第1の画線ユニットを成す画線7、非画線9によって形成され、第2の領域は第2の画線ユニットを成す画線6、非画線8によって形成される。第1の画線ユニットは、第1の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりを有する第1の画線群を有し、第2の画線ユニットは第2の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりを有する第2の画線群を有している。第1の方向と第2の方向は、90°の異なった方向に配列され、潜像部4を成す第2の画線ユニットは潜像画像「P」が形成される。画線ユニット間は、潜像部4をカモフラージュするために所定の間隔を有して配置されたことで形成されたカモフラージュ非画線K5、K6、K7、K8、K9及びK10を有する。この印刷物を傾けて観察した場合に背景部5と潜像部4に濃度差が生じて潜像画像が視認される偽造防止印刷物である。
また、偽造防止印刷物1は、第1の画線群及び第2の画線群は、画線幅が50μm〜300μm、非画線幅が50μm〜300μm、カモフラージュ非画線の幅が50μm〜300μmである。さらに、偽造防止印刷物1は、第1の画線群及び第2の画線群の画線高さが、同一又は異なる。
なお、本実施の形態4では、画線ユニットの長さS1及び長さS2が200μmで、印刷領域3がオフセット印刷によりコート紙に印刷されている。しかし、画線ユニットの長さS1及びS2、印刷物の基材、印刷方法、印刷材料、印刷装置等について何ら限定するものでない。
図12(c)に示された偽造防止印刷物1の斜視図は、図5に示された斜視図と同一である。この偽造防止印刷物1における印刷領域3を正面(鉛直方向)から観察した場合、背景部5と潜像部4は、同一画線面積率で配置されているため、一様の濃度として観察されることから、施されている潜像画像「P」を容易に認識することができない。一方、図5に示すように、偽造防止印刷物1をF1方向(斜め)から傾けて観察すると、潜像部4を成す画線6は、偽造防止印刷物1を傾ける角度に対して直交する方向に配列されていることから、インキの盛り高さを有する画線によって各々の非画線部が隠蔽され、高濃度となるが、背景部5を成す画線7は、偽造防止印刷物1を傾ける方向に沿って配列されていることから、偽造防止印刷物1を傾けても各々の非画線部の濃度は変化しない。これにより、潜像画像「P」が顕像となって出現する。
(実施の形態5)
図13は、図12(c)に示された偽造防止印刷物にカモフラージュ図柄を施すことを示す模式図である。図13に示された偽造防止印刷物1は、図12(c)に示された偽造防止印刷物1にカモフラージュ図柄10を施すことを示す模式図である。本来、背景部5と潜像部4は、同一画線面積率で配置されているためと、潜像部4をカモフラージュするためのカモフラージュ非画線があるため、一様の濃度として観察されることから、潜像画像をカモフラージュするためのカモフラージュ図柄は必要とされないが、意匠性の観点から、意匠性とカモフラージュの関係は「意匠性>カモフラージュ」である。また、カモフラージュ図柄を施した偽造防止印刷物1の詳細については図14に記載している。
(実施の形態5の作用)
図14は、図12(c)に示された偽造防止印刷物にカモフラージュ図柄を施したことを示す図である。図14(a)に示された背景部5を成す第1の画線ユニットは、画線7a、画線7b及び非画線9aによって形成され、図11(a)で説明した構成要件で成る。また、図14(b)に示された潜像部4を成す第2の画線ユニットは、画線6a、画線6b及び非画線8aによって形成され、図11(b)で説明した構成要件で成る。
図14(c)の偽造防止印刷物1に示されたように、基材2上の印刷領域3に形成される印刷画像は、Xの方向(30°)及びYの方向(150°)に配列された複数の画線ユニットによって形成される。印刷画像は、背景部5となる第1の領域と潜像部4となる第2の領域を有し、第1の領域は第1の画線ユニットを成す画線7、非画線9によって形成され、第2の領域は第2の画線ユニットを成す画線6、非画線8によって形成される。第1の画線ユニットは、第1の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりを有する第1の画線群を有し、第2の画線ユニットは第2の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりを有する第2の画線群を有している。第1の方向と第2の方向は、90°の異なった方向に配列され、潜像部4を成す第2の画線ユニットは潜像画像「P」が形成される。背景部5と潜像部4にまたがったカモフラージュ図柄10の画線11は、カモフラージュ図柄10にまたがった第1の画線ユニットを成す画線7と第2の画線ユニットを成す画線6の画線の画線幅及び画線高さを異ならせることによって印刷物を真上から観察した場合に視認される画像が形成される。画線ユニット間は、潜像部4をカモフラージュするために所定の間隔を有して配置されたことで形成されたカモフラージュ非画線K5、K6、K7、K8、K9及びK10を有する。この印刷物を傾けて観察した場合に背景部5と潜像部4に濃度差が生じて潜像画像が視認される偽造防止印刷物である。
また、偽造防止印刷物1は、第1の画線群及び第2の画線群は、画線幅が50μm〜300μm、非画線幅が50μm〜300μm、カモフラージュ非画線の幅が50μm〜300μmである。さらに、偽造防止印刷物1は、第1の画線群及び第2の画線群の画線高さが、同一又は異なる。
なお、本実施の形態5では、画線ユニットの長さS1及び長さS2が200μmで、印刷領域3がオフセット印刷によりコート紙に印刷されている。しかし、画線ユニットの長さS1及びS2、印刷物の基材、印刷方法、印刷材料、印刷装置等について何ら限定するものでない。
図15は、図14(c)に示された偽造防止印刷物の斜視図である。この偽造防止印刷物1における印刷領域3を正面(鉛直方向)から観察した場合、背景部5と潜像部4は、同一画線面積率で配置されているため、一様の濃度として観察されることから、施されている潜像画像「P」を容易に認識することができない。一方、図15に示すように、偽造防止印刷物1をF1方向(斜め)から傾けて観察すると、潜像部4を成す画線6は、偽造防止印刷物1を傾ける角度に対して直交する方向に配列されていることから、インキの盛り高さを有する画線によって各々の非画線部が隠蔽され、高濃度となるが、背景部5を成す画線7は、偽造防止印刷物1を傾ける方向に沿って配列されていることから、偽造防止印刷物1を傾けても各々の非画線部の濃度は変化しない。これにより、潜像画像「P」が顕像となって出現する。また、カモフラージュ図柄10が観察されないのは、背景部5を成す画線7と潜像部4を成す画線6の画線と画線方向が同一のためである。しかし、画線の画線幅及び画線高さを異ならせているのでF1方向(斜め)から傾けて観察したときでも若干、顕像化してしまう。
図16は、画線ユニットの一例を示す図である。図16(a)、(b)は、画線ユニットのひし形(四角形)の一例を示す図である。図16(c)、(d)は、画線ユニットの六角形の一例を示す図である。また、図16(a1)と(a2)、図16(b1)と(b2)、図16(c1)と(c2)、図16(d1)と(d2)の各々の画線面積率は同一であるが、画線ユニット内にある画線の本数(2本〜4本)について何ら限定するものでない。さらに、図16(a1)に示されるように、括弧なしの符号で示す潜像部4を成す画線6a、画線6b及び非画線8aと、括弧ありの符号で示す背景部5を成す画線7a、画線7b及び非画線9aにおいて、一つの画線ユニットは、潜像部4にも背景部5にもなり得ることを示している。図16(a2)に示されるように、括弧なしの符号で示す背景部5を成す画線7a、画線7b、画線7c、非画線9a及び非画線9bと、括弧ありの符号で示す潜像部4を成す画線6a、画線6b、画線6c、非画線8a及び非画線8bにおいて、一つの画線ユニットは、潜像部4にも背景部5にもなり得ることを示している。しかし、図16(a1)が潜像部4のときは、図16(a2)は背景部5になり、図16(a1)が背景部5のときは、図16(a2)は潜像部4になる法則を保持しつつ、潜像部4を形成する画線と背景部5を形成する画線の配列方向も、90°又はほぼ90°の範囲で異なることが好ましい。したがって、図16(b1)と(b2)、図16(c1)と(c2)、図16(d1)と(d2)の各々についても同じことがいえる。これは、図5と図10を比較して分かるように、潜像画像「P」の文字が高濃度になるか、低濃度になるかは、意匠性としてはとても重要である。
また、画線ユニットの形状は、ひし形(四角形)や六角形に限らず、三角形等の多角形状であればよい。さらに、印刷画像中の複数の画線ユニットは、全てが同じ多角形状のユニットで形成しなくてもよく、例えば、五角形と六角形の二種類を使用して、混在した多角形状のユニットで形成してもよい。ただし、潜像画像の視認性を考慮すると、全て同じ多角形状のユニットで形成することが望ましい。
(基材の説明)
本発明における基材2は、上質紙、コート紙、アート紙等の紙葉類、フィルム、プラスチック等を用いることができ、潜像印刷領域3に形成される画線が形成可能であれば、特に限定されるものではない。ただし、基材と画線に明度差を有する必要があるため、基材が白色系の高い明度である場合、画線は黒色等の低明度であることが好ましい。若しくは、基材が黒色系の低い明度である場合、画線は白色等の高明度であることが好ましい。これは、潜像画像を視認するために基材と画線の明度差を利用しているためである。つまり、基材2の明度と画線の明度は、明度差が高ければ高いほど本発明の効果を奏することができる。
(潜像印刷領域、潜像部及び潜像部の説明)
明細書中に記載される印刷領域3とは、潜像部4の画線6と背景部5の画線7が形成される領域のことであり、実際に領域の輪郭に印刷画線等が形成されるものではない。ただし、印刷領域3の輪郭に画線を形成することもできる。同様に、潜像部4とは画線6が形成される領域のことであり、背景部5とは画線7が形成される領域のことであり、実際に領域の輪郭に印刷画線等が形成されるものではない。ただし、潜像部4及び/又は背景部5の輪郭に画線を形成することもできる。
(画線、非画線の説明)
潜像部4を形成する画線6及び背景部5を形成する画線7は、盛り上がりのある画線で形成する必要がある。印刷方式については、盛り上がりのある画線が形成できれば特に限定されることはないが、凹版印刷、スクリーン印刷、発泡印刷等が好ましい。インキの種類は特に限定されることはないが、基材と明度差を有していることが好ましい。また、磁気特性や光学特性を備える顔料をインキに配合することで読取装置による真偽判別効果も併せて備えることができる。
潜像部4を形成する画線6及び背景部5を形成する画線7の高さは、0.01〜0.10mmの範囲が好ましい。潜像部4を形成する画線6、背景部5を形成する画線7の高さが、0.01mm未満であると、偽造防止印刷物1を斜めから観察した場合に観察角度及び画線のインキ盛り量に起因して非画線部が画線隠蔽領域によって消失される面積が極めて少なくなり、潜像画像が視認し難い問題が生じる。潜像部4を形成する画線6、背景部5を形成する画線7の高さが、0.10mmよりも高いと作成上困難性を有する。したがって、画線の高さは、0.01mm以上、好ましくは、0.02〜0.10mmが望ましい。
潜像部に配列される画線の高さと、背景部に配列される画線の高さの差が10μm〜100μmであることが好ましい。潜像部に配列される画線の高さと、背景部に配列される画線の高さの差が10μmよりも小さい場合、背景部と潜像部の画線の高さに起因する明度差が得られないため、潜像画像が視認し難い状態となる。
また、潜像部4を形成する画線6及び背景部5を形成する画線7は、規則的に配置する。画線6及び画線7の画線幅は、50μm〜300μmとすることができ、好ましくは、100μm〜200μmが望ましい。さらに、画線6及び画線7の画線ピッチは、100μm〜600μmとすることができ、好ましくは、200μm〜400μmが望ましい。ただし、非画線の画線幅が200μm未満では、印刷時に画線詰りや拭き残り等が発生しやすいため、非画線の画線幅は、200μm以上とすることが望ましい。
また、潜像部4を形成する画線6及び背景部5を形成する画線7の画線幅と非画線幅の比率は、画線幅:非画線幅=1:1〜3:1が望ましい。理由は、前述の比率よりも画線幅の比率が高いと、潜像画像が暗くなり、意匠性の制約を受けるためである。一方、前述の比率よりも画線幅の比率が低いと、所定の観察角度から視認した場合、非画線を画線で隠蔽することができない。ただし、潜像部4及び背景部5の一部にカモフラージュ図柄として画線の太細で形成する場合は、この限りではない。さらに、潜像部4に配列される画線6が同一ピッチ又はほぼ同一ピッチで、かつ、同一画線幅又はほぼ同一画線幅で配置され、背景部5に配列される画線7が潜像部4の画線6のピッチと同一ピッチ又はほぼ同一ピッチで、かつ、潜像部4の画線6の画線幅と同一画線幅又はほぼ同一画線幅で配置され、カモフラージュ非画線が潜像部4の非画線8の非画線幅と同一非画線幅又はほぼ同一非画線幅であることが好ましい。しかし、図16に示されたように、潜像部4に配列される画線6と背景部5に配列される画線7の画線面積率が同一であれば、ピッチと画線幅及び画線の本数は同一である必要はない。
潜像部4を形成する画線6の配列方向及び背景部5を形成する画線7の配列方向は、90°又はほぼ90°の範囲で異なることが好ましい。90°又はほぼ90°の範囲以外であると、カモフラージュ非画線を形成しているため、潜像部4と背景部5の明度差が低く、潜像画像が視認し難い問題が生じる。
(カモフラージュ非画線の説明)
カモフラージュ非画線は、潜像部をカモフラージュするための所定の間隔である。画線ユニット間の間隔(カモフラージュ非画線)は、同一が好ましい。理由は、間隔が異なっても第1の画線ユニットと第2の画線ユニットの画線面積率が同一であれば潜像画像は視認され難いが、間隔が異なることにより背景部と潜像部を成す印刷画像は連続階調(グラデーション)若しくは任意の模様を表現でき、意匠性は高まるが、背景部と潜像部の境目(間隔)が異なることによる人の視線の注目になり潜像画像が視認しやすくなるためである。しかし、カモフラージュ非画線が同一の場合や、背景部を成す第1の画線ユニットと潜像部を成す第2の画線ユニット内の非画線もカモフラージュ非画線と同一の場合、全ての間隔が均一であることから、人の視線は一点に注目せず散漫になることで潜像画像が視認し難くなる。
また、潜像部4を形成する画線6、背景部5を形成する画線7は、直線、曲線、破線、一点鎖線、ジグザグ線、微小文字等、特に限定されることがないが、直線で形成することが最も好ましい。
以上、本発明の偽造防止印刷物の画線設計は上記範囲内で画線高さ、画線幅、画線ピッチ、配列方向及び画線種類を適宜組み合わせて設計すればよい。
(カモフラージュ画像)
本発明の偽造防止印刷物は、背景部5に配列される画線7が潜像部4の画線6の少なくとも一部の単位長さ当たりの面積率を異ならせて配置させることで真上から観察した場合に、潜像画像が視認し難くさせるためにカモフラージュ図柄を形成することができる。また、背景部5に配列される画線7が潜像部4の画線6の画線の位相をずらすことによって真上から観察した場合に、潜像画像が視認し難くさせるためにカモフラージュ図柄を形成することができる。詳細については特許第4247906号公報に記載されている。
1、1´ 偽造防止印刷物
2、2´ 基材
3、3´ 印刷領域
4、4´ 潜像部
5、5´ 背景部
6、6a、6b、6c、6d、6´ 画線
7、7a、7b、7c、7d、7´ 画線
8、8a、8b、8c、8´ 非画線
9、9a、9b、9c、9´ 非画線
10 カモフラージュ図柄
11 カモフラージュ画線
F1、F1´ 観察方向(斜め)
H1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8 画線高さ
K1、K2、K3、K4、K5、K6、K7、K8、K9、K10 カモフラージュ非画線
S1、S1 画線ユニットの長さ
W1、W2、W3、W4、W5、W6、W7、W8 画線幅

Claims (3)

  1. 基材上に印刷画像が形成され、
    前記印刷画像は、Xの方向及びYの方向に配列された複数の画線ユニットによって形成され、
    前記印刷画像は背景部となる第1の領域と潜像部となる第2の領域を有し、
    前記第1の領域は複数の第1の画線ユニットによって形成され、前記第2の領域は複数の第2の画線ユニットによって形成され、
    前記第1の画線ユニットは、第1の方向に沿って第1のピッチで配列された盛り上がりのある前記基材と明度差を有する第1の画線群を有し、前記第2の画線ユニットは、前記第1の方向に対して前記第1の方向とは異なった第2の方向に沿って前記第1のピッチで配列された盛り上がりのある前記基材と明度差を有する第2の画線群を有し、
    前記画線ユニットの間は、前記潜像部をカモフラージュするために所定の間隔を有して配置されたことで形成されたカモフラージュ非画線を有する印刷物であって、
    前記印刷物を傾けて観察した場合に、前記背景部と前記潜像部に濃度差が生じて潜像画像が視認されることを特徴とする偽造防止印刷物。
  2. 前記第1の画線群及び前記第2の画線群は、画線幅が50μm〜300μm、非画線幅が50μm〜300μm、前記カモフラージュ非画線の幅が50μm〜300μmであり、かつ、前記画線ユニットの間の前記所定の間隔は同一であることを特徴とする請求項記載の偽造防止印刷物。
  3. 前記第1の画線群及び前記第2の画線群の少なくとも一つの画線の画線幅を異ならせることによって、印刷物を真上から観察した場合に視認される画像が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の偽造防止印刷物。
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