JP6845679B2 - タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP6845679B2
JP6845679B2 JP2016243410A JP2016243410A JP6845679B2 JP 6845679 B2 JP6845679 B2 JP 6845679B2 JP 2016243410 A JP2016243410 A JP 2016243410A JP 2016243410 A JP2016243410 A JP 2016243410A JP 6845679 B2 JP6845679 B2 JP 6845679B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
copolymer
rubber composition
rubber
tires
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016243410A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018095778A (ja
Inventor
中村 文彦
中村  文彦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire Corp filed Critical Toyo Tire Corp
Priority to JP2016243410A priority Critical patent/JP6845679B2/ja
Priority to DE112017006303.5T priority patent/DE112017006303T5/de
Priority to CN201780069321.9A priority patent/CN110036066A/zh
Priority to PCT/JP2017/043966 priority patent/WO2018110411A1/ja
Priority to MYPI2019002450A priority patent/MY188709A/en
Priority to US16/346,551 priority patent/US20190256694A1/en
Publication of JP2018095778A publication Critical patent/JP2018095778A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6845679B2 publication Critical patent/JP6845679B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L9/00Compositions of homopolymers or copolymers of conjugated diene hydrocarbons
    • C08L9/06Copolymers with styrene
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C1/00Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C1/00Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
    • B60C1/0025Compositions of the sidewalls
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C19/00Chemical modification of rubber
    • C08C19/02Hydrogenation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L15/00Compositions of rubber derivatives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L21/00Compositions of unspecified rubbers

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
空気入りタイヤは、長期間の使用中に、大気中の酸素やオゾンなどの影響により劣化することで、サイドウォール部やトレッド部の溝底に亀裂が生じ、これが耐久性を悪化させる原因となる。耐オゾン性を改善するために、化学的老化防止剤を配合することがあるが、化学的老化防止剤は、タイヤの加硫ゴム表面に過剰に析出し、ブルーミングが生じたり、タイヤ表面を変色させたりして、外観性を損なうという問題がある。
特許文献1〜4には、ゴム成分として芳香族ビニル及び共役ジエンの共重合体の共役ジエン部が水素添加された水添共重合体を使用することが開示されているが、いずれにおいても化学的老化防止剤が使用されており、水添共重合体を用いたゴム組成物においても、外観性に改良の余地があった。
特開2003−253051号公報 特開2015−110705号公報 特開2016−56349号公報 特開2016−56350号公報
本発明は、以上の点に鑑み、耐オゾン性と外観性を両立することができるタイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明に係るタイヤ用ゴム組成物は、上記課題を解決するために、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体が水素添加された水添共重合体であって、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定された重量平均分子量が30万以上であり、共役ジエン部の水素添加率が80モル%以上である水添共重合体を80〜100質量%の割合で含むゴム成分を含有し、化学的老化防止剤の含有量がゴム成分100質量部に対して0.1質量部未満であり、
サイドウォール用であることを特徴とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、上記のタイヤ用ゴム組成物を用いて作製されたものとすることができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物によれば、耐オゾン性と外観性を両立した空気入りタイヤを得ることができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係るタイヤ用ゴム組成物は、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体が水素添加された水添共重合体であって、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定された重量平均分子量が30万以上であり、共役ジエン部の水素添加率が80モル%以上である水添共重合体を含むゴム成分を含有し、化学的老化防止剤を実質含まないものとする。
本実施形態に係るゴム組成物において用いられるゴム成分は、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体が水素添加された水添共重合体であって、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定された重量平均分子量が30万以上であり、共役ジエン部の水素添加率が80モル%以上である水添共重合体を含むものである。ここで、本明細書において、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定された重量平均分子量とは、検出器として示差屈折率検出器(RI)を用い、溶媒としてTHFを用い、測定温度を40℃、流量を1.0mL/min、濃度を1.0g/L、注入量を40μLとし、市販の標準ポリスチレンを用いてポリスチレン換算で算出した値とする。また、水素添加率は、H−NMRを測定して得られたスペクトルの不飽和結合部のスペクトル減少率から計算した値とする。
上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を構成する芳香族ビニルとしては、特に限定されないが、例えばスチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を構成する共役ジエンとしては、特に限定されないが、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記芳香族ビニル−共役ジエン共重合体は、特に限定されないが、スチレン及び1,3−ブタジエンの共重合体(スチレンブタジエン共重合体)であることが好ましい。従って、水添共重合体としては、水添スチレンブタジエン共重合体であることが好ましい。また、水添共重合体は、ランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であっても、交互共重合体であってもよい。
上記水添共重合体は、例えば、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を合成し、水素添加処理を行うことで合成することができる。芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の合成方法は、特に限定されないが、溶液重合法、気相重合法、バルク重合法等を挙げることができ、特に溶液重合法が好ましい。また、重合形式は、回分式及び連続式のいずれであってもよい。なお、芳香族ビニル−共役ジエン共重合体は市販のものを使用することも可能である。
水素添加の方法は、特に限定されず、公知の方法、公知の条件で水素添加すればよい。通常は、20〜150℃、0.1〜10MPaの水素加圧下、水添触媒の存在下で実施される。なお、水素添加率は、水添触媒の量、水添反応時の水素圧力、反応時間等を変えることにより、任意に選定することができる。水添触媒として、通常は、元素周期表4〜11族金属のいずれかを含む化合物を用いることができる。例えば、Ti、V、Co、Ni、Zr、Ru、Rh、Pd、Hf、Re、Pt原子を含む化合物を水添触媒として用いることができる。より具体的な水添触媒としては、Ti、Zr、Hf、Co、Ni、Pd、Pt、Ru、Rh、Re等のメタロセン系化合物;Pd、Ni、Pt、Rh、Ru等の金属をカーボン、シリカ、アルミナ、ケイソウ土等の担体に担持させた担持型不均一系触媒;Ni、Co等の金属元素の有機塩又はアセチルアセトン塩と有機アルミニウム等の還元剤とを組み合わせた均一系チーグラー型触媒;Ru、Rh等の有機金属化合物又は錯体;水素を吸蔵させたフラーレンやカーボンナノチューブ等を挙げることができる。
水添共重合体の水素添加率(芳香族ビニル−共役ジエン共重合体の共役ジエン部に対して水素添加された割合)は80モル%以上であり、好ましくは90モル%以上である。
水添共重合体の重量平均分子量は、30万以上であれば特に限定されないが、30万〜200万であることが好ましく、30万〜100万であることがより好ましく、30万〜60万であることがさらに好ましい。
上記ゴム成分には、上記水添共重合体以外のジエン系ゴムが含まれていても良く、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。これらジエン系ゴムは、いずれか1種単独で、又は2種以上ブレンドして用いることができる。
ゴム成分中の上記水添共重合体の含有割合は、特に限定されないが、80〜100質量%であることが好ましく、90〜100質量%であることがより好ましい。80質量%以上であることにより、耐オゾン性に優れる。
本実施形態に係るゴム組成物は、化学的老化防止剤を実質含まないものである。ここで化学的老化防止剤とは、化学的作用、すなわち分子レベルでの変化を生じることにより老化防止効果を奏するものいう。従って、加硫後のゴム表面にブルームし、ゴム表面に被膜を形成することで、オゾンを遮断してゴムを保護するワックスなどは化学的老化防止剤に含まれず、本実施形態に係るゴム組成物に含まれていてもよい。また、本明細書において「実質含まれない」とは、その含有によって有意な作用効果が認められない範囲の含有量であることをいい、化学的老化防止剤の種類等によっても異なるが、通常は、ゴム成分100質量部に対して1質量部未満であり、0.1質量部未満であることが好ましい。
化学的老化防止剤の具体例としては、例えば、キノリン系老化防止剤、芳香族第2級アミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、硫黄系老化防止剤、亜リン酸エステル系老化防止剤などが挙げられる。
キノリン系老化防止剤としては、例えば、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体(TMDQ)、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−キノリン(ETMDQ)などが挙げられる。
芳香族第2級アミン系老化防止剤としては、例えば、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(6PPD)、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン(IPPD)、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン(DNPD)などが挙げられる。
フェノール系老化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(DTBMP)、スチレン化フェノール(SP)などのモノフェノール系老化防止剤; 2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(MBMBP)、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)(MBETB)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(BBMTBP)、4,4’−チオ−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(TBMTBP)などのビスフェノール系老化防止剤; 2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン(DBHQ)、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノン(DAHQ)などのハイドロキノン系老化防止剤が挙げられる。
硫黄系老化防止剤としては、例えば、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩などのベンズイミダゾール系老化防止剤; ジブチルジチオカルバミン酸ニッケルなどのジチオカルバミン酸塩系老化防止剤; 1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオ尿素、トリブチルチオ尿素などのチオウレア系老化防止剤; チオジプロピオン酸ジラウリルなどの有機チオ酸系などが挙げられ、亜リン酸エステル系老化防止剤としては、例えば、トリス(ノニルフェニル)ホスファイトなどが挙げられる。
本実施形態に係るゴム組成物には、補強性充填剤として、カーボンブラック及び/又はシリカを用いることができる。すなわち、補強性充填剤は、カーボンブラック単独でも、シリカ単独でも、カーボンブラックとシリカの併用でもよい。好ましくは、カーボンブラック、又はカーボンブラックとシリカの併用である。補強性充填剤の含有量は、特に限定されず、例えばゴム成分100質量部に対して、10〜150質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜100質量部であり、さらに好ましくは30〜80質量部である。
上記カーボンブラックとしては、特に限定されず、公知の種々の品種を用いることができる。カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、10〜80質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜70質量部である。
シリカとしても、特に限定されないが、湿式沈降法シリカや湿式ゲル法シリカなどの湿式シリカが好ましく用いられる。シリカを含有する場合、その含有量は、ゴムのtanδのバランスや補強性などの観点からゴム成分100質量部に対して、1〜70質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜60質量部である。
シリカを含有する場合、スルフィドシラン、メルカプトシランなどのシランカップリング剤をさらに含有してもよい。シランカップリング剤を含有する場合、その含有量はシリカ含有量に対して2〜20質量%であることが好ましい。
本実施形態に係るゴム組成物には、上記した各成分に加え、通常のゴム工業で使用されているプロセスオイル、亜鉛華、ステアリン酸、軟化剤、可塑剤、ワックス、加硫剤、加硫促進剤などの配合薬品類を通常の範囲内で適宜配合することができる。
上記加硫剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄成分が挙げられ、特に限定するものではないが、その含有量はゴム成分100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。また、加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して0.1〜7質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物は、通常用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練して作製することができる。すなわち、第一混合段階で、ゴム成分に対し、加硫剤及び加硫促進剤を除く他の添加剤を添加混合し、次いで、得られた混合物に、最終混合段階で加硫剤及び加硫促進剤を添加混合してゴム組成物を調製することができる。
このようにして得られるゴム組成物は、特に限定されないが、サイドウォール部に好ましく用いられる。例えば、上記ゴム組成物をサイドウォール部に対応した所定の断面形状に押出成形したり、あるいはまた、上記ゴム組成物からなるリボン状のゴムストリップをドラム上で螺旋状に巻回してサイドウォール部に対応した断面形状に形成したりすることで、未加硫のサイドウォール部材が得られる。かかるサイドウォール部材は、インナーライナー、カーカス、ベルト、ビードコア、ビードフィラー及びトレッドなどのタイヤを構成する他のタイヤ部材とともに、常法に従って、タイヤ形状に組み立てられてグリーンタイヤ(未加硫タイヤ)が得られる。そして、得られたグリーンタイヤを、常法に従い、例えば140〜180℃で加硫成型することにより、上記サイドウォール部材を備えた空気入りタイヤが得られる。
本実施形態に係る空気入りタイヤの種類としては、特に限定されず、乗用車用タイヤ、トラックやバスなどに用いられる重荷重用タイヤなどの各種のタイヤが挙げられる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〈水添共重合体の合成例1〉
窒素置換された耐熱反応容器に、シクロヘキサンを2.5L、テトラヒドロフランを50g、n−ブチルリチウムを0.12g、スチレンを100g、1,3−ブタジエンを400g入れ、反応温度50℃で重合を行った。重合が完了した後にN,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシランを1.7g加えて、1時間反応させた後、水素ガスを0.4MPa−ゲージの圧力で供給し、20分間撹拌し反応させ、ポリマー末端を水素化リチウムとした。次いで、水素ガス供給圧力を0.7MPa−ゲージ、反応温度を90℃とし、チタノセンジクロリドを主とした触媒を用いて目的の水素添加率となるまで反応させ、溶媒を除去することにより、水添共重合体1を得た。
得られた水添共重合体の重量平均分子量は、測定装置として(株)島津製作所製「LC−10A」を用い、カラムとしてPolymer Laboratories社製「PLgel−MIXED−C」を、検出器として示差屈折率検出器(RI)を用い、溶媒としてTHFを用い、測定温度を40℃、流量を1.0mL/min、濃度を1.0g/L、注入量を40μLとして測定し、標準ポリスチレンによるポリスチレン換算で35万であった。結合スチレン量は20質量%であり、ブタジエン部の水素添加率は90モル%であった。なお、結合スチレン量はH−NMRを用いて、スチレン単位に基づくプロトンと、ブタジエン単位(水素添加部を含む)に基づくプロトンとのスペクトル強度比から求めた。
〈水添共重合体の合成例2〉
水素添加を行う反応時間を変更し、目的の水素添加率を変更した以外、合成例1と同様の方法によって水添共重合体2を得た。得られた水添共重合体2の重量平均分子量は標準ポリスチレンによるポリスチレン換算で35万、結合スチレン量20質量%であり、ブタジエン部の水素添加率は80モル%であった。
〈実施例及び比較例〉
バンバリーミキサーを使用し、下記表1に示す配合(質量部)に従い、まず、第一混合段階(ノンプロ練り工程)で、加硫促進剤及び硫黄を除く成分を添加混合し(排出温度=160℃)、次いで、得られた混合物に、最終混合段階(プロ練り工程)で、加硫促進剤及び硫黄を添加混合して(排出温度=90℃)、ゴム組成物を調製した。
表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
・水添SBR1:上記合成例1に従い作製した水添共重合体1
・水添SBR2:上記合成例2に従い作製した水添共重合体2
・NR:RSS#3
・BR:宇部興産(株)製「BR150B」
・カーボンブラック:東海カーボン(株)製「シースト3」
・オイル:JXエネルギー(株)製「プロセスNC140」
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1号」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS−20」
・化学的老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
・硫黄:鶴見化学工業(株)製「粉末硫黄」
・加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製「ノクセラ−NS−P」
得られた各ゴム組成物について、160℃で30分間加硫した厚さ2mmの試験片を用いて、外観性(茶色変色性及び黄色変色性)と耐オゾン性を評価した。評価方法は次の通りである。
・外観性:試験片を屋外で日光に照射させ、照射前(屋外曝露0日)、40日後(屋外曝露40日)における試験片の表面を目視により観察して、次の5段階の基準で外観性を評価した。
5:表面が黒く、ほとんど変色なし
4:わずかに茶色または黄色に変色している
3:全体の半分未満が茶色または黄色に変色している
2:全体の半分以上が茶色または黄色に変色している
1:全体的に茶褐色または黄色に変色している
・耐オゾン性:試験片を25%伸長した条件下でオゾンウェザーメーター装置中に設置し、オゾン濃度100pphm、温度50℃の環境下で24時間放置し、その後、クラックの発生状態を目視および10倍の拡大鏡により観察し、次の4段階の基準で耐オゾン性を評価した。
4:クラック発生なし
3:肉眼では確認できないが10倍の拡大鏡では確認できるクラックが発生している
2:1mm以下のクラックが発生している
1:1mmを超えるクラックが発生している
Figure 0006845679
結果は、表1に示す通りであり、比較例1〜3と実施例1〜4との対比より、所定の水添SBRを含むゴム組成物は、化学的老化防止剤を実質含まないことにより、耐オゾン性と外観性とを両立できることが認められた。
比較例1と比較例2との対比より、化学的老化防止剤を増量することにより、外観性が悪化することが分かる。
また、比較例1と比較例3との対比からは、所定の水添SBRを含まないゴム組成物において、化学的老化防止剤を配合しないと耐オゾン性が悪化することが分かる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、乗用車、ライトトラック・バス等の各種タイヤに用いることができる。

Claims (2)

  1. 芳香族ビニル−共役ジエン共重合体が水素添加された水添共重合体であって、ゲル浸透クロマトグラフィーにより測定された重量平均分子量が30万以上であり、共役ジエン部の水素添加率が80モル%以上である水添共重合体を80〜100質量%の割合で含むゴム成分を含有し、
    化学的老化防止剤の含有量がゴム成分100質量部に対して0.1質量部未満であり、
    サイドウォール用であることを特徴とする、タイヤ用ゴム組成物。
  2. 請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物を用いて作製された、空気入りタイヤ。
JP2016243410A 2016-12-15 2016-12-15 タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ Active JP6845679B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016243410A JP6845679B2 (ja) 2016-12-15 2016-12-15 タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ
DE112017006303.5T DE112017006303T5 (de) 2016-12-15 2017-12-07 Kautschukzusammensetzung für Reifen und pneumatischer Reifen, der diese verwendet
CN201780069321.9A CN110036066A (zh) 2016-12-15 2017-12-07 轮胎用橡胶组合物及使用了该轮胎用橡胶组合物的充气轮胎
PCT/JP2017/043966 WO2018110411A1 (ja) 2016-12-15 2017-12-07 タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ
MYPI2019002450A MY188709A (en) 2016-12-15 2017-12-07 Rubber composition for tire and pneumatic tire using same
US16/346,551 US20190256694A1 (en) 2016-12-15 2017-12-07 Rubber composition for tire and pneumatic tire using same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016243410A JP6845679B2 (ja) 2016-12-15 2016-12-15 タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018095778A JP2018095778A (ja) 2018-06-21
JP6845679B2 true JP6845679B2 (ja) 2021-03-24

Family

ID=62558446

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016243410A Active JP6845679B2 (ja) 2016-12-15 2016-12-15 タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20190256694A1 (ja)
JP (1) JP6845679B2 (ja)
CN (1) CN110036066A (ja)
DE (1) DE112017006303T5 (ja)
MY (1) MY188709A (ja)
WO (1) WO2018110411A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021246128A1 (ja) * 2020-06-03 2021-12-09 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
US11753529B2 (en) 2021-07-15 2023-09-12 Akron Polymer Solutions, Inc. Graphene as additive in sidewall applications
US12031027B2 (en) 2022-06-06 2024-07-09 Akron Polymer Solutions, Inc. Conveyor belt cover compound
KR102686782B1 (ko) * 2022-06-24 2024-07-19 한국타이어앤테크놀로지 주식회사 사이드월용 고무조성물 및 이를 이용하여 제조한 타이어

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3022887B2 (ja) * 1991-02-07 2000-03-21 旭化成工業株式会社 水素化ブタジエン系共重合体及びその組成物
JP2004224952A (ja) * 2003-01-24 2004-08-12 Bridgestone Corp サイドウォール用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2010100675A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Kaneka Corp 空気入りタイヤ用インナーライナー用組成物および空気入りタイヤ用インナーライナー
JP6229284B2 (ja) * 2013-03-28 2017-11-15 横浜ゴム株式会社 タイヤトレッド用ゴム組成物
US10428203B2 (en) * 2014-09-08 2019-10-01 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Pneumatic tire

Also Published As

Publication number Publication date
MY188709A (en) 2021-12-24
CN110036066A (zh) 2019-07-19
JP2018095778A (ja) 2018-06-21
DE112017006303T5 (de) 2019-08-29
US20190256694A1 (en) 2019-08-22
WO2018110411A1 (ja) 2018-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7011604B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP5367860B2 (ja) サイドウォール用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP6845679B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP6781622B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP6870978B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP6837823B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP6779742B2 (ja) ベーストレッドゴム部材、及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2018062630A (ja) トレッドゴム部材の製造方法、及びタイヤの製造方法
JP2016094561A (ja) 加硫ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP2021107499A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP6790707B2 (ja) 加硫ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JP2006143804A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物およびそれからなるタイヤ
EP3165565B1 (en) Vulcanized rubber composition and tire using same
JP7174620B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2020105377A (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP2020105387A (ja) タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP7359693B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物及びタイヤ
JP2024082511A (ja) サイドウォール用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP7396893B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP7396894B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7174622B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物の製造方法、及び空気入りタイヤの製造方法
JP2024082510A (ja) ベーストレッド用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2020105379A (ja) タイヤ用ゴム組成物の製造方法、及び空気入りタイヤの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6845679

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250