JP6844832B2 - 床用目地カバー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、隣接する建造物の床相互間の目地を覆う床用目地カバー装置に関する。
近年、地震による被害を最小限に留めるために、緩衝機能を備えた免震装置によって下部を支持した建造物が多く建設されている。こうした免震構造の建造物と隣接する人工地盤等の建造物との間には、地震による変位を吸収し得る比較的広幅の目地が形成されており、かかる目地を覆う床用目地カバー装置が配設されている。
こうした床用目地カバー装置として、例えば、特許文献1の構成が提案されている。かかる構成は、図13に示すように、隣接する建造物101,102の床相互間の目地103に差し渡されるカバー体112の下面に、傾斜面部122を有する支持部材121を備えたものであり、地震の際に両建造物101,102が近接すると、該カバー体112が全体的に上方へ略平行にスライドする所謂固定側せり上がり式の構造である。詳述すると、カバー体112は、その一端112aが、一方の床105の側縁に上方へ移動可能に連結されると共に、他端112bを自由端として他方の建造物102の側縁に摺動可能に乗載される。そして、カバー体112の自由端112bが乗載される他方の建造物102の側縁には、該カバー体112の厚みに相当する深さで窪む水平受縁132が形成される。さらに、前記支持部材121は、その傾斜面部122の前端と前記水平受縁132の目地側端との間隔fが、該水平受縁132上に乗載されたカバー体112の他端縁と該水平受縁132の外端との間隔gよりも短くなるように、該カバー体112に配設されている。かかる構成は、図13(B)のように、地震の際に両建造物101,102が近接すると、水平受縁132の目地側端に支持部材121の傾斜面部122が当接して、該支持部材121が水平受縁132に乗り上げていくことにより(図14(A)参照)、カバー体112の全体が上方へ略平行にスライドする。
特許3682014号公報
上述した特許文献1の従来構成にあっては、地震の際に、支持部材121の傾斜面部122が水平受縁132の目地側端縁に当接することによって、カバー体112を上方へ略平行にスライドさせるようにしたものであるから、該地震により両建造物101,102が近接する方向へ比較的大きく変位すれば、図14(A)のように該支持部材121が水平受縁132に乗載され且つ該カバー体112の自由端112bが他方の建造物102の床106に乗載されるため、該支持部材121と自由端112bとで該カバー体112を安定して支持できる。ところが、図13(B)のように支持部材121が水平受縁132に乗載される前の、該支持部材121の傾斜面部122と該水平受縁132の目地側端とが当接している状態では、カバー体112が支持部材121によって支持されている。そのため、例えば、地震後に、両建造物101,102が近接方向に比較的小さく変位した位置で止まってしまうと、図13(B)のようにカバー体112が支持部材121の傾斜面部122のみで支持された不安定な状態となる。こうした不安定な状態のカバー体112上を被災者が通行すると、バランスを崩してしまい易い等、通行に支障を生ずる虞があった。
本発明は、上述したように両建造物が近接方向に比較的小さく変位して止まった状態であっても、被災者がカバー体上を安定して通行し得る床用目地カバー装置を提案するものである。
本発明は、隣接する建造物の床相互間の目地に差し渡されるカバー体の一端が、一方の床の側縁に連結手段を介して傾動可能かつ昇動可能に連結されると共に、該カバー体の他端を自由端とする一方、他方の床の側縁に、該カバー体の自由端が摺動可能に乗載される水平受縁と、該水平受縁の外端から上り勾配で傾斜する傾斜受縁とを備えた摺動受枠が配設されてなる床用目地カバー装置において、前記カバー体の下面に配設され、前記摺動受枠に対向する前側に、前端から下端に至る断面円弧状の湾曲凸面部が設けられた跳上凸部を備え、該跳上凸部の前端と前記摺動受枠の目地側端との間隔が、地震のない常態で、該カバー体の他端縁と前記水平受縁の外端との間隔よりも長く、かつ該カバー体の他端縁と前記傾斜受縁の外端との間隔よりも短いことを特徴とする床用目地カバー装置である。
かかる構成にあっては、地震の際に、両建造物が近接する方向に変位すると、カバー体の他端が、摺動受枠の傾斜受縁に当接して、該傾斜受縁に従って上方へ移動することから、該カバー体が一端へ向かって下り傾斜するように傾動する。その後、跳上凸部の湾曲凸面部が摺動受枠の水平受縁の目地側端に当接して該水平受縁に乗り上げていくことによって、カバー体の他端が上方へ移動し、該跳上凸部が水平受縁上に乗載されると、カバー体の他端が他方の床上に乗載されて、該カバー体の全体が常態から上方へ略平行にスライドした状態となる。この状態から両建造物が離間する方向へ変位した場合には、前記した近接する場合と逆に作動して、元に戻る。こうした本構成は、両建造物が近接方向に変位すると、先ず、カバー体の他端縁が傾斜受縁に当接して該カバー体が傾動することから、この傾動した状態では、該カバー体がその他端縁と一端縁とで支持される。その後、跳上凸部の湾曲凸面部が水平受縁に当接すると、カバー体の、該跳上凸部を配設した部位が、該跳上凸部によって該水平受縁に乗り上がることで、該カバー体の一端が昇動する。この際に、湾曲凸面部は、斜め下方へ突出した湾曲面であることから、上述した従来構成の傾斜面部に比して、近接方向への僅かな変位で、跳上凸部の配設部位を上方へ大きく移動させることができる。そのため、カバー体の他端縁が傾斜受縁からほとんど離れずに、該カバー体の一端を昇動させることができる。このように、本発明の構成では、カバー体の跳上凸部の湾曲凸面部と摺動受枠の水平受縁の目地側端とが当接している状態であっても、該カバー体が、傾斜受縁に接触した他端と該跳上凸部とにより支持されて比較的安定している。したがって、地震により両建造物が近接方向に比較的小さく変位して止まっても、カバー体が安定して支持されるため、被災者が該カバー体上を安定して通行できる。
また、本発明の構成によれば、上述したように両建造物の近接方向への変位が比較的小さい場合には、カバー体が傾動することから、カバー体の他端で建造物の床と段差を生じ、一端で段差を生じない。そのため、前記近接方向に比較的小さく変位した位置で止まった場合には、カバー体の他端でのみ段差を生じ、且つ当該段差はカバー体の厚み(跳上凸部の高さ)よりも低い。一方、上述した特許文献1の従来構成では、両建造物が近接方向に比較的小さく変位した位置で止まると、カバー体の両端に、カバー体の厚み(支持部材の高さ)より低いものの、段差を生じてしまう。こうした段差は車椅子やケガ人の通行に不便であることから、該段差を生じないことが最も好ましく、段差を生じても可及的に低い方が好ましい。本発明は、前記近接方向に比較的小さく変位して止まった場合に、カバー体の他端にのみ段差を生じ、かつ当該段差も低いことから、カバー体の両端に段差を生ずる前記従来構成に比して、車椅子やケガ人が通行し易いという利点がある。
上述した本発明の床用目地カバー装置にあって、跳上凸部は、断面半円弧状の半円周面部を備え、該半円周面部の幅方向を目地方向に沿って配設されてなるものであり、該半円周面部の前側により湾曲凸面部が構成されているものが提案される。
ここで、上述した目地を介して隣接する建造物は、地震の際に、水平方向に相対的に変位するだけでなく、上下方向へも相対的に変位する。こうした上下方向への相対的な変位は、水平方向の変位に比べれば極小さいものの、該上下方向への変位が生ずると、該カバー体が傾動してしまう場合がある。例えば、上述した特許文献1の従来構成にあって、断面三角形状の支持部材が水平受縁上に乗載された状態で、カバー体の一端と連結された建造物が相対的に下方へ変位すると、該支持部材の下端を支点としてカバー体が傾動してしまう。これにより、支持部材の下端に局所的に比較的大きな力が掛かることから、水平受縁上における摺動性が低減し、建造物の水平方向への変位に追従し難くなってしまう虞がある。さらに、支持部材が水平受縁上を無理に摺動すると、該水平受縁の変形や損傷などが生ずる虞もあり、水平方向への変位に一層追従し難くなってしまう。
こうした問題を、本構成によれば、解決できる。すなわち、跳上凸部は、断面半円弧状の半円周面部を備えた構成であることから、カバー体の一端と連結された一方の建造物が相対的に下方へ変位すると、該半円周面部により転動できることから該カバー体が比較的滑らかに傾動できると共に、該傾動した状態であっても水平受縁上で滑らかに摺動できる。さらに、一方の建造物が相対的な下方への変位を繰り返し生じても、水平受縁上に乗載された跳上凸部が、その半円周面部によりスムーズに揺動できる。したがって、本構成によれば、跳上凸部が水平受縁上にある状態で、一方の建造物が相対的に下方へ変位しても、該水平受縁上における所要の摺動性が保たれ得る。
上述した本発明の床用目地カバー装置にあって、跳上凸部は、少なくとも湾曲凸面部の両側縁に、内側に折曲された折曲端縁が形成されている構成が提案される。
かかる構成によれば、地震の際に、隣合う建造物が目地幅方向へ近接するように変位し且つ目地方向へも変位して、跳上凸部が摺動受枠の水平受縁の目地側端に斜めに当接した場合に、該跳上凸部が、その湾曲凸面部の折曲端縁により該水平受縁上に乗り上げ易くなる。そのため、跳上凸部が摺動受枠の水平受縁の目地側端に斜めに当接する場合でも、傾動したカバー体の一端をスムーズかつ安定して昇動させることができる。したがって、本構成によれば、隣合う建造物が近接方向と目地方向とに変位しても、跳上凸部によって、カバー体を傾動した状態から全体的に略平行な状態へ変わる作動がスムーズかつ安定して生ずる。
本発明の床用目地カバー装置にあっては、上述したように、両建造物が近接方向に変位した際に、該変位が比較的小さいと、カバー体が傾動し、該変位が大きくなると、カバー体の全体が常態から上方へ略平行にスライドした状態へ変わる。そして、前記近接方向へ比較的小さい変位で止まって、跳上凸部の湾曲凸面部が摺動受枠の水平受縁の目地側端と当接している状態であっても、カバー体が該跳上凸部と他端とにより安定して支持されることから、被災者が該カバー体上を安定して通行できる。
本実施例の床用目地カバー装置1の常態(施工状態)を示す縦断面図である。 カバー体2と摺動受枠61および保持受枠32とを示す平面図である。 常態におけるカバー体2の自由端(前端)2bを示す拡大縦断面図である。 常態におけるカバー体2の被連結部21を示す拡大縦断面図である。 被連結部21と連結部31との分解斜視図である。 常態におけるカバー体2の跳上凸部51を示す拡大縦断面図である。 跳上凸部51の、(A)側面図と、(B)底面図である。 跳上凸部51の斜視図である。 隣合う建造物81,82が常態から近接する方向へ相対変位した態様を示す説明図である。 図9から連続する、近接方向への相対変位の態様を示す説明図である。 図10から連続する、近接方向への相対変位の態様を示す説明図である。 カバー体2の乗り上げ状態で、(A)一方の建造物81が下方へ相対変位した態様と、(B)該建造物81が上方へ相対変位した態様とを示す説明図である。 従来構成の床用目地カバー装置における、隣合う建造物81,82が常態から近接する方向へ相対変位した態様を示す説明図である。 同上の従来構成における、一方の建造物81が下方へ相対変位した態様を示す説明図である。
本発明にかかる実施例を添付図面に従って説明する。
実施例の床用目地カバー装置1は、図1,2に示すように、隣接する建造物81,82間に設けられた目地83を覆うように配設されるものである。ここで、一方の建造物81は、緩衝機能を備えた免震装置(図示せず)によって下部が支持された免震構造の建造物であり、他方の建造物82は、該建造物81の周囲に形成された人工地盤からなる建造物であり、建造物81と建造物82とが目地83を介して隣接している。目地83は、建造物81の周囲に沿って所定幅で形成され、地震の際における建造物81と周囲の建造物82との水平方向の相対的な揺れを吸収し得るようになっている。尚、本実施例にあって、目地83の幅方向が、床用目地カバー装置1の前後方向であると共に、該目地83に沿った方向を、該床用目地カバー装置1の横方向として説明する。そのため、カバー体2の後端2aが、本発明にかかるカバー体2の一端に相当し、該カバー体2の前端2bが、本発明にかかるカバー体2の他端に相当する。
上記他方の建造物82の床86の側縁には、後述するカバー体2の厚みに相当する深さで窪ませた支持段縁91が、前後方向に所定幅で形成されており、該支持段縁91に摺動受枠61が配設されている。摺動受枠61は、支持段縁91の上面を覆う水平受縁62と、該水平受縁62の前端から所定傾斜角度で立ち上がる傾斜受縁63と、床86の上面を覆う床受縁64とを備え、該水平受縁62と床受縁64とが傾斜受縁63を介して連成されてなる。この摺動受枠61は、目地83に沿った横方向に延在するように配設されており、その横方向長さは複数個のカバー体2を並設し得る長さとなっている。尚ここで、水平受縁62の前端が、本発明にかかる水平受縁の外端に相当する。
上記建造物81の床85と建造物82の床86との間には、目地83を覆うようにカバー体2が差し渡され、複数個の該カバー体2が、該目地83に沿う横方向に連続状に並設される。カバー体2は、その後端(一端)2aに設けられた被連結部21と建造物81の床85の側縁に設けられた連結部31とを介して、該建造物81の床85に連結されている。そして、カバー体2は、その前端(他端)2bを自由端としており、該自由端が、上記した支持段縁91に配設された摺動受枠61上に摺動可能に乗載される。尚、カバー体2は、地震のない常態で、略水平方向に沿って、前記目地83間に差し渡されている。
カバー体2は、上面が開口した浅底矩形状の主筐体部11により構成されてなり、該主筐体部11の前端部に、端部カバー板12が該カバー体2の前端から突出するように配設されている。主筐体部11は、ステンレス製又はスチール製の薄肉鋼板から成形されてなり、矩形状の底板部11aと、該底板部11aの左右側端から夫々立設された左右の側壁部(図示せず)と、該底板部11aの前端から立設された前壁部11bとを備える。さらに、底板部11aの後端には、後述する外板部22bが接合されている。左右の側壁部と前壁部11bとの当接縁および該側壁部と外板部22bとの当接縁は溶接を介して固着されている。また、底板部11a上には、目地83の幅方向に沿った複数の補強梁13が所定間隔で配設されている。各補強梁13は、底板部11aに溶接を介して固着されており、該底壁部の面方向の強度と剛性とを向上させる。さらに、カバー体2の主筐体部11の内部には、施工時に周囲の床85,86上に敷設されるモルタルやタイル等からなる舗装材19と同じ舗装材19が充填される。尚、カバー体2を構成する主筐体部11の前壁部11bが、本発明にかかるカバー体の前端に相当する(図3参照)。
上記の端部カバー板12は、ステンレス製又はスチール製の長方形状の鋼板からなり、主筐体部11の前壁部に蝶番14を介して接続されている。端部カバー板12は、該蝶番14によって、上下方向に傾動可能となっている(図9,10参照)。また、端部カバー板12の左右両端には、略三角形状の側板部15,15が設けられている。この側板部15は、図3に示すように、その上縁が端部カバー板12の底面に溶接を介して固着され、該上縁の前端から後方へ下り勾配で傾斜する第一傾斜縁15aと、該上縁の後端から前方へ下り勾配で傾斜する第二傾斜縁15bとを備える。端部カバー板12は、水平方向に沿った状態から下方へ傾動した際に、前記側板部15,15の第二傾斜縁15b,15bが主筐体部11の前壁部に当接して、これ以上傾動できないようなっている(図10参照)。
また、カバー体2の一端(後端)2aに設けられた上記の被連結部21は、ステンレス製又はスチール製の鋼板からなり、図4,5に示すように、カバー体2を構成する主筐体部11の下方に配設された帯板状の乗載板部22aと、該乗載板部22aの後端から立設された上記外板部22bと、該乗載板部22aの前端から立設されて該主筐体部11の底板部11aの底面に接合された下壁部22cとを備え、該乗載板部22a、外板部22b、および下壁部22cが、カバー体2の横方向に亘って設けられている。そして、主筐体部11の左右の側壁部は、その後端部が下方に延成されており、乗載板部22a、外板部22b、および下壁部22cと夫々溶接されている。また、主筐体部11の底板部11aには、上記乗載板部22aの両側端の直上に位置する部位に、上下方向に貫通する開口部(図示せず)が夫々形成されており、各開口部に、角パイプ状の区画筒24が夫々嵌入されて配設されている。各区画筒24は、その下端が乗載板部22aに溶接され、かつその外面が主筐体部11の底板部11aに溶接されており、各区画筒24により夫々囲繞された内部に、上記の舗装材19が充填されない内部空隙を形成している。
さらに、被連結部21には、各区画筒24を配設した両側部位に、後述する連結杆33と案内板部37とを下方から遊嵌可能な挿通孔26が夫々形成されている。各挿通孔26は、乗載板部22aに開口形成された、前後方向(目地83の幅方向)に沿った長孔状の横孔26aと、外板部22bおよび区画筒24に開口形成された、該横孔26aの後端から上方に連続する長孔状の縦孔26bとから構成されてなる。各横孔26aは、連結杆33と案内板部37と遊嵌可能であると共に、各縦孔26bは、該案内板部37を遊嵌可能である。
また、建造物81の床85の側縁に設けられた上記の連結部31は、図4,5に示すように、ステンレス製又はスチール製の鋼板から形成された保持受枠32を備え、該保持受枠32が目地83に沿って配設されている。保持受枠32は、水平受縁32aと該水平受縁32aの後端から上方に立ち上がる垂直縁32bとを備えた断面L形に形成されており、該水平受縁32aに、上述したカバー体2の乗載板部22aが乗載される。そして、この保持受枠32は、水平受縁32aに該乗載板部22aが乗載された状態で、カバー体2の上面が、建造物81の床85の上面と略面一となるように、該床85の側縁に配設される。また、保持受枠32には、カバー体2の被連結部21に設けられた挿通孔26に対応する部位に、ステンレス製又はスチール製の鋼板からなる案内板部37が配設されている。案内板部37は、目地83の幅方向に沿って延在し、垂直縁32bに向けて下り勾配で傾斜して該垂直縁32bに達する案内傾斜面38を備える。そして、この案内板部37は、水平受縁32aと垂直縁32bとに夫々溶接されている。各案内板部37,37は、保持受枠32の水平受縁32a上にカバー体2の乗載板部22aが乗載された状態で、被連結部21の両側端に夫々設けられた挿通孔26に下方(及び後方)から遊嵌されると共に、該カバー体2の外板部22bが該保持受枠32の垂直縁32bと極僅かな隙間(約2mm以下)を介して近接する。ここで、被連結部21が保持受枠32に乗載された常態では、挿通孔26の縦孔26bの上端が該案内板部37の案内傾斜面38上に当接されている。また、案内傾斜面38の傾斜角度は、40°〜50°程度の急勾配に設定されていることから、該案内傾斜面38上に乗り上げた被連結部21の外板部22bを自重によって滑り落とすことができる。
さらに、保持受枠32の水平受縁32aには、その下面側から挿通して溶接を介して固着されたボルトからなる連結杆33が、上記被連結部21の挿通孔26,26を構成する横孔26a,26aに対応する部位に夫々立設されている。各連結杆33は、案内板部37の目地83側に隣接されており、該案内板部37と溶接を介して固着されている。また、各連結杆33は、その上部が、上記の案内板部37の上端よりも上方へ突出するように設けられている。こうした各連結杆33は、上述したように、保持受枠32の水平受縁32a上にカバー体2の乗載板部22aが乗載された状態で、該乗載板部22aに設けられた各横孔26aに下方から遊嵌される。そして、この状態で、鍔または座金を備えたナットからなる抜け止め部材40が、連結杆33の上部に螺合されて装着されている。抜け止め部材40は、前記挿通孔26の横孔26aおよび縦孔26bよりも広幅に形成されていることから、カバー体2の被連結部21が上方または前方へ脱出してしまうことを防止できる。ここで、抜け止め部材40の装着位置は、水平受縁32aとの間隔がカバー体2の主筐体部11の厚み寸法よりも長い所定位置である。これにより、保持受枠32に乗載された被連結部21は、前記主筐体部11の厚みよりも長い距離を上方へ移動可能であることから、後述のようにカバー体2の全体を上方へスライドできる(図10,11参照)。また、抜け止め部材40は、連結杆33に装着された状態で、カバー体2の外板部22bと所定間隔をおいて離れている。そして、カバー体2の外板部22bと保持受枠32の垂直縁32bとに極僅かな隙間があることから、カバー体2が傾動可能である(図9,10参照)。また、こうした被連結部21の挿通孔26,26が形成された上記の区画筒24の上部開口は、抜け止め部材40の取り付け作業等を可能とする作業用口となっており、遮蔽蓋41が着脱可能に取り付けられる。尚、上述したカバー体2の被連結部21と連結部31とにより、本発明にかかる連結手段が構成されている。
上述したカバー体2は、地震の発生していない常態(図1,2の状態)で、その自由端(前端)2bが、図3に示すように、主筐体部11の前壁部11b(カバー体2の前端)と上記した摺動受枠61の水平受縁62の前端(傾斜受縁63の後端)との間に適宜幅の間隔t1を生ずるように、該摺動受枠61の水平受縁62上に乗載される。そして、この常態で、主筐体部11の前壁部11b(カバー体2の前端)と摺動受枠61の傾斜受縁63の前端(床受縁64の後端)との間に適宜幅の間隔t2を生じている。尚、この傾斜受縁63の前端が、本発明にかかる傾斜受縁63の外端に相当する。また、端部カバー板12は、建造物82の床86側に向けて突出されて、摺動受枠61の床受縁64上に乗載されている。この端部カバー板12によって、前記前壁部11bと床受縁64との間隙の上方が遮蔽される。
次に、本発明の要部について説明する。
カバー体2を構成する主筐体部11の底板部11aには、その下面に、図1,2,6に示すように、下方に突出する跳上凸部51,51が配設されている。跳上凸部51は、半円筒状をなし、その筒幅方向が目地方向に沿うようにして、底板部11aの下面に溶接を介して接合されており、二個の跳上凸部51,51が、該目地方向に所定間隔をおいて一列状に設けられている。この跳上凸部51は、図7,8に示すように、断面半円弧形の半円周面部52と、該半円周面部52の両端を閉鎖する半円形の側板部53,53とから構成されてなり、半円周面部52の両側縁に、内側に折り曲げられた折曲端縁54,54が形成されている。ここで、跳上凸部51の半円周面部52にあって、上記した摺動受枠61に対向する前側の前端から下端に至る部分が、本発明にかかる湾曲凸面部52aである。尚、跳上凸部51は、ステンレス製又はスチール製の鋼板から形成される。
この跳上凸部51は、底板部11aの下面から下方へ突出した上下方向高さが、カバー体2の厚みと略同じ寸法に設定されている。これにより、カバー体2の自由端2bが摺動受枠61の床受縁64に乗載され、かつ跳上凸部51が該摺動受枠61の水平受縁62上に乗載されることで、該カバー体2が略水平方向に沿った状態で保たれ得る(図11(B)参照)。
また、こうした跳上凸部51は、地震のない常態で、図6に示すように、湾曲凸面部52aの前端(半円周面部52の前端)が摺動受枠61の水平受縁62の後端と所定間隔sをおいて位置するように、該カバー体2に配設されている。ここで、跳上凸部51と摺動受枠61の水平受縁62との前記間隔sは、カバー体2の前壁部11bと該摺動受枠61の傾斜受縁63の後端との間隔t1(図3参照)よりも長く、かつ該前壁部11bと傾斜受縁63の前端との間隔t2(図3参照)よりも短い所定寸法に設定されている。これにより、目地83を介して隣合う建造物81,82が近接方向へ移動した場合に、カバー体2の前壁部11b(又は端部カバー板12の側板部15,15)が摺動受枠61の傾斜受縁63に当接し(図9(B)参照)、その後、該前壁部11bが該傾斜受縁63の前端に達する前に、跳上凸部51の湾曲凸面部52aが前記水平受縁62の後端に当接する(図10(A)参照)。尚、摺動受枠61の水平受縁62の後端が、本発明にかかる摺動受枠61の目地側端(水平受縁62の目地側端)に相当する。
上述した本実施例の床用目地カバー装置1の作動態様を、以下に説明する。
床用目地カバー装置1は、上述したように、隣接する建造物81,82間の目地83を覆うようにカバー体2が差し渡されて配設されており、地震の無い常態で、図9(A)に示すように、カバー体2の自由端2bが摺動受枠61の水平受縁62上に摺動可能に乗載されている。この常態で、カバー体2の跳上凸部51,51は、目地83内の、摺動受枠61の水平受縁62の後端から所定間隔sだけ離間した位置にある(図6参照)。また、カバー体2は、常態で、舗装材19が充填された主筐体部11の上面が、建造物81の床85の上面および建造物82の床86の上面と略面一となるように、略水平方向に沿って目地83に差し渡されて配設される。
床用目地カバー装置1は、地震の際に、建造物81と建造物82とが近接する方向に相対変位すると、カバー体2の自由端2bが摺動受枠61の水平受縁62上を摺動して、該カバー体2の前壁部11b(又は端部カバー板12の側板部15,15の各第一傾斜縁15a,15a)が該摺動受枠61の傾斜受縁63に当たる。これに伴って、カバー体2は、図9(B)に示すように、自由端2bが傾斜受縁63上を斜め上方へ進むことにより、被連結部21を支点として傾動する。さらに、前記近接方向への相対変位が進むと、摺動受枠61の水平受縁62の後端に、跳上凸部51,51が当たる。そして、図10(A),(B)に示すように、跳上凸部51の湾曲凸面部52aが水平受縁62上に乗り上げていくことにより、カバー体2の跳上凸部51の配設部位が上方へ持ち上がり、該カバー体2の被連結部21が連結部31(保持受枠32の水平受縁32a)に対して上方へ移動していく。これにより、カバー体2は、その傾斜角度が序々に小さくなっていき、図11に示すように、跳上凸部51,51が水平受縁62上に乗載されると、該跳上凸部51,51と床受縁64上に乗載された自由端2bとによって、略水平方向に沿った状態となる。このように、カバー体2が建造物82の床86に乗り上げて略水平方向に沿った状態を、以下、乗り上げ状態という。そして、この乗り上げ状態は、カバー体2が常態から上方へ略平行にスライドした状態であり、該カバー体2が、前記のように自由端2bと跳上凸部51,51とにより安定して支持されている。尚、この乗り上げ状態から、建造物81,82が逆方向(離れる方向)に相対変位すると、跳上凸部51,51が水平受縁62の後端から後方へ移動することにより、カバー体2の被連結部21が下方へ移動して、該カバー体2が傾動し、さらに変位が進むことで、カバー体2の前端2bが水平受縁62上に乗載されることで元に戻る。
このように床用目地カバー装置1は、隣合う建造物81,82が地震により近接方向に相対変位した際に、その変位量が小さい範囲(上記した間隔s)で、カバー体2が傾動して摺動受枠61上を摺動し、該変位量が大きくなると、カバー体2が上記の乗り上げ状態となって摺動受枠61上を摺動する。そして、この近接方向へ変位する際に、カバー体2は、跳上凸部51が摺動受枠61の水平受縁62に乗り上げることにより、前記傾動した状態から乗り上げ状態へスムーズに変わる。ここで、跳上凸部51の、水平受縁62の後端に当たって乗り上げる湾曲凸面部52aは、断面半円弧状の半円周面部52の前側の部分であることから、近接方向への僅かな変位で、該跳上凸部51の配設部位を上方へ大きく移動させることができる。そのため、カバー体2の前壁部11b(又は、端部カバー板12)が傾斜受縁63に支持されたまま、該カバー体2が水平方向に沿った状態へ変わり得る(図9(B)参照)。すなわち、カバー体2は、傾動状態から乗り上げ状態へ変わる間でも、その前端2bと跳上凸部51とにより支持されており、比較的安定している。
さらに、上記した近接方向への変位量が小さい範囲では、図9(B)に示すように、カバー体2の前端2bが傾斜受縁63に乗り上がることによって、該カバー体2の後端2aを支点として該カバー体2が傾動することから、その傾斜角度が比較的小さく、該前端2bが建造物82の床86(床受縁64)上に突出する高さが、該カバー体2の厚み(跳上凸部51の高さ)以下である。そして、カバー体2の後端2aは、建造物81の床85とに段差を生じない。一方、前記変位量が大きくなった場合には、図11のように、カバー体2の全体が建造物82の床86上に乗り上げた状態となることから、該カバー体2が、その厚み分だけ該床86上に突出している。そして、カバー体2の両端2a,2bには、該カバー体2の厚み分の段差を生じている。
また、地震の際に、目地83を介して隣合う建造物81,82は、水平方向に大きく相対変位するだけでなく、上下方向にも相対変位する。この上下方向への相対変位は、水平方向への変位に比べれば極小さいものの、該上下方向の変位を生ずると、カバー体2が傾動する場合がある。例えば、図11(B)に示すようにカバー体2の跳上凸部51,51が摺動受枠61の水平受縁62上に乗載されている乗り上げ状態(隣合う建造物81,82が近接方向に相対変位した状態)で、建造物81が下方へ変位(又は建造物82が上方へ変位)すると、図12(A)に示すように、カバー体2は、後端2aに向かって下り傾斜する。すなわち、カバー体2の被連結部21と連結部31との連結部分では、該連結部31が相対的に下方へ変位することで、該被連結部21の挿通孔26の孔縁に、該連結部31の連結杆33に装着された抜け止め部材40が係止されて、該カバー体2の後端2aが被連結部21および連結部31を介して下方へ移動される。これにより、カバー体2は、摺動受枠61の水平受縁62に乗載された跳上凸部51,51が転動して、後端2aに向かって下り傾斜する。この際に、跳上凸部51が、その半円周面部52により水平受縁62上で円滑に揺動できることから、カバー体2がスムーズに傾動できる。そして、この傾動した状態で、水平方向へ相対変位しても、跳上凸部51の半円周面部52により水平受縁62上をスムーズに摺動できる。
尚、地震の際に、上記した乗り上げ状態(跳上凸部51,51が水平受縁62上に乗載されている状態)で、建造物81が上方へ変位(又は建造物82が下方へ変位)した場合には、図12(B)に示すように、カバー体2がほとんど傾斜しない。これは、連結部31の、被連結部21に対する上方への変位を、カバー体2が上記常態に比して上方へスライドしたことで生じた該連結部31の保持受枠32(水平受縁32a)と被連結部21の乗載板部22aとの間隙により、吸収できることに因る。
さらにまた、地震の際に、隣合う建造物81,82が近接する方向へ相対変位すると共に目地83の方向へも相対変位すると、跳上凸部51の湾曲凸面部52aが摺動受枠61の水平受縁62の後端に斜めに当たる(図示せず)。このように斜めに当たった場合にも、跳上凸部51は、その湾曲凸面部52aの両側縁に形成された折曲端縁54により、水平受縁62に乗り上げ易く、カバー体2が傾動した状態から水平方向の状態へスムーズに変わり得る。
上述した本実施例の床用目地カバー装置1は、地震により両建造物81,82が近接方向へ相対変位した際に、カバー体2が、傾動し、その後に、上記した乗り上げ状態(建造物82の床86上に乗り上がった状態)へ変わるように作動する。そして、カバー体2は、乗り上げ状態で、該自由端2bと水平受縁62上に乗載された跳上凸部51とにより安定して支持されると共に、前記傾動状態から該乗り上げ状態へ変わる間であっても、該カバー体2の前壁部11bが傾斜受縁63に支持され且つ跳上凸部51が水平受縁62の後端に支持されることから、比較的安定して支持される。これにより、例えば、地震により両建造物81,82が近接方向に比較的小さく変位して止まったとしても、カバー体2が安定して支持されることから、被災者が該カバー体2の上を安定して通行することができる。
さらに、両建造物81,82の近接方向への変位が比較的小さく、カバー体2が傾動した状態では、該カバー体2の自由端2bで床86とに段差を生ずるものの、後端2a(被連結部21)では床85とにほとんど段差を生じない。そして、自由端2bで生じた段差は、カバー体2の厚みよりも低い。一方、図13,14に示す上述した従来の、傾斜面部122を有する支持部材121をカバー体112の下面に配設した構成(特許文献1)では、前記にように両建造物101,102が近接方向へ比較的小さく変位した状態で止まると、支持部材121の傾斜面部122によりカバー体112が上方へ略平行にスライドすることで、当該カバー体112の両端に、段差を生じてしまう。この段差は、カバー体112の厚みよりも低いものの、該カバー体112の両端に生ずるため、車椅子やケガ人が通行する際に不便である。こうした従来構成に比して、前記のように本実施例の構成によれば、カバー体2の後端2aに段差を生じないことから、車椅子やケガ人が通行し易くなるという利点がある。
また、上述したように、両建造物81,82が近接方向へ比較的大きく変位して、跳上凸部51が摺動受枠61の水平受縁62上に乗載されると共に、一方の建造物81が下方へ変位すると、カバー体2が傾動する。これは、跳上凸部51が半円周面部52により円滑に転動できることに因り、カバー体2がスムーズに傾動できると共に揺動できる。そして、こうしてカバー体2が傾動した状態で(図12(A)参照)、水平受縁62上を摺動しても、跳上凸部51の半円周面部52により該水平受縁62上をスムーズに摺動できる。一方、上述した従来構成(特許文献1)では、同様に、その支持部材121が水平受縁132上に乗載された状態で、一方の建造物101が下方へ変位すると、図14(B)に示すように該支持部材121の下端を支点としてカバー体112が傾動する。この際には、断面略三角形状の支持部材121の下端に局所的に大きな力が掛かることから、水平受縁132上における摺動性が低減し、建造物101,102の水平方向への変位に追従し難くなる。さらに、この傾動した状態で水平方向へ変位すると、支持部材121が水平受縁132上を無理に摺動することにもなり得るため、該水平受縁132や支持部材121に変形や損傷などを生ずる虞がある。こうした従来構成に比して、本実施例の構成は、前記のように跳上凸部51がスムーズに傾動できると共に、傾動した状態で水平受縁62上をスムーズに摺動できることから、該従来構成の前記問題点を生じない。
このように本実施例にあって、カバー体2の跳上凸部51は、断面半円弧状の半円周面部52を備えたものであり、その前側の湾曲凸面部52aが、該カバー体2を傾動状態から乗り上げ状態へ変わるために働くものであり、該半円周面部52の後側の部分が、該カバー体2を後端2aに向けて下方傾斜する傾動を円滑に行い且つ当該傾動したままで水平方向へスムーズに摺動できるように働くものである。さらに、半円周面部52の中央部分(下端部分)が、該跳上凸部51を摺動受枠61の水平受縁62上でスムーズに摺動できるものとなっている。すなわち、跳上凸部51は、半円弧状の半円周面部52を備えた半円筒状(又は半円柱状)であることにより、カバー体2の複数の動きをスムーズかつ安定して行い得るに適したものである。
本発明にあっては、上述した実施例に限定されるものではなく、この実施例以外の構成についても本発明の趣旨の範囲内で適宜変更して実施可能である。
例えば、上述した実施例では、跳上凸部51が、断面半円弧状の半円周面部52を備えた構成であるが、この他の構成として、断面円弧状の湾曲凸面部を前側に備え、かつ該湾曲凸部面部の後端から水平方向に沿って後方へ延成された跳上平面部を備えた跳上凸部が、カバー体の下面に配設された構成としても良い。かかる別例の構成であっても、上述した実施例と同様に、両建造物が近接方向へ相対変位すると、カバー体が、傾動し、その後に、乗り上げ状態に変わる。これにより、地震により両建造物81,82が近接方向に比較的小さく変位して止まったとしても、カバー体2が安定して支持され、被災者が該カバー体2上を安定して通行できる。さらに、こうした比較的小さな変位で止まった場合に、カバー体の自由端のみで段差を生ずることから、上述した実施例と同様に、車椅子などが通行し易くなる。
1 床用目地カバー装置
2 カバー体
2a 後端(一端)
2b 前端(他端)
51 跳上凸部
52 半円周面部
52a 湾曲凸面部
54 折曲端縁
61 摺動受枠
62 水平受縁
63 傾斜受縁
81,82 建造物
83 目地

Claims (2)

  1. 隣接する建造物の床相互間の目地に差し渡されるカバー体の一端が、一方の床の側縁に連結手段を介して傾動可能かつ昇動可能に連結されると共に、該カバー体の他端を自由端とする一方、他方の床の側縁に、該カバー体の自由端が摺動可能に乗載される水平受縁と、該水平受縁の、目地に対して外側となる端縁から上り勾配で傾斜する傾斜受縁とを備えた摺動受枠が配設されてなる床用目地カバー装置において、
    前記カバー体の下面に配設され、前記摺動受枠に対向する側に、上端から下端に至る断面円弧状の湾曲凸面部が設けられた跳上凸部を備え、
    該跳上凸部の湾曲凸面部の前記上端と前記摺動受枠の目地側端との間隔が、地震のない常態で、該カバー体の他端縁と前記水平受縁の、目地に対して外側となる端縁との間隔よりも長く、かつ該カバー体の他端縁と前記傾斜受縁の、目地に対して外側となる端縁との間隔よりも短くするとともに、
    前記カバー体の他端には、端部カバー体が上下方向に傾動可能に接続され、端部カバー体の底面に、目地と反対側端で、上縁から目地側へ下り勾配で傾斜する傾斜縁を設け、建造物相互が近接方向へ移動するに伴い、前記傾斜縁が前記摺動受枠の傾斜受縁に当接するようにし、
    さらに跳上凸部は、湾曲凸面部が断面半円弧形の半円周面部からなり、半円周面部の両側縁に、内側に折り曲げられた折曲端縁が形成されていることを特徴とする床用目地カバー装置。
  2. 跳上凸部は、断面半円弧状の半円周面部を備え、該半円周面部の幅方向を目地方向に沿って配設されてなるものであり、該半円周面部の、前記摺動受枠に対向する側により湾曲凸面部が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の床用目地カバー装置。

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