JPH10205009A - 目地カバー装置 - Google Patents

目地カバー装置

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JPH10205009A
JPH10205009A JP9022108A JP2210897A JPH10205009A JP H10205009 A JPH10205009 A JP H10205009A JP 9022108 A JP9022108 A JP 9022108A JP 2210897 A JP2210897 A JP 2210897A JP H10205009 A JPH10205009 A JP H10205009A
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building
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cover body
ground
joint
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Shozo Kobayashi
昭三 小林
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KANESO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物の周囲で地盤との間に段差が生じない
目地カバー装置を提供する。 【解決手段】 カバー体Cの自由端にその下面から外端
上面に向けて傾斜する傾斜端7を形成する一方、地盤B
の側縁上面に前記傾斜端7と略同一勾配で傾斜する傾斜
受縁1を形成し、該傾斜受縁1上に、前記カバー体Cの
上面が地盤の上面と略面一となるようにして前記カバー
体Cの傾斜端7を乗載させることにより、常時は、カバ
ー体Cと地盤Bとの間に段差が生じることがなく、地震
時において、建築物Aと、隣接する地盤Bとが近接する
方向に相対変位すると、カバー体Cは、自由端に形成さ
れた傾斜端7が、地盤Bの側縁上面に形成された傾斜受
縁1に沿ってずれ上がり、その相対変位から逃げること
ができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物と、該建築
物の周囲に目地を介して隣接する地盤との間に差し渡さ
れて前記目地を覆う目地カバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に示すように、緩衝機能を備えた免
震装置aによって下部が支持された建築物bにあって
は、該建築物bの周囲の地盤cとの間に、地震時におけ
る該建築物bの水平方向の揺れを吸収し得る所定幅の目
地sが形成されており、該目地sの上方には該目地sを
遮蔽するための張り出し縁dが建築物bの外壁面から外
側方に水平状に突成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記張り出し縁dは、
建築物bの周囲に沿って連続状に設けられるものであっ
て、コンクリート等によって構成された建築物bの外壁
に一体形成されており、所定の厚みを有している。この
ため、張り出し縁dと周囲の地盤cとの間には必然的に
段差hが生じることとなり、特に、建築物bの出入り口
にあたる部分では該段差hが通行等の障害になるという
問題点があった。
【0004】本発明は、かかる従来の問題点を解消し得
る目地カバー装置の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、建築物と、該
建築物の周囲に目地を介して隣接する地盤との間に差し
渡されて前記目地を覆うカバー体の一端の下部を、前記
建築物の外壁面に連結手段を介して揺動もしくは上下回
動可能に連結するとともに、該カバー体の他端を自由端
とし、該自由端にその下面から外端上面に向けて緩やか
に傾斜する傾斜端を形成する一方、前記地盤の側縁上面
に前記傾斜端と略同一勾配で傾斜する傾斜受縁を形成
し、該傾斜受縁上に、前記カバー体の上面が地盤の上面
と略面一となるようにして前記カバー体の傾斜端を乗載
したことを特徴とする目地カバー装置である。
【0006】かかる構成にあって、カバー体の上面が地
盤の上面と略面一となるように設けられていることによ
り、常時は、該カバー体と周囲の地盤との間に段差が生
じることがない。また、地震時において、建築物と、隣
接する地盤とが近接する方向に相対変位すると、カバー
体は、一端の連結部を支点として、自由端に形成された
傾斜端が、地盤の側縁上面に形成された傾斜受縁に沿っ
てずれ上がることにより、その相対変位から逃げること
ができる。
【0007】前記構成にあって、前記連結手段を、建築
物の外壁面から外側方に水平状に突設されて、目地の長
手方向に沿って延在するブラケットと、前記ブラケット
の上面に形成されて、カバー体の下面に線接触し、該カ
バー体を揺動可能に支持する支持縁と、前記ブラケット
に立設されて、カバー体の底板に形成された挿通孔に遊
嵌され、その上端にばね受部材が被着された複数の連結
杆と、前記連結杆に外嵌されて、カバー体の底板とばね
受部材との間に介装され、カバー体を下方に付勢するば
ねとによって構成したり、或は、建築物の外壁面から外
側方に垂直状に突設され、目地の長手方向に沿って所定
間隔で配設された複数のブラケットと、前記各ブラケッ
トに上下方向に回動可能に枢結される複数の枢結片が下
面に突成され、上面でカバー体の下面を支持する支持板
を備え、さらに該支持板とカバー体とを固定する固定手
段を備えてなる回動支持体とによって構成したものが連
結手段の好適な実施態様として提案され得る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1〜図4に
ついて説明する。図面において、Aは建築物、Bは該建
築物Aの周囲に形成された人工の地盤であって、目地s
を介して隣接している。前記建築物Aは、図示省略され
ているが、緩衝機能を備えた免震装置によって下部が支
持されており、免震構造となっている。また、目地s
は、建築物Aの周囲に沿って所定幅で形成され、地震時
における建築物Aと周囲の地盤Bとの水平方向の相対的
な揺れを吸収し得るようになっている。
【0009】前記地盤Bの側縁上面には、目地sに向け
て緩やかな下り勾配で傾斜する傾斜受縁1が形成されて
いる。また、該傾斜受縁1の下縁部には通水溝路2が形
成されており、地盤Bの上面3から流入する雨水等を該
通水溝路2によって排水して、雨水等の目地sへの流入
を防止するようにしている。また、通水溝路2の内側壁
2’の上縁には後述のカバー体Cの下面を支持する支持
部材4が配設されている。
【0010】建築物Aと地盤Bとの間には、カバー体C
が差し渡され、目地sを覆っている。該カバー体Cは、
目地sの長手方向に沿って複数個を連続状に配設したも
のであって、各カバー体Cは、その一端の下部が建築物
Aの外壁面5に後述の連結手段6Aを介して揺動可能に
連結され、他端を自由端としており、該自由端にはその
下面から外端上面に向けて緩やかに傾斜する傾斜端7が
形成されている。該傾斜端7は、前記地盤Bの傾斜受縁
1と略同一勾配となっている。そして、該傾斜端7が、
カバー体Cの上面8が地盤Bの上面3と略面一となるよ
うにして前記傾斜受縁1上に乗載されている。
【0011】前記カバー体Cは、矩形状の周枠の内部が
仕切板9によって上下に区画され、上部には仕上材10
が充填される凹部11が形成されており、下部は複数の
メインバー12aとクロスバー12bとを格子状に配設
してなる剛性基枠部13によって構成されている。該剛
性基枠部13はグレーチングとして一般に用いられるも
のと同一の構造であり、この剛性基枠部13によって、
カバー体C上に大荷重がかかっても、これに耐え得る強
度を得るようにしている。また、カバー体Cの周枠の前
縁部は、垂直板部32aと該垂直板部32aの上端から
前方に突成された水平板部32bとにより断面L形に形
成され、該垂直板部32aと水平板部32b間に略三角
形状の複数の傾斜板32cが配設されており、これを前
記傾斜端7としている。また、前記凹部11には、モル
タルm及びタイルt等からなる床仕上材10を充填する
ようにしている。
【0012】尚、カバー体Cは、所定の荷重に耐え得る
強度を備えたものであればよく、上記構造に限定される
ものではない。
【0013】次に前記連結手段6Aを図2,図3に基づ
いて説明する。建築物Aの外壁面5には、目地sの長手
方向に沿って延在するようにブラケット14が配設され
ている。該ブラケット14は、水平片部14aと垂直片
部14bとを備えた断面L形に形成されており、垂直片
部14bを、外壁面5から突出されたボルト15にナッ
ト16で固定することによって、水平片部14aが建築
物Aの外壁面5から外側方に水平状に突設されるように
している。また、水平片部14aの上面には、図3に示
すように、断面半円状に形成された支持体17が形成さ
れており、その周面を、カバー体Cの下面に線接触して
該カバー体Cを揺動可能に支持する支持縁18としてい
る。尚、該支持縁18は、前記支持体17を断面三角形
状に形成して、その上部稜線を支持縁18とすることも
できる。
【0014】さらに、前記ブラケット14の水平片部1
4aには、螺子杆からなる複数の連結杆19が所定間隔
で立設されている。各連結杆19は、前記支持縁18で
カバー体Cの下面を支持した状態において、カバー体C
の底板20に形成された挿通孔21に遊嵌され、その上
端には袋ナットからなるばね受部材22が螺着されてい
る。また、各連結杆19には、前記ばね受部材22とカ
バー体Cの底板20との間に介装するようにしてコイル
状のばね23が外嵌されており、該ばね23によってカ
バー体Cを常時下方に付勢するようにしている。これに
よりカバー体Cの一端がブラケット14に対して揺動可
能となっている。
【0015】これにより連結手段6Aが構成され、該連
結手段6Aによってカバー体Cの一端が建築物Aの外壁
面5に揺動可能に連結されている。また、この連結状態
において、カバー体Cの上面8が建築物Aの床fの上面
と同一高さとなるようにしている。
【0016】かかる構成にあって、カバー体Cは、その
自由端側の上面8が地盤Bの上面3と略面一となるよう
に配設されていることにより、常時は、図4イに示すよ
うに、該カバー体Cと地盤Bとの間に段差が生じること
がない。また、地震時において、建築物Aと、隣接する
地盤Bとが近接する方向に相対変位すると、カバー体C
は、図4ロに示すように、連結手段6Aにより連結され
た一端を支点として、自由端に形成された傾斜端7が、
地盤Bの側縁上面に形成された傾斜受縁1に沿ってずれ
上がることにより、その相対変位から逃げることができ
る。これにより、建築物A及びカバー体Cの損傷が防止
され得る。
【0017】また、建築物Aと、隣接する地盤Bとが離
れる方向に相対変位すると、カバー体Cは、図1に示す
ように、その下面が支持部材4に支持されていることに
より、該支持部材4上を摺動し、自由端の傾斜端7が地
盤Bの傾斜受縁1から離れてその相対変位に追従する。
そして、地震が終って建築物Aと地盤Bとが定常位置に
戻ると、これに伴なって自由端の傾斜端7が地盤Bの傾
斜受縁1上に乗載され、カバー体Cが図4イに示す定常
状態に復帰する。
【0018】図5は、他の構成からなる連結手段6Bを
備えた目地カバー装置を示すものであって、連結手段6
B以外は前記実施例と同一構成であるので、同一部分に
は同一符合を付してその説明を省略する。以下に、この
連結手段6Bを図6,図7に基づいて説明する。
【0019】建築物Aの外壁面5には、目地sの長手方
向に沿って所定間隔で複数のブラケット24が配設され
ている。各ブラケット24は、取付け基盤25に夫々そ
の基部が固着されており、該取付け基盤25を建築物A
の外壁面5から突出されたボルト15にナット16で固
定することによって、建築物Aの外壁面5から外側方に
垂直状に突設されている。
【0020】各ブラケット24には、回動支持体26の
枢結片27が支軸28を介して上下方向に回動可能に枢
結されている。該回動支持体26は、図7に示すよう
に、目地sの長手方向に沿って配設される支持板29の
下面に、前記ブラケット24に対応させて複数の枢結片
27が下方突成されており、各枢結片27を、支軸28
を介してブラケット24に夫々枢結することによって、
上下方向に回動可能となっている。
【0021】前記回動支持体26の支持板29には、複
数のボルト30が所定間隔で立設されている。各ボルト
30は、支持板29上にカバー体Cの一端を乗載した状
態において、該カバー体Cの底板20に形成された挿通
孔31に嵌挿され、その突出端に螺合されたナット32
の緊締作用を介してカバー体Cの底板20に連結されて
いる。そして、このボルト30とナット32を、支持板
29とカバー体Cとを固定する固定手段としている。
【0022】これにより連結手段6Bが構成され、該連
結手段6Bによってカバー体Cの一端が建築物Aの外壁
面5に回動可能に連結されている。
【0023】かかる構成にあって、地震時において、建
築物Aと、隣接する地盤Bとが近接する方向に相対変位
すると、自由端に形成された傾斜端7が、地盤Bの側縁
上面に形成された傾斜受縁1に沿ってずれ上がり、これ
に伴なって、外壁面5側に連結されたカバー体Cの一端
が、連結手段6Bの支軸28を支点として回動する。こ
れにより、図4ロに示すように、カバー体Cが傾斜して
前記相対変位から逃げることができ、建築物A及びカバ
ー体Cの損傷が防止され得る。
【0024】また、建築物Aと、隣接する地盤Bとが離
れる方向に相対変位すると、カバー体Cは、支持部材4
上を摺動してその相対変位に追従する。そして、地震が
終って建築物Aと地盤Bとが定常位置に戻ると、これに
伴なって自由端の傾斜端7が地盤Bの傾斜受縁1上に乗
載され、カバー体Cが図4イに示す定常状態に復帰す
る。
【0025】尚、本発明にかかる目地カバー装置は、免
震装置によって下部が支持された免震構造の建築物以外
の一般的な建築物にも適用することが可能である。
【0026】
【発明の効果】本発明は、上述のように、カバー体Cの
一端の下部を、建築物Aの外壁面5に連結手段6Aを介
して揺動可能に連結するか、もしくは連結手段6Bを介
して上下回動可能に連結するとともに、該カバー体Cの
他端を自由端とし、該自由端にその下面から外端上面に
向けて緩やかに傾斜する傾斜端7を形成する一方、地盤
Bの側縁上面に前記傾斜端7と略同一勾配で傾斜する傾
斜受縁1を形成し、該傾斜受縁1上に、前記カバー体C
の上面が地盤の上面と略面一となるようにして前記カバ
ー体Cの傾斜端7を乗載したから、カバー体Cと地盤B
との間に段差が生じることがなく、これにより、建築物
Aの出入り口部分の段差が通行等の障害になるという従
来の問題点を解消することができる。
【0027】また、地震時において、建築物Aと、隣接
する地盤Bとが近接する方向に相対変位すると、カバー
体Cは、一端の連結部を支点として、自由端に形成され
た傾斜端7が、地盤Bの側縁上面に形成された傾斜受縁
1に沿ってずれ上がることにより、その相対変位から逃
げることができるので、建築物A及びカバー体Cの損傷
を防止することができる等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る目地カバー装置の施工状態を示す
縦断側面図である。
【図2】連結手段6A部分の拡大図である。
【図3】連結手段6Aを構成するブラケット14部分の
斜視図である。
【図4】カバー体Cの作用を示す概略図である。
【図5】他の構成からなる連結手段6Bを備えた目地カ
バー装置の施工状態を示す縦断側面図である。
【図6】連結手段6B部分の拡大図である。
【図7】連結手段6Bを構成する回動支持体26部分の
斜視図である。
【図8】従来構成の縦断側面図である。
【符号の説明】
s 目地 A 建築物 B 地盤 C カバー体 1 傾斜受縁 5 外壁面 6A 連結手段 6B 連結手段 7 傾斜端 14 ブラケット 18 支持縁 19 連結杆 20 底板 21 挿通孔 22 ばね受部材 23 ばね 24 ブラケット 26 回動支持体 27 枢結片 28 支持板 29 ボルト(固定手段) 31 ナット(固定手段)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 目地カバー装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物と、該建築
物の周囲に目地を介して隣接する地盤との間に差し渡さ
れて前記目地を覆う目地カバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に示すように、緩衝機能を備えた免
震装置aによって下部が支持された建築物bにあって
は、該建築物bの周囲の地盤cとの間に、地震時におけ
る該建築物bの水平方向の揺れを吸収し得る所定幅の目
地sが形成されており、該目地sの上方には該目地sを
遮蔽するための張り出し縁dが建築物bの外壁面から外
側方に水平状に突成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記張り出し縁dは、
建築物bの周囲に沿って連続状に設けられるものであっ
て、コンクリート等によって構成された建築物bの外壁
に一体形成されており、所定の厚みを有している。この
ため、張り出し縁dと周囲の地盤cとの間には必然的に
段差hが生じることとなり、特に、建築物bの出入り口
にあたる部分では該段差hが通行等の障害になるという
問題点があった。
【0004】本発明は、かかる従来の問題点を解消し得
る目地カバー装置の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、建築物と、該
建築物の周囲に目地を介して隣接する地盤との間に差し
渡されて前記目地を覆うカバー体の一端を、前記建築物
の外壁面に連結手段を介して揺動もしくは上下回動可能
に連結するとともに、該カバー体の他端を自由端とし、
該自由端にその下面から外端上面に向けて傾斜する傾斜
端を形成する一方、前記地盤の側縁上面に前記傾斜端と
略同一勾配で傾斜する傾斜受縁を形成し、該傾斜受縁上
に、前記カバー体の上面が地盤の上面と略面一となるよ
うにして前記カバー体の傾斜端を乗載したことを特徴と
する目地カバー装置である。
【0006】かかる構成にあって、カバー体の上面が地
盤の上面と略面一となるように設けられていることによ
り、常時は、該カバー体と周囲の地盤との間に段差が生
じることがない。また、地震時において、建築物と、隣
接する地盤とが近接する方向に相対変位すると、カバー
体は、一端の連結部を支点として、自由端に形成された
傾斜端が、地盤の側縁上面に形成された傾斜受縁に沿っ
てずれ上がることにより、その相対変位から逃げること
ができる。
【0007】前記構成にあって、前記連結手段を、建築
物の外壁面から外側方に水平状に突設されて、目地の長
手方向に沿って延在するブラケットと、前記ブラケット
の上面に形成されて、カバー体の下面に接触し、該カバ
ー体を揺動可能に支持する支持縁と、前記ブラケットに
立設されて、カバー体の底板に形成された挿通孔に遊嵌
され、その上端にばね受部材が被着された複数の連結杆
と、前記連結杆に外嵌されて、カバー体の底板とばね受
部材との間に介装され、カバー体を下方に付勢するばね
とによって構成したり、或は、建築物の外壁面から外側
方に垂直状に突設され、目地の長手方向に沿って所定間
隔で配設された複数のブラケットと、前記各ブラケット
に上下方向に回動可能に枢結される複数の枢結片が下面
に突成され、上面でカバー体の下面を支持する支持板を
備え、さらに該支持板とカバー体とを固定する固定手段
を備えてなる回動支持体とによって構成したものが連結
手段の好適な実施態様として提案され得る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1〜図4に
ついて説明する。図面において、Aは建築物、Bは該建
築物Aの周囲に形成された人工の地盤であって、目地s
を介して隣接している。前記建築物Aは、図示省略され
ているが、緩衝機能を備えた免震装置によって下部が支
持されており、免震構造となっている。また、目地s
は、建築物Aの周囲に沿って所定幅で形成され、地震時
における建築物Aと周囲の地盤Bとの水平方向の相対的
な揺れを吸収し得るようになっている。
【0009】前記地盤Bの側縁上面には、目地sに向け
て緩やかな下り勾配で傾斜する傾斜受縁1が形成されて
いる。また、該傾斜受縁1の下縁部には通水溝路2が形
成されており、地盤Bの上面3から流入する雨水等を該
通水溝路2によって排水して、雨水等の目地sへの流入
を防止するようにしている。また、通水溝路2の内側壁
2’の上縁には後述のカバー体Cの下面を支持する支持
部材4が配設されている。
【0010】建築物Aと地盤Bとの間には、カバー体C
が差し渡され、目地sを覆っている。該カバー体Cは、
目地sの長手方向に沿って複数個を連続状に配設したも
のであって、各カバー体Cは、その一端の下部が建築物
Aの外壁面5に後述の連結手段6Aを介して揺動可能に
連結され、他端を自由端としており、該自由端にはその
下面から外端上面に向けて緩やかに傾斜する傾斜端7が
形成されている。該傾斜端7は、前記地盤Bの傾斜受縁
1と略同一勾配となっている。そして、該傾斜端7が、
カバー体Cの上面8が地盤Bの上面3と略面一となるよ
うにして前記傾斜受縁1上に乗載されている。
【0011】前記カバー体Cは、矩形状の周枠の内部が
仕切板9によって上下に区画され、上部には仕上材10
が充填される凹部11が形成されており、下部は複数の
メインバー12aとクロスバー12bとを格子状に配設
してなる剛性基枠部13によって構成されている。該剛
性基枠部13はグレーチングとして一般に用いられるも
のと同一の構造であり、この剛性基枠部13によって、
カバー体C上に大荷重がかかっても、これに耐え得る強
度を得るようにしている。また、カバー体Cの周枠の前
縁部は、垂直板部32aと該垂直板部32aの上端から
前方に突成された水平板部32bとにより断面L形に形
成され、該垂直板部32aと水平板部32b間に略三角
形状の複数の傾斜板32cが配設されており、これを前
記傾斜端7としている。また、前記凹部11には、モル
タルm及びタイルt等からなる床仕上材10を充填する
ようにしている。
【0012】尚、カバー体Cは、所定の荷重に耐え得る
強度を備えたものであればよく、上記構造に限定される
ものではない。
【0013】次に前記連結手段6Aを図2,図3に基づ
いて説明する。建築物Aの外壁面5には、目地sの長手
方向に沿って延在するようにブラケット14が配設され
ている。該ブラケット14は、水平片部14aと垂直片
部14bとを備えた断面L形に形成されており、垂直片
部14bを、外壁面5から突出されたボルト15にナッ
ト16で固定することによって、水平片部14aが建築
物Aの外壁面5から外側方に水平状に突設されるように
している。また、水平片部14aの上面には、図3に示
すように、断面半円状に形成された支持体17が配設
れており、その周面を、カバー体Cの下面に線接触して
該カバー体Cを揺動可能に支持する支持縁18としてい
る。尚、該支持縁18は、前記支持体17を断面三角形
状に形成して、その上部稜線を支持縁18とすることも
できる。そしてこのように、水平片部14aの上面に、
支持縁18を備えた支持体17を配設することにより、
カバー体Cの揺動時の支点が一定するようにしている。
【0014】さらに、前記ブラケット14の水平片部1
4aには、螺子杆からなる複数の連結杆19が所定間隔
で立設されている。各連結杆19は、前記支持縁18で
カバー体Cの下面を支持した状態において、カバー体C
の底板20に形成された挿通孔21に遊嵌され、その上
端には袋ナットからなるばね受部材22が螺着されてい
る。また、各連結杆19には、前記ばね受部材22とカ
バー体Cの底板20との間に介装するようにしてコイル
状のばね23が外嵌されており、該ばね23によってカ
バー体Cを常時下方に付勢するようにしている。これに
よりカバー体Cの一端がブラケット14に対して揺動可
能となっている。
【0015】これにより連結手段6Aが構成され、該連
結手段6Aによってカバー体Cの一端が建築物Aの外壁
面5に揺動可能に連結されている。また、この連結状態
において、カバー体Cの上面8が建築物Aの床fの上面
と同一高さとなるようにしている。
【0016】かかる構成にあって、カバー体Cは、その
自由端側の上面8が地盤Bの上面3と略面一となるよう
に配設されていることにより、常時は、図4イに示すよ
うに、該カバー体Cと地盤Bとの間に段差が生じること
がない。また、地震時において、建築物Aと、隣接する
地盤Bとが近接する方向に相対変位すると、カバー体C
は、図4ロに示すように、連結手段6Aにより連結され
た一端を支点として、自由端に形成された傾斜端7が、
地盤Bの側縁上面に形成された傾斜受縁1に沿ってずれ
上がることにより、その相対変位から逃げることができ
る。これにより、建築物A及びカバー体Cの損傷が防止
され得る。
【0017】また、建築物Aと、隣接する地盤Bとが離
れる方向に相対変位すると、カバー体Cは、図1に示す
ように、その下面が支持部材4に支持されていることに
より、該支持部材4上を摺動し、自由端の傾斜端7が地
盤Bの傾斜受縁1から離れてその相対変位に追従する。
そして、地震が終って建築物Aと地盤Bとが定常位置に
戻ると、これに伴なって自由端の傾斜端7が地盤Bの傾
斜受縁1上に乗載され、カバー体Cが図4イに示す定常
状態に復帰する。
【0018】図5は、他の構成からなる連結手段6Bを
備えた目地カバー装置を示すものであって、連結手段6
B以外は前記実施例と同一構成であるので、同一部分に
は同一符合を付してその説明を省略する。以下に、この
連結手段6Bを図6,図7に基づいて説明する。
【0019】建築物Aの外壁面5には、目地sの長手方
向に沿って所定間隔で複数のブラケット24が配設され
ている。各ブラケット24は、取付け基盤25に夫々そ
の基部が固着されており、該取付け基盤25を建築物A
の外壁面5から突出されたボルト15にナット16で固
定することによって、建築物Aの外壁面5から外側方に
垂直状に突設されている。
【0020】各ブラケット24には、回動支持体26の
枢結片27が支軸28を介して上下方向に回動可能に枢
結されている。該回動支持体26は、図7に示すよう
に、目地sの長手方向に沿って配設される支持板29の
下面に、前記ブラケット24に対応させて複数の枢結片
27が下方突成されており、各枢結片27を、支軸28
を介してブラケット24に夫々枢結することによって、
上下方向に回動可能となっている。
【0021】前記回動支持体26の支持板29には、複
数のボルト30が所定間隔で立設されている。各ボルト
30は、支持板29上にカバー体Cの一端を乗載した状
態において、該カバー体Cの底板20に形成された挿通
孔31に嵌挿され、その突出端に螺合されたナット32
の緊締作用を介してカバー体Cの底板20に連結されて
いる。そして、このボルト30とナット32を、支持板
29とカバー体Cとを固定する固定手段としている。
【0022】これにより連結手段6Bが構成され、該連
結手段6Bによってカバー体Cの一端が建築物Aの外壁
面5に回動可能に連結されている。
【0023】かかる構成にあって、地震時において、建
築物Aと、隣接する地盤Bとが近接する方向に相対変位
すると、自由端に形成された傾斜端7が、地盤Bの側縁
上面に形成された傾斜受縁1に沿ってずれ上がり、これ
に伴なって、外壁面5側に連結されたカバー体Cの一端
が、連結手段6Bの支軸28を支点として回動する。こ
れにより、図4ロに示すように、カバー体Cが傾斜して
前記相対変位から逃げることができ、建築物A及びカバ
ー体Cの損傷が防止され得る。
【0024】また、建築物Aと、隣接する地盤Bとが離
れる方向に相対変位すると、カバー体Cは、支持部材4
上を摺動してその相対変位に追従する。そして、地震が
終って建築物Aと地盤Bとが定常位置に戻ると、これに
伴なって自由端の傾斜端7が地盤Bの傾斜受縁1上に乗
載され、カバー体Cが図4イに示す定常状態に復帰す
る。
【0025】尚、本発明にかかる目地カバー装置は、免
震装置によって下部が支持された免震構造の建築物以外
の一般的な建築物にも適用することが可能である。
【0026】
【発明の効果】本発明は、上述のように、カバー体Cの
一端を、建築物Aの外壁面5に連結手段6Aを介して揺
動可能に連結するか、もしくは連結手段6Bを介して上
下回動可能に連結するとともに、該カバー体Cの他端を
自由端とし、該自由端にその下面から外端上面に向けて
傾斜する傾斜端7を形成する一方、地盤Bの側縁上面に
前記傾斜端7と略同一勾配で傾斜する傾斜受縁1を形成
し、該傾斜受縁1上に、前記カバー体Cの上面が地盤の
上面と略面一となるようにして前記カバー体Cの傾斜端
7を乗載したから、カバー体Cと地盤Bとの間に段差が
生じることがなく、これにより、建築物Aの出入り口部
分の段差が通行等の障害になるという従来の問題点を解
消することができる。
【0027】また、地震時において、建築物Aと、隣接
する地盤Bとが近接する方向に相対変位すると、カバー
体Cは、一端の連結部を支点として、自由端に形成され
た傾斜端7が、地盤Bの側縁上面に形成された傾斜受縁
1に沿ってずれ上がることにより、その相対変位から逃
げることができるので、建築物A及びカバー体Cの損傷
を防止することができる等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る目地カバー装置の施工状態を示す
縦断側面図である。
【図2】連結手段6A部分の拡大図である。
【図3】連結手段6Aを構成するブラケット14部分の
斜視図である。
【図4】カバー体Cの作用を示す概略図である。
【図5】他の構成からなる連結手段6Bを備えた目地カ
バー装置の施工状態を示す縦断側面図である。
【図6】連結手段6B部分の拡大図である。
【図7】連結手段6Bを構成する回動支持体26部分の
斜視図である。
【図8】従来構成の縦断側面図である。
【符号の説明】 s 目地 A 建築物 B 地盤 C カバー体 1 傾斜受縁 5 外壁面 6A 連結手段 6B 連結手段 7 傾斜端 14 ブラケット 18 支持縁 19 連結杆 20 底板 21 挿通孔 22 ばね受部材 23 ばね 24 ブラケット 26 回動支持体 27 枢結片 28 支持板 29 ボルト(固定手段) 31 ナット(固定手段) ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 目地カバー装置
【特許請求の範囲】
【請求項】建築物と、該建築物の周囲に目地を介して
隣接する地盤との間に差し渡されて前記目地を覆うカバ
ー体の一端を、前記建築物の外壁面に連結手段を介して
揺動もしくは上下回動可能に連結するとともに、該カバ
ー体の他端を自由端とし、該自由端にその下面から外端
上面に向けて傾斜する傾斜端を形成する一方、前記地盤
の側縁上面に前記傾斜端と略同一勾配で傾斜する傾斜受
縁を形成し、該傾斜受縁上に、前記カバー体の上面が地
盤の上面と略面一となるようにして前記カバー体の傾斜
端を乗載したことを特徴とする目地カバー装置。
【請求項】前記連結手段を、 建築物の外壁面から外側方に水平状に突設されて、目地
の長手方向に沿って延在するブラケットと、 前記ブラケットの上面に形成されて、カバー体の下面に
接触し、該カバー体を揺動可能に支持する支持縁と、 前記ブラケットに立設されて、カバー体の底板に形成さ
れた挿通孔に遊嵌され、その上端にばね受部材が被着さ
れた複数の連結杆と、 前記連結杆に外嵌されて、カバー体の底板とばね受部材
との間に介装され、カバー体を下方に付勢するばねとに
よって構成したことを特徴とする請求項に記載した目
地カバー装置。
【請求項】前記連結手段を、 建築物の外壁面から外側方に垂直状に突設され、目地の
長手方向に沿って所定間隔で配設された複数のブラケッ
トと、 前記各ブラケットに上下方向に回動可能に枢結される複
数の枢結片が下面に突成され、上面でカバー体の下面を
支持する支持板を備え、さらに該支持板とカバー体とを
固定する固定手段を備えてなる回動支持体と、によって
構成したことを特徴とする請求項に記載した目地カバ
ー装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物と、該建築
物の周囲に目地を介して隣接する地盤との間に差し渡さ
れて前記目地を覆う目地カバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に示すように、緩衝機能を備えた免
震装置aによって下部が支持された建築物bにあって
は、該建築物bの周囲の地盤cとの間に、地震時におけ
る該建築物bの水平方向の揺れを吸収し得る所定幅の目
地sが形成されており、該目地sの上方には該目地sを
遮蔽するための張り出し縁dが建築物bの外壁面から外
側方に水平状に突成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記張り出し縁dは、
建築物bの周囲に沿って連続状に設けられるものであっ
て、コンクリート等によって構成された建築物bの外壁
に一体形成されており、所定の厚みを有している。この
ため、張り出し縁dと周囲の地盤cとの間には必然的に
段差hが生じることとなり、特に、建築物bの出入り口
にあたる部分では該段差hが通行等の障害になるという
問題点があった。
【0004】本発明は、かかる従来の問題点を解消し得
る目地カバー装置の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、建築物と、該
建築物の周囲に目地を介して隣接する地盤との間に差し
渡されて前記目地を覆うカバー体を具備した目地カバー
装置において、カバー体の自由端にその下面から外端上
面に向けて傾斜する傾斜端を形成する一方、前記地盤の
側縁上面に前記傾斜端と略同一勾配で傾斜する傾斜受縁
を形成し、該傾斜受縁上に、前記カバー体の上面が地盤
の上面と略面一となるようにして前記カバー体の傾斜端
を乗載したことを特徴とする目地カバー装置である。ま
た、本発明は、建築物と、該建築物の周囲に目地を介し
て隣接する地盤との間に差し渡されて前記目地を覆うカ
バー体の一端を、前記建築物の外壁面に連結手段を介し
て揺動もしくは上下回動可能に連結するとともに、該カ
バー体の他端を自由端とし、該自由端にその下面から外
端上面に向けて傾斜する傾斜端を形成する一方、前記地
盤の側縁上面に前記傾斜端と略同一勾配で傾斜する傾斜
受縁を形成し、該傾斜受縁上に、前記カバー体の上面が
地盤の上面と略面一となるようにして前記カバー体の傾
斜端を乗載したことを特徴とする目地カバー装置であ
る。
【0006】かかる構成にあって、カバー体の上面が地
盤の上面と略面一となるように設けられていることによ
り、常時は、該カバー体と周囲の地盤との間に段差が生
じることがない。また、地震時において、建築物と、隣
接する地盤とが近接する方向に相対変位すると、カバー
体は、自由端に形成された傾斜端が、地盤の側縁上面に
形成された傾斜受縁に沿ってずれ上がることにより、そ
の相対変位から逃げることができる。この時、カバー体
の一端が、前記建築物の外壁面に連結手段を介して揺動
もしくは上下回動可能に連結されている場合には、カバ
ー体が連結部を支点として傾動することとなる。
【0007】前記構成にあって、前記連結手段を、建築
物の外壁面から外側方に水平状に突設されて、目地の長
手方向に沿って延在するブラケットと、前記ブラケット
の上面に形成されて、カバー体の下面に接触し、該カバ
ー体を揺動可能に支持する支持縁と、前記ブラケットに
立設されて、カバー体の底板に形成された挿通孔に遊嵌
され、その上端にばね受部材が被着された複数の連結杆
と、前記連結杆に外嵌されて、カバー体の底板とばね受
部材との間に介装され、カバー体を下方に付勢するばね
とによって構成したり、或は、建築物の外壁面から外側
方に垂直状に突設され、目地の長手方向に沿って所定間
隔で配設された複数のブラケットと、前記各ブラケット
に上下方向に回動可能に枢結される複数の枢結片が下面
に突成され、上面でカバー体の下面を支持する支持板を
備え、さらに該支持板とカバー体とを固定する固定手段
を備えてなる回動支持体とによって構成したものが連結
手段の好適な実施態様として提案され得る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1〜図4に
ついて説明する。図面において、Aは建築物、Bは該建
築物Aの周囲に形成された人工の地盤であって、目地s
を介して隣接している。前記建築物Aは、図示省略され
ているが、緩衝機能を備えた免震装置によって下部が支
持されており、免震構造となっている。また、目地s
は、建築物Aの周囲に沿って所定幅で形成され、地震時
における建築物Aと周囲の地盤Bとの水平方向の相対的
な揺れを吸収し得るようになっている。
【0009】前記地盤Bの側縁上面には、目地sに向け
て緩やかな下り勾配で傾斜する傾斜受縁1が形成されて
いる。また、該傾斜受縁1の下縁部には通水溝路2が形
成されており、地盤Bの上面3から流入する雨水等を該
通水溝路2によって排水して、雨水等の目地sへの流入
を防止するようにしている。また、通水溝路2の内側壁
2’の上縁には後述のカバー体Cの下面を支持する支持
部材4が配設されている。
【0010】建築物Aと地盤Bとの間には、カバー体C
が差し渡され、目地sを覆っている。該カバー体Cは、
目地sの長手方向に沿って複数個を連続状に配設したも
のであって、各カバー体Cは、その一端の下部が建築物
Aの外壁面5に後述の連結手段6Aを介して揺動可能に
連結され、他端を自由端としており、該自由端にはその
下面から外端上面に向けて緩やかに傾斜する傾斜端7が
形成されている。該傾斜端7は、前記地盤Bの傾斜受縁
1と略同一勾配となっている。そして、該傾斜端7が、
カバー体Cの上面8が地盤Bの上面3と略面一となるよ
うにして前記傾斜受縁1上に乗載されている。
【0011】前記カバー体Cは、矩形状の周枠の内部が
仕切板9によって上下に区画され、上部には仕上材10
が充填される凹部11が形成されており、下部は複数の
メインバー12aとクロスバー12bとを格子状に配設
してなる剛性基枠部13によって構成されている。該剛
性基枠部13はグレーチングとして一般に用いられるも
のと同一の構造であり、この剛性基枠部13によって、
カバー体C上に大荷重がかかっても、これに耐え得る強
度を得るようにしている。また、カバー体Cの周枠の前
縁部は、垂直板部32aと該垂直板部32aの上端から
前方に突成された水平板部32bとにより断面L形に形
成され、該垂直板部32aと水平板部32b間に略三角
形状の複数の傾斜板32cが配設されており、これを前
記傾斜端7としている。また、前記凹部11には、モル
タルm及びタイルt等からなる床仕上材10を充填する
ようにしている。
【0012】尚、カバー体Cは、所定の荷重に耐え得る
強度を備えたものであればよく、上記構造に限定される
ものではない。
【0013】次に前記連結手段6Aを図2,図3に基づ
いて説明する。建築物Aの外壁面5には、目地sの長手
方向に沿って延在するようにブラケット14が配設され
ている。該ブラケット14は、水平片部14aと垂直片
部14bとを備えた断面L形に形成されており、垂直片
部14bを、外壁面5から突出されたボルト15にナッ
ト16で固定することによって、水平片部14aが建築
物Aの外壁面5から外側方に水平状に突設されるように
している。また、水平片部14aの上面には、図3に示
すように、断面半円状に形成された支持体17が配設
れており、その周面を、カバー体Cの下面に線接触して
該カバー体Cを揺動可能に支持する支持縁18としてい
る。尚、該支持縁18は、前記支持体17を断面三角形
状に形成して、その上部稜線を支持縁18とすることも
できる。そしてこのように、水平片部14aの上面に、
支持縁18を備えた支持体17を配設することにより、
カバー体Cの揺動時の支点が一定するようにしている。
【0014】さらに、前記ブラケット14の水平片部1
4aには、螺子杆からなる複数の連結杆19が所定間隔
で立設されている。各連結杆19は、前記支持縁18で
カバー体Cの下面を支持した状態において、カバー体C
の底板20に形成された挿通孔21に遊嵌され、その上
端には袋ナットからなるばね受部材22が螺着されてい
る。また、各連結杆19には、前記ばね受部材22とカ
バー体Cの底板20との間に介装するようにしてコイル
状のばね23が外嵌されており、該ばね23によってカ
バー体Cを常時下方に付勢するようにしている。これに
よりカバー体Cの一端がブラケット14に対して揺動可
能となっている。
【0015】これにより連結手段6Aが構成され、該連
結手段6Aによってカバー体Cの一端が建築物Aの外壁
面5に揺動可能に連結されている。また、この連結状態
において、カバー体Cの上面8が建築物Aの床fの上面
と同一高さとなるようにしている。
【0016】かかる構成にあって、カバー体Cは、その
自由端側の上面8が地盤Bの上面3と略面一となるよう
に配設されていることにより、常時は、図4イに示すよ
うに、該カバー体Cと地盤Bとの間に段差が生じること
がない。また、地震時において、建築物Aと、隣接する
地盤Bとが近接する方向に相対変位すると、カバー体C
は、図4ロに示すように、連結手段6Aにより連結され
た一端を支点として、自由端に形成された傾斜端7が、
地盤Bの側縁上面に形成された傾斜受縁1に沿ってずれ
上がることにより、その相対変位から逃げることができ
る。これにより、建築物A及びカバー体Cの損傷が防止
され得る。
【0017】また、建築物Aと、隣接する地盤Bとが離
れる方向に相対変位すると、カバー体Cは、図1に示す
ように、その下面が支持部材4に支持されていることに
より、該支持部材4上を摺動し、自由端の傾斜端7が地
盤Bの傾斜受縁1から離れてその相対変位に追従する。
そして、地震が終って建築物Aと地盤Bとが定常位置に
戻ると、これに伴なって自由端の傾斜端7が地盤Bの傾
斜受縁1上に乗載され、カバー体Cが図4イに示す定常
状態に復帰する。
【0018】図5は、他の構成からなる連結手段6Bを
備えた目地カバー装置を示すものであって、連結手段6
B以外は前記実施例と同一構成であるので、同一部分に
は同一符合を付してその説明を省略する。以下に、この
連結手段6Bを図6,図7に基づいて説明する。
【0019】建築物Aの外壁面5には、目地sの長手方
向に沿って所定間隔で複数のブラケット24が配設され
ている。各ブラケット24は、取付け基盤25に夫々そ
の基部が固着されており、該取付け基盤25を建築物A
の外壁面5から突出されたボルト15にナット16で固
定することによって、建築物Aの外壁面5から外側方に
垂直状に突設されている。
【0020】各ブラケット24には、回動支持体26の
枢結片27が支軸28を介して上下方向に回動可能に枢
結されている。該回動支持体26は、図7に示すよう
に、目地sの長手方向に沿って配設される支持板29の
下面に、前記ブラケット24に対応させて複数の枢結片
27が下方突成されており、各枢結片27を、支軸28
を介してブラケット24に夫々枢結することによって、
上下方向に回動可能となっている。
【0021】前記回動支持体26の支持板29には、複
数のボルト30が所定間隔で立設されている。各ボルト
30は、支持板29上にカバー体Cの一端を乗載した状
態において、該カバー体Cの底板20に形成された挿通
孔31に嵌挿され、その突出端に螺合されたナット32
の緊締作用を介してカバー体Cの底板20に連結されて
いる。そして、このボルト30とナット32を、支持板
29とカバー体Cとを固定する固定手段としている。
【0022】これにより連結手段6Bが構成され、該連
結手段6Bによってカバー体Cの一端が建築物Aの外壁
面5に回動可能に連結されている。
【0023】かかる構成にあって、地震時において、建
築物Aと、隣接する地盤Bとが近接する方向に相対変位
すると、自由端に形成された傾斜端7が、地盤Bの側縁
上面に形成された傾斜受縁1に沿ってずれ上がり、これ
に伴なって、外壁面5側に連結されたカバー体Cの一端
が、連結手段6Bの支軸28を支点として回動する。こ
れにより、図4ロに示すように、カバー体Cが傾斜して
前記相対変位から逃げることができ、建築物A及びカバ
ー体Cの損傷が防止され得る。
【0024】また、建築物Aと、隣接する地盤Bとが離
れる方向に相対変位すると、カバー体Cは、支持部材4
上を摺動してその相対変位に追従する。そして、地震が
終って建築物Aと地盤Bとが定常位置に戻ると、これに
伴なって自由端の傾斜端7が地盤Bの傾斜受縁1上に乗
載され、カバー体Cが図4イに示す定常状態に復帰す
る。
【0025】尚、本発明にかかる目地カバー装置は、免
震装置によって下部が支持された免震構造の建築物以外
の一般的な建築物にも適用することが可能である。
【0026】
【発明の効果】本発明は、上述のように、カバー体Cの
自由端にその下面から外端上面に向けて傾斜する傾斜端
7を形成する一方、地盤Bの側縁上面に前記傾斜端7と
略同一勾配で傾斜する傾斜受縁1を形成し、該傾斜受縁
1上に、前記カバー体Cの上面が地盤の上面と略面一と
なるようにして前記カバー体Cの傾斜端7を乗載したか
ら、カバー体Cと地盤Bとの間に段差が生じることがな
く、これにより、建築物Aの出入り口部分の段差が通行
等の障害になるという従来の問題点を解消することがで
きる。
【0027】また、地震時において、建築物Aと、隣接
する地盤Bとが近接する方向に相対変位すると、カバー
体Cは、自由端に形成された傾斜端7が、地盤Bの側縁
上面に形成された傾斜受縁1に沿ってずれ上がることに
より、その相対変位から逃げることができるので、建築
物A及びカバー体Cの損傷を防止することができる。
【0028】さらに、カバー体Cの一端を、前記建築物
Aの外壁面5に連結手段6Aを介して揺動可能に連結す
るか、もしくは連結手段6Bを介して上下回動可能に連
結した場合には、カバー体Cが連結部6A,6Bを支点
として傾動して、前記相対変 位から逃げることができる
等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る目地カバー装置の施工状態を示す
縦断側面図である。
【図2】連結手段6A部分の拡大図である。
【図3】連結手段6Aを構成するブラケット14部分の
斜視図である。
【図4】カバー体Cの作用を示す概略図である。
【図5】他の構成からなる連結手段6Bを備えた目地カ
バー装置の施工状態を示す縦断側面図である。
【図6】連結手段6B部分の拡大図である。
【図7】連結手段6Bを構成する回動支持体26部分の
斜視図である。
【図8】従来構成の縦断側面図である。
【符号の説明】 s 目地 A 建築物 B 地盤 C カバー体 1 傾斜受縁 5 外壁面 6A 連結手段 6B 連結手段 7 傾斜端 14 ブラケット 18 支持縁 19 連結杆 20 底板 21 挿通孔 22 ばね受部材 23 ばね 24 ブラケット 26 回動支持体 27 枢結片 2 支持板30 ボルト(固定手段) 3 ナット(固定手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物と、該建築物の周囲に目地を介して
    隣接する地盤との間に差し渡されて前記目地を覆うカバ
    ー体の一端の下部を、前記建築物の外壁面に連結手段を
    介して揺動もしくは上下回動可能に連結するとともに、
    該カバー体の他端を自由端とし、該自由端にその下面か
    ら外端上面に向けて緩やかに傾斜する傾斜端を形成する
    一方、前記地盤の側縁上面に前記傾斜端と略同一勾配で
    傾斜する傾斜受縁を形成し、該傾斜受縁上に、前記カバ
    ー体の上面が地盤の上面と略面一となるようにして前記
    カバー体の傾斜端を乗載したことを特徴とする目地カバ
    ー装置。
  2. 【請求項2】前記連結手段を、 建築物の外壁面から外側方に水平状に突設されて、目地
    の長手方向に沿って延在するブラケットと、 前記ブラケットの上面に形成されて、カバー体の下面に
    線接触し、該カバー体を揺動可能に支持する支持縁と、 前記ブラケットに立設されて、カバー体の底板に形成さ
    れた挿通孔に遊嵌され、その上端にばね受部材が被着さ
    れた複数の連結杆と、 前記連結杆に外嵌されて、カバー体の底板とばね受部材
    との間に介装され、カバー体を下方に付勢するばねとに
    よって構成したことを特徴とする請求項1に記載した目
    地カバー装置。
  3. 【請求項3】前記連結手段を、 建築物の外壁面から外側方に垂直状に突設され、目地の
    長手方向に沿って所定間隔で配設された複数のブラケッ
    トと、 前記各ブラケットに上下方向に回動可能に枢結される複
    数の枢結片が下面に突成され、上面でカバー体の下面を
    支持する支持板を備え、さらに該支持板とカバー体とを
    固定する固定手段を備えてなる回動支持体と、によって
    構成したことを特徴とする請求項1に記載した目地カバ
    ー装置。
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