JP2750566B2 - 屋上用目地カバー装置 - Google Patents

屋上用目地カバー装置

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JP2750566B2
JP2750566B2 JP6199895A JP6199895A JP2750566B2 JP 2750566 B2 JP2750566 B2 JP 2750566B2 JP 6199895 A JP6199895 A JP 6199895A JP 6199895 A JP6199895 A JP 6199895A JP 2750566 B2 JP2750566 B2 JP 2750566B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は隣り合う高さの異なる建
物の低い方の建物の屋上と高い方の建物の外壁面との間
の目地部を覆う屋上用目地カバー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の屋上用目地カバー装置
は、高い方の建物の外壁面に固定する目地カバーの先端
部を低い方の建物のパラペットの上部より内側部位に突
出するように形成したものを使用するとともに、低い方
の建物のパラペットの上面にスライド溝を有する支持体
を取付け、該支持体のスライド溝内を前後左右方向にス
ライド移動する前記目地カバーの先端部の水切り部の下
部寄りの内壁面に取付けられた防水板とで構成されてい
る。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】従来の屋上用目地カ
バー装置では低い方の建物のパラペットの上面に取付け
る支持体と防水板とが大きくなり、重くなるため、目地
カバーが目地部の幅寸法よりも大きな寸法となり、取付
けに苦労するとともに、コスト高になるという欠点があ
った。
【0004】本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、
小型軽量で、容易に取付けることができるとともに、目
地部内への風雨の侵入を確実に阻止することができる、
安価に製造可能な屋上用目地カバー装置を提供すること
を目的としている。
【0005】本発明の前記ならびにそのほかの目的と新
規な特徴は次の説明を添付図面と照し合せて読むと、よ
り完全に明らかになるであろう。ただし、図面はもっぱ
ら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定する
ものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は目地部を介して位置する低い方の建物のパ
ラペットの上面に空間部を介して先端部が位置するよう
に高い方の建物の外壁面に所定間隔で固定された上面が
先端部側が低くなる傾斜面の複数個の目地カバー支持体
と、この複数個の目地カバー支持体に支持され、該目地
カバー支持体あるいは前記高い方の建物の外壁面に固定
された目地部を覆う先端部がほぼ垂直方向の下方に突出
する水切り部が形成された目地カバーと、前記低い方の
建物のパラペットの上面に固定された水切り板と、一端
が前記低い方の建物のパラペットの上部に取付けられ、
他端が前記高い方の建物の外壁面に低い方の建物側が低
くなるように取付けられた前後左右方向に伸縮するシー
ト受部材と、一端が前記目地カバーの水切り部の下端内
側部に取付けられ、他端が前記シート受部材と前記複数
個の目地カバー支持体との間にU字状となるように挿入
され、前記水切り板の上部に取付けられた止水シートと
で屋上用目地カバー装置を構成している。
【0007】
【作用】上記のように構成された屋上用目地カバー装置
は、隣り合う建物が前後左右方向に揺れ動いた場合、シ
ート受部材が前後左右方向に伸縮し、その揺れ動きを吸
収するとともに、止水シートを傾斜状態で支持し、目地
部内への風雨の侵入の阻止および外部へ自然落下させる
ことができる。
【0008】
【本発明の実施例】以下、図面に示す実施例により、本
発明を詳細に説明する。
【0009】図1ないし図7の本発明の第1の実施例に
おいて、1は隣り合う低い方の建物2の屋上部と、高い
方の建物3の外壁面3aとの間目地部4を覆う本発明の
屋上用目地カバー装置で、この屋上用目地カバー装置1
は前記高い方の建物3の外壁面3aに複数本の固定ボル
ト5によって固定される上面が傾斜面で、かつ先端部が
下方に位置し、前記低い方の建物2のパラペット6との
間に隙間を介して該パラペット6の内側面部位まで突出
する所定間隔で配置された複数個の目地カバー支持体7
と、この複数個の目地カバー支持体7に支持され、該目
地カバー支持体7および前記高い方の建物3の外壁面3
aに固定される前記目地部4を覆う目地カバー8と、前
記低い方の建物2のパラペット6の上面に固定された水
切り部材9と、一端がこの水切り部材9に取付けられ、
他端が前記高い方の建物3の外壁面3aに傾斜状態とな
るように取付けられた複数本のコイルスプリング10で
構成するシート受部材11と、このシート受部材11に
支持される一端が前記目地カバー8の先端下部寄りの内
壁面に取付板31を用いて複数本のタッピングビス32
等で固定され、他端が前記水切り部材9の上部に取付板
31を用いて複数本のタッピングビス32等で取付けら
れたゴムシートあるいは金属シート材製の止水シート1
2とで構成されている。
【0010】前記目地カバー支持体7は図3に示すよう
に、金属板で形成されたもので、先端部が小幅寸法とな
り、上面が傾斜面13の支持体本体14と、この支持体
本体14の後端部をほぼ直角に折り曲げて形成した取付
板15と、前記支持体本体14の上面をほぼ直角に折り
曲げて形成した支持板16と、前記支持体本体14の先
端部をほぼ直角に折り曲げて形成した先端取付板17と
で構成されている。
【0011】前記目地カバー8は図4に示すように、ア
ルミやステンレス等の板材で前記目地部4を覆うように
前記複数個の目地カバー支持体7に支持される目地カバ
ー本体18と、この目地カバー本体18の後端部に上方
に突出するように折り曲げ形成された固定ボルト19に
よって、前記高い方の建物3の外壁面3aに固定される
固定板20と、前記目地カバー本体18の先端部にほぼ
垂直方向の下方へ突出するように折り曲げ形成された前
記目地カバー支持体7の先端取付部17にタッピングビ
ス21等で固定される水切り部を形成する水切り板22
とで構成されている。
【0012】前記水切り部材9は図5および図6に示す
ように、軽Z形鋼形状に形成された水切り部材本体23
と、この水切り部材本体23の上面と一体成形されたほ
ぼ内側直角方向に突出する、先端部が下方に曲げられた
取付板24と、前記水切り部材本体23に溶接等で所定
間隔に固定された該水切り部材本体23をパラペット6
の上面に固定ボルト25で固定する固定板26とで構成
されている。
【0013】前記シート受部材11は図7に示すように
コイルスプリング10と、このコイルスプリング10の
一端部の係止片27を係止させる前記水切り部材9の取
付板24に形成された係止孔28と、前記コイルスプリ
ング10の他端部に取付けられた高い方の建物3の外壁
面3aに固定ボルト29で取付ける取付金具30とで構
成されている。
【0014】上記構成の屋上用目地カバー装置1は、低
い方の建物2のパラペット6の上面に水切り部材9を固
定ボルト25を用いて固定するとともに、該水切り部材
9の下端部とパラペット6との間にシール剤33を充填
し、防水処理を行なう。
【0015】次に高い方の建物3の外壁面3aに固定ボ
ルト29を用いてコイルスプリング10の他端が取付け
られた取付金具30を取付けるとともに、コイルスプリ
ング10の一端部の係止片27を水切り部材9の係止孔
28に係止させてシート受部材11を傾斜状態となるよ
うに取付ける。
【0016】次にシート受部材11の上部の高い方の建
物3の外壁面3aに目地カバー支持体7を固定ボルト5
によって所定間隔となるように取付ける。
【0017】しかる後、該目地カバー支持体7上に目地
カバー8を支持させ、該目地カバー8の固定板20を複
数本の固定ボルト19によって高い方の建物3の外壁面
3aに固定して上部をシール剤33で覆うとともに、水
切り板22を複数本のタッピングビス21によって目地
カバー支持体7の先端取付板17に固定する。
【0018】次に止水シート12をU字状にしてシート
受部材11上に位置させ、上端部を取付板31を用いて
水切り板22の下部内壁面に複数本のタッピングビス3
2等で防水可能に取付けるとともに、下端部を取付板3
1を用いて取付板24に複数本のタッピングビス32等
で防水可能に取付ける。
【0019】このように取付けられた屋上用目地カバー
装置1は地震等で前後左右方向に建物2、3が揺れ動い
ても、止水シート12が傾斜状態を保持し、外部から目
地部内への風雨の侵入を阻止するとともに、目地カバー
8や止水シート12の外表面に付着した雨水は目地カバ
ー8の傾斜や止水シート12の傾斜によって水切り部材
9上に落下し、建物2、3の内部へ侵入するのを阻止す
ることができる。なお、上下方向の揺れ動きに対して
も、目地カバー支持体7の下端部の隙間の範囲で、その
動きを吸収することができる。この時シート受部材11
もスムーズに上下方向に移動する。
【0020】
【本発明の異なる実施例】次に図8ないし図12に示す
本発明の異なる実施例につき説明する。なお、これらの
本発明の異なる実施例の説明に当って、前記本発明の第
1の実施例と同一構成部分には同一符号を付して重複す
る説明を省略する。
【0021】図8ないし図10の本発明の第2の実施例
において、前記本発明の第1の実施例と主に異なる点は
シート受部材11Aで、このシート受部材11Aは高い
方の建物3の外壁面3aに固定ボルト29で固定される
取付金具34と、この取付金具34に枢支ピン35で回
動可能に取付けられた一対のリンク36、36と、この
一対のリンク36、36の他端部が枢支ピン37によっ
て回動可能に取付けられた水切り部材9に複数本のタッ
ピングビス38によって固定される取付金具39とから
なるパンタグラフ形状に形成されている。このように形
成されたシート受部材11Aを用いて構成した屋上用目
地カバー装置1Aにしても、前記本発明の第1の実施例
と同様な作用効果が得られる。
【0022】図11および図12の本発明の第3の実施
例において、前記本発明の第1の実施例と主に異なる点
は、取付板15の下端部にシート受部材11のコイルス
プリング10の一方の係止片27を係止できる係止孔2
8を有する係止部材40を固定あるいは一体成形した目
地カバー支持体7Aを用いた点で、このように形成した
目地カバー支持体7Aを用いて構成した屋上用目地カバ
ー装置1Bにしても、前記本発明の第1の実施例と同様
な作用効果が得られるとともに、取付け作業を楽に行な
うことができる。なお、係止部材40にシート受部材1
1Aの取付金具34を取付けてもよい。
【0023】
【本発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発
明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0024】(1)目地部を介して位置する低い方の建
物のパラペットの上面に空間部を介して先端部が位置す
るように高い方の建物の外壁面に所定間隔で固定された
上面が先端部側が低くなる傾斜面の複数個の目地カバー
支持体と、この複数個の目地カバー支持体に支持され、
該目地カバー支持体あるいは前記高い方の建物の外壁面
に固定された目地部を覆う先端部がほぼ垂直方向の下方
に突出する水切り部が形成された目地カバーと、前記低
い方の建物のパラペットの上面に固定された水切り板
と、一端が前記低い方の建物のパラペットの上部に取付
けられ、他端が前記高い方の建物の外壁面に低い方の建
物側が低くなるように取付けられた前後左右方向に伸縮
するシート受部材と、一端が前記目地カバーの水切り部
の下端内側部に取付けられ、他端が前記シート受部材と
前記複数個の目地カバー支持体との間にU字状となるよ
うに挿入され、前記水切り板の上部に取付けられた止水
シートとで構成されているので、シート受部材を軽量で
小幅寸法のものを用いることができる。したがって、従
来に比べ、小型軽量化を図ることができるとともに、コ
ストの低減を図ることができる。
【0025】(2)前記(1)によって、シート受部材
を低い方の建物側を低く配置しているので、該シート受
部材に支持された止水シートに雨水が付着しても傾斜面
によって溜まることなく排水させることができる。
【0026】(3)前記(1)によって、構造が簡単で
楽に設置することができる。
【0027】(4)前記(1)によって、地震等によっ
て建物が前後左右方向に揺れ動いてもシート受部材が伸
縮するとともに、止水シートが移動してその動きを吸収
し、損傷したりするのを確実に防止することができる。
【0028】(5)請求項2も前記(1)〜(4)と同
様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す断面図。
【図2】本発明の第1の実施例の目地カバーを外した状
態の要部平面図。
【図3】本発明の第1の実施例の目地カバー支持体の斜
視図。
【図4】本発明の第1の実施例の目地カバーの斜視図。
【図5】本発明の第1の実施例の水切り部材の取付け状
態を示す側面図。
【図6】本発明の第1の実施例の水切り部材の取付け状
態を示す平面図。
【図7】本発明の第1の実施例のシート受部材の説明
図。
【図8】本発明の第2の実施例を示す断面図。
【図9】本発明の第2の実施例の目地カバーを外した状
態の要部平面図。
【図10】本発明の第2の実施例のシート受部材の説明
図。
【図11】本発明の第3の実施例を示す断面図。
【図12】本発明の第3の実施例の目地カバー支持体の
斜視図。
【符号の説明】
1、1A、1B:屋上用目地カバー装置、 2:低い建物、 3:高い建物、 4:目地部、 5:固定ボルト、 6:パラペット、 7、7A:目地カバー支持体、 8:目地カバー、 9:水切り部材、 10:コイルスプリング、 11、11A:シート受部材、 12:止水シート、 13:傾斜面、 14:支持体本体、 15:取付板、 16:支持板、 17:先端取付板、 18:目地カバー本体、 19:固定ボルト、 20:固定板、 21:タッピングビス、 22:水切り板、 23:水切り部材本体、 24:取付板、 25:固定ボルト、 26:固定板、 27:係止片、 28:係止孔、 29:固定ボルト、 30:取付金具、 31:取付板、 32:タッピングビス、 33:シール剤、 34:取付金具、 35:枢支ピン、 36:リンク、 37:枢支ピン、 38:タッピングビス、 39:取付金具、 40:係止部材。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目地部を介して位置する低い方の建物の
    パラペットの上面に空間部を介して先端部が位置するよ
    うに高い方の建物の外壁面に所定間隔で固定された上面
    が先端部側が低くなる傾斜面の複数個の目地カバー支持
    体と、この複数個の目地カバー支持体に支持され、該目
    地カバー支持体あるいは前記高い方の建物の外壁面に固
    定された目地部を覆う先端部がほぼ垂直方向の下方に突
    出する水切り部が形成された目地カバーと、前記低い方
    の建物のパラペットの上面に固定された水切り板と、一
    端が前記低い方の建物のパラペットの上部に取付けら
    れ、他端が前記高い方の建物の外壁面に低い方の建物側
    が低くなるように取付けられた前後左右方向に伸縮する
    シート受部材と、一端が前記目地カバーの水切り部の下
    端内側部に取付けられ、他端が前記シート受部材と前記
    複数個の目地カバー支持体との間にU字状となるように
    挿入され、前記水切り板の上部に取付けられた止水シー
    トとを備えることを特徴とする屋上用目地カバー装置。
  2. 【請求項2】 目地部を介して位置する低い方の建物の
    パラペットの上面に空間部を介して先端部が位置するよ
    うに高い方の建物の外壁面に所定間隔で固定された上面
    が先端部側が低くなる傾斜面の複数個の目地カバー支持
    体と、この複数個の目地カバー支持体に支持され、該目
    地カバー支持体および前記高い方の建物の外壁面に固定
    された目地部を覆う先端部に垂直方向下方に突出する水
    切り部、後端部に垂直方向上方に突出する取付部が形成
    された目地カバーと、前記低い方の建物のパラペットの
    上面に固定されたほぼ軽Z形鋼形状の水切り板と、一端
    が前記低い方の建物のパラペットの上部に取付けられ、
    他端が前記高い方の建物の外壁面に低い方の建物側が低
    くなるように取付けられた前後左右方向に伸縮する複数
    個のコイルスプリングあるいはパンタグラフ形状のリン
    ク機構を用いたシート受部材と、一端が前記目地カバー
    の水切り部の下端内側部に取付けられ、他端が前記シー
    ト受部材と前記複数個の目地カバー支持体との間にU字
    状となるように挿入され、前記水切り板の上部に取付け
    られた止水シートとを備えることを特徴とする屋上用目
    地カバー装置。
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