JP6843003B2 - インペラ、回転機械、及びインペラの製造方法 - Google Patents

インペラ、回転機械、及びインペラの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、インペラ、回転機械、及びインペラの製造方法に関する。
インペラを備えた回転機械のうちの1つとして、ターボチャージャがある。ターボチャージャは、圧縮空気をエンジンに送り込んで燃料を燃焼させることで、自然吸気のエンジンと比較して燃費改善、及びCO削減の効果を高めることが可能な回転機械である(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、回転するインペラの変形を抑制する観点から、炭素繊維強化プラスチックで構成されたインペラ本体に内設され、かつインペラのボス孔から露出された補強コアピースを有するインペラが開示されている。
また、特許文献1には、補強コアピースを設けることで、インペラ本体の剛性を向上させることが可能であることが開示されている。
さらに、特許文献1には、補強コアピースの材料として、強化繊維プラスチックを用いることで、インペラ本体と補強コアピースとの線膨張率の差を小さくして、インペラ全体の変形をさらに抑制可能なことが開示されている。
特開2016−108986号公報
ところで、回転するインペラ本体には、遠心力により、様々な方向に応力場が発生する。
特許文献1のように、炭素繊維強化プラスチックで構成されたインペラ本体に、強化繊維プラスチックよりなる補強コアピースを内設させることで、インペラ本体と補強コアピースとの界面における剥離をある程度抑制することは可能である。しかしながら、特許文献1の構成では、インペラ本体自体の強度を向上させることは、困難であった。
そこで、本発明は、インペラ本体自体の強度を向上させることの可能なインペラ、回転機械、及びインペラの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係るインペラは、円錐台形状とされており、中央部を貫通するボス孔及びハブ面を有し、かつ強化繊維含有樹脂で構成されたインペラ本体と、前記インペラ本体のハブ面に設けられ、該インペラ本体の周方向に複数配列されたブレードと、前記インペラ本体の背面側のうち、前記ボス孔側に位置する部分に内設されており、内周面が前記ボス孔の一部を区画する補強コアピースと、を備え、前記補強コアピースは、前記インペラ本体の背面側に位置する前記強化繊維含有樹脂の流れを前記補強コアピースの半径方向に誘導する外周面を有する。
本発明によれば、インペラ本体の背面側に位置する強化繊維含有樹脂の流れを補強コアピースの半径方向に誘導する外周面を備えた補強コアピースを有することで、補強コアピースの外周面に沿うように、強化繊維含有樹脂に含まれる強化繊維を配向させることが可能となる。つまり、補強コアピースの外周面の傾き(形状)によって、強化繊維の配向を制御することが可能となる。これにより、インペラ本体自体の強度を向上させることができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラにおいて、前記補強コアピースは、前記インペラ本体と接触する部分に、前記強化繊維含有樹脂が収容される複数の溝を有してもよい。
このように、補強コアピースのインペラ本体と接触する部分に、強化繊維含有樹脂が収容される複数の溝を設けることで、複数の溝を充填する強化繊維含有樹脂によりアンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体と補強コアピースとの界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラが高速で回転した場合でもインペラ本体と補強コアピースとの界面における剥離を十分に抑制することができる。
また、強化繊維含有樹脂が充填される複数の溝を有することで、溝の延在方向に強化繊維の長手方向を配向させることが可能となる。これにより、複数の溝に充填された強化繊維含有樹脂を、インペラ本体の強化用リブとして機能させることができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラにおいて、前記複数の溝は、前記補強コアピースのうち、前記インペラ本体の前面側に位置する部分、及び前記インペラ本体の背面側に位置する部分と、に設けてもよい。
このように、補強コアピースのうち、インペラ本体の前面側に位置する部分、及びインペラ本体の背面側に位置する部分に複数の溝を設けることで、インペラ本体と補強コアピースとの界面における剥離をさらに抑制することができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラにおいて、前記複数の溝は、前記インペラ本体の周方向に配置されたリング状溝を含んでもよい。
このように、複数の溝がインペラ本体の周方向に配置されたリング状の溝を含むことで、インペラ本体の周方向に強化繊維を配向させて、複数の強化繊維よりなる強化用リブを形成することが可能となる。これにより、インペラ本体の周方向の強度を向上させることができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラにおいて、前記複数の溝は、前記インペラ本体の径方向に放射状に配置された放射溝を含んでもよい。
このように、複数の溝がインペラ本体の径方向に放射状に配置された放射溝を含むことで、インペラ本体の径方向に放射状に強化繊維を配向させて、複数の強化繊維よりなる強化用リブを形成することが可能となる。これにより、インペラ本体の径方向の強度を向上させることができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラにおいて、前記補強コアピースの材料は、前記強化繊維含有樹脂と同じ種類の強化繊維含有樹脂であってもよい。
このように、補強コアピースの材料として、強化繊維含有樹脂と同じ種類の強化繊維含有樹脂を用いることで、補強コアピースの線膨張率とインペラ本体の線膨張率との差を小さくすることが可能となる。これにより、熱膨張による補強コアピースの拡径に起因するインペラ本体の拘束力の低下を抑制できる。
また、補強コアピースが強化繊維を含むことで、補強コアピースの剛性を高めることが可能となるので、補強コアピース自体の遠心力による拡径に起因するインペラ本体の拘束力の低下を抑制できる。
したがって、インペラ本体に作用する遠心力を補強コアピースに分配可能になるとともに、遠心力によって生じるインペラ本体の応力を低減することが可能となる。これにより、インペラ全体の変形を抑制することができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラにおいて、前記補強コアピースの材料は、発泡材料であってもよい。
このように、補強コアピースの材料として発泡材料を用いることで、発泡材料の表面に形成された複数の凹部に強化繊維含有樹脂が入り込むため、アンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体と補強コアピースとの界面における密着性をさらに向上させることが可能となるので、インペラ本体と補強コアピースとの界面における剥離をさらに抑制することができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラにおいて、前記発泡材料は、発泡アルミニウムであってもよい。
このように、発泡材料として発泡アルミニウムを用いることで、インペラ本体と補強コアピースとの界面におけるアンカー効果を高めることができる。
また、熱伝導性の良いアルミニウムで構成された発泡アルミニウムを用いることで、補強化繊維含有樹脂を用いてインペラ本体を形成する際、補強コアピースが配置されたインペラ本体の中央部の強化繊維含有樹脂を冷却しやすくすることが可能となる。
これにより、インペラ本体内部の強化繊維含有樹脂の冷却遅れに起因する割れや収縮による変形等の成形不良を防止することが可能となり、インペラ本体の成形品質を向上させるとともに不良による歩留り低下を抑制することができる。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係るインペラは、円錐台形状とされており、中央部を貫通するボス孔及びハブ面を有し、かつ強化繊維含有樹脂で構成されたインペラ本体と、前記インペラ本体のハブ面に設けられ、該インペラ本体の周方向に複数配列されたブレードと、前記インペラ本体のうち、前記ボス孔側に位置する部分に内設されており、内周面が前記ボス孔の一部を区画する補強コアピースと、を備え、前記補強コアピースは、前記インペラ本体の背面側に位置する前記強化繊維含有樹脂の流れを前記補強コアピースの半径方向に誘導する外周面を含み、前記補強コアピースの材料は、発泡材料であってもよい。
本発明によれば、インペラ本体の背面側に位置する強化繊維含有樹脂の流れを補強コアピースの半径方向に誘導する外周面を備えた補強コアピースを有することで、補強コアピースの外周面に沿うように、強化繊維含有樹脂に含まれる強化繊維を配向させることが可能となる。つまり、補強コアピースの外周面の傾き(形状)によって、強化繊維の配向を制御することが可能となる。これにより、インペラ本体自体の強度を向上させることができる。
また、補強コアピースの材料として発泡材料を用いることで、発泡材料の表面に形成された複数の凹部に強化繊維含有樹脂が入り込むため、アンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体と補強コアピースとの界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラ本体と補強コアピースとの界面における剥離を十分に抑制することができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラにおいて、前記発泡材料は、発泡アルミニウムであってもよい。
このように、発泡材料として発泡アルミニウムを用いることで、インペラ本体と補強コアピースとの界面においてアンカー効果を得ることができる。
また、熱伝導性の良いアルミニウムで構成された発泡アルミニウムを用いることで、補強化繊維含有樹脂を用いてインペラ本体を形成する際、補強コアピースが配置されたインペラ本体の中央部の強化繊維含有樹脂を冷却しやすくすることが可能となる。これにより、強化繊維含有樹脂の冷却遅れに起因する割れや収縮によるインペラ本体の歩留りの低下を抑制することができる。
さらに、発泡アルミニウムは軽量であるため、インペラの軽量化を図ることができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラにおいて、前記補強コアピースは、前記インペラ本体の前面側に設けられ、前記内周面を含む第1のリング部と、前記インペラ本体の背面側に設けられ、前記ボス孔よりも拡径された貫通部と含む第2のリング部、を備え、
前記貫通部を区画する前記第2のリング部の面には、リング状に前記強化繊維含有樹脂が配置されていてもよい。
このように、補強コアピースを構成する第2のリング部がボス孔よりも拡径された貫通部を含むとともに、貫通部を区画する第2のリング部の面に、リング状に強化繊維含有樹脂を配置させることで、第2のリング部の内側及び外側が強化繊維含有樹脂で挟み込まれるため、補強コアピースとインペラ本体との間の剥離をさらに抑制することができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラにおいて、前記補強コアピースは、前記インペラ本体と接触する部分に、前記強化繊維含有樹脂が収容される複数の溝を有してもよい。
このように、補強コアピースのインペラ本体と接触する部分に、強化繊維含有樹脂が収容される複数の溝を設けることで、複数の溝を充填する強化繊維含有樹脂によりアンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体と補強コアピースとの界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラが高速で回転した場合でもインペラ本体と補強コアピースとの界面における剥離を十分に抑制することができる。
また、強化繊維含有樹脂が充填される複数の溝を有することで、溝の延在方向に強化繊維の長手方向を配向させることが可能となる。これにより、複数の溝に充填された強化繊維含有樹脂を、インペラ本体の強化用リブとして機能させることができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラにおいて、前記複数の溝は、前記インペラ本体の周方向に配置されたリング状の溝を含んでもよい。
このように、複数の溝がインペラ本体の周方向に配置されたリング状の溝を含むことで、インペラ本体の周方向に強化繊維を配向させて、配向した複数の強化繊維を含む強化繊維含有樹脂を強化用リブとして機能させることができる。これにより、インペラ本体の周方向の強度を向上させることができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラにおいて、前記複数の溝は、前記インペラ本体の径方向に放射状に配置された放射溝を含んでもよい。
このように、複数の溝がインペラ本体の径方向に放射状に配置された放射溝を含むことで、インペラ本体の径方向に放射状に強化繊維を配向させて、配向した複数の強化繊維を含む強化繊維含有樹脂を強化用リブとして機能させることができる。これにより、インペラ本体の径方向の強度を向上させることができる。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る回転機械は、上記インペラと、前記インペラの前記ボス孔に挿入され、前記インペラを回転させる回転軸と、を備えてもよい。
本発明によれば、補強コアピースを有することで、インペラ本体の拘束力の低下を抑制可能となるので、インペラ本体に作用する遠心力を補強コアピースに分配して、遠心力によるインペラ本体に生じる応力を低減できるとともに、インペラ本体と補強コアピースとの界面における剥離を十分に抑制することができる。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係るインペラの製造方法は、補強コアピースの母材となるリング部材のピン挿入部に金型のピンを挿入させる工程と、前記金型内に溶融した強化繊維含有樹脂を導入し、前記リング部材の外周面により、該強化繊維含有樹脂の流れを前記リング部材の半径方向に誘導する工程と、前記溶融した強化繊維含有樹脂を硬化させることで、前記金型内のインペラ本体形成領域にインペラ本体の母材を形成するとともに、該インペラ本体と一体とされた複数のブレードを形成する工程と、前記金型から前記インペラ本体の母材、該インペラ本体の母材に内設されたリング部材、及び複数のブレードが一体とされた構造体を取り出す工程と、前記構造体から余分な前記強化繊維含有樹脂を除去するとともに、前記ピン挿入部に対応する部分に前記リング部材を貫通するボス孔を形成する工程と、を備える。
本発明によれば、補強コアピースの母材となるリング部材が金型のピンが挿入されるピン挿入部を有することで、金型内でのリング部材の位置及び姿勢を保つことができる。
また、強化繊維含有樹脂の流れをリング部材の半径方向に誘導する外周面を備えたリング部材を用いることで、リング部材の外周面に沿うように、強化繊維含有樹脂に含まれる強化繊維を配向させることが可能となる。つまり、リング部材の外周面の傾き(形状)によって、強化繊維の配向を制御することが可能となる。これにより、インペラ本体自体の強度を向上させることができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラの製造方法において、前記金型内に前記リング部材を収容させる前に、前記リング部材のうち、前記強化繊維含有樹脂と接触する部分に、前記強化繊維含有樹脂が収容される複数の溝を形成する溝形成工程を含んでもよい。
このように、金型内にリング部材を収容させる前に、リング部材のうち、強化繊維含有樹脂と接触する部分に、強化繊維含有樹脂が収容される複数の溝を形成することで、複数の溝を充填する強化繊維含有樹脂によりアンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体と補強コアピースとの界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラが高速で回転した場合でもインペラ本体と補強コアピースとの界面における剥離を十分に抑制することができる。
また、溝形成工程を有することで、溝の延在方向に強化繊維の長手方向を配向させることが可能となる。これにより、複数の溝に充填された強化繊維含有樹脂を、インペラ本体の強化用リブとして機能させることができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラの製造方法において、前記溝形成工程では、前記リング部材のうち、前記インペラ本体の前面側に位置する部分、及び前記インペラ本体の背面側に位置する部分に前記複数の溝を形成してもよい。
このように、リング部材のうち、インペラ本体の前面側に位置する部分、及びインペラ本体の背面側に位置する部分に複数の溝を形成することで、インペラ本体と補強コアピースとの界面における剥離をさらに抑制することができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラの製造方法において、前記溝形成工程では、前記インペラ本体の周方向に配置されたリング状の溝と、前記インペラ本体の径方向に放射状に配置された放射溝と、を形成してもよい。
このように、複数の溝がインペラ本体の周方向に配置されたリング状の溝、及び複数の溝がインペラ本体の径方向に放射状に配置された放射溝を含むことで、インペラ本体の周方向、及びインペラ本体の径方向に強化繊維を配向させることが可能となる。
これにより、リング状の溝に配向された強化繊維を含む強化繊維含有樹脂、及び放射溝に配向された強化繊維を含む強化繊維含有樹脂を強化用リブとして機能させることが可能となる。これにより、インペラ本体の周方向及び径方向の強度を向上させることができる。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係るインペラの製造方法は、中央部を貫通する貫通孔を有する補強コアピースを形成する工程と、前記補強コアピースの貫通孔に金型のピンを挿入させる工程と、前記金型内に強化繊維含有樹脂を導入し、前記補強コアピースの外周面により、該強化繊維含有樹脂の流れを前記補強コアピースの半径方向に誘導する工程と、前記強化繊維含有樹脂を硬化させることで、前記金型内のインペラ本体形成領域にインペラ本体の母材を形成するとともに、該インペラ本体と一体とされた複数のブレードを形成する工程と、前記金型から前記インペラ本体の母材、該インペラ本体の母材に内設された前記補強コアピース、及び前記複数のブレードが一体とされた構造体を取り出す工程と、前記構造体から余分な前記強化繊維含有樹脂を除去するとともに、前記貫通孔に対応する部分に該貫通孔よりも拡径されたボス孔を形成する工程と、を備え、前記補強コアピースを形成する工程では、発泡材料を用いて前記補強コアピースを形成する。
本発明によれば、強化繊維含有樹脂の流れを補強コアピースの半径方向に誘導する外周面を備えた補強コアピースを用いることで、補強コアピースの外周面に沿うように、強化繊維含有樹脂に含まれる強化繊維を配向させることが可能となる。つまり、補強コアピースの外周面の傾き(形状)によって、強化繊維の配向を制御することが可能となる。これにより、インペラ本体自体の強度を向上させることができる。
また、発泡材料を用いて、補強コアピースを形成することで、金型内に強化繊維含有樹脂を導入した際に、補強コアピースの表面に形成された複数の凹部が繊維強化樹脂で埋め込まれるため、アンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体の母材となる繊維強化樹脂と補強コアピースとの界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラ本体と補強コアピースとの界面における剥離を十分に抑制することができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラの製造方法において、前記補強コアピースを形成する工程では、前記発泡材料として発泡アルミニウムを用いてもよい。
このように、発泡材料として発泡アルミニウムを用いることで、インペラ本体と補強コアピースとの界面においてアンカー効果を得ることができる。
また、熱伝導性の良いアルミニウムで構成された発泡アルミニウムを用いることで、補強化繊維含有樹脂を用いてインペラ本体を形成する際、補強コアピースが配置されたインペラ本体の中央部の強化繊維含有樹脂を冷却しやすくすることが可能となる。これにより、強化繊維含有樹脂の冷却遅れに起因する割れや収縮によるインペラ本体の歩留りの低下を抑制することができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラの製造方法において、前記補強コアピースを形成する工程では、前記貫通孔を区画する内周面を含む第1のリング部と、前記貫通孔よりも拡径された貫通部と含む第2のリング部、を含むように前記補強コアピースを形成してもよい。
このように、補強コアピースが貫通孔よりも拡径された貫通部と含むことで、貫通部を区画する第2のリング部(補強コアピースの一部)の面を覆うように、リング状に強化繊維含有樹脂を形成することが可能となる。これにより、第2のリング部の内側及び外側が強化繊維含有樹脂で挟み込まれるため、補強コアピースとインペラ本体との間の剥離をさらに抑制することができる。
また、上記本発明の一態様に係るインペラの製造方法において、前記補強コアピースを形成する工程では、前記補強コアピースのうち、前記強化繊維含有樹脂と接触する部分に複数の溝を形成してもよい。
このように、補強コアピースのうち、強化繊維含有樹脂と接触する部分に複数の溝を形成することで、複数の溝を強化繊維含有樹脂で充填することが可能になるとともに、溝の延在方向に強化繊維の長手方向を配向させることが可能となる。これにより、複数の溝に充填された強化繊維含有樹脂を、インペラ本体の強化用リブとして機能させることができる。
本発明によれば、補強コアピースによりインペラ本体の繊維配向を制御することで、インペラ本体自体の強度を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る回転機械を示す断面図である。 図1に示す圧縮機用のインペラを拡大した断面図である。 図2に示す補強コアピースを拡大した断面図である。 図3に示す補強コアピースをA視した図である。 図3に示す補強コアピースをB視した図である。 図1に示す回転機械のうち、領域Eで囲まれた部分を拡大した断面図である。 第1の実施形態に係るインペラの製造方法を説明するための断面図(その1)である。 第1の実施形態に係るインペラの製造方法を説明するための断面図(その2)である。 第1の実施形態に係るインペラの製造方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るインペラの断面図である。 図10に示す構造体のうち、領域Fで囲まれた部分を拡大した断面図である。 第2の実施形態に係るインペラの製造方法を説明するための断面図(その1)である。 第2の実施形態に係るインペラの製造方法を説明するための断面図(その2)である。 第2の実施形態に係るインペラの製造方法を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、本発明の実施形態の構成を説明するためのものであり、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際のインペラ、及び回転機械の寸法関係とは異なる場合がある。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る回転機械を示す断面図である。図1では、回転機械1の一例として、ターボチャージャを例に挙げて図示する。図1において、Oはインペラ本体31の軸線(以下、「軸線」という)、ARは空気(以下、「空気AR」という)、Gは排ガス(以下、「排ガスG」という)をそれぞれ示している。
図1を参照して、第1の実施形態の回転機械1について説明する。
回転機械1は、回転軸2と、回転軸2とともに回転するタービン3及び圧縮機4と、タービン3と圧縮機4を連結するとともに回転軸2を支持するハウジング連結部5と、を備える。
回転機械1は、エンジン(図示せず)からの排気ガスGによりタービン3が回転し、この回転に伴って圧縮機4が圧縮した空気ARをエンジンに供給する。
回転軸2は、軸線Oの方向に延在している。回転軸2は、軸線Oを中心として、軸線O周りに回転する。
タービン3は、軸線Oの方向の一方の側(図1の紙面に向かって右側)に設けられている。タービン3には、回転軸2が取付けられている。
タービン3は、タービンブレード15を有するタービンインペラ14と、タービンインペラ14を外周側から覆うタービンハウジング11と、を備える。
タービンインペラ14には、回転軸2が嵌り込んでおり、回転軸2とともに軸線O回りに回転可能と構成とされている。
タービンハウジング11は、タービンインペラ14を収容している。タービンハウジング11の内側には、タービンブレード15の前縁部(径方向外側の端部)から径方向外側に向かって延在するスクロール通路12が形成されている。スクロール通路12は、径方向外側の位置で軸線Oを中心とした環状の通路である。
スクロール通路12は、タービンハウジング11の内外を連通している。スクロール通路12から排気ガスGがタービンインペラ14に導入されることで、タービンインペラ14及び回転軸2が回転する。
タービンハウジング11には、軸線Oの一方側で開口する排出口13が設けられている。タービンブレード15を通過した排気ガスGは、軸線Oの一方側に向かって流通し、排出口13からタービンハウジング11の外部に排出される。
圧縮機4は、軸線Oの方向の他方側(図1の紙面に向かって左側)に配置されている。圧縮機4には、回転軸2が取付けられている。圧縮機4は、インペラ25と、インペラ25を外周側から覆う圧縮機ハウジング21と、を備える。
図2は、図1に示す圧縮機用のインペラを拡大した断面図である。図2では、Daは軸線Oの方向(以下、「軸線方向Da」という)、Drはインペラ本体31の径方向(以下、「径方向Dr」という)、Dcはインペラ本体31の周方向(以下、「周方向Dc」という)をそれぞれ示している。図2において、図1に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。
図1及び図2を参照するに、インペラ25は、インペラ本体31と、複数のブレード33と、補強コアピース35と、を有する。
インペラ本体31は、円錐台形状とされた部材であり、前面31aと、背面31bと、ハブ面31cと、ボス孔31Aと、を有する。
前面31aは、空気ARが流入する圧縮機4の入口側に配置された面である。前面31aは、軸線Oに対して直交する仮想平面に対して平行な面とされている。前面31aの中心位置は、軸線O上の一点と一致している。
前面31aは、ボス孔31Aの一端を露出している。前面31aの形状は、円形リング形状とされている。
背面31bは、空気ARが流出する圧縮機4の出口側に配置された面である。背面31bは、軸線Oに対して直交する仮想平面に対して平行な面とされている。背面31bは、前面31aの反対側に配置された面である。背面31bの中心位置は、軸線O上の一点と一致している。
背面31bは、ボス孔31Aの他端を露出している。背面31bの形状は、円形リング形状とされている。背面31bは、インペラ本体31の径方向Drの幅が前面31aよりも幅が広くなるように構成されている。
ハブ面31cは、インペラ本体31の外周面であり、前面31aから背面31bに亘るように設けられている。ハブ面31cは、軸線Oに向かう方向に凹んだ湾曲形状の面である。
ボス孔31Aは、インペラ本体31の中央部を貫通する孔である。ボス孔31Aには、回転軸2が挿入されている。この状態で、インペラ本体31は、回転軸2の端部に固定されている。
上記構成とされたインペラ本体31は、例えば、金型を用いた射出成形を用いて形成することが可能である。インペラ本体31の材料としては、強化繊維を含んだ樹脂である強化繊維含有樹脂32が用いられている。
強化繊維含有樹脂32としては、例えば、炭素繊維を含んだ炭素繊維含有樹脂を用いることが可能である。なお、強化繊維としては、炭素繊維以外の繊維も使用可能であり、例えば、ガラス繊維やウィスカ―(Whisker)等を用いてもよい。
複数のブレード33は、インペラ本体31のハブ面31cに対して一体に構成されている。複数のブレード33は、ハブ面31cに立設され、かつ間隔を空けた状態で、インペラ本体31の周方向に配列されている。互いに隣り合う位置に設けられたブレード間には、空気ARが流通するための流路(図示せず)が区画されている。
インペラ本体31のハブ面31cに対して複数のブレード33を一体に構成する場合、複数のブレード33の材料としては、インペラ本体31の材料となる強化繊維含有樹脂32を用いることができる。
なお、インペラ本体31と複数のブレード33とを別体としてもよい。この場合、複数のブレード33の材料としては、樹脂や金属等を用いることが可能である。この場合、複数のブレード33の材料となる樹脂としては、例えば、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリケトンサルファイド(PKS)、ポリアリルエーテルケトン(PAEK)、芳香族ポリアミド(PA)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリイミド(PI)等を例示することが可能である。
図3は、図2に示す補強コアピースを拡大した断面図である。図3において、図2に示す構造体と同一構成部分位には、同一符号を付す。
図4は、図3に示す補強コアピースをA視した図である。図5は、図3に示す補強コアピースをB視した図である。図6は、図1に示す回転機械のうち、領域Eで囲まれた部分を拡大した断面図である。図3〜図6において、同一構成部分には同一符号を付す。
次に、図2〜図6を参照して、補強コアピース35について説明する。
補強コアピース35は、インペラ本体31の強度を向上させるための部材である。補強コアピース35は、インペラ本体31のうち、ボス孔31A側に位置する部分に内設されている。
補強コアピース35は、ボス孔37と、外周面35aと、内周面35bと、複数の溝である第1の溝群38と、複数の溝である第2の溝群39と、を有する。
ボス孔37は、補強コアピース35の中央部を軸線方向Daに貫通する孔である。ボス孔37の中心線は、軸線Oと一致している。ボス孔37は、ボス孔31Aの一部を構成している。
外周面35aは、インペラ本体31に覆われた面であり、前面35aAと、背面35aBと、を有する。前面35aAは、インペラ本体31の前面31aA側に配置されたリング状の面である。
前面35aAは、インペラ本体31の前面31a側から背面31b側に向かうにつれて、軸線Oから離間する方向に傾斜した面である。
背面35aBは、インペラ本体31の背面31b側に配置されたリング状の面である。背面35aBは、インペラ本体31の前面31a側から背面31b側に向かうにつれて、軸線Oに近づく方向に傾斜した面である。
前面35aAと背面35aBは、一体に形成されている。前面35aAと背面35aBとの境界付近の面の形状は、丸みを帯びた形状とされている。
上記構成とされた外周面35aは、インペラ本体31の背面側に位置する強化繊維含有樹脂32の流れを補強コアピース35の半径方向に誘導する。
このような外周面35aを有することで、補強コアピース35の外周面35aに沿うように、強化繊維含有樹脂32に含まれる強化繊維32Bを配向させることが可能となる。つまり、補強コアピース35の外周面35aの傾き(形状)によって、強化繊維32Bの配向を制御することが可能となる。これにより、インペラ本体31自体の強度を向上させることができる。
内周面35bは、ボス孔37を区画する面である。ボス孔37に回転軸2が挿入された際、内周面35bは、回転軸2の外周面と接触する。
第1の溝群38は、補強コアピース35の前面35aA側に設けられている。第1の溝群38は、複数のリング状溝41と、放射溝42と、を有する。
複数のリング状溝41は、軸線Oを中心として、同心円状に設けられている。複数のリング状溝41は、強化繊維含有樹脂32を構成する樹脂32A及び強化繊維32Bにより埋め込まれている(図6参照)。
このような構成とされた複数のリング状溝41を設けるとともに、複数のリング状溝41を強化繊維含有樹脂32(インペラ本体31の材料)で埋め込むことで、アンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体31と補強コアピース35との界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラ25が高速で回転した場合でもインペラ本体31と補強コアピース35との界面における剥離を十分に抑制することができる。
また、複数のリング状溝41を有することで、インペラ本体31の周方向に強化繊維32Bを配向させて、複数の強化繊維32Bよりなる強化用リブを形成することが可能となる。これにより、インペラ本体31の周方向の強度を向上させることができる。
リング状溝41の幅は、例えば、0.2mm以上5.0mm以下の範囲内で適宜設定することが可能である。また、リング状溝41の深さは、例えば、0.2mm以上5.0mm以下の範囲内で適宜設定することが可能である。
放射溝42は、軸線Oを中心として、インペラ本体31の径方向Drに放射状に形成されている。放射溝42は、複数のリング状溝41と交差している。図示してはいないが、先に説明したリング状溝41と同様に、放射溝42は、強化繊維含有樹脂32を構成する樹脂32A及び強化繊維32Bで埋め込まれている。
放射溝42の幅及び深さは、例えば、リング状溝41と同じ幅及び深さにすることが可能である。
このような構成とされた放射溝42を設けるとともに、放射溝42を強化繊維含有樹脂32(インペラ本体31の材料)で埋め込むことで、アンカー効果を得ることが可能となる。これにより、インペラ本体31と補強コアピース35との界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラ25が高速で回転した場合でもインペラ本体31と補強コアピース35との界面における剥離を十分に抑制することができる。
また、放射溝42を有することで、インペラ本体31の径方向に放射状に強化繊維32Bを配向させて、複数の強化繊維32Bよりなる強化用リブを形成することが可能となる。これにより、インペラ本体31の径方向の強度を向上させることができる。
第2の溝群39は、補強コアピース35の背面35aB側に設けられていること以外は、先に説明した第1の溝群38と同様に構成されている。つまり、第2の溝群39は、先に説明した複数のリング状溝41と、放射溝42と、を有する。
このように、補強コアピース35のうち、前面35aA側(インペラ本体31の前面31a側に位置する部分)、及び背面35aB側(インペラ本体31の背面31b側に位置する部分)に複数の溝(第1及び第2の溝群38,39)を設けることで、インペラ本体31と補強コアピース35との界面における剥離をさらに抑制することができる。
補強コアピース35の材料としては、例えば、インペラ本体31を構成する強化繊維含有樹脂32と同じ種類の強化繊維含有樹脂を用いることが好ましい。
このように、補強コアピース35の材料として、強化繊維含有樹脂32と同じ種類の強化繊維含有樹脂を用いることで、補強コアピース35の線膨張率とインペラ本体31の線膨張率との差を小さくすることが可能となる。
これにより、熱膨張による補強コアピース35の拡径に起因するインペラ本体31の拘束力の低下を抑制できる。
また、補強コアピース35が強化繊維32Bを含むことで、補強コアピース35の剛性を高めることが可能となるので、補強コアピース35自体の遠心力による拡径に起因するインペラ本体31の拘束力の低下を抑制できる。
したがって、インペラ本体31に作用する遠心力を補強コアピース35に分配可能になるとともに、遠心力によって生じるインペラ本体31の応力を低減することが可能となる。これにより、インペラ25全体の変形を抑制することができる。
なお、補強コアピース35の材料として、例えば、発泡材料(例えば、発泡金属、発泡樹脂、及び繊維強化された発泡樹脂等)を用いてもよい。
このように、補強コアピース35の材料として発泡材料を用いることで、発泡材料の表面に形成された複数の凹部に強化繊維含有樹脂32が入り込むため、アンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体31と補強コアピース35との界面における密着性をさらに向上させることが可能となるので、インペラ本体31と補強コアピース35との界面における剥離をさらに抑制することができる。
また、発泡材料としては、例えば、発泡金属である発泡アルミニウムを用いてもよい。
このように、発泡材料として発泡アルミニウムを用いることで、インペラ本体31と補強コアピース35との界面におけるアンカー効果を高めることができる。
また、熱伝導性の良いアルミニウムで構成された発泡アルミニウムを用いることで、強化繊維含有樹脂32を用いてインペラ本体31を形成する際、補強コアピース35が配置されたインペラ本体31の中央部の強化繊維含有樹脂32を冷却しやすくすることが可能となる。
これにより、インペラ本体31内部の強化繊維含有樹脂32の冷却遅れに起因する割れや収縮による変形等の成形不良を防止することが可能となり、インペラ本体31の成形品質を向上させるとともに不良による歩留り低下を抑制することができる。
次に、図1を参照して、圧縮機ハウジング21について説明する。
圧縮機ハウジング21は、インペラ25を収容している。圧縮機ハウジング21は、軸線Oの他方側で開口する吸込口23を有する。
この吸込口23を通じて圧縮機ハウジング21の外部から空気ARをインペラ25に導入する。そして、インペラ25に、タービンインペラ14からの回転力が回転軸2を介して伝達されることで、インペラ25が軸線O回りに回転し、空気ARが圧縮される。
また、圧縮機ハウジング21は、ブレード33の後縁部(空気ARの流れの下流端部)から径方向外側に向かって延びるとともに、径方向外側の位置で軸線Oを中心とした環状をなして圧縮機ハウジング21の内外を連通する圧縮機通路22が形成されている。
圧縮機通路22へインペラ25で圧縮された空気ARが導入され、圧縮機ハウジング21の外部に吐出される。
ハウジング連結部5は、圧縮機ハウジング21とタービンハウジング11との間に配置されている。ハウジング連結部5は、圧縮機ハウジング21とタービンハウジング11とを連結させている。
ハウジング連結部5は、回転軸2を収容している。ハウジング連結部5の内側には、軸受6が設けられている。軸受6は、ハウジング連結部5に対して回転軸2を相対回転可能に支持している。
第1の実施形態のインペラ25によれば、インペラ本体31の背面側に位置する強化繊維含有樹脂32の流れを補強コアピース35の半径方向に誘導する外周面35aを備えた補強コアピース35を有することで、補強コアピース35の外周面35aに沿うように、強化繊維含有樹脂32に含まれる強化繊維32Bを配向させることが可能となる。つまり、補強コアピース35の外周面35aの傾き(形状)によって、強化繊維32Bの配向を制御することが可能となる。これにより、インペラ本体31自体の強度を向上させることができる。
また、インペラ本体31の強度を向上させる補強コアピース35のうち、インペラ本体31と接触する部分に強化繊維含有樹脂32(インペラ本体31の材料)が収容される第1及び第2の溝群38,39を有することで、第1及び第2の溝群38,39を充填する強化繊維含有樹脂32によりアンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体31と補強コアピース35との界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラ25が高速で回転した場合でもインペラ本体31と補強コアピース35との界面における剥離を十分に抑制することができる。
また、第1及び第2の溝群38,39が強化繊維含有樹脂で充填されることで、溝の延在方向に強化繊維32Bの長手方向を配向させることが可能となる。これにより、第1及び第2の溝群38,39を充填する強化繊維含有樹脂32を強化用リブとして機能させることができる。
また、上記インペラ25を備えた第1の実施形態の回転機械1によれば、インペラ本体31自体の強度を向上させることができる。
また、補強コアピース35を有することで、インペラ本体31の拘束力の低下を抑制可能となる。
これにより、インペラ本体31に作用する遠心力を補強コアピース35に分配して、遠心力によるインペラ本体31に生じる応力を低減できるとともに、インペラ本体31と補強コアピース35との界面における剥離を十分に抑制することができる。
なお、第1の実施形態では、リング状溝41及び放射溝42の両方を補強コアピース35に形成した場合を例に挙げて説明したが、リング状溝41、及び放射溝42のうち、どちらか一方の溝のみを補強コアピース35に形成してもよい。
第1の実施形態では、補強コアピース35の前面35aA及び背面35aBの両方に、溝を設けた場合を例挙げて説明したが、前面35aA及び背面35aBのうち、どちらか一方の面のみに溝を設けてもよい。
さらに、第1の実施形態では、溝の一例としてリング状溝41、及び放射溝42を例に挙げて説明したが、溝の形状はこれらに限定されない。溝の形状は、目的に応じて適宜選択することができる。
また、第1の実施形態では、回転機械1の一例として、ターボチャージャを例に挙げて説明したが、第1の実施形態のインペラ25は、ターボチャージャ以外の回転機械にも適用可能である。
図7及び図8は、第1の実施形態に係るインペラの製造方法を説明するための断面図である。図7及び図8において、図1〜図6に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。図9は、第1の実施形態に係るインペラの製造方法を説明するためのフローチャートである。
次に、図2、図3、図7〜図9を参照して、第1の実施形態のインペラ25の製造方法について説明する。
図9に示す処理が開始されると、S1では、図7に示すように、図3に示す補強コアピース35の母材となるリング部材50を形成する。
具体的には、例えば、金型(図示せず)を用いた射出成形により、ピン挿入部51、第1の溝群38、及び第2の溝群39を有するリング部材50を形成する(溝形成工程を含む工程)。リング部材50の材料としては、例えば、先に説明した強化繊維含有樹脂32を用いる。
ピン挿入部51の径は、図3に示すボス孔37の径よりも小さい。ピン挿入部51は、前面35aA側に形成されている。ピン挿入部51は、軸線方向Daに延在している。ピン挿入部51Aは、リング部材50を貫通しないように形成されている。
次いで、S2では、図8に示すように、インペラ本体31を形成する金型55を準備する。金型55は、ピン挿入部51に挿入されるピン56と、複数のブレード33が形成される空間55Aと、インペラ本体31が形成される空間であるインペラ本体形成領域55Bと、空間55A及びインペラ本体形成領域55Bに溶融した強化繊維含有樹脂32を導入するための導入経路55Cと、を有する。金型55は、複数に分割されている。
次いで、S3では、上記構成とされた金型55内に、リング部材50及び複数のブレード33を収容させる。このとき、ピン挿入部51にピン56を挿入することで、金型55内におけるリング部材50の位置及び姿勢を維持することができる。
次いで、S4では、導入経路55Cを介して、金型55内に強化繊維含有樹脂32を導入するとともに、リング部材50の外周面により、強化繊維含有樹脂32の流れをリング部材50の半径方向に誘導する。
このように、強化繊維含有樹脂32の流れをリング部材50の半径方向に誘導する外周面35aを備えたリング部材50を用いることで、リング部材50の外周面35aに沿うように、強化繊維含有樹脂32に含まれる強化繊維32Bを配向させることが可能となる。つまり、リング部材50の外周面35aの傾き(形状)によって、強化繊維32Bの配向を制御することが可能となる。これにより、インペラ本体31自体の強度を向上させることができる。
これにより、空間55A、インペラ本体形成領域55B、及び導入経路55Cを溶融した強化繊維含有樹脂32で充填させ、金型55の温度により強化繊維含有樹脂32を硬化させることで、強化繊維含有樹脂32よりなる樹脂構造体58及び複数のブレード33を一括形成する。
このとき、リング部材50に形成された第1及び第2の溝群38,39に強化繊維含有樹脂32が埋め込まれる。
樹脂構造体58は、硬化した強化繊維含有樹脂32よりなるインペラ本体31の母材を含む。
次いで、S5では、金型55から、樹脂構造体58と、樹脂構造体58と一体とされたリング部材50及び複数のブレード33と、を含む構造体61を取り出す。
次いで、S6では、構造体61から余分な強化繊維含有樹脂32(インペラ本体31を構成しない強化繊維含有樹脂32)を除去(切断)するとともに、ピン挿入部51に対応する部分に補強コアピース35を貫通するボス孔37を形成する。これにより、インペラ本体31に内設された補強コアピース35が形成されるとともに、図2に示すインペラ25が製造される。
第1の実施形態のインペラ25の製造方法によれば、補強コアピース35の母材となるリング部材50が金型55のピン56が挿入されるピン挿入部51を有することで、金型55内でのリング部材50の位置及び姿勢を保つことができる。
また、強化繊維含有樹脂32の流れをリング部材50の半径方向に誘導する外周面35aを備えたリング部材50を用いることで、リング部材50の外周面35aに沿うように、強化繊維含有樹脂32に含まれる強化繊維32Bを配向させることが可能となる。つまり、リング部材50の外周面35aの傾き(形状)によって、強化繊維32Bの配向を制御することが可能となる。これにより、インペラ本体31自体の強度を向上させることができる。
また、金型55内にリング部材50を収容させる前に、リング部材50のうち、強化繊維含有樹脂32と接触する部分に、強化繊維含有樹脂32が収容される第1及び第2の溝群38,39を形成することで、第1及び第2の溝群38,39を充填する強化繊維含有樹脂32によりアンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体31と補強コアピース35との界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラ25が高速で回転した場合でもインペラ本体31と補強コアピース35との界面における剥離を十分に抑制することができる。
また、強化繊維含有樹脂32が充填される第1及び第2の溝群38,39をリング部材50に形成することで、第1及び第2の溝群38,39を構成する溝の延在方向に強化繊維の長手方向を配向させることが可能となる。これにより、複数の溝を充填する強化繊維含有樹脂を強化用のリブとして機能させることができる。
なお、第1の実施形態では、ピン挿入部51がリング部材50を貫通しない場合を例に挙げて説明したが、ピン挿入部51がリング部材50を貫通する場合でも、上述した第1の実施形態のインペラ25の製造方法と同様な効果を得ることができる。
また、第1の実施形態では、一例として、複数のブレード33と樹脂構造体58と一体形成した場合を例に挙げて説明したが、複数のブレード33を樹脂構造体58とは別体としてもよい。この場合、樹脂構造体58を形成する前に、金型55内に複数のブレード33を配置させる。
(第2の実施形態)
図10は、本発明の第2の実施形態に係るインペラの断面図である。図10において、図2に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図11は、図10に示す構造体のうち、領域Fで囲まれた部分を拡大した断面図である。図11において、図6及び図10に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
図10及び図11を参照して、第2の実施形態のインペラ65について説明する。
インペラ65は、第1の実施形態のインペラ25を構成する補強コアピース35に替えて、補強コアピース66を有すること以外は、インペラ25と同様に構成されている。
補強コアピース66は、インペラ本体31のうち、ボス孔31A側に位置する部分に内設されている。補強コアピース66は、第1のリング部71と、第2のリング部72と、を有する。
第1のリング部71は、インペラ本体31の前面31a側に配置されている。第1のリング部71は、インペラ本体31の前面31a側から背面31b側に向かうにつれて、厚さが厚くなるように構成されている。第1のリング部71は、ボス孔31Aの一部を区画する内周面71aを有する。
第2のリング部72は、インペラ本体31の背面31b側に設けられている。第2のリング部72は、ボス孔31Aよりも拡径された貫通部72Aを有する。貫通部72Aは、一定の径とされた貫通孔である。
貫通部72Aを区画する第2のリング部72の面72aには、強化繊維含有樹脂32が配置されている。
このように、補強コアピース66を構成する第2のリング部72がボス孔31Aよりも拡径された貫通部72Aを含むとともに、貫通部72Aを区画する第2のリング部72の面72aに、リング状に強化繊維含有樹脂32を配置させることで、第2のリング部72の内側及び外側が強化繊維含有樹脂32で挟み込まれるため、補強コアピース66とインペラ本体31との間の剥離をさらに抑制することができる。
第2のリング部72は、インペラ本体31の前面31a側から背面31b側に向かうにつれて径方向Drの厚さが厚くなるように構成されている。これにより、補強コアピース66の外周面66aは、ハブ面31cと同様な湾曲形状とされている。
補強コアピース66の材料としては、発泡材料75(例えば、発泡金属、発泡樹脂、及び繊維強化された発泡樹脂等)を用いる。
このように、補強コアピース66の材料として発泡材料75を用いることで、発泡材料75の表面75aに形成された複数の凹部75Aに強化繊維含有樹脂32が入り込むため、アンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体31と補強コアピース66との界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラ本体31と補強コアピース66との界面における剥離を十分に抑制することができる。
また、発泡材料75としては、例えば、発泡金属である発泡アルミニウムを用いてもよい。
このように、発泡材料75として発泡アルミニウムを用いることで、インペラ本体31と補強コアピース66との界面においてアンカー効果を得ることができる。
また、熱伝導性の良いアルミニウムで構成された発泡アルミニウムを用いることで、強化繊維含有樹脂32を用いてインペラ本体31を形成する際、補強コアピース66が配置されたインペラ本体31の中央部の強化繊維含有樹脂32を冷却しやすくすることが可能となる。これにより、強化繊維含有樹脂32の冷却遅れに起因する割れや収縮によるインペラ本体31の歩留りの低下を抑制することができる。
さらに、発泡アルミニウムは軽量であるため、インペラ65の軽量化を図ることができる。
第2の実施形態のインペラによれば、補強コアピース66の材料として発泡材料75を用いることで、発泡材料75の表面に形成された複数の凹部75Aに強化繊維含有樹脂が入り込むため、アンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体31と補強コアピース66との界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラ本体31と補強コアピース66との界面における剥離を十分に抑制することができる。
なお、第1の実施形態で説明したリング状溝41、放射溝42、或いはリング状溝41及び放射溝42の両方を上述した補強コアピース66に設けてもよい。具体的には、例えば、補強コアピース66の前面66bに第1の実施形態で説明した第1の溝群38を設け、補強コアピース66の背面66cに第2の溝群39を設けてもよい。
このように、補強コアピース66に溝を設けることで、第1の実施形態の補強コアピース35と同様な効果を得ることができる。
また、リング状溝41や放射溝42等の溝を補強コアピース66の外周面66aに設けてもよい。つまり、溝を設ける位置は、適宜選択することが可能である。
図12及び図13は、第2の実施形態に係るインペラの製造方法を説明するための断面図である。図12において、図10及び図11に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。図13において、図8、図10、及び図11に示す構造体と同一構成部分には同一符号を付す。
図14は、第2の実施形態に係るインペラの製造方法を説明するためのフローチャートである。図14において、先に説明した図9のフローチャーとと同一のステップに関しては、同一のステップ番号を付す。
次に、図12〜図14を参照して、第2の実施形態のインペラ65の製造方法について説明する。
図14に示す処理が開始されると、S7では、図12に示すように、発泡材料75を用いて、補強コアピース66を形成する。この段階の補強コアピース66は、第1のリング部71に形成された貫通孔66Aを有する。貫通孔66Aは、拡径されることで、ボス孔31Aの一部を構成する。
補強コアピース66は、例えば、切削加工による削り出し、射出成形法、プレス成型法等の手法を用いて形成することが可能である。また、この段階で、補強コアピース66に第1の実施形態で説明した溝(例えば、第1の溝群38や第2の溝群39等の溝)を形成してもよい。溝は、例えば、切削加工法を用いて、別工程で形成することも可能である。
次いで、S2では、第1の実施の形態で説明した図8に示す金型55を準備する。
次いで、S3では、金型55内に、補強コアピース66を収容させる。このとき、補強コアピース66の貫通孔66Aに金型55のピン56を挿入することで、金型55内における補強コアピース66の位置及び姿勢を維持することができる。
次いで、S4では、導入経路55Cを介して、金型55内に強化繊維含有樹脂32を導入するとともに、補強コアピース66の外周面66aにより、強化繊維含有樹脂32の流れを補強コアピース66の半径方向に誘導する。
このように、強化繊維含有樹脂32の流れを補強コアピース66の半径方向に誘導する外周面66aを備えた補強コアピース66を用いることで、補強コアピース66の外周面66aに沿うように、強化繊維含有樹脂32に含まれる強化繊維32Bを配向させることが可能となる。つまり、補強コアピース66の外周面66aの傾き(形状)によって、強化繊維32Bの配向を制御することが可能となる。これにより、インペラ本体31自体の強度を向上させることができる。
そして、空間A、インペラ本体形成領域55B、及び導入経路55Cを溶融した強化繊維含有樹脂32で充填させ、金型55の温度により強化繊維含有樹脂32を硬化させることで、強化繊維含有樹脂32よりなる樹脂構造体80及び複数のブレード33を形成する。
このとき、図11に示すように、補強コアピース66を構成する発泡材料75の表面75aに形成された複数の凹部75Aを埋め込むように、強化繊維含有樹脂32が形成される。
このように、発泡材料75(補強コアピース66)の表面75aに形成された複数の凹部75Aを強化繊維含有樹脂32で埋め込むことで、アンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体31の母材となる強化繊維含有樹脂32と補強コアピース66との界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラ本体31と補強コアピース66との界面における剥離を十分に抑制できる。
また、上述したS1では、例えば、発泡材料75として発泡アルミニウムを用いて補強コアピース66を形成するとよい。
このように、発泡材料75として熱伝導性の良いアルミニウムで構成された発泡アルミニウムを用いることで、強化繊維含有樹脂32を用いてインペラ本体31を形成する際、補強コアピース66が配置されたインペラ本体31の中央部の強化繊維含有樹脂32を冷却しやすくすることが可能となる。これにより、強化繊維含有樹脂32の冷却遅れに起因する割れや収縮によるインペラ本体31の歩留りの低下を抑制できる。
なお、S4では、強化繊維含有樹脂32と接触する補強コアピース66に溝が形成されている場合、強化繊維含有樹脂32が溝を埋め込むように配置される。
このように、リング部材のうち、強化繊維含有樹脂と接触する部分に複数の溝を形成することで、複数の溝を強化繊維含有樹脂32で充填して、アンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体31と補強コアピース66との界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラが高速で回転した場合でもインペラ本体31と補強コアピース66との界面における剥離を十分に抑制することができる。
次いで、S5では、金型55から、樹脂構造体80と、樹脂構造体80と一体とされた補強コアピース66及び複数のブレード33と、を含む構造体83を取り出す。
次いで、S6では、構造体83から余分な強化繊維含有樹脂32(インペラ本体31を構成しない強化繊維含有樹脂32)を除去(切断)するとともに、貫通孔66A対応する部分に補強コアピース66を貫通するボス孔37Aを形成する。これにより、図10に示すインペラ65が製造される。
第2の実施形態のインペラ65の製造方法によれば、発泡材料75を用いて、補強コアピース66を形成することで、金型55内に強化繊維含有樹脂32を導入した際に、発泡材料75の表面(補強コアピース66の表面)に形成された複数の凹部75Aが強化繊維含有樹脂32で埋め込まれるため、アンカー効果を得ることが可能となる。
これにより、インペラ本体31の母材となる強化繊維含有樹脂32と補強コアピース66との界面における密着性を高めることが可能となるので、インペラ本体31と補強コアピース66との界面における剥離を十分に抑制することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1…回転機械、2…回転軸、3…タービン、4…圧縮機、5…ハウジング連結部、6…軸受、11…タービンハウジング、12…スクロール通路、13…排出口、14…タービンインペラ、15…タービンブレード、21…圧縮機ハウジング、22…圧縮機通路、23…吸込口、25,65…インペラ、31…インペラ本体、31a,35aA,66b…前面、31b,35aB,66c…背面、31c…ハブ面、31A,37…ボス孔、32…強化繊維含有樹脂、32A…樹脂、32B…強化繊維、33…ブレード、35,66…補強コアピース、35a,66a…外周面、35b…内周面、38…第1の溝群、39…第2の溝群、41…リング状溝、42…放射溝、50…リング部材、51…ピン挿入部、55…金型、56…ピン、55A…空間、55B…インペラ形成領域、55C…導入経路、58,80…樹脂構造体、61,83…構造体、66A…貫通孔、71…第1のリング部、71a…内周面、72a…面、72…第2のリング部、72A…貫通部、75…発泡材料、75a…表面、75A…凹部、AR…空気、Da…軸線方向、Dc…周方向、Dr…径方向、G…排ガス、O…軸線

Claims (24)

  1. 円錐台形状とされており、中央部を貫通するボス孔及びハブ面を有し、かつ強化繊維含有樹脂で構成されたインペラ本体と、
    前記インペラ本体のハブ面に設けられ、該インペラ本体の周方向に複数配列されたブレードと、
    前記インペラ本体のうち、前記ボス孔側に位置する部分に内設されており、内周面が前記ボス孔の一部を区画する補強コアピースと、
    を備え、
    前記補強コアピースは、前記インペラ本体の背面側に位置する前記強化繊維含有樹脂の流れを前記補強コアピースの半径方向に誘導する外周面を有し、前記外周面が前記インペラ本体の前面側から前記インペラ本体の背面側に向かうにつれて、前記インペラ本体の軸線に近づく方向に傾斜した背面を含むインペラ。
  2. 前記補強コアピースは、前記インペラ本体と接触する部分に、前記強化繊維含有樹脂が収容される複数の溝を有する請求項1記載のインペラ。
  3. 前記複数の溝は、前記補強コアピースのうち、前記インペラ本体の前面側に位置する部分、及び前記インペラ本体の背面側に位置する部分と、に設ける請求項2記載のインペラ。
  4. 前記複数の溝は、前記インペラ本体の周方向に配置されたリング状溝を含む請求項2または3記載のインペラ。
  5. 前記複数の溝は、前記インペラ本体の径方向に放射状に配置された放射溝を含む請求項2から4のいずれか一項記載のインペラ。
  6. 前記補強コアピースの材料は、前記強化繊維含有樹脂と同じ種類の強化繊維含有樹脂である請求項2から5のうちいずれか一項記載のインペラ。
  7. 前記補強コアピースの材料は、発泡材料である請求項2から5のうちいずれか一項記載のインペラ。
  8. 前記発泡材料は、発泡アルミニウムである請求項7記載のインペラ。
  9. 円錐台形状とされており、中央部を貫通するボス孔及びハブ面を有し、かつ強化繊維含有樹脂で構成されたインペラ本体と、
    前記インペラ本体のハブ面に設けられ、該インペラ本体の周方向に複数配列されたブレードと、
    前記インペラ本体のうち、前記ボス孔側に位置する部分に内設されており、内周面が前記ボス孔の一部を区画する補強コアピースと、
    を備え、
    前記補強コアピースは、前記インペラ本体の背面側に位置する前記強化繊維含有樹脂の流れを前記補強コアピースの半径方向に誘導する外周面を有し、前記外周面が前記インペラ本体の前面側から前記インペラ本体の背面側に向かうにつれて、前記インペラ本体の軸線に近づく方向に傾斜した背面を含み、
    前記補強コアピースの材料は、発泡材料であるインペラ。
  10. 前記発泡材料は、発泡アルミニウムである請求項9記載のインペラ。
  11. 前記補強コアピースは、前記インペラ本体の前面側に設けられ、前記内周面を含む第1のリング部と、前記インペラ本体の背面側に設けられ、前記ボス孔よりも拡径された貫通部含む第2のリング部、を備え、
    前記貫通部を区画する前記第2のリング部の面には、リング状に前記強化繊維含有樹脂が配置されている請求項9または10記載のインペラ。
  12. 前記補強コアピースは、前記インペラ本体と接触する部分に、前記強化繊維含有樹脂が収容される複数の溝を有する請求項9から11のうちいずれか一項記載のインペラ。
  13. 前記複数の溝は、前記インペラ本体の周方向に配置されたリング状の溝を含む請求項12記載のインペラ。
  14. 前記複数の溝は、前記インペラ本体の径方向に放射状に配置された放射溝を含む請求項12または13記載のインペラ。
  15. 請求項1から14のうちいずれか一項記載のインペラと、
    前記インペラの前記ボス孔に挿入され、前記インペラを回転させる回転軸と、
    を備える回転機械。
  16. 補強コアピースの母材となるリング部材のピン挿入部に金型のピンを挿入させる工程と、
    前記金型内に溶融した強化繊維含有樹脂を導入し、前記リング部材の外周面により、該強化繊維含有樹脂の流れを前記リング部材の半径方向に誘導する工程と、
    前記溶融した強化繊維含有樹脂を硬化させることで、前記金型内のインペラ本体形成領域にインペラ本体の母材を形成するとともに、該インペラ本体と一体とされた複数のブレードを形成する工程と、
    前記金型から前記インペラ本体の母材、該インペラ本体の母材に内設されたリング部材、及び複数のブレードが一体とされた構造体を取り出す工程と、
    前記構造体から余分な前記強化繊維含有樹脂を除去するとともに、前記ピン挿入部に対応する部分に前記リング部材を貫通するボス孔を形成する工程と、
    を備え
    前記外周面は、前記インペラ本体の背面側に位置する前記強化繊維含有樹脂の流れを前記補強コアピースの半径方向に誘導し、前記インペラ本体の前面側から前記インペラ本体の背面側に向かうにつれて、前記インペラ本体の軸線に近づく方向に傾斜した背面を含むインペラの製造方法。
  17. 前記金型内に前記リング部材を収容させる前に、前記リング部材のうち、前記強化繊維含有樹脂と接触する部分に、前記強化繊維含有樹脂が収容される複数の溝を形成する溝形成工程を含む請求項1記載のインペラの製造方法。
  18. 前記溝形成工程では、前記リング部材のうち、前記インペラ本体の前面側に位置する部分、及び前記インペラ本体の背面側に位置する部分に前記複数の溝を形成する請求項17記載のインペラの製造方法。
  19. 前記溝形成工程では、前記インペラ本体の周方向に配置されたリング状の溝と、前記インペラ本体の径方向に放射状に配置された放射溝と、を形成する請求項17または18記載のインペラの製造方法。
  20. 中央部を貫通する貫通孔を有する補強コアピースを形成する工程と、
    前記補強コアピースの貫通孔に金型のピンを挿入させる工程と、
    前記金型内に強化繊維含有樹脂を導入し、前記補強コアピースの外周面により、該強化繊維含有樹脂の流れを前記補強コアピースの半径方向に誘導する工程と、
    前記強化繊維含有樹脂を硬化させることで、前記金型内のインペラ本体形成領域にインペラ本体の母材を形成するとともに、該インペラ本体と一体とされた複数のブレードを形成する工程と、
    前記金型から前記インペラ本体の母材、該インペラ本体の母材に内設された前記補強コアピース、及び前記複数のブレードが一体とされた構造体を取り出す工程と、
    前記構造体から余分な前記強化繊維含有樹脂を除去するとともに、前記貫通孔に対応する部分に該貫通孔よりも拡径されたボス孔を形成する工程と、
    を備え、
    前記補強コアピースを形成する工程では、発泡材料を用いて前記補強コアピースを形成し、
    前記外周面は、前記インペラ本体の背面側に位置する前記強化繊維含有樹脂の流れを前記補強コアピースの半径方向に誘導し、前記インペラ本体の前面側から前記インペラ本体の背面側に向かうにつれて、前記インペラ本体の軸線に近づく方向に傾斜した背面を含むインペラの製造方法。
  21. 前記補強コアピースを形成する工程では、前記発泡材料として発泡アルミニウムを用いる請求項20記載のインペラの製造方法。
  22. 前記補強コアピースを形成する工程では、前記貫通孔を区画する内周面を含む第1のリング部と、前記貫通孔よりも拡径された貫通部含む第2のリング部、を含むように前記補強コアピースを形成する請求項20または21記載のインペラの製造方法。
  23. 前記補強コアピースを形成する工程では、前記補強コアピースのうち、前記強化繊維含有樹脂と接触する部分に複数の溝を形成する請求項20から22のうちいずれか一項記載のインペラの製造方法。
  24. 円錐台形状とされており、中央部を貫通するボス孔及びハブ面を有し、かつ強化繊維含有樹脂で構成されたインペラ本体と、
    前記インペラ本体のハブ面に設けられ、該インペラ本体の周方向に複数配列されたブレードと、
    前記インペラ本体のうち、前記ボス孔側に位置する部分に内設されており、内周面が前記ボス孔の一部を区画する補強コアピースと、
    を備え、
    前記補強コアピースは、前記インペラ本体の背面側に位置する前記強化繊維含有樹脂の流れを前記補強コアピースの半径方向に誘導する外周面を含み、
    前記補強コアピースの材料は、発泡材料であり、
    前記補強コアピースは、前記インペラ本体の前面側に設けられ、前記内周面を含み、前記インペラ本体の前面側から前記インペラ本体の背面側に向かうにつれて、厚さが厚くなるように構成されている第1のリング部と、前記インペラ本体の背面側に設けられ、前記ボス孔よりも拡径された貫通部を含み、前記インペラ本体の前面側から前記インペラ本体の背面側に向かうにつれて、厚さが厚くなるように構成されている第2のリング部と、を備え、
    前記貫通部を区画する前記第2のリング部の面には、リング状に前記強化繊維含有樹脂が配置されているインペラ。
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