JP6842143B1 - 伸縮継手並びに伸縮継手の設置及び補修方法 - Google Patents

伸縮継手並びに伸縮継手の設置及び補修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】補修(特に伸縮部材23の交換)を低コストかつ容易に、また、床版にかかる負担を低減して行うことを可能とする伸縮継手を提供すること、並びに、伸縮継手の設置方法を提供すること、及び、伸縮継手の補修方法を提供する。【解決手段】伸縮継手1は、樋体2と、固定用鋼板3、4と、締結体5とを有し、縦置き鋼板部31、41の外側面には囲い部33、43が設けられており、樋体2と固定用鋼板3、4とを連結する締結体5は、これらの囲い部33、43の内部に配置され、床版に固定された固定用鋼板3、4に対して着脱可能に樋体2が組み付けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、橋梁、高速道路等に敷設される道路床版の遊間部に適用される、伸縮継手、並びに、伸縮継手の設置方法、及び、伸縮継手の補修方法に関する。
橋梁や高速道路等に敷設される道路床版は、気温差や地震動により生じる床版の伸縮や歪み等を考慮し、遊間部(幅員方向に伸びる間隙ないし継目)を設けて構築される。伸縮継手は、簡易鋼製ジョイント等とも称され、当該道路床版の遊間部に設置されて、床版の伸縮や歪みを吸収する装置である。伸縮継手は、一般に、間隔を設けて配置され幅員方向に沿って伸びる一対の固定側鋼板と、当該固定側鋼板の各内面側に圧着され床版の伸縮又は歪みを吸収するゴム製の伸縮部材と、当該固定側鋼板の各外面側に設けられるアンカーバーと、を有する(特許文献1参照)。
このような伸縮継手には、当該固定側鋼板を床版の遊間部に沿って配置し、固定側鋼板の外側(アンカーバーが配置される側)にコンクリート等の舗装材を埋設し隣り合う床板のそれぞれに固定することにより、舗装材に埋設されない状態の伸縮部材を介して、隣り合う床版同士を相互に連結(ジョイント)する形態のものがある。かかる形態の伸縮継手が有するゴム製の伸縮部材は、車両が上部を通行することに伴う外的負荷や、前述の床版の伸縮や歪みも作用するうえ、舗装材に覆われることなく外部に露出し風雨等に曝されるため、摩耗又は損耗が進行し亀裂が発生し易い。近年、伸縮部材に生じた亀裂に雨水が浸入して、橋梁の構造部の腐食又は劣化を促進させてしまうことが問題視されている。この点、雨水の浸入を防止すべく、伸縮部材を覆うようにシール材(発泡充填剤)を流し込むことがあるが、路面からはみ出したシール材を通行車両が剥がしてしまう等の問題が報告されている。
実開昭54−25731号公報
伸縮継手は、中長期的な使用により徐々に劣化することから、定期的ないし不定期に補修工事を行う必要がある。前述のとおり、伸縮継手は、風雨等の外部環境に曝される部位であり車両の通行等による外的負荷を吸収する部位でもあるゴム製の伸縮部材を中心に摩耗又は損耗が進行するところ、従来の伸縮継手又は工法によると、当該伸縮部材の交換で足りる場合においても、アンカーバーを固定していた舗装材を破壊した後、固定側鋼板及びアンカーバーを含め伸縮継手全体を一体として取り出して交換していた。そのため、工事に手間がかかり、また、補修コストの増加を招いていた。また、伸縮継手全体を取り出すためには、床版に固設するために幅員方向に沿って埋設された舗装材(コンクリート等)を、全体的に破壊して除去しなければならないため、交換作業の度に床版に負担がかかり、交換を繰り返すことにより床版にダメージを与えるという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、補修(特に伸縮部材の交換)を容易にかつ低コストで、また、床版にかかる負担を低減して行うことを可能とする、伸縮継手を提供すること、並びに、伸縮継手の設置方法を提供すること、及び、伸縮継手の補修方法を提供することを目的とする。
本発明に係る伸縮継手は、
(A)
レール状に配置された一対の鋼板と、
前記鋼板の間に挟み込まれるようにして前記鋼板の延伸方向に沿って設けられ、側端部が前記鋼板の内側面に圧着されることにより、一対の前記鋼板を連結するゴム製の伸縮部材23と、
一対の前記鋼板のそれぞれの外側面に対して略直角に突設されるネジ部材と、
を備える樋体、
(B)
前記ネジ部材の貫通孔が穿設され、当該貫通孔の外側開口部を囲うようにして外側面に設けられ上下に開口する上面視コ字状の囲い部を備える一対の固定用鋼板、
(C)
前記ネジ部材に螺合し、前記ネジ部材が前記貫通孔に挿入されるようにして前記樋体の一方の外側面に当接された一方の前記固定用鋼板と、前記ネジ部材が前記貫通孔に挿入されるようにして前記樋体の他方の外側面に当接された他方の前記固定用鋼板と、前記樋体と、を相互に連結する締結体、
を有することを特徴とする。
本発明に係る伸縮継手の設置方法は、
床版の遊間部に、前段落に記載の伸縮継手を設置するための伸縮継手の設置方法であって、
前記ネジ部材が前記貫通孔に挿入されるようにして前記樋体の外側面に前記固定用鋼板を当接させた後、
前記締結体を前記囲い部内に配置して前記ネジ部材に装着することにより、前記樋体と前記固定用鋼板とを連結して伸縮継手を組み立てて設置すること、
を含むことを特徴とする。
本発明に係る伸縮装置の補修方法は、
前記伸縮継手の設置方法により床版の遊間部に設置された伸縮継手の樋体を交換するための伸縮継手の補修方法であって、
前記囲い部内に締結体着脱空間を形成し、次いで、
前記ネジ部材に装着された締結体を当該締結体着脱空間内で取り外して、一対の前記固定用鋼板から前記樋体を取り出した後、
新たな樋体を、前記貫通孔に前記ネジ部材が挿入されるように一対の前記固定用鋼板の間に差し込み、前記締結体を当該締結体着脱空間内に配置して前記ネジ部材に装着すること、
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、補修(特に伸縮部材の交換補修)を容易にかつ低コストで、また、床版にかかる負担を低減して行うことを可能とする伸縮継手を提供すること、並びに、当該伸縮継手の設置方法を提供すること、及び、当該伸縮継手の補修方法を提供することができる。
本発明の一実施の形態である伸縮継手の構成を示す斜視図である。 図1に示す伸縮継手の一部拡大図である。 図1に示す伸縮継手の組立て後の状態を示す斜視図である。 図1に示す伸縮継手を床版の遊間部に設置した状態を示す斜視図である。 図4に示す伸縮継手から樋体を取り出した状態を示す斜視図である。 図1に示す締結体を拡大して示す斜視図である。
以下、適宜図面を参照しつつ本発明を具体的に説明するが、本発明は図面に示す実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない限りにおいて適宜変更可能である。図1は、本発明の一実施の形態である伸縮継手1の構成を示す斜視図である。なお、伸縮継手1はいわゆる定尺品であり、設置現場においては道路幅員に応じて、通常、複数の伸縮継手1が連続して設置されるものであるところ、図1では、かかる状態を説明すべく、端部を相互に連続させた二つの伸縮継手1が示されている。図2は、図1に示す伸縮継手の一部拡大図である。
伸縮継手1は、道路床版の遊間部に組み込まれて、床版の伸縮や歪みを吸収又は緩衝する装置である。伸縮継手1は、樋体2と、固定用鋼板3、4と、締結体5とを有し、床版に固定された固定用鋼板3、4に対して着脱可能に樋体2が組み付けられることにより、伸縮部材23を含む樋体2のみを取り外して交換(補修)することができる。樋体2は、一対の鋼板21、22と、ゴム製の伸縮部材23と、ネジ部材24とを備える。以下、各構成について詳説する。
鋼板21、22は、いずれも長手方向に延びる長帯状の鋼材であり、それぞれが縦置きされて、レール状に相互に並行に配置される。鋼板21、22は、図1に示すように、上面視で台形波状に複数回屈曲している。より具体的には、鋼板21、22の長手方向に対し平行に配置される平板部と、該長手方向に対し斜め方向に配置される傾斜部とが交互に配置されることにより、上辺及び下辺が台形波状に屈曲するように形成されている。
伸縮部材23は、鋼板21、22の間に挟み込まれるようにして鋼板21、22の延伸方向に沿って設けられ、側端部が鋼板21、22の内側面にプレス加硫接着により圧着されることにより、一対の鋼板21、22を連結する止水ゴム製の部材である。伸縮部材23は、鋼板21と鋼板22との間に、蛇腹状に折れ曲げられた状態で取り付けられており、鋼板21、22に作用する外力を吸収、緩和することによって床版の伸縮や歪みを吸収又は緩衝するとともに、下方への漏水を防止する。
ネジ部材24は、鋼板21、22のそれぞれの外側面に対して略直角に複数突設されている。本実施の形態においては、前述の平板部の外側面に対して、全ネジの一端を略直角に溶接することにより、鋼板21、22を縦置きした状態においてネジ部材24が水平方向に延びるように設けられている。
前述のとおり、鋼板21、22は、伸縮部材23を介して相互に連結されている。したがって、樋体2は、鋼板21、22が相互に接近又は離間する方向に移動可能である。
次に、一対の固定用鋼板3、4について説明する。固定用鋼板3、4は、それぞれが、ネジ部材24の貫通孔32、42が穿設される縦置き鋼板部31、41、及び、貫通孔32、42の外側開口部を囲うようにして縦置き鋼板部31、41の外側面に突設され上下に開口する上面視コ字状の囲い部33、43を備える。
それぞれの縦置き鋼板部31、41は、上辺が台形波状に屈曲し、下辺が直線状に形成されている。より具体的には、縦置き鋼板部31、41の長手方向(直線的に形成される下辺の延伸方向)に対し平行に配置される台形部と、該長手方向に対し斜め方向に配置される三角形部とが交互に配置されることにより、樋体2を構成する鋼板21、22の折れ曲がり形状に対応して、上辺側が台形波状に屈曲するように形成されている。縦置き鋼板部31、41のそれぞれの側面には、ネジ部材24の突設位置に対応して、貫通孔32、42が複数穿設されている。
それぞれの囲い部33、43は、貫通孔32、42の外側開口部を囲うようにして縦置き鋼板部31、41の外側面に突設される。囲い部33、43は、当該外側面に溶接される側面部と、当該貫通孔32、42に対向して配置され当該側面部に一体として設けられる背面部とにより構成され、上下に開口する上面視コ字状の締結体着脱空間形成部材であり、貫通孔32、42に挿入されたネジ部材の頭頂部に締結体5を嵌め込んで、所定の工具(図示しない)を用いて締結することが可能な内部寸法に設定されている。囲い部33、43は、後説する伸縮継手の補修方法において、囲い部33、43の内部に流れ込んだ舗装材又は段差修正材を斫りやすいように、好ましくは、その上辺(上方開口部の縁)の高さが縦置き鋼板部31、41の上辺の高さに一致するように設けられる。
本実施の形態においては、固定用鋼板3、4のそれぞれは、アンカー部34、44と、底板35、45とを備える。縦置き鋼板部31、41の側面には、アンカー部34、44としてのアンカーバーが所定の間隔で複数突設されており、縦置き鋼板部31、41の下辺部には、外方に向けて延びる底板35、45が設けられている。
締結体5は、ネジ部材24に螺合し、鋼板21に突設されたネジ部材24が貫通孔32に挿入されるようにして樋体2の一方の外側面に当接された一方の固定用鋼板3と、鋼板22に突設されたネジ部材24が貫通孔42に挿入されるようにして樋体2の他方の外側面に当接された他方の固定用鋼板4と、樋体2と、を相互に連結するための締結用部品である。
図3は、図1に示す伸縮継手1の組立て後の状態を示す斜視図である。ネジ部材24が貫通孔32に挿入されるように鋼板21と固定用鋼板3とを当接させた状態で、囲い部33内に挿入されたネジ部材24の頭頂部に締結体5を装着することにより、樋体2と固定用鋼板3とが連結されている。同様に、ネジ部材24が貫通孔42に挿入されるように鋼板22と固定用鋼板4とを当接させた状態で、囲い部43内に挿入されたネジ部材24の頭頂部に締結体5を装着することにより、樋体2と固定用鋼板4とが連結されている。
図4は、図1に示す伸縮継手1を道路床版の遊間部に組み込んだ状態を示す斜視図である。伸縮継手1は、固定用鋼板3に設けられたアンカー部34を一方の床版側の内部鉄筋に溶接した後、固定用鋼板3の外側(アンカー部34が配置される側)に舗装材を流し込んで当該アンカー部34を埋設して固定し、固定用鋼板4に設けられたアンカー部44を他方の床版側の内部鉄筋に溶接した後、固定用鋼板4の外側(アンカー部44が配置される側)に舗装材を流し込んで当該アンカー部44を埋設して固定することにより、道路床版の遊間部に設置されている。かかる伸縮継手1を設置することにより、気温差や地震動により生じる床版の伸縮や歪み等を伸縮部材23において吸収して、道路又は橋脚を保安することができる。なお、本実施の形態に示す伸縮接手1は、図4に示すように、舗装材に埋設されない状態の伸縮部材23を介して、隣り合う床版同士を相互に連結(ジョイント)する形態のものであるところ、後述するとおり、補修(特に伸縮部材の交換)を容易にかつ低コストで行うことができ、また、床版にかかる負担を大幅に低減することが可能である。
図5は、図4に示す伸縮継手1から樋体2を取り外した状態を示す斜視図である。伸縮継手1は、風雨等の外部環境に曝され外的負荷を吸収する部位であるゴム製の伸縮部材23を中心に摩耗ないし損耗が進行するところ、伸縮部材23の交換補修を行う場合には、締結体5を取り外すことにより、床版に固定された固定用鋼板3、4から、摩耗等が進行したゴム製の伸縮部材23を備える樋体2のみを取り外すことができる。次いで、新たな樋体2を、床版に固定された固定用鋼板3、4(特に縦置き鋼板部31、41の内側面側)の隙間に挿入し、各貫通孔32、42に挿入されたネジ部材24に締結体5を装着することにより、新たな樋体2に交換することができる。
この点、締結体5は、上下に開口する囲い部33、43に囲われた状態でネジ部材24に装着されておりアンカー部34、44の埋設時にはコンクリート等の埋設材が囲い部33、43の内側に流入して固化することになるが、囲い部33、43の内側には内部鉄筋が組み込まれておらず容易に埋設材を斫り取ることができ、締結体5の着脱空間を形成することができる。また、樋体2は、鋼板21、22が相互に接近又は離間する方向に移動可能であり、バール等の工具を用いて鋼板21、22を相互に接近した状態にすることで、床版に固定された固定用鋼板3、4の隙間にネジ部材24を備える樋体2を嵌入したり、当該隙間から取り外したりすることができる。このように、本発明に係る伸縮継手1によれば、樋体2のみを交換することができ、アンカー部(アンカーバー)を含め伸縮継手全体を一体として取り出して交換していた従来の伸縮継手に比べ、補修(特に伸縮部材23の交換)を低コストかつ容易に行うことができる。
前述のとおり、固定用鋼板3、4は、外方に向けて延びる底板35、45を備えている。この点、床版の遊間部の間隔・寸法Lは規格化(30mm、50mm、200mm等)されているところ、底板35、45を備えることにより、一種の樋体2でも複数の規格寸法に対応することができる(図4参照)。
図6は、図1に示す締結体5を拡大して示す斜視図であり、特に、(A)は円筒部側から示した図であり、(B)は頭部側から示した図である。締結体5は、内周面にネジ部材24に螺合する雌ネジが形成され貫通孔32、42に挿入可能な円筒部51と、円筒部51の一端に設けられ、多角形状の側面より成る締付け用の頭部52と、円筒部51に挿入されるワッシャー53と、円筒部51の他端外周面上に突設され、ワッシャー53が円筒部51から脱落するのを防止するカシメ部(微少突起部)54と、を有する。
かかる構成を有する締結体5によれば、貫通孔32、42に挿入されたネジ部材24の頭頂部に締結体5を螺合させた後、頭部52に所定の工具(レンチ等)を差し込んで回転させることにより円筒部51をネジ部材24に装着すると同時に、頭部52と縦置き鋼板部31、41との間にワッシャー53を挟み込ませることができ、ワッシャーの脱落や付け忘れを防止でき、ワッシャーを別体として取り付ける形態に比べ、作業性が向上する。また、円筒部51によりネジ部材24のネジ山がカバーされるため、後説する設置工程又は補修工程を実行することにより、囲い部33、43の内部にコンクリートC等の舗装材が流入した場合でも、ネジ溝に舗装材が付着固化して締結体5の着脱が困難になってしまうことがない。
次に、伸縮継手1の設置方法について説明する。本発明の一実施の形態に係る伸縮継手の設置方法は、床版の遊間部に、伸縮継手を設置するための伸縮継手の設置方法であって、ネジ部材が前記貫通孔に挿入されるようにして前記樋体の外側面に前記固定用鋼板を当接させた後、前記締結体を前記囲い部内に配置して前記ネジ部材に装着することにより、前記樋体と前記固定用鋼板とを連結して伸縮継手を組み立てて設置すること、を含む。かかる設置方法によれば、後日、樋体2の交換補修を要する場合においても、床版に固定された固定用鋼板3、4から樋体2のみを取り外して交換することができ、補修(特に伸縮部の交換)を低コストかつ容易に行うことができる。加えて、本実施の形態の設置方法によれば、囲い部内の舗装材を除去すれば樋体2を交換することができ、床版に固設するために埋設した舗装材(コンクリート等)を全体的に破壊する必要がないため、伸縮部の交換作業に伴い床版にかかる負担を、大幅に低減することが可能である。
伸縮継手1の設置方法につき、より詳しく説明すると、(1)ネジ部材24が貫通孔32、42に挿入されるようにして樋体2の外側面に固定用鋼板3、4を当接させた後、締結体5を囲い部33、43内に配置してネジ部材24に装着することにより、樋体2と固定用鋼板3、4とを連結して伸縮継手1を組み立てる第1設置工程(本工程実行後の形態につき図2参照)と、(2)道路床版の遊間部に架け渡すようにして伸縮継手1を配置する第2設置工程と、(3)舗装材(コンクリートC等)を流し込んで、一方の固定用鋼板3を一方の床版に固定し、他方の固定用鋼板4を他方の床版に固定する第3設置工程(本工程実行後の形態につき図3参照)と、を含む。第3設置工程を実行することにより、固定側鋼板21、22を床版に固定するための舗装材が囲い部33、43の内部に流れ込むが、舗装面と囲い部33、43内部の当該舗装材との間に段差が生じた場合には、前記第3設置工程の後、囲い部33、43の内部に段差を修正するための舗装材(段差修正材)を流し込む工程を含むようにしても良い。
アンカー部34、44と床版に埋め込まれる内部鉄筋6、7とを溶接する場合には、第2設置工程と第3設置工程との間に実行する。なお、床版上に固定用鋼板3、4を載置する空間が形成されていない場合には、第2設置工程に先立って、遊間部に沿って、固定側鋼板21、22を載置するための当該空間を斫り取る等して形成しておき、第3設置工程において、固定側鋼板21、22により区画された当該斫り取られた空間内に舗装材を流し込む。
次に、伸縮継手1の補修方法について説明する。本発明の一実施の形態に係る伸縮継手の補修方法は、前記伸縮継手の設置方法により床版の遊間部に設置された伸縮継手の樋体を交換するための伸縮継手の補修方法であって、囲い部内に締結体着脱空間を形成し、次いで、ネジ部材に装着された締結体を当該締結体着脱空間内で取り外して、一対の固定用鋼板から樋体を取り出した後、新たな樋体を、貫通孔にネジ部材が挿入されるように一対の固定用鋼板の間に差し込み、締結体を当該締結体着脱空間内に配置してネジ部材に装着すること、を含む。かかる補修方法によれば、床版に固定された固定用鋼板から樋体のみを取り外して交換することができ、補修(特に伸縮部の交換)を低コストかつ容易に行うことができる。加えて、本実施の形態の補修方法によれば、囲い部内に締結体着脱空間を形成することにより樋体を交換することができ、舗装材を除去すべき箇所が囲い部内に限られる。したがって、本実施例によれば、床版に固設するために幅員方向に沿って埋設された舗装材を全体的に破壊していた従来に比して、打撃力を加える範囲が限定的であり、伸縮部の交換作業に伴い床版にかかる負担を、大幅に低減することが可能である。
伸縮継手1の補修方法につき、より詳しく説明すると、(A)囲い部33、34内に締結体着脱空間を形成する第1補修工程と、(B)ネジ部材24に装着された締結体5を締結体着脱空間内で取り外して、一対の固定用鋼板3、4から樋体2を取り出す第2補修工程と、(C)新たな(未使用の)樋体2を、貫通孔32、42にネジ部材24が挿入されるように一対の固定用鋼板3、4の間に差し込み、締結体5を締結体着脱空間内に配置してネジ部材24に装着する第3補修工程と、を含む。第1補修工程について補説すると、締結体着脱空間とは、固定用鋼板3、4と樋体2とを連結するため囲い部33、43の内側に配置される締結体5を、ネジ部材24に螺合させて装着したり、ネジ部材24から取り外したりする作業を行うために、締結体5に工具を取り付けて回転させることが可能な、囲い部33、34の内側に形成される空間をいう。囲い部33、43の内部にコンクリート等又は段差修正材(舗装材)が流れ込んで固化している場合には、これを斫る、又は、溶解して取り除くことにより、囲い部33、43の内部に締結体着脱空間を形成する。
この伸縮継手の補修方法は、伸縮継手1を設置した業者に限らず、伸縮継手1の補修を専門に行うメンテナンス業者でも実施することが可能である。すなわち、伸縮継手の生産者と、伸縮継手の設置方法の実施者と、伸縮継手の補修方法の実施者とは異なっていても良い。
なお、第3補修工程の実行後、締結体着脱空間が形成されたままであると舗装面と囲い部33、43内部との間に段差が生じてしまうので、これを解消すべく、囲い部33、43の内部に段差修正材を流し込む第4補修工程を含むようにしても良い。前述の段差修正材としては、日本橋梁工業株式会社のウェブサイト(製品紹介ページ)に掲載される製品、より具体的には、ロードパテと寒水砂を溶解窯にて混合することにより生成される石油樹脂製の合材を用いることができる。同合材は、160−170度で溶けることから、囲い部33、43に流し込まれて固化した段差修正材を除去する場合には、加熱により、すくい出し等で容易に取り除くことができる。発明者の実験によれば、囲い部33、43に流し込む段差修正材には、珪砂を入れなくても良い。
伸縮継手1は、いわゆる定尺品であるが、図示するように、貫通孔32、42や囲い部33、43等を複数設けておくことにより、適当な長さで切断して端尺品として利用することも可能である。伸縮継手の交換方法においては、設置済みの樋体2の全てを交換しても良いが、交換を要する樋体2のみを取り出して交換することも可能である。
樋体2と固定用鋼板3、4とを長手方向端部で締結する態様、即ち、図示するように、樋体2の長手方向端部にネジ部材24を備え、固定用鋼板3、4の長手方向端部に貫通孔32a、32b、42a、42bを備える態様においては、当該貫通孔32a、32b、42a、42bの近傍に側面板36a、36b、46a、46bを突設するようにしても良い。前述のとおり、伸縮継手1を連続して設置したとき、図示するように、一方の樋体2の側面板36a、46aと他方の樋体2の側面板36b、46bとにより囲い部の側面部に相当する部位を形成することができ、側面板36a、46aと側面板36b、46bとの間に流れ込んだ舗装材を斫り易くなる。
本発明は、上記実施の形態ないし実施例に限定されず、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形実施が可能である。
本発明は、橋梁、高速道路等に敷設される道路床版の遊間部に適用される、伸縮継手、並びに、伸縮継手の設置方法、及び、伸縮継手の補修方法として利用することが可能である。
1 伸縮継手
2 樋体
21 鋼板
22 鋼板
23 伸縮部材
24 ネジ部材
3 固定用鋼板
31 縦置き鋼板部
32 貫通孔
33 囲い部
34 アンカー部
35 底板
36 側面板
4 固定用鋼板
41 縦置き鋼板部
42 貫通孔
43 囲い部
44 アンカー部
45 底板
46 側面板
5 締結体
51 円筒部
52 頭部
53 ワッシャー
54 カシメ部

Claims (3)

  1. (A)
    レール状に配置された一対の鋼板と、
    前記鋼板の間に挟み込まれるようにして前記鋼板の延伸方向に沿って設けられ、側端部が前記鋼板の内側面に圧着されることにより、一対の前記鋼板を連結するゴム製の伸縮部材23と、
    一対の前記鋼板のそれぞれの外側面に対して略直角に突設されるネジ部材と、
    を備える樋体、
    (B)
    前記ネジ部材の貫通孔が穿設され、当該貫通孔の外側開口部を囲うようにして外側面に設けられ上下に開口する上面視コ字状の囲い部を備える一対の固定用鋼板、
    (C)
    前記ネジ部材に螺合し、前記ネジ部材が前記貫通孔に挿入されるようにして前記樋体の一方の外側面に当接された一方の前記固定用鋼板と、前記ネジ部材が前記貫通孔に挿入されるようにして前記樋体の他方の外側面に当接された他方の前記固定用鋼板と、前記樋体と、を相互に連結する締結体、
    を有することを特徴とする伸縮継手。
  2. 床版の遊間部に、請求項1記載の伸縮継手を設置するための伸縮継手の設置方法であって、
    前記ネジ部材が前記貫通孔に挿入されるようにして前記樋体の外側面に前記固定用鋼板を当接させた後、
    前記締結体を前記囲い部内に配置して前記ネジ部材に装着することにより、前記樋体と前記固定用鋼板とを連結して伸縮継手を組み立てて設置すること、
    を含むことを特徴とする伸縮継手の設置方法。
  3. 請求項2記載の伸縮継手の設置方法により床版の遊間部に設置された伸縮継手の樋体を交換するための伸縮継手の補修方法であって、
    前記囲い部内に締結体着脱空間を形成し、次いで、
    前記ネジ部材に装着された締結体を当該締結体着脱空間内で取り外して、一対の前記固定用鋼板から前記樋体を取り出した後、
    新たな樋体を、前記貫通孔に前記ネジ部材が挿入されるように一対の前記固定用鋼板の間に差し込み、前記締結体を当該締結体着脱空間内に配置して前記ネジ部材に装着すること、
    を含むことを特徴とする伸縮継手の補修方法。
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