JP6842107B2 - 内燃機関の冷却構造 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の冷却構造に関する。
従来より、内燃機関のシリンダブロックに設けられた冷却水流路(ウォータジャケット)に、流通する冷却水の流量や流速等の流れを規制するためのスペーサ部材(ウォータジャケットスペーサ)を挿入した冷却構造が知られている。このようなスペーサ部材としては、シリンダボア回りに環状に形成された冷却水流路に応じた形状となるように、環状に一体的に成形されたものがあるが、成形し難く、また、搬送時や保管時に取り扱い難いという問題があった。
例えば、下記特許文献1には、ウォータージャケットの周方向に間隔を空けて配される2分割されたウォータージャケットスペーサが開示されている。
特開2015−200303号公報
しかしながら、上記のように冷却水流路の周方向に間隔を空けてスペーサ部材同士を配設した場合には、隣り合うスペーサ部材の互いに隣接する端部のうちの上流側に配された一方の端部の四周側面に沿って流れる水流が他方の端部の端面に衝突して拡散したり、圧力損失が増大したりする傾向があり、更なる改善が望まれる。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、冷却水流路の周方向に間隔を空けて配置される複数のスペーサ部材を用いながらもスペーサ部材による冷却水の流れ規制機能の低下を抑制し得る内燃機関の冷却構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明に係る内燃機関の冷却構造の一例は、シリンダブロックに設けられた冷却水流路に周方向に間隔を空けて複数のスペーサ部材が配置された内燃機関の冷却構造であって、前記複数のスペーサ部材は、周方向に隣り合うスペーサ部材の端部が互いに隣接するように配置され、前記複数のスペーサ部材の互いに隣接する端部は、上流側に配された一方の端部と下流側に配された他方の端部とを含み、前記一方の端部の四周側面のうちの少なくともシリンダヘッド側に向く面を他方の端部に向けて仮想的に延長した仮想面が該他方の端部の端面に交差しないように設けられており、前記他方の端部のシリンダヘッド側に向く面が、前記一方の端部のシリンダヘッド側に向き、かつ流路天面に略平行な略平坦面状とされた面よりも流路底側に位置する構成とされていることを特徴とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る内燃機関の冷却構造の一例は、シリンダブロックに設けられた冷却水流路に周方向に間隔を空けて複数のスペーサ部材が配置された内燃機関の冷却構造であって、前記複数のスペーサ部材は、周方向に隣り合うスペーサ部材の端部が互いに隣接するように配置され、前記複数のスペーサ部材の互いに隣接する端部は、上流側に配された一方の端部と下流側に配された他方の端部とを含み、前記一方の端部の四周側面のうちの少なくともシリンダヘッド側に向く面を他方の端部に向けて仮想的に延長した仮想面が該他方の端部の端面に交差しないように設けられており、前記一方の端部のシリンダヘッド側に向く面が、下流側に向かうに従い下るように傾斜する傾斜面状とされ、該一方の端部のシリンダヘッド側に向く面を前記他方の端部に向けて仮想的に延長した仮想面が、前記他方の端部のシリンダヘッド側に向く面に交差する構成とされていることを特徴とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る内燃機関の冷却構造の一例は、シリンダブロックに設けられた冷却水流路に周方向に間隔を空けて複数のスペーサ部材が配置された内燃機関の冷却構造であって、前記複数のスペーサ部材は、周方向に隣り合うスペーサ部材の端部が互いに隣接するように配置され、前記複数のスペーサ部材の互いに隣接する端部は、上流側に配された一方の端部と下流側に配された他方の端部とを含み、前記一方の端部の四周側面のうちの少なくともシリンダヘッド側に向く面を他方の端部に向けて仮想的に延長した仮想面が該他方の端部の端面に交差しないように設けられており、前記一方の端部のシリンダヘッド側に向く面が、下流側に向かうに従い上るように傾斜する傾斜面状とされ、該一方の端部のシリンダヘッド側に向く面を前記他方の端部に向けて仮想的に延長した仮想面が、流路天面に交差する構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、冷却水の水流は、周方向に隣り合うスペーサ部材の互いに隣接する端部のうちの上流側に配された一方の端部の四周側面に沿って下流側に向かう。そして、この一方の端部の四周側面のうちの少なくとも一側面に沿って下流側に向かう水流が他方の端部の端面に直接的に衝突し難くなる。これにより、少なくとも一側面側を流れる冷却水の拡散や、一側面側における圧力損失の増大を軽減することができ、周方向に間隔を空けて複数のスペーサ部材が配置されながらも、スペーサ部材によって冷却水の流れを所期する状態に規制することができる。
また、本発明においては、前記一方の端部の一側面は、シリンダヘッド側に向く面とされていてもよい。
本発明によれば、シリンダボア壁のうち特に冷却することが望まれる燃焼室側となるシリンダヘッド側を流れる冷却水の拡散や、シリンダヘッド側における圧力損失の増大を軽減することができる。
また、本発明においては、前記複数のスペーサ部材の互いに隣接する端部は、前記一方の端部の四周側面のそれぞれを前記他方の端部に向けて仮想的に延長した各仮想面が該他方の端部の端面に交差しないように設けられていてもよい。
本発明によれば、周方向に隣り合うスペーサ部材の互いに隣接する端部のうちの上流側に配された一方の端部の四周側面の全ての面に沿って下流側に向かう水流が他方の端部の端面に直接的に衝突し難くなる。これにより、より効果的に冷却水の拡散や、隣り合うスペーサ部材の互いに隣接する端部の周囲における圧力損失の増大を軽減することができる。
また、本発明においては、前記他方の端部の断面積は、前記一方の端部の断面積よりも小とされていてもよい。
本発明によれば、冷却水流路における隣接する各端部が配された部位の流路断面形状を同一とし、周方向に隣り合うスペーサ部材の互いに隣接する端部の断面積(断面形状)を異ならせることで、一方の端部の四周側面のうちの少なくとも一側面の仮想面が他方の端部の端面に交差しないように設けることもできる。つまり、比較的に形状変更が容易なスペーサ部材の互いに隣接する端部の断面積(断面形状)を異ならせることで、隣接する各端部が配された部位の流路断面形状を異ならせる必要性を低減することができ、本発明に係る内燃機関の冷却構造の簡略化を図ることができる。
本発明に係る内燃機関の冷却構造は、上述のような構成としたことで、冷却水流路の周方向に間隔を空けて配置される複数のスペーサ部材を用いながらもスペーサ部材による冷却水の流れ規制機能の低下を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の冷却構造の一例を模式的に示す一部省略概略平面図である。 (a)は、図1におけるX部に対応させた一部破断概略平面図、(b)は、(a)におけるY1−Y1線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図である。 (a)は、図2(a)におけるY2−Y2線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図、(b)は、図2(a)におけるY3−Y3線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図である。 (a)、(b)は、同内燃機関の冷却構造の変形例をそれぞれ模式的に示し、図2(b)に対応させた一部破断概略縦断面図である。 (a)、(b)は、同内燃機関の冷却構造の他の変形例をそれぞれ模式的に示し、図2(b)に対応させた一部破断概略縦断面図である。 (a)、(b)は、同内燃機関の冷却構造の更に他の変形例をそれぞれ模式的に示し、図2(b)に対応させた一部破断概略縦断面図である。 (a)、(b)は、同内燃機関の冷却構造の更に他の変形例をそれぞれ模式的に示し、図2(b)に対応させた一部破断概略縦断面図である。 同内燃機関の冷却構造の更に他の変形例を模式的に示し、図1に対応させた一部省略概略平面図である。 同内燃機関の冷却構造の更に他の変形例を模式的に示し、図1に対応させた一部省略概略平面図である。 同内燃機関の冷却構造の更に他の変形例を模式的に示し、図1に対応させた一部省略概略平面図である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1〜図10は、本実施形態に係る内燃機関の冷却構造の一例及びその変形例を模式的に示す図である。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。また、以下では、本実施形態に係る内燃機関の冷却構造が適用される内燃機関の一例としての自動車用エンジンのシリンダヘッドを上方側に配し、ピストンの軸方向を概ね上下方向とした状態を基準として上下方向等を説明する。
本実施形態に係る内燃機関の冷却構造1は、図1に示すように、シリンダブロック2に設けられた冷却水流路(ウォータージャケット)4に周方向に間隔を空けて複数のスペーサ部材10,10が配置された構成とされている。これら複数のスペーサ部材10,10は、冷却水流路4を流通する冷却水の流量や流速等の流れを規制する規制部材としてのウォータージャケットスペーサを構成する。
シリンダブロック2は、自動車用エンジン等の内燃機関を構成する。このシリンダブロック2には、往復動されるピストン9を収容するシリンダボア3が設けられている。図例のシリンダブロック2は、3気筒の自動車用エンジンを構成するものとされている。また、このシリンダブロック2に、3個のシリンダボア3,3,3が互いに隣接して直列状に設けられた例を示している。
また、このシリンダブロック2には、シリンダボア3,3,3の開口周縁を囲むようにシールするガスケット(シリンダヘッドガスケット)8を介してシリンダヘッド7がボルト等によって組み付けられる(図2(b)参照)。
シリンダボア3,3,3の周囲には、オープンデッキタイプの冷却水流路4が一連(環状)に溝状に形成されている。この冷却水流路4における隣接するシリンダボア3,3間の部分には、互いに接近して対をなすくびれ部4a,4aが形成されている。くびれ部4a,4aの溝幅は、冷却水流路4の他の円弧部4bの溝幅よりも大とされている。
また、図1及び図2(a)に示すように、冷却水流路4の溝幅方向両側は、シリンダボア3側の内周側壁面4cとシリンダボア3とは反対側の外周側壁面4dとによって区画されている。また、図2(b)に示すように、冷却水流路4の溝深さ方向両側は、溝底(不図示のオイルパン)側の溝底面4fと開口(シリンダヘッド7)側の溝天面4eとによって区画されている。図例では、溝天面4eは、ガスケット8の下面とされている。
また、この冷却水流路4は、図3に示すように、周方向に見た流路断面形状が略方形状(図例では、溝深さ方向に長尺な略矩形状)とされている。なお、冷却水流路4の周方向に見た流路断面形状は、図例に限られず、例えば、開口(シリンダヘッド7)側に向かうに従い溝幅を広げるように拡開状とされたものでもよい。また、冷却水流路4は、周方向に見た流路断面形状が全周に亘って略一様な形状とされたものでもよく、周方向の途中部位に溝幅や溝深さを異ならせた部位が設けられたものでもよい。
シリンダブロック2には、この冷却水流路4に通じる冷却水(不凍液も含む)導入口5と冷却水排出口6とが設けられている。冷却水排出口6は、不図示のラジエータに配管接続され、ラジエータのアウトレット側は、ウォータポンプ(不図示)を介して冷却水導入口5に配管接続される。これによって、冷却水が冷却水流路4とラジエータとの間で循環する。
図例の冷却水導入口5及び冷却水排出口6は、直列状に設けられた複数のシリンダボア3,3,3のうちの配列方向一端部に設けられたシリンダボア3の外周側に位置するように設けられている。また、これら冷却水導入口5及び冷却水排出口6は、配列方向一端部のシリンダボア3の外周側において、配列方向に直交する方向に対向するように設けられている。換言すれば、冷却水導入口5及び冷却水排出口6は、シリンダブロック2の配列方向一端部の幅方向両側部において開口するように設けられている。なお、図1では、紙面上における下側の端部が配列方向一端部であり、紙面上における上側の端部が配列方向他端部である。
上記のような位置に冷却水導入口5及び冷却水排出口6が設けられた場合には、図1の二点鎖線にて示すように、冷却水流路4内において冷却水が概ね以下のように流れる。冷却水導入口5から導入された冷却水は、配列方向一端部のシリンダボア3の外周側に設けられた円弧部4bに沿って配列方向一端側と配列方向他端側とに向かって二方向に分岐する。分岐した冷却水は、それぞれ下流側端となる冷却水排出口6に向かって流れる。つまり、配列方向一端側に向かう冷却水は、配列方向一端側の円弧部4bに沿って冷却水排出口6に向かって流れる。一方、配列方向他端側に向かう冷却水は、配列方向他端部のシリンダボア3の外周側の円弧部4bにおいて折り返された後、配列方向一端側に向かい、冷却水排出口6に向かって流れる。
なお、シリンダヘッド7にもシリンダブロック2の冷却水流路4に連通するように冷却水流路(ウォータジャケット)が設けられていてもよい。この場合は、シリンダブロック2に冷却水排出口6が設けられた態様に代えて、シリンダヘッド7に冷却水排出口が設けられ、これにラジエータに通じる配管が接続されていてもよい。
また、本実施形態に係る内燃機関の冷却構造1が適用される内燃機関としては、その他の気筒数のものでもよく、また、直列エンジンに限られず、V型エンジンや水平対向エンジン(フラットエンジン)等の種々の内燃機関でもよい。このようにピストンの軸方向が上下方向とは異なる方向である場合には、上側をシリンダヘッド7側、下側を溝底面4f側と読み替えるようにしてもよい。また、オープンデッキタイプの冷却水流路4が設けられたものに限られず、クローズドデッキタイプの冷却水流路4が設けられたものにも適用可能である。
スペーサ部材10,10は、図1に示すように、冷却水流路4の概ね全周に亘って設けられている。本実施形態では、スペーサ部材10,10は、配列方向に直交する方向に2分割(図例では、略2等分)されている。つまり、スペーサ部材10,10は、冷却水導入口5側(シリンダブロック2の幅方向一方側)に配された第1スペーサ部材10Aと冷却水排出口6側(シリンダブロック2の幅方向他方側)に配された第2スペーサ部材10Bとからなる。
これら第1スペーサ部材10A及び第2スペーサ部材10Bは、剛性を有し、例えば、硬質合成樹脂の成型体からなるものでもよい。また、これら第1スペーサ部材10A及び第2スペーサ部材10Bは、それぞれ薄板状に形成され、厚さ方向を冷却水流路4の溝幅に沿わせて配置されている。これら第1スペーサ部材10A及び第2スペーサ部材10Bは、それぞれ冷却水流路4の形状に対応させて円弧部10b及び接続部10aを有している。つまり、第1スペーサ部材10Aの円弧部10b及び第2スペーサ部材10Bの円弧部10bは、冷却水流路4の円弧部4bに対応し、第1スペーサ部材10Aの接続部10a及び第2スペーサ部材10Bの接続部10aは、冷却水流路4のくびれ部4aに対応する。
また、これら第1スペーサ部材10Aと第2スペーサ部材10Bとの配列方向両端部における間隔(周方向に沿う寸法)G(図2(b)参照)は、水流れを規制する観点等から適宜の寸法としてもよく、例えば、2mm〜50mm程度としてもよく、好ましくは5mm〜20mm程度としてもよく、10mm前後としてもよい。
また、これら第1スペーサ部材10A及び第2スペーサ部材10Bは、周方向に隣り合うスペーサ部材10(10A),10(10B)の端部11,21が互いに隣接するように配置されている。そして、互いに隣接する端部11,21は、上流側に配された一方の端部(上流側端部)11と、これの下流側に配された他方の端部(下流側端部)21と、を含んでいる。また、互いに隣接する端部11,21は、上流側端部11の四周側面12,13,14,15のうちの少なくとも一側面12,13,14,15を下流側端部21に向けて仮想的に延長した仮想面32,33,34,35が下流側端部21の端面26に交差しないように設けられている。
本実施形態では、冷却水導入口5及び冷却水排出口6並びに各スペーサ部材10A,10Bは、上述のように設けられているので、第1スペーサ部材10Aの周方向両端部が上流側端部11,11となり、第2スペーサ部材10Bの周方向両端部が下流側端部21,21となる。以下では、配列方向他端部において互いに対向するように間隔を空けて設けられた上流側端部11及び下流側端部21について説明する。なお、配列方向一端部の上流側端部11及び下流側端部21は、配列方向他端部側と概ね同様の構成である。
また、本実施形態では、図3に示すように、下流側端部21の断面積(周方向に向く切断面の面積)は、上流側端部11の断面積(周方向に向く切断面の面積)よりも小とされている。また、下流側端部21の端面26は、上流側端部11の端面16と向き合うように略平行状に配されている。また、下流側端部21の端面26の面積は、上流側端部11の端面16の面積よりも小とされている(図2も参照)。また、冷却水流路4における下流側端部21が配された部位の冷却水の流通可能な流路断面積は、冷却水流路4における上流側端部11が配された部位の冷却水の流通可能な流路断面積よりも大とされている。つまり、下流側端部21の四周に形成される流路の流路断面積は、上流側端部11の四周に形成される流路の流路断面積よりも大とされている。本実施形態では、冷却水流路4における上流側端部11及び下流側端部21が配される部位は、周方向に沿って一様な流路断面積(上流側端部11及び下流側端部21が配されていない状態における流路断面積)とされている。また、下流側端部21の四周に形成される流路の流路断面積は、下流側端部21の断面積が上流側端部11の断面積よりも小とされていることで、上流側端部11の四周に形成される流路の流路断面積よりも大とされている。
また、本実施形態では、互いに隣接する端部11,21は、上流側端部11の四周側面12,13,14,15のそれぞれを下流側端部21に向けて仮想的に延長した各仮想面32,33,34,35が下流側端部21の端面26に交差しないように設けられている。
つまり、図2(b)に示すように、互いに隣接する端部11,21は、上流側端部11の溝天面4e側に向く上側面12を下流側端部21に向けて仮想的に延長した上側仮想面32が下流側端部21の端面26に交差しないように設けられている。また、互いに隣接する端部11,21は、上流側端部11の溝底面4f側に向く下側面13を下流側端部21に向けて仮想的に延長した下側仮想面33が下流側端部21の端面26に交差しないように設けられている。また、図2(a)に示すように、互いに隣接する端部11,21は、上流側端部11の内周側壁面4c側に向く内側面14を下流側端部21に向けて仮想的に延長した内側仮想面34が下流側端部21の端面26に交差しないように設けられている。また、互いに隣接する端部11,21は、上流側端部11の外周側壁面4d側に向く外側面15を下流側端部21に向けて仮想的に延長した外側仮想面35が下流側端部21の端面26に交差しないように設けられている。つまり、本実施形態では、上流側端部11の一側面は、上側面12、下側面13、内側面14及び外側面15を含んでいる。
上流側端部11の上側面12は、溝天面4eとの間に隙間を設けるように配されている。また、本実施形態では、上流側端部11の上側面12は、溝天面4eに略平行な略平坦面状とされている。つまり、この上流側端部11の上側面12を下流側端部21に向けて仮想的に延長した上側仮想面32は、溝天面4eに略平行な略平坦面状となる。なお、この上流側端部11の上側面12を含む第1スペーサ部材10Aの上側面は、周方向の全体に亘って溝天面4eに略平行な略平坦面状とされていてもよい。
また、下流側端部21の上側面22は、上記同様、溝天面4eとの間に隙間を設けるように配されている。また、下流側端部21の上側面22は、溝天面4eに略平行な略平坦面状とされている。この下流側端部21の上側面22は、上側仮想面32よりも溝底側に位置する構成とされている。この下流側端部21の上側面22から上側仮想面32までの溝深さ方向に沿う寸法D1は、上流側端部11の上側面12に沿って下流側に向かう水流が下流側端部21の端面26に直接的に衝突し難くなるように、第1スペーサ部材10Aと第2スペーサ部材10Bとの間隔G等に応じて適宜の寸法とされていてもよい。
また、この下流側端部21の上側面22を含む第2スペーサ部材10Bの上側面は、周方向の全体に亘って溝天面4eに略平行な略平坦面状とされていてもよい。なお、下流側端部21を除いた第2スペーサ部材10Bの上側面が上側仮想面32と略同一平面状となるように、第2スペーサ部材10Bの上側面には、その周方向途中部位に突段部が設けられていてもよい。この場合、下流側端部21の端面26から突段部までの周方向に沿う寸法は、上流側端部11の上側面12に沿って下流側に向かう水流への突段部による影響が生じ難くなるように、適宜の寸法とされていてもよい。また、この突段部の段壁面は、圧力損失が軽減されるように、傾斜面状とされていたり、湾曲面状とされていたりしてもよい。
上流側端部11の下側面13は、溝底面4fとの間に隙間を設けるように配されている。本実施形態では、上流側端部11の上側面12から溝天面4eまでの溝深さ方向に沿う寸法D3は、上流側端部11の下側面13から溝底面4fまでの溝深さ方向に沿う寸法D4よりも大とされている。つまり、溝天面4e側の冷却水の流通可能な流路断面積は、溝底面4f側の冷却水の流通可能な流路断面積よりも大とされている。この溝天面4e側の流路を流れる冷却水の流量は、溝底面4f側の流路、内周側壁面4c側の流路及び外周側壁面4d側の流路をそれぞれに流れる冷却水の各流量よりも多量となる。この溝天面4e側の流路が冷却水の主流路となる構成としてもよい。
また、本実施形態では、上流側端部11の下側面13は、溝底面4fに略平行な略平坦面状とされている。つまり、この上流側端部11の下側面13を下流側端部21に向けて仮想的に延長した下側仮想面33は、溝底面4fに略平行な略平坦面状となる。なお、この上流側端部11の下側面13を含む第1スペーサ部材10Aの下側面は、周方向の全体に亘って溝底面4fに略平行な略平坦面状とされていてもよい。
また、下流側端部21の下側面23は、上記同様、溝底面4fとの間に隙間を設けるように配されている。これら上流側端部11の下側面13及び下流側端部21の下側面23と溝底面4fとの間に隙間が形成されるように、第1スペーサ部材10A及び第2スペーサ部材10Bの下側面の適所には、溝底側に向けて突出し、溝底面4fに当接される複数の突部(脚部)等が設けられていてもよい。これら突部は、第1スペーサ部材10A及び第2スペーサ部材10Bに一体的に設けられたものでもよく、接着や融着等によって固定されて形成されたものでもよい。
また、下流側端部21の下側面23は、溝底面4fに略平行な略平坦面状とされている。この下流側端部21の下側面23は、下側仮想面33よりも溝天面4e側に位置する構成とされている。つまり、本実施形態では、下流側端部21の溝深さ方向に沿う寸法H2は、上流側端部11の溝深さ方向に沿う寸法H1よりも小とされている。
この下流側端部21の下側面23から下側仮想面33までの溝深さ方向に沿う寸法D2は、上記同様、上流側端部11の下側面13に沿って下流側に向かう水流が下流側端部21の端面26に直接的に衝突し難くなるように、第1スペーサ部材10Aと第2スペーサ部材10Bとの間隔G等に応じて適宜の寸法とされていてもよい。
また、この下流側端部21の下側面23を含む第2スペーサ部材10Bの下側面は、周方向の全体に亘って溝底面4fに略平行な略平坦面状とされていてもよい。なお、下流側端部21を除いた第2スペーサ部材10Bの下側面が下側仮想面33と略同一平面状となるように、第2スペーサ部材10Bの下側面には、その周方向途中部位に、上記同様な突段部が設けられていてもよい。
上流側端部11の内側面14は、図2(a)及び図3(a)に示すように、内周側壁面4cとの間に隙間を設けるように配されている。また、本実施形態では、上流側端部11の内側面14は、溝深さ方向に見て、略円弧状とされた内周側壁面4cとの間に周方向に沿って一様な隙間が形成されるように内周側壁面4cと略同心円弧状とされている。また、この上流側端部11の内側面14を下流側端部21に向けて仮想的に延長した内側仮想面34も同様、溝深さ方向に見て、略円弧状とされた内周側壁面4cと略同心円弧状となる。なお、この上流側端部11の内側面14を含む第1スペーサ部材10Aの内側面は、周方向の全体に亘って内周側壁面4cに略平行な形状とされていてもよい。
下流側端部21の内側面24は、図2(a)及び図3(b)に示すように、上記同様、内周側壁面4cとの間に隙間を設けるように配されている。また、下流側端部21の内側面24は、上記同様、溝深さ方向に見て、略円弧状とされた内周側壁面4cとの間に周方向に沿って一様な隙間が形成されるように内周側壁面4cと略同心円弧状とされている。この下流側端部21の内側面24は、内側仮想面34よりも径方向(シリンダボア3の径方向)外側(外周側)に位置する構成とされている。この下流側端部21の内側面24から内側仮想面34までの溝幅方向に沿う寸法W1は、上記同様、上流側端部11の内側面14に沿って下流側に向かう水流が下流側端部21の端面26に直接的に衝突し難くなるように、第1スペーサ部材10Aと第2スペーサ部材10Bとの間隔G等に応じて適宜の寸法とされていてもよい。また、この下流側端部21の内側面24を含む第2スペーサ部材10Bの内側面は、周方向の全体に亘って内周側壁面4cに略平行な形状とされていてもよい。なお、下流側端部21を除いた第2スペーサ部材10Bの内側面が内側仮想面34と略同心同径円弧状となるように、第2スペーサ部材10Bの内側面には、その周方向途中部位に、上記同様な突段部が設けられていてもよい。
上流側端部11の外側面15は、図2(a)及び図3(a)に示すように、外周側壁面4dとの間に隙間を設けるように配されている。また、本実施形態では、上流側端部11の外側面15は、溝深さ方向に見て、略円弧状とされた外周側壁面4dとの間に周方向に沿って一様な隙間が形成されるように外周側壁面4dと略同心円弧状とされている。図例では、上流側端部11の溝幅方向両側に略同様な隙間が形成されるように上流側端部11が溝幅方向略中心に位置するように設けられているが、上流側端部11が溝幅方向一方側に片寄って設けられていてもよい。
また、この上流側端部11の外側面15を下流側端部21に向けて仮想的に延長した外側仮想面35も同様、溝深さ方向に見て、略円弧状とされた外周側壁面4dと略同心円弧状となる。なお、この上流側端部11の外側面15を含む第1スペーサ部材10Aの外側面は、周方向の全体に亘って外周側壁面4dに略平行な形状とされていてもよい。
下流側端部21の外側面25は、図2(a)及び図3(b)に示すように、上記同様、外周側壁面4dとの間に隙間を設けるように配されている。また、下流側端部21の外側面25は、上記同様、溝深さ方向に見て、略円弧状とされた外周側壁面4dとの間に周方向に沿って一様な隙間が形成されるように外周側壁面4dと略同心円弧状とされている。この下流側端部21の外側面25は、外側仮想面35よりも径方向内側(内周側)に位置する構成とされている。つまり、本実施形態では、下流側端部21の溝幅方向に沿う寸法T2は、上流側端部11の溝幅方向に沿う寸法T1よりも小とされている。
この下流側端部21の外側面25から外側仮想面35までの溝幅方向に沿う寸法W2は、上記同様、上流側端部11の外側面15に沿って下流側に向かう水流が下流側端部21の端面26に直接的に衝突し難くなるように、第1スペーサ部材10Aと第2スペーサ部材10Bとの間隔等に応じて適宜の寸法とされていてもよい。また、この下流側端部21の外側面25を含む第2スペーサ部材10Bの外側面は、周方向の全体に亘って外周側壁面4dに略平行な形状とされていてもよい。なお、下流側端部21を除いた第2スペーサ部材10Bの外側面が外側仮想面35と略同心同径円弧状となるように、第2スペーサ部材10Bの外側面には、その周方向途中部位に、上記同様な突段部が設けられていてもよい。
なお、本実施形態では、上流側端部11及び下流側端部21の内側面14,24及び外側面15,25は、上側面12,22に対して略直交状で互いに略平行状とされているが、内側面14,24及び外側面15,25の両方または一方が、上側面12,22に対して傾斜状とされていてもよい。例えば、第1スペーサ部材10A及び第2スペーサ部材10Bは、それぞれの周方向の概ね全体に亘って、または少なくとも上流側端部11及び下流側端部21が、それぞれの溝幅方向に沿う寸法T1,T2がシリンダヘッド7側に向かうに従い大きくなるように構成されていてもよい。
また、上流側端部11及び下流側端部21の互いに向き合う端面16,26の周縁部や、各側面の縁部に、適宜の面取部が設けられていてもよい。このような面取部が設けられた場合には、上記した各仮想面32,33,34,35は、面取部を除いた部位の各側面12,13,14,15を仮想的に延長した面として把握される。
本実施形態に係る内燃機関の冷却構造1は、上述のような構成としたことで、冷却水流路4の周方向に間隔を空けて配置される複数のスペーサ部材10(10A),10(10B)を用いながらもスペーサ部材10(10A),10(10B)による冷却水の流れ規制機能の低下を抑制することができる。
つまり、複数のスペーサ部材10(10A),10(10B)の互いに隣接する端部11,21は、上流側端部11の四周側面12,13,14,15のうちの少なくとも一側面12,13,14,15を下流側端部21に向けて仮想的に延長した仮想面32,33,34,35が下流側端部21の端面26に交差しないように設けられている。従って、冷却水流路4を流通する冷却水は、上流側端部11の四周側面12,13,14,15のうちの少なくとも一側面12,13,14,15に沿って下流側に向かおうとする際、下流側端部21の端面26に直接的に衝突し難くなる。これにより、少なくとも一側面12,13,14,15側を流れる冷却水の拡散や、一側面12,13,14,15側における圧力損失が増大することを軽減することができる。つまり、周方向に隣接して配置された複数のスペーサ部材10(10A),10(10B)を用いながらも、スペーサ部材10(10A),10(10B)によって冷却水の流れを所期する状態に規制することができる。
また、本実施形態では、下流側端部21の断面積は、上流側端部11の断面積よりも小とされている。従って、冷却水流路4における隣接する各端部11,21が配された部位の流路断面形状を同一とし、周方向に隣り合うスペーサ部材10(10A),10(10B)の互いに隣接する端部11,21の断面積(断面形状)を異ならせることで、上流側端部11の四周側面12,13,14,15のうちの少なくとも一側面12,13,14,15の仮想面32,33,34,35が下流側端部21の端面26に交差しないように設けることもできる。つまり、比較的に形状変更が容易なスペーサ部材10(10A),10(10B)の互いに隣接する端部11,21の断面積(断面形状)を異ならせることで、冷却水流路4における隣接する各端部11,21が配された部位の流路断面形状を異ならせる必要性を低減することができ、内燃機関の冷却構造1の簡略化を図ることができる。
また、本実施形態では、第1スペーサ部材10A及び第2スペーサ部材10Bの互いに隣接する端部11,21は、上流側端部11の四周側面12,13,14,15のそれぞれを下流側端部21に向けて仮想的に延長した各仮想面32,33,34,35が下流側端部21の端面26に交差しないように設けられている。従って、上流側端部11の四周側面12,13,14,15の全ての面に沿って下流側に向かう水流が下流側端部21の端面26に直接的に衝突し難くなる。これにより、より効果的に冷却水の拡散や、隣り合うスペーサ部材10(10A),10(10B)の互いに隣接する端部11,21の周囲における圧力損失の増大を軽減することができる。
なお、このような態様に代えて、シリンダヘッド7側に向く上側面12のみが、上流側端部の四周側面のうちの一側面として把握されるものであってもよい。つまり、内燃機関の冷却構造1は、上流側端部11の上側面12を下流側端部21に向けて仮想的に延長した上側仮想面32が下流側端部21の端面26に交差しない一方、上流側端部11の他の側面13,14,15を下流側端部21に向けて仮想的に延長した各仮想面33,34,35が下流側端部21の端面26に交差するような構成とされていてもよい。このような構成とすれば、シリンダボア3,3,3を区画する壁のうち特に冷却することが望まれる燃焼室側となるシリンダヘッド7側を流れる冷却水の拡散や、シリンダヘッド7側における圧力損失の増大を軽減することができる。また、このような態様に加えて、内燃機関の冷却構造1は、上流側端部11の外側面15を下流側端部21に向けて仮想的に延長した外側仮想面35が下流側端部21の端面26に交差しない構成としてもよい。このような構成とすれば、シリンダヘッド7側に加えて、外周側を流れる冷却水の拡散や、外周側における圧力損失の増大を軽減することができる。
また、上流側端部11の下側面13は、上記した例のように、溝底面4fとの間に隙間を設けるように配される例に限られず、溝底面4fに当接されていてもよい。
次に、本実施形態に係る内燃機関の冷却構造の変形例について図4〜図10を参照して説明する。
なお、各変形例の説明では、上記した例及び既に説明した変形例との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明し、上記した例及び既に説明した変形例と同様の作用効果についても説明を省略する。
図4(a)は、第1変形例に係る内燃機関の冷却構造1Aを模式的に示している。
本変形例では、上記同様、下流側端部21Aの上側面22は、上流側端部11の上側面12を下流側端部21Aに向けて仮想的に延長した上側仮想面32よりも溝底面4f側に位置されている。一方、上流側端部11の下側面13と下流側端部21Aの下側面23とは、略同一平面状とされている。また、上流側端部11の下側面13から溝底面4fまでの溝深さ方向に沿う寸法D4と下流側端部21Aの下側面23から溝底面4fまでの溝深さ方向に沿う寸法D4とは、略同寸法とされている。つまり、本変形例では、下流側端部21Aの溝深さ方向に沿う寸法H3は、上記した例の下流側端部21の溝深さ方向に沿う寸法H2よりも大とされている。
このような構成とすれば、上記と概ね同様、少なくともシリンダヘッド7側を流れる冷却水の拡散や、シリンダヘッド7側における圧力損失の増大を軽減することができる。
なお、上流側端部11及び下流側端部21Aの内側面14,24同士は、略同心同径円弧状とされていてもよい。または、上記同様、下流側端部21Aは、その内側面24が内側仮想面34よりも径方向外側(外周側)に位置するように構成されていてもよい。さらには、下流側端部21Aは、その内側面24が内側仮想面34よりも径方向内側(内周側)に位置するように構成されていてもよい。
また、上流側端部11及び下流側端部21Aの外側面15,25同士は、略同心同径円弧状とされていてもよい。または、上記同様、下流側端部21Aは、その外側面25が外側仮想面35よりも径方向内側(内周側)に位置するように構成されていてもよい。さらには、下流側端部21Aは、その外側面25が外側仮想面35よりも径方向外側(外周側)に位置するように構成されていてもよい。
また、本変形例では、上流側端部11及び下流側端部21Aは、それぞれの下側面13及び下側面23と溝底面4fとの間に隙間が設けられるように配されているが、これら下側面13,23の両方または一方が溝底面4fに当接されるように配されていてもよい。
図4(b)は、第2変形例に係る内燃機関の冷却構造1Bを模式的に示している。
本変形例では、上流側端部11A及び下流側端部21Bの上側面12A,22Aに、溝天面4e側に向けて突出し、溝天面4eに当接される突部12a,22aが設けられている。これら突部12a,22aは、上流側端部11A及び下流側端部21Bの各端面16,26から周方向に離間した部位に設けられている。これら突部12a,22aは、上流側端部11Aを経て下流側に向かう水流への影響が生じ難くなるように、適宜の位置に設けられたものでもよい。また、これら突部12a,22aは、上流側端部11A及び下流側端部21B(第1スペーサ部材10A及び第2スペーサ部材10B)に一体的に設けられたものでもよく、接着や融着等によって固定されて形成されたものでもよい。
図5(a)は、第3変形例に係る内燃機関の冷却構造1Cを模式的に示している。
本変形例では、上流側端部11Bの上側面12Bは、下流側に向かうに従い下るように傾斜する傾斜面状とされている。また、上側面12Bを下流側端部21Cに向けて仮想的に延長した上側仮想面32Aは、下流側端部21Cの端面26に交差しない構成とされている。本変形例では、この上側仮想面32Aは、溝天面4eと略平行状に設けられた下流側端部21Cの上側面22に交差する構成とされている。また、下流側端部21Cの溝深さ方向に沿う寸法H4は、上記した各例よりも小とされている。
なお、上記のように傾斜面状とされた上流側端部11Bの上側面12Bは、例えば、第1スペーサ部材10Aの上側面が周方向略中央部から周方向両端側に向かうに従い下るように傾斜されて構成されてもよい。または、少なくとも上流側端部11Bの上側面12Bは、傾斜面状とされ、第1スペーサ部材10Aの他の部位の上側面が溝天面4eと略平行状等とされていてもよい。
図5(b)は、第4変形例に係る内燃機関の冷却構造1Dを模式的に示している。
本変形例では、上記第3変形例と同様、上流側端部11Bの上側面12Bは、下流側に向かうに従い下るように傾斜する傾斜面状とされている。また、上側面12Bを下流側端部21Dに向けて仮想的に延長した上側仮想面32Aは、下流側端部21Dの上側面22Bに交差する構成とされている。また、下流側端部21Dの上側面22Bは、下流側に向かうに従い上るように傾斜する傾斜面状とされている。この下流側端部21Dの上側面22Bは、上記と概ね同様、例えば、第2スペーサ部材10Bの上側面が周方向略中央部から周方向両端側に向かうに従い下るように傾斜されて構成されてもよい。または、少なくとも下流側端部21Dの上側面22Bは、傾斜面状とされ、第2スペーサ部材10Bの他の部位の上側面が溝天面4eと略平行状等とされていてもよい。
図6(a)は、第5変形例に係る内燃機関の冷却構造1Eを模式的に示している。
本変形例では、上流側端部11Cの上側面12Cは、下流側に向かうに従い上るように傾斜する傾斜面状とされている。また、上側面12Cを下流側端部21Aに向けて仮想的に延長した上側仮想面32Bは、下流側端部21Aの端面26に交差せず、溝天面4eに交差する構成とされている。
なお、本変形例においては、上流側端部11Cの端面16と下流側端部21Aの端面26とは、互いに略同寸同形状とされていてもよい。
また、上流側端部11Cの上側面12Cは、例えば、第1スペーサ部材10Aの上側面が周方向略中央部から周方向両端側に向かうに従い上るように傾斜されて構成されてもよい。または、少なくとも上流側端部11Cの上側面12Cは、傾斜面状とされ、第1スペーサ部材10Aの他の部位の上側面が溝天面4eと略平行状等とされていてもよい。
図6(b)は、第6変形例に係る内燃機関の冷却構造1Fを模式的に示している。
本変形例では、上記した第4変形例と同様、下流側端部21Dの上側面22Bは、下流側に向かうに従い上るように傾斜する傾斜面状とされている。また、上流側端部11Cの上側面12Cは、第5変形例と同様、下流側に向かうに従い上るように傾斜する傾斜面状とされている。また、下流側端部21Dの上側面22Bと上流側端部11Cの上側面12Cとは、略平行状とされている。つまり、本変形例に係る内燃機関の冷却構造1Fは、上流側端部11Cの上側面12Cを下流側端部21Dに向けて仮想的に延長した上側仮想面32Bと下流側端部21Dの上側面22Bとが略平行状で、かつ下流側端部21Dの上側面22Bが上側仮想面32Bよりも溝底面4f側に位置する構成とされている。
図7(a)は、第7変形例に係る内燃機関の冷却構造1Gを模式的に示している。
本変形例では、冷却水流路4における下流側端部21Eが配される部位の溝底面4fに、溝深さ寸法を大きくするように凹んだ凹部が設けられている。この凹部の凹底面4hは、溝天面4e側に向き、かつ溝底面4fと略平行状とされている。また、この凹部の凹底面4hから立ち上がる段壁面4gは、下流側となる凹底面4hに向けて下るように傾斜する傾斜面状とされている。この凹部は、冷却水流路4における第2スペーサ部材10Bが配される部位の周方向の略全体に亘って設けられたものでもよく、少なくとも下流側端部21Eが配される部位に設けられたものでもよい。
また、下流側端部21Eは、その下側面23が上流側端部11Dの下側面13よりも不図示のオイルパン側に位置するように設けられた構成とされている。つまり、上流側端部11Dの下側面13を下流側端部21Eに向けて仮想的に延長した下側仮想面は、下流側端部21Eの端面26に交差する構成とされている。また、下流側端部21Eは、その下端側部位が凹部内に位置するように設けられた構成とされている。また、図例では、この下流側端部21Eの下側面13から凹底面4hまでの溝深さ方向に沿う寸法D4と上流側端部11Dの下側面13から凹部が設けられていない溝底面4fまでの溝深さ方向に沿う寸法D4とは、略同寸法とされている。
なお、本変形例においては、上流側端部11Dの断面積と下流側端部21Eの断面積とは、互いに略同寸法とされていてもよい。または、下流側端部21Eの断面積は、上流側端部11Dの断面積よりも大とされていてもよい。
図7(b)は、第8変形例に係る内燃機関の冷却構造1Hを模式的に示している。
本変形例では、冷却水流路4における上流側端部11Eが配される部位の溝底面4fに、第7変形例と概ね同様、溝深さ寸法を大きくするように凹んだ凹部が設けられている。この凹部の凹底面4hから立ち上がる段壁面4gは、上流側となる凹底面4hに向けて下るように傾斜する傾斜面状とされている。この凹部は、冷却水流路4における第1スペーサ部材10Aが配される部位の周方向の略全体に亘って設けられたものでもよく、少なくとも上流側端部11Eが配される部位に設けられたものでもよい。
また、上流側端部11Eの下側面13と下流側端部21Fの下側面23とは、略同一平面状とされている。つまり、上流側端部11Eの下側面13から凹底面4hまでの溝深さ方向に沿う寸法D5は、下流側端部21Fの下側面23から凹部が設けられていない溝底面4fまでの溝深さ方向に沿う寸法D4よりも大とされている。
なお、本変形例においては、冷却水流路4における下流側端部21Fが配された部位の冷却水の流通可能な流路断面積は、冷却水流路4における上流側端部11Eが配された部位の冷却水の流通可能な流路断面積よりも小とされていてもよい。
図8は、第9変形例に係る内燃機関の冷却構造1Iを模式的に示している。
本変形例に係る内燃機関の冷却構造1Iは、冷却水流路4に配された各スペーサ部材10(10A),10(10B)の移動を抑制する移動抑制部17,18が設けられた構成とされている。また、移動抑制部17,18は、各スペーサ部材10(10A),10(10B)の厚さ方向(溝幅方向に沿う方向)一方側に設けられた突部17と、厚さ方向他方側に設けられ、冷却水との接触によって膨張(復元)する発泡体18と、によって構成されている。また、突部17は、各スペーサ部材10(10A),10(10B)の厚さ方向一方側としての外側面側に設けられている。発泡体18は、厚さ方向他方側としての内側面側に設けられている。また、これら突部17と発泡体18とは、各スペーサ部材10(10A),10(10B)の周方向において概ね一致した位置となるように設けられている。図例では、上記のように配列方向に直交する方向に分割された各スペーサ部材10(10A),10(10B)における各シリンダボア3,3,3外周側に沿うように円弧状とされた円弧部10b,10bのそれぞれに突部17及び発泡体18が設けられている。なお、各円弧部10b,10bのそれぞれに設けられた突部17及び発泡体18は、互いに概ね同様の構成であるので、以下では、一つの円弧部10bに設けられた突部17及び発泡体18を例にとって説明する。
突部17は、円弧部10bの外側面から外周側壁面4dに向けて突出するように設けられ、外周側壁面4dに当接される構成とされている。また、円弧部10bには、複数(図例では、3つ)の突部17,17,17が設けられている。図例では、溝深さ方向に見て、シリンダボア3の円心を通り配列方向に直交する方向に延びる線上に位置するように突部17が設けられ、この突部17から周方向両側のそれぞれに等間隔を空けた位置に突部17,17が設けられた例を示している。
これら突部17,17,17の周方向に沿う寸法W3は、冷却水の流通を阻害し難いように適宜の寸法とされていてもよい。また、これら突部17,17,17は、各スペーサ部材10(10A),10(10B)の外側面の溝深さ方向に沿う方向の全体に亘って設けられたものでもよく、外側面の一部に設けられたものでもよく、さらには、溝深さ方向に沿って間隔を空けて複数箇所に設けられたものでもよい。
発泡体18は、膨張方向となる厚さ方向を冷却水流路4の溝幅方向に沿わせて配置され、円弧部10bの内側面に沿うように固定されている。図例では、発泡体18は、上記のように設けられた突部17,17,17の径方向内側(内周側)に位置するように設けられている。また、発泡体18の周方向に沿う寸法W4は、溝幅方向に見て、3つの突部17,17,17の全てと重なり合うような寸法W4とされている。
この発泡体18は、吸水によって厚さ方向に復元(膨張)可能とされたセルロース系スポンジでもよい。このようなセルロース系スポンジとしては、主成分の天然パルプ(セルロース)に、適宜の天然繊維などからなる補強繊維を組み合わせて形成されたものとしてもよく、種々の公知のセルロース系スポンジを用いることができる。また、このようなセルロース系スポンジは、厚さ方向にプレス等によって圧縮し、乾燥して形成されたものとしてもよい。このように圧縮されたセルロース系スポンジは、セルロース分子間が水素結合し、その圧縮状態が維持される一方、水に晒される等によって吸水すれば、水分子がセルロース分子間の水素結合を解離させ、圧縮状態から復元する特性を有している。
このような発泡体18が設けられた構成とすれば、発泡体18が圧縮された状態で各スペーサ部材10(10A),10(10B)を冷却水流路4に組み付けることができ、組付性を向上させることができる。また、発泡体18は、冷却水流路4を流通する冷却水に晒されれば、膨張し、内周側壁面4cに当接される。
なお、この発泡体18は、上記同様、各スペーサ部材10(10A),10(10B)の内側面の溝深さ方向に沿う方向の全体に亘って設けられたものでもよく、内側面の一部に設けられたものでもよく、さらには、溝深さ方向に沿って間隔を空けて複数箇所に設けられたものでもよい。
また、発泡体18は、上記のようなセルロース系スポンジに限られず、水可溶性または熱溶融性のバインダーで圧縮状態とされたゴム系発泡体や合成樹脂系発泡体等でもよく、その他、種々の構成とされたものでもよい。
また、突部17と発泡体18とは、厚さ方向逆側に設けられていたり、組み合わせて設けられていたりしていてもよく、さらには、厚さ方向両側に発泡体18が設けられていてもよい。
また、冷却水流路4に配された各スペーサ部材10(10A),10(10B)の移動を抑制する移動抑制部17,18は、上記した例に限られない。移動抑制部17,18は、例えば、冷却水流路4の内周側壁面4c及び外周側壁面4dのいずれかに弾性的に接触されるばね等でもよく、その他、種々の構成とされたものでもよい。
図9は、第10変形例に係る内燃機関の冷却構造1Jを模式的に示している。
本変形例では、スペーサ部材10は、シリンダボア3,3,3毎に分割されている。換言すれば、スペーサ部材10は、配列方向に分割されている。本変形例に係る内燃機関の冷却構造1Jは、配列方向一端部のシリンダボア3の外周を囲むように配された第1スペーサ部材10Cと、配列方向中央部のシリンダボア3の外周を囲むように、かつ配列方向に直交する方向両側のそれぞれに配された第2スペーサ部材10D及び第4スペーサ部材10Fと、配列方向他端部のシリンダボア3の外周を囲むように配された第3スペーサ部材10Eと、が設けられた構成とされている。
つまり、これらスペーサ部材10C,10D,10E,10Fは、冷却水流路4の各くびれ部4a,4a,4a,4aにおいて隙間が形成されるように分割されている。
また、本変形例においても上記同様、シリンダブロック2には、その配列方向一端部の幅方向両側部において開口するように冷却水導入口5及び冷却水排出口6が設けられている。従って、第1スペーサ部材10Cの冷却水導入口5側の端部が上流側端部11となり、冷却水排出口6側の端部が下流側端部21となる。また、第1スペーサ部材10Cの上流側端部11の下流側に隣接する第2スペーサ部材10Dの配列方向一端側の端部が下流側端部21となり、第2スペーサ部材10Dの配列方向他端側の端部が上流側端部11となる。また、この第2スペーサ部材10Dの上流側端部11の下流側に隣接する第3スペーサ部材10Eの冷却水導入口5側の端部が下流側端部21となる。また、第3スペーサ部材10Eの冷却水排出口6側の端部が上流側端部11となる。また、この第3スペーサ部材10Eの上流側端部11の下流側に隣接する第4スペーサ部材10Fの配列方向他端側の端部が下流側端部21となる。また、この第4スペーサ部材10Fの配列方向一端側の端部は、上記した第1スペーサ部材10Cの下流側端部21に隣接しており、上流側端部11となる。
なお、第1スペーサ部材10Cは、配列方向一端部のシリンダボア3の外周を囲むように配されるとともに、配列方向に直交する方向に分割されていてもよい。また、同様に、第3スペーサ部材10Eは、配列方向他端部のシリンダボア3の外周を囲むように配されるとともに、配列方向に直交する方向に分割されていてもよい。冷却水流路4の周方向に分割されるスペーサ部材10の分割態様は、その他、種々の変形が可能である。
図10は、第11変形例に係る内燃機関の冷却構造1Kを模式的に示している。
本変形例では、シリンダブロック2Aの冷却水導入口5及び冷却水排出口6は、上記した各例とは異なる位置に設けられている。本変形例では、冷却水導入口5及び冷却水排出口6は、直列状に設けられた複数のシリンダボア3,3,3のうちの配列方向中央部に設けられたシリンダボア3の外周側に位置するように設けられている。また、これら冷却水導入口5及び冷却水排出口6は、配列方向中央部に設けられたシリンダボア3の外周側において、配列方向に直交する方向一方側に設けられている。換言すれば、冷却水導入口5及び冷却水排出口6は、シリンダブロック2の配列方向中央部の幅方向一方側部において開口するように設けられている。また、冷却水導入口5は、冷却水排出口6の配列方向他端側に隣接して設けられている。
上記のように冷却水導入口5及び冷却水排出口6が設けられた場合には、図10の二点鎖線にて示すように、冷却水流路4内において冷却水が概ね以下のように流れる。冷却水導入口5から導入された冷却水は、配列方向中央部のシリンダボア3の外周側に設けられた円弧部4bに沿って配列方向他端側に向かって流れ、配列方向他端部のシリンダボア3の外周側の円弧部4bにおいて折り返されて配列方向一端側に向かう。また、冷却水は、配列方向一端部のシリンダボア3の外周側の円弧部4bにおいて折り返されて配列方向他端側に向かい、冷却水排出口6に向かって流れる。つまり、本変形例に係る内燃機関の冷却構造1Kは、冷却水導入口5から導入された冷却水が概ね一方向に流れる構成とされている。
また、本変形例においても、スペーサ部材10,10は、配列方向に直交する方向に2分割(図例では、略2等分)されている。つまり、スペーサ部材10,10は、冷却水導入口5及び冷却水排出口6が設けられた側となるシリンダブロック2Aの幅方向一方側に配された第1スペーサ部材10Gとシリンダブロック2Aの幅方向他方側に配された第2スペーサ部材10Hとからなる構成とされている。
本変形例に係る内燃機関の冷却構造1Kは、冷却水導入口5及び冷却水排出口6並びに各スペーサ部材10G,10Hが上述のように設けられているので、第1スペーサ部材10Gの配列方向他端側の端部が上流側端部11となる。また、この上流側端部11に隣接する第2スペーサ部材10Hの配列方向他端側の端部が下流側端部21となる。また、この第2スペーサ部材10Hの配直列方向一端側の端部が上流側端部11となり、この上流側端部11に隣接する第1スペーサ部材10Gの配列方向一端側の端部が下流側端部21となる。
なお、シリンダブロック2,2Aの冷却水導入口5及び冷却水排出口6の位置は、上記した各例の位置に限られず、その他、種々の位置としてもよい。
また、上記した各例に係る内燃機関の冷却構造1,1A〜1Kにおける互いに異なる構成を、適宜、組み替えたり、組み合わせたりして適用するようにしてもよく、本実施形態に係る内燃機関の冷却構造1,1A〜1Kは、上記した例に限られず、その他、種々の変形が可能である。
1,1A〜1K 内燃機関の冷却構造
2,2A シリンダブロック
4 冷却水流路
7 シリンダヘッド
10 スペーサ部材
10A,10C,10G 第1スペーサ部材(スペーサ部材)
10B,10D,10H 第2スペーサ部材(スペーサ部材)
10E 第3スペーサ部材(スペーサ部材)
10F 第4スペーサ部材(スペーサ部材)
11,11A〜11E 上流側端部(一方の端部)
12,12A〜12C 上側面(一側面、シリンダヘッド側に向く面)
13 下側面(一側面)
14 内側面(一側面)
15 外側面(一側面)
21,21A〜21F 下流側端部(他方の端部)
26 端面
32,32A,32B 上側仮想面(仮想面)
33 下側仮想面(仮想面)
34 内側仮想面(仮想面)
35 外側仮想面(仮想面)

Claims (6)

  1. シリンダブロックに設けられた冷却水流路に周方向に間隔を空けて複数のスペーサ部材が配置された内燃機関の冷却構造であって、
    前記複数のスペーサ部材は、周方向に隣り合うスペーサ部材の端部が互いに隣接するように配置され、
    前記複数のスペーサ部材の互いに隣接する端部は、上流側に配された一方の端部と下流側に配された他方の端部とを含み、前記一方の端部の四周側面のうちの少なくともシリンダヘッド側に向く面を他方の端部に向けて仮想的に延長した仮想面が該他方の端部の端面に交差しないように設けられており、
    前記他方の端部のシリンダヘッド側に向く面が、前記一方の端部のシリンダヘッド側に向き、かつ流路天面に略平行な略平坦面状とされた面よりも流路底側に位置する構成とされていることを特徴とする内燃機関の冷却構造。
  2. シリンダブロックに設けられた冷却水流路に周方向に間隔を空けて複数のスペーサ部材が配置された内燃機関の冷却構造であって、
    前記複数のスペーサ部材は、周方向に隣り合うスペーサ部材の端部が互いに隣接するように配置され、
    前記複数のスペーサ部材の互いに隣接する端部は、上流側に配された一方の端部と下流側に配された他方の端部とを含み、前記一方の端部の四周側面のうちの少なくともシリンダヘッド側に向く面を他方の端部に向けて仮想的に延長した仮想面が該他方の端部の端面に交差しないように設けられており、
    前記一方の端部のシリンダヘッド側に向く面が、下流側に向かうに従い下るように傾斜する傾斜面状とされ、該一方の端部のシリンダヘッド側に向く面を前記他方の端部に向けて仮想的に延長した仮想面が、前記他方の端部のシリンダヘッド側に向く面に交差する構成とされていることを特徴とする内燃機関の冷却構造。
  3. シリンダブロックに設けられた冷却水流路に周方向に間隔を空けて複数のスペーサ部材が配置された内燃機関の冷却構造であって、
    前記複数のスペーサ部材は、周方向に隣り合うスペーサ部材の端部が互いに隣接するように配置され、
    前記複数のスペーサ部材の互いに隣接する端部は、上流側に配された一方の端部と下流側に配された他方の端部とを含み、前記一方の端部の四周側面のうちの少なくともシリンダヘッド側に向く面を他方の端部に向けて仮想的に延長した仮想面が該他方の端部の端面に交差しないように設けられており、
    前記一方の端部のシリンダヘッド側に向く面が、下流側に向かうに従い上るように傾斜する傾斜面状とされ、該一方の端部のシリンダヘッド側に向く面を前記他方の端部に向けて仮想的に延長した仮想面が、流路天面に交差する構成とされていることを特徴とする内燃機関の冷却構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、
    前記一方の端部の四周側面のうちのシリンダボア側に向く面を前記他方の端部に向けて仮想的に延長した仮想面が該他方の端部の端面に交差しないように設けられており、
    前記他方の端部のシリンダボア側に向く面が、前記一方の端部のシリンダボア側に向く面を前記他方の端部に向けて仮想的に延長した仮想面よりシリンダボアの径方向外側に位置する構成とされていることを特徴とする内燃機関の冷却構造。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記複数のスペーサ部材の互いに隣接する端部は、前記一方の端部の四周側面のそれぞれを前記他方の端部に向けて仮想的に延長した各仮想面が該他方の端部の端面に交差しないように設けられていることを特徴とする内燃機関の冷却構造。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項において、
    前記他方の端部の断面積は、前記一方の端部の断面積よりも小さいことを特徴とする内燃機関の冷却構造。
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