JP2007077975A - 内燃機関 - Google Patents

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聡 大川
Noriyuki Tokoro
憲之 所
Akihiro Miyauchi
章裕 宮内
Hiroyuki Iwata
博幸 岩田
Rui Hayata
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Abstract

【課題】シリンダを形成する内壁へのヘッドボルトの軸力の伝達効率を向上させ、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間のシール性を向上させることが可能な内燃機関を提供する。
【解決手段】シリンダ6を形成する内壁7と、内壁7の周囲にウォータジャケット溝9を挟んで設けられる外壁8と、を有し、外壁8にシリンダヘッド3を固定するヘッドボルト5がねじ込まれるボルト穴10が複数設けられ、外壁8と内壁7とがシリンダヘッド3と対向するトップデッキ面2aにてウォータジャケット溝9により分離されているシリンダブロック2を備えたエンジン1において、シリンダブロック2にはトップデッキ面2aから陥没し、かつウォータジャケット溝9を跨いで内壁7と外壁8とに広がる底面7a、8aを備えた凹部12が設けられ、シリンダヘッド2と凹部12の底面7a、8aとの間にスペーサ4が内壁7と外壁8とに接するように挟まれている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、オープンデッキタイプのシリンダブロックを備えた内燃機関に関する。
ウォータジャケット溝がそのままの状態でトップデッキに開口する、いわゆるオープンデッキタイプのシリンダブロックを備え、このシリンダブロックとシリンダヘッドとの間にスペーサを挟持した2枚のガスケット基板が設けられる内燃機関が知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2が存在する。シリンダブロックのウォータジャケット内にウォータジャケットスペーサを挿入することにより、ウォータジャケット内の冷却水の流量分布を調整するようにした内燃機関も知られている(特許文献3参照)。
特開平11−210889号公報 特開2005−120949号公報 特開2005−120949号公報
このようなオープンデッキタイプのシリンダブロックは、トップデッキ面においてもシリンダを形成する内壁とその周囲に形成された外壁とがウォータジャケット溝を挟んで離間している。そのため、ヘッドボルトによってシリンダヘッドを固定する際、ヘッドボルトの軸力がウォータジャケット溝を越えて内壁に伝達され難い。
そこで、本発明は、シリンダを形成する内壁へのヘッドボルトの軸力の伝達効率を向上させ、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間のシール性を向上させることが可能な内燃機関を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関は、シリンダを形成する内壁と、前記内壁の周囲にウォータジャケット溝を挟んで設けられる外壁と、を有し、前記外壁にシリンダヘッドを固定するヘッドボルトがねじ込まれるボルト穴が複数設けられ、前記外壁と前記内壁とが前記シリンダヘッドと対向するトップデッキ面にて前記ウォータジャケット溝により分離されているシリンダブロックを備えた内燃機関において、前記シリンダブロックには前記トップデッキ面から陥没し、かつ前記ウォータジャケット溝を跨いで前記内壁と前記外壁とに広がる底面を備えた凹部が設けられ、前記シリンダヘッドと前記凹部の底面との間にスペーサ部材が前記内壁と前記外壁とに接するように挟まれていることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の内燃機関によれば、シリンダブロックにシリンダヘッドを固定しているヘッドボルトの軸力(以下、ボルト軸力と記述することもある。)を、スペーサ部材を介して内壁に伝達させることができる。そのため、内壁へのボルト軸力の伝達効率を向上させ、シリンダブロックとシリンダヘッドとの密着性を高めてこれらの間のシール性を向上させることができる。
本発明の内燃機関の一形態において、前記スペーサ部材には、前記ヘッドボルトが通されるボルト通し孔が設けられていてもよい(請求項2)。この場合、スペーサ部材に直にボルト軸力が伝達されるので、内壁へのボルト軸力の伝達効率をさらに向上させることができる。
本発明の内燃機関の一形態においては、前記凹部が前記内壁の周囲に全周に亘って設けられるとともに前記スペーサ部材が前記内壁の周囲に全周に亘って設けられ、前記スペーサ部材が前記シリンダブロックよりも線膨張係数の小さい材料で形成されていてもよい(請求項3)。この場合、内燃機関の温度上昇時における内壁の変形量よりもこの時のスペーサ部材の変形量の方が小さい。そのため、スペーサ部材が内壁に対してしまりばめとなってシリンダブロックとスペーサ部材との結合力が増加し、ボルト軸力の伝達効率をさらに向上させることができる。これによりシリンダブロックとシリンダヘッドとの間のシール性をさらに向上させることができる。
本発明の内燃機関の一形態においては、前記凹部が前記内壁の周囲に全周に亘って設けられるとともに前記スペーサ部材が前記内壁の周囲に全周に亘って設けられ、前記シリンダブロックがアルミニウム系材料で形成され、前記スペーサ部材が鉄系材料で形成されていてもよい(請求項4)。鉄系材料はアルミニウム系材料よりも線膨張係数が小さいので、このようにシリンダブロックをアルミニウム系材料で形成し、スペーサ部材を鉄系材料で形成することで、上述した形態と同様に内燃機関の温度上昇時にシリンダブロックとスペーサ部材との結合力を増加させ、ボルト軸力の伝達効率を向上させることができる。
本発明の内燃機関の一形態においては、前記スペーサ部材が、前記ウォータジャケット溝に挿入されるウォータジャケットスペーサと一体化されてもよい(請求項5)。この形態によれば、ウォータジャケット溝にウォータジャケットスペーサを挿入しつつスペーサ部材を凹部に装着することにより、スペーサ部材を利用してウォータジャケットスペーサをウォータージャケット溝内にて位置決めすることができる。このため、ウォータジャケットスペーサを単独部品として設けた場合に問題となるウォータジャケット溝の深さ方向に関するウォータジャケットスペーサの位置決め、あるいは固定が容易に行える利点がある。また、ウォータジャケットスペーサを組み付けるために必要な工数を削減することができる。さらに、スペーサ部材とウォータジャケットスペーサとが一体化されることにより、スペーサ部材の剛性が向上する。このため、シリンダの変形に対するスペーサ部材の耐変形効果が向上する。
スペーサ部材とウォータジャケットスペーサとを一体化する形態において、前記シリンダブロックには複数のシリンダが一列に並べて設けられ、前記複数のボルト穴は前記シリンダの並び方向に関して前記複数のシリンダの間に位置するように設けられ、前記スペーサ部材には前記ヘッドボルトが通されるボルト通し穴をそれぞれ有する複数の固定座が設けられ、前記複数の固定材同士の中間位置に、前記スペーサ部材と前記ウォータジャケットスペーサとを一体に連結する連結部が設けられてもよい(請求項6)。この形態によれば、固定座同士の中間位置にスペーサ部材とウォータジャケットスペーサとの連結部を設けているので、固定座間におけるスペーサ部材の剛性を高め、それによりスペーサ部材の曲げ変形を効果的に抑えることができる。
以上に説明したように、本発明によれば、スペーサによってヘッドボルトの軸力が内壁に伝達されるので、内壁への軸力の伝達効率を向上させることができる。そのため、シリンダブロックとシリンダヘッドとの密着性を高め、これらの間のシール性を向上させることができる。
[第1の形態]
図1及び図2は、本発明の第1の形態に係る内燃機関の要部を示している。なお、図1は図2のI−I線における内燃機関の断面の斜視図を示し、図2は図1のII−II線における断面図を示している。この内燃機関(以下、エンジンと呼称することがある。)1は、車両に走行用動力源として搭載されるもので、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とを備えている。図1に示したようにシリンダブロック2にはスペーサ4が嵌め込まれている。また、シリンダブロック2はアルミニウム系材料で形成されている。シリンダブロック2とシリンダヘッド3との間には、これらが密着するように不図示のガスケットが設けられる。ガスケットは周知のものと同様でよいため、詳細な説明は省略する。シリンダヘッド3は複数(図2では2本のみを示す。)のヘッドボルト5によってシリンダブロック2に固定される。なお、図2に示した角度θは、ヘッドボルト5の軸力が伝達される範囲を示している。
図3にその一部を拡大して示したように、シリンダブロック2は複数のシリンダ6を形成する内壁7と、この周囲にウォータジャケット溝9を挟んで設けられる外壁8とを備えている。外壁8には、ヘッドボルト5がねじ込まれるボルト穴10が形成されたボルトボス部11が複数設けられている。図3に示したようにシリンダブロック2は、トップデッキ面2aにおいて内壁7と外壁8とがウォータジャケット溝9にて分離された、いわゆる周知のオープンデッキタイプのシリンダブロックとして形成されている。
図3に示したように、シリンダブロック2にはトップデッキ面2aから陥没し、かつウォータジャケット溝9を跨いで内壁7と外壁8とに広がる底面7a、8aを備えた凹部12が設けられている。内壁7に形成される凹部12の底面(以下、内壁底面と記述することもある。)7aは、ウォータジャケット溝9に沿って内壁7の外周の全周に亘って設けられる。一方、外壁8に形成される凹部12の底面(以下、外壁底面と記述することもある。)8aは、外壁8の各ボルトボス部11にそれぞれ設けられる。また、図3に示したように、外壁8に形成される凹部12の底面は、ボルト穴10の周囲からウォータジャケット溝9に至るまで形成されている。内壁底面7a及び外壁底面8aは、それぞれ同様の深さでトップデッキ面2aから陥没している。この凹部12の底面7a、8aの深さとしては、例えばスペーサ4がシリンダブロック2に嵌め込まれた際にスペーサ4の上面4aがトップデッキ面2aと同じ高さになる深さ、すなわちスペーサ4の厚さと同じ値が設定される。
図4は、スペーサ4を拡大して示している。スペーサ4は、内壁7に形成された内壁底面7aとシリンダヘッド3とに挟まれるとともに内壁7の外周の全周に亘って嵌め込まれる本体部4bと、この本体部4bから突出する複数の突出部4cとを備えている。このスペーサ4は、シリンダブロック2を形成しているアルミニウム系材料よりも線膨張係数が小さい材料、例えば鉄系材料によって形成されている。なお、スペーサ4は凹部12に嵌め込まれた際に隙間が無いか、又は内壁7及び外壁8とスペーサ4との間に若干の隙間が形成される程度の大きさに設定される。各突出部4cは、スペーサ4をシリンダブロック2に嵌め込んだ際に、それぞれが各ボルトボス部11に形成された凹部12に嵌るように本体部4bに設けられている。また、各突出部4cには、ヘッドボルト5が通されるボルト通し孔4dがそれぞれ設けられている。スペーサ4の厚さは、エンジン1の大きさなどに応じて適宜設定してよく、例えば数mmが設定される。なお、本体部4bの幅Wはウォータジャケット溝9の幅よりも狭く設定される。そのため、図1に示したように、トップデッキ面2aにおいてスペーサ4と外壁8との間に隙間13が設けられ、ウォータジャケット溝9がトップデッキ面2aに開口する。
図1及び図2に示したように、スペーサ4は、シリンダヘッド3と凹部12の底部7a、8aとの間に挟まれる。また、この際スペーサ4は、内壁7及び外壁8にそれぞれ接するように配置される。このようにシリンダブロック2とシリンダヘッド3との間にスペーサ4を挟み込ませることで、内壁7と外壁8とをトップデッキ面2aにおいて接続させ、図2に角度θで示したヘッドボルト5の軸力伝達範囲内のトップデッキ面2aを連続させることができる。そのため、このスペーサ4によりヘッドボルト5の締め付けによって発生するヘッドボルト5の軸力を内壁7のトップデッキ面(ボアシール面)7bに伝達させ易くすることができる。また、スペーサ4にはヘッドボルト5が通されるボルト通し孔4dが設けられているので、ヘッドボルト5の軸力をスペーサ4に直に伝達することができる。さらに、スペーサ4がシリンダブロック2よりも線膨張係数の小さい材料で形成されているので、エンジン1の温度が上昇した場合、シリンダブロック2に対してスペーサ4がしまりばめとなるため、シリンダブロック2とスペーサ4との結合力が増加し、ヘッドボルト5の軸力の伝達効率をさらに向上させることができる。
図5は、図2に示したエンジン1の断面方向におけるシリンダブロック2に作用する面圧の分布の一例を示している。また、図5には、比較例としてスペーサ4が無いエンジン1におけるシリンダブロック2に作用する面圧の分布を想像線で示した。図5に示したように、本発明のエンジン1によればスペーサ4によりヘッドボルト5の軸力がウォータジャケット溝9を越えてボアシール面7bに伝達され易くなるため、比較例よりもボアシール面7bにおける面圧を図5に示した面圧差ΔP分上昇させることができる。そのため、ボアシール面7bへのヘッドボルト5の軸力の伝達効率を向上させ、シリンダブロック2とシリンダヘッド3との間のシール性を向上させることができる。
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、シリンダブロックに嵌め込むプレートは一体に形成されていなくてもよく、内壁と外壁とにそれぞれが架け渡されるように分割された複数のプレートがシリンダブロックに嵌め込まれていてもよい。
[第2の形態]
図6及び図7は本発明の第2の形態に係る内燃機関に使用されるスペーサを示す。なお、図6又は図7において、図1〜4と共通する構成要素には同一符号を付してある。この形態において、スペーサ4は複数の連結部15を介してウォータジャケットスペーサ14と一体化されている。ウォータジャケットスペーサ14は、ウォータジャケット溝9の内部に挿入されて溝9内における冷却水の流量分布を調整するために設けられている。ウォータジャケットスペーサ14とスペーサ4とは連結部15を介して相互に連結されている。連結部15の配置は適宜でよいが、図示の形態では、シリンダ6の並び方向に関して一端(図6において右端)側のシリンダ6の中心位置に合わせて一対の連結部15が、他端側のシリンダ6の外側の端部に相当する位置に単一の連結部15が、そして、シリンダ6の並び方向に関して中央の突出部(固定座)4cに合わせて一対の連結部15が設けられている。
スペーサ4とウォータジャケットスペーサ14とを一体化する方法としては種々の方法が利用できる。例えば、スペーサ4とウォータジャケットスペーサ14とを、連結部15を含めて一体に鋳造することにより、これらを一体化してもよい。この場合、鋳造品の素材としては、鉄系材料、アルミニウム系材料等を適宜に利用することができる。あるいは、スペーサ4とウォータジャケットスペーサ14とを別部品としてそれぞれ製造し、これらの部品をカシメ、溶接、接着等の各種の接合方法を利用して相互に結合することによりスペーサ4及びウォータジャケットスペーサ14を一体化してもよい。この場合、連結部15はスペーサ4又はウォータジャケットスペーサ14のいずれかと同一部品として製造してもよい。あるいはスペーサ4及びウォータジャケットスペーサ14の両者に対して連結部15を別部品として製造し、連結部15をスペーサ4及びウォータジャケットスペーサ14のそれぞれとカシメ等により結合してもよい。スペーサ4及びウォータジャケットスペーサ14を別部品として製造する場合においては、両者を互いに同一の素材で製造してもよいし、両者を互いに異なる素材で製造してもよい。例えば、スペーサ4を鉄系材料で形成し、ウォータジャケットスペーサ14をアルミニウム系材料で形成してもよい。
以上の形態によれば、ウォータジャケットスペーサ14をウォータジャケット溝9に挿入しつつ、スペーサ4を凹部12に据え付けることにより、ウォータジャケットスペーサ14をウォータジャケット溝9内の正しい位置に組み付けることができる。これにより、ウォータジャケットスペーサ14を他の部品から切り離された単独部品として構成した場合に問題となるウォータジャケット溝9の深さ方向に対する位置決め、あるいは固定が容易に行えるようになり、ウォータジャケットスペーサ14をウォータジャケット溝9へ組み付けるために必要な工数を削減することができる。
また、スペーサ4をウォータジャケットスペーサ14と一体化することにより、スペーサ4を単独部品として構成する場合と比較してスペーサ4の剛性を高めることができる。これにより、シリンダ6の変形に対するスペーサ4の耐変形効果が向上する。さらに、スペーサ4を単独部品として構成した場合と比較して、スペーサ4の肉厚を薄くしつつ同等の剛性を確保できるようになるので、シリンダ6の壁面の温度上昇を抑えられる効果も得られる。この点を図8により説明する。図8はシリンダブロック2のトップデッキ面2aからウォータジャケット溝9の下部までの断面構造と、シリンダ壁面6aの温度との対応関係を示す図である。スペーサ4はその突出部4cの部分では凹部12の底面7a、8aの両者に密着するように配置されてウォータジャケット溝9を全面的に塞ぎ、突出部4c以外の部分でも内壁7側の底面7aから外側に突出してウォータジャケット溝9を部分的に覆う。このため、シリンダブロック2のトップデッキ面2a及びその近傍では冷却水によるシリンダ壁面6aの冷却作用が低下し、シリンダ壁面6aの温度はトップデッキ面2a及びその近傍において上昇傾向を示す。その傾向はスペーサ4の肉厚tが増加するほど顕著となる。これに対して、スペーサ4の肉厚tを薄くすることができれば、トップデッキ面2aの付近でスペーサ4が冷却効果に与える影響が低下し、シリンダ壁面6aの温度上昇を抑えることができる。なお、図8では内壁7の内周面をシリンダ壁面6aとして描いているが、実際には内壁7のさらに内側に別部品のライナーが挿入され、そのライナーの内周面がシリンダ壁面を構成する。
[第3の形態]
図9及び10は本発明の第3の形態に係る内燃機関に使用されるスペーサを示す。なお、図9又は図10において図6又は図7と共通する構成要素には同一符号を付してある。この形態では、スペーサ4が複数の連結部15を介してウォータジャケットスペーサ14と一体化されている点において第2の形態と共通する。しかしながら、連結部15の位置が第2の形態と異なる。すなわち、この形態では、シリンダ6の並び方向に関して両端(図9において右端及び左端)のシリンダ6の外側の端部にそれぞれ単一の連結部15が設けられるとともに、スペーサ4の突出部4c同士の中間位置、より具体的には、シリンダ6の並び方向に関して内側の2つのシリンダ6の中心と一致する位置にそれぞれ一対の連結部15が設けられている。
以上の形態によれば、連結部15がシリンダ6の並び方向に関して固定座としての突出部4c同士の中間位置に設けられているため、突出部4c間におけるスペーサ4の剛性を高めることができる。特に、内側の2つのシリンダ6の中心と位置を合わせて連結部15については、連結部15が存在しないと仮定した場合にそれらの連結部15の位置でスペーサ4の曲げ変位が最も大きくなることから、これらの位置に連結部15を配置することにより、スペーサ4の曲げ変形を効果的に抑えることができる。但し、連結部15は必ずしもシリンダ6の中心と位置を合わせて設けなくてもよい。連結部15が突出部4c同士の中間位置に存在する限りは、突出部4c間におけるスペーサ4の曲げ変形抑制効果を期待することができる。また、一対の突出部4c間に複数の連結部15が設けられてもよい。
本発明の第1の形態に係るエンジンの要部を示す斜視図。 図1のII―II線におけるエンジンの断面を示す図。 図1のエンジンのシリンダブロックの一部を拡大して示す図。 スペーサを示す図。 図2に示したエンジンの断面方向におけるシリンダブロックに作用する面圧の分布の一例を示す図。 本発明の第2の形態に係るスペーサを示す斜視図。 第2の形態について図6のVII方向から見た状態を示す図。 シリンダブロックのトップデッキ面からウォータジャケット溝の下部までの断面構造と、シリンダ壁面の温度との対応関係を示す図。 本発明の第3の形態に係るスペーサを示す斜視図。 第3の形態について図9のX方向から見た状態を示す図。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
2 シリンダブロック
2a トップデッキ面
3 シリンダヘッド
4 スペーサ(スペーサ部材)
4c 突出部(固定座)
4d ボルト通し孔
5 ヘッドボルト
6 シリンダ
7 内壁
7a 内壁底面
8 外壁
8a 外壁底面
9 ウォータジャケット溝
10 ボルト穴
12 凹部
14 ウォータジャケットスペーサ
15 連結部

Claims (6)

  1. シリンダを形成する内壁と、前記内壁の周囲にウォータジャケット溝を挟んで設けられる外壁と、を有し、前記外壁にシリンダヘッドを固定するヘッドボルトがねじ込まれるボルト穴が複数設けられ、前記外壁と前記内壁とが前記シリンダヘッドと対向するトップデッキ面にて前記ウォータジャケット溝により分離されているシリンダブロックを備えた内燃機関において、
    前記シリンダブロックには前記トップデッキ面から陥没し、かつ前記ウォータジャケット溝を跨いで前記内壁と前記外壁とに広がる底面を備えた凹部が設けられ、前記シリンダヘッドと前記凹部の底面との間にスペーサ部材が前記内壁と前記外壁とに接するように挟まれていることを特徴とする内燃機関。
  2. 前記スペーサ部材には、前記ヘッドボルトが通されるボルト通し孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記凹部が前記内壁の周囲に全周に亘って設けられるとともに前記スペーサ部材が前記内壁の周囲に全周に亘って設けられ、
    前記スペーサ部材が前記シリンダブロックよりも線膨張係数の小さい材料で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関。
  4. 前記凹部が前記内壁の周囲に全周に亘って設けられるとともに前記スペーサ部材が前記内壁の周囲に全周に亘って設けられ、
    前記シリンダブロックがアルミニウム系材料で形成され、前記スペーサ部材が鉄系材料で形成されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか一項に記載の内燃機関。
  5. 前記スペーサ部材が、前記ウォータジャケット溝に挿入されるウォータジャケットスペーサと一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  6. 前記シリンダブロックには複数のシリンダが一列に並べて設けられ、
    前記複数のボルト穴は前記シリンダの並び方向に関して前記複数のシリンダの間に位置するように設けられ、
    前記スペーサ部材には前記ヘッドボルトが通されるボルト通し穴をそれぞれ有する複数の固定座が設けられ、
    前記複数の固定座同士の中間位置に、前記スペーサ部材と前記ウォータジャケットスペーサとを一体に連結する連結部が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関。
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