JP4826589B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、オープンデッキ型のシリンダブロックを備えた内燃機関に関する。
複数のシリンダを形成する内壁と、その内壁の周囲にウォータジャケット溝を挟んで設けられる外壁とを備え、これら内壁と外壁とがトップデッキ面にてウォータジャケット溝にて分離されているシリンダブロックを備えた、いわゆるオープンデッキ型の内燃機関が知られている。このようなオープンデッキ型の内燃機関において、シリンダブロック内壁のうち隣り合うシリンダのシリンダ壁部同士を連結する部分と、シリンダブロック外壁とをウォータジャケット溝を横切る締結ボルトにて締結し、これによりシリンダブロック外壁の変形を抑制するものが知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2〜5が存在する。
特開2004−324568号公報 特開2006−2828号公報 実公平4−52453号公報 特許第3355635号公報 特開2001−317404号公報
オープンデッキ型のシリンダブロックにおいてはシリンダを形成する内壁と外壁とがトップデッキ面にて分離しているので、熱膨張などにて内壁が外側に変形し易い。内壁が外側に変形すると例えばシリンダの径が大きくなってシリンダとピストンとの隙間が拡がるおそれがある。特許文献1のシリンダブロックを備えた内燃機関では、シリンダブロック外壁の変形を抑制するものであり、内壁の変形の抑制まで考慮されていない。
そこで、本発明は、オープンデッキ型のシリンダブロックにてシリンダを形成する内壁の変形を従来よりも抑制することが可能な内燃機関を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関は、一方向に向かって並ぶ複数のシリンダを形成し、シリンダを形成するシリンダ壁部と隣り合うシリンダのシリンダ壁部同士を結合する結合部とを有する内壁と、前記内壁の周囲にウォータジャケット溝を挟んで設けられる外壁と、を有し、前記内壁と前記外壁とがシリンダヘッドと対向するトップデッキ面において前記ウォータジャケット溝により分離されているシリンダブロックを備えた内燃機関において、前記内壁と接するように前記内壁の外周に全周に亘って設けられるスペーサ部材と、前記複数のシリンダの並び方向と交差する方向に向かって前記結合部を貫通し、両端が前記内壁の外周面に開口する貫通孔と、前記スペーサ部材のうち前記結合部を挟んで対向する一対の中間部がそれぞれ前記結合部に密着するように前記貫通孔を通って前記一対の中間部を連結する連結部材と、を備えることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の内燃機関によれば、結合部の両側に配置された一対の中間部を連結部材で連結したので、内壁の熱膨張などによりスペーサ部材が外側に変形しようとしても連結部材によってスペーサ部材のその変形を抑制することができる。そのため、スペーサ部材によって内壁を全周に亘って確実に締め付けて拘束できる。従って、内壁の変形を従来よりも抑制することができる。また、連結部材は貫通孔内に配置されるので、トップデッキ面から突出させることなく連結部材を結合部に設けることができる。
本発明の内燃機関の一形態において、前記連結部材は、温度の上昇に応答して収縮する形状記憶材料で形成されていてもよい(請求項2)。この場合、温度が上昇すると連結部材が収縮するので、内壁を締め付けるスペーサ部材の締め付け力を上昇させることができる。そのため、熱膨張などによる内壁の外側への変形をさらに抑制することができる。また、このように形状記憶材料で連結部材を形成することにより、内壁とスペーサ部材との間の隙間が多少大きくても連結部材の収縮により各中間部を結合部にそれぞれ密着させることができる。そのため、内壁及びスペーサ部材の加工に要求される加工精度を下げることができる。これにより、これらの部品の加工コストを低下させることができる。
本発明の内燃機関の一形態において、前記連結部材はボルトであり、前記一対の中間部のうちの一方の中間部に、前記貫通孔と同軸に配置されて前記貫通孔が延びる方向と同じ方向に前記一方の中間部を貫通し、かつ前記ボルトが挿通される第1ボルト孔が設けられるとともに、前記一対の中間部のうちの他方の中間部に、前記貫通孔と同軸に配置されて前記貫通孔が延びる方向と同じ方向に前記他方の中間部を貫通し、かつ前記ボルトがねじ込まれる雌ねじ部が形成される第2ボルト孔が設けられ、前記一方の中間部には、前記第1ボルト孔と連通するとともに前記シリンダヘッドと対向する前記スペーサ部材の上面に開口し、その上面から前記第1ボルト孔と交差する方向に前記スペーサ部材を貫通する第1冷却水通路が設けられ、前記他方の中間部には、前記第2ボルト孔と連通するとともに前記スペーサ部材の上面に開口し、その上面から前記第2ボルト孔と交差する方向に前記スペーサ部材を貫通する第2冷却水通路が設けられていてもよい(請求項3)。この場合、ウォータジャケット溝などから各ボルト孔及び各冷却水通路を介して貫通孔に冷却水を導入することができる。一般にシリンダ間に設けられる結合部はシリンダブロックの他の部分に比べて冷却され難い。この形態では、この結合部の内部に冷却水を導入して結合部を冷却できるので、シリンダブロックの冷却効率を向上させ、シリンダブロックに対して掛けることが可能な熱負荷の上限を従来よりも高くすることができる。そのため、内燃機関の性能を向上させることができる。
この形態において、前記スペーサ部材の上面と対向する前記シリンダヘッドの下面には、前記スペーサ部材の上面に開口している前記第1冷却水通路の開口部及び前記第2冷却水通路の開口部のそれぞれと対向するように前記シリンダヘッドの冷却水路から冷却水が吐出される複数の吐出口が設けられていてもよい(請求項4)。この場合、各冷却水通路にシリンダヘッドの冷却水路から冷却水を供給できるので、貫通孔内の冷却水を強制的に流動させることができる。これにより、貫通孔内に冷却水が滞留することを防止し、結合部の冷却をさらに促進させることができる。
本発明の内燃機関の一形態において、前記連結部材はボルトであり、前記一対の中間部には、前記貫通孔と同軸に配置されて前記貫通孔が延びる方向と同じ方向に中間部を貫通し、かつ前記ボルトが通されるボルト孔がそれぞれ設けられ、前記一対の中間部の一方の中間部には、前記シリンダヘッドと対向する前記スペーサ部材の上面に開口し、その上面から前記ボルト孔まで形成される冷却水入口通路が設けられ、前記一対の中間部の他方の中間部には、前記ボルト孔から前記スペーサ部材の外面まで形成される冷却水出口通路が設けられ、前記スペーサ部材の上面と対向する前記シリンダヘッドの下面には、前記スペーサ部材の上面に開口している前記冷却水入口通路の開口部と対向するように前記シリンダヘッドの冷却水路から冷却水が吐出される吐出口が設けられていてもよい(請求項5)。この場合、冷却水は、シリンダヘッドの冷却水路から冷却水入口通路に流入し、その後貫通孔を通過して冷却水出口通路に導かれるので、貫通孔に確実に冷却水を導くことができる。また、この形態では、シリンダヘッドの冷却水路から冷却水入口通路に流入した冷却水のほぼ全量を貫通孔に導くことができるので、貫通孔を流れる冷却水の流量を増加させて貫通孔内における冷却水の流速を高めることができる。そのため、シリンダブロックから冷却水への熱伝達を促進させ、結合部の冷却をさらに促進させることができる。
スペーサ部材の中間部に冷却水が導かれる通路が設けられる本発明の内燃機関の一形態において、前記スペーサ部材の各中間部には、前記結合部と接する外面のうち少なくとも前記内壁の外周面に開口している前記貫通孔の開口部の周囲と接する部分に弾性体製の接触部がそれぞれ設けられてもよい(請求項6)。この場合、結合部と中間部の間から冷却水が漏れることを防止できるので、貫通孔に導かれる冷却水の流量が低下することを防止できる。そのため、結合部の冷却をさらに促進できる。また、接触部は弾性体製であるため、接触部の形状が結合部の形状とほぼ合っていれば接触部の変形によってこの接触部を結合部に密着させることができる。そのため、接触部の加工に要求される加工精度を下げることができる。また、これにより、加工コストを低減できる。
以上に説明したように、本発明の内燃機関によれば、結合部の両側に配置された一対の中間部を連結部材で連結したので、連結部材によってスペーサ部材のその変形を抑制することができる。そのため、スペーサ部材によって内壁を全周に亘って確実に締め付けて拘束できるので、内壁の変形を従来よりも抑制することができる。
(第1の形態)
図1及び図2は、本発明の第1の形態に係る内燃機関の要部を示している。なお、図1は図2のI−I線における内燃機関の断面を示し、図2は図1のII−II線における内燃機関の断面を示している。図1及び図2に示した内燃機関1Aは、車両に走行用動力源として搭載されるものであり、シリンダブロック2と、シリンダヘッド3とを備えている。シリンダブロック2とシリンダヘッド3との間には、これらが密着するようにヘッドガスケット4が設けられる。シリンダヘッド3は、複数のヘッドボルト(不図示)によってシリンダブロック2に固定される。なお、ヘッドガスケット4及び不図示のヘッドボルトは、内燃機関に使用される周知のものと同じでよいため、詳細な説明は省略する。
図2に示したようにシリンダブロック2には、一方向に向かって並ぶ複数のシリンダ10を形成する内壁11と、内壁11の周囲に冷却水が流通するウォータジャケット溝12を挟んで設けられる外壁13とを備えている。内壁11は、シリンダ10を形成するシリンダ壁部11aと、隣り合うシリンダ10のシリンダ壁部11a同士を結合して各シリンダ壁部11aを一体にする結合部11bとを備えている。図2に示したようにシリンダブロック2は、シリンダヘッド3と対向するトップデッキ面2aにおいて内壁11と外壁13とがウォータジャケット溝12にて分離されている、いわゆるオープンデッキ型のシリンダブロックである。図1及び図2に示したように内壁11の各結合部11bには、シリンダ10の並び方向と交差する方向、すなわち図2の上側(以降、一方の側と称することがある。)から図2の下側(以下、他方の側と称することがある。)に向かって貫通し、両端が内壁11の外周面に開口する貫通孔14がそれぞれ設けられる。
図1及び図2に示したように内壁11の外周には、全周に亘って内壁11と接するようにスペーサ部材としてのトップデッキスペーサ15が設けられる。トップデッキスペーサ15は、その上面15aがトップデッキ面2aと同じ高さになるように内壁11の周囲に設けられる。図2に示したように、貫通孔14の両端は、内壁11の外周面のうちトップデッキスペーサ15が取り付けられる部分に開口する。トップデッキスペーサ15の幅には、トップデッキスペーサ15を内壁11に取り付けた際にトップデッキ面2aにウォータジャケット溝12が開口するようにウォータジャケット溝12の幅よりも小さい値が設定される。トップデッキスペーサ15は、シリンダブロック2の材料よりも線膨張係数の小さい材料で形成される。例えば、アルミニウム系材料で形成されたシリンダブロック2に対してトップデッキスペーサ15は鉄系材料で形成される。
トップデッキスペーサ15は、シリンダ壁部11aの周囲に嵌め込まれる嵌合部15bと、結合部11bを挟んで対向するように結合部11bの両側に嵌め込まれて隣り合う嵌合部15bを接続する中間部15cとを備えている。図1及び図2に示したように結合部11bの一方の側に配置された中間部(以下、一方の中間部と称することがある。)15cと他方の側に配置された中間部(以下、他方の中間部と称することがある。)15cとは、連結部材としてのボルト16にて連結される。ボルト16は、貫通孔14内を通ってこれら一方の中間部15cと他方の中間部15cとを連結する。また、ボルト16は、各結合部11bにそれぞれ設けられ、各結合部11bを挟んで対向するように配置された一対の中間部15cをそれぞれ連結する。
一方の中間部15cには、ボルト16が挿通される第1ボルト孔17が設けられる。第1ボルト孔17には、ボルト16の頭16aがトップデッキスペーサ15の側面から突出しないようにこの頭16aを収容する凹部17aが設けられる。他方の中間部15cには、ボルト16の先端がねじ込まれる第2ボルト孔18が設けられる。第2ボルト孔18には、ボルト16のねじ部16bがねじ込まれる雌ねじ部18aが形成される。第1ボルト孔17及び第2ボルト孔18は、トップデッキスペーサ15が段差部14に嵌め込まれた際に結合部11bの貫通孔14と同軸になるようにトップデッキスペーサ15にそれぞれ設けられる。また、第1ボルト孔17は、一方の中間部15cを貫通孔14が延びる方向と同じ方向に貫通するように設けられ、第2ボルト孔18は、他方の中間部15cを貫通孔14が延びる方向と同じ方向に貫通するように設けられる。そして、各ボルト16は、各結合部11bを挟むように配置された一対の中間部15cがそれぞれ結合部11bに密着するようにトップデッキスペーサ15にそれぞれねじ込まれる。
図3は、内壁11が熱膨張などにより外側に変形しようとする際にトップデッキスペーサ15の各部に作用する力の一例を示している。図3に矢印Fで示したように内燃機関1Aの内壁11が熱膨張などにより外側に変形しようとするとこの変形によってトップデッキスペーサ15の各部にそれぞれ外側に押す力が作用する。この際、トップデッキスペーサ15の各中間部15cには、結合部11bの熱膨張による外側に押す力に加え、図3に矢印Tで示したようにその中間部15cにて接続されている嵌合部15bが外側に変形するために発生する張力が作用する。そのため、内壁11が熱膨張などにより変形すると各中間部15cは内壁11から外側に離れる、いわゆる浮くおそれがある。
本発明の第1の形態の内燃機関1Aでは、一方の中間部15cと他方の中間部15cとをこれら一対の中間部15cがそれぞれ結合部11bに密着するようにボルト16で連結したので、各中間部15cが内壁11から外側に浮くことを確実に防止できる。そのため、内壁11の熱膨張などによりトップデッキスペーサ15が外側に変形しようとしてもボルト16によってトップデッキスペーサ15の変形を抑制することができる。従って、トップデッキスペーサ15によって内壁11を全周に亘って確実に締め付けて拘束し、内壁11の変形を従来よりも抑制することができる。また、これによりシリンダ10の変形を従来よりも抑制することができるので、シリンダ10内の圧力の上限を高めることができる。そして、シリンダ10の変形を抑制することにより、シリンダ10が偏って摩耗する偏摩耗を抑制することができる。さらに、ピストン(不図示)とシリンダ10との接触を安定に維持できるので、ピストンからシリンダ10に適切に熱を逃がすことができる。これにより、ピストンの亀裂の発生を抑制することができる。この他、ピストンとシリンダ10との間のフリクションを低減できるので、内燃機関1Aの燃費を向上させることができる。本発明の内燃機関1Aでは、ボルト16が結合部11bに設けた貫通孔14内に配置されるので、シリンダブロック2のトップデッキ面2aから突出させることなくボルト16を結合部11bに設けることができる。
第1の形態の内燃機関1Aにて使用されるボルト16は、温度が上昇すると収縮する形状記憶材料で形成されていてもよい。例えば、Ni−Ti系の形状記憶合金製のボルトを使用してもよい。このようなボルト16で一方の中間部15cと他方の中間部15cとを連結することにより、内壁11の温度が上昇したときにボルト16を収縮させ、トップデッキスペーサ15の締め付け力を上昇させることができる。そのため、内壁11の変形をさらに抑制することができる。また、この場合は温度上昇時にボルト16が収縮するので、内壁11とトップデッキスペーサ15との間の隙間が多少大きくてもこの収縮によりトップデッキスペーサ15を内壁11に密着させることができる。そのため、段差部14やトップデッキスペーサ15の加工に要求される加工精度を下げることができる。これにより、シリンダブロック2やトップデッキスペーサ15の加工コストを低下させることができる。
(第2の形態)
図4及び図5は、本発明の第2の形態に係る内燃機関1Bの要部を示している。なお、図4は図5のIV−IV線における内燃機関1Bの断面図を示し、図5は図4のV−V線における内燃機関1Bの断面図を示している。図4及び図5に示したようにこの形態では、トップデッキスペーサ15に冷却水通路20が設けられる点が異なり、それ以外は第1の形態と同じである。そのため、第1の形態と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。図4に示したように冷却水通路20は各中間部15cにそれぞれ設けられ、トップデッキスペーサ15の上面15aに開口するとともにその上面15aから第1ボルト孔17又は第2ボルト孔18と交差するようにトップデッキスペーサ15を高さ方向に貫通する。なお、一方の中間部15cに設けられた冷却水通路20が本発明の第1冷却水通路に相当し、他方の中間部15cに設けられた冷却水通路20が本発明の第2冷却水通路に相当する。
第2の形態の内燃機関1Bによれば、図4に矢印Aで示したようにトップデッキスペーサ15に設けた各冷却水通路20にウォータジャケット溝12から冷却水を導くことによってボルト16と貫通孔14との隙間に冷却水を導入し、この冷却水で結合部11bを冷却することができる。シリンダ10間に設けられる結合部11bはシリンダブロック2の他の部分と比較して冷却され難いため、このように貫通孔14に冷却水を導入して結合部11bを冷却することにより、シリンダブロック2の冷却効率を向上させ、シリンダブロック2に掛けることが可能な熱負荷の上限を従来よりも高くすることができる。そのため、内燃機関1Bの性能を向上させることができる。
(第3の形態)
図6を参照して本発明の第3の形態に係る内燃機関1Cについて説明する。図6は、第2の形態における図4に対応する図である。図6に示したようにこの形態では、トップデッキスペーサ15の上面15aに開口している各冷却水通路20の開口部と対向するようにシリンダヘッド3の下面3aにシリンダヘッド3の冷却水路3bの吐出口3cが開口している点が異なる。それ以外は上述した第2の形態と同じであるため、この形態において第2の形態と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。また、シリンダヘッド3の冷却水路3bは、冷却水を流通させるためにシリンダヘッド3に設けられる周知のものであるため、詳細な説明を省略する。図6に示したように内燃機関1Cでは、シリンダヘッド3の冷却水路3bとトップデッキスペーサ15の冷却水通路20とが連通するので、矢印Aで示したようにトップデッキスペーサ15の各冷却水通路20にシリンダヘッド3の冷却水路3bから冷却水を供給することができる。
第3の形態の内燃機関1Cによれば、図6に矢印Aで示したように各冷却水通路20にシリンダヘッド3の冷却水路3bから冷却水を供給して貫通孔14内の冷却水を強制的に流動させることができるので、貫通孔14内に冷却水が長時間滞留することを防止できる。そのため、結合部11bの冷却をさらに促進させることができる。また、結合部11bをより確実に冷却することができる。
(第4の形態)
図7を参照して本発明の第4の形態に係る内燃機関1Dについて説明する。なお、図7は、図6と同様に第2の形態における図4に対応する図である。図7に示したように内燃機関1Dは、一方の中間部15cに設けられる冷却水入口通路21と、他方の中間部15cに設けられる冷却水出口通路22とを備える。冷却水入口通路21は、トップデッキスペーサ15の上面15aから第1ボルト孔17まで設けられる。冷却水出口通路22は、第2ボルト孔18から段差部14と対向するトップデッキスペーサ15の下面15dまで設けられる。また、シリンダヘッド3の下面3aには、冷却水入口通路21と対向する部分に冷却水路3bの吐出口3cが設けられる。それら以外は上述した第1の形態と同じであるため、第1の形態と共通の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
第4の形態の内燃機関1Dにおいては、図7に矢印Aで示したようにシリンダヘッド3の冷却水路3bから冷却水入口通路21に流入した冷却水のほぼ全量が貫通孔14を通過して冷却水出口通路22に導かれる。そのため、上述した第2の形態及び第3の形態と比較して貫通孔14内を通過する冷却水の流量を増加させることができる。また、これにより貫通孔14内における冷却水の流速を高めることができる。このように冷却水の流量を増加させたり、流速を高めたりすることにより、シリンダブロック2から冷却水への熱伝達を促進させることができる。そのため、シリンダブロック2の結合部11bの冷却をさらに促進させることができる。
なお、冷却水入口通路21を他方の中間部15cに設け、冷却水出口通路22を一方の中間部15cに設けてもよい。この場合、シリンダヘッド3の下面3aに設けられる冷却水路3bの吐出口3cは、他方の中間部15cの冷却水入口通路21と対向するように設けられる。この場合も、冷却水入口通路21に流入した冷却水のほぼ全量が貫通孔14を通過するので、貫通孔14内を流れる冷却水の流量を増加させるとともに冷却水の流速を高めることができる。そのため、結合部11bの冷却をさらに促進させることができる。
(第5の形態)
図8及び図9を参照して本発明の第5の形態に係る内燃機関1Eを説明する。図8は、内燃機関1Eの要部を拡大して示す図であり、第1の形態の図2に対応する図である。図9は、内燃機関1Eの中間部15cの一部を拡大して示した図である。図8に示したように内燃機関1Eでは、各中間部15cの先端にそれぞれ取付部30が設けられ、この取付部30に弾性体製の接触部31がそれぞれ取り付けられる。すなわち、内燃機関1Eにおいては、接触部31が中間部15cと結合部11bとの間に設けられる。接触部31の材料としては、例えばゴムや軟質樹脂などが用いられる。接触部31の高さには、トップデッキスペーサ15の高さと同じ値が設定される。図8及び図9に示したようにこの形態のトップデッキスペーサ15の中間部15cには、上述した第2〜第4の形態と同様に冷却水が導かれる冷却水通路20が設けられる。図9に示したように各接触部31には、ボルト16が挿通される通し孔31aがそれぞれ設けられる。通し孔31aは、接触部31を取付部30に取り付けた際に第1ボルト孔17又は第2ボルト孔18と同軸になるように接触部31に設けられる。
第5の形態の内燃機関1Eによれば、接触部31が変形するまでボルト16を締めることによって中間部15cの接触部31をそれぞれ結合部11bに密着させることができる。これにより、結合部11bと接触部31の間から冷却水が漏れることを防止し、貫通孔14に導かれる冷却水の流量が低下することを防止できる。そのため、結合部11bの冷却をさらに促進できる。また、接触部31は弾性体製であるため、この接触部31の形状が結合部11bの形状とほぼ合っていれば接触部31の変形によって接触部31を結合部11bに密着させることができる。そのため、接触部31の加工に要求される加工精度を下げることができる。また、これによりトップデッキスペーサ15の加工コストを低減できる。
本発明は、上述した各形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、上述した各形態では、貫通孔がシリンダブロックのトップデッキ面と平行に設けられているが、貫通孔はトップデッキ面に対して傾斜していてもよい。また、結合部を挟んで対向する一対の中間部を連結する連結部材はボルトに限定されず、これら一対の中間部を連結可能な例えばピンなどでもよい。
本発明の第1の形態に係る内燃機関の要部を示す図。 図1のII−II線における内燃機関の断面を示す図。 トップデッキスペーサの各部に作用する力の一例を示す図。 本発明の第2の形態に係る内燃機関の要部を示す図。 図4のV−V線における内燃機関の断面を示す図。 本発明の第3の形態に係る内燃機関の要部を示す図。 本発明の第4の形態に係る内燃機関の要部を示す図。 本発明の第5の形態に係る内燃機関の要部を示す図。 図8のトップデッキスペーサの一部を拡大して示す図。
符号の説明
1A、1B、1C、1D、1E 内燃機関
2 シリンダブロック
2a トップデッキ面
3 シリンダヘッド
3a 下面
3b 冷却水路
3c 吐出口
10 シリンダ
11 内壁
11a シリンダ壁部
11b 結合部
12 ウォータジャケット溝
13 外壁
14 貫通孔
15 トップデッキスペーサ(スペーサ部材)
15a 上面
15c 中間部
16 ボルト(連結部材)
17 第1ボルト孔
18 第2ボルト孔
18a 雌ねじ部
20 冷却水通路(第1冷却水通路、第2冷却水通路)
21 冷却水入口通路
22 冷却水出口通路
31 接触部

Claims (6)

  1. 一方向に向かって並ぶ複数のシリンダを形成し、シリンダを形成するシリンダ壁部と隣り合うシリンダのシリンダ壁部同士を結合する結合部とを有する内壁と、前記内壁の周囲にウォータジャケット溝を挟んで設けられる外壁と、を有し、前記内壁と前記外壁とがシリンダヘッドと対向するトップデッキ面において前記ウォータジャケット溝により分離されているシリンダブロックを備えた内燃機関において、
    前記内壁と接するように前記内壁の外周に全周に亘って設けられるスペーサ部材と、前記複数のシリンダの並び方向と交差する方向に向かって前記結合部を貫通し、両端が前記内壁の外周面に開口する貫通孔と、前記スペーサ部材のうち前記結合部を挟んで対向する一対の中間部がそれぞれ前記結合部に密着するように前記貫通孔を通って前記一対の中間部を連結する連結部材と、を備えることを特徴とする内燃機関。
  2. 前記連結部材は、温度の上昇に応答して収縮する形状記憶材料で形成されている請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記連結部材はボルトであり、
    前記一対の中間部のうちの一方の中間部に、前記貫通孔と同軸に配置されて前記貫通孔が延びる方向と同じ方向に前記一方の中間部を貫通し、かつ前記ボルトが挿通される第1ボルト孔が設けられるとともに、前記一対の中間部のうちの他方の中間部に、前記貫通孔と同軸に配置されて前記貫通孔が延びる方向と同じ方向に前記他方の中間部を貫通し、かつ前記ボルトがねじ込まれる雌ねじ部が形成される第2ボルト孔が設けられ、
    前記一方の中間部には、前記第1ボルト孔と連通するとともに前記シリンダヘッドと対向する前記スペーサ部材の上面に開口し、その上面から前記第1ボルト孔と交差する方向に前記スペーサ部材を貫通する第1冷却水通路が設けられ、
    前記他方の中間部には、前記第2ボルト孔と連通するとともに前記スペーサ部材の上面に開口し、その上面から前記第2ボルト孔と交差する方向に前記スペーサ部材を貫通する第2冷却水通路が設けられている請求項1又は2に記載の内燃機関。
  4. 前記スペーサ部材の上面と対向する前記シリンダヘッドの下面には、前記スペーサ部材の上面に開口している前記第1冷却水通路の開口部及び前記第2冷却水通路の開口部のそれぞれと対向するように前記シリンダヘッドの冷却水路から冷却水が吐出される複数の吐出口が設けられている請求項3に記載の内燃機関。
  5. 前記連結部材はボルトであり、
    前記一対の中間部には、前記貫通孔と同軸に配置されて前記貫通孔が延びる方向と同じ方向に中間部を貫通し、かつ前記ボルトが通されるボルト孔がそれぞれ設けられ、
    前記一対の中間部の一方の中間部には、前記シリンダヘッドと対向する前記スペーサ部材の上面に開口し、その上面から前記ボルト孔まで形成される冷却水入口通路が設けられ、
    前記一対の中間部の他方の中間部には、前記ボルト孔から前記スペーサ部材の外面まで形成される冷却水出口通路が設けられ、
    前記スペーサ部材の上面と対向する前記シリンダヘッドの下面には、前記スペーサ部材の上面に開口している前記冷却水入口通路の開口部と対向するように前記シリンダヘッドの冷却水路から冷却水が吐出される吐出口が設けられている請求項1又は2に記載の内燃機関。
  6. 前記スペーサ部材の各中間部には、前記結合部と接する外面のうち少なくとも前記内壁の外周面に開口している前記貫通孔の開口部の周囲と接する部分に弾性体製の接触部がそれぞれ設けられる請求項3〜5のいずれか一項に記載の内燃機関。
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