JP6841653B2 - ガスケット用光硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
本発明では、ポリブタジエン系骨格をもつ(メタ)アクリレートオリゴマー(A)を用いる。当該骨格としては、ポリブタジエン骨格の他に、水素添加されたポリブタジエン骨格を含むが、当該骨格を有することにより、透湿度が低下する傾向がある。当該(A)成分の数平均分子量としては、GPC法により測定したポリスチレン換算の数値において、3000以上である必要があり、3000〜30000であることが好ましく、3500〜20000であることが更に好ましく、4000〜10000であることが特に好ましい。この範囲内であることにより、硬度と、柔軟性や弾力性とを両立することができる傾向がある。
本発明では、ロジン誘導体(B)を用いる。ロジン誘導体は、松脂等から得られるロジンから誘導される化学物質である。当該(B)成分を配合することにより、透湿度が著しく低下するという効果がある。そのため、高湿度の環境下に、本発明にかかる組成物をガスケットとして用いた電子機器を長期間放置しても、内部に湿気が流入しにくい傾向がある。
本発明では、(メタ)アクリレートモノマー(C)を用いる。当該(C)成分の配合割合としては、組成物全体に対して、20〜60重量%配合することが好ましく、30〜50重量%配合することが更に好ましく、35〜45重量%配合することが特に好ましい。当該(C)成分としては、水酸基を含有する(メタ)アクリレートモノマー(c1)や、アルキル(メタ)アクリレートモノマー(c2)などが挙げられる。
本発明では、光重合開始剤(D)を用いる。当該(D)成分の具体例としては、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキシド、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4´−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明では、チクソ性付与剤(E)を用いることができる。当該(E)成分を配合することにより、チクソ性が大幅に向上することから、塗布した後の流動性を制御することができる。そのため、貼合部分に塗工した後、しばらく放置しても、その形状を維持することができるため、外部に流れ出す危険性を抑えることができる傾向がある。
(A)成分として、BAC−45(大阪有機化学工業株式会社、商品名、ポリブタジエン骨格、アクリレートオリゴマー、数平均分子量:5000)を35重量部と、
(B)成分として、パインクリスタル KE−311(荒川化学工業株式会社、商品名、ロジンエステル)を20重量部と、
(C)成分のうち、
(c1)成分として、ライトエステル HOB(N)(共栄社化学株式会社、商品名、2−ヒドロキシブチルメタクリレート)を20重量部と、
(c2)成分として、ライトアクリレート L−A(共栄社化学株式会社、商品名、ラウリルアクリレート)を10重量部、及び、ライトアクリレート IB−XA(共栄社化学株式会社、商品名、イソボルニルアクリレート)を20重量部と、
(D)成分として、Irgacure184(BASFジャパン株式会社、商品名)を3重量部と、
(E)成分として、キャボシル TS−720(キャボット社、商品名、疎水性フュームドシリカ)を12.5重量部と、を混合攪拌して、実施例1の光硬化性樹脂組成物を得た。
表1に示す配合において、実施例1と同様に光硬化性樹脂組成物を得た。その際には、以下の原材料を用いた。
NISSO−PB TE−2000(日本曹達株式会社、商品名、ポリブタジエン骨格、メタクリレートオリゴマー、数平均分子量:2500)
SX7−29(亜細亜工業株式会社、商品名、ポリエステル骨格、アクリレートオリゴマー、数平均分子量:約5000)
JIS Z 8803に準じて、測定を行った。測定は、粘度計(東機産業株式会社、コーン・プレート型粘度計、商品名:RE550R)にて行った。また、測定条件として、3°、R7.7、10rpm、120秒値、25±1℃にて測定し、当該測定値を粘度とした。
上記のJISに準じて、上記の粘度計により、測定条件として、3°、R7.7、1rpm、120秒値、25±1℃にて測定し、当該測定値を上記の粘度で除した値をチクソ比とした。
JIS K 6253に準じて、測定を行った。測定は、硬度計(テクロック株式会社、タイプA硬度計)にて、1分値を測定し、当該測定値を硬度とした。
JIS Z 0208に準じて、測定を行った。測定条件としては、60℃/90%RH環境下で、0.5mmtの試料を保管し、その重量変化から透湿度を算出した。
試験片の大きさを変更した以外は、JIS K 6262に準じて、測定を行った。具体的には、10mm×10mm×2mmtの試験片を、80℃にて16時間圧縮し、試験槽から取り出した直後に開放し、室温に戻った時点で測定し、圧縮永久ひずみとした。
Claims (3)
- 数平均分子量が3000以上でありポリブタジエン系骨格をもつ(メタ)アクリレートオリゴマー(A)と、ロジン誘導体(B)と、(メタ)アクリレートモノマー(C)と、光重合開始剤(D)と、を含むことを特徴とするガスケット用光硬化性樹脂組成物。
- ロジン誘導体(B)が、ロジンエステルであることを特徴とする請求項1記載のガスケット用光硬化性樹脂組成物。
- (メタ)アクリレートモノマー(C)として、少なくとも、水酸基を含有する(メタ)アクリレートモノマー(c1)、及び、アルキル(メタ)アクリレートモノマー(c2)を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のガスケット用光硬化性樹脂組成物。
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