JP6840094B2 - 漏水検出装置および漏水検出システム - Google Patents

漏水検出装置および漏水検出システム Download PDF

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Description

本発明は、漏水検出装置に関し、特に、複数のセンサを用いて漏水位置を検出する装置に関する。
地中に埋められた水道管からの漏水が問題となっている。漏水を検出する方法としては、水道管に設けられた水栓において作業員が振動音を耳で確認するものがあった。この場合、作業員は、複数箇所の水栓で振動音を確認し、経験や勘に基づいて漏水が生じている位置を特定する必要があるため、作業員の労力が大きいものとなっていた。
このような問題点を解決する手段として、以下の特許文献1および2に記載されているものがある。これらの特許文献には、配管に2つのセンサを設け、各センサによって検出された振動データの相互相関値(一方の振動波形と、他方の振動波形を時間軸上で所定時間だけシフトしたものとが似ている度合いを表す値)に基づいて、配管からの流体の漏れを検出する技術が記載されている。
特開平08−226865号公報 特表2003−502678号公報
特許文献1および2に記載されているように、2つのセンサによって検出された振動データの相互相関値を求めることで漏れが生じている位置を特定する場合、相互相関処理の対象となる情報量が多い。そのため、演算装置が各センサから振動データを取得して相互相関処理を実行する場合、各センサから演算装置に送信される情報量が多くなり、迅速な演算の妨げになってしまう。
本発明は、水道管における漏水位置を検出する処理において、センサと演算装置との間で伝送される情報量を低減することを目的とする。
本発明に関連する技術は、水道管における2つの検知点のそれぞれに配置されたセンサから、振動波形情報を取得する波形取得部と、各前記センサから取得された振動波形情報についての相関処理であって、一方の波形をシフト時間だけ時間軸上でシフトした場合における当該シフト時間に対する相互相関値を求める相関処理を実行する相関処理部と、前記シフト時間と前記相互相関値との関係に基づく測定情報であって、漏水位置を求める元となる測定情報を求める測定部と、を備え、各前記振動波形情報は、時間軸上に配列された複数のサンプル値によって時間波形を表す情報であり、前記相関処理は、所定サンプル数おきのサンプル値に対して相関演算を施す処理である。
また、本発明は、水道管における2つの検知点のそれぞれに配置されたセンサから、振動波形情報を取得する波形取得部と、各前記センサから取得された振動波形情報についての相関処理であって、一方の波形をシフト時間だけ時間軸上でシフトした場合における当該シフト時間に対する相互相関値を求める相関処理を実行する相関処理部と、 前記シフト時間と前記相互相関値との関係に基づく測定情報を送信する送信部と、を備え、前記送信部は、前記測定情報に基づいて漏水位置を求める漏水位置検出装置に前記測定情報を送信し、前記測定情報は、Nを2以上の整数として、異なる複数の前記シフト時間に対して求められた複数の前記相互相関値に認められるN個のピークのそれぞれについての、前記シフト時間、前記相互相関値のピーク値、および際立ち値を含み、前記際立ち値は、異なる複数の前記シフト時間に対して求められた複数の前記相互相関値を母集団としたときの、当該母集団におけるピーク値の際立ちを示す値である、ことを特徴とする。
また、本発明は、水道管における2つの検知点のそれぞれに配置されたセンサから、振動波形情報を取得する波形取得部と、各前記センサから取得された振動波形情報についての相関処理であって、一方の波形をシフト時間だけ時間軸上でシフトした場合における当該シフト時間に対する相互相関値を求める相関処理を実行する相関処理部と、 前記シフト時間と前記相互相関値との関係に基づく測定情報であって、漏水位置を求める元となる測定情報を求める測定部と、を備え、前記測定情報は、Nを2以上の整数として、異なる複数の前記シフト時間に対して求められた複数の前記相互相関値に認められるN個のピークのそれぞれについての、前記シフト時間、前記相互相関値のピーク値、および際立ち値を含前記際立ち値は、異なる複数の前記シフト時間に対して求められた複数の前記相互相関値を母集団としたときの、当該母集団におけるピーク値の際立ちを示す値である、ことを特徴とする。
望ましくは、前記際立ち値は、異なる複数の前記シフト時間に対して求められた複数の前記相互相関値を母集団とする偏差値である。望ましくは、前記際立ち値は、異なる複数の前記シフト時間に対して求められた複数の前記相互相関値を母集団として、複数の前記相互相関値の大きさの傾向を表す傾向値とピーク値との差異を示す値である。望ましくは、各前記振動波形情報は、時間軸上に配列された複数のサンプル値によって時間波形を表す情報であり、前記相関処理は、2つの前記センサのうちの一方から取得された前記振動波形情報における所定サンプル数おきのサンプル値と、2つの前記センサのうちの他方から取得された前記振動波形情報における所定サンプル数おきのサンプル値とに対して相関演算を実行する処理である。また、本発明は、前記漏水検出装置と、前記漏水位置検出装置と、を備える漏水検出システムにおいて、前記漏水位置検出装置は、前記N個のピークのうち、前記際立ち値が最大であるピークについての前記シフト時間に基づいて漏水位置を求める。また、本発明は、前記漏水検出装置と、前記漏水位置検出装置と、を備える漏水検出システムにおいて、前記漏水位置検出装置は、前記N個のピークのうち、前記際立ち値が所定の閾値を超えるものがない場合に漏水が発生していないと判断する。望ましくは、前記N個のピークのうち前記際立ち値が所定の閾値を超えるものがある場合に、前記N個のピークのうち、前記際立ち値が最大であるピークについての前記シフト時間に基づいて漏水位置を求める。
本発明によれば、水道管における漏水位置を検出する処理において、センサと演算装置との間で伝送される情報量を低減することができる。
本発明の実施形態に係る漏水検出システムを示す図である。 コンセントレータおよび各センサ装置が実行する処理を示す図である。 各センサ装置による振動波形データが示す振動波形を示す図である。 相互相関値を求める演算を概念的に示す図である。 シフト時間に対する相互相関値の特性の例を示す図である。 相互相関値を求める演算を概念的に示す図である。 コンセントレータのハードウエアの例を示す図である。
図1には本発明の実施形態に係る漏水検出システムが示されている。漏水検出システムは、水道管14における2つの検知点のそれぞれに配置されたセンサ装置(12−1,12−2)から振動波形データを取得し、各振動波形データに対する演算処理に基づいて漏水位置を特定するものである。図1では、センサ装置12−1から漏水箇所16までの距離dwによって漏水位置が表されている。
漏水検出システムは、コンセントレータ10、センサ装置12−1およびセンサ装置12−2を備える(以下の説明では、センサ装置12−1および12−2の両者に対して符号「12」を用いる。)。センサ装置12−1および12−2は、予め定められた距離Sを隔てて水道管14の検知点に配置されている。各検知点は、例えば、地中の水道管14から地上に引き出された給水栓や空気抜き用バルブにある。各センサ装置12は、地中において水道管14に接触して固定されてもよい。
各センサ装置12はセンサを備えている。センサには、例えば、圧電素子やコンデンサマイク等、音や機械振動等の音響振動を検出する素子が用いられる。各センサ装置12が備えるセンサは音響振動を検出し、各センサ装置12はセンサの検出値に基づいて振動波形データを生成する。振動波形データは、時間軸に対して振動の振れ幅を対応付けたものである。
漏水検出装置としてのコンセントレータ10は、各センサ装置12との間で無線通信を行う。各センサ装置12は、コンセントレータ10に振動波形データを送信する。コンセントレータ10は、各センサ装置12から送信された振動波形データに基づいて、漏水位置を求める元となる測定データを生成し、インターネット等の通信網18を介して演算装置20に送信する。演算装置20は、漏水位置検出装置としての機能を有し、測定データに基づいて水道管14の漏水位置を求める。演算装置20は、自らのメモリに漏水位置を記憶し、または、自らのディスプレイに漏水位置を表示する。
図2には、コンセントレータ10、センサ装置12−1および12−2が実行する処理を示すシーケンスチャートが示されている。コンセントレータ10は、各センサ装置12に測定タイミング信号を送信する(S101)。測定タイミング信号は、振動波形データを取得するタイミングを各センサ装置12に伝える信号である。
各センサ装置12は、測定タイミング信号に従うタイミングで、水道管14の検知点で音響振動を検出し振動波形データを生成する(S102,S103)。各センサ装置12は振動波形データを記憶し、振動波形データの生成および記憶が完了した旨を示す完了通知信号をコンセントレータ10に送信する(S104)。
コンセントレータ10は、完了通知信号を受信すると、各センサ装置12にデータ要求信号を送信する(S105,S107)。各センサ装置12は、データ要求信号に応答して、コンセントレータ10に振動波形データを送信する(S106,S108)。コンセントレータ10は、各センサ装置12から送信された振動波形データに基づいて、以下に説明する測定データを生成し(S109)、通信網18を介して演算装置20に送信する。
測定データは、演算装置20が漏水位置を求める元となるデータであり、センサ装置12−1から取得した振動波形データが示す振動波形と、センサ装置12−2から取得した振動波形データが示す振動波形をシフト時間だけシフトした時間波形との相互相関値に基づくデータである。
以下、測定データを生成する処理について説明する。図3には、センサ装置12−1による振動波形データが示す振動波形f=y(t)と、センサ装置12−2による振動波形データが示す振動波形g=x(t)が示されている。また、振動波形g=x(t)を時間軸上でシフト時間τだけ過去の方向にシフトした時間波形g=x(t+τ)および振動波形g=x(t)を時間軸上でシフト時間τmだけ過去の方向にシフトした時間波形g=x(t+τm)が併せて示されている。振動波形f=y(t)および振動波形y=x(t+τ)の相互相関値M(τ)は、次の(数1)および(数2)のように表される。
ただし、符号「−」が上に付されたxおよびyは、それぞれ、x(t)およびy(t)の時間範囲Ts≦t≦Teにおける時間平均値である。相互相関値M(τ)は、時間波形x(t+τ)と時間波形y(t)とが近似している度合いを示す。したがって、時間波形x(t+τ)のピークが現れる時間と時間波形(t)のピークが現れる時間とが一致するときのシフト時間τに相互相関値M(τ)は極大値となる。
図3に示されている例では、シフト時間τを増加させながら相互相関値M(τ)を順次求めた場合、シフト時間がτ=τmのときに、時間波形f=y(t)のピークが現れる時間と、時間波形g=x(t+τ)のピークが現れる時間とが一致し、相互相関値M(τ)が極大値となる。
本実施形態におけるコンセントレータ10が取得する振動波形データは、x(t)およびy(t)が時間軸上で離散化されたサンプル値群によって構成され、x(t)およびy(t)は、それぞれ(数3)および(数4)のように表される。ただし、δ(t)はt=0で1となり、その他の時間で0となる関数である。また、整数iは時間変数としての整数であり、xは時間tにおけるサンプル値である。Neは、振動波形データのサンプル値の数である。
コンセントレータ10は、(数5)〜(数7)に基づいて時間波形x(t)と時間波形y(t)との相互相関値M(t)を求める。(数5)〜(数7)はx(t)およびy(t)を離散化した場合の(数1)および(数2)に相当し、(数1)および(数2)と同様の技術的意義を有する。ただし、シフト時間に対応するシフト量jはjs〜jeの整数であり、−n〜nの範囲内の整数である。整数i=ks〜keは相互相関演算が行われる範囲を示す整数である。加算合計範囲の記載がないシグマ記号は、i=ks〜keに亘る加算合計値を示す。
相互相関値M(t)は、時間波形y(t)と、時間波形x(t)をシフト時間j・Δだけ過去に向かう方向にシフトした時間波形x(t+j・Δ)とが近似している度合いを示す。ただし、Δはx(t)およびy(t)のサンプル時間間隔である。
図4(a)には、シフト量jが−5000である場合の相互相関値M(t−5000)を求める演算が概念的に示されており、図4(b)には、シフト量jが−4999である場合の相互相関値M(t−4999)を求める演算が概念的に示されている。これらの図の例では、n=5000,ks=1,ke=30000である。ただし、ke=30000については図面に現れていない。
すなわち、図4(a)にはn=5000,j=−5000である場合に、xi+n+j(i+n+j=1,2,3・・・・30000)に対し、yi+n(i+n=5001,5002,5003・・・・35000)がそれぞれ(数5)における演算の対象となり、相互相関値M(t−5000)が求められることが、各xを表す長方形と各yを表す長方形とを結ぶ直線によって示されている。図4(b)にはn=5000,j=−4999である場合に、xi+n+j(i=2,3,4・・・・30001)に対し、yi+n(i+n=5001,5002,5003・・・・35000)がそれぞれ(数5)における演算の対象となり、相互相関値M(t−4999)が求められることが、各xを表す長方形と各yを表す長方形とを結ぶ直線によって示されている。
コンセントレータ10は、j=js〜jeの相互相関値M(t)について大きいものから順にN個の極大値を探索する。そして、N個の極大値のそれぞれに対応するシフト時間(極大点シフト時間)、およびN個の極大値のそれぞれの偏差値を求める。偏差値は、相互相関値M(js)〜M(je)を母集団とする偏差値であり、この母集団において値が際立つ度合いを示す。
図5には、シフト時間に対する相互相関値の特性の例が示されている。横軸はシフト時間を示し、縦軸は相互相関値を示す。(表1)の右側の欄には、図5で例示された相互相関値について、大きいものから順にN=4個の極大値を探索し、これら4個の極大値に対するシフト時間、相互相関値の極大値および偏差値を求めた例が示されている。
なお、左半分の欄には、漏水が生じていない場合におけるシフト時間、相互相関値の極大値および偏差値が示されている。
コンセントレータ10は、相互相関値が極大値となるときのシフト時間、相互相関値の極大値、および、その極大値に対応する偏差値の組を1組の相互相関極大点データとして、N組の相互相関極大点データを含む測定データを通信網18を介して演算装置20に送信する。
演算装置20は、測定データに含まれるN組の相互相関極大点データのうち、相互相関値の極大値が所定の閾値を超えるものがないときは漏水が発生していないと判断する。一方、測定データに含まれるN組の相互相関極大点データのうち、相互相関値の極大値が所定の閾値を超えるものがあるときは漏水が発生したものと判断し、次のような処理を実行する。
演算装置20は、N組の相互相関極大点データのうち、偏差値が最大である1組の相互相関極大点データにおけるシフト時間を測定遅延時間tmとして求める。そして、(数8)に基づいてセンサ装置12−1の位置を基準とした漏水位置dwを求める。(数8)のvは音響振動の伝搬速度を示す定数であり、予め実験等によって求められる。この漏水位置dwは、センサ装置12−1からセンサ装置12−2に向かう方向に距離dwだけ離れた位置を示す。
(数8)は、距離dwと漏水位置からセンサ装置12−2までの距離Lとの間に、S=dw+L、およびtm・v=dw―Lの関係が成立することから導かれる数式である。 測定遅延時間tmは負の値を取り得るため、(数8)で求められる漏水位置dwもまた負の値を取り得る。漏水位置dwが負である場合、漏水位置dwはセンサ装置12−1からセンサ装置12−2に向かう方向とは反対の方向に距離|dw|だけ離れた位置を示す。
演算装置20は、漏水位置dwを自らのメモリに記憶する。また、ディスプレイなどの表示装置を備える場合には、演算装置20は漏水位置を表示してもよい。
このように、本実施形態に係る漏水検出システムでは、コンセントレータ10が各センサ装置12から振動波形データを取得して測定データを求める。コンセントレータ10は測定データを通信網18を介して演算装置20に送信し、演算装置20は測定データに基づいて漏水が発生しているか否かを判定する。演算装置20は、漏水が発生していると判定したときは、漏水位置dwを求める。コンセントレータ10から演算装置20に送信される情報は、相互相関値を求めるための振動波形データではなく情報量が削減されたN組の相互相関極大点データである。これによって、コンセントレータ10から演算装置20に伝送される情報量が低減される。
なお、コンセントレータ10は、(数5)〜(数7)に示される演算における整数i=ks〜keに関する加算合計を、総ての時間変数i=ks〜keについて行うのではなく、2以上の整数をpとして、p−1おきに時間変数を増加させて加算合計を行ってもよい。すなわち、コンセントレータ10は、p(i−ks)+ksを時間変数として加算合計を行ってもよい。このとき(数5)〜(数7)は、それぞれ、(数9)〜(数11)のように変形される。(数9)〜(数11)は、それぞれ、(数5)〜(数7)におけるiを、p(i−ks)+ksに置き換えたものである。
加算合計範囲の上限を表す整数kdは、p(i−ks)+ksがkeを超えない最大値Nmaxとなるときにおけるiの値であり、kd=(Nmax−ks)/p+ksである。 図6(a)および(b)には、(数9)〜(数11)で表される時間波形x(t)およびy(t)が概念的に示されている。図6(a)には、シフト量jが−5000である場合の相互相関値M(t−5000)を求める演算が概念的に示されており、図6(b)には、シフト量jが−4999である場合の相互相関値M(t−4999)を求める演算が概念的に示されている。これらの図の例では、n=5000,p=2,ks=1,ke=30000である。ただし、ke=30000については図面に現れていない。
すなわち、図6(a)にはn=5000,j=−5000である場合に、xp(i−ks)+ks+n+j(p(i−ks)+ks+n+j=1,3,5・・・・29999)に対し、yp(i−ks)+ks+n(p(i−ks)+ks+n=5001,5003,5005・・・・34999)がそれぞれ(数9)における演算の対象となり、相互相関値M(t−5000)が求められることが示されている。図6(b)にはn=5000,j=−4999である場合に、xp(i−ks)+ks+n+j(p(i−ks)+ks+n+j=2,4,6・・・・30000)に対し、yp(i−ks)+ks+n(p(i−ks)+ks+n=5001,5003,5005・・・・34999)がそれぞれ(数9)における演算の対象となり、相互相関値M(t−4999)が求められることが示されている。
このように、時間変数iを間引いて増加させたxの各値(iをp−1おきに増加させたxiの各値)に対して、y(t)のサンプル値yi+jを相互相関演算の相手とすることで、時間変数iを1ずつ増加させた場合に比べて、相互相関値M(t)を求める際の演算量が少なくなる。
なお、上記では、相互相関極大点データに、相互相関値が極大値となるときのシフト時間、相互相関値の極大値、および、その極大値に対応する偏差値が含まれる例について説明した。このように、相互相関値の極大値が母集団から際立っている程度を示す際立ち値として偏差値が用いられている。際立ち値には、偏差値とは異なる値が用いられてもよい。例えば、相互相関値M(js)〜M(je)を母集団として、相互相関値M(js)〜M(je)の大きさの傾向を表す傾向値を求め、相互相関値の極大値から傾向値を減算した値が偏差値の代わりに用いられてもよい。傾向値としては、例えば、相互相関値M(js)〜M(je)の平均値、中央値、メジアン等がある。
図7には、コンセントレータ10のハードウエアの例が示されている。コンセントレータ10は、制御部22、無線部30、および通信インターフェース32を備える。無線部30は、センサ装置から無線送信された信号を受信し、制御部22に出力する。また、無線部30は、制御部22から出力された信号を各センサ装置に無線送信する。通信インターフェース32は、通信網18から送信された信号を受信し、制御部22に出力する。また、通信インターフェース32は、制御部22から出力された信号を通信網18に送信する。
制御部22は、予め記憶されたプログラムに従って動作するプロセッサを含んでもよい。この場合、制御部22は、プログラムを実行することで通信処理部24、相関処理部26および測定部28を構成する。これらの構成要素は、ディジタル回路によって個別に構成されてもよい。
通信処理部24は無線部30を介して、図2に示された測定タイミング信号の送信(S101)、完了通知信号の受信(S104)、データ要求信号の送信(S105,S107)、振動波形データの受信(S106,S108)等を行う。
相関処理部26は、波形取得部としての通信処理部24が、無線部30を介して受信した各振動波形データに対し、上述の相互相関処理を実行する。測定部28は、上述の測定データを求める処理を実行する。
このように漏水検出装置としてのコンセントレータ10は、水道管における2つの検知点のそれぞれに配置されたセンサから、振動波形情報を取得する波形取得部(通信処理部24)と、各センサから取得された振動波形データ(振動波形情報)についての相関処理であって、一方の波形をシフト時間だけ時間軸上でシフトした場合における当該シフト時間に対する相互相関値を求める相関処理を実行する相関処理部26と、シフト時間と相互相関値との関係に基づく測定データ(測定情報)であって、漏水位置を求める元となる測定データを求める測定部28とを備える。
一つの実施形態における振動波形データは、時間軸上に配列された複数のサンプル値によって時間波形を表す情報である。相互相関処理は、所定サンプル数おきのサンプル値に対して相関演算を施す処理であってもよい。
また、コンセントレータ10は、測定データを送信する送信部としての通信処理部24を備え、この通信処理部24は、無線部30を介して、測定データに基づいて漏水位置を求める漏水位置検出装置としての演算装置20に測定データを送信する。
一つの実施形態における測定データは、複数組の相互相関極大点データを含み、各相互相関極大点データは、シフト時間と相互相関値との関係におけるピークについての、シフト時間、相互相関値のピーク値、および際立ち値を含む。
コンセントレータ10によれば、水道管における漏水位置を検出する処理において、センサと演算装置20との間で伝送される情報が低減される。
上記では、水道管14における2つの検知点のそれぞれにセンサ装置が配置された実施形態が示された。センサ装置は、水道管14における3つ以上の検知点のそれぞれに設けられてもよい。この場合、コンセントレータ10および演算装置20は、複数のセンサ装置から選択される2つのセンサ装置から取得される振動波形データに基づいて、その2つのセンサ装置の位置によって定義される漏水位置を求める。
10 コンセントレータ、12−1,12−2 センサ装置、14 水道管、18 通信網、20 演算装置、22 制御部、24 通信処理部、26 相関処理部、28 測定部、30 無線部、32 通信インターフェース。

Claims (8)

  1. 水道管における2つの検知点のそれぞれに配置されたセンサから、振動波形情報を取得する波形取得部と、
    各前記センサから取得された振動波形情報についての相関処理であって、一方の波形をシフト時間だけ時間軸上でシフトした場合における当該シフト時間に対する相互相関値を求める相関処理を実行する相関処理部と、
    前記シフト時間と前記相互相関値との関係に基づく測定情報を送信する送信部と、を備え、
    前記送信部は、
    前記測定情報に基づいて漏水位置を求める漏水位置検出装置に前記測定情報を送信し、
    前記測定情報は、
    Nを2以上の整数として、異なる複数の前記シフト時間に対して求められた複数の前記相互相関値に認められるN個のピークのそれぞれについての、前記シフト時間、前記相互相関値のピーク値、および際立ち値を含み、
    前記際立ち値は、
    異なる複数の前記シフト時間に対して求められた複数の前記相互相関値を母集団としたときの、当該母集団におけるピーク値の際立ちを示す値である
    ことを特徴とする漏水検出装置。
  2. 水道管における2つの検知点のそれぞれに配置されたセンサから、振動波形情報を取得する波形取得部と、
    各前記センサから取得された振動波形情報についての相関処理であって、一方の波形をシフト時間だけ時間軸上でシフトした場合における当該シフト時間に対する相互相関値を求める相関処理を実行する相関処理部と、
    前記シフト時間と前記相互相関値との関係に基づく測定情報であって、漏水位置を求める元となる測定情報を求める測定部と、を備え、
    前記測定情報は、
    Nを2以上の整数として、異なる複数の前記シフト時間に対して求められた複数の前記相互相関値に認められるN個のピークのそれぞれについての、前記シフト時間、前記相互相関値のピーク値、および際立ち値を含
    前記際立ち値は、
    異なる複数の前記シフト時間に対して求められた複数の前記相互相関値を母集団としたときの、当該母集団におけるピーク値の際立ちを示す値である
    ことを特徴とする漏水検出装置。
  3. 請求項または請求項に記載の漏水検出装置において、
    前記際立ち値は、
    異なる複数の前記シフト時間に対して求められた複数の前記相互相関値を母集団とする偏差値であることを特徴とする漏水検出装置。
  4. 請求項1または請求項2に記載の漏水検出装置において、
    前記際立ち値は、
    異なる複数の前記シフト時間に対して求められた複数の前記相互相関値を母集団として、複数の前記相互相関値の大きさの傾向を表す傾向値とピーク値との差異を示す値であることを特徴とする漏水検出装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の漏水検出装置において、
    各前記振動波形情報は、
    時間軸上に配列された複数のサンプル値によって時間波形を表す情報であり、
    前記相関処理は、
    2つの前記センサのうちの一方から取得された前記振動波形情報における所定サンプル数おきのサンプル値と、2つの前記センサのうちの他方から取得された前記振動波形情報における所定サンプル数おきのサンプル値とに対して相関演算を実行する処理である、
    ことを特徴とする漏水検出装置。
  6. 請求項1に記載の漏水検出装置と、前記漏水位置検出装置と、を備える漏水検出システムにおいて、
    前記漏水位置検出装置は、
    前記N個のピークのうち、前記際立ち値が最大であるピークについての前記シフト時間に基づいて漏水位置を求めることを特徴とする漏水検出システム。
  7. 請求項1に記載の漏水検出装置と、前記漏水位置検出装置と、を備える漏水検出システムにおいて、
    前記漏水位置検出装置は、
    前記N個のピークのうち、前記際立ち値が所定の閾値を超えるものがない場合に漏水が発生していないと判断することを特徴とする漏水検出システム。
  8. 請求項6または請求項7に記載の漏水検出システムにおいて、
    前記N個のピークのうち前記際立ち値が所定の閾値を超えるものがある場合に、前記N個のピークのうち、前記際立ち値が最大であるピークについての前記シフト時間に基づいて漏水位置を求めることを特徴とする漏水検出システム。
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