JP2017207399A - 音源探査装置及び音源探査方法 - Google Patents

音源探査装置及び音源探査方法 Download PDF

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幹也 伊藤
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規彰 山元
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康章 服部
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雄文 三浦
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Abstract

【課題】音の強度にかかわらず、雑音の中に含まれる特定の音を抽出し、その音源を特定することができる音源探査装置、及び音源探査方法を提供する。
【解決手段】音源探査装置10は、音の強度分布を二次元平面にマッピングして提示する。音源探査装置10は、複数の周波数帯を含んでいて到来方向を特定可能である音の時間領域データから抽出された探査対象である周波数帯の音からなる対象音の時間領域データに基づいて、対象音の到来方向を特定する位相走査型ビームフォーミング部と、対象音の各到来方向における時間領域データから包絡線を検出する包絡線検出部と、対象音の各到来方向の時間領域データから検出した包絡線についてその変動周期及び変動量を算出する変動周期変動量抽出部と、対象音の各到来方向において算出した包絡線の変動周期のうちの1又は複数の変動周期の変動量を音の変動量の強度分布として二次元平面に提示する提示部30と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、音源の位置を探査する音源探査装置、及び音源探査方法に関する。
一般機械や輸送機械などの多数の駆動部を有する機械は、そこから異音等の音が発生したとしてもその音の発生源(音源)を特定することが容易ではないことが少なくない。そこで従来、音源探査装置として、異音等の音の音源を特定するための技術等の適用された装置が知られている。そして、こうした技術の演算アルゴリズムとして、ビームフォーミング法と音響インテンシティ法とがよく知られている。ビームフォーミング法では空間的な強度分布が算出され、音響インテンシティ法では音のインテンシティ(音の強さと方向)が算出される。これらビームフォーミング法と音響インテンシティ法は、算出内容が互いに異なり、またいずれも長短があるため、両者が併用されることも多い。例えば、そうした技術を用いた音源探査装置の一例が特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の音源探査装置は、音響インテンシティ法で採用される4個のマイクロホン等、少数のマイクロホンを使って高い分解能の強度分布を得る装置である。具体的には、3個もしくは4個の音センサ、例えば正四面体の4つの頂点に1つずつ配置された4個の音センサで受音して得た音信号を入力し、入力した音信号に基づいて最小分散法(Capon法)を適用したビームフォーミング演算により音源を含む音源平面内の強度分布を得て音の到来方向を探査し探査結果を提示する。
特開2015−219138号公報
上述した特許文献1に記載の音源探査装置によれば、音の発生している部分をその音の強さに応じて可視化することにより、機械の表面から音の発生している部分を特定することができる。
しかしながら、特定したい音源が大きな音の音源だけとは限らない。例えば、騒音等雑音の中には、ユーザが気にならない音や機械として正常な音が含まれる一方、たとえ小さくてもユーザが気になる音や機械の異常を示す音が含まれることもある。このとき、小さくてもユーザが気になる音への対策は不快感の低減が期待され、機械の異常を示す音の音源特定は異常箇所の発見に役立つことが期待される。しかし、多種の周波数で多様な強度の音を雑音として発生させる機械から、音の強度にかかわらず、特定の音の音源を特定することは容易ではない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、音の強度にかかわらず、雑音の中に含まれる特定の音を抽出し、その音源を特定することができる音源探査装置、及び音源探査方法を提供することにある。
上記課題を解決する音源探査装置は、音の強度分布を二次元平面にマッピングして提示する音源探査装置であって、複数の周波数帯を含んでいて到来方向を特定可能である音の時間領域データから抽出された探査対象である周波数帯の音からなる対象音の時間領域データに基づいて、前記対象音の到来方向を特定する方向特定部と、前記対象音の各到来方向における時間領域データから包絡線を検出する包絡線検出部と、前記対象音の各到来方向の時間領域データから検出した包絡線についてその変動周期及び変動量を算出する変動算出部と、前記対象音の各到来方向において前記算出した包絡線の変動周期のうちの1又は複数の変動周期の変動量を音の変動量の強度分布として前記二次元平面に提示する提示部と、を備える。
上記課題を解決する音源探査方法は、音の強度分布を二次元平面にマッピングして提示する音源探査装置に用いられる音源を探査する方法であって、方向特定部で、複数の周波数帯を含んでいて到来方向を特定可能である音の時間領域データから抽出された探査対象である周波数帯の音からなる対象音の時間領域データに基づいて、前記対象音の到来方向を特定する方向特定ステップと、包絡線検出部で、前記対象音の各到来方向における時間領域データから包絡線を検出する包絡線検出ステップと、変動算出部で、前記対象音の各到来方向の時間領域データから検出した包絡線についてその変動周期及び変動量を算出する変動算出ステップと、提示部で、前記対象音の各到来方向において前記算出した包絡線の変動周期のうちの1又は複数の変動周期の変動量を音の変動量の強度分布として前記二次元平面に提示する提示ステップと、を備える。
雑音の中からユーザに不快感を与える音や、機械の異常を示す音が聞こえる場合、その音源を特定したいことがある。また、そうした音は、可聴音の音の揺らぎとして感じられる。そこで、このような構成又は方法によれば、雑音中における対象音の音圧の大小にかかわらず、雑音の中から探査対象である周波数帯であり、かつ、特定の変動周期(音の揺らぎ)を有する対象音を抽出し、この抽出した対象音の到来方向を変動周期の変動量と併せてモニタ等を介して提示できるようになる。これにより、音の強度にかかわらず、雑音の中に含まれる特定の音を抽出し、その音源を特定することができるようになる。
好ましい構成として、前記変動算出部は、前記包絡線の振幅の大きさを前記変動量として算出する。
このような構成によれば、可聴音の音の揺らぎが、包絡線の振幅として算出される。これにより、ユーザの気になる小さな異音等の変動量が得られる。
好ましい構成として、前記包絡線検出部は、EMD,HHT及びVold−Kalman Order Tracking Filterのうちのいずれか一つの演算方法を用いて前記対象音の各到来方向における時間領域データから包絡線を検出する。
このような構成によれば、包絡線の検出には、経験的モード分解(EMD:Empirical Mode Decomposition)、HHT(Hilbert−Huang Transform)及びVold−Kalman Order Tracking Filterのいずれか一つを用いる。これにより、探査対象である周波数帯に含まれる周波数に対して好適に包絡線を検出することができる。
好ましい構成として、前記提示部は、前記二次元平面に対応する画像を入力し、前記画像に前記変動量の強度分布を重ねて表示する。
このような構成によれば、二次元平面における変動量の強度分布と、二次元平面に対応する画像とが重ね合わせられるので周期変動する音の音源を画像に撮影されている範囲から特定することができる。
好ましい構成として、前記音源探査装置はさらに、前記到来方向を特定可能に取得された複数の周波数帯を含む音の時間領域データから前記探査対象である周波数帯の音からなる対象音の時間領域データを抽出する抽出部を備え、前記方向特定部は、前記抽出部が抽出した対象音の時間領域データに基づいてその対象音の到来方向を特定する。
このような構成によれば、雑音の時間領域データを入力して、この入力した時間領域データから、キャリア周波数の音を抽出することができるようになる。
好ましい構成として、前記抽出部は、前記探査対象である周波数帯以外の周波数帯に前記対象音よりも音圧の大きい音を含んでいる前記複数の周波数帯を含む音から前記対象音を抽出する。
このような構成によれば、探査対象である周波数帯の音よりも音圧の大きい音を含む雑音の中から、相対的に音圧の小さい音である対象音を抽出することができる。つまり、雑音に埋もれるような小さい音についてもその音源を特定することができる。
好ましい構成として、前記音源探査装置は、前記複数の周波数帯を含んでいて到来方向を特定可能である音の時間領域データを取得する取得部が接続され、前記取得部は、4個のマイクロホンが正四面体の4つの頂点に配置されているとともに、1個のマイクロホンは、他の3個のマイクロホンよりも突出した位置に配置されている。
このような構成によれば、音響インテンシティ法で用いられる4個のマイクロホンで対象音を含む音の時間領域データを取得することができる。
好ましい構成として、前記方向特定部は、前記取得部で取得した到来方向を特定可能である音の時間領域データから抽出された対象音の時間領域データを最小分散法を適用したビームフォーミング演算することにより前記対象音の到来方向を特定する。
このような構成によれば、到来方向が最小分散法のビームフォーミング演算により特定できる。
好ましい構成として、前記音源探査装置は、音源を含む測定対象に設置された複数の振動センサが接続され、前記提示部は、前記算出した包絡線の変動周期のうちの1又は複数の変動周期として、前記振動センサで取得した振動に相関がある変動周期を選択する。
このような構成によれば、振動センサが取り付けられている部分の音源について、変動音の影響を判定することができる。
上記音源探査装置及び音源探査方法によれば、音の強度にかかわらず、雑音の中に含まれる特定の音を抽出し、その音源を特定することができる。
音源探査装置を具体化した一実施形態について、その概略構成を示すブロック図。 同実施形態において、キャリア周波数帯の分布等を演算する演算部の概略構成を示すブロック図。 同実施形態において、キャリア周波数帯の変動量等を演算する演算部の概略構成を示すブロック図。 同実施形態において、複数のセンサが測定する各測定した音の時間領域データを示すグラフ。 同実施形態において、各測定した音の周波数領域データを示すグラフ。 同実施形態において、各測定した音の周波数領域データからキャリア周波数帯を抽出したグラフ。 同実施形態において、キャリア周波数帯の音の到来方向に基づいて、そのキャリア周波数帯の音の強度分布を二次元平面に示したグラフ。 同実施形態において、二次元平面のある座標領域におけるキャリア周波数帯の時間領域データと同時間領域データの包絡線とを示すグラフ。 同実施形態において、図8に示す時間領域データから検出した包絡線の周波数を示すグラフ。 同実施形態において、二次元平面のある座標領域の包絡線について、特定の変動周期のときの変動量を示すグラフ。 同実施形態において、図7に示したキャリア周波数帯の音の強度分布から特定の変動周期の変動量が音の変動量の強度分布として抽出されたグラフ。 同実施形態において、キャリア周波数帯の分布演算についてその手順を示すフローチャート。 同実施形態において、キャリア周波数帯の変動量演算についてその手順を示すフローチャート。
図1〜図13を参照して、音源探査装置及び音源探査方法の一実施形態について説明する。
図1に示すように、音源探査装置10は、複数の音源を有する機械等の測定対象1から発生する音についてその音源を探査する。
まず、測定対象1から発生する音について説明する。
測定対象1は、その全体または一部が振動することにより、その振動に起因する音を該測定対象1の表面2から発生させる。例えば、測定対象1では、全体の振動に起因する音N1や、特定の部品に起因する音N2,N3がそれぞれ発生したとしても、これら各音N1,N2,N3は混ざり合っており、この混ざった音から各音N1,N2,N3を分離することは容易ではない。例えば、音N1の音圧が、他の音N2,N3の音圧よりも大きいことに基づいて音N1を分離できることもあるが、このとき逆に、他の音N2,N3の分離は容易でない。また、各音N1,N2,N3の音圧が近似していれば、いずれの音N1,N2,N3の分離も容易ではなくなる。このように、複数の音が混ざった音から、その混ざった音の成分である各音N1,N2,N3を分離することは必ずしも容易にできることではない。
本実施形態の音源探査装置10は、音の強弱にかかわらず、各音N1,N2,N3のうちの任意の音を抽出し、その音源を特定するものである。なお本実施形態では、説明の便宜上、各音N1,N2,N3は以下の特徴を有するものとする。音N1は、測定対象1の表面2の広範囲で発生している音であり、音N2と音N3とは、測定対象1の表面2の一部であってそれぞれ異なる位置で発生している音であるものとする。また、音圧は大きい順に音N1、音N2、音N3とする。そのため、聴感上、音N2と音N3とは音N1の中に埋もれている。このうち、音N1は、広い範囲の周波数帯の音を含む雑音であるが、聴感上、ユーザに不快を感じさせない音である。また、音N2は、探査対象の周波数帯としてのキャリア周波数帯Fcの音であるが、この音は大きな変動周期を有しておらず、これも、聴感上、ユーザに不快を感じさせない音である。一方、音N3は、音N2と同じくキャリア周波数帯Fcの音(例えば、図8の時間領域データL4am)であるが、特有の変動周期(例えば、図8の包絡線L5am)を有しており、音圧が小さいながらも聴感上、揺らぎ音やびりつき音としてユーザに不快を感じさせる音であるものとする。つまり、音源探査装置10は、キャリア周波数帯Fcの音である対象音よりも音圧の大きい音を含む雑音の中から、相対的に音圧の小さい音である対象音を抽出することができる。換言すると、雑音に埋もれるような小さい音についてもその音源を特定することができる。
次に、音源探査装置10に接続されるマイクロホン等について説明する。
音源探査装置10には、測定対象1から発生する音を取得する取得部としての4つのマイクロホン11A〜11Dが接続されているとともに、測定対象1の撮影画像を取得するカメラ12が接続されている。
このうち、4つのマイクロホン11A〜11Dはそれぞれ、測定した音DA1〜DA4を音源探査装置10に出力する。また、4つのマイクロホン11A〜11Dは、1つの音測定用のマイクロホンプローブに一体として設けられている。例えば、4つのマイクロホン11A〜11Dは、正四面体の4つの頂点に1つずつ配置されているとともに、このうちの1個のマイクロホン11Aは、他の3個のマイクロホン11B〜11Dよりも突出するように配置されている。こうした構造のマイクロホンプローブは、音響インテンシティ法で用いられる。また、こうした構造のマイクロホンプローブは、複数の周波数帯を含んでいるとともに、到来方向を特定可能である音の時間領域データの取得が可能である。
また、カメラ12は、撮影画像の中心が、マイクロホンプローブの測定方向の中心と同じ位置になるように測定対象1を撮影する。カメラ12は、撮影した画像DPを音源探査装置10に出力する。カメラ12の画像DPの中心位置と、マイクロホンプローブの測定方向の中心とを一致させて、画像と測定音の到来方向とを重ね合わせて表示させることで、測定音の音源の位置が画像上に示されるようになる。
続いて、図1〜図3を参照して、音源探査装置10について説明する。
音源探査装置10は、CPUやROM、RAMや大容量の記憶部等を有するマイクロコンピュータとして構成される。音源探査装置10は、例えばROMやRAMに保持された各種プログラムをCPUで実行することにより音源探査装置10における各種処理を実行する。大容量の記憶部には、マイクロホン11A〜11Dで各測定した音DA1〜DA4などが少なくとも処理に必要とされる期間だけ記憶される。本実施形態では、音源探査装置10は音源探査処理として、4つのマイクロホン11A〜11Dで各測定した音DA1〜DA4から特定の変動音を抽出して、その変動音の音源を特定する音源探査処理を行う。ここで変動音は、特定のキャリア周波数帯Fcである対象音に含まれる音であって、かつ、特定の1又は複数の変動周期を有する音である。なお、ここでは、特定のキャリア周波数帯Fcや特定の1又は複数の変動周期は予め設定されているものとする。
音源探査装置10は、音源探査のための演算処理を行う演算部20と、探査された音源を提示する提示部30とを備えている。演算部20は、各マイクロホン11A〜11Dにより測定した音DA1〜DA4が入力され、演算した対象音の変動音の変動量の強度分布を提示部30に出力する。提示部30は、二次元画像を表示するモニタ等である表示装置31を備え、カメラ12から撮影した画像DPを入力し、演算部20から変動音の変動量の強度分布を入力し、それらを重ね合わせて表示装置31を介して提示する。
このうち、提示部30は、表示装置31に、入力した測定対象1の変動音の変動量の強度分布と、入力した測定対象1の撮影画像とを重ね合わせて描画することで、測定対象1の表面に対する変動音の探査結果を提示する。換言すると、変動音が、対象音の各到来方向において算出された包絡線の変動周期のうちの1又は複数の変動量の強度分布として二次元平面にマッピングされることで二次元の強度分布図として提示される。また、提示部30は、二次元平面の全ての座標領域について変動音の変動量を描画する。さらに、提示部30は、必要に応じて、カラーコンターのスケールや、スケールタイプ(単位)の変換や、撮影画像との合成時の透過性等の音圧の大小に応じた変更によって変動量の表示態様を変更することができる。
また、演算部20は、音源探査処理を行うキャリア周波数帯分布演算部21とキャリア周波数帯変動量演算部25とを備える。
図2に示すように、キャリア周波数帯分布演算部21は、各測定した音DA1〜DA4の時間領域データ(時間波形)からキャリア周波数帯Fcの音である対象音を抽出するとともに、抽出した対象音の到来方向を求める。
図3に示すように、キャリア周波数帯変動量演算部25は、キャリア周波数帯分布演算部21が抽出した対象音について、各到来方向における包絡線を検出し、検出した包絡線の変動周期と変動量とを求める。
ここで、図2〜図11を参照して、音源探査処理について詳述する。
図2に示すように、キャリア周波数帯分布演算部21は、時間領域データを周波数領域データに変換するFFT演算部22と、周波数領域データからキャリア周波数帯Fcの音を抽出する対象周波数抽出部23と、キャリア周波数帯Fcの音から到来方向を特定する方向特定部としての位相走査型ビームフォーミング部24とを備える。
このうち、FFT演算部22は、いわゆる高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform)を行う演算部である。
図4及び図5を併せて参照して、FFT演算部22は、4つのマイクロホン11A〜11Dから各測定した音DA1〜DA4の時間領域データL11〜L14(図4参照:但し以下、n=4とする)を入力する。そして、FFT演算部22は、入力した各時間領域データL11〜L14を高速フーリエ変換して周波数領域データL21〜L24(図5参照)を演算するとともに、この演算した周波数領域データL21〜L24を対象周波数抽出部23に出力する。
次に、対象周波数抽出部23は、中心周波数feとするキャリア周波数帯Fcの音である対象音を抽出する抽出処理を行う。抽出処理では、キャリア周波数帯Fcの周波数成分を抽出するバンドパスフィルタを、複数の周波数帯を含む時間領域データが変換された周波数領域データに適用することで、その周波数領域データからキャリア周波数帯Fcに含まれる音からなる周波数領域データが抽出される。
図5及び図6を併せて参照して、対象周波数抽出部23は、FFT演算部22から各周波数領域データL21〜L24(図5参照)を入力し、入力した各周波数領域データL21〜L24に抽出処理を行いキャリア周波数帯Fcに含まれる対象音、つまり各周波数領域データL31〜L34(図6参照)を得る。対象周波数抽出部23は、得られた各周波数領域データL31〜L34を位相走査型ビームフォーミング部24に出力する。ここで、対象音は、キャリア周波数帯Fcに含まれることを条件に選択される。よって、対象音が、対象音の音よりも音圧の大きい音を含む各周波数領域データの中で相対的に音圧の小さい音であったとしても抽出されるようになる。つまり、雑音に埋もれるような小さい音についてもその音を抽出することができる。
そして、位相走査型ビームフォーミング部24は、音の到来方向を得るビームフォーミング処理を行う。ビームフォーミング処理の一例としてのCapon法による処理については後述する。
図6及び図7を併せ参照して、位相走査型ビームフォーミング部24は、対象周波数抽出部23から対象音として周波数領域データL31〜L34(図6参照)を入力し、この入力した対象音の到来方向を特定する。対象音の到来方向が特定されることで、対象音の強度分布のマッピングデータM1(図7参照)が算出される。そして、位相走査型ビームフォーミング部24は、算出した対象音のマッピングデータM1をIFFT演算部26に出力する。
図3に示すように、キャリア周波数帯変動量演算部25は、対象音の周波数領域データからその時間領域データを演算するIFFT演算部26と、対象音の時間領域データに対して包絡線を検出する包絡線検出部27と、検出した包絡線について変動周期と変動量とを抽出する変動算出部としての変動周期変動量抽出部28とを備える。
このうち、IFFT演算部26は、いわゆる逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform)を行う演算部である。
図7及び図8を併せ参照して、IFFT演算部26は、位相走査型ビームフォーミング部24が算出した対象音のマッピングデータM1(図7参照)を入力するとともに、マッピングデータM1の各座標領域、すなわち各到来方向の周波数領域データから時間応答に変換した対象音の時間領域データを算出する。例えば、マッピングデータM1の音源A3の周波数領域データのうち座標領域Bxyのデータが時間応答に変換されて対象音の時間領域データL4am(図8参照)が算出される。IFFT演算部26は、算出した対象音の時間領域データL4amを包絡線検出部27に出力する。なお、時間応答に変換するマッピングデータM1の座標領域Bxyは、音源探査装置10でのプログラム処理やユーザや外部からの設定等に応じて任意の値に変更することができる。
次に、包絡線検出部27は、マッピングデータM1の各座標領域の時間領域データに対して包絡線を検出する。
図8及び図9を併せ参照して、包絡線検出部27は、IFFT演算部26からマッピングデータM1の座標領域Bxyの時間領域データL4am(図8参照)を入力して、その入力した時間領域データL4amの変動周期を包絡線L5am(図8参照)として検出する。包絡線は、経験的モード分解(EMD:Empirical Mode Decomposition)、HHT(Hilbert−Huang Transform)、及びVold−Kalman Order Tracking Filter等の既知の検出方法で検出される。なお、入力した時間領域データL4amから1又は複数の包絡線L6am(図9参照)が検出されてもよい。例えば、包絡線L6amは、変動周期Famの位置に包絡線L5amを含んでいてもよい。包絡線検出部27は、マッピングデータM1の各座標領域、例えば座標領域Bxyに検出した1又は複数の包絡線L6am(変動周期)を変動周期変動量抽出部28へ出力する。
そして、変動周期変動量抽出部28は、各座標領域の時間領域データに検出された1又は複数の包絡線から、各包絡線の変動量を検出する変動量抽出処理を行う。
図9及び図10を併せ参照して、変動周期変動量抽出部28は、包絡線検出部27からマッピングデータM1の座標領域Bxyに検出された1又は複数の包絡線L6am(図9参照)を入力し、この入力した1又は複数の包絡線L6amから探査したい変動周期Famに対応する包絡線L7am(図10参照)の変動量Pamを抽出する。そして、変動周期変動量抽出部28は、抽出した変動周期Famの包絡線L7amの変動量Pamを提示部30に出力する。なお、探査したい変動周期Famは、音源探査装置10でのプログラム処理やユーザや外部からの設定等に応じて任意の値に設定することができる。
そして、提示部30は、変動周期Famの変動音の変動量の強度分布を二次元平面に提示する。
図11を併せ参照して、提示部30は、変動周期変動量抽出部28からマッピングデータM1の各座標領域についての変動周期Famの包絡線L7amの変動量Pamを取得する。そして、提示部30は、取得した変動量Pamをその大きさに対応する表示態様に対応させるとともに、表示装置31の二次元平面において、マッピングデータM1の座標領域に対応する座標領域に表示させる。変動量の大きさに対応する表示態様は、例えば、変動量の大きい領域の色を濃く、逆に、変動量の小さい領域の色を薄くする態様が挙げられる。また、提示部30は、マッピングデータにカメラ12で撮影した画像を重ね合わせて描画する。これにより、測定対象1の存在する空間において変動音を発生させている音源の探査結果が提示される。
ここでは、位相走査型ビームフォーミング部24で行うビームフォーミング処理について説明する。ビームフォーミング処理の一例としての最小分散法(Capon法)は、空間の伝達関数を利用することで、対象音とその他の雑音を含む観測値を用いて適用フィルタの学習をする。具体的には、目的方向の全域通過特性を補償しながらビームフォーマの出力パワー(分散)を最小化することにより、目的方向を除去することなく、雑音のパワーを最小化する。
そして、Capon法によって得られるパワー「Pca」が式(1)となる。これを音の各到来方向に演算することによって各到来方向のパワーからなる強度分布データが取得できる。
但し、式(1)のベクトル「a」は、アレイ・マニフォールド・ベクトルと呼ばれ式(5)で示される。すなわち、空間に配置されたマイクロホンの数が1〜M個であり、各マイクロホンが検出する音の音源「S」からの遅れ時間が「τm」(m=1,2,…,M)であるとする。このとき、m番目のマイクロホンの信号「Zm」が式(2)で示され、式(2)をフーリエ変換したものが式(3)で示される。そして、全マイクロホンの信号「Z1〜Zm」を示すベクトル「Z」に対する関係を式(4)としたとき、ベクトル「a」が式(5)で示されることになる。
また、式(1)のベクトル「C」は、マイクロホン間のクロススペクトル行列を表現しており式(6)で示される。
図12及び図13を参照して、本実施形態における音源探査装置の動作について説明する。音源探査処理が開始されると、まず、キャリア周波数帯分布演算処理が行われ、次に、キャリア周波数帯変動量演算処理が行われる。
図12に示すように、キャリア周波数帯分布演算処理が開始されると、FFT演算部22で、入力された各測定した音DA1〜DA4の時間領域データL11〜L14(図4参照)の周波数領域データL21〜L24(図5参照)が演算されるFFT演算が行われる(ステップS22)。この演算した周波数領域データL21〜L24は、全ての到来方向についての測定可能な全ての周波数帯が含まれている。次に、対象周波数抽出部23で、入力した各周波数領域データL21〜L24からキャリア周波数帯Fcに含まれる音である対象音の各周波数領域データL31〜L34(図6参照)が抽出されるキャリア周波数抽出処理が行われる(ステップS23)。この抽出した対象音の各周波数領域データL31〜L34は、全ての到来方向についてキャリア周波数帯Fcのみが含まれている。続いて、位相走査型ビームフォーミング部24で、入力した対象音の周波数領域データL31〜L34から該対象音の到来方向を特定するビームフォーミング処理が行われる(ステップS24:方向特定ステップ)。この処理で、全ての到来方向についての対象音の周波数領域データL31〜L34から、到来方向毎の周波数領域データが演算される。この演算結果として、全ての到来方向を示す二次元平面に対する対象音の強度分布がマッピングデータM1(図7参照)として得られる。例えば、図7に示すように、対象音の強度分布は、4つの音源A1〜A4の領域でそれぞれ高く(図において色が濃く)、各音源A1〜A4の周囲で低い(図において色が薄い)態様で得られる。
これで、キャリア周波数帯分布演算処理が終了し、次に、キャリア周波数帯変動量処理が行われる。つまり、キャリア周波数帯分布演算処理では、全周波数帯のうちから選択したキャリア周波数帯Fcの音である対象音についてのみの強度分布が得られる。
図13に示すように、キャリア周波数帯変動量演算処理が開始されると、IFFT演算部26で、入力したマッピングデータM1(図7参照)の各到来方向(座標領域)について、周波数領域データを時間領域データに変換するIFFT演算を行う(ステップS26)。例えば、座標領域Bxyの周波数領域データが時間領域データL4am(図8参照)に変換される。次に、包絡線検出部27で、入力した各到来方向(座標領域)の時間領域データについて包絡線(変動周期)を検出する(ステップS27:包絡線検出ステップ)。例えば、座標領域Bxyの時間領域データの変動周期が包絡線L5am(図8参照)として検出される。なお、時間領域データから複数の包絡線が検出されることもある。続いて、変動周期変動量抽出部28で、各座標領域の時間領域データに検出された1又は複数の包絡線(変動周期)から、各包絡線の変動量を検出する変動量抽出処理を行う(ステップS28:変動算出ステップ)。包絡線は、時間領域データのキャリア周波数帯Fcの音に生じる変動周期、及び、変動の大きさを含んでいる。よって包絡線は、キャリア周波数帯Fcの音に聴感上、揺らぎ音やびりつき音などの異音として感じられる成分を示している。具体的には、包絡線の変動周期は、音の揺らぐ周期として感じられる。変動周期は、周期が遅ければ音の変動感として感じられ、速ければ音の粗さ(ざらざら感)として感じられる。また包絡線の変動量は、音の揺らぎの大きさとして感じられ、変動量が大きければ音の揺らぎが大きく感じられる。
これで、キャリア周波数帯変動量演算処理が終了する。
その後、提示部30で選択した変動周期について、その変動周期における変動量に基づく音の変動量の強度分布として表示される(提示ステップ)。例えば、音源A3のみで発生する変動周期が選択された場合、提示部30は、図11に示すように、音源A3から発生する変動音の変動量に基づく音の変動量の強度分布を二次元平面に提示する。また、例えば、音源A1〜A4で発生する全ての変動周期が選択された場合、提示部30は、図7に示すように、音源A1〜A4から発生する変動音の変動量に基づく音の変動量の強度分布を二次元平面に提示する。
これにより、全周波数帯の時間領域データから、選択したキャリア周波数帯Fcのみの音について、その変動周期の変動量の大きさの分布が提示されるようになる。
以上説明したように、本実施形態に係る音源探査装置、及び音源探査方法によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)雑音中(音N1〜N3の音)における対象音(音N3)の音圧の大小にかかわらず、雑音の中からキャリア周波数帯Fcであり、かつ、特定の変動周期(音の揺らぎ)を有する対象音、いわゆる変動音を抽出し、この抽出した対象音(変動音)の到来方向を変動周期の変動量と併せてモニタ等を介して提示できるようになる。
(2)可聴音の音の揺らぎが、包絡線の振幅として算出される。これにより、ユーザの気になる小さな異音等の変動量が得られる。
(3)包絡線の検出には、EMD、HHT及びVold−Kalman Order Tracking Filterのいずれか一つを用いることにより、キャリア周波数帯Fcに含まれる周波数に対して好適に包絡線を検出することができる。
(4)二次元平面における変動量の強度分布と、二次元平面に対応する画像とが重ね合わせられるので周期変動する音の音源を画像に撮影されている範囲から特定することができる。
(5)雑音の時間領域データを入力して、この入力した時間領域データから、キャリア周波数帯Fcの音を抽出することができるようになる。
(6)対象音の音よりも音圧の大きい音を含む雑音の中から、相対的に音圧の小さい音である対象音を抽出することができる。つまり、雑音に埋もれるような小さい音についてもその音源を特定することができる。
(7)音響インテンシティ法で用いられる4個のマイクロホンで対象音を含む音の時間領域データを取得することができる。
(8)到来方向が最小分散法のビームフォーミング演算、いわゆるCapon法により特定できる。
(その他の実施形態)
なお上記実施形態は、以下の態様で実施することもできる。
・上記実施形態では、予め定められた1又は複数の変動周期についての変動音の変動量の強度分布が提示部30に提示される場合について示した。このとき、しかしこれに限らず、測定対象に設置された複数の振動センサを音源探査装置に接続し、これら接続した振動センサで取得した振動に相関がある変動周期を、提示部に提示させる1又は複数の変動周期として選択してもよい。
これにより、振動センサが取り付けられている部分の振動に起因する変動音の影響を判定することができる。
・上記実施形態では、位相走査型ビームフォーミング部24は音の到来方向をCapon法を用いたビームフォーミング処理で得る場合について例示した。しかしこれに限らず、キャリア周波数帯の音の到来方向は、その他の方法で得てもよい。その他の方法としては、例えば、遅延和法(DS法:delay and sum)や多重信号分離法(MUSIC法:multiple signal classification)などがある。
・上記実施形態では、マイクロホンプローブは4個のマイクロホンが正四面体の4つの頂点に1つずつ配置されているとともに、1個のマイクロホンは、他の3個のマイクロホンよりも突出した位置に配置されている場合について例示した。しかし、到来方向を判定可能に音の時間領域データを取得できるのであれば、マイクロホンプローブにおけるマイクロホンの配置はこれと相違していてもよい。例えば、マイクロホンが5つ以上あってもよい。これにより、音源探査処理を行うための音の取得可能性が高められる。
・上記実施形態では、4つのマイクロホン11A〜11Dが音源探査装置10とは別に設けられている場合について例示した。しかし、これに限らず、4つのマイクロホンが音源探査装置に含まれていてもよい。
・上記実施形態では、音源の探査対象の音N3は、他の音N1,N2よりも音圧が小さい場合について例示した。しかしこれに限らず、音源の探査対象の音は、他の音と同じ程度の音圧でもよいし、他の音源の音よりも音圧が大きくてもよい。これにより、この音源探査装置をより多くの音の探査に使うことができるようになる。
・上記実施形態では、音源探査装置は、複数の周波数帯を含む音の時間領域データから探査対象であるキャリア周波数帯Fcの音からなる対象音の時間領域データを抽出する抽出部を備える場合について例示した。しかしこれに限らず、音源探査装置は、抽出部を備えていなくてもよい。この場合、音源探査装置は、キャリア周波数帯の音からなる対象音を得て、これについてビームフォーミング処理を行ってからキャリア周波数帯変動量演算処理を行うことで音源探査を行うことができる。これにより、音源探査装置による演算処理を減らすことができる。
・上記実施形態では、提示部30は変動音の変動量の強度分布にカメラ12で撮影した画像を重ね合わせて描画する場合について例示した。しかしこれに限らず、提示部は変動音の変動量の強度分布のみを二次元平面に提示するだけでもよい。これによっても、音源の位置を大まかに特定することができる。
・上記実施形態では、EMD,HHT及びVold−Kalman Order Tracking Filterのうちのいずれか一つの演算方法で包絡線を検出する場合について例示したが、これに限らず、その他の方法で包絡線を検出してもよい。その他の方法としては、例えば、直交検波方式やヒルベルト変換などがある。いずれにせよ、包絡線を検出できれば対象音の変動周期と変動量とを抽出することができる。
・上記実施形態では、包絡線の振幅の大きさを変動量として算出する場合について例示したが、音の揺らぎを強度として得ることができるのであれば、最小振幅との振幅の差を変動量としてもよい。
・上記実施形態では、キャリア周波数帯変動量演算処理の3つのステップS26、S27、S28をそれぞれ、マッピングデータM1の全ての座標領域(到来方向)について順に行う場合について例示した。しかし、これに限らず、キャリア周波数帯変動量演算処理の3つのステップS26、S27、S28をマッピングデータの一部である1又は複数の座標領域毎に順に行い、これをマッピングデータの全ての座標領域に対して行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、提示部30は、1つの変動周期Famの包絡線L7amの変動量を強度分布として表示する場合について例示したが、これに限らず、提示部は、複数の変動周期の包絡線についての変動量を合わせて表示してもよい。これにより、複数の変動周期による影響を強度分布で表示することができる。
・上記実施形態では、測定した音DA1〜DA4が少なくとも処理に必要とされる期間だけ記憶される場合、例えば測定してから比較的短時間のうちに音源探査をする場合について例示した。しかしこれに限らず、音源探査装置は、予め取得して保持していた音の時間領域データに対して音源探査を行ってもよい。これによれば、音の取得処理と音源探査処理とを別のタイミングで行うことができるため、音源探査装置による音源探査の利便性や自由度が高められる。このとき、音の取得と同時に測定対象の画像を撮影しておけば、この撮影した画像を提示部で音源の探査結果に重ね合わせることもできる。
・上記実施形態では、測定対象1を特定していないが、測定対象は、一般機械や輸送機械などであってよい。例えば、輸送機械としての自動車であれば、自動車から発生する音として、ドアを開閉時のときの音、エンジン周囲の音や、アイドリング時の音、ボンネットやトランクの開閉時の音などが挙げられる。
1…測定対象、2…表面、10…音源探査装置、11A〜11D…マイクロホン、12…カメラ、20…演算部、21…キャリア周波数帯分布演算部、22…FFT演算部、23…対象周波数抽出部、24…位相走査型ビームフォーミング部、25…キャリア周波数帯変動量演算部、26…IFFT演算部、27…包絡線検出部、28…変動周期変動量抽出部、30…提示部、31…表示装置、DP…画像、Fc…キャリア周波数帯、M1…マッピングデータ、Bxy…座標領域、Fam…変動周期。

Claims (10)

  1. 音の強度分布を二次元平面にマッピングして提示する音源探査装置であって、
    複数の周波数帯を含んでいて到来方向を特定可能である音の時間領域データから抽出された探査対象である周波数帯の音からなる対象音の時間領域データに基づいて、前記対象音の到来方向を特定する方向特定部と、
    前記対象音の各到来方向における時間領域データから包絡線を検出する包絡線検出部と、
    前記対象音の各到来方向の時間領域データから検出した包絡線についてその変動周期及び変動量を算出する変動算出部と、
    前記対象音の各到来方向において前記算出した包絡線の変動周期のうちの1又は複数の変動周期の変動量を音の変動量の強度分布として前記二次元平面に提示する提示部と、を備える
    ことを特徴とする音源探査装置。
  2. 前記変動算出部は、前記包絡線の振幅の大きさを前記変動量として算出する
    請求項1に記載の音源探査装置。
  3. 前記包絡線検出部は、EMD,HHT及びVold−Kalman Order Tracking Filterのうちのいずれか一つの演算方法を用いて前記対象音の各到来方向における時間領域データから包絡線を検出する
    請求項1又は2に記載の音源探査装置。
  4. 前記提示部は、前記二次元平面に対応する画像を入力し、前記画像に前記変動量の強度分布を重ねて表示する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の音源探査装置。
  5. 前記音源探査装置はさらに、前記到来方向を特定可能に取得された複数の周波数帯を含む音の時間領域データから前記探査対象である周波数帯の音からなる対象音の時間領域データを抽出する抽出部を備え、
    前記方向特定部は、前記抽出部が抽出した対象音の時間領域データに基づいてその対象音の到来方向を特定する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の音源探査装置。
  6. 前記抽出部は、前記探査対象である周波数帯以外の周波数帯に前記対象音よりも音圧の大きい音を含んでいる前記複数の周波数帯を含む音から前記対象音を抽出する
    請求項5に記載の音源探査装置。
  7. 前記音源探査装置は、前記複数の周波数帯を含んでいて到来方向を特定可能である音の時間領域データを取得する取得部が接続され、
    前記取得部は、4個のマイクロホンが正四面体の4つの頂点に配置されているとともに、1個のマイクロホンは、他の3個のマイクロホンよりも突出した位置に配置されている
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の音源探査装置。
  8. 前記方向特定部は、前記取得部で取得した到来方向を特定可能である音の時間領域データから抽出された対象音の時間領域データを最小分散法を適用したビームフォーミング演算することにより前記対象音の到来方向を特定する
    請求項7に記載の音源探査装置。
  9. 前記音源探査装置は、音源を含む測定対象に設置された複数の振動センサが接続され、
    前記提示部は、前記算出した包絡線の変動周期のうちの1又は複数の変動周期として、前記振動センサで取得した振動に相関がある変動周期を選択する
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の音源探査装置。
  10. 音の強度分布を二次元平面にマッピングして提示する音源探査装置に用いられる音源を探査する方法であって、
    方向特定部で、複数の周波数帯を含んでいて到来方向を特定可能である音の時間領域データから抽出された探査対象である周波数帯の音からなる対象音の時間領域データに基づいて、前記対象音の到来方向を特定する方向特定ステップと、
    包絡線検出部で、前記対象音の各到来方向における時間領域データから包絡線を検出する包絡線検出ステップと、
    変動算出部で、前記対象音の各到来方向の時間領域データから検出した包絡線についてその変動周期及び変動量を算出する変動算出ステップと、
    提示部で、前記対象音の各到来方向において前記算出した包絡線の変動周期のうちの1又は複数の変動周期の変動量を音の変動量の強度分布として前記二次元平面に提示する提示ステップと、を備える
    ことを特徴とする音源探査方法。
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