JP6457456B2 - 振動源探査装置及び振動源探査方法 - Google Patents

振動源探査装置及び振動源探査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6457456B2
JP6457456B2 JP2016188619A JP2016188619A JP6457456B2 JP 6457456 B2 JP6457456 B2 JP 6457456B2 JP 2016188619 A JP2016188619 A JP 2016188619A JP 2016188619 A JP2016188619 A JP 2016188619A JP 6457456 B2 JP6457456 B2 JP 6457456B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
sound
unit
correlation
vibration source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016188619A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018054378A (ja
Inventor
幹也 伊藤
幹也 伊藤
規彰 山元
規彰 山元
康章 服部
康章 服部
雄文 三浦
雄文 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ono Sokki Co Ltd
Original Assignee
Ono Sokki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ono Sokki Co Ltd filed Critical Ono Sokki Co Ltd
Priority to JP2016188619A priority Critical patent/JP6457456B2/ja
Publication of JP2018054378A publication Critical patent/JP2018054378A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6457456B2 publication Critical patent/JP6457456B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

本発明は、音の発生原因である振動源を探査する振動源探査装置、及び該振動源探査方法に関する。
一般機械や輸送機械等の多数の駆動部を有する機械は、そこから異音等の音がしたとしてもその音の発生原因である振動源を特定することが容易ではないことが少なくない。そこで従来、振動源探査装置として、異音等の音の音源を特定するための技術等の適用された装置が知られている。そして、こうした技術の演算アルゴリズムとして、ビームフォーミング法と音響インテンシティ法とがよく知られている。ビームフォーミング法では音の空間的な強度分布が演算され、音響インテンシティ法では音のインテンシティ(音の強さと方向)が演算される。これらビームフォーミング法と音響インテンシティ法は、演算内容が互いに異なり、またいずれも長所及び短所があるため、両者が併用されることも多い。例えば、そうした技術を用いた振動源探査装置の一例が特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の装置は、音響インテンシティ法で採用される4個のマイクロホン等、少数のマイクロホンを使って高い分解能の強度分布を得る装置である。具体的には、3個もしくは4個の音センサ、例えば正四面体の4つの頂点に1つずつ配置された4個の音センサで受音して得た音信号を入力し、入力した音信号に基づいて最小分散法(Capon法)を適用したビームフォーミング演算により音源を含む音源平面内の強度分布を得て音の到来方向を探査し探査結果を提示する。
特開2015−219138号公報
上述した特許文献1に記載の装置によれば、音の強さに応じた可視化により、機械の表面等の音源、いわゆる振動源を特定することができる。
しかし、機械の表面等は音を発生させている部分にすぎず、その部分が音の発生原因である音源(振動源)ではないこともある。例えば、機械は、振動を生じる部分を多数有しているとともに、剛性が高く振動を伝えやすいため、音のする部分とその音の振動源とが離れているとともに、音を測定している位置である測定位置から見えない部分にその音の振動源があることも少なくない。そのため、測定位置から見て、音のしている部分が特定されたとしても、その部分が音を発生させている振動源ではないようなときには、測定位置から見えない部分も含めて、その音の発生原因である振動源を探さなければならないことになる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、音を測定している測定位置から見えない部分にある振動源であれ、音の発生原因の振動源として探査することのできる振動源探査装置、及び振動源探査方法を提供することにある。
上記課題を解決する振動源探査装置は、音の強度分布を二次元平面にマッピングして提示する振動源探査装置であって、複数の周波数帯を含み到来方向が特定可能である音についての時間領域データの中から、周波数が第1の周波数帯に存在する音に関するデータを抽出する音抽出部と、前記音抽出部で抽出された前記音に関するデータを用いて、周波数が前記第1の周波数帯に存在する前記音の到来方向を特定する方向特定部と、非可視領域に位置する複数の振動源が発した振動についての時間領域データの中から、周波数が第2の周波数帯に存在する振動に関するデータを抽出する振動抽出部と、前記方向特定部で到来方向が特定された前記音に関するデータと、前記振動抽出部で抽出された前記振動に関するデータとの相関を演算する相関演算部と、前記方向特定部で到来方向が特定された前記音と、前記振動抽出部で抽出された前記振動との相関を、前記方向特定部で特定された到来方向と、前記相関演算部で演算された相関とに基づいて二次元平面にマッピングする提示部と、を備える。
上記課題を解決する振動源探査方法は、音の強度分布を二次元平面にマッピングして提示する振動源探査装置に用いられる振動源を探査する方法であって、音抽出部で、複数の周波数帯を含み到来方向が特定可能である音についての時間領域データの中から、周波数が第1の周波数帯に存在する音に関するデータを抽出する音抽出ステップと、方向特定部で、前記音抽出部で抽出された前記音に関するデータを用いて、周波数が前記第1の周波数帯に存在する前記音の到来方向を特定する方向特定ステップと、振動抽出部で、非可視領域に位置する複数の振動源が発した振動についての時間領域データの中から、周波数が第2の周波数帯に存在する振動に関するデータを抽出する振動抽出ステップと、相関演算部で、前記方向特定部で到来方向が特定された前記音に関するデータと、前記振動抽出部で抽出された前記振動に関するデータとの相関を演算する相関演算ステップと、提示部で、前記方向特定部で到来方向が特定された前記音と、前記振動抽出部で抽出された前記振動との相関を、前記方向特定部で特定された到来方向と、前記相関演算部で演算された相関とに基づいて二次元平面にマッピングする提示ステップと、を備える。
従来、探査対象とする音が発生している位置を可視化する技術が知られているが、音の発生している位置が特定されたとしても、その位置が音を生じさせる原因の振動源であるとは限らない。この点、上記構成によれば、発生している音と、その音を生じさせる原因である振動との間の相関関係がコヒーレンスとして演算され、この演算されたコヒーレンスが二次元平面にマッピングされる。これにより、発生している音と、その音を生じさせる原因である振動との相関関係を空間情報(二次元平面のマッピング)として把握することができるため、少ない振動源探査作業にて振動源を特定できる。また、音の測定位置からは見えない位置である非可視領域にある振動源を探査対象の音の原因として探査することができる。これにより、音の測定位置からは不可視である振動源であれ、その音の振動源を特定できるようになる。例えば、ここでいう非可視領域とは、覆いのある構造や複雑な構造等であって手前側に配置された物体により視界が遮られる領域や、機械が大きいために音が測定される位置と振動源との間の距離が、音を測定している範囲から外れている領域等を含んでいる。
好ましい構成として、前記相関演算部は、前記方向特定部で到来方向が特定された前記音に関するデータと、前記振動抽出部で抽出した前記振動のうちの1つの振動源に対応する振動に関するデータとの相関を演算する。
このような構成によれば、到来方向が特定された音と1つの振動源に対応する振動との間の相関関係が演算される。これにより、到来方向が特定された音について1つの振動源の影響が二次元平面の分布として得られるようになる。
好ましい構成として、前記第1の周波数帯及び前記第2の周波数帯が同じ周波数帯である。
振動源の振動の周波数帯と音の周波数帯とが同じであったり、一部が重なっていたりする可能性が高い。そこで、このような構成によれば、振動源と音との間の高い相関関係を得る可能性が高められるようになる。
好ましい構成として、前記第1の周波数帯及び前記第2の周波数帯は、それら周波数帯の少なくとも一部が相違している。
このような構成によれば、振動源の振動の周波数帯と音の周波数帯との少なくとも一部に相違がある場合であっても、振動源と音との相関関係に基づく分布が得られるようになる。
好ましい構成として、前記相関演算部は、入力信号と出力信号との因果関係の度合を示す通常のコヒーレンスを演算する第1の演算部、入力信号に含まれる全ての要素と出力信号との因果関係の度合いを示すマルチコヒーレンスを演算する第2の演算部、及び入力信号に含まれる要素と出力信号との因果関係の度合いを示すパーシャルコヒーレンスを演算する第3の演算部を備え、前記音抽出部で抽出した前記第1の周波数帯の前記音に基づくデータと前記第2の周波数帯の前記振動源の振動に基づくデータとの相関を前記第1〜3の演算部から選択した少なくとも1つの演算部を用いて演算する。
このような構成によれば、相関関係がコヒーレンスとして演算される。また、3つのコヒーレンスを利用した様々な演算に対応可能である。例えば、複数のコヒーレンスを演算できることから、必要とされるコヒーレンスを演算することができるようになる。
好ましい構成として、前記振動抽出部は、前記振動源の振動を振動センサ及び音センサの少なくとも一方から取得する。
このような構成によれば、振動源の振動について、その振動や音の取得にかかる自由度の向上が図られる。
好ましい構成として、前記音抽出部には、前記複数の周波数帯を含んでいて到来方向を特定可能である音の時間領域データを取得する取得部が接続され、前記取得部は、4個のマイクロホンが正四面体の4つの頂点に配置されているとともに、1個のマイクロホンは、他の3個のマイクロホンよりも突出した位置に配置されている。
このような構成によれば、必要最小限の数のマイクホンで、振動源を原因とする音の発生位置を検出することができる。
上記振動源探査装置及び振動源探査方法によれば、音を測定している測定位置から見えない部分にある振動源であれ、音の発生原因の振動源として探査することができる。
振動源探査装置を具体化した一実施形態について、その概略構成を示すブロック図。 同実施形態において、到来方向演算部の概略構成を示すブロック図。 同実施形態において、コヒーレンス演算部の概略構成を示すブロック図。 同実施形態において、探査対象である周波数帯の音についてその音の到来方向を演算する処理の手順を示すフローチャート。 同実施形態において、二次元平面における分布が演算された音と、探査対象である周波数帯の振動との間のコヒーレンス演算の手順を示すフローチャート。 同実施形態において、コヒーレンス演算の一例についてその処理手順を示すフローチャート。
図1〜図6を参照して、振動源探査装置及び振動源探査方法の一実施形態について説明する。
図1に示すように、振動源探査装置10は、複数の振動源2〜5を有する機械等の測定対象1から発生する音N1〜N4について、その音N1〜N4の発生原因である1又は複数の振動源2〜5を探査する。
まず、測定対象1から発生する音N1〜N4について説明する。
測定対象1は、その内部又は外部に振動源2〜5を有しており、それら振動源2〜5の振動DB1〜DB4が伝達した測定対象1の前面1Cから、その伝達した振動DB1〜DB4に起因する音が発生する。例えば、測定対象1は、その本体の側面1Aに振動源2となる機器等が取り付けられており振動DB1を生じ、その上面1Bに振動源3となる機器等が取り付けられており振動DB2を生じている。また測定対象1は、その本体に外部の2つの機器が物理的、かつ高い剛性で接続されており、それらの外部の機器が2つの振動源4,5となっている。こうした振動源2〜5となる機器等は、電動モータ等の電動機器、内燃機関、蒸気機関、空圧機器、水圧機器、油圧機器、及び各機関に駆動される軸や部品等である。内部の振動源2,3の振動は、測定対象1の本体の側面1Aや上面1B等や内部構造を介して測定対象1の前面1Cに伝達され、伝達した測定対象1の前面1Cを振動させて音を発生させる。また、外部の振動源4,5の振動は、物理的な接続部材を介して測定対象1の本体に伝達されるとともに、同本体の側面1A、上面1B及び内部構造等を介して伝達された測定対象1の前面1Cで、その前面1Cを振動させて音を発生させる。
そして、測定対象1は、いずれかの振動DB1〜DB4を発生原因とする音N1〜N4を前面1Cから発生させる。前面1Cから発生した各音N1〜N4は、複数の振動DB1〜DB4の影響が混ざり合っていることもあり、各音N1〜N4と各振動DB1〜DB4との相関関係を特定することは容易ではない。また、振動DB1〜DB4の伝達経路を特定することも容易ではなく、各音N1〜N4と各振動源2〜5との距離からは相関関係を特定できない。また、振動DB1〜DB4の大きさや周期は伝達中に変化する可能性もあり、こうしたことが相関関係の特定をより困難にさせている。例えば、試験的に、振動源の1つだけを作動させることも考えられるが、測定対象1はそのような操作が不可能であったり、測定対象1の通常状態を再現できないおそれがある。このように、複数の振動源2〜5を発生原因の候補とする音N1〜N4から、その音N1〜N4の原因である1又は複数の振動源2〜5を特定することは必ずしも容易ではない。
そこで、本実施形態の振動源探査装置10は、各音N1〜N4のうちの探査対象である周波数帯にある対象音について、その対象音の原因である振動源を特定する。
図1を参照して、振動源探査装置10に接続されるマイクロホン等について説明する。
振動源探査装置10には、測定対象1から発生する音N1〜N4を測定する4つのマイクロホン11A〜11Dが電気的に接続されているとともに、測定対象1の撮影画像を取得するカメラ12が電気的に接続されている。なお、本実施形態では、複数の振動源2〜5のある位置は、マイクロホン11A〜11Dやカメラ12から見通せない位置、いわゆる非可視領域にある。
このうち、4つのマイクロホン11A〜11Dは音の測定位置に配置され、各マイクロホン11A〜11Dは測定した音DA1〜DA4を振動源探査装置10に出力する。また、4つのマイクロホン11A〜11Dは、1つの音測定用の取得部としてのマイクロホンプローブに一体として設けられている。例えば、4つのマイクロホン11A〜11Dは、正四面体の4つの頂点に1つずつ配置されているとともに、このうちの1個のマイクロホン11Aは、他の3個のマイクロホン11B〜11Dよりも突出するように配置されている。こうした構造のマイクロホンプローブは、音響インテンシティ法で用いられる。また、こうした構造のマイクロホンプローブが取得した音は、複数の周波数帯を含んでおり、かつ、到来方向を特定可能であるように音の時間領域データを測定することが可能である。
また、カメラ12は、撮影画像の中心が、マイクロホンプローブの測定方向の中心と同じ位置になるように測定対象1を撮影する。カメラ12は、撮影した画像DPを振動源探査装置10に出力する。カメラ12の画像DPの中心位置と、マイクロホンプローブの測定方向の中心とを一致させて、画像と測定音の到来方向とを重ね合わせて表示させることで、測定した音の発生位置を画像として表示させることができる。
また、振動源探査装置10には、測定対象1が発生する振動を取得する振動センサ13A〜13Dが電気的に接続されている。4つの振動センサ13A〜13Dは、測定対象の加速度を測定するものであって、それぞれ測定した振動DB1〜DB4を振動源探査装置10に出力する。振動センサ13Aは、本体の振動源2の近くに取り付けられており、振動源2が発生する振動を取得し、振動センサ13Bは、本体の振動源3の近くに取り付けられており、振動源3が発生する振動を取得する。振動センサ13Cは、外部の振動源4に取り付けられており、振動源4が発生する振動を取得し、振動センサ13Dは、外部の振動源5に取り付けられており、振動源5が発生する振動を取得する。なお、振動源2や振動源3の近くとは、振動源2の振動DB1や振動源3の振動DB2を他の振動よりも大きな振動として取得可能な場所であればよい。また、他の振動が含まれていても振動源2の振動DB1や振動源3の振動DB2を抽出できるのであれば、抽出が可能な場所であってもよい。
続いて、図1〜図3を参照して、振動源探査装置10について説明する。
振動源探査装置10は、CPUやROM、RAMや大容量の記憶部等を有するマイクロコンピュータとして構成される。振動源探査装置10は、例えばROMやRAMに保持された各種プログラムをCPUで実行することにより振動源探査装置10における各種処理を実行する。大容量の記憶部には、マイクロホン11A〜11Dで測定した音DA1〜DA4や振動センサ13A〜13Dで測定した振動DB1〜DB4が少なくとも処理に必要とされる期間だけ記憶される。また、大容量の記憶部等には、音に適用される周波数である探査対象の周波数帯Faや、振動に適用される周波数である探査対象の周波数帯Fbが設定されている。
振動源探査装置10は、振動源探査のための演算処理を行う演算部20と、振動源2〜5と音N1〜N4との相関関係を提示する提示部30とを備えている。
提示部30は、二次元画像を表示するモニタ等である表示装置31を備えている。提示部30は、カメラ12から撮影した画像DPを入力し、演算部20から到来方向の特定された対象音DEや、対象音DEと相関関係が演算され、かつ、到来方向の特定された対象音の相関データDHを入力する。そして、提示部30は、入力した対象音DEや対象音の相関データDHに基づいて測定対象1の前面1Cに対する強度分布や振動源探査結果を、表示装置31を介して提示する。このとき、提示部30は、対象音の相関データDH等を振動との相関関係の高さに対応する表示態様に対応させる。相関関係の高さに対応する表示態様は、例えば、相関関係の高い座標の色を濃く、逆に、相関関係の低い座標の色を薄くする態様が挙げられる。また、提示部30は、強度分布や振動源探査結果にカメラ12の撮影した画像DPを重ね合わせて描画する。これにより、到来方向が示された音について、測定対象1の前面1Cから発生する音について、振動の相関関係の高さが提示される。また、提示部30は、二次元平面の全ての座標領域について強度分布や振動源探査結果を描画する。さらに、提示部30は、必要に応じて、カラーコンターのスケールや、スケールタイプ(単位)の変換や、撮影画像との合成時の透過性等を強度に応じて変更することができる。
図1〜図3に示すように、演算部20は、各マイクロホン11A〜11Dで測定した音DA1〜DA4の時間領域データ(時間波形)と、各振動センサ13A〜13Dで測定した振動DB1〜DB4の時間領域データ(時間波形)とを入力する。また、演算部20は、到来方向を特定した探査対象の周波数帯Faの音である対象音DDと、探査対象の周波数帯Fbの振動である対象振動DGとの間の相関関係、いわゆるコヒーレンスを演算し、対象振動DGとの相関関係が演算され、かつ、到来方向の特定された対象音の相関データDHを提示部30に出力する。
演算部20は、対象音DDの到来方向を演算する到来方向演算部21と、到来方向が特定された対象音DEと対象振動DGとの間の相関関係を演算するコヒーレンス演算部25とを備える。
図2に示すように、到来方向演算部21は、測定した各音DA1〜DA4の時間領域データ(時間波形)を入力する。到来方向演算部21は、測定した各音DA1〜DA4の時間領域データ(時間波形)から探査対象である周波数帯Faの音である対象音DDを抽出するとともに、抽出した対象音DDの到来方向を求める。また、到来方向演算部21は、到来方向の特定された対象音DEをコヒーレンス演算部25に出力する。また、到来方向演算部21は、振動源探査装置10に設定されている探査対象の周波数帯Faを利用する。
到来方向演算部21は、時間領域データを周波数領域データに変換するFFT演算部22と、周波数領域データから探査対象の周波数帯Faの対象音DDを抽出する対象周波数抽出部23とを備える。また、到来方向演算部21は、探査対象の周波数帯Faの対象音DDについてその音の到来方向を特定する方向特定部としての位相走査型ビームフォーミング部24を備える。本実施形態では、音抽出部は、FFT演算部22と対象周波数抽出部23とを含んで構成される。
FFT演算部22は、いわゆる高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform)を行う演算部である。FFT演算部22は、4つのマイクロホン11A〜11Dから測定した各音DA1〜DA4の時間領域データを入力し、その入力した各時間領域データを高速フーリエ変換して周波数領域データDCを演算する。そして、FFT演算部22は、演算した周波数領域データDCを対象周波数抽出部23に出力する。
対象周波数抽出部23は、周波数領域データDCから探査対象の周波数帯Faに存在する音である対象音DDを抽出する抽出処理を行う。対象周波数抽出部23は、FFT演算部22から出力された周波数領域データDCを入力し、振動源探査装置10から探査対象の周波数帯Faを入力する。対象周波数抽出部23は、探査対象の周波数帯Faの周波数成分を抽出するバンドパスフィルタを、複数の周波数帯を含む周波数領域データDCに適用することで、入力した周波数領域データDCから探査対象の周波数帯Faに含まれる周波数領域データを対象音DDとして抽出する。対象周波数抽出部23は、得られた周波数領域データの対象音DDを位相走査型ビームフォーミング部24に出力する。なお、探査対象の周波数帯Faは、例えば、気になる音の周波数帯や、不正常な音の周波数帯、その他、探査対象としたい周波数帯等のうちの少なくとも1つが設定されてもよい。
位相走査型ビームフォーミング部24は、音の到来方向を得るビームフォーミング処理を行う。位相走査型ビームフォーミング部24は、ビームフォーミング処理として、例えば、最小分散法(Capon法)を行う。Capon法は、空間の伝達関数を利用することで、対象音とその他の雑音を含む観測値を用いて適用フィルタの学習をする。具体的には、目的方向の全域通過特性を補償しながらビームフォーマの出力パワー(分散)を最小化することにより、目的方向を除去することなく、雑音のパワーを最小化する。位相走査型ビームフォーミング部24は、音の各到来方向にCapon法でパワーを演算することによって各到来方向のパワーからなる強度分布データを取得する。
すなわち位相走査型ビームフォーミング部24は、対象周波数抽出部23から周波数領域データである対象音DDを入力し、この入力した対象音DDについてその音の到来方向を特定する。対象音DDの到来方向が特定されることで、対象音DDに対して到来方向が特定された対象音DEが演算される。到来方向が特定された対象音DEは、対象音DDの発生位置と強度分布とのマッピングデータとすることもできる。位相走査型ビームフォーミング部24は、到来方向が特定された対象音DEをコヒーレンス演算部25に出力する。
図3に示すように、コヒーレンス演算部25は、各振動DB1〜DB4の時間領域データ(時間波形)と到来方向演算部21から到来方向が特定された対象音DEとを入力する。コヒーレンス演算部25は、各振動DB1〜DB4の時間領域データ(時間波形)から探査対象である周波数帯Fbの振動である対象振動DGを抽出するとともに、この対象振動DGと到来方向が特定された対象音DEとの間のコヒーレンスを演算する。また、コヒーレンス演算部25は、コヒーレンス演算による相関データDHを提示部30に出力する。
コヒーレンス演算部25は、時間領域データを周波数領域データに変換するFFT演算部26と、周波数領域データから探査対象の周波数帯Fbの対象振動DGを抽出する対象周波数抽出部27とを備える。また、コヒーレンス演算部25は、対象振動DGと到来方向の特定された対象音DEとの相関関係であるコヒーレンスを演算する相関演算部としてのコヒーレンス演算部28を備える。本実施形態では、振動抽出部は、FFT演算部26と対象周波数抽出部27とを含んで構成される。
FFT演算部26は、上述のFFT演算部22と同様の演算部であって、4つの振動センサ13A〜13Dから各振動DB1〜DB4の時間領域データを入力し、その入力した各時間領域データを高速フーリエ変換して周波数領域データDFを演算する。そして、FFT演算部26は、演算した周波数領域データDFを対象周波数抽出部27に出力する。
対象周波数抽出部27は、上述の対象周波数抽出部23と同様の抽出部であって、探査対象の周波数帯Fbに存在する振動である対象振動DGを抽出する抽出処理を行う。対象周波数抽出部27は、FFT演算部26から出力された周波数領域データDFを入力し、振動源探査装置10から探査対象の周波数帯Fbを入力する。対象周波数抽出部27は、入力した周波数領域データDFから探査対象の周波数帯Fbに含まれる周波数領域データを対象振動DGとして抽出する。対象周波数抽出部27は、得られた周波数領域データの対象振動DGをコヒーレンス演算部28に出力する。なお、探査対象の周波数帯Fbは、探査対象の周波数帯Faと同じ周波数帯でもよいし、周波数がシフトしている等、少なくとも一部が相違する周波数帯でもよい。相違する周波数帯の場合、例えば、探査対象の周波数帯Fbは、1又は複数の特定の振動源が発生させている周波数帯、1又は複数の振動源を識別可能である特徴的な周波数帯、気になる音や不正常な音の原因と想定される振動の周波数帯、その他、探査対象としたい周波数帯等のうちの少なくとも1つが設定されてもよい。
コヒーレンス演算部28は、到来方向が特定された対象音DEに対する各振動の相関の高さを示す指標であるコヒーレンスを演算するコヒーレンス演算部28を備えている。なお、各振動DB1〜DB4はそれぞれ対応する振動源2〜5があることから、各振動DB1〜DB4との相関関係が振動源2〜5との相関関係に対応する。コヒーレンス演算部28は、コヒーレンス関数を利用してコヒーレンスの演算を行う。
また、コヒーレンス演算部28は、3種類のコヒーレンスを演算する。コヒーレンス演算部28は、「通常のコヒーレンス」を演算する第1演算部28Aと、「マルチコヒーレンス」を演算する第2演算部28Bと、「パーシャルコヒーレンス」を演算する第3演算部28Cとを備える。本実施形態では、「通常のコヒーレンス」、「マルチコヒーレンス」及び「パーシャルコヒーレンス」はそれぞれ、コヒーレンス演算部28で演算する際、入力である振動源2〜5の振動DB1〜DB4の組み合わせが相違したり、コヒーレンスを演算する周波数範囲が相違したりしている。
ここで、コヒーレンス演算部28と、コヒーレンスの演算に利用されるコヒーレンス関数と、3種類のコヒーレンスの演算とについて順に詳述する。
まず、コヒーレンス演算部28は、多点入力多点出力(MIMO:Multiple Input and Multiple Output)解析を行う。MIMO解析は、構造の実験モード解析でその構造の固有振動周波数や振動形状等の振動特性を得る際、複数の加振点を設け、同時入力に対する周波数応答関数やコヒーレンス関数を得るための解析手法である。本実施形態では、コヒーレンス演算部28は、入力が1点及び出力が1点の少なくとも一方であってもMIMO解析を行うことができる。本実施形態では、コヒーレンスの演算における、入力に対象振動DGが対応し、出力に対象音DEが対応する。また、対象振動DGは、4つの振動DB1〜DB4に起因して、同対象振動DGに含まれる4つの個別対象振動DG1〜DG4からなるものとする。そして、コヒーレンス演算部28は、4つの個別対象振動DG1〜DG4から1又は複数の個別対象振動DG1〜DG4を、コヒーレンスの演算に併せて選択して適用する。例えば、1つの個別対象振動DG1〜DG4だけを選択して、その選択した1つの個別対象振動DG1〜DG4と対象音DEとの相関関係を演算してもよいし、複数の個別対象振動DG1〜DG4を選択して、その選択した複数の個別対象振動DG1〜DG4と対象音DEとの相関関係を演算してもよい。
次に、コヒーレンスの演算にはコヒーレンス関数γが利用される。概要を説明すると、コヒーレンス関数γは、系の入力と出力の相関の高さの度合を示すもので、「0」から「1」までの間の値が演算結果として得られる。詳述すると、コヒーレンス関数γ(f)の演算結果は、周波数fに関して、系の出力が系の入力に相関する高さの割合である。例えば、コヒーレンス関数γ(f)が「1」の場合、周波数fにおいて、系の出力がすべて系の入力に起因している(相関が高い)ことが示される。また、コヒーレンス関数γ(f)が「0」の場合、周波数fについては、系の出力が系の入力に全く関係ない(相関がない)ことが示される。「0<γ(f)<1」である場合、系の出力には系の入力とは無関係な信号が含まれることが示される。系の入力とは無関係な信号としては、未知の入力、系内部で発生しているノイズ、系の非直線性または系の時間遅延が挙げられる。
具体的に、コヒーレンス関数γは式(1)で示される。但し、フーリエ変換によって求められた入力の複素スペクトルを「X」、同様に求められた出力の複素スペクトルを「Y」とする。また、「X」にその共役複素数をかけた入力側のパワースペクトルを「Wxx」、「Y」にその共役複素数をかけた出力側のパワースペクトルを「Wyy」、1つの信号(「X」)の複素スペクトルの複素共役に、もう一つの信号(「Y」)の複素スペクトルをかけて求められるクロススペクトルを「Wxy」とする。
つまり、コヒーレンス関数γは、クロススペクトルWxyの絶対値の二乗を、系の入力及び系の出力の各々のパワースペクトルWxx,Wyyで割算したものであって、入力と出力との2つで決まるパワーの周波数成分を示す。そして、相違する複数のフレームについて演算した複数のコヒーレンス関数γの値をコヒーレンスが演算される期間に存する数で平均化することで相関の高さを示すコヒーレンスの値が得られる。例えば、本実施形態では、パワースペクトルWyyが対象音DEに基づいて設定され、パワースペクトルWxxが対象振動DGのうちから入力として選択した1又は複数の振動源2〜5に対応する個別対象振動DG1〜DG4に基づいて設定される。
コヒーレンスの演算では、コヒーレンス関数γの演算に使うデータの時間長さを所定の期間長(フレーム長)として定めるとともに、このフレーム長の間隔で演算タイミング毎に演算する。そして、演算タイミングにおいて、フレーム長である複数のコヒーレンス関数の演算結果を平均してコヒーレンスとする。
続いて、3種類のコヒーレンスについての概要を説明する。なお、ここでは、入力「X」は、1〜n個(n:正の整数)の入力である「x」〜「x」からなるものとする。出力「Y」は、1個の出力である「y」からなるものとする。また、上述のように、入力に対応する対象振動DGは4つの個別対象振動DG1〜DG4からなり、出力には対象音DEが対応するものとする。
「通常のコヒーレンス」(ordinary coherence)は、無相関の複数入力源における、ある入力と出力の相関の高さが演算される。ある1つの入力と1つの出力との相関が高ければ値は「1」に近くなり、入力以外の影響を受けると値は「1」よりも小さくなる。「通常のコヒーレンス」では、複数の入力が相互に無相関であれば、各入力の出力に対する寄与が判断できる一方、複数の入力に相関であれば、各入力の出力に対する寄与を正確に判断することができない。「通常のコヒーレンス」は、ある入力を「x」、出力を「y」とすると、そのコヒーレンス関数γは式(2)で示される。
「通常のコヒーレンス」では、例えば、個別対象振動DG1の到来方向が特定された対象音DEへの相関の高さが演算されたり、個別対象振動DG2の対象音DEへの相関の高さが演算されたりする。同じく、個別対象振動DG3の対象音DEへの相関の高さが演算されたり、個別対象振動DG4の対象音DEへの相関の高さが演算されたりする。この演算処理によれば、到来方向の特定された対象音DEに高い相関関係を有する個別対象振動DG1〜DG4を選択することができるようになる。換言すると、到来方向の特定された対象音DEに相関関係のない個別対象振動DG1〜DG4を除外することができる。この演算処理により、対象音DEへの相関の有無が不明な多数の個別対象振動DG1〜DG4を入力としたとき、それらの個別対象振動DG1〜DG4のうちから対象音DEに高い相関を有する個別対象振動DG1〜DG4が特定されるようになる。
本実施形態では、第1演算部28Aで「通常のコヒーレンス」を演算することで、複数の個別対象振動DG1〜DG4のうちの1つの個別対象振動DG1〜DG4の対象音DEへの相関関係が演算される。また、対象音DEに相関関係を有する個別対象振動DG1〜DG4が不明であっても、この演算処理により対象音DEに無関係な個別対象振動DG1〜DG4を特定し、その特定された無関係な個別対象振動DG1〜DG4を振動源探査処理から除外することができる。
「マルチコヒーレンス」(multiple coherence)は、いわゆる多重関連度関数であって、全ての入力と1つの出力との相関の高さ(寄与の度合)が演算される。全ての入力と1つの出力との相関が高ければ値は「1」に近くなり、入力以外の影響を受けると値は「1」よりも小さくなる。つまり「マルチコヒーレンス」では、出力「y」が全ての入力「x」だけで構成されているか否かの目安が得られる。「マルチコヒーレンス」は、全ての入力を「x」、出力を「y」とすると、そのコヒーレンス関数γは式(3)で示される。
「マルチコヒーレンス」では、4つ全ての個別対象振動DG1〜DG4と対象音DEとの相関の高さが演算される。この演算処理により、4つの個別対象振動DG1〜DG4のそれぞれが対象音DEに高い相関があるか否か判定される。例えば、対象音DEに影響を及ぼしている個別対象振動DG1〜DG4が不明であると、入力に選択した振動に相関があるのに不足して含まれていない振動があるおそれもある。そこで、この演算処理で、「1」であれば、対象音DEと相関のある全ての振動が個別対象振動DG1〜DG4から適切に選択されていることが示され、「1」より小さければ、相関のある振動のいくつかが入力されていない可能性が示される。
本実施形態では、例えば、個別対象振動DG1〜DG4のうちから選択した1又は複数の個別対象振動によって対象音DEが充足されるか否かが判断される。この演算処理で、選択した1又は複数の入力によって対象音DEが充足されると判定されれば、個別対象振動DG1〜DG4の選択に不足がないことが示される。一方、選択した1又は複数の全ての入力では対象音DEが充足されないと判定されれば、一部の個別対象振動DG1〜DG4が選択から漏れていることが示される。例えば、「通常のコヒーレンス」と「マルチコヒーレンス」との2つの演算処理が組合せられることによって、個別対象振動DG1〜DG4の選択から、対象音DEに無関係な個別対象振動DG1〜DG4の除外が行われるとともに、個別対象振動DG1〜DG4の不足の有無を判断することができる。
「パーシャルコヒーレンス」(partial coherence)は、いわゆる偏関連度関数であって、多点入力のうちで、ある1入力と1出力との間のみの相関の高さが演算される。ここでも、ある1つの入力と1つの出力との相関が高ければ値は「1」に近くなり、入力以外の影響を受けると値は「1」よりも小さくなる。「パーシャルコヒーレンス」では、複数の入力に相関があっても、相関成分を除去して各入力の出力に対する寄与を判断することができる。「パーシャルコヒーレンス」は、ある入力を「x」、出力を「y」とすると、そのコヒーレンス関数γは式(4)で示される。
「パーシャルコヒーレンス」では、4つの個別対象振動DG1〜DG4のそれぞれについて対象音DEへの相関の高さが独立して演算される。例えば、個別対象振動DG1の相関の高さの程度、個別対象振動DG2の相関の高さの程度、個別対象振動DG3の相関の高さの程度、個別対象振動DG4の相関の高さの程度がそれぞれ演算される。
例えば、「通常のコヒーレンス」と「マルチコヒーレンス」との2つの演算処理で過不足なく選択された個別対象振動DG1〜DG4が入力「x」になるから、これら入力「x」の出力「y」への相関は高くなる。そこで、各入力「x」と出力「y」の「パーシャルコヒーレンス」の算出によって独立した相関を求めることで、各入力の寄与度がより正確に得られる。
また例えば、1つの入力「x」の出力「y」に対する「パーシャルコヒーレンス」を演算して、周波数範囲を絞り込んだり、時間範囲を絞り込んだりすることで、出力「y」のうち相関が高い入力「x」の周波数範囲や時間範囲を絞り込むこともできるようになる。
本実施形態のコヒーレンス演算部28は、フレーム長と同じかそれよりも長い演算タイミング毎に、フレーム長におけるコヒーレンスを演算する。
次に、図4〜図6を参照して、本実施形態における振動源探査装置10の動作について説明する。振動源探査処理が開始されると、まず、到来方向演算処理が行われ、次に、コヒーレンス演算処理が行われる。
図4に示すように、到来方向演算処理が開始されると、FFT演算部22で、測定した各音DA1〜DA4の時間領域データの周波数領域データDCを演算するFFT演算処理が行われる(図4のステップS22)。この演算した周波数領域データDCは、全ての到来方向についての測定可能な全ての周波数帯が含まれている。次に、対象周波数抽出部23で、入力した周波数領域データDCから探査対象の周波数帯Faの対象音DDを抽出する周波数帯抽出処理が行われる(図4のステップS23)。この抽出した対象音DDの周波数領域データは、全ての到来方向について探査対象の周波数帯Faのみが含まれている。本実施形態では、音抽出ステップはFFT演算処理と周波数帯抽出処理とを含んでいる。続いて、位相走査型ビームフォーミング部24で、入力した対象音DDの周波数領域データから該対象音DDの到来方向を特定するビームフォーミング処理が行われる(図4のステップS24:方向特定ステップ)。この処理で、全ての到来方向についての対象音DDの周波数領域データから、到来方向毎の対象音DDの周波数領域データとしての到来方向の特定された対象音DEが演算される。例えば、この演算結果から、全ての到来方向を示す二次元平面に対する対象音DEの強度分布(マッピングデータ)を得ることができる。
こうして、到来方向演算処理では、全周波数帯のうちから抽出した探査対象の周波数帯Faの対象音DDについて、その到来方向が特定された対象音DEが得られる。到来方向演算処理が終了すると、続いて、コヒーレンス演算処理が行われる。
図5に示すように、コヒーレンス演算処理が開始されると、FFT演算部26で、入力した各振動DB1〜DB4の時間領域データの周波数領域データDFを演算するFFT演算処理が行われる(図5のステップS26)。この演算した周波数領域データDFは、各振動DB1〜DB4について個別に演算されているとともに、測定された全ての周波数帯が含まれている。次に、対象周波数抽出部27で、入力した周波数領域データDFから探査対象の周波数帯Fbの対象振動DGを抽出する周波数帯抽出処理が行われる(図5のステップS27)。この抽出した対象振動DGの周波数領域データは、探査対象の周波数帯Fbのみが含まれている。本実施形態では、振動抽出ステップはFFT演算処理と周波数帯抽出処理とを含んでいる。続いて、コヒーレンス演算部28はコヒーレンス演算処理を行う(図5のステップS28:相関演算ステップ)。
図6に示すように、コヒーレンス演算部28は、コヒーレンス演算処理が開始されると、到来方向が特定された対象音DEの周波数領域データ、及び、各個別対象振動DG1〜DG4を含む対象振動DGの周波数領域データとを取得する(図6のステップS30)。そして、3つのコヒーレンス演算のうち、定められた演算を行う。そして、定められた演算に対応する振動を、コヒーレンスを演算するための振動として設定する。ここでは、「通常コヒーレンス」、「マルチコヒーレンス」及び「パーシャルコヒーレンス」がこの順番で演算される例を説明する。
続いて、コヒーレンス演算部28は、第1演算部28Aで「通常コヒーレンス」の演算を行い(図6のステップS31)、個別対象振動DG1〜DG4と対象音DEとの相関関係の高さを判定する。次に、第2演算部28Bで「マルチコヒーレンス」の演算を行い(図6のステップS32)、対象音DEに不足する振動の有無を判定する。最後に、第3演算部28Cで「パーシャルコヒーレンス」の演算を行い(図6のステップS33)、各個別対象振動DG1〜DG4のそれぞれの対象音DEに対する寄与度を判定する。なお、ステップS31,S32の処理では、対象音DEに無相関である個別対象振動DG1〜DG4は演算から除外し、対象音DEに相関があるが対象に含まれていなかった個別対象振動DG1〜DG4を演算に加えるといった処理を適宜行いつつ処理が進められる。また、ステップS33の処理では、対象音DEに相関関係を有すると特定された1又は複数の個別対象振動DG1〜DG4について、対象音DEへの寄与度が算出される。
こうして、コヒーレンス演算処理では、到来方向を特定した対象音DEについて、選択した振動源の振動に対する相関関係が演算される。
そして、到来方向演算処理とコヒーレンス演算処理とが終了すると、演算部20は、振動との相関関係の演算された到来方向が特定された対象音の相関データDHを提示部30に出力する。提示部30は、二次元平面に対象音の相関データDHをその到来方向に相関関係が示す値に基づいてマッピングする。これにより、選択した振動源2〜5の振動DB1〜DB4が、測定対象1の前面1Cから発生している音N1〜N4の原因であるか否かが二次元平面に提示されるようになる。これにより、測定対象1から発生している音と、振動源の振動との相関の高低とを表示装置31に表示させることで振動源の探査結果を提示する(提示ステップ)。
以上説明したように、本実施形態に係る振動源探査装置、及び振動源探査方法によれば、以下に記載する効果が得られる。
(1)発生している音N1〜N4と、その音N1〜N4を生じさせる原因である振動DB1〜DB4との間の相関関係がコヒーレンスとして演算され、この演算されたコヒーレンスが二次元平面にマッピングされる。これにより、発生している音N1〜N4と、その音N1〜N4を生じさせる原因である振動DB1〜DB4との相関関係を空間情報(二次元平面にマッピング)として把握することができるため、少ない振動源探査作業にて振動源2〜5を特定できる。また、音N1〜N4の測定位置からは見えない位置である非可視領域にある振動源2〜5を探査対象の音N1〜N4の原因として探査することができる。これにより、音N1〜N4の測定位置からは不可視である振動源2〜5であれ、その音N1〜N4の発生原因である振動源2〜5を特定できるようになる。
(2)到来方向が特定された音N1〜N4と1つの振動源2〜5に対応する振動DB1〜DB4との間の相関関係が演算される。これにより、到来方向が特定された音N1〜N4について1つの振動源2〜5の影響が二次元平面の分布として得られるようになる。
(3)振動源2〜5の振動DB1〜DB4の周波数帯と音N1〜N4の周波数帯とが同じであったり、一部が重なっていたりする可能性が高い。探査対象の周波数帯Fa及び探査対象の周波数帯Fbが同じ周波数帯とすることで、振動源2〜5と音N1〜N4との間の高い相関関係を得られる可能性が高められる。
(4)探査対象の周波数帯Faに対して探査対象の周波数帯Fbをシフトさせてもよい。振動源2〜5の振動DB1〜DB4の周波数帯と音N1〜N4の周波数帯との少なくとも一部が相違する場合であっても、振動源2〜5と音N1〜N4との相関関係に基づく分布が得られる。
(5)相関関係がコヒーレンスとして演算される。また、3つのコヒーレンスを利用した様々な演算に対応可能である。例えば、複数のコヒーレンスを演算できることから、必要に応じたコヒーレンスの演算ができる。
(6)必要最小限の大きさのマイクロホンで、振動源2〜5を発生原因とする音N1〜N4の発生位置を検出することができる。
(7)到来方向が最小分散法のビームフォーミング演算、いわゆるCapon法により特定できる。
(その他の実施形態)
なお上記実施形態は、以下の態様で実施することもできる。
・上記実施形態では、音の周波数については特に規定していないが、音の周波数は可聴周波数でも、非可聴周波数でもよいし、それらが混在していてもよい。上述の振動源探査装置によれば、聞こえる音はもとより、聞こえない音に対してであっても、それら音に対してその振動源を特定できるようになる。
・上記実施形態では、提示部30は対象音の相関データDHにカメラ12で撮影した画像を重ね合わせて描画する場合について例示した。しかしこれに限らず、撮影画像を用いなくてもよい。例えば、提示部は対象音の相関関係のみを二次元平面に提示するだけでもよい。これによっても、振動に相関関係を有する対象音の発生位置を大まかに表すことができる。
・上記実施形態では、位相走査型ビームフォーミング部24は音の到来方向をCapon法を用いたビームフォーミング処理で得る場合について例示した。しかしこれに限らず、キャリア周波数帯の音の到来方向は、その他の方法で得てもよい。その他の方法としては、例えば、遅延和法(DS法:delay and sum)や多重信号分離法(MUSIC法:multiple signal classification)等がある。
・上記実施形態では、マイクロホンプローブは4個のマイクロホンが正四面体の4つの頂点に1つずつ配置されているとともに、1個のマイクロホンは、他の3個のマイクロホンよりも突出した位置に配置されている場合について例示した。しかし、到来方向を判定可能に音の時間領域データを取得できるのであれば、マイクロホンプローブにおけるマイクロホンの配置はこれと相違していてもよい。例えば、マイクロホンが5つ以上あってもよい。これにより、振動源探査処理を行うための音の取得可能性が高められる。
・上記実施形態では、4つのマイクロホン11A〜11Dが振動源探査装置10とは別に設けられている場合について例示した。しかし、これに限らず、4つのマイクロホンが振動源探査装置に含まれていてもよい。
・上記実施形態では、各振動源2〜5に対応する振動センサ13A〜13Dが取り付けられている場合について例示した。しかしこれに限らず、振動センサは、各振動源の音を検出するマイクロホンであってもよい。また、振動センサは、取り付けられる一態様として、近傍に配置されてもよい。各振動源の振動に基づいて発生している音であれば、これを振動に変えて相関関係を演算することができる。これにより、振動源の振動について、その振動や音の取得にかかる自由度の向上が図られる。
・上記実施形態では、「通常コヒーレンス」、「マルチコヒーレンス」及び「パーシャルコヒーレンス」がこの順番で演算される場合について例示した。しかしこれに限らず、「通常コヒーレンス」、「マルチコヒーレンス」、及び「パーシャルコヒーレンス」は、それらのうちの少なくとも1つが演算されてもよい。例えば、相関関係が高いと十分に判定された場合、他のコヒーレンス演算を省略してもよい。逆に、相関関係が低いと十分に判定された場合、他のコヒーレンス演算を省略してもよい。
また、コヒーレンスが複数回演算される場合、相関関係がより好ましく算出されるのであれば、2又は3種類のコヒーレンスの演算順は、上記と異なる順番であって、任意の順番であってよい。
・上記実施形態では、コヒーレンス演算部28は、第1演算部28Aと、第2演算部28Bと、第3演算部28Cとを備え、3種類のコヒーレンスを演算する場合について例示した。しかしこれに限らず、「通常のコヒーレンス」、「マルチコヒーレンス」及び「パーシャルコヒーレンス」のいずれか1つで目的を達成できる程度に相関関係を特定することができるのであれば、コヒーレンス演算部は、第1演算部、第2演算部、及び第3演算部のうちの少なくとも1つを備える構成でもよい。
また、目的を達成できる程度に相関関係を特定することができるのであれば、クロススペクトルを使用して相関を求めてもよい。
・上記実施形態では、複数の振動源2〜5のある位置は、マイクロホン11A〜11Dやカメラ12から見通せない位置、いわゆる非可視領域にある。ここで非可視領域とは、例えば、正面からは見えない、側面、上面、底面、裏側や陰に隠れる部分や、覆いのある構造や複雑な構造等であって手前側に配置された物体により視界が遮られる領域や、機械が大きいために音が測定される位置と振動源との間の距離が、音を測定している範囲から外れている領域等であればよい。
・上記実施形態では、複数の振動源2〜5のある位置は、マイクロホン11A〜11Dやカメラ12から見通せない位置である場合について例示した。しかしこれに限らず、一部の振動源がマイクロホンやカメラから見通せる位置にあってもよい。音の発生原因となる振動源の少なくとも一部がマイクロホンやカメラから見通せる位置にない場合、このような振動源探査装置を用いることで振動源の相関関係を得ることができる。
・上記実施形態では、測定した各音DA1〜DA4及び各振動DB1〜DB4が少なくとも処理に必要とされる期間だけ記憶される場合、例えば測定してから比較的短時間のうちに振動源探査処理を行う場合について例示した。しかしこれに限らず、振動源探査装置は、予め取得して保持していた各音及び各振動の時間領域データに対して振動源探査処理を行ってもよい。これによれば、音及び振動の取得処理と振動源探査処理とを別のタイミングで行うことができるため、振動源探査装置による振動源探査の利便性や自由度が高められる。このとき、音や振動の取得と同時に測定対象の画像を撮影しておけば、この撮影した画像を提示部で振動源の探査結果に重ね合わせることもできる。
・上記実施形態では、測定対象1を特定していないが、測定対象は、一般機械や輸送機械等であってよい。例えば、輸送機械としての自動車であれば、自動車から発生する音や振動として、エンジンや補機等の音や振動、走行中の音や振動が挙げられる。
1…測定対象、1A…側面、1B…上面、1C…前面、2〜5…振動源、10…振動源探査装置、11A〜11D…マイクロホン、12…カメラ、13A〜13D…振動センサ、20…演算部、21…到来方向演算部、22…FFT演算部、23…対象周波数抽出部、24…位相走査型ビームフォーミング部、25…コヒーレンス演算部、26…FFT演算部、27…対象周波数抽出部、28…コヒーレンス演算部、28A…第1演算部、28B…第2演算部、28C…第3演算部、30…提示部、31…表示装置。

Claims (7)

  1. 音の強度分布を二次元平面にマッピングして提示する振動源探査装置であって、
    複数の周波数帯を含み到来方向が特定可能である音についての時間領域データの中から、周波数が第1の周波数帯に存在する音に関するデータを抽出する音抽出部と、
    前記音抽出部で抽出された前記音に関するデータを用いて、周波数が前記第1の周波数帯に存在する前記音の到来方向を特定する方向特定部と、
    非可視領域に位置する複数の振動源が発した振動についての時間領域データの中から、周波数が第2の周波数帯に存在する振動に関するデータを抽出する振動抽出部と、
    前記方向特定部で到来方向が特定された前記音に関するデータと、前記振動抽出部で抽出された前記振動に関するデータとの相関を演算する相関演算部と、
    前記方向特定部で到来方向が特定された前記音と、前記振動抽出部で抽出された前記振動との相関を、前記方向特定部で特定された到来方向と、前記相関演算部で演算された相関とに基づいて二次元平面にマッピングする提示部とを備え、
    前記相関演算部は、入力信号と出力信号との因果関係の度合を示す通常のコヒーレンスを演算する第1の演算部、入力信号に含まれる全ての要素と出力信号との因果関係の度合いを示すマルチコヒーレンスを演算する第2の演算部、及び入力信号に含まれる要素と出力信号との因果関係の度合いを示すパーシャルコヒーレンスを演算する第3の演算部を備え、前記音抽出部で抽出した前記第1の周波数帯の前記音に基づくデータと前記第2の周波数帯の前記振動源の振動に基づくデータとの相関を前記第1〜3の演算部から選択した少なくとも1つの演算部を用いて演算する
    とを特徴とする振動源探査装置。
  2. 前記相関演算部は、前記方向特定部で到来方向が特定された前記音に関するデータと、前記振動抽出部で抽出した前記振動のうちの1つの振動源に対応する振動に関するデータとの相関を演算する
    請求項1に記載の振動源探査装置。
  3. 前記第1の周波数帯及び前記第2の周波数帯が同じ周波数帯である
    請求項1又は2に記載の振動源探査装置。
  4. 前記第1の周波数帯及び前記第2の周波数帯は、それら周波数帯の少なくとも一部が相違している
    請求項1又は2に記載の振動源探査装置。
  5. 前記振動抽出部は、前記振動源の振動を振動センサ及び音センサの少なくとも一方から取得する
    請求項1〜のいずれか一項に記載の振動源探査装置。
  6. 前記音抽出部には、前記複数の周波数帯を含んでいて到来方向を特定可能である音の時間領域データを取得する取得部が接続され、
    前記取得部は、4個のマイクロホンが正四面体の4つの頂点に配置されているとともに、1個のマイクロホンは、他の3個のマイクロホンよりも突出した位置に配置されている
    請求項1〜のいずれか一項に記載の振動源探査装置。
  7. 音の強度分布を二次元平面にマッピングして提示する振動源探査装置に用いられる振動源を探査する方法であって、
    音抽出部で、複数の周波数帯を含み到来方向が特定可能である音についての時間領域データの中から、周波数が第1の周波数帯に存在する音に関するデータを抽出する音抽出ステップと、
    方向特定部で、前記音抽出部で抽出された前記音に関するデータを用いて、周波数が前記第1の周波数帯に存在する前記音の到来方向を特定する方向特定ステップと、
    振動抽出部で、非可視領域に位置する複数の振動源が発した振動についての時間領域データの中から、周波数が第2の周波数帯に存在する振動に関するデータを抽出する振動抽出ステップと、
    相関演算部で、前記方向特定部で到来方向が特定された前記音に関するデータと、前記振動抽出部で抽出された前記振動に関するデータとの相関を演算する相関演算ステップと、
    提示部で、前記方向特定部で到来方向が特定された前記音と、前記振動抽出部で抽出された前記振動との相関を、前記方向特定部で特定された到来方向と、前記相関演算部で演算された相関とに基づいて二次元平面にマッピングする提示ステップとを備え、
    前記相関演算部には、入力信号と出力信号との因果関係の度合を示す通常のコヒーレンスを演算する第1の演算部、入力信号に含まれる全ての要素と出力信号との因果関係の度合いを示すマルチコヒーレンスを演算する第2の演算部、及び入力信号に含まれる要素と出力信号との因果関係の度合いを示すパーシャルコヒーレンスを演算する第3の演算部が備えられており、
    前記相関演算ステップでは、前記音抽出部で抽出した前記第1の周波数帯の前記音に基づくデータと前記第2の周波数帯の前記振動源の振動に基づくデータとの相関を前記第1〜3の演算部から選択した少なくとも1つの演算部を用いて演算する
    とを特徴とする振動源探査方法。
JP2016188619A 2016-09-27 2016-09-27 振動源探査装置及び振動源探査方法 Active JP6457456B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016188619A JP6457456B2 (ja) 2016-09-27 2016-09-27 振動源探査装置及び振動源探査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016188619A JP6457456B2 (ja) 2016-09-27 2016-09-27 振動源探査装置及び振動源探査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018054378A JP2018054378A (ja) 2018-04-05
JP6457456B2 true JP6457456B2 (ja) 2019-01-23

Family

ID=61833944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016188619A Active JP6457456B2 (ja) 2016-09-27 2016-09-27 振動源探査装置及び振動源探査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6457456B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11959883B2 (en) 2022-02-14 2024-04-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Diagnostic apparatus and diagnostic method

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023171663A1 (ja) * 2022-03-09 2023-09-14 三菱重工業株式会社 解析装置、解析方法、およびプログラム

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3111088B2 (ja) * 1991-07-16 2000-11-20 株式会社ブリヂストン 音源・振動源の寄与診断方法およびその装置
JP3264141B2 (ja) * 1995-05-29 2002-03-11 株式会社日立製作所 音環境シミュレータ
JP2000155048A (ja) * 1998-11-24 2000-06-06 Hitachi Ltd 音源寄与解析方法
JP3598266B2 (ja) * 2000-10-30 2004-12-08 日立エンジニアリング株式会社 機器異常診断方法および装置
JP3866221B2 (ja) * 2003-05-19 2007-01-10 飛島建設株式会社 振動及び騒音の対策部位探索システム
JP5804409B2 (ja) * 2011-03-31 2015-11-04 株式会社ジェイテクト 車載装置の振動解析及び振動源の特定を行う方法及び装置
JP5826663B2 (ja) * 2012-02-16 2015-12-02 株式会社小野測器 音響計測装置
JP2015219138A (ja) * 2014-05-19 2015-12-07 株式会社小野測器 音源探査装置、音源探査方法、および音源探査プログラム
JP6305254B2 (ja) * 2014-07-14 2018-04-04 東洋建設株式会社 騒音及び/又は振動の監視方法と監視システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11959883B2 (en) 2022-02-14 2024-04-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Diagnostic apparatus and diagnostic method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018054378A (ja) 2018-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101282673B1 (ko) 음원 위치 추정 방법
US20110075860A1 (en) Sound source separation and display method, and system thereof
JP4584951B2 (ja) 音源分離装置および音源分離方法
US11480461B2 (en) Compact system and method for vibration and noise mapping
US8144961B2 (en) Ultrasound diagnostic apparatus and method for measuring a size of a target object
KR101020438B1 (ko) 노이즈 제거 기능이 향상된 전력 장비 결함 진단 방법 및 시스템
JP2013106966A5 (ja) 超音波イメージング装置及び超音波イメージングプログラム
US11385133B2 (en) Vibration and noise mapping system and method
US20090227869A1 (en) Volume Measurement In An Ultrasound System
JP6457456B2 (ja) 振動源探査装置及び振動源探査方法
CN110840488B (zh) 一种基于剪切波的成像方法、系统及装置
JP2015219138A (ja) 音源探査装置、音源探査方法、および音源探査プログラム
JP6174547B2 (ja) 分布図表示装置及び方法
KR101543146B1 (ko) 진동 장치의 상태 판단 방법
JP2017207399A (ja) 音源探査装置及び音源探査方法
CN106091974B (zh) 一种物体形变测量仪器、方法和设备
RU2015102094A (ru) Система и способ трехмерных ультразвуковых измерений объемных областей
JP5826663B2 (ja) 音響計測装置
WO2019189424A1 (ja) 音響解析装置および音響解析方法
JP5859272B2 (ja) 画像表示装置及び画像表示装置におけるマイクロフォンの調整方法
JP2014016308A (ja) 音源探査方法及び音源探査装置
KR20130065022A (ko) 이미지 왜곡 보정을 통한 음장 표시 방법
JP5216700B2 (ja) 音源の寄与診断装置およびこれを用いた寄与診断方法
JP5950534B2 (ja) 超音波距離画像生成装置
JP6621706B2 (ja) 音源検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180710

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180905

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6457456

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250