JP6837846B2 - 配線・配管材の横ずれ防止構造、及びその横ずれ防止方法 - Google Patents

配線・配管材の横ずれ防止構造、及びその横ずれ防止方法 Download PDF

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Description

本発明は、所定間隔をおいて平行に配置された多数の短冊状の固定平板に対して配線・配管材を結束部材によって結束固定する際に、当該配線・配管材の横ずれを防止するための配線・配管材の横ずれ防止構造、及びその横ずれ防止方法に関するものである。
移動体通信における移動体基地局のアンテナには、種々のものがあるが、設置場所の制限の少ない郊外においては、図1に示されるように、地上に設置された鉄塔101の頂上部にアンテナ(図示せず)が配置され、このアンテナと、鉄塔101の近辺に設置された局舎内の無線基地設備(図示せず)とは、複数本の同軸ケーブルC1 で接続されている。
鉄塔101には、当該鉄塔101の側面には、水平方向に所定間隔をおいた2本の支柱102が地上部から頂上部のアンテナの部分まで垂直に設置され、当該2本の支柱102の間に、短冊平板状をした「フラットバー」と称される多数の金属製の固定平板Pが上下方向に所定間隔をおいて平行に支持されている。上記した複数本の同軸ケーブルC1 は、上記した多数の固定平板Pに結束バンドBにより結束固定されている。
郊外では、周囲に高い建物が少なく、多数の固定平板Pに結束バンドBにより結束固定された各同軸ケーブルC1 は、風の影響を直接に受け易い。特に、強風の場合には、各同軸ケーブルC1 には、大きな風圧が作用し、反復して大きな風圧が作用することで、固定平板Pに対して同軸ケーブルC1 は、結束バンドBと一緒に横ずれされてしまう。同軸ケーブルC1 の配設に際して、上記した「横ずれ」を考慮して、地上部に余長を残した状態で施工されている。
しかし、相当な高さ有する鉄塔では、地上からの高さ位置によって、風向及び風速が異なることがあり、図22に示されるように、各固定平板の部分において、同軸ケーブルが少量だけ同一方向にずれる場合には、空間配置される部分の同軸ケーブルの全長の増加量は、比較的少ない。しかし、現実には、地上からの高さが異なる部分におけるずれ方向を異なることがあり、この場合には、同軸ケーブルに、屈曲部の発生を伴って、軸方向に沿って大きな張力が断続して作用する結果、同軸ケーブルが損傷され、極端な場合には、破断に至ることがある。
特開昭52−104795号公報
本発明は、所定間隔をおいて平行に配置された多数の短冊状の固定平板に対して配線・配管材を結束部材によって結束固定する際に、簡単な構造で当該配線・配管材の横ずれを確実に防止することを課題としている。
上記課題を解決するための請求項1の発明は、多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形の板バネで全体が構成され、当該固定平板の表裏両面を挟持する一対の挟持部と、当該一対の挟持部の少なくとも一方に設けられ、前記板バネの弾性復元力により固定平板の面に弾接係止されて、当該横ずれ防止具自体の横ずれを防止する摩擦係止部と、前記固定平板の表面において前記配線・配管材と当接する当接部と、
を備え、
前記横ずれ防止具の当接部に配線・配管材が当接された状態で、当該配線・配管材が結束部材により固定平板に結束固定されて、当該固定平板と前記摩擦係止部との摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、当該配線・配管材が横ずれするのを防止することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形の板バネで全体が構成されているため、板バネの弾性復元力に抗して一対の挟持部を拡開させて、当該一対の挟持部を固定平板の表裏両側に配置すると、板バネの弾性復元力により、一対の挟持部が固定平板の表裏両面に弾接されると共に、一対の挟持部の少なくとも一方に設けられた摩擦係止部が固定平板に弾接係止されることで、固定平板に対する横ずれ防止具自体の横ずれが防止される。この状態で、横ずれ防止具の当接部に配線・配管材の一部を当接させて、当該配線・配管材を結束部材を用いて固定平板に結束固定すると、前記固定平板に対する前記横ずれ防止具の摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とによって、当該配線・配管材の横ずれが防止される。また、請求項1の発明に使用される横ずれ防止具は、板バネによる一体構造であるので、固定平板にワンタッチで取着でき、固定平板に対して効率よく取着可能である。
また、請求項1の発明によれば、配線・配管材が、鉄塔式の移動体基地局で使用される同軸ケーブルの場合であって、当該同軸ケーブルに作用する風圧により振動が発生しても、一対の挟持部の全体が板バネで構成されているため、固定平板に対する一対の挟持部の弾接状態が緩まないため、長期間に亘る同軸ケーブルの横ずれを防止できる。また、配線・配管材は、板バネから成る挟持具本体に直接に接触せずに、当接部を介して接触するために、大きな結束固定力により、配線・配管材が当接部に押圧されても、当該配線・配管材は損傷されない。
請求項2の発明は、多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置される一対の対向板部を有する略コの字形をなす挟持体本体と、当該一対の対向板部のいずれか一方に螺合されて、他方の対向板部が固定平板の表裏両面のいずれか一方に密着した状態で、先端が当該固定平板の他方の面に押圧される突張ねじと、前記固定平板の表面において前記配線・配管材と当接する当接部と、
を備え、
前記突張ねじの突張力に起因する前記固定平板に対する摩擦係止力により、横ずれ防止具自体の横ずれが防止され、
前記横ずれ防止具の当接部に配線・配管材が当接された状態で、当該配線・配管材を結束部材により固定平板に結束固定されて、前記摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより前記配線・配管材が横ずれするのを防止することを特徴としている。
請求項2の発明によれば、固定平板の長手方向の端面を跨いで、挟持体本体の一対の対向板部を固定平板の表裏両面に対向配置した状態で、一対の対向板部の一方に螺合された突張ねじを回転させて、その先端部を固定平板の一方の面に押圧させると突張力が発生し、当該突張力により、固定平板の他方の面に、一対の対向板部の他方が押圧状態で密着されると共に、当該突張ねじの突張力に起因する前記固定平板に対する摩擦係止力により、当該固定平板に対する横ずれ防止具自体の横ずれが防止される。よって、横ずれ防止具の当接部に配線・配管材の一部が当接された状態で、当該配線・配管材を結束部材を用いて固定平板に結束固定することで、前記突張力に起因する摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、固定平板に対する当該配線・配管材の横ずれが防止される。
請求項3の発明は、多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置される一対の対向板部を有する略コの字形をなす挟持体本体と、当該一対の対向板部のいずれか一方に、非取着時には、当該一方の対向板部に対して突出不能に係止されていると共に、取着配置後に、特定位置に回動させることで前記係止が解除されて軸方向に移動可能に挿通されたバネ保持ロッドと、当該バネ保持ロッドの先端部と前記一方の対向板部の裏面との間に弾装された圧縮コイルバネと、前記固定平板の表面において前記配線・配管材に当接する当接部と、
を備え、
前記横ずれ防止具の取着配置後において、前記係止の解除により前記圧縮コイルバネの弾性復元力により前記バネ保持ロッドが突出して、固定平板の面に弾接することで、当該バネ保持ロッドの先端と固定平板との間に発生する摩擦係止力により、横ずれ防止具自体の横ずれが防止され、
前記横ずれ防止具の当接部に配線・配管材が当接された状態で、当該配線・配管材が結束部材により固定平板に結束固定されて、前記摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、前記配線・配管材が横ずれするのを防止することを特徴としている。
請求項3の発明によれば、固定平板に、その長手方向の端面を跨いで横ずれ防止具を取着配置すると、挟持体本体を構成する一対の対向板部は、固定平板の両面との間に所定の隙間を有して対向配置される。この状態では、一対の対向板部のいずれか一方に挿通支持されたバネ保持ロッドを設定位置まで回動させると、一方の対向板部に対するバネ保持ロッドの係止が解除されて、圧縮コイルバネが僅かに伸長することで、前記一方の対向板部と固定平板との間に圧縮コイルバネが弾装されて、他方の対向板部が固定平板に密着状態で弾接される。圧縮コイルバネの先端部に設けられた摩擦係止部は、当該圧縮コイルバネの弾性復元力により、固定平板に弾接されて発生する摩擦係止力により、当該固定平板に摩擦係止されて、固定平板に対して横ずれ防止具の横ずれが防止される。そして、横ずれ防止具の当接部に配線・配管材の一部が当接された状態で、当該配線・配管材を結束部材を用いて固定平板に結束固定すると、前記横ずれ防止具の横ずれが前記摩擦係止力により防止されていることで、当該摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、前記配線・配管材の横ずれが防止される。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記横ずれ防止具の当接部には、2本の配線・配管材にそれぞれ当接可能な2つの当接面を有していることを特徴としている。
請求項4の発明によれば、複数本の配線・配管材を纏めて固定平板に結束固定することで、1つの横ずれ防止具の使用によって、複数本の配線・配管材を固定平板に対して横ずれが防止された状態で結束固定できる。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかの発明において、前記摩擦係止部の最大摩擦係止力は、横ずれ防止具に対する配線・配管材の配設位置関係を保持して、当該横ずれ防止具の強制移動が可能な大きさに設定されていることを特徴としている。
請求項5の発明によれば、固定平板に対して横ずれ防止具を固定した後に、例えば、固定平板に対して既に結束固定された配線・配管材の固定平板の長手方向に沿った配置位置を変更する必要が生じた場合には、横ずれ防止具の本体部に固定平板の長手方向に沿った衝撃力を加える等して、当該横ずれ防止具を強制移動させることで、固定平板に対して既に結束固定された配線・配管材の配置位置の変更が可能となる。
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれかの発明において、前記横ずれ防止具は、固定平板の裏面において摩擦係止されていることを特徴としている。
請求項6の発明によれば、横ずれ防止具における固定平板に対して摩擦係止される部分が、当該固定平板の裏面に配置されているため、横ずれ防止具における固定平板の表面側の構成が簡単となって、固定平板の表面側に配置される配線・配管材と、横ずれ防止具との干渉を回避して、配線・配管材の配設が可能となる。
請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれかの発明において、前記配線・配管材は垂直方向に配設されて、前記横ずれ防止具は、固定平板の上縁部に取着されることを特徴としている。
請求項7の発明によれば、固定平板に取着された横ずれ防止具に対して配線・配管材が重力又は風圧の作用により下方又は横方向に摺動しても、当該横ずれ防止具は、固定平板の上縁部に取着されているため、当該横ずれ防止具が固定平板から外れる恐れがない。
請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれかの発明において、前記配線・配管材の外表面には、環状の凹凸部が所定ピッチで形成されて、前記横ずれ防止具の当接部の当接面には、前記凹部に入り込む凸部が形成されていることを特徴としている。
請求項8の発明によれば、横ずれ防止具の当接部の当接面に形成された複数の凸部が、配線・配管材の外周面に形成された環状の複数の凹部に入り込むので、重力又は風圧により配線・配管材を下方に移動させる力が作用しても、当該配線・配管材の下方への移動を阻止できて、固定平板に対して配線・配管材の結束固定が安定化する。
請求項9の発明は、請求項1又は3の発明において、前記横ずれ防止具は、前記結束部材の結束力により当該固定平板に押圧された配線・配管材の押圧力により前記固定平板に押圧されていることを特徴としている。
請求項1又は3の発明は、板バネ又は圧縮コイルバネの弾性復元力を利用して、固定平板に対する横ずれ防止具の摩擦係止力を発生させている。このため、固定平板の表面において、結束部材の結束力により配線・配管材を固定平板に押圧する押圧力を利用して、固定平板の表面において、当該押圧力により横ずれ防止具を当該固定平板に押し付けても、前記摩擦係止力を減殺しないため、結果として、固定平板に対する横ずれ防止具の固定力が更に高められる。
請求項10の発明は、多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形をなしていて、前記固定平板の長手方向の端面を跨いでその表裏両面を挟持する一対の挟持部と、前記固定平板のいずれか一方の面に摩擦係止力により係止されて当該横ずれ防止具自体の横ずれを防止する摩擦係止部と、前記固定平板に直接に当接する複数本の配線・配管材を当該横ずれ防止具の両側に分離させるための仕切り部と、
を備え、
前記複数本の配線・配管材は、前記固定平板に当接した状態で、前記仕切り部を挟んで両側に分離配置され、前記複数本の配線・配管材を結束部材を用いて固定平板に結束固定することで、当該固定平板と前記摩擦係止部との摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより当該複数本の配線・配管材が固定平板の長手方向にずれるのを防止する構造であることを特徴としている。
請求項10の発明によれば、横ずれ防止具の仕切り部は、固定平板の表面に配置されて、複数本の配線・配管材は、当該仕切り部の両側に分離されて、固定平板の表面に直接に当接している。この状態で、複数本の配線・配管材を結束部材により固定平板に対して結束固定すると、複数本の配線・配管材は、仕切り部により分離状態を保持されたままで、固定平板に結束固定される。仕切り部を有する横ずれ防止具は、摩擦係止部の摩擦係止力により固定平板に対して摩擦係止されて横ずれしないので、当該仕切り部で両側に分離された複数本の配線・配管材は、横ずれ防止具と一体となって、固定平板に結束固定された状態となるので、前記摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、複数本の配線・配管材は、固定平板に対して横ずれしない。
請求項11の発明は、多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形の板バネから成る挟持金具と、当該挟持金具の表面側の挿入係止板部が挿入係止されることで、当該挟持金具と一体化されて、固定平板の表面において前記配線・配管材を当接する当接体とから成り、
前記挟持金具には、前記固定平板のいずれか一方の面に摩擦係止力により係止されて、当該横ずれ防止具自体の横ずれを防止する摩擦係止部が設けられ、
前記配線・配管材は、前記横ずれ防止具の当接体に当接した状態で、当該配線・配管材を固定平板に結束固定している前記結束部材の結束力により、前記固定平板及び前記当接体に押圧され、前記摩擦係止力と、前記結束力により、前記配線・配管材の横ずれを防止して前記固定平板に結束部材により結束固定されていることを特徴としている。
請求項11の発明によれば、挟持金具に設けられた摩擦係止部が固定平板のいずれかの面に対する摩擦係止力と、結束部材の結束力により配線・配管材が当接体を押圧する押圧力との相乗によって、横ずれ防止具の横ずれの防止力が高められる結果、配線・配管材の横ずれ防止の効果が高まる。
請求項12の発明は、多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形の挟持金具と、当該挟持金具の表面側の挿入係止板部が挿入係止されることで、当該挟持金具と一体化されて、固定平板の表面において前記配線・配管材を当接する当接体とから成り、
前記挟持金具の前記挿入係止板部には、前記当接体と一体化された状態で、当該当接体の内面に対して突出形成されることで、前記固定平板の長手方向の端面の部分に前記横ずれ防止具を取着した状態で、当該固定平板の表面に係止される摩擦係止部が設けられ、
前記横ずれ防止具の当接体に配線・配管材の一部が当接された状態で、当該配線・配管材を結束部材を用いて固定平板に結束固定することで発生する結束力により、当該固定平板と前記摩擦係止部との間に摩擦係止力を発生させて、前記結束力と前記摩擦係止力とにより、当該配線・配管材が横ずれするのを防止することを特徴としている。
請求項12の発明によれば、固定平板の長手方向の端面の部分に横ずれ防止具を取着した状態で、挟持金具に設けられた摩擦係止部が前記固定平板の表面に摩擦係止され、当接体に一部が当接された配線・配管材を結束部材を用いて固定平板に結束固定すると、その結束固定力により、挟持金具の摩擦係止部は、固定平板に表面に押圧されて、前記摩擦係止力が増大されることで、横ずれ防止具の横ずれが防止され、その結果として、結束部材の結束力と前記摩擦係止力とにより、当該横ずれ防止具と一体となって固定平板に結束固定されている配線・配管材の横ずれが防止される。
請求項13の発明は、多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って先付けで配設されて、当該固定平板に結束部材により結束固定されている配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形をなしていて、前記固定平板の長手方向の端面を跨いでその表裏両面を挟持する一対の挟持部と、前記固定平板のいずれか一方の面に摩擦係止力により係止されて当該横ずれ防止具自体の横ずれを防止する摩擦係止部と、前記結束部材により前記固定平板に直接に当接した状態で結束固定済の配線・配管材に当接する配線・配管材当接部と、
を備え、
前記横ずれ防止具は、前記配線・配管材の少なくとも一方の側部と前記結束部材との間に後付けで配置されて、前記固定平板に結束固定されている配線・配管材に対して、前記配線・配管材当接部が配線・配管材に当接した状態で前記固定平板に固定されており、当該固定平板と前記摩擦係止部との摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、前記配線・配管材が固定平板の長手方向にずれるのを防止する構造であることを特徴としている。
請求項13の発明によれば、配線・配管材は、固定平板に直接に当接した状態で、結束部材を用いて固定平板に先付けで結束固定されており、この状態において、当該固定平板と配線・配管材との当接部の両側のくさび状空間の少なくとも一方に横ずれ防止具を後付けで配設させることが可能となる。これにより、横ずれ防止具の配線・配管材当接部が、結束部材により固定平板に結束固定されている配線・配管材と固定平板との双方に当接した状態で、前記くさび状空間が閉塞される。当該横ずれ防止具は、配線・配管材の一方の側部と結束部材との間に配置された状態で、固定平板に取着される。よって、既に結束部材を用いて固定平板に結束固定された状態で配設されている配線・配管材に対して、後付けで横ずれ防止具を取着することで、前記固定平板に対する横ずれ防止具の摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、当該配線・配管材の横ずれを効果的に防止できる。なお、後付けによる横ずれ防止具の全体の配置は、結束部材に弛みが生じている場合には、当該弛みを横ずれ防止具の配置部に集約させることで、横ずれ防止具の全体の配置空間を確保でき、弛みの集約のみでは、当該配置空間を確保できない場合には、一旦、結束部材を緩めて、横ずれ防止具を配置した後に、再度、結束部材の結束を行うこともできる。
請求項14の発明は、多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形をなしていて、前記固定平板の長手方向の端面を跨いでその表裏両面を挟持する一対の挟持部と、前記固定平板のいずれか一方の面に摩擦係止力により係止されて当該横ずれ防止具自体の横ずれを防止する摩擦係止部と、前記固定平板に直接に当接した配線・配管材を前記固定平板に結束固定する結束部材に当接される結束部材当接部と、
を備え、
前記横ずれ防止具は、前記配線・配管材を前記固定平板に結束固定する結束部材に対して、前記結束部材当接部が当接することで当該結束部材の外側に配置された状態で前記固定平板に取着されており、当該結束部材により結束固定される配線・配管材が、前記固定平板と前記摩擦係止部との摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、固定平板の長手方向にずれるのを防止する構造であることを特徴としている。
請求項13の発明は、横ずれ防止具の後付けの場合には、配線・配管材の配設後において、当該配線・配管材の一方の側部と結束部材との間に横ずれ防止具を配接するのに対して、請求項14の発明は、結束部材の外側に横ずれ防止具を配設して、その結束部材当接部が結束部材に当接した状態で、当該横ずれ防止具を固定平板に取着する点が異なる。よって、請求項14の発明によれば、結束部材の外側という制約のない空間において固定平板に対して横ずれ防止具を取着できるので、結束部材を緩めることなく、前記固定平板と前記摩擦係止部との摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、配線・配管材の横ずれを防止できる利点がある。
請求項15の発明は、多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材が結束部材により結束固定された後において、当該配線・配管材の横ずれを防止する方法であって、
前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形をなしていて、前記固定平板の長手方向の端面を跨いでその表裏両面を挟持する一対の挟持部と、前記固定平板のいずれか一方の面に摩擦係止力により係止されて当該横ずれ防止具自体の横ずれを防止する摩擦係止部と、前記配線・配管材及び前記結束部材の少なくとも一方に当接する当接部とを備えた横ずれ防止具を用いて、
前記固定平板に結束部材を用いて前記配線・配管材を結束固定した状態において、前記横ずれ防止具の当接部が、配線・配管材又は結束部材の少なくとも一方に当接するように、前記横ずれ防止具を前記固定平板に取着することで、当該固定平板と前記摩擦係止部との摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、前記配線・配管材が固定平板の長手方向にずれるのを防止することを特徴としている。
請求項15の発明によれば、結束部材を用いて固定平板に既に結束固定されている配線・配管材に対して、横ずれ防止具の当接部を固定平板と当該配線・配管材との隙間に対してくさび状にして挿入した状態で、当該横ずれ防止具を固定平板に後付けで取着したり、或いは固定平板に対して配線・配管材を結束固定している結束部材の外側に、横ずれ防止具の当接部が当該結束部材に当接するようにして、横ずれ防止具を固定平板に取着することで、当該固定平板と前記摩擦係止部との摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、既に配設されている配線・配管材の横ずれをしっかり防止できる。特に、前者の横ずれ防止具の当接部を固定平板と当該配線・配管材との隙間に対してくさび状にして挿入して、配線・配管材の横ずれを防止する場合には、結束部材が多少緩んで、その結束固定力が小さくなっている場合には、特に大きな横ずれ防止の効果が奏される。
本発明によれば、固定平板に対して横ずれ防止具の摩擦係止力と、当該固定平板に対して配線・配管材を結束部材により結束する結束固定力とによって、当該固定平板に対して横ずれ防止具を係止固定する構造であるため、簡単な器具の使用により、配線・配管材の横ずれを確実に防止できる。特に、請求項1の発明では、横ずれ防止具は、板バネによる一体構造であるため、固定平板にワンタッチで取着できるため、多数枚の固定平板に横ずれ防止具を取着する際において、高い効率で固定平板に対して横ずれ防止具を取着できる。更に、請求項13及び同14の発明によれば、固定平板に対して結束部材により結束されている状態の配線・配管材に対して、横ずれ防止具の後付けにより、固定平板に対して横ずれ防止具を取着して、配線・配管材の横ずれを確実に防止できる利点がある。
特に、配線・配管材が、鉄塔構造の移動体基地局で使用される同軸ケーブルの場合には、当該同軸ケーブルの風圧等による横ずれを効果的に防止できて、当該同軸ケーブルの損傷、及び破断を防止できる。
同軸ケーブルC1 が配線された移動体基地局の鉄塔101の部分斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明の実施例1の横ずれ防止具A1 を異なる方向から見た分解斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ横ずれ防止具A1 の斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ固定平板Pに対する横ずれ防止具A1 の取着前後の中央縦断面図である。 (a),(b)は、それぞれ上下一対の横ずれ防止具A1 及び結束バンドBを用いて、固定平板Pに同軸ケーブルC1 が結束固定された状態を表面側及び裏面側から見た斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ異なるサイズの同軸ケーブルC1 ,C2 を横ずれ防止具A1 を用いて固定平板Pに結束固定した状態の平面図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明の実施例2の横ずれ防止具A2 を異なる方向から見た斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ上下一対の横ずれ防止具A2 及び結束バンドBを用いて、固定平板Pに同軸ケーブルC1 が結束固定された状態を表面側及び裏面側から見た斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ異なるサイズの同軸ケーブルC1 ,C2 を横ずれ防止具A2 を用いて固定平板Pに結束固定した状態の平面図である。 本発明の実施例3の横ずれ防止具A3 の使用状態の斜視図である。 同じく拡大縦断面図である。 本発明の実施例3の横ずれ防止具A3'の使用状態の斜視図である。 本発明の実施例4の横ずれ防止具A4 の使用状態の平面図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明の実施例5の横ずれ防止具A5 の分解斜視図及び組付斜視図である。 (a),(b)は、それぞれ図14(b)の異なる部分の拡大縦断面図である。 横ずれ防止具A5 の使用状態の拡大縦断面図である。 (a),(b)は、いずれも後付けで、実施例2の横ずれ防止具A2 及び実施例6の横ずれ防止具A6 の各当接支持体21,45を固定平板Pと同軸ケーブルC1 とのくさび状空間44に挿入して、当該同軸ケーブルC1 の横ずれを防止する構造の平面図である。 固定平板Pに対して同軸ケーブルC1 を結束固定している結束バンドBの外側に実施例6の横ずれ防止具A6'を取着して、当該同軸ケーブルC1 の横ずれを防止する構造の平面図である。 (a)は、本発明の実施例7の横ずれ防止具A7 の斜視図、(b)は、同じく使用状態の平面部分断面図、(c)は、(b)のX−X線断面図である。 本発明の実施例8の横ずれ防止具A8 の分解斜視図である。 (a)は、横ずれ防止具A8 の非使用時の断面図、(b)は、(c)のY−Y線断面図、(c)は、非使用時及び使用時における圧縮バネ保持ロッド77の配置位置を示す図である。 (a),(b)は、それぞれ固定平板Pに対して同軸ケーブルCが同一方向及び交互に異なる方向にずれることを示す模式図である。
以下、複数の最良の実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の実施例1の横ずれ防止具A1 は、前記固定平板Pの長手方向に沿った端面91を跨いで当該端面91の部分に取着されるもので、図2〜図4に示されるように、全体がバネ鋼から成る板バネで形成される挟持体本体1と、当該挟持体本体1が一体に組み付けられて、同軸ケーブルC1 (C2 )を当接支持する樹脂製の当接支持体11とから成る。なお、図5においては、同軸ケーブルC1 (C2 )の外周面は平滑状に図示されているが、多くの同軸ケーブルC1 (C2 )の外周面は、図11に示されるように、軸方向に沿って凹部111と凸部112とが交互に形成されている。
全体が板バネから成る挟持体本体1は、前記当接支持体11に挿入状態で係止されて一体化される方形状の挿入係止板部2と、固定平板Pの前記当接支持体11が配置される側の面と反対面に配置される背面視で略方形状をなす挟持板部3とが、固定平板Pの長手方向の端面91を跨いだ状態で配置される方形状の連結板部4により連結されて、計3つの板部が一体となった形状をなしている。挿入係止板部2と連結板部4とは、直角に折り曲げられているが、挟持板部3と連結板部4とは、当該挟持板部3にバネ力(弾性復元力)を発生させるために鋭角に折り曲げられている。挟持板部3は、長手方向(当接支持体11に対する挿入係止板部2の挿入方向)に沿って中央よりも僅かに自由端に近い部分は、残りの鋭角屈曲板部3bに対して、幅方向の両側に突出するように幅広に形成されていて、前記挿入係止板部2と反対側に鈍角状に折り曲げられることで、拡開操作板部3aとなっている。拡開操作板部3aの鋭角屈曲板部3bに対して幅方向の両側に突出する部分における折曲げ部の部分は、先端部が鋭角状に形成されて、前記鋭角屈曲板部3bの内面を超えて斜方向に突設された左右一対の摩擦係止爪5となっている。挿入係止板部2の幅方向、及びこれと直交する方向の双方の中央部には、前記当接支持体11の係止孔16に係止される方形状の係止片2aが設けられ、当該係止片2aは、計4辺のうち、前記挿入係止板部2の自由端縁と平行であって、しかも当該自由端縁に近い側の辺のみが残れて、残りの3辺は、切断されて、当該係止片2aは、内側に僅かに折り曲げられている。なお、図2及び図3において、6は、連結板部4と挟持板部3との間に跨って形成された補強リブを示す。
上記した挟持体本体1に一体に組み付けられる当接支持体11は、固定平板Pの同軸ケーブルC1 が配置される側の面に密着状態で配置される部材であって、前面は、同軸ケーブルC1 (C2 )を当接状態で支持する横断面が円弧状の当接支持面12となっていると共に、背面は、挟持体本体1の挟持板部3と協働して、固定平板Pの長手方向に沿った端面91に近い両面を挟持する挟持面13となっている。当該当接支持面12は、サイズの異なる複数種類の同軸ケーブルC1 (C2 )を、いずれも安定支持できるように、上下一対の当接突条14が、円弧面のわん曲方向に沿った中央部のみに、同軸ケーブルC1 (C2 )の配設方向に沿って所定間隔をおいて突設されている。即ち、当接突条14は、結束バンドBにより同軸ケーブルC1 (C2 )を固定平板Pに結束固定することで、その結束固定力により、当該同軸ケーブルC1 (C2 )の外周面の凹部に入り込んだり、或いは凸部に喰い込むことで、安定して支持できる。当接支持体11には、挟持体本体1の挿入係止板部2を挿入する方形状の挿入孔15が上面に開口して形成され、当該挿入孔15の挟持面13と対向する内面には、挿入係止板部2に形成された係止片2aを係止させる係止孔16が挟持面13に開口して形成されている。挿入孔15の幅は、挟持体本体1の挿入係止板部2の板厚よりも僅かに広く形成されており、当接支持体11の上端部における挿入孔15と挟持面13との部分は、当該挿入孔15の幅と同一幅を保持して、僅かの高さだけ切り欠かれて、挟持体本体1の連結板部4を当接させて段差当接面17となっている。
また、図3及び図4に示されるように、当接支持体11の挿入孔15の直上に挟持体本体1の挿入係止板部2を配置した状態で、挟持体本体1の連結板部4が、当接支持体11の段差当接面17に当接するまで、当該挿入孔15に対して挿入係止板部2を圧入に近い状態で挿入すると、当該挿入係止板部2の係止片2aが当接支持体11の係止孔16に挿入されて、挟持体本体1の連結板部4における挿入係止板部2との接続部が、当接支持体11の段差当接面17に当接することで、挟持体本体1の係止片2aの上端と、当接支持体11の係止孔16の上端内面とが係止されて、当接支持体11と挟持体本体1とが、嵌め殺し構造で一体に組み付けられて、横ずれ防止具A1 が形成される。
また、当接支持体11と挟持体本体1とが一体に組み付けられた状態では、挟持体本体1の一対の摩擦係止爪5は、固定平板Pの長手方向の端面91の部分に押圧して取着できるように、当該摩擦係止爪5の先端が、当接支持体11の背面の挟持面13に対して挿入孔15の開口側を向くような傾斜姿勢で、当接支持体11の挟持面13に対して対向配置され、挟持体本体1の一対の摩擦係止爪5の先端と、当接支持体11の背面の挟持面13との間隔Dは、固定平板Pの板厚Tよりも、小さく形成されることで、横ずれ防止具A1 を固定平板Pの長手方向の端面91に取着すると、全体が一体の板バネで形成された挟持体本体1の挟持板部3の部分が弾性変形により拡開されて、挟持体本体1の一対の摩擦係止爪5が固定平板Pの板面に弾接する構造となっている。
そして、図1に示されるように、頂部にアンテナが設置された移動体基地局の鉄塔101には、多数の固定平板Pが垂直方向(上下方向)に所定間隔をおいて互いに平行となるように水平に配置され、当該多数の固定平板Pには、複数本の同軸ケーブルC1 が結束バンドBを用いて結束固定される。1本の同軸ケーブルC1 を各固定平板Pに、前記横ずれ防止具A1 を用いて固定するには、図4〜図6に示されるように、固定平板Pにおける1本の同軸ケーブルC1 の配置位置の上下端部に、それぞれ横ずれ防止具A1 を取着する。即ち、図4(a),(b)に示されるように、当接支持体11が固定平板Pの表面に配置されるようにして、固定平板Pの長手方向の上下の各端面91の部分において、固定平板Pに対して横ずれ防止具A1 を押し付けると、挟持体本体1の挟持板部3が弾性変形により外方に拡開されて、当該挟持体本体1の一対の摩擦係止爪5の先端と、当接支持体11の背面の挟持面13との間隔Dが大きくなって、固定平板Pの端面91が挟持体本体1の連結板部4の裏面に当接するまで、当該一対の摩擦係止爪5と当該挟持面13との間に、固定平板Pの端面91に近い部分が相対的に挿入されて、挟持体本体1の挟持板部3と当接支持体11との間で固定平板Pが挟持された状態で、固定平板Pの端面91の部分に横ずれ防止具A1 が取着される。
固定平板Pの端面91の部分に横ずれ防止具A1 が取着された状態では、挟持体本体1を構成する一対の摩擦係止爪5は、挟持板部3の弾性復元力により固定平板Pの裏面に突刺状態で弾接されると共に、当該固定平板Pの表面に当接支持体11が密着状態で配置される。このようにして、固定平板Pの上下の長手方向の各端面91に取着された横ずれ防止具A1 は、一対の摩擦係止爪5が、板バネの大きな弾性復元力により、金属製の固定平板Pの裏面に突刺状態で弾接されているため、風圧等により同軸ケーブルC1 に横方向の大きな力が作用しても、固定平板Pに対して横ずれ防止具A1 が横ずれされることはない。また、固定平板Pの上下の各端面91の部分に取着された各横ずれ防止具A1 は、一対の摩擦係止爪5が大きな弾性復元力により固定平板Pに対して突刺されているため、いずれも取着後において取り外れる恐れはないが、表面の当接支持体11に対して同軸ケーブルC1 が摺動した場合に生ずる重力方向である下方への力は、固定平板Pの上端側に取着された横ずれ防止具A1 に対しては、取り外れを防止するように作用する利点がある。よって、実施例1では、固定平板Pの配設位置において、上下の各端面91にそれぞれ横ずれ防止具A1 を取着しているが、固定平板Pに対して1つのみの横ずれ防止具A1 を取着する場合には、固定平板Pの上方の端面91に取着する方がよい。
上記のようにして、多数の固定平板Pのうち必要な固定平板Pにおける同軸ケーブルC1 の配設位置の上下端の部分に、それぞれ横ずれ防止具A1 を取着した後に、各固定平板Pの表面側において、同軸ケーブルC1 の周方向の一部が、当接支持体11の当接支持面12に当接するようにして、当該同軸ケーブルC1 を配設する。図1の施工例では、多数の固定平板Pのうち、1枚おきの固定平板Pに上下一対の横ずれ防止具A1 が取着されている。その後に、図5及び図6(a)に示されるように、長尺帯状をした結束バンドBを用いて固定平板Pに対して同軸ケーブルC1 を結束固定する。図示例では、固定平板Pの表面側において、結束バンドBをたすき掛けにすると共に、裏面側においては、上下の各横ずれ防止具A1 の両側に結束バンドBを配置することで、当該各横ずれ防止具A1 と結束バンドBとの接触を回避して、固定平板Pに対して同軸ケーブルC1 を結束固定している。なお、図5において、92は、結束バンドBの両端部を固定するバンド固定具を示す。
これにより、同軸ケーブルC1 は、固定平板Pに対して横ずれを防止された横ずれ防止具A1 を当該固定平板Pとの間で挟持した状態で、結束バンドBにより固定平板Pに結束固定される構造となるので、強風等による大きな風圧が同軸ケーブルC1 に作用しても、当該同軸ケーブルC1 の横ずれが確実に防止される。また、横ずれ防止具A1 は、挟持体本体1を構成する板バネの弾性復元力により、固定平板Pの裏面に対して一対の摩擦係止爪5が突刺状態で弾接して、挟持体本体1の挟持板部3と当接支持体11とにより固定平板Pの端面91の部分を挟持することで、横ずれが防止された状態で取着されているが、この横ずれ防止構造に加えて、結束バンドBによる結束固定力により、横ずれ防止具A1 の当接支持体11は、同軸ケーブルC1 により押付け力F1 で押し付けられることで、表面側の当接支持体11は固定平板Pに押し付けられ、当該押付け力F1 は、板バネの弾性復元力を減殺しないので、当該押付け力F1 も、横ずれ防止具A1 の横ずれを防止するように作用して、横ずれ防止具A1 の横ずれを一層確実に防止できる。また、外径の大きな同軸ケーブルC1 の場合には、図6(a)に示されるように、当接支持体11の当接支持面12の全面に密着した状態で、結束バンドBにより固定平板Pに結束固定される。また、外径の小さな同軸ケーブルC2 の場合には、図6(b)に示されるように、当該同軸ケーブルC2 の外周面の一部は、当接支持体11の当接支持面12の一部に当接された状態で支持される。
ここで、固定平板Pに対する横ずれ防止具A1 の摩擦係止爪5の摩擦係止力の大きさは、当該横ずれ防止具A1 に対して横方向の衝撃力を加えても、横ずれしない程度に大きくしてもよいが、前記衝撃力により、横ずれ防止具A1 が横方向に強制移動させられる程度の大きさにすると、以下の利点がある。即ち、固定平板Pに対して横ずれ防止具A1 を固定した後に、例えば、固定平板Pに対して既に結束固定された同軸ケーブルC1 (C2 )の固定平板Pの長手方向に沿った配置位置を変更する必要が生じた場合、或いは横ずれ防止具A1 の取着位置を誤った場合には、横ずれ防止具A1 に固定平板Pの長手方向に沿った衝撃力を加える等して、当該横ずれ防止具A1 を強制移動させることで、固定平板Pに対して既に結束固定された同軸ケーブルC1 (C2 )の配置位置を変更したり、或いは正しい位置に配置可能となる。
また、当接支持体11が樹脂製であるため、内部に給電線を有する同軸ケーブルC1 が金属で構成される挟持体本体1及び固定平板Pに直接に接しないので、当該同軸ケーブルC1 の絶縁が図られる。
次に、図7〜図9を参照して、本発明の実施例2の横ずれ防止具A2 について説明する。横ずれ防止具A2 は、実施例1の横ずれ防止具A1 に対して、挟持体本体1を共通にして、当接支持体21が異なるのみである。当接支持体21は、複数本の同軸ケーブルC1 (C2 )を当接支持できる点において、前記当接支持体11と異なり、横方向の中央部に縦方向(縦横の各方向とは、横ずれ防止具A2 を固定平板Pに取着した状態で、当該固定平板Pの長手方向及び幅方向を指す)に沿った突出部22が形成され、当該突出部22の両側に横断面が円弧状の一対の当接支持面23が形成されている。当接支持体21の背面は、平面状に形成されて、固定平板Pの表裏両面のいずれか一方に当接されて、挟持体本体1の挟持板部3とで、固定平板Pを挟持する挟持面となっている。また、当接支持体21に対する挟持体本体1の一体化構造は、実施例1の横ずれ防止具A1 と同一であるので、重複説明を略す。
そして、図8及び図9(a)に示されるように、固定平板Pの長手方向(横方向)の同一位置に、2本の同軸ケーブルC1 を近接又は接触させて配置して、1本の結束バンドBにより固定平板Pに結束固定するには、以下のようにして行う。また、固定平板Pにおける2本の同軸ケーブルC1 の配設位置に、当接支持体21を表面側に配置されるようにして、上下一対の横ずれ防止具A2 を、上記した方法によりそれぞれ取着させる。その後に、固定平板Pの表面側において、並列配設される2本の同軸ケーブルC1 を、それぞれ別の当接支持面23に当接支持させて、2本の同軸ケーブルC1 の間に上下一対の横ずれ防止具A2 を挟んだ状態にして、1本の結束バンドにより、2本の同軸ケーブルC1 を固定平板Pに結束固定する。実施例2の結束方法は、実施例1の結束方法と異なり、結束バンドBは、固定平板Pの裏面側において、上下一対の横ずれ防止具A2 を構成する各挟持体本体1と接触することなくたすき掛状となっていると共に、固定平板Pの表面側においては、固定平板Pの上下端部においていずれも水平となって、結束されている。
このため、2本の同軸ケーブルC2 は、固定平板Pに横ずれを防止して取着された上下一対の横ずれ防止具A2 と一体となって、固定平板Pに結束固定されるため、2本の同軸ケーブルC1 の横ずれが確実に防止される。なお、同軸ケーブルC1 は、同C2 よりも大きなサイズ(大径)であるため、図9(a)に示されるように、各同軸ケーブルC1 は、当接支持体21の当接支持面23と固定平板Pの表面との双方に当接しているため、固定平板Pに対する同軸ケーブルC1 の当接支持状態が安定化する。
また、小さなサイズ(小径)の同軸ケーブルC2 の場合には、図9(b)に示されるように、一対の同軸ケーブルC2 は、所定量だけ離間し、しかも固定平板Pの表面に接触しない状態で、当接支持体21の各当接支持面23のみに当接支持され、一対の同軸ケーブルC2 は、この状態を保持して、固定平板Pに結束固定される。同軸ケーブルC2 は、当接支持体21の各当接支持面23のみに当接支持されているため、結束バンドBの結束固定力は、横ずれ防止具A2 の当接支持体21の各当接支持面23に対して垂直な押付け力F2 として作用し、当該押付け力F2 により、当接支持体21は、固定平板Pの表面に押し付けられる。よって、横ずれ防止具A2 は、挟持具本体1を構成する板バネの弾性復元力による固定平板Pの裏面を押し付けて、当該固定平板Pを挟持する力と、結束バンドBの結束固定力により、当接支持体21を固定平板Pの表面に押し付ける力との異なる2種類の力によって、固定平板Pに固定されるので、横ずれ防止具A2 の横ずれを確実に防止できる。
次に、図10及び図11を参照して、本発明の実施例3の横ずれ防止具A3 について説明する。同軸ケーブルには、外周面に環状の凹凸が一定ピッチで形成されたものがあり、横ずれ防止具A3 は、外周面に環状の凹凸を有する同軸ケーブルC1 (C2 )に対応して、実施例1の横ずれ防止具A1 に対して、当接支持体31の長さを長くして、その当接支持面32に、同軸ケーブルの環状凹部111に対応する凸部34を、前記ピッチの整数倍の間隔をおいて形成した点に特徴を有する。横ずれ防止具A3 の当接支持体31の長さは、固定平板Pの幅と同等となっている。実施例3では、同軸ケーブルC1 の環状凹部111の形成ピッチの2倍のピッチを有する一対の凸部34が一組となって、当接支持体31の上下の各端部にそれぞれ一組ずつの計二組が形成されている。なお、図11において、33は、当接支持体31の背面に形成された挟持面を示す。
横ずれ防止具A3 の当接支持体31は、固定平板Pの幅と同等の長さを有するために、固定平板Pに対して横ずれ防止具A3 を取着するには、当接支持体31の上下の各端部のいずれか一方のみに、例えば、下端部のみに挟持体本体1を一体に組み付けておき、この状態で、当接支持体31の下端部のみを固定平板Pに取着した後に、当該固定平板Pの上端部において、挟持体本体1の挿入係止板部2を当接支持体31の挿入孔35に挿入すると共に、当接支持体31と挟持体本体1の挟持板部3との間に、固定平板Pの上端部を相対的に挿入することで、上端部の挟持体本体1を後付けにより、当接支持体31に一体に組み付ける。これにより、当接支持体31の上下の各端部が固定平板Pに、それぞれ取着されることで、固定平板Pに対する当接支持体31の取着強度が高められる。
このため、同軸ケーブルC1 の配設時において、当接支持体31の当接支持面32に形成された各凸部34が、同軸ケーブルC1 の各環状凹部111に入り込んだ状態で、当該同軸ケーブルC1 が固定平板Pに結束固定されると、横ずれ防止具A3 の当接支持体31に対して重力作用により同軸ケーブルC1 が部分的に下方に滑るのを防止できて、同軸ケーブルC1 の横ずれのみならず、下方への滑りも併せて防止できる利点がある。
また、同軸ケーブルC1 の配設時において、その環状凹部111と、横ずれ防止具A3 の当接支持体31の凸部34とが合致しなくて、当該凸部34が同軸ケーブルC1 の環状凸部と合致した場合であっても、当該同軸ケーブルC1 は、結束バンドBにより固定平板Pに大きな力で結束固定されるため、この結束固定力により、当接支持体31の凸部34が同軸ケーブルC1 の環状凸部に喰い込んだ状態で結束固定されることで、当該同軸ケーブルC1 の下方への滑りを防止できる。
また、図12に示される横ずれ防止具A3'は、上記した横ずれ防止具A3 において、当接支持体31’の長さを、固定平板Pの幅よりも短くすることで、当接支持体31’の下端部を非固定状態としたものであって、当接支持面32’に凸部34が設けられている構成は同一である。当接支持体31’には、同軸ケーブルC1 の環状凹部111のピッチの整数倍のピッチでもって上下一対の凸部34が形成されている。なお、横ずれ防止具A3 ,A3'において、当接支持面32,32’に形成される複数の凸部34の個数及びピッチは、上記以外にも自在に定められる。
次に、図13を参照して、本発明の実施例4の横ずれ防止具A4 について説明する。横ずれ防止具A4 は、実施例2の横ずれ防止具A2 の当接支持体21を変形させて、幅方向の中央部に仕切り板部42が前方に突出して設けられた当接支持体41を備え、当該当接支持体41に板バネから成って、固定平板Pの裏面に配置される挟持体本体1が一体に設けられている。実施例2の横ずれ防止具A2 では、比較的に前記同軸ケーブルC1 よりも大径の同軸ケーブルC3 であると、外周面の一部を当接支持面12に支持させられず、このような場合に対応して、前記仕切り板部42の両側に、それぞれ同軸ケーブルC3 を固定平板Pの表面のみに当接させることで、2本の同軸ケーブルC3 を仕切り板部42を介して両側に分離配置させて、結束バンドBを用いて、2本の同軸ケーブルC4 を固定平板Pに結束固定させる。
上記の結束固定構造には、仕切り板部42の両側に外径の大きな2本の同軸ケーブルC4 を分離させて固定平板Pのみに当接させた状態で、結束バンドBにより、当該仕切り板部42を含めて2本の同軸ケーブルC4 を固定平板Pに結束固定しているため、2本の同軸ケーブルC4 の外径が大きいにもかかわらず、結束バンドBが緩むことなく、固定平板Pにしっかりと結束固定できる。横ずれ防止具A4 自体は、板バネの弾接作用により、固定平板Pに横ずれすることなく確実に固定されているため、結果として、外径の大きな2本の同軸ケーブルC4 の横ずれを防止できる。
次に、図14〜図16を参照して、本発明の実施例5の横ずれ防止具A5 について説明する。横ずれ防止具A5 は、固定平板Pの長手方向の端面91を跨いで配置されるコの字形をした金属製の挟持金具51と、当該挟持金具51と一体に組み付けられて、固定平板Pの前面に配置される当接支持体61とから成る。挟持金具51は、当接支持体61の挿入孔64に挿入されて係止により一体に組み付けられる挿入係止板部53と、固定平板Pの裏面に挟持状態で当接される当接板部54とが連結板部55により一体に連結された構成である。挿入係止板部53は、連結板部55と連結されていない自由端側の部分が、残りの部分よりも狭幅に形成されて、内側に折り曲げられることで摩擦係止板部53aとなっていると共に、挿入係止板部53における前記摩擦係止板部53aを形成するために方形状に切り欠かれた各切欠き部53bに臨む部分には、それぞれ内側に折り曲げられた係止爪部53cが形成されている。
当接支持体61は、樹脂製であって、同軸ケーブルC1 の外径に対応した横断面が円弧状の当接支持面62が前面に形成されて、背面は、固定平板Pの表面との間に僅かの隙間を有して対向する平面状の対向面63となっている。当接支持体61には、挟持金具51を構成する挿入係止板部53を挿入する挿入孔64が上面に開口して形成され、前記対向面63の幅方向の中央部は、前記係止爪部53cの幅で開口された開口部65となっていて、当該開口部65の下端部は、当該係止爪部53cを配置可能なように傾斜面状の係止爪配置面部66となっている。また、前記挿入孔64における前記係止爪配置面部66の両斜上方の各部分は、裏面の対向面63に開口した方形状の被係止面形成開口67が形成され、当該開口67における当接支持体61の上面(挿入孔64の開口が形成された面)に近い側の内面は、前記挟持金具51の各係止爪部53cが係止される被係止面67aとなっている。
そして、当接支持体61の挿入孔64に、挟持金具51の挿入係止板部53を挿入すると、当該挿入係止板部53の幅方向の両端部が、挿入孔64の幅方向の両端部の溝状の部分に挿入されて嵌合されると共に、当該挿入係止板部53の摩擦係止板部53aは、開口部65の下端部に形成された係止爪配置面部66に配置されて、当接支持体61に挟持金具51が一体に組み付けられて、横ずれ防止具A5 となる。挟持金具51と当接支持体61との組付け状態において、摩擦係止板部53aの斜下端部は、当接支持体61の背面の対向面63に対して僅かに突出していて、挟持金具51の当接板部54と、当接支持体61の背面の対向面63との間の空間は、横ずれ防止具A5 を固定平板Pの長手方向の端面91の部分に取着させるための取着空間となっている。ここで、当接支持体61の対向面63から突出している挟持金具51の摩擦係止板部53aと、当該挟持金具51の当接板部54との間隔Kは、固定平板Pの板厚Tよりも僅かに小さくなっていて、固定平板Pの長手方向の端面91の部分に横ずれ防止具A5 を、固定平板Pの表裏の各面に隙間が発生することなく、大きな力で押し込むことで嵌合状態で取着可能になることが望ましい。
そして、図16に示されるように、固定平板Pの長手方向における同軸ケーブルC1 の配設位置の上下の各端面91の部分に、それぞれ横ずれ防止具A5 を大きな力で押し込むことで、横ずれ防止具A5 の挟持空間68の部分に固定平板Pの長手方向の各端面91の部分を押し込んで嵌合させると、一対の横ずれ防止具A5 が上下方向に対向配置されて、固定平板Pの各端面91の部分に取着される。この状態においても、挟持金具51の摩擦係止板部53aの先端突出部が、固定平板Pの表面に押し付けられて、固定平板Pの横方向及び幅方向の双方に対して大きな摩擦係止力が発生しているため、固定平板Pに対して横ずれしたり、抜け出たりはしない。
そして、図16に示されるように、固定平板Pの表面の上下一対の横ずれ防止具A5 の部分において、垂直に配設される同軸ケーブルC1 を、各当接支持体61の各当接支持面62に当接支持させ、この状態で、図5に示されるようにして、表面側がたすき掛けとなるようにして、結束バンドBを用いて同軸ケーブルC1 を固定平板Pに結束固定させる。これにより、結束バンドBの結束固定力が横ずれ防止具A5 の当接支持面62に対して押付け力F5 として垂直に作用することで、当接支持体61が固定平板Pの表面に押し付けられて、固定平板Pの表面に対する摩擦係止板部53aの押付け力が増大される。このため、上下一対の横ずれ防止具A5 の横ずれが一層確実に防止されて、当該一対の横ずれ防止具A5 を介して固定平板Pに結束固定されている同軸ケーブルC1 の横ずれが確実に防止される。
次に、図17及び図18を参照して、本発明の実施例6の横ずれ防止具A6 ,A6'並びに同軸ケーブルC1 の結束後において、前記横ずれ防止具A2 及び当該横ずれ防止具A6 ,A6'の後付けにより、結束固定済の同軸ケーブルC1 の横ずれを防止する方法について説明する。図17に示される例は、同軸ケーブルC1 は固定平板Pに直接に当接されていて、結束バンドBにより同軸ケーブルC1 が固定平板Pに結束固定された後において、横ずれ防止具A2 ,A6 ,A6'を使用して、結束固定済の同軸ケーブルC1 の横ずれを確実に防止する方法である。図17(a)は、結束バンドBの弛みを集約させて、又は一旦、結束バンドBを緩めることで、同軸ケーブルC1 と固定平板Pとの間に形成された左右の各くさび状空間44の一方に、前記横ずれ防止具A2 の当接支持体21を平面視で二分した一方の部分をくさび状に挿入された状態で、固定平板Pに対して横ずれ防止具A2 を後付けにより取着する。横ずれ防止具A2 は、後付けであっても、固定平板Pの端面91の直上から挟持体本体1を押し込むのみでワンタッチで取着できるので、取着操作は容易である。同軸ケーブルC1 の取着後において、結束バンドBを緩めた場合には、結束バンドBの再結束の必要がある。このように、後付けで横ずれ防止具A2 を固定平板Pに取着することで、固定平板Pに対して結束固定の同軸ケーブルC1 の横ずれを、横ずれ防止具A2 の摩擦係止力と、結束バンドBの結束固定力との併用により一層確実に防止できる。
図17(b)に示される横ずれ防止方法は、左右の各くさび状空間44の双方に各横ずれ防止具A6 の当接支持体45を左右に二分した一方の部分がくさび状に入り込んでいると共に、当該当接支持体45の他方の部分は、結束バンドBの内側に接した状態で配置されることで、左右一対の横ずれ防止具A6 を後付けで、各くさび状空間44と結束バンドBの内側の部分に形成された空間部に全体を配置させることで、左右一対の横ずれ防止具A6 の各摩擦係止力と、結束バンドBの結束固定力との併用により、結束固定済の同軸ケーブルC1 の横ずれを一層確実に防止できる。横ずれ防止具A6 は、前記横ずれ防止具A1 を構成する板バネ状の挟持体本体1に樹脂製の当接支持体45が一体に取付けられた構成であって、当該当接支持体45は、平面視で横長の方形状をなしていて、同軸ケーブルC1 に対して対向する側の側面は、当該同軸ケーブルC1 の外径に対応した横断面が円弧状のわん曲凹面状の当接支持面46aとなっていると共に、他方の側面は、結束バンドBと接触するために、緩やかな傾斜面状に形成されている。なお、結束バンドBの弛みの集約のみでは、左右一対の横ずれ防止具A6 を配置できない場合には、結束バンドBを緩めて、各横ずれ防止具A6 を固定平板Pに取着した後に、再度、結束バンドBを結束固定させる操作は、図17(a)に示される横ずれ防止方法と同一である。
図18に示される同軸ケーブルC1 の横ずれの防止方法は、固定平板Pに同軸ケーブルC1 を結束固定している結束バンドBのそれぞれの外側に横ずれ防止具A6'を後付けで取着することで、結束バンドB自体の横ずれを防止することで、結果として、結束固定済の同軸ケーブルC1 の横ずれを防止する点が、上記した「横ずれ防止方法」と異なる。横ずれ防止具A6'は、結束バンドBに当接するのみであって、その当接支持体45’の一部がくさび状空間44に挿入されることはないので、当接支持体45’は、平面視で左右対称な形状をなしていて、その両側面は、いずれも傾斜面状の当接支持面46bとなっている。この「横ずれ防止方法」によれば、固定平板Pに対して同軸ケーブルC1 を結束固定している結束バンドBに弛みがない場合には、当該結束バンドBの両側に横ずれ防止具A6'を取着するのみでよく、弛みがある場合には、再結束により当該弛みを解消した後に、左右一対の横ずれ防止具A6'を取着することが好ましい。また、仮に、長期間の使用により結束バンドBに弛みが生じて、同軸ケーブルC1 が横ずれしたとしても、左右の横ずれ防止具A6'のいずれかに同軸ケーブルC1 が当接して、その位置を越えて横ずれすることはないので、結果的に、結束固定済の同軸ケーブルC1 の横ずれを確実に防止できる。
次に、図19を参照して、本発明の実施例7の横ずれ防止具A7 について説明する。横ずれ防止具A7 は、横断面がコの字形をした金属製の挟持体本体71と、1ないし複数本(実施例7では2本)の突張ねじ72とから成る。挟持体本体71は、対向配置された一対の挟持板部71aが連結板部71bで連結され、一方の挟持板部71aには、1ないし複数の雌ねじ部71cが貫通して形成されている。突張ねじ72は、通常の小径のねじであって、その先端部72aは、金属製の固定平板Pに対して押圧力により突刺状態となるように先鋭に形成され、頭部72bは、プラスドライバにより回転させられるように十字孔が形成されている。また、挟持体本体71の一対の挟持板部71aのうち、雌ねじ部71cが形成されていない挟持板部71aには、同軸ケーブルC1 (C2 )が金属製の挟持具本体71に直接に接触するのを回避するため、樹脂製のカバー状の当接支持体73が嵌着されている。当接支持体73の前面の同軸ケーブルC1 (C2 )が当接する面は、横断面が、当該同軸ケーブルC1 (C2 )の外径に対応した円弧状に形成され、前記突張ねじ72が挿入されるねじ挿入孔73aが形成されている。
そして、雌ねじ部71cが形成された挟持板部71aを固定平板Pの表側に配置して、当接支持体73の各ねじ挿入孔73aから挿入された各突張ねじ72を、挟持板部71aに形成された雌ねじ部71cがねじ込んで、突っ張った状態となるように、突張ねじ72の先端部72aを大きな押圧力で固定平板Pに押圧させる。固定平板Pに対する各突張ねじ72の突張力により、当該固定平板Pに対して挟持体本体71が横ずれすることなく固定される。挟持体本体71に対する突張ねじ72のねじ込み作業は、固定平板Pの表面で行えるので、当該ねじ込み作業を安定して行える。
次に、図20及び図21を参照して、本発明の実施例8の横ずれ防止具A8 について説明する。横ずれ防止具A8 は、横断面がコの字形の挟持体本体75と、当該挟持体本体75の一方の挟持板部75aに形成されたロッド挿通孔76に挿通される圧縮バネ保持ロッド77と、当該圧縮バネ保持ロッド77の先端部に螺合されるねじ頭状のバネ保持体78と、前記圧縮バネ保持ロッド77の外周に嵌め込まれて、当該バネ保持体78と前記挟持板部75aとの間に弾装される圧縮コイルバネ79とで構成される。
また、挟持体本体75は、一対の挟持板部75a,75bが連結板部75cで連結されていて、他方の挟持板部75bには、一方の挟持板部75aに形成されたロッド挿通孔76と同心となって工具挿通孔81が形成されている。圧縮バネ保持ロッド77の軸部の途中には、非使用時において圧縮バネ保持ロッド77の突出を阻止する係止ピン82が軸直角方向に挿通されて両端部が、当該圧縮バネ保持ロッド77の外周面に対して大きく突出している。一方の挟持板部75aには、当該係止ピン82を挿通可能な係止ピン挿通溝83が、前記ロッド挿通孔76の軸心を通る直線上に形成されている。圧縮バネ保持ロッド77の先端面には、雌ねじ部77aが形成され、バネ保持体78の一方の面の中央部に形成された雄ねじ部78aが、圧縮バネ保持ロッド77の雌ねじ部77aに螺合されることで、圧縮バネ保持ロッド77の外側に嵌め込まれた圧縮コイルバネ79は、当該バネ保持体78と挟持体本体75の一方の挟持板部75aの内面との間に弾装される。バネ保持体78の反対の面の中央部には、固定平板Pに対して突刺状態で押圧される突刺体84が突設されている。なお、挟持体本体75に対して圧縮バネ保持ロッド77、バネ保持体78及び圧縮コイルバネ79を組み込むための工具85は、バネ保持体78の外形に対応した所定深さの六角孔85aが成形されている。
また、図21(a)に示されるように、挟持体本体75のロッド挿通孔76に圧縮バネ保持ロッド77を挿通して、他方の挟持板部75bに向けて押圧した状態で、工具85の六角孔85aにバネ保持体78及び圧縮コイルバネ79の一部を挿入した状態で、当該工具85を他方の挟持板部75bに形成された工具挿通孔81に挿通して、当該圧縮コイルバネ79における工具85から突出した部分を、圧縮バネ保持ロッド77の外側に嵌め込んで押圧させた状態で、当該工具85を回転させることで、バネ保持体78の雄ねじ部78aを、圧縮バネ保持ロッド77の雌ねじ部77aに螺合させて、当該バネ保持体78と、挟持体本体75の一方の挟持板部75aとの間に圧縮コイルバネ79を弾装させる。この状態では、図21(c)で2点鎖線で示されるように、圧縮バネ保持ロッド77の途中に挿通状態で一体化された係止ピン82は、挟持体本体75の一方の挟持板部75aの外周面に弾接している。なお、固定平板Pの表面において、同軸ケーブルC1 (C2 )が当接するカバー状の当接体は、挟持体本体75の前側の挟持板部75bに嵌着される。
そして、図21(a)及び同(c)で2点鎖線で示されるように、係止ピン82が挟持体本体75の挟持板部75aの外面に係止している状態で、圧縮バネ保持ロッド77を約90°だけ回動させると、係止ピン82の前記係止が解除されて、当該係止ピン82が、挟持体本体75の挟持板部75aに形成された係止ピン挿通溝83に挿通されることで、圧縮コイルバネ79が僅かに伸長され、当該圧縮コイルバネ79の弾性復元力により、バネ保持体78に一体に形成された突刺体84が固定平板Pの裏面に突刺状態となって押圧される。これにより、固定平板Pに対して横ずれ防止具A8 の横ずれが防止される。ここで、圧縮バネ保持ロッド77の頭部は、固定平板Pの裏面側に配置されているため、当該圧縮バネ保持ロッド77の回動は、例えば、L字形に屈曲されたプラスドライバを使用すれば可能である。また、圧縮バネ保持ロッド77の回動操作を容易にするために、当該圧縮バネ保持ロッド77の頭部を固定平板Pの表面側に配置することもできる。
なお、上記各実施例1〜8では、移動体基地局において、鉄塔101に沿って上下方向に配設される同軸ケーブルC1 (C2 ,C3 )を固定平板Pに結束バンドBを用いて結束固定する例を挙げたが、固定平板Pに対して固定バンドBを用いて配線・配管材を結束固定する構造であれば、移動体基地局の同軸ケーブル以外の配線・配管材の結束固定に対してもその横ずれを防止できる。
1 〜A8 :横ずれ防止具
B:結束バンド(結束部材)
1 〜C3 :同軸ケーブル(配線・配管材)
1,F2,F5:結束による押付け力(結束固定力)
P:固定平板
1:挟持体本体(挟持部)
5:摩擦係止爪(摩擦係止部)
11,21,31,41,45,61:当接支持体(当接部)
34:当接支持面に形成された凸部
42:仕切り板部
51:挟持金具
53:挿入係止板部
53a :摩擦係止板部
53c :係止爪部
71,75:挟持体本体
72:突張ねじ
77:圧縮バネ保持ロッド
79:圧縮コイルバネ
111:同軸ケーブルの環状凹部

Claims (15)

  1. 多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
    前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形の板バネで全体が構成され、当該固定平板の表裏両面を挟持する一対の挟持部と、当該一対の挟持部の少なくとも一方に設けられ、前記板バネの弾性復元力により固定平板の面に弾接係止されて、当該横ずれ防止具自体の横ずれを防止する摩擦係止部と、前記固定平板の表面において前記配線・配管材と当接する当接部と、
    を備え、
    前記横ずれ防止具の当接部に配線・配管材が当接された状態で、当該配線・配管材が結束部材により固定平板に結束固定されて、当該固定平板と前記摩擦係止部との摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、当該配線・配管材が横ずれするのを防止することを特徴とする配線・配管材の横ずれ防止構造。
  2. 多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
    前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置される一対の対向板部を有する略コの字形をなす挟持体本体と、当該一対の対向板部のいずれか一方に螺合されて、他方の対向板部が固定平板の表裏両面のいずれか一方に密着した状態で、先端が当該固定平板の他方の面に押圧される突張ねじと、前記固定平板の表面において前記配線・配管材と当接する当接部と、
    を備え、
    前記突張ねじの突張力に起因する前記固定平板に対する摩擦係止力により、横ずれ防止具自体の横ずれが防止され、
    前記横ずれ防止具の当接部に配線・配管材が当接された状態で、当該配線・配管材が結束部材により固定平板に結束固定されて、前記摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、前記配線・配管材が横ずれするのを防止することを特徴とする配線・配管材の横ずれ防止構造。
  3. 多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
    前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置される一対の対向板部を有する略コの字形をなす挟持体本体と、当該一対の対向板部のいずれか一方に、非取着時には、当該一方の対向板部に対して突出不能に係止されていると共に、取着配置後に、特定位置に回動させることで前記係止が解除されて軸方向に移動可能に挿通されたバネ保持ロッドと、当該バネ保持ロッドの先端部と前記一方の対向板部の裏面との間に弾装された圧縮コイルバネと、前記固定平板の表面において前記配線・配管材に当接する当接部と、
    を備え、
    前記横ずれ防止具の取着配置後において、前記係止の解除により前記圧縮コイルバネの弾性復元力により前記バネ保持ロッドが突出して、固定平板の面に弾接することで、当該バネ保持ロッドの先端と固定平板との間に発生する摩擦係止力により、横ずれ防止具自体の横ずれが防止され、
    前記横ずれ防止具の当接部に配線・配管材が当接された状態で、当該配線・配管材が結束部材により固定平板に結束固定されて、前記摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、前記配線・配管材が横ずれするのを防止することを特徴とする配線・配管材の横ずれ防止構造。
  4. 前記横ずれ防止具の当接部には、2本の配線・配管材をそれぞれ当接可能な2つの当接面を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の配線・配管材の横ずれ防止構造。
  5. 前記摩擦係止部の最大摩擦係止力は、横ずれ防止具に対する配線・配管材の配設位置関係を保持して、当該横ずれ防止具の強制移動が可能な大きさに設定されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の配線・配管材の横ずれ防止構造。
  6. 前記横ずれ防止具は、固定平板の裏面において摩擦係止されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の配線・配管材の横ずれ防止構造。
  7. 前記配線・配管材は垂直方向に配設されて、前記横ずれ防止具は、固定平板の上縁部に取着されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の配線・配管材の横ずれ防止構造。
  8. 前記配線・配管材の外表面には、環状の凹凸部が所定ピッチで形成されて、前記横ずれ防止具の当接部の当接面には、前記凹部に入り込む凸部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の配線・配管材の横ずれ防止構造。
  9. 前記横ずれ防止具は、前記結束部材の結束力により当該固定平板に押圧された配線・配管材の押圧力により前記固定平板に押圧されていることを特徴とする請求項1又は3に記載の配線・配管材の横ずれ防止構造。
  10. 多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
    前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形をなしていて、前記固定平板の長手方向の端面を跨いでその表裏両面を挟持する一対の挟持部と、前記固定平板のいずれか一方の面に摩擦係止力により係止されて当該横ずれ防止具自体の横ずれを防止する摩擦係止部と、前記固定平板に直接に当接する複数本の配線・配管材を当該横ずれ防止具の両側に分離させるための仕切り部と、
    を備え、
    前記複数本の配線・配管材は、前記固定平板に当接した状態で、前記仕切り部を挟んで両側に分離配置され、前記複数本の配線・配管材を結束部材を用いて固定平板に結束固定することで、当該固定平板と前記摩擦係止部との摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、当該複数本の配線・配管材が固定平板の長手方向にずれるのを防止する構造であることを特徴とする配線・配管材の横ずれ防止構造。
  11. 多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
    前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形の板バネから成る挟持金具と、当該挟持金具の表面側の挿入係止板部が挿入係止されることで、当該挟持金具と一体化されて、固定平板の表面において前記配線・配管材を当接する当接体とから成り、
    前記挟持金具には、前記固定平板のいずれか一方の面に摩擦係止力により係止されて、当該横ずれ防止具自体の横ずれを防止する摩擦係止部が設けられ、
    前記配線・配管材は、前記横ずれ防止具の当接体に当接した状態で、当該配線・配管材を固定平板に結束固定している前記結束部材の結束力により、前記固定平板及び前記当接体に押圧され、前記摩擦係止力と、前記結束力により、前記配線・配管材の横ずれを防止して前記固定平板に結束部材により結束固定されていることを特徴とする配線・配管材の横ずれ防止構造。
  12. 多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
    前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形の挟持金具と、当該挟持金具の表面側の挿入係止板部が挿入係止されることで、当該挟持金具と一体化されて、固定平板の表面において前記配線・配管材を当接する当接体とから成り、
    前記挟持金具の前記挿入係止板部には、前記当接体と一体化された状態で、当該当接体の内面に対して突出形成されることで、前記固定平板の長手方向の端面の部分に前記横ずれ防止具を取着した状態で、当該固定平板の表面に係止される摩擦係止部が設けられ、
    前記横ずれ防止具の当接体に配線・配管材の一部が当接された状態で、当該配線・配管材を結束部材を用いて固定平板に結束固定することで発生する結束力により、当該固定平板と前記摩擦係止部との間に摩擦係止力を発生させて、前記結束力と前記摩擦係止力とにより、当該配線・配管材が横ずれするのを防止することを特徴とする配線・配管材の横ずれ防止構造。
  13. 多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って先付けで配設されて、当該固定平板に結束部材により結束固定されている配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
    前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形をなしていて、前記固定平板の長手方向の端面を跨いでその表裏両面を挟持する一対の挟持部と、前記固定平板のいずれか一方の面に摩擦係止力により係止されて当該横ずれ防止具自体の横ずれを防止する摩擦係止部と、前記結束部材により前記固定平板に直接に当接した状態で結束固定済の配線・配管材に当接する配線・配管材当接部と、
    を備え、
    前記横ずれ防止具は、前記配線・配管材の少なくとも一方の側部と前記結束部材との間に後付けで配置されて、前記固定平板に結束固定されている配線・配管材に対して、前記配線・配管材当接部が配線・配管材に当接した状態で前記固定平板に固定されており、当該固定平板と前記摩擦係止部との摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、前記配線・配管材が固定平板の長手方向にずれるのを防止する構造であることを特徴とする配線・配管材の横ずれ防止構造。
  14. 多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材を、横ずれを防止して当該固定平板に結束部材により結束固定する配線・配管材の横ずれ防止構造であって、
    前記固定平板に取着される横ずれ防止具は、前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形をなしていて、前記固定平板の長手方向の端面を跨いでその表裏両面を挟持する一対の挟持部と、前記固定平板のいずれか一方の面に摩擦係止力により係止されて当該横ずれ防止具自体の横ずれを防止する摩擦係止部と、前記固定平板に直接に当接した配線・配管材を前記固定平板に結束固定する結束部材に当接される結束部材当接部と、
    を備え、
    前記横ずれ防止具は、前記配線・配管材を前記固定平板に結束固定する結束部材に対して、前記結束部材当接部が当接することで当該結束部材の外側に配置された状態で前記固定平板に取着されており、当該結束部材により結束固定される配線・配管材が、前記固定平板と前記摩擦係止部との摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、固定平板の長手方向にずれるのを防止する構造であることを特徴とする配線・配管材の横ずれ防止構造。
  15. 多数の短冊状の固定平板が所定間隔をおいて平行に配置されて、各固定平板の表面に当該固定平板の平行配置方向に沿って配設された配線・配管材が結束部材により結束固定された後において、当該配線・配管材の横ずれを防止する方法であって、
    前記固定平板の長手方向の端面を跨いで、その表裏両側に配置可能な略コの字形をなしていて、前記固定平板の長手方向の端面を跨いでその表裏両面を挟持する一対の挟持部と、前記固定平板のいずれか一方の面に摩擦係止力により係止されて当該横ずれ防止具自体の横ずれを防止する摩擦係止部と、前記配線・配管材及び前記結束部材の少なくとも一方に当接する当接部とを備えた横ずれ防止具を用いて、
    前記固定平板に結束部材を用いて前記配線・配管材を結束固定した状態において、前記横ずれ防止具の当接部が、配線・配管材又は結束部材の少なくとも一方に当接するように、前記横ずれ防止具を前記固定平板に取着することで、当該固定平板と前記摩擦係止部との摩擦係止力と、前記固定平板に対して前記配線・配管材を前記結束部材により結束する結束固定力とにより、前記配線・配管材が固定平板の長手方向にずれるのを防止することを特徴とする配線・配管材の横ずれ防止方法。
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