JP6834700B2 - エンジン及び車両 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン及び車両に関する。
過給機を備えた自動二輪車においては、エンジンの排気を過給機の駆動源としたものが存在する(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の自動二輪車では、シリンダヘッドにおいて気筒毎に形成される排気口に、排気管(排気マニホールド)が取り付けられる。排気管は、シリンダヘッドの前面から下方に向かって延びており、排気管の下端には、過給機(ターボチャージャー)が取り付けられる。過給機は、エンジンの下端に設けられるオイルパンの前方に配置され、過給機の周囲は、アンダーカウルによって覆われる。また、排気管の前方には、冷却水を冷却するためのラジエータが設けられており、排気管とラジエータとの間にはラジエータファンが設けられている。
特開2015−77869号公報
ところで、排気を駆動源とする過給機は、レイアウトや過給圧の確保の観点からシリンダヘッドに近づけて配置することが好ましい。また、近年の自動二輪車のコンパクト化やホイールベースの短縮に伴い、ラジエータもシリンダヘッドに近づけて配置される傾向がある。
しかしながら、過給機がシリンダヘッドに近づくことで、ラジエータ及びラジエータファンが、熱源である過給機に近づくことになる。このため、比較的熱に弱いラジエータファンやその周辺部品が、過給機の熱の影響を受けやすくなってしまうという問題がある。
また、過給機をシリンダヘッドに近づけた場合、過給機の配置箇所が高くなる可能性が有り、特許文献1のように、アンダーカウルで過給機を保護することが困難になることが想定される。
本発明は係る点に鑑みてなされたものであり、過給機の熱の影響を抑制しつつ、過給機を保護することができるエンジン及び車両を提供することを目的とする。
本発明の一態様のエンジンは、排気を駆動源とするターボチャージャーと、冷却水を冷却するラジエータと、前記ラジエータに風を通過させるラジエータファンと、を備えるエンジンであって、前記ターボチャージャーは、シリンダの前方に配置され、前記ラジエータは、前記ターボチャージャーの上方に配置され、前記ラジエータファンは、前記ラジエータの背面に配置され、前記ターボチャージャーには、前記ターボチャージャーと前記ラジエータファンとを仕切り、前記ターボチャージャーの上方及び前方を覆って遮熱及び保護する仕切り板が設けられ、前記仕切板は、前記ターボチャージャーと前記ラジエータも仕切っていて、前記ラジエータの下方まで延びていることを特徴とする。
本発明によれば、過給機の熱の影響を抑制しつつ、過給機を保護することができる。
本実施の形態に係る自動二輪車のエンジン及びその周辺構成を示す右側面図である。 図1に示す自動二輪車から車体フレームを省略したエンジンの正面図である。 図2に示すエンジンからラジエータを省略したエンジンの正面図である。 本実施の形態に係る仕切板の三面図及び断面図である。 図1に示すエンジンの過給機周辺における部分拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明を自動二輪車(車両)に適用した例について説明するが、適用対象はこれに限定されることなく変更可能である。例えば、本発明をバギータイプの自動三輪車や、自動四輪車等に適用してもよい。また、方向について、車両前方を矢印FR、車両後方を矢印RE、車両左方を矢印L、車両右方を矢印Rでそれぞれ示す。また、以下の各図では、説明の便宜上、一部の構成を省略している。
図1から図3を参照して、本実施の形態に係る自動二輪車の概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る自動二輪車のエンジン及びその周辺構成を示す右側面図である。図2は、図1に示す自動二輪車から車体フレームを省略したエンジンの正面図である。図3は、図2に示すエンジンからラジエータを省略したエンジンの正面図である。
図1から図3に示すように、自動二輪車1は、パワーユニット、電装系等の各部を搭載する車体フレーム10にエンジン2を懸架して構成される。エンジン2は、例えば、並列2気筒の水冷式エンジンで構成され、排気を駆動源とする過給機3を備えている。エンジン2は、車幅方向に延びるクランクシャフト20d等の各種軸をクランクケース20に収容して構成される。
クランクケース20は、上下割で構成され、アッパーケース20aとロアケース20bとを有している。アッパーケース20aとロアケース20bとを合わせることにより、上記各種軸を収容する空間が形成される。クランクケース20の上部には、下側から順に、シリンダブロック21、シリンダヘッド22及びシリンダヘッドカバー23が設けられる。また、クランクケース20の下部には、オイルパン24が設けられる。なお、本実施の形態では、クランクケース20、シリンダブロック21、シリンダヘッド22、シリンダヘッドカバー23及びオイルパン24を合わせてエンジンケースと呼ぶことにする。なお、クランクケース20は、上下割に限らず、左右割で構成されてもよい。
クランクケース20の左右両側には、それぞれ開口が形成されている。左側の開口には、マグネト(不図示)を覆うマグネトカバー25が設けられ、右側の開口には、クラッチ(不図示)を覆うクラッチカバー26が設けられる。ロアケース20bの前部には、エンジン2内のオイルを冷却するオイルクーラ27と、汚れたオイルをろ過するオイルフィルタ28が取り付けられている。オイルクーラ27及びオイルフィルタ28は左右に並んで配置され、オイルクーラ27に対してオイルフィルタ28が左側に位置している。また、クラッチカバー26の前方には、後述するウォータポンプ29が設けられている。
シリンダブロック21は、軸線が鉛直方向に対して前側に傾くように配置されており、内部にピストン(不図示)が上下に往復動可能に収容される。シリンダヘッド22には、吸気ポート及び排気ポートを開閉可能な動弁機構(共に不図示)が収容される。シリンダヘッド22の前面には、燃焼室の排気ポートに連通する2つの排気口(不図示)が左右に並んで形成されている。同様にシリンダヘッド22の後面には、燃焼室の吸気ポートに連通する2つの吸気口(不図示)が形成されている。
車体フレーム10は、例えば金属パイプを溶接して形成されるダイヤモンドフレームであり、上記のようにエンジン2を懸架することで、車体全体として剛性が得られるように構成される。車体フレーム10は、ヘッドパイプ11の上端側から後下方に向かって延びるメインフレーム12と、ヘッドパイプ11の下端側から後下方に向かって延びるフレームアーム13とを有している。
メインフレーム12は、クランクケース20の後部まで延びている。フレームアーム13は、シリンダヘッド22の前側下部まで延びている。フレームアーム13の下端において、シリンダヘッド22の前側が懸架される。
メインフレーム12及びフレームアーム13には、2本のクロスフレーム14、15が連結されている。クロスフレーム14は、メインフレーム12から下方に向かって延びており、フレームアーム13の下端に連結される。クロスフレーム15は、フレームアーム13から後方に向かって延びており、メインフレーム12の延在方向略中央に連結される。図1に示す側面視において、クロスフレーム14、15は、互いに交差している。
メインフレーム12の後端には、クランクケース20の後部を懸架するピボットフレーム16が連結されている。ピボットフレーム16は、下方に向かって延びており、下端がスイングアーム(不図示)の揺動軸となっている。メインフレーム12の延在方向略中央、すなわち、メインフレーム12とクロスフレーム15との連結部分近傍には、後方に向かって延びるシートレール17が連結されている。メインフレーム12とシートレール17との連結部分において、シリンダヘッド22の後側が懸架される。
また、メインフレーム12とピボットフレーム16との連結部分には、後上方に向かって延びるバックステー18が連結されている。また、当該連結部分において、アッパーケース20aの後側が懸架される。メインフレーム12の上方には、燃料タンク(不図示)が設けられ、燃料タンクの後方には、シートレール17に沿ってシート(不図示)が設けられる。
また、上記したように、エンジン2は水冷式のエンジンであり、エンジン2には、冷却水をエンジン2内の各部に送り込むウォータポンプ29と、エンジン2の熱によって温められた冷却水を冷却する熱交換器としてのラジエータユニット4とが設けられている。ウォータポンプ29は、クランクケース20の右側面において、クラッチカバー26の前方に設けられている。
ウォータポンプ29は、バランサシャフト20cの軸端(右端)にインペラ(不図示)を設け、当該インペラを覆うようにウォータポンプカバー29aを取り付けて構成される。インペラは、バランサシャフト20cの回転によって駆動される。なお、バランサシャフト20cは、クランクシャフト20dの前方において、アッパーケース20aとロアケース20bの割面上で車幅方向に延びるように設けられている。
ラジエータユニット4は、車両の走行風を受けるようにエンジンケースの前方に設けられており、正面視矩形状のアッパーラジエータ40及びロアラジエータ41とを上下に並べて構成される。アッパーラジエータ40は、シリンダヘッド22及びシリンダヘッドカバー23の前方に配置されており、シリンダブロック21の軸線と平行になるように、鉛直方向に対して前側に僅かに傾けられている。ロアラジエータ41は、クランクケース20の前方において、過給機3をクランクケース20との間で挟むように配置されている。すなわち、ロアラジエータ41は、過給機3の前方に配置される。
アッパーラジエータ40及びロアラジエータ41は、それぞれ一対のタンク40a、41aを車幅方向に対向配置し、一対のタンク40a、41a間にラジエータコア40b、41bを連結して構成される。ラジエータコア40b、41bは、扁平形状のウォータチューブと冷却フィン(共に不図示)とを交互に複数積層して構成される。アッパーラジエータ40及びロアラジエータ41は、左側のタンク40a、41aがパイプ42で連結され、右側のタンク40a、41aがパイプ43で連結される。また、アッパーラジエータ40の右側のタンク40aの上端には、ラジエータキャップ44が設けられている。
アッパーラジエータ40の背面には、アッパーラジエータ40に風を通過させる(引き込む)ためのラジエータファン45が取り付けられている。ラジエータファン45は、3つのファンステー46によってアッパーラジエータ40に固定されている。ラジエータファン45は、ラジエータコア40bの車幅方向中央よりやや右側に偏っており、車両の走行ライン上(前輪の延長線上)に配置されている。
ファンステー46は、それぞれラジエータファン45の中心から径方向外側に向かって延びている。3つのうち1つ(下方)のファンステー46は、ラジエータファン45よりも下方に位置しており、過給機3に近接している。ラジエータファン45及びファンステー46は、ポリプロピレン等の合成樹脂で形成される。なお、ラジエータファン45及びファンステー46の材質は、これに限定されず、適宜変更が可能である。
ラジエータユニット4とエンジンケースとの間には、過給機3が配置されている。過給機3は、アッパーケース20a、シリンダブロック21及びシリンダヘッド22の前面に設けられている。過給機3は、エンジン2の排気を利用して吸入空気を圧縮する、いわゆるターボチャージャーで構成される。過給機3は、エキゾーストマニホールド(以下、マニホールド部3aと記す)と、後述するタービンハウジング(以下、ハウジング部3bと記す)とが鋳造により一体的に成型されたハウジング本体を有している。過給機3は、シリンダヘッド22の排気口に取り付けられる。なお、ハウジング本体(ハウジング部3b)は、車両の走行ライン上に配置されている。
マニホールド部3aは、シリンダヘッド22の前面に形成される左右一対の排気口から下方に延びるパイプを正面視V字状に接続して(集合させて)構成される。マニホールド部3aの各パイプ上端には、排気口に対応して2つのフランジ部3cが形成されている。フランジ部3cには、ボルトの挿通穴が2つ(共に不図示)、パイプの中心を挟んで対向するように形成されている。
ハウジング部3bは、車幅(左右)方向を軸方向とした円筒状に形成されており、内部にタービン及びターボシャフト(共に不図示)が収容される。ハウジング部3bは、シリンダブロック21の前方でクランクシャフト20d(又はバランサシャフト20c)の軸中心よりも上方に位置している。マニホールド部3aの下端(一対のパイプが集合する部分)に、ハウジング部3bの上部が接続される。
ハウジング部3bの左端側には、ターボシャフトのベアリング(共に不図示)を収容するベアリングハウジング30が設けられている。また、ベアリングハウジング30の左側(ハウジング部3bの左側方)には、コンプレッサ(不図示)を収容するコンプレッサハウジング31が設けられる。
また、クランクケース20及び過給機3には、クランクケース20から過給機3にオイルを供給するインレットパイプ30aと、過給機3内を潤滑したオイルをクランクケース20に戻すアウトレットパイプ30bとが接続される。インレットパイプ30a及びアウトレットパイプ30bにより、クランクケース20及び過給機3間のオイル通路が形成される。
ターボシャフトは、ハウジング部3bからコンプレッサハウジング31との間で車幅方向に延びている。ターボシャフトの一端(右端)側にはタービンが固定され、ターボシャフトの他端(左端)側にはコンプレッサが固定される。これにより、タービン及びコンプレッサがターボシャフトを軸として一体回転可能に構成される。
コンプレッサハウジング31の下方には、ウェイストゲートバルブ32が設けられている。ウェイストゲートバルブ32は、タービン(ハウジング部3b)に対する排気の流入量を調節する役割を果たし、ハウジング部3bの下方において作動軸32aが左右に延びている。例えば、過給圧が急激に上がった場合には、ウェイストゲートバルブ32が作動することでタービンに対する排気の流入量が少なくなるように調節される。
コンプレッサハウジング31の左端には、エアクリーナ(不図示)を通過した吸入空気をコンプレッサハウジング31内に導入するコンプレッサパイプ33が接続される。また、コンプレッサハウジング31の上端には、コンプレッサハウジング31内で圧縮された吸入空気をエンジン2内に導入するインテークパイプ34が接続される。
ハウジング部3bの右端には、エキゾーストパイプ35(マフラー)が接続される。エキゾーストパイプ35の上流端には、図示しないフランジ部が形成されている。当該フランジ部を、ハウジング部3bの端面と略円形状のフランジ36とで挟持し、フランジ36側から複数のボルト37(ナットでもよい)をハウジング部3bにねじ込むことで(図1では3箇所のみ図示)、エキゾーストパイプ35がハウジング部3bに固定される。なお、フランジ36は、エキゾーストパイプ35を過給機3に連結する連結部を構成する。
エキゾーストパイプ35は、ハウジング部3bから右方に突出した後、下方に向かって屈曲する。更にエキゾーストパイプ35は、オイルパン24の右側で後方に屈曲し、オイルパン24の右側面に沿うようにして後方に延びている。オイルパン24の後方において、エキゾーストパイプ35の後端には、チャンバ(不図示)が接続される。
このように構成される過給機3を備えたエンジン2では、乗員のスロットル操作に応じて、エンジン2の排気がマニホールド部3aを介してハウジング部3b内に導入される一方、外の空気(吸入空気)がコンプレッサパイプ33を通じてコンプレッサハウジング31内に導入される。
ハウジング部3b内では、排気の流れによってタービンが高速回転され、排気がエキゾーストパイプ35及びチャンバを通じて外に排出される。一方、コンプレッサハウジング31内では、タービンの回転に応じてコンプレッサが回転することで吸入空気が圧縮される。圧縮された吸入空気は、インテークパイプ34を通じてエンジン2内に導入される。
このように、過給機3で空気を圧縮することにより、エンジン2の総排気量以上の混合気をエンジン2内に送り込むことができる。この結果、より多くの混合気を燃やしてエンジン2の出力を高めることができる。
ところで、自動二輪車のエンジンに過給機を取り付ける場合、レイアウトの観点から過給機を可能な限りシリンダヘッドに近づけることが好ましい。このため、エキゾーストマニホールドとタービンハウジングとを一体成型することが考えられる。これにより、過給機の形状に自由度が得られ、過給機をシリンダヘッドに近づけて車両全体をコンパクトにすること可能である。更には、過給機と燃焼室との距離を短くすることができ、過給圧を高めることが可能である。
また、自動二輪車において、シリンダヘッドの前面には、熱交換器としてラジエータが配置されることがある。昨今の自動二輪車にあっては、車両のホイールベースを小さくして軽快な乗り心地を得るものが流行となっており、そのため、ラジエータもシリンダヘッドに近づけて配置されることが好ましい。
しかしながら、過給機及びラジエータがシリンダヘッドに近づくことで、過給機及びラジエータ同士も互いに近づくことなる。また、ラジエータと過給機との間には、ラジエータファンが設けられることがあり、ラジエータファンやラジエータファンを固定するファンステーは、形状の自由度や重量の観点から合成樹脂によって形成されることが多い。このため、比較的熱に弱いラジエータファン(ファンモータ)やその周辺部品(ファンステー等)が、熱源である過給機の熱の影響を受けて高温にさらされてしまうおそれがある。
そこで、本件発明者は、過給機の周辺構成に対して、過給機の熱の影響を抑制しつつ、過給機を保護することに想到した。具体的に本実施の形態では、過給機3をシリンダブロック21の前方に配置し、過給機3の上方にアッパーラジエータ40を配置し、アッパーラジエータ40の背面にラジエータファン45を配置した。そして、過給機3に当該過給機3とラジエータファン45とを仕切る仕切板5を取り付け、過給機3の上方及び前方を仕切板5で覆い隠す構成とした。
これにより、過給機3の熱を仕切板5で遮ることができ、過給機3に近接するラジエータファン45やその周辺構成に対する熱害を抑制することが可能である。また、過給機3の前方が仕切板5によって覆われることにより、走行中に前輪から巻き上げられる小石や水等から過給機3を保護することが可能である。
また、マニホールド部3aとハウジング部3bとを一体成型した過給機3を採用したことにより、過給機3をコンパクトな形状とすることできる。よって、過給機3及びアッパーラジエータ40をシリンダヘッド22に近づけて配置することができ、ホイールベースの短縮化が可能である。このように、本実施の形態によれば、ホイールベースの短縮化と、過給機3の遮熱及び保護を両立することができる。すなわち、耐熱性が低い部品(例えばラジエータファン45)が過給機3に近づいても熱害を抑制でき、周辺部品の配置自由度が向上する。また、過給機3をアンダーカウルで覆わなくても、仕切板5で保護することができる。
次に、図3から図5を参照して、本実施の形態に係るエンジンの遮熱構造ついて説明する。図3では説明の便宜上、仕切板を破線で示している。図4は、本実施の形態に係る仕切板の三面図及び断面図である。図4Aは右側面図、図4Bは正面図、図4Cは左側面図を示している。また、図4Dは図4BのA−A線に沿う断面図である。図5は、図1に示すエンジンの過給機周辺における部分拡大図である。
図3から図5に示すように、仕切板5は、金属板を溶接加工や曲げ加工して形成され、過給機3のハウジング(マニホールド部3a及びハウジング部3b)を覆うように形成される。具体的に仕切板5は、過給機3の取付部(フランジ部3c)から下方に向かって延びており、過給機3の上方及び前方を覆う正面部50(図3及び図4B参照)と、正面部50の両端から後方に向かって延びる左側面部51(図4C参照)及び右側面部52(図4A及び図5参照)と、によって構成される。仕切板5は、図4Dに示す断面視において、後方が開放された概略U字形状を有している。
正面部50は、フランジ部3cから下方に向かって延び、側面視においてマニホールド部3a及びハウジング部3bの外面形状に沿うように湾曲した形状を有している。また、正面視において、マニホールド部3aを覆う正面部50の上半部分は、下方に向かうに従って左右幅が小さくなっている。一方、ハウジング部3bを覆う正面部50の下半部分は、ほぼ一定の左右幅でハウジング部3bの下端まで延びている。正面部50の下半部分の左右幅は、ハウジング部3bの幅と略同一に設定されている。
左側面部51は、正面部50の左端に連なっており、所定の前後幅で後方に向かって延びている。マニホールド部3a及びハウジング部3bの左側面の一部は、左側面部51によって覆われる。
右側面部52は、正面部50の右端に連なっており、所定の前後幅で後方に向かって延びている。マニホールド部3a及びハウジング部3bの右側面の一部は、左側面部51によって覆われる。また、右側面部52には、上下方向の略中央から後方に向かって円弧状に延びる円弧部53が形成されている。円弧部53は、側面視でハウジング部3b及びフランジ36の外面形状に沿う円弧状に形成され、仕切板5を過給機3に固定するための固定部を構成する。円弧部53の基端及び後端には、厚み方向に貫通する2つの貫通穴54が形成されている。当該2つの貫通穴54は、フランジ36の締結箇所に対応した位置に形成されている。
このように構成される仕切板5は、フランジ36の側面に左側面部51を沿わせ、エキゾーストパイプ35を固定するボルト37を貫通穴54に挿通し、フランジ36と一緒にハウジング部3bに共締めされることで固定される。すなわち、既存の構成を用いて仕切板5を取り付ける構成としたことにより、構成の簡略化及び取付作業性の向上を図ることができる。
図5に示すように、過給機3の正面(特にマニホールド部3a及びハウジング部3b)が正面部50によって覆われることで、過給機3近傍の熱が遮断され、上方のアッパーラジエータ40やラジエータファン45及びファンステー46に過給機3の熱が伝わり難くなっている。また、アッパーラジエータ40を通過した後の風が過給機3の熱によって更に温められるのを抑制することが可能である。
また、比較的高温とされるマニホールド部3a及びハウジング部3bを集中的に覆う構成としたので、仕切板5を必要以上に大きくすることなく、重量増加や振動の影響を受け難くすることができる。また、正面部50によって過給機3の上方及び前方が覆われることで、過給機3と正面部50との間の熱が上方に向かうことなく、更にラジエータファン45に熱が伝わり難くすることができる。また、マニホールド部3aと仕切板5(正面部50)との間には僅かな隙間が形成されている。当該隙間により、ラジエータファン45から離れた箇所で過給機3の熱を逃すことができる。
また、過給機3の前方において、過給機3とロアラジエータ41とが前面視で重なる位置に設けられ、ロアラジエータ41の下端が過給機3よりも下方に位置している。これにより、ロアラジエータ41を、過給機3の前下方を保護する壁として活用することができる。よって、仕切板5を必要以上に大きくすることなく単純な形状とすることが可能となり、構成の簡略化を実現することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、マニホールド部3aとハウジング部3bとを一体成型した過給機3を採用し、過給機3の外面形状に合わせて過給機3の正面を覆うように仕切板5を設ける構成とした。これにより、過給機3及びアッパーラジエータ40をシリンダヘッド22に近づけつつも、アッパーラジエータ40やラジエータファン45、ファンステー46に対して過給機3の熱を伝わり難くすることが可能になった。特に、走行中は、アッパーラジエータ40を通過した後の風や走行風が常時仕切板5に当たるため、仕切板5自体を冷却することが可能である。よって、更なる遮熱効果を得ることができる。また、仕切板5によって、過給機3を飛石や水等から保護することが可能である。更に、過給機3が比較的高い位置に設けられることによっても、飛石や水等からの保護効果が高められている。
なお、上記実施の形態では、車両として自動二輪車1を例にして説明したが、この構成に限定されない。例えば、自動四輪車や自動三輪車等の他のタイプの車両であってもよい。
また、上記実施の形態では、並列2気筒のエンジン2を例にして説明したが、この構成に限定されない。例えば、エンジン2は、単気筒や3気筒以上のエンジンで構成されてもよく、各気筒の配置も並列に限らず適宜変更が可能である。
また、上記実施の形態では、車体フレーム10をダイヤモンドフレームで構成したが、この構成に限定されない。車体フレーム10は、例えばツインスパータイプのフレームであってもよい。
また、上記実施の形態では、仕切板5が主にマニホールド部3a及びハウジング部3bを覆う構成としたが、この構成に限定されない。仕切板5の形状を適宜変更し、仕切板5が、ベアリングハウジング30やその周辺等、過給機3を広範囲にわたって覆う構成としてもよい。
また、上記実施の形態では、仕切板5を右側面部52の2箇所で固定する構成としたが、この構成に限定されない。仕切板5の固定箇所は、3箇所以上あってもよく、更には左側面部51を利用して仕切板5を固定してもよい。
また、上記実施の形態では、仕切板5が過給機3を覆うだけの構成としたが、例えば、正面部50に放熱フィンを設けて過給機3の冷却性能を高めるように構成してもよい。
また、上記実施の形態では、アッパーラジエータ40の下方に配置される熱交換器としてロアラジエータ41を例に挙げて説明したが、この構成に限定されない。ロアラジエータ41の代わりに空冷式のオイルクーラを設けてもよい。
また、本実施の形態及び変形例を説明したが、本発明の他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の実施の形態は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。更には、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施形態をカバーしている。
以上説明したように、本発明は、過給機の熱の影響を抑制しつつ、過給機を保護することができるという効果を有し、特に、自動二輪車のエンジンに有用である。
1 自動二輪車(車両)
2 エンジン
20 クランクケース
20d クランクシャフト
21 シリンダブロック(シリンダ)
22 シリンダヘッド
29 カムチェーン室
3 過給機
3a マニホールド部(エキゾーストマニホールド)
3b ハウジング部(タービンハウジング)
3c フランジ部(取付部)
36 フランジ(連結部)
40 アッパーラジエータ(ラジエータ)
41 ロアラジエータ(熱交換器)
45 ラジエータファン
5 仕切板
50 正面部
51 左側面部(側面部)
52 右側面部(側面部)

Claims (8)

  1. 排気を駆動源とするターボチャージャーと、冷却水を冷却するラジエータと、前記ラジエータに風を通過させるラジエータファンと、を備えるエンジンであって、
    前記ターボチャージャーは、シリンダの前方に配置され、
    前記ラジエータは、前記ターボチャージャーの上方に配置され、
    前記ラジエータファンは、前記ラジエータの背面に配置され、
    前記ターボチャージャーには、前記ターボチャージャーと前記ラジエータファンとを仕切り、前記ターボチャージャーの上方及び前方を覆って遮熱及び保護する仕切り板が設けられ
    前記仕切り板は、前記ターボチャージャーと前記ラジエータの間も仕切っていて、前記ラジエータの下方まで延びていることを特徴とするエンジン。
  2. 前記仕切り板は、シリンダヘッドの排気口及び前記タービンハウジングを連結するエキゾーストマニホールドと、前記タービンハウジングと、を覆うように形成されることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記仕切り板は、前記排気口に対する前記エキゾーストマニホールドの取付部から下方に向かって延びており、
    前記ターボチャージャーの上方及び前方を覆う正面部と、
    前記正面部の両端から後方に向かって延びる側面部と、によって構成されることを特徴とする請求項2に記載のエンジン。
  4. 前記ターボチャージャーは、前記エキゾーストマニホールドと前記タービンハウジングとを一体的に成型して構成され、クランクシャフトの軸中心よりも上方に配置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のエンジン。
  5. 前記仕切り板は、エキゾーストパイプを前記ターボチャージャーに連結する連結部に共締めされることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のエンジン。
  6. 前記ラジエータの下方に配置される熱交換器を備え、
    前記熱交換器は、前記ターボチャージャーの前方に配置され、
    前記ターボチャージャー及び前記熱交換器は、前面視で重なる位置に設けられ
    前記仕切り板の下端は、前記ターボチャージャーの前方から車両下方に延び、前記ターボチャージャーと熱交換器とを仕切ることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のエンジン。
  7. 前記ターボチャージャーは、前面視で前記ラジエータと前記熱交換器の間に位置し、前記仕切り板は前記ラジエータと前記熱交換器の間を覆っていることを特徴とする請求項6に記載のエンジン。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載のエンジンを備える車両。
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