JP6833398B2 - 画像形成システム - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置と記録材排出装置を備える画像形成システムに関し、特に記録材の搬送安定性に関する。
画像形成装置に搭載される定着装置における加熱方式として、定着フィルムによるフィルム加熱方式があり、定着フィルムの対向側には、弾性体であり熱膨張する回転体である加圧ローラが用いられる。フィルム加熱方式を用いる場合において、加圧ローラは定着フィルムからの加熱により熱膨張し、外径が変動する。ここで、定着装置の加圧ローラの搬送路の上流側及び下流側に設けられた回転体が僅かしか熱膨張しない場合には、加圧ローラによる記録材の搬送速度が速くなるため、回転体と加圧ローラとの周速関係が変動し、記録材の搬送が不安定になる。その結果、記録材の紙詰まりや画像不良が発生するおそれがある。
そこで、加圧ローラより搬送路上流側の転写部が、加圧ローラと異なる駆動源で駆動される場合には、ループセンサを用いて、転写部と定着装置間での記録材の撓み具合を検知する。そして、検知結果に基づいて、加圧ローラの駆動源の駆動速度を変化させることにより、加圧ローラによる記録材の搬送速度を加圧ローラの外径変動に依らず、ほぼ一定にする(以下、この制御をループ制御と呼ぶ)。これにより、記録材の引っ張り合いや撓み過ぎを回避しつつ、記録材の搬送を安定化させる技術が、例えば特許文献1にて開示されている。
また、加圧ローラより搬送路下流に設けられた定着排紙ローラについても、上述したループ制御と同様に、加圧ローラと定着排紙ローラがそれぞれ異なる駆動源により駆動される場合には、加圧ローラと定着排紙ローラと間にループセンサを配置する。そして、ループセンサの検知結果に基づいてループ制御することにより、記録材の搬送を安定させる構成が、例えば特許文献2にて開示されている。
特開2001−106380号公報 特開2013−105125号公報
しかし、上述した従来例は、画像形成装置内部の搬送ローラ間の記録材の搬送速度を制御するものである。例えば、画像形成装置の記録材の搬送路下流側に記録材の排出装置などを設置した場合には、画像形成装置側の搬送路の最下流のローラと、排出装置側の搬送路の最上流のローラ間の搬送速度を制御することは難しい。このため、画像形成装置側の最下流のローラの記録材の搬送速度変化により、排出装置側の最上流の搬送ローラとの間で記録材の押し合いや引っ張り合いが生じ、その結果、紙詰まりや、搬送路に記録材が擦れることによる画像不良が発生するという課題がある。
本発明はこのような状況のもとでなされたもので、画像形成装置と排出装置との間の記録材の搬送を安定させることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明では、以下の構成を備える。
(1)記録材に画像形成を行う画像形成装置と、前記画像形成された記録材を排出する排出装置と、を備える画像形成システムであって、前記画像形成装置は、記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により形成された画像を記録材に定着する定着手段と、前記定着手段により画像が定着された記録材を前記排出装置へ排出する排出手段と、前記定着手段及び前記排出手段を駆動する第一の駆動と、前記第一の駆動を制御する第一の制御手段と、前記画像形成手段と前記定着手段の間における記録材のループ量を検知するループ検知手段と、を有し、前記排出装置は、前記画像形成装置から排出された記録材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段を駆動する第二の駆動と、前記第二の駆動を制御する第二の制御手段と、を有し、前記第一の制御手段は、前記ループ検知手段により検知される前記ループ量が所定の範囲に収まるように前記第一の駆動源の駆動速度を制御するとともに、前記ループ量に基づいて制御された前記第一の駆動源の駆動速度に関する情報を前記第二の制御手段に通知し、前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段より通知された前記第一の駆動源の駆動速度に関する情報に応じて、前記第二の駆動源の駆動速度を制御することを特徴とする画像形成システム。
(2)記録材に画像形成を行う画像形成装置と、前記画像形成された記録材を排出する排出装置と、を備える画像形成システムであって、前記画像形成装置は、記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により形成された画像を記録材に定着する定着手段と、前記定着手段により画像が定着された記録材を前記排出装置へ排出する排出手段と、前記定着手段及び前記排出手段を駆動する第一の駆動源と、前記第一の駆動源を制御する第一の制御手段と、を有し、前記排出装置は、前記画像形成装置から排出された記録材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段を駆動する第二の駆動源と、前記第二の駆動源を制御する第二の制御手段と、を有し、前記第一の制御手段は、前記画像形成手段と前記定着手段の間における記録材のループ量が所定の範囲に収まるように、前記定着手段の温度に関する情報に応じて前記第一の駆動源の駆動速度を制御するとともに、前記ループ量に基づいて制御された前記第一の駆動源の駆動速度に関する情報を前記第二の制御手段に通知し、前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段より通知された前記第一の駆動源の駆動速度に関する情報に応じて、前記第二の駆動源の駆動速度を制御することを特徴とする画像形成システム。
(3)記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により形成された画像を記録材に定着する定着手段と、前記定着手段により画像が定着された記録材を搬送する第一の搬送手段と、前記定着手段及び前記第一の搬送手段を駆動する第一の駆動源と、前記画像形成手段と前記定着手段の間に形成された記録材のループ量を検知するループ検知手段と、前記第一の搬送手段により搬送された記録材を搬送する第二の搬送手段と、前記第二の搬送手段を駆動する第二の駆動源と、前記第一の駆動源と前記第二の駆動源を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記ループ検知手段により検知される前記ループ量が所定の範囲に収まるように前記第一の駆動源の駆動速度を制御し、前記ループ量に基づいて制御された前記第一の駆動源の駆動速度に関する情報に応じて、前記第二の駆動源の駆動速度を制御することを特徴とする画像形成システム。
本発明によれば、画像形成装置と排出装置との間の記録材の搬送を安定させることができる。
画像形成装置及び排出装置の構成を示す断面図 定着装置の構成を示す断面図 実施例1のループ検知部の構成を説明する図 実施例1の制御部によるループ制御動作を説明する図 画像形成装置と排出装置の記録材の搬送制御の構成を示すブロック図 加圧ローラ、排紙ローラ、搬送ローラの各ローラ間の搬送力の関係を示す図 加圧ローラ、排紙ローラ、搬送ローラ、従来例の搬送ローラの搬送速度の変化を説明する図 実施例1の搬送制御のフローチャートを示す図 排紙ローラと搬送ローラの周速差と記録材搬送状態を説明する図 実施例2の定着カウンタと加圧ローラ温度の関係を示す図、及び定着カウンタと加圧ローラの搬送速度を一定とするための駆動速度との関係を示す図 実施例2の搬送制御のフローチャートを示す図
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、後述する実施例の説明に先立ち、画像形成装置の記録材の搬送路下流側に記録材の排出装置などを設置した画像形成システムの場合における記録材搬送の課題について、詳しく説明する。
画像形成動作中に、定着装置の加圧ローラは、定着フィルムから伝導される熱によって熱膨張し、外径が変動する。一方、画像形成装置の記録材搬送路の最下流に設けられた定着排紙ローラは、熱源である定着フィルムと接していないため、加圧ローラに比べて熱膨張による外径変動が少ない。ここで、装置構成として、加圧ローラと定着排紙ローラの熱膨張量が異なるにもかかわらず、加圧ローラと定着排紙ローラを同一の駆動源41(図5参照)により駆動する場合について検討する。画像形成動作中に、例えば加圧ローラの熱膨張量に合わせて、記録材の搬送速度が変化しないように加圧ローラの駆動速度を最適化した場合には、加圧ローラによる記録材の搬送速度は安定する。ところが、熱膨張による外径変動が少ない定着排紙ローラでは記録材の搬送速度は安定せず、加圧ローラの搬送速度と比べて、速すぎたり、遅すぎたりすることがある。その結果、排出装置側の最上流の搬送ローラを一定の速度で駆動する場合には、速度変動する定着排紙ローラと、その下流の排出装置側の最上流の搬送ローラ間で、記録材の搬送が不安定になる。その結果、記録材詰まりや、記録材が搬送路の壁に接触することによる画像擦れ、記録材の損傷などが発生することがある。
例えば、加圧ローラが冷えているような状況では、転写部と定着装置間において記録材に撓み(ループ)が蓄積することを回避するため、駆動源41は高速回転される。すると、同じ駆動源41により駆動される定着排紙ローラの搬送速度が、排出装置側の最上流の搬送ローラの搬送速度より早くなる場合があり、定着排紙ローラと排出装置最上流の搬送ローラ間で記録材の撓みが過剰に蓄積してしまうことがある。その結果、薄紙のような剛性の弱い紙の場合には、波打ちや搬送力不足による紙詰まり、搬送路に汚れが付着していた場合にその汚れなどを記録材が拾ってしまうことによる画像不良の発生や、擦れることによる記録材の損傷が生じるおそれがある。一方、厚紙のような剛性が強い記録材の場合には、定着排紙ローラと排出装置側の最下流の搬送ローラとの間に記録材の撓みが蓄積し、搬送路に摺擦することにより、排出装置側の最上流の搬送ローラへのバックテンションが増大する。その結果、紙詰まりや搬送路に記録材が擦れることによる画像不良や記録材の損傷が発生するおそれがある。
また、加圧ローラが定着フィルムから伝導された熱により熱膨張している状況では、転写部と定着装置間において記録材を引っ張り合うことを回避するため、駆動源41は低速回転される。すると、同じ駆動源41で駆動される定着排紙ローラの搬送速度が、排出装置側の最上流の搬送ローラの搬送速度より遅くなり、定着排紙ローラと排出装置側の搬送ローラ同士で記録材を引っ張り合い、記録材が直線的になり過ぎることがある。その結果、湾曲した搬送路に記録材が擦れ、過剰なテンションが定着排紙ローラと排出装置側の搬送ローラに加わることにより、画像不良や記録材の損傷が発生してしまうおそれがある。更に、記録材が搬送路と摺擦することにより、排出装置側の最上流の搬送ローラへバックテンションが付加され、紙詰まりが発生するおそれもある。
これらの課題を解決するために、次のような対策が考えられる。例えば、搬送路を長くすることで、定着排紙ローラと排出装置側の搬送ローラとの間に記録材が挟持搬送される時間を減少させ、定着排紙ローラが記録材を押し込む時間を短くする。これにより、定着排紙ローラと排出装置側の搬送ローラ間の記録材のループ(撓み)の蓄積を減少させることができる。また、搬送路を搬送方向と直交する方向に広くする(幅を広げる)ことで、ループが蓄積した場合や、ローラ間で記録材を引っ張り合うような場合でも記録材が搬送路に擦れにくい構成とする対策が考えられる。しかしながら、市場からは、装置の配置のしやすさの観点から画像形成装置や排出装置の小型化が求められており、上述した2つの対策では、装置サイズが大きくなってしまい、市場のニーズとは逆行している。また、例えば定着排紙ローラと排出装置側の搬送ローラ間にループ検知部を設けることにより、記録材の引っ張り合いやループを解消させる対策も考えられる。この場合、ループ検知部を設けるためには、センサフラグ・フォトインタラプタなどの部材が必要となり、コストアップとなってしまう。
[画像形成装置の構成]
実施例1の画像形成装置について、図を用いて説明する。図1は、電子写真方式の画像形成装置の一例であり、ブラックのトナーを用いて画像形成が行われるモノクロプリンタの概略構成を示す断面図である。図1に示す画像形成装置の本体Mには、画像形成された記録材を排紙する排出トレイ184、187を有する、記録材排出装置18(以下、排出装置18という)が装着されている。図1の右側に示す(A)、(B)は、画像形成装置の定着装置Cの周辺、及び排出装置18の破線で囲った部分の構成を拡大した図であり、詳細については後述する。また、画像形成装置は、記録材P上にトナー画像を形成する画像形成部Aと、画像形成部Aに記録材Pを送り出す記録材送り部Bと、記録材P上のトナー画像を記録材Pに加熱定着する画像加熱装置としての定着装置Cを備えている。
画像形成部Aは、像担持体である電子写真感光体1(以下、感光ドラム1という)を有している。感光ドラム1は、画像形成装置の筺体を構成する画像形成装置の本体(以下、本体ともいう)Mに回転自在に支持されている。また、感光ドラム1の周囲には、矢印で示す回転方向(反時計回り方向)に沿って順に、帯電ローラ3、レーザスキャナ4、現像装置5、転写ローラ6、クリーニング装置2が配設されている。
記録材送り部Bは、送り出しローラ10、11を有しており、送り出しローラ11は不図示の駆動源によって所定のタイミングで回転し、カセット7に積載収納されている記録材Pを搬送路に搬送する。画像形成装置には、記録材Pの搬送路に沿って順に、記録材Pを検知するトップセンサ8、搬送ローラ9、ループ検知部12、定着排紙センサ13、定着排紙ローラ14、切換フラッパ15、排出ローラ16、排出トレイ17が配設されている。
また、画像形成装置は、画像形成部Aと記録材送り部Bと定着装置C等を制御する制御手段である制御部31を有している。制御部31は、不図示のCPU、ROM、RAMを有し、ROMには、後述する速度制御等を行う制御プログラムが記憶されており、RAMには制御のためのデータを保存するために用いられる。第一の制御部である制御部31は、後述するループ検知部12から得られた検知結果に基づいて、記録材Pを搬送する各ローラを駆動する駆動源の駆動速度を制御したり、駆動速度に基づいて、記録材Pの搬送速度の平均速度を算出したりする。また、上述した排出装置18を装着した場合には、制御部31は排出装置18を制御する第二の制御部である制御部32に速度情報などを送信する。
画像形成時には、制御部31により、感光ドラム1を駆動するドラムモータが回転駆動され、感光ドラム1は所定の周速度(以下、プロセススピードという)で図中、矢印方向に回転する。回転する感光ドラム1の表面は、帯電ローラ3によって一様に帯電される。続いて、感光ドラム1の表面に対し、レーザスキャナ4が画像情報に基づいてレーザ光Lを走査し、感光ドラム1の表面を露光し、露光された部分の電荷が除去され、感光ドラム1の表面に静電潜像が形成される。現像装置5は、現像ローラ51と、トナーを収納するトナー容器52等を有している。トナーはブレード等の部材により摩擦され、所定の極性に帯電される。現像装置5は、現像電圧電源(不図示)により現像ローラ51にマイナス電圧を印加することによって、感光ドラム1表面の静電潜像にトナーを付着させ、静電潜像をトナー像として現像する。そして、感光ドラム1の表面に形成されたトナー像は、トナーとは逆極性であるプラス電圧が転写ローラ6に印加されることによって、転写電圧による電位差を利用して記録材Pに転写される。
また、感光ドラム1上に形成されたトナー像が感光ドラム1と転写ローラ6が当接する転写ニップ部に到達するタイミングに合わせて、記録材送り部Bに設けられている駆動モータ(不図示)が回転駆動される。そして、送り出しローラ10は、カセット7から記録材Pを送り出しローラ11に送り出す。送り出された記録材Pは送り出しローラ11によって搬送され、トップセンサ8を通過して感光ドラム1の表面と転写ローラ6とが当接して形成される転写ニップ部に搬送される。前述した転写ローラ6への転写電圧の印加により、感光ドラム1の表面に形成されたトナー像が搬送された記録材Pに転写される。トナー像が転写された記録材Pは、後述するループ検知部12により記録材搬送を安定させながら、定着装置Cに搬送される。定着装置Cでは、記録材P上の未定着トナー像が加熱及び加圧されて、記録材P上に定着される。そして、トナー像が定着された記録材Pは、定着排紙ローラ14、排出ローラ16により搬送され、本体M上面の排出トレイ17に排紙される。トナー像を記録材Pに転写した後に感光ドラム1表面に残留しているトナーは、クリーニング装置2のクリーニングブレード27によって除去され、クリーニング装置2内に蓄積される。画像形成装置は、上述した画像形成動作を繰り返すことで、順次、記録材Pにプリントを行う。なお、本実施例の定着装置Cを搭載した画像形成装置は、A4サイズの場合、65枚/分のプリント速度でプリントを行うことができる。
なお、本実施例が適用可能な画像形成装置は、図1に例示したものに限定されず、例えば複数の画像形成部Aを備えるカラープリンタのような画像形成装置であってもよい。更に、感光ドラム1上のトナー像を中間転写ベルトに転写する一次転写部と、中間転写ベルト上のトナー像を記録紙に転写する二次転写部を備える画像形成装置であってもよい。
[定着装置の構成]
本実施例の定着部である定着装置Cについて図2を用いて、説明する。図2(a)は、定着装置Cの構成を示す断面図、図2(b)は、定着フィルム26の構成を示す拡大した模式図である。図2(a)に示すように、定着装置Cは、加熱体(ヒータ部)であるセラミックヒータ20(以下、ヒータ20という)と、加熱回転体としての定着フィルム26と、加圧回転体としての加圧ローラ25を基本構成として備えている。
(ヒータ)
図2(a)の破線枠部に示す図は、ヒータ20の構成を示す拡大した模式図である。ヒータ20は、窒化アルミニウム、アルミナ等からなる細長い耐熱性のヒータ基盤21を有している。そして、ヒータ基盤21の表面には、電力供給により発熱する発熱抵抗層としての抵抗体パターン22が、ヒータ基盤21の長手方向に形成されている。更に、抵抗体パターン22の表面は、保護のためにセラミック層23で被膜されている。また、ヒータ基盤21の裏側には、ヒータ20の温度を検知する温度部材であるサーミスタ24が設置されている。ヒータホルダ29は、ヒータ20を支持する部材として設けられているが、定着フィルム26の回転をガイドする部材でもある。ヒータホルダ29の材料には、PPS、PEEK、液晶ポリマー、フェノール樹脂等の耐熱性樹脂が用いられている。
(加圧ローラ)
図2(a)に示すように、第一の回転体である加圧ローラ25は、中心部に軸芯部251、その外側に弾性層252、更にその外側に表層253を有している。加圧ローラ25の外径は25mmである。軸芯部251には鉄、アルミニウムなどの金属材料が中実、中空で用いられる。本実施例では、弾性層252は断熱性のシリコーンから構成され、カーボンなどの電気伝導材を添加することで、導電化されている。弾性層252はカーボンを適量添加し、体積抵抗率1.0×10〜6.5×10(Ω・cm)程度に調整したシリコーンゴムから構成され、その厚みは3mmにされている。表層253はPFA、PTFE、FEPなどのフッ素樹脂からなる厚さ10〜80μmの離型性チューブである。ここで、PFAはテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、PTFEはポリテトラフルオロエチレン(4フッ化)、FEPはテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(4.6フッ化)の略称である。
(定着フィルム)
図2(a)に示すように、加熱回転体である耐熱性の無端ベルト(エンドレスベルト)としての定着フィルム26は、直径24mmの円筒形状を有している。定着フィルム26は可撓性を有し、半円弧状のフィルムガイド部材であるヒータホルダ29に対して、ルーズに外嵌されている。定着フィルム26の構造は、図2(b)の円内に示すように、内側から基層261、弾性層262、表層263が設けられた複数の層から構成されている。
基層261の材料としては、ポリイミドが用いられている。なお、その他の材料として、熱伝導性、耐久性を高めるために、SUSを用いたり、ポリアミドイミド、PEEK、PES等の低熱容量の耐熱性樹脂材料を用いたりすることもできる。基層261は熱容量を小さくして、定着可能温度に到達する時間が早いスタート敏捷性を満足させるとともに、機械的強度も満足させる必要があるため、本実施例の基層261は、厚さ70μmの円筒形のポリイミド(PI)素管とした。
また、弾性層262はシリコーンゴムを材料として形成されている。この弾性層262を設けることにより、トナー像を包み込み、均一に熱を与えることができるようになり、その結果、光沢度が高くてムラのない良質な画像を得ることが可能になる。また、弾性層262はシリコーンゴム単体では熱伝導性が低いため、熱伝導性フィラーが添加されている。弾性層262の熱伝導率としては、1.2W/mk程度が確保されるとよい。熱伝導性フィラーの候補としては、アルミナ、金属ケイ素、炭化ケイ素、酸化亜鉛等が挙げられる。
図2(b)に示す表層263は、離型層として高い耐摩耗性、及びトナーに対する高い離型性が要求される。そのため、材料としては、上述したPFA、PTFE、FEP等のフッ素樹脂が用いられる。そして、フッ素樹脂に、有機リン化合物、リチウム塩等のイオン導電剤や五酸化アンチモン、酸化チタン、カーボンブラック、カーボンナノファイバー等の導電性添加剤(電子導電材)を添加して、抵抗値が調整される。また、表層263は、厚さが10μmから50μm程度であることが好ましく、チューブを被覆させたものであっても、表面を塗料でコートしたものであってもよい。本実施例の表層263は、フッ素樹脂としてピュアPFAを用いており、厚さは14μmでコーティング層とした。
図2(b)に示すプライマ層264は、表層263と弾性層262を接着させるための接着層であり、低融点のフッ素樹脂やフッ素化シリコーンなどのフッ素樹脂プライマから構成されている。プライマ層264には、接着性能を上げるために、シランカップリング剤等の接着成分を含有することもできるし、カーボンブラック等の電子導電剤やイオン導電剤、帯電防止剤を添加することもできる。
(定着排紙ローラ)
第二の回転体である定着排紙ローラ14(以下、排紙ローラ14ともいう)は、断熱性のシリコーンから構成され、カーボンなどの電気伝導材を添加することで、体積抵抗率を1.0×10〜3×10(Ω・cm)程度に調整し、導電化されている。排紙ローラ14の外径は11mmであり、軸芯部には鉄、アルミニウムなどの金属材料が中実、中空で用いられる。また、ゴム材料として、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)やTPU(熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー)などを用いることもある。また、排紙ローラ14に対向するローラにはPOM材のコロが用いられており、排紙ローラ14の回転に従動して回転する。
[ループ検知部の構成]
図3を用いて、記録材Pに形成されるループ量を検知する検知手段であるループ検知部12について説明する。図3(a)、(b)に示すように、ループ検知部12は、センサ部であるループセンサ120と、ループセンサフラグ121から構成され、転写ニップ部と定着装置Cとの間の記録材の搬送路にて記録材Pに形成されるループ状態を検知する。図3(a)のP1は、記録材Pの小さなループ状態を示しており、図3(b)のP2は、記録材Pの大きなループ状態を示している。また、ループセンサ120は、発光部と受光部を有し、発光部から出射された光線がスリット120aを通過して受光部により検知される状態を検知し、制御部31に検知結果を出力する。図3(a)は、ループセンサフラグ121がスリット120aを覆うことにより、発光部からの光線が遮光された状態を示しており、このとき、ループセンサ120は制御部31にオフ信号を出力する。一方、図3(b)は、ループセンサフラグ121がスリット120aから外れることにより、発光部からの光線がスリット120aを透過して受光部にて受光される状態を示しており、このとき、ループセンサ120は制御部31にオン信号を出力する。
なお、本実施例では、搬送される記録材Pがループセンサフラグ121に当接することによりループセンサフラグ121を回動させ、ループセンサフラグ121がループセンサ120からのビーム光を遮光又は透過することで、記録材Pの搬送状態が検知される。なお、ループ検知部を、例えば、本実施例のようなループセンサフラグ121を用いずに、記録材Pの搬送状態を直接に検知する光学式センサを用いた構成としてもよい。
また、ループセンサ120を設ける位置は、図3に示すように、本実施例では転写ニップ部(図中、記録材Pの下端側)と定着装置C(図中、記録材Pの上端側)の中間辺りとしている。ループセンサ120を設ける位置は、この位置に限られるものではなく、ループセンサフラグ121が記録材Pと接触し記録材Pのループ状態を検知できる位置であれば、他の位置に設けてもよい。なお、図3(a)、(b)中の破線で示す理想線P0は、転写ニップ部の接線と加圧ローラ25と定着フィルム26とが当接して形成される定着ニップ部の接線との交点と、転写ニップ部の最下流の点と定着ニップ部の最上流の点の3点を結んだ曲線である。理想線P0は、記録材Pの理想のループ状態、即ち、記録材Pが転写ニップ部と定着ニップ部間で直線的になり過ぎることがなく、かつ、撓み過ぎることで搬送ガイドに接触することのない状態を示している。図3(a)の記録材P1の状態は、記録材が転写ニップ部と定着ニップ部間で直線的になり過ぎている状態を示し、図3(b)の記録材P2の状態は、記録材が転写ニップ部と定着ニップ部間で撓み過ぎている状態を示している。
[ループ制御]
次に、ループ検知部12の検知結果に基づいて、加圧ローラ25の駆動源の駆動速度を変化させることにより、加圧ローラ25による記録材の搬送速度を加圧ローラ25の外径変動に依らず、ほぼ一定にするループ制御について説明する。定着フィルム26を加熱するヒータ20から伝導される熱により、加圧ローラ25の外径は変動する。そのため、加圧ローラ25が同じ回転速度(駆動速度)で駆動されても、加圧ローラ25が記録材Pを搬送する搬送速度は変動する。その結果、転写ニップ部と定着装置Cとの間の搬送路における記録材Pのループ量が変動する。即ち、加圧ローラ25の外径が大きくなり搬送速度が速くなるとループ量は減少し、加圧ローラの温度が下がり外径が小さくなって搬送速度が遅くなると、ループ量が増加する。そこで、制御部31は、加圧ローラ25の搬送速度、即ち、後述する加圧ローラ25を駆動する駆動源41の駆動速度を調整して、ループ量が所定の範囲内に収まるように制御を行い、記録材搬送を安定させる。
ループ検知部12による記録材Pのループ検知の状態と、定着装置Cの記録材Pの搬送速度の制御との関係について、図3(c)を用いて説明する。図3(c)の上図(ループ検知)は、ループセンサ120から出力されるオン、オフ信号を示す図である。一方、図3(c)の下図(駆動源41速度)は、ループセンサ120から出力される信号に応じて、駆動源41の駆動速度がHighモード、又はLowモードに切り換えられる様子を示す図である。記録材Pのループがループセンサ120に検知されない場合は、即ちループセンサ120の出力がオフ状態(図3(a)参照)の場合には、記録材P1のループ状態は直線的である。そのため、ループセンサ120からのオフ信号出力に基づいて、制御部31は、定着装置Cの記録材Pの搬送速度を、転写ローラ6による記録材Pの搬送速度、即ちプロセススピードよりも遅い速度である第二の速度であるLowモードへ変更する。これにより、記録材のループ状態は、矢印q1の方向(図3(a))へシフトし、ループ状態が大きくなる。本実施例では、Lowモードの場合の記録材Pの搬送速度は、プロセススピード(100%)に対して95.3%としている。
一方、記録材Pのループがループセンサ120に検知されている場合は、即ちループセンサ120の出力がオン状態(図3(b)参照)の場合には、記録材P1のループ状態は撓みが大きい状態である。そのため、ループセンサ120からのオン信号出力に基づいて、制御部31は、定着装置Cの記録材Pの搬送速度を、転写ローラ6による記録材Pの搬送速度(=プロセススピード)よりも速い速度である第一の速度であるHighモードへ変更する。これにより、記録材のループ状態が矢印q2の方向(図3(b))へシフトし、ループ状態が小さくなる。本実施例では、Highモードの場合の記録材Pの搬送速度は、プロセススピード(100%)に対して101.3%としている。このように、ループセンサ120の検知結果に基づいて、記録材Pの搬送速度を切り替えることにより、記録材Pのループを所定量に保持される。
次に、制御部31によるループ制御動作について、図4を用いて具体的に説明する。図4は、上から順に、記録材Pの搬送状態を示す「区間」、各「区間」におけるプロセススピードに対する記録材Pの「搬送速度」、制御部31の処理を示す「詳細」から構成されている。なお、図4では、丸数字を用いており、以下では、例えば丸数字1や、丸数字1’のように記載する。
搬送された記録材Pの先端が定着ニップ部に突入するタイミングまでの区間S1(図中、丸数字1までの区間)では、画像形成部Aにおいて画像形成された記録材Pは、プロセススピードに対して100%の搬送速度で搬送される。そして、記録材Pの先端が定着ニップ部に突入(図中、丸数字1)してから、同じ記録材Pの後端が転写ローラ6を通過するタイミング(図中、丸数字2)までの区間S2(第一の区間)では、制御部31は2つの搬送速度を切り替えて記録材Pの搬送を制御する。即ち、制御部31は、ループ検知部12による記録材Pのループ状態の検知結果に基づいて、後述する駆動源41を制御して記録材Pの搬送速度をHighモード、又はLowモードに切り替えながら、記録材の搬送制御を行う。なお、記録材Pのプロセススピードに対する搬送速度は、Highモードでは101.3%であり、Lowモードでは95.3%である。また、制御部31は、S2区間全体での記録材Pの平均搬送速度Vを算出する。また、画像形成装置に排出装置18を装着した場合には、制御部31は、記録材Pを搬送する平均速度V’を算出し、制御部32に通知する。平均速度V’は、記録材Pの先端が定着ニップ部に突入(図中、丸数字1)してから、排出装置18の搬送路の最上流の搬送ローラに記録材Pの先端が突入するタイミング(図中、丸数字1’)までの区間(第二の区間)における、記録材Pの平均搬送速度である。記録材Pの後端が転写ローラ6を通過してから(図中、丸数字2)から、記録材Pが排出トレイ17に排紙されるまで、又は後続の記録材Pの先端が定着ニップ部に突入するタイミング(図中、丸数字1)までが区間S3である。区間S3では、制御部31は後述する駆動源41を駆動して、記録材Pを平均搬送速度Vで搬送する。そして、後続の記録材Pの先端が定着ニップ部に突入するタイミング(図中、丸数字3)で、制御部31は、上述した区間S2の制御に戻り、プリントが終了するまで、上述した動作が繰り返される。
[記録材排出装置の構成]
次に、排出装置18の構成と記録材Pの搬送動作について、図1(A)を用いて説明する。排出装置18は、画像形成装置に脱着可能な外部装置(オプション装置)であり、定着装置Cの記録材搬送路の下流側に位置している。画像形成部Aによりトナー像が転写された記録材Pが排紙ローラ14まで搬送される動作に関しては、上述した通りである。ここで、画像形成装置に装着された排出装置18側に記録材Pを搬送する場合には、切換フラッパ15により記録材Pの搬送方向が切り換えられ、排出装置18側に記録材Pが搬送される。切換フラッパ15が、図中、上下方向に向いている場合には排出装置18側に記録材Pが搬送される。なお、切換フラッパ15が、図中、水平方向に向いている場合には、記録材Pは画像形成装置側の排出トレイ17に搬送される。そして、排出装置18側に記録材Pが搬送される場合には、記録材Pは排紙ローラ14から受け渡しローラ181に受け渡され、排出装置18側の切換フラッパ182によって搬送路が分岐する。切換フラッパ182が斜め上方向に向いている場合には、記録材Pは搬送ローラ183により挟持搬送された後、排出トレイ184に排出される。一方、切換フラッパ182が上下方向に向いている場合には、記録材Pは図中の搬送路を上方向に搬送される。上方向に搬送された記録材Pは、搬送ローラ185に挟持搬送され、最終的には排出ローラ186によって挟持搬送され、排出トレイ187に排出される。また、排紙ローラ14から排出装置18側の搬送ローラ183の間に存在する搬送路のガイド壁を、搬送路の上流から下流方向の順にJ1〜J4とする。
また、排出装置18の構成については、図1(B)のように受け渡しローラ181(以下、搬送ローラ181ともいう)が設けられていない場合も考えられる。図1(B)の構成の場合には、記録材Pは搬送ローラ183、又は搬送ローラ185に挟持搬送されるまでは、画像形成装置側の排紙ローラ14と加圧ローラ25による記録材Pの搬送力により、搬送路のガイド壁J1〜J4にガイドされる形で搬送される。なお、以下では、排出装置18に記録材Pが搬送された場合には、排出トレイ184に排出される例を代表例として説明するが、排出トレイ187に排出される場合についても、上述したように搬送される。
(搬送ローラ)
排出装置18に設けられた搬送ローラ181、183、185、186は、断熱性のシリコーンゴムから構成されており、カーボンなどの電気伝導材を添加することで、体積抵抗率1.0×10〜3×10(Ω・cm)程度に調整され、導電化されている。搬送ローラ181、183、185、186の外径は12mmであり、軸芯部には鉄、アルミニウムなどの金属材料が中実、中空で用いられる。また、ゴム材料としては、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)やTPU(熱可塑性ポリウレタン樹脂エラストマー)などが用いられることもある。加えて、搬送ローラ181、183、185、186に対向するローラはPOM材(熱可塑性ポリオキシメチレン)のコロが用いられており、搬送ローラ181、183、185、186の回転に従動して回転する。
[記録材の搬送制御]
まず、画像形成装置と排出装置18との間の記録材Pの搬送速度の制御に関係する構成について図を用いて説明する。図5は、画像形成装置と排出装置18との間の記録材Pの搬送制御に関する構成を示すブロック図である。画像形成装置では、制御部31がループ検知部12の検知結果に基づいて、第一の回転体である加圧ローラ25と第二の回転体である排紙ローラ14を駆動する第一の駆動手段である駆動源41の駆動を制御し、記録材Pの搬送速度を調整する。更に、制御部31は、上述した記録材Pの搬送速度の平均速度V’情報を排出装置18の制御部32に通知する。なお、本実施例では、加圧ローラ25と排紙ローラ14は、同一の駆動源である駆動源41により駆動されるため、加圧ローラ25と排紙ローラ14の駆動速度、即ち回転速度は、比例関係にある。一方、排出装置18は、画像形成装置に脱着可能であり、制御部32は、画像形成装置の制御部31からの記録材Pの搬送速度情報に基づいて、第三の回転体である搬送ローラ181を駆動する第二の駆動手段である駆動源42の駆動を制御する。
次に、画像形成装置と排出装置18間の記録材Pの搬送速度制御について、図を参照して説明する。図6(a)は、画像形成装置と排出装置18の記録材Pを搬送するローラの搬送力の強弱関係を示した図である。図6(a)では、画像形成装置の定着装置Cの加圧ローラ25の搬送力をF1、排紙ローラ14の搬送力をF2、排出装置18の搬送ローラ181の搬送力をF3としている。搬送力F1、F2、F3の強弱関係(大小関係)については、後述する。続いて、図6(b)は、図6(a)の搬送力の測定方法について説明するための図である。図6(b)において、測定対象のローラ対R(例えば、加圧ローラ25と定着フィルム26)に記録材Pを挟持させた状態にする。そして、記録材Pの図中矢印で示す搬送方向の後端に空孔Hを設け、空孔HにフォースゲージKのフックを引っかける。そして、この状態で、ローラ対Rを駆動させ、ローラ対Rの搬送力FaとフォースゲージKによる反力Fa’の両者の力がつり合い、記録材Pが搬送されない状態でのフォースゲージKの力Fa’を、ローラ対Rの搬送力Fと定義している。
続いて、定着装置Cの加圧ローラ25、排紙ローラ14、排出装置18の搬送ローラ181の搬送速度の関係について、図7を参照して説明する。図7(a)は、定着装置Cの加圧ローラ25の搬送速度V1、図7(b)は、排紙ローラ14の搬送速度V2、図7(c)は、排出装置18の搬送ローラ181の搬送速度V3の変化について示した図である。図7(a)、(b)、(c)の各図において、縦軸は、プロセススピードを100%としたときの、各ローラの搬送速度(単位:%)を示し、横軸は時間(time)、即ち、後述する駆動源41、2の駆動速度を変化させるタイミングを示している。なお、本実施例では、プロセススピードが100%の場合の記録材Pの搬送速度は、370mm/秒としている。
まず、定着装置Cの加圧ローラ25の搬送速度V1と、排紙ローラ14の搬送速度V2の関係について説明する。図7(a)、(b)の横軸には、駆動源41の駆動速度を変化させるタイミングを丸数字で示している。図中、丸数字1は記録材Pの先端が定着ニップ部に到達したタイミング、丸数字2は記録材Pの後端が転写ローラ6を通過したタイミング、丸数字3はプリント終了、又は後続の記録材Pの先端が定着ニップ部に突入したタイミングを示す。また、丸数字4は記録材Pの後端が定着排紙ローラ14を通過したタイミングを示している。
前述したように、制御部31は、ループ検知部12からの検知結果に基づいて、駆動源41の駆動速度をHighモード、又はLowモードの2つの値の設定を繰り返すことで、加圧ローラ25での搬送速度V1を一定に保っている。即ち、加圧ローラ25は、熱源である定着フィルム26から伝導される熱により加熱されて外径が変動し、これにより同じ駆動速度(回転速度)でも記録材Pを搬送する搬送速度が変動する。そのため、制御部31は、加圧ローラ25を駆動する駆動源41の駆動速度を、記録材Pのループ状態に応じて、Highモード(プロセススピードの101.3%)、又はLowモード(プロセススピードの95.3%)に切り替える。これにより、加圧ローラ25での記録材Pの搬送速度V1が一定に保たれることになる。
一方、加圧ローラ25と駆動源を同一とする排紙ローラ14は、加圧ローラ25のように定着フィルム26からの熱による影響が少ないため、外径の変動は少ない。その結果、駆動源41の駆動速度の変動によって、排紙ローラ14による記録材Pの搬送速度V2が大きく変化し、搬送速度V1と搬送速度V2に周速差が生じる場合がある。ここで、加圧ローラ25の搬送速度V1が排紙ローラ14の搬送速度V2よりも速い場合には、加圧ローラ25と排紙ローラ14の間に記録材Pのループが生じ、波打ち現象が発生する。波打ち現象とは、記録材Pがうねることにより平滑性を失う現象である。この現象を回避するために、搬送速度V2は搬送速度V1に対して常に速い速度となるように、搬送速度V2と搬送速度V1との大小関係は、V2>V1に設定している。そして、搬送速度の関係をV2>V1とすることによって、排紙ローラ14が加圧ローラ25により搬送される記録材Pを引っ張ることになる。そのため、排紙ローラ14が記録材Pを引っ張り過ぎると、記録材Pの端部での定着フィルム26のコバ削れや、定着装置Cの通過時間が減少することによるトナー像の定着不良が発生するおそれがある。そこで、これらの影響を回避するために、加圧ローラ25の搬送力F1と排紙ローラ14の搬送力F2の大小関係は、搬送力F1の方が搬送力F2よりも非常に大きい関係であるF1>>F2に設定している(図6(a)参照)。なお、本実施例では、搬送速度V1と搬送速度V2の関係は、V2≧V1+3%となるように設定している。加圧ローラ25の熱膨張により同じ駆動速度でも、加圧ローラ25の搬送速度は排紙ローラ14よりも所定の割合である3%程度速くなるが、+3%に限定されるものではなく、搬送力F1、F2の関係とのバランスを見て決定すればよい。
次に、駆動源41で駆動される排紙ローラ14の搬送速度V2と、駆動源42で駆動される排出装置18の搬送ローラ181、183、185、186の搬送速度V3との関係について説明する。ここでは、代表例として排出装置18の記録材Pの搬送路の最上流の搬送ローラ181についてのみ説明するが、他の搬送ローラ183、185、186についても同様である。また、図7(a)、(b)の丸数字1’は、記録材Pの先端が排出装置18の最上流の搬送ローラ181に突入するタイミングを示し、図7(c)に示す丸数字4は、記録材Pの後端が定着排紙ローラ14を通過するタイミングを示す。図5に示すように、排出装置18の搬送ローラ181を駆動する駆動源は駆動源42であり、排紙ローラ14を駆動する駆動源41とは、駆動源が異なる。したがって、ループ検知部12の検知結果に応じて駆動源41の駆動速度が変化することにより排紙ローラ14の搬送速度V2が変動しても、排出装置18の搬送ローラ181の搬送速度V3は変化しない。
ここで、記録材Pが常に排出装置18の搬送ローラ181と排紙ローラ14との間において、引っ張り合いになり過ぎず、また、ループ(撓み)が蓄積しすぎないためには、搬送速度V2と搬送速度V3の関係を次の関係に設定することが理想的である。即ち、搬送速度V2と搬送速度V3の関係をV2=V3と設定し、それぞれの搬送ローラにおいて記録材の搬送速度を同じにする。図7(d)は、従来例の記録材Pの搬送制御における排出装置18の搬送ローラ181の搬送速度を示す図であり、横軸、縦軸は図7(a)〜(c)と同様である。従来、排出装置18の搬送ローラ181の搬送速度は、図7(d)に示すように、排紙ローラ14の搬送速度V2の速度変動によらず、固定速度の搬送速度V3’に設定されていた。したがって、図7(d)の従来例(d1)のように搬送速度V3’をプロセススピードの104.3%に固定した場合には、排紙ローラ14の搬送速度V2(=98.3%=V+3%)との間に最大6%(=104.3%−98.3%)もの周速差が生じる。その結果、搬送ローラ181と排紙ローラ14との間で記録材Pが引っ張られるようになり、前述したような搬送路に記録材Pが摺擦することによる影響が生じる。逆に、図7(d)に示す従来例(d2)のように、搬送速度V3’をプロセススピードと同速の100%に固定した場合には、排紙ローラ14の搬送速度V2との間に最大4.3%(=104.3%−100%)の周速差が生じる。その結果、排紙ローラ14と搬送ローラ181との間に記録材Pのループが蓄積しすぎることになり、ループが蓄積しすぎたことにより、記録材Pが搬送路に摺擦することによる影響が生じる。なお、排紙ローラ14と排出装置18の搬送ローラ181との間の周速関係で生じる影響については、後で詳しく説明する。
次に搬送力F3と搬送力F1、F2の関係について説明する。上述したように、排紙ローラ14の搬送力F2は、加圧ローラ搬送力F1よりも弱い設定(F1>>F2)としている。排出装置18を装着した際、排紙ローラ14の弱い搬送力F2が排出装置18の搬送ローラ(例えば搬送ローラ181)の搬送力F3よりも支配的な場合(F2>F3)には、厚紙やOHTのような坪量の大きな記録材を搬送するのには力不足となる。そのため、搬送ローラの搬送力F3を強めに設定し、搬送力不足を回避している(F3>F2)(図6(a)参照)。なお、加圧ローラ25において、加圧ローラ25の搬送力F1よりも排出装置18の搬送ローラの搬送力F3の方を強くすると(F1<F3)、加圧ローラ25の搬送力F1に対して、下流のローラの搬送力が大きくなってしまう。そのため、排紙ローラ14の搬送力F2と加圧ローラ25の搬送力F1の関係を、F2>F1とすることによる影響と同様に、排出装置18の搬送ローラが加圧ローラ25により搬送中の記録材Pを引っ張り過ぎることになる。その結果、記録材Pの端部での定着フィルムのコバ削れや、定着装置Cを経過する時間が減少することによるトナー像の定着不良が発生するおそれがある。そこで、これらの影響を避けるため、加圧ローラ25の搬送力F1よりも排出装置18の搬送ローラの搬送力F3は非常に弱い設定としている(F1>>F3)。以上のことから、搬送力F1、F2、F3の大小関係は、F1>F3>F2となる。
続いて、画像形成装置に排出装置18を装着したときの、排出装置18の搬送ローラ181、183、185、186の搬送速度V3について、図7(b)、(c)を用いて説明する。ここでは、搬送ローラ181について説明するが、他の搬送ローラ183、185、186についても同様の搬送速度と同様のタイミングで動作する。図7(c)に示すように、搬送ローラ181の搬送速度V3は、記録材Pの先端が搬送ローラ181に突入するタイミング(図7(c)の丸数字1’)までは、プロセススピードに対して100%で動作している。制御部31は、記録材Pの先端が搬送ローラ181に突入するタイミング(図7(b)の丸数字1’)から記録材Pの後端が転写ローラ6を通過するまで(図7(b)の丸数字2)の、加圧ローラの搬送速度V1の平均速度V’を算出する。そして、制御部31は、平均搬送速度V’の速度情報を排出装置18の制御部32へ通知し、制御部32は駆動源42の駆動速度を制御して、搬送ローラ181が搬送速度V3=V’+3%となるように駆動する(図7(c)参照)。そして、制御部31は、記録材Pの後端が転写ローラ6を通過する(図7(b)の丸数字2)と、加圧ローラの搬送速度V1の平均速度Vを算出し、制御部32に搬送平均速度Vの速度情報を通知する。制御部32は、制御部31から平均速度Vの搬送速度情報を受信し、搬送ローラ181を搬送速度V3=V+3%で駆動させる(図7(c)参照)。このとき、搬送速度V3は、排紙ローラ14の搬送速度V2との速度差がほぼ無くなるような速度に設定する。これは、記録材Pの搬送を安定させることが目的であり、+3%は一例であり、加圧ローラ25と排紙ローラ14の速度差や各ローラ間の搬送力に基づいて決定すればよい。本実施例では、排紙ローラ14の搬送速度V2は、V2=V1(加圧ローラ25の搬送速度)+3%としている。その結果、排出装置18の搬送ローラの搬送速度V3、排紙ローラ14の搬送速度V2、加圧ローラ25の搬送速度V1の関係は、V3=V2=V1+3%となる。その後、排出装置18の搬送ローラは搬送速度V3で動作し、後続の記録材Pがある場合には、現在、搬送中の記録材Pの後端が排紙ローラ14を通過すると、再度、プロセススピードと同じ100%の搬送速度に変速され、上述した動作を繰り返す。また、後続の記録材Pがない場合には、排出装置18の全ての搬送ローラは、プリント終了時まで搬送速度V3=V+3%で動作する。
[搬送制御のフローチャート]
本実施例における記録材Pの搬送制御のフローチャートを図8に示す。図8(a)のフローチャートに基づく制御は、画像形成装置の制御部31がROM等に記憶されているプログラムに基づき実行する。図8(b)のフローチャートに基づく制御は、排出装置の制御部32がROM等に記憶されているプログラムに基づき実行する。
まず、図8(a)のフローチャートについて説明する。制御部31は、カセット7から記録材Pを搬送させ、画像形成動作を開始する(S1)。そして、制御部31は駆動源41の駆動速度を制御し、加圧ローラ25による記録材Pの搬送速度をV0に設定する(S2)。ここで、V0とはプロセススピードに対して100%の搬送速度である。制御部31は画像形成を開始してから第一の所定時間T1が経過したか否かを判断する(S3)。第一の所定時間T1は、記録材Pに対応するプロセススピードに合わせて設定され、記録材Pの先端が定着ニップ部に突入するまでに要する時間である。第一の所定時間T1が経過したと判断すると、制御部31はループ検知部12による記録材Pのループ制御を開始する(S4)。つまり、ループ検知部12がオンの場合に(S5)加圧ローラ25による記録材Pの搬送速度をHighに設定し(S6)、ループ検知部12がオフの場合に(S5)加圧ローラ25による記録材Pの搬送速度をLowに設定する(S7)。
制御部31は画像形成を開始してから第二の所定時間T2が経過したか否かを判断する(S8)。第二の所定時間T2は、記録材Pのプロセススピードに合わせて設定され、記録材Pの先端が排出装置18の最上流の搬送ローラに突入するまでに要する時間である。第二の所定時間T2が経過したと判断すると、制御部31はそれまでの区間における記録材Pの平均搬送速度V´を算出する(S9)。制御部31は算出した平均搬送速度V´の情報を排出装置18の制御部32へ送信する(S10)。
制御部31は画像形成を開始してから第三の所定時間T3が経過したか否かを判断する(S11)。第三の所定時間T3は、記録材Pのプロセススピードに合わせて設定され、記録材Pの後端が転写ローラ6を通過するまでに要する時間である。第三の所定時間T3が経過したと判断すると、制御部31はループ制御を終了し、それまでの区間における記録材Pの平均搬送速度Vを算出する(S12)。そして、制御部31は駆動源41の駆動速度を制御し、加圧ローラ25による記録材Pの搬送速度を算出した平均搬送速度Vに設定する(S13)。制御部31は記録材Pが画像形成装置から排出されたか否かを判断し(S14)、排出されたと判断した場合は次の画像形成指示の有無を確認する(S15)。次の画像形成指示がある場合、制御部31の処理はS1へと戻る。一方、次の画像形成指示がない場合、本フローチャートの制御を終了する。
次に、図8(b)のフローチャートについて説明する。制御部32は、駆動源42の回転を開始させ(S16)、搬送ローラ181による記録材Pの搬送速度をV3に設定する(S17)。ここで、V3とは上述した通り、V3=V0+3%の搬送速度である。制御部32は画像形成装置の制御部31から平均搬送速度V´の情報を受信すると(S18)、駆動源42の駆動速度を制御し、搬送ローラ181による記録材Pの搬送速度をV´+3%に設定する(S19)。制御部32は記録材Pが排出装置18から排出されたか否かを判断し(S20)、排出されたと判断した場合は本フローチャートの制御を終了する。
[実施例と従来例との比較評価]
上述したように、本実施例では、排紙ローラ14の搬送速度V2と排出装置18の搬送ローラの搬送速度V3は、速度差がほぼ無くなるような速度となっているが、ここでは、2つの搬送速度V2、V3との間に速度差がある場合の搬送状態について説明する。図9は、排紙ローラ14の搬送速度V2と排出装置18の搬送ローラの搬送速度V3が、V2>V3の関係の場合と、V3>V2の関係の場合の搬送性を説明した図である。なお、図9(A)は搬送ローラ181が設けられた場合を示す図であり、図9(B)は搬送ローラ181が設けられていない場合を示す図である。
まず、図9(A)を用いて、搬送ローラ181が設けられている場合について説明する。図9(A)の(A−1)に示す排出装置18の搬送ローラ181の搬送速度V3が排紙ローラ14の搬送速度V2よりも遅い場合(V2>V3)には、排紙ローラ14と搬送ローラ181との間で記録材Pのループが大きくなる。その結果、記録材Pが搬送路を兼ねている切換フラッパ15に記録材Pが強く摺擦し、記録材Pの画像形成側のトナーが剥ぎ取られることによる画像欠損や、剥ぎ取られたトナーが搬送路に飛散することによる搬送路トナー汚れが発生するおそれがある。また、記録材Pが搬送路に摺擦することにより、排出装置18の搬送ローラ181や排紙ローラ14にバックテンションが加わり、各ローラの搬送力が低下し、紙詰まりが発生するおそれがある。
一方、図9(A)の(A−2)に示す排出装置18の搬送ローラ181の搬送速度V3が排紙ローラ14の搬送速度V2よりも速い場合(V3>V2)には、記録材Pが排出装置18の搬送ローラ181に引っ張られ、搬送路のガイド壁J1に摺擦される。そして、記録材Pが摺擦されることにより、記録材Pにバックテンションが加わり、排出装置18の搬送ローラ181や排紙ローラ14の搬送力が低下し、紙詰まりが発生する場合がある。
次に、図9(B)を用いて、受け渡しローラ181が設けられていない場合について説明する。図9(B)の(B−1)に示す排出装置18の搬送ローラ183の搬送速度V3が排紙ローラ14の搬送速度V2よりも遅い場合(V2>V3)には、記録材Pが排紙ローラ14により搬送ローラ183方向に押し込まれる。これにより記録材Pのループが蓄積し、記録材Pが搬送路を兼ねている切換フラッパ15やガイド壁J3、J2、J4に強く摺擦される。記録材Pが切換フラッパ15やガイド壁J3に摺擦される場合には、記録材Pの画像形成側が強く擦られることにより画像欠損が発生したり、剥ぎ取られたトナーにより搬送路が汚れたりする場合がある。また、記録材Pが切換フラッパ15やガイド壁J3、J2、J4に摺擦することにより、特に記録材Pが厚紙などの剛性の強い記録材の場合には、搬送力の弱い排紙ローラ14側へ引き戻す力が働き、排紙ローラ14の搬送力が低下する。その結果、紙詰まりが発生するおそれがある。
一方、図9(B)の(B−2)に示す排出装置18の搬送ローラ183の搬送速度V3が排紙ローラ14の搬送速度V2よりも速い場合(V3>V2)には、記録材Pは排出装置18の搬送ローラ183により引っ張られる。その結果、搬送ローラ183と排紙ローラ14との間が記録材Pの直線的な搬送となる。図9(B)に示すように2つのローラ間の搬送路が湾曲している場合には、記録材Pが搬送路のガイド壁J3に摺擦し、記録材Pの画像形成側が強く擦られることにより画像欠損が発生するおそれがある。また、記録材Pが搬送路のガイド壁J1、J3に擦られることにより、バックテンションが排出装置18の搬送ローラ183に加わることにより搬送力が低下し、紙詰まりが発生するおそれがある。
次に、本実施例の構成における記録材擦れによる画像不良の発生頻度や、紙詰まり(ジャム)の発生頻度についての評価結果を、従来例での評価結果とともに表1、表2に示す。表1、表2に示す本実施例での評価は、画像不良や紙詰まりが発生しやすい図1(B)の構成で行った。表1は、記録材擦れによる画像不良の発生頻度について、記録材Pの紙質毎の評価結果を示しており、左側の表は、普通紙・薄紙を使用した場合の評価結果、右側の表は厚紙を使用した場合の評価結果を示している。同様に、表2は、紙詰まり発生頻度について、記録材Pの紙質毎の評価結果を示しており、左側の表は、普通紙・薄紙を使用した場合の評価結果、右側の表は厚紙を使用した場合の評価結果を示している。
各表の構成は同じであり、最も左側の列は、排紙ローラ14のプロセススピードに対する搬送速度(%)(図中、定着排紙R)を示しており、98%、100%、102%、104%の2%刻みとなっている。なお、排紙ローラ14の搬送速度は、上述したように、平均速度の算出値+3%である98.3%〜104.3%の範囲で0.1%刻みずつ変化するように制御可能である。一方、左から2番目の列以降は排出装置18の搬送ローラ181等の搬送速度に対応した列となっており、左から2番目の列は、上述した本実施例での搬送ローラの搬送速度制御を行った場合の評価結果を示している。右側から2つの列は、図7(d)を用いて説明した、排出装置18の搬送ローラの搬送速度を固定速度(図中、固定速)にした場合の評価結果を示している。なお、従来例の場合の固定速度は、プロセススピードに対する100%の場合と104%の2つの場合で評価を行った。また、表1、表2中の記号の意味については、次の通りである。表1における「○」は画像不良の発生なし、「△」は排出装置18の搬送路のガイド壁に記録材Pが摺擦されることにより、記録材P上のトナーが剥ぎ取られ、軽微な画像不良が発生した場合、「×」は実用上、重大な画像不良が生じたことを表している。一方、表2は、1000枚の記録材Pを通紙したときに排出装置18が起因の紙詰まり発生回数の評価結果を示しており、「○」は紙詰まり回数が0回、「△」は、紙詰まり回数が5回未満、「×」は紙詰まり回数が5回以上であることを表している。
Figure 0006833398
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表1より、従来例の排出装置の搬送ローラの搬送速度が固定速度の場合には、記録材Pが搬送路のガイド壁に擦れることによる画像不良が派生しているが、本実施例の場合には上述した各ローラの搬送速度の制御により、画像不良が発生しなくなることが分かる。また、表2についても、従来例の排出装置の搬送ローラの搬送速度が固定速度の場合には、紙詰まりが発生しているが、本実施例の場合には、上述した各ローラの搬送速度の制御により、紙詰まりが発生しなくなることが分かる。即ち、表1、表2に示す評価結果から、各ローラの搬送速度の制御により、記録材搬送路のガイド壁に記録材Pが接触しなくなることで、記録材Pの擦れによる画像不良や、紙詰まりが減少することが分かる。
以上説明したように、本実施例によれば、転写部から定着装置間のループ制御による記録材搬送の平均速度情報を排出装置側にフィードバックすることで、排紙ローラと排出装置の搬送ローラ間において、記録材のループが一定量で保持される。即ち、画像形成装置の排紙ローラの搬送速度の情報を画像形成装置側の制御部から排出装置側の制御部に通知し、通知された搬送速度に応じて排出装置の搬送ローラの速度を指示する。これにより、記録材のループが一定量で保持され、定着排紙ローラと排出装置搬送ローラの間の記録材の搬送性を安定させ、紙詰まりの発生抑制、記録材へのダメージや画像不良の発生を低減できる。
また、ループ検知部を定着装置より下流に設けることによる部材の追加や、搬送路の幅を拡張することがないことにより、コストアップが発生しない。更に、センサを用いないことや、搬送路の短縮・縮小により画像形成装置内のスペース削減の効果も期待でき、画像形成装置の小型化につながる。
以上説明したように、画像形成装置と排出装置との間の記録材の搬送を安定させることができる。
実施例1では、制御部31はループ検知部12での検知結果に基づいて制御される加圧ローラ25の搬送速度の平均値を算出し、排出装置18側に通知し、排出装置18の制御部32が搬送ローラ181等の搬送速度を制御する構成について説明した。実施例2では、画像形成装置にループ検知部12が設けられていない構成の場合に、ヒータ20からの熱による加圧ローラ25の加熱の度合いに応じて、排出装置18の搬送速度を制御する構成について説明する。
[定着器の加熱度合いと定着カウンタによる予測]
まずは、加圧ローラ25の加熱度合いについて説明する。一般にヒータ20により発生した熱は、記録材P上の未定着トナー像を過熱して記録材Pに定着させるとともに、ヒータ20の熱の一部は、比較的熱容量の大きな加圧ローラ25に伝導されることが知られている。そのため、プリント動作が繰り返されるに伴い、加圧ローラ25の温度が徐々に上昇していく。そして、この現象は、加圧ローラ25に対するヒータ20からの熱の流入量と、加圧ローラ25からの放熱量との熱収支が釣り合うまで継続される。そのため、加圧ローラ25の温度が比較的低い状態では、ヒータ20において発生した熱量が加圧ローラ25に流入(伝導)しやすいといえる。本実施例では、この流入しやすさの指標として、加圧ローラ25の温度に着目し、加圧ローラ25の加熱度合いと定義する。
次に、加圧ローラ25の加熱度合いを予測する定着カウンタ予測方式について説明する。本実施例における定着カウンタ予測方式は、プリント動作中の所定時間毎に動作状態に応じた所定の係数(カウント値)を加算し、積算された定着カウンタのカウント値に応じて、加圧ローラ25の現在の温度を予測するものである。具体的には、プリント動作の状態を数段階に分割し、その分割された時間(動作状態、又は動作段階という)毎に係数(カウント値)を定める。分割された時間とは、予備加熱時(ヒータ20へ電力供給の開始から、トップセンサ8が記録材Pの先端を検知しオンするまでの時間)、通紙時(トップセンサ8がオンしてから、記録材Pの後端が通過してトップセンサ8がオフするまでの時間)である。また、分割された時間とは、例えば、紙間時(トップセンサ8がオフしてから次の記録材Pの検知によりオンするまでの時間)、本体停止時(プリント動作が行われていない時間)である。定められる係数(カウント値)は、単位時間あたりに加圧ローラ25へ加えられる熱量に比例する値であり、各動作状態におけるヒータ20への投入電力量や放熱量の違いなどに基づいて算出された値である。
図10(a)に、定着カウンタ予測方式による定着カウンタのカウント値(横軸)と加圧ローラ25の温度(℃)(縦軸)との関係を示す。図10(a)に記載したように、定着カウンタのカウント値毎に領域A〜Cを設け、定着カウンタのカウント値が0〜2000を領域A、2001〜4000を領域B、4001以上を領域Cと規定する。それぞれの領域における、画像形成装置の動作状態に応じた定着カウンタの加算係数の例を表3に示している。表3において、画像形成装置の装置状態を示す動作状態の列は、上述した予備過熱状態、通紙時、紙間時、本体停止時となっている。定着カウンタは、定着カウンタの積算されたカウント値(0〜2000、2001〜4000、4001〜)に応じて、画像形成装置の動作状態に応じて、加算される係数値が表されている。そして、制御部31は、それぞれの動作状態において200msec(ミリ秒)経過する毎に、表3中の対応する係数を定着カウンタのカウント値に加算していき、積算されたカウント値に応じて、加圧ローラ25の現在の温度を予測する。例えば、定着カウンタのカウント値が1000で、予備加熱状態の場合には定着カウンタには7が加算され、定着カウンタのカウント値が3000で、通紙時の場合には、定着カウンタには3が加算される。また、例えば、定着カウンタが4500で、本体停止時の場合には、定着カウンタのカウントから18が減算される。なお、画像形成装置本体の電源がオフされると、定着カウンタのカウント値はリセットされる。そして、電源がオンされると、電源がオンされたときのヒータ20の温度を検知する温度検知部材であるサーミスタ24による温度情報をもとに、定着カウンタの初期値が決定される。そして、その後は、所定の時間が経過する毎に、定着カウンタに設定された初期値に対して、表3に表された動作状態に対応する係数が随時加算される。
Figure 0006833398
また、設置環境の温湿度を計測する環境センサを採用した構成の場合には、温度や湿度情報に基づいて加算する係数を補正してもよい。その場合は、加圧ローラ25の温度へ影響を与える因子として、環境毎に異なる記録材Pの温度や加圧ローラ25の放熱量、投入電力量などの違いを考慮して、実際の加圧ローラ25の温度予測の精度を向上させることを目的とする。なお、加圧ローラの加熱度合いを予測する方法は、上述の方式に限定されるものではなく、例えばプリント枚数から判断する方法などでもよい。
[画像形成装置の搬送速度]
本実施例においては、転写ニップ部から定着装置Cまでの搬送路における記録材Pの搬送を安定させるため、ヒータ20の熱により加圧ローラ25の外径膨張による搬送速度の変化を定着カウントにより演算・予測する。そして、予測される搬送速度の変化に応じて、駆動源41の駆動速度を変化させることで、記録材Pの搬送速度を可能な限り一定に保つ速度制御を用いる。図10(b)は、定着カウントと、加圧ローラ25の記録材Pの搬送速度を一定に保つために必要な駆動源41の駆動速度の関係を示す図であり、横軸は定着カウンタのカウント値、縦軸は加圧ローラ25の駆動速度(プロセススピードに対する%で示す)である。図10(b)においては、図10(a)で規定した領域A、B、Cにおける加圧ローラ25の搬送速度を熱膨張によらず一定にするために必要な加圧ローラ25の駆動速度が示されている。ここで、領域Aにおいては、加圧ローラ25の温度は比較的低い領域なので、加圧ローラ25の外径は小さく、駆動速度を少し早く駆動させる必要がある。次に、領域Bは、加圧ローラ25が温まった暖かい状況であり、加圧ローラ25は少し膨張し、外径は領域Aに比べて大きくなる。領域Cでは、加圧ローラ25は熱い状況であり、加圧ローラ25が膨張して、外径が更に大きくなっているため、駆動源41の駆動速度を大きく減速させている。これらの加圧ローラ25の駆動速度の変化により、各領域での加圧ローラ25の搬送速度が大きく変わらず、記録材Pの搬送を安定させている。図10(b)に示すように、定着カウントがカウントアップしても加圧ローラ25の搬送速度を一定に保つには、加圧ローラ25の駆動速度を遅くすることで達成される。本実施例においては、定着カウンタの領域を3つの領域A、B、Cに分け、それぞれの中心値の駆動速度をそれぞれの領域における加圧ローラ25の駆動速度としている。本実施例においては、領域を3つに分割しているが、更に分割してもよい。定着カウンタの精度が高く、分割された領域毎の範囲が細かいほど、加圧ローラ25の搬送速度を一定に保つことができ、転写ニップ部から定着装置Cまでの搬送路における記録材Pの搬送を安定させることができる。
[排出装置の搬送速度]
排出装置18の各搬送ローラ(例えば搬送ローラ181等)の搬送速度は、実施例1と同様に、制御部31から通知される、領域A〜C毎の加圧ローラ25の搬送速度に基づいて、制御部32が決定する。表4は、定着カウンタの領域と加圧ローラ駆動速度、排出装置の搬送速度の関係を表した表である。表4の列は、左から定着カウンタ、領域、加圧ローラ駆動速度予測値、排出装置搬送速度から構成されている。定着カウンタには、領域A、B、Cに対応する定着カウンタのカウンタ値の範囲が記載されている。加圧ローラ駆動速度予測値は、領域に対応した加圧ローラ25の駆動速度の予測値、即ち図10(b)で示した各領域における駆動速度の中心値である、101.3%、98.3%、96.2%が記載されている。また、排出装置搬送速度は、加圧ローラ25の駆動速度の予測値に基づいて設定される搬送ローラ181等の搬送速度が記載されている。排出装置18の各搬送ローラの搬送速度は、実施例1と同様に、排紙ローラ14と加圧ローラ25の搬送速度の周速差により決定し、本実施例においては、加圧ローラ25の駆動速度+3%としている。なお、排出装置18の搬送ローラの搬送速度は、駆動源42の駆動速度に比例した速度となる。
Figure 0006833398
[搬送制御のフローチャート]
本実施例における記録材Pの搬送制御のフローチャートを図11に示す。図11(a)のフローチャートに基づく制御は、画像形成装置の制御部31がROM等に記憶されているプログラムに基づき実行する。図11(b)のフローチャートに基づく制御は、排出装置の制御部32がROM等に記憶されているプログラムに基づき実行する。
まず、図11(a)のフローチャートについて説明する。制御部31は、カセット7から記録材Pを搬送させ、画像形成動作を開始する(S21)。そして、制御部31は駆動源41の駆動速度を制御し、加圧ローラ25による記録材Pの搬送速度をV0に設定する(S22)。ここで、V0とはプロセススピードに対して100%の搬送速度である。制御部31は画像形成を開始してから第一の所定時間T1が経過したか否かを判断する(S23)。第一の所定時間T1は、記録材Pに対応するプロセススピードに合わせて設定され、記録材Pの先端が定着ニップ部に突入するまでに要する時間である。第一の所定時間T1が経過したと判断すると、制御部31は上述した速度更新制御を開始する(S24)。つまり、制御部31はその時点における暖気カウンタがAからCのどの領域に属するかを確認し(S25)、加圧ローラ25による記録材Pの搬送速度を対応する領域の搬送速度Viに設定する(S26)。
制御部31は画像形成を開始してから第二の所定時間T2が経過したか否かを判断する(S27)。第二の所定時間T2は、記録材Pのプロセススピードに合わせて設定され、記録材Pの先端が排出装置18の最上流の搬送ローラに突入するまでに要する時間である。第二の所定時間T2が経過したと判断すると、制御部31はその時点の記録材Pの搬送速度Viの情報を排出装置18の制御部32へ送信する(S28)。
制御部31は画像形成を開始してから第三の所定時間T3が経過したか否かを判断する(S29)。第三の所定時間T3は、記録材Pのプロセススピードに合わせて設定され、記録材Pの後端が転写ローラ6を通過するまでに要する時間である。第三の所定時間T3が経過したと判断すると、制御部31は速度更新制御を終了する(S30)。そして、制御部31は駆動源41の駆動速度を制御し、加圧ローラ25による記録材Pの搬送速度を搬送速度Viに維持する(S31)。制御部31は記録材Pが画像形成装置から排出されたか否かを判断し(S32)、排出されたと判断した場合は次の画像形成指示の有無を確認する(S33)。次の画像形成指示がある場合、制御部31の処理はS1へと戻る。一方、次の画像形成指示がない場合、本フローチャートの制御を終了する。
次に、図11(b)のフローチャートについて説明する。制御部32は、駆動源42の回転を開始させ(S34)、搬送ローラ181による記録材Pの搬送速度をV3に設定する(S35)。ここで、V3とは上述した通り、V3=V0+3%の搬送速度である。制御部32は画像形成装置の制御部31から搬送速度Viの情報を受信すると(S36)、駆動源42の駆動速度を制御し、搬送ローラ181による記録材Pの搬送速度をVi+3%に設定する(S37)。制御部32は記録材Pが排出装置18から排出されたか否かを判断し(S38)、排出されたと判断した場合は本フローチャートの制御を終了する。
本実施例の図1(B)に示す構成における記録材擦れによる画像不良の発生頻度や、紙詰まり(ジャム)の発生頻度についての評価結果を表5、表6に示す。表5は、記録材擦れによる画像不良の発生頻度について、記録材Pの紙質毎の評価結果を示しており、左側の表は、普通紙・薄紙を使用した場合の評価結果、右側の表は厚紙を使用した場合の評価結果を示している。同様に、表6は、紙詰まり発生頻度について、記録材Pの紙質毎の評価結果を示しており、左側の表は、普通紙・薄紙を使用した場合の評価結果、右側の表は厚紙を使用した場合の評価結果を示している。
各表の構成は同じであり、最も左側の列は、排紙ローラ14のプロセススピードに対する搬送速度(%)(図中、定着排紙R)を示しており、99.2%、101.3%、104.3%となっている。一方、左から2番目の列以降は排出装置18の搬送ローラ183等の搬送速度に対応した列となっており、左から2番目の列は、上述した本実施例での搬送ローラの搬送速度制御を行った場合の評価結果を示している。右側から2つの列は、図7(d)を用いて説明した、排出装置18の搬送ローラの搬送速度を固定速度(図中、固定速)にした場合の評価結果を示している。なお、従来例の場合の固定速度は、プロセススピードに対する100%の場合と104%の2つの場合で評価を行った。また、表5、表6中の記号の意味については、次の通りである。表5における「○」は画像不良の発生なし、「△」は排出装置18の搬送路のガイド壁に記録材Pが摺擦されることにより、記録材P上のトナーが剥ぎ取られ、軽微な画像不良が発生した場合、「×」は実用上、重大な画像不良が生じたことを表している。一方、表6は、1000枚の記録材Pを通紙したときに排出装置18が起因の紙詰まり発生回数の評価結果を示しており、「○」は紙詰まり回数が0回、「△」は、紙詰まり回数が5回未満、「×」は紙詰まり回数が5回以上であることを表している。
Figure 0006833398
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表5より、従来例の排出装置の搬送ローラの搬送速度が固定速度の場合には、記録材Pが搬送路のガイド壁に擦れることによる画像不良が派生しているが、本実施例の場合には上述した各ローラの搬送速度の制御により、画像不良が発生しなくなることが分かる。また、表6についても、従来例の排出装置の搬送ローラの搬送速度が固定速度の場合には、紙詰まりが発生しているが、本実施例の場合には、上述した各ローラの搬送速度の制御により、紙詰まりが発生しなくなることが分かる。即ち、表5、表6に示す評価結果から、加圧ローラ25の温度予測に基づく各ローラの搬送速度の制御により、記録材搬送路のガイド壁に記録材Pが接触しなくなることで、記録材Pの擦れによる画像不良や、紙詰まりが減少することが分かる。
以上説明したように、本実施例によれば、画像形成装置と排出装置との間の記録材の搬送を安定させることができる。
14 排紙ローラ
25 加圧ローラ
31 制御部
32 制御部
41 駆動源
42 駆動源
181 搬送ローラ

Claims (15)

  1. 記録材に画像形成を行う画像形成装置と、前記画像形成された記録材を排出する排出装置と、を備える画像形成システムであって、
    前記画像形成装置は、
    記録材に画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により形成された画像を記録材に定着する定着手段と、
    前記定着手段により画像が定着された記録材を前記排出装置へ排出する排出手段と、
    前記定着手段及び前記排出手段を駆動する第一の駆動と、
    前記第一の駆動を制御する第一の制御手段と、
    前記画像形成手段と前記定着手段の間における記録材のループ量を検知するループ検知手段と、
    を有し、
    前記排出装置は、
    前記画像形成装置から排出された記録材を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段を駆動する第二の駆動と、
    前記第二の駆動を制御する第二の制御手段と、
    を有し、
    前記第一の制御手段は、前記ループ検知手段により検知される前記ループ量が所定の範囲に収まるように前記第一の駆動源の駆動速度を制御するとともに、前記ループ量に基づいて制御された前記第一の駆動源の駆動速度に関する情報を前記第二の制御手段に通知し、
    前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段より通知された前記第一の駆動源の駆動速度に関する情報に応じて、前記第二の駆動源の駆動速度を制御することを特徴とする画像形成システム。
  2. 前記画像形成手段は、像担持体に形成された画像を記録材に転写する転写手段を有し、
    前記定着手段は、ヒータ部と、前記ヒータ部により加熱されるフィルムと、前記フィルムに当接してニップ部を形成し、前記ニップ部に搬送される記録材を加圧しながら搬送する加圧ローラと、を有し、
    前記排出手段は、排出ローラであり、前記搬送手段は、搬送ローラであることを特徴とする請求項に記載の画像形成システム。
  3. 前記加圧ローラの外径は、前記フィルムを介して前記ヒータ部より伝導される熱により変動することを特徴とする請求項に記載の画像形成システム。
  4. 前記加圧ローラと前記排ローラの回転速度は、比例関係にあることを特徴とする請求項又は請求項に記載の画像形成システム。
  5. 前記加圧ローラが記録材をニップする力をF1、前記排ローラが記録材をニップする力をF2、前記搬送ローラが記録材をニップする力をF3とすると、
    記録材をニップする力の関係は、F1>F3>F2を満たすことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成システム。
  6. ループ検知手段は、発光部と前記発光部からの光を受ける受光部とを有したセンサ部と、当接する記録材のループ状態により回動し、前記発光部から光の透過又は遮光をするフラグと、を有し、前記受光部の前記発光部からの光の検知結果に基づいて、前記記録材のループ量を検知することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成システム。
  7. 前記第一の制御手段は、前記ループ検知手段の検知結果に基づいて、前記第一の駆動の駆動速度を第一の速度、又は前記第一の速度よりも遅い第二の速度に切り替えることにより、記録材の前記ループ量が前記所定の範囲収まるように制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成システム。
  8. 前記第一の制御手段は、前記定着手段の駆動速度の切り替えを、記録材の先端が前記定着手段に到達してから、前記記録材の後端が前記画像形成手段を通過するまでの第一の区間で行い、前記記録材の後端が前記画像形成手段を通過した後は、前記定着手段を前記第一の区間における前記定着手段の平均速度にて駆動することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成システム。
  9. 前記第一の制御手段は、記録材の先端が前記定着手段に突入してから、前記記録材の先端が前記排出装置の前記搬送手段に突入するまでの第二の区間における前記定着手段の平均速度、及び前記第一の区間における前記定着手段の平均速度を前記第二の制御手段に通知することを特徴とする請求項に記載の画像形成システム、
  10. 前記第二の制御手段は、前記第二の駆動を制御して、前記搬手段を、前記第一の制御手段より通知された前記定着手段の平均速度に、所定の割合を加えた速度で駆動することを特徴とする請求項に記載の画像形成システム。
  11. 記録材に画像形成を行う画像形成装置と、前記画像形成された記録材を排出する排出装置と、を備える画像形成システムであって、
    前記画像形成装置は、
    記録材に画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により形成された画像を記録材に定着する定着手段と、
    前記定着手段により画像が定着された記録材を前記排出装置へ排出する排出手段と、
    前記定着手段及び前記排出手段を駆動する第一の駆動源と、
    前記第一の駆動源を制御する第一の制御手段と、
    を有し、
    前記排出装置は、
    前記画像形成装置から排出された記録材を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段を駆動する第二の駆動源と、
    前記第二の駆動源を制御する第二の制御手段と、
    を有し、
    前記第一の制御手段は、前記画像形成手段と前記定着手段の間における記録材のループ量が所定の範囲に収まるように、前記定着手段の温度に関する情報に応じて前記第一の駆動源の駆動速度を制御するとともに、前記ループ量に基づいて制御された前記第一の駆動源の駆動速度に関する情報を前記第二の制御手段に通知し、
    前記第二の制御手段は、前記第一の制御手段より通知された前記第一の駆動源の駆動速度に関する情報に応じて、前記第二の駆動源の駆動速度を制御することを特徴とする画像形成システム。
  12. 前記第一の制御手段は、カウント値に基づいて前記定着手段の温度を予測するためのカウンタを有し、所定の時間毎に前記カウンタのカウント値に、前記画像形成手段の現在の動作状態に応じた所定のカウント値を積算し、前記積算されたカウント値に基づいて前記定着手段の温度を予測することを特徴とする請求項11に記載の画像形成システム。
  13. 前記所定のカウント値は、前記画像形成手段が画像形成動作を行っている場合には、正のカウント値であり、前記画像形成手段が画像形成動作を停止している場合には負のカウント値であることを特徴とする請求項12に記載の画像形成システム。
  14. 記第二の制御手段は、前記第二の駆動源を制御して、前記搬送手段を、前記第一の制御手段より通知された前記定着手段の駆動速度に所定の割合を加えた速度で駆動することを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の画像形成システム。
  15. 記録材に画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により形成された画像を記録材に定着する定着手段と、
    前記定着手段により画像が定着された記録材を搬送する第一の搬送手段と、
    前記定着手段及び前記第一の搬送手段を駆動する第一の駆動源と、
    前記画像形成手段と前記定着手段の間に形成された記録材のループ量を検知するループ検知手段と、
    前記第一の搬送手段により搬送された記録材を搬送する第二の搬送手段と、
    前記第二の搬送手段を駆動する第二の駆動源と、
    前記第一の駆動源と前記第二の駆動源を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記ループ検知手段により検知される前記ループ量が所定の範囲に収まるように前記第一の駆動源の駆動速度を制御し、前記ループ量に基づいて制御された前記第一の駆動源の駆動速度に関する情報に応じて、前記第二の駆動源の駆動速度を制御することを特徴とする画像形成システム。
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