JP6833283B2 - 吐出容器 - Google Patents

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Description

本発明は、内容物を収容する容器本体と、容器本体の口部に装着される吐出キャップと、吐出キャップの内側に配置されるスリット弁構造の逆止弁と、を備えた吐出容器に関する。
従来、内容物を収容する容器本体の口部に吐出口を備えた吐出キャップを装着した構成を有し、容器本体の胴部を押圧(スクイズ)することで、容器本体に収容されている内容物を吐出口から所望の量だけ吐出させることができるようにした吐出容器が知られている。
また、このような吐出容器として、容器本体から吐出口を通した内容物の吐出を許容する一方、内容物や外気の容器本体内への流入を阻止する逆止弁を設けた構成のものが知られている。
例えば特許文献1には、内容物の収容空間を形成する容器本体と、内容物の吐出口を有し、容器本体の口部に装着される吐出キャップとを備え、吐出キャップの内側に、吐出口から収容空間に向けて延びる筒体と、当該筒体の内部で移動可能な(且つ当該筒体の先端開口を閉塞可能な)球面体とを有する逆止弁を設けた構成の吐出容器が記載されている。
このような構成の吐出容器では、容器本体の胴部を押圧して内容物を吐出させた後、胴部の押圧を解除すると、逆止弁により吐出口から容器本体に向けた内容物や外気の流入が阻止されるので、内容物を外気と置換させることなく吐出させ、これにより容器本体の内部に残った内容物を空気と触れづらくしてその劣化や変質を抑制することができる。
また、特許文献1記載の吐出容器では、内容物の吐出に当たり容器を傾斜させることによって吐出口側に移動した球面体が、吐出後、元の位置に戻ることによって、吐出口付近の内容物を充填空間側に引き戻すことができ、これにより液だれを抑制することができる。
特開2013−180775号公報
ところで、上記のような吐出容器は、液状の食品や化粧料等の内容物を収容する用途に用いられる場合が多いが、比較的粘度の高い内容物を収容する用途に用いたいという要望もある。
しかしながら、上記の吐出容器のように、内容物の流路となる筒体の内側を球面体が移動する弁構造の場合、粘度の高い内容物が付着することによって球面体が移動し難くなり、内容物吐出後の液切れが悪化する虞がある。
それゆえ本発明は、比較的粘度の高い内容物を収容しても、内容物吐出後の液切れを良好に維持することが可能な吐出容器を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の吐出容器は、筒状の口部と該口部に連なる胴部とを有し、内部に内容物の収容空間を形成する容器本体と、
内容物の吐出口を有し、前記口部に装着される吐出キャップと、
前記吐出キャップの内側で、前記収容空間から前記吐出口へ向かう内容物の流れを許容するとともに前記吐出口から前記収容空間へ向かう逆流を阻止する逆止弁構造と、を備え、
前記逆止弁構造は、筒状の固定部と、該固定部の内側に環状の弾性連結部を介して一体連結されたスリット弁構造のヘッド部と、前記ヘッド部を前記収容空間側から支持する弁体支持部と、を有し、
前記ヘッド部は、前記弁体支持部に支持され閉塞した初期状態から前記収容空間の内圧が上昇すると、前記吐出口側に移動して開放され、該内圧が低下すると前記初期状態に復元するよう構成されていることを特徴とするものである。
なお、本発明の吐出容器にあっては、前記吐出キャップの内側に配置される中栓を備え、
前記中栓は、環状の隔壁部と、該隔壁部の内周縁から前記頂壁部側に向けて延びて内容物の流路を形成する内筒部とを有し、
前記弁体支持部は、前記内筒部の内側に連結片を介して一体に設けられていることが好ましい。
また、本発明の吐出容器にあっては、前記ヘッド部が、前記収容空間側に向けて膨出するドーム形状であることが好ましい。
また、本発明の吐出容器にあっては、前記容器本体は、外気導入孔が形成された外層体と、該外層体の内側に収容された減容変形可能な内層体とを備える二重容器であり、
前記吐出キャップと前記口部との間に、前記外気導入孔に連通するとともに前記吐出キャップに設けられた吸気孔を介して該吐出キャップの外部に連通可能な空気流路が形成されていることが好ましい。
また、本発明の吐出容器にあっては、前記固定部、前記弾性連結部、及び前記ヘッド部を有する吐出弁部材に、前記吸気孔を開閉する弁体部が一体に設けられていることが好ましい。
本発明によれば、比較的粘度の高い内容物を収容しても、内容物吐出後の液切れを良好に維持することが可能な吐出容器を提供することができる。
本発明の一実施形態(第1実施形態)に係る吐出容器の一部を断面で示す側面図である。 (a)は、図1の吐出容器の一部を拡大した断面図であり、(b)は、図1の吐出容器の中栓の内筒部、連結片、及び弁体支持部を、吐出口側から見た図である。 内容物を吐出する際の逆止弁構造の動作を表した図である。 他の例としての弁部材を備える吐出容器の部分拡大断面図である。 本発明の他の実施形態(第2実施形態)に係る吐出容器の一部を断面で示す側面図である。 本発明のさらに他の実施形態(第3実施形態)に係る吐出容器の一部を断面で示す側面図である。 図6の吐出容器の一部を拡大した断面図である。 本発明のさらに他の実施形態(第4実施形態)に係る吐出容器の一部を断面で示す側面図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に例示説明する。図1は、本発明の一実施形態(第1実施形態)としての吐出容器1を示しており、図2は、図1の吐出容器1を部分的に拡大して示している。
図1に示すように、吐出容器1は、容器本体10、吐出キャップ20、中栓30、吐出弁部材40、及び吸気弁部材50を備えている。この吐出容器1は、例えばソース、ケチャップ、マヨネーズ、及び味噌等の液体調味料類、並びにクリーム状及びジェル状等の化粧料類を含む比較的粘度の高い内容物を収容する用途に適している。
容器本体10は、筒状の口部11と、口部11に連なる筒状の胴部12と、胴部12の下端部を閉塞する底部13とを有するボトル形状となっている。本例において口部11は円筒状に形成されており、その外周面には吐出キャップ20を装着するための雄ねじ11aが一体に設けられている。また、口部11の根元側部分には、口部11よりも大径の円筒状の密封用段部11bが一体に設けられている。胴部12は密封用段部11bを介して口部11の下端に連なっている。底部13は、吐出容器1を図1に示す起立姿勢で水平面上に載置できるように、その下面の一部が接地面となっている。
本実施形態において容器本体10は、図2に示すように、外層体10aと、当該外層体10aの内側に収容された内層体10bとを備える二重容器となっている。なお、以下の説明において本実施形態の容器本体10は、外層体10aの内面に内層体10bを剥離可能に積層配置した積層剥離容器(デラミ容器)としているが、これに限られるものではなく、内層体10bを外層体10aの内部に組み込んだ組込みタイプの二重容器としてもよい。
外層体10aは、例えば合成樹脂材料により所定の剛性を有するボトル形状に形成されて容器本体10の外郭を構成している。外層体10aの胴部12に対応する部分はスクイズ(押圧)可能であるとともに元の形状への復元性を有している。また、外層体10aの口部11に対応する部分には、当該外層体10aを径方向に貫通して内層体10bと外層体10aとの間に連通する外気導入孔14が設けられている。図示する場合では、外層体10aの口部11に対応する部分には、その軸線を挟んだ対向配置で2つの外気導入孔14が設けられているが、少なくとも1つの外気導入孔14が設けられていればよい。また、外気導入孔14は口部11に限らず、胴部12等に設けることも可能である。
内層体10bは、例えば合成樹脂材料により減容変形可能な薄肉の袋状に形成され、外層体10aの内面に剥離可能に積層配置されている。内層体10bの内側は、内容物の収容空間Sとなっている。
なお、容器本体10は、外層体10aと内層体10bとの間に、それぞれ口部11から胴部12の底部分に向けて縦方向に延びて内層体10bを外層体10aに対して部分的に接着する複数本の接着層(不図示)を備えた構成とすることもできる。この場合、外気導入孔14は接着層を避けた位置に形成される。また、容器本体10は、例えば酸素や水蒸気に対するバリア性を有するバリア層が積層配置された構成や、各種コーティングによりバリア性が高められた構成とすることもできる。
吐出キャップ20は、容器本体10の口部11に装着されている。吐出キャップ20は、合成樹脂材料により形成され、口部11の外周を覆う円筒状の外周壁部21と、外周壁部21の上部に連なり、口部11の開口の上方に配置される頂壁部22とを備えた有頂筒状に形成されている。
外周壁部21の内周面には、雌ねじ21aが設けられており、この雌ねじ21aが口部11の外周面に設けられた雄ねじ11aにねじ結合することにより、吐出キャップ20は容器本体10の口部11に装着されるようになっている。吐出キャップ20は、打栓等によりアンダーカット結合する構成としてもよい。
また、雌ねじ21aの下方において、外周壁部21の内周面が密封用段部11bに全周に亘って気密に当接している。
頂壁部22には、内容物が吐出される吐出口22aと、頂壁部22から垂下する保持筒22bと、外気導入孔14に向けて空気を供給するための吸気孔22cとが設けられている。
本実施形態の吐出キャップ20は、蓋体23を備えている。なお、蓋体23は必須の構成ではない。蓋体23は、吐出キャップ20とほぼ同径の有頂筒状に形成されており、ヒンジ23aにより吐出キャップ20に連結されている。蓋体23の内面には、円筒状のシール筒部23bが設けられており、蓋体23が閉じられるとシール筒部23bが吐出口22aを閉塞するようになっている。蓋体23のヒンジ23aに対向する側には蓋体23を開操作する際の指掛かりとなる摘み部23cが設けられている。
なお、蓋体23はヒンジ23aにより吐出キャップ20に一体連結される構成に限らず、吐出キャップ20とは別体に形成されて吐出キャップ20にねじ込みやアンダーカット等により装着される構成としてもよい。
中栓30は、吐出キャップ20の内側に装着されるとともに口部11の開口を覆うように配置される。この中栓30は合成樹脂製となっており、吐出キャップ20の内側で頂壁部22に対して軸方向に間隔を空けて配置される環状の隔壁部31と、隔壁部31の外周縁から頂壁部22側に向けて延びる外筒部32と、隔壁部31の内周縁から頂壁部22側に向けて延びる内筒部33とを備えている。内筒部33の内側が内容物の流路となる。外筒部32と内筒部33との間には、隔壁部31の内周縁から頂壁部22側に向けて延びる中間筒部34が設けられている。さらに中栓30は、隔壁部31から垂下し、口部11の内周面に当接する円筒状の内周壁部35を有する。内容物の流路を形成する内筒部33の内側には、内筒部33の内周面から突出する連結片36を介して弁体支持部37が一体に設けられている。弁体支持部37は、内筒部33と中心軸が一致するように配置されている。
図2(b)は、中栓30の内筒部33、連結片36、及び弁体支持部37を、吐出口22a側から見た図である。図2(a)、(b)に示すように、本例においては、平坦な円形の上面37aが吐出口22a側に向くように配置された略円錐形状の弁体支持部37を、周方向に均等配置された4本の連結片36によって内筒部33の内周面に一体連結している。なお、連結片36は3本以下でも、5本以上でもよい。収容空間S内の内容物を吐出させる際には、内筒部33と弁体支持部37との間で、連結片36の相互間に形成される空間38を、内容物が通過することとなる。
外筒部32は、その上端が頂壁部22の下面に当接するとともに外周部において外周壁部21の内面に嵌合し、これにより中栓30は吐出キャップ20の内部に保持されている。外筒部32には、吸気孔22cから外気導入孔14に向かう空気流路を構成する連通溝32aが設けられている。
図2に示すように、吐出キャップ20と口部11との間には、口部11に設けられた外気導入孔14から、中栓30の連通溝32a、及び頂壁部22の吸気孔22cを介して、吐出キャップ20の外部に連通可能な空気流路が区画形成されている。ここで、本実施形態において、雄ねじ11aには縦方向に延びる溝11cが形成され、雄ねじ11aおよび雌ねじ21aが設けられた部分においては、この溝11cが空気流路の一部を構成している。なお、雄ねじ11aに溝11cを設けることなく、雄ねじ11aと雌ねじ21aとの間に形成される隙間を空気が通過する構成としてもよい。
吐出弁部材40は、例えばゴムやエラストマー等の弾性材料により形成され、円筒状の固定部41と、固定部41の内側に環状の弾性連結部42を介して一体連結されたスリット弁構造のヘッド部43とを有する。固定部41は、吐出キャップ20の頂壁部22と、中栓30の内筒部33との間に挟まれることにより、吐出キャップ20と中栓30との間に固定される。弾性連結部42は固定部41に比べて薄肉に形成された環状の膜であり、弾性変形することで、ヘッド部43の軸方向(固定部41の中心軸に沿う方向)の移動を可能にする。また本例において弾性連結部42は、固定部41の内周縁部における上端部と、ヘッド部43の外周縁部における上端部とを連結している。
なお、本例のヘッド部43には、十字状に配置された4本の直線状のスリット43aにより4つの開閉弁43bが形成されているが、スリット43aの数及びその形状は特に限定されない。また、本例のヘッド部43は、弾性連結部42に連なる外縁部から中心に向けて凹となる(収容空間S側に膨出する)逆ドーム形状となっているが、これに限られるものではなく、平坦な形状としてもよいし、図示例とは逆に吐出口22a側に膨出するドーム形状とすることも可能である。ヘッド部43は、弁体支持部37と中心軸が一致するように配置されている。すなわち本例では、4本のスリット43aが交わる交点が弁体支持部37の中心軸状に位置している。また、弁体支持部37の上面37aは、開閉弁43bの下面と略平行となるように配置されている。また、本例において、ヘッド部43の下面(収容空間S側の面)には平坦面部43cが設けられており、当該平坦面部43cは、弁体支持部37の上面37aに対して平行であり、図2に示す初期状態において、上面37aに当接している。ヘッド部43の板厚は、中心に向けて徐々に(連続的に)薄くなっており、中心部分(各開閉弁43bの先端部分)が最も薄くなっている。
吸気弁部材50は、例えばシリコンゴムやエラストマー等の弾性材料により形成され、円筒状の基部51と、基部51の外側に一体連結され吸気孔22cを開閉する環状(フランジ状)の弁体部52とを有する。基部51は、中栓30の内筒部33と中間筒部34との間に挟まれて径方向に位置決めされるとともに、中栓30の隔壁部31と吐出キャップ20の頂壁部22との間に挟まれて軸方向に位置決めされている。これにより、吐出キャップ20と中栓30との間に基部51が固定される。弁体部52は弾性変形可能に構成されており、頂壁部22から先端が離間することで吸気孔22c側から外気導入孔14に向かう空気の流れを許容するとともに、頂壁部22に先端が当接することで外気導入孔14側から吸気孔22cへ向かう逆流を阻止するよう構成されている。
なお、吸気弁部材50を配置する代わりに、空気流路において部分的に狭くなる領域を形成してもよく、この場合、空気流路を少なくとも部分的に狭くすることで、胴部12をスクイズした際、外層体10aと内層体10bとの相互間に存在する空気が外部に漏れ出し難くなり、スクイズにより収容空間Sを加圧可能とすることができる。
ここで図3(a)〜(c)は、内容物を吐出する際の逆止弁構造の動作を表している。図3(a)に示すように、収容空間S内が加圧されていない初期状態においては、ヘッド部43が、弁体支持部37によって収容空間S側から支持されている。より詳細には、弁体支持部37の上面37aに開閉弁43bが当接しており、開閉弁43bが収容空間S側に変位することを規制しており、収容空間S内が負圧となっても開閉弁43bが開放されないようになっている。図3(a)に示す初期状態では、収容空間Sから吐出口22aへ向かう内容物の流路が吐出弁部材40で閉塞されているため、例えば蓋体23を開いた状態で容器を倒してしまった場合でも、内容物が漏れ出すことを抑制することができる。
そして、図3(a)の初期状態から、胴部12の押圧(スクイズ)等により収容空間S内が加圧されると、収容空間Sから吐出口22aへ向かう内容物によりヘッド部43が押圧されて吐出口22a側に移動する(図3(b)参照)。さらに収容空間S内が加圧されると、図3(c)に示すように開閉弁43bが吐出口22a側に開いて、内容物が吐出口22aに向けて移動し、吐出口22aから内容物が吐出される。
内容物の吐出が終了し、胴部12への押圧を解除すると、復元力により外層体10aが復元し、ヘッド部43は、開閉弁43bの復元力により閉塞し、弾性連結部42の復元力により図3(a)の初期状態に戻る。これにより、ヘッド部43が図3(b)に示す上昇状態から、図3(a)に示す初期状態に移動する際に、吐出口22a付近の内容物が収容空間S側に引き戻される。これにより、内容物の粘度が比較的高い場合でも、吐出後の液切れを良好に維持することができる。
なお、ヘッド部43が、図3(a)の初期状態から図3(b)の上昇状態に至るまでの過程において、開閉弁43bは常に閉じていることが好ましいが、少なくともヘッド部43が図3(b)の上昇状態まで移動可能であれば、圧送された内容物からの押圧力を受けて僅かに開閉弁43bが開いてもよい。同様に、内容物の吐出後において、ヘッド部43が図3(b)の上昇状態から図3(a)の初期状態に戻る際にも、開閉弁43bは常に閉じていることが好ましいが、吐出口22a付近の内容物を引き戻す機能を有していれば、僅かに開閉弁43bが開いてもよい。
このように、吐出弁部材40の固定部41、弾性連結部42、及びヘッド部43と、ヘッド部43を収容空間S側から支持する弁体支持部37とが、収容空間Sから吐出口22aへ向かう内容物の流れを許容するとともに吐出口22aから収容空間Sへ向かう逆流を阻止する逆止弁構造を構成している。
なお、本実施形態では吐出弁部材40と吸気弁部材50とを別部材としているが、これに代えて、図4に示すようにこれらを一体に形成した弁部材60とすることも可能である。弁部材60は、円筒状の固定部61と、環状の弾性連結部62を介して固定部61に一体連結されたスリット弁構造のヘッド部63と、固定部61の外側に一体連結された環状の弁体部64と、を有している。弾性連結部62、ヘッド部63及び弁体部64のそれぞれの機能は、図1〜3に示す弾性連結部42、ヘッド部43及び弁体部52と同様である。本実施形態によれば、先の実施形態では2部材としていた吐出弁部材40と吸気弁部材50とを、1つの部材として形成したことにより、部品数を削減することができる。
このような構成の吐出容器1では、蓋体23を開いた状態で吐出口22aが下方を向くように容器本体10を傾けつつ胴部12をスクイズすることで、収容空間S内の内容物を吐出口22aから吐出することができる。
なお、上述の通り、内容物を吐出する過程で、吐出弁部材40のヘッド部43は図3(a)に示す初期状態から図3(b)に示す上昇状態となり、図3(c)に示すように開閉弁43bが開くこととなる。
ここで、本実施形態では、吸気用の逆止弁として吸気孔22cを開閉する弁体部52を設けたことにより、胴部12をスクイズした際に外層体10aと内層体10bとの相互間に存在する空気が外部に漏れ出すことを抑制することができる。これにより、胴部12をスクイズした際に内層体10bが加圧され易くなり、内容物を最後まで吐出し易くなる。
胴部12へのスクイズを解除することにより、外層体10aはその復元力により復元する。その際、弁体部52が開き、吸気孔22cから空気流路を介して内層体10bと外層体10aとの間に外気が導入されるため、内層体10bを減容変形させたまま外層体10aを元の形状に復元させることができる。したがって、収容空間Sに外気が導入されるのを抑制して、容器本体10に収容される内容物の空気との接触を減らして内容物の変質や劣化を抑制することができる。
ここで、本実施形態では、ヘッド部43を、吐出口22a側から収容空間S側に向けて膨出するドーム形状としていることで、圧送された内容物によってヘッド部43が吐出口22aに向けて軸方向に移動し易くなっている。すなわち、ヘッド部43を、収容空間S側に膨出するドーム形状としたことで、開閉弁43bは、収容空間S側には開き易く、吐出口22a側には開き難くなっている。これにより、収容空間S側から内容物が圧送された際に、ヘッド部43が吐出口22aに向けて軸方向に移動する前に開閉弁43bが大きく開いて圧力が分散し、ヘッド部43が軸方向に移動し難くなる、といった不具合を解消することができる。このように、ヘッド部43を、収容空間S側に膨出するドーム形状としたことで、ヘッド部43の動作精度を高めることができるので、液切れ性能の向上効果を高めることができる。
以下に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、上述した実施形態と基本的な機能が同一である部分は、図中、同一の符号を付して説明を省略する。
図5は、本発明の他の実施形態(第2実施形態)に係る吐出容器2を示している。吐出容器2の容器本体210は、円筒状の口部211と口部211に連なる胴部212とを備えたチューブ状の積層剥離容器である。なお、本実施形態の容器本体210は、第1実施形態の吐出容器1の底部13のような、容器を起立姿勢で立設させる底部は備えていない。容器本体210は、第1実施形態の吐出容器1と同様に、外層体10aと内層体10bを有する二重容器である。容器本体210の口部211は、第1実施形態の口部11と共通の構成としており、また、吐出容器2の吐出キャップ20、中栓30、吐出弁部材40、及び吸気弁部材50の構成も第1実施形態の吐出容器1と共通の構成としている。
本実施形態の吐出容器2においても、先の実施形態の吐出容器1と同様の効果を得ることができる。すなわち、内容物の吐出後の液切れを良好に維持することが可能となる。
図6は、本発明のさらに他の実施形態(第3実施形態)に係る吐出容器3を示しており、図7は当該吐出容器3の部分拡大図である。吐出容器3は、減容変形可能な容器本体310と、容器本体310の口部311に装着される吐出キャップ320と、吐出キャップ320の内側に配置される中栓330と、吐出弁部材340とを備えている。
容器本体310は、円筒状の口部311と口部311に連なる胴部312を備えたチューブ状となっているが、所謂二重容器の構造とはなっておらず、内容物の減少に伴って、胴部312が減容変形するように構成されている。
図7に示すように、吐出キャップ320は、口部311の外周側に螺着される円筒状の外周壁部321と、外周壁部321の上部に連なる頂壁部322と、を備えている。頂壁部322には、上方に突出する筒状壁322bと、筒状壁322bから内側に延びる環状の内フランジ322cとが設けられており、内フランジ322cの内側の開口が吐出口322aとなっている。外周壁部321は口部311にねじ結合する構成としているが、アンダーカット結合する構成としてもよい。
中栓330は、吐出キャップ320の内側に嵌合保持される隔壁部331と、隔壁部331から内フランジ322c側に向けて延びる内筒部333とを備えている。隔壁部331の外周縁部は、吐出キャップ320の内面に設けられた段差部324に入り込んでアンダーカット係合しており、これにより中栓330が吐出キャップ320の内側に保持される。内容物の流路を形成する内筒部333の内側には、内筒部333の内周面から突出する連結片336を介して弁体支持部337が一体に設けられている。本実施形態では、弁体支持部337が略円柱状であり、内筒部333と中心軸が一致するように配置されているが、その形状は特に限定されず、相互の中心軸がずれている位置に配置してもよい。また本実施形態では、4本の連結片336が周方向に均等に配置されているが、連結片336の位置や形状は限定されない。
吐出弁部材340は、円筒状の固定部341と、弾性連結部342と、スリット弁構造のヘッド部343とを有する。固定部341は、吐出キャップ320の内フランジ322cと、中栓330の隔壁部331との間に軸方向に挟まれて保持されている。また固定部341は、吐出キャップ320の筒状壁322bと中栓330の内筒部333との間に配置されている。弾性連結部342及びヘッド部343は、先の実施形態の弾性連結部42及びヘッド部43と共通の構成としている。
また、吐出キャップ320は蓋体323を備えている。蓋体323は、吐出キャップ320とほぼ同径の有頂筒状に形成されており、ヒンジ323aにより吐出キャップ320に連結され、摘み部323cを有している。蓋体323の内面には、筒状壁322bに外側から嵌合する円筒状の外壁部323dと、外壁部323dの径方向内側に位置する内壁部323eとが設けられている。内壁部323eは、蓋体323を閉じた状態において、その下端が、弾性連結部342の径方向内側でヘッド部343の上方に近接して配置されるように構成されている。これにより、蓋体323を閉じた状態において収容空間Sが加圧された際に、ヘッド部343の上方移動(322a側への移動)を規制することができる。その結果、非使用時における内容物の漏れ出し抑制効果を高めることができる。
内容物を吐出する際の吐出弁部材340のヘッド部343の動作は、先の実施形態の吐出容器1、2のヘッド部43と同様である。これにより、先の実施形態の吐出容器1、2と同様に、内容物の吐出後の液切れを良好に維持することが可能となる。
また、本実施形態の吐出容器3は、収容空間S内の内容物の減少に伴って、胴部312が減容変形するため、内容物の残量を、外観で判別し易いという利点を有している。なお、本実施形態の吐出容器3においても、内容物の吐出後には吐出弁部材340のヘッド部343が閉塞されるため、収容空間Sに外気が導入されるのを抑制して、収容空間S内の内容物の変質や劣化を抑制することができる。
図8は、本発明のさらに他の実施形態(第4実施形態)に係る吐出容器4を示している。吐出容器4は、容器本体410の胴部412がパウチタイプの容器(袋状の容器)となっている。容器本体410の口部411、吐出キャップ420、中栓430及び吐出弁部材440は、第3実施形態の吐出容器3と共通の構成としている。これにより、本実施形態の吐出容器4においても、第3実施形態の吐出容器3と同様に、内容物の吐出後の液切れを良好に維持することが可能となる。また、収容空間S内の内容物の減少に伴って、胴部412が減容変形するため、内容物の残量を、外観で判別し易いという利点を有している。また本実施形態の吐出容器4においても、内容物の吐出後には吐出弁部材440のヘッド部443が閉塞されるため、収容空間Sに外気が導入されるのを抑制して、収容空間S内の内容物の変質や劣化を抑制することができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、二重容器である容器本体10、210における外気導入孔14の位置は、口部11、211に限られるものではなく、例えば胴部12、212または底部13に設けてもよい。この場合、外気導入孔に吸気用の逆止弁を設けてもよいし、吸気用の逆止弁を設けずに、外気導入孔の形状及び大きさを適切に設定して、外層体と内層体の相互間の空気が、内容物の吐出時に漏れ出し難い構成としてもよい。
1、2、3、4:吐出容器
10、210、310、410:容器本体
10a:外層体
10b:内層体
11、211、311、411:口部
11a:雄ねじ
11b:密封用段部
11c:溝
12、212、312、412:胴部
13:底部
14:外気導入孔
20、320、420:吐出キャップ
21、321:外周壁部
21a:雌ねじ
22、322:頂壁部
22a、322a:吐出口
22b:保持筒
22c:吸気孔
23、323:蓋体
23a、323a:ヒンジ
23b:シール筒部
23c、323c:摘み部
30、330、430:中栓
31、331:隔壁部
32:外筒部
32a:連通溝
33、333:内筒部
34:中間筒部
35:内周壁部
36、336:連結片
37、337:弁体支持部
37a:上面
38:空間
40、340、440:吐出弁部材
41、341:固定部
42、342:弾性連結部
43、343、443:ヘッド部
43a:スリット
43b:開閉弁
43c:平坦部
50:吸気弁部材
51:基部
52:弁体部
60:弁部材
61:固定部
62:弾性連結部
63:ヘッド部
64:弁体部
322b:筒状壁
322c:内フランジ
323d:外壁部
323e:内壁部
324:段差部
S:収容空間

Claims (5)

  1. 筒状の口部と該口部に連なる胴部とを有し、内部に内容物の収容空間を形成する容器本体と、
    内容物の吐出口を有し、前記口部に装着される吐出キャップと、
    前記吐出キャップの内側で、前記収容空間から前記吐出口へ向かう内容物の流れを許容するとともに前記吐出口から前記収容空間へ向かう逆流を阻止する逆止弁構造と、を備え、
    前記逆止弁構造は、筒状の固定部と、該固定部の内側に環状の弾性連結部を介して一体連結されたスリット弁構造のヘッド部と、前記ヘッド部を前記収容空間側から支持する弁体支持部と、を有し、
    前記弾性連結部は、その弾性変形により、前記ヘッド部の前記吐出口側に移動を許容しており、
    前記ヘッド部は、
    スリットにより形成されたスリット弁を有し、
    前記弁体支持部に支持され閉塞した初期状態から前記収容空間の内圧が上昇すると、前記弾性連結部の変形により前記吐出口側に移動し
    さらに前記内圧が上昇すると、前記スリット弁を開き、
    前記内圧が低下すると、前記スリット弁を閉塞させてから前記初期状態に復元するよう構成されている、吐出容器。
  2. 前記吐出キャップは、前記口部の開口の上方に配置される頂壁部を備え、
    前記吐出キャップの内側に配置される中栓を備え、
    前記中栓は、環状の隔壁部と、該隔壁部の内周縁から前記頂壁部側に向けて延びて内容物の流路を形成する内筒部とを有し、
    前記弁体支持部は、前記内筒部の内側に連結片を介して一体に設けられている、請求項1に記載の吐出容器。
  3. 前記ヘッド部が、前記収容空間側に向けて膨出するドーム形状である、請求項1または2に記載の吐出容器。
  4. 前記容器本体は、外気導入孔が形成された外層体と、該外層体の内側に収容された減容変形可能な内層体とを備える二重容器であり、
    前記吐出キャップと前記口部との間に、前記外気導入孔に連通するとともに前記吐出キャップに設けられた吸気孔を介して該吐出キャップの外部に連通可能な空気流路が形成されている、請求項1〜3の何れか一項に記載の吐出容器。
  5. 前記固定部、前記弾性連結部、及び前記ヘッド部を有する吐出弁部材に、前記吸気孔を開閉する弁体部が一体に設けられている、請求項4に記載の吐出容器。
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