JP6832696B2 - トンネルの拡幅構造 - Google Patents

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Description

本発明は、間隔を置いて配置された円筒状の2本のトンネルの上部間がアーチ状の拡幅部によって覆われたトンネルの拡幅構造に関するものである。
近年、地下に構築される道路、地下鉄路線、駅舎等をはじめとする地下構造物の規模は大型化してきており、かかる地下構造物が大深度にて構築されるようになってきている。平成13年に施行された、いわゆる大深度地下使用法により、特に首都圏などの市街地においては、40m以深の大深度において施工可能なインフラ施設が明確に定義され、その建設の需要が益々高まっているのが現状である。さらには、シールド施工技術の普及にともなって地下道延長が長距離化され、その途中で分岐合流部をあと施工することにより、地下道の一部区間にて大断面トンネルが形成されるといった事例も見られる。
このような分岐合流部等において複数のトンネルの覆工部を切拡げて構築されるトンネルの拡幅構造としては、例えば特許文献1のシールドトンネルの拡幅構造及びその施工方法が知られている。
この特許文献1に開示された施工方法では、並行する複数のトンネルの一部を撤去して切拡げ、各トンネル間にそれぞれのトンネル覆工体に接合させる拡幅覆工体を構築してトンネル断面を拡幅させる。さらに、各トンネルのトンネル覆工体と拡幅覆工体との接合部付近には、接合部を支持させるための補強梁が設置される。この補強梁を設置することで、接合部の応力集中を緩和させることができる。
また、特許文献2には、本線シールドとランプシールドとの間に、梁外周部曲率が梁内周部曲率よりも小さいアーチ形状を有する上部梁を屋根とする連結部を設けたトンネル合流構造が開示されている。この構造では、アーチ形状の上部梁の両端間を引張部材によって接合させることで、本線シールドとランプシールドとを接合させる。すなわちアーチ形状の上部梁に上方から加わる荷重によってアーチの脚部間を拡げようとする力に、引張部材によって対抗させている。
特開2011−241637号公報 特開2009−62682号公報
しかしながら特許文献2に開示されている引張部材は、アーチ形状の上部梁から補強梁に伝達される軸力を低減させることはできるが、補強梁が設置される本線シールド及びランプシールド自体に作用する荷重によって補強梁に生じる軸力を低減できないため、補強梁の下端付近の覆工部に大きな負曲げが発生することになる。このため、本線シールド及びランプシールドの覆工部には、剛性の大きなセグメントを使用することになる。
そこで、本発明は、拡幅された横に広い扁平な構造においても、過大な曲げモーメント及び変形の発生を抑えることが可能なトンネルの拡幅構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明のトンネルの拡幅構造は、間隔を置いて配置された円筒状の2本のトンネルの上部間がアーチ状の拡幅部によって覆われたトンネルの拡幅構造であって、前記拡幅部の両側の端部とそれぞれに隣接する前記トンネルの覆工部の内側面との間にそれぞれ介在される補強梁と、両側に配置された前記補強梁の下端間を接続させた下弦材とを備え、前記補強梁は前記拡幅部の端部の延伸方向に合わせて延伸され、前記拡幅部の両端部とそれぞれに隣接する前記トンネルの覆工部とは接合部において連続しており、前記接合部の接合端面に前記補強梁の上端がそれぞれ取り付けられ、前記トンネルの覆工部と交差する前記補強梁の下端が受け部材を介して該トンネルの覆工部の内側面に接合されているとともに、前記下弦材の端部も前記受け部材に接続されていることを特徴とする。
ここで、前記下弦材は平鋼によって形成され、厚さ方向がトンネル軸方向となるように配置されている構成とすることができる。
このように構成された本発明のトンネルの拡幅構造では、2本のトンネルの上部間を覆うアーチ状の拡幅部の両側の端部と2本のトンネルの覆工部の内側面との間に補強梁をそれぞれ介在させ、それら補強梁の下端間を下弦材によって接続させる。
このように補強梁の下端間を下弦材で接続することで、補強梁に生じる軸力の水平成分を下弦材の引張力によって負担させることができる。このため、拡幅された横に広い扁平な構造においても、覆工部に過大な曲げモーメントが発生することを抑えることができる。また、拡幅構造が横潰れするような大きな変形の発生も抑えることができる。
さらに、補強梁を拡幅部の端部の延伸方向に合わせて延伸させることで、拡幅部に生じる軸力が確実に補強梁に伝達され、覆工部に過大な応力が生じることを抑えることができる。
また、受け部材を介して覆工部に接合させる補強梁に対して、下弦材の端部も受け部材に接続させる構成であれば、容易に補強梁と下弦材とを一体化させることができる。
このような下弦材は、平鋼によって省スペースで設けることができる。さらに、平鋼の厚さ方向がトンネル軸方向となるように配置することで、鉛直方向のたわみに対する剛性も高めることができ、天井面となる耐火板などを取り付けることができるようになる。
本実施の形態のトンネルの拡幅構造の構成を示した説明図である。 本実施の形態のトンネルの拡幅構造の構成を説明するための斜視図である。 拡幅断面部の構成を説明する断面図である。 補強梁と下弦材との接続状態を説明するための斜視図である。 拡幅断面部に作用する荷重と発生する力を模式的に示した説明図である。 本実施の形態の拡幅断面部に発生する曲げモーメント分布を示した解析結果図である。 比較例として下弦材が配置されていない拡幅断面部に発生する曲げモーメント分布を示した解析結果図である。 本実施の形態の拡幅断面部に発生する変形を示した解析結果図である。 比較例として下弦材が配置されていない拡幅断面部に発生する変形を示した解析結果図である。 解析条件を変えて行った本実施の形態の拡幅断面部に発生する曲げモーメント分布を示した解析結果図である。 比較例として補強梁の上端間を下弦材によって接続させた拡幅断面部に発生する曲げモーメント分布を示した解析結果図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態のトンネルの拡幅構造の構成を示した説明図である。このトンネルの拡幅構造が設けられる拡幅断面部10は、間隔を置いて配置された2本のトンネル(1,2)を繋げた横に広い扁平な構造に形成される。
2本のトンネル(1,2)は、例えば本線トンネルとなる第1トンネル1と、ランプトンネルとなる第2トンネル2である。シールド工法などでそれぞれ円筒状に構築される第1トンネル1と第2トンネル2は、分岐・合流部となる箇所において、それぞれが切り拡げられて連通された拡幅断面部10となる。
要するに拡幅断面部10は、幅方向の両側に配置された第1トンネル1及び第2トンネル2と、それらのトンネルの上部間を覆うアーチ状の拡幅部としての上部拡幅部3と、トンネルの下部間を繋ぐ下部拡幅部3Aとによって、主に構成される。
第1トンネル1及び第2トンネル2は、トンネル内空を保護するための覆工部11,21によって外殻が形成されている。覆工部11,21は、図2に示すように、円弧板状のセグメントを組み合わせて円筒状に形成される。
覆工部11,21を構成するセグメントには、鋼製セグメント、鉄筋コンクリート製セグメント、鋼材とコンクリートの両方が使用された合成セグメント、ダクタイルセグメントなどがある。
円弧板状のセグメントを周方向に繋げて環状に形成された状態を1リングといい、覆工部11,21は、トンネル軸方向に複数のリングを連続させて円筒形に形成される。
そして、拡幅断面部10においては、図1に2点鎖線で示された撤去部12,22のセグメントが取り除かれる。すなわち、第1トンネル1及び第2トンネル2は、拡幅断面部10の中心側の側方が開放された状態になる。
上部拡幅部3は、第1トンネル1の開放口の上縁と第2トンネル2の開放口の上縁との間に、アーチ状に架け渡される。ここで、上部拡幅部3の端部31と覆工部11,21とを一体化させる箇所を接合部4とする。一方、下部拡幅部3Aと覆工部11,21とを一体化させる箇所を接合部4Aとする。
上部拡幅部3及び下部拡幅部3Aも、図2に示すように、円弧板状のセグメントによって形成される。上部拡幅部3の主桁部32がアーチ形状となって、両側の脚部が第1トンネル1及び第2トンネル2によって支持される。
補強梁51は、上部拡幅部3の一方の端部31に連続するように配置される。詳細には図1に示すように、上部拡幅部3の端部31と第1トンネル1の覆工部11とは接合部4において連続しており、その接合部4の接合端面41に補強梁51の上端512が取り付けられる。
そして、軸力材となる補強梁51は、上部拡幅部3の端部31の延伸方向に合わせて延伸され、円筒状の覆工部11と交差する下端511が受け部材6を介して覆工部11の内側面111に固定される。
一方、補強梁52は、上部拡幅部3の他方の端部31に連続するように配置される。詳細には、上部拡幅部3の端部31と第2トンネル2の覆工部21とは接合部4において連続しており、その接合部4の接合端面41に補強梁52の上端522が取り付けられる。
この軸力材となる補強梁52も、上部拡幅部3の端部31の延伸方向に合わせて延伸され、円筒状の覆工部21と交差する下端521が受け部材6を介して覆工部21の内側面211に固定される。
補強梁51は、図4に示すように、例えばH形鋼材によって形成される。そして、補強梁51の下端511が、受け部材6の台座面61に取り付けられる。受け部材6は、背面63が覆工部11(又は覆工部21)の内側面111(211)の形状に合わせて成形された三角柱状の部材である。
受け部材6は、鋼材などを組み合わせて製作され、補強梁51の下端511は受け部材6の台座面61にエンドプレートを介したボルト接合や溶接などによって接合される。そして、拡幅断面部10の第1トンネル1側の受け部材6と第2トンネル側の受け部材6とは、下弦材7によって接続される。
図4は、補強梁51と下弦材7との接続状態を拡大して示した斜視図である。受け部材6の傾斜した下面62には、下弦材7を取り付けるための台形板状の下弦接合材71が溶接などによって取り付けられる。
そして、この下弦接合材71に対して、下弦材7の端部7aが取り付けられる。例えば、平鋼などによって帯板状に成形された下弦材7の端部7aを下弦接合材71の側端面に突き合わせ、接合プレート73を架け渡してボルト72,・・・とナットによって接合させることができる。なお、下弦材7の端部7aと下弦接合材71とは、溶接によって接合させることもできる。
下弦材7は、引張材として機能するため、端部7aと下弦接合材71との間の接合部にも引張力が作用することになる。これに対して、鋼板などによって形成される接合プレート73を架け渡してボルト72,・・・とナットによって接合させる方法であれば、容易に施工できるうえに、確実に引張り耐力を発揮させることができる。
図2は、1リングごとに補強梁51,52の下端511,521間を、受け部材6,6を介して下弦材7,・・・によって接続させた構造を、拡幅断面部10の内側から見上げた状態を示している。すなわち、複数の下弦材7,・・・は、トンネルの軸方向に間隔を置いて複数、並べられる。
根太のように並べられた下弦材7,・・・の下面には、図3に示すように耐火板8を取り付けることができる。耐火板8を天井面状又は床状に配置するのであれば施工性に優れ、簡単に防火区画を設けることができる。
この耐火板8によって区画された上方の天井裏空間は、保守点検時に管理者や作業者が通行するための通路スペース81や、換気や照明などに必要な設備を設置するための設備スペース82などに利用することができる。
次に、本実施の形態のトンネルの拡幅構造の作用について説明する。
拡幅された横に広い扁平な構造の拡幅断面部10には、図5に示すような荷重(Q1,Q2,Q3)が作用する。鉛直荷重Q1は、拡幅断面部10が構築される地中の深度などに応じて、覆工部11と上部拡幅部3と覆工部21の上面に分布荷重として作用する。一方、第1トンネル1の側方には側圧として水平荷重Q2が作用し、第2トンネル2の側方には側圧として水平荷重Q3が作用する。
拡幅断面部10に鉛直荷重Q1が作用すると、矢印で示したように、上部拡幅部3の端部31,31から補強梁51,52に軸力が伝達され、補強梁51,52に伝達された軸力は、一部が覆工部11,21に伝達されるとともに、水平成分が引張材となる下弦材7に伝達されて負担されることになる。
図6Aは、本実施の形態の拡幅断面部10に荷重(Q1,Q2,Q3)が作用したときの解析結果を示しており、外殻には図示したような曲げモーメントが発生する。ここで、拡幅断面部10の内空側に図示された曲げモーメントを正の曲げモーメント、地盤側に図示された曲げモーメントを負の曲げモーメントとする。
一方、図7Aは、本実施の形態の拡幅断面部10に発生する変形を示した解析結果図である。この図に示すように、拡幅断面部10には、横に広がるような変形(2点鎖線で図示)が発生し、下弦材7が引張材として機能することがわかる。
ここで、本実施の形態の拡幅断面部10の性能を確認するために、下弦材7が配置されていない比較例についても解析を行い、図6Bに曲げモーメント分布図、図7Bに変形図を示した。
この比較例となる拡幅断面部a10の構造は、円筒状の2本のトンネル(a1,a2)の上部間がアーチ状の拡幅部a3によって覆われている。そして、拡幅部a3の両側の脚部には、それぞれ補強梁a51,a52が接続されている。そして、本実施の形態の下弦材7に相当する構成は存在しない。
このような比較例の拡幅断面部a10には、補強梁a51,a52の下端付近の覆工部に大きな負の曲げモーメント(負曲げ)が発生する。具体的には、補強梁a51の下端付近にm1=-5700kNm/R、補強梁a52の下端付近にm2=-5400kNm/Rの大きな負の曲げモーメントが発生している。
これに対して図6Aに示した本実施の形態の拡幅断面部10では、補強梁51の下端付近はM1=-1400kNm/R、補強梁52の下端付近はM2=-1400kNm/Rとm1,m2と比較して小さな曲げモーメントしか発生しなかった。
拡幅断面部10に発生した最も大きな負の曲げモーメントは、拡幅断面部10の第1トンネル1側の下部でM3=-4500kNm/R、拡幅断面部10の第2トンネル2側の下部でM4=-3700kNm/Rであり、比較例の拡幅断面部a10で発生したm1,m2と比較して約30% - 40%も小さく抑えられている。
一方、変形については、図7Aに示すように、本実施の形態の拡幅断面部10の最大変位は、上部拡幅部3の中央付近の変位D1で140mmであった。これに対して、比較例の拡幅断面部a10では、図7Bに示すように、同じ位置の変位d1が170mmにもなった。これらの結果から、本実施の形態の拡幅断面部10は、比較例よりも約20%最大変位が小さく、大きな変形の発生を抑えることができると言える。
さらに、別の比較例との対比を、解析条件を変えて行った。図8Aは、本実施の形態の拡幅断面部10における解析結果を示した曲げモーメント図であり、図8Bは、別の比較例による解析結果を示した曲げモーメント図である。
図8Bに示した比較例となる拡幅断面部b10の構造は、円筒状の2本のトンネル(b1,b2)の上部間がアーチ状の拡幅部b3によって覆われている。そして、拡幅部b3の両側の脚部には、それぞれ補強梁b51,b52が接続されている。そして、拡幅部b3の脚部間が下弦材b7によって接続されている。
このような下弦材b7が配置された拡幅断面部b10であっても、補強梁b51,b52の下端付近の覆工部には大きな負の曲げモーメント(負曲げ)が発生する。具体的には、補強梁b51の下端付近にm11=-6600kNm/Rという大きな負の曲げモーメントが発生した。
これに対して図8Aに示した本実施の形態の拡幅断面部10では、補強梁51の下端付近はM11=-800kNm/Rとm11と比較して非常に小さな曲げモーメントしか発生しなかった。
このように下弦材b7が配置された位置が異なる拡幅断面部b10と比較しても、本実施の形態の拡幅断面部10は覆工部11,21に過大な曲げモーメントが発生することを抑えることができると言える。
このように構成された本実施の形態のトンネルの拡幅構造が設けられる拡幅断面部10では、2本のトンネル(1,2)の上部間を覆うアーチ状の上部拡幅部3の両側の端部31,31と2本のトンネルの覆工部11,21の内側面111,211との間に補強梁51,52をそれぞれ介在させ、それら補強梁51,52の下端511,521間を下弦材7によって接続させる。
このように補強梁51,52の下端511,521間を下弦材7で接続することで、斜めに配置された補強梁51,52に生じる軸力の水平成分を下弦材7の引張力によって負担させることができる。
このため、拡幅された横に広い扁平な拡幅断面部10においても、覆工部11,21に過大な曲げモーメントが発生することを抑えることができる。覆工部11,21に発生する負曲げが低減できるのであれば、覆工部11,21を構成するセグメントの仕様を合理的に簡素化して、材料費の削減や軽量化を図ることができる。
また、拡幅断面部10が横潰れするような大きな変形の発生も抑えることができる。拡幅断面部10の変形が抑えられれば、周辺地盤や地表への影響も最小限に抑えることができる。
さらに、補強梁51,52を上部拡幅部3の端部31,31の延伸方向に合わせて延伸させることで、上部拡幅部3に生じる軸力が確実に補強梁51,52に伝達され、覆工部11,21に過大な応力が生じることを抑えることができる。
また、受け部材6,6を介して覆工部11,21に接合させる補強梁51,52に対して、下弦材7の端部7a,7aも受け部材6,6に接続させる構成であれば、容易に補強梁51,52と下弦材7とを一体化させることができる。
このような下弦材7は、平鋼によって省スペースで設けることができる。また、平鋼の厚さ方向がトンネル軸方向となるように配置することで、鉛直方向のたわみに対する剛性も高めることができ、天井面となる耐火板8などを取り付けることができるようになる。
ここで、耐火板をトンネル軸方向に徐々に変化する異形断面の内側面に沿って直接、取り付けようとすれば、施工に手間がかかる上に使用枚数が増加することが予想される。これに対して、トンネル軸方向に間隔を置いて配置された下弦材7,・・・の例えば下面側に取り付けるのであれば、施工性に優れる上に、少ない枚数で耐火区画を形成することが可能になる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、平鋼によって形成された下弦材7を例に説明したが、これに限定されるものではなく、H形鋼、溝形鋼などの形鋼やPC鋼棒やPC鋼より線など、引張力を負担できる部材であれば下弦材に使用することができる。
10 拡幅断面部
1 第1トンネル(トンネル)
11 覆工部
111 内側面
2 第2トンネル(トンネル)
21 覆工部
211 内側面
3 上部拡幅部(拡幅部)
31 端部
51,52 補強梁
511,521 下端
6 受け部材
7 下弦材
7a 端部

Claims (2)

  1. 間隔を置いて配置された円筒状の2本のトンネルの上部間がアーチ状の拡幅部によって覆われたトンネルの拡幅構造であって、
    前記拡幅部の両側の端部とそれぞれに隣接する前記トンネルの覆工部の内側面との間にそれぞれ介在される補強梁と、
    両側に配置された前記補強梁の下端間を接続させた下弦材とを備え
    前記補強梁は前記拡幅部の端部の延伸方向に合わせて延伸され、
    前記拡幅部の両端部とそれぞれに隣接する前記トンネルの覆工部とは接合部において連続しており、前記接合部の接合端面に前記補強梁の上端がそれぞれ取り付けられ、
    前記トンネルの覆工部と交差する前記補強梁の下端が受け部材を介して該トンネルの覆工部の内側面に接合されているとともに、前記下弦材の端部も前記受け部材に接続されていることを特徴とするトンネルの拡幅構造。
  2. 前記下弦材は平鋼によって形成され、厚さ方向がトンネル軸方向となるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のトンネルの拡幅構造。
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