JP6831321B2 - 光学素子、特にミラーを傾斜させるための機器 - Google Patents

光学素子、特にミラーを傾斜させるための機器 Download PDF

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Description

本発明は光学素子、特にミラーを保持し傾斜(又はピボット回転)させるための機器に関する。
特許文献1は、ミラー組立体が上に取り付けられるピボット回転するボール・ジョイントを開示している。ミラー組立体は、アクチュエータ組立体(例えば、電磁石又は圧電性に基づくアクチュエータ)に動作可能に結合される。
さらに、特許文献2は、少なくとも1つの光学素子を位置決めするための装置であって、光学素子を保持するための少なくとも1つの可動キャリアを備えた装置を開示している。
さらに、特許文献3は、入射光ビームを偏向及び透過させるための偏向面部分、及び偏向面部分と対向する部分的球面部分を有する部分的球体と、部分的球体を回転可能な様式で支持するための基板と、部分的球体を回転させるための駆動手段とを備えた光偏向機器を記載している。
さらに、特許文献4は、放射ビームを所望の方向に向けるための方法及び装置を示している。固定部材によって移動のために支持される可動部材が提供され、この可動部材は光学素子、例えば、それに固定取り付けされた平面ミラーを有する。ここで、磁石の磁化が、コイル(単数又は複数)の巻軸に垂直に伸びるので、望ましくない力成分もまた生成される。
さらに、特許文献5は、光ビームを角度偏向させるための、ミラー・ボディを回転可能に支持する空気ベアリング機構を含む回転ミラー・システムであって、ミラー・ボディの上に1つ又はそれ以上のミラー・ファセットが設けられ、ミラー・ボディが電気モータの回転部である、回転ミラー・システムを開示している。
さらに、特許文献6は、基板と、基板の表面から間隔を空けられた反射素子と、基板の表面に隣接して配置され、互いに間隔を開けられた一対の電極であって、反射素子の両端部に隣接して配置され、少なくとも反射素子と一対の電極との間に配置された誘電液体を含む一対の電極と、を含むマイクロ・ミラー機器を記載している。
さらに、特許文献7は、支持部材と偏向部材を有する光偏向機器を教示している。支持部材には開口が設けられる。開口のアーチ型内面が球環に対応する。
さらに、特許文献8は、ガルバノメータ・ミラー及びそれを用いた光スイッチング機器を開示している。
さらに、特許文献9は、レーザ・ビームを偏向させるための機器であって、ミラーと、レーザ・ビームの制御された偏向のための所定の式に従ってミラーを配向させるための手段とを備えた、機器を記載している。ミラーは2つの軸の周りで振動できるように支持され、ミラーを配向させるための手段は、前記ミラーに磁力を及ぼすように制御され時間的に変動する電流が供給される複数の電磁石を備える。
さらに、特許文献10は、高速走査型ミラーを操作する方法であって、ミラーが、ベース、内部ステージ、リフレクタ、コントローラ、並びに、ステージ及びリフレクタをピボット回転可能に支持する機械的サブシステムを有する、方法を開示している。
最後に、特許文献11は、放射源、光検知器、入口開口部、及びアフォーカル素子を含む光学系を開示している。アフォーカル素子には、光源及び検知器によって見られる外部物品及び体積に関する視野を拡大する開口部が付随する。さらに、システム内で、選択的に、光源又は検知器と入口開口部との間の光路に沿って、複数の軸の周りで回転可能な少なくとも1つのミラーが配置されて、光源及び検知器を、光学系の外部の体積の様々な部分に向けさせる。
米国特許第7388700(B1)号明細書 国際公開第2012/171581号明細書 欧州特許出願公開第0916983(A1)号明細書 米国特許第7136547(A1)号明細書 米国特許第5430571(A)号明細書 米国特許第6666561(B1)号明細書 米国特許第5959758(A)号明細書 米国特許第6879747(A1)号明細書 米国特許第5754327号明細書 米国特許第8752969(B1)号明細書 米国特許第8203702号明細書
上記に基づいて、本発明の根底にある課題は、光学素子を、特に2次元(2D)において傾斜させるための改善された特に費用効率の高い機器を提供することである。具体的には、本発明の目的は、高速且つ高度に制御可能な2D走査型ミラーを作製することである。
この課題は、請求項1の特徴を有する機器によって解決される。本発明の好ましい実施形態は従属請求項において記述され、以下で説明される。
それにより、光学素子を傾斜させるための機器は、
− 光学素子であって、少なくとも第1の軸の周りに傾斜させることができるように移動可能に取り付けられる、光学素子と、
− 延長方向に延びる(例えば、永久)磁石であって、前記延長方向に整列した磁化(即ち、磁化が延長方向に平行に伸びる)を備え、さらに前面を備える磁石と、
− 延長方向において磁石の前面と向き合う、第1の方向に沿って延びる第1の導体部分と、
を備え、
− ここで、光学素子は磁石又は第1の導体部分に堅く結合され、
− 第1の導体部分に電気的に接続された電流源手段であって、前記第1の導体部分に電流を印加して、磁石と第1の導体部分との間に、光学素子を前記第1の軸の周りに、第1の傾斜方向に又はそれと逆方向に傾斜させる(電流の方向に依存する)ローレンツ力が生成されるように設計される電流源手段をさらに備える。
具体的には、第1の傾斜方向は第1の軸に直交させることができる。しかし、具体的に、その周りに傾斜が起きる2つの独立な軸(例えば、第1及び第2の軸、以下を参照されたい)が存在する場合には、第1の傾斜方向が第1の軸に直交する必要はない(同様に、第2の傾斜方向が第2の軸に直交する必要はない)。
具体的には、光学素子はミラーであるが、以下の素子、即ち、プリズム、レンズ、マイクロレンズ、回折光学素子又は任意の他の光学素子のうちの1つとすることもできる(このことは以下で説明する本発明の第2の態様にも適用される)。
磁石(並びに以下で説明するさらに別の磁石)は必ずしも円柱形である必要はなく、また平坦面(例えば、前面)で終わる必要もない。しかし、一般に磁石(単数又は複数)は全ての実施形態において円柱形とすることができ、さらに平坦な前面を備えることができる。しかし、磁力線を可能な限り平行に最適角度に維持しながら、それぞれの磁石を導体のより近くに配置することができるように、前面は凸型曲率、例えば、球面曲率、(例えば、全ての実施形態において)を備えることもできる。さらに、一般に、磁石(単数又は複数)は他の形状を有することもできる。例えば、磁石(単数又は複数)は球面を有することができる(例えば、球を形成できる)。具体的には、全ての実施形態において、磁石の延長方向はその磁化軸(主磁場軸)と一致することができる。具体的には、延長方向は、磁石の対称軸(例えば、円柱軸)又は、長手軸方向などのいずれかの軸方向に一致することができる。
本発明の一実施形態により、機器は、延長方向において磁石の前面と向き合う第2の導体部分を備え、ここで、第2の導体部分は、第1の方向とは異なる第2の方向に沿って延び、ここで、光学素子を第1の軸に加えて第1の軸とは異なる第2の軸の周りにも傾斜させることができるように、移動可能に光学素子が取り付けられる。具体的には、第2の軸は第1の軸に直角に延びるが、第1の軸と、90°とは異なる角度を囲むこともできる。さらに、具体的には、電流源手段は第2の導体部分にも電気的に接続され、ここで、電流源手段は、第2の軸の周りに、第2の傾斜方向に又はその反対方向に光学素子を傾斜させる(第2の導体部分の中の電流の方向に依存する)ローレンツ力が第2の導体部分と磁石の間に生成されるように、前記第2の導体部分に電流を印加するように設計される。具体的には、第2の傾斜方向は、第1の傾斜方向とは異なり、ここで、第2の傾斜方向は、具体的には第1の方向に直角に延びる(しかし、両方の傾斜方向は、90°とは異なる角度を囲むこともできる)。従って、光学素子を2Dにおいて傾斜又はピボット回転させることができる。
具体的には、光学素子が第1の導体部分に堅く結合されるとき、これはさらに第2の導体部分に堅く結合される。具体的には、光学素子が導体部分(単数又は複数)に結合される実施形態において、光学素子は、例えば、それぞれのコイル手段又はコイル・キャリア(以下を参照されたい)に、例えば、直接に又は他の構成要素を介して間接に堅く結合することができる。
好ましくは、光学素子は(例えば実質的に)、第1の軸と第2の軸の交点を通り、さらに前記第1及び第2の軸に直角に延びる軸に対して、同軸に配置される。具体的には、光学素子は前記軸に沿って磁石と向き合う。
具体的には、電流源手段は、第1の導体部分(単数又は複数)及び第2の導体部分(単数又は複数)に、互いに独立に電流を印加し、その結果前記電流の各々を別々に制御し調節する(例えば、電流源手段によって)ことができるように、設計される。具体的には、電流源手段は、第1の導体部分(及び、最終的にはさらに別の第1の導体部分、以下を参照されたい)のための第1の電流源を備えることができ、ここで、第1の電流源は第1の導体部分に電気的に接続され、前記電流を前記第1の導体部分に印加するように設計される。さらに、具体的には、電流源手段は、第2の導体部分(及び、最終的にはさらに別の第2の導体部分、以下を参照されたい)のための第2の電流源を備えることができ、ここで、第2の電流源は第2の導体部分に電気的に接続され、前記電流を前記第2の導体部分に印加するように設計される。
具体的には、第1の導体部分と第2の導体部分とは互いに交差する。具体的には、第1の導体部分と第2の導体部分とは互いに対して直角に延びる。しかし、第1及び第2の導体部分によって囲まれる角度はまた、135°〜45°、具体的には130°〜60°、具体的には105°〜75°、具体的には100°〜80°、具体的には95°〜85°の範囲にすることができる。
具体的には、磁石の前面と向き合うこれらの交差電流(例えば、磁石の磁化の延長方向又はその方向における)は、2つの異なる、具体的には直交する傾斜方向に、光学素子を傾斜(ピボット回転)させることを可能にし、その結果、光学素子を2次元(2D)においてピボット回転させることができる。
具体的には、交点又は交差領域は、延長方向に整列し、又は延長方向における磁石の前面の射影(例えば、コイル・キャリア上への射影、以下を参照されたい)の中に位置する。
さらに、具体的には、第1及び第2の導体部分(又は第1及び第2の方向)は、磁石の前記前面がそれに沿って延びる(仮想)延長平面に沿って延び、ここで前面は、光学素子(又は磁石)の傾斜に応じて、前記延長平面に対して傾斜させることができる。さらに、具体的には、第1及び第2の方向は、同じく前記延長平面に沿って又はその中を延びる(例えば、前記延長平面に広がる)。さらに、磁石(又は光学素子)は、磁石の延長方向又はその磁化が前記延長平面に垂直に延びる、及び/又は磁石の前記前面が前記延長平面に平行に延びる、特定の位置を備えることができる。具体的には、本明細書において、そのような特定の位置は、傾斜可能な磁石又は光学素子が存在することができる磁石又は光学素子の位置であり、それに応じて、機器に磁石又は光学素子を傾斜させることによって別の位置から達することができる位置である。例えば、特定の位置は、磁石又は光学素子が傾斜していない(例えば、静止位置)位置(例えば、初期位置)又はいずれかの他の位置とすることができる。
さらに、具体的には、第1及び/又は第2の導体部分は、磁石の前面に沿って延びる。磁石の特定の(例えば、傾斜していない)位置において、第1及び/又は第2の導体部分(或いは第1の方向及び/又は第2の方向)は、延長方向又は磁石の磁化に垂直に延びる。さらに、具体的には、磁石の前記特定の位置において、第1及び/又は第2の導体部分(或いは第1の方向及び/又は第2の方向)は、磁石の前面に平行に延びる。具体的には、第1の導体部分又は第2の導体部分と、磁石の延長方向(又は磁化)との間の角度は、正確に90°である必要はなく、この値からの40°まで、具体的には30°まで、具体的には20°まで、具体的には10°まで、具体的には5°まで、の偏差を含むことができる。換言すれば、前記角度は、130°〜50°、具体的には120°〜60°、具体的には110°〜70°、具体的には100°〜80°、具体的には95°〜85°の範囲にあれば良い。
本発明のさらに別の実施形態により、機器は第1のコイル手段(具体的には、前記延長平面に沿って延びる)を備え、ここで、第1の導体部分が第1のコイル手段の導体の一部分を形成し、この第1のコイル手段の導体が少なくとも第1の巻軸(具体的には、前記延長平面に垂直に又は少なくとも実質的に垂直に伸びる)の周りに巻かれ、ここで具体的には、磁石の特定の位置において、第1の巻軸が、延長方向又は磁石の磁化に平行に(又は少なくとも実質的に平行に)伸びる。
具体的には、前記特定の位置に関して、第1の巻軸は、延長方向又は磁化に対して、±25°、具体的には±20°、具体的には±15°、具体的には±10°、具体的には±5°以内で平行に伸びる。換言すれば、第1の巻軸と延長平面とによって囲まれる角度は115°〜65°、具体的には110°〜70°、具体的には105°〜75°、具体的には100°〜80°、具体的には95°〜85°の範囲内にあれば良い。さらに、具体的には、全ての実施形態において、機器は、原理的に、全ての角度を±25°の間で設定できるように設計することができる。
さらに、本発明による機器の一実施形態により、機器は第2のコイル手段(具体的には、前記延長平面に沿って延びる)を備え、ここで、第2の導体部分が第2のコイル手段の導体の一部分を形成し、この第2のコイル手段の導体が少なくとも第2の巻軸(具体的には、前記延長平面に垂直に又は少なくとも実質的に垂直に伸びる)の周りに巻かれ、ここで具体的には、磁石の前記特定の位置において、第2の巻軸が、延長方向又は磁石の磁化に平行に(又は少なくとも実質的に平行に)伸びる。具体的には、第2の巻軸と延長方向との間の角度、又は第2の巻軸と延長平面との間の角度は、第1の巻軸に関する上記の範囲の中に入ることができる。
さらに、本発明の一実施形態により、第1のコイル手段は第1及び第2のループを備え、ここで第1の導体部分の少なくとも一部分(又は完全な第1の導体部分)が第1のループの一部分を形成し、ここで機器はさらに別の第1の導体部分を備え、さらに別の第1の導体部分の少なくとも一部分(又は完全なさらに別の第1の導体部分)が第2のループの一部分を形成し、ここで、第1の導体部分とさらに別の第1の導体部分とは、互いに沿って、具体的には第1の方向に沿って(具体的には互いに平行に)延び、ここで具体的には第1の導体部分とさらに別の第1の導体部分とは、磁石の前面と(磁石の延長張方向において)向き合う第1のコイル手段の中央領域を形成する。さらに、具体的には、電流源手段が、第1のコイル手段の第1のループ及び第2のループに電流を、前記2つの第1の導体部分の中で電流が同じ(第1の)方向に流れるように、印加するように設計される。すでに述べたように、第1の方向を第1の軸に合わせることができる。
具体的には、第1のコイル手段の導体は、第1の巻軸の周りに第1のループに巻かれ、さらに別の第1の巻軸の周りに第2のループに巻かれ、その結果、具体的には2つのループが反対の巻き方向を有する。具体的には、第1の巻軸とさらに別の第1の巻軸とは互いに平行に、又は少なくとも実質的に平行に伸びる。さらに、具体的には、磁石の特定の位置において、第1の巻軸とさらに別の第1の巻軸とは、延長方向又は磁石の磁化に平行に、又は少なくとも実質的に平行に伸びる。延長方向(磁化)又は延長平面に対する第1の巻軸に関する上記の角度は、さらに別の第1の巻軸及び/又はさらに別の第2の巻軸に関しても当てはまる(以下を参照されたい)。
さらに、本発明の一実施形態により、第2のコイル手段は第1及び第2のループを備え、ここで第2の導体部分の少なくとも一部分(又は完全な第2の導体部分)が第1のループの一部分を形成し、ここで機器はさらに別の第2の導体部分を備え、さらに別の第2の導体部分の少なくとも一部分(又は完全なさらに別の第2の導体部分)が第2のループの一部分を形成し、ここで、第2の導体部分とさらに別の第2の導体部分とは、互いに沿って、具体的には第2の方向に(具体的には互いに平行に)延び、ここで具体的には第2の導体部分とさらに別の第2の導体部分とは、磁石の前面と(磁石の延長方向において)向き合う第2のコイル手段の中央領域を形成する。さらに、具体的には、電流源手段が、第2のコイル手段の第1及び第2のループに電流を、前記2つの第2の導体部分の中で電流が同じ(第2の)方向に流れるように、印加するように設計される。すでに述べたように、第2の方向を第2の軸に合わせることができる。
具体的には、第2のコイル手段の導体は、第2の巻軸の周りに第2のコイル手段の第1のループに巻かれ、さらに別の第2の巻軸の周りに第2のコイル手段の第2のループに巻かれ、その結果、具体的には2つのループが反対の巻き方向を有する。具体的には、第2の巻軸とさらに別の第2の巻軸とは互いに平行に伸びる。さらに、具体的には、磁石の特定の位置において、第2の巻軸とさらに別の第2の巻軸とは、延長方向又は磁石の磁化に平行に伸びる。
好ましい実施形態により、第1の導体部分(さらに別の第1の導体部分に沿って又は平行に伸びる)及びさらに別の第1の導体部分は、第2の導体部分(さらに別の第2の導体部分に沿って又は平行に伸びる)及びさらに別の第2の導体部分を横切って延びる。具体的には、第1の導体部分は第2の導体部分に直角に延び、ここで具体的には、第1の導体部分と第2の導体部分との交点又は交差領域が磁石の前面と(延長方向において)向き合い、及び具体的にはその下に、磁石の前記特定の位置の垂直真下にある。第1の導体部分と(交差する)第2の導体部分とによって囲まれる角度は、第1及び第2の導体部分に関して上述した範囲内にあることができる。さらに、本発明の一実施形態により、第1及び/又は第2のコイル手段の2つのループは、それぞれ別々のコイルを形成することができる。ここで、具体的には、第1のループ(第1のコイル手段の)の導体は第1の巻軸の周りに巻かれ、第2のループ(第1のコイル手段の)の導体はさらに別の第1の巻軸の周りに、即ち具体的には、第1のループの導体と反対の巻方向に巻かれ、その結果、(中央の)隣接する第1の導体部分の中の電流は、同じ(第1又は第2の)軸に沿って(その方向に又は反対方向に)流れる。この場合もやはり、巻軸と延長方向/面との間の角度は上記のものとすることができる。
さらに、代替的な一実施形態により、第1及び/又は第2のコイル手段の2つのループは、それぞれ、単一のコイル、例えば図8コイル、を形成することができる
図8コイルにおいて、導体は2つの巻軸(例えば、第1及びさらに別の第1の巻軸、又は第2及びさらに別の第2の巻軸)の周りに巻かれ、ここで2つの巻軸は互いに平行に伸びるので、コイルは、図8の形状を形成する2つの(電気的に接続された)ループを構成するように形成される。具体的には、導体は、2つの巻軸の周りに反対方向(反対の巻方向)に巻かれる。ここでもやはり、それぞれの図8コイルの中央領域が存在し、その中で2つのそれぞれの(第1又は第2の)導体部分が互いに沿って伸び、その中で電流が同じ方向に(例えば、第1及び第2の方向に沿って)流れる(上記を参照されたい)。この場合もやはり、巻軸と延長方向/平面との間の角度は、上記のものとすることができる。
さらに、具体的には、前記導体部分の各々は1つ又は幾つかの電導体、例えばワイヤを備えることができる。
本発明のさらに別の実施形態により、第1及び/又は第2のコイルの各々は、少なくとも1つの層又は幾つかの層を備えることができ、ここで、具体的には、第1のコイルの少なくとも1つの層が、第2のコイルの少なくとも1つの層の上に、前記延長平面に垂直に(又は前記延長方向に)配置され、又はここで、具体的には、第1及び第2のコイルの層が、前記延長平面に垂直に又は前記延長方向に、互いの上に交互に配置される。ここで、上記の導体部分は、それゆえに、1つ又は幾つかの層を備える。
一般に、コイル手段、コイル又はループは、円形状又は円形輪郭を有する必要はない。コイル/ループの形状又は輪郭は円形にすることができるが、円形構造から逸脱することもできる(例えば、長方形、楕円形、丸みのある縁を有する長方形など)
本発明による機器のさらに別の一実施形態により、機器はさらに別の第1の導体部分を備え、ここで第1の導体部分及びさらに別の第1の導体部分は第1の方向に沿って延び、ここで、機器はさらに別の第2の導体部分を備え、ここで第2の導体部分及びさらに別の第2の導体部分は互いに沿って第2の方向に延び、ここで各々の導体部分は、別々のコイルによって形成され(即ち、4つの別々のコイルが存在する)、ここで、具体的には電流源手段は、前記別々のコイルに電流を、前記2つの第1の導体部分の中で電流が同じ方向に、具体的には第1の方向に又はその反対方向に流れるように、及び、前記2つの第2の導体部分の中で電流が同じ方向に、具体的には第2の方向に又はその反対方向に流れるように、印加するように設計される。
例えば、磁石を2Dにおいて動かすために、このように4つのコイル(即ち、方向毎に2つのコイル)を備えることは、磁場が最大となるコイル・キャリア/PCB(以下も参照されたい)の中心に均一な電流フローを生成することを可能にする。
前記コイルは、層状PCB構造体に中に実装されるように設計されることが好ましい。層設計において、両方の直交方向が互い違いになって双方向性の力を生じることが好ましい。ここで、具体的には、コイル・キャリア/PCBは種々の形状(例えば、丸みのある輪郭/外縁)を有するように設計することができる。具体的には、有利に、リターン電流がコイル・キャリア/PCBの外側のコイルを流れ、コイル・キャリア(例えばPCB)の中心以外の磁束を最小にするように最適化された備えられた誘導構造体のために、小さな反動力を生じるだけである。さらに、具体的には、磁気リターン構造体もまた、そうしなければ作動を妨害し得る外部磁場から、コイルを遮蔽するのに役立つことができる。リターン構造体及び磁気遮蔽は同じ構造にする必要はない。電磁遮蔽はファラデー・ケージとも呼ばれ、コイルを囲む導電性シートに存することができる。
さらに、本発明による機器の一実施形態により、第1及び第2の導体部分の各々は、別々のコイルで形成され、この別々のコイルの各々は、磁束誘導板(例えば、鉄板又は鋼板の形態の)の周りに巻かれる。さらに、そのような磁束誘導構造体の文脈で本明細書において説明される他の材料を使用することもできる。
好ましくは、第1及び第2の導体部分の各々は、複数の平行なワイヤ部分を備え、ここで、第1の導体部分のワイヤ部分は、第2の導体部分のワイヤ部分を横切って伸び、その結果、ワイヤ部分の格子構造が、例えば、前記磁石と向き合う前記磁束誘導板の表面上に形成される。
ここで、必要な電気的及び光学的構成要素を有する(例えば、単に非常に薄い)PCBを、そのような板の上、例えば、方向毎に理想的に均一な電流を生じる(具体的には、反動力を生じる可能性のある反対方向に電流が流れない)ように設計された前記ワイヤ部分の上に配置することができる。
好ましくは、前記磁束誘導板を磁束誘導構造体、例えば、機器の磁場(若しくは磁束)リターン構造体の中に埋め込むことができるか、又は、本明細書で様々な実施形態において説明するように外側磁束誘導構造体の底部の一部分又は完全な底部を形成することができる。好ましくは、コイル・ワイヤは、例えば、リターン構造体に埋め込まれた前記板の真下に閉鎖される。この板のために、前記板の下のさらに別の磁束誘導(例えば、リターン)構造体は、板がそのような構造体の機能を果たすことができるので、省略することができる。
従って、磁束誘導板の厚さは、磁束誘導板が磁束誘導構造体の一部分となり、鉄板の真下のコイル巻線を通る逆流電流が、本明細書で説明する(例えば、外側)磁束誘導構造体の内部の磁場を変更しないような厚さであることが好ましい。
そのようなコイル構造体は、均一な一方向力の生成を可能にし、高いコイル実装密度及びコイルの良好な熱接続(即ち、鉄板/リターン構造体への)を備える。本発明のさらに別の(第2の)態様により、光学素子をピボット回転させるための機器であって、
− 光学素子であって、少なくとも第1の軸の周りに傾斜させることできるように移動可能に取り付けられる、光学素子と、
− 延長方向に延びる第1の(例えば、永久)磁石(さらに以下で説明する他の磁石も永久磁石とすることができる)であって、前記延長方向に整列する磁化(即ち、磁化が延長方向に平行に伸びる)又は延長方向に垂直に伸びる磁化を備え、さらに前面を備える第1の磁石と、
− 延長方向において又は延長方向に垂直に第1の磁石の前面と向き合い、第1の巻軸の周りに巻かれた導体を備えた第1のコイル手段であって、具体的には、前記第1の巻軸は、第1の磁石が特定の(例えば、傾斜しない)位置に配置されるとき第1の磁石の延長方向に平行に伸びる、第1のコイル手段と、
を備え、
− 光学素子は第1の磁石又は前記第1のコイル手段に堅く結合され、
− 第1のコイル手段に電気的に接続された電流源手段であって、前記第1のコイル手段に電流を印加して、第1の磁石と第1のコイル手段との間に、光学素子を前記第1の軸の周りに、第1の傾斜方向に又はその反対方向に傾斜させる(第1のコイル手段の中の電流の方向に依存する)電磁力が生成されるように設計される電流源手段をさらに備える、
機器が開示される。
本発明の一実施形態により、機器は延長方向に延びる第2の磁石を備え、ここで第2の磁石は、第2の磁石の前記延長方向に整列するか又は第2の磁石の延長方向に直角に伸びる、磁化を備え、(具体的には、第1及び第2の磁石の延長方向は互いに平行に伸びる)、ここで光学素子は、第1の軸とは異なる第2の軸の周りにも光学素子を傾斜させることができるように、移動可能に取り付けられる。さらに、具体的には、機器は、第2の磁石の前面と、具体的には第2の磁石の延長方向において(又は第2の磁石の延長方向に垂直に)向き合う第2のコイル手段を備え、ここで第2のコイル手段は第2の巻軸の周りに巻かれた導体を備え、ここで具体的には、前記第2の巻軸は、第2の磁石が特定の位置に配置されるとき、延長方向に平行に伸び、ここで、光学素子は、第2の磁石又は第2のコイル手段(及び具体的には第1のコイル手段)に堅く結合される。さらに、具体的には、電流源手段がさらに第2のコイル手段に電気的に接続され、前記第2のコイル手段に電流を印加し、その結果、第2の磁石と第2のコイル手段との間に電磁力が生成され、その結果、光学素子が第2の軸の周りで第2の傾斜方向に又はその反対方向に(第2のコイル手段の中の電流の向きに依存して)傾斜させられる、ように設計される。
具体的には、光学素子が第1のコイル手段に堅く結合されるとき、これはまた第2のコイル手段に(及び最終的にはさらに別のコイル手段に)堅く結合される。具体的には、光学素子が前記コイル手段に結合される実施形態において、光学素子は、例えば、コイル・キャリアに(以下を参照されたい)、例えば、直接に又は他の構成要素を介して間接に、堅く結合することができる。
具体的には、第2の傾斜方向は第1の傾斜方向とは異なり、ここで第2の傾斜方向は、具体的には第1の傾斜方向と直角に延びる。さらに、具体的には、第1の軸は第2の軸と直角に延びる。しかし、第1の軸及び第2の軸が存在する場合、2つの軸は互いに対して直角に伸びる必要はない。それに対応して、同じことが第1及び第2の傾斜方向に対して成り立つ。さらに、2つの傾斜軸の場合、即ち、第1及び第2の軸が存在する場合、第1の導体部分(単数又は複数)の第1の方向は、第1の軸と一致する必要はない。さらに、第2の導体部分(単数又は複数)の第2の方向は、第2の軸と一致する必要はない。
従って、この場合もやはり、本発明の第2の態様により、光学素子を2Dにおいてピボット回転させることができる。
またここで、光学素子は、上記の素子のうちの1つとすることができる。具体的には、以前と同様に、電流源手段は、第1のコイル手段と第2のコイル手段とに対して互いに独立に電流を印加し、その結果、前記電流の各々を別々に制御し調節する(例えば、電流源手段により)ことができるように、設計される。具体的には、電流源手段は、第1のコイル手段のための(及び最終的にはさらに別のコイル手段のための、以下を参照されたい)第1の電流源を備えることができ、ここで第1の電流源は第1のコイル手段に電気的に接続され、前記電流を前記第1のコイル手段に印加するように設計される。さらに、具体的には、電流源手段は、第2のコイル手段のための(及び最終的にはさらに別のコイル手段のための、以下を参照されたい)第2の電流源を備えることができ、ここで第2の電流源は第2のコイル手段に電気的に接続され、前記電流を前記第2のコイル手段に印加するように設計される。
さらに、具体的には、第1及び第2のコイル手段は、(架空の)延長平面に沿って延び、さらにそれに沿って前記前面が延びることができ(代替的に、前面は延長平面に垂直に延びることができ)、ここで前面は、光学素子の(又は磁石の)傾斜に応じて前記延長平面に対して傾斜させることができる。さらに、具体的には、第1及び第2の傾斜方向は、やはり前記延長平面に沿って又はその中で延びる(例えば、前記延長平面に広がる)。さらに、2つの磁石(又は光学素子)は、それぞれの(第1又は第2の)磁石又はその磁化の延長方向が前記延長平面に垂直に延びる、及び/又は磁石の前記前面が前記延長平面に平行に(又は垂直に)延びる、特定の位置を備えることができる。
具体的には、第1及び/又は第2のコイル手段は、関連付けられる磁石と(例えば、それぞれの延長方向と)同軸に配置され、ここで、具体的には、第1及び/又は第2のコイル手段の外径は、それぞれの磁石の外径より大きい。
具体的には、第1及び第2のコイル手段の各々は、それぞれループを形成する別々のコイルとして形成される。さらに、具体的には、第1及び第2のコイル手段の各々は、前記平面に沿って延び、ここで、それらは重ならずに、前記延長平面内で又はそれに沿って、隣り合って延びる。
具体的には、本発明の第2の態様による機器は、4つの磁石、即ち、第1、第2、並びに第3及び第4の磁石を備える。具体的には、第3及び第4の磁石もまた延長方向に延び、それぞれの延長方向に整列する(又はそれに垂直に伸びる)磁化を備える。さらに、具体的には、第3及び第4の磁石もまた光学素子に堅く結合される(しかし、その代わりに、光学素子がコイル手段又はコイル・キャリアに結合されることも可能である)。具体的には、本機器は対応する複数のコイル手段(例えば、それぞれループを形成する別々のコイルとして形成された)、即ち、第1及び第2のコイル手段、並びに第3及び第4のコイル手段を備える。さらに、具体的には、第3のコイル手段が第3の磁石に関連付けられ、第3の磁石の延長方向において第3の磁石の前面と向き合い、第4のコイル手段が第4の磁石に関連付けられ、第4の磁石の延長方向において第4の磁石の前面と向き合う。
さらに、具体的には、第3及び第4のコイル手段は、第3の巻軸(第3のコイル手段)及び第4の巻軸(第4のコイル手段)の周りに巻かれた導体を備え、ここで、それぞれの巻軸は、それぞれの磁石が例えばピボット回転していない前記特定の位置(上記を参照されたい)に配置されるとき、関連付けられる(第3又は第4の)磁石の磁化に平行に向けられる。具体的には、第3及び第4のコイル手段(及びそれぞれのコイル手段の導体)は、第3及び第4のコイル手段のそれぞれの巻軸に垂直に伸びる前記延長平面に沿って延びる。
具体的には、さらに第3及び第4のコイル手段の各々は、それぞれループを形成する別々のコイルとして形成される。さらに、具体的には、第3及び第2のコイル手段の各々は、前記延長平面に沿って延び、ここで、具体的には、4つのコイル手段は重ならず、前記延長平面内で又はそれに沿って隣り合わせに配置される。
具体的には、第1及び第3のコイル手段は、第1の方向において互いに向き合い、他方、第2及び第4のコイル手段は、具体的には第1の方向に垂直に伸びる第2の方向において互いに向き合う。
具体的には、電流源手段はコイル手段に電気的に接続され、この電流源手段は、第1、第2、第3及び/又は第4のコイル手段に電流を(独立に)印加し、その結果、光学素子を第1の方向に若しくはその反対方向に、及び/又は第2の方向に若しくはその反対方向に(それぞれの軸の周りに)、それぞれのコイル手段の中の電流の方向に応じて傾斜させる電磁力が生成されるように、設計される。
具体的には、第3及び/又は第4のコイル手段はさらに、関連付けられる磁石と同軸に配置され、ここで、具体的には、第3及び/又は第4のコイル手段の外径はまた、それぞれの(第3又は第4の)磁石の外径より大きい。
さらに、第1及び第2の磁石のために(並びに具体的にはさらに第3及び第4の磁石のために)磁束リターン構造体を備えることが可能である。各々の磁束リターン構造体は、具体的には、関連付けられる磁石の延長方向に平行に延びるリムを備え、このリムは関連付けられるコイルを通して延び、ここで、それぞれのコイルは関連付けられる磁石と、それぞれの延長方向に垂直な又は前記延長平面に沿った方向において向き合う。
一般に、複数の磁石、例えば4つの磁石などを用いる代わりに、単に1つの磁石を、本発明の第2の態様において備えることができ、ここで、それゆえに、個々のコイル手段に(例えば、4つの異なるコイルに)磁束を誘導する1つの磁束リターン構造体が使用される。従って、実際上4つの磁気的手段又は磁束がこのようにもたらされ、これが上記のように関連付けられるコイル手段と相互作用することができる。
以下の特徴及び実施形態を、上記の本発明の両方の態様に適用することができる。
さらに、全ての実施形態において、機器は、第1及び/又は第2のコイル手段(並びに最終的にはさらに別のコイル手段)を支えるため、又は前記別々の4つのコイル(上記を参照されたい)を支えるためのコイル・キャリアを備えることができる。具体的には、コリ・キャリアは基板、例えば、プリント回路基板とすることができ、ここで、第1及び/又は第2のコイル手段(並びに最終的には、第3及び/又は第4のコイル手段のようなさらに別のコイル手段)がコイル・キャリアの上に配置されるか又はコイル・キャリア内に組み込まれる。すでに述べたように、光学素子を磁石に堅く結合する代わりに、固定磁石(単数又は複数)に対して動くコイル・キャリアに光学素子を結合することもできる。
具体的には、前記キャリアは板状キャリアであり、ここで、第1及び/又は第2の巻軸に垂直なキャリアの寸法は、第1及び/又は第2の巻軸に沿ったキャリアの寸法より著しく大きい。
さらに、本発明の一実施形態により、第1及び/又は第2のコイル手段(並びに最終的にはさらに別のコイル手段)は、平面コイルとして、例えば、単層又は多層プリント回路基板のコイルとして形成される。さらに、第3及び/又は第4のコイル手段も平面コイルにすることができる。換言すれば、それぞれのコイル又はコイル手段を、プリント回路基板として形成されたコイル・キャリアに組み込むか又は埋め込むことができる。
具体的には、本発明の意味での平面コイルは、巻軸又は複数の巻軸に垂直な外側の直径が、巻軸(又は複数の巻軸)の方向における厚さと少なくとも同じ大きさである、コイルである。前記直径は、前記厚さより著しく大きい、具体的には10倍大きい、具体的には100倍大きい、具体的には1000倍大きいことが好ましい。例えば、平面コイル(手段)は、巻軸の方向に例えば30μmの厚さ、及び例えば30mmの直径(巻軸に垂直な)を有することができる。
一般に、本発明のさらに別の実施形態により、本発明による機器は、センサ手段を備え、具体的には、第1の磁石又は前記複数の磁石の位置を計測するための少なくとも1つの磁場センサ(例えばホール・センサ)を備える。
具体的には、センサ手段はコイル・キャリアの上、具体的には磁石又は複数の磁石と向き合うコイル・キャリアの側面の上、或いは磁石又は複数の磁石から離れる方向を向くコイル・キャリアの側面の上に配置される。具体的には、センサ手段は延長方向において磁石と向き合い、具体的には、第1の磁石と(少なくとも、磁石の前記特定の位置において)同軸に配置される。
具体的には、センサ手段が、磁石又は複数の磁石と向き合う側面の上に配置されるとき、センサ手段は、磁石の数に対応する数の磁場センサ(例えば、ホール・センサ)を備え、ここで各々の磁場センサは関連付けられる磁石の近傍に配置される。具体的には、センサ手段が、第1の磁石から離れる方向を向く前記他の側面の上に配置されるとき、センサ手段は具体的には単一の磁場センサ、例えば、磁石の位置を検出するように設計された、(2D)ホール・センサを備える。
さらに、本発明による機器の一実施形態により、センサ手段は4つのホール・センサ、即ち、回転軸毎に2つのホール・センサを備えることができ、これらは回転軸に沿ったミラーの直交する側面の上に、好ましくは、前記4つのホール・センサを備えた前記センサ手段によって生成される信号が磁石の位置に依存するように、配置される。
さらに、具体的には、機器は、電流源手段(例えば、個々の電流源)を、第1の磁石又は前記複数の磁石及びそれゆえにそれに接続された光学素子の現在の位置が基準値に近づくように、制御するためのコントローラを備える。
具体的には、電流源手段及び/又はコントローラを、センサ手段(例えば、ホール・センサ)に組み込むことができる。
代替的な一実施形態により、機器は、光源、具体的にはLED、及び光強度センサ、例えば、光ダイオードを備え、ここで、光源は光を放射するように構成され、その結果、光源によって放射された前記光が、磁石、又は磁石に接続された反射手段(例えば、ミラー)によって強度センサ(例えば、光ダイオード)に向けて反射され、その結果、強度センサ(例えば、光ダイオード)に衝突する前記反射された光により強度センサ(光ダイオード)によって生成される(フィードバック)信号(例えば、電流)が、磁石の位置に依存する。
さらに別の実施形態により、光ダイオードは、クアドラチャ光ダイオード(例えば、4つのクアドラントを備え、各々のクアドラントが、それぞれのクアドラントに衝突する光に応じた信号をもたらす)、又は、例えばクアドラチャ光ダイオードに類似するように配置された4つの単一の光ダイオードであり、ここで、前記光源(例えば、LED又はレーザ)は、クアドラチャ光ダイオードの中心、具体的には光ダイオードの窪みの中に配置される。
さらに、本発明による機器の一実施形態により、磁石又は前記反射手段は、前記信号が磁石の延長方向の周りの磁石の回転角並びに第1及び/又は第2の傾斜方向における磁石の傾斜を示すように、シェーディングを備える。
さらに、本発明による機器の一実施形態により、機器は、磁石の位置に依存する信号を生成するように構成された容量センサ手段を備える。
具体的には、前記センサ手段は、可動ミラーに取り付けられた電導性の第1の板部材を備えることができる。さらに、具体的には、センサ手段は、例えばコイル・キャリアに結合された第2及び第3の(別々の)板部材を備えることができ、この第2及び第3の板部材はミラーと一緒には動かず、第1の板部材から間隔を空けられるが後者と向き合い、その結果、直列に配置された2つのコンデンサが前記板部材によって形成される。
容量センサ手段は、ミラーが動くときに変化する、直列の2つのコンデンサの容量を計測するように構成されることが好ましい。この容量は、ミラーの動きを制御するために上記のコントローラが使用できる信号に対応する。
具体的には、機器は、電流源手段(例えば、個々の電流源)を制御して、信号が、第1の磁石及び従って光学素子の望ましい基準位置に関連付けられる基準信号に近づくようにするコントローラを備える。具体的には、コントローラは、磁石又は光学素子の、名目上の傾斜範囲の外の回転(例えば、磁石の延長方向の周りの回転)が防止されるように、電流源を制御するように構成される。
さらに、本発明の一実施形態により、光学素子を支持するために、機器は、機器の窪みの中、具体的には機器のケージ部材であって、具体的にはコイル・キャリアに接続されたケージ部材の窪みの中に配置される、ベアリング・ボールを備える。
具体的には、ベアリング・ボールは光学素子に接続される。
具体的には、光学素子は、光学素子を保持する保持要素を介してベアリング・ボールに接続される。
具体的には、ベアリング・ボールはケージ部材の窪みの軸受面に沿って摺動する球状に湾曲した凸面を備え、その結果、ベアリング・ボールは前記窪みの中で回転して磁石及び光学素子をピボット回転させることができる。
さらに、具体的には、ベアリング・ボールは、ベアリング・ボールの第1の(例えば、下部の)側面を備え、この第1の側面がコイル・キャリア又は存在するコイル手段と向き合い、他方、ベアリング・ボールの第2の側面は第1の側面から離れる方向を向く。
具体的には、磁石及び/又はその前面がベアリング・ボールの第1の側面の上に配置され、他方、光学素子及び/又は保持要素はベアリング・ボールの第2の側面の上に配置される。
具体的には、磁石はベアリング・ボールの第1の側面に接続され、他方、ベアリング・ボールの第2の側面は光学素子に、具体的にはベアリング・ボールに接続された保持要素を介して、接続される。
具体的には、磁石はベアリング・ボールの第1の側面上のベアリング・ボールの窪みの中に配置され、ここで具体的には窪みはベアリング・ボールの貫通開口であり、磁石の裏面は光学素子に接続されるように設計され、この磁石の裏面は、磁石の前記前面から離れる方向を向く。具体的には、磁石の前記裏面は、ベアリング・ボールの表面とぴったり重なり、又は窪みから突き出ることができる。さらに、具体的には、磁石の前記前面を備えた磁石の末端部分は、ベアリング・ボールの第1の側面上のベアリング・ボールの窪みから、例えば、コイル・キャリア又はコイル手段に向かって突き出る。
さらに、代替的に、磁石はベアリング・ボールの第1の側面上のベアリング・ボールの貫通開口の中に配置され、ここで、保持部材の一部分が、ベアリング・ボールの第1の側面から離れる方向を向く第2の側面の上の貫通開口の中に挿入される。具体的には、保持部材は、光学素子を保持するように設計される、即ち、光学素子が保持部材に接続される。具体的には、第1の磁石の前記前面を備える第1の磁石の末端部分がベアリング・ボールの貫通開口から突き出る。
代替的に、具体的には、保持要素は、ベアリング・ボールの前記窪み(例えば、貫通開口)の中に配置されてそれから突き出る部分を、ベアリング・ボールの第1の側面上の末端部分と共に備え、ここで磁石は、保持要素の前記末端部分に固定される。
幾つかの磁石(例えば、前記4つの磁石)が存在する場合、磁石は、具体的には、前記コイル手段又はコイル・キャリアと向き合う、保持部材の第1の側面又は光学素子に接続される。保持部材のこの第1の側面は、光学素子が取り付けられる保持部材の第2の側面から離れる方向を向く。
さらに、具体的には、磁石は前記ベアリング・ボールを形成することができる。
具体的には、磁石及び/又は保持要素は、ベアリング・ボールに接着することができる。
具体的には、ベアリング・ボール及びケージ部材は、インサート成形型ボール・ベアリングを形成する。具体的には、ベアリング・ボールは、光学素子の光学特性に影響せずに回転自由度を可能にする回転対称性を備える。
さらに、本発明の一実施形態により、機器は、磁石を支持するための複数のベアリング・ボールを備えたボール・ベアリングを備え、その結果、磁石を任意の軸の周りに傾斜させることができ、このボール・ベアリングは、ミラーを支持する第1の支持部材と、第1の支持部材及び/又は磁石を囲む第2の支持部材との間に形成される円周方向隙間の中に配置され、ここで、第2の支持部材がコイル・キャリアに接続されることが好ましい。
さらに、本発明による機器の一実施形態により、本明細書で説明するように、例えばコイル・キャリア(例えばPCB)の下に配置することができる、例えば、磁束誘導構造体又はリターン構造体への磁石のスナップ・インを防ぐために、及び/又は、磁石の回転(例えば、その延長方向の周りの)を防ぐために、機器は、ミラーに接続された内側磁束誘導構造体、及びコイル・キャリアに接続された(例えば環状の)外側磁束誘導構造体を備え、この外側磁束誘導構造体は前記内側磁束誘導構造体を囲む。
さらに、一実施形態により、(例えば、外側)磁束誘導構造体はさらに、光学素子及び磁石が機器から落ちるのを防ぐように構成される。さらに、(例えば、外側)磁束誘導構造体又はリターン構造体(又は代替的に特定の遮蔽物)はまた、機器を外部磁場から遮蔽するように構成される。
さらに、本発明の一実施形態により、内側磁束誘導構造体は、複数の第1の突起を備え、ここで、各々の第1の突起は外側磁束誘導構造体に向かって放射状に外向きに突き出し、ここで、外側磁束誘導構造体は対応する数の第2の突起を備え、ここで各々の第2の突起は、内側磁束誘導構造体に向かって、各々の第1の突起が関連付けられる第2の突起と位置合わせされて隙間を形成するように、放射状に内向きに突き出る。
本発明のさらに別の実施形態により、光学素子又は前記保持部材は、具体的にはコイル・キャリアの上に、具体的には復元力をもたらす弾性的に変形可能なバネ手段によって支持される。
具体的には、バネ手段は、ポリマなどの弾性材料製の円筒ボディのようなボディとすることができる。
さらに、本発明の一実施形態により、バネ手段は、複数の磁石(例えば、第1、第2、第3及び/又は第4の磁石)に接続された中央部分を備え、ここで中央部分は、中央部分を囲む円周方向第1の部分に一体的に接続され、その結果、中央部分を第1の軸の周りに第1の部分に対して傾斜させることができ、ここで、第1の部分は、第1の部分を囲む円周方向第2の部分に一体的に接続され、その結果、第1の部分を中央部分と共に、第2の部分に対して、第1の軸に垂直に伸びる第2の軸の周りに傾斜させることができ、ここで第2の部分は、具体的にはコイル・キャリアに接続される。
さらに、本発明の一実施形態により、バネ手段は、それを介して、光学素子に固定される、具体的には第1の磁石又は複数の磁石のうちの1つに固定される第1の固定点から、それを介してコイル・キャリアに固定される第2の固定点まで延びる少なくとも1つのアームを備える。具体的には、2つの固定点は光学素子の中心軸に近接し、この中心軸は光学素子及び/又はコイル・キャリアに垂直に伸びる。
さらに、本発明の一実施形態により、バネ手段は、具体的にはカルダン継手を形成する。
具体的には、バネ手段は、バネ手段の中心から外側に延びる4つのアーム(即ち、第1、第2、第3及び第4のアーム)を有する十字形バネ部材を備える。具体的には、第1のアームは第2のアームと整列し、ここで、第1及び第2のアームは、第1の軸(傾斜移動の)に対して例えば45°の角度で延び、ここで、第3のアームは第4のアームと整列し、第3及び第4のアームは、第1及び第2のアームに対して垂直である。具体的には、各々のアームは外側末端領域を備える。さらに、機器は、それに光学素子が接続され、及びそれに磁石又は第1及び/又は第2の磁石(並びに最終的にはさらに第3及び第4の磁石)が接続される第1のキャリア部材(保持部材を形成する)(磁石(単数又は複数)の代わりにコイル手段を第1のキャリア部材に接続することができる)と、それに第1及び/又は第2のコイル手段(並びに最終的にはさらに第3及び第4のコイル手段)が接続される第2のキャリア部材(コイル手段の代わりに磁石(単数又は複数)を第2のキャリア部材に接続することができる)とを備え、ここで、具体的には、十字形部材が2つのキャリア部材の間に配置され、ここで、第1及び第2のアームの末端領域は、具体的には第1のキャリア部材に固定され、他方、第3及び第4のアームの末端領域は、具体的には第2のキャリア部材に固定され、その結果、第1のキャリア部材を(光学素子と一緒に)、第1及び/又は第2の軸の周りに第2のキャリア部材に対して傾斜させることができる。バネ手段に関して、光学素子を磁石(単数又は複数)と一緒に、固定されたコイル手段に対して傾斜させることができることに留意されたい。代替的に、光学素子をコイル手段と一緒に、固定された磁石(単数又は複数)に対して、傾斜させることができる。具体的には、これは、本発明の枠組み中で用いられる全ての支持概念に当てはまる。
バネ手段の代わりに、ジャイロ・ジョイント(2軸ジャイロとも呼ばれる)を用いることもできる。この機構は、光学素子10及び具体的には磁石(単数又は複数)又は使用される導体部分(単数又は複数)若しくはコイル手段を保持するための前記保持部材を形成する第1の部材、第2の部材、及び第3の部材を備える。光学素子のための2Dピボット回転可能な支持を実現するために、第2の部材は第1の部材の上に回転可能に支持され、その結果、第2の部材を第1の軸の周りに第1の部材に対して傾斜させることができ、ここで、第3の部材は第2の部材の上に回転可能に支持され、その結果、第3の部材を、例えば第1の軸と直交する第2の軸の周りに(第2の部材に対して)傾斜させることができる。結果として、第3の部材を、2つの独立な軸の周りに、2次元(2D)において第1の部材に対して傾斜させることができる。第1の部材を、コイル・キャリア又は使用される導体部分(単数又は複数)又はコイル手段に、或いは代替的に磁石(単数又は複数)に、接続することができる。
さらに、本発明の一実施形態により、機器は、光学素子を初めの位置に戻すための復元力をもたらすように設計された復元力手段を備え、ここで、具体的には復元力手段は以下のうちの1つを具体的に備える:
− 磁場(又は磁束)リターン構造体であって、磁石(単数又は複数)(即ち、前記磁石又は第1、第2、第3、及び第4の磁石)によって生成される磁束(例えば、コイルの中を通る)を改善するため、及び、復元力を生成するために、コイル手段又は導体部分(単数又は複数)の下に配置することができる、磁場(又は磁束)リターン構造体。具体的には、磁場リターン構造体は、具体的にはコイル・キャリアに、具体的には磁石(単数又は複数)から離れる方向を向く側面に接続される板の形態を備えることができる。具体的には、前記リターン構造体は磁気的に軟らかい材料及び/又は強磁性材料(例えば、鉄又は鋼)から構成することができる。具体的には、磁場リターン構造体は、磁石(単数又は複数)の磁化又は延長方向に垂直な延長平面/コイル・キャリアに沿って延びる。具体的には、リターン構造体は、それに沿って磁場が、それぞれの磁石の延長方向に平行に伸びる距離を長くし、それゆえに例えば大きなローレンツ力を導体部分のうえに生じるように設計される。さらに、磁場リターン構造体と磁石(単数又は複数)との間に、磁石(単数又は複数)を初めの位置に戻す引力が存在する。
− 代替的に、前記復元力手段は磁石、又は
− バネ手段(例えば、上記のような)を備えることができる。
本発明の一態様により、視野拡大結像システムが提供され、これは本発明による少なくとも1つの機器を備える。具体的には、視野拡大結像システムは、視野を拡大するように、具体的には、所定の第1の角度(例えば、20°)の視野を、レンズ積層体の後ろに配置された画像センサの上に異なる方向からの光を向け直すことによって、所定のより大きな第2の角度(例えば、60°)の視野に拡大するように設計された結像システム(即ち、画像を生成するシステム)である。
本発明のさらに別の態様により、本発明による機器は、動的光ステアリング(システムの照明経路又は結像経路内における)、例えば、照明用途に使用される。本発明の一態様により、本発明による少なくとも1つの機器を備えた、動的光ステアリングのための対応するシステムが提供される。この機器は、単一ユニット構成において、又は複数の機器のアレイにおいて使用することができる。例えば、本発明のさらに別の態様により、本発明による複数の機器であって、アレイ構成に配置された機器を備えたシステムが提供される。一般に、本発明による機器は光学素子を単に1次元(1D)において又は2次元(2D)において傾斜させるために使用することができる。
上記の全ての実施形態において、回転軸又は複数の回転軸(即ち、第1及び第2の軸)は、力の方向の軸(例えば、前記ローレンツ力が導体部分(単数又は複数)又は磁石に作用する方向)に整列する必要はない。
一般に、光学素子は、プリズム、ミラー、レンズ、回折光学素子及び他の光学素子とすることができる。非磁性ベアリング・ボールは以下の材料、即ち、ガラス(例えば、溶融石英)、セラミックス(例えば、ジルコニア酸化物及び酸化アルミニウム)、ルビー、サファイア、鋼(例えば、クロム鋼)、AISI316(オーステナイトステンレス鋼)の内の1つから構成できることが好ましい。
ケージ部材は、以下の材料、即ち、ポリアミド−イミド(例えば、トルロン(Torlon)4301)、アセタール樹脂(例えば、デルリン(Derlin)500AL)、PTFE(特に強化されたPTFE、例えばルロン(Rulon)J)、PVX(例えば、テカ(Teca)PEEK)、SLX(ナイロン、例えばナイキャスト(Nycast)NylOil)のうちの1つから構成することができる。
具体的にはミラーの形態の光学素子は、以下の材料、即ち、ベリリウム、シリコン、溶融石英/水晶、SiC、BK7、サファイア(Al2O3)、MgF2のうちの1つから構成することができる。
本明細書で説明する磁石又は複数の磁石は、以下の材料、即ち、サマリウムコバルト SmCo33EN S300、ネオジム−鉄−ホウ素(NdFeB)N50Mのうちの1つから形成することができる。
鋼板に対しては、AISI1010炭素鋼を使用することができる。
プリント回路基板(例えば、コイル・キャリア)は、例えば、FPCから形成することができ、又は、HDI Anylayerのような多層PCBとすることができる。
コイルのための導体は、10μm〜200μm、具体的には20μm〜60μmの範囲の厚さを有することができる銅から作製することができる。
ホール・センサとして、以下のセンサ、即ち、AS5013(2Dホール・センサ)、AS5510、LC898214XCを用いることができる。勿論、他のホール・センサを用いることもできる。
上記の材料は、例として理解されたい。他の材料も同様に用いることができる。
具体的には、本発明による機器の典型的な外径は2mm〜75mmの範囲にある(延長平面に沿って)。
具体的には、本発明による機器は、以下の分野において使用することができ、又は以下の機器のうちの1つの構成要素として形成することができる:照明、マシンビジョン、レーザ加工、ライトショー、3Dプリンタを含むプリンタ、計量学、医療用機器、飛行時間カメラ、視野拡大器、ライダー、動き追跡、顕微鏡、内視鏡、研究、監視カメラ、自動車、プロジェクタ、距離計、携帯電話、視覚システム、眼鏡レンズ、フォロプターなどの眼科機器、屈折計、眼底カメラ、ppt.バイオメトリ、視野計、屈折計、眼圧計、アノマロスコープ、コントラストメータ、内皮顕微鏡、アノマロスコープ、ビノプトメータ、OCT、ロダテスト、検眼鏡、RTA、並びに照明機器、(例えば、頭部装着型)眼鏡、ロボット・カム望遠鏡、双眼鏡、眼鏡レンズ、バーコード・リーダ、及びウェブ・カム、ファイバ結合、バイオメトリック機器、電子拡大鏡、軍用、デジタル・スチル・カメラ、ウェブ・カム、工業用途、視覚システム及びヘッドアップ・ディスプレイ。
具体的には、本発明による機器は、車両の前照灯によって生成された光を偏向させて、調節可能な方向に沿って進み、従って道路などの湾曲に対して調節することができるダイナミック・ヘッド・ライトを生成するように、車両の中で使用することができる。
本発明の別の態様は、3D拡張現実感のための装置であって、
− 好ましくは請求項1〜28のいずれか1項に記載の又は本明細書で説明する本発明による機器の形態の、この機器の前記光学素子がミラーである、可動2Dミラーと、
− コリメート光ビームを生成するためのレーザであることが好ましい光源と、
− 焦点制御機器と、
− 走査型ミラー機器であることが好ましい画像プロジェクタと、
− 投影スクリーンと、
− 装置のユーザの眼の瞳の投影スクリーンに対する位置を検出するように構成された視標追跡機器と、
を備え、
光源は、焦点制御機器を通るように誘導される光ビームを生成するように構成され、この焦点制御機器は前記光ビームを焦点合わせ及び焦点ぼかしするように構成され、ここで、画像プロジェクタは前記光ビームを用いて画像を生成するように構成され、可動2Dミラーは、前記画像を投影スクリーンの上に、少なくとも検出された瞳の位置に応じて反射するように構成される、
装置に関する。
好ましい一実施形態により、焦点制御機器は、最も好ましくは液体レンズの形態の焦点調節可能レンズである(例えば、引用によりそれらの全体が本明細書に組み入れられる米国特許第8,000,022(B2)号明細書又は米国特許第8,755,124(B2)号明細書に記載されている)。しかし、焦点制御機器はまた、並進レンズ・システムとすることもできる。
画像プロジェクタは、前記光ビームを偏向させて前記画像を生成するように構成された走査型ミラー機器であることが好ましい。
本装置の一実施形態により、装置は頭部装着型表示器である。投影スクリーンは湾曲した半透明又は反射スクリーン(例えば、ガラス板)であることが好ましい。
一実施形態により、ガラス板は、画像プロジェクタの波長(色)を部分的に又は完全に反射することが好ましい。
さらに、一実施形態により、投影スクリーン(例えば、ガラス板)上の投影範囲は、最大でも現在の眼の視野に限定され、可動2Dミラー(例えば、本発明による機器)の使用により、瞳の動きによって変化する。
瞳の位置は、任意の適切な視標追跡機器によって見いだせることが好ましい。投影される画像のサイズは、可動2Dミラー(例えば、本発明による機器)の光学素子(ミラー)の表面の傾斜角に依存する。
従って、投影される画像の解像度は、投影スクリーン/ガラス板全体を照明することに比べて、視野のみを照明するときに向上させることができる。
具体的には、ガラス板を照明するのに必要な範囲は、投影される仮想物体のサイズによって与えられる。その物体が、幾つかのサブフレームで構成され、人の視覚システムが処理する全画像がサブフレームの重ね合わせである場合、照明範囲をさらに減らし、単位面積当たりのピクセル解像度を増すことができる。サブフレームは、例えば、記号を認識することができ且つ高解像の虚像が必要な視野の内部で、可動2Dミラー(例えば、本発明による機器)のミラー(光学素子)を僅かに動かすことによって得ることができる。一実施形態において、低解像画像を、左右の眼の視野限界によって制限される両眼視野の中且つ記号を認識することができる視野の外に、投影できることが好ましい。
さらに、具体的には、放射された光の総量を瞳の中に向けることができるので、投影スクリーン(例えば、ガラス板)の一部分のみを照明するとき、エネルギー消費が減少する。
さらに、具体的には、コリメート光源(例えば、レーザ)と可動2Dミラー(例えば、本発明による機器)のミラー(光学素子)との間の前記焦点制御機器又は焦点調節可能(例えば、液体)レンズの位置調整は、視聴者に対して提示される虚像の距離を動的に変化させることができるように、光線の焦点合わせ及び焦点ぼかしを行うことを可能にする。
一実施形態において、焦点制御機器又は(例えば液体)レンズが、個々のピクセルの光線のコリメーションを修正することによって虚像の焦点面を変化させるように構成されることが好ましい。光路内に、焦点制御機器(例えば、前記レンズ)を、画像プロジェクタ(例えば、走査型ミラー機器)の前又は後ろに配置できることが好ましい。その位置は、画像機器及び適用される制御アルゴリズムに依存し得る。
本発明の好ましい実施形態により、別々の頭部装着型表示器がユーザの各々の眼に対して準備され、人の視覚システムが物体の距離を再構築することができる立体視を可能にする。
換言すれば、本発明による装置は、それぞれ、各々の眼のための前述の構成要素を備える。しかし、投影スクリーン(例えば、ガラス板)を両眼のために使用することができる。
人の視覚システムが画像を処理できるよりも速いフレームレートで種々異なる距離において画像を投影することは、これらの画像のオーバレイを生じ、脳は種々異なる焦点面に応じた視野の深さを有する3D画像を生成する。これは、画像プロジェクタ、及び十分に速く調節することができる焦点制御機器(例えば、調節可能レンズ)によって実現することができる。一例として、人の視覚システムは、16Hz未満の明滅に気が付く。従って、滑らかな3D体験を生成するために、調節可能(例えば、液体)レンズは例えば50Hz付近又はそれ以上で振動できることが好ましい。
さらに別の実施形態により、視標(動き)追跡機器の他に、目蓋の動きだけでなくユーザの手のジェスチャにも反応するように構成されたジェスチャ追跡機器を備えて、目蓋及び/又はジェスチャから記録された制御命令に従う装置によって画像を投影するようにすることができる。
本発明のさらに別の特徴及び利点並びに本発明の実施形態を、以下で図面を参照しながら説明する。
本発明の第1の態様による機器の実施形態を示す。 本発明の第1の態様による機器の別の実施形態を示す。 本発明の第1の態様による機器の別の実施形態を示す。 図1〜3に示す機器の磁石及び光学素子を傾斜可能な様式で支持するための可能性を示す。 図1〜3に示す機器の磁石及び光学素子を傾斜可能な様式で支持するための別の可能性を示す。 図1〜3に示す機器の磁石及び光学素子を傾斜可能な様式で支持するための別の可能性を示す。 図1〜3に示す種類の本発明の一実施形態の断面図を示す。 図7に示す本発明による機器の実施形態の分解図を示す。 本発明による機器によって傾斜させることができる光学素子を示す。 本発明による機器によって傾斜させることができる別の光学素子を示す。 本発明の第1の態様の基本原理の斜視図を示す。 図2に示す実施形態の修正物を示す。 ピエゾ・アクチュエータを用いて光学素子を傾斜させるためのさらに別の機器の斜視図を示す。 本発明の第2の態様によるさらに別の実施形態を示す。 図14に示す実施形態の概略図を示す。 図14に示す実施形態の別の概略図を示す。 本発明の第2の態様による機器のさらに別の実施形態を示す。 図17に示す実施形態の修正物を示す。 本発明の第2の態様によるさらに別の実施形態を示す。 本発明の第2の態様によるさらに別の実施形態を示す。 本発明の第2の態様によるさらに別の実施形態を示す。 図1に示す実施形態の修正物を示す。 本発明の第2の態様によるさらに別の実施形態を示す。 本発明の第2の態様によるさらに別の実施形態を示す。 本発明の第2の態様によるさらに別の実施形態を示す。 本発明の第2の態様によるさらに別の実施形態を示す。 光学素子を傾斜可能な様式で支持するためのバネ手段の一実施形態を示す。 本発明による機器の使用法の略図を示す。 光学素子及び光学素子に堅く結合された磁石(単数又は複数)を支持するためのベアリング構造体(2軸ジャイロ)を示す。 図29に示す種類のジャイロを使用する本発明の一実施形態を示す。 図30に示す実施形態の修正物を示す。 本発明のさらに別の実施形態の図を示す。 本発明のさらに別の実施形態の別の図を示す。 本発明のさらに別の実施形態の別の図を示す。 アレイ構成における図32〜34による機器を示す。 アレイ構成における図32〜34による機器を示す。 本発明による機器のさらに別の実施形態の斜視図を示す。 例えば、図37に示す機器の磁石を動かすための、図38に示すコイルの配置の略平面図を示す。 上部に、一例として図39の下部に斜視図で示されるコイルの配置の略平面図を示す。これらのコイルは、例えば図37に示す機器の磁石を動かすために使用することができる。 図37による機器のミラーの、磁石の軸回転並びに第1及び第2の傾斜方向x及びyにおける傾斜角の検出のためのシェーディングを有する底部の平面図を示す。 図37による機器のミラーの、磁石の軸回転並びに第1及び第2の傾斜方向x及びyにおける傾斜角の検出のためのシェーディングを有する底部の平面図を示す。 図37に示す機器の磁石の軸回転及び傾斜角の検出に関する。 図37に示す機器の磁石の軸回転及び傾斜角の検出に関する。 本発明による機器の磁石の位置を検出するためのさらに別の可能性を示す。 1つの光軸に沿った磁石の位置を、2つのホール・センサを用いて検出するためのさらに別の可能性を示す。 1つの光軸に沿った磁石の位置を、2つのホール・センサを用いて検出するためのさらに別の可能性を示す。 図37による機器の磁石の回転を防ぐため、及び、例えばコイル・キャリア/PCBの下の地帰路構造体への磁石のスナップ・インを防ぐための内側及び外側磁場誘導構造体の使用法に関する。 図37による機器の磁石の回転を防ぐため、及び、例えばコイル・キャリア/PCBの下の地帰路構造体への磁石のスナップ・インを防ぐための内側及び外側磁場誘導構造体の使用法に関する。 図37による機器の磁石の回転を防ぐため、及び、例えばコイル・キャリア/PCBの下の地帰路構造体への磁石のスナップ・インを防ぐための内側及び外側磁場誘導構造体の使用法に関する。 本発明による、図1に示す種類の機器のさらに別の実施形態を示す。 本発明による、1Dミラー機器の形態における機器のさらに別の実施形態を示す。 本発明による、ミラーがバネ手段によって支持される機器のさらに別の実施形態を示す。 本発明による、3D拡張現実感のための装置の第1の実施形態に関する。 本発明による、3D拡張現実感のための装置の第1の実施形態に関する。 本発明による、3D拡張現実感のための装置の第1の実施形態に関する。 本発明による、3D拡張現実感のための装置の第1の実施形態に関する。 本発明による、3D拡張現実感のための装置の第2の実施形態に関する。 本発明による、3D拡張現実感のための装置の第2の実施形態に関する。
図11は、本発明の第1の態様、即ち、光学素子10(図示せず、例えば図1〜3参照)をピボット回転又は傾斜させるための機器1の基本原理の斜視図を示し、ここで機器1は、少なくとも第1の軸Aの周りに傾斜させることができるように移動可能に取り付けられた光学素子10(例えばミラー)と、光学素子10に堅く結合された円柱型磁石20とを備え、この磁石20は延長方向(円柱軸)Zに延び、ここで、磁石20は前記延長方向Zに整列する磁化M、及び、図11には見えない前面20aを備える。機器1は、延長方向Zにおいて磁石20の前面20aと向き合う第1の導体部分30を備え、ここで、第1の導体部分30は第1の軸Aに沿った第1の方向Cに延び、第1の軸Aの周りに磁石20及びそれに接続された光学素子10がピボット回転可能又は傾斜可能である。磁石20の磁化Mがその延長方向Zに整列する事実により、電流Iが第1の導体部分30に印加されるとき、第1の導体部分30の延長方向Zに直角に又は第1の軸Aに直角に伸びる第1の傾斜方向Xに作用するローレンツ力Fが生成される。本発明を実施するために、実際には、傾斜方向毎に単一の第1の導体部分30のみが必要であるが、図11によると、磁石20の前面20aの下で第1の導体部分30に沿って伸びるさらに別の第2の導体部分31が存在することができる。具体的には、図11に示すように、2つの導体部分30、31は互いに平行に第1の方向Cに延び、2つのループ61、62を備えた図11の平面コイル手段60として形成される第1のコイル手段60の隣接部分を形成する。この第1のコイル手段60は、仮想延長平面Pに沿って延び、ここで、第1のループ61の第1の巻軸W及び第2のループ62の第2の巻軸W’は、前記延長平面Pに垂直に伸びる。磁石20及び光学素子10が、前記第1の軸Aの周りにピボット回転も傾斜もされないとき、延長方向Z及び磁石20の磁化Mもまた、前記延長平面Pに垂直に伸びる。具体的には、第1のコイル手段60は、同じく前記延長平面Pに沿って延びるコイル・キャリア80によって保持される、即ち、前記コイル・キャリア80は、前記延長平面P内に延びる又は前記延長平面Pに広がる、磁石20の前面20aと向き合う表面を備えることができる。図11には示されていない光学素子10もまた前記延長平面Pに沿って延び、特に、延長方向Z又は磁石20の磁化方向において磁石20及びコイル・キャリア80と向き合うことが好ましい。磁石は、導体部分(単数又は複数)30、31又は第1のコイル手段60若しくはコイル・キャリア80に対して動くので、光学素子10は原理的に磁石20に堅く結合されて磁石20と共に動くことができるか、或いは、光学素子10は、導体部分(単数又は複数)30、31又は第1のコイル手段60若しくはコイル・キャリア80に堅く結合されて、この構成要素と共に動くことができる。
一般に、磁石20及び従ってそれに結合された光学素子10を、例えば、第1の傾斜方向Xに直角に伸びる第2の傾斜方向Yにも傾斜させることができるために、本発明の前記第1の態様による機器1は、第2の導体部分40又は2つのそのような第2の導体部分40、41(第2の導体部分40、41は図11には示されていないが、図8から推察することができる)を備えることができ、これらは、図11に示す第1の導体部分30、31と同様に形成されるが、第1の導体部分30、31が第2の導体部分40、41と交差するように、第1の導体部分30、31に対して回転させられ(基本的に、第1のコイル手段60の延長平面Pの中で約90°)、ここで交差点又は領域は、磁石20の前面20aの下に縦に膨らんで位置する。具体的には、第2の導体40部分又は第2の導体部分40、41は、第2の軸A’に沿って延び、この軸の周りに磁石20又は光学素子10がやはりピボット回転可能に取り付けられる。図8に例示的に示すように、第2の導体部分40、41の各々は、図11には図示しない第2のコイル手段70の第1及び第2のループ71、72の一部分を形成する。ひとたび2つの軸(即ち、第1及び第2の軸)A、A’が存在すると、それらは、導体部分30、31、40、41と整列する必要がないことに留意されたい。磁石20は任意の方向に機械的に自由に回転する。
次に、電流Iが第2の導体部分40、又は部分40、41に印加される場合、やはり、第2の軸A’に直角に伸びる方向Yに磁石20を押しやるローレンツ力Fが生成される。従って、適切な電流Iを第1及び第2の導体部分30、31、40、41に印加することにより、磁石20及び従ってそれに接続された光学素子10を二次元において連続的に傾斜させることができる。図11に示すように、第1の導体部分30及びさらに別の第1の導体部分31を各々、第1のコイル手段の別々のコイル又はループ61、62の一部分とすることができるが、例えば図7及び8に示すように、いわゆる図8コイル60、70の一部分とすることもできる。これらコイル手段60、70の各々は、2つの接続されたループ61、62、71、72を備え、その結果、電流Iは各ループ61、62、71、72内では逆方向に流れるが、図8コイルの、前記第1の導体部分30、31が第1の軸Aに沿って延び、他方第2の導体部分40、41が第2の軸A’(A”)に沿って延びる中央領域においては同じ方向に流れるので、磁石20及び従って光学素子10を2Dにおいて傾斜させることが可能になる。図7及び図8に示すように、本発明において使用するコイル手段60、70は、原理的に、多層プリント回路基板のコイルとすることができ、ここで、第1及び第2の導体部分30、31、40、41は、図7に示す断面図及び図8の分解図に見ることができるように、互いの上に積み重ねられる。このようにして、それぞれ、第1の磁石20の前面20aの直ぐ下の領域を備える、非常にコンパクトなコイルを組み立てることでき、ここで、電流Iは、第1の方向Cに沿って(例えば、第1の軸Aに沿って)両方向に、又は第2の方向C’に沿って(例えば、第2の軸A’に沿って)両方向に流れることができ、従って、磁石20及び光学素子10を、第1及び/又は第2の軸A、A’の周りに前後に、及び任意のランダムな方向における組み合わせで、ピボット回転させることが可能になる。
勿論、磁石20、及び磁石20に堅く結合された光学素子10をピボット回転可能に取り付けるための様々な方法がある。図1〜3に示すようにボール型のベアリング要素12を使用することができ、これが、ケージ部材15の窪み13の中にぴったり合う様式でピボット回転可能に保持され、その結果、磁石20及びそれに接続された光学素子10をピボット回転させるために、ベアリング・ボール12が前記窪み13の中で摺動/回転することができる。ここで、ケージ部材15は、コイル・キャリア80と共に、磁石20が内部に配置される筐体を形成することができ、ここで筐体の外側に、ベアリング・ボール12を介して磁石20に堅く接続される光学素子10が配置される。従って、磁石20が、第1及び/又は第2の導体部分30、31、40、41を通して流れる電流Iによって生成されるローレンツ力Fによって動かされるとき、磁石20に接続されたベアリング・ボール12が回転し、従って、光学素子10をコイル・キャリア80に対して傾斜させる。図9及び10に示すように、プリズム10(図9)又はレンズ10(図10)などの種々様々な光学素子10を、直接に又はさらに別の要素(例えば、保持部材11)を介して間接に、ベアリング・ボール12に取り付けることができ、それにより、本発明による機器1、2は、非常に多くの可能な用途を有する。さらに、レンズ(又は別の光学素子10)が図10に破線で示す(少なくとも、光学素子10/磁石20のいずれかの位置における)ように、例えば、保持部材11又はコイル・キャリアに対して縦に又は垂直に配置され、光が左から右へ又はその逆に通過する、実施形態を考えることができる。このように、レンズ10を、複光路方式でミラーと共に使用する必要はない。
非常に重要な用途を図28に示す。これは、本発明による、この例においては視野拡大器として使用される機器1に、光学系Oを介して結合された光センサSを示す。従って、ミラーの形態の光学素子10をピボット回転させることにより、比較的大きい視野からくる光線を比較的小さいセンサSの上に収束させることができ、これは、比較的小さくそれゆえに費用効率が高いセンサSを、かなり大きい範囲を走査するのに使用することができるという利益を有する。
本発明による機器1、2によってピボット回転させることができる可能性のある光学素子10は、ミラー、プリズム、レンズ他多数である。
さらに、図4〜6は、磁石20を光学素子10(例えば、ミラー)に接続するための種々の可能性を示す。図4に示すように、ベアリング・ボール12は、コイル・キャリア80又はコイル手段と向き合う第1の(下)側面12a、及び第1の側面12aから離れる方向を向く第2の側面12bを備える。図4によれば、光学素子10は第2の側面12bに接続され、他方、磁石20はベアリング・ボール12の第1の側面12aに接続される。例えば、光学素子10及び磁石20をベアリング・ボール12に接着することができる。さらに、図5及び6に示すように、磁石20をベアリング・ボール12の窪み12cの中に、少なくとも一部を挿入し、磁石20の前面20aがベアリング・ボール12の窪み12cから突き出るように、又は前記窪み12cの外側に配置されるようにすることができる。さらに、図5によれば、光学素子10を、ベアリング・ボール12の窪み12cの中に挿入された磁石20に直接接続することができる。図6はこの状況の、光学素子10が、ベアリング・ボール12の第2の側面12b上の貫通開口12cに一部分が挿入された保持部材11に接続され、他方、磁石20が、ベアリング・ボールの窪み12c又は貫通開口12cに第1の側面12aから一部分が挿入され、窪み12cの中で、光学素子10が取り付けられた保持部材11に接続される、修正物を示す。
磁石20及び従って光学素子10の、第1及び/又は第2の軸A、A’の周りの動き又は傾斜を制御することを可能にするために、本発明による機器1、2は、センサ手段、具体的には磁場センサ90、例えば、図1〜3に示すホール・センサ90を備えることが好ましい。具体的には、図1に示すように、そのようなホール・センサ90は、コイル・キャリア80に、具体的には、磁石20から離れる方向を向く側面80aに取り付けられる。そのような場合、ホール・センサ90は、ローレンツ力Fによる磁石20の2次元ピボット回転を検出することができる、いわゆる2次元ホール・センサ90であることが好ましい。別の可能性が図3に示され、ここではホール・センサ90が、磁石20と向き合うコイル・キャリア80の側面80bの上に配置される。この場合、磁力線を誘導するため及びコイル手段を通る電流が減少してゼロになるときに磁石20を初期位置に戻す復元力を生成するための、(例えば、鋼)板91の形態の磁束リターン構造体を、磁石20から離れる方向を向くコイル・キャリア80の側面80aの上に配置することができる。さらに、この復元力は、機器1のより簡単な開ループ可制御性を可能にする。具体的には、鋼板が磁場ガイドとして作用する。これは磁力線を、あまりに早く外に曲がらずに垂直に留まるように強制する。
さらに、本発明による機器1、2は、例えば、図2〜3に示すように、電流源手段50(例えば、電流源手段で構成される個々の電流源)を制御して、第1の磁石20及びそれゆえにそれに接続された光学素子10の現在の(実際の)位置が基準値に近づくようにするためのコントローラ92を備える(図11参照)。磁石20の動きを制御するために磁石20の位置を決定する別の方法が図12に示され、ここで、光源100、具体的にはLEDが、コイル・キャリア80の側面上に配置され、磁石20の延長方向Zにおいて磁石20の前面20aに向き合い、それにより、前記光源100から放射された光が磁石20又はそれに取り付けられた反射手段に当たり、その結果、磁石20又は前記反射手段によって反射された光が、やはり磁石20と向き合うコイル・キャリア80の前記側面80bの上に配置された少なくとも1つの、好ましくは2つの光ダイオード101に当たる。従って、磁石20の位置に応じて異なる量の光が、磁石20によって光ダイオード101に向けて反射され、その結果、磁石20の位置を、光ダイオード101によって生成される信号から推測することができる。さらにここで、機器1、2は電流源手段50(例えば、使用される個々の電流源、上記参照)を制御するためのコントローラ92を備え、それにより、少なくとも1つの光ダイオード101によってもたらされる信号が、磁石20及びそれゆえに光学素子10の所望の基準位置に関連付けられる基準信号に近づくようにすることが好ましい。
図13に示すように、磁石20及びそれに堅く接続された光学素子10をピボット回転させるために、ローレンツ力F又は電磁力を使用すること以外に、ピエゾ・アクチュエータ95を使用して光学素子10をピボット回転させることもできる。光学素子(例えば、ミラー)10を傾斜させるためのそのような機器3を図13に示す。ここで、半球体12が、プリント回路基板80と向き合う光学素子(例えば、ミラー)10の側面に取り付けられ、プリント回路基板80の上に3つのピエゾ・アクチュエータ95が配置され、このアクチュエータ95は半球体12に接触し、ピエゾ・アクチュエータ95の適切な圧縮及び膨張によって半球体12を回転させるように設計される。光学素子10の傾斜を制御することを可能にする光学素子10の位置を決定するために、磁石20が光学素子10に取り付けられ、この磁石20が、プリント回路基板80の上、ピエゾ・アクチュエータ95から離れる方向を向く側面上に配置された2次元ホール・センサ90によって検知される磁場を生成する。光学素子10とPCB80との間の円周方向隙間は、ピエゾ・アクチュエータ95の上で摺動する半球体12に定められた力を加える(例えば、可撓性)膜81によって覆うことができる。
図14は、本発明の第2の態様による一実施形態を示す。ここで、機器2は、帯磁性鋼から形成することができる保持部材11に取り付けられた光学素子(例えば、ミラー、具体的には円形又は楕円形ミラー)10を備える。
保持部材11は、バネ手段110(ここで及び以後そのようなバネ手段110は、例えば、一体的に、鋼又は他の適切な材料で形成することができる)を用いてコイル・キャリア80(例えば、プリント回路基板の形態の)の上に弾性的に支持され、その結果、保持部材11及び光学素子10は、少なくとも第1及び直交する第2の軸A、A’の周りピボット回転させることができ、具体的にはさらにバネ手段110の弾性による復元力を受けることができる。図15に示すように、光学素子10及び保持部材11は、代替的に又は付加的に、コイル・キャリア80に取り付けられたリング部材14の上に静止した曲面を有するボール部材12によって支持することができる。
図14及び16に示すように、バネ手段110は4つのアームを備え、それらの各々は、それぞれのアーム114が関連付けられる磁石21、22、23、24に隣接する保持部材11又は光学素子10に、それを介して接続される上部の第1の固定点115から、例えばリング部材14の上の下部中央の第2の固定点116まで延びる。具体的には、各々のアーム114は特定の経路を備え、ここでそれぞれのアーム114は、それぞれの第1の固定点から中央の第2の固定点116に向かって内向きに延び、次いで方向を変えて外向きに延び(中央の第2の固定点116から離れる方へ)、最後に方向を変えて、再びそれぞれの中央の第2の固定点116(16)に向かって内向きに延びる。ここで、これらのアーム114の各々は、2つの隣り合う磁石21、22、23、24の間に延びる。
コイル・キャリア80は、少なくとも第1及び第2のコイル手段60、70、及び好ましくはさらに第3及び第4のコイル手段60a、70aを支え、ここで前記コイル手段60、70、60a、70aの各々は、前記板状コイル・キャリア80がそれに沿って延びる共通延長平面Pに沿って延びる別々の(例えば、円形)コイルとして形成される。具体的には、コイル60、70、60a、70aは、コイル・キャリア80(例えば、プリント回路基板)の中に埋め込まれる。さらに、機器2は少なくとも第1及び第2の磁石21、22、しかし好ましくはさらに第3及び第4の磁石23、24を備える。各々の磁石21、22、23、24は同じ延長方向Zに延び、保持部材11の第1の(下)側面11aに堅く接続される。各々の磁石21、22、23、24はさらに、それぞれの延長方向Zに整列する磁化Mを備える。具体的には、第1のコイル60は第1の磁石21に関連付けられ、第1の磁石21の延長方向Zにおいて第1の磁石21の前面21aと向き合い、第2のコイル70は第2の磁石22に関連付けられ、第2の磁石の延長方向Zにおいて第2の磁石22の前面22aと向き合う。さらに、第3のコイル手段60aは第3の磁石23に関連付けられ、第3の磁石23の延長方向Zにおいて第3の磁石23の前面23aと向き合い、最後に、第4のコイル手段70aは第4の磁石24に関連付けられ、第4の磁石24の延長方向Zにおいて第4の磁石24の前面24a(24)と向き合う。磁石21、22、23、24の前面21a、22a、23a、24aは、それぞれの延長方向Zに対して垂直に延びる。
さらに、各々のコイル60、60a、70、70aは、第1、第2、第3及び第4の巻軸W、W’、W’’、W’’’と呼ばれる巻軸を備え、ここで、これらの軸は全て、磁石21、22、23、24又は光学素子10が特定の(非傾斜)位置にあるとき、それぞれの磁石21、22、23、24の延長方向Z又は磁化Mと平行に伸びる(延長平面Pに垂直な延長方向Z)。
さらに、第1及び第3のコイル手段60、60a、並びに第1及び第3の磁石21、23は、第1の傾斜方向Xにおいて又は第1の軸Aに垂直に、互いに向き合い、他方、第2及び第4のコイル手段70、70a、並びに第2及び第4の磁石22、24は、第2の傾斜方向Yにおいて又は第2の軸A’に垂直に、互いに向き合う。ここで、第1及び第2の傾斜方向X、Yは(第1及び第2の軸A、A’と同様に)直交する。具体的には、コイル60、70、60a、70aはさらに、関連付けられる磁石21、22、23、24に対して同軸上に配置され、ここで具体的には、それぞれのコイル60、70、60a、70a(70)の外径は、関連付けられる磁石21、22、23、24の外径より大きい。
次に、本発明の第1の態様により、磁石21、22、23、24を動かすことによって光学素子10をピボット回転(又は傾斜)させるために、電流源手段50(図11参照)が備えられ、ここで電流源は、第1及び第3のコイルに、並びに別個に第2及び第4のコイルに電流を印加するように設計される。個々の電流の方向に応じて、それぞれの磁石は関連付けられるコイルに向かって引っ張られるか又はそれから押しやられ、その結果光学素子10の2D傾斜を達成することができる。光学素子の傾斜の制御は、前述のように1つ又は幾つかの磁場センサ(例えば、ホール・センサ)を用いることにより、又は光源(例えば、LED)及び少なくとも1つの、好ましくは2つの光ダイオード又は他の光強度センサを使用する前述の光センサ手段を用いることによって行うことができる。
図17はさらに、本発明の第2の態様による一実施形態を示す。ここでもやはり、機器2は帯磁性鋼から形成することができる保持部材11に取り付けられた光学素子(例えば、ミラー、具体的には円形ミラー)10を備える。保持部材11は、ケージ部材15の窪み13の中にピボット回転可能に配置されたベアリング・ボール12に取り付けられ、その結果、保持部材11及び光学素子10を、少なくとも第1及び直交する第2の軸A、A’(図16参照)の周りにピボット回転させることができる。
ケージ部材15は、図14に関連して説明したように、少なくとも第1及び第2のコイル手段60、70並びに好ましくは第3及び第4のコイル手段60a、70aを支えるコイル・キャリア80に接続される。図17から分かるように、ケージ部材15は、図14に関連して説明したように、コイル60、70、60a、70aに関して配置された4つの磁石21、22、23、24の間に基本的に配置される。具体的には、ケージ部材15は磁石21、22、23、24を受け入れるための4つの窪みを備える。光学素子10の傾斜動作の作動及び制御は、図14に関連して説明したように行うことができる。さらに、図14及び16に関連して説明したバネ手段110を、付加的な復元力又は改善された支持をもたらすために使用することができる。
図18に示す変形物からさらに分かるように、ケージ部材15はさらに、保持部材11(又は光学素子10)のコイル・キャリア80と向き合う側面上に堅く接続することができるので、コイル・キャリア80に固定されたベアリング・ボール12の球面に沿って摺動する。さらに、図14及び16に関連して前述したように、バネ手段110を用いることができる。
図19は、図19〜21に関連して、組み込まれたコイル手段を、即ち、各々が三角ループを有する第1、第2、第3及び第4のコイル60、70、60a、70aの形態で含むコイル・キャリア(例えば、プリント回路基板の形態の)を備える、本発明のさらに別の実施形態を示す。4つの磁石の代わりに、この機器は、コイル・キャリア80及び埋め込まれた三角コイル60、70、60a、70aがそれに沿って延びる延長平面Pに垂直に伸びる(磁石20がピボット回転しないとき)延長方向Zに沿って延びる中央磁石20を備える。磁石20の磁化Mは延長方向Zに整列し、三角コイルの巻軸に平行に延びる。磁石20は、帯磁性鋼から形成され、コイル・キャリア80に向かって延長方向に延びる4つの突起11cを備える保持部材11の下面に取り付けられ、ここで、前記突起11cの各々は、関連付けられるコイルの外側(直線的)部分73に沿って延びる。磁石20はコイル・キャリア80の上に、コイル・キャリア80のリング部材14の上を摺動する磁石20の前面20aに取り付けられたベアリング・ボール12によって、及び/又は、光学素子10/保持部材11に対してピボット回転可能な支持及び復元力をもたらすバネ手段110によって支持することができ、このバネ手段110は4つのアーム114を備え、これらアームは、それを介してそれぞれのアーム114が保持部材11に固定されるか又は後者に接触する(上部)第1の固定又は接触点115から、それを介してそれぞれのアーム114がコイル・キャリア80に固定される第2の固定点116(例えば、中央リング部材14の上の)まで延びる。
図19による現在の実施形態において、傾斜させる力は磁石20の下には生成されず、その代わりに強磁性構造体の突起11cの下に生成される。突起11cは磁場を誘導して、磁場がコイル・キャリア(PCB)80の外縁の垂直上方に現れるようにする。そこで、磁場は、三角コイルのそれぞれの外側部分73と相互作用してトルクを生成する。この実施形態の主要な利点は、所与の力に対して、大きなテコ比によってトルクが増加することである。コイル・キャリア80のそれぞれの三角コイル60、60a、70、70aの2つの内側の辺(中心の方向を指す辺)は、力の生成には使用されない。それらは根本的に不要である。それらは、単に、外縁導体を直列に接続する簡単な方法をもたらす。中心には、磁石20の下に、何らかの寄生力が存在し得るが、電流フローはほぼ反対方向に流入及び流出するので、結果として生じる寄生力は重要ではない。さらに、図22は、図2に示す実施形態の修正物を示し、ここで、使用されるコイル手段60、70の外側部分が延長方向Zにおいて、導体部分30、31、40、41とは異なる他の高さ、具体的には磁石20により近く及び具体的には磁石20と同じ高さに配置され、他方、磁石20の前面20aの下に、力を生成する交差導体部分30、31、40、41が延長方向Zにおいて磁石に対してより大きい距離を有する。この位置において、コイル手段60、70の外側部分は、それらがそれらの元の位置において生成する受取力の代わりにより大きい受取力を生成する。これは、磁石20の高さにあるコイル手段の外側部分において磁場が180°反転して、導体の反転電流方向を補償するために起こる。
さらに、図23〜24は、図14に示す実施形態の修正物であって、第1の軸A及び独立した第2の軸A’の周りの傾斜動作を可能にする修正されたバネ手段110を備えた修正物を示す。このために、バネ手段110は、磁石21、22、23、24に接続された中央部分111を備え、ここで中央部分111は中央部分111を囲む円周方向第1の部分112に一体的に接続され、それにより、中央部分111が第1の軸Aの周りに第1の部分112に対して傾斜することができ、ここで第1の部分112は、第1の部分112及び中央部分111を囲む円周方向第2の部分113に一体的に接続され、その結果、第1の部分112を中央部分111と一緒に、第1の軸Aに垂直に伸びる第2の軸A’の周りで、第2の部分113に対して傾斜させることができる。ここで、バネ手段110の第2の部分113は、具体的にはコイル・キャリア80に接続される。
バネ手段110の代わりに、図29に示す2軸ジャイロ300であって、外側リング部材301の形態の第1の部材、中間リング部材302の形態の第2の部材、並びに、光学素子10及び/又は磁石20若しくは磁石21、22、23、24を保持するための保持部材を形成する内側部材303の形態の第3の部材を備える2軸ジャイロ300を使用することもでき、ここで、外側リング部材301は、中間リング部材302及び内側部材303を囲み、中間リング部材302は内側部材303を囲む。光学素子10及び磁石20又は磁石21、22、23、24の2Dピボット回転可能な支持を実現するために、中間リング部材302は外側リング部材301の上に回転可能に支持され、その結果、中間リング部材302を第1の軸Aの周りに外側リング部材301に対して傾斜させることができ、ここで、内側部材303は中間リング部材302の上に回転可能に支持され、その結果、内側部材303を、第1の軸Aに直交する第2の軸A’の周りに(中間リング部材302に対して)傾斜させることができる。結果として、内側部材303(11)を2つの独立した軸A、A’の周りに、外側リング部材301に対して2Dにおいて傾斜させることができ、この外側リング部材301にコイル・キャリア80及び/又は使用するコイル手段を接続することができる。
図25及び26は、本発明の第2の態様による機器2のさらに別の実施形態を示し、ここで光学素子(例えば、ミラー、具体的には円形ミラー)が、ポリマ・ブロックの形態のバネ手段110を介して、プリント回路基板の形態のコイル・キャリア80に取り付けられる。ポリマ・ブロック110は、支持部材11及びコイル・キャリア80の中心に配置され、コイル・キャリア80の上の光学素子10を支持する。ポリマ・ブロック110は、光学素子10を、少なくとも2つの直交する軸A、A’の周りで、対応する傾斜方向X、Yに、ピボット回転させることを可能にする。
コイル・キャリア80は、少なくとも第1及び第2のコイル手段60、70、並びに好ましくはさらに第3及び第4のコイル手段60a、70aを支え、ここで前記コイル手段60、70、60a、70aの各々は、前記板状コイル・キャリア80もまたそれに沿って延びる共通延長平面Pに沿って延びる別々の(例えば、円形)コイルとして形成される。具体的には、コイル60、70、60a、70aはコイル・キャリア80の中に埋め込まれて矩形輪郭を構成する。
さらに、機器2は少なくとも第1及び第2の磁石21、22、しかし好ましくはさらに第3及び第4の磁石23、24を備える。各々の磁石21、22、23、24はそれぞれの延長方向Z(光学素子10が図25に示す特定の非傾斜位置にあるときに光学素子10に垂直に、及びさらにコイル・キャリア80に垂直に伸びる)に延び、光学素子10の第1の(下)側面10aに、磁束を誘導するように適合された磁束リターン構造体25を介して、堅く接続される。具体的には、リターン構造体25は磁気的に軟らかい材料で構成されるか又は作られる。さらに、各々の磁束リターン構造体25は具体的には、関連付けられる磁石21、22、23、24の延長方向Zに延びるリム26を備える。各々のリム26は、関連付けられるコイル手段60、70、60a、70aを貫通して延び、ここでそれぞれのコイル60、70、60a、70aは、関連付けられる磁石21、22、23、24と、それぞれの延長方向Zに(磁化Mの方向に)垂直に又は前記延長平面Pに沿って、向き合う。
またここで、各々の磁石21、22、23、24はさらに、それぞれの延長方向Zに垂直に伸びる磁化Mを備える。具体的には、第1のコイル60が第1の磁石21に関連付けられ、延長平面Pに沿って第1の磁石21の垂直な前面21aと向き合い、第2のコイル70が第2の磁石22に関連付けられ、延長平面Pに沿って第2の磁石22の垂直な前面22aと向き合う。さらに、第3のコイル手段60aが第3の磁石23に関連付けられ、延長平面Pに沿って第3の磁石23の垂直な前面23aと向き合い、最後に第4のコイル手段70aが第4の磁石24に関連付けられ、延長平面Pに沿って第4の磁石24の垂直な前面24a(24)と向き合う。磁石21、22、23、24の前面21a、22a、23a、24aは外側に向き、各々それぞれの延長方向Zに延びる
さらに、各々のコイル60、60a、70、70aは、第1、第2、第3及び第4の巻軸W、W’、W’’、W’’’と呼ばれる巻軸を備え、ここでこれらの軸の全ては、磁石21、22、23、24又は光学素子10が前記特定の(非傾斜)位置にあるときに、それぞれの延長方向Zに平行に、及びそれぞれの磁石21、22、23、24の磁化Mに垂直に、伸びる(延長平面Pに垂直な延長方向Z)。
さらに、第1及び第3のコイル手段60、60a並びに第1及び第3の磁石21、23は、第1の傾斜方向Xにおいて又は第1の軸Aに垂直に、互いに向き合い、他方、第2及び第4のコイル手段70、70a並びに第2及び第4の磁石22、24は、第2の傾斜方向Yにおいて又は第2の軸A’に垂直に、互いに向き合う。ここで、第1と第2の傾斜方向X、Yは(第1と第2の軸A、A’と同様に)直交する。
磁石21、22、23、24を動かすことによって光学素子10をピボット回転させる(又は傾斜させる)ために、電流源手段50が、すでに上で述べたように、備えられ、この電流源手段は、第1及び第3のコイルに、並びに別に第2及び第4のコイルに、電流を印加するように設計される。個々の電流の方向に応じて、それぞれの磁石21、22、23、24は、関連付けられるコイルに引きつけられるか又はそれから押しやられ、その結果、光学素子10の2D傾斜を実現することができる。光学素子10の傾斜の制御は、ここでは、透明なポリマ・ブロック110の中に配置された光源(例えばLED)を用い、前記光源100によって放射された光が光学素子10に当たり、コイル・キャリア80の上、ポリマ・ブロック110の周りに配置された4つの光ダイオード101のうちの1つに向かって反射により戻されるようにすることによって行われる。光ダイオード101の信号は光学素子10の位置に依存するので、電流源手段50に電流をコイル60、70、60a、70aに印加させ、光ダイオード101の所望の基準信号に近づくようにすることによって傾斜を制御することができる。
図27は、本発明による機器1、2の中の光学素子10を弾性的に支持して、2つの直交する軸A、A’の周りにピボット回転させることができるように使用することができるバネ手段110のさらに別の実施形態を示す。このために、バネ手段110は、バネ部材110の中心124から外向きに延びる4つの一体的に接続されたアーム120、121、122、123を備えた十字形バネ部材として形成され、ここで第1のアーム120は第2のアーム121と整列し、ここで第1及び第2のアーム120、121は前記第1の軸Aに沿って延び、ここで第3のアーム122は第4のアーム123と整列し、ここで第3及び第4のアーム122、123は前記第2の軸A’に沿って延び、ここで各々のアーム120、121、122、123は末端領域125を備える。十字形バネ部材110を用いることにより、機器1、2の光学素子10を接続することができる第1のキャリア部材130、並びに磁石20又は磁石21、22、23、24を、第1及び/又は第2のコイル手段60、70若しくは4つのコイル手段60、70、60a、70aを接続することができる第2のキャリア部材131の上にピボット回転可能に支持することができる。具体的には、第1のキャリア部材130は、磁石(単数又は複数)20、21〜24に接続するための第1の側面130a、及び前記第1の側面130aから離れる方向を向く第2の側面130bを備え、この第2の側面130bは光学素子10に接続されることが好ましい。第1及び第2のアーム120、121の末端領域125は第1のキャリア部材130に固定され、第3及び第4のアーム122、123の末端領域125は第2のキャリア部材131に固定され、その結果、第1のキャリア部材130を光学素子10と一緒に第1及び/又は第2の軸A、A’の周りで、第2のキャリア部材131に対して傾斜させることができる。
さらに、図30は、図29に示す原理によるジャイロ継手300を使用する第1の態様による本発明の一実施形態を示す。ここで、磁石20は光学素子10に堅く結合され、ここで磁石20並びに第1及び第2のコイル手段60、70(第2のコイル手段70は図示せず)は、図7及び8に関して説明したように構成される、即ち、第1のコイルは、延長方向Zにおいて又は磁石20の磁化Mの方向において、磁石20の前面20aと向き合う2つの第1の平行な導体部分30、31を備える。磁石20のピボット回転していない位置において、これらの導体部分は、磁石20の磁化M/延長方向Zに垂直に延び、第1の軸Aに直角に伸びる第1の傾斜方向Xに磁石20/光学素子10を傾斜させるためのローレンツ力を生成し、第1の軸Aの周りにジャイロ継手の円周方向第2の部材302が、コイル手段60、70を支えるコイル・キャリア80を支える第1の部材301の上に、ピボット回転可能に支持される(例えば、前述のように)。第1の部材301は磁石20に対する導体部分30、31のより良好な露出のための窪み301bを備える。具体的には、第1の部材301は、延長方向Zに沿って延びる2つの対向する突起301aを備え、その上に第2の部材302がピボット回転可能に支持され、ここで磁石20はこれらの突起301aの間に配置される。さらに、前記継手は、第3の部材303を備え、これはそれ自体で、延長方向Zに沿って第1の部材301の突起301aと反対方向に、第3の部材303から突き出る2つの突起303aを介して第2の部材302の上に、第2の軸A’の周りにピボット回転可能に支持される。第3の部材は磁石20、及び他の側面で光学素子10を支える。具体的には、光学素子10は第3の部材303の一部分を形成することができ、ここで、具体的には突起303aが光学素子10自体から突き出ることができる。結果として、第3の部材303並びに従って光学素子10及び磁石20を軸A、A’の周りに2Dで傾斜させることができる。磁石20の作動及び制御は、例えば、図11に関連して前述したように、電流源手段50及びコントローラ92、並びに磁石20の実際の位置を検知する(例えば、1つ又は幾つかのホール・センサ又は他の適切なセンサによって)ためのセンサ手段90を使用して行うことができる。一般に、大部分は、光学素子10が磁石20又は磁石20〜24に接続される実施形態が図示されているが、光学素子10をコイル・キャリア80に取り付け、これを次に、空間に固定された磁石20又は磁石21〜24に対して傾斜可能にすることも本発明の趣旨の範囲に入る。
そのような実施形態は図30による実施形態の修正物であり、図31に示す。
それによれば、図30とは対照的に、第1の部材301は、今度は磁石20(見えない)を支え、ここで円周方向第2の部材302は、第1の部材301の対向する突起301aの上に、第1の軸Aの周りにピボット回転可能に支持される。今度はコイル・キャリア(PCB)80及びコイル手段60、70(図示せず)を支える第3の部材303が、その対向する突起303aを介して、第2の部材302の上に、第2の軸A’の周りにピボット回転可能に支持され、その結果、コイル・キャリア(PCB)80を、その例えば一体化されたコイル手段60、70と共に、固定された磁石20に対して2Dで傾斜させることができる。第3の部材303の上面(コイル・キャリア80から離れる方向を向く)に光学素子10を取り付けて、これが、図30に示す配置におけるように、延長方向Z又は磁石20の磁化Mの方向に沿って磁石20と向き合うようにすることができる。
本発明の第2の態様によるさらに別の実施形態は、アレイ用途に特に適したものであり、図32〜34に示す。ここで、機器1は、それぞれ四角形の輪郭を有する(例えば、一体化された)4つのコイル60、60a、70、70aを有するコイル・キャリア(例えば、PCB)を備える。これらのコイル60、60a、70、70aは、例えば、図26に関して説明したように、互いに対をなして向き合う。コイルは単一の磁石21と、磁石21及び従って磁石21に堅く結合された光学素子10を傾斜させるように、相互作用するように構成される。磁石21は、4つの接続されたアームを備えた外周四角形を備え、ここで、各々のアームは、関連付けられるコイル60、60a、70、70aと、磁石21の磁化Mと整列する磁石の延長方向Zにおいて、向き合う。ここで、磁石21がピボット回転しないとき、磁化はコイル60、60a、70、70aが隣り合って延びる延長平面に垂直となり、ここで、これらのコイルの巻軸は前記平面/コイル・キャリア80に垂直に伸びることが好ましい。
次に、磁石21及び光学素子をピボット回転可能に支持するために、磁石が保持部材11に接続され、この保持部材11が次に、好ましくは磁気的に軟らかい材料で形成されてコイル・キャリア80から突き出る外周壁85の上に2つの対向するバネ手段110を介して支持される。この壁は、機器2のアレイを、図35及び36に示すように機器2を隣り合うように配置することによって容易に構築することができるように、四角形の構成を備えることが好ましい。
さらに、本発明による機器1、2の全ての実施形態を、相等しい機器1又は2のアレイに拡張することができる。
さらに、図37は、ボール・ベアリング420によって移動可能に取り付けられた好ましくはミラー10の形態の光学素子10を、ピボット回転又は傾斜させて任意の軸の周りに光学素子10を傾斜させることができるようにした、本発明による機器1の別の実施形態を示す。機器1はさらに、光学素子10に堅く結合された円柱型磁石20を備え、この磁石20は延長方向(円柱軸)Zに延び、ここで、磁石20は前記延長方向Zに整列する磁化M及び前面20aを備える。
例えば、図38に示すように、磁石20をすでに上で説明した様式で動かすために、機器1は、コイル・キャリア80(好ましくはPCBの形態の)の上に配置された4つの別々のコイル、即ち、第1のコイル401、第2のコイル402、第3のコイル403、及び第4のコイル404を備えることができる。これらのコイル401、402、403、404は延長平面Pに平行に延びる平面コイルであり、ここでコイル401、402、403、404の巻軸はこの平面Pに垂直に延びる。第1及び第2のコイル401、402は同じ平面内に延びることができ、やはり同じ平面内に延びることができる第3及び第4のコイル403、404の上に配置することができる。さらに、第1及び第2のコイル401、402は、第1の方向Cに沿って延びる平行な第1の導体部分30、31を形成し、他方、第3及び第4のコイルは、第1の方向Cに垂直に伸びる第2の方向C’に延びる第2の導体部分40、41を形成する。第1の導体部分30、31は、磁石20の前面20a(20)の下方で第2の導体部分40、41と交差して伸び、その磁石20の前面は(磁石20が傾斜していない場合)前記延長平面Pに平行に伸びる。従って、コイル401、402、403、404に電流が、第1の導体部分30、31内で第1の方向Cに又はその反対方向に流れ、及び/又は、第2の導体部分40、41内で第2の方向C’に又はその反対方向に流れるように印加されるとき、上で詳細に説明したように、対応するローレンツ力によって磁石20を所望の方向に傾斜させることができる。前記電流を供給するために、機器1は、本明細書で説明するようにコントローラによって制御することができる電流源手段を備えることができる。
図37に示す実施形態(又はいずれかの他の実施形態)において磁石20を駆動するための2つの交差する導体部分30及び40を備えるための別の可能性を図39に示す。ここで、必要な電気的及び光学的構成要素を有する十分に薄いPCBを、方向C、C’毎に理想的な均一電流フロー(反動力を生じる可能性がある反対方向の電流フローが存在しない)を生成するように構成されたコイル405、406の上に配置することができる。このために、第1及び第2の導体部分30、40の各々は、別々のコイル405、406によって形成され、この別々のコイル405、406の各々は、磁束誘導板407(例えば、鉄又は鋼板407)の周りに巻かれ、これが、以下でさらに詳しく説明する磁場リターン構造体(本明細書においては磁束リターン構造体とも呼ぶ)のような磁束誘導構造体431の(例えば、鉄の)接地板91の中に埋め込まれるか、又は、図39の下側に示す外側磁束誘導構造体431(例えば、図37参照)の底部(例えば91)又は底部の一部分を形成できることが好ましい。コイル405、406は、鉄板407の周りに、磁石20の前面20aに向き合う板407の表面上で第1及び第2の導体部分30、40が各々複数の平行ワイヤ部分を備えるように巻かれ、ここで第1の導体部分30のワイヤ部分が第2の導体部分40のワイヤ部分と交差して伸び、その結果、ワイヤ部分の格子構造が鉄板407の前記表面の上に形成される。このように板407の周りに巻かれたコイル405、406は、均一な一方向性力を生成することを可能にし、高いコイル実装密度並びにコイルの良好な熱的接続(即ち、鉄板/リターン構造体への)を備える。
磁石20及び従ってミラー10の任意の軸の周りの傾斜を可能するために、機器1は磁石20を支持するためのボール・ベアリング420を備え、このボール・ベアリング420が、磁石20及び光学素子10を支持する第1の支持部材422と、コイル・キャリア80の上に置かれた第2の支持部材423との間に形成される円周方向隙間421の中に配置され、この第2の支持部材423は第1の支持部材422及び磁石20を囲む。
ここで、第1の支持部材422は、ベアリング420のボールに接触するための球面曲率を有する凸表面を備え、他方、第2の支持部材423は、ベアリング420のボールに他の側から接触するための球面曲率を有する凹表面を形成する。
磁石20及び光学素子(例えば、ミラー10)はさらに、磁束誘導構造体431の底部又は接地板91にネジ39を介して接続される外側磁束誘導構造体431によって囲まれ、この底部91はまた磁束リターン構造体と呼ぶこともできる。透明なカバー要素又はガラス10bを外側磁束誘導構造体に接続して、光学素子10を覆って保護することができる。さらに、内側磁場誘導構造体430が磁石20に、外側磁束誘導構造体431で囲まれるように、取り付けられる。内側及び外側磁束誘導構造体430、431は磁気的に軟らかい及び/又は強磁性材料で形成することができる。機器1はさらに、別の機器への信号接続をもたらすためのコネクタ38を備えることができる。
2つの誘導構造体430、431は、磁石20の底部91/PCB80へのスナップ・インを防ぐように、及び/又は磁石20のその延長方向又は軸zの周りの回転を防ぐように構成されることが好ましい。このために、図37及び具体的には図47、48、49に示すように、内側磁束誘導構造体430は、複数の第1の突起432を備え、ここで各々の第1の突起432は、外側磁束誘導構造体431に向かって放射状に外向きに突き出る。さらに、外側磁束誘導構造体431は対応する数の第2の突起433を備え、ここで各々の第2の突起433は、内側磁束誘導構造体430に向かって放射状に内向きに、各々の第1の突起432が関連付けられる第2の突起433に整列し、それと一緒に隙間434を形成するように突き出る。従って、各々の突起対432、433の両側に大きい隙間A’’、A’’’(図48参照)が存在する。
この構成のために、磁石20/光学素子10の前記軸zの周りの回転により第1の突起432が外側の突起433と整列しなくなるとき、内側磁束誘導構造体430の中に、従って磁石20及びそれに接続された光学素子10に、有限なトルクが誘起される。このトルクが回転を妨げるので、縦軸に生成されるトルク及び横軸に回転角度を示す図47に示されるように回転が抑制される。
一般に、横壁又は障壁がないと、磁石20は底部接地板91(図37参照)に飛び付く傾向があり、これは、ここでは外側磁束構造体431の形態のそのような壁によって抑制することができる。
さらに、磁石20/光学素子10は、磁石20に接続された内側磁束誘導構造体430と外側磁束誘導構造体との間の円周方向空隙434a(図49参照)が最小になるとき、図37に示すように、主として水平位置に留まる。
前記突起432、433を用いて、磁石20が底部91に飛び付く傾向と水平位置を維持する傾向との間の平衡を、突起432、433の充填率、即ち、図48及び49に示すような突起432、433の間の面積A’’、A’’’のサイズ、を最適にすることによって、達成することができる(図48において、左側の構造体はより小さい充填率、即ち、図48の右側の面積A’’’より大きい面積A’’を有する)。
さらに、第2の突起433のz方向における高さを、磁石20の接地板91への飛び付きを妨げるように、さらに最適化することができる。
具体的には、図49は、左側の、より小さい空隙434a(グラフ中の実線)及びより大きい空隙434a(グラフ中の破線)を有する2つの構成に関する、トルクを縦軸に及び傾斜角を横軸に示す。これらを、上記のように図49の右側に示す整列した突起432、433の構造体を用いて空隙434aと組み合わせると、所望の平衡が得られる。
従って、図49に示すように力が適切に最小化されるとき、トルクは最小になり、機器1全体の効率、例えば、速度は最大になる。これは、磁石20の傾斜を制御するための制御アルゴリズムをさらに簡単にする。
有利なことに、上述のように整列した突起432、433を使用することは、さらに磁石20の前記軸回転を防ぐ。
本発明の他の実施形態において、バネ構造体又は手段500を用いて磁石20の前記軸回転を防ぐこと(例えば、図52参照)及び具体的には、機器1の筐体からミラーが落ちるのを防ぐことができる。従って、そのようなバネ手段を本発明の機器1の他の実施形態と組み合わせることができる。
さらに、代替の実施形態において、膜(例えば、薄い弾性/可撓性ポリマー膜)を、可動光学素子/ミラー10と外側磁束誘導構造体との間に広げて前記軸回転を妨げることができる。
具体的には、図52は、本明細書で様々な実施形態において説明したコイル及びセンサ手段を備えた可撓性コイル・キャリア(例えば、PBC)80が備えられた機器1の実施形態を示し、ここで、外側外縁磁束誘導構造体431は、光学素子(例えば、ミラー)10が取り付けられた磁石20の筐体として、前記PCB(printed circuit board:プリント回路基板)80の上に置かれる。
磁石20及び光学素子10を、後者を図示された軸A、A’の周りに傾斜させることができるように、支持するためのバネ手段500は、次に誘導構造体431に取り付けられ、バネ手段500が誘導構造体431にそれを介して接続される外側フレーム部材506と、磁石20及び光学素子10が接続される内側フレーム部材503とを備える。
具体的には、磁石20及び光学素子10を内側フレーム部材503の中央の窪みの中に収容する環状内側フレーム部材503は、第1の回転軸Aに整列された2つの第1のアーム504、505によって四角形の外側フレーム部材506に接続され、第1の回転軸Aの周りに、内側フレーム部材503(及び従って光学素子10)を外側フレーム部材506に対して傾斜させることができる。さらに、磁石20及び光学素子10が内側フレーム部材503に、第1の回転軸に垂直に伸びる第2の回転軸A’に整列された2つの第2のアーム501、502を介して接続され、その結果、光学素子10を第2の回転軸A’の周りに内側フレーム部材503に対して傾斜させることができる。この場合もやはり、本明細書で説明したようにコイルによって磁石を作動させることができ、このコイルを本明細書で説明したようにコントローラによって制御することができる。
図52に示す実施形態の修正物により、振動(例えば、外部撹乱による)を避けるために、例えば、上記のように、バネ構造体500の直下にボール・ベアリング420を配置することによって、磁石20/光学素子10を付加的に支持することが可能である。
磁石20の位置を検出することを可能にするために(例えば、図37に示す実施形態において)、機器1はクアドラチャ光ダイオード101、即ち、4つの個々の四分円を備えた光ダイオード又は正方形の隅点に配置された光ダイオードを備えることができる。さらに、このクアドラチャ光ダイオード101(さらに図43参照)は中心に、例えばLEDの形態の光源100を収容するための窪みを備える。
この構造体100、101は磁石20の前面20aの下方のコイル・キャリア80の上に、クアドラチャ光ダイオード101及びLEDが磁石20の前面20aと向き合うように配置され(図43において、10eはミラーのピボット点を示す)、ここでLED100は、前面20aに当たる光を放射するように構成され、この前面20aは、例えば、図40及び41に示すようなシェーディング20bを含む。そのようなシェーディング20bは、前面20aからクアドラチャ光ダイオード101に反射によって戻されるLED100の検出された光から導かれるクアドラチャ・ダイオード101によって与えられる信号が、磁石20の軸回転角度(例えば、z軸の周りの)を示し、さらに2つの(例えば直交する)傾斜方向x、yにおける傾斜角度を示すように、形成される。これは、回転対称ではない(例えば、回転軸としての前面20aの中心法線に関して)シェーディングパターン20bを用いて達成することができる。
具体的には、図42及び43は、光ダイオード101の正規化された信号のほぼ直線的な進行が、磁石の前面の散乱特性に関連する幅広いガウス分布のシグマにわたっていかに達成されるかを示す。ここで好ましくは、信号が、いかに多くの光が散乱されるかに無関係に、依然として角度情報を含むことを達成することが望まれる。表面がより粗く、反射性がより低いとき、光線は種々異なる方向に後方散乱され、配置は光ダイオードの配置にはあまり敏感ではなくなる、即ち、機械的公差が大きくなり得る。図示した構成(例えば、図43)は、基本的に、理想的な線形フィードバック曲線に対応する。
光ダイオード101によって与えられる信号は、磁石20及び従って光学素子10(例えば、ミラー)の動きを制御するためのフィードバック信号として使用することができる。このために、コントローラは、本明細書で説明するように、電流源手段を用いて、前記フィードバック信号が所望の基準信号に達するように適切な電流を供給することによって、磁石をそのように動かすことができる。
代替の実施形態において、フィードバック信号は、図44に示すように容量センサ手段410によってもたらすことができる。ここで具体的には、前記センサ手段410は、可動光学素子/ミラー10に取り付けられた導電性の第1の板部材411を備えることができる。さらに、具体的には、センサ手段410は、例えば、コイル・キャリア80又は筐体構造体に結合された第2及び第3の(別々の)板部材412、413を備えることができ、この第2及び第3の板部材412、413(413、414)は光学素子10と一緒には動かず、第1の板部材411から間隔を開けられて後者と向き合い、その結果、前記板部材411、412、413によって直列に配置された2つのコンデンサが形成される。
従って、容量センサ手段410は、光学素子10が傾斜するときに変化する、直列の2つのコンデンサの容量を計測するように構成される。この容量は、上記のように、光学素子10の動きを制御するためにコントローラによって用いることができるフィードバック信号に対応する。
さらに、代替の実施形態において、フィードバック信号は、図45及び46に示すように2つのホール・センサ90a、90b(例えば、回転軸毎の)によってもたらすことができる。
ここで、2つのホール・センサ90a、90bは、磁石20の両側、例えば、図37の実施形態に関連して説明した前記突起対432、433の隙間434の下方に、配置することができる。これら2つのセンサ90a、90bによって与えられ、図45に示される差ホール信号は、図45に示すような単調なフィードバック信号(図46における磁石20の傾斜又は回転軸の周りの傾斜に関するホール信号の差)をもたらし、この信号を、上記のようにコントローラ及び電流源手段を使用して、磁石20の位置を制御するのに用いることができる。
さらに、図50は本発明による機器1の、磁石20を図37に関して説明したように、例えば、前述のクアドラチャ光ダイオード101及びLED100を用いて動かし制御することができる別の実施形態を示し、ここで、図37とは対照的に、磁石20はこの場合には、図7及び類似の実施形態に関連して説明した原理によるベアリング・ボール12を用いて支持される。このベアリング・ボール12は、ケージ部材15の窪みの中に、ぴったり合う様式で、ピボット回転可能に保持され、その結果、ベアリング・ボール12は、磁石20及びそれに接続された光学素子10(例えば、ミラー)をピボット回転させるように、前記窪みの中で摺動/回転することができる。ケージ部材15は、ケージ部材15に接続された底部91と共に筐体を形成する。両方の構成要素15、91は、磁石20の磁束を誘導するための磁束誘導構造体を形成する。例えば、平面コイル構造(図示せず)で形成される第1及び/又は第2の導体部分30、31、40、41を支持するコイル・キャリア80は、底部91の上、クアドラチャ光ダイオード101及びLED100の下方に配置される。磁石20は、ケージ部材15及び底部91によって形成される筐体内に配置され、他方、光学素子10はこの筐体の外部に配置され、ベアリング・ボール12を介して磁石20に堅く接続される。従って、例えば、第1及び/又は第2の導体部分30、31、40、41を流れる電流によって生成されるローレンツ力Fによって磁石20が動かされるとき、磁石20に接続されたベアリング・ボール12が回転し、従って、光学素子10をコイル・キャリア(例えば、PCB)80又はケージ部材15に対して傾斜させる。具体的には、光学素子10は、ベアリング・ボール12に接続された保持部材11によって支持され、ここでこの保持部材11もまた磁束誘導構造体を形成する。ここで、保持部材11はケージ部材15の円錐形屋根領域に接触することができ、それゆえに、ケージ部材15の上から、光学素子10が傾斜するときに穏やかに停止させるためのシリコン・パッド11dで覆われる。
さらに、図51は、本発明による機器1の、光学素子10(例えば、ミラー)を1次元(1D)において、即ち、磁石20の軸方向磁化Mに垂直に延びる軸Aの周りに傾斜させるための、さらに別の実施形態を示す。
磁石20は、光学素子(例えば、ミラー)10が軸Aの周りに傾斜されるように取り付けられる上面を備えた内側磁束誘導構造体430の下面に取り付けられる。
図51に示すように、内側誘導構造体430は、2つの対向する第1の突起432を備え、この各々が磁石20を超えて延び、さらに各々が、機器の筐体を形成する外側磁束誘導構造体431の第2の突起433から隙間434を介して離間され、ここで磁石20は、ボール・ベアリング420aを介して前記筐体の上にピボット回転可能に支持される。
磁石20及び従ってミラー10を軸Aの周りに傾斜させるために、コイル60が磁石20の下方に配置され、このコイル60は前記筐体431の底部80の領域の周りに巻かれ、従って、この底部80はコイル・キャリア並びに磁束誘導構造体431の底部分を形成する。このコイル60は、磁石20の下方の第1の導体部分(図示せず)を形成し、その結果、磁石20は、第1の導体部分に電流が印加されるとき、ローレンツ力によって傾斜させることができる。この電流は、本明細書で説明する様々な実施形態に従って印加し制御することができる。
磁石の傾斜の際に、磁石20を穏やかに停止させるために、シリコン・パッド11dが、磁石20の下方のコイル60の上に配置される。
さらに、図53は、図54〜56と共に、本発明による3D拡張現実感のための、2Dにおいてミラー10をピボット回転させる2Dミラー機器を使用した装置200を示し、ここで、装置200には本明細書で説明する本発明による機器1、2、3を使用することが好ましい。
図53は、ユーザの頭部211の第1の位置のための装置を示し、他方、図54はユーザの頭部211の第2の位置のための装置を示す。
図53及び54により、装置200は頭部装着型(又は装着可能)機器200として形成することができ、本発明による、ミラー10を2Dにおいてピボット回転させる前記機器1、2、3に加えて、光源201、例えば、コリメート光ビーム208をもたらすためのレーザ、好ましくは液体レンズの形態の焦点調節可能レンズ202、好ましくは走査型ミラー機器の形態の画像プロジェクタ203、投影スクリーン204、及び、ユーザの眼207の瞳206の、投影スクリーン204に対する位置を検出するように構成された視標追跡機器205をさらに備える。本発明により、光源201はレンズ202を通るように誘導される光ビーム208を生成するように構成され、そのレンズ202は前記光ビーム208の焦点を合わせ及び焦点ぼかしするように構成され、ここで画像プロジェクタ203は、前記光ビーム208を用いて画像209を生成するように構成され、ここで、機器1、2、3は、前記画像209を、瞳206の検出された位置に応じて投影スクリーン204の上に反射するように構成される。
投影スクリーン204は、頭部装着型ディスプレイの一部分とすることができ、ここで前記投影スクリーン204は、半透明又は反射性の湾曲ガラス板204で形成されることが好ましい。ガラス板204は、画像プロジェクタ203の波長(色)に対して部分的に又は完全に反射性であることが好ましい。画像プロジェクタ203は、投影スクリーン204の上に表示される画像209を生成するための、レーザ201によって生成されたビーム208を偏向させる走査型ミラー機器であることが好ましい。
ガラス板204への投影の面積は、最大でも眼207の現在の視野Vに限定され、2Dミラー機器1、2、3を用いた瞳206の移動によって変化する。
瞳206の位置は、任意の適切な視標追跡又は動作追跡機器205により、例えば、LEDによって放射され、眼によって反射された光を分析することによって見いだすことができる。
投影される画像209のサイズは、2Dミラー機器1、2、又は3のミラー表面の傾斜角に依存する。
投影される画像209の解像度は、従って、ガラス板204全体を照明することに比べて、視野Vのみを照明するときに高めることができる。
照明することが必要なガラス板204の面積は、投影される仮想物体のサイズによって与えられる。物体が幾つかのサブフレームで構成され、その結果、人の視覚システムが処理する画像全体がサブフレームの重ね合わせである場合、照明面積をさらに減らして単位面積あたりのピクセル解像度を増すことができる。サブフレームは、2Dミラー機器1、2、3を僅かに動かすことによって得ることができる。
エネルギー消費は、投影される画像209の全光強度が瞳206に入るので、ガラス板204の一部分のみを照明するときに減少する。
コリメート光源201と2Dミラー機器1、2又は3との間に高速調節可能液体レンズ202を置くことにより、光線208の焦点合わせ及び焦点ぼかしが可能になり、その結果、人の眼207が、液体レンズの合焦能力に応じて眼から特定の距離において画像を再構築することができる。
液体レンズ202は、虚像の焦点面を、個々のピクセルの光線208のコリメーションを修正することによって変化させる。レンズ202は画像プロジェクタ203(例えば、走査型ミラー機器)の前又は後ろに配置することができる。この位置は、画像プロジェクタ203及び適用される制御アルゴリズムに従って選択することができる。
人の視覚システムが物体の距離を再構築することができるような立体視を可能にするために、各々の眼207に対して別々の頭部装着型装置200を備えることができる。
人の視覚システムが画像を処理できるよりも速いフレーム速度で種々異なる距離において画像を投影することは、これらの画像の重ね合わせを生じ、脳は、種々異なる焦点面に応じた視野の深さを有する3D画像を作成する。これは、高速画像プロジェクタ203及び高速調節可能レンズ202によって実現することができる。
眼球運動追跡機器205は、眼207の目蓋の動きばかりでなくユーザの手のジェスチャにも反応するように構成されたジェスチャ追跡機器によって拡張し、目蓋及び/又はジェスチャからの記録された制御命令に従って、画像を投影することができる。
ユーザの眼207、瞳206及び鼻210を示す図55及び56にさらに示すように、湾曲ガラス板204(ガラスの代わりに任意の他の適切な材料を使用することができる)は、瞳206が見るあらゆる方向に対して、2Dミラー機器1、2、3を、例えば、本明細書で説明するように、湾曲ガラス板204からの光ビーム208が眼207に入るように調節することができるように設計される。必要な全体のガラス形状が、3つの空間方向x、y、及びzの全てに対して計算されることが好ましい。
さらに、図57及び58は、本発明による、ユーザの両眼207のための、具体的には反射球の形態の球状ミラー204(例えば、各々の眼207のための別々のスクリーン204の代わりに)を備えた装置200の一実施形態を示す。ここで、図53及び54に示す実施形態に加えて、光源(例えば、レーザ)201によって生成される光ビーム208を、調節可能焦点(例えば、液体)レンズ202を通過する前にミラー208aによって反射することができる。この場合もやはり、ガラス板204を図55及び56に示す原理に従って設計することができる。

Claims (22)

  1. 光学素子を傾斜させるための機器であって、
    − 光学素子(10)であって、少なくとも第1の軸(A)の周りに傾斜させることができるように、かつ、前記第1の軸(A)とは異なる第2の軸(A’)の周りにさらに傾斜させることができるように移動可能に取り付けられた光学素子(10)と、
    − 延長方向(Z)に延びる磁石(20)であって、前記延長方向(Z)に整列する磁化(M)を備え、前面(20a)を備え、前記光学素子(10)が前記延長方向(Z)において向き合う磁石(20)と、
    − 前記延長方向(Z)において前記磁石(20)の前記前面(20a)と向き合う第1の導体部分(30)であって、第1の方向(C)に沿って延びる第1の導体部分(30)と、
    − 前記延長方向(Z)において前記磁石(20)の前記前面(20a)と向き合う第2の導体部分(40)であって、前記第1の方向(C)とは異なる第2の方向(C’)に沿って延びる第2の導体部分(40)と、を備え、
    前記第1及び前記第2の導体部分(30、40)は互いに交差し、
    − 前記機器はさらに別の第1の導体部分(31)を備え、前記第1の導体部分(30)及び前記さらに別の第1の導体部分(31)は前記第1の方向(C)に沿って延び、
    前記機器(1)はさらに別の第2の導体部分(41)を備え、前記第2の導体部分(40)及び前記さらに別の第2の導体部分(41)は、互いに沿って前記第2の方向(C’)に延び、
    各々の前記導体部分(30、31、40、41)は、別々のコイル(401、402、403、404)によって形成され、
    前記コイル(401、402、403、404)は、1つの平面に平行に延びる平面コイルであり、前記コイル(401、402、403、404)の巻軸が前記平面に垂直に延び、
    − 前記光学素子(10)は、前記磁石(20)又は前記第1の導体部分(30)に堅く結合され、
    − 前記第1の導体部分(30)に電気的に接続される電流源手段(50)であって、前記第1の導体部分(30)に電流(I)を印加するように設計され、その結果、前記光学素子(10)を前記第1の軸(A)の周りに、第1の傾斜方向(X)に沿って傾斜させるローレンツ力(F)が生成される、電流源手段(50)をさらに備え、
    前記電流源手段(50)は前記第2の導体部分(40)に電気的に接続され、前記電流源手段(50)は電流(I)を前記第2の導体部分(40)に印加するように設計され、その結果、前記光学素子(10)を前記第2の軸(A’)の周りに第2の傾斜方向(Y)に沿って傾斜させるローレンツ力(F)が生成され、
    前記電流源手段(50)は電流(I)を前記コイル(401、402、403、404)に、前記電流(I)が前記2つの第1の導体部分(30、31)の中を同じ方向に流れるように、かつ、前記電流(I)が前記2つの第2の導体部分(40、41)の中を同じ方向に流れるように、印加するように設計される、
    機器。
  2. 前記第1及び第2の導体部分(30、40)は、平面に沿って延びることを特徴とする、請求項1に記載の機器。
  3. 前記機器(1)は、第1、第2、第3、第4のコイル手段(60、70、60a、70a)を支えるコイル・キャリア(80)を備え、前記コイル手段(60、70、60a、70a)は前記別々のコイル(401、402、403、404)として各々形成され、前記コイル(401、402、403、404)と前記コイル・キャリア(80)とは共通平面に沿って延び、
    前記第1の導体部分(30)が前記第1のコイル手段(60)の導体の一部分を形成し、前記第1のコイル手段(60)の前記導体は少なくとも第1の巻軸(W)の周りに巻かれ、及び/又は、前記第2の導体部分(40)が前記第2のコイル手段(70)の導体の一部分を形成し、前記第2のコイル手段(70)の前記導体は少なくとも第2の巻軸(W’)の周りに巻かれることを特徴とする、請求項2に記載の機器。
  4. 前記第1及び/又は第2のコイル手段(60、70)の各々は、前記平面に沿って延びる少なくとも1つの層(600、700)又は幾つかの層(600、700)を備え、前記第1のコイル手段(60)の前記少なくとも1つの層(600)が、前記第2のコイル手段(70)の前記少なくとも1つの層(700)の上に、前記平面に垂直な方向に配置され、又は、前記第1及び第2のコイル手段(60、70)の前記層(600、700)が互いの上に交互に、前記平面に垂直な方向に配置されることを特徴とする、請求項3に記載の機器。
  5. 前記第1のコイル手段(60)は第1及び第2のループ(61、62)を備え、前記第1の導体部分(30)の少なくとも一部分が前記第1のループ(61)の一部分を形成し、前記機器は前記さらに別の第1の導体部分(31)を備え、前記さらに別の第1の導体部分(31)の少なくとも一部分が前記第2のループ(62)の一部分を形成し、前記第1の導体部分(30)及び前記さらに別の第1の導体部分(31)は前記第1の方向(C)に沿って延び、前記電流源手段(50)が電流(I)を前記第1のコイル手段(60)の前記第1及び第2のループ(61、62)に、前記電流(I)が前記2つの第1の導体部分(30、31)の中を同じ方向に流れるように、印加するように設計されることを特徴とする、請求項3〜4のいずれか1項に記載の機器。
  6. 前記機器(1、2)は、前記別々のコイル(400、401、402、403)を支えるためのコイル・キャリア(80)を備え、前記別々のコイルは前記コイル・キャリア(80)の上に配置されるか又は前記コイル・キャリア(80)に組み込まれ、前記コイル・キャリア(80)はプリント回路基板であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の機器。
  7. 前記別々のコイル(400、401、402、403)は、それぞれ平面コイルとして形成されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の機器。
  8. 前記機器(1、2)は、前記磁石(20)又は前記磁石(21、22、23、24)の位置を計測するためのセンサ手段(90)を備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の機器。
  9. 前記機器(1)は、光源(100)及び光ダイオード(101)を備え、前記光源(100)は光を放射し、その結果、前記光源(100)によって放射された前記光が、前記磁石(20)により、又は前記磁石(20)に取り付けられた反射手段によって前記光ダイオード(101)に向かって反射され、その結果、前記光ダイオードに当たる前記反射光のために前記光ダイオードによって生成される信号が、前記磁石(20)の前記位置に依存することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の機器。
  10. 光ダイオード(101)はクアドラチャ・ダイオードであり、前記光源(100)は前記クアドラチャ光ダイオード(101)の中心に配置されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の機器。
  11. 前記磁石(20)又は前記反射手段は、前記信号が、前記磁石(20)の前記延長方向(Z)の周りの前記磁石(20)の回転角並びに前記光学素子(10)の傾斜を示すシェーディング(20b)を備えることを特徴とする、請求項9は10に記載の機器。
  12. 前記機器(1)は、前記磁石(20)の前記位置に依存する信号を生成するように構成された容量センサ手段(410、411、412、413)を備えることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の機器。
  13. 前記光学素子(10)を支持するために、前記機器(1、2)は、前記機器(2)の筐体の窪み(13)中に配置されたベアリング・ボール(12)を備え、前記筐体はコイル・キャリア(80)に接続されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の機器。
  14. 前記機器は、前記磁石(20)を全ての方向に傾斜させることができるように、前記磁石(20)を支持するためのボール・ベアリング(420)を備え、前記ボール・ベアリング(420)は、前記光学素子(10)を支持する第1の支持部材(422)と、前記第1の支持部材(422)及び/又は前記磁石(20)を囲む第2の支持部材(423)との間に形成される円周方向隙間(421)の中に配置され、前記第2の支持部材(423)はコイル・キャリア(80)に接続されることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の機器。
  15. 前記磁石(20)のスナップ・インを防ぐため及び/又は前記磁石(20)の回転を防ぐために、前記機器(1)は、前記光学素子(10)に接続された内側磁束誘導構造体(430)及びコイル・キャリア(80)に接続された外側磁束誘導構造体(431)を備え、前記外側磁束誘導構造体は前記内側磁束誘導構造体(430)を囲むことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の機器。
  16. 前記内側磁束誘導構造体(430)は複数の第1の突起(432)を備え、各々の前記第1の突起(432)は、前記外側磁束誘導構造体(431)に向かって放射状に外向きに突き出し、前記外側磁束誘導構造体(431)は対応する数の第2の突起(433)を備え、各々の前記第2の突起(433)は前記内側磁束誘導構造体(430)に向かって放射状に内向きに突き出し、その結果、各々の前記第1の突起(432)が関連付けられる第2の突起(433)に整列してそれと隙間(434)を形成することを特徴とする、請求項15に記載の機器。
  17. 前記光学素子(10)は、コイル・キャリア(80)の上に、バネ手段(110)によって支持されることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の機器。
  18. 前記バネ手段(110)は、前記磁石(21、22、23、24)に接続された中央部分(111)を備え、前記中央部分(111)は、前記中央部分(111)を囲む円周方向第1の部分(112)に、前記中央部分(111)を前記第1の軸(A)の周りに前記第1の部分(112)に対して傾斜させることができるように、一体的に結合され、前記第1の部分(112)は、前記第1の部分(112)を囲む円周方向第2の部分(113)に、前記第1の部分(112)を前記中央部分(111)と一緒に、前記第2の部分(113)に対して、前記第2の軸(A’)の周りに傾斜させることができるように、一体的に結合されることを特徴とする、請求項17に記載の機器。
  19. 前記バネ手段(110)は、少なくとも1つのアーム(114)であって、前記光学素子(10)にそれを介して固定される第1の固定点(115)から、コイル・キャリア(80)にそれを介して固定される第2の固定点(116)まで延びる、少なくとも1つのアーム(114)を備えることを特徴とする、請求項17に記載の機器。
  20. 前記バネ手段(110)は、前記バネ手段(110)の中心(124)から外向きに延びる4つのアーム(120、121、122、123)を有する十字形バネ部材として形成され、第1のアーム(120)は第2のアーム(121)と整列し、前記第1及び第2のアーム(120、121)は前記第1の軸(A)に沿って延び、第3のアーム(122)は第4アーム(123)と整列し、前記第3及び第4のアーム(122、123)は前記第2の軸(A’)に沿って延び、各々の前記アーム(120、121、122、123)は末端領域(125)を備え、前記機器(1、2)は、前記光学素子(10)が接続され、さらに前記磁石(20)、或いは前記第1及び/又は第2の磁石(21、22)、或いは前記第1及び/又は第2のコイル手段(60、70)が接続される第1のキャリア部材(130)と、前記第1及び/又は第2のコイル手段(60、70)、或いは前記磁石(20)、或いは前記第1及び/又は第2の磁石(21、22)が接続される第2のキャリア部材(131)とを備え、前記第1及び第2のアーム(120,121)の前記末端領域(125)は前記第1のキャリア部材(130)に固定され、前記第3及び第4のアーム(122、123)の前記末端領域(125)は前記第2のキャリア部材(131)に固定され、その結果前記第1のキャリア部材(130)を第1及び/又は第2の軸(A、A’)の周りに前記第2キャリア部材(131)に対して傾斜させることができることを特徴とする、請求項17に記載の機器。
  21. 前記機器(1、2)は、前記光学素子(10)を初めの位置に戻すための復元力をもたらすように設計された復元力手段(91)を備え、前記復元力手段は、
    − 磁気的に軟らかい材料及び/又は強磁性材料で構成される磁場リターン構造体(91)、
    − 磁石、
    − バネ部材(110)
    の内の1つを備えることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか1項に記載の機器。
  22. 3D拡張現実感のための装置(200)であって、
    − 請求項1〜21のいずれか1項に記載の機器(1、2、3)であって、前記機器(1、2、3)の前記光学素子(10)がミラーである、前記機器(1、2、3)と、
    − 光源(201)と、
    − 焦点制御機器(202)と、
    − 画像プロジェクタ(203)と、
    − 投影スクリーン(204)と、
    − ユーザの眼(207)の瞳(206)の、前記投影スクリーン(204)に対する位置を検出するように構成された視標追跡機器(205)と、
    を備え、
    − 前記光源(201)は、レンズ(202)を通して誘導される光ビーム(208)を生成するように構成され、前記レンズ(202)は前記光ビーム(208)の焦点を合わせ及び焦点ぼかしするように構成され、前記画像プロジェクタ(203)は前記光ビーム(208)を用いて画像(209)を生成するように構成され、前記機器(1)は前記画像(209)を、前記瞳(206)の前記検出された位置に応じて、前記投影スクリーン(204)の上に反射するように構成される、
    装置(200)。
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