JP6829216B2 - スリップリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、特に、絶縁性の樹脂成形体がスリップリングと共に、モータ機構部を収納したハウジング又は該ハウジンクに固定される仕切部材に設けられた固定側シール部材と摺接して油等の冷却液を漏れないよう封止可能にするシールリングを有したスリップリング装置に関する。
図12は特許文献1に開示の回転電機10である。ここで採用されたスリップリング装置は、絶縁部材である樹脂成形体90が筒状の一端付近外周に一体化されて固定側ブラシ98(98u,98v,98w)と電気的に接触するスリップリング97(97u,97v,97w)、及びスリップリング97に一端を樹脂成形体内で接続し他端を筒状の他端付近の外側へ突出しているブスバーである接続端子99、並びにスリップリング97と接続端子99の他端との間の外周部に装着された摺動部材であるシールリング86とを有したスリップリングモジュール95と、接続端子99の他端と接続するモータ機構部である入力側ロータ28のロータ巻線30(3相巻線の例である)等を収納しているハウジング80に固定されてブラシ98側とを区画している仕切部材82と、仕切部材82に設けられてシールリング86に当接するシール部材86とを備えている。
この構造では、特に、スリップリングモジュール95が回転軸34により回転される際、シールリング86がシール部86に対して水密に摺動することで回転子導体側に供給された冷却液が接続端子99を伝ってスリップリング97とブラシ98の摺動部側へ漏れを防止できるようにする。
特許第5564334号公報
上記特許文献1には、複数のスリップリング及び接続端子と単一のシールリングが絶縁部材である樹脂成形体にどの様な構成により一体化されるかについて説明されていない。例えば、スリップリング及び接続端子とシールリングを樹脂成形体にインサート成形により一体化する場合は、スリップリング同士の間隔、比較的長い接続端子の位置出しや変形防止、スリップリングとの関係が複雑となりインサート用成形金型に各部材を精度良く位置決め配置しようとしてもずれやすく作業効率が悪くなる。ところで、スリップリング及び接続端子の材質は、電気伝導率の良い銅等の金属が用いられている。一方、シールリングの材質は、言及されていないが、樹脂成形体との強固な結合力を付与し易い樹脂製のものが一般的に採用されている。これは、シールリングがスリップリングと比較して径方向と共に回転方向の強い負荷を受け密着不足になり易いからである。
本発明の目的は、温度及び回転数等の過酷な使用環境でも、スリップリングモジュールを構成しているシールリングが耐摩耗性に優れると共に、モジュール本体である絶縁性の樹脂成形体に対し密着不足となることなく良好な結合状態を長期に維持可能にすることにある。他の目的は以下の内容説明のなかで明らかにする。
上記目的を達成するため本発明は、図1〜図7の形態例を参照し特定すると、絶縁性の樹脂成形体2がインサート成形により筒状の一端付近の外周に一体化されて固定側ブラシ46と電気的に当接するスリップリング4、及び前記スリップリングに一端を樹脂成形体内で接続し他端を筒状の他端付近の外側へ突出している接続端子5、並びに前記スリップリングと前記接続端子の他端との間の外周部に装着されたシールリング6を有したスリップリングモジュール10と、前記接続端子4の他端と接続するモータ機構部を収納しているハウジング7又は該ハウジングに固定された仕切部材8に設けられて前記シールリングに当接するシール部材9とを備えたスリップリング装置1であって、前記シールリング6は、鋼系の金属製からなり、前記樹脂成形体2に前記スリップリング4及び接続端子5と共にインサート成形により一体化されていることを特徴としている。
以上の本発明は、特に、シールリングが耐摩耗性等に優れた鋼系の金属製であっても、絶縁性の樹脂成形体に対しインサート成形により部材同士の位置精度を確保可能な点(例えば請求項2、7、8)、及び樹脂製と同程度の密着強度を付与可能な点(例えば請求項3から6)を確認し完成されたものである。ここで、本発明のシールリングは、スリップリングモジュールが特許文献1に開示のごとくモータ機構部を収納するハウジング又は該ハウジングに固定された仕切部材(この仕切部材には、特許文献1に開示の部材及びそれと類似の部材、更に特開2013−183559号公報等に開示のごとく固定側ブラシを収納した収容ケースの対応側壁を含む)に設けられた固定側シール部材に対し、摺接して目的の油等の冷却液を漏れないよう封止可能にする鋼系の金属製の部材である。
以上の本発明は、請求項2〜8で特定したように具体化されることがより好ましい。
(ア)、請求項1において、前記スリップリング4及び前記接続端子5並びに前記シールリング6は、略筒状の樹脂製カラー部材3に予め組込まれた状態でインサート成形により前記樹脂成形体2に一体化されている構成である(請求項2)。
(イ)、請求項1又は2において、前記シールリング6は内周側に突出されて前記樹脂成形体2内に埋設されたリブ(例えばリブ6a〜6c)を有している構成である(請求項3)。
(ウ)、請求項3において、前記リブは前記シールリング6の内周側略全周に設けられて略円状ないしは円弧状をなしている構成である(請求項4)。
(エ)請求項3又は4において、前記リブ(例えばリブ6a〜6cや6e〜6h)は前記シールリング3の内周側で軸方向に間隔を保って2以上設けられている構成である(請求項5)。
(オ)、請求項3から5において、前記リブの突出方向と交差する方向に設けられた凹部(例えば、凹部6dや6jや6k)又は凸部を有している構成である(請求項6)。
(カ)、請求項2から6において、前記カラー部材3は外周軸方向に設けられて前記接続端子5の一端側を軸方向への摺動により位置決め可能な嵌合溝34,36を有していると共に、前記スリップリング4は前記接続端子5の一端に接合された状態で該接続端子の一端側を前記嵌合溝に位置決めすることで前記カラー部材3に対し位置出しされる構成である(請求項7)。
(キ)、請求項2から7において、前記カラー部材3は外周に設けられて前記シールリング6の内面に対向配置される円弧状の張出部38を有していると共に、前記張出部38は円弧状の端面に設けられて前記嵌合溝34,36に嵌合された前記接続端子5の径方向の外れを防ぐ規制突起39を有している構成である(請求項8)。
請求項1の発明では、図3に示されるごとく、特にスリップリングモジュールとして、モータ機構部を収容するハウジングや該ハウジングに固定された仕切部材に設けられたシール部材に対し摺接するシールリングが鋼系の金属製からなり、スリップリングモジュールを構成している樹脂成形体にスリップリング及び接続端子と共にインサート成形により一体化されているため、耐摩耗性と共に樹脂成形体に対する密着性に優れ冷却用液体の液漏れの虞を解消できる。
請求項2の発明では、スリップリング及び接続端子並びにシールリングがカラー部材に組込まれた状態で、樹脂成形体にインサート成形されるため、インサート成形金型内への配置や部材同士の位置だしなどが容易となり精度向上が期待できる。
請求項3の発明では、金属製のシールリングがモジュール本体である樹脂成形体の肉厚内にリブを埋設しているため、樹脂の収縮量が低減すると共に金属と樹脂との密着性が向上し密着不足を解消できる。換言すると、この構造では、シールリングが耐摩耗性に優れた金属製でも図3、図9、図11のごとく樹脂成形体内に埋設されたリブを有しているため、樹脂成形体に対する密着性が向上し、それにより過酷な使用環境でも密着不足が生じることなく良好な結合ないしは密着状態が長期に維持される。
請求項4の発明では、前記リブがシールリングの内周側全周に設けられて略円状ないしは円弧状をなしているため、樹脂成形体に対しより強固な結合ないしは密着状態が得られる。
請求項5の発明では、前記リブがシールリングの内周側で軸方向に間隔を保って2以上設けられているため、樹脂成形体に対し一層強固な結合ないしは密着状態が得られる。
請求項6の発明では、リブの突出方向と交差する方向に凹部又は凸部を有していると、凹部又は凸部形状の楔作用、表面積の増大に比例して樹脂成形体に対しより一層強固な結合ないしは密着状態が得られる。
請求項7の発明では、シールリングがカラー部材に対し外周の円弧状張出部を目安として組込み容易となり、また、張出部が円弧状の端面に図5(c)のごとく接続端子の径方向の外れを防ぐ規制突起を嵌合溝に対応して付設可能となる。
請求項8の発明では、図5(a),(b)に示されるごとく接続端子がカラー部材の嵌合溝に対し軸方向への摺動により位置決めされると、接続端子の一端に接合されていたスリップリングも同時にカラー部材軸方向に位置決めされるため、インサート成形操作で厄介なインサート部材の位置決め作業を緩和でき精度向上も期待できる。
(a)は発明形態のスリップリングモジュールの外観斜視図、(b)は主な部材関係を示す模式分解図である。 (a)及び(b)は上記スリップリングモジュールの上面図と正面図、(c)は(a)の右側面図である。 図2のB−B線断面図でスリップリング装置を示す図である。 (a)は図2のA−A線断面図、(b)及び(c)は図2のC−C線断面図とD−D線断面図である。 カラー部材単品を示し、(a)は上面図、(b)及び(c)は(a)のE−E線断面図とF−F線断面図である。 (a)及び(b)はカラー部材に対する接続端子及びスリップリング並びにシールリングの関係を示す構成図である。 上記シールリング単品を示し、(a)及び(b)はシールリングの斜視図と正面図、(c)及び(d)は(b)のG−G線断面図とH−H線断面図である。 上記シールリングの変形例1を示し、(a)及び(b)はシールリングの斜視図と正面図、(c)及び(d)は(b)のG1−G1線断面図と側面図である。 図8のシールリングを使用したスリップリングモジュールないしはスリップリング装置を図3に対応して示す図である。 上記シールリングの変形例2を示し、(a)及び(b)はシールリングの斜視図と正面図、(c)は(b)のG2−G2線断面図、(d)はシールリングの側面図、(e)は(b)のH2−H2線断面図である。 図9のシールリングを使用したスリップリングモジュールないしはスリップリング装置を図3に対応して示す図である。 (a),(b)は特許文献1に開示のスリップリング装置(同文献1の図2と図3)を示している。
以下、本発明形態及びその変形例について図面を参照しつつ説明する。この説明では、形態例のスリップリング装置の構造及び作動を明らかにした後、シールリングを変更した変形例1と変形例2について言及する。
(装置構造)図3に示すスリップリング装置1は、例えば、特許文献1と同様にモータ機構部である回転子を構成している入力側ロータのロータ巻線(2相巻線の例)に電流を流す場合に用いられるものである。この装置構造は、絶縁性の樹脂成形体2がインサート成形により筒状一端付近の外周に一体化されて固定側ブラシ46と電気的に当接する2つのスリップリング4A,4B(4)、及び各スリップリング4A,4Bに対応する一端5bをそれぞれ樹脂成形体2内で接続し他端5cをそれぞれ筒状他端付近の外側へ突出している2つの接続端子5A,5B(5)、並びにスリップリング4A,4Bと接続端子5A,5Bの他端5cとの間の外周部に装着されたシールリング6を有したスリップリングモジュール10と、接続端子5A,5Bの他端5cと接続するモータ機構部を収納しているハウジング7に固定された仕切部材8に設けられてシールリング6に当接するシール部材9とを備えている。
主な工夫点は、シールリング6が耐摩耗性等に優れた鋼系の金属製であり、そのシールリング6をスリップリング4及び接続端子5と共にカラー部材3に組込んだ状態で樹脂成形体2にインサート成形により一体化することで部材同士の位置精度を確保すると共に、樹脂製と同程度の密着強度を付与可能にした構成にある。なお、以下の説明では、スリップリング4A,4B、接続端子5A,5B、ブラシ46a,46bについては説明上それぞれ複数に分ける必要がないときはスリップリング4、接続端子5、ブラシ46と表記する。
まず、樹脂成形体2及びカラー部材3の材質は、耐熱性、剛性、寸法安定性、難燃性に優れたポリフェニレンスルファイド(PPS)などの熱可塑性樹脂で、また強度を改善するためガラス繊維等のフィラーを充填したものが好ましい。スリップリング4及び接続端子5の材料は、電気伝導率に優れた黄銅などの銅系金属が好ましい。これに対し、シールリング6の材質は、耐摩耗性に優れた鋼系の金属であり、鋼材規格として加工性、耐摩耗性、焼入性などから、例えば、炭素鋼としてS45C,S50C,S55C,S65C、炭素工具鋼としてSK−7,SK−6,SK−5などが好ましい。
インサート成形に際しては、カラー部材3に対しスリップリング4、接続端子5、シールリング6を組込んだ状態で、樹脂成形体用の不図示のインサート成形金型に配置されてインサート成形される。次に、各部材の細部を明らかにする。
カラー部材3は、図1(b)と図5に示されるごとく樹脂成形体2に埋設される略筒形の射出成形品であり、複数の貫通孔31と、前縁周囲を区画している円状部32と、軸方向に延びた嵌合溝34,36と、後縁側で嵌合溝34,36と交わる箇所を切り欠いた切欠部33と、後側周囲に円弧状に設けられた複数の張出部38と、張出部38の円弧端面に設けられた規制突部39とを有している。
このうち、貫通孔31は、図3から分かるように樹脂成形体のインサート成形時に溶融樹脂の流動性を増すことで、成形後の樹脂成形体2に対するカラー部材3及び接続端子5の接触面積を増やして強固な一体化を可能にする。円状部32は、樹脂成形体の先端部21の形状に適合させたり取扱性を良好にする。嵌合溝34,36は、図5と図6(b)のごとく周囲を径方向に二分する箇所に設けられており、前後略中間に設けられて対応する接続端子5A,5Bを前側軸方向の摺動により位置決め可能な略ハ字形に傾斜した位置決め部34a,36aと、該位置決め部よりも前側を一段浅く形成した浅溝部34b,36bとを有している。切欠部33は、貫通孔31と同様に機能するが、省略してもよい。各張出部38は、図4(a)のごとくシールリング6の内面に対向配置される円弧状のリブであり、貫通孔31と同様に機能する。規制突起39は、張出部38の円弧状の端面に設けられて嵌合溝34,36内に突出しており、嵌合溝34,36に嵌合された接続端子5の径方向の外れを防止する。この例では、規制突起39が一方の張出部38に設けられているが、必要に応じもう一方の張出部38に追加してもよい。
スリップリング4及び接続端子5は、2組の例であるが、特許文献1のごとくモータ機構であるロータ巻線が3相であれば3組とされる。要は、スリップリング4及び接続端子5は2組以上として構成される。スリップリング4は、図1に示されるごとく略同大の第1リング4A及び第2リング4Bからなり、各リング4A,4Bが樹脂成形体2の部分22に応じた距離だけ離れた状態にインサート成形される。また、第1リング4Aには、長尺な端子5Aの先端である一端5bが内周の適位置に溶接等で接合される。第2リング4Bには、短尺な端子5Bの先端である一端5bが内周の適位置に溶接等で接合される。その際は第2リング4Bの内側に端子5Aを挿通する。各端子5A,5Bは、樹脂成形体の部分22に対応する長さだけ異なっているが、一端5b付近が少し細くなった幅細部、他はその幅細部より他端5cまでが少し幅広な幅広部となっている。
また、各端子5A,5Bは、一端5b側の幅細部が前記幅広部に対し上向きに傾斜しており、カラー部材の対応する嵌合溝34,36内に幅広部を配置した状態で該嵌合溝から若干浮き上がるようになっている(図3を参照)。各端子の他端は5cは、互いに離れる向きで略L形に折り曲げられている。更に、端子5A,5Bは、図6のごとく前記した幅細部と幅広部との境界部に設けられて上記カラー部材3の位置決め部34a,36aに当たって嵌合溝34,36に対する端子5A,5Bの前方向への摺動を規制するハ形の係止部5aを有している。
以上のスリップリング4は、第1リング4Aを端子5Aの一端5bに接合し、第2リング4Bを端子5Bの一端5bに接合した状態で、図6のごとく各リング4A,4B内にカラー部材3を後端側から差し込み操作される。すると、この構造では、各端子の一端5b側の幅細部が幅広部より浮き上がっているため対応する嵌合溝34,36内に突出している規制突起39同士の間を通過した後、幅広部が嵌合溝の内底面と規制突起39の間を抜け止め状態で摺動されると共に、ハ形の係止部5aが嵌合溝側のハ形の位置決め部34a,36aに当たることで位置決めされる。換言すると、この構造では、端子5が嵌合溝34,36に嵌合された状態で係止部5aが位置決め部34a又は36aに当たることで軸方向に位置出しされ、かつ、規制突起39により径方向の外れが防止されるようになっている。
一方、シールリング6は、図7及び図3に示されるごとくシール部材9に余裕を持って摺接される幅寸法であり、内周側に突出されて樹脂成形体2の肉厚内に埋設されるリブ6a,6b,6cを有している。リブ6a〜6cは、突出寸法がシールリング6の肉厚に比べ少なくとも肉厚の半分以上の大きさに設定されている。また、リブ6a〜6cは、シールリング6の内周略全周に設けられて略円状ないしは円弧状をなしていると共に、シールリング6の内周にあって両側及び幅中間、つまり2以上が所定間隔で設けられている。更に、リブ6bには、該リブの突出方向と交差する方向に設けられた複数の凹部6dが設けられている。この例では、凹部6dがリブ6bだけに設けられているが、リブ6a,6cにも設けるようにしてもよい。また、形状的には、凹部6dに代えて凸部でもよく、凹凸形状でもよい。
インサート成形において、例えば、シールリング6は、カラー部材3にスリップリング4及び接続端子5と共に組込まれた状態で、インサート用成形金型のキャビティに配置される。その際、スリップリング4及びシールリング6は、そのキャビティを区画している金型内面に設けられた対応当接部に外周側を当接した状態に位置固定される。接続端子5及びカラー部材3は、各端子のL形他端5cを除いて金型内面との間に共に樹脂流動用の隙間を保った状態に支持される。接続端子5は、L形の他端5cがキャビティ外で位置固定される。その状態で、キャビティには、樹脂成形体用の溶融樹脂が成形機のノズルよりスプール、ライナー、ゲートを通って注入されることになる。これらは従来インサート成形方法と同様である。
(作動)図1(a)と図2〜図4は以上のように作製されたスリップリングモジュール10を示している。
(1)、このスリップリングモジュール10では、図3のごとくに仕切部材8の開口部に設けられたシール部材9に対し摺接するシールリング6が鋼系の金属製であり、樹脂成形体2がスリップリング6及び接続端子5をカラー部材3に組込んだ状態でインサート成形されて一体化されている。仕切部材8は、ハウジング7に固定されてハウジング7側とブラシ46側と区画する部材であるが、ハウジング7の対応部に設けられる構成でもよい。また、樹脂成形体2は、図2〜図4において、モジュール本体ないしはその輪郭を形成しており、カラー部材3及び接続端子5(L形の他端5cを除く)を肉厚内にほぼ埋設している。筒外側は、前筒部21、両リング4A,4Bの間を形成している筒部22、第2リング4Bとシールリング6の間を形成している筒部23、シールリング6の両側のうち筒部23と反対側を形成している筒部24、筒部24に一体化した径大筒部25を有している。筒内つまり軸孔20側は、前筒部21の径大の内径20aを除いて同じ内径20bであり、回転軸29の一端側が内径20bに装着される。
また、径大筒部25の端面には、内径20bの両側に対のアーム部26,27が突出されている。アーム部26,27の先端は環状部28に連結されている。アーム部26は、長尺の接続端子5Aの対応部を埋設していると共に、接続端子5AのL形他端5cを環状部28の肉厚内から径方向に貫通している。アーム部27は、短尺の接続端子5Bの対応部を埋設していると共に、接続端子5BのL形他端5cを環状部28の肉厚内から径方向に貫通している。なお、アーム部26,27の先端は、環状部28の内周に傾斜部26a,27aを介して一体化されている。
(2)、以上の構造では、スリップリング4及び接続端子5並びにシールリング6がカラー部材3に組込まれた状態で、樹脂成形体2にインサート成形されるため、インサート成形金型内への配置や部材同士の位置だしなどが容易となり精度向上が期待できる。また、シールリング6がカラー部材3に対し外周の円弧状張出部38を目安として組込み容易になる点、張出部38が円弧状の端面に接続端子5の径方向の外れを防ぐ規制突起39を有している点でも優れている。
(3)、第1リング4Aが接続端子5Aを介してカラー部材3に位置決め(上述したごとく接続端子5Aが嵌合溝34を軸方向に摺動されると、係止部5aが対応する位置決め部34a又は36aに当たって位置決め)され、第2リング4Bが接続端子5Bを介してカラー部材3に位置決め(上述したごとく接続端子5Bが嵌合溝36を軸方向に摺動されると、係止部5aが対応する位置決め部34a又は36aに当たって位置決め)される。よって、この構造では、インサート成形操作で厄介なインサート部材の位置決め作業を緩和でき精度向上も期待できる。
(4)、以上の構造では、金属製のシールリング6が樹脂成形体2の肉厚内にリング内周に突出したリブ6a〜6cを埋設しているため、樹脂の収縮量が低減すると共に金属と樹脂との密着性が向上し密着不足を解消できる。すなわち、この構造では、シールリング6が耐摩耗性に優れた金属製であっても図3のごとく樹脂成形体内に埋設されたリブ6a〜6cを有しているため、樹脂成形体2に対する密着性が大幅に向上し、それにより過酷な使用環境(例えば温度が150度、回転数17000rpm)でも密着不足が生じることなく良好な結合ないしは密着状態が長期に維持される。
(5)、また、この構造では、リブ6a〜6cがシールリング6の内側全周に設けられて略円状ないしは円弧状をなしているため、樹脂成形体2に対しより強固な結合ないしは密着状態が得られる。しかも、リブ6a〜6cがシールリング6の内周側で軸方向に間隔を保って2以上設けられていることからも、樹脂成形体2に対し一層強固な結合ないしは密着状態が得られる。更に、リブ6a〜6cのうち、リブ6bは、リブの突出方向と交差する方向に設けられた凹部6cを有しているため、凹部6cの楔作用、表面積の増大に比例して樹脂成形体2に対しより一層強固な結合ないしは密着状態が得られる。
(変形例1)図8は上記シールリングの形状を変更した変形例1であり、図9はその変形例1のシールリングを用いたスリップリング装置を図3に対応して示している。この説明では、上記形態例と同じ部材や部位に同一符号を付して重複説明を省き、変更点だけを詳述する。
図8のシールリング6Aは、内周側に突出されて樹脂成形体2の肉厚内に埋設される合計4つのリブ6e,6f,6g,6hを有している。各リブ6e〜6hは、突出寸法がシールリング6Aの肉厚に比べ少なくとも肉厚の半分以上の大きさに設定されている点、シールリング6Aの内略全周に設けられて略円状ないしは円弧状をなしている点で上記形態のリブ6a〜6cと同じ。また、リブ6e及び6hには、該リブの突出方向と交差する方向に設けられた複数の凹部6jが設けられている。このため、このシールリング6Aを使用したスリップリングモジュール10ないしはスリップリング装置1では、図3の構造と比べると、樹脂成形体2の肉厚内に埋設されたリブ6e〜6hの数に比例して樹脂成形体2に対する密着性をより大幅に向上できる。
(変形例2)図10は上記シールリングの形状を更に変更した変形例2であり、図11は変形例2のシールリングを用いたスリップリング装置を図3に対応して示している。この説明でも上記形態例と比べ変更点だけを詳述する。
図10のシールリング6Bは、内周側に突出されて樹脂成形体2の肉厚内に埋設される断面で略逆T字形のリブ6jを有している。リブ6jは、突出寸法がシールリング6Bの肉厚に比べ肉厚の倍以上の大きさに設定されている。また、リブ6jは、シールリング6Bの内略全周に設けられている。また、リブ6jの内周面には、該リブの突出方向と交差する方向に設けられた複数の凹部6kが設けられている。このため、このシールリング6Bを使用したスリップリングモジュール10ないしはスリップリング装置1では、図3の構造と比べると、樹脂成形体2の肉厚内に埋設されたリブ6jの表面積が拡大され、それに比例して樹脂成形体2に対する密着性をより大幅に向上できる。
なお、以上の本発明は、請求項で特定される構成を備えておればよく、細部は以上の形態例や変形例を参考にして更に変更したり展開可能なものである。その例として、カラー部材としては、貫通孔を多数形成したが、貫通孔の数を減らしたり省略しても差し支えない。また、各スリップリングは、図6のごとく対応する接続端子の先端に接合された状態で、接続端子がカラー部材の嵌合溝に位置決めされると、カラー部材の筒部前側外周に対し隙間を持って配置され、インサート成形時に図3に示されるごとく前記隙間が樹脂成形体の樹脂部分で充填される。この例では、各スリップリングが接続端子の剛性によりカラー部材の筒部前側外周に浮いた状態(前記隙間)に保たれるようになっているが、より好ましくはカラー部材の外周にあって、各スリップリングを前記隙間を保って支持する複数のボス等の凸部を設けることで各スリップリングをカラー部材に確実かつ精度良く支持されるようにすることである。
1・・・・・スリップリング装置
2・・・・・樹脂成形体(20は軸孔、26と27はアーム部、28は環状部)
3・・・・・カラー部材(30は筒部、31は貫通孔)
4・・・・・スリップリング(4Aと4Bは第1リングと第2リング)
5・・・・・接続端子(5Aと5Bは長尺端子と短尺端子、5aと5bは係止部)
6・・・・・シールリング(6a〜6cは円状又は円弧状リブ、6dは凹部)
6A・・・・シールリング(6e〜6hは円状又は円弧状リブ、6gは凹部)
6B・・・・シールリング(6jはL状リブ、6kは凹部)
7・・・・・ハウジング(モータ機構部を収納したハウジング)
8・・・・・仕切部材
9・・・・・シール部材
10・・・・スリップリングモジュール
26・・・・回転軸
34・・・・嵌合溝(34aは位置決め部)
36・・・・嵌合溝(66aは位置決め部)
38・・・・張出部(39は規制突起)
46・・・・ブラシ(46aと46bは第1,2リングに対応したブラシ)

Claims (8)

  1. 絶縁性の樹脂成形体がインサート成形により筒状の一端付近の外周に一体化されて固定側ブラシと電気的に当接するスリップリング、及び前記スリップリングに一端を樹脂成形体内で接続し他端を筒状の他端付近の外側へ突出している接続端子、並びに前記スリップリングと前記接続端子の他端との間の外周部に装着されたシールリングを有したスリップリングモジュールと、前記接続端子の他端と接続するモータ機構部を収納しているハウジング又は該ハウジングに固定された仕切部材に設けられて前記シールリングに当接するシール部材とを備えたスリップリング装置であって、
    前記シールリングは、鋼系の金属製からなり、前記樹脂成形体に前記スリップリング及び接続端子と共にインサート成形により一体化されていることを特徴とするスリップリング装置。
  2. 前記スリップリング及び前記接続端子並びに前記シールリングは、略筒状の樹脂製カラー部材に予め組込まれた状態でインサート成形により前記樹脂成形体に一体化されていることを特徴とする請求項1に記載のスリップリング装置。
  3. 前記シールリングは内周側に突出されて前記樹脂成形体内に埋設されたリブを有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のスリップリング装置。
  4. 前記リブは前記シールリングの内周側全周に設けられて略円状ないしは円弧状をなしていることを特徴とする請求項3に記載のスリップリング装置。
  5. 前記リブは前記シールリングの内周側で軸方向に間隔を保って2以上設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載のスリップリング装置。
  6. 前記リブの突出方向と交差する方向に設けられた凹部又は凸部を有している請求項3から5の何れかに記載のスリップリング装置。
  7. 前記カラー部材は外周軸方向に設けられて前記接続端子の一端側を軸方向への摺動により位置決め可能な嵌合溝を有していると共に、前記スリップリングは前記接続端子の一端に接合された状態で該接続端子の一端側を前記嵌合溝に位置決めすることで前記カラー部材に対し位置出しされることを特徴とする請求項2から6の何れかに記載のスリップリング装置。
  8. 前記カラー部材は外周に設けられて前記シールリングの内面に対向配置される円弧状の張出部を有していると共に、前記張出部は円弧状の端面に設けられて前記嵌合溝に嵌合された前記接続端子の径方向の外れを防ぐ規制突起を有していることを特徴とする請求項2から7の何れかに記載のスリップリング装置。
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