JP2016149866A - 車両用回転電機 - Google Patents

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慶大 片桐
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Abstract

【課題】ブラシの収容空間への冷却用流体の導入及び排出と省スペース化とを可能にする車両用回転電機を提供する。
【解決手段】車両用回転電機100は、ブラシ53及びスリップリング52を含むスリップリング装置50の第一収容空間4並びに内側ロータ21の第二収容空間5を区画形成するモータケース1及び2と、第二モータケース2の開口端部2c1を塞ぐエンドカバー3と、スリップリング装置50の周囲を囲むようにしてエンドカバー3から延出する保持部材57とを備える。保持部材57は、スリップリング装置50を含む内側空間部4aと、保持部材57を挟んで内側空間部4aに隣接する外側空間部4bとを区画形成する。エンドカバー3は、その外部及び内側空間部4aを連通し且つ冷却用流体が流通可能な導入路3cを含み、第二モータケース2は、その外部及び外側空間部4bを連通し且つ冷却用流体が流通可能な導出路2dを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載される車両用回転電機に関する。
回転電機では、例えば、回転シャフトと共に回転するスリップリングに、回転電機の外部のインバータ、バッテリ等の電気機器と電気的に接続されたブラシを接触させることによって、電気機器と回転電機との間で電力の需給が行われる。ブラシは、電流が流れることによって発熱するほか、回転するスリップリングに対して押圧された状態で摺動するため、摩擦によって発熱する。ブラシの温度が所定の温度以上に上昇すると、ブラシの耐摩耗性が急激に大きく低下し、ブラシの摩耗量が劇的に増加する。この結果、ブラシの耐久性が著しく低下するのを抑えるために、ブラシを冷却する技術が提案されている。
例えば特許文献1には、スリップリング及びブラシによって通電を行うスリップリング装置を備えた、車両搭載用の充電発電機が記載されている。この充電発電機は、車両前方に向けて設けられた冷却風導入路を介して車両走行風を冷却風として充電発電機の内部に導入するように構成されている。さらに、この充電発電機では、その後端に設けられた吸気カバー内に隔壁が設けられ、この隔壁によって、冷却風を必要箇所に案内する複数の分流路が区画形成されている。そして、分流路は、冷却風導入路に連通している。
特開平9−131018号公報
充電発電機すなわちオルタネータでは、冷却風を排出するために、複数のスリット状の開口が、そのハウジングに周方向に沿って配置されるように形成されている。このため、ハウジングは、開放型の形態を呈している。一方、モータの機能を有するような回転電機では、ブラシの摺動部に侵入することでブラシの摩耗を促進する異物の侵入を防ぐために、スリップリング装置のハウジングを密閉構造にする必要がある。このため、このような回転電機のスリップリング装置では、密閉構造のハウジングに対して冷却風等の冷却用流体の導入及び排出が可能な構造が要求される。また、近年、回転電機は、ハイブリッド自動車等の車両に搭載されるが、限られたスペース内に搭載される必要があるため、搭載スペースの低減も要求されている。
本発明は上記のような問題を解決するためになされたものであり、ハウジング内の密閉されたブラシの収容空間に冷却用流体を導入及び排出することができ且つ省スペース化を可能にする車両用回転電機を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る車両用回転電機は、回転軸と、回転軸と共に回転可能な回転子とを備え、車両に搭載される車両用回転電機において、導電性を有するブラシと、回転軸と共に回転しつつ回転子に対して電気的に接続されると共にブラシと接触する導電性を有するスリップリングとを含むスリップリング装置と、スリップリング装置を収容する第一収容空間と、回転子を収容する第二収容空間とを区画形成して含み、軸受を介して回転子を回転可能に支持するハウジングと、第一収容空間から回転軸の軸方向に開口するハウジングの開口部を塞ぐカバーと、第一収容空間及び第二収容空間にわたって延在する回転軸と第一収容空間及び第二収容空間を区分けするハウジングの壁部との間に配設され、第一収容空間及び第二収容空間の間を封止するシールと、スリップリング装置の周囲を囲むようにしてカバーから第一収容空間内に延出し、第一収容空間を部分的に仕切る仕切壁とを備え、仕切壁は、第一収容空間を仕切ることによって、スリップリング装置を含む内側空間部と、仕切壁を挟んで内側空間部に隣接して位置し且つ内側空間部に連通する外側空間部とを区画形成し、カバーは、カバーの外部及び内側空間部を連通する第一流路を含み、ハウジングは、ハウジングの外部及び外側空間部を連通する第二流路を含み、第一流路、内側空間部、外側空間部及び第二流路には、ブラシの冷却用流体が流通可能である。
第二流路は、ハウジングにおける回転軸の径方向の位置に配置されてよい。
第一流路は、カバー内で、回転軸の径方向の平面に沿って延在し、カバーから内側空間部に、回転軸の周囲を囲む溝状の形態で開口してよい。
仕切壁は、回転軸の軸方向に延び且つ一端で開放した筒状の形状を有してよい。
本発明に係る車両用回転電機によれば、密閉されたブラシの収容空間に冷却用流体を導入及び排出すること、並びに、省スペース化することが可能になる。
本発明の実施の形態に係る車両用回転電機の構成を示す模式断面側面図である。 図1のブラシアセンブリの分解斜視図である。 図1の回転電機のエンドカバーの詳細を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。
まず、本発明の実施の形態に係る車両用回転電機100の構成を説明する。なお、本実施の形態では、車両用回転電機100は、ハイブリッド自動車に搭載され、ハイブリッド自動車のガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の内燃機関及び駆動部に機械的に接続されるものとして説明する。
図1を参照すると、車両用回転電機100は、三相交流電力が印加されるダブルロータ型の回転電機を構成する。車両用回転電機100は、図示しない外部のインバータ等の電気機器に対して電力の受電及び給電を行うためのスリップリング装置50を備えている。
車両用回転電機100は、その筐体として、略円筒状の第一モータケース1と、一部が筒状である第二モータケース2と、円板状のエンドカバー3とを備えている。第二モータケース2は、第一モータケース1の開口端部1aを塞ぐように第一モータケース1に取り付け及び固定されている。エンドカバー3は、第二モータケース2の開口端部2c1を塞ぐように第二モータケース2に取り付け及び固定されている。
ここで、第一モータケース1及び第二モータケース2は、ハウジングを構成し、エンドカバー3は、カバーを構成している。
第二モータケース2は、第一モータケース1の開口端部1aに固定される板状のフランジ部2aと、フランジ部2aの中央付近の開口部から第一モータケース1内に向かって延在する円筒状の筒部2bと、筒部2bと反対側でフランジ部2aから突出する環状の突出縁部2cとを含む。エンドカバー3は、ボルト10によって突出縁部2cに留め付けられ、突出縁部2cの開口端部2c1を気密に塞ぐ。
エンドカバー3、筒部2b及び突出縁部2cの内側には、スリップリング装置50のスリップリング52、ブラシ53等を収容する第一収容空間4が形成される。第一モータケース1及び第二モータケース2の内側且つ筒部2bの外側に、車両用回転電機100の内側ロータ21、外側ロータ22及びステータ23を収容する第二収容空間5が形成される。ここで、内側ロータ21は回転子を構成している。
なお、車両用回転電機100において、円筒状の外側ロータ22は、円筒状の内側ロータ21の外周を囲むように配設され、円筒状のステータ23は、外側ロータ22の外周を囲むように配設されている。さらに、内側ロータ21及び外側ロータ22は、同軸上で互いに相対的に回転できるように構成され、ステータ23は、第一モータケース1に固定されている。
第一収容空間4から第二収容空間5にわたって筒部2bの円筒軸方向に沿って延在する車両用回転電機100の回転シャフト6が、設けられている。回転シャフト6は、第一収容空間4内の第二収容空間5側の部位に他の部位よりも径が拡大した拡径部6aを含んでいる。ここで、回転シャフト6は、回転軸を構成している。
第二モータケース2の筒部2bには、その径方向内側の内周面2b1から回転シャフト6に向かって突出する円環板状の隔壁部2b2が一体成形されている。隔壁部2b2は、回転シャフト6を外周方向に沿って囲むように延在している。
さらに、隔壁部2b2に対してフランジ部2aと反対側に、筒部2bの内周面2b1と回転シャフト6の拡径部6aとの間に、輪状のシール部材8が配設されている。シール部材8は、第二収容空間5に対して第一収容空間4を気密に封止する。これにより、第一収容空間4は、密閉された空間を形成する。シール部材8は、スリップリング52よりも径方向外方に位置している。そして、隔壁部2b2及び拡径部6aは、シール部材8の近傍で、第一収容空間4の断面積を小さく絞っている。
さらに、第二収容空間5内に延びる回転シャフト6の端部6bには、内側ロータ21の内側ロータ支持部材21cが、一体に回転するように連結されている。内側ロータ支持部材21cは、回転シャフト6と同軸上に配置されている。
内側ロータ支持部材21cは、回転シャフト6の端部6bから回転シャフト6と同軸に突出する円筒状の入力軸部21caと、筒部2bを外側から囲むように延在する円筒状の内側ロータ支持部21ccと、入力軸部21caの径方向に延在して入力軸部21caを内側ロータ支持部21ccに連結する連結部21cbとが一体成形された構成を有している。
入力軸部21caの内周面には、車両用回転電機100を搭載するハイブリッド自動車の内燃機関から延びる駆動軸70が、互いに回転駆動力を伝達できるように嵌合している。
内側ロータ支持部21ccは、その外周に設けられる内側ロータ21の円筒状の内側ロータコア21bを支持し、内側ロータコア21bと一体に回転する。内側ロータコア21bは、周方向に沿って配置された三相巻線21aを含む。
内側ロータ支持部21ccの端部は、その外周側に設けられたベアリング24を介してフランジ部2aによって回転自在に支持されている。
そして、三相巻線21a、内側ロータコア21b及び内側ロータ支持部材21cは、内側ロータ21を構成している。
また、第二収容空間5内において、内側ロータコア21bの径方向外側の外周面を囲むようにして外側ロータ22の円筒状の外側ロータコア22bが設けられている。外側ロータコア22bは、その内部に、周方向に沿って配置された永久磁石22aを有している。
外側ロータコア22bは、その円筒軸方向の両側から外側ロータコア22bを挟むように設けられた第一外側ロータ支持部材22c及び第二外側ロータ支持部材22dによって支持されている。第二外側ロータ支持部材22dは、外側ロータコア22bに対してフランジ部2a側に位置し、円筒状の形状を有している。第一外側ロータ支持部材22cは、外側ロータコア22bに対して第二外側ロータ支持部材22dと反対側に位置し、有底円筒状の形状を有している。
第一外側ロータ支持部材22cは、入力軸部21caと同方向に且つ同軸上に延びる円筒状の出力軸部22caと、外側ロータコア22bに一体に回転するように連結される円筒状の周壁部22ccと、出力軸部22caから周壁部22ccにまで回転シャフト6の径方向に延在する円環板状の底壁部22cbとを一体成形によって含んでいる。
出力軸部22caは、その内周側に設けられたベアリング25を介して、入力軸部21caの外周面によって回転自在に支持されている。さらに、出力軸部22ca内を駆動軸70が通る。
第二外側ロータ支持部材22dは、円筒軸方向の一方の端部において外側ロータコア22bに一体に回転するように連結されている。第二外側ロータ支持部材22dにおける他方の端部は、その外周側に設けられたベアリング26を介してフランジ部2aによって回転自在に支持されている。
よって、外側ロータコア22bと第一外側ロータ支持部材22c及び第二外側ロータ支持部材22dとは一体となって、入力軸部21caに対して外側で、つまり、回転シャフト6及び内側ロータ21に対して外側で、相対回転することができる。第一外側ロータ支持部材22cの出力軸部22caは、車両用回転電機100を搭載するハイブリッド自動車を走行させるための図示しない駆動部に、互いに回転駆動力を伝達できるように機械的に接続されている。
そして、永久磁石22a、外側ロータコア22b、第一外側ロータ支持部材22c及び第二外側ロータ支持部材22dは、外側ロータ22を構成している。
また、第二収容空間5内では、外側ロータコア22bの外周を囲むようにして円筒状のステータ23が設けられている。ステータ23は、第一モータケース1に固定されている。さらに、ステータ23は、その内部に、周方向に沿って配置された三相巻線23aを含んでいる。ステータ23の三相巻線23aは、車両用回転電機100の外部に設けられた図示しないインバータ等の電気機器に電気的に接続されている。
また、第一収容空間4内において、金属製の回転シャフト6の周囲は、樹脂等から形成され且つ電気的な絶縁性を有する円筒状の絶縁部材54によって覆われている。さらに、第一収容空間4内において、隔壁部2b2よりもフランジ部2a側の絶縁部材54の周りに、導電性を有する材料から形成された3つの輪状のスリップリング52が埋め込まれている。3つのスリップリング52は、同形状であり、回転シャフト6の軸方向に沿って互いに等間隔をあけて一列に並べて配置されている。各スリップリング52は、その径方向外側の外周面を絶縁部材54から露出させている。
また、絶縁部材54の内部には、導電性を有する材料から形成された3つのバスバー55が、回転シャフト6の軸方向に沿って延在するように埋め込まれている。3つのバスバー55はそれぞれ、絶縁部材54によって、互いから電気的に絶縁されると共に回転シャフト6から電気的に絶縁されている。3つのバスバー55はそれぞれ、3つのスリップリング52のうちの互いに異なる1つのスリップリング52に電気的に接続されると共に、内側ロータ21の三相巻線21aのうちの互いに異なる1つの相の巻線に電気的に接続されている。
そして、3つのスリップリング52はそれぞれ、絶縁部材54によって、互いから電気的に絶縁され、電気的に接続されていないバスバー55から電気的に絶縁され、且つ、回転シャフト6から電気的に絶縁されている。
図1及び図2をあわせて参照すると、第一収容空間4内において、3つのスリップリング52の径方向外側の外周面にはそれぞれ、導電性を有する材料から形成された3つの柱状のブラシ53が接触するようにして配設されている。3つのブラシ53は、1つのスリップリング52に対して周方向に沿って等間隔に、つまり、互いに120°の中心角を形成するように配置されている。
第一収容空間4内では、スリップリング52のそれぞれに対して、スリップリング52の径方向に沿って延在し且つブラシ53を保持する円環板状のホルダプレート56が配設されている。各ホルダプレート56は、その径方向内側の内周縁56a全体とスリップリング52及び絶縁部材54との間に間隙を有するように、配置されている。各ホルダプレート56は、ホルダプレート56を介してブラシ53に電力を供給できるように、導電性を有する材料で形成されている。
さらに、第一収容空間4内では、筒状の保持部材57が配設されており、エンドカバー3における第一収容空間4側の表面3aから隔壁部2b2の手前まで回転シャフト6の軸方向に沿って回転シャフト6を囲むように延在している。ここで、保持部材57は、仕切壁を構成している。
保持部材57は、隔壁部2b2側に位置する円筒部57aと、エンドカバー3に向かって円筒部57aから連続して延在し且つ表面3a上の図示しない溝に嵌合する円錐台状の拡大筒部57bとを一体に含んでいる。さらに、3つのホルダプレート56が、円筒部57aの内側で互いに間隔をあけて配置されている。
そして、保持部材57は、第一収容空間4を、保持部材57の内側の内側空間部4aと保持部材57の外側の外側空間部4bとに区分する。内側空間部4aは、3つのホルダプレート56を含み且つ回転シャフト6を中心におく。外側空間部4bは、保持部材57を挟んで内側空間部4aと反対側の外周側に位置すると共に、円筒部57aの開放した円筒端部57a1の位置で内側空間部4aに連通する。すなわち、保持部材57は、第一収容空間4を部分的に仕切る。
各スリップリング52に接触する3つのブラシ53はそれぞれ、ホルダプレート56上に配設された3つのブラシホルダ58によって、スリップリング52に接近する方向及び離れる方向に摺動可能に保持されている。
さらに、各ブラシホルダ58内のブラシ53は、ホルダプレート56上に配設された巻きバネ59によって、スリップリング52に押し付けられている。
各ホルダプレート56の外周縁には、3つの半円状の凹部56bが径方向内側に向かって形成されている。3つの凹部56bは、ホルダプレート56の外周縁に沿って等間隔に配置されている。
3つのホルダプレート56は、凹部56bに嵌合する3つの筒状のブラケット部材60によって、互いに等間隔をあけた状態で保持される。各ブラケット部材60は、電気的な絶縁性を有し且つ熱伝導性の良好な材料から形成され、例えば樹脂から形成されている。
各ブラケット部材60の筒状の外周面上には、ブラケット部材60の軸方向に垂直に且つ外周に沿って延在する3つの嵌合溝60aが、互いに軸方向に等間隔をあけて形成されている。さらに、金属製の円筒状のカラー60bが、各ブラケット部材60の貫通穴に挿入されて嵌合し、カラー60bの両端部をブラケット部材60の両端から突出させている。
各ホルダプレート56の凹部56bを、3つのブラケット部材60の嵌合溝60a内に嵌め込むことによって、3つのホルダプレート56は、互いに等間隔をあけた状態でブラケット部材60に保持される。そして、ブラケット部材60の軸方向で3つのホルダプレート56をみたとき、3つのホルダプレート56の3つのブラシホルダ58は、互いに重なるようには一直線上に並んで位置している。
保持部材57では、円筒部57aと拡大筒部57bとの境界部分において、径方向内側に向かって突出する3つの板状の固定リブ57cが一体成形されている。各固定リブ57cには、これを貫通する貫通孔57c1が形成されている。3つの固定リブ57cは、円筒部57aの周方向に沿って等間隔に配置されており、3つの貫通孔57c1は、ホルダプレート56と嵌合した3つのブラケット部材60のカラー60bの貫通孔60cと整合する位置にある。
また、第二モータケース2の隔壁部2b2には、回転シャフト6の軸方向に沿って延在する3つの雌ねじ穴2b3が、回転シャフト6の周方向に沿って等間隔に配置されている。3つの雌ねじ穴2b3は、ホルダプレート56と嵌合した3つのブラケット部材60のカラー60bの貫通孔60cと整合する位置にある。
3つのホルダプレート56を保持する各ブラケット部材60は、保持部材57の固定リブ57cの貫通孔57c1を通り且つそれぞれのカラー60bの貫通孔60cを通るボルト61を雌ねじ穴2b3に締結することによって、隔壁部2b2に留め付けられる。留め付け時、カラー60bは、ボルト61の締結力を支持する。つまり、3つのボルト61によって、保持部材57、3つのブラケット部材60及び3つのホルダプレート56が、隔壁部2b2に固定される。そして、固定された各ホルダプレート56には、回転電機100の外部から第一収容空間4内に延びる図示しないリード線が接続され、それにより、各ブラシ53が、ホルダプレート56及びリード線を通じて回転電機100の外部の図示しない電気機器に電気的に接続される。
ブラシ53、ブラシホルダ58、ホルダプレート56、巻きバネ59、ブラケット部材60及び保持部材57は、1つのブラシアセンブリ51を構成している。よって、第一収容空間4内へのブラシ53の配設は、エンドカバー3を取り外した状態でブラシアセンブリ51を組み付けることよって、実施される。
ブラシアセンブリ51、スリップリング52、絶縁部材54及びバスバー55は、スリップリング装置50を構成している。
図1及び図3をあわせて参照すると、エンドカバー3の円形状の表面3a上の中心には、円環状の回転センサ9が、埋め込まれている。この回転センサ9の中心開口に回転シャフト6の端部6cが嵌入している。さらに、エンドカバー3の径方向側方の外縁から端子9aが突出しており、この端子9aは、エンドカバー3の内部を通るケーブル9bを介して回転センサ9に電気的に接続されている。回転センサ9は、回転シャフト6の回転角度を検知し、検知した回転角度を端子9aに接続された外部機器に出力する。回転センサ9として、レゾルバや光学式または磁気式のエンコーダを使用することができる。
さらに、エンドカバー3の表面3a上には、第一収容空間4の内側空間部4a内に開口する円弧状溝3bが、形成されている。円弧状溝3bは、回転センサ9の径方向外側の周囲を囲むように延在し、回転シャフト6の軸方向に開口している。つまり、円弧状溝3bは、エンドカバー3の表面3a上で、保持部材57の拡大筒部57bの内側で開口する。
円弧状溝3bは、円板状のエンドカバー3の径方向側方の外縁の開口3c1から径方向内側に向かってエンドカバー3内を延在する導入路3cに連通している。導入路3cは、エンドカバー3の径方向の平面に沿って延在している。そして、導入路3cは、送風装置30から送られる冷却用流体としての空気を円弧状溝3bを介して内側空間部4a内に供給できるように構成されている。エンドカバー3の径方向での円弧状溝3bの断面積は、導入路3cの流路断面積以上となるように構成されている。このため、導入路3cを通って円弧状溝3b内に供給される冷却用流体である空気は、円弧状溝3bによって流路断面が絞られるような作用を受けることなく、円弧状溝3b内に沿って流れることができる。つまり、円弧状溝3b内に供給される空気は、円弧状溝3b内に沿って流れつつ円弧状溝3bの全体から内側空間部4a内に流出する。ここで、導入路3cは、第一流路を構成している。
なお、円弧状溝3bは、回転シャフト6の軸方向でみたとき、ブラシ53よりも径方向外側に位置し、より好ましくは、保持部材57の円筒部57aよりも径方向外側に位置している。ブラシ53の摩耗粉は重力方向の下方にたまり易い、すなわち、円筒部57aの底部にたまり易い。さらに、導入路3cは、車両用回転電機100が設置されたときに、円弧状溝3bへの開口3c2の少なくとも一部が、重力方向で回転シャフト6よりも下方に位置するように構成されている。これにより、開口3c2近辺の強い流れを伴った冷却用空気が、保持部材57の内側の下部に供給される。上述の構成によって、円弧状溝3bから流入した冷却用空気は、円筒部57aの底部上の摩耗粉を下方から吹き払うようにして効果的に除去することができる。
また、第二モータケース2の突出縁部2cには、外側空間部4bを第二モータケース2の外部に連通する導出路2dが、形成されている。導出路2dは、円環状の突出縁部2cを径方向に貫通して延在している。ここで、導出路2dは、第二流路を構成している。
導出路2dは、車両用回転電機100が設置されたときに、外側空間部4b内への開口2d1が重力方向で保持部材57よりも下方に位置し、第二モータケース2の外部への開口2d2が重力方向の下方に向くように、構成されている。さらに、導出路2dの開口2d1は、車両用回転電機100が設置されたときに、重力方向で外側空間部4b内の最も下方の位置で開口するように構成されるのが好ましい。
よって、第一収容空間4内では、保持部材57によって回転シャフト6の軸方向に沿った往復流路が形成される。この往復流路は、円弧状溝3bから内側空間部4aを通って流れた後、隔壁部2b2で向きを反転し、外側空間部4bを通って導出路2dに至る流路である。
次いで、本発明の実施の形態に係る車両用回転電機100の動作を説明する。
図1〜図3をあわせて参照すると、車両用回転電機100において、図示しない電気機器からスリップリング装置50のホルダプレート56を介して各ブラシ53に三相交流電流が供給されると、供給された電流は、各スリップリング52及び各バスバー55を通って、内側ロータ21の三相巻線21aに供給される。三相巻線21aを流れる電流は回転磁界を発生し、この回転磁界が外側ロータ22の永久磁石22aに生じさせる電動トルクによって、外側ロータ22が回転駆動される。これにより、外側ロータ22は出力軸部22caに機械的に接続されたハイブリッド自動車の図示しない駆動部を回転駆動する。
また、回転シャフト6が駆動軸70及び入力軸部21caを介して図示しない内燃機関から回転駆動力を受けると内側ロータ21と共に回転し、それに伴い、内側ロータ21の三相巻線21aには、外側ロータ22の永久磁石22aが発生する磁界の作用によって、誘導電流が発生する。発生した誘導電流は、各バスバー55及び各スリップリング52を通って、各ブラシ53に供給され、さらにブラシ53に電気的に接続された電気機器に供給される。
上述のようにスリップリング52及びブラシ53の間で電流が流れ、スリップリング52が回転シャフト6と共に回転すると、ブラシ53は、内部を流れる電流によって発熱すると共に、スリップリング52との間の摩擦によって発熱する。
さらに、内側ロータ21が回転することによってベアリング24が発熱し、第二モータケース2の温度が上昇する。外側ロータ22が回転することによってもベアリング26が発熱し、第二モータケース2の温度が上昇する。これにより、第一収容空間4内の温度が上昇し、ブラシ53の昇温が促進される。
このため、送風装置30が起動され、冷却用流体である空気による冷却風がエンドカバー3の導入路3cに強制的に送られる。
導入路3c内の冷却風は、円弧状溝3b内に流入し、円弧状溝3b内を流れつつ第一収容空間4の内側空間部4a内に流入する。このとき、冷却風は、円弧状溝3b全体から流出することで保持部材57の内側の径方向断面全体にわたって流入し、その流入方向も、回転シャフト6の軸方向に沿う向きとなる。
保持部材57の内側の冷却風は、保持部材57に案内されてその延在方向である回転シャフト6の軸方向に沿って隔壁部2b2に向かって流れる。この過程では、冷却風は、各ホルダプレート56の内周縁56aと絶縁部材54及びスリップリング52との間を通って流れる。
冷却風は、内周縁56aと絶縁部材54及びスリップリング52との間に流入する過程でその流路断面を大きく減少させて流速を大幅に増加させ、スリップリング52とブラシ53との接触箇所に吹き付ける。
エンドカバー3の外部から内側空間部4aに導入された新鮮な冷却風は、熱交換を行っておらず低温であり且つ高い流速を有するため、ブラシ53を効果的に冷却すると共に、摺動する過程で発生したブラシ53の摩耗粉を吹き飛ばす。さらに、導入路3cの開口3c2の少なくとも一部が回転シャフト6よりも下方に位置しているため、冷却風は、保持部材57の内側の底部上に落下したブラシ53の摩耗粉も効果的に吹き飛ばす。
3つのホルダプレート56を通過した冷却風は、保持部材57の内部から外部に流出し、隔壁部2b2に衝突して径方向外側に流れ方向を変えた後、さらにエンドカバー3に向かうように流れ方向を変える。つまり、冷却風は、隔壁部2b2に衝突することによってその流れ方向を180°変える。
そして、冷却風は、保持部材57の外側を保持部材57に沿って流れ、次いでエンドカバー3の近傍で保持部材57上を周方向に沿って下方に流れたのち、導出路2dを通って第二モータケース2の外部に流出する。また、冷却風によって保持部材57の内側から外側にはき出されたブラシ53の摩耗粉は、冷却風と重力との作用によって、導出路2dに向かって集積される。
また、隔壁部2b2に最も近い位置のホルダプレート56を通過後に流路断面積を急激に増大させるため、冷却風は、その流速を大幅に低下させて隔壁部2b2に向かって流れる。このため、冷却風の大部分は、隔壁部2b2及び絶縁部材54の間の狭い隙間内に流入せずに、隔壁部2b2上に沿って径方向外側に向かって流れる。さらに、このように流れる冷却風は、吹き飛ばしたブラシ53の摩耗粉を伴って、保持部材57の外側へと向かう。これにより、シール部材8への摩耗粉の侵入が抑えられ、シール部材8の封止性能を高く維持することができる。
このように、本発明の実施の形態に係る車両用回転電機100は、回転シャフト6と、内側ロータ21と、ブラシ53及びスリップリング52を含むスリップリング装置50と、スリップリング装置50の第一収容空間4並びに内側ロータ21の第二収容空間5を区画形成して含むモータケース1及び2と、第一収容空間4から回転シャフト6の軸方向に開口する第二モータケース2の開口端部2c1を塞ぐエンドカバー3と、回転シャフト6と第二モータケース2の筒部2bとの間に配設され且つ第一収容空間4及び第二収容空間5の間を封止するシール部材8と、スリップリング装置50の周囲を囲むようにしてエンドカバー3から第一収容空間4内に延出し且つ第一収容空間4を部分的に仕切る保持部材57とを備える。ここで、第二モータケース2の筒部2bは、ハウジングの壁部を構成している。そして、第二モータケース2は、ベアリング24を介して内側ロータ21を回転可能に支持する。保持部材57は、スリップリング装置50を含む内側空間部4aと、保持部材57を挟んで内側空間部4aに隣接して位置し且つ内側空間部4aに連通する外側空間部4bとを区画形成する。エンドカバー3は、エンドカバー3の外部及び内側空間部4aを連通する導入路3cを含み、第二モータケース2は、第二モータケース2の外部及び外側空間部4bを連通する導出路2dを含む。導入路3c、内側空間部4a、外側空間部4b及び導出路2dには、ブラシ53の冷却用流体である空気が流通可能である。
上述の構成において、第一収容空間4は、密閉された空間を形成する。第一収容空間4内では、導入路3c、内側空間部4a、外側空間部4b及び導出路2dを順次通る保持部材57の内外に沿った一方通行の往復流路が形成される。冷却用流体は、内側空間部4a及び外側空間部4b内を流通してブラシ53を冷却すると共にブラシ53の摩耗粉を除去する。さらに、内側空間部4a及び外側空間部4bでは、ブラシ53と熱交換を行う前と後の冷却用流体が、互いに接触しないため、ブラシ53に低い温度の冷却用流体を供給することができると共に、除去した摩耗粉がブラシ53に付着したり周辺で滞留したりすることを防ぐことができる。
また、エンドカバー3には、導入路3c及び導出路2dのうちの導入路3cのみが設けられるため、導入路3c及び導出路2dの両方をエンドカバー3に設ける場合に比べてエンドカバー3の小型化が可能になる。
導出路2dを第二モータケース2に設けることによって、回転電機100の外部から導出路2dに接続される配管を、エンドカバー3から回転シャフト6の軸方向への領域に配置する必要がなくなる。よって、回転シャフト6の軸方向での配管スペースが低減する。従って、回転シャフト6の軸方向での車両用回転電機100の省スペース化が可能になる。
また、導出路2dを第二モータケース2に設けることによって、第二モータケース2を冷却することができる。
また、第二モータケース2のベアリング26に近接する位置に導出路2dを設けているため、冷却用流体の導出路2dの通過に伴い、回転電機100の回転子としての外側ロータ22を支持するベアリング26を冷却することも可能となっている。従って、第二収容空間5内においてベアリング26等の冷却のために放熱用の空間を余計に確保する必要がなく、第一モータケース1及び第二モータケース2内に各部品をコンパクトに配置することが可能となり、車両用回転電機100の小型化が可能になる。
また、車両用回転電機100において、導出路2dは、第二モータケース2における回転シャフト6の径方向の位置に配置される。これにより、回転シャフト6の軸方向での第二モータケース2の長さが、導出路2dを設けることによって増大するのが抑えられる。さらに、回転電機100の外部から導出路2dに接続する配管を、回転シャフト6の径方向の位置で導出路2dに接続し回転シャフト6の径方向に延在させることができる。よって、回転シャフト6の軸方向の配管スペースが削減されるため、回転シャフト6の軸方向での車両用回転電機100の省スペース化が可能になる。
なお、導出路2dの形成位置は、実施の形態に記載される第二モータケース2の突出縁部2cに限定されず、フランジ部2aであってもよく、筒部2bであってもよい。
また、車両用回転電機100において、導入路3cは、エンドカバー3内で、回転シャフト6の径方向の平面に沿って延在し、エンドカバー3から内側空間部4aに、回転シャフト6の周囲を囲む溝状の形態の円弧状溝3bで開口する。上記構成において、エンドカバー3の外部から導入路3cに接続する配管を、回転シャフト6の径方向の位置で導入路3cに接続して回転シャフト6の径方向に延在させることができる。よって、回転シャフト6の軸方向の配管スペースが削減されるため、回転シャフト6の軸方向での車両用回転電機100の省スペース化が可能になる。さらに、導入路3c及び円弧状溝3bの断面を回転シャフト6の径方向に幅広になるように形成することによって、回転シャフト6の軸方向での導入路3c及び円弧状溝3bの高さが抑えられる。これにより、エンドカバー3の回転シャフト6の軸方向の厚さを低減できる。
また、導入路3cの開口を円弧状溝3bとすることによって、内側空間部4aの径方向断面全体にわたって、円弧状溝3bから冷却用流体を導入することができる。
また、車両用回転電機100において、保持部材57は、回転シャフト6の軸方向に延び且つ一端で開放した筒状の形状を有する。上記構成において、保持部材57は、内側空間部4a内において、スリップリング52及び回転シャフト6の軸方向に沿って流れるように冷却用流体を案内する。よって、冷却用流体は、スリップリング52の側方からその全体に流れてスリップリング52及びブラシ53を効果的に冷却すると共に、ブラシ53とスリップリング52との間のブラシ53の摩耗粉を効果的に除去することができる。
また、実施の形態に係る車両用回転電機100において、導入路3cは、エンドカバー3の外部から内側空間部4a内へ冷却用流体を導入するように構成され、導出路2dは、外側空間部4bから第二モータケース2の外部へ冷却用流体を導出するように構成されている。このとき、内側空間部4aには、第一収容空間4内で熱交換をまだ行っていない新鮮な冷却用流体が常に導入されるため、ブラシ53は、温度が低い冷却用流体によって効果的に冷却されると共に摩耗粉が除去される。
さらに、円弧状溝3bの位置及び開口方向を調節することによって内側空間部4aへの冷却用流体の流入位置及び流入方向を調節することもできる。これによって、冷却用流体をブラシ53に効率的に導入することができる。また、重力の作用によって保持部材57内に落下したブラシ53の摩耗粉は、冷却用流体によって移動させられて内側空間部4aから外側空間部4bの底部にさらに落下させられる。よって、ブラシ53を含む内側空間部4a内に滞留する摩耗粉を低減することができる。
また、実施の形態に係る車両用回転電機100は、導出路2dが重力方向の下方に位置するように配置されていたが、車両用回転電機100の向きはこれに限定されない。
導出路2dが導入路3cよりも上方に位置するように車両用回転電機100が配置されてもよく、この場合、導出路2dが、第二モータケース2の外部から外側空間部4bへ冷却用流体を導入するように構成され、導入路3cが、内側空間部4aからエンドカバー3の外部へ冷却用流体を導出するように構成されてもよい。
このとき、冷却用流体は、外側空間部4bを通過すると、流れ方向を変えて隔壁部2b2上に沿って流れた後、さらに流れ方向を変えて内側空間部4a内を流れる。このため、隔壁部2b2及び回転シャフト6の絶縁部材54の間の隙間には、冷却用流体がほとんど侵入せず、さらに、侵入する冷却用流体はブラシ53の摩耗粉を含まない。よって、シール部材8への摩耗粉の侵入を確実に防ぐことができる。
また、実施の形態に係る車両用回転電機100のエンドカバー3では、回転センサ9のケーブル9bとの干渉を避けるために、環状溝から一部を除去した形状の円弧状溝3bが形成されている。しかしながら、導入路3cの開口としての溝の平面形状は、円状、楕円状、多角形状又はこれらから一部を除去した形状等のいかなる形状であってもよい。
また、実施の形態に係る車両用回転電機100では、冷却用流体として空気を使用していたが、これに限定されない。冷却用流体は、流動性を有する流体であればよいため、冷媒等の空気以外の気体であってもよく、ミストであってもよい。又は、冷却用流体は、有機媒体、フッ素系液体、ハイブリッド自動車の潤滑油、ハイブリッド自動車のオートマチックトランスミッションフルード、その他の油脂、水等の液体であってもよく、粉体であってもよい。冷却用流体として、導電性を有しないものがより好ましい。
また、実施の形態に係る車両用回転電機100では、スリップリング装置50に3つのスリップリング52が設けられていたが、これに限定されるものでなく、スリップリングは、2つ以下であっても、4つ以上であってもよい。さらに、各スリップリングに接触するブラシ53も3つに限定されるものでなく、2つ以下であっても、4つ以上であってもよい。
また、実施の形態に係る車両用回転電機100では、内側ロータ21及びステータ23に三相巻線が設けられ、外側ロータ22に永久磁石が設けられていたが、三相巻線及び永久磁石の配置構成は、これに限定されない。
また、実施の形態に係る車両用回転電機100は、ダブルロータ型の回転電機であったが、これに限定されるものでなく、スリップリング及びブラシを備えるものであれば、ロータの数を限定しない。
また、車両用回転電機100は、ダブルロータ型の回転電機である場合でも、ステータ23を備えずに、内側ロータ21及び外側ロータ22による2つのロータのみを備えるものであってもよい。このような車両用回転電機においても、スリップリング装置50は、2つのロータのうちの巻線を有するロータの回転軸に設けられる。
1 第一モータケース(ハウジング)、2 第二モータケース(ハウジング)、2b 筒部(ハウジングの壁部)、2c1 開口端部(開口部)、2d 導出路(第二流路)、3 エンドカバー(カバー)、3b 円弧状溝(第一流路の開口)、3c 導入路(第一流路)、4 第一収容空間、4a 内側空間部、4b 外側空間部、5 第二収容空間、6 回転シャフト(回転軸)、8 シール部材(シール)、21 内側ロータ(回転子)、24 ベアリング(軸受)、50 スリップリング装置、52 スリップリング、53 ブラシ、57 保持部材(仕切壁)、100 車両用回転電機。

Claims (4)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸と共に回転可能な回転子とを備え、車両に搭載される車両用回転電機において、
    導電性を有するブラシと、前記回転軸と共に回転しつつ前記回転子に対して電気的に接続されると共に前記ブラシと接触する導電性を有するスリップリングとを含むスリップリング装置と、
    前記スリップリング装置を収容する第一収容空間と、前記回転子を収容する第二収容空間とを区画形成して含み、軸受を介して前記回転子を回転可能に支持するハウジングと、
    前記第一収容空間から前記回転軸の軸方向に開口する前記ハウジングの開口部を塞ぐカバーと、
    前記第一収容空間及び前記第二収容空間にわたって延在する前記回転軸と前記第一収容空間及び前記第二収容空間を区分けする前記ハウジングの壁部との間に配設され、前記第一収容空間及び前記第二収容空間の間を封止するシールと、
    前記スリップリング装置の周囲を囲むようにして前記カバーから前記第一収容空間内に延出し、前記第一収容空間を部分的に仕切る仕切壁と
    を備え、
    前記仕切壁は、前記第一収容空間を仕切ることによって、前記スリップリング装置を含む内側空間部と、前記仕切壁を挟んで前記内側空間部に隣接して位置し且つ前記内側空間部に連通する外側空間部とを区画形成し、
    前記カバーは、前記カバーの外部及び前記内側空間部を連通する第一流路を含み、
    前記ハウジングは、前記ハウジングの外部及び前記外側空間部を連通する第二流路を含み、
    前記第一流路、前記内側空間部、前記外側空間部及び前記第二流路には、前記ブラシの冷却用流体が流通可能である車両用回転電機。
  2. 前記第二流路は、前記ハウジングにおける前記回転軸の径方向の位置に配置される請求項1に記載の車両用回転電機。
  3. 前記第一流路は、前記カバー内で、前記回転軸の径方向の平面に沿って延在し、前記カバーから前記内側空間部に、前記回転軸の周囲を囲む溝状の形態で開口する請求項1または2に記載の車両用回転電機。
  4. 前記仕切壁は、前記回転軸の軸方向に延び且つ一端で開放した筒状の形状を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用回転電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019138905A1 (ja) * 2018-01-12 2019-07-18 株式会社ニフコ スリップリング装置
CN112840539A (zh) * 2019-01-14 2021-05-25 宝马股份公司 用于电流激励的电机的滑环系统的被动冷却的刷模块、电机和机动车

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