JP6828367B2 - Au−Sn系はんだ合金の打抜き加工の製造方法 - Google Patents
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しかし、より薄肉化したAu―Sn系はんだ合金の打抜き加工品を製造するために、Au―Sn系はんだ合金に圧延加工を施して、従来の板厚である0.03mmよりもさらに薄い板厚にすることは可能であるが、Au−Sn系はんだ合金の板厚を0.03mmよりもさらに薄肉化し、特に0.02mm未満の板厚に加工すると、薄肉化したAu−Sn系はんだ合金の被加工材料を外形寸法1mm×1mm前後、枠幅0.1mm以下の枠形状に打抜き加工するときに、金型のクリアランスや材料供給等の問題が生じる。このため、現在、板厚を0.02mmよりも薄く薄肉化した枠形状のAu−Sn系はんだ合金の打抜き加工品を量産化することが実現できていない。
Auは、本発明の実施形態の打抜き加工品にかかる、はんだ合金の主成分を構成する必須の元素である。Auは非常に酸化しづらい性質を有しているため、高い信頼性が要求される電子部品類の接合用や封止用のはんだとして、特性面においては最も適している。本発明の実施形態のはんだ合金においては、Auを主成分とすることで、水晶デバイスやSAWフィルターの封止用などの、高信頼性を要求される用途に特に適したはんだを提供することができる。
Snは、本発明の実施形態の打抜き加工品にかかる、はんだ合金においてAuと共に基本をなす必須の元素である。
Au−Sn系はんだ合金は、共晶点であるAu−20質量%Sn付近の組成で通常使用され、これにより固相線温度が280℃で安定し、均一な濡れ性が得られる。本発明の実施形態の打抜き加工品にかかる、Au−Sn系はんだ合金も、Au−20質量%Snを基本にすべく、Snの含有量を18.5質量%以上23.5質量%%以下、好ましくは19.0質量%以上22.0質量%%以下とし、残部を製造上、不可避的に含まれる元素を除きAuとしている。上記範囲内の組成において好ましい金属組織が得られる。
一般的に、このクリアランスL1は打抜き加工対象(図1では被加工材料3)の板厚L2の10%〜15%に設定する。このように、パンチ1とダイ2とのクリアランスL1を打抜き加工対象(被加工材料3)の板厚L2の10%〜15%の範囲に設定することで、打抜き加工時、製品の変形等が発生せず、バリ等の少ない製品を形成することができる。
しかし、打抜き加工対象の板厚が0.02mm未満、例えば、0.01mmの場合、設定するクリアランスは打抜き加工対象の板厚の10%では片側0.001mm、15%でも片側0.0015mmとなり、現在の金型技術においては打抜き加工品を正確な加工精度で製造することは難しい。また、樹脂等のテープ材料を打抜く場合は、クリアランスを0に設定して打抜き加工することもあるが、Au−Sn系はんだ合金の被加工材料をクリアランス0で打抜き加工した場合、パンチやダイの刃先の摩耗が激しくなるため、打抜き加工品を量産することが難しい。
このような事情により、従来、0.02mm未満の板厚を有するAu−Sn系はんだ合金の打抜き加工品の量産化は、実現されていなかった。
しかし、被加工材料を構成する金属元素の種類に応じて、その機械的特性は様々に異なり、2枚重ねて打抜き加工しても精度の良い打抜き加工品を量産できるとは限らない。
例えば、特開2015−136712号公報には、モーターコア用の鉄心片を2枚重ねて打抜く記載があるが、2枚重ねて打抜く場合、一方のバリが他方のダレ面側に食い込み、2枚重ねの状態で排出されることが多い。打抜かれた2枚重ねのモーターコア用の鉄心片を重ねて使用する場合は特に問題がないが、単品で使用する製品の場合は、バリが他方のダレ面側に食い込み2枚重ねの製品を分離することが難しく不具合となる場合が多い。
そして、本発明者らは、このようなAu−Sn系はんだ合金の特異的な機械的特性に着眼して、本発明のAu−Sn系はんだ合金の打抜き加工品の製造方法及びAu−Sn系はんだ合金の打抜き加工品を導出した。
本発明の実施形態のAu−Sn系はんだ合金の打抜き加工品の製造方法は、Snを18.5質量%以上23.5質量%以下、好ましくは、19.0質量%以上22.0質量%以下含有し、残部が製造上不可避的に含まれる元素を除きAuからなり、板厚が0.008mm以上0.015mm以下に圧延されたリボン状のAu−Sn系はんだ合金の被加工材料を2枚重ねた状態で公知の搬送手段を介して打抜き加工位置に搬送し、プレス金型を用いて2枚同時に所定形状に打抜き加工する。
まず原料として、それぞれ純度99.999質量%以上のAuおよびSnを準備した。大きな薄片やバルク状の原料については、溶解後の合金においてサンプリング場所による組成のバラツキがなく均一になるように留意しながら切断、粉砕等を行い、3mm以下の大きさに細かくした。次に、高周波溶解炉用グラファイトるつぼに、これら原料からSnを18.5質量%以上23.5質量%以下、好ましくは、19.0質量%以上22.0質量%以下含有し、残部が製造上不可避的に含まれる元素を除きAuからなるように、所定量を秤量して入れた。
なお、実施例1〜5、7〜9、比較例1における四角の枠形状の打抜き加工は、まず、枠形状の内側領域を打抜き、次に、枠形状の外側を打抜いた。
実施例1〜9にかかるAu−Sn系はんだ合金の打抜き加工品は、2枚重ねた状態で打抜き加工を行ったため、打抜き加工対象の板厚に対するクリアランスが適正な範囲(即ち、実施例1〜7、9では、2枚重ねた被加工材料の板厚の合計に対するクリアランスが10%、実施例8では、2枚重ねた被加工材料の板厚の合計に対するクリアランスが12.5%で、いずれも打抜き加工対象の板厚に対し、10%〜15%の範囲内)であり、打抜き加工後の製品は、枠幅が0.06mmと小さいが変形等不具合の発生が無く良好であった。これに対し、比較例1にかかるAu−Sn系はんだ合金の打抜き加工品は、1枚のままで打抜き加工を行ったため、打抜き加工対象の板厚に対するクリアランスが大きくなる(即ち、1枚の被加工材料の板厚0.01mmに対し、クリアランスが0.002mmでは、打抜き加工対象の板厚の20%のクリアランスとなり、適正なクリアランスの範囲である10%〜15%を超える)ため、枠形状にねじれ変形が発生した。
また、実施例7にかかるAu−Sn系はんだ合金の打抜き加工品は、製品品質は良好であったが、製造工程においては、被加工材料を2枚重ねにした状態での、スリッターによる両端の切断を行わないため、被加工材料の打抜き加工位置への搬送において、2枚重ねた被加工材料同士の幅方向の位置がずれる等の不具合が発生することがあった。被加工材料を2枚重ねの状態にした場合において、打抜き加工前に、スリッターによる両端の切断を行わないと、材料ガイド等の接触等により打抜き位置がずれて正確な寸法精度を維持することができなくなり易く、また、2枚の被加工材料が幅方向にずれて重なった状態では、板厚の薄い被加工材料を打抜き加工位置に精度よく搬送することができなくなり易く、生産性が低下する要因となると考えられる。これに対し、実施例1〜6、8、9では、被加工材料を2枚重ねの状態で、スリッターによる両端の切断(スリッティング)を行った後に、2枚重ねの状態での打抜き加工を行ったが、被加工材料の打抜き加工位置への搬送において、2枚重ねた被加工材料同士の幅方向の位置がずれる等の不具合が発生することはなく、生産性が良く安定して生産することができた。
2 ダイ
3 被加工材料
L1 クリアランス
L2 打抜き加工対象(被加工材料3)の板厚
Claims (3)
- Snを18.5質量%以上23.5質量%以下含有し、残部が製造上不可避的に含まれる元素を除きAuからなり、板厚が0.008mm以上0.015mm以下に圧延されたリボン状のAu−Sn系はんだ合金の被加工材料を2枚重ねた状態で打抜き加工位置に搬送し、プレス金型を用いて2枚同時に、外形寸法が1.0〜1.2mm×1.0mm、枠幅が0.06mm以上0.1mm以下の枠形状に打抜き加工することを特徴とするAu−Sn系はんだ合金の打抜き加工品の製造方法。
- 前記リボン状のAu−Sn系はんだ合金の被加工材料を2枚重ねた状態で打抜き加工位置に搬送する前に、該リボン状のAu−Sn系はんだ合金の被加工材料を2枚重ねた状態で、その両端を切断することを特徴とする請求項1に記載のAu−Sn系はんだ合金の打抜き加工品の製造方法。
- 2枚重ねた状態の前記リボン状のAu−Sn系はんだ合金の被加工材料を、打抜き油を使用することなく、前記プレス金型を用いて2枚同時に打抜き加工することを特徴とする請求項1又は2に記載のAu−Sn系はんだ合金の打抜き加工品の製造方法。
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