JP6827705B2 - 壁紙及び壁紙の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、壁紙及び壁紙の製造方法に係り、詳しくはチョークによる筆記及びその消去が可能な壁紙及び壁紙の製造方法に関する。
従来より、ホワイトボードシートのように、壁に貼って水性のボードマーカで筆記し消去できるものがあった。また壁紙にはクレヨンや油性・水性フエルトペンによる落書きになどに対して、消去可能とする防汚処理をした壁紙があった。このような壁紙を使えば、クレヨンや油性・水性フエルトペンにより文字や絵を描いても、消去したりすることが可能である。
ところで、近年、メモボードに限らず、チョークによる独特な絵画を書き換え可能な表示具として意匠性が高いアンティークな雰囲気の黒板が再び注目されている。なお、ここで、本願の説明においては、便宜的に「黒板」とは、チョークにより筆記・消去可能な面を有したものいい、色彩は「黒色」に限定されないものをいう。
前述した防汚処理をした壁紙では、クレヨンや油性・水性フエルトペンなどで描かれた文字や絵を消したりすることはできるが、チョークによっては、そもそも文字や絵などを描くことも難しい。チョークによる温かみのある文字や絵を描くためには、どうしても黒板が必要であった。
しかしながら従来の既製品の黒板では、その目的が学校の授業等に限定されていたため実用性・機能性が追及されていた。そのため、規定の大きさの鋼板を研磨して高度に平滑にし、黒板塗料を塗布して木枠に貼り付けてパネル状に形成されるが、大きさの規格が決まっていた。したがって、設置したい壁面に合わせた大きさに対する自由度がなかった。そこで、壁面に合わせて大きなものを特注すると、その重量も大きくなり、落下防止などの設備も大掛かりになり、そのコストも大きなものとなってしまうという問題があった。
また、黒板塗料を直接壁面に塗工することにより壁面自体を黒板と同様に扱うことも考えられる。しかしながら、壁面を黒板と同じ黒板塗料で塗装をしても、表面に微細な凹凸が存在すると、美観に欠けるだけでなく筆記性を阻害するという問題がある。また、描いた文字や絵のチョークが凹凸に入り込んで、黒板消しではきれいに消えないという問題もあった。一方、施工する壁面を黒板のように平滑にすることは多大なコストと手間が掛かるという問題があり現実的ではない。
そこで、特許文献1のように最下層をなす剥離紙で両面接着材の下面を被覆し、該両面接着材の上面にプラスチックフィルムを接着し、該プラスチックフィルムの上表面には黒板塗料を積層して、全体を1枚の巻回自在な柔軟シートとした黒板シートが提案された。
実用新案登録第3149866号公報
ところが、この黒板シートは、もともと既存の黒板を貼り替えることを前提としたもので、既存の黒板の平坦な表面に貼り付けることで新しい黒板表面とすることができる黒板シートであって、仮に壁面に貼り付ける場合は、結局下地を高度に平滑にしなければ、下地の凹凸が反映されたり、皺が寄ったりするという問題があった。
また、下地をいくら平滑にして筆記性が確保できたとしても、学校などで使用する黒板を前提とした黒板塗料を用いているため、視認性の観点から色彩が暗緑色などに限定され、室内装飾材としての意匠性に欠ける。また、表面も平坦で意匠的な変化にも欠ける。
そこで、本発明は、設置が容易で、かつ高い意匠性を備えることができる壁紙でありながら、黒板と同じようにチョークで直接筆記及び消去ができる機能を備えた壁紙及び壁紙の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るチョークによる筆記用の壁紙では、壁面に貼着するための裏打層と、該裏打層に積層された熱可塑性樹脂からなる合成樹脂層と、該合成樹脂層の表面に積層された防汚層とを備えた壁紙であって、該壁紙の表面に、多数の球面状の凸部であるチョーク掻き取り部と、該チョーク掻き取り部間に形成された凹部であるチョーク保持部とから形成された凹凸面を備え、当該チョーク掻き取り部の前記チョーク掻き取り部の最大高さが、100〜340μmであることを要旨とする。
ここで「最大高さ」とは、球面状の凸部であるチョーク掻き取り部と、該チョーク掻き取り部間に形成された凹部であるチョーク保持部との厚さ方向の差をいい、この「最大高さ」は、JIS B 0601−2013に準拠した最大高さRzに相当する。
望ましくは、最大高さが、160〜200μmである。
本発明において、望ましくは、前記防汚層は、厚さ10〜20μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)フィルムがラミネートされた状態である。
本発明において、望ましくは、前記チョーク掻き取り部の幅が、その最大高さの1〜5倍である。
本発明に係るチョークによる筆記用の壁紙の製造方法では、チョークによる筆記用の壁紙の製造方法であって、壁面に貼着するための裏打層に熱可塑性樹脂からなる合成樹脂層を積層する工程と、合成樹脂層の表面に防汚層を積層する工程と、積層された合成樹脂層と防汚層に、最大高さが、100〜340μmとなるように、多数の球面状の凸部であるチョーク掻き取り部と、該チョーク掻き取り部間に形成された凹部であるチョーク保持部とからなる凹凸面を形成する工程とを備えたことを要旨とする。
本発明において、望ましくは、前記凹凸面を形成する工程は、エンボス加工による。
本発明において、望ましくは、前記エンボス加工は、金属製のエンボスローラの表面に先端が円柱側面形状若しくは球状の金属工具を無方向に衝撃させることで、すり鉢状の凹面を多数形成して原柄を作成し、これを壁紙に転写することで、壁紙の表面に多数の球面状の凸部であるチョーク掻き取り部と、該チョーク掻き取り部との間に形成された凹部であるチョーク保持部とを形成する。
本発明において、望ましくは、前記エンボス加工は、金属製のミルローラの表面に先端が円柱側面形状若しくは球状の金属工具を無方向に衝撃させることですり鉢状の凹面を多数形成した原柄を反転した形状を作成し、該ミルローラを金属性のローラに押し付けてエンボスの原柄を転写してエンボスローラを作成し、該エンボスローラを壁紙に転写することで、壁紙の表面に多数の球面状の凸部であるチョーク掻き取り部と、該チョーク掻き取り部との間に形成された凹部であるチョーク保持部とを形成する。
本発明によれば、設置が容易で、かつ高い意匠性を備えることができる壁紙でありながら、黒板と同じようにチョークで直接筆記及び消去ができる機能を備えた壁紙として使用することができる。
そのため、製造も簡単でコストも低くでき、壁面に貼り付けるだけで黒板と同じようにチョークを使用して簡単に壁面に文字や絵を繰り返し描いたり消したりする機能だけでなく、インテリアに合わせた高い意匠性を付与することもできるというこれまでにない斬新な効果を奏する。
本発明の壁紙の断面と、一部拡大図。 エンボスローラによるエンボス加工を示す斜視概略図。 A−A部分におけるエンボスローラによるエンボス加工の一部断面拡大図。 (a)エンボスローラの表面を成形加工する工具の先端部の一例、(b)エンボスローラの表面を成形加工する工具の先端部の他の一例。 実施例におけるチョークによる筆記の状態を示す模式図。 比較例におけるチョークによる筆記の状態を示す模式図。 別の比較例におけるチョークによる筆記の状態を示す模式図。 従来製法の砂目型の壁紙におけるチョークによる筆記の状態を示す模式図。 本実施形態の実施例1〜5と比較例1〜4を比較して耐摩耗性、筆記性、消去性を試験した結果を示す表。 発泡剤の配合が、耐摩耗性、筆記性、消去性に与える影響を試験した結果を示す表。 可塑剤の配合が、コーティング性、耐摩耗性、筆記性、消去性に与える影響を試験した結果を示す表。
以下、本発明を具体化した壁紙の一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1は、本発明の壁紙WPの模式的な断面と、その一部拡大図を示す。本実施形態の壁紙WPは、壁面に貼着する裏打層1と、この裏打層1に積層する熱可塑性樹脂からなる合成樹脂層2と、この合成樹脂層2の表面に積層される防汚層3とを備える。
(裏打層1)
裏打層1は、壁紙WPにおいて壁面に貼着する面を有し、その反対側に合成樹脂層2が積層される。
裏打層1は、完成した壁紙WPを壁面に貼り付けるため、材質的にも構造的にも、接着剤、例えば水溶性の合成樹脂でん粉製の接着剤などとの固着前の保持性や、凝固後の接着性が要求される。
また、合成樹脂層2を形成するベースとなるため、材質的にも構造的にも合成樹脂層2との密着性の良好なものが要求される。
そのため、例えば、厚さ0.1〜0.2mm、実施形態では0.2mmのパルプ紙製のシートなどを好適に用いることができる。具体的には、日本製紙株式会社製の壁紙原紙である商品名NI−65が挙げられる。
なお、材質はパルプ製に限定されず、寸法精度や強度を高めるため、合成樹脂製、パルプ以外の天然繊維製や、これらを複合したものも好ましい。例えば、ポリエステル系樹脂を10〜40%程度含んだものも好ましく、具体的には、独国ドレスデンのGLATFELTER社製の合成樹脂・パルプ混合紙のようなものが挙げられる。
(合成樹脂層2)
合成樹脂層2は、壁紙WPの本体をなす部分で、裏打層1に積層される。実施形態では、合成樹脂層2は、加熱溶融した状態で裏打層1に塗布して積層するため、裏打層1との密着性の高い材質が要求される。
また、積層後には、エンボス加工が可能なことが要求されるため、熱可塑性樹脂が望ましい。
例えば、厚さ0.2〜0.4mm、実施形態では、0.4mmで裏打層1に積層した塩化ビニル樹脂などが好適に用いられる。具体的には、塩化ビニル樹脂を主体とした東ソー株式会社製の製品名「リューロンペースト(登録商標)K72Z」などが挙げられる。
(添加剤)
また、貼着する壁面の状態、使用場所や目的や意匠に合わせて、着色剤、可塑剤、炭酸カルシウム、酸化チタン、安定剤、発泡剤等の各種添加剤を添加する。
例えば可塑剤、発泡剤は、可塑剤の添加量により製品の弾力や硬さに違いが生じ、チョークによる筆記に対する耐摩耗性や、筆記性や消去性に影響を与える。
(発泡剤)
図10は、発泡剤の配合が、耐摩耗性、筆記性、消去性に与える影響を試験した結果を示す表である。試験の前提として、防汚層3を備え、チョーク掻き取り部7の最大高さは161.6μmの略球面状のものとなるようにエンボス加工した壁紙WPの状態で比較した。
発泡剤は、加熱により気泡を発生しプラスチックの発泡体をつくる材料で、発泡剤の種類は、加熱により分解して窒素ガスなどを発生するタイプと、加熱により膨張するタイプがある。実施形態では、発泡剤として例えば、大塚化学株式会社製のアゾジカルボンアミドを主成分とした有機熱分解型発泡剤、製品名「ユニフォーム(登録商標)AZウルトラ#1050i」を用いている。
発泡剤に関しては、発泡倍率が大きすぎると柔らかくなり、チョーク掻き取り部7が撓みやすくなって筆圧が低下して、筆記性や消去性が低下するとともに、耐摩耗性が低下する。
そこで、塩化ビニル樹脂の重量部100として、可塑剤50phr、炭酸カルシウム50phr、酸化チタン15phr、安定剤2phrとし、発泡剤のみを0〜4phrの範囲で、0.5phr刻みで、添加量を変えて、耐摩耗性、筆記性、消去性について評価をした。
耐摩耗性は、自社の試験法により評価した。その方法は、壁紙工業会の表面強化性能規定に用いる学振型試験器を用い、SV規格に定められた摩擦子(金属爪)に400gの荷重をかけて製品を引っ掻いて評価し、表面層に破れが見られないものを、良好として○とした。なお、壁紙製品標準規格(SV規格:Standard Value)とは壁紙工業会が制定した自主規格である。
筆記性は、「JIS S 6007 白墨の付きやすさ試験」に準拠して、評価した。1:悪い〜10:良いとして10段階評価で、8以上を合格とした。
具体的には、初めにチョークを横に寝かせて軽くサンプルを一様にこすり、粉をよく落とした黒板拭きでよく拭きとった後、普通に書いた縦・横約50mmの四角の線をサンプルから1m離れた位置から見て、線にムラがあるかどうかを黒板のJIS規格に従い、目視により判定した。さらに8m離れた位置から見て線が鮮明であるかを判定した。
消去性は、同じく「JIS S 6007 白墨の付きやすさ試験」に準拠して判定した。1:悪い〜10:良いとして10段階評価で、8以上を合格とした。
具体的には、上記、白墨の付きやすさ評価にて書いた線を、粉をよく拭き落とした黒板ふきで普通に消した時、サンプル面から1m離れた位置から見て、サンプル面に筆記跡及び消しムラがあるか否かを黒板のJIS規格にしたがって、目視により判定した。
その結果、発泡剤の重量部が0〜2.0phrの範囲で、耐摩耗性、筆記性、消去性において、良好な評価となった。
一方、発泡剤が重量部2.5phr以上では、発泡倍率が高く、製品厚みが厚くなり、耐摩耗性、筆記性や消去性のいずれもが低下した。
(可塑剤)
図11は、可塑剤の配合が、コーティング性、耐摩耗性、筆記性、消去性に与える影響を試験した結果を示す表である。試験の前提として、防汚層3を備え、チョーク掻き取り部7の最大高さは161.6μmの略球面状のものとなるようにエンボス加工した壁紙の状態で比較した。
可塑剤は、壁紙WPの合成樹脂層2の塩化ビニル樹脂に柔軟性を与えたり、加工しやすくしたりするために加える。可塑剤は、一般に酸とアルコールから合成されるエステルが用いられ、実施形態では、DINP(フタル酸ジイソノニル)を用いている。なお、フタル酸の他の例としてDEHP(DOP)・フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)も用いることができる。フタル酸の以外の酸としては、アジピン酸、トリメリット酸などを用いることもできる。
可塑剤に関しては、図11に示すように、塩化ビニル樹脂の重量部100として、炭酸カルシウム50phr、酸化チタン15phr、安定剤2phr、発泡剤1phrとし、可塑剤のみを30〜70phrの範囲で、5phr刻みで添加量を変えて、コーティング性、耐摩耗性、筆記性、消去性について評価をした。
評価方法については、コーティング性に関しては、裏打紙に塗布した際に塗布ムラやスジが発生しないものを良好なものとして○とした。
耐摩耗性、筆記性、消去性の判定方法に関しては、発泡剤の説明で述べたとおりである。
コーティング性は、可塑剤が重量部35phr以下では、裏打紙に塗布した場合に、塗布ムラやスジが発生する場合がある。
耐摩耗性は、可塑剤が重量部65phrのものでは、耐摩耗性が低下する。
筆記性・消去性に関しては、可塑剤が30〜70phrの範囲でいずれも良好であった。
その結果、可塑剤の添加量は、40〜60phrのものが、コーティング性、耐摩耗性、筆記性、消去性においていずれも良好であった。
(着色)
また、防汚層3は、基本的に透明なものが選択できるため、着色剤により合成樹脂層2に着色することにより、従来の黒板や黒板塗料とは違った自由な色彩が選択でき、黒板として認識性などの機能性に加え、壁紙としてインテリアに合わせた意匠性を併せ持つ色調とすることも望ましい。
なお、合成樹脂層2全体に着色剤を混ぜ込んで着色するほか、表面に印刷などで着色するようにしてもよく、印刷されたエンボス加工可能な合成樹脂フィルムを表面に積層するようにしてもよい。例えば、表面を木目調にすることで、天然木の板にチョークで文字や絵を描いたような意匠とすることも好ましい。
(合成樹脂層の変更例)
なお、熱可塑性樹脂は、塩化ビニル樹脂には限定されず、エンボス加工が可能な熱可塑性樹脂であれば、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂等を用いることもできる。
さらに100%樹脂製に限らず、風合いなどの意匠性を高めるため、塗布やエンボス加工が可能で筆記性が低下しない範囲で植物繊維等を添加して用いることもできる。
また、合成樹脂層2は溶融して塗布するものには限定されず、カレンダー法や押出し法を用いてもよく、予め合成樹脂シートとして製造されたものを裏打層1に積層して接着剤で接着したり、熱溶着したりしてもよい。この場合、予め表面に印刷等で着色や模様を付与することも望ましい。
(防汚層3)
防汚層3は、直接チョークCHによる筆記される面となる。仮に防汚層3がなく、エンボス加工された塩化ビニル樹脂などの合成樹脂層2に直接筆記した場合では、耐摩耗性が著しく劣り、繰り返しの筆記及び消去ができない。また、筆記性は有しても、消去性が著しく劣るものとなる。
チョークで描いた文字等を消去する場合には、乾燥した黒板消しや布、水で湿らせた布などで簡単にチョーク粉を除去することができることが望まれる。
そこで、耐摩耗性や消去性を高めるため、防汚層3を設けることが考えられるが、防汚層3は、エンボス加工がない平坦な従来の防汚層3とした場合は、チョークによる筆記は困難となる。
本実施形態では、このような二律背反する問題を解決するために、防汚層3を設けることで耐摩耗性を高めて実用性を確保する。それとともに、エンボス加工による特定形状によりチョークを付着しやすくすることで筆記性を高める。その一方で、防汚性を有した樹脂により拭き取りによる消去性を高めることでこれらの問題を解決している。
実施例の防汚層3は、合成樹脂層2とともに積層されてエンボス加工により変形されるため、合成樹脂層2と密着性が高く、かつ熱変形可能な熱可塑性の材質であることが要求される。
さらに、チョークによる筆記や消去が繰り返されるため、表層剥がれを起こしにくい、高い耐摩耗性や耐衝撃性も要求されている。
防汚層3は、本実施形態では、その厚さ10〜20μm、好ましくは12〜15μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)フィルムなどを好適に用いることができる。具体的には、株式会社クラレ製の製品名「エバールフィルム(登録商標)HF−ME12」の厚さ12μmのフィルムを用いている。
このエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)フィルムは、予め厚さ2μmの感熱接着剤が塗布された接着層4が形成されており、エンボス加工に合わせて合成樹脂層2に接着してラミネート加工をすることができる。
(消去性)
チョークによる連続筆記試験を以下のような方法で評価した。
前提として、合成樹脂層2を塩化ビニル樹脂の重量部100として、可塑剤50phr、炭酸カルシウム50phr、酸化チタン15phr、安定剤2phr、発泡剤1phrとし、防汚層3を積層してチョーク掻き取り部最大高さが161.3μmとなるようにエンボス加工した壁紙WPにおいて、JIS S 6009に準拠したチョークを用いて10cmの線を描き、黒板消しで拭き取る作業を50回繰り返した後の筆記跡及び消しムラの状態を判定した。その結果、優れた消去性を示した。
(表面強化性能)
エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)フィルムにより構成された防汚層3は、通常の防汚層3を備えない壁紙に比べて、表面が強化され、高い耐摩耗性や耐衝撃性を得ている。
表面強化性能の評価は、試験方法として壁紙工業会制定の「表面強化壁紙性能規定」に準拠して同様の試料を評価をした。その結果は、「一見視で特に変化が見られない」5級に相当するものであった。
また、自社の試験法によっても評価した。その方法は、壁紙工業会の表面強化性能規定に用いる学振型試験器を用い、SV規格に定められた摩擦子(金属爪)で400gの荷重をかけて製品を引っ掻いて、上限100回往復とし、裏打紙が見え始めた時の往復回数により評価した。
その結果、この実施例では、縦方向の6回平均で65.5回、横方向の6回平均で61.8回で、高い評価を得た。
(汚れ防止性能)
汚れ防止性能は、SV規格の「汚れ防止性能試験」に準拠して同様の試料を評価した。
SV規格の「汚れ防止性能試験」では、汚れ防止の性能の評価として、
1.汚れ防止壁紙の性能は、表面に汚れ防止性能を目的とするフィルムを貼り合わせた壁紙の汚れ落ち性能をいう。
2.汚染物(コーヒー、醤油、クレヨン、水性サインペン)をそれぞれ付着させ、24時間経過後、拭き取ったものを目視で判定する。拭き取りについては、コーヒーと醤油は水、クレヨンと水性サインペンは中性洗剤で拭き取る。
3.汚れを拭き取った部分を原片をJIS L0805の汚染用グレースケールで1〜5級に判定する。
4.この結果、本実施形態の防汚層3を積層した壁紙WPは、「汚れが残らない」5級若しくは、「ほとんど汚れが残らない」4級の基準を満たした。
(不燃・準不燃性能)
なお、本実施形態の防汚層3を積層した壁紙WPは、建築基準法施行令の技術的基準に準拠した不燃・準不燃性能を満たす壁紙とすることもできる。
(防汚層の別例)
なお、防汚層3は、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)には限定されるものではなく、例えば、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂などを用いることもできる。
なお、別途合成樹脂層2に予め接着剤を塗布して接着層4を形成して、この接着層4を介して積層して貼着してもよい。
なお、防汚層3は、フィルム状のものには限定されず、液状のものをコーティング若しくは塗布して形成してもよい。この場合、材質によりエンボス加工後にコーティング等をしても、コーティング等の後にエンボス加工をしてもよい。
(エンボス加工)
図2に、本実施形態のエンボス加工で用いるエンボスローラ5の一例を示す。壁紙WPの合成樹脂層2の表面は、エンボス加工により防汚層3と積層されて接着されるとともに、防汚層3とともにエンボス形状が付与されている。壁紙WPのエンボス加工は、金属のローラからなるエンボスローラ5に形成された原柄を、加熱した熱可塑性樹脂のシートに押し付けて、その原柄をシートに転写してエンボス模様を形成するものである。
エンボスローラ5は、直径120cm程度の円柱形のローラとして構成される。
エンボスローラ5の素材は、例えば、鉄系:SCM鋼、ダイス鋼ほか、アルミ系:JIS7075、JIS5052のほか、などが使用される。また、ジュラルミン製、銅製、真鍮製などが、エンボス対象に合わせて硬度、耐久性、熱伝導性などに基づいて選択され、本実施形態では、鉄系のものが使われている。
また、耐衝撃性、耐摩耗性、塑性変形の抑制、離形の促進などが考慮され、エンボスローラ5の表面処理がなされる。表面処方としては、例えば、鉄系では、クロム等の金属メッキが主流で、その他、真空焼き入れ、タフトライド処理、窒化処理などが挙げられる。また、アルミ系では、アルマイト処理やフッ素樹脂処理が挙げられる。本実施形態の鉄系のエンボスローラ5の表面処理では、クロムメッキが施されている。
本実施形態では、図2に示すような金属製の円柱状のエンボスローラ5を用いてエンボス加工を施す。エンボス模様の原柄が形成されたエンボスローラ5と、ここに所定間隔で対向して配置された圧力ローラ6により、加熱された壁紙WPに一定の圧力を掛けながら挟持してエンボス模様を転写する。
図3は、図2のA−A部分でのエンボスローラによるエンボス加工の一部断面拡大図である。図3においては、紙面左右方向が回転軸方向となっている。上側のエンボスローラ5には、壁紙WPのエンボス模様と反転した凹部5aや凸部5bが形成された原柄が刻設されている。このエンボスローラ5が前後方向(図において手前側)に回転しながら、合成樹脂層2と防汚層3にエンボスローラ5に刻設した原柄を壁紙WPに転写し、チョーク掻き取り部7やチョーク保持部8を備えたエンボス模様を形成する。
実施形態では、黒板用途に適した壁紙とするために、壁紙WPの表面に、多数の先端部が略球面状の突起部からなるチョーク掻き取り部7と、このチョーク掻き取り部7の間に形成されたチョーク保持部8とから形成された筆記面を備える。
図1の高さHに示す、この壁紙WPのチョーク掻き取り部7の最大高さHは、概ね160μmから200μmとなっているが、この点については後に詳述する。
(従来のエンボス加工)
従来の壁紙でもエンボス加工をされた壁紙自体は多数あるが、その目的としては壁紙の意匠性を高めるために、変化のある凹凸をつけるものであった。
図8に、従来のエンボス柄の一例として砂目柄の壁紙の断面の模式図を示す。例えば、この砂目柄であれば、本物の砂を材料として実際につなぎと一緒に左官塗りして固化させて原柄を作成する。ここに、シリコン樹脂を流し込んで型取りして、これを基にして原柄を備えたエンボスローラ5を作成する。このようにすることで、合成樹脂でありながら本物の砂を使用したような壁紙とすることができる。このような壁紙では、リアルな左官壁を再現でき、砂地の粒形が不揃いな凹凸形状ができる。そのため、自然の創り出した造形を壁紙に表現することができるので、意匠的には面白い壁紙を制作できる。同様に土壁や砂利、あるいは織物などにシリコンを流し込んで型取りして、原柄を作成する。
あるいは、図示しないが、レーザ光線によりエンボスローラの表面にエンボス模様の原柄を刻設するものもあった。このような加工法であると、加工のためレーザ光線のエネルギーを一点に集中させるので、その部分の金属が溶融して、小さなクレータのような凹部が形成される。これを原柄とした場合は、転写されたエンボス模様には、図6に示したような鋭い凸部が多数できることとなる。また、溶融した金属は、複雑な形状となる。
さらに、エッチングなどで、エンボスローラ5の表面を加工した場合は、ランダムな形状となるとともに、ミクロ的に複雑な形状となる。
本発明者は、最初このような壁紙で、チョークによる筆記性及び消去性の検討を行なったところ、その筆記性及び消去性にもばらつきがあることが分かった。つまり、壁紙を黒板のように使用することは到底できないものであることが分かった。
その理由は、図8に示すような従来の砂目柄の壁紙では、表面に施されるエンボス形状が粗く、形状もエッジを備えた多種多様でばらつきがあり、形状的にチョークが付着しにくく、特に高低差が大きいほど筆記性及び消去性が悪くなることがわかった。さらに、このような砂目柄の形状では、一旦凹部に入り込んだチョーク粉の除去が困難となってしまう。
同様に、レーザ加工では、細かい凸部は、この凸部でしかチョークを掻き取れず、掻き取ったチョークを保持しにくい。さらに、細かい凸部では、ここに力が集中して耐久性が低下する。また、レーザ加工で荒れた表面が転写され、チョーク粉の消去が困難になるというも問題もあった。
エッチング加工等の細かい凹凸でも同様に、隙間に入ったチョークの消去が難しいという問題があった。
そもそも、従来のざらつきを持った壁紙では、黒板として用いるということは想定されておらず、単に意匠の面からランダムな模様が付けられていたからである。
正規の黒板は、鋼板を高度に研磨して、そこに硬度が高く微細な粒子を含んだ黒板塗料を塗布しているため、非常にきめこまやかな文字が筆記できる。しかしながら、壁紙ではもともとそのような平面性は期待できない。また、壁紙の場合は、柔軟性を有した合成樹脂であるため硬度が低く、筆記することで先端からチョークを掻き取ったりするには限界がある。
そこで、本発明者は、チョークでも良好な筆記ができるとともに、容易に消去できる壁紙を新たに作成するため、検証を重ねた。
(実施形態のエンボス加工)
図3に示すように、実施形態では、壁紙WPの表面に、多数の先端部が略球面状の凸部からなるチョーク掻き取り部7と、このチョーク掻き取り部7の間に形成された凹部であるチョーク保持部8とから形成された筆記面を備える。本願では、このような形状を「梨地柄」という。
本実施形態の梨地柄のエンボス加工では、エンボスローラ5に形成した原柄の凹形状(最大深度160μm、最大幅600μm)を、壁紙WPの表面に転写することで、概ね球面状の先端部を備えた凸形状のチョーク掻き取り部7を備えた梨地柄を形成する。
そのため、エンボスローラ5に果実の梨の表面のようなざらざらとした凸部と反転した概ね球面状の底部を備えた凹部5aを成形する必要がある。
実施形態では、専門家が専用の工具である鏨(たがね)9でエンボスローラ5の表面を衝撃して凹部5aを形成する。
図4(a)は、このような梨地を成形するためにエンボスローラ5を加工するための工具の一例である鏨9の先端部を示す。鏨9は、先端が厚さがおよそ1mm程度の板状で、端部が円柱側面状の曲面を持った形状である。なお、図4(b)に示すように先端が球面状の形状の鏨9を用いてもよい。いずれも、先端部の曲率によりエンボスローラ5に形成される凹部の形状が調整できる。
作業は、簡単な方法としては手作業でハンマーにより鏨9をエンボスローラ5の表面に打ち付けて一定深さの凹部5aを形成し、これを方向を変えてランダムな方向で何度も繰り返して行い、凹凸の方向性がなくなり均一な粒形と深度となるまで行うことで、梨地柄を形成させる。
もちろん、NC加工機などでこのような加工を行うこともできる。また工業的には、エンボスローラを作成する前に直径20cm程度の細い金属製のミルローラ(不図示)に反転した原柄を作成する。このミルローラを直径120cm程度の金属性のローラに圧接して回転させることでこのローラ全体にエンボスの原柄を転写してエンボスローラ5を作成する。このような大型のエンボスローラ5を壁紙WPに転写することで、壁紙WPの表面に多数の球面状の凸部であるチョーク掻き取り部と、該チョーク掻き取り部との間に形成された凹部であるチョーク保持部とが形成されたエンボス柄が効率よく形成される。
鏨9で形成された梨地の原柄は、凹部5aは、すべて略球面状のすり鉢状の曲面を備えた形状に形成されている。凹部5aと凹部5aとの稜線は、断面がやや尖鋭な凸部5bとなる。このため、この原柄の形状をエンボス加工で壁紙WP表面に転写したエンボス柄は、多数の略球面状の突起部からなるチョーク掻き取り部7を形成し、このチョーク掻き取り部7とチョーク掻き取り部7との間に形成されたチョーク保持部8が形成される。
本実施形態では、このような工程によりランダムで一定の高さを備えた凹凸形状のエンボス柄が形成される。
図4(a)に示す先端が円柱状の鏨9に替えて、(b)に示す球状の先端を有する工具を用いることも好ましい。
なお、実施形態のような金属ローラに直接凹部を形成する態様には限定されず、軟質の原型から模様を転写して鋳造してもよい。また、このような工具に依らず、鋳鉄や鋳鋼の球形粒子によるショットブラストなどによって、原柄を形成することもできる。
いずれにしても、略球面上の底部を有する凹部5aを形成する。
(チョーク掻き取り部の形状)
上述したようなエンボスローラ5により、壁紙WPの表面に、多数の先端部が略球面状の突起部からなるチョーク掻き取り部7と、チョーク掻き取り部7との間に形成されたチョーク保持部8とから形成されたエンボス面を備え、最大高さが、100〜340μm、望ましくは160〜200μmであるチョーク掻き取り部7が形成される。ここで、「球面状」とは、エッジ部がない滑らかな曲面をいい、厳密な球面に沿ったものを意図するものではない。要は、チョーク掻き取り部7として、先端部側に凸であり、応力が過度に集中しないような形状をいうものである。
この場合チョーク掻き取り部7の幅は、ランダムな形状であるため、ばらつきが大きいが、最大高さに対して最大幅が1倍〜5倍であることが好ましい。幅が1倍以下であると、チョーク掻き取り部7の撓みが大きくなり、筆圧も低下するため、筆記性や耐摩耗性が低下する。また、チョーク保持部8の幅が狭くなり、ここに保持されたチョーク粉の消去性が悪化する。
その一方、最大幅が最大高さの5倍を超すと、チョーク掻き取り部7が、チョークCHを掻き取りにくくなり、また、チョーク保持部8も開放した形状となり掻き取ったチョーク粉を保持しにくくなる。
そのため、耐摩耗性、耐久性、筆圧、チョーク粉の保持などを考慮すると、チョーク掻き取り部7の幅は、高さに対して、実施例1〜5の評価から2倍〜4.2倍程度がさらに好ましい。
このような形状にチョーク掻き取り部7が構成された結果、チョーク掻き取り部7によりチョークを効率的に掻き取り、適度な深さの凹部を有したチョーク保持部8に掻き取ったチョークの粉が保持される。
一方、書いた文字や絵を拭き取るときには、凹部が深すぎないため、起毛した黒板ふきが底部まで届き、チョークの粉末の拭き取りが容易となる。
特に、チョーク保持部8の底面は、表面が滑らかな曲面となっているので、チョーク粉が目詰まりすることもなく、起毛された黒板ふきの表面により、きれいにチョーク粉が消去される。
その結果、表面に凹凸を設けて意匠性を高めることができるとともに、耐摩耗性、筆記性と消去性を同時に高めることができる。
(壁紙の製造方法)
まず、原材料を混練し、液状となった塩化ビニル樹脂コンパウンドを製造する。
次に、裏打材にコーティングマシンにて液状の塩化ビニル樹脂コンパウンドを約0.2〜0.4mm塗工し、加熱することでゲル化して、合成樹脂層2を形成する。
続いて、接着層4を備えたエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)フィルムからなる防汚層3を接着層4を介して、合成樹脂層2に積層する。
裏打層1の表面に塗工した塩化ビニル樹脂コンパウンドからなる合成樹脂層2を140℃〜170℃に加熱する。
加熱して軟化した状態にある合成樹脂層2を、エンボスローラ5、圧力ローラ6を用いて、防汚層3側からエンボスローラ5で凹凸を施して後に冷却することによりエンボス柄を形成する。もちろん、平面のエンボス機によって形成しても良い。
なお、本実施形態にあっては、エンボスローラ5、圧力ローラ6を用いて、サーマルラミネーション法にてエンボス加工を施すと同時に、塩化ビニル樹脂の合成樹脂層2にエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)フィルムからなる防汚層3を同時に感熱性接着剤からなる接着層4により積層するものである。
但し、防汚層3と合成樹脂層2とを予めエンボス加工に先立ち、サーマルラミネーション法でラミネート加工により積層した積層体を作製しておき、その後にエンボス加工でエンボス模様を設けてもよい。
このような工程で、エンボス柄を形成した壁紙WPが完成する。
壁紙WPとしての施工は、通常の壁紙と同じように裏打層1に水性エマルジョン系の接着剤を塗布し、表面を平滑にした壁面に貼り付ける。
(チョーク)
チョークCHは、JIS S 6009に適合する、炭酸カルシウム・石膏・その他材質のチョークの使用を前提としている。例えば、実施形態では、日本理化学工業株式会社製のダストレスチョーク(登録商標)のホタテ貝殻由来の炭酸カルシウム製のものを使用している。
(実施例1〜5と比較例1〜4との比較)
図5は、実施例におけるチョークCHによる筆記の状態を示す模式図である。本実施形態で「梨地柄」とは、果実の梨の表面のようなざらざらとした凸部を有する形状をいう。言い換えると、図5に示すように壁紙WPの表面に、多数の略球面状の突起部からなるチョーク掻き取り部7を形成し、このチョーク掻き取り部とチョーク掻き取り部との間に形成されたチョーク保持部8が形成されたエンボス加工面を有したものをいう。実施例1〜5は、このようなエンボス加工が施されている点で共通する。
図9は、本実施形態の実施例1〜5と比較例1〜4を比較して耐摩耗性、筆記性、消去性を試験した結果をしめす表である。
「最大高さ」の数値は、株式会社キーエンス製ワンショット3D形状測定器、製品型番「VR−3200」を用い、非接触でスリット光を照射し、段差を三角測量でZ軸測定分解能0.1μmで測定して面形状を求め、JIS B 0601−2013に準拠して、粗さ曲線の最大高さRzを求め、3桁目を四捨五入することで本試験の「最大高さ」とした。
チョーク掻き取り部7の高さに対する幅の比率は概ね1倍から5倍とばらつきがある。
実施例1〜5は、厚さ0.2mmのパルプ紙製のシートからなる裏打層1を備えている。
また、塩化ビニル樹脂100phr、可塑剤50phr、炭酸カルシウム50phr、酸化チタン15phr、安定剤2phr、発泡剤1phrからなる厚さ0.4mmの合成樹脂層2を備えている。
また、いずれも厚さ12μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)フィルムからなる防汚層3を備えている。
特に、断りがない限り、比較例1〜4も共通の構成を備えている。
(実施例1)
チョーク掻き取り部7の最大高さを100μm、チョーク掻き取り部7の最大幅を200μm程度としたものを実施例1とする。
(実施例2)
チョーク掻き取り部7の最大高さを160μm、チョーク掻き取り部7の最大幅を600μm程度としたものを実施例2とする。
(実施例3)
チョーク掻き取り部7の最大高さを180μm、チョーク掻き取り部7の最大幅を700μm程度としたものを実施例2とする。
(実施例4)
チョーク掻き取り部7の最大高さを200μm、チョーク掻き取り部7の最大幅を800μm程度としたものを実施例3とする。
(実施例5)
チョーク掻き取り部7の最大高さを340μm、チョーク掻き取り部7の最大幅を1400μm程度としたものを実施例4とする。
(比較例1)
図7は、比較例におけるチョークによる筆記の状態を示す模式図を示す。図7に示すものは、壁紙の表面に、多数の略球面状の突起部からなるチョーク掻き取り部7を形成し、このチョーク掻き取り部とチョーク掻き取り部との間に形成されたチョーク保持部8が形成されたエンボス加工面であるが、その最大高さが580μm程度、最大幅1600μm程度の比較例1である。
この場合、チョークで筆記した場合に、チョーク掻き取り部7でチョークCHを掻き取るが、相対的にチョーク保持部8が大きくなるため、チョークを掻き取る部分の数も少なくなり、かつチョーク掻き取り部7で掻き取ったチョーク粉の量では、チョーク粉でチョーク保持部8を埋めることができない。すなわち、チョークで筆記した後でも、チョーク保持部8が露出してしまう。つまり、十分に文字が書けず筆記性が悪化する。
また、チョーク保持部8の絶対的な深さが深くなるため、起毛した黒板ふきなどで拭き取っても、起毛した繊維が奥まで届かず、消去性も悪化する。
(比較例2)
図示を省略するが、チョーク掻き取り部7の最大高さを0μm、チョーク掻き取り部7の平均幅を0μmとしたものを比較例2とする。すなわち、エンボス加工を施さない平坦な形状である。その結果、チョーク掻き取り部7が存在せず、チョークを掻き取る突起となる部分は存在しないため、筆記性は著しく劣る。
(比較例3)
比較例3は、実施例2から、防汚層3を省略したものである。したがって、塩化ビニル樹脂の合成樹脂層2が露出しており、ここに直接チョークにより筆記する構成である。
比較例3の塩化ビニル樹脂のシートは、表面の平滑性が低く、チョーク粉が付きやすく、筆記性は高い。しかしながら、一旦付着したチョーク粉を拭き取っただけで完全に除去することは困難であるため、消去性は著しく劣る。
(比較例4)
ここで、図6は、比較例におけるチョークによる筆記の状態を示す模式図を示す。図6に示すエンボス模様は、概ね図5のエンボス模様の凹凸が反転した形状であり、実施例1〜5においてエンボスローラ5に形成した原柄と同様な形状である。図6に示すような多数の球面状のすり鉢状の凹部が集合した形状である場合では、凹部と凹部の境界が突出した突起あるいは稜線のような形状となる。このような形状であると、チョークで筆記した場合に、この突出した境界部が、チョーク掻き取り部7となり、チョークを掻き取る。
しかしながら、このようなチョーク掻き取り部7が鋭く突出した形状であると、突起部に大きな力が集中して、柔軟性のある塩化ビニル樹脂では、突起部が撓んで座屈しやすく、十分な筆圧を確保できず、十分にチョークを掻き取ることができない。また、このような突起部に繰り返し力が加わると、摩耗が激しく、破損や摩耗の原因にもなる。
一方、多数のすり鉢状の凹部が集合した形状である場合は、チョーク保持部8となる凹部が開放されており、チョーク掻き取り部7で掻き取ったチョーク粉を保持しにくい。さらに、チョーク保持部8の面積も大きく、チョーク掻き取り部7で掻き取ったチョーク粉ではここを埋めることは困難であるため、梨地柄のものと比較すると筆記性が低下する。
そのため、同じ最大高さHを持った場合でも、本願実施形態の梨地柄のものと比べると筆記性や耐久性に問題が生じる。
(実施例と比較例の比較)
以上のような条件で比較試験を行った結果、図9に示すような結果となった。
(耐摩耗性)
まず、耐摩耗性を比較すると、防汚層3を省略した比較例3は、著しく耐摩耗性が低く、実用性がない。また、実施形態と凹凸形状が反転した比較例4では、凸部の最大高さに対して幅が狭いため、チョーク掻き取り部7に応力が集中することと、チョーク掻き取り部7が変形しやすいことから、耐摩耗性が低くなっている。これに対し、実施例1〜5、比較例1、2はそのような問題は生じないため、高い耐摩耗性を示した。
(筆記性)
次に筆記性については、まずエンボス加工の無い平坦な比較例2は、チョーク掻き取り部7がないため、チョークが掻き取れず、筆記性は著しく低い。また、チョーク掻き取り部7の最大高さが580μmの比較例1では、チョーク掻き取り部7の球状面の半径が大きく、チョークを掻き取りにくくなっていることから、筆記性が低い。また、チョーク保持部8の体積も大きくなっているが、この部分を埋めるだけの十分なチョーク粉が掻き取れないことから、チョーク保持部8を覆い隠せない点でも、筆記性が低い。反転形状の比較例4では、チョーク掻き取り部7に対して、チョーク保持部8の面積が大きくなり、チョーク掻き取り部7ではこの部分を埋めるだけのチョークが掻き取れない。
なお、チョーク掻き取り部7の最大高さが100μmの実施例1では、チョークを掻き取る絶対量が低下することから、やや筆記性が低下するが、実用の範囲内である。
これに対し、実施例2〜5は、チョークの掻き取り部7の掻き取り量と、チョーク保持部8との体積のバランスが良く、ちょうど防汚層3が覆い尽くすため、筆記性が良好となっている。
なお、筆記性についてだけ言えば、防汚層3を有さない比較例3は、著しく筆記性が高い。
(消去性)
消去性について、防汚層3を有さない比較例3は、塩化ビニル樹脂からなる合成樹脂層2にチョークが付着するため、黒板ふきはもちろん湿らせたウエスでも、チョークが消去できないため、著しく消去性が劣るものとなっている。また、最大高さが580μmの比較例1では、チョーク保持部8が大きく深いため、起毛した黒板ふきの繊維も届かず、チョーク保持部8にチョーク粉が残存してしまうため、やはり消去性が著しく低下する。同様な理由から、高さが340μmの実施例5においても、消去性はやや劣る。
実施例1〜4は、黒板ふきで消した場合に、起毛した黒板ふきの繊維がチョーク保持部8の内部まで届き、チョーク粉をきれいに除去するため、高い消去性を示す。なお、平坦な比較例2や、チョーク保持部8が開放した形状の比較例4では、消去性に関していえば高い消去性を示す。
(結論)
評価5を実用範囲とすれば、耐摩耗性、筆記性、消去性を併せて満足するものは、チョーク掻き取り部7の最大高さが100μmの実施例1から340μmの実施例5までが該当する。さらに望ましい評価である8では、実施例1からチョーク掻き取り部7の最大高さが200μmの実施例4が該当する。さらに、筆記性が評価9以上のチョーク掻き取り部7の最大高さが180μmの実施例2〜実施例4が該当する。そして、最も望ましいのは、チョーク掻き取り部7の最大高さが160μmの実施例2である。
(別例)
なお、実施形態では梨地柄を挙げているが、本発明は、黒板として機能する壁紙ではあるが、壁紙として意匠性も重要な要素である。エンボス加工の版としては、室内装飾の観点から、多少筆記性や消去性が劣るとしても、目的によっては意匠性を優先して、梨地柄に替えて、例えば、木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、万線状溝などを採用することもできる。
そのためには、エンボス柄の凸部には密接にチョーク掻き取り部7を形成するとともに、チョーク掻き取り部7が角張った形状のときには消去性が低下しないように開放した凹部を備えたチョーク保持部8を形成するとともに、その高低差を100〜340μmの範囲とすることが好ましい。
(実施形態の作用・効果)
上記実施形態の壁紙によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)筆記性
本実施形態の壁紙WPでは、黒板及び黒板塗料と同レベルの高い筆記性を示し、黒板の代用としてチョークCHによる文字や絵を容易に描くことができる。チョーク掻き取り部7の最大高さに比べ、その最大幅が1〜5倍となっており、チョーク掻き取り部7の形状が撓みにくく座屈しにくいため、チョークの筆圧を高く維持することで筆記性を高めている。さらに、合成樹脂層2は、発泡剤を調整して発泡倍率を低く、同様に可塑剤も調整して合成樹脂層2の硬度を高くして、チョークの筆圧を高めている。
(2)視認性
また、本実施形態の壁紙WPでは色彩を黒板と同様な色彩にすれば、黒板及び黒板塗料と同レベルの視認性を示し、チョークであっても壁に鮮明に文字や絵を描くことができる。
(3)消去性
一方で、一旦チョークで書いた文字や絵は、通常の黒板ふきでも簡単にきれいに消去できる。さらに、防汚層3を有しているため、乾燥したあるいは湿らせたウエスで、完全に消去することができる。
(4)耐摩耗性
防汚層3は、高い強度を有しているので、高い耐摩耗性を示す。さらに、チョーク掻き取り部7は略球面上の形状をしているため、チョークによる筆記や、消去するときに応力が集中しにくい。また、チョーク掻き取り部7の最大高さに比べ、その幅が1〜5倍となっており、撓みにくく座屈しにくいため、さらに耐摩耗性を高めている。さらに、合成樹脂層2は、発泡剤を調整して発泡倍率を低くしているため、耐摩耗性が高い。同様に可塑剤も調整して、耐久性を高めている。
(5)意匠性
実施形態では、防汚層3は透明なものを採用しており、合成樹脂層2に自由に着色剤で色彩を付与したり、表面を印刷することで、従来の黒板にはない、自由な色彩を演出することができる。合成樹脂層2の表面に印刷したインクは、強度の高い透明な防汚層3に保護されるため、剥がれたり磨り減ったりすることがない。
例えば、合成樹脂層に木目などの印刷もでき、インテリアに合わせた意匠でありながら、まるで木の板に、自由に文字や絵を筆記し消去できるように見える。
また、壁紙WP自体に、装飾性を持たせることも簡単であり、壁紙自体に予め黒板のような枠を描いたりすることも簡単である。
また、エンボス模様で、表面に立体的な変化を付与することができ、質感を変化させた意匠的な効果も高い。
(6)柔軟性・加工性
従来の黒板壁紙とは異なり、柔軟性のある壁紙であるため、曲面からなる壁面に沿った黒板とすることもでき、下地の多少の凹凸も、吸収することができる。
家具などにも、サイズに合わせて自由に切り貼りすることもできる。
板さえあれば、簡単に黒板を制作することができる。
(7)施工が容易
従来の黒板に比較すると、極めて軽量であり、重量物である黒板を支えるような下準備は不要である。また、接着剤で壁面に貼着するだけであるので、極めて簡単に設置できる。撤去や貼り直しも極めて簡単である。
また、本実施形態の壁紙WPの合成樹脂層2は、厚みがあり、多少の弾力や伸縮性も備えているため、黒板シートのように下地の高度の平面性が要求されないので、多少の下地の凹凸は許容される。
(8)防火性・難燃性・耐熱性
実施形態の壁紙WPの防火性能は、不燃性能の基準を満たすことができるので、内装材として使用箇所等の制限なく使用することが可能となる。
(9)防汚性
防汚層3は、その素材から基本的な防汚性能を有し、水性・油性のマーカや、クレヨン、コーヒーや紅茶などで汚染されても、簡単に除去できる。そのため汚損しやすい黒板に替えて、キッチンや子供部屋などの黒板として好適に使用できる。
(10)耐衝撃性
本実施形態の壁紙では、表面の防汚層3は、高い耐衝撃性を有し、傷つきにくくなっており、キッチンや子供部屋などの黒板として安心して使用できる。
(11)経済性
通常の壁紙とコストは大きく変わらず、高価な黒板に比較すれば、極めて経済性が高い。短期間の仮設黒板としても低コストで使用できる。
(12)製造容易性
通常の壁紙の製造と同様にエンボス加工で一定の形状を形成するので、製造が容易で、製造コストも低い。
1…裏打層、2…合成樹脂層、3…防汚層、4…接着層、5…エンボスローラ、5a…凹部、5b…凸部、6…圧力ローラ、7…チョーク掻き取り部、8…チョーク保持部、9…鏨(工具)、CH…チョーク、WP…壁紙

Claims (7)

  1. 壁面に貼着するための裏打層と、
    該裏打層に積層された熱可塑性樹脂からなる合成樹脂層と、
    該合成樹脂層の表面に積層された防汚層とを備えた壁紙であって、
    該壁紙の表面に、多数の先端部が球面状の凸部であるチョーク掻き取り部と、
    該チョーク掻き取り部間に形成された前記チョーク掻き取り部の先端部より曲率が大きな曲面からなる凹部であるチョーク保持部とから形成された凹凸面を備え、当該チョーク掻き取り部の最大高さが、100〜340μmであることを特徴とするチョークによる筆記用の壁紙。
  2. 前記チョーク掻き取り部の最大高さが、160〜200μmであることを特徴とする請求項1に記載の壁紙。
  3. 前記防汚層は、厚さ10〜20μmのエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フィルムがラミネートされた状態であることを特徴とする請求項1又は2に記載の壁紙。
  4. チョーク掻き取り部に接するチョーク保持部の底部から、当該チョーク掻き取り部を挟んで対向する底部までのチョーク掻き取り部の最大幅が、当該チョーク掻き取り部の高さの1〜5倍であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の壁紙。
  5. チョークによる筆記用の壁紙の製造方法であって、
    壁面に貼着するための裏打層に熱可塑性樹脂からなる合成樹脂層を積層する工程と、
    該合成樹脂層の表面に防汚層を積層する工程と、
    積層された合成樹脂層と防汚層に、最大高さが、100〜340μmとなるように、多数の先端部が球面状の凸部であるチョーク掻き取り部と、該チョーク掻き取り部間に形成された前記チョーク掻き取り部の先端部より曲率が大きな曲面からなる凹部であるチョーク保持部とからなる凹凸面をエンボス加工により形成する工程と
    を備えたことを特徴とするチョークによる筆記用の壁紙の製造方法。
  6. 前記エンボス加工は、金属製のエンボスローラの表面に先端が円柱側面形状若しくは球状の金属工具を無方向に衝撃させることで、すり鉢状の凹面を多数形成して原柄を作成し、これを壁紙に転写することで、壁紙の表面に多数の球面状の凸部であるチョーク掻き取り部と、該チョーク掻き取り部との間に形成された凹部であるチョーク保持部とを形成する
    ことを特徴とする請求項に記載のチョークによる筆記用の壁紙の製造方法。
  7. 前記エンボス加工は、金属製のミルローラの表面に先端が円柱側面形状若しくは球状の金属工具を無方向に衝撃させることですり鉢状の凹面を多数形成した原柄を反転した形状を作成し、該ミルローラを金属性のローラに押し付けてエンボスの原柄を転写してエンボスローラを作成し、該エンボスローラを壁紙に転写することで、壁紙の表面に多数の球面状の凸部であるチョーク掻き取り部と、該チョーク掻き取り部との間に形成された凹部であるチョーク保持部とを形成する
    ことを特徴とする請求項に記載のチョークによる筆記用の壁紙の製造方法。
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