JP5519185B2 - 筆記シート - Google Patents

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本発明は、筆記シートに関する。詳しくは、凹凸を有する表面クリア層、クリアフィルム層、ベースフィルム層、及び粘着剤層からなる筆記シートに関する。
ホワイトボード兼スクリーンとして使用されるシートが実用化されている。
このようなシートは、ホワイトボードとして、マーカーで筆記が可能であること(筆記性)、かつマーカーで記載した文字等がイレーサーで消去できること(消去性)、さらにスクリーンとして、各種プロジェクタで投影した画像が眩しくなく目視できること(防眩性)が要求される。
従来ホワイトボード兼スクリーンとして、基材に、アクリル系モノマーから構成される紫外線硬化型樹脂製の皮膜を有し、基材の表面側または裏側からエンボスを施した筆記ボード/反射型スクリーン両用シートが開示されている(例えば、特許文献1。)。このシートの皮膜を構成する樹脂にはフッ素は含まれていない。また、白色基材と、活性化光線が照射されることによって親水性あるいは極性が増強されたフッ素フィルムを貼り合せたラミネートフィルムのフッ素フィルムの表面に、エンボス版によりエンボスを転写したホワイトボード用シートが開示されている(例えば、特許文献2。)。
また、ホワイトボード兼スクリーンをスクリーンとして使用する際、ホワイトボードに、プロジェクタ等のライトが継続して照射されるため、ホワイトボード兼スクリーンが加熱される。その際、ホワイトボード兼スクリーンの表面形状が保持できず、防眩性が低下する。そのため、ホワイトボード兼スクリーン表面が加熱されても、表面形状を保持し、防眩性を維持できる筆記シートが望まれていた。
特許文献3及び特許文献4には、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーと、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーをブレンドした組成物を硬化したアクリル系フィルムが記載されている。このようなアクリル系フィルムは、画像受容性材料、粘着テープの基材、またはポリ塩化ビニル樹脂の代替材料等として用いられている。
国際公開第01/32440号パンフレット 特開平11−254885号公報 特開2007−210240号公報 特開2006−240270号公報
本発明は、ホワイトボード兼スクリーンとして使用されるシートの要求特性である筆記性、消去性、防眩性の他、シート表面のクラックの発生が無く、表面に傷がつきにくい筆記シートを提供することを目的とする。また本発明は、ホワイトボード兼スクリーン表面が加熱されても、表面の凹凸形状を保持し、防眩性を維持することができる筆記シートを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、(i)凹凸を有し、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーおよび/またはフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーを構成要素とする樹脂を含む塗膜であり、かつ前記樹脂が固形分換算で0.02質量%〜0.1質量%のフッ素を含む表面クリア層、
(ii)アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び架橋剤を含み、かつ一方のポリマーの重量平均分子量が4万〜20万でガラス転移温度が20℃以上であり、他方のポリマーの重量平均分子量が40万〜100万でガラス転移温度が0℃以下である(メタ)アクリル系ポリマーを含むフィルム形成樹脂からなるクリアフィルム層、
(iii)ベースフィルム層、及び
(iv)粘着剤層
からなる筆記シートを提供するものである。
本発明の筆記シートは、筆記性、消去性、防眩性に優れ、さらにシート表面のクラックの発生がなく、耐擦傷性に優れ表面に傷がつきにくいホワイトボード兼スクリーンとして使用可能なシートを提供することができる。さらに、本発明の筆記シートは、カルボキシル基を含むポリマーとアミノ基を含むポリマーを高密度に架橋した耐熱性を有するフィルム形成樹脂からなるクリアフィルム層を有するため、例えばプロジェクタのライトによりシートが加熱されても、表面形状を保持することができる。そのため、スクリーンとして使用した際に加熱による防眩性の低下を防止することができる。
本発明の筆記シートの一例を示す断面図である。
本発明の筆記シートは、表面クリア層、ベースフィルム層、及び粘着剤層からなる。これらの層は、表面クリア層、クリアフィルム層、ベースフィルム層、及び粘着剤層の順に積層されることが好ましく、さらに粘着剤層に接するようにライナーを積層してもよい。
本発明の筆記シートは、表面クリア層の凹凸面と反対側の面に、カルボキシル基含有酸性ポリマーとアミノ基含有塩基性ポリマーの混合物を高密度に架橋したポリマーにより形成したクリアフィルム層を有する。かかるクリアフィルム層では、二種のポリマー間の酸塩基相互作用により、筆記シートを加熱した際に発生する凹凸形状の戻り(平面化)を抑制できる。そのため、前記筆記シートをスクリーンとして使用し、プロジェクタによる熱にさらされた場合も、防眩性を維持することができる。
前記表面クリア層は、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーおよび/またはフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーを構成要素とする樹脂を含む。前記樹脂は、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマー、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマー、またはフッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーとフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーとの混合物を構成要素とすることができる。あるいは、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーとフッ素官能基を有しない紫外線硬化型のモノマーとの混合物、フッ素官能基を有しない紫外線硬化型のアクリル系オリゴマーとフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーとの混合物を構成要素とすることもできる。いずれの場合も、さらに公知の光重合性モノマー、公知のポリマー、および/または公知の光重合開始剤を含んでも良い。
そして前記樹脂は、固形分換算で約0.02質量%〜約0.1質量%のフッ素を含む。かかる含量のフッ素を含むことにより、筆記シートの筆記性、消去性が向上し、また表面クリア層表面にクラックが発生しにくくなる。フッ素含量は、約0.02質量%〜約0.1質量%、約0.02質量%〜約0.09質量%、約0.03質量%〜約0.09質量%、または約0.033質量%〜約0.084質量%とすることができる。
前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーとしては、フッ素官能基を有し、紫外線の照射によって架橋硬化する、分子量が約400〜約10000程度のオリゴマーを用いることができる。このようなオリゴマーとしては、例えばアクリル系オリゴマー、またはアクリルウレタン系オリゴマーを挙げることができる。さらに、前記アクリル系オリゴマーとしては、エポキシ系アクリレート、ポリエステル系アクリレート、またはポリウレタン系アクリレート等を、前記アクリルウレタン系オリゴマーとしては、ポリエーテルウレタンアクリレートをそれぞれ挙げることができる。前記樹脂において、かかるオリゴマーの含量は、前記樹脂中のフッ素含量が所望の値となるように、また本発明の表面クリア層が形成できるように適宜選択することができ、特に限定されない。例えば、前記樹脂全体の約5質量%〜約80質量%(固形分換算)とすることができる。
前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーとしては、フッ素官能基を有し、紫外線の照射によって架橋硬化するモノマーを用いることができる。このようなモノマーとしては、例えば、フッ素官能基置換を有する、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ヒドロキシピバル酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、またはアクリロイルモルホリン等から選ばれる1種以上を使用することができる。前記樹脂において、かかるモノマーの含量は、前記樹脂中のフッ素含量が所望の値となるように、また本発明の表面クリア層が形成できるように適宜選択することができ、特に限定されない。例えば、前記樹脂全体の約5質量%〜約80質量%(固形分換算)とすることができる。
前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーと前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のアクリル系モノマーを同時に用いる場合、これらの合計は前記樹脂中の約80質量%〜約99.5質量%(固形分換算)とすることができる。
前記フッ素官能基を有しない紫外線硬化型のオリゴマーとしては、フッ素官能基を有さず、紫外線の照射によって架橋硬化する分子量が約400〜約10000程度のオリゴマーを用いることができる。このようなオリゴマーとして、例えばアクリル系オリゴマー、またはアクリルウレタン系オリゴマーを挙げることができる。さらに、前記アクリル系オリゴマーとしては、エポキシ系アクリレート、ポリエステル系アクリレート、またはポリウレタン系アクリレート等を、前記アクリルウレタン系オリゴマーとしては、ポリエーテルウレタンアクリレートをそれぞれ挙げることができる。かかるオリゴマーの含量は、前記樹脂中のフッ素含量が所望の値となるように、また本発明の表面クリア層が形成できるように適宜選択することができ、特に限定されない。例えば、前記樹脂全体の約5質量%〜約80質量%(固形分換算)とすることができる。
前記フッ素官能基を有しない紫外線硬化型のモノマーとしては、フッ素官能基を有さず、紫外線の照射によって架橋硬化するモノマーを用いることができる。このようなモノマーとしては、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオベンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ヒドロキシビバリン酸エステルネオベンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、またはアクリロイルモルホリン等から選ばれる1種以上を使用することができる。前記樹脂において、かかるモノマーの含量は、前記樹脂中のフッ素含量が所望の値となるように、また本発明の表面クリア層が形成できるように適宜選択することができ、特に限定されない。例えば、前記樹脂全体の約5質量%〜約80質量%(固形分換算)とすることができる。
前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーまたは前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマー中に含まれるフッ素官能基としては、例えば、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖アルキル基の水素原子の少なくとも1つがフッ素原子で置換されたフルオロアルキル基を挙げることができる。
このようなフルオロアルキル基として、具体的には例えば、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、2−(パーフルオロヘキシル)エチル、2−(パーフルオロオクチル)エチル、2−(パーフルオロデシル)エチル、6−(パーフルオロエチル)ヘキシル、6−(パーフルオロブチル)ヘキシル、6−(パーフルオロヘキシル)ヘキシル、6−(パーフルオロオクチル)ヘキシル、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブタノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)エチル、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エチル、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチル、6−(パーフルオロ−1−メチルエチル)ヘキシル、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)ヘキシル、6−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)ヘキシル、または6−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)ヘキシルが挙げられる。
前記公知の光重合性モノマーは、従来積層フィルムの表面層あるいは表面コーティングとして使用されるものを適宜使用することができ、特に限定されない。かかるモノマーの含有量は特に限定されないが、例えば、前記樹脂全体の約5質量%〜約50質量%(固形分換算)とすることができる。
前記公知のポリマーは、従来積層フィルムの表面層あるいは表面コーティングとして使用されるものを適宜使用することができ、特に限定されない。かかるポリマーの含有量は特に限定されないが、例えば、前記樹脂全体の約5質量%〜約50質量%(固形分換算)とすることができる。
前記光重合開始剤としては、従来公知の開始剤を用いることができるが、具体的には例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ジャパン社製イルガキュア(R)184)、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(R)651)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製ダロキュア(R)1173)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製イルガキュア(R)907)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフォスフィンオキサイド、またはビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等を挙げることができる。これらの開始剤は1種類または2種類以上を使用することができる。
本発明の紫外線硬化型アクリル系樹脂組成物中の光重合開始剤の含有量としては前記樹脂全体約0.5質量%〜約20質量%、または約1質量%〜約10質量%(固形分換算)とすることができる。
前記表面クリア層を構成する樹脂として、具体的には例えば、
セイカビームP−1301(大日精化工業株式会社製:ポリエーテルウレタンアクリレート、アクリル系モノマー、及び光重合開始剤を含み、フッ素官能基を含まない樹脂:固形分80%)、
SN−5X−7624(サンノプコ株式会社製:ポリエーテルウレタンアクリレート、光重合性モノマー、ポリエステルウレタン、及び光重合開始剤を含み、フッ素官能基を含まない樹脂:固形分40%)、及び
アデカオプトマーKR566(株式会社ADECA製:アクリル系モノマー及び光重合開始剤を含み、フッ素官能基を含まない樹脂:固形分80%)
から選ばれる一つと、
ディフェンサFH−800ME(大日本インキ株式会社製:フッ素官能基含有ウレタンアクリレート、光重合性モノマー、及び光重合開始剤を含む:固形分90%)との混合物を挙げることができる。
上記それぞれの樹脂の含量は、例えば、次の通りである。
(I)セイカビームP−1301、SN−5X−7624、およびアデカオプトマーKR566から選ばれる一つを約100質量部、及び
(II)ディフェンサFH−800MEを、上記(I)100質量部に対して約25質量部〜約100質量部とすることができる。
本発明の表面クリア層は、クリアフィルム層とは反対側の面に凹凸を有する。そのため、前記表面クリア層は、その表面の光沢度が押さえられ、本発明の筆記シートをプロジェクタとして使用した場合も眩しくなく、筆記シートに投影された画像をいろいろな角度から見ることができる。具体的には、表面クリア層表面の60度鏡面光沢度が、約30%以下、または約10%〜約30%であることが好ましい。通常この範囲の60度鏡面光沢度が眩しさを感じないとされる。
表面クリア層の凹凸形状は、ランダムでも規則的であってもよく、特に限定されない。例えば、算術平均粗さ(Ra)(JIS B 0601−2001)は、約1μm〜約5μmに、凸部間の平均間隔(Sm)(JIS B 0601−1994)は、約200μm〜約800μmに、また最大断面高さ(Rt)(JIS B 0601−2001)は、約1μm〜約30μmとすることができる。
より好ましくは、算術平均粗さ(Ra)を約1μm〜約5μmに、凸部間の平均間隔(Sm)を約200μm〜約800μmに、かつ最大断面高さ(Rt)を約1μm〜約30μmとすることができる。
本発明の表面クリア層は、従来公知の方法により、クリアフィルム層表面に樹脂組成物溶液を塗布、重合、乾燥することにより製造することができる。例えば、前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマー及び/またはフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーと、必要に応じて光重合性モノマー及び/または光重合開始剤とを溶媒中で混合して組成物溶液を作成し、クリアフィルム層となるフィルム上に塗布、硬化し、さらに、例えばエンボス加工を施すことにより製造することができる。
組成物溶液の塗布は、例えばワイヤーバーコーティング等のバーコーティング、ナイフコーティング、またはグラビアコーティング等、従来公知のコーティング方法により行うことができる。また、組成物溶液の硬化は、UVオーブン等を用いて行うことができる。また、エンボス加工については以下に説明する。
エンボス加工は、従来公知の方法を採用することができる。通常、エンボス加工用ロールとバックアップロールとの間に、表面クリア層とクリアフィルム層とを積層したシートを挟み、エンボス加工用ロール表面のパターンを表面クリア層表面に転写する様にして行う。エンボス加工は、加熱しながら行うのが好ましい。加熱温度は従来公知の範囲で、使用する樹脂の特性等に合わせて適宜調整すればよく特に限定されない。例えば、約50℃〜約270℃程度を使用することができる。またエンボス加工時のロールの圧力も従来公知の範囲から選択可能であり特に限定されない。例えば、約0.4MPa〜約1.0MPaの範囲から選択することができる。
前記バックアップロールは、前記加工用ロールと同じ材質のものでも良いが、通常、ラバーやコットン等の柔軟な材料からなる表面被覆材を金属ロールの表面に巻きつけて形成した、軟質ロールを使用することができる。なお、その他の加工条件は、従来のシートの保護層の表面をエンボス加工する一般的な方法に準ずる。
前記凹凸形状は、表面クリア層のみならずこれに接するクリアフィルム層、さらにベースフィルム層にも及んでもよい。
前記表面クリア層の厚さは、特に限定されないが、例えば、約2μm〜約20μm、または約2μm〜約6μmとすることができる。
クリアフィルム層は、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、及び架橋剤を含むフィルム形成樹脂からなる。
本明細書において「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味する。
アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーを得る方法の一つとしては、モノエチレン性不飽和モノマーと、アミノ基を含有する不飽和モノマーとを共重合することが挙げられる。カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーを得る方法の一つとしては、モノエチレン性不飽和モノマーと、カルボキシル基を含有する不飽和モノマーとを共重合することが挙げられる。
これらの共重合は、ラジカル重合により行なうことができる。この場合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合等の公知の重合方法を用いることができる。開始剤としては過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、ビス(4−ターシャリーブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートのような有機過酸化物や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、4,4’−アゾビスー4−シアノバレリアン酸、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオン酸)ジメチル、アゾビス2,4−ジメチルバレロニトリル(AVN)等のアゾ系重合開始剤が用いられる。
開始剤の使用量は、モノマー混合物100質量部あたり、通常0.05〜5質量部とされる。
モノエチレン性不飽和モノマーは、ポリマーの主成分となるものであって、一般には式CH=CRCOOR(式中、Rは水素又はメチル基であり、Rは直鎖、環状又は分岐状のアルキル基、フェニル基、アルコキシアルキル基、フェノキシアルキル基、ヒドロキシアルキル基、または環状エーテル基である。)で表される。このようなモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートが用いられる。また、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等のフェノキシアルキル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレートや2−メトキシブチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の環状エーテル含有(メタ)アクリレートなども用いることができる。所望の特性を得るために、目的に応じて1種又は2種以上のモノエチレン性不飽和モノマーを使用できる。
アミノ基を含有する不飽和モノマーとしては、たとえば、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート(DMAEA)、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)などのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DMAPAA)、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルビニルエーテル、N,N−ジエチルアミノエチルビニルエーテルなどのジアルキルアミノアルキルビニルエーテル、およびそれらの混合物が挙げられる。他のアミノ基を含有する不飽和モノマーとしては、ビニルピリジン、ビニルイミダゾールなどの含窒素複素環を有するビニルモノマーに代表される3級アミノ基を有するモノマー、3級アミノ基を含有するスチレン(例えば、4−(N,N−ジメチルアミノ)−スチレン、4−(N,N−ジエチルアミノ)−スチレンなど)が挙げられる。
カルボキシル基を含有する不飽和モノマーとしては、不飽和モノカルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸等)、不飽和ジカルボン酸(例えば、マレイン酸、イタコン酸等)、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチルアクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、および2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等が使用できる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーまたはアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、モノエチレン性不飽和モノマーを主成分として、具体的には80〜99.5質量部の範囲に対して、カルボキシル基またはアミノ基を含有した不飽和モノマーを0.5〜20質量部の範囲で共重合して得るのが好ましい。
アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、またはカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのうち一方の重量平均分子量を、例えば、約4万〜約20万とし、他方を、約40万〜約100万とすることができる。
または、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、例えば、約4万〜約20万、約4万〜約20万、または約4万〜約20万とし、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、例えば、約40万〜約100万、または約40万〜約80万とすることができる。
これらのポリマーの重量平均分子量は、そのポリマーから作製されるフィルム形成樹脂の様々な性能のバランスを考慮して選択することができる。
重量平均分子量(Mw)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略記)により測定することができる。測定条件は以下の通りである。
実験機器:HP−1090 Series II (ヒューレットパッカード社製)
カラム :Plgel MIXED−Bx2(300mm、OD 7.5mm、ID5mm、Agilent Technologies社製)
検出器 :RI(refractive index)
溶媒 :テトラヒドロフラン
流速 :1.0ml/分
試料濃度:0.1%
標準 :ポリスチレン
前記フィルム形成樹脂において、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、またはカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのうち一方のTgは20℃以上であり、他方は0℃以下である。
例えば、アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)を、約20℃以上、約40℃以上、または約60℃以上とすることができ、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのTgを、約0℃以下、約−20℃以下、または約−40℃以下とすることができる。
高いTgを有するポリマーはフィルムの高い引張強さを発揮させ、低いTgを有するポリマーはフィルムの低温での伸び特性を良好にするため、強靭性に優れ、引張強さと伸び特性とのバランスに優れたフィルム形成樹脂を得られる。
Tgが20℃以上のポリマーは、単体で重合したホモポリマーが20℃以上のTgを有するモノエチレン性不飽和モノマーを主成分として共重合することにより得られる。Tgが20℃以上のアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、例えば、メチルメタクリレート、またはn−ブチルメタクリレートなどを主成分として共重合することにより得られる。
Tgが0℃以下のポリマーは、単体で重合したホモポリマーが0℃以下のTgを有するモノエチレン性不飽和モノマーを主成分として共重合することにより得られる。Tgが0℃以下のカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーは、例えば、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、または2−エチルヘキシルアクリレートなどを主成分として共重合することにより得られる。
アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、及びカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、各ポリマーがn種類のモノマーから共重合されているとして、FOXの式(下式)より求めることができる。
1/Tg=X1/(Tg1+273.15)+X2/(Tg2+273.15)+・・・+Xn/(Tgn+273.15)
(Tg1:成分1のホモポリマーのガラス転移点
Tg2:成分2のホモポリマーのガラス転移点
X1:重合の際に添加した成分1のモノマーの重量分率
X2:重合の際に添加した成分2のモノマーの重量分率
X1+X2+・・・+Xn=1)
架橋剤としては、カルボキシル基と反応することのできる官能基を有するものを用いることができ特に限定されない。例えば、ビスアミド系架橋剤(例えば、1,1’−イソフタロイル−ビス(2−メチルアジリジン))、アジリジン系架橋剤(例えば、日本触媒製ケミタイトPZ33、アビシア製NeoCryl CX−100)、カルボジイミド系架橋剤(例えば、日清紡製カルボジライトV−03,V−05,V−07)、エポキシ系架橋剤(例えば綜研化学製E−AX,E−5XM,E5C)等を用いることができる。この架橋剤の添加量は、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー100質量部に対して約0.01〜約10質量部、または約1〜約10質量部とすることができる。
かかる添加量により、高度に架橋し、耐熱性が改善したフィルム形成樹脂を得ることができる。
本発明のクリアフィルム層は、例えば1種類以上のカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、1種類以上のアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、及び架橋剤とを従来公知の方法により混合した後、通常のフィルム成形方法により作製することができる。具体的には例えば、これらのポリマー溶液を混合し、必要であれば粘度を調整するために、トルエン、酢酸エチル等の揮発性溶媒を加え、剥離ライナーの剥離面上に塗布し、ポリマー溶液の揮発性溶媒を乾燥させることによりフィルムを作製することができる。この塗布装置としては、通常のコータ、たとえば、バーコータ、ナイフコータ、ロールコータ、ダイコータ等を用いることができる。また、このフィルムは溶融押出成形法によっても作製することができる。
クリアフィルムの作製において、各(メタ)アクリル系ポリマーの配合比を変えることにより、所望の引張強さ、及び伸び特性を有するフィルムを得ることができる。具体的には、各(メタ)アクリル系ポリマーのうちTgが20℃以上のポリマーとTgが0℃以下のポリマーの配合比(質量比)は10:90〜90:10、より好ましくは20:80〜90:10、より好ましくは30:70〜90:10、さらにより好ましくは50:50〜90:10である。
このとき、カルボキシル基含有(メタ)アクリルポリマーに含まれるカルボキシル基含有モノマーの当量(C)が、アミノ基含有(メタ)アクリルポリマーに含まれるアミノ基含有モノマーの当量(A)に対して1以上とすることができる。この場合、すなわち(A)/(C)のモル数換算での当量比が1以上の場合、加熱時の凹凸形状保持率がより改善される傾向がある。
前記クリアフィルム層の厚さは、特に限定されないが、例えば、約11μm〜約100μm、約11μm〜約50μm、または約13μm〜約30μmとすることができる。
ベースフィルム層は、熱可塑性樹脂からなるフィルムを用いることができる。前記熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、PETやPET−G等のポリエステル系樹脂、またはセルロース系樹脂等を挙げることができる。これらのフィルムが白色であれば、本発明の筆記シートはホワイトボード様のシートになるが、白色に限定されない。
前記ベースフィルム層の厚さは、特に限定されないが、例えば約50μm〜約300μmとすることができる。
粘着剤層は、従来公知の粘着剤からなる。このような粘着剤としては特に限定されないが、例えば、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、またはポリウレタン系粘着剤などを挙げることができる。
前記粘着剤層は、例えば、ライナーの剥離面の上に塗膜化した粘着剤層を有するライナー付き粘着剤層を用意し、この粘着剤層とベースフィルム層とをドライラミネートすることによって形成される。
前記粘着剤層の厚さは、特に限定されないが、例えば約5μm〜約200μmとすることが出来る。
本発明の筆記シートは、その粘着剤層の外側面にさらにライナーを積層することができる。このようなライナーは、粘着テープなどの分野で一般的に使用されているものでよく、特定の部材に限定されるものではない。好適なライナーとしては、例えば、紙、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、または酢酸セルロース等のプラスチック材料、あるいはこのようなプラスチック材料で被覆又はそれを積層された紙やその他の材料などを挙げることができる。これらのライナーは、そのまま使用してもよいが、シリコーン処理あるいはその他の方法で処理して剥離特性を向上させた後に使用することができる。
本発明の筆記シートは、従来公知の方法を適宜選択することにより製造することができる。一例を以下に説明する。
まず、ベースフィルム層に、上述した方法でクリアフィルム層、続いて表面クリア層を設けて筆記シート前駆体を作成する。続いて、筆記シート前駆体の表面クリア層側からエンボス加工を施す。ライナーに、粘着剤溶液を公知の方法により塗布、乾燥して粘着剤層を作成し、粘着面をエンボスを施した筆記シート前駆体のベースフィルム層に積層し、本発明の筆記シートを得る。
前記筆記シート全体の厚さは、特に限定されないが、例えば、約80μm〜約500μmとすることができる。
本発明の筆記シートは、ホワイトボード等に代表される筆記ボードと、各種プロジェクタ用のスクリーンの両方の機能を兼ね備えている。ホワイトボード用基台等に貼り付けることにより、可動式の筆記ボード兼スクリーンとして用いることができる。また、前記筆記シートを直接壁面に貼付することにより、さらに壁紙として使用することもできる。後者の場合、会議室等の壁がそのまま筆記ボード兼スクリーンとなるので、省スペースに貢献することができる。
本明細書において、以下の略称を用いることがある。
MMA :メチルメタクリレート
BMA :ブチルメタクリレート
DMAEMA :ジメチルアミノエチルメタクリレート
BA :n−ブチルアクリレート
AA :アクリル酸
2EHA :2−エチルへキシルアクリレート
Vac :酢酸ビニル
AN :アクリロニトリル
EtAc :酢酸エチル
MEK :メチルエチルケトン
実施例1
厚さ50μmの剥離処理ポリエステルフィルム(帝人デュポンフィルム社製)に厚さ100μmの白色PET−Gフィルム(アキレス株式会社製)を熱ラミネートした。ハードポリマー1が100質量部、ソフトポリマー1が70質量部、またソフトポリマー1が100質量部に対して架橋剤1を5質量部添加し(いずれも固形分比)ポリマー溶液を得た。ポリマー同士の相溶性は良好であった。前記白色PET−Gフィルム上に前記ポリマー溶液をナイフコートにより塗布し、95℃で5分間乾燥及び架橋し15μm厚さのクリアフィルム層を得た。
さらに、セイカビームP−1301(アクリル系モノマー、オリゴマー及び光重合開始剤との混合物、固形分80%、大日精化工業株式会社製)100部に対し、ディフェンサFH−800ME(フッ素を含む官能基が含まれるアクリル系モノマー及び光重合開始剤との混合物、固形分90%、大日本インキ株式会社製)を67部の質量比で混合し、メチルエチルケトンで2倍に希釈した溶液を得た。前記溶液をワイヤーバーにより前記クリアフィルム層上に塗布し、UVオーブン(Fusion UV System製)で硬化させて、クリアフィルム層上に5μmの表面クリア層を有する筆記シート前駆体を得た。
得られた表面クリア層に、エンボスロール温度50℃、ラインスピード10mpmの条件でエンボス加工を行ない、算術平均粗さRa:3.9μm、凸部間の間隔:300μm、最大断面高さRt:25μmの表面形状を形成した。
続いて、両面ポリエチレンラミネート剥離紙(スリーエム社製)にアクリル系粘着剤(BA:AA=90:10と架橋剤1を固形分比100:0.2で混合)を乾燥後の厚さが40μmになるようにナイフコーティングにより、95℃で5分間乾燥して粘着剤層を得た。上記で得られた筆記シート前駆体の剥離処理ポリエステルフィルムを剥がし、粘着剤層とPET−Gフィルムとをラミネートして筆記シートを得た。
実施例2
クリアフィルム層の厚さを21μmに変更した以外は、実施例1と同様にしてサンプル作製した。
実施例3
ソフトポリマーをS2に変更した以外は、実施例1と同様にしてサンプル作製した。
実施例4
ソフトポリマーをS3、クリアフィルム層の厚さを23μmに変更した以外は、実施例1と同様にしてサンプル作製した。
実施例5
ソフトポリマーをS4に変更した以外は、実施例2と同様にしてサンプル作製した。
比較例1
クリアフィルム層を有しない以外は、実施例1と同様にしてサンプル作製した。
比較例2
クリアフィルム層の厚さを10μmに変更した以外は、実施例1と同様にしてサンプル作製した。
比較例3
クリアフィルム層の厚さを10μmに変更した以外は、実施例4と同様にしてサンプル作製した。
比較例4
クリアフィルム層の厚さを9μmに変更した以外は、実施例5と同様にしてサンプル作製した。
算術平均粗さ(Ra)測定
実施例・比較例で得られた各サンプルについて、ハンディサーフ(東京精密株式会社製)を用いて測定した。
凸部間の平均間隔(Sm)、及び最大断面高さ(Rt)の測定
実施例・比較例で得られた各サンプルについて、高性能非接触3次元表面粗さ測定システム(日本ビーコ株式会社製)を用いて測定した。
筆記性試験
評価用マーカーで試験片に碁盤目を書き、インクはじきの有無を目視で判断した。次のマーカーを評価に用いた。インクはじきがない場合“Good”、インクはじきがある場合“Poor”と判断した。結果を表3に示す。
Whiteboard marker補充タイプ中字太型(黒、赤、青、緑:パイロット株式会社製)
ホワイトボードマーカーノックル中字(黒、赤、青、緑:ぺんてる株式会社製)
アスクルオリジナルホワイトボードマーカー(黒、赤、青:ASKUL株式会社製)
ホワイトボードマーカー中字丸芯(黒、赤、青、緑:株式会社カウネット製)
ホワイトボードマーカー中字(黒、赤、青、緑:三菱鉛筆株式会社製)
消去性試験
筆記性試験で使用した試験片を12時間室温で養生後、評価用イレーザーを用いて碁盤目の消去性を目視で判断した。次のマーカーを評価に用いた。2往復以内で消えた場合を“Good”、3往復以上4往復以内で消えた場合を“Fair”、5往復以上でも消えない場合は“Poor”と判断した。結果を表3に示す。
ボードイレーザー(プラス株式会社製)
ホワイトボードイレーザーヨクキエール(コクヨ株式会社製)
axisホワイトボードイレーザー(株式会社デビカ製)
光沢値測定(加熱前)
携帯用光沢計(株式会社村上色彩技術研究所製)を用いて60度鏡面光沢度を測定した。結果を表3に示す。
光沢値測定(加熱後)
30mm×50mmの大きさのサンプルを固定し、30mm垂直に離した位置から1400Wのドライヤーを30秒間当て、携帯用光沢計(株式会社村上色彩技術研究所製)を用いて、60度鏡面光沢度を測定した。結果を表3に示す。
光沢値保持性試験
加熱前と加熱後の光沢値の差を求めた。加熱前後の光沢値の差が3以下の場合は“Good”、3を越えて5以下の場合は“Fair”、5を超えた場合は“Poor”と判断した。結果を表3に示す。
Figure 0005519185
Figure 0005519185
Figure 0005519185
1 筆記シート
10 表面クリア層
12 クリアフィルム層
14 ベースフィルム層
16 粘着剤層
18 ライナー

Claims (5)

  1. (i)凹凸を有し、フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーおよび/またはフッ素官能基を有する紫外線硬化型のモノマーを構成要素とする樹脂を含む塗膜であり、かつ前記樹脂が固形分換算で0.02質量%〜0.1質量%のフッ素を含む表面クリア層、
    (ii)アミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー及び架橋剤を含み、かつ一方のポリマーの重量平均分子量が4万〜20万でガラス転移温度が20℃以上であり、他方のポリマーの重量平均分子量が40万〜100万でガラス転移温度が0℃以下である(メタ)アクリル系ポリマーを含むフィルム形成樹脂からなるクリアフィルム層、
    (iii)ベースフィルム層、及び
    (iv)粘着剤層
    からなる筆記シート。
  2. 前記フッ素官能基を有する紫外線硬化型のオリゴマーが、アクリル系オリゴマーまたはアクリルウレタン系オリゴマーである請求項1に記載の筆記シート。
  3. 前記クリアフィルム層が、 重量平均分子量が4万〜20万でガラス転移温度が20℃以上のアミノ基含有(メタ)アクリル系ポリマー、重量平均分子量が40万〜100万でガラス転移温度が0℃以下のカルボキシル基含有(メタ)アクリル系ポリマー、及び架橋剤を含む(メタ)アクリル系ポリマーからなる請求項1または2に記載の筆記シート。
  4. 前記凹凸が、エンボス加工によるものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の筆記シート。
  5. 前記表面クリア層表面の60度鏡面光沢度が30%以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の筆記シート。
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