JP6825867B2 - マルチパック用包装箱 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば缶ビール、発泡酒缶、チューハイ缶等のアルコール飲料缶;缶ジュース、缶コーヒー、缶紅茶、缶入り茶等のノンアルコール飲料缶等の飲料が充填された容器を一定数量並列した状態のまま包装するマルチパック用包装箱に関する。
従来、缶ビールや缶ジュース等の容器を複数個、一列でまたは複数列で起立させた状態のまま整列させて置き、複数個の容器からなる容器群の上面(天面)、側面および下面(底面)を包み込むようにして包装することのできる紙製のマルチパック用包装箱が使用されている。かかるマルチパック用包装箱は、一般に、容器群の上面(天面)を覆う上面板、上面板の対向する両端部のそれぞれに連接され、容器群の側面を覆う側面板、および各側面板の端部に連接され、容器群の下面(底面)を覆う底面板を備え、側面板が存在しない両端部において容器群の少なくとも一部の側面を視認可能な開口部が形成されている。
このようなマルチパック用包装箱を使用することにより、複数個の缶ビールや缶ジュース等を1個の包装体にまとめ、一度にかつ簡易に持ち運ぶことができるようになり、さらに、まとめ売りの効果もあいまって、当該マルチパック用包装箱の使用が近年急速に拡大しつつある。
このようなマルチパック用包装箱においては、コストダウンや紙資源の有効活用を図るために、マルチパック用包装箱の板紙幅を縮小して使用面積を縮小することが試みられている。しかしながら、マルチパック用包装箱の板紙幅を縮小すると、一般に、容器の保持力が低下する傾向となる。
そこで、例えば特許文献1に開示されているように、上述した上面板や底面板の一部を打ち抜くことによって形成された押圧フラップが折り目線を介して折り曲げ自在に接続され、この押圧フラップが内方に折り曲げられて、容器の頂部および底部が押圧されて容器が保持されるなど、マルチパック用包装箱を構成する部材の一部を容器保持用の部材として用いることで、容器の保持力を低下させないようにするマルチパック用包装箱が開示されている。
実用新案登録第3117734号公報
ところで、従来のマルチパック用包装箱は、特許文献1に開示されたように上面板や底面板の一部を打ち抜いて形成された押圧フラップを折り目線を介して内方に折り曲げて、容器の頂部や底部に押圧、すなわち押圧フラップを容器の一部に接触させることにより容器を保持している。
しかし、マルチパック用包装箱の上面板や底面板の一部からなる押圧フラップなどの、マルチパック用包装箱を構成する一部を容器に接触させて容器を保持するような場合において、容器群がマルチパック用包装箱に包装された状態で、例えばマルチパック用包装箱の底面板側から強い突き上げ力が加えられ、押圧フラップが接続された上面板の折り目線近傍に応力が集中してしまうと、折り目線の端部からマルチパック用包装箱の一部が破れたり亀裂が入ったりするような問題が発生する。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであって、外から衝撃が加えられたような場合において、破れや亀裂を生じ難くするマルチパック用包装箱を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、並列配置される複数の容器からなる容器群の上面を覆う上面板と、上面板の両側部に連接され、各容器の側面を覆うように対向配置される側面板と、側面板のそれぞれに連接され、互いに係着し得る係止部を有する底面板とを備え、係止部により底面板を係着することで容器群を包むように収納することができるとともに、側面板が存在しない両端部に容器群の一部の側面を視認可能な開口部が形成されるマルチパック用包装箱であって、上面板と側面板との連接部に位置する折り線の近傍には、複数の容器のうちの2つの開口部側のそれぞれに位置する2つの容器により折り線に平行な方向に挟まれて配置される少なくとも1つの容器の上部周縁に対応する孔部が形成されており、孔部は、その長手方向を前記折り線と略平行とする長孔であり、孔部の長手方向の長さが容器の頂部の直径に対して70〜122%の長さであり、孔部の周縁が、孔部が対応する容器の上部周縁に接触しないことを特徴とするマルチパック用包装箱を提供する。
上記発明(発明1)によれば、並列配置される複数の容器からなる容器群の上面を覆う上面板と、上面板の両側部に連接され、各容器の側面を覆うように対向配置される側面板と、側面板のそれぞれに連接され、互いに係着し得る係止部を有する底面板とを備え、係止部により底面板を係着することで容器群を包むように収納することができるとともに、側面板が存在しない両端部に容器群の一部の側面を視認可能な開口部が形成されるマルチパック用包装箱において、上面板と側面板との連接部に位置する折り線の近傍には、複数の容器のうちの2つの開口部側のそれぞれに位置する2つの容器により折り線に平行な方向に挟まれて配置される少なくとも1つの容器の上部周縁に対応する孔部が形成されており、孔部は、その長手方向を折り線と略平行とする長孔であり、孔部の周縁が、孔部が対応する容器の上部周縁に実質的に接触しないことで、マルチパック用包装箱の底面板側から衝撃が加えられたような場合であっても、孔部の周縁に応力が集中し難くなるため、上面板における破れや亀裂を生じ難くすることができる。
上記発明においては、孔部は側面板に形成されていても、折り線を跨ぐように形成されていてもよい。また、上記発明においては、孔部の長手方向の長さが40〜70mmであるのが好ましく、前記孔部の長手方向の長さが容器の頂部の直径に対して86〜122%の長さであるのが好ましく、孔部の長手方向の長さが50〜70mmであるのが好ましい。さらに、上記発明においては、孔部の形状は、略長方形状であるのが好ましい。
本発明によれば、マルチパック用包装箱の外から衝撃が加えられたような場合において、破れや亀裂を生じ難くすることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱を示す展開図である。 図2は、図1に示す展開された箱オリジナル紙を組み立てた本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱(容器が収納された状態)を示す斜視図である。 図3は、本発明の一実施形態における上面板とこの上面板の両端に連接する側面板との連接部近傍を示した部分拡大平面図である。 図4は、本発明の一実施形態における保持フラップ機構部とこれに隣接する上部開口穴(端部開口穴)との形態(図1におけるA部の形態)を主として示す部分拡大平面図である。 図5は、本発明の一実施形態における孔部の近傍の形態(図1におけるB部の形態)を示す部分拡大正面図である。 図6は、本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱の上面板を上方に持ち上げたときのたわみ量を説明する図である。 図7は、本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱の底部を示す、当該マルチパック用包装箱外部から見た平面図である。 図8は、本発明の他の実施形態に係るマルチパック用包装箱を示す斜視図である。 図9は、図8に示された本発明の他の実施形態に係るマルチパック用包装箱のC−C線における縦断面部分拡大図である。 図10は、本発明の他の実施形態に係るマルチパック用包装箱を示す斜視図である。 図11は、本発明の各実施形態における孔部の形状を変更した種々の形態を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態に係るマルチパック用包装箱について、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態においては、ビール缶を6個収納(直列した3缶を2列に並列配置させて収納)することのできるマルチパック用包装箱を例に挙げて説明するが、本発明に係るマルチパック用包装箱は、これに限定されるものではない。なお、以下の説明において、ビール缶を構成する各部の名称として、その上部に位置する略円形の「蓋」、蓋の周縁と連接された断面円形の「缶胴」、缶胴の下部に位置する「缶底」を使用する。
図1は、本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱を示す展開図であり、図2は、図1に示す展開された箱オリジナル紙を組み立てた本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱(容器が収納された状態)を示す斜視図であり、図3は、本発明の一実施形態における上面板とこの上面板の両端に連接する側面板との連接部近傍を示した部分拡大平面図であり、図4は、本発明の一実施形態における保持フラップ機構部とこれに隣接する上部開口穴(端部開口穴)との形態(図1におけるA部の形態)を主として示す部分拡大平面図であり、図5は、本発明の一実施形態における孔部の近傍の形態(図1におけるB部の形態)を示す部分拡大正面図であり、図6は、本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱の上面板を上方に持ち上げたときのたわみ量を説明する図であり、図7は、本発明の一実施形態に係るマルチパック用包装箱の底部を示す、当該マルチパック用包装箱の外部から見た平面図である。
本実施形態に係るマルチパック用包装箱1は、図1に示す展開シート(パック用シート)を組み立てることによって形成することができ、展開シートは、図1に示すように、横長の略矩形形状をなしている。
なお、本実施形態に係るマルチパック用包装箱1について説明する上で、便宜上、展開シートの短手方向を「幅方向」と、展開シートの長手方向を「長さ方向」と称することとする(図1に示した矢印を参照)。
図1に示す展開シートにおいて、その中央部は上面板2を構成し、上面板2の両端部のそれぞれに側面板3,4が折り線2aを介して連接されている。そして、側面板3における、上面板2が連接されている端部(折り線2a側)と対向する端部には底面板5が折り線3a,5aを介して連接され、側面板4における、上面板2が連接されている端部(折り線2a側)と対向する端部には底面板6が折り線3a,5aを介して連接されている。なお、折り線5aは、その両端部が開口部P側の端部にまで至るように側面板3,4と底面板5,6との境界部分に形成されているが、折り線3aは、開口部P側の端部にまでは至らないように側面板3,4と底面板5,6との境界部分に形成されている。
本実施形態においては、上面板2は、直列3個を並列2列に起立状態に整列させたビール缶6個の上面を覆うように、幅方向には略ビール缶3缶分、長さ方向には略ビール缶2缶分の長さからなる面積を備えている。そして、上面板2の両端部にはビール缶の側面を覆うようにその高さに相当する側面板3,側面板4がそれぞれ境界線をなす折り線2aを介して連接されている。なお、本実施形態に係るマルチパック用包装箱1として、2個×3列(並列(長さ方向)2個、直列(幅方向)3個)に並列配置してなるビール缶を収納可能なものを例に挙げて説明するが、このような態様に限定されるものではなく、例えば1個×3列(並列(長さ方向)1個、直列(幅方向)3個)に並列配置してなる容器(ビール缶)を収納可能なものや、2個×4列(並列(長さ方向)2個、直列(幅方向)4個)に並列配置してなる容器(ビール缶)を収納可能なものであってもよい。なお、図1に示すように、上面板2には、指を挿入して持ち上げるための2つのフィンガーホール16と、切取り線17とが形成されている。この切取り線17により、上面引裂き開口片が形成されており、上面引裂き開口片の引き剥がし操作が可能となっている。
底面板5,6には、互いに係着し得る係止部7(底面板5側)および係止部8(底面板6側)が、それぞれ形成されている。係止部7の係止孔7aと係止部8の切り込み部分8aとが対になり、また、係止部7の切り込み孔7bと係止部8の係止片部分8bとが対となり、底面板5,6が互いに係着される。この係止部7,8を介して2つの底面板5,6を互いに係着することで、マルチパック用包装箱1の底部50(図7参照)が構成される。なお、側面板3,4と底面板5,6との境界付近に形成されている容器底固定片34を折り目線34aを介して容器底側に谷折りによって折り込むことで容器底が容器底固定片34により固定される。
そして、係止部7,8を介して底面板5,6を係着することにより、複数の容器からなる容器群を包むように収納できるマルチパック用包装箱1が組み立てられる(図2参照)。その結果、側面板3,4が存在しない両端部において容器群の一部の側面を視認可能な開口部Pが、それぞれ形成されることになる。なお、以下の説明において、開口部P側に配置される容器を容器100Aとし、2つの開口部P側のそれぞれに位置する2つの容器100Aにより折り線2aに平行な方向に挟まれて配置される2つの容器を容器100Bとする(図3参照)。
図1〜3に示すように、側面板3,4の両端部(開口部P側)における上面板2側には、内部に収納される容器100Aがマルチパック用包装箱1の開口部Pから飛び出したり脱落したりするのを防止し得る、容器100Aの上部を保持するための保持フラップ機構部33が形成されている。
図4に示すように、保持フラップ機構部33は、開口部Pの内側に折り込まれて容器100Aを保持する機能を有する押込フラップ片33aと、容器100Aの上部を係止して抜き止め作用をする抜き止め帯片33bとを有する。
さらに、上面板2と側面板3,4との連接部の近傍であって、開口部Pに近い位置に、開口部P側に配置された4つの容器100Aのそれぞれに対応する4つの端部開口穴31が形成されている。この容器100Aに対応する端部開口穴31の縁部の一部が容器100Aの上部に当接することによって、開口部P側に配置される容器100Aの上部が係止される。
なお、保持フラップ機構部33の形状並びに押込フラップ片33a及び抜き止め帯片33bを構成する折り線の寸法や角度、端部開口穴31の形状は、マルチパック用包装箱1に収納される容器の胴径等に応じて、最適な保持力を奏し得るように設定され得る。
本実施形態においては、側面板3,4と上面板2との連接部に相当する2つの折り線2aのそれぞれの近傍に孔部32が形成されている。また、孔部32は、2つの開口部P側のそれぞれに位置する2つの容器100Aにより折り線2aに平行な方向に挟まれて配置される2つの容器100Bの上部周縁に対応するように側面板3,4に形成されている。すなわち、孔部32は、上述した端部開口穴31の間に位置するように側面板3,4に形成されている。なお、上部周縁には、缶を構成する円形の蓋の外周に位置する、蓋と缶胴とが接合されて形成される巻締部の周縁が含まれ、その巻締部の近傍に位置する缶胴の上部がさらに含まれていてもよい。また、「孔部32が容器100Bの上部周縁に対応するように形成されている」とは、複数の容器100A,100Bが収納されたマルチパック用包装箱1を側面板3(4)側から見たときに、容器100Bの巻締部の一部が孔部32から視認され得るように当該孔部32が形成されていることを意味する。
さらに、2つの孔部32は、図1〜図3に示されるように、その長手方向を折り線2aと略平行とする長孔であり、孔部32の形状はその長手方向の両端が丸みを帯びた略長方形状である。そして、本実施形態においては、孔部32の周縁が、上述した2つの容器100Bの上部周縁に実質的に接触していない。「孔部32の周縁が容器100Bの上部周縁に実質的に接触していない」状態とは、例えば、少なくとも孔部32の周縁に相当する丸みを帯びた両端のコーナー部が容器100Bの上部周縁、とりわけ蓋の巻締部に接触していない状態などをいう。これにより、上記の略中央に配置された2つの容器の缶底側(底面板5,6側)に衝撃が加えられた場合であっても、孔部32の周縁に応力が集中し難くなるため、上面板2における破れや亀裂を生じ難くすることが可能となる。
なお、上記のように2つの孔部32の周縁が2つの容器100Bの上部周縁と実質的に接触していない。すなわち、開口部P側に配置された4つの容器100Aの上部が、これらの容器100Aのそれぞれに対応する上述した端部開口穴31により係止されているのとは異なり、2つの容器100Bの上部が2つの孔部32により係止されていない。このため、マルチパック用包装箱1により収容される、4つの容器100Aと2つの容器100Bからなる容器群全体に対する保持力が低下してしまうことも考えられる。しかし、本実施形態においては、保持フラップ機構部33および端部開口穴31により4つの容器100Aは強固に保持される。そして、このように強固に保持される4つの容器100Aに挟まれるように2つの容器100Bが配置されるため、2つの容器100Bの上部が2つの孔部32により係止されていなくても、マルチパック用包装箱1により包装される容器群全体に対する保持力が低下することはない。
孔部32について、図5および図6を参照してさらに詳細に説明する。本実施形態においては、上述した孔部32の長手方向の長さXが、容器100Bの頂部(ここではビール缶の巻締部)の直径に対して70〜122%の長さであることが好ましい。この範囲内であれば、孔部32の周縁が2つの容器100Bの上部周縁と実質的に接触せず、フィンガーホール16に指を挿入する等してマルチパック用包装箱1を矢印U方向に持ち上げた場合に、底部50側から衝撃が加えられたとしたときに容器100Bを介して上面板2に伝わる応力を逃がすことができる程度に上面板2が十分にたわむことができる。よって、孔部32の周縁からの破れや亀裂を生じ難くすることができる。この場合、上面板2に伝わる応力を逃がすことができる程度に十分なたわみ量Vとしては、例えば5〜8mm程度であればよい。なお、たわみ量Vは、例えば、マルチパック用包装箱1の底部50を床面につけた状態で上面板2だけを持ち上げたときの、容器100Bの巻締部の側面板3,4側の頂点上部から孔部32側の長手方向における中央上部までの長さをノギス等により測定することで得られる。
孔部32の長手方向の長さXが容器100Bの頂部の直径に対して70%未満の長さであると、上面板2のたわみ量が不十分となるため、孔部32の周縁と、容器100Bの上部周縁とが、底部50側から衝撃が加えられた場合に接触し、孔部32の周縁に応力が集中する可能性が高まる。これにより、孔部32の周縁から許容できない破れや亀裂が発生する場合があるため好ましくない。許容できない破れや亀裂とは、底部50側から衝撃が加えられて、上面板2側に破れや亀裂が発生したマルチパック用包装箱1をフィンガーホール16に指を挿入して矢印U方向に持ち上げた場合に、その破れや亀裂が切取り線17方向に伸長して切取り線17に到達し、その結果、切取り線17の一部または全部が破断し、内部に収納されていた容器群のうちの何れかまたは全部が開口部P側から落下してしまうような状態に至る可能性のある破れや亀裂をいう。他方、孔部32の長手方向の長さXが容器100Bの頂部の直径に対して122%の長さを超えると、上面板2のフィンガーホール16に指を挿入してマルチパック用包装箱1を持ち上げた場合に、上面板2がたわみ過ぎてフィンガーホール16に応力が集中し、フィンガーホール16より破れが生じやすくなるため、好ましくない。なお、例えば容器100Bとしての500mLのビール缶の巻締部の直径が約57mmであるため、この場合の孔部32の長さXは40〜70mmとなる。また、孔部32の短手方向の幅Yは特に限定されず、適宜設定され得る。
本発明の他の実施形態に係るマルチパック用包装箱について説明する。なお、上述した実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図8は、本発明の他の実施形態に係るマルチパック用包装箱1を示す斜視図であり、図9は、図8に示された本発明の他の実施形態に係るマルチパック用包装箱1のC−C線を矢印方向から見た縦断面部分拡大図である。図3などに示されたマルチパック用包装箱1の側面板3,4に形成された孔部32に替えて、図8に示すように、マルチパック用包装箱1の孔部32が折り線2aを跨ぐように形成されていてもよい。
また、図10は、本発明の他の実施形態に係るマルチパック用包装箱1を示す斜視図である。図10に示すように、孔部32は、図3などに示した両端が湾曲して丸みを帯びた略長方形状の孔部32に替えて、その形状が四隅に角を有する長方形状であってもよい。
孔部32の形成位置や形状を上述のように変更した場合においても、図1〜7を用いて説明した上述の実施形態と同様に、2つの容器100Bの缶底側から衝撃が加えられた場合に、孔部32の周縁に応力が集中し難くなるため、上面板2における破れや亀裂を生じ難くすることが可能となる。
上述したような構成を備える各実施形態に係るマルチパック用包装箱1の中に容器(6個の缶容器)を収納することにより、マルチパック包装製品が完成する。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、図11に示すように、本発明の上述した各実施形態における孔部の形状を種々の形状に変更してもよい。図11は、本発明の上述した各実施形態における孔部の形状を変更した種々の形態を示す模式図である。図11(A)は、図1〜図10に示した孔部32に代えて、図示において左右方向に横長の長円形状である孔部32Aを示す図である。図11(B)は、図1〜図10に示した孔部32に代えて、図示において左右方向に横長の台形状である孔部32Bを示す図である。図11(C)は、図1〜図10に示した孔部32に代えて、図示において左右方向に横長で、長手方向の中央から両端に向かって短手方向の長さが漸増する略凹レンズ形状である孔部32Cを示す図である。図11(D)は、図11(C)の略凹レンズ形状の両端を外側に膨ませた湾曲形状とした孔部32Dを示す図である。
図11に示すような形状の各孔部であっても、上面板2と側面板3,4とが連接する連接部と、各孔部の長手方向とが平行であって、長手方向の長さを容器100Bの頂部の直径に対して70〜122%の長さとすれば、図1〜図10を用いて上述した本発明の実施形態による効果と同様の効果を奏することが可能である。
上記実施形態においては、缶ビールを包装するためのマルチパック用包装箱を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、発泡酒缶、チューハイ缶等のアルコール飲料缶や、缶ジュース、缶コーヒー、缶紅茶、缶入り茶等のノンアルコール飲料缶などその他の各種缶製品に適用してもよい。
以下、試験例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の試験例に何ら限定されるものではない。
〔試験例1〕
図1に示す展開シートを組み立てて、500mL缶ビール6本をまとめて包装したマルチパック用包装箱1として、長手方向の両端が丸みを帯びた形状で、折り線2aと略平行な方向に横長な孔部32(図2参照)の長手方向の長さX、当該孔部32の短手方向の幅Yを表1に示すように種々に設定したマルチパック用包装箱1を被験試料として準備した(試料1〜15)。なお、長手方向の長さXを23mmとし、長手方向に対する短手方向の幅Yを15mmとした孔部32を形成したマルチパック用包装箱を基準試料として準備した。
被験試料(試料1〜15)とした上記のマルチパック用包装箱1に6本の容器(缶ビール)100A、100Bを収納した。そして、このマルチパック用包装箱1の底部50側で、2つの開口部P側のそれぞれに位置する2つの容器100Aにより折り線2aに平行な方向に挟まれて配置される容器100Bの缶底に対応する位置に、幅が40mmで高さが10mmで長さが600mmのSUS板を敷いた。この状態で、引張圧縮試験機(島津製作所社製,製品名:オートグラフAG−IS)を用い、開口部P側に位置する左右の容器100Aを押さえながら上面板2を缶ビール側に押し込んだときの、孔部32の周縁からの破れ量を測定した。基準試料とした上述のマルチパック用包装箱についても、上記と同様にして孔部の周縁からの破れ量を測定した。結果を表1に示す。表1における試験結果として示される破れ量は、上述の基準試料としたマルチパック用包装箱に対して同様の試験を行った場合において発生する、当該孔部の周縁からの破れ量を100とした場合の比として表される。また、引張圧縮試験機における試験条件を下記に示す。
<試験条件>
試験速度:800mm/min
押し込み距離:8mm
Figure 0006825867
表1に示すように、孔部32を、その長手方向を折り線2aと略平行とする長孔とし、孔部32の周縁が、孔部32が対応する容器100Bの上部周縁に実質的に接触しないようにすることで、底部50側から衝撃が加えられた場合において、孔部32の周縁に応力が集中し難くなり、孔部32の周縁からの破れや亀裂を生じ難くし得ることが確認された。また、表1に示すように、孔部32の長さXが40〜70mm(容器100Bの頂部の直径に対して70〜122%の長さ)であることで、孔部32の周縁からの破れや亀裂をさらに生じ難くし得ることが確認された。
〔試験例2〕
試料1〜15に代えて、孔部32の形状が長方形状である(図10参照)マルチパック用包装箱1(試料16〜30)を用いた以外は、試験例1と同様にして、孔部32の周縁からの破れ量を測定した。結果を表2に示す。なお、表2における試験結果として示される破れ量についても、上述の基準試料としたマルチパック用包装箱に対して同様の試験を行った場合において発生する、当該孔部の周縁からの破れ量を100とした場合の比として表される。
Figure 0006825867
表2に示すように、孔部32の形状が長方形状であっても、底部50側から衝撃が加えられた場合において、孔部32の周縁に応力が集中し難くなり、孔部32の周縁からの破れや亀裂を生じ難くし得ることが確認された。また、表2に示すように、孔部32の長さXが40〜70mm(容器100Bの頂部の直径に対して70〜122%の長さ)であることで、孔部32の周縁からの破れや亀裂をさらに生じ難くし得ることが確認された。
〔試験例3〕
試料1〜15に代えて、図8に示すように、孔部32が折り線2aを跨ぐように形成されたマルチパック用包装箱1(試料31〜40)を用いた以外は、試験例1と同様にして、孔部32の周縁からの破れ量を測定した。結果を表3に示す。表3では、孔部32の形状が長手方向の両端が丸みを帯びている形状である場合(図2に示される孔部32の形状と略同一形状)を「4R」と表記し、長方形状である場合(図10に示される孔部32の形状と略同一形状)を「Rなし」と表記している。また、本例において、孔部32の幅Yを、孔部32上に折り線2aを延長した仮想線分から上面板2側の幅3mmと、当該線分から側面板3,4側の幅5mmとの合計8mmとした。なお、表3における試験結果として示される破れ量についても、上述の基準試料としたマルチパック用包装箱に対して同様の試験を行った場合において発生する、当該孔部の周縁からの破れ量を100とした場合の比として表される。
Figure 0006825867
表3に示すように、折り線2aを跨ぐように形成された孔部32(図8参照)であっても、底部50側から衝撃が加えられた場合において、孔部32の周縁に応力が集中し難くなり、孔部32の周縁からの破れや亀裂を生じ難くし得ることが確認された。また、表3に示すように、孔部32の長さXが40〜70mm(容器100Bの頂部の直径に対して70〜122%の長さ)であることで、孔部32の周縁からの破れや亀裂をさらに生じ難くし得ることが確認された。
本発明のマルチパック用包装箱は、例えば缶ビール、発泡酒缶、チューハイ缶等のアルコール飲料缶や、缶ジュース、缶コーヒー、缶紅茶、缶入り茶等ノンアルコール飲料缶等の一定数量の容器を包装するための包装箱であり、包装産業一般において利用することができる。
1…マルチパック用包装箱
2…上面板
2a…折り線
3,4…側面板
5,6…底面板
7,8…係止部
16…フィンガーホール
17…切取り線
31…端部開口穴
32…孔部
33…保持フラップ機構部
34…容器底固定片
50…底部
P…開口部

Claims (7)

  1. 並列配置される複数の容器からなる容器群の上面を覆う上面板と、前記上面板の両側部に連接され、前記各容器の側面を覆うように対向配置される側面板と、前記側面板のそれぞれに連接され、互いに係着し得る係止部を有する底面板とを備え、前記係止部により前記底面板を係着することで前記容器群を包むように収納することができるとともに、前記側面板が存在しない両端部に前記容器群の一部の側面を視認可能な開口部が形成されるマルチパック用包装箱であって、
    前記上面板と前記側面板との連接部に位置する折り線の近傍には、前記複数の容器のうちの2つの前記開口部側のそれぞれに位置する2つの前記容器により前記折り線に平行な方向に挟まれて配置される少なくとも1つの前記容器の上部周縁に対応する孔部が形成されており、
    前記孔部は、その長手方向を前記折り線と略平行とする長孔であり、
    前記孔部の長手方向の長さが前記容器の頂部の直径に対して70〜122%の長さであり、
    前記孔部の周縁が、前記孔部が対応する前記容器の上部周縁に接触しないことを特徴とするマルチパック用包装箱。
  2. 前記孔部の長手方向の長さが40〜70mmであることを特徴とする請求項1に記載のマルチパック用包装箱。
  3. 前記孔部の長手方向の長さが前記容器の頂部の直径に対して86〜122%の長さであることを特徴とする請求項1に記載のマルチパック用包装箱。
  4. 前記孔部の長手方向の長さが50〜70mmであることを特徴とする請求項3に記載のマルチパック用包装箱。
  5. 前記孔部は、前記側面板に形成されていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のマルチパック用包装箱。
  6. 前記孔部は、前記折り線を跨ぐように形成されていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のマルチパック用包装箱。
  7. 前記孔部の形状が、略長方形状であることを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載のマルチパック用包装箱。
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