JP6825428B2 - フィラメントワインディング装置 - Google Patents

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本発明は、フィラメントワインディング装置に関する。
例えば特許文献1には、熱硬化性樹脂が含浸された繊維束をライナー(マンドレル)に巻き付けて圧力容器等を製造するフィラメントワインディング装置が開示されている。このフィラメントワインディング装置には、基台に固設されたレール上を往復移動可能であり、ライナーを自転可能に支持する支持ユニット(マンドレル移動台)が設けられている。そして、支持ユニットがライナーを自転させながらレール上を往復移動するとともに、基台に固設されたヘリカル巻ユニット(ヘリカル巻ヘッド)によってライナーに繊維束を巻き付けることによって、ライナーにヘリカル巻きを施すことができる。また、このフィラメントワインディング装置には、レール上を往復移動可能であり、繊維束ボビンをライナーの軸周りに公転可能に支持するフープ巻ユニット(フープ巻ヘッド)が設けられている。そして、フープ巻ユニットが繊維束ボビンを公転させながらレール上を往復移動することで、ライナーにフープ巻きを施すことができる。
このようなフィラメントワインディング装置において、ライナーを円筒状のものとすれば、パイプを製造することができる。パイプを製造する場合には、最外層にラッピングテープと呼ばれる熱収縮性のテープを巻き付けるテープラップ工程が実施されることがある。例えば、特許文献2には、ブレイダーによって熱硬化性樹脂を含む糸条をライナーに巻き付けて組物組成体を形成し、この組物組成体にラッピングテープを巻きつけることが記載されている。また、特許文献3には、ライナーに繊維強化樹脂部材を巻き付けて中間成形体を形成し、この中間成形体にラッピングテープを巻き付けることが記載されている。このようにラッピングテープを巻き付けることによって、その後の熱硬化工程において、繊維間の空隙が熱硬化性樹脂で密に充填された状態で成形を行うことができ、パイプの曲げ強度を向上させることができる。
特許第4362740号公報 特開2004−209838号公報 特許第5244840号公報
しかしながら、特許文献2、3では、熱硬化性樹脂が含浸された繊維束をライナーに巻き付ける工程と、繊維束が巻き付けられたライナーにラッピングテープを巻き付ける工程とが、それぞれ別工程とされている。つまり、それぞれの工程を実施するための装置が個別に必要となり、装置の高価格化や大型化を招来する要因となっていた。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、フィラメントワインディング装置の高価格化や大型化を抑えつつ、繊維束が巻き付けられたライナーへのテープラップを可能とすることを目的とする。
本発明は、基台に固設されるレールと、前記レール上でライナーを支持する支持ユニットと、繊維束ボビンを支持する支持部材を有し、前記繊維束ボビンが前記ライナーの軸周りに公転することで、前記繊維束ボビンから繊維束を引き出して前記ライナーにフープ巻きする、前記レール上を往復移動可能なフープ巻ユニットと、ラッピングテープボビンを支持し、前記軸周りに公転することで、前記ラッピングテープボビンからラッピングテープを引き出して前記ライナーにテープラップするラッピングユニットと、を備え、前記ラッピングユニットが前記フープ巻ユニットに取り付けられていることを特徴とする。
本発明では、フープ巻ユニットにラッピングユニットが取り付けられているため、ラッピングユニットをレールに沿って往復移動させるための駆動源や移動体等を、フープ巻ユニットのものと共通化することができ、コストを抑えることができる。また、ラッピングユニットがフープ巻ユニットに取り付けられていることで、ラッピングユニットを個別に設ける場合と比べて、フィラメントワインディング装置の小型化を図ることができる。このため、本発明によれば、フィラメントワインディング装置の高価格化や大型化を抑えつつ、繊維束が巻き付けられたライナーへのテープラップが可能となる。
本発明において、前記ラッピングユニットは、前記フープ巻ユニットの前記支持部材に取り付けられており、前記支持部材が前記軸周りに回転することで、前記繊維束ボビンと前記ラッピングテープボビンとがともに前記軸周りに公転するとよい。
こうすることで、ラッピングユニットをライナーの軸周りに公転させるための個別の駆動源が不要となり、さらにコストを抑えることができる。
本発明において、前記ラッピングユニットは、前記支持部材のうち前記繊維束ボビンが取り付けられている側と同じ面に取り付けられているとよい。
こうすれば、支持部材を回転させることで、繊維束ボビンから引き出される繊維束と、ラッピングテープボビンから引き出されるラッピングテープとを、略同時にライナーに巻き付けることができる。
本発明において、前記レール上又は前記レールの延長線上において前記基台に固設され、前記ライナーに繊維束をヘリカル巻きするヘリカル巻ユニットをさらに備え、前記ラッピングユニットは、前記支持部材のうち前記ヘリカル巻ユニット側の面に取り付けられているとよい。
こうすれば、ラッピングユニットをヘリカル巻ユニットに接触しないぎりぎりのところまで移動させることができ、テープラップが可能な範囲を広げることができる。
本発明において、前記ラッピングテープボビンから引き出されるラッピングテープにテンションを付与するテンション付与機構をさらに備えるとよい。
このようにラッピングテープにテンションを付与することで、一定以上の巻付力でラッピングテープをライナーに巻き付けることができる。したがって、その後の熱硬化工程において、繊維間の空隙が熱硬化性樹脂でより密に充填された状態での成形が可能となり、製品の強度をさらに向上させることができる。
本発明において、前記テンション付与機構は、前記ラッピングユニットに一体的に取り付けられているとよい。
こうすれば、ラッピングテープボビンからラッピングテープを引き出してテンション付与機構に通す作業が容易となる。
本発明において、前記テンション付与機構は、ラッピングテープが巻き掛けられるガイドローラと、前記ガイドローラの回転に抵抗力を付与する制動装置と、を備えるとよい。
このような構成によれば、ラッピングテープが引き出される際にガイドローラに抵抗力が付与されることで、ラッピングテープにテンションを付与することができる。
本発明において、前記ガイドローラが2つ以上設けられるとともに、各ガイドローラに対して前記制動装置が設けられており、ラッピングテープの走行方向において隣接する2つの前記ガイドローラにおいて、前記走行方向の上流側のガイドローラに作用する抵抗力が、前記走行方向の下流側のガイドローラに作用する抵抗力よりも大きいとよい。
仮に、上流側のガイドローラに作用する抵抗力が、下流側のガイドローラに作用する抵抗力よりも小さい場合、上流側のガイドローラのほうがラッピングテープの送り速度が速くなる。その結果、2つのガイドローラの間でラッピングテープが弛み、ラッピングテープが他の部材に引っ掛かる等のおそれがある。しかしながら、上流側のガイドローラに作用する抵抗力を、下流側のガイドローラに作用する抵抗力よりも大きくすることで、ラッピングテープの弛みを防止できる。
フィラメントワインディング装置を示す斜視図である。 巻付装置を示す斜視図である。 フィラメントワインディング装置の電気的構成を示すブロック図である。 フープ巻ユニットをヘリカル巻ユニット側から見た図である。 ラッピングユニットを示す斜視図である。
[本実施形態]
(フィラメントワインディング装置)
本発明の一実施形態に係るフィラメントワインディング装置について、図面を参照しつつ説明する。図1に示すように、フィラメントワインディング装置1は、巻付装置2と、クリールスタンド3と、コントロールパネル4と、を備える。以下では、説明の便宜上、図1に示す方向語を使用する。フィラメントワインディング装置1は、全体として概ね左右対称に構成されている。
巻付装置2は、ライナーLに繊維束(図示省略)を巻き付けるための装置である。繊維束は、例えば炭素繊維等の繊維材料に、熱硬化性の合成樹脂材が含浸されたものである。巻付装置2で圧力容器(圧力タンク)を製造する場合、ライナーLとして、図1に示すような、円筒部と、円筒部の両側のドーム部と、を有する形状のものが用いられる。また、巻付装置2でパイプを製造する場合、ライナーLとして、円筒形状のものが用いられる。ライナーLは、高強度アルミニウム、金属、樹脂等で形成される。ライナーLに繊維束を巻き付けた後、焼成等の熱硬化工程を経ることにより、高強度の圧力容器やパイプ等を製造することができる。なお、巻付装置2の詳細については、後述する。
クリールスタンド3は、支持フレーム11と、多数のボビン12とを有する。支持フレーム11の左右方向における中央部には、巻付装置2の一部が配設される配設空間13が形成されている。なお、図が煩雑になることを避けるため、図1では、巻付装置2のうち配設空間13に配設された部分については、図示を省略している。支持フレーム11には、多数のボビン12が回転可能に取り付けられている。このボビン12には、上述の繊維束が巻かれている。クリールスタンド3は、多数のボビン12から多数の繊維束を巻付装置2に供給する役割を有する。
コントロールパネル4は、制御装置21と、表示部22と、操作部23とを有する。制御装置21は、巻付装置2の各部の動作を制御する。表示部22は、巻付装置2によるライナーLへの繊維束の巻付条件等を表示する。操作部23は、オペレータが巻付装置2による巻付条件等を制御装置21に入力するための部位である。なお、表示部22と操作部23とを別々に設けることは必須ではなく、表示部22と操作部23とが一体となったタッチパネル等を採用してもよい。
(巻付装置)
次に、図2を参照しつつ、巻付装置2の詳細について説明する。巻付装置2は、基台30と、支持ユニット40(第1支持ユニット41及び第2支持ユニット42)と、フープ巻ユニット50と、ヘリカル巻ユニット60と、を備える。
基台30は、支持ユニット40、フープ巻ユニット50、及び、ヘリカル巻ユニット60を支持する。基台30の上面には、前後方向に延びる複数のレール31が配設されている。支持ユニット40及びフープ巻ユニット50は、レール31上に配置され、レール31上を前後方向に往復移動可能である。一方、ヘリカル巻ユニット60は、クリールスタンド3の配設空間13の前端部において、基台30に固設されている(図1参照)。第1支持ユニット41、フープ巻ユニット50、ヘリカル巻ユニット60、及び、第2支持ユニット42は、この順番で前側から後側に配置されている。
支持ユニット40は、フープ巻ユニット50よりも前側に配置される第1支持ユニット41と、ヘリカル巻ユニット60よりも後側に配置される第2支持ユニット42と、を有する。支持ユニット40は、ライナーLの軸方向(前後方向)に延びる支持軸43を介して、ライナーLを軸周りに自転可能に支持する。支持ユニット40は、図3に示すように、支持ユニット40をレール31に沿って前後方向に移動させるための移動用モータ44と、ライナーLを軸周りに回転させるための回転用モータ45と、を有する。移動用モータ44及び回転用モータ45は、制御装置21によって駆動制御される。
フープ巻ユニット50は、ライナーLに対して繊維束をフープ巻きする。フープ巻きとは、ライナーLに対して軸方向に略直角な方向(軸方向に直交する面から多少傾いた方向でもよい)に繊維束を巻き付ける巻き方のことである。フープ巻ユニット50は、本体部51と、回転部材52と、複数の繊維束ボビン53と、を有する。本体部51は、レール31上に配置されており、回転部材52をライナーLの軸周りに回転可能に支持する。円盤状の回転部材52の中央部には、ライナーLが通過可能な円形の通過穴54が形成されている。複数の繊維束ボビン53は、回転部材52の周方向に等間隔で配置されており、各繊維束ボビン53には、繊維束が巻かれている。
フープ巻ユニット50は、図3に示すように、フープ巻ユニット50をレール31に沿って前後方向に移動させるための移動用モータ55と、回転部材52を回転させるための回転用モータ56と、を有する。移動用モータ55及び回転用モータ56は、制御装置21によって駆動制御される。ライナーLが相対的に通過穴54を通過するように、フープ巻ユニット50をレール31に沿って往復移動させながら、回転部材52を回転させることで、複数の繊維束ボビン53がライナーLの周囲を軸周りに公転し、複数の繊維束ボビン53から引き出された複数の繊維束が同時にライナーLの表面にフープ巻きされる。
ヘリカル巻ユニット60は、ライナーLに対して繊維束をヘリカル巻きする。ヘリカル巻きとは、ライナーLに対して軸方向に略平行な方向(軸方向に対して多少傾いた方向でもよい)に繊維束を巻き付ける巻き方のことである。ヘリカル巻ユニット60は、本体部61と、多数のガイド62と、多数のノズル63と、を有する。本体部61は、基台30に固設されている。本体部61の中央部には、ライナーLが通過可能な円形の通過穴64が形成されている。多数のガイド62及び多数のノズル63は、通過穴64の周方向に沿って配置されている。クリールスタンド3の多数のボビン12から引き出された多数の繊維束は、多数のガイド62を経由して、多数のノズル63に通される。ノズル63は、径方向に沿って延びており、繊維束は径方向外側から径方向内側に通される。また、ノズル63は、同軸で入れ子状に配置された径の異なる複数の管状部材を有し、径方向に伸縮可能に構成されている。
ヘリカル巻ユニット60は、図3に示すように、多数のノズル63を伸縮させるためのノズル用モータ65を有する。ノズル用モータ65は、制御装置21によって駆動制御される。ライナーLが通過穴64を通過するように、支持ユニット40をレール31に沿って往復移動させながら、多数のノズル63をライナーLの外形に合わせて伸縮させることで、多数のノズル63から引き出された多数の繊維束が同時にライナーLの表面にヘリカル巻きされる。
巻付装置2でライナーLへの繊維束の巻き付けを開始する際には、まず、オペレータが繊維束の糸端をライナーLにテープ等で固定する。あるいは、繊維束の糸端の固定等を自動化するための装置を設けてもよい。繊維束の糸端をライナーLに固定したら、制御装置21が各モータ44、45、55、56、65(図3参照)を駆動制御することで、支持ユニット40に支持されたライナーLに対して、フープ巻ユニット50によってフープ巻きを施すことができるとともに、ヘリカル巻ユニット60によってヘリカル巻きを施すことができる。
(ラッピングユニット)
フィラメントワインディング装置1で、繊維束を巻き付けるライナーLを円筒状のものとすれば、パイプを製造することができる。パイプを製造する場合には、ライナーLにフープ巻きやヘリカル巻きを施した後、最外層にラッピングテープと呼ばれる熱収縮性のテープを巻き付けるテープラップ工程が実施されることがある。ラッピングテープを巻き付けることによって、その後の熱硬化工程において、繊維間の空隙が熱硬化性樹脂で密に充填された状態で成形を行うことができ、パイプの曲げ強度を向上させることができる。本実施形態では、テープラップを行うラッピングユニットをフープ巻ユニット50に設けている。以下、フープ巻ユニット50についてもう少し詳細に説明した後、ラッピングユニットについて説明する。
図4に示すように、フープ巻ユニット50の回転部材52は、複数(本実施形態では4つ)の繊維束ボビン53を回転可能に支持するとともに、複数の繊維束ボビン53よりも径方向外側に配置された複数(本実施形態では8つ)のローラ57を回転可能に支持する。繊維束ボビン53及びローラ57は、周方向に等間隔に配置されている。各繊維束ボビン53から引き出された繊維束Fは、図4において時計回りにローラ57に順番に掛けられる。その結果、図4においてクロスハッチングを付したローラ57には、4本の繊維束Fが集約して掛けられることになる。ローラ57は、複数の繊維束Fを掛けることが可能な多連ローラとして構成されている。
さらに、回転部材52には、複数(本実施形態では3つ)のテンションバー58と、リングガイド59とが、設けられている。上述のローラ57に集約された4本の繊維束Fは、各テンションバー58に順番に巻き掛けられ、リングガイド59を経由してライナーLの表面に巻き付けられる。繊維束Fは、テンションバー58との摩擦によってテンションが付与された状態でライナーLに巻き付けられることで、一定以上の巻付力を維持することができる。
ラッピングユニット70は、回転部材52のうち、リングガイド59が配置されている領域に概ね対向する領域に取り付けられる。このため、リングガイド59から引き出される繊維束Fと、ラッピングユニット70から引き出されるラッピングテープ(図4では不図示)とが絡まることを確実に防止することができる。また、本実施形態では、繊維束ボビン53、ローラ57、テンションバー58、リングガイド59、及び、ラッピングユニット70は、全て回転部材52のうちヘリカル巻ユニット60側の面に取り付けられている。
図5に示すように、ラッピングユニット70は、支持部材71と、ラッピングテープボビン72と、第1ガイドローラ73と、第2ガイドローラ74と、取付部材75と、を備える。支持部材71は、板状の部材であり、ラッピングテープボビン72、第1ガイドローラ73及び第2ガイドローラ74を回転可能に支持する。ラッピングテープボビン72には、ラッピングテープTが巻かれている。ラッピングテープボビン72から引き出されたラッピングテープTは、第1ガイドローラ73及び第2ガイドローラ74に順番に巻き掛けられ、第2ガイドローラ74から送られたラッピングテープTがライナーLの表面に巻き付けられる。取付部材75は、棒状の部材であり、本実施形態では2本設けられている。取付部材75の一方側の端部は支持部材71に取り付けられ、他方側の端部は回転部材52に対して着脱自在となっている。つまり、ラッピングユニット70は、回転部材52に着脱自在に構成されている。
ここで、ラッピングテープTのテンションが小さいと、ライナーLにラッピングテープTを巻き付ける際に巻付力が弱くなり、テープラップの効果が小さくなってしまう。そこで、ラッピングユニット70には、ラッピングテープTにテンションを付与し、ラッピングテープTの巻付力を一定以上に維持するためのテンション付与機構76が設けられている。テンション付与機構76は、第1ガイドローラ73と、第2ガイドローラ74と、第1ガイドローラ73の回転に抵抗力を付与する第1制動装置77と、第2ガイドローラ74の回転に抵抗力を付与する第2制動装置78と、を有する。
第1制動装置77は、磁石式のトルクリミッターであり、第1制動装置77による制動力は、支持部材71の背面に設けられた不図示のギア機構を介して第1ガイドローラ73に伝達される。第2制動装置78は、磁石式のトルクリミッターより安価なばね式のトルクリミッターであり、第1制動装置77による制動力よりも弱い制動力で第2ガイドローラ74を制動する。つまり、ラッピングテープTの走行方向において、上流側の第1ガイドローラ73の回転に作用する抵抗力は、下流側の第2ガイドローラ74の回転に作用する抵抗力よりも大きくなっている。
ヘリカル巻き及びフープ巻きを終えた後にテープラップを行う際には、一旦、巻取装置2の動作を停止させる。次に、オペレータが、ラッピングテープボビン72から引き出したラッピングテープTを、第1ガイドローラ73及び第2ガイドローラ74に巻き掛け(既に巻き掛けられている場合はこの作業は不要である)、ラッピングテープTの端をライナーLの表面に固定する。そして、フープ巻きを行う際と同様にフープ巻ユニット50を駆動することで、ライナーLにラッピングテープTを巻き付けることができる。
なお、回転部材52がライナーLの軸周りに回転することで、繊維束ボビン53とラッピングテープボビン72とがともに軸周りに公転する。したがって、テープラップの際に、繊維束ボビン53から引き出された繊維束FをライナーLに巻き付けたままにしておけば、テープラップと同時にフープ巻きを行うことができる。また、繊維束ボビン53から引き出された繊維束Fを切断しておけば、テープラップのみを単独で行うことができる
(効果)
本実施形態のフィラメントワインディング装置1によれば、フープ巻ユニット50にラッピングユニット70が取り付けられているため、ラッピングユニット70をレール31に沿って往復移動させるための駆動源や移動体等を、フープ巻ユニット50のものと共通化することができ、コストを抑えることができる。また、ラッピングユニット70がフープ巻ユニット50に取り付けられていることで、ラッピングユニット70を個別に設ける場合と比べて、フィラメントワインディング装置1の小型化を図ることができる。したがって、フィラメントワインディング装置1の高価格化や大型化を抑えつつ、繊維束Fが巻き付けられたライナーLへのテープラップが可能となる。
本実施形態では、ラッピングユニット70は、フープ巻ユニット50の回転部材52(支持部材)に取り付けられており、回転部材52が軸周りに回転することで、繊維束ボビン53とラッピングテープボビン72とがともに軸周りに公転する。したがって、ラッピングユニット70をライナーLの軸周りに公転させるための個別の駆動源が不要となり、さらにコストを抑えることができる。
本実施形態では、ラッピングユニット70は、回転部材52のうち繊維束ボビン53が取り付けられている側と同じ面に取り付けられている。したがって、回転部材52を回転させることで、繊維束ボビン53から引き出される繊維束Fと、ラッピングテープボビン72から引き出されるラッピングテープTとを、略同時にライナーLに巻き付けることができる。
本実施形態では、レール31上又はレール31の延長線上において基台30に固設され、ライナーLに繊維束Fをヘリカル巻きするヘリカル巻ユニット60をさらに備え、ラッピングユニット70は、回転部材52のうちヘリカル巻ユニット60側の面に取り付けられている。したがって、ラッピングユニット70をヘリカル巻ユニット60に接触しないぎりぎりのところまで移動させることができ、テープラップが可能な範囲を広げることができる。
本実施形態では、ラッピングテープボビン72から引き出されるラッピングテープTにテンションを付与するテンション付与機構76が設けられている。ラッピングテープTにテンションを付与することで、一定以上の巻付力でラッピングテープTをライナーLに巻き付けることができる。したがって、その後の熱硬化工程において、繊維間の空隙が熱硬化性樹脂でより密に充填された状態での成形が可能となり、製品の強度をさらに向上させることができる。
本実施形態では、テンション付与機構76は、ラッピングユニット70に一体的に取り付けられている。このため、ラッピングテープボビン72からラッピングテープTを引き出してテンション付与機構76に通す作業が容易となる。
本実施形態では、テンション付与機構76は、ラッピングテープTが巻き掛けられるガイドローラ73(又は74)と、ガイドローラ73(又は74)の回転に抵抗力を付与する制動装置77(又は78)と、を備えている。このような構成によれば、ラッピングテープTが引き出される際にガイドローラ73(又は74)に抵抗力が付与されることで、ラッピングテープTにテンションを付与することができる。
本実施形態では、ガイドローラが2つ以上設けられるとともに、各ガイドローラ73、74に対して制動装置77、78が設けられており、ラッピングテープTの走行方向において隣接する2つのガイドローラ73、74において、走行方向の上流側のガイドローラ73に作用する抵抗力が、走行方向の下流側のガイドローラ74に作用する抵抗力よりも大きくされている。仮に、上流側のガイドローラ73に作用する抵抗力が、下流側のガイドローラ74に作用する抵抗力よりも小さい場合、上流側のガイドローラ73のほうがラッピングテープTの送り速度が速くなる。その結果、2つのガイドローラ73、74の間でラッピングテープTが弛み、ラッピングテープTが他の部材に引っ掛かる等のおそれがある。しかしながら、上流側のガイドローラ73に作用する抵抗力を、下流側のガイドローラ74に作用する抵抗力よりも大きくすることで、ラッピングテープTの弛みを防止できる。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、上記実施形態に限られるものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることが可能である。
上記実施形態では、ラッピングユニット70が、繊維束ボビン53を支持する回転部材52に取り付けられているものとした。しかしながら、フープ巻ユニット50に、回転部材52と同軸で回転する他の回転部材を設け、この回転部材にラッピングユニット70を取り付けるようにしてもよい。
上記実施形態では、繊維束ボビン53及びラッピングユニット70が、ともに回転部材52のうちヘリカル巻ユニット60側の面に取り付けられているものとしたが、このように構成することは必須ではない。ラッピングユニット70が、回転部材52のうち、繊維束ボビン53の取付面とは反対側の面に取り付けられてもよいし、ヘリカル巻ユニット60とは反対側の面(第1支持ユニット41側の面)に取り付けられてもよい。
上記実施形態では、ラッピングテープTにテンションを付与するテンション付与機構76を設けるものとしたが、テンション付与機構76を省略することも可能である。また、テンション付与機構76を設ける場合でも、その具体的態様は上記実施形態に示したものに限定されない。例えば、テンション付与機構76をラッピングユニット70に一体的に取り付けずに、回転部材52に直接取り付けてもよい。
上記実施形態のフィラメントワインディング装置1は、フープ巻ユニット50及びヘリカル巻ユニット60によって、複数の繊維束を同時にライナーLに巻き付けるマルチフィラメントワインディング装置であるものとした。しかしながら、本発明は、フープ巻ユニット50のみで1本又は少数本の繊維束をライナーLに巻き付けるフィラメントワインディング装置に適用することも可能である。
1:フィラメントワインディング装置
30:基台
31:レール
40:支持ユニット
50:フープ巻ユニット
52:回転部材(支持部材)
53:繊維束ボビン
60:ヘリカル巻ユニット
70:ラッピングユニット
72:ラッピングテープボビン
73:第1ガイドローラ(テンション付与機構)
74:第2ガイドローラ(テンション付与機構)
76:テンション付与機構
77:第1制動装置(テンション付与機構)
78:第2制動装置(テンション付与機構)
L:ライナー
F:繊維束
T:ラップテープ

Claims (6)

  1. 基台に固設されるレールと、
    前記レール上でライナーを支持する支持ユニットと、
    繊維束ボビンを支持する支持部材を有し、前記繊維束ボビンが前記ライナーの軸周りに公転することで、前記繊維束ボビンから繊維束を引き出して前記ライナーにフープ巻きする、前記レール上を往復移動可能なフープ巻ユニットと、
    ラッピングテープボビンを支持し、前記軸周りに公転することで、前記ラッピングテープボビンからラッピングテープを引き出して前記ライナーにテープラップするラッピングユニットと、
    を備え、
    前記ラッピングユニットが前記フープ巻ユニットに取り付けられており、
    前記ラッピングユニットは、前記フープ巻ユニットの前記支持部材に取り付けられており、前記支持部材が前記軸周りに回転することで、前記繊維束ボビンと前記ラッピングテープボビンとがともに前記軸周りに公転し、
    前記レール上又は前記レールの延長線上において前記基台に固設され、前記ライナーに繊維束をヘリカル巻きするヘリカル巻ユニットをさらに備え、
    前記ラッピングユニットは、前記支持部材のうち前記ヘリカル巻ユニット側の面に取り付けられていることを特徴とするフィラメントワインディング装置。
  2. 前記ラッピングユニットは、前記支持部材のうち前記繊維束ボビンが取り付けられている側と同じ面に取り付けられていることを特徴とする請求項に記載のフィラメントワインディング装置。
  3. 前記ラッピングテープボビンから引き出されるラッピングテープにテンションを付与するテンション付与機構をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のフィラメントワインディング装置。
  4. 前記テンション付与機構は、前記ラッピングユニットに一体的に取り付けられていることを特徴とする請求項に記載のフィラメントワインディング装置。
  5. 前記テンション付与機構は、
    ラッピングテープが巻き掛けられるガイドローラと、
    前記ガイドローラの回転に抵抗力を付与する制動装置と、
    を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載のフィラメントワインディング装置。
  6. 前記ガイドローラが2つ以上設けられるとともに、各ガイドローラに対して前記制動装置が設けられており、
    ラッピングテープの走行方向において隣接する2つの前記ガイドローラにおいて、前記走行方向の上流側のガイドローラに作用する抵抗力が、前記走行方向の下流側のガイドローラに作用する抵抗力よりも大きいことを特徴とする請求項に記載のフィラメントワインディング装置。
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