JP6371079B2 - 長尺物巻き取り装置 - Google Patents

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本発明は、供給される糸、フィルム、紙等の長尺物を巻き取る巻き取り部材を備えた長尺物巻き取り装置に関する。
従来、この種の長尺物巻き取り装置としては、例えば、特許文献1に開示された構成のものが知られている。特許文献1に開示された長尺物巻き取り装置は、供給される糸をカセ巻きにして糸条束を製造する糸条束の製造装置であり、突出して並設された複数の糸条保持バーからなる巻き取り部材を備えている。そして、前記複数の糸条保持バーの外周を旋回運動するように配置された巻き付けガイドにより、供給される糸を前記複数の糸条保持バーにカセ状に巻き付けるようにされている。
特開2002−145526号公報
しかし、特許文献1に開示された長尺物巻き取り装置では、糸等の長尺物を巻き取る巻き取り部材が1つであるため、当該巻き取り部材に長尺物が巻き取られた後でなければ、作業者は巻き取り部材に巻き取られた長尺物の束を結束する等の仕上げ工程に移ることができない。そのため、その間、作業者は遊んだ状態となり、作業効率が悪いという問題点がある。
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、長尺物の巻き取り作業、巻き取られた長尺物の束の結束等の仕上げ作業という一連の作業を効率良く行なうことが可能な長尺物巻き取り装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る長尺物巻き取り装置の構成は、
(1)供給される長尺物を巻き取る巻き取り部材を備えた長尺物巻き取り装置であって、
前記巻き取り部材は、互いに平行に複数設けられていることを特徴とする。
本発明において、巻き取り部材は、自身が回転することによって長尺物を巻き取る構成のものであってもよく、当該巻き取り部材の外周を旋回運動するように配置された巻き付けガイドによって長尺物を巻き取る構成のものであってもよい。
本発明の長尺物巻き取り装置の上記(1)の構成によれば、1つの巻き取り部材に長尺物を巻き取る巻き取り工程を行なっている間に、他の巻き取り部材に巻き取られた長尺物の束を結束する等の仕上げ工程を行なうことができる。従って、本発明の長尺物巻き取り装置の上記(1)の構成によれば、複数の仕上げ済みの長尺物の束の製造を、作業者が遊んだ状態となることなく、連続して行なうことができる。その結果、長尺物の巻き取り作業、巻き取られた長尺物の束の結束等の仕上げ作業という一連の作業を効率良く行なうことが可能となる。
本発明の長尺物巻き取り装置の上記(1)の構成においては、以下の(2)〜(4)のような構成にすることが好ましい。
(2)前記巻き取り部材は、回転することによって前記長尺物を巻き取り、かつ、前記長尺物を巻き取る際に両端が支持された状態となる。
上記(2)の好ましい構成によれば、巻き取り部材を安定して回転させることができるので、より速い回転速度で長尺物を巻き取ることが可能となる。その結果、長尺物の巻き取り作業の作業効率を向上させることができる。また、上記(2)の好ましい構成によれば、巻き取り部材を安定して回転させることができるので、巻き取られる長尺物の状態が乱れることを防止することが可能となり、当該巻き取られる長尺物の状態の安定化を図ることができる。
(3)上記(2)の好ましい構成において、前記巻き取り部材の前記両端を支持する支持部材のいずれか一方は、前記巻き取り部材から離間可能である。
上記(3)の好ましい構成によれば、巻き取り部材の両端を支持する支持部材のいずれか一方を、前記巻き取り部材から離間させることにより、前記巻き取り部材に巻き取られた長尺物の束を当該巻き取り部材から抜き取ることが可能となる。
(4)上記(3)の好ましい構成において、前記長尺物巻き取り装置は、前記巻き取り部材を、外周方向に拡大させ、かつ、軸心方向に縮小させる機構をさらに備えている。
上記(4)の好ましい構成によれば、巻き取り部材を外周方向に拡大させた状態で、当該巻き取り部材に長尺物をきれいに巻き取ることができる。そして、前記巻き取り部材を軸心方向に縮小させることにより、当該巻き取り部材に巻き取られた長尺物の束を、緩んだ状態にして簡単に抜き取ることができる。
本発明によれば、長尺物の巻き取り作業、巻き取られた長尺物の束の結束等の仕上げ作業という一連の作業を効率良く行なうことが可能な長尺物巻き取り装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置を備えた糸巻き取り機の構成を示す側面図である。 本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置の構成を示す正面図(図1の矢印Aの方向から見た図)である。 図2のIII−III線断面図(糸巻き取り装置を構成する巻き取り部材が軸心方向に縮小した(すぼんだ)状態)である。 本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置を構成する巻き取り部材が外周方向に拡大(拡張)した状態を示す断面図(図2のIII−III線断面に相当)である。 本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置を構成する巻き取り部材の連結構造を示す正面図((a)は巻き取り部材が軸心方向に縮小した状態、(b)は巻き取り部材が外周方向に拡大した状態)である。 本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置を構成する巻き取り部材のロック機構を示す正面図((a)は巻き取り部材が軸心方向に縮小した状態、(b)は巻き取り部材が外周方向に拡大した状態)である。 本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置を構成する巻き取り部材を、外周方向に拡大した状態にロックする方法を示す部分正面図((a)は巻き取り部材が軸心方向に縮小した状態、(b)は巻き取り部材が外周方向に拡大した状態)である。 本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置を構成する巻き取り部材を、軸心方向に縮小した状態にする方法を示す部分正面図((a)は巻き取り部材が外周方向に拡大した状態、(b)は巻き取り部材が軸心方向に縮小した状態)である。 本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置の1つの巻き取り部材に糸を巻き取っている状態を示す正面図である。 本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置の1つの巻き取り部材に糸を巻き取りながら、他の巻き取り部材に巻き取られた糸条束を結束する等の仕上げ工程を行なっている状態を示す正面図である。
以下、好適な実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施の形態は本発明を具現化した例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。
[糸巻き取り機の全体構成]
まず、本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置を備えた糸巻き取り機の全体構成について、図1、図2を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置を備えた糸巻き取り機の構成を示す側面図、図2は、当該糸巻き取り装置の構成を示す正面図(図1の矢印Aの方向から見た図)である。尚、図2においては、図示の都合上、巻き取り部材を簡略化して描いている。
図1に示すように、糸巻き取り機100は、糸40を供給する糸供給装置50と、糸40の巻き取りを行なう糸巻き取り装置1と、を備えている。ここで、糸供給装置50には、糸40が巻回された大型スプール55が着脱可能に取り付けられ、当該大型スプール55は、タイミングベルト56を介してモータ57によって回転駆動するようにされている。そして、糸供給装置50は、大型スプール55の回転駆動によって糸40を供給する。
図1、図2に示すように、糸巻き取り装置1は、糸40が巻き取られる巻き取り部材2を備えており、当該巻き取り部材2は、後述するモータ8によって回転駆動するようにされている。そして、糸巻き取り装置1は、糸供給装置50から供給される糸40を、巻き取り部材2の回転駆動によって当該巻き取り部材2に巻き取る。大型スプール55及び巻き取り部材2を回転駆動させる各モータは、糸巻き取り機100の操作パネル80をタッチ操作することにより、同期して駆動するようにされている。
巻き取り部材2は、互いに平行に複数設けられている。このように、巻き取り部材2が互いに平行に複数設けられていることにより、例えば、1つの巻き取り部材2に糸40を環状に巻き取る巻き取り工程(カセ巻き工程)を行なっている間に、他の巻き取り部材2に環状に巻き取られた糸条束21(図10参照)を結束する等の仕上げ工程を行なうことができる。従って、本実施の形態の糸巻き取り装置1の構成によれば、複数の仕上げ済みの糸条束21の製造を、作業者が遊んだ状態となることなく、連続して行なうことができる。その結果、糸40の巻き取り作業、巻き取られた糸条束21の結束等の仕上げ作業という一連の作業を効率良く行なうことが可能となる。
具体的には、巻き取り部材2は、120°の角度間隔で水平に3つ設けられており、これら3つの巻き取り部材2は、一端部が回転円盤(支持部材)3に回転可能に支持されている。回転円盤3は、糸巻き取り装置1のフレームに回転可能に支持された、巻き取り部材2と平行な回転軸体4の一端部に固定されており、当該回転軸体4は、チエーンベルト5を介してモータ6によって回転駆動するようにされている。そして、回転円盤3を120°単位で回転させることにより、3つの巻き取り部材2を、順次、糸の巻き取り位置である最上部に位置させることができるようにされている。糸巻き取り装置1のフレームの上部には、ギア7を有するモータ8が設けられている。また、各巻き取り部材2の一端には、それぞれ、ギア9が固定されている。そして、最上部に位置させた巻き取り部材2のギア9を、モータ8のギア7に噛合させ、当該巻き取り部材2を、ギア7、9を介してモータ8によって回転駆動させることができるようにされている。尚、回転軸体4(回転円盤3)を回転駆動させるモータ6は、糸巻き取り機100の操作パネル80をタッチ操作することによって駆動するようにされている。
このように、巻き取り部材2を、120°の角度間隔で水平に3つ設け、当該3つの巻き取り部材2を、順次、最上部に位置させるようにしたことにより、例えば、前記最上部に位置する巻き取り部材2に糸40を環状に巻き取る巻き取り工程(カセ巻き工程)を行なっている間の、他の巻き取り部材2を、仕上げ位置である作業者の腰の辺りに位置させることができる。このため、他の巻き取り部材2に環状に巻き取られた糸条束21(図10参照)を結束する等の仕上げ作業を無理なく行なうことができる。
図1に示すように、糸供給装置50から供給された糸40は、略水平に配置され3つのプーリ70a、70b、70cの順に掛けられる。プーリ70aは、糸供給装置50の上方に配置され、2つのプーリ70b、70cは近接して配置されており、当該2つのプーリ70b、70cの下方には後述する別のプーリ70dが配置されている。
糸巻き取り機100は、テンション調整機構95を備えている。テンション調整機構95は、プーリ70b、70cの下方に立設されたシャフト96と、シャフト96に摺動自在に設けられたスライダ97と、スライダ97に取り付けられたプーリ70dと、上方に位置するプーリ85に掛けられた紐86を介してスライダ97に連結された錘(図示せず)と、により構成されている。
大型スプール55に巻回された糸40は、プーリ70a、70b、70d及び70cにこの順番で掛けられた後、最上部に位置する巻き取り部材2に係止される。そして、糸巻き取り機100の操作パネル80(図2参照)をタッチ操作することにより、大型スプール55及び最上部に位置する巻き取り部材2が同期して回転駆動し、大型スプール55に巻回された糸40が巻き取り部材2に巻き取られる。巻き取り部材2の回転数が予め設定された数値に達すると、大型スプール55及び最上部に位置する巻き取り部材2を回転駆動させる各モータが自動的に停止して、巻き取り部材2への糸40の巻き取りが終了する。巻き取り部材2に巻き取られた糸40は、当該巻き取り部材2の近傍でカットされ、結束等の仕上げ作業が行なわれた後、巻き取り部材2から取り外される。
本実施の形態の糸巻き取り装置1を備えた糸巻き取り機100の構成によれば、上記のようなテンション調整機構95を備えていることにより、糸巻き取り時の、大型スプール55と巻き取り部材2との間の糸40を常に一定のテンションに保つことができるので、巻き取り部材2に巻き取られる糸40が緩んでしまうことを防止することができる。
図1、図2に示すように、テンション調整機構95と糸巻き取り装置1の巻き取り部材2との間には、2つのプーリ70f、70gがこの順番で配置されている。テンション調整機構95を経由して供給される糸40は、プーリ70f、70gにこの順番で掛けられた後、最上部に位置する巻き取り部材2に係止される。2つのプーリ70f、70gは、巻き取り部材2の回転軸線に平行な方向(例えば、水平方向)に往復移動する往復移動部材10に取り付けられており、これにより、テンション調整機構95を経由して供給される糸40を、所定の幅で往復させて、巻き取り部材2に均一に巻き取ることができるようにされている。尚、往復移動部材10は、糸巻き取り機100の操作パネル80をタッチ操作することによって動作を開始し、巻き取り部材2の回転数が予め設定された数値に達すると、自動的に停止するようにされている。
糸供給装置50には、例えば、5つの大型スプール55を取り付けることができるようにされており、これに対応して、モータ57、テンション調整機構95、プーリ70f、70gが取り付けられた往復移動部材10等も5組設けられている。すなわち、本実施の形態の糸巻き取り装置1においては、1つの巻き取り部材2の5箇所に糸40を巻き取ることができるようにされている。
尚、5つの往復移動部材10は、糸供給装置50に面する角度をそれぞれ個別に調整可能に構成してもよい。これにより、例えば、大型スプール55の幅が広いために糸供給装置50の幅が、巻き取り部材2の幅より広くなってしまう場合でも、糸供給装置50側のプーリ70cと、糸巻き取り装置1側のプーリ70f及び70gとの向きを揃えることができるので、糸40が捩れるのを防止できる。
[糸巻き取り装置の構成]
次に、本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置の具体的構成について、図3〜図8をも参照しながら説明する。
図3は、図2のIII−III線断面図(糸巻き取り装置を構成する巻き取り部材が軸心方向に縮小した(すぼんだ)状態)、図4は、本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置を構成する巻き取り部材が外周方向に拡大(拡張)した状態を示す断面図(図2のIII−III線断面に相当)、図5は、当該糸巻き取り装置を構成する巻き取り部材の連結構造を示す正面図((a)は巻き取り部材が軸心方向に縮小した状態、(b)は巻き取り部材が外周方向に拡大した状態)、図6は、当該糸巻き取り装置を構成する巻き取り部材のロック機構を示す正面図((a)は巻き取り部材が軸心方向に縮小した状態、(b)は巻き取り部材が外周方向に拡大した状態)、図7は、当該糸巻き取り装置を構成する巻き取り部材を、外周方向に拡大した状態にロックする方法を示す部分正面図((a)は巻き取り部材が軸心方向に縮小した状態、(b)は巻き取り部材が外周方向に拡大した状態)、図8は、当該糸巻き取り装置を構成する巻き取り部材を、軸心方向に縮小した状態にする方法を示す部分正面図((a)は巻き取り部材が外周方向に拡大した状態、(b)は巻き取り部材が軸心方向に縮小した状態)である。
図1〜図4に示すように、糸巻き取り装置1は、当該糸巻き取り装置1のフレームに回転可能に支持された水平な回転軸体4と、回転軸体4の一端部に中心が固定された回転円盤3と、一端部が回転円盤3に回転可能に支持された、回転軸体4と平行な巻き取り部材2と、を備えている。巻き取り部材2は、一端部が回転円盤(支持部材)3に回転可能に支持された中心軸体11と、それぞれ中心軸体11にリンク機構を介して3箇所で連結された6本の糸条保持バー12と、を備えている。ここで、リンク機構は、一端が中心軸体11に回動自在に連結され、他端が糸条保持バー12に回動自在に連結されたアーム13からなっている。中心軸体11の他端部には、軸方向に摺動可能な有底円筒状の摺動体14が設けられており、当該摺動体14には、前記リンク機構を構成するアーム13の一端が連結されている。また、摺動体14は、図示しないコイルばねによって中心軸体11の軸方向外方に付勢されている。さらに、最上部に位置する巻き取り部材2の中心軸体11の他端側の外方には、左右にスライド可能な支持部材15が配置されている(図2の両矢印B参照)。すなわち、支持部材15は、巻き取り部材2の中心軸体11の他端(摺動体14の端面)から離間可能であり、巻き取り部材2に糸40を巻き取る際には、中心軸体11の他端(摺動体14の端面)が支持部材15によって支持された状態となる(図2の二点鎖線参照)。ここで、支持部材15の先端は円錐形状に形成され、摺動体14の端面の中心には、支持部材15の先端と合致する円錐形状の孔が形成されている。尚、支持部材15は、糸巻き取り機100の操作パネル80をタッチ操作することによって左右にスライドさせることができるようにされている。
このように、巻き取り部材2は、糸40を巻き取る際に両端が支持部材15と回転円盤(支持部材)3とによって支持された状態となる。このため、巻き取り部材2を安定して回転させることができるので、より速い回転速度で糸40を巻き取ることが可能となる。その結果、糸40の巻き取り作業の作業効率を向上させることができる。また、このように、巻き取り部材2を安定して回転させることができるので、巻き取られる糸40の状態が乱れることを防止することが可能となり、当該巻き取られる糸40の状態の安定化を図ることができる。さらに、支持部材15は、巻き取り部材2の中心軸体11の他端(摺動体14の端面)から離間可能であるため、支持部材15を、巻き取り部材2の中心軸体11の他端(摺動体14の端面)から離間させることにより、例えば、巻き取り部材2に環状に巻き取られた糸条束21(図10参照)を当該巻き取り部材2から抜き取ることが可能となる。
また、巻き取り部材2の上記構成によれば、巻き取り部材2が軸心方向に縮小した状態(図3、図5(a)参照;中心軸体11の中心軸線と糸条保持バー12の外周面との距離はd)で、支持部材15を右方向にスライドさせることにより、摺動体14を付勢力に抗して右方向に距離Lだけ摺動させることができる。そして、これにより、リンク機構を構成するアーム13を起立させて、6本の糸条保持バー12を外側方に移動させることができる(図4、図5(b)参照;中心軸体11の中心軸線と糸条保持バー12の外周面との距離はD(>d))。このように、本実施の形態の糸巻き取り装置1においては、支持部材15を右方向にスライドさせることにより、当該支持部材15によって中心軸体11の他端(摺動体14の端面)を回転可能に支持すると共に、巻き取り部材2を外周方向に拡大させることができる。
図6に示すように、摺動体14の周面には、一対の凸部16が設けられており、当該一対の凸部16には、それぞれ、係止棒17の基端が固定されている。係止棒17の先端には、略円錐台形状の係止体17aが固定されている。また、中心軸体11の一端部には、係止体17aの近傍に位置して環状の被係止体18が固定されている。そして、支持部材15を右方向にスライドさせることにより、摺動体14を付勢力に抗して右方向に距離Lだけ摺動させて、係止体17aを被係止体18に係止させることができるようにされている(図7参照)。これにより、巻き取り部材2を外周方向に拡大させた状態にロックすることができる。この場合、係止体17aは、その周面が被係止体18のエッジに当接しながら前進し、被係止体18を乗り越えて当該被係止体18に係止される。ここで、一対の係止棒17は、係止体17aの近傍で、中心軸体11を挟む一対のコイルばね17bによって連結されており、これにより、係止体17aと被係止体18との係止状態が容易には解除されることがないようにされている。そして、このように係止体17aが被係止体18に係止された状態においては、支持部材15を、中心軸体11の他端(摺動体14の端面)から離間させても、巻き取り部材2は外周方向に拡大された状態のまま保持される。
中心軸体11の一端部には、被係止部材18の右側に位置して円筒状の摺動体19が設けられており、当該摺動体19は、リンク機構20によって左右に摺動することができるようにされている。そして、図8に示すように、摺動体19のエッジを係止体17aの周面に当接させながら、当該摺動体19を左方向に摺動させることにより(図8(a)の矢印C参照)、係止体17aが被係止体18を乗り越えて、係止体17aと被係止体18との係止状態が解除される。これにより、摺動体14を付勢力によって左方向に距離Lだけ摺動させ、リンク機構を構成するアーム13を介して6本の糸条保持バー12を内側方に移動させることができる(図3、図6(a)参照;中心軸体11の中心軸線と糸条保持バー12の外周面との距離はd(<D))。このように、本実施の形態の糸巻き取り装置1においては、摺動体19を左方向に摺動させることにより、巻き取り部材2を軸心方向に縮小させることができる。尚、リンク機構20は、糸巻き取り機100の操作パネル80をタッチ操作することによって作動して、摺動体19を左右に摺動させることができるようにされている。
以上のように、本実施の形態の糸巻き取り装置1は、巻き取り部材2を、外周方向に拡大させ、かつ、軸心方向に縮小させる機構を備えている。そして、この構成によれば、例えば、巻き取り部材2を外周方向に拡大させた状態で、当該巻き取り部材2に糸40を環状にきれいに巻き取ることができる。そして、巻き取り部材2を軸心方向に縮小させることにより、当該巻き取り部材2に巻き取られた糸条束21(図10参照)を、緩んだ状態にして簡単に抜き取ることができる。
[仕上げ済みの糸条束の製造方法]
次に、本実施の形態の糸巻き取り装置1を備えた糸巻き取り機100を用いて、連続的に「仕上げ済みの糸条束」を製造する方法について、図9、図10をも参照しながら説明する。ここで、「仕上げ済みの糸条束」とは、巻き取り部材に環状に巻き取られ、かつ、結束等の仕上げ作業が行なわれた糸条束のことである。
図9は、本発明の一実施の形態における糸巻き取り装置の1つの巻き取り部材に糸を巻き取っている状態を示す正面図、図10は、当該糸巻き取り装置の1つの巻き取り部材に糸を巻き取りながら、他の巻き取り部材に巻き取られた糸条束を結束する等の仕上げ工程を行なっている状態を示す正面図である。尚、実際には、1つの巻き取り部材2の5箇所に糸40を巻き取ることができるようにされているが、図9、図10においては、図示の都合上、1つの巻き取り部材2の2箇所に糸40を巻き取っている状態を描いている。
まず、図2、図5、図6に示すように、糸巻き取り機100の操作パネル80をタッチ操作することによって支持部材15を右方向にスライドさせることにより、最上部に位置する巻き取り部材2の両端を支持部材15と回転円盤(支持部材)3とによって支持すると共に、係止体17aを被係止体18に係止させて(図7参照)、前記最上部に位置する巻き取り部材2を、外周方向に拡大させる(図4、図5(b)、図6(b)参照)。そして、図1に示すように、大型スプール55に巻回された糸40の先端を、前記最上部に位置する巻き取り部材2に係止させた後、糸巻き取り機100の操作パネル80をタッチ操作する。これにより、大型スプール55及び前記最上部に位置する巻き取り部材2が同期して回転駆動し、大型スプール55に巻回された糸40が前記最上部に位置する巻き取り部材2に環状に巻き取られる(カセ巻きされる)(図9参照)。前記最上部に位置する巻き取り部材2に巻き取られた糸40が所定の長さに達すると、大型スプール55及び前記最上部に位置する巻き取り部材2を回転駆動させる各モータが自動的に停止して、前記最上部に位置する巻き取り部材2への糸40の巻き取りが終了する。前記最上部に位置する巻き取り部材2への糸40の巻き取りが終了したら、前記最上部に位置する巻き取り部材2に巻き取られた糸40を、当該巻き取り部材2の近傍でカットする。
次いで、糸巻き取り機100の操作パネル80をタッチ操作することによって支持部材15を左方向にスライドさせる。次いで、図1、図2に示すように、回転軸体4を、チエーンベルト5を介してモータ6によって回転駆動し、回転円盤3を120°回転させて、次の巻き取り部材2を最上部に位置させる。そして、このようにして最上部に位置させた巻き取り部材2に、上記と同様にして、糸40を巻き取る(図10参照)。この場合、図10に示すように、この巻き取り部材2に糸40を巻き取る巻き取り工程を行なっている間に、前工程で巻き取り部材2に巻き取られた糸条束21を紐21a等で結束する等の仕上げ工程を行なう。
次いで、糸巻き取り機100の操作パネル80をタッチ操作することによって摺動体19を左方向に摺動させることにより、係止体17aと被係止体18との係止状態を解除して(図8参照)、前記最上部に位置する巻き取り部材2を、軸心方向に縮小させる(図3、図5(a)、図6(a)参照)。そして、仕上げ工程を行なった糸条束21を、巻き取り部材2の他端から抜き取る。
以下、同様の工程を繰り返して、複数の仕上げ済みの糸条束21を製造する。
以上説明した仕上げ済みの糸条束の製造方法によれば、1つの巻き取り部材2に糸40を環状に巻き取る巻き取り工程(カセ巻き工程)を行なっている間に、他の巻き取り部材2に環状に巻き取られた糸条束21を結束する等の仕上げ工程を行なうようにしているので、複数の仕上げ済みの糸条束21の製造を、作業者が遊んだ状態となることなく、連続して行なうことができる。その結果、糸40の巻き取り作業、巻き取られた糸条束21の結束等の仕上げ作業という一連の作業を効率良く行なうことが可能となる。
尚、上記実施の形態においては、複数の巻き取り部材2は、巻き取り部材2と平行な回転軸を中心に回転することで、ある巻き取り部材2を糸の巻き取り位置に配置させ、糸が巻かれた巻き取り部材2を仕上げ位置に配置しているが、本発明は必ずしもかかる構成に限定されるものではない。複数の巻き取り部材2は、例えば、水平方向や上下方向等の所定方向にスライド移動させて、ある巻き取り部材2を糸の巻き取り位置に配置させ、糸が巻かれた巻き取り部材2を仕上げ位置に配置する構成であってもよい。
また、自身が回転することによって糸40を巻き取る巻き取り部材2を備えた糸巻き取り装置1を例に挙げて説明しているが、本発明は必ずしもかかる構成に限定されるものではない。例えば、巻き取り部材を固定し、当該巻き取り部材の外周を旋回運動するように配置された巻き付けガイドによって糸を巻き取る構成であってもよい。
また、上記実施の形態においては、大型スプール55から供給される糸40を、巻き取り部材2に巻き取る場合を例に挙げて説明しているが、本発明は必ずしもかかる構成に限定されるものではない。例えば、糸を製造する糸製造装置から供給される糸を、巻き取り部材2に巻き取る構成であってもよい。
また、上記実施の形態においては、複数本の糸条保持バー12からなる巻き取り部材2に糸40を環状に巻き取る場合(カセ巻き)を例に挙げて説明しているが、本発明は必ずしもかかる構成に限定されるものではない。巻き取り部材は、例えば、小型スプールであってもよく、1本の巻き取り棒からなるものであってもよい。
また、上記実施の形態においては、長尺物巻き取り装置が糸巻き取り装置1である場合を例に挙げて説明しているが、本発明は必ずしもかかる構成に限定されるものではない。本発明の長尺物巻き取り装置は、糸40を巻き取る場合の他、例えば、フィルムや紙等を巻き取る場合にも用いることができる。
本発明によれば、長尺物の巻き取り作業、巻き取られた長尺物の束の結束等の仕上げ作業という一連の作業を効率良く行なうことが可能な長尺物巻き取り装置を提供することができる。従って、本発明の長尺物巻き取り装置は、仕上げ済みの長尺物の束を製造する場合のスピードアップを図る上で有用である。
1 糸巻き取り装置
2 巻き取り部材
3 回転円盤(支持部材)
4 回転軸体
5 チエーンベルト
6、8 モータ
7、9 ギア
11 中心軸体
12 糸条保持バー
13 アーム
14、19 摺動体
15 支持部材
16 凸部
17 係止棒
17a 係止体
17b コイルばね
18 被係止体
20 リンク機構
21 糸条束
40 糸
50 糸供給装置
55 大型スプール

Claims (2)

  1. 供給される長尺物を巻き取る巻き取り部材を備えた長尺物巻き取り装置であって、
    前記巻き取り部材は、互いに平行に複数設けられ
    複数の巻き取り部材は、一端が回転部材に回転可能に支持され、前記回転部材が回転することで、順次、糸の巻き取り位置に位置し、
    糸の巻き取り位置に位置した前記巻き取り部材の他端を支持可能な支持部材を備え、
    前記支持部材は、前記巻き取り部材の他端側に配置され、前記巻き取り部材の他端と離間した状態から、前記巻き取り部材の方向にスライドさせることで、前記巻き取り部材の他端を回転可能に支持すると共に、巻き取り部材を外周方向に拡大させることを特徴とする長尺物巻き取り装置。
  2. 前記巻き取り部材は、係止体が被係止体に係止することで、外周方向に拡大させた状態にロックされ、
    前記係止体に当接しながら摺動する摺動体を備え、
    前記摺動体により、前記係止体と前記被係止体との係止状態を解除することで、前記巻き取り部材を軸心方向に縮小させることを特徴とする請求項1に記載の長尺物巻き取り装置。
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